JP4579678B2 - 網戸用ネット及び網戸 - Google Patents

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Description

この発明は、網戸に張設して使用される網戸用ネット、及びその網戸用ネットを用いた網戸に関するものである。
従来、この種の網戸用ネットとしては、例えば直径が250〜500μmの範囲内の値のポリプロピレンまたはポリエチレン・テレフタレート等よりなるフィラメントを、25.4mm(1インチ)あたり20〜36本の織密度で平織りにした構成のものが知られている。このフィラメントの織密度は、防虫効果を考慮して設定されている。
このような構成の網戸用ネットでは、フィラメントの直径が太いため、可視光透過率が50〜65%程度に低くなって、室内から室外の景色がよく見えず、室内での閉塞感が増加するという問題があった。これは、広い面積の網戸用ネットを張設した大きな網戸の使用時ほど、影響が顕著に現れた。
ところで、特許文献1に開示されるような構成の網戸用ネットも従来から提案されている。この従来構成においては、75〜600デニール(以下、「デニール」を単に「d」という)の太い繊維と30〜100dの細い繊維とをレピート間隔で織製している。太い繊維は25.4mmあたり2〜30本の範囲内の織密度で、細い繊維は太い繊維1本の間に2〜10本単位のレピートとなるように組織し、繊維間隙が0.1〜3mmとなるように織製している。そして、通気性や防虫効果を得るとともに、太い繊維により織製強度を維持するようにしている。
特開2002−129854号公報
ところが、この特許文献1の網戸用ネットにおいては、太い繊維と細い繊維とが所定の割合で組み合わせて織製されているので、太い繊維のために通気性が低下するという問題があった。また、細い繊維内に太い繊維が混在すると、太い繊維の存在が顕著化されて目立ち、室内から見た室外の景観が阻害されて、網戸の使用時の室内閉塞感が大きいという問題があった。
この発明は、このような従来の技術に存在する問題点に着目してなされたものである。その目的は、使用時の通気性を向上させることができるとともに、室内から室外の景色をより見ることができる開放感のある網戸用ネット及び網戸を提供することにある。
上記の目的を達成するために、請求項1に記載の網戸用ネットに係る発明は、直径が60〜95μmの範囲内の値で、引張強度が550MPa以上のフィラメントを、25.4mmあたり18〜60本の織密度で平織りした網戸用ネットであって、空隙率が75%以上で可視光透過率が75%以上であり、両者がほぼ比例関係にあることを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、フィラメントの直径が80〜95μmの範囲内の値であることを特徴とするものである。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、フィラメントの織密度が25.4mmあたり21〜48本であることを特徴とするものである。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は請求項2に記載の発明において、フィラメントの織密度が25.4mmあたり24〜36本であることを特徴とするものである。
請求項5に記載の発明は、請求項1〜請求項4のうちのいずれか一項に記載の発明において、フィラメントがポリエステルよりなることを特徴とするものである。
請求項6に記載の発明は、請求項1〜請求項5のうちのいずれか一項に記載の発明において、経及び緯のフィラメントが交点で融着されていることを特徴とするものである。
請求項7に記載の発明は、請求項6に記載の発明において、経または緯の少なくとも一方のフィラメントが芯部と鞘部とよりなる鞘構造フィラメントから構成され、鞘部の融点が芯部のそれよりも低いことを特徴とするものである。
請求項8に記載の発明は、請求項1〜請求項7のうちのいずれか一項に記載の発明において、少なくとも一方の面に光触媒を塗布したことを特徴とするものである。
請求項9に記載の発明は、請求項1〜請求項8のうちのいずれか一項に記載の発明において、少なくとも一方の面に視覚認識手段を設けたことを特徴とするものである。
請求項10に記載の網戸に係る発明は、請求項1〜請求項9のうちのいずれか一項に記載の網戸用ネットを用いたことを特徴とするものである。
(作用)
請求項1に記載の発明においては、直径が60〜95μmの範囲内の値で、引張強度が550MPa以上のフィラメントを、25.4mmあたり18〜60本の織密度で用いているため、網戸用ネットとして充分な強度を持つものとなる。しかも、フィラメント間の空隙の割合を高くすることができて、通気性を良好に保つことができる。また、可視光透過率を75%以上に向上させることができるとともに、太い繊維と細い繊維とを所定の割合で組み合わせて織製した従来構成とは異なり、繊維の存在が顕著化されるのを防止することができる。よって、室内から室外の景色をよく見ることができ、室内で閉塞感を覚えるおそれを抑制して、開放感を味わうことができる。
請求項2のように、フィラメントの直径を80〜95μmの範囲内の値にすれば、網戸用ネットの強度がさらに向上する。
また、請求項3のように、フィラメントの織密度を25.4mmあたり21〜48本にすれば、開放感及び通気性と網戸用ネットの強度とのバランスが向上し、請求項4のように、フィラメントの織密度を25.4mmあたり24〜36本にすれば、開放感及び通気性と網戸用ネットの強度とのバランスがさらに向上する。
請求項5のように、フィラメントとしてポリエステルを用いれば、低コストで製造できるとともに、充分な強度を有し、耐候性にも優れる。
請求項6のように、経及び緯のフィラメントを交点で融着すれば、経及び緯に直径の細いフィラメントを使用しているにも拘らず、それらのフィラメント間に目ずれが生じるおそれを防止することができる。よって、網戸用ネットの網戸枠等に対する取り付け等における取り扱いを容易に行うことができるとともに、目ずれによる意匠性の低下を抑制することができる。
請求項7のように、鞘構造フィラメントを用いて、鞘部の融点を芯部のそれよりも低くすれば、経及び緯のフィラメントをそれらの交点において容易に融着させることができる。
請求項8のように、少なくとも一方の面に光触媒を設ければ、その光触媒の面を室外側にすることにより、室外側の面に塵埃等の有機物が付着した場合、その塵埃等が光触媒の太陽光照射に基づく分解作用により分解処理され、雨水によって洗い流される。よって、室外側の面に塵埃等が集積して網目が小さくなるようなおそれを抑制することができる。
請求項9のように、少なくとも一方の面に視覚認識手段を設ければ、細いフィラメントを使用していても、ネットの存在が不明瞭になるおそれを抑制することができる。
そして、請求項10によれば、前述した各種の作用効果のいずれかを有する網戸を実現できる。
以上のように、この発明によれば、使用時の通気性を向上させることができるとともに、室内から室外の景色をより見ることができて、開放感を確保することができる等の効果を発揮する。
以下に、この発明の一実施形態を、図1〜図4に基づいて説明する。
図1及び図2に示すように、この実施形態の網戸用ネット21は、所定の直径を有する経のフィラメント22と緯のフィラメント23とを、所定の織密度で平織りに織製して構成されている。これらのフィラメント22,23の直径Dは、50〜100μmの範囲内、好ましくは60〜95μmの範囲内、より好ましくは80〜95μmの範囲内の値に設定されている。また、フィラメント22,23の織密度は、25.4mm(1インチ)あたり18〜60本、好ましくは25.4mmあたり21〜48本、より好ましくは25.4mmあたり24〜36本に設定されている。また、フィラメント22,23は、引張強度が550MPa以上である。
図2に示すように、前記両フィラメント22,23は、合成樹脂材料よりなり、この実施形態ではポリエステルにより構成されている。そして、両フィラメント22,23は、芯部22a,23aと、鞘部22b,23bとを一体に備えた鞘構造フィラメントによって構成されている。ここで、芯部22a,23aと、鞘部22b,23bとの間の分子量を変更することにより、鞘部22b,23bの融点が芯部22a,23aの融点よりも低くなるように構成されている。そして、織製状態の網戸用ネット21全体を鞘部22b,23bの融点よりもやや高い温度でヒートセットすることにより、経及び緯のフィラメント22,23が鞘部22b,23bの外周の交点24において互いに融着されている。例えば、鞘部22b,23bの融点が160℃、芯部22a,23aの融点が230℃、ヒートセットが165℃の温度で実行される。なお、芯部22a,23aと、鞘部22b,23bとの割合は、重量比で4:1〜2:1の範囲内である。
また、前記経及び緯のフィラメント22,23は、カーボンブラック等を用いて、明度(国際照明委員会の規格CIE1979に定める明度)が40未満の黒色となるように着色されている。これにより、網戸用ネット21の室内側の面21aの明度が40未満となって、室内側の面21aにおける光反射が抑制されるようになっている。さらに、図2に示すように、網戸用ネット21の室外側の面21bにはアルミニウムまたはアルミニウム合金よりなる金属蒸着25が施されている。これにより、室外側の面21bの明度が40以上となるとともに、輝度が向上し、室外側の面21bにおける光反射が発揮されるようになっている。
前記のような構成の網戸用ネット21を用いた網戸は、以下のように構成されている。すなわち、図3及び図4に示すように、この網戸26においては、枠体27が所定寸法の四角枠状に形成され、その枠体27の室外側の内周縁には嵌合溝27aが形成されている。枠体27の室外側の面には前記網戸用ネット21が、嵌合溝27aにゴム製のビード28を嵌着することによって張設されている。
次に、前記のように構成された網戸用ネット21を備える網戸26の機能は以下のとおりである。
さて、この網戸26においては、直径Dが50〜100μmの範囲内の細いフィラメント22,23を、25.4mmあたり18〜60本の織密度で平織りすることにより、網戸用ネット21が構成されている。このため、直径が250〜500μmの範囲内の太いフィラメントを平織りした従来の網戸用ネットや、太い繊維と細い繊維とを所定の割合で組み合わせて織製した従来の網戸用ネットを備える網戸と比較して、フィラメント22,23間の空隙率が高くなって、通気性を向上させることができる。そして、従来の網戸用ネットを備える網戸では、可視光透過率が50〜65%程度の低い値であったが、この実施形態の網戸用ネット21を備えた網戸26では、可視光透過率を75%以上に向上させることができる。また、太い繊維と細い繊維とを所定の割合で組み合わせて織製した従来の網戸用ネットを備える網戸とは異なり、太い繊維の存在が顕著化されるようなこともない。よって、この網戸26の使用時に、室内から室外の景色をよく見ることができて、室内で閉塞感を覚えることなく、開放感を味わうことができる。
さらに、この実施形態では、網戸用ネット21のフィラメント22,23として、引張強度が550MPa以上のものにより形成されているため、直径の細いフィラメント22,23のみを使用していても、網戸用ネット21としての充分な織製強度を確保することができる。さらに、経及び緯のフィラメント22,23がそれらの交点24において互いに融着されているため、直径の細いフィラメント22,23を使用しているにも拘らず、それらのフィラメント22,23間に目ずれが生じるおそれを低下させることができる。よって、網戸26の製作時等において網戸用ネット21を容易に取り扱うことができるとともに、目ずれにより意匠性が低下したり、防虫性が低下したりするおそれを抑制することができる。
また、この実施形態においては、網戸用ネット21の室内側の面21aの明度が40未満となるように設定されている。このため、網戸26の使用時に、室内側の面21aでの光反射が抑制され、室内から室外の景色を一層良好に見ることができて、開放感を向上させることができる。さらに、網戸用ネット21の室外側の面21bの明度が40以上となるように設定されている。このため、網戸26の使用時に、室外側の面21bでの光反射が発揮されて、ブラインド性が向上し、室外から室内が透視されるおそれを抑制することができる。
以上に述べた実施形態の効果を列挙すれば以下の通りである。
・ 直径Dが50〜100μmの範囲内の細いフィラメント22,23を、25.4mmあたり18〜60本の織密度で平織りすることにより、網戸用ネット21が構成されているため、通気性を向上させることができる。
・ 網戸用ネット21のフィラメント22,23が高引張強度を有するため、直径の細いフィラメント22,23のみを使用していても、網戸用ネット21としての所定の織製強度を確保することができる。
・ 可視光透過率を75%以上に向上させることができ、室内で閉塞感を覚えることなく、開放感を味わうことができる。
・ 網戸用ネット21の室内側の面21aの明度が40未満となるように設定されているため、室外の景色を明瞭に見ることができて、開放感を向上させることができる。
・ 網戸用ネット21の室外側の面21bの明度が40以上となるように設定されているため、ブラインド効果を向上させることができ、室外から室内が透視されるおそれを抑制することができる。
・ 経及び緯のフィラメント22,23がそれらの交点24において互いに融着されているため、フィラメント22,23間に目ずれが生じるおそれを防止することができ、意匠性や防虫性を長期にわたって維持できる。
表1に示すように、フィラメント22,23の直径Dや織密度等を前記実施形態の範囲内で設定して、実施例1及び実施例2の網戸用ネット21を形成した。また、それとは別に、フィラメントの直径や織密度等を従来の値に設定して、比較例の網戸用ネットを形成した。そして、実施例1及び実施例2の網戸用ネット21と比較例の網戸用ネットとについて、可視光透過率、反射率阻害度、通風度、サッシ外れ強さ等を比較した。
Figure 0004579678
この場合、可視光透過率については、図5に示すように、網戸用ネット21に光を透過させて、測定器(日本分光株式会社製 紫外可視分光光度計 V―570DS型 測定波長領域:380〜770nm 測定ピッチ:5nm)31により透過光量を測定する。そして、この透過光量と照射光量とを比較して、網戸用ネット21により反射及び吸収されることなく、網戸用ネット21を透過した光の割合を求めたものであり、数値が大きいほど光の透過量が多く、室外の景色を明瞭に見ることができる。
また、反射率阻害度については、図6(a)に示すように、白、黄、青、赤、緑、グレーの6色のカラータイル32に光を照射して、測定器(ミノルタ株式会社製 製品番号:CR−300 JIS Z 8722に準拠のd/0(拡散照明/垂直受光方式)光学系を採用 測定径は8mm)33により反射光量を測定する。
その後、図6(b)に示すように、各色(白,黄,青,赤,緑,グレー)のカラータイル32上に網戸用ネット21を配置した状態で光を照射して、前記測定器33により同様に反射光量を測定する。そして、両測定データの平均値を比較することにより反射率阻害度を求めている。すなわち、この反射率阻害度は、網戸用ネット21が存在しない状態における反射光に対して、網戸用ネット21を配置した状態における反射光の低下度合いを示し、数値が大きいほど反射率阻害度が大きい。
さらに、通風度については、図7(a)に示すように、扇風機等の風発生源34から網戸用ネット21に4.0m/秒の速度の風を当てて透過させ、網戸用ネット21から500mmの距離Lを置いた位置で、風速計等のセンサにより透過風量を測定し、網戸用ネット21を透過させない状態での風量との比較により通風度を求める。この場合、図7(b)に示すように、網戸用ネット21により反射されて透過されない風量が少ないほど通風度が多くなって、通風度が向上する。
さらに、サッシ外れ強さについては、図3及び図4に示すように、網戸用ネット21を枠体27に張設して網戸26を構成した状態で、網戸用ネット21の中央位置Cに対し矢印W方向へ荷重を掛けて、その荷重を徐々に増加する。そして、網戸用ネット21の周縁が枠体27の嵌合溝27aから抜け出したときの荷重(ニュートン:N)を測定する。この場合、枠体27は、その嵌合溝27aの内法が縦2010mm,横560mmである。
表1に示すように、実施例1〜3と比較例とにおいて、可視光透過率について比較すると、比較例では63%であったものが、実施例1では78%、実施例2では84%となった。この可視光透過率は、図8に示すように、網戸用ネット21の空隙率(織密度)に対してほぼ比例関係の特性を示し、空隙率の増加にともなって増加する。
また、反射率阻害度について比較すると、比較例では24.6であったものが、実施例1では13.9、実施例2では8.7となった。この反射率阻害度については、図9に示すように、網戸用ネット21の空隙率に対してほぼ比例の関係の特性を示し、空隙率の増加にともなって減少する。
さらに、通風度について比較すると、比較例では24.8%あったものが、実施例1では46.0%、実施例2では71.0%となった。この通風度については、図10に示すように、網戸用ネット21の空隙率が75%を上回ると急激に風量が増す。この原因としては、図7(b)に示すように、フィラメント22,23が細くなるに従って同フィラメント22,23間の間隔が急激に広くなるため、フィラメント22,23間の空隙を通過する風がフィラメント22,23の外周面における乱流の影響を受けなくなるためと思われる。
また、サッシ外れ強さについて比較すると、比較例では220Nであったものが、実施例1では250N、実施例2では290Nとなった。このように、いずれの数値についても、各実施例においては比較例に比較して良好な結果を得ることができた。この原因としては、各実施形態では、フィラメント22,23が比較例よりも細いため、枠体27の嵌合溝27a内のビード28との馴染みがよく、このため、ビード28の外周面から離れにくいことが考えられる。
さらに、20名を対象とした開放感の官能評価では、比較例のものが閉塞感を与えるが、実施例1,2のものでは、開放感を与えるという結果となった。
(変更例)
なお、この実施形態は、次のように変更して具体化することも可能である。
・ 図11に示すように、網戸26に張設した網戸用ネット21において、複数の経及び緯のフィラメント22,23のうちで、任意の1〜3本程度のフィラメント38に視覚認識手段として直径の太いものを使用すること。この場合、直径の太いフィラメントは、視界を妨げないように、網戸26の外縁部近くの配置されるのがよく、また、背の低い幼児でも太いフィラメントを認識できるように、経方向に延びるものとするのが好ましい。
このように構成した場合には、細いフィラメント22,23が大部分で、太いフィラメント38は1〜3本程度であるため、視界が妨げられることはほとんどない。従って、網戸用ネット21の存在が不明瞭になることはなく、しかも幼児等が網戸用ネット21に衝突したりするおそれを防止することができる。
・ 図12に示すように、網戸26に張設した網戸用ネット21において、室内側の面等に視覚認識手段としての模様39を蒸着等により形成すること。
・ 前記実施形態の網戸用ネット21において、室外側の面21bに対して光触媒を含む塗料を塗布すること。
このように構成した場合には、網戸用ネット21の室外側の面21bに塵埃等の有機物が付着しても、その塵埃等は、光触媒が太陽光照射を受けることにより分解処理され、残留したものは雨水により洗い流される。よって、室外側の面21bにおいて塵埃や有機物等の付着状態が維持されたり、集積したりするおそれを抑制することができて、常に清潔な状態で使用することができるとともに、網目が塞がれることを抑制できる。
・ 前記実施形態の網戸用ネット21において、経及び緯のフィラメント22,23のうちのいずれか一方のフィラメントのみを芯部及び鞘部よりなる鞘構造フィラメントから構成し、その鞘部の融点を芯部の融点よりも低くなるように設定すること。このようにしても、鞘部の融着により、経緯のフィラメントを相互に固着できる。
・ フィラメント22,23の材質を、ポリプロピレン,ナイロン,アクリル等の他の樹脂材料にすること。
・ 前記実施形態の網戸用ネット21において、フィラメント22,23としてステンレススチール等の金属製フィラメントを使用すること。このように構成した網戸用ネット21は、フィラメントの剛性が高く、その剛性に抗するようにして織製が行われるため、しかも、抗張力が高いために高い強度で織成できるので、目づれがしにくい。なお、この場合には、網戸用ネット21の室内側の面が明度40以下となるように、網戸用ネット21の室内側の面に、蒸着等により、暗色塗膜を施す。
・ 前記実施形態の網戸用ネット21において、フィラメント22,23として撚り合わせまたは引き揃え構造のマルチフィラメントを使用すること。
・ 前記実施形態において、網戸用ネット21の両方の面の明度を40未満にしたり、両方の面の明度を40以上にしたり、両方の面に金属蒸着を施したり、両方の面に光触媒を塗布したり、両方の面に視覚認識手段を設けたりすること。
一実施形態の網戸用ネットを示す部分正面図。 図1の2−2線における部分拡大断面図。 図1の網戸用ネットを用いた網戸の正面図。 図3の4−4線における部分拡大断面図。 網戸用ネットの可視光透過率の計測方法を示す説明図。 (a),(b)は、網戸用ネットの反射率阻害度の計測方法を示す説明図。 (a),(b)は、網戸用ネットの通風度の計測方法を示す説明図。 網戸用ネットの空隙率と可視光透過率との関係を示す特性図。 網戸用ネットの空隙率と反射率阻害度との関係を示す特性図。 網戸用ネットの空隙率と通風度との関係を示す特性図。 別の形態の網戸用ネットを用いた網戸の正面図。 さらに別の形態の網戸用ネットを用いた網戸の正面図。
符号の説明
21…網戸用ネット、21a…室内側の面、21b…室外側の面、22…経のフィラメント、23…緯のフィラメント、22a,23a…芯部、22b,23b…鞘部、24…交点、25…金属蒸着、26…網戸、38…視覚認識手段としての太いフィラメント、39…視覚認識手段としての模様、D…直径。

Claims (10)

  1. 直径が60〜95μmの範囲内の値で、引張強度が550MPa以上のフィラメントを、25.4mmあたり18〜60本の織密度で平織りした網戸用ネットであって、空隙率が75%以上で可視光透過率が75%以上であり、両者がほぼ比例関係にあることを特徴とする網戸用ネット。
  2. フィラメントの直径が80〜95μmの範囲内の値である請求項1に記載の網戸用ネット。
  3. フィラメントの織密度が25.4mmあたり21〜48本である請求項1又は請求項2に記載の網戸用ネット。
  4. フィラメントの織密度が25.4mmあたり24〜36本である請求項1又は請求項2に記載の網戸用ネット。
  5. フィラメントがポリエステルよりなる請求項1〜請求項4のうちのいずれか一項に記載の網戸用ネット。
  6. 経及び緯のフィラメントが交点で融着されている請求項1〜請求項5のうちのいずれか一項に記載の網戸用ネット。
  7. 経または緯の少なくとも一方のフィラメントが芯部と鞘部とよりなる鞘構造フィラメントから構成され、鞘部の融点が芯部のそれよりも低い請求項6に記載の網戸用ネット。
  8. 少なくとも一方の面に光触媒を塗布した請求項1〜請求項7のうちのいずれか一項に記載の網戸用ネット。
  9. 少なくとも一方の面に視覚認識手段を設けた請求項1〜請求項8のうちのいずれか一項に記載の網戸用ネット。
  10. 請求項1〜請求項9のうちのいずれか一項に記載の網戸用ネットを用いた網戸。
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