JP4579465B2 - 移動体通信端末 - Google Patents

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  • Mobile Radio Communication Systems (AREA)
  • Telephone Function (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信端末に係り、特に電池残量が少なくなった場合の消費電力の低減を図り、少しでも長く待ち受け状態を保つことができ、利便性を向上できる移動体通信端末に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の移動体通信端末には、使い勝手や利便性を向上させるために、基本的な通話機能に加えて多数の機能が設けられている。これらの機能の中には消費電力が高いものもある。
【0003】
また、従来の移動体通信端末としては、電池残量を検出して、残量が少なくなると報知するものがあった。
具体的には、電池残量を検出して、電池のおよその残量を小さなアイコン等で表示しておき、電池残量が無くなる寸前に例えば電池残量警告音を鳴動して、ユーザにその旨を伝えるようになっていた。
【0004】
尚、携帯端末の従来技術としては、平成10年8月7日公開の特開平10−209953号「携帯無線電話装置の省電力制御方式」(出願人:日本電気アイシーマイコンシステム株式会社、発明者:根岸英樹)がある。
この従来技術は、バッテリ電源の電力の残量あるいは出力電圧レベルに応じて、通信機能を選択・限定するものであり、バッテリ残量が多い場合は通常の通信機能を実行し、間欠受信周期は通常の時間間隔とし、バッテリ残量が中位の場合は着呼処理のみで間欠受信周期は通常より少し長い中位の時間間隔とし、バッテリ残量が少ない場合は着信記録のみとし、間欠受信周期は通常の時間間隔よりも長くするものであり、バッテリ電源の消耗を軽減し、省電力化を図ることができるものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来の移動体通信端末では、電池残量警告音鳴動から電源0FFまでの時間が短く、通信中あるいはユーザ操作中に突然電源OFFとなってしまい、充電を行うまで移動体通信端末の全ての機能が使用不可となってしまうという問題点があった。
【0006】
本発明は上記実情に鑑みて為されたもので、電池残量が少なくなった場合の消費電力を低減し、待ち受け状態を少しでも長く保つことができ、利便性を向上させることができる移動体通信端末を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記従来例の問題点を解決するための本発明は、複数の機能を備えた移動体通信端末であって、電池残量が少なくなった場合に制限される機能を予め記憶しておき、電池残量が予め設定された規定値未満になった状態で機能の実行が指示されると、指示された機能が記憶されている制限される機能と一致するかどうかを判断し、制限される機能と一致すれば当該指示された機能を実行せずに機能が制限されていて実行できない旨の警告の表示を行って待ち受け状態に移行し、制限される機能と一致しなければ、電池残量が少ないが指示された機能を実行してよいかを確認する表示を行い、当該機能を実行しないことが選択された場合には当該機能を実行せずに待ち受け状態に移行し、当該機能を実行することが選択された場合には当該機能を実行する移動体通信端末としており、電池残量が少なくなった場合の消費電力の低減を図り、待ち受け状態を少しでも長く維持することができ、また、警告表示によってユーザに無駄な操作を控え早急に充電するよう促すことができ、利便性を向上させることができる。
また、本発明は、上記移動体通信端末において、制限される機能を、ユーザ操作により移動体通信端末が備えている複数の機能から選択して記憶することを特徴としている。
また、本発明は、上記移動体通信端末において、制限される機能が着信であって、電池残量が予め設定された規定値未満になった状態で着信があると、着信履歴として発信者番号と着信日時のデータを記憶し、通信を切断して、待ち受け状態に移行することを特徴としている。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
尚、以下で説明する機能実現手段は、当該機能を実現できる手段であれば、どのような回路又は装置であっても構わず、また機能の一部又は全部をソフトウェアで実現することも可能である。更に、機能実現手段を複数の回路によって実現してもよく、複数の機能実現手段を単一の回路で実現してもよい。
【0009】
本発明に係る移動体通信端末は、制御手段が電池残量を検出し、電池残量が規定値以下となった場合に、予めユーザによって設定された機能の実行を制限又は停止すると共に、警告ワーディングを表示してユーザに充電を促すものであり、消費電力を低減して待ち受け時間を少しでも延長することができ、また、通信中や操作中の突然の電源OFFを未然に防いで利便性を向上できるものである。
【0010】
本発明の実施の形態に係る移動体通信端末(本装置)の構成について図1を用いて説明する。図1は、本発明の実施の形態に係る移動体通信端末(本装置)の構成ブロック図である。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る移動体通信端末は、無線部1と、通信に伴う変復調及び符復号化等の変換処理を行う通信回路部2と、装置全体の制御及び本装置の特徴である機能の実行を制限する制御部3と、通話に伴う音声変換を行う音声処理部4と、音声を出力するスピーカ5と、音声を入力するマイク6と、メッセージやメニュー等を表示する表示部7と、表示部7を駆動するLCDドライバ8と、入力キーを備えユーザからの指示を入力する操作部9と、プログラムを記憶するROM10と、電話帳データや受信メッセージ等を記憶するRAM11と、装置に電力を供給する電池12とから構成されている。
【0011】
各構成部分について具体的に説明する。
本装置の特徴部分について具体的に説明する。
無線部1は、アンテナを備え、無線信号の送受信を行うものである。また、通信回路部2は、通信に伴う変復調及び符復号化等の変換処理を行うものである。
【0012】
音声処理部4は、通話に伴う音声信号のA/D変換及びD/A変換を行うものであり、スピーカ5は音声を出力するものであり、マイク6は音声を入力するものである。
【0013】
また、表示部7は液晶ディスプレイ(LCD;Liquid Crystal Display)から構成され、メニューやメッセージを表示するものである。
LCDドライバ8は、表示部7を駆動するものであり、制御部3からの指示に従ってROM10又はRAM11からデータを読み出して表示部7に出力するものである。
【0014】
操作部9は、複数の入力キーを備え、ユーザからの指示等のデータを入力するものであり、電池12は、充電式の電池であって装置全体に電力を供給するものである。
【0015】
ROM10は、制御部3における処理プログラムや警告ワーディングのデータ等を格納するものであり、RAM11は、制御部3のワーキングエリアであって、電話帳データや受信メッセージを記憶しているものである。
更に本装置の特徴として、RAM11は、電池残量が少なくなったことを示す電池残量フラグを記憶するものであり、電池残量が規定値未満の場合には電池残量フラグは「ON」に設定されており、電池残量が規定値以上の場合には「OFF」に設定されている。また、RAM11は、電池残量が少なくなった場合に制限される機能を規定する制限機能テーブルを記憶しているものである。
【0016】
制御部3は、装置全体の制御を行うものであり、電池残量検出手段31と、処理手段32とを備えている。
電池残量検出手段31は、定期的に電池12の残量(電池残量)を検出して、電池残量が予め設定されている規定値未満になった場合に処理手段32に電池残量が少ないことを示す特定の信号を出力するものである。
【0017】
処理手段32は、従来と同様に装置全体の制御を行うものであり、発着信の制御や、バックライトの点灯、RAM11へのメモリ登録、表示制御等を行うものである。また、それと共に、本装置の特徴として電池残量が少ない場合に機能の実行を制限する制御を行うものである。具体的には、電池残量検出手段31から電池残量が規定値未満になったことを報知する信号が入力された場合に、RAM11の電池残量フラグを「ON」に設定するものであり、また、着信や操作部9からの入力によるイベントが発生した場合には、電池残量フラグを参照して、「ON」に設定されていれば、RAM11の制限機能テーブルに従って機能の制限を行うものである。制御部3における処理については後で詳細に説明する。
【0018】
次に、本装置の特徴部分である制限機能テーブルについて図2を用いて説明する。図2は、RAM11に記憶されている制限機能テーブルを示す説明図である。
上述したように、制限機能テーブルは、RAM11に記憶されており、電池残量が残り少なくなった場合に実行を制限又は停止する機能を規定するものである。
【0019】
図2に示すように、制限機能テーブルでは、着信・画面表示・時計表示・メロディ再生・メモリ登録・LED点灯・バックライト点灯の7種類の機能を制限可能な機能として予め「機能」のエリアに記憶している。そして、各機能に対応して、当該機能を制限するかしないかがユーザからの指示に従って記憶されているものである。すなわち、これらの機能の内、「機能」に対応する「制限」のエリアにフラグ「1」が記憶されているものは、電池残量が少なくなった場合に制限される機能であり、また、「0」が記憶されているものは、電池残量が少なくなっても制限されない機能である。
【0020】
具体的に説明すると、図2の例では、「着信」は、制限される機能として設定されているので、制御部3は、電池残量が規定値未満の状態で着信があると、発信者を表示し、ユーザからの指示に従って着信を拒否できるようになっている。
また、「メモリ登録」は、制限されていないので、制御部3は、電池残量が少なくなってもメモリ登録の指示が入力されれば指示に従って機能を実行するものである。
【0021】
そして、制限機能テーブルへの設定は、「機能制限設定」等のメニューからユーザが任意に行うことができ、機能制限メニューの画面上で、機能制限をしたい機能を選択することにより、制御部3がユーザの指示に従ってRAM11の制限機能テーブルに機能に対応するフラグ(「0」又は「1」)を記憶するようになっている。ユーザが任意に選択可能とすることにより、各ユーザの移動体通信端末の使い方に応じて、制限する機能を自由に選択できるものである。機能制限設定の画面については後で説明する。
【0022】
図2に示したように、本装置では通話とは本質的に関係がないいわゆる付加機能を制限可能とするだけでなく、通話そのものに関係した「着信」も制限可能な機能として含むようにしている点が特徴となっている。「通話」は消費電力が大きいので、電池残量が少ない場合にはユーザからの不要な発信は行わないようにできるが、着信に関してはユーザの意志とは無関係であるため、重要でない相手からの着信を拒否することによって更に消費電力を低減して待ち受け状態を延長することができ、重要な連絡のために電池残量を取っておくといったことも考えられるものである。
【0023】
次に、本装置の動作について説明する。
本装置における通話やデータ通信に伴う基本的な動作は従来の移動体通信端末と同様であるため、説明は省略する。
本装置の特徴部分の動作について説明すると、制御部3の電池残量検出手段31が、電池12から供給される電源電圧に基づいて定期的に電池残量を検出し、電池残量が予め設定されている規定値以下になった場合に処理手段32に制御信号を出力する。そして、処理手段32が、電池残量検出手段31からの制御信号が入力されると、RAM11の電池残量フラグを「ON」に設定する。
【0024】
そして、通信回路部2からの着信や操作部9からの入力等のイベントが発生した場合に、制御部3の処理手段32が、当該イベントの機能を実行する際に、当該イベントがRAM11の制限機能テーブルに制限される機能として設定されているかどうかをチェックして、制限されている機能は直ちに実行せずに、警告ワーディングを表示するようになっている。
【0025】
これにより、本装置では、電池残量が少なくなった場合には一部の機能の実行を制限して、電池の消耗を防ぎ、少しでも待ち受け状態を長持ちさせることができるものである。また、警告ワーディングでユーザに充電を促すことができ、突然使用不可になることを防ぐことができるものである。
【0026】
次に、本装置の電源投入時の制御部3の処理について図3を用いて説明する。
図3は、本装置の電源投入時の制御部3の処理を示すフローチャート図である。
図3に示すように、電源が投入されると、本装置の制御部3は、電池残量をチェックして、電池残量が規定値以上であるかどうかを判定する(100)。電池残量が規定値以上であった場合(Yesの場合)には、制御部3は、RAM11の電池残量フラグを「OFF」に設定して(106)待ち受け状態に移行する。
【0027】
また、処理100で電池残量が規定値未満であった場合(Noの場合)には、制御部3は、RAM11の電池残量フラグを「ON」に設定して(104)、図4に示す警告ワーディング(A)を表示するようLCDドライバ8に指示を出力し(104)、待ち受け状態に移行する。
【0028】
ここで、電源投入時に表示される警告ワーディング(A)について図4を用いて説明する。図4は、警告ワーディング(A)の表示例を示す説明図である。
図4に示すように、警告ワーディング(A)は、電源投入時に電池残量が規定値未満であった場合に表示される警告であり、「電池残量ありません!充電してください!」のように、ユーザに早急に充電が必要であることを示す警告となっている。
【0029】
次に、本装置の待ち受け状態における制御部3の処理について図5を用いて説明する。図5は、待ち受け状態における制御部3の処理を示すフローチャート図である。
制御部3は、待ち受け状態において定期的に電池残量を検出し、電池残量が規定値以上であるかどうかを判断する(200)。電池残量が規定値以上であった場合には、制御部3はRAM11の電池残量フラグを「OFF」に設定し(202)、待ち受け状態に移行する。
【0030】
また、処理200で電池残量が規定値未満であった場合、制御部3は、RAM11の電池残量フラグを「ON」に設定し(210)、RAM11の制限機能テーブルを参照して、機能制限が設定されているか否かを判断して(212)、機能制限の設定が為されていない場合には、「機能制限しますか?」という警告ワーディング(B)を表示するようLCDドライバ8に指示を出力する(214)。
【0031】
そして、制御部3は、警告ワーディング(B)の表示画面上で「機能制限する」が選択されたかどうかを判断し(216)、「機能制限する」が選択された場合には、図7に示す機能制限メニューを表示するようLCDドライバ8に指示を出力し(218)、操作部9からの入力に従って、RAM11の制限機能テーブルに制限される機能を設定し(220)、待ち受け状態に移行する。
【0032】
また、処理212で既に機能制限されている場合と、処理216で「機能制限しない」が選択された場合には、制御部3は、そのまま待ち受け状態に移行する。このようにして、待ち受け状態における制御部3の処理が行われるものである。
【0033】
ここで、図5の処理214で表示される警告ワーディング(B)の表示例について図6を用いて説明する。図6は、警告ワーディング(B)の表示例を示す説明図である。
図6に示すように、警告ワーディング(B)は、待ち受け状態において電池残量が少なくなった場合に表示される警告であり、「電池残量がありません!機能制限しますか?」というようにユーザに機能制限を促す内容となっている。
【0034】
次に、図5の処理218で表示される機能制限メニューの表示例について図7を用いて説明する。図7は、機能制限メニューの表示例を示す説明図である。
図7に示すように、機能制限メニューの画面では、図2の制限機能テーブルに記憶されている制限可能な機能を一覧表示しているが、図7の表示例では、電池残量が少なくなった場合に「どの機能をOFFにするか」、ということをユーザが選択しやすいような文言で表示している。
【0035】
図7の例では、「着信」、「画面表示」、「時計表示」、「着信音鳴動」の4つの機能を制限するよう選択されており、制御部3が、この選択に基づいてRAM11の制限機能テーブルに制限の設定を行うようになっている。
また、ユーザ自身が、どの機能を制限していたのか確認したい場合には、機能制限メニューを表示することにより、制限されている機能と制限可能な機能とを一覧表示することができるものである。更に、一旦制限する機能として設定した機能について、制限を解除したい場合にも、機能制限メニューを表示してチェックを外すように設定し直せばよい。
【0036】
次に、メロディ再生やメモリ登録等のユーザ操作によるイベント発生時の制御部3の処理について図8を用いて説明する。図8は、ユーザ操作によるイベント発生時の制御部3の処理を示すフローチャート図である。
図8に示すように、待ち受け状態からユーザ操作によりイベントが発生すると(300)、制御部3は、RAM11の電池残量フラグが「ON」であるかどうかを判断し(302)、「OFF」である場合には、電池残量が十分ある場合なので、そのまま処理320のイベント処理に移行してイベントを実行する。
【0037】
また、処理302において、電池残量フラグが「ON」である場合には、制御部3は、RAM11の制限機能テーブルを参照して、ユーザ操作によって指定されたイベント機能が制限されているかどうかを判断する(304)。
【0038】
そして、当該イベント機能が制限されている場合(Yesの場合)には、制御部3は、制限されているため当該イベントは実行できない旨を示す警告ワーディング(C)(図9参照)を表示するようLCDドライバ8に指示を出力して(306)、待ち受け状態に移行する。
【0039】
また、処理304において、当該イベント機能が制限されていない場合には(Noの場合)、制御部3は、電池残量が少ないが機能を実行してよいかどうかを確認するイベント実行確認ワーディング(図10参照)を表示するようLCDドライバ8に指示を出力する(310)。
【0040】
そして、制御部3は、イベント実行確認ワーディング画面において「イベント実行」が選択されたかどうかを判断して(312)、「イベント実行」が選択された場合には、イベント処理に移行する(320)。
【0041】
また、処理312において、「イベントを実行しない」が選択された場合には、制御部3は、イベントを実行せず、待ち受け状態に移行する。このようにしてユーザ操作によるイベント発生時の処理が行われるものである。
【0042】
ここで、図8の処理306で表示される警告ワーディング(C)の表示画面について図9を用いて説明する。図9は、警告ワーディング(C)の表示画面を示す説明図である。
図9に示すように、警告ワーディング(C)の表示画面は、「この操作は制限されています!充電してください!」というように、機能が制限されていて実行できないことと、充電の必要を訴える内容となっている。これにより、ユーザは電池残量が少ないことを認識し、無駄な操作を控えてできるだけ早く充電するよう気を配ることが可能となるものである。
【0043】
次に、図8の処理310で表示される機能実行確認ワーディングの表示例について図10を用いて説明する。図10は、機能実行確認ワーディングの表示例を示す説明図である。
図10に示すように、「電池残量がありません!実行しますか?」というように、ユーザに機能実行を強く確認するものとなっており、ユーザは、「実行」又は「中止」のいずれかを選択するようになっている。
【0044】
次に、着信によるイベントが発生した場合の制御部3の処理について図11を用いて説明する。図11は、着信によるイベントが発生した場合の制御部3の処理を示すフローチャート図である。
図11に示すように、通信回路部2から着信があることを示すデータが入力されると(400)、制御部3は、RAM11の電池残量フラグを確認し(402)、電池残量フラグが「OFF」である場合(Noの場合)には、電池残量が十分なので、通常通り回線接続し、処理430に移行して通話処理を行う。
【0045】
また、処理402で電池残量フラグが「ON」であった場合(Yesの場合)には、制御部3は、RAM11の制限機能テーブルを参照して、着信制限が設定されているかどうかを確認し(404)、着信制限されている場合には、回線接続はせず、着信履歴として発信者番号と着信日時のデータを取得してRAM11の特定のエリアに記憶し(420)、通信を切断し(422)、待ち受け状態に移行する。
【0046】
また、処理404で制限機能テーブルに着信制限が設定されていない場合には、制御部3は、図12に示す着信応答確認ワーディングを表示し(410)、画面上で「着信応答する」が選択された(412)場合には、処理430に移行して通話処理を行う。
【0047】
また、処理412で、着信応答確認ワーディング画面で「着信応答しない」が選択された場合には、制御部3は、処理420に移行して着信履歴を記憶し、回線を切断する。
このようにして着信時の制御部3の処理が行われるものである。
【0048】
ここで、図11の処理410で表示される着信応答確認ワーディングについて図12を用いて説明する。図12は、着信応答確認ワーディングの表示例を示す説明図である。
図12に示すように、着信応答確認ワーディングは、「電池残量がありません!着信応答しますか?」というように、ユーザに電池残量がないことを報知した上で、発信者番号を表示し、着信するか否かを選択可能とするものである。
【0049】
これにより、ユーザは、発信者を確認した上で後でかけ直そうとか、緊急連絡のようだから着信しようというように、相手に応じて着信するか否かを選択することができるものであり、大いに利便性を向上させることができるものである。
【0050】
また、図11の処理では、着信機能の制限時には単に通信を切断するようになっているが、一旦着信後、電池残量が無くて通話ができない旨のメッセージを出力してから回線を切断するようにしてもよい。このようにすれば相手に不快な思いをさせることなく、また通話はしないので消費電力を低減することができるものである。
【0051】
本発明の実施の形態に係る移動体通信端末によれば、RAM11の制限機能テーブルに電池残量が少なくなった場合に制限する機能を設定しておき、制御部3が、定期的に監視している電池残量が規定値未満であった場合に電池残量フラグを「ON」に設定し、操作部9からの指示や着信等のイベントにより機能実行の指示が発生した場合に、電池残量フラグが「ON」に設定されており、当該イベントに対応する機能が制限機能テーブルにより制限されていれば、当該機能を実行せず、ユーザに注意を促す警告ワーディングを表示するようにしており、電池残量が少なくなった場合に、実行する機能を制限して消費電力を低減し、少しでも長く待ち受け状態を維持することができ、また、警告ワーディングによって無駄な操作を防ぎユーザに充電を促すことができ、突然の電源OFFを未然に防ぎ利便性を向上させることができる効果がある。
【0052】
また、本装置によれば、制限する機能は予め用意されている複数の機能の中からユーザが任意に選択して設定することができ、それぞれのユーザの使い方に応じて制限する機能を自由に選択でき、利便性を向上させることができる効果がある。
【0053】
更に、機能の制限の仕方については種々の応用ができ、例えば、電池残量が規定値未満で「画面表示」が制限されている場合、通常の待ち受け時には画面表示はOFFとなっているが、ユーザ操作や着信等のイベントが発生した場合には、画面表示を行って、発信者番号を確認できるようにする、といったことも可能である。
【0054】
更に、その際にバックライトも点灯し、一定時間何も無ければ再び画面表示をOFFにする、というように利便性をあまり損なわずに消費電力の低減を図るよう、機能の制限を緩和するようにしてもよい。
【0055】
また、制限機能テーブルにおいて、制限される機能の優先順位を記憶しておき、電池残量の程度によって、段階的に機能を制限するようにしても構わない。このようにしても、なるべく利便性を損なわずに消費電力の低減を図ることができるものである。
【0056】
【発明の効果】
本発明によれば、複数の機能を備えた移動体通信端末であって、電池残量が少なくなった場合に制限される機能を予め記憶しておき、電池残量が予め設定された規定値未満になった状態で機能の実行が指示されると、指示された機能が記憶されている制限される機能と一致するかどうかを判断し、制限される機能と一致すれば当該指示された機能を実行せずに機能が制限されていて実行できない旨の警告の表示を行って待ち受け状態に移行し、制限される機能と一致しなければ、電池残量が少ないが指示された機能を実行してよいかを確認する表示を行い、当該機能を実行しないことが選択された場合には当該機能を実行せずに待ち受け状態に移行し、当該機能を実行することが選択された場合には当該機能を実行する移動体通信端末としているので、電池残量が少なくなった場合の消費電力の低減を図り、待ち受け状態を少しでも長く維持することができ、また、警告表示によってユーザに無駄な操作を控え早急に充電するよう促すことができ、利便性を向上させることができる効果がある。
また、本発明は、制限される機能を、ユーザ操作により移動体通信端末が備えている複数の機能から選択して記憶する上記移動体通信端末としているので、制限する機能をユーザが自由に選択でき、利便性を向上させることができる効果がある。
また、本発明は、制限される機能が着信であって、電池残量が予め設定された規定値未満になった状態で着信があると、着信履歴として発信者番号と着信日時のデータを記憶し、通信を切断して、待ち受け状態に移行する上記移動体通信端末としているので、消費電力を低減して待ち受け状態を延長することができる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る移動体通信端末(本装置)の構成ブロック図である。
【図2】RAM11に記憶されている制限機能テーブルを示す説明図である。
【図3】本装置の電源投入時の制御部3の処理を示すフローチャート図である。
【図4】警告ワーディング(A)の表示例を示す説明図である。
【図5】待ち受け状態における制御部3の処理を示すフローチャート図である。
【図6】警告ワーディング(B)の表示例を示す説明図である。
【図7】機能制限メニューの表示例を示す説明図である。
【図8】ユーザ操作によるイベント発生時の制御部3の処理を示すフローチャート図である。
【図9】警告ワーディング(C)の表示画面を示す説明図である。
【図10】機能実行確認ワーディングの表示例を示す説明図である。
【図11】着信によるイベントが発生した場合の制御部3の処理を示すフローチャート図である。
【図12】着信応答確認ワーディングの表示例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…無線部、 2…通信回線部、 3…制御部、 4…音声処理部、 5…スピーカ、 6…マイク、 7…表示部、 8…LCDドライバ、 9…操作部、10…ROM、 11…RAM、 12…電池、 31…電池残量検出手段、
32…処理手段

Claims (3)

  1. 複数の機能を備えた移動体通信端末であって、
    電池残量が少なくなった場合に制限される機能を予め記憶しておき、電池残量が予め設定された規定値未満になった状態で機能の実行が指示されると、前記指示された機能が記憶されている制限される機能と一致するかどうかを判断し、前記制限される機能と一致すれば前記指示された機能を実行せずに機能が制限されていて実行できない旨の警告の表示を行って待ち受け状態に移行し、前記制限される機能と一致しなければ、電池残量が少ないが前記指示された機能を実行してよいかを確認する表示を行い、当該機能を実行しないことが選択された場合には当該機能を実行せずに待ち受け状態に移行し、当該機能を実行することが選択された場合には当該機能を実行することを特徴とする移動体通信端末。
  2. 前記制限される機能を、ユーザ操作により移動体通信端末が備えている複数の機能から選択して記憶することを特徴とする請求項1記載の移動体通信端末。
  3. 前記制限される機能が着信であって、電池残量が予め設定された規定値未満になった状態で着信があると、着信履歴として発信者番号と着信日時のデータを記憶し、通信を切断して、待ち受け状態に移行することを特徴とする請求項1又は2記載の移動体通信端末。
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