JP4579533B2 - 文書管理における無線周波数識別 - Google Patents

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Description

本発明は、文書管理およびファイル管理に関し、特に、文書やファイルの管理に無線周波数識別システムを用いることに関する。
文書またはファイルの管理に無線周波数識別(RFID)システムを用いることが少なくとも2つの特許出願公開に記載されている。このうちのひとつが米国特許第5,689,238号(キャノンジュニア(Cannon,Jr.)ら)であり、この公報には、要約書によれば保管前に物体に取り付けた電子タグを使って物体の位置を探査する方法およびシステムが記載されている。物体の位置を探査するには、その物体に付されたタグに関連付けられた応答コードをインタロゲータ(interrogator)に入力し、タグに音や信号を出力させるための信号をインタロゲータから出力する。
もうひとつの公開公報がPCT出願公開公報第WO00/16280号であり、具体的には第23ページの第11行目から第24ページの第5行目までである。このPCT公開公報の該当する部分では引き出し付きのファイリングキャビネットが参照されており、それぞれの引き出しにファイルフォルダが格納されている。これらのファイルフォルダにはRFIDタグを付しておくことができる。使用時、ファイリングキャビネットの引き出しの中にあるアンテナがコントローラから順次ポーリングされる。コントローラは応答信号またはコードを検出することで、どのファイルが引き出しの中にあるかを判断することができる。
本発明は、このタイプの分野における改善に関するものである。
本発明の要約
本願明細書では本発明の多くの実施形態について説明するが、このうちいくつかを以下にまとめておく。この一覧は限定を意図したものでもなければ請求の範囲を代表するものでもなく、単なる一例にすぎない。
本発明の第1の実施形態では、RFIDタグの適用対象となる連続した複数の品物のRFIDタグの場所を意図的にずらして配置するステップを含む、重なり合っているRFIDタグ同士の干渉を最小限に抑えるための方法が得られる。本発明の第2の実施形態では、(a)保管エリア内で複数の品物を並べる順序を判断するステップと、(b)連続した複数の品物のRFIDタグの場所を意図的に順にずらして配置するステップと、を含む、重なり合っているRFIDタグ同士の干渉を最小限に抑えるための方法が得られる。本発明の第3の実施形態では、(a)RFIDタグを品物に適用するステップと、(b)品物上のRFIDタグの場所を示す、データベース内の情報を提供するステップと、(c)この情報を使用して、順に並んだ品物を、重なり合っているRFIDタグの例(instance)が最小限になるように保管エリアに対し選択するステップと、を含む、重なり合っているRFIDタグ同士の干渉を最小限に抑えるための方法が得られる。
本発明の第4の実施形態では、順に並んだRFIDタグを順に並んだ品物上で位置決めするためのガイドを設け、このガイドが、順に並んだ品物それぞれについて前の品物とは異なる位置にRFIDタグを適用できるように、品物に対してRFIDタグの場所を指定できる2以上の位置を示す表示を含む。本発明の第5の実施形態では、品物上でRFIDタグの場所を指定できる2以上の場所を示す表示を含むガイドを提供するステップを含む、RFIDタグ間の干渉を最小限に抑えるための方法が得られる。
本発明の第6の実施形態では、集積回路とアンテナとを含むRFID要素と、基材と、RFIDタグを表面に取り付け、表面から剥がし、かつ表面に再度貼り付けることができるようにするための再接着性接着剤と、を含むRFIDタグが得られる。本発明の第7の実施形態では、(a)RFIDタグと、(b)RFIDタグ用の支持体とを含む、ファイルフォルダに装着するための再接着性タグが得られる。本発明の第8の実施形態では、ファイルフォルダ上の異なる場所に再位置決めし、RFIDタグともうひとつのRFIDタグとの間の干渉を最小限に抑えることが可能なRFIDタグを含むファイルフォルダが得られる。
本発明の第9の実施形態では、品物をのせることのできる表面であって、順に並んだ品物をそれぞれ前の品物とは異なる垂直位置に位置決めする構造体を含む表面を提供するステップを含む、隣り合った品物に関連付けられたRFIDタグ間の干渉を最小限に抑えるための方法が得られる。本発明の第10の実施形態では、本発明の第9の実施形態が、棚である表面と、ファイルである品物とを含み、構造体が順に並んだファイルをそれぞれ隣り合ったファイルとは異なる垂直位置に位置決めするものである。本発明の第11の実施形態では、(a)品物に隣接する表面を提供するステップと、(b)順に並んだ品物をそれぞれ前の品物とは異なる水平位置に位置決めする構造体を提供するステップと、を含む、隣り合った品物に関連付けられたRFIDタグ間の干渉を最小限にするための方法が得られる。本発明の第12の実施形態では、本発明の第11の実施形態が、ファイルである品物を含み、これらのファイルが棚に保持されている。本発明の第13の実施形態では、RFIDタグともうひとつのRFIDタグとの間の干渉を最小限に抑えるべくRFIDタグのエリアにあらかじめ定められた最小厚を確保するためのスペーサを含む、RFIDタグを含むファイルフォルダが得られる。
本発明の第14の実施形態では、RFIDタグがインタロゲート(interrogate)されるのに合わせて動作させることの可能な光源を含むRFIDタグが得られる。本発明の第15の実施形態では、(a)RFIDタグをインタロゲートするステップと、(b)品物およびRFIDタグのうちの少なくとも1つに関連付けられた光源を点灯し、RFIDタグがRFID読取装置によってインタロゲートされたことを示すステップと、を含む、RFIDタグに関連付けられた品物を特定するための方法が得られる。本発明の第16の実施形態では、本発明の第15の実施形態の品物が、(a)置き場が間違っている、(b)RFIDタグをインタロゲートするRFID読取装置が利用できる品物の一覧で特定される、(c)アーカイブ化または廃棄の候補となる、(d)置き場が間違っている品物の隣にあることのうち少なくとも1つである。
本発明の第17の実施形態では、(a)RFIDタグに関連付けられた、所望の場所の隣りにある品物を特定するステップと、(b)RFIDタグをインタロゲートするステップと、(c)RFIDタグに関連付けられた光源を点灯して所望の場所が品物の隣であることを示すステップと、を含む、品物に合った所望の場所を判断するための方法が得られる。本発明の第18の実施形態では、(a)品物にあった所望の場所と、(b)RFIDタグが付された品物とを含み、品物とRFIDタグとのうちの少なくとも一方に光源が関連付けられ、RFIDタグの付された品物が所望の場所の隣りにある、保管エリアが得られる。
本発明の第19の実施形態では、該当する品物と入れ物がそれぞれRFIDタグを含み、他の品物の入った入れ物の中で該当する品物の位置を突き止めるためのシステムであって、この入れ物に光源を関連付けることで、該当する品物と入れ物のうちの一方または両方に関連付けられたRFIDタグがRFID読取装置によってインタロゲートされたときに光源を点灯できるシステムが得られる。本発明の第20の実施形態では、本発明の第19の実施形態の該当する品物と入れ物のうちの少なくとも一方が、(a)置き場が間違っている、(b)RFIDタグをインタロゲートするRFID読取装置が利用できる品物の一覧で特定される、(c)アーカイブ化または廃棄の候補となる、(d)置き場が間違っている品物の隣にある。
本発明の第21の実施形態では、保管エリアの指定の部分を保管エリアの他の部分よりも頻繁にポーリングするステップを含む、それぞれRFIDタグが付された多数の品物を含む保管エリアをインタロゲートするための方法が得られる。本発明の第22の実施形態では、本発明の第21の実施形態の方法が、ポーリングから判断される情報に基づいて、保管エリアの指定の部分を保管エリアの他の部分よりも頻繁に自動でポーリングすることをさらに含む。本発明の第23の実施形態では、本発明の第21の実施形態の方法のポーリングの頻度が、保管エリアから取り出された品物の数または保管エリアに戻された品物の数に左右される。本発明の第24の実施形態では、本発明の第21の実施形態のポーリングの頻度が、保管エリアの指定の部分を利用した人の数に左右される。
本発明の第25の実施形態では、(a)RFIDタグをポーリングするためのポーリングスケジュールを提供するステップと、(b)ポーリングスケジュールに従ってRFIDタグをポーリングする前にポーリングスケジュールを先取りして保管エリアの指定の部分をポーリングするステップと、を含む、それぞれRFIDタグが付された多数の品物を含む保管エリアをインタロゲートするための方法が得られる。本発明の第26の実施形態では、(a)RFIDタグをポーリングするためのポーリングスケジュールを提供するステップと、(b)保管エリアの一部を保管エリアの他の部分に対してポーリングする回数を増減することによってユーザがポーリングスケジュールを変更できるようにする、RFIDポーリングシステムに関連付けられたユーザインタフェースを提供するステップと、を含む、それぞれRFIDタグが付された品物を含む保管エリアをインタロゲートするための方法が得られる。
本発明の第27の実施形態では、(a)保管エリアに保管された品物に関連付けられたRFIDタグをポーリングするためのアンテナシステムと、(b)保管エリアのどの部分をポーリングするかを制御するためのコントローラと、(c)保管エリアの複数の部分をポーリングする順序を指定するポーリングスケジュールと、(d)保管エリアの一部を保管エリアの他の部分に対してポーリングする回数を増減することによってユーザがポーリングスケジュールを変更できるようにするユーザインタフェースと、を含む、RFIDポーリングシステムが得られる。本発明の第28の実施形態では、(a)保管エリアに保管された品物に関連付けられたRFIDタグをポーリングするためのアンテナシステムと、(b)保管エリアのどの部分をポーリングするかを制御するためのコントローラと、(c)保管エリアの複数の部分をポーリングする順序を指定するポーリングスケジュールと、(d)保管エリアの複数の部分における動きを検出する検出システムと、を含み、それによって、検出システムによって提供される情報に基づいてポーリングスケジュールが変更される、RFIDポーリングシステムが得られる。本発明の第29の実施形態では、本発明の第28の実施形態におけるポーリングスケジュールの変更が検出される動きに比例している。
本発明の第30の実施形態では、(a)ユーザが場所を突き止められるように品物の一覧を提供するステップと、(b)ユーザが品物を探す前に一覧上の品物が最後に確認された場所をポーリングするステップと、を含む、RFIDタグの付された品物をポーリングするための方法が得られる。本発明の第31の実施形態では、(a)RFIDタグをポーリングするためのポーリングスケジュールを提供するステップと、(b)保管エリアの複数の部分を監視して動きを検出するステップと、(c)検出された動きに基づいてポーリングスケジュールを変更するステップと、を含む、それぞれRFIDタグが付された品物を含む保管エリアをインタロゲートするための方法が得られる。本発明の第32の実施形態では、(a)保管エリア内での各品物のその時点での場所を特定するための情報を含むデータベースを提供するステップと、(b)取り出しまたは交換対象となる品物について保管エリアをポーリングすることからの情報を使用してデータベースを更新するステップと、を含む、保管エリア内の品物に関連付けられたRFIDタグをポーリングするための方法が得られる。本発明の第33の実施形態では、本発明の第32の実施形態の保管エリア全体を定期的にポーリングし、保管エリア内にあるすべてのRFIDタグの付された品物の総数(census)を取得する。
本発明の第34の実施形態では、(a)RFIDタグをインタロゲートすることのできるアンテナを品物の両側に提供するステップと、(b)両方のアンテナを使用してRFIDタグをインタロゲートするステップと、(c)一方のアンテナだけが品物をうまくインタロゲートできた場合は、その品物が当該アンテナの近くにあると判断し、各アンテナが品物をうまくインタロゲートすることができた場合は、その品物が2つのアンテナのほぼ中央にあると判断するステップと、を含む、RFIDタグの付された品物の保管エリア内でのおおよその位置を突き止めるための方法が得られる。本発明の第35の実施形態では、(a)保管エリアに保管された品物に関連付けられたRFIDタグをインタロゲートするためのアンテナ付棚テープと、(b)保管エリア内の少なくとも1つの光源であって、光源の近くにあるRFIDタグのインタロゲート時に点灯される光源と、を含む保管エリアが得られる。
本発明の第36の実施形態では、(a)RFIDタグをインタロゲートし、かつデータベースを更新して品物が外に持ち出されていることを示すためのチェックアウトステーションと、(b)品物が持ち出されている時間をトラッキングするためのタイマーと、を含む、RFIDタグに関連付けられた品物をトラッキングするためのシステムが得られる。本発明の第37の実施形態では、本発明の第36の実施形態のシステムが、(c)品物が持ち出されている時間があらかじめ定められた時間を超えた場合に通知を送信するための通知システムをさらに含む。本発明の第38の実施形態では、本発明の第37の実施形態の通知が電子メールによって行われる。本発明の第39の実施形態では、本発明の第38の実施形態の電子メールが品物を持ち出した人に対して送られる。
本発明の第40の実施形態では、(a)RFIDタグの付された品物の存在を検出するためのRFID読取装置を含む、RFIDタグの付された品物用の保管エリアと、(b)少なくとも1つのRFIDタグの付された品物が保管エリアにあることをユーザに通知し、ユーザが何らかの行動を起こすのを待っているための通知システムと、を含む、RFIDタグの付された品物用のシステムが得られる。本発明の第41の実施形態では、(a)書き込みコマンド信号をRFIDタグに送信するためのアンテナシステムと、(b)各々がRFIDタグを含む該当する品物を保管するための保管場所と、(c)アンテナシステムに作用的に接続されたRFID書込装置とを含み、RFID書込装置が、書き込みコマンド信号の送信先であるアンテナの範囲内の各RFIDタグに同じ情報を書き込むように構成される、RFIDシステムが得られる。
本発明の第42の実施形態では、(a)各々がバーコードに関連付けられた複数の品物を保持するための入れ物と、(b)この入れ物に関連付けられたRFIDタグと、(c)RFIDタグと品物とを関連させるデータベースエントリと、を含む入れ物システムが得られる。本発明の第43の実施形態では、(a)各々がバーコードに関連付けられた複数の品物を保持するための入れ物と、(b)この入れ物に関連付けられたRFIDタグと、(c)バーコードを特定するのには十分な、RFIDタグのメモリ内に格納された情報と、を含む入れ物システムが得られる。
本発明の第44の実施形態では、バーコードが付された品物と単一のRFIDタグとを関連付けるデータベースにエントリを作成するステップを含む、各々がバーコードに関連している品物を単一のRFIDタグと関連付けるための方法が得られる。本発明の第45の実施形態では、本発明の第44の実施形態の方法が、バーコードスキャナで各バーコードを走査し、このバーコードとデータベース内の単一のRFIDタグとを関連付けることを含む。
本発明の第46の実施形態では、バーコードを特定できるだけの十分な情報をRFIDタグのメモリに書き込むステップを含む、各々がバーコードに関連している品物を単一のRFIDタグと関連付けるための方法が得られる。本発明の第47の実施形態では、本発明の第46の実施形態の方法が、バーコードスキャナで各バーコードを走査し、このバーコードとRFIDタグのメモリ内の単一のRFIDタグとを関連付けることを含む。
本発明の第48の実施形態では、(a)各患者ファイルにRFIDタグを含み、(b)保管場所からファイルを持ち出したり保管場所にファイルを返却したりし、これに応じてデータベースを更新するためのデータベースに接続されたRFID読取装置を、患者ファイル保管場所に含み、(c)患者ファイルが使われる少なくとも1つのオフィスに、ファイルの場所に関するその時点での情報を提供する目的でデータベースに接続された、ファイルの存在を検出するためのRFID読取装置を含む、医療機関におけるRFIDを利用したトラッキングシステムの使用について開示されている。
本発明の第49の実施形態では、(a)各クライアントファイルにRFIDタグを含み、(b)保管場所からファイルを持ち出したり保管場所にファイルを返却したりし、これに応じてデータベースを更新するためのデータベースに接続されたRFID読取装置を、クライアントファイル保管場所に含み、(c)クライアントファイルが使われる少なくとも1つのオフィスに、ファイルの場所に関するその時点での情報を提供する目的でデータベースに接続された、ファイルの存在を検出するためのRFID読取装置を含む、法律事務所におけるRFIDを利用したトラッキングシステムの使用について開示されている。
本発明の第50の実施形態では、携帯式RFID読取装置を、RFIDタグの付された品物をポーリングするためのポーリングシステムを含む保管エリアと併用することについて開示されている。この場合、ポーリングシステムからの情報を携帯式RFID読取装置に提供してユーザがRFIDタグの付された品物の場所を突き止められるようにする。本発明の第51の実施形態では、携帯式RFID読取装置を使用して品物を在庫に登録したり在庫から外したりする、あるいはその両方を行うことが開示されている。この場合、品物に関連付けられたRFIDタグをユーザがインタロゲートし、RFID読取装置に関連付けられたユーザインタフェースを利用して携帯式RFID読取装置に情報を提供して、その品物が在庫に登録されたかまたは在庫から外れたか否かを確認する。本発明の第52の実施形態では、(a)関連のRFIDタグを含む可動型保管エリアを提供するステップと、(b)少なくとも2つのRFIDタグの付された品物とRFIDタグの付された可動型保管エリアとを関連付けるステップと、(c)可動型保管エリアに関連付けられたRFIDタグをインタロゲートし、RFIDタグの付された品物についてはインタロゲートせずに、品物を在庫に登録するかまたは在庫から外すステップと、を含む、品物を在庫に登録したり在庫から外したりするための方法が得られる。本発明の第53の実施形態では、可動型保管エリアに関連付けられたRFIDタグのインタロゲーション以外の方法によって品物を在庫に登録したり在庫から外したりすることで、本発明の第52の実施形態を修正する。
本発明の他の態様については後述する。上記の説明は例をあげるためのものであり、特許請求の範囲に記載の範囲を限定するものではない。
以下、添付の図1〜図7を参照して本発明について説明する。
本発明の詳細な説明
紙の文書をすべて同じ文書の電子版に差し替えてオフィスをペーパーレス環境に変えることに対して関心が持たれていないわけではないにもかかわらず、多くの業界では依然として紙の文書に大きく依存したままである。例として、法律事務所、政府機関、業務記録、犯罪歴、カルテなどの保管機関があげられる。これらの記録は閉鎖されたファイリングキャビネットに保管されていることもあるが、多くの場合はファイルは図1に示すようなタイプの開架式の棚に置かれている。また、文書やファイルが、机やテーブルの上、引き出しの中、ワゴンの上などの他の場所にあったり、床に積まれていたりすることもある。本発明のさまざまな態様についてはファイルまたは文書あるいはその両方を例に説明したものが大半であるが、図2に示すような本発明を、必要に応じて、書籍、ビデオテープ、光学的に記録された媒体または小売り商品、パレット、入れ物または他の資産を含む他の品物のトラッキングに、これらの品物がそれぞれ他の用途で具体的に必要になるか否かを問わず利用して構わない。
以下、特定の見出しのもとで本発明のさまざまな態様について説明するが、本願明細書の一部分で説明する特定の特徴を本願明細書の他の部分における特徴と併用してもよく、見出しは限定的な境界線ではなく参考になるガイドとすべく設けたものであることは、当業者であればすぐに分かるであろう。
電磁スペクトルの使用に関してはInternational Telephone Unionによって国際的に規制され、米国においては連邦通信委員会によって規制されている。これらの団体は電磁スペクトルを細かく分けて別々のユーザに割り当てており、認定された用途のひとつに、工業、科学、医療(ISM)分野での用途がある。あるシステムが、その該当するカテゴリの用途に割り当てられた周波数範囲で、なおかつ特定の電力および信号強度の制限内ならびに干渉・周波数許容範囲内で動作する場合、特別な許可を得なくてもこのシステムを運用することができる。あるシステムが、そのシステムに代表されるタイプの装置に割り当てられた周波数範囲外で動作する場合、しかるべく管理機関から運用許可を得なければならないか、あるいは信号出力レベルを非常に抑えてシステムを運用する形に制限されることになる。
本発明は、特に文書やファイルの管理に無線周波数識別(RFID)システムを使用することに関するものであり、上述した規制の対象となっている。RFIDにも当てはまる、ISMの用途に割り当てられた周波数のひとつが13.56MHzであり、周波数の許容誤差は±7kHzである。RFIDの用途には他にも割り当てられた周波数があり、本発明にも利用できるであろうが、13.56MHzにすれば読取域を短い範囲から中程度の範囲にでき、費用を抑えられる可能性があり、そこそこの読み取り速度を得られるため、本発明ではこの周波数が好ましい。
I.スマートラベルまたはタグ
テキサス州ダラスのテキサスインスツルメンツを含むさまざまな製造業者らによって、RFIDタグまたはラベルが「Tag−it」の商品名で製造されている。もうひとつのタイプのRFIDタグの実態は、RFID要素と磁気セキュリティ要素とを含み、本発明の譲受人に割り当てられた、米国特許第6,154,137号に記載されている組合せタグである。RFIDタグは一般に一定量のメモリを有する集積回路を含む。製造業者がその一部を使って特定の情報をタグに書き込む(さらに、おそらくこれをロックして変更または上書きされないように保護する)ことができ、購入者が別の一部を使って付加的な情報をタグに格納することができる。図2にも示すように、従来技術において周知の方法でソースからRFエネルギを受信し、RFエネルギを後方散乱させるアンテナに、この集積回路は作用的に接続されている。この後方散乱されたRFエネルギこそが、RFIDタグとこれに関連付けられた品物とに関する情報を得る目的でインタロゲータまたは読取装置で受信できる信号になるのである。13.56MHzで機能するテキサスインスツルメンツから販売されているTag−itのRFIDタグなど、RFIDタグ類は1以上の周波数範囲で機能し得るものである。
上述したように、RFIDタグは、該当する品物に関連付けるか、あるいは貼り付けられるものである。少なくとも事実上タグが目に見えなくなるように、品物または品物のパッケージにタグを埋め込むようにしてもよい。このようにすると、タグが見つかって変更されるのを防ぐ一助となり得る。したがって、書籍、コンパクトディスク、消費財、ファイルフォルダ、パレット、カートン、梱包用テープ、出荷ラベルなどの場合と同様に、品物の製造時にRFIDタグを品物に挿入するか、あるいはRFIDタグを品物に貼り付けるといった形で、RFIDタグを品物に「ソースマーキング」することが可能である。
多くのファイル室では、色分けされたファイルフォルダを使ってユーザがレコードをまとめやすいようにしてある。この場合、カテゴリやソーティングに色を利用できる。色分けされたラベルにRFID要素を埋め込むまたは付け足すことができよう。どのファイルがまだ変換前でどのファイルが変換済みであるのかをユーザが簡単に判断できるように、たとえば別の色を使うすなわちRFIDタグまたはラベルを取り付けてファイルが変換済であることを示すようにしてもよい。RFID機能を埋め込んだフォルダを販売するのであれば、RFIDタグ上のメモリをあらかじめプログラムして色分け情報を持たせることができる。
品物が極めて薄い場合、すなわち具体的にいえばRFIDタグが重なってほぼ平行な面上にくる場合に、RFIDタグで品物にタグを付ることに伴って生じ得るひとつの問題が起こる可能性がある。たとえば、図1に示すものなどのファイル室には、何枚もの紙がまとまった厚いファイルもあるだろうが、中身が空であるか数枚しか紙のない薄いファイルもあろう。1頁ごとにRFIDタグでタグを付していくと、たとえば紙を積み重ねたりファイルに束ねたりするときにタグ同士が重なり合ってしまうことがある。RFIDタグが重なり合うと、タグをRFIDインタロゲータ(または読取装置)で確実にインタロゲートする(または読み取る)のが難しくなりかねない。本願明細書ではこれを「タグとタグとの干渉」の問題と呼ぶことがある。この問題の原因に関する特定の具体的な科学理論にこだわるつもりはなく、互いに重なり合う2つのRFIDタグが原因で、各タグのアンテナにおいて同調共振周波数のシフトが発生するのではないかと思われる。RFIDタグのアンテナの共振周波数がシステムの動作周波数(たとえば読取装置の同調周波数である13.56MHz前後において、システムが動作する周波数)とは異なる場合、RFID読取装置が出力する信号からのエネルギをタグが吸収する効率が下がる。タグの同調周波数が読取装置の周波数に一致するとタグに誘導される電圧が最大になり、タグの同調周波数と受信信号周波数との差が大きくなるにつれて誘導される電圧は低くなる。タグの同調周波数と受信信号周波数との差が大きくなり続けると、タグに誘導される電圧がこのタグに電力を与えるのに必要な電圧を割り込むポイントに達する。本発明の次の態様は、タグとタグとの干渉の問題を解決することに関するものである。
望ましくないタグとタグとの干渉を解決するためのひとつの方法に、隣り合ったタグ同士の重なりの度合いを小さくすることがある。これは、2つの隣り合った品物に付されたタグ同士が相当な度合いで重なり合う可能性が極めて低くなるように、ファイルフォルダ、文書、入れ物または他の品物に関連付けられたRFIDタグの場所を計画的にずらしていくことで達成できる。このようにしても潜在的な問題を排除できないこともあるが、実質的に低減はされる。タグを計画的にずらして配置するには、それぞれのタグの位置を、品物に付された最後のタグの位置とは別の位置に位置づけるように定められた機械を使って自動で行うことが可能である。また、おそらくはそれぞれのタグの位置をどこにすればよいかをユーザに示すガイドを併用して、手作業で行うことも可能である。たとえば、ひとつのタグが品物の場所Aに位置している場合、次の品物にタグを付す際にユーザが順に並べて次にあたる位置を簡単に選択できるように、ガイド(本願明細書ではこれをコンピュータの画面上の情報表示ではなく物理的な装置として定義する)を使用して位置A、B、C、D、Eを示すようにすればよい。なお、毎回おおよそ同じ場所に機械を使って自動的にタグを付しているだけの場合や手作業でタグを付した場合に起こり得るような、品物のタグの場所が偶然に異なるような状況については、このような偶然に異なるだけの形が上述したタグとタグとの干渉の問題を解決するには不十分であり得るため、本発明の意味の範囲内ではずらして配置されたタグとはみなさない点に注意されたい。
タグとタグとの間の望ましくない干渉をなくすもうひとつの方法として、タグが別のタグと隣り合った位置にあることに気付いたユーザが一方または両方のタグを品物上の違う場所に移動して問題となるような干渉を防ぐことができるように、タグを再接着性にすることがあげられる。これは、品物に貼り付けられたタグを簡単に剥がして再位置決めできるように、再接着性ラベルまたはメモ用紙全般に用いられているものなどの再接着性接着剤を各RFIDタグに用いることで達成可能である。もうひとつの同様の方法として、図3に示すように、ファイルフォルダなどの品物の再接着性のタブの内側または表面にRFIDタグを設け、このタブを所望の場所に移動できるようにすることがあげられる。これらのタグは、タグを付す品物の上、横、下または他の位置に沿って再位置決めできるものである。
あるいは、データベースまたは他の情報に基づいてRFIDタグをずらして配置することも可能である。たとえば、次にタグを付すのはどの品物であるかをユーザが知らせるようにできる。システムでは、近くにファイルされることになる既知のレコードのデータベースを詳しく調べる。次に、ユーザがタグを付けるために重ならない位置を計算する。この計算で得られた位置についてはコンピュータのモニタ上に表示したり、光線などを使って(図4に示すように)直接ファイルに表示したりすることが可能である。あるいは、計算で得られた位置を、適切な場所に自動でタグを付す装置に伝えることも可能である。もうひとつの実施形態では、ファイリング順序を基準にしてタグの配置を決めるのではなく、タグの配置をファイリング順序の基準にすることができる。すなわち、タグの場所を基準にしてファイルを棚に並べ、RFIDタグが重なり合うファイルが隣同士にならないようにすることが可能である。また、これをランダムファイリング方式(番号順またはアルファベット順などの特定のファイリング方式に従ってファイルを並べているわけではないため、保管エリアのどこにでもファイルを配置できる)と併用してもよいし、併用しなくてもよい。
どの品物もタグが基本的に同じ位置にくるような形で品物を配置できる場合でも、保管場所内で品物を互いに相対的に異なる位置におく。たとえば棚に並べたファイルの場合、棚を平らにつながった面から長さ方向に高さの異なる面に変えるようなタイプの構造体を利用して、隣り合った品物同士をずらすことが可能である。必要に応じてこの棚構造体を保管場所に設置してもよいし、保管場所と一体に作製してもよい。この構造体については、たとえば、ギザギザの輪郭、傾斜路の輪郭、うねりのある輪郭、あるいは図5および図6に示すような同じ効果の得られる他の同様の輪郭のものとすることができる。もうひとつの例では、隣り合ったファイル同士をたとえば棚の前縁からの距離を変えて配置し、RFIDタグが互いに相対的に異なる場所になるようにする。これについては、保管場所の範囲全体にわたって交互にのみ品物を差し込むことができる棚構造体(または保管場所全体の構造体)を提供することで達成でき、品物に付されたタグの位置ではなく隣り合った品物の位置という意味でタグの場所がずれた状態になる。
タグとタグとの干渉の問題に対処するためのもうひとつの方法に、隣り合ったタグ同士の間に指定された最低限の距離を持たせる品物または構造体を提供することがある。たとえば、タグの付された品物それぞれに、他の品物が指定された最小限の距離よりも近くにこないようにするためのバンパーまたは構造体を(タグの付された品物に追加するか、タグの付された品物の内部または表面に形成して)持たせることが可能である。たとえば、基本的にタグの方がバンパーよりもくぼんだ位置にくるように、ファイルフォルダをエンボス加工してフォルダの残りの部分よりも出っ張らせたバンパーを設けるようにすればよい。同じことをするためのもうひとつの方法に、厚さ約0.63から1.27cm(0.25から0.5インチ)を超えるファイルフォルダなど、厚さが特定の最小値になる品物だけにタグを付す方法がある。このようにすれば、すべての品物でファイルフォルダの左側などの同じ面にタグを付したとしても、隣り合ったタグ同士が少なくとも指定された距離の分だけは離れた状態が保たれる。これは、ファイルフォルダの場合であれば、フォルダの内側または外側に間隔を取るためのストリップを設け、このストリップによってフォルダの指定された最小厚を維持することで達成できる方法である。形態の異なる品物にも同様の他の実施形態を用いることができる。もうひとつの「間隔をあけて配置する」実施形態では、各フォルダの底に剛性の部分を設けて底面の一部をなすようにするとともに強制的に最小限の幅を確保しつつ、フォルダの残りの部分を必要に応じて拡大してさまざまな量の中身をフォルダに収容できるようにすることができる。また、プラスチックの表面にタグを設けるかプラスチックの中にタグを埋め込んで、フォルダまたは書籍の背の部分に沿ってタグを挿入することも可能である。このようなタグの配置構成では、タグとタグとの干渉が仮にあったとしても最小限に抑えられると思われる。
互いに干渉しあうタグとタグとを離す最小限の距離はタグが互いに重なり合う度合いに比例すると考えられる。すなわち、2つのタグが互いに完全に重なり合う場合、このタグ同士を離す好ましい最小距離は0.63から1.25cm(0.25から0.5インチ)またはそれ以上となるであろうし、タグ同士がわずかしか重ならない場合は離す距離をもっと短くしてもタグとタグとの干渉の問題を解決できるであろう。
タグとタグとの干渉の問題を解決するための方法およびシステムのもうひとつの実施形態において、出願人らは、隣り合ったRFIDタグ同士を電磁的に結合すると、いくつかのタグの有効共振周波数が各タグを別々に測定した場合よりも低くなると判断している。たとえば、個々に13.56MHzに同調させたRFIDタグを互いに隣接する平行面内に配置すると、有効共振周波数の範囲の大半が13.56MHzより低くなることがある。この周波数シフトが原因で、RFID読取装置をたとえば13.56MHzに同調させてすべてのRFIDタグを正しくインタロゲートするのが困難になる場合がある。この判断結果が次に述べる本発明のもうひとつの実施形態につながっている。
この実施形態では、RFIDタグをそれぞれ別々にRFID読取装置のインタロゲーション周波数よりも高い共振周波数に同調させ、タグとタグとの干渉が起こった場合に、隣り合ったタグの有効周波数が下がってもまだタグに電力を与えられるだけの十分な電圧をタグに誘導できる周波数範囲内にあるようにする。このようにすれば、タグには動作するためのエネルギが与えられるため、受信した信号をタグからの情報で変更して後方散乱することができ、RFID読取装置でタグを正しくインタロゲートすることができる。たとえば、RFID読取装置のインタロゲーション周波数が13.56MHzであるとすると、タグを動作させられるだけの十分な電圧をタグに誘導でき、13.56MHzで動作するRFID読取装置で読み取りできることが明らかになっている周波数である18.5MHzにRFIDタグを同調させることができる。(ファイルにRFIDタグでタグを付してあるが、紙が入っていないため極めて薄い場合などに)18.5MHzのタグ同士が近付いて重なるか、そうでなければ有効共振周波数が13.5MHzの範囲のあたりまで下がるタグとタグとの干渉が起こった場合でも、RFID読取装置はこれらのタグを正しくインタロゲートすることができる。言いかえると、高めの周波数を選択してこれに同調させた2つのRFIDタグを互いに十分に近付けて配置すると、タグの有効共振周波数が、RFID読取装置がRFIDタグを正しくインタロゲートできるRFID読取装置の出力周波数に近くなる。
RFIDタグを異なる周波数に同調させるためのひとつの方法として、タグのループアンテナのターン数を調節するやり方がある。これによってアンテナのインダクタンスが変化する。タグの容量がこれに影響されることはないため、共振周波数が変化する。通常、共振周波数を高めるのであればターン数を減らさなければならない。タグの共振周波数を変えるもうひとつの手法に容量を変更するやり方がある。これは、平行な印刷金属板などの別の物理的な構造体をタグのアンテナに追加するか、あるいはタグのRFID集積回路の入力部におけるオンチップ容量を変えることで達成可能である。また、これらのやり方を組み合わせて用いることもできる。タグの同調のさせ方は当業者であれば分かるであろう。
隣り合ったタグと結び付き、この例では13.56MHzである選択されたインタロゲーション周波数よりも有効共振周波数が低くなるタグに対しても正しくインタロゲートできるため、互いに結び付くと有効周波数がほぼ11MHzと低くなる18.5MHzのタグであっても13.56MHzのRFID読取装置でインタロゲートできると考えられる。読取装置の特定の周波数、タグを同調させる高めの特定の周波数ならびにタグが応答する低めの周波数は、読取装置が動作する周波数範囲やRFIDタグのタイプならびに形態をはじめとするさまざまな要因に左右される。さらに、RFIDタグを同調させた周波数を判断するための試験方法が異なれば結果も異なることがあり、したがって特定のタグが、たとえば18.0MHz、18.5MHzまたは19.0MHzに同調されていると確証をもって言うのは困難な場合がある。
結合による作用が得られるのであれば、すぐ上で説明したようなRFID読取装置の周波数とは異なる周波数に同調されるタグを、タグをずらして配置する上述の実施形態に用いることができ、あるいは本願明細書にて説明する本発明の他の実施形態に用いることもできる。言葉を変えると、必要に応じてRFIDタグをずらして配置したり同調させてもよいし、ずらして配置・同調させてもよい。
タグとタグとの干渉の問題を解決する本方法の他の一実施形態は、2つの面にアンテナ部があり、2つのほぼ垂直な面にアンテナ部があると好ましいタグを提供するものである。たとえば、ファイルフォルダの垂直部分に沿ってアンテナ部を1つ設け、ファイルフォルダの底の水平な部分に沿って第2のアンテナ部を設けることが可能なタグを得ることができる。このように、タグの垂直な部分が重なったとしても、水平な部分は重ならないため、RFID読取装置でタグを正しくインタロゲートすることができる。
本発明の別の実施形態では、隣り合ったタグをそれぞれ形状(「フォームファクター」と呼ばれることもある)の異なるものとし、タグをファイルに付けたときに隣り合うタグ同士が重なる度合いを最小限に抑えるようにすれば、タグとタグとの干渉の問題を解決する一組のRFIDタグを得ることができる。たとえば、アンテナの形状が隣りのタグのアンテナとは異なり、すべてのタグのアンテナがおおむね違った形状になるような特定の幾何学的形状のアンテナ回路を、タグに設けることができる。このようにして、各タグの重なる部分を少なくすることができる。次に、このようなタグを互いに隣り合ったファイルに付与すると、1つのタグに含まれるアンテナの大部分が隣りのアンテナの大部分とは重ならないため、タグとタグとの干渉の問題が最小限に抑えられる。2つまたはそれ以上のタグの設計を提供することができ、あるいは、同じ目的を達成するために、交互のタグを異なる角度で反転または回転させ、同じ効果を得ることもできる。
II.インタロゲートされた際に点灯可能なRFIDタグ
上述したように、従来のRFIDタグがインタロゲートされると、RFID読取装置で検出可能な応答がタグから出力される。タグを貼り付ける品物に関する情報をRFID読取装置に接続されたディスプレイ上に表示したり、あるいはRFID読取装置から音を出してタグがインタロゲートされたことが分かるようにすることができる。
本発明のもうひとつの態様では、タグのインタロゲート時に点灯可能な光源を含むRFIDタグが得られる。この光源は、LEDであっても他の好適な光源であってもよく、RFIDタグに設けられた電池から動力を得るもの(「能動型」タグと呼ばれる)であってもよいし、RFID読取装置または別のエネルギ源からRFIDタグに送られるエネルギによって電力を得るもの(「受動型」タグと呼ばれる)であってもよい。ユーザが特定の品物を探したいと思っているときに、RFID読取装置をプログラミングし、特定の内容に合ったRFIDタグに対して光源を点灯させるかRFID信号をRFID読取装置に返す方法の一方または両方で応答するよう指示する信号を送ることが可能である。このように目に見える形で示すと、特にその品物が似たような多数の品物と一緒に保管されている場合に、特定の品物がどこにあるのかを探す作業がかなり簡単になる。
すぐ上で述べたものに関連したもうひとつの特徴として、該当する特定の品物ではなく、該当する品物の横に保管されている品物に関連付けられた光源を点灯することがあげられる。これは、該当する品物を保管場所に戻すときに役立つ場合があり、該当する品物の横にあることが分かっているタグが点灯するように指示する信号をRFID読取装置から送信させることで達成できるものである。
品物はあらかじめ定められた順序で保管場所に保管されていることが多い。たとえば、図書館の資料について考えると、医療ファイルや他のタイプのファイルと同じようにあらかじめ定められた順序で保管されている。本発明のもうひとつの実施形態では、取り付けの対象となる品物の位置が所望の順序にしたときの位置と合わない場合に上述した光源を点灯することができる。言葉を変えると、間違った場所におかれてしまった品物を点灯させ、ユーザがこれらのファイルを手にし、(おそらくRFIDタグを再度インタロゲートし、タグだけに埋め込まれた情報または既存のデータベースあるいはその両方の併用で該当する場所を確認することで)その本来あるべき場所を判断し、正しい場所に戻すことができるようにする。関連の実施形態では、在庫管理システムが、欠落または持ち出し中、破損、アーカイブ化または廃棄すべきものであると判断した品物などのインタロゲーション後に特定の内容を満たす品物を点灯するようにしても構わない。たとえば、ファイル室から持ち出し中であるがファイル室のRFID読取装置で位置を特定できると思われるファイルに上述したような方法で点灯させ、ユーザがこれを簡単に見つけられるようにすることができる。
複数の品物が共通の入れ物にまとめて保管されることが多く、このような場合RFIDタグはそれぞれの品物と共通の入れ物とに関連付けられる。たとえば、多数のファイルにタグを付し、同じくRFIDタグの付いた大きなアコーディオン型フォルダに保管することができる。これらのRFIDタグには上述したタイプの光源を含むようにしてもよい。1つ以上の品物が欠落している共通の入れ物の場所を特定したり、共通の入れ物の中で間違った場所におかれた品物の場所を特定したりすることができる。
III.スマート保管エリアおよびシステム
保管エリアに保管された品物に関連付けられたRFIDタグを読み取れるようにRFIDインタロゲーション機能を備えたもののひとつに、スマート保管エリアがある。本発明のこの態様の1つの用途は、RFIDタグが付されたファイルまたは文書をトラッキングして場所を突き止めるためのものである。このタイプのシステムを図1に示す。ファイルに関連したRFIDタグをアンテナで読み取ることが可能なようにアンテナを棚に配置する。アンテナは、それぞれの棚の一番上または底面に、棚の後ろ側に、あるいはファイル間に点在する形で垂直に支持するなど、さまざまな方法で位置決めできるものである。これらのアンテナについては、既存の棚に追加設置することもできるし、棚に組み込んでひとつのユニットとして購入することもできる。
保管エリアに関連付けられたアンテナは、たとえば図1に示すようなタイプのエリアで、RFIDタグを連続的にインタロゲートまたはポーリングすることが可能なものである。ポーリングを連続的に行う場合、(アンテナを介して信号を連続して多重化するための回路を含むであろうと思われる)コントローラによって、アンテナはあらかじめ定められた順序で保管エリアの複数の部分をインターロゲートすることが可能である。このアンテナシステムには、アンテナの部分集合を制御する1以上のノードすなわちサブコントローラを含み得る。特定のノードに関連するアンテナの数、位置、その他の特性は、ユーザが定めることのできるものである。たとえば、棚をすみやかにポーリングすると望ましい場合であれば、より多くのノードをシステムに加えることができる。もうひとつのアプローチとして、保管エリアの複数の部分またはノードを環境設定してユーザが指定した順番でポーリングできるように、ユーザがポーリングシステムを環境設定またはカスタマイズすることがあげられる。たとえば、保管エリアの1つの部分が特定の時間に使用できないのであれば、その時間は当該エリアのRFIDタグをインタロゲートする必要がない。
ポーリングのためのさらに高度なスケジュールでは、使用頻度の高いエリアまたは重要なエリアのインタロゲーションを、使用頻度の低いエリアまたはそれほど重要ではないエリアの場合よりも頻繁に用いることが可能である。重要なエリアとしては、価値の高い品物があるエリア、あるいは品物の窃盗あるいは許可のない取得が疑われるエリア、あるいは品物の移動が他のエリアよりも頻繁に起こるエリアなどがあげられる。このポーリングシステムについても、保管エリアの特定のエリアをインタロゲートする頻度をユーザが指定できるようにするソフトウェアを使用してカスタマイズすることが可能である。たとえば、いくつかのエリア(ファイル保管エリアの棚など)を、1日1回または2回だけRFIDタグをポーリングするように設定したり、あるいは保管エリアのその部分に動きがあることが分かっている場合であれば、他のエリアでの方が高い頻度でRFIDタグをポーリングするようにしてもよい。本発明のこの実施形態は、エリアをポーリングする速度を(多少なりとも速く)単に変更するだけでなく、差分ポーリング頻度に関するものである点に注意されたい。
本発明のもうひとつの実施形態では、中間RFIDタグまたはマスターRFIDタグに、ローカルエリアのRFIDタグに関連がある情報を含み得る。この情報については定期的に書き直し、他のRFIDタグに関するその時点での情報がマスターRFIDタグに含まれるようにしてもよい。マスターRFIDタグ自体が他のタグをインタロゲートすることはないが、ローカルのRFIDタグと関係のある情報のローカルリポジトリ(repository)またはデータベースとして役立つ。このため、単にマスターRFIDタグのみをインタロゲートするだけで、短時間で在庫の内容を取得することができる。
関連の実施形態において、一組のファイルのマーカー(縦向きのファイルセパレータなど)に、どのRFIDタグの付されたファイルをマーカーの隣りにもってくるべきかに関する情報あるいは、すでに分かっている順序に基づいて隣り合ったファイルの正しい順序に関する情報を含むRFIDタグを持たせるようにできる。この場合、ファイル数が増減したときはマーカーを棚に沿って移動させるか、別の棚に移動させることが可能である。(上述したような方法でたとえば棚に固定されたアンテナを含むものであってもよいし、携帯式RFID読取装置を含むものであっても構わない)RFIDインタロゲーションシステムで、RFIDタグの付されたマーカーならびにRFIDタグの付されたファイルをインタロゲートすることが可能である。どのファイルをマーカーの隣りにもってくるべきかといったマーカーからの情報が得られると、インタロゲーションシステムは、そのマーカーの隣りにくることが想定されていないファイルが見つかったか否かを判断することができる。マーカーの場所を把握できれば、インタロゲーションシステムは、たとえばファイルまたは一組のファイルが保管エリアのいずれかのセクションの一番下の棚にあるか、あるいは別のセクションの一番上の棚にあるかなどを判断することができる。
レコードを棚に収納するか棚から取り出す目的でユーザがあるエリアに向かっているまたはそのエリアに最近行ったことがある場合、そのエリアをすみやかにポーリングしてこれらのファイルの場所についての場所情報を更新して欲しいと思うことがある。この場合、システムは、すべての棚を連続してポーリングするのではなく、ユーザが指定した該当するエリアだけのポーリングに的を絞る。この種のイベントドリブン(event−driven)なポーリングでは、該当するファイルをそれまでよりも速く更新できる利点が得られることがある。
ユーザがポーリングスケジュールを設定した場合であっても、システム側ではそのスケジュールを一時的にまたは永久に変更できるようにすることがある。たとえば、保管エリア(ファイル用の一組の棚など)には、頻度が高めのポーリングまたは頻度が低めのポーリングをユーザが要求できるようにするボタンまたはディスプレイを含み得る。これは、動きが増えたり減ったりすることに応答して行い得るものであり、このようにしてポーリングスケジュールを変更したいという要求を一定の時間(1時間、1日、1週間など)だけ標準のポーリングスケジュールに代えることもできるし、単に将来のポーリングスケジュールを変更することもできる。このポーリングスケジュールの変更については自動化すら可能なものである。たとえば、保管エリア内または保管エリア付近に、そのエリア内での動きを検出するために配置された光学センサなどのセンサならびに、自動ポーリングシステムによって、検出される動きのレベルに基づいてポーリングスケジュールを低減、増加または変更せずに残すことができる。たとえば、光学センサを使用して、ドアのところを通ってカルテのある部屋に入った人数が増えたことを検出するようにできる。検出された人数があらかじめ定められた数の20%よりも多くなった場合に、センサからコントローラに信号を送信し、コントローラは監視対象のエリアのポーリング頻度が高くなるようにポーリングスケジュールを変更することができる。光学センサまたは他のセンサが検出した動きのレベルとポーリング頻度とが直接的に相関があるようにもできるので、往来が15%少なくなるとポーリングの動きも15%減少し、往来が27%多くなるとポーリングの動きも27%増加する。検出された往来とポーリング頻度との間の相関は正確である必要はなく、比例している必要すらないが、近似の場合はある。保管エリアに1回立ち入っただけでセンサがこれを検出すると、ポーリングがアクティブになる可能性がある。
関連の実施形態では、データベースから得られる情報に基づいてポーリングスケジュールを変更することができる。その情報は、単に個々の保管エリアから品物がいくつ取り出されたか、あるいは個々の保管エリアの中で品物をいくつ交換したかといったことでもよいし、他の保管エリアとの比較で個々の保管エリアにあるファイルを取り出したり交換したりした割合を反映させても構わない。別の実施形態では、1以上のファイルが持ち出されたエリアで、これらのファイルが返却されるまでポーリングを増やすようにすることができる。
タグの付されたすべての品物の総数を完全にポーリングする代わりに(またはその補助で)、品物の有無の変化をシステムで検出するようにしてもよい。たとえば、ファイルなどの品物すべてのその時点での場所のステータスに関する情報がシステムデータベースに含まれる場合、システムで正確なステータス情報を維持するのに必要なのは、変更(取り出し、追加)のトラッキングだけの場合がある。この種のトラッキングシステムを「差分ポーリング」と呼ぶことができる。この方法では、すべての棚を完全にポーリングすることなくタグの付された品物の有無をデータベースで判断することができるため、作業効率の面で利点となる場合がある。ただし、差分ポーリングシステムを使用する場合であっても、データベースの精度を確認する上でエリア全体の定期的なポーリングを行う方が望ましいこともある。一例として、書籍、ファイル、パレットなどのさまざまな品物の「回転状況」がデータベースに含まれることがある。これは、品物が保管エリアにあると思われるか否かについての情報をデータベースに含むことを意味する。この場合、システムが保管エリア全体にあるRFIDタグを個々にポーリングするのではなく、同じエリアを最後にポーリングした時と比較して足りない品物があったときに、その時点で存在するすべての品物を報告するのではなく、足りないものをコントローラに折り返し報告するように各アンテナまたはノードに対して「指示」すればよい。これには各アンテナまたはノードに関連付けられたメモリが必要になることもあるが、時間の節約にもなり得る。いずれにしても、たとえば毎日その日の終わりに完全な在庫管理を行うなどの形をとってもよい。特定の一実施形態では、システムの初期化時に各アンテナおよびノードからすべての情報を得ることができるが、各アンテナまたはノードの以後のインタロゲーション時にはその情報の変更内容のみが伝達される。この「差分ポーリング」の方がノードおよび/またはアンテナを個々にポーリングするよりも時間がかからず、かつ同じような効果が得られることがある。
1つのファイルが棚から取り出されるまたは交換される際、このファイルだけをインタロゲートしてもよい。こうして取り出されたまたは追加された個々のファイルだけをトラッキングしつづけることで、システムでは正確な在庫データベースを維持することができる。ファイルなどの品物の取り出しや追加については、併用することで品物の移動方向を示し、かつ品物が保管エリアに入ってきたまたは保管エリアから持ち出されたか否かを判断することが可能な2以上のセンサで検出すればよい。もうひとつの有用な実施形態にはユーザインタフェースが含まれる。このユーザインタフェースは、ボタンあるいは、ユーザが使用して品物を保管エリアに追加または品物が保管エリアから取り出されたか否かを示すタッチパネルディスプレイなどのディスプレイを含むものであってもよい。もうひとつの実施形態では、棚などの保管エリアの特定部分にあるアンテナを作動させ、その棚にあるRFIDタグの付された品物をインタロゲートし、在庫データベースを更新することができる。品物が保管エリアから取り出されたかまたは保管エリアに追加されたことをユーザに確認する何らかのタイプのインジケータ(音、目に見えるものまたはその両方)を設けるとよい場合がある。この差分在庫システムならびに本願明細書に記載の同様の他の在庫システムは、少なくとも取り出しや追加の動きを保管場所自体で検出し、通常こうした処理の内容が記録されるチェックインステーションまたはチェックアウトステーションで検出するわけではないという点で他の差分在庫システムとは異なるものである。
本発明のもうひとつの態様は、RFIDタグを付す品物が保管エリアの保管位置にある間はこのタグをインタロゲーションからマスキングし、品物が保管エリアから取り出されたときまたは保管エリアに追加されたときにRFIDタグをアンマスクするというものである。たとえば、ファイル同士が隣り合っている間はこれをインタロゲートできないように、タグとタグとの干渉を最小にするのではなく最大にすることもできる。ファイルを持ち出すか追加するとき、RFIDタグ同士は干渉しないので、持ち出されるファイルまたは追加されるファイルを、アンテナ付棚テープなどのRFID読取装置のアンテナでインタロゲートすることができる。もうひとつの実施形態では、RFIDタグを遮蔽するか、金属製の棚と接触させ、保管位置ではタグを読み取ることができず棚から取り出すか交換すれば読み取ることができるようにしてもよい。このタイプのシステムでは、大半の品物に関連付けられたRFIDタグはインタロゲーションに応答することができず、保管エリアから取り出されるまたは保管エリアに追加される、選択された若干数のファイルだけがインタロゲートできるため、標準的なRFIDインタロゲーションシステムよりもかなり速くすることができる。
本発明のもうひとつの実施形態は、保管エリア内に「検証マーカー」を含む。棚を例にあげると、検証マーカーを棚に沿って間隔をあけて配置し、他のRFIDタグの付された品物の場合と同じ方法でインタロゲーションシステムによってインタロゲートすることができる。検証マーカーが付されている理由はいくつかあるが、トラッキングの目的で品物または資産に付されているものではなく、主にシステムが正しく動作していることを確認できるようにするためのものである。たとえば、インタロゲーションシステムで棚JにあるRFIDタグの付された品物を検出できない場合、これはそこに品物がないことによるものか、その棚に関連付けられたインタロゲーションシステムが誤動作していることによる。しかしながら、システムが棚Jに関連付けられた検証マーカーを検出することができるのであれば、インタロゲーションシステムは正しく動作していると考えることができ、よって通常はその棚にある品物がそこにないのであろうと考えられる。この方法のもうひとつの態様は、システムが(ひとつの検証マーカーを検出する)ひとつのアンテナから(第2の検証マーカーを検出する)第2のアンテナに切り替わったことをシステム側で確認できるようにするものである。これは、異なる保管エリアにある複数のアンテナ間のインタロゲーション信号をインタロゲーションシステムで多重化するような実施形態で有用である。
保管エリア内の位置の分解能
用途によっては、タグの付された品物が該当する保管エリア内にあるかどうかが分かれば十分なことがある。しかしながら、品物が該当する保管エリア内にあるかどうかが分かるだけではなく、品物がどこにあるかを、絶対項(おそらく大きな箱の中または棚の上の位置で)、相対項(タグの付された他の品物との相対的な位置で)あるいはその両方で知ることができると最もよいであろう用途もある。たとえば、ファイルが一番上の棚の中程四分の一のあたりにある、ファイルが「Coyle」というラベルの付いたファイルと「Coyne」というラベルの付いたファイルの間にあるといったことや、その両方が分かると有用なことがある。
(アンテナのある携帯式RFID読取装置との対比で)据付式のアンテナを使って棚の位置を判断する基本的な方法のひとつに、アンテナを棚の両端に設置する方法がある。アンテナの範囲が若干重なるのであれば、棚の左端のアンテナで品物が検出された場合に品物が棚の左端近辺にあることが分かる。同じ原理を棚の右端にも適用する。両方のアンテナで品物が検出された場合は、その品物が棚の中央付近にあることが分かる。アンテナをさらに追加することで、これよりも大きな分解能を得ることが可能である。
位置を示すもうひとつの方法として、棚の縁に沿うなど、保管エリア上または保管エリア付近に1以上の光源を設けることがあげられる。この光源にはLEDを用いることができ、PCT公開公報第WO00/10112号に記載されたタイプのアンテナ付棚テープと併用することが可能である。このようにして、該当するRFIDタグがアンテナの付近にあることをそのアンテナで検出すると、光源を点灯してユーザの注意を保管エリアのその部分に向けることができる。また、光源のあるエリアで品物の置き場が間違っていることを示す目的で光源を使用または併用してもよい。本願明細書に記載の光源ならびにアンテナ付棚テープについては、もちろん他の保管エリアにも使用できるものである。
本発明のもうひとつの有用な特徴は通知の特徴である。スマート保管エリアシステムに関連付けられたソフトウェアで、品物が持ち出されてから返却されるまでの時間のトラッキングを始め、期日を過ぎた品物については通知を出すことができる。たとえば、持ち出し期間が14日間しか認められていない品物の場合、このソフトウェアは、品物が持ち出された時点で計数を開始し、14日間経過後にユーザに対して通知を出し、21日間経過しても品物が返却されない場合はスタッフに通知を出すことができる。通知は電子メールメッセージであってもよいし、一覧、可聴のアラーム、あるいは、品物を持ち出した人か他の関係者またはシステムに対する別の適当なタイプの通知であっても構わない。この通知システムについては完全自動化することができるため、品物を持ち出した人に対して自動で電子メールメッセージを送信するか、あるいはその人の電話番号にコンピュータ化された電話をかける。これには、期日を過ぎたファイルを返却するよう人々に督促することに関わる関係者の時間を削減できるという利点がある。
通知の特徴の他の態様として、たとえば、個人またはグループが点検を指示したエリアにファイルなどの品物が見つかったことを受けて、その個人またはグループに待たせておいた作業を通知することがあげられる。この情報を単に将来的に使う場合に備えてソフトウェアプログラムで保管しておいてもよい。一例として、棚やファイルキャビネットの一部など弁護士が近々処理することになる案件用に指定されたエリアをあげることができる。このエリアには、該当する案件に関連したファイルをそれぞれの期日に先立って事前に入れておくことができる。図7は、このようなシステムの簡単な実施形態を示している。同図では、棚または読取装置のパッドにRFIDインタロゲータが設けられているため、ファイルは、オフィスの外の棚100の上、読取装置のパッド120に接触したテーブル110、懸案事項用に指定された棚140のあるファイルキャビネット130、(ウォールパッド150を使うなどして)ファイルが取り出される部屋のドアの近辺、あるいはオフィスの中または他の作業空間内にある机(図示せず)の上にある。これらの読取装置を1以上のコンピュータとネットワーク接続し、さまざまな場所にいる個人がこれらの品物に関してシステム内のデータにアクセスできるようにすることが可能である。品物を使用できるように特定の人が特定の場所におくと、そのファイルが検討できる状態にあることを(この例では)弁護士に通知することができる。当然、法廷や裁判所の庁舎に格納された法的ファイルに同じシステムを適用し、裁判官、書記などの法廷関係者が使用できるようにしてもよい。同様に、指定のエリアに患者ファイルがある場合、そのファイル(およびおそらくファイルが関係している人)が診察を受けられる状態にあることを(おそらく携帯電話またはポケットベルを使うか、電子メールによるなどして)医師に通知することができる。以後の処理ができる状態でその棚にファイルがおかれた事実を、その品物の場所の履歴の一部としてデータベースに記録することが可能である。ここで、特定の人が作業をするであろうと思われる特定の棚または他の保管場所にある特定のファイルは、(おそらく)グループまたは企業内の誰かが作業をするのを待っている多数のファイルのグループがおかれた保管室とは異なる点に注意されたい。違う言い方をすると、特定の人向けの特定のファイルのある特定の棚がその人の専用であるのに対し、グループのメンバ全員用のすべてのファイルが収容された一般ファイル室は誰の専用でもない。最後に、通知システムは、データベース内で存在を指摘された品物がポーリングサイクルの間に検出されなかった場合に、この記録をシステム管理者に通知し、管理者がそのファイルを保管エリアまたは他の場所で手作業で探せるようにすることができる。
もうひとつの実施形態では、ユーザがファイルまたは何冊かまとまった書籍などの特定の品物または品物のまとまりをリクエストすることができる。これを受けて、スマート保管システムは、保管エリア内でその品物が最後にあった場所をユーザに報告するか、上述したようにその品物または場所に関連付けられた光源を点灯することができ、その両方を行うこともできる。任意に、システムは品物が検出された最後に確認できている場所を再度ポーリングし、その品物がデータベースで示された場所にあることを確認することができる。
スマート保管エリアでのRFIDタグからの情報の読み取りとRFIDタグへの情報の書き込み
読取装置がデータベースに接続されず、データベースにアクセスできない場合であっても、特定のデータにアクセスできるようにそのデータをタグに書き込むと都合がよいことが多い。本発明のスマート保管エリアおよびシステムも、RFIDタグに格納された情報を更新またはこれに追加できるように構成される。これは、RFIDタグとの通信用に保管エリアに設けられるアンテナとの併用で、RFID読取装置に関連したプログラミングまたは「書き込み」機能を使って行われる。それぞれの処理のためにタグの付された品物をすべて手作業で取得することが誰かから要求されることはないため、この方法は同一の情報が多数のRFIDタグに格納されることになっている場合に特に有用である。たとえば、レコード保持スケジュールをタグに格納しておけば、新しい保持期日が計算されるたびにスマート保管エリア上またはその保管エリア内のタグに自動的にそのデータを書き込むことができる。反対に、スマート保管エリア内またはその保管エリア上にある間、タグデータを読み取ることが可能である。ファイルなどの特定の品物に関連付けられたRFIDタグから特定の情報を取得することをユーザが望むことがあるが、このような場合、ユーザは実際のファイルの位置を突き止める必要なくスマート保管エリアへのコンピュータインターフェース経由でそれらのデータを取得することができる。読み取りおよび書き込みについては、システムへのネットワークアクセスができるところであればどこでも行うことができる。また、たとえば複数のファイルのグループを別の場所に移動するような場合、あるいは、将来の同じ日にアーカイブ化または破棄することが指定されたような場合は、ファイルをまとめて更新する方がよいこともある。このような場合は、すべてのRFIDタグ(またはそれぞれのRFIDタグに関連付けられたデータベースエントリ)をまとめて更新するためのソフトウェアをユーザが立ち上げるかまたは自動で立ち上げることが可能である。
もうひとつの実施形態では、棚にあるファイルをインタロゲートするための1以上のアンテナが取り付けられたスマート棚などのスマート保管エリアが、どのファイルが棚にあるか、あるいはどのファイルが保管エリアにあるかを判断してデータベースを更新し、ファイルの到着時刻、そのファイルで次に作業をすることになっている人が誰であるか、ファイルの次の行き先はどこであるかなどの情報あるいは同様の情報を示すことができる。この情報は、たとえばプロセス時のサイクルタイム、これらのファイルを使って作業をする一人以上の人間の効率、プロセスの効率などをトラッキングする際に役立つことがある。また、情報がソフトウェアシステム内に保管されている場合であれば、この情報からロケーションアーカイブ(location archive)のタイプを知ることもできる。これらのスマート棚は、(単一のファイル室内の場合とは反して)複数箇所に設けられ、ファイルがどこにあるかをシステムで判断できるようにコンピュータとネットワーク接続されている。これらの棚は一般に特定の人または場所と関連付けられているため、「専用」棚と呼ぶかまたはみなして構わない。後述するように、スマート棚を、たとえば病院やクリニック、法律事務所、会計事務所、仲買店、銀行などの個々のオフィスまたは他のエリアの近くに配置し、ファイルが中央のファイル室にあるときだけでなく、特定のスマート棚にあるときにもファイルをトラッキングできるようにしてもよい。
IV.携帯式RFID読取装置
本発明の譲受人に譲渡された米国特許第6,232,870号をはじめとする特許出願公開公報に、携帯式RFID読取装置が開示されている。携帯式RFID読取装置の好ましい一実施形態に、RFID読取装置と、アンテナと、プロセッサと、ディスプレイと、電源とを含むタイプの手持ち型読取装置がある。ディスプレイは、ユーザに情報を提供またはユーザから情報を受信あるいはその両方を目的とするユーザインタフェースの一部である。携帯式RFID読取装置には一般に、データベースと通信するためのシステムも含まれる。このシステムは、無線通信システムのこともあれば、着脱自在の媒体にRFID読取装置によって情報を格納し、この媒体を取り外して別のコンピュータに関連したデータベースに情報をアップロードしたりデータベースから情報をダウンロードしたりできる着脱式の媒体システムのこともある。また、通信システムは、情報をやり取りするための有線の(つながれた)リンクを別途または代わりに含むものであってもよい。情報を転送するためのもうひとつの方法に、RFID読取装置または読取装置の一部(Palm PilotまたはHandEra(かつてはTRGProと呼ばれていた)などの手持ち型のコンピュータの一部として提供されているのであればコンピュータやディスプレイなど)を嵌合(dock)した後、手持ち型のコンピュータで一般に用いられている方法でデータベースを更新するというものがある。携帯式RFID読取装置の他の詳細については上記の公開公報に記載されている。
携帯式RFID読取装置をスマート保管エリアと併用することが可能である。たとえば、ユーザが場所を突き止めたいと思っている品物の一覧を、RFIDタグが最後にポーリングされたときに得られた情報に基づいてこれらの品物が見つかるであろうと思われる対応する場所と一緒に携帯式RFID読取装置にロードすることができる。たとえば、ファイルとその場所の一覧を携帯式RFID読取装置にロードすることができる。このようにすれば、ユーザが位置を突き止めたいと思っていたファイルのある場所まで、携帯式読取装置によって(おそらくユーザインタフェース上の画像や文字などを使って)ユーザを案内することができる。この携帯式RFID読取装置に関連付けられたデータベースによって、見つかったのがどの品物でまだ場所が分からないのはどの品物であるかを示すことが可能である。検索を終える都度、ユーザはたとえばレポートを提出したり携帯式装置のディスプレイ上で一覧を直接閲覧したりすることで、まだ見つかっていない品物の一覧を簡単に作ることができる。このデータを上述した1以上の通信リンクを介して手持ち型の装置に転送することが可能である。
もうひとつの実施形態では、手持ち型のRFID読取装置などの携帯式RFID読取装置を使用して、品物を在庫に加えたり在庫から持ち出したりすることができる。すなわち、ユーザが品物に関連付けられたRFIDタグをインタロゲートし、ユーザインタフェースを介してその品物が在庫に加わるかまたは在庫から持ち出されることを示し、必要に応じてその品物をそれぞれ交換または取り除くことができる。更新された在庫情報については、読取装置と一体のメモリに格納されたものや着脱自在のデータ記憶装置に格納されるもののようにRFID読取装置に関連付けられたデータベースに格納することができ、必要があれば上述した1以上の通信リンクを介してその情報をもうひとつのコンピュータにアップロードすることが可能である。
RFID/バーコードシステムの組み合わせを以下のように使用することもできる。バーコードが付された品物のまとまりを、RFIDシステムを使ってトラッキングすると望ましいことがある。RFIDタグにかかるコストまたは品物の表面や内部にRFIDタグを付すのにかかるコストに納得できない場合は、バーコードが付された品物をひとまとまりにして、1以上のRFIDタグの付された1つの入れ物または保管エリアに入れ、個々の品物をデータベース内でそのタグに関連させておくことが可能である。このようにするには、品物をその入れ物または保管エリアに入れるときにバーコードスキャナを使用して各バーコードを走査すればよい。これによって、各品物をRFIDタグの付された品物に変えるコストをかけずに、これらの品物を入れ物または保管エリアに入れておくことができる。RFIDタグに関連付けられた集積回路のメモリ容量が大きくなればなるほど、タグのメモリにバーコード番号を直接書き込むことによって個々の品物にタグを関連付けやすくなるであろう。
V.RFID読取装置
ファイルなど、品物によっては一旦メイン保管エリアから外に持ち出されてしまうとトラッキングが困難なものもある。たとえば、図7に示すように、建物全体にRFID読取装置を配置し、トラッキングと該当する品物の場所の特定しやすさを改善することが可能である。特定のRFID読取装置のデザインに対するオプションとして、オフィスに設置できるような小さな棚、書類受け/発送書類入れ、大きな箱、壁付け式のチャートホルダ、ファイルキャビネットなどがあげられる。このような読取装置にはそれぞれ、スマート保管エリアと同様の読取機能と書込機能がある。読取装置を、品物を保持・保管するような形で設計してもよいし、RFIDタグを読取装置によってインタロゲートできるようになるまでタグの付された品物を一時的においておく単純なパッドとして設計してもよい。また、RFID読取装置を壁に取り付けたり、ドアや仕切り窓などの出入り口の一部または全部の周辺に取り付けるようにしてもよい。
本発明のもうひとつの特徴として、タグの付された品物を手に入れられる何カ所かのエリアそれぞれの中または付近にRFID読取装置を配置できる機能がある。たとえば、クリニック、医院、受付エリア、一時ファイル場所に各々RFID読取装置をおくことで、カルテをトラッキングすることができる。また、ひとつにはシステムが使いやすければユーザが日常的にこれを使う可能性が高くなるため、品物を決まった向きに揃えなくてもファイルなどの積み重ねられた品物をRFID読取装置で読み取ることができると都合がよいこともある。本発明のこの態様を実現するためのひとつの方法として、タグの付された品物が一時的に置かれることになるエリアの下、後ろ、隣りおよび/または上に複数のアンテナを設置することがあげられる。ユーザの望みに合わせて、多くの箇所または少ない箇所に好きなだけ、これらのアンテナとこれに関連するRFID読取装置とを設置することが可能である。
RFID読取装置をすぐ上で説明したようにして配置すると、読取装置を自動チェックインおよび/またはチェックアウト装置として機能させることが可能である。すなわち、いずれかのRFID読取装置が品物を検出した場合は常に、RFID読取装置が関連付けられている人または場所にその品物をチェックアウトする(人、団体または場所などに一時的に貸すことを意味する)ようにシステムを構成することができる。上述したように、チェックインとチェックアウトの手順がいずれも単純かつ正確で便利なものである場合(たとえば、書き取りや他の場所への転送が必要なファイルや、ファイリングしなおす必要のあるファイルなどの、何らかの作業を必要としている品物が通常おかれている場所の近くにRFID読取装置がある場合)であれば、ユーザがこれを使う可能性が高くなる。
本発明のもうひとつの態様では、品物が動く頻度と関係のある情報を使用して、プランニングを改善することが可能である。たとえば、特定のエリアに入った品物またはそのエリアから出た品物の数を示す情報を利用して、動きの多いエリアにはより多くの人員を配備し、動きの少ないエリアからは人員を削減するようにしてもよい。また、この種の情報を利用し、あるエリアに追加の人員をいつ割り当てるべきかを動きのレベルに基づいて判断してもよい。ファイル管理の場合であれば、通常よりも多くのファイルが返却されていることをシステムで検出したときに、時を違えずして追加のスタッフをファイル返却エリアに投入することができる。また、その情報を使って個々のユーザあるいはグループユーザの動きのレベルを検出するようにしてもよく、品物の在庫(ファイルトラッキングデータベースなど)を管理する人またはグループがユーザと連絡を取り、場合によっては品物管理システムをカスタマイズして頻繁に利用する人に対する応対の効率を高めることも可能である。本発明のもうひとつの態様では、他の品物よりも持ち出しと返却の頻度が高いことが分かっている品物を、ユーザがコンピュータネットワークを介して電子的に、イントラネットまたはインターネット上で、あるいは他の方法などの異なる方式で利用できるようにしてもよい。他の品物よりも持ち出しと返却の頻度が低いことが分かっている品物については、必要に応じてアーカイブ化または廃棄のスケジュールを立てるようにしてもよい。上述したように、このシステムでは、品物の貸出を申し出ている人またはグループ、システム管理者、あるいは別の人またはグループに対して自動で通知を送信することができる。
RFID読取装置によってインタロゲートされるファイルなどの品物は、さらに他の方法でも作業の流れの立案を改善することが可能なものである。たとえば、特定のRFID読取装置を、別の保管場所に持っていかなければならない大きな箱や棚などの保管エリアに関連付けることができる。その特定のRFID読取装置によって検出されるファイル数と動きとを監視することで、その品物を移動するのに適した時間を最も効率よくスケジュールすることができる。
複数のRFID読取装置をネットワーク化されたコンピュータに接続したり、あるいは携帯式にして(手持ち型のコンピュータまたは携帯式RFID読取装置の場合のように)コンピュータに嵌合してデータをやり取り(シンクロナイズ)するようにしてもよい。これらの読取装置については中央のポーリングシステムの一部であってもよく、各RFID読取装置を、自己のコンピュータに接続し、そのコンピュータ自体が求めに応じて別のコンピュータに「ポーリング」されてもよい。複数のRFID読取装置が、無線ネットワーク接続によってコンピュータに情報を転送することができる。
VI.RFIDタグの付された品物の移動
本発明の範囲内には「スマートカート」などの可動式のスマート保管エリアも含まれる。便宜上、本願明細書では可動式のスマート保管エリアをスマートカートと呼ぶが、図示または説明するものとは別の形態を取るものであってもよい。各スマートカートは、それ自体にRFIDタグを持つことができ、あるいはカートおよび/またはカート上のファイルなどのすべての品物を一度に在庫に入れたり在庫から出したりすることができる無線リンクやケーブル(ホットシンク用)、ユーザインタフェースなどの別の識別手段を持つことができる。(おそらくRFIDカート読取装置または別の携帯式RFID読取装置での関連のRFIDタグのインタロゲーションにより)品物がすでにカートと関連付けられている場合は、各品物を個々にインタロゲートする作業を省略することができ、カート、大きな箱などに関連付けられたRFIDタグのみをインタロゲートする。本願明細書に記載のスマート保管エリアまたはRFID読取装置のどれを使ってもこのようにすることができる。したがって、過去に保管エリアと関連付けられたファイルの束全体を別の場所にすみやかに移動させることができ、あるいは誰かに貸し出したり誰かから返却してもらったりすることができる。スマート保管エリアでは、可動式のスマート保管エリアの存在を検出し、スマート保管エリア内で特定のタグの付された品物をどこに配置すべきかという表示(光源を作動させるなど)をすることができる。
本発明のもうひとつの実施形態では、RFIDタグの付されたファイルのグループを次のようにしてひとつの場所から別の場所に移動させることができる。まず、ファイルのグループを回収する。これらのファイルはいずれも一人または数名の人のグループ、クライアント、顧客などに関連しているものである。RFID読取装置を使ってグループ内のすべてのファイルをインタロゲートし、インタロゲートされたファイルの一覧を、好ましくはコンパクトフラッシュメモリカードやコンピュータのディスケット、書き換え可能なCDなどの着脱自在のデータ記憶装置や別の不揮発性データ記憶装置に保管する。続いて、これらのファイルを別の場所に移動するが、この別の場所はそれまでの場所と密接に関連した場所(病院の他の部門(患者ファイルの場合)または銀行(顧客ファイルまたは投資家ファイルの場合)あるいは法律事務所(クライアントファイルの場合)など)であってもよいし、あるいは何の関連もない場所(特定の顧客ファイル、クライアントファイルまたは患者ファイルが関係する事業の買収者など)であってもよい。具体的な一例として、軍人の集団に関係のある医療ファイルの束の発送があげられる。この場合、軍人の集団が他の場所に配備される際に、医療ファイルの束を彼らと一緒に送ることができる。前の場所でインタロゲートされたファイルの一覧を、データ記憶装置上で、あるいは好ましくは電子メール(e−mail)でファイルの受取人に送付する。次に、ファイルの受取人が受領したすべてのファイルをインタロゲートし、RFID読取装置では受領したファイルの一覧と送付されたファイルの一覧とを比較して食い違いがあればそれを報告することができる。本発明の別の実施形態では、不具合事項報告書(これには、発送の旨が指示されたが受領されていない品物あるいは、受領はされたが発送されたことになっていない品物またはその両方を含むことが可能である)を、電子メールを使ってファイルの発送元に自動で送信することが可能である。その不具合事項報告書から、何らかの食い違いがあるかどうかをファイルの発送元と受取人の両方で判断し、仮にあった場合はそれをどのように解決するかを判断することができる。
VII.コンピュータ化と通知
本発明の別の実施形態では、ユーザが別の目的でコンピュータを使用している間に本発明のRFIDトラッキング・監視システムをパーソナルコンピュータのバックグラウンドで実行することが可能である。たとえば、ユーザが文書処理にパーソナルコンピュータを使用することもあれば、インターネットでの作業やそのコンピュータ上で実行できる他の何らかのアプリケーションのためにパーソナルコンピュータを使用することもあるが、RFID資産トラッキングまたは監視システムは、ユーザが選択した条件に該当する場合を除いてユーザの邪魔をすることなくバックグラウンドで実行される。あるいは、後述するような方法で、ユーザが変更できるまたはできない特定の条件下で、ユーザに通知を出すようにシステムに指示をしてもよい。したがって、本発明のこの実施形態では、システムはコンピュータ上でのフォアグラウンドのプログラムの動作を許可し、同時にバックグラウンドのRFIDプログラムを実行するように構成される。「同時の」動作としては、ユーザにはフォアグラウンドのプログラムだけが実行されているかのように見える方法でフォアグラウンドのプログラムとバックグラウンドのRFIDプログラムとが瞬時にシフトするコンピュータシステムが含まれる。ソフトウェア、特にRFID資産トラッキングソフトウェアは、RFIDプログラムをバックグラウンドで実行するように設計可能なものであり、資産がRFID読取装置によってインタロゲートされたことをユーザに通知しなければならない場合にコンピュータに指示を与えるために使用し得るユーザインタフェースをコンピュータが提供できるようにする命令を含むことが可能である。このようにすると、RFID資産の監視とコンピュータの他の動作とを同じコンピュータ上で同時に使うことができるため、バックグラウンドのRFID処理は有用であると思われる。
上記においては、棚や読取装置のパッド、手持ち型の読取装置などに関連付けられたRFID読取装置によって品物(ファイルまたはフォルダなど)をインタロゲートすることが可能である、RFIDタグの付された品物のトラッキングを例にあげてこのシステムについて説明した。RFID読取装置はRFIDタグをインタロゲートし、その身元ならびに品物の場所などの得られた情報を電子的に記録することができるが、このシステムによって得られた情報でさらに多くのことを行うことが可能である。たとえば、RFIDタグの付された品物がインタロゲートされた場合に、何通りかある方法のうちのいずれかを使って1以上のシステムユーザに通知を送ることが可能である。たとえば、RFIDシステムに関連付けられた1以上のパーソナルコンピュータのユーザに対して目に見える表示を提供し、たとえばファイルが返却されたことをそのコンピュータを使っている人に通知するダイアログウィンドウがコンピュータの画面上に現れるのをコンピュータのユーザが見ることができるようにしてもよい。このダイアログウィンドウは一定時間経過後に消えるものであってもよいし、ユーザがボタンアイコンなどをクリックするなどの指定された行動をとるまでそれ以降何もできなくするものであってもよい。目に見えるメッセージが「突然飛び出して(blast−through)」コンピュータの画面に表示されて邪魔されるのをユーザが嫌う場合であれば、コンピュータの画面上のアイコンを変えるなどのさらに微妙な目に見える表示を提供することが可能である。たとえば、コンピュータの画面の端にあるタスクバートレーのエリアのアイコンの見た目を変え(たとえば、色や形を変えるなど)、RFIDタグの付された品物がインタロゲートされたことをユーザに通知することが可能である。(クリック、ダブルクリック、またはアイコンの「上にマウスポインタをのせる」(何らかの情報が現れるまでアイコンの上にカーソルを合わせる)などの方法で)ユーザがアイコンをアクティブにしたときに、アイコンを大きくするか、そうでなければインタロゲートされた、RFIDタグの付された品物に関係のある情報を表示させることが可能である。もうひとつの通知形態として、RFIDタグの付された品物がインタロゲートされた際にコンピュータが1以上の音声を出せるようにすることがあげられる。これは、コンピュータを使用している人にとってのみならず、品物をインタロゲートしている人にとっても有用なものとなる可能性がある。別の実施形態では、アイコンまたは他の目に見える通知あるいは音声または他の耳に聞こえる通知を、たとえばパーソナルコンピュータを通してなどの何らかの形でユーザが通知を確認するまで繰り返すようにしてもよい。
これらのおよび他の通知のオプションについては、パーソナルコンピュータに関連付けられたWindowsユーザインタフェースの「コントロールパネル」セクションなどのユーザインタフェースを介してユーザが制御可能なものである。ユーザは、特定のRFIDタグの付された品物または同種の品物のまとまりがインタロゲートされた場合や、このような品物が指定の場所でインタロゲートされた場合、あるいは指定のユーザが品物をインタロゲートした場合、あるいはこれらの組み合わせまたは他のイベントの発生時に通知を出すようにコンピュータに対して指示することができる。また、ユーザは、特定の品物または同種の品物のまとまりがインタロゲートされたとき(こうした品物が指定のエリアに返却された場合が一般的であるが必ずしもそうとは限らない)に通知を受けることを望まない旨を示し、決まりきった品物に関しては通知の割り込みが最小限になるが重要な品物の場合は通知を受けるようにすることもできる(どちらのカテゴリもユーザが定義または確認しておく)。
もうひとつの実施形態では、RFIDシステムは、特定のRFIDタグの付された品物が(たとえばその品物が在庫に戻ったか否かを調べる目的で)インタロゲートされた場合に、誰かがその品物を在庫から持ち出してしまうのを防ぐことができる。これは、一人の人間またはグループがたとえばファイルなどを緊急で閲覧しなければならず、そのファイルが次にファイル室やスマート棚などに戻ってきたらこれを確保したいようなときに有用であろう。もうひとつの実施形態では、「要緊急返却」品とこれらの品物を持ち出した人の名前についてコンピュータにデータベースをチェックさせることで、特定のRFIDタグの付された品物が指定のエリアに戻されるまで特定の人によるパーソナルコンピュータへのアクセスを制限することができる。このシステムでは、RFIDタグの付された品物をすみやかに返却させやすくなるであろう。
このセクションVIIにおける説明ではRFIDタグの付されたファイルを例にあげているが、このセクションで説明した本発明を、図書館の書籍や資料、医療装置、パレットまたは保管用の入れ物、RFIDタグの付された車両などのRFIDタグの付された他の品物と併用することも可能である。
本発明によるファイルトラッキングシステムの正面斜視図である。 RFIDタグと、本発明と併用すべくこのタグを取り付けることのできる特定の物体とを示す図である。 本発明による再接着性RFIDタグでマークを付したファイルの正面斜視図である。 品物上での所望のRFIDタグ位置を計算し、その場所を品物に投射するための、本発明による装置の正面斜視図である。 順に並んだファイルをずらして配置または間隔をあけて配置し、タグとタグとの干渉を最低限に抑えるための、本発明による装置の正面斜視図である。 順に並んだファイルをずらして配置または間隔をあけて配置し、タグとタグとの干渉を最低限に抑えるための、本発明による装置の正面斜視図である。 RFID読取装置のパッドを複数箇所に設け、その各位置でユーザがファイルを利用できるような形で本発明のRFIDシステムを法的機関または医療機関などのオフィスエリアに設置した状態を示す図である。

Claims (1)

  1. 保管エリア内に保管された品物に関連付けられたRFIDタグをポーリングするためのアンテナシステムと、
    前記保管エリアのどの部分をポーリングするかを制御するためのコントローラと、
    前記保管エリアの複数の部分をポーリングする順序を指定するポーリングスケジュールと、
    前記保管エリアの一部を前記保管エリアの他の部分に対してポーリングする回数を増減することによって、ユーザが前記ポーリングスケジュールを変更できるようにするユーザインターフェースと、を含み、
    ここで、前記ポーリングの頻度は、前記保管エリアの部分から取り出された品物の数または前記保管エリアの部分に戻された品物の数に依存する、または前記ポーリングの頻度は、前記保管エリアの部分を使用していた人の数に依存する、RFIDポーリングシステム。
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