JP2009219147A - 携帯端末 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明によれば、緊急時に消費電力の低減により長時間救難を報知することや、緊急時により使い勝手がより携帯端末を提供することができる。
【解決手段】少なくとも通常モードと緊急モードを有し、使用可能な複数の機能を有する携帯端末であって、緊急モードの場合に、複数の機能のうち予め規定された機能のみ限定して動作させるおよび/または複数の機能のうち予め規定された機能を抑止する。詳細には緊急モード時に、表示機能の画面表示の抑止や、文字だけの表示、簡易な図形だけの表示、白黒表示などの画面表示を簡略化することで、緊急時に消費電力の低減により長時間救難を報知することができ、通常モードの電池残量表示より詳細な情報を電池残量として表示することで緊急時により使い勝手がよい携帯端末を提供する。
【選択図】図3

Description

本発明は、たとえば、遭難等の緊急時に緊急時モードに設定可能な携帯端末、および基地局に関するものである。
遭難などの緊急時に対応可能な携帯電話機が知られている。
たとえば、通常通話用のバッテリとは別系統の緊急用バッテリを備え、所定の緊急電話番号がダイヤルされるとその緊急用のバッテリが起動する携帯電話機が知られている(たとえば、特許文献1参照)。
また、バッテリの消耗量が所定値を超えた場合に電源供給を停止し、緊急ボタンが押下された場合に電源が供給されて通信が可能となり、その通信が終了後、電力供給が停止する携帯電話機が知られている(たとえば、特許文献2参照)。
また、バッテリの残量が所定値以下になった場合、所定に猶予期間後にシャットダウンを行う携帯電話が知られている(たとえば、特許文献3参照)。
特開平6−6283号公報 特開2001−8267号公報 特開2001−320478号公報
また、エマージェンシーコール(緊急通報)を行った場合に圏外にいても、圏内に戻った時点でエマージェンシーコールを自動的に発信する携帯装置が知られている。
また、エマージェンシーモードを設定可能で、そのモードでは携帯電話機が基地局の圏内に入ると警告音を発して通話可能であることを知らせ、所定の連絡先に連絡する自動発信機能を有する携帯電話機も知られている。
また、内蔵バッテリの電圧低下を検知して、メインバッテリからサブバッテリに切り換える携帯電話機も知られている。
しかし、上述した装置の問題点として、たとえば長時間、緊急時が続いた場合にメインバッテリやサブバッテリの残量をセーブするなどの対策がない点や、海や山などに携帯端末が位置する場合に地理的条件により基地局から送信された電波が携帯電話に届く場合であっても、携帯電話から送信された電波が基地局に届かない場合がある点などがある
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、緊急時に消費電力の低減により長時間救難を報知することや、緊急時により使い勝手がよい携帯端末を提供することにある。
前記目的を達成するために、本発明の携帯端末は、少なくとも通常モードと緊急モードを有し、使用可能な複数の機能を有する携帯端末であって、前記緊急モードの場合に、前記複数の機能のうち予め規定された機能のみ限定して動作させるおよび/または前記複数の機能のうち予め規定された機能を抑止する制御手段を有する。
好適には、画面表示を行う画面表示機能を更に有し、前記制御手段は、前記緊急モードの場合に、前記画面表示機能の画面表示を通常モードの画面表示より簡略化するように制御を行う。
また、好適には、前記制御手段は、前記緊急モードの場合に、前記表示機能の画面表示の抑止、文字だけの表示、簡易な図形だけの表示、白黒表示いずれかの制御を行う。
また、好適には、基地局と無線通信を行う通信機能を更に有し、前記制御手段は、前記緊急モードの場合に、前記通信機能による前記基地局からの着信の監視を行うための間欠受信周期を、通常モードの場合より長い周期となるよう制御する。
また、好適には、基地局と無線通信を行う機能を更に有し、前記制御手段は、前記緊急モードの場合に前記通信機能による前記基地局が送信するパイロットチャンネルの存在をサーチする周期を、通常モードの場合より長い周期となるように制御する。
また、好適には、当該携帯端末が前記基地局の通信圏外状況にあるか否かの判断を行う判断手段を更に有し、前記判断手段により通信圏外状況にあると判断した場合に、前記制御手段による前記長い周期となるように制御を行う。
また、好適には、前記制御手段は、前記緊急モードの場合に、前記通信機能による送信パワーを、前記通常モードの場合の送信パワーより大きくなるように制御する。
また、好適には、前記制御手段は、前記緊急モードの場合に、前記通信機能による最大パワーを、前記通常モードの場合の最大送信パワーより大きくなるように制御する。
また、好適には、前記制御手段は、前記緊急モードに設定されかつ通話または通信を行う場合に所定の警告を行う。
本発明によれば、緊急時に消費電力の低減により長時間救難を報知することや、緊急時により使い勝手がよい携帯端末を提供することができる。
本発明に係る携帯端末および基地局を採用した通信システム100の全体構成図である。 図1に示した携帯電話機1の外観の一具体例を示す図である。 図1に示した通信システム100の携帯端末1の第1実施形態に係る動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る携帯端末1の動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第2実施形態に係る携帯端末1の警告画面表示の一具体例を説明するための図である。 本発明の第3実施形態に係る携帯端末1の動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第3実施形態に係る携帯端末1の通常モード時の電池容量に係る表示例を説明するための図である。 本発明の第3実施形態に係る携帯端末1の緊急モード時の電池容量に係る表示例を説明するための図である。 本発明の第4実施形態に係る携帯端末1の動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第5実施形態に係る携帯端末1の動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第6実施形態に係る携帯端末1の動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第6実施形態に係る携帯端末1の通常モード時の無線状態に係る表示例を説明するための図である。 本発明の第6実施形態に係る携帯端末1の緊急モード時の無線状態に係る表示例を説明するための図である。 本発明の第7実施形態に係る無線基地局21の動作を説明するためのフローチャートである。 本発明の第8実施形態に係る通信システム100の動作を説明するための図である。 本発明の第9実施形態に係る通信システム100の動作を説明するための図である。 本発明の第10実施形態に係る携帯端末の機能を模式的に示す図である。 図17に示した携帯端末1の各モード時の動作を説明するため図である。 図17に示した携帯端末による警告画面172の一具体例を説明するための図である。
本発明に係る携帯端末および基地局は、たとえば遭難した携帯電話ユーザーを救出するために通常時とは異なる端末動作や無線動作を行う緊急モード(遭難救助モード)を有する。
以下、図面を参照しながら、本発明の一実施形態を説明する。
〔第1実施形態〕
図1は、本発明に係る携帯端末および基地局を採用した通信システム100の全体構成図である。
本実施形態に係る通信システム100は、たとえば図1に示すように、携帯端末1、および無線基地局21を有する。
携帯端末1は本発明に係る携帯端末の一具体例に相当する。
携帯端末1は、少なくとも通常モードと緊急モードを有し、さらに使用可能な複数の機能を有し、たとえば緊急モードが設定された場合に、複数の機能のうち予め規定された機能のみ限定して動作させるおよび/または複数の機能のうち予め規定された機能を抑止することで、消費電力を低減して、より長時間救難を報知する。
無線基地局21は、緊急モードが設定可能な携帯端末1と通信を行うために、特別な機能や動作を行う緊急モードを有する。
以下、各構成要素について図面を参照しながら説明する。
〔携帯端末1〕
携帯端末1は、たとえば図1に示すように、無線通信部11、タイマ部12、報知部13、音声出力部14、音声入力部15、キー入力部16、画面表示部17、メモリ部18、制御部(CPU:Central processing unit)19、電池残量検出部20、および電池(バッテリ)BT1を有する。
無線通信部11は、本発明に係る通信機能の一具体例に相当する。画面表示部17は、本発明に係る表示機能の一具体例に相当する。制御部19は、本発明に係る制御手段の一具体例に相当する。
無線通信部11は、制御部19の制御により、たとえば無線基地局21を介した無線通信動作、詳細には電話番号の発呼動作や電子メールの送受信などを行う。
詳細には、無線通信部11は、たとえば、電波を利用した無線通信を行うために、制御部19で処理された音声情報、電子メールなどを変調して不図示のアンテナを介して無線基地局21に送信する。無線基地局21は、通信部211により携帯電話機1から受信した信号を復調した音声情報や電子メールを送信先に通信路22を介して出力する。
また、無線通信部11は、たとえば無線基地局21から受信した電子メールや音声情報などの各種情報を復調して制御部19に出力する。
タイマ部12は、発振器による発振信号に基づいて計時を行い、時刻情報を制御部19に出力する。
報知部13は、制御部19の制御により、たとえば電話の着信時や電子メール着信時に、振動装置による振動や発光装置による発光により、その旨を報知する。
音声出力部14は、たとえばスピーカ141が接続され、制御部19が出力した音声情報を音声処理回路により復号処理などの所定の処理を行い、スピーカ141を介して音声情報に応じた発音を行う。
音声入力部15は、たとえばマイクロフォン151が接続され、マイクロフォン151により集音した音声を、音声処理回路により符号化などの所定の処理を行って、制御部19に出力する。
キー入力部16は、たとえば複数の入力キーを含んで構成される。
図2は、図1に示した携帯電話機1の外観の一具体例を示す図である。
複数のキーは、たとえば図2に示すように、インターネットに接続するためのウェブキー16a、電子メール機能を行うためのメールキー16b、ソフト1キー16cおよびソフトキー16f、上下左右キー16d、処理を確定するための決定キー16e、発話するためのオフフックキー16g、クリアキー16h、終話するためのオンフックキー16i、ならびに、英数文字、「*」、および「#」に対応したテンキー16jなどから構成される。
決定キー16e、ソフト1キー16c、およびソフトキー16fは、画面表示部17の表示状態に応じて操作に対する動作が異なるキーである。
上下左右キー16dは、上下左右の4方向の操作が可能なキーである。たとえば画面表示部17が複数の選択項目をリスト表示している場合、上下左右キー16dを操作することで、ユーザは複数の選択項目の中から1つの選択項目を指定することができる。
キー入力部16は、たとえば入力回路を有し、これらのキーに対するユーザの操作(押下)がなされると、入力回路を介して電気信号を制御部19に出力する。したがって、制御部19は、いずれのキーが操作されたかについて判断することができる。
画面表示部17は、たとえば図2に示すように、携帯電話機1の筐体の上部に配設された液晶表示装置(LCD)などの表示デバイスを有し、制御部19の制御により、本発明に係るテキストデータや画像などを表示デバイス上に表示する。
メモリ部18は、たとえばEEPROM(Electrically erasable programmable read only memory)などのメモリを含んで構成され、本発明に係る機能を有するプログラム(
PRG1)、メッセージデータ、インターネットブラウザ、名前や電話番号および電子メールアドレスなどが登録されたアドレス帳などを記憶する。
たとえば制御部19は、プログラム(PRG1)を実行することにより、本発明に係る機能を実現する。
電池残量検出部20は、制御部19の制御により、たとえば電池BT1の電力容量の残量を検出する回路であり、その検出の結果を示す信号を制御部19に出力する。制御部19は、その信号を受けて電池BT1の電池容量の残量に関する情報を得る。
電池BT1は、たとえば携帯端末1の各構成要素に電力を供給する。電池BT1は、たとえば1次電池や充電可能な2次電池を含む。
制御部19は、たとえばマイクロコンピュータなどを主体として構成され、携帯電話機1の全体を統括的に制御する。
たとえば、制御部19は、無線通信部11による各種情報の無線による送受信の制御、音声出力部14および音声入力部15の音声処理の制御、画面表示部17への情報の表示制御、キー入力部16からの入力情報に応じた処理、メモリ部18に対するアクセス制御など、本発明に係る処理を行う。
制御部19の詳細な機能および動作については、携帯端末1や無線基地局21の動作と関連付けて後述する。
〔無線基地局21〕
無線基地局21は、上述したように、緊急モードが設定可能な携帯端末1と通信を行うために、特別な機能や動作を行う緊急モードを有する。
また、無線基地局21は、図1に示すように通信部211を有する。
通信部211は、携帯電話機1とデータ通信を行い、また通信路22を介して他の通信装置と通信を行う。
図3は、図1に示した通信システム100の携帯端末1の第1実施形態に係る動作を説明するためのフローチャートである。
携帯端末1の制御部19は、たとえば緊急モードが設定された場合に、無駄な電力消費を低減するために、携帯端末1の装置全機能のうち予め規定された機能のみ限定して動作させるまたは装置全機能のうち予め規定された機能を抑止する。
以下、詳細に図3を参照しながら説明する。
ステップST1において、制御部19は、モードチェックを行う。
たとえば初期時に、携帯端末1は通常モードに設定されており、制御部19は、たとえばキー入力部16や無線通信部11から緊急モードに切り換える指示を示す信号を受けたか否かをチェックすることで、通常モードか緊急モードかをチェックする。
ステップST2において、制御部19は、ステップST1の処理結果を基に緊急モードか否かを判断し、緊急モードでない(通常モード)と判断した場合にステップST3の処理に進み、緊急モードであると判断した場合に、ステップST4の処理に進む。
ステップST3において、制御部19は、通常モードに設定されていると判断した場合に、携帯端末1の全機能および動作について制限なく行い、ステップST1の処理に戻る。
ステップST4において、制御部19は、緊急モードに設定されていると判断した場合に、携帯端末1の全機能および動作のうち、携帯端末1の全機能や動作のうち予め規定された機能のみに限定して動作させる。または、制御部19は、緊急モードに設定されていると判断した場合に、装置全機能のうち予め規定された機能を抑止し、ステップST1の処理に戻る。
一般的な携帯電話には、動画の待ち受け画面を表示したり、ゲームプログラムを実行したり、複雑なユーザーインターフェースを用いていることが多く、それらの処理に係る消費電力は比較的大きく、緊急モード時は上述したような機能は必要性が低い。
このため本実施形態に係る携帯端末1は、上述したように、緊急モード時に必要性の低い機能、たとえば待ち受け画面表示や、必要の低いプログラムの実行を抑止することで電力消費量を低減する。
詳細には、制御部19は、緊急モードの場合に、画面表示部17の画面表示を簡略化するように表示制御を行う。たとえば制御部19は、画面表示部17に表示する画面ユーザインタフェース(UI)の表示を単純化する。こうすることで消費電力を低減することができる。
具体的には、制御部19は、緊急モードの場合に画面表示を抑止、文字だけの表示、簡易な図形だけの表示、白黒表示いずれかの表示制御を行うことが好ましい。こうすることでより消費電力を低減することができる。
また、制御部19は、緊急モードの場合に、音声出力部14による発音処理や、報知部13による機械的な振動機能、画面表示部17のバックライト点灯機能などを通常モード時よりも低電力消費モードに設定する、好ましくは緊急時に必要な最小限の機能のみの機能に制限する。こうすることで、より消費電力を低減することができる。
また、制御部19は、禁止されない機能や動作についても、簡易(低電力消費)な動作を行うように電力制御を行うことで、消費電力を低減することができる。
また制御部19は、緊急モードに設定されていると判断した場合に、装置の各構成要素の機能や動作を、低い消費電力で実行する省エネルギーモードに移行してもよい。こうすることでより消費電力を低減することができる。
〔第2実施形態〕
本実施形態に係る携帯端末1は、第1実施形態と略同じ構成や機能であり、同じ構成や機能については説明を省略する。第1実施形態と第2実施形態との相違点を中心に説明する。
一般的に音声通話やデータ通信など、連続的にRF(Radio frequency)送信を伴う処
理は、電力消費が比較的大きい。
本実施形態に係る制御部19は、緊急モードに設定されている場合かつ通話または通信を行う場合に、所定の警告を行う。
具体的には制御部19は、緊急モード時に音声通話やデータ通信などを開始する場合に警告画面を画面表示部17に表示する。
図4は、本発明の第2実施形態に係る携帯端末1の動作を説明するためのフローチャートである。
図4を参照しながら、携帯端末1の第2実施形態に係る動作を、制御部19の動作を中心に説明する。
ステップST11において、制御部19は、たとえばキー入力部16や無線通信部11により、緊急モードに設定させる信号を受信した場合に、緊急モードに設定する。
ステップST12において、制御部19は、通話または通信を行うか否かを判断し、その判断の結果、通話または通信を行わないと判断した場合にステップST11の処理に戻り、通話または通信を行うと判断した場合にステップST13の処理に進む。
この際、制御部19は、たとえばキー入力部16や無線通信部11から通話または通信を開始指示を示す信号を受けたか否かにより、上述の判断を行う。
ステップST13において、制御部19は、所定の警告を行う。
具体的には、制御部19は、たとえば緊急モード時に音声通話やデータ通信などを開始する場合に警告画面を画面表示部17に表示する。
図5は、本発明の第2実施形態に係る携帯端末1の警告画面表示の一具体例を説明するための図である。
制御部19は、たとえば図5に示すように、画面表示部17に、警告画面171を表示する。
警告画面171には、たとえば通話や通信に係る処理は電力消費量が比較的大きい旨を表示し、実際に通話や通信を行うか否かの選択を促す表示を行う。
ステップST14において、制御部19は、たとえばキー入力部16による入力信号に基づいて通話や通信を行うか否かを判断し、通話や通信を行うと判断した場合にステップST15の処理に進み、通話や通信を行わないと判断した場合にステップST16の処理に進む。
ステップST15において、制御部19は、たとえばキー入力部16か通話または通信の開始指示を示す信号を受けた場合に、無線通信部11により通話や通信を行い、ステップST11の処理に戻る。
ステップST16において、制御部19は、たとえばキー入力部16か通話または通信の抑止指示を示す信号を受けた場合に、無線通信部11による通話や通信を抑止して、ステップST11の処理に戻る。
上述したように、制御部19は、緊急モードに設定されかつ通話または通信を行う場合に上述した所定の警告を行うので、たとえば遭難した携帯電話ユーザーが、緊急に必要がない限りなるべく音声通話やデータ通信を行わないように注意を促すことで、消費電力が比較的大きい通話や通信に係る機能や動作を低減して、消費電力を低減し、比較的長時間、緊急時に必要性が比較的高い機能を動作し続けることができる。
〔第3実施形態〕
本実施形態に係る携帯端末1は、第1および第2実施形態と略同じ構成や機能であり、同じ構成や機能については説明を省略する。第1および第2実施形態と第3実施形態との相違点を中心に説明する。
たとえば、遭難した場合など緊急時に、後どれくらいで内蔵電池BT1が切れるか、つまり携帯端末1の電池BT1の電力容量の残量が所定値以下になり、たとえば緊急時に必要な機能が有効に動作しなくなるまで、どのくらいの時間があるかを知るために、電池残量を詳細に知ることは重要である。
本実施形態に係る携帯電話1は、電池残量表示機能を有し、緊急モードに設定時に、電池容量表示を通常モードの電池残量表示より詳細化する。好ましくは単位時間当たりの消費電力を表示する。
詳細には、制御部19は、緊急モードの場合に、通常モードの場合の電池残量表示より詳細な情報を電池残量として表示するように画面表示部17の表示画面を制御する。
図6は、本発明の第3実施形態に係る携帯端末1の動作を説明するためのフローチャートである。
図6を参照しながら、本実施形態に係る携帯端末1の動作を、制御部19の動作を中心に説明する。
ステップST21において、制御部19は、たとえば上述したステップST1と同様にモードチェックを行う。
ステップST22において、制御部19は、ステップST21の処理結果を基に緊急モードか否かを判断し、緊急モードでない(通常モード)と判断した場合にステップST23の処理に進み、緊急モードであると判断した場合に、ステップST24の処理に進む。
ステップST23において、制御部19は、通常モード時には、たとえば電池容量を簡略化して画面表示部17に表示し、ステップST21の処理に戻る。
図7は、本発明の第3実施形態に係る携帯端末1の通常モード時の電池容量に係る表示例を説明するための図である。
制御部19は、詳細には電池残量検出部20が検出した電池BT1の電力容量の残量(電池残量)を示す信号を受けて、たとえば図7に示すように、電池残量に応じた画像(ピクト画像)P1を画面表示部17に表示する。ピクト画像P1は、たとえば電池残量に比例した個数の矩形状画像を並べて表示する。
ステップST24において、制御部19は、緊急モードの場合に、通常モードの場合の電池残量表示より詳細に電池残量表示を行うように画面表示を制御して、ステップST21の処理に戻る。
図8は、本発明の第3実施形態に係る携帯端末1の緊急モード時の電池容量に係る表示例を説明するための図である。
制御部19は、詳細には電池残量検出部20が検出した電池BT1の電力容量の残量(電池残量)を示す信号を受けて、たとえば図8に示すように、電池残量を示す数値(P2)や、所定時間(たとえば1時間)当りの消費電力量を示す数値(P3)を画面表示部17に表示する。
本実施形態に係る画面表示部17は図8に示すように電池残量900mAh(ミリアンペアアワー)であり、消費電力15mAhである旨を表示する。
上述したように、制御部19は、緊急モードの場合に、通常モードの場合の電池残量表示より詳細に電池残量表示を行うように制御するので、緊急時に電池残量を詳細に報知することができる。
また、制御部19は、電池残量を示す数値(P2)や消費電力量を示す数値(P3)を表示するので、緊急時に電池残量や消費電力量を報知することができる。
また、制御部19は、電池残量(P2)と消費電力量(P3)から、電池残量が所定値以下になり緊急時に必要な機能が動作しなくなるまでのおおよその時間を算出し、その算出結果を表示してもよい。
〔第4実施形態〕
本実施形態に係る携帯端末1は、第1から第3実施形態と略同じ構成や機能であり、同じ構成や機能については説明を省略する。相違点を中心に説明する。
制御部19は、たとえば通常モードの場合、待ち受け中の携帯電話は一定時間ごとに通信部211のRF受信回路をオン状態に設定して、着信信号(メッセージ)を監視する。この間欠受信周期は通信プロトコル規格や通信事業者によって規定されている。
本実施形態に係る携帯端末1は、緊急モードの場合かつ携帯端末が通信圏内にある場合に、無線通信部11により無線基地局21からの着信の監視を行うための間欠受信周期の期間を、通常モードの場合より長い周期となるように制御することで消費電力を低減する。
たとえば、この間欠受信周期は、任意に設定することができる。また、緊急モード時に通信プロトコル規格に規定されている間欠受信周期よりも周期を大きく設定することで、緊急モード時に消費電力をより低減することができる。
ところで、たとえば通信システム100としてCDMA(Code Division Multiple Access)システムを採用した場合には、携帯端末1の制御部19は無線通信部11により、
無線基地局21から送信されたパイロット信号を受信できるか否かで、無線基地局21のサービス圏内か圏外かを特定する。
このため、通常モードの時、無線基地局21のサービス圏外にいる携帯端末1は定期的に無線基地局21が送信するパイロットチャネルの存在をサーチする。このパイロットサーチの手順や周期は、たとえば通信事業者によって予め規定されている。
本実施形態に係る携帯端末1は、緊急モードの場合に、システムサーチ周期を通常モードの場合と比べて、長い周期となるように制御することで、消費電力をさらに低減する。
図9は、本発明の第4実施形態に係る携帯端末1の動作を説明するためのフローチャートである。
図9を参照しながら、本実施形態に係る携帯端末1の動作を、制御部19の動作を中心に説明する。
ステップST31において、制御部19は、たとえば上述したステップST1と同様にモードチェックを行う。
ステップST22において、制御部19は、ステップST31の処理結果を基に緊急モードか否かを判断し、緊急モードでない(通常モード)と判断した場合にステップST33の処理に進み、緊急モードであると判断した場合に、ステップST35の処理に進む。
ステップST33において、制御部19は、通常モードが設定されている場合に、待ち受け中の場合には、予め規定された第1の間欠受信周期で、通信部211のRF受信回路をオン状態に設定して、着信信号(メッセージ)を監視する。
通常モード時の間欠受信周期は、通信プロトコル規格や通信事業者によって規定されている周期を用いる。
ステップST34において、制御部19は、通常モードの場合に、携帯端末1が無線基地局21のサービス圏外にいる場合に、第1のサーチ周期で無線基地局21が送信するパイロットチャネルの存在をサーチし、ステップST31の処理に戻る。
ステップST35において、制御部19は、ステップST32の判断で緊急モードが設定されていると判断した場合に、無線通信部11からの信号を基に、携帯端末1が無線基地局21の通信圏内か否かを判断し、通信圏内であると判断した場合にステップST36の処理に進み、通信圏外であると判断した場合に、ステップST37の処理に進む。
ステップST36において、制御部19は、緊急モードかつ携帯端末が通信圏内にあると判断した場合に、無線通信部11により無線基地局21からの着信の監視を行うための間欠受信周期を、通常モードの場合より長い第2の間欠受信周期となるように制御して着信信号の監視を行い、ステップST31の処理に戻る。
ステップST37において、制御部19は、緊急モードかつ携帯端末1が通信圏外にあると判断した場合に、無線通信部11により無線基地局21が送信するパイロットチャンネルの存在をサーチする周期を、通常モードの場合より長い第2の受信周期となるように制御してサーチを行い、ステップST31の処理に戻る。
以上、説明したように、制御部19は、緊急モードかつ携帯端末が無線基地局21の通信圏内にある場合に、無線通信部11により無線基地局21からの着信の監視を行うための間欠受信周期を、通常モードの場合より長い周期となるように制御するので、消費電力を低減することができ、より長時間、携帯電話が動作し続けることができる。
また、たとえば緊急モード時に通信プロトコル規格に規定されている間欠受信周期よりも周期を大きく設定することで、緊急モード時の消費電力をより低減することができ、より長時間、携帯電話が動作し続けることができる。
また、制御部19は、緊急モードかつ携帯端末が無線基地局21の通信圏外にある場合に、無線通信部11により無線基地局21が送信するパイロットチャンネルの存在をサーチする周期を、通常モードの場合より長い周期となるように制御するので、消費電力を低減することができ、より長時間、携帯電話が動作し続けることができる。
また、制御部19は、システムサーチ周期をより長く設定すればするほど、より消費電力を低減することができる。
また、制御部19は、たとえばキー入力部16からシステムサーチ開始指示を示す信号を受けた場合に、上述したシステムサーチを行い、それ以外の場合にシステムサーチを抑止することで、さらに消費電力を低減することができる。
〔第5実施形態〕
本実施形態に係る携帯端末1は、第1から第4実施形態と略同じ構成や機能であり、同じ構成や機能については説明を省略する。相違点を中心に説明する。
海や山などに携帯端末が位置する場合に地理的条件により無線基地局21から送信された電波は携帯端末1に所定電波強度以上で有効に届く場合であっても、携帯端末1からの送信電波が無線基地局21に有効に届かない場合がある。
これは一般的な携帯端末では、電池容量が少ないためや、無線通信部11のRF送信回路を傷めないため、比較的強い電波を送信すると電波の品質が悪くなるため、電波法および通信プロトコル規格で規制されているためなどの要因により、最大送信出力(パワー)を制限しているためである。
本実施形態に係る携帯端末1の制御部19は、緊急モードの場合に、無線通信部11による送信出力(パワー)を、通常モードの場合の送信出力(パワー)より大きくなるように制御する。好ましくは、制御部19は無線通信部11のRF送信回路の最大送信出力(パワー)に設定する。
図10は、本発明の第5実施形態に係る携帯端末1の動作を説明するためのフローチャートである。図10を参照しながら、本実施形態に係る携帯端末1の動作を、制御部19の動作を中心に説明する。
ステップST41において、制御部19は、たとえば上述したステップST1と同様にモードチェックを行う。
ステップST42において、制御部19は、ステップST41の処理結果を基に緊急モードか否かを判断し、緊急モードでない(通常モード)と判断した場合にステップST43の処理に進み、緊急モードであると判断した場合に、ステップST34の処理に進む。
ステップST43において、制御部19は、通常モードの場合に、通常の予め規定された第1の送信出力(パワー)で無線基地局21と通信を行うように、無線通信部11を制御し、ステップST41の処理に戻る。
ステップST44において、制御部19は、ステップST42の判断により緊急モードが設定されている場合に、無線通信部11による送信出力(パワー)を、通常モードの場合の送信出力(パワー)より大きくなるように制御する。この際、制御部19は無線通信部11のRF送信回路の最大送信出力(パワー)程度に設定することが好ましい。
無線通信部11は、設定された送信出力(パワー)にて無線信号を無線基地局21に送信して通信を行う。
以上、説明したように、本実施形態に係る制御部19は、緊急モードの場合に、無線通信部11による送信出力(パワー)を、通常モードの場合の送信出力(パワー)より大きくなるように制御するので、通常モード時の送信出力なら送信電波が届かないような場合でも、送信パワーを大きくすることで、通常モードなら送信電波が届かないような地域に位置しても通信できる可能性が高くなる。
また、制御部19は、緊急モードの場合に、通信機能による最大送信パワーを、通常モードの場合の最大送信パワーより大きくなるように制御することが好ましい。
また、制御部19は、緊急モード時に無線通信部11の送信パワーを最大送信パワー程度に設定することで、通信できる可能性がより高くなる。
〔第6実施形態〕
本実施形態に係る携帯端末1は、第1から第5実施形態と略同じ構成や機能であり、同じ構成や機能については説明を省略する。相違点を中心に説明する。
たとえば、遭難した場合など緊急時に、現在の無線環境(電波受信強度など)を詳細に知ることは重要である。本実施形態に係る携帯電話1は、無線通信状態表示を行う無線通信状態表示機能を有し、緊急モードの場合に、通常モード時よりも詳細な無線環境に関する情報を画面表示部17に表示する。
詳細には、制御部19は、緊急モードの場合に、無線通信状態を示す表示として通常モードの場合よりも詳細な情報を表示する。
図11は、本発明の第6実施形態に係る携帯端末1の動作を説明するためのフローチャートである。図11を参照しながら、本実施形態に係る携帯端末1の動作を、制御部19の動作を中心に説明する。
ステップST51において、制御部19は、たとえば上述したステップST1と同様にモードチェックを行う。
ステップST52において、制御部19は、ステップST51の処理結果を基に緊急モードか否かを判断し、緊急モードでない(通常モード)と判断した場合にステップST53の処理に進み、緊急モードであると判断した場合に、ステップST54の処理に進む。
ステップST53において、制御部19は、通常モードの場合に、無線通信状態を簡略化した表示を画面表示部17に表示し、ステップST51の処理に戻る。
図12は、本発明の第6実施形態に係る携帯端末1の通常モード時の無線通信状態に係る表示例を説明するための図である。
制御部19は、詳細には無線通信部11による無線通信状態を示す信号、たとえば無線基地局21からの送信電波の受信強度を示す信号を受けて、たとえば図12に示すように、無線通信状態(受信強度)に応じた画像(ピクト画像)P4を画面表示部17に表示する。ピクト画像P4は、たとえば受信強度に比例した長さの矩形状画像を並べて表示する。
ステップST54において、制御部19は、緊急モードの場合に、無線通信状態を示す表示として通常モードの場合よりも詳細な情報を画面表示部17に表示して、ステップST51の処理に戻る。
図13は、本発明の第6実施形態に係る携帯端末1の緊急モード時の無線状態に係る表示例を説明するための図である。
制御部19は、詳細には無線通信部11による無線通信状態を示す信号を受けて、たとえば図13に示すように、無線状態に応じた画像P5を画面表示部17に表示する。
その画像P5は、たとえば図13に示すように、バンドクラス、チャンネル番号、無線基地局21の識別子(識別情報)、受信強度(電波受信強度)を表示する。また、この画像P5は、無線基地局21の位置情報などを表示してもよい。
以上、説明したように、本実施形態に係る制御部19は、緊急モードの場合に、画面表示部17による無線状態を示す表示として、通常モードの場合よりも詳細な情報を画面表示部17に表示するように制御するので、携帯端末1と無線基地局21とが有効に通信を行うために有用な情報を報知することができる。
詳細には、たとえば携帯端末1を携帯するユーザは、無線基地局21から受信する電波の受信強度が所定強度より低くて有効に通信できない場所から、受信強度が強くなる場所に移動することで携帯端末1と無線基地局21とが通信を行える可能性が高くなる。
また、具体的には、無線通信状態として、電波受信強度を示す数値や無線基地局21の識別子、無線基地局21の位置、チャンネル番号、バンドクラスなどを表示することで、携帯端末1と無線基地局21とが有効に通信を行うために有用な情報を報知することができる。
〔第7実施形態〕
本発明の第7実施形態に係る通信システム100は、第4実施形態と略同じ構成や機能であり、同じ構成や機能については説明を省略する。相違点を中心に説明する。
たとえば、上述したように第4実施形態に係る携帯端末1は、緊急モードが設定されている場合に、消費電力を低減するために、間欠受信周期を通常モード時より長く設定したり任意に設定可能である。
本実施形態に係る無線基地局21は、たとえば上述した第4実施形態に係る緊急モードが設定された携帯端末1に、確実にメッセージ(無線信号)を受信させるために、少なくとも緊急モード時の間欠受信周期に設定された携帯端末1が受信可能なタイミングで無線信号(メッセージ)を送信する。
好ましくは、無線基地局21は、携帯端末1が受信する可能性があるすべてのタイミングで(メッセージ)無線信号を送信する。
この際、無線基地局21は、緊急モードが設定された携帯端末1がサービス圏内にいる場合に、連続送信のみ使用することが好ましい。
図14は、本発明の第7実施形態に係る無線基地局21の動作を説明するためのフローチャートである。
ステップST101において、無線基地局21は、携帯端末1のモードチェックを行う。
ステップST102において、無線基地局21は、ステップST101の処理結果を基に緊急モードの携帯端末1に対して送信するか否かを判断し、緊急モードの携帯端末1に対して送信しない(つまり通常モードの携帯端末1に送信する)と判断した場合にステップST103の処理に進み、緊急モードの携帯端末1に送信すると判断した場合に、ステップST104の処理に進む。
ステップST103において、通常モードの場合に、通信部211は、通常時の予め規定されたタイミングでメッセージ(無線信号)を送信し、ステップST101の処理に戻る。
ステップST104において、緊急モード時に、通信部211は、少なくとも緊急モード時の間欠受信周期に設定された携帯端末1が受信可能なタイミングで無線信号(メッセージ)を送信する。好ましくは、通信部211は、携帯端末1が受信する可能性があるすべてのタイミングで(メッセージ)無線信号を送信する。また、通信部211は、緊急モードが設定された携帯端末1がサービス圏内にいる場合に、連続送信のみ使用することが好ましい。
そして、ステップST101の処理に戻る。
以上、説明したように、本実施形態に係る無線基地局21の通信部211は、たとえば上述した第4実施形態に係る緊急モードが設定された携帯端末1に確実にメッセージ(無線信号)を受信させるために、少なくとも緊急モード時の間欠受信周期に設定された携帯端末が受信可能なタイミングで無線信号(メッセージ)を送信するので、携帯端末1がメッセージ(無線信号)を受信する可能性が比較的大きくなる。
また、通信部211は、緊急モードが設定された携帯端末1が受信する可能性があるすべてのタイミングで(メッセージ)無線信号を送信することで、携帯端末1がメッセージ(無線信号)を受信する可能性がより大きくなる。
また、通信部211は、緊急モードが設定された携帯端末1がサービス圏内にいる場合に、連続送信のみ使用することで、消費電力を低減しかつ、携帯端末1がメッセージ(無線信号)を受信する可能性がより大きくなる。
〔第8実施形態〕
本発明の第8実施形態に係る通信システム100は、第7実施形態と略同じ構成や機能であり、同じ構成や機能については説明を省略する。相違点を中心に説明する。
たとえば、携帯端末1を携帯するユーザが遭難した場合や、携帯端末1が無線基地局21の圏外エリアに位置する場合など、無線基地局21からの送信電波が有効に届かない可能性がある。
本実施形態に係る無線基地局21は、たとえば緊急モードが設定された携帯端末1からその旨を示す信号を受信した場合や、たとえば携帯端末1に緊急モードに切り換えさせる信号送信時や、その後の通信時に、通常モード時よりも送信出力(パワー)を大きくする。
また、無線基地局21は、緊急モード時に、携帯端末1を緊急モードに切換えさせる緊急モード切換信号を送信する。
図15は、本発明の第8実施形態に係る通信システム100の動作を説明するための図である。
図15を参照しながら、第8実施形態に係る通信システム100の動作を、無線基地局21の動作を中心に説明する。
ステップST201において、通常モード時に無線基地局21の通信部211は、通常時の予め規定された第1の送信出力(パワー)で、携帯端末1と通信を行う。
ステップST202において、無線基地局21の通信部211は、たとえば無線基地局21のサービス圏外に位置し緊急モードが設定されている携帯端末1から緊急モード設定信号S1を受信した場合や、不図示の入力部から緊急モード設定信号を受信した場合に、緊急モードに設定(移行)する。
ステップST203において、無線基地局21の通信部211は、たとえば携帯端末1に緊急モードに切り換えさせる緊急モード切換信号S2の送信時や、その後の通信時(ST205)に、通常モード時よりも大きな送信出力(パワー)で無線信号(メッセージ)を送信する。
ステップST204において、たとえば携帯端末1の制御部19は、無線通信部11を介して緊急モード切換信号S2を受信すると、上述した実施形態に係る緊急モードに移行する。
以上、説明したように、本実施形態に係る無線基地局21の通信部211は、たとえば緊急モードが設定された携帯端末1からその旨を示す信号を受信した場合や、たとえば携帯端末1に緊急モードに切り換えさせる信号送信時や、その後の通信時に、通常モード時よりも送信出力(パワー)を大きく制御し、その設定された送信出力(パワー)で無線信号(メッセージ)を送信するので、携帯端末1が無線基地局21の圏外エリアに位置する場合など、携帯端末1と無線基地局21が有効に通信を行う可能性をより大きくすることができる。
また、通信部211は、携帯端末1が無線基地局21の圏外エリアに位置する場合に、上述した条件の基で通常モード時よりも送信出力(パワー)を大きく制御することで、消費電力を低減することができる。
また、通信部211は、緊急モード時に、携帯端末1を緊急モードに切換えさせる緊急モード切換信号を送信し、携帯端末1の制御部19は、無線通信部11を介して緊急モード切換信号S2を受信すると、上述した実施形態に係る緊急モードに移行するので、緊急時には無線基地局21の制御により携帯端末1を緊急モードに設定することができる。
この際、携帯端末1は、携帯端末1を特定するための識別情報と共に緊急モード切換信号S2を送信することが好ましい。こうすることで携帯端末1の制御部19は、受信した識別情報と内蔵する識別情報とが一致したと判断した場合に緊急モードに設定(移行)することができ、携帯端末1個別に緊急モード設定を行うことができる。
〔第9実施形態〕
本発明の第9実施形態に係る通信システム100は、第7および第8実施形態と略同じ構成や機能であり、同じ構成や機能については説明を省略する。相違点を中心に説明する。
緊急時に携帯端末1が音声通話やデータ通信を行うと、消費電力が比較的大きいために、電池BT1の電池残量が所定値以下となり携帯端末1が有効に機能しなくなるまでの時間が短くなる。
このため、本実施形態に係る通信システム100に係る無線基地局21は、緊急モードが設定された携帯端末1に、音声通話やデータ通信のため発信を行う際に警告を行い、実際に通話や通信を行うか否かの選択を促す。
図16は、本発明の第9実施形態に係る通信システム100の動作を説明するための図である。
ステップST301およびステップST302において、携帯端末1および無線基地局21は通常モードに設定されている。
ステップST303において、無線基地局21では、たとえば不図示の入力部から緊急モード切換指示を示す信号を受信する。
ステップST304において、無線基地局21では、緊急モード切換指示を示す信号を受信した場合に緊急モードに移行する。
ステップST305において、無線基地局21の通信部211は、たとえば携帯端末1を特定するための識別情報と共に緊急モード切換信号を携帯端末1に送信する。
ステップST306において、携帯端末1の制御部19は、無線通信部11を介して無線基地局21から受信した識別情報が、たとえば装置内のメモリ部18が記憶する識別番号と一致したと判断したことを条件に、受信した緊急モード切換信号に応じて緊急モードに移行する。
ステップST307において、制御部19は、たとえばキー入力部16から通話または通信要求を示す信号を受信した場合に、無線通信部11を介して、無線基地局21に通話または通信要求を示す信号を送信する。
ステップST308において、無線基地局21の通信部211は、携帯端末1から通話または通信要求を示す信号を受信した場合、所定の警告を報知させる警告信号を、要求元の携帯端末1に送信する。
ステップST309において、携帯端末1の制御部19は、無線通信部11を介して無線基地局21から警告信号を受信した場合、たとえば図5に示すような警告画面171を画面表示部17に表示する。
ステップST310において、制御部19は、たとえばキー入力部16による入力信号に基づいて通話または通信を行うか否かを判断し、通話または通信を行うと判断した場合にステップST311の処理に進み、通話または通信を行わないと判断した場合に通話または通信に係る処理を抑止してステップST314の処理に進む。
ステップST311において、制御部19は、通話または通信を行うと判断した場合に、無線通信部11を介して無線基地局21と通話または通信を行う。
また、たとえばステップS312において、無線基地局21では、不図示の入力部から通常モード切換指示を示す信号を受信する。
ステップST313において、無線基地局21では、通常モード切換指示を示す信号を受信した場合に通常モードに移行する。
ステップST314において、無線基地局21の通信部211は、たとえば携帯端末1を特定するための識別情報と共に通常モード切換信号を携帯端末1に送信する。
ステップST315において、携帯端末1の制御部19は、無線通信部11を介して無線基地局21から受信した識別情報が、装置内のメモリ部18が記憶する識別番号と一致したと判断したことを条件に、受信した通常モード切換信号に応じて通常モードに移行する。
以上、説明したように、本実施形態に係る無線基地局21は、たとえば緊急モードが設定された携帯端末1に、音声通話やデータ通信のため発信を行う際に所定の警告、たとえば緊急に必要がない限りなるべく音声通話やデータ通信を行わないように注意を促すことで、消費電力が比較的大きい通話や通信に係る機能や動作を低減して、消費電力を低減し、比較的長時間、緊急時に必要性が比較的高い機能を動作し続けることができる。
また、無線基地局21が警告信号を携帯端末1に送信して携帯端末1に警告を行わせるので、第2実施形態と比べて携帯端末1に新たな回路構成などを設ける必要がない。
〔第10実施形態〕
本発明の第10実施形態に係る通信システム100は、第1実施形態と略同じ構成や機能であり、同じ構成や機能については説明を省略する。相違点を中心に説明する。
図17は、本発明の第10実施形態に係る携帯端末の機能を模式的に示す図である。
図17において、図1に示した第1実施形態に係る携帯端末1と略同じ機能を有する構成要素については省略している。
本実施形態に係る携帯端末1aは、無線通信部11、画面表示部17、ユーザインタフェース(UI)部30、通信メッセージ処理部31、呼制御部32、および端末動作モード部33を有する。
無線通信部11は、上述したように、制御部19の制御により、たとえば無線基地局21を介した無線通信動作、詳細には電話番号の発呼動作や電子メールの送受信などを行う。
本実施形態に係る無線通信部11は、RFハードウェア部111、および通信プロトコル部112を有する。
RFハードウェア部111は、たとえばRF送受信回路を含んで構成される。
通信プロトコル部112は、通常モード時通信プロトコル情報113や緊急モード時通信プロトコル情報114を基に、所定の通信プロトコルによりRFハードウェア部111を介して通信を行う。
ユーザインタフェース(UI)部30は、たとえばキー入力部16からの入力信号を受けて画面表示部17へ画面出力することで機能する。
UI部30は、端末動作モード変更ユーザインタフェース(UI)301を有し、たとえば通常モード時ユーザインタフェース情報303や緊急モード時ユーザインタフェース情報304を基に、モードを変更するためのインタフェースを提供する。
また、UI部30は、発信着信処理ユーザインタフェース(UI)302を有し、電話番号入力時のインタフェースや、特定の電話番号情報305に基づいて緊急発信時のインタフェースを提供する。
通信メッセージ処理部31は、無線通信部11を介してメッセージを送受信する。
通信メッセージ処理部31は、端末動作モード変更要求メッセージ受信部311、および端末動作モード変更通信メッセージ送信部312を有する。
端末動作モード変更要求メッセージ受信部311は、無線通信部11から端末動作モード変更要求メッセージを受信すると端末動作モード部33に通知する。
端末動作モード変更通信メッセージ送信部312は、端末動作モード部33から要求を受信すると、端末動作モード変更要求メッセージを無線通信部11を介して送信する。
呼制御部32は、UI部30からの信号を基に無線通信部11を介して通話などの呼出制御を行う。
端末動作モード部33は、各UI部30、通信メッセージ処理部31、無線通信部11から受信した信号を基に、各構成要素についてモードを切り換える。
図18は、図17に示した携帯端末1の各モード時の動作を説明するため図である。
本実施形態に係る通信システム100は、携帯端末1主導(ユーザー主導)、または無線基地局21主導(通信事業者主導、携帯電話サービス会社主導)で、通常モードから緊急モードに切り換わる。
図18に示すように、電源オン状態400から通常モード設定時には、保存した端末動作モードを読み取り、通常動作モード状態401に遷移し、電源をオフした場合には端末動作モードを保存して電源オフ状態402に遷移する。
一方、電源オン状態400から緊急モード設定時には、保存した端末動作モードを読み取り、緊急モード状態403に遷移する。
通常動作モード状態401から、たとえば、携帯端末1主導(ユーザー主導)による切り換え操作指示が入力された場合には警告表示状態404に遷移して、ユーザの操作間違えにより誤って緊急モードに切り換わらないように画面表示部17の画面上に、たとえば図19に示すような警告画面172を表示して、ユーザに意思の確認を求める。
警告表示状態404から、ユーザの意思確認がOKの場合には緊急モードに遷移する。
一方、警告表示状態404から、ユーザの意思確認がNGの場合には通常動作モード状態401に遷移する。
緊急モード状態403から電源をオフした場合には、端末動作モードを保存して電源オフ状態402に遷移する。
通常動作モード状態401から、たとえば特定の電話番号(警察など)への発信または通信を行う場合に、緊急モード403に遷移する。
また、上述したように携帯端末1主導によるモード切り換え指示が入力された場合に、携帯端末1は無線基地局21に対してモード切り換え通知を送信してもよい。
上述した携帯端末1主導による切り換え機能は、携帯電話契約時に使用可/不可を決定することができる。
一方、無線基地局21による(通信事業者主導、携帯電話サービス会社主導)による切り換えは、たとえば警察などの指示を受けた通信事業者が、遭難したユーザが携帯する携帯端末1に対して、近隣の無線基地局21から緊急モード切換信号(メッセージ)を送信する。
このとき、遭難者が存在すると思われる地域の無線基地局21から、必要に応じて通常よりも強い電波を送信してもよい。
緊急モード切り換えメッセージを受信した携帯端末1は、画面上に警告文を表示してユーザに意思の確認を求める。無線基地局21主導によるモード切り換えを、ユーザが許可したとき、携帯端末1は無線基地局21に対してモード切り換え通知を送信してもよい。
携帯端末1からのモード切り換え通知メッセージを受信した無線基地局21は、その無線基地局21に対して緊急モードで動作する。
一旦、緊急モードに設定された携帯端末1は、容易には通常モードに戻れないようにする。緊急モードが設定された携帯端末1は、たとえば通信事業者から遭難救助モード解除メッセージを受信したときだけ、通常モードに戻るようにする。
ただし、特定の電話番号への発信時に遭難救助モードに切り換えた場合は、発信終了時に通常モードに戻ることができる。
上述したように、遭難救助のために様々な操作が制限された緊急モードから、通常モードに容易に戻れなくすることで、携帯電話ユーザのいたずらを防止することができる。
なお、本発明は本実施の形態に限られるものではなく、任意好適な種々の改変が可能である。
上述した第1から第10実施形態の組み合わせにより、本発明を実現してもよい。
また、本発明に係る機能を制御部19がプログラムを実行することにより実現してもよいし、ハードウェアによる専用回路により本発明を実現してもよい。
本発明は、たとえば、遭難等の緊急時に緊急時モードに設定可能な携帯端末や基地局に適用することができる。
1…携帯電話機、11…無線通信部、12…タイマ部、13…報知部、14…音声出力部、15…音声入力部、16…キー入力部、17…画面表示部、18…メモリ部、19…制御部(CPU )、20…電池残量検出部、21…無線基地局、22…通信路。

Claims (9)

  1. 少なくとも通常モードと緊急モードを有し、使用可能な複数の機能を有する携帯端末であって、
    前記緊急モードの場合に、前記複数の機能のうち予め規定された機能のみ限定して動作させるおよび/または前記複数の機能のうち予め規定された機能を抑止する制御手段を
    有することを特徴とする携帯端末。
  2. 画面表示を行う画面表示機能を更に有し、
    前記制御手段は、前記緊急モードの場合に、前記画面表示機能の画面表示を通常モードの画面表示より簡略化するように制御を行う
    請求項1に記載の携帯端末。
  3. 前記制御手段は、前記緊急モードの場合に、前記表示機能の画面表示の抑止、文字だけの表示、簡易な図形だけの表示、白黒表示いずれかの制御を行う
    ことを特徴とする請求項2に記載の携帯端末。
  4. 基地局と無線通信を行う通信機能を更に有し、
    前記制御手段は、前記緊急モードの場合に、前記通信機能による前記基地局からの着信の監視を行うための間欠受信周期を、通常モードの場合より長い周期となるよう制御する
    請求項1から請求項3のいずれかに記載の携帯端末。
  5. 基地局と無線通信を行う機能を更に有し、
    前記制御手段は、前記緊急モードの場合に前記通信機能による前記基地局が送信するパイロットチャンネルの存在をサーチする周期を、通常モードの場合より長い周期となるように制御する
    請求項1から請求項4のいずれかに記載の携帯端末。
  6. 当該携帯端末が前記基地局の通信圏外状況にあるか否かの判断を行う判断手段を更に有し、
    前記判断手段により通信圏外状況にあると判断した場合に、前記制御手段による前記長い周期となるように制御を行う
    請求項4または請求項5に記載の携帯端末。
  7. 前記制御手段は、前記緊急モードの場合に、前記通信機能による送信パワーを、前記通常モードの場合の送信パワーより大きくなるように制御する
    請求項4または請求項5に記載の携帯端末。
  8. 前記制御手段は、前記緊急モードの場合に、前記通信機能による最大送信パワーを、前記通常モードの場合の最大送信パワーより大きくなるように制御する
    請求項4または請求項5に記載の携帯端末。
  9. 前記制御手段は、前記緊急モードに設定されかつ通話または通信を行う場合に所定の警告を行う
    請求項1から請求項8のいずれかに記載の携帯端末。
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