JPH11152680A - 透水性防虫ネット - Google Patents

透水性防虫ネット

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JPH11152680A
JPH11152680A JP9316900A JP31690097A JPH11152680A JP H11152680 A JPH11152680 A JP H11152680A JP 9316900 A JP9316900 A JP 9316900A JP 31690097 A JP31690097 A JP 31690097A JP H11152680 A JPH11152680 A JP H11152680A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
net
water
monofilament
insect repellent
surfactant
Prior art date
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Pending
Application number
JP9316900A
Other languages
English (en)
Inventor
Masami Sedo
正己 瀬藤
Hiroshi Kazue
寛 主計
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hagiwara Industries Inc
Nihon Wide Cloth Co Ltd
Original Assignee
Hagiwara Industries Inc
Nihon Wide Cloth Co Ltd
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Filing date
Publication date
Application filed by Hagiwara Industries Inc, Nihon Wide Cloth Co Ltd filed Critical Hagiwara Industries Inc
Priority to JP9316900A priority Critical patent/JPH11152680A/ja
Publication of JPH11152680A publication Critical patent/JPH11152680A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Treatments For Attaching Organic Compounds To Fibrous Goods (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 透水性を付与して水滴が付着して生じる問題
を解決し、通風性、透視性にすぐれた透水性防虫ネット
を提供する。 【解決手段】 目合い0.4〜1.5mmのネット地を形成する
熱可塑性樹脂からなるモノフィラメントの表面に界面活
性剤を含有した被覆層を形成することにより親水性を付
与して透水性を与え、通風性、透視性に優れ、防汚性の
良好な透水性防虫ネットとする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、家庭用のサッシ枠
に展張したり、農園芸用ハウスサイドに吊張して使用す
る防虫ネットに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、家庭用や農園芸用の防虫ネットと
しては、ポリ塩化ビニル系、ポリエチレン系、ポリプロ
ピレン系、ポリエステル系などの熱可塑性樹脂を素材と
して、繊度100〜800dr程度のモノフィラメントを形成
し、このモノフィラメントを経緯糸として網目が16〜20
メッシュ程度の平織、からみ織、ラッセル編などにより
形成されたネットが一般的に使用されている。
【0003】これら防虫ネットは、家庭用では蚊や蠅、
蛾など不衛生な虫をはじめとして、農園芸用ではハモグ
エバエ、アブラムシ、ミカンキイロアザミウマ、ミナミ
キイロアザミウマなどの微小な害虫を排除できる機能と
ともに通風性を備えていることが必須の要件である。そ
して、より微小な虫を排除するためにはネットの目合い
を小さくする必要があり、目合いを小さくすると通風性
が低下するという不都合を生じる。特にネットの目合い
を1.5mm以下としたものは、塵埃等による目詰まりが生
じて通風性や透視性の低下を生じたり、美観を損なうな
どの原因となり易い。
【0004】このような不都合を生じる原因のひとつと
して、ネットの素材として用いられる熱可塑性樹脂が疎
水性であり、雨や散水などが表面張力により水滴となり
ネットを通過せずにネット表面に付着して滞留し、水滴
が目詰まりと同様の効果を生じて通風性を低下させるば
かりでなく、水滴に塵埃が付着して目詰まりを生じて美
観を損なったり、あるいは農園芸用防虫ネットにおいて
は、付着した水滴がレンズ効果を発揮して太陽光を集中
して栽培植物に悪影響を及ぼすなどの問題点が挙げられ
る。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、透水性を付
与して水滴が付着して生じる問題を解決し、通風性、透
視性にすぐれた透水性防虫ネットを提供することを目的
とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、熱可塑性樹脂
からなるモノフィラメントを経緯糸として織編成してな
るネットであって、該ネットの目合いが0.4〜1.5mmであ
り、かつ前記モノフィラメント表面に界面活性剤を含有
する被覆層が形成されてなることを特徴とする透水性防
虫ネットを要旨とする。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明のネットを構成するモノフ
ィラメントに用いられる熱可塑性樹脂は、ポリ塩化ビニ
ル、ポリエステル、ポリアミド、ポリエチレン、ポリプ
ロピレンなどの繊維形成性重合体であれば特に限定され
るものではないが、紡糸容易性や低廉な樹脂であること
などからポリエチレンやポリプロピレンなどのポリオレ
フィン系樹脂が特に好ましい。これらの熱可塑性樹脂は
1種単独または2種以上を組合わせて用いても差し支え
ない。
【0008】また、モノフィラメントとして芯鞘構造の
複合モノフィラメントを用いることも可能である。この
場合、複合モノフィラメントを構成する熱可塑性樹脂の
うち芯層となる高融点成分としては、ポリ塩化ビニル、
ポリエステル、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン単
独重合体などが挙げられる。即ち、高融点成分としては
結晶性であり、延伸効果により高強度を得られるものが
好ましい。これらの高融点成分は1種単独または2種以
上を組合わせて用いても差し支えない。それに対して、
複合モノフィラメントを構成する熱可塑性樹脂のうち鞘
層となる低融点成分としては、超低密度ポリエチレン、
低密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、シン
ジオタクチックポリプロピレン等のα−オレフィンの単
独重合体、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−
酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重
合体等のα−オレフィン同士の共重合体、或いはメタロ
セン触媒を用いて製造されたエチレンと炭素数3以上の
α−オレフィンとのエチレン・α−オレフィン共重合体
などが挙げられる。これらの低融点成分は1種単独また
は2種以上を組合わせて用いても差し支えない。
【0009】上記熱可塑性樹脂のうち高融点成分を芯層
とし低融点成分を鞘層とした芯鞘型の複合モノフィラメ
ントを少なくとも経糸および/または緯糸の一定割合に
用いて織編成してなるネットは、高融点成分の融点以
下、低融点成分の融点以上の温度範囲で熱融着を行ない
目止め加工を施すので、両成分の融点差は、好ましくは
少なくとも5℃以上、さらに好ましくは10℃以上であ
る。高融点成分と低融点成分は接着性の点から同種同系
の樹脂であることが好ましい。
【0010】本発明に用いられる熱可塑性樹脂には、そ
の使用目的により酸化防止剤、紫外線吸収剤、滑剤、難
燃剤、帯電防止剤、無機充填剤、有機充填剤、架橋剤、
発泡剤、核剤、顔料等の添加剤を配合してもよい。
【0011】上記熱可塑性樹脂からなるモノフィラメン
トを形成する方法としては、特に限定されるものではな
く、公知のモノフィラメント形成方法が採用できる。ま
た、芯鞘型の複合モノフィラメントを形成する方法とし
ても、同心円の二層押出ダイを用いた公知の複合モノフ
ィラメント形成方法が採用できる。このモノフィラメン
トの太さは、防虫ネットとして使用され、かつ紡糸効率
や織編成効率の点から単糸繊度150〜800drが好ましく、
200〜350drがさらに好ましい。
【0012】上記モノフィラメントを経緯糸に用いてネ
ットを織編成するにあたり、公知の織機や編機を使用す
ることができ、その組織は平織やからみ織、ラッセル編
など一般的組織が制限なく採用できる。ここで、複合モ
ノフィラメントをネット構成部材に用いる際には、経糸
および/または緯糸の50%以上に複合モノフィラメン
トを用いると熱融着によりすぐれた目止め効果が得られ
るので好ましい。この場合、複合モノフィラメント以外
の繊維としては、単一モノフィラメントまたは従来防虫
用ネットに用いられているものはいずれも用いることが
できる。また、ここでの加熱処理による目止め加工は、
公知の熱板式、熱風式、熱ロール式等の方法がいずれも
使用できる。
【0013】本発明におけるネットの規格として代表的
な平織を例にとると、モノフィラメントの打込密度は経
緯15〜35本/インチ程度、ネットの目付量は25〜100g/m2
度、ネットの引張強力35kgf/50mm以上であることが好ま
しい。
【0014】ここで、本発明のネットは目合いが0.4〜
1.5mmであることが肝要である。即ち、0.4mm未満の目合
いであると通風性が悪化し遮光率が大きく、特に農園芸
用の防虫ネットとしては使用し難く、一方目合いが1.5m
mを超えると微少な害虫を排除できず、目合いが大きい
ために後述する界面活性剤塗布に因らずとも水滴による
目詰まりは生じない。つまり本発明は、防虫ネットとし
ての本来の目的を維持して、界面活性剤による親水性付
与効果を充分に活用できる規格として、ネット目合いを
0.4〜1.5mmに設定したのである。
【0015】次に、前記モノフィラメント表面に界面活
性剤を含有する被覆層が形成されている。即ち、界面活
性剤を含有する被覆層をモノフィラメントの表面に被覆
することにより親水性を付与し、ネットの目合いに水滴
による被膜を形成し難い透水性を有する防虫ネットを得
ることができる。
【0016】ここで、界面活性剤としてはイオン系界面
活性剤、非イオン系界面活性剤、アニオン系界面活性
剤、カチオン系界面活性剤などが使用できるが、親水性
付与機能、耐久性、取扱性、低廉である点からポリオキ
シアルキレン脂肪酸エステル系化合物が最も好ましい。
【0017】このポリオキシアルキレン脂肪酸エステル
系化合物は、ポリエチレングリコールと飽和乃至不飽和
高級脂肪族カルボン酸とから誘導されたエステル系化合
物で、非イオン系界面活性剤に属するもので、この具体
例としては、ポリオキシエチレンオレイン酸エステル、
ポリオキシエチレンステアリン酸エステルなどが挙げら
れる。
【0018】これら界面活性剤の被覆方法としては、表
面に被覆層を形成したモノフィラメントを用いて織編成
してネットを形成してもよいし、織編成されたネット表
面に被覆層を形成してもよい。具体的には、モノフィラ
メントの表面またはモノフィラメントを織成して得られ
たネットの表面に界面活性剤を含有する溶液またはエマ
ルジョンを用いて、浸漬法、コーティング法、ブラッシ
ング法、スプレー法等公知の方法により被覆することが
できる。
【0019】
【実施例】ポリプロピレン(MFR=5g/10min.)を押出機に
投入し、ノズルから紡糸したフィラメントを熱風オーブ
ン式延伸法により延伸倍率7倍で延伸して単糸繊度270d
rのモノフィラメントを得た。このモノフィラメントを
経緯糸に用いて、スルザ−型織機により、経緯20×20本
/インチの打込密度で、平織組織でネットを形成した。
【0020】次に、界面活性剤としてHLB値=9であ
るポリオキシエチレンオレイン酸エステルを1重量%含
有するを水系エマルジョンを作成し、この水系エマルジ
ョンを先に形成したネットにスプレー法により均一に塗
布した。その後、室温で1時間乾燥させた後、120℃で
2分間の熱乾燥処理を行うことにより、ポリオキシエチ
レンオレイン酸エステルは固形分換算の付着量として5
g/m2であった。
【0021】得られたネットは、目付量が48g/m2、引張
強力49kgf/50mm、引張伸度22%、透光率87〜90%、ネッ
ト目合い約1mmであった。尚、引張強力および伸度はJI
S-L1096(ラベルドストリップ法)に準拠し、透光率はJIS
-L1055(A法)に準拠し、ネット目合いは拡大スコ−プに
よる測定値である。
【0022】評価比較例として界面活性剤を塗布しない
他は同様に作成したネットを用いるものとして、実施例
および比較例のネットを1.8×2.7mにカットして鉛直に
張設し、シャワ−で散水した後のネットに付着した水滴
の対流状況を観察したところ、実施例のネットは散水し
た水滴は滑らかに表面を流れ落ち、水滴が網目に被膜と
して残存するところは殆ど見受けられなかったが、比較
例のネットは散水3時間後においても水滴はネットに付
着し玉状となってネット上に滞留していた。また、農業
用ハウスサイドに約3ヶ月間使用した後の状態を確認し
たところ、実施例より比較例のネットの方が明らかに汚
れの付着が目立つものであった。この汚れの程度を透光
率の減少度として測定したところ、実施例は約5〜7%
の低下であったことに比べ、比較例は20〜26%の透光率
低下が確認された。
【0023】
【発明の効果】以上のように、本発明はネット地を形成
するモノフィラメントの表面に界面活性剤を含有した被
覆層を形成することにより親水性を付与して透水性を与
え、その結果として通風性、透視性に優れ、防汚性の良
好な透水性防虫ネットを得ることができた。

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 熱可塑性樹脂からなるモノフィラメント
    を経緯糸として織編成してなるネットであって、該ネッ
    トの目合いが0.4〜1.5mmであり、かつ前記モノフィラメ
    ント表面に界面活性剤を含有する被覆層が形成されてな
    ることを特徴とする透水性防虫ネット。
JP9316900A 1997-11-18 1997-11-18 透水性防虫ネット Pending JPH11152680A (ja)

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JP9316900A JPH11152680A (ja) 1997-11-18 1997-11-18 透水性防虫ネット

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JP9316900A JPH11152680A (ja) 1997-11-18 1997-11-18 透水性防虫ネット

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JPH11152680A true JPH11152680A (ja) 1999-06-08

Family

ID=18082170

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JP9316900A Pending JPH11152680A (ja) 1997-11-18 1997-11-18 透水性防虫ネット

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2004019074A (ja) * 2002-06-19 2004-01-22 Hagihara Industries Inc 防虫網
JP2006183382A (ja) * 2004-12-28 2006-07-13 Toyota Boshoku Corp 網戸用ネット及び網戸
JP2009195201A (ja) * 2008-02-25 2009-09-03 Sumitomo Chemical Co Ltd 防虫ネット

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