JP4578376B2 - 信号分離装置 - Google Patents

信号分離装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4578376B2
JP4578376B2 JP2005288576A JP2005288576A JP4578376B2 JP 4578376 B2 JP4578376 B2 JP 4578376B2 JP 2005288576 A JP2005288576 A JP 2005288576A JP 2005288576 A JP2005288576 A JP 2005288576A JP 4578376 B2 JP4578376 B2 JP 4578376B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
signal
power
received
signals
received signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2005288576A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2007097103A (ja
Inventor
浩次 前田
孝浩 浅井
仁 吉野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTT Docomo Inc
Original Assignee
NTT Docomo Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTT Docomo Inc filed Critical NTT Docomo Inc
Priority to JP2005288576A priority Critical patent/JP4578376B2/ja
Publication of JP2007097103A publication Critical patent/JP2007097103A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4578376B2 publication Critical patent/JP4578376B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cable Transmission Systems, Equalization Of Radio And Reduction Of Echo (AREA)
  • Noise Elimination (AREA)

Description

本発明は、無線通信システムを構成する無線受信機に用いられる信号分離装置に関するものである。
無線通信システムにおいては、限られた周波数資源を効率的に使用するため、受信する干渉量を抑える技術が重要となる。周波数利用効率を向上させるための従来技術として、図1に示すような受信信号のレプリカを生成して干渉を実効的に除去するレプリカ生成型干渉キャンセラがある(例えば、非特許文献1参照。)。
図1に示すレプリカ生成型干渉キャンセラは、伝送路推定部aにより希望信号及び干渉信号の伝送路を推定誤差と参照信号を用いて逐次推定し、希望信号及び干渉信号の取りうる全てのシンボル系列候補を希望信号レプリカ生成器bおよび干渉信号レプリカ生成器cにおいてそれぞれの伝送路推定値と畳み込み演算を行うことにより、全てのシンボル系列候補に対して希望信号レプリカ及び干渉信号レプリカと、その和である受信信号レプリカとを生成し、実際の受信信号と最も近い受信信号レプリカを与える希望信号及び干渉信号のシンボル系列候補を最尤系列推定部dで判定し、希望信号のシンボル系列候補を受信信号の判定結果として出力することにより、実効的に干渉を除去する。ここで、参照信号は、トレーニング区間では既知のシンボル系列、データ区間では判定後のシンボルが用いられる。
このように、受信信号から適応的に干渉信号を除去することにより、異なる複数の信号が同一時刻に同一周波数を使用することが可能となり、周波数利用効率を向上させることが可能となる。
一方、周波数利用効率を向上させるための他の従来技術として、図2に示すような同一信号帯域幅を有する複数ユーザ信号に対するMMSE(Minimum Mean Square Error)フィルタに基づく逐次的多ユーザ検出法(非特許文献2)が検討されている。
図2に示す同一信号帯域幅を有する複数ユーザ信号に対するMMSEフィルタに基づく多ユーザ検出法は、まず、一番目に抽出する信号(以下、k番目に抽出する信号を第kの抽出対象信号という)に着目し、この第一の抽出対象信号を、MMSEフィルタにより、あらかじめ推定して保有している全ての抽出対象の信号の伝送路情報を利用して等化処理を行う。続いて、その等化後の信号に基づき、信号の検出、及び第一の抽出対象信号のレプリカ生成を行う。次に、第二の抽出対象信号に着目し、等化、検出及びレプリカ生成処理を行う。この際、入力信号から第一の抽出対象信号のレプリカ信号を差し引いた信号を用いて処理を行う。これにより、第二の抽出対象信号は第一の抽出対象信号からの干渉を抑圧した状態で信号検出処理を行うことができ、高信頼な検出結果を得ることが可能となる。そして、第kの抽出対象信号では、第一の抽出対象信号から第k−1の抽出対象信号までのレプリカ信号を、入力信号から減算した信号を用いて、信号検出処理を行う。
このように、抽出対象の信号への干渉源となる他の信号を逐次的に検出し、レプリカを生成して除去していくことにより、異なる複数の信号が同一時刻に同一周波数を使用することが可能となり、周波数利用効率を向上させることが可能となる。
「伝送速度の異なる信号の分離除去法の提案」,電子情報通信学会総合大会予稿集,B-5-174,(2004年3月) ‘An efficient square-root algorithm for BLAST,’International conference on Acoustics, Speech, and Signal Processing (ICASSP) ’00,(2000年6月) ‘Fractional Tap-Spacing Equalizer and Consequences for Clock Recovery in Data Modems,’IEEE Transaction on Communications,(1976年8月)
図1に示したレプリカ生成型干渉キャンセラは、受信信号中に含まれる信号のレプリカを生成して信号を抽出することができるが、取り扱う信号数が増加すると計算量が指数的に増大し、現実的な計算時間で処理を完了させることが困難となるという問題がある。特に、広帯域の信号と同一周波数上に、狭帯域の信号が複数重畳して送信される場合、広帯域信号を分離して取り出すために多数の狭帯域信号を同時に処理しなければならなくなるため、信号を分離して抽出することが困難となる。
また、図2に示した同一信号帯域幅を有する複数ユーザ信号に対するMMSEフィルタに基づく多ユーザ検出法は、MMSEフィルタにおいて、干渉信号の伝送路情報を用いて信号の等化を行うため、信号検出精度及びレプリカ生成精度を高く保つことができる。このとき、一般に、前記の伝送路情報は、受信機側で推定した値を用いる。しかし、受信信号中で信号帯域幅の異なる信号が同一周波数上に重畳しているとき、送信側とは通過帯域の異なるフィルタ(図示せず)で各信号が帯域制限されるため、サンプル後の信号は符号間干渉(Inter-Symbol Interference,ISI)の影響を受ける。このISIに関して、受信信号に含まれる抽出対象信号自体については送信側の帯域制限フィルタと受信側の帯域制限フィルタの信号帯域幅が同一であるために、遅延波が存在しない環境では、従来用いられている帯域制限フィルタを用いることによりISIは生じないようにすることが可能である。しかしながら、信号帯域幅が抽出対象信号とは異なる他ユーザの信号については、受信信号が抽出対象信号用の受信側帯域制限フィルタにより帯域制限されるため、送信側での帯域制限フィルタと受信側での帯域制限フィルタの信号帯域幅が異なることとなり、ISIが生じてしまう。このISIは、サンプルタイミングにより大きく変動し、伝送路の状態もサンプルタイミングごとに大きく変動する。このような変動は、分数間隔型係数可変フィルタ(非特許文献3)を用いる伝送路推定を行うことで推定は可能であるが、フィルタのタップ数が極めて多くなり、演算量の増加や、伝送路推定精度の劣化が生じる。
本発明は上述の従来の問題点を解消すべくなされたものであり、多数の信号が同一周波数上に重なって存在する条件において、少ない計算量で信号を分離して抽出することを可能とし、周波数利用効率を向上させることのできる信号分離装置を提供することを目的とするものである。
上記の課題を解決するため、本発明にあっては、請求項1に記載されるように、送信信号の信号帯域幅及び搬送波周波数が異なる複数の送信側無線局と複数の受信側無線局とが存在し、前記送信側無線局から通信の相手方である前記受信側無線局に対して無線信号を送信して通信を行う無線通信システムにおける、前記受信側無線局に設けられる信号分離装置であって、受信信号を帯域制限し、通過帯域を可変させることができる通過帯域可変帯域通過フィルタと、前記受信信号に含まれる複数の信号の信号パラメータを検出する信号パラメータ検出手段と、前記受信信号と前記信号パラメータ検出手段で抽出された信号パラメータとから受信信号の抽出順位を決定する抽出順位決定手段と、前記抽出順位決定手段により決定された抽出順位と前記信号パラメータ検出手段において抽出された信号パラメータとから前記通過帯域可変帯域通過フィルタの通過帯域を制御するパラメータ制御手段と、前記通過帯域可変帯域通過フィルタからの出力信号を等化及び判定する等化判定手段と、前記等化判定手段における判定結果と等化処理において推定された伝送路推定値とを用いて前記受信信号のレプリカを生成するレプリカ生成手段と、を具備し、前記抽出順位決定手段は、前記受信信号と前記信号パラメータとから、前記受信信号中に含まれる複数の信号が互いに干渉しあう時の相互の干渉量を推定する相互干渉量推定手段と、前記相互干渉量推定手段において推定された推定相互干渉量を用いて、前記受信信号から、前記受信信号に含まれる信号を分離して取り出す順位を決定する品質推定及び順位決定手段と、を具備し、前記品質推定及び順位決定手段は、所定の抽出順位の信号を決定するときの基準となる品質を前記所定の抽出順位より抽出順位が前の信号による他の信号への推定相互干渉量を所定値以下として算出し、順位を決定し、前記受信信号に含まれる複数の信号の信号パラメータの違いを利用して、抽出順位に従って、前記通過帯域可変帯域通過フィルタ及び等化判定手段により前記受信信号から前記複数の信号を順番に分離して取り出すことを特徴としている。このような構成をとることにより、様々な種類の信号が周波数帯域を共有して使用する場合に、受信側において、計算量の少ない処理で受信信号に含まれる信号を分離して取り出すことが可能となる。
また、請求項に記載されるように、請求項に記載の信号分離装置であって、前記相互干渉量推定手段は、前記受信信号中に含まれる複数の信号の受信電力を推定する信号電力推定手段と、前記信号パラメータと、前記信号電力推定手段において推定された前記受信信号中に含まれる複数の信号それぞれの電力推定値とから、前記受信信号中に含まれる複数の信号それぞれの単位帯域幅あたりの電力を計算する単位帯域幅あたり電力計算手段と、前記信号パラメータから、前記受信信号中に含まれる複数の信号が、周波数上で重畳し干渉しあっている周波数の帯域幅を推定する信号重畳状態推定手段と、前記単位帯域幅あたり電力計算手段において計算された、前記受信信号中に含まれる複数の信号それぞれの単位帯域幅あたりの信号電力計算値と、前記信号重畳状態推定手段において推定された、前記受信信号中に含まれる複数の信号同士の重畳周波数帯域幅とから推定相互干渉量を計算する干渉電力計算手段と、を具備するものとすることができる。これにより、容易に受信信号に含まれる複数の信号相互の干渉量を推定することが可能となる。
また、請求項に記載されるように、請求項に記載の信号分離装置であって、前記相互干渉量推定手段は、前記受信信号と前記信号パラメータとを用いて、前記受信信号中に含まれる複数の信号の時間的広がりのある伝送路の状態である伝送路推定値を推定する伝送路推定手段を具備し、前記信号電力推定手段は、前記伝送路推定手段において推定された各信号の主波に対する伝送路推定値を用いて電力を推定するものとすることができる。これにより、高精度に各信号の電力を推定することが可能となる。
また、請求項に記載されるように、請求項に記載の信号分離装置であって、前記信号電力推定手段は、前記受信信号中に含まれる複数の信号それぞれに対応する既知のシンボル系列を用いて相関検出をすることにより、各信号の電力を推定するものとすることができる。これにより、簡単な構成で各信号の電力を推定することが可能となる。
また、請求項に記載されるように、請求項に記載の信号分離装置であって、前記単位帯域幅あたり電力計算手段は、前記信号電力推定手段により所定の時間分の各信号の信号電力を推定した値を、各信号の信号パラメータ中に含まれる信号帯域幅で平均化することにより、各信号の単位帯域幅あたりの信号電力を計算するものとすることができる。これにより、各信号が他の信号に与える単位帯域幅あたりの干渉量を推定することが可能となる。
また、請求項に記載されるように、請求項に記載の信号分離装置であって、前記信号重畳状態推定手段は、前記信号パラメータ中に含まれる中心周波数情報と信号帯域幅情報とから、各信号の使用周波数帯の上限と下限を計算し、計算した周波数帯の上限値と下限値を、前記受信信号中に含まれる全ての信号間で比較して、各信号間の前記重畳周波数帯域幅を算出するものとすることができる。これにより、簡単な計算で各信号が互いに干渉しあっている信号帯域を求めることが可能となる。
また、請求項に記載されるように、請求項に記載の信号分離装置であって、干渉電力計算手段は、前記単位帯域幅あたり電力計算手段で求めた各信号の単位帯域幅あたりの信号電力と、前記信号重畳状態推定手段で求めた各信号間の重畳周波数帯域幅とを乗算することにより、前記受信信号中に含まれる複数の信号同士の干渉電力を計算するものとすることができる。これにより、簡単な計算で各信号間の干渉電力を推定することが可能となる。
また、請求項に記載されるように、請求項1または2に記載の信号分離装置であって、前記抽出順位決定手段は、前記受信信号と前記信号パラメータとから、前記受信信号中に含まれる複数の信号が、周波数軸上で重複し互いに干渉しあう時の相互の干渉量を推定する相互干渉量推定手段と、前記受信信号と前記信号パラメータとから、前記受信信号中に含まれる複数の信号が受ける雑音電力をそれぞれ推定する雑音推定手段と、前記相互干渉量推定手段において推定された推定相互干渉量と、前記雑音推定手段において推定された推定雑音電力とを用いて、前記受信信号から前記受信信号に含まれる信号を分離して取り出す順位を決定する品質推定及び順位決定手段と、を具備し、前記品質推定及び順位決定手段は、所定の抽出順位の信号を決定するときの基準となる品質を前記所定の抽出順位より抽出順位が前の信号による他の信号への推定相互干渉量を所定値以下として算出し、順位を決定するものとすることができる。これにより、受信信号に含まれる雑音を考慮した通信品質を用いて抽出順位の決定を行うことが可能となり、高精度に信号を分離抽出することが可能となる。
また、請求項に記載されるように、請求項に記載の信号分離装置であって、前記雑音推定手段は、前記受信信号と前記信号パラメータとから、受信信号のレプリカを生成するレプリカ信号生成手段と、前記受信信号から前記レプリカ信号生成手段で生成されたレプリカ信号を減算して、残差信号を出力する減算器と、前記残差信号を、前記受信信号に含まれる複数の信号それぞれの信号帯域幅で帯域制限する帯域通過フィルタと、前記帯域通過フィルタにより帯域制限された雑音の電力を計算する雑音電力推定手段と、を具備し、受信信号中に含まれる雑音信号波形を推定して帯域制限することにより、受信信号に含まれる複数の信号が影響を受ける雑音の電力を、それぞれの信号ごとに求めて出力するものとすることができる。これにより、受信信号に含まれる各信号に影響する雑音の電力を容易に求めることが可能となる。
また、請求項10に記載されるように、請求項1乃至に記載の信号分離装置であって、前記抽出順位決定手段は、通信品質の高いものほど高い抽出順位にするものとすることができる。これにより、抽出順位が上位の信号において判定誤りを低減し、高精度に信号を分離、抽出することが可能となる。
また、請求項11に記載されるように、請求項1乃至10に記載の信号分離装置であって、前記通過帯域可変帯域通過フィルタと前記等化判定手段と前記レプリカ生成手段とを用いて、受信信号に含まれる各信号のレプリカ信号を出力するステージを複数有し、所定のステージにおいて、前段のステージで生成されたレプリカ信号を受信信号から減算し、その結果を用いて帯域制限、及び等化判定を行うものとすることができる。このように複数のステージを用いて繰り返し等化処理を行うことにより、高精度な伝送路推定値を得ることが可能となり、受信信号中に含まれる各信号を高精度に分離して抽出することが可能となる。
また、請求項12に記載されるように、請求項1乃至11に記載の信号分離装置であって、前記信号パラメータ検出手段は、受信信号から受信信号中に含まれる各信号の信号パラメータを推定して検出するものとすることができる。これにより、事前に各信号に関する情報がない状態での信号分離が可能となる。
また、請求項13に記載されるように、請求項1乃至12に記載の信号分離装置であって、前記信号パラメータ検出手段は、あらかじめ送信側の無線局から各信号の信号パラメータを通知されるものとすることができる。このように事前に各信号の信号パラメータを取得することで、容易に信号分離動作を行うことが可能となる。
本発明の信号分離装置によれば、複数の信号パラメータの異なる信号が同一周波数を共有して通信を行う条件において、少ない計算量で信号を分離、抽出することが可能となる。
以下、本発明の好適な実施形態につき図面を参照して説明する。
<第1の実施形態>
図3は本発明の第1の実施形態にかかる信号分離装置を含む受信機の構成例を表すブロック図である。また、図4に信号分離装置の信号処理過程の概念図を示す。
図3において、受信機10は、受信信号を帯域制限し、通過帯域を可変させることができる通過帯域可変帯域通過フィルタ11(111,112)と、受信信号に含まれる複数の信号の信号パラメータを検出する信号パラメータ検出手段12と、受信信号と信号パラメータ検出手段12で抽出された信号パラメータとから受信信号の抽出順位を決定する抽出順位決定手段13と、抽出順位決定手段13により決定された抽出順位と信号パラメータ検出手段12において抽出された信号パラメータとから通過帯域可変帯域通過フィルタ11の通過帯域を制御するパラメータ制御手段14と、通過帯域可変帯域通過フィルタ11からの出力信号を等化及び判定する等化判定手段15(151,152)と、等化判定手段15における判定結果と等化処理において推定された伝送路推定値とを用いて受信信号のレプリカを生成するレプリカ生成手段16と、受信信号からレプリカ信号を減算する減算器17とから構成される。
送信機1と送信機2から送信信号パラメータの異なる信号がそれぞれ送信され、受信機10は、それらの信号が足し合わされた受信信号Aを受信する。受信信号Aは、通過帯域可変帯域通過フィルタ111、抽出順位決定手段13及び減算器17に入力される。また、信号1及び信号2の信号帯域幅、中心周波数、変調方式等の送信信号のパラメータは、通信に先立って受信機10の信号パラメータ検出手段12へ通知される。信号パラメータは、一例として共通の無線チャネルを用いて無線制御信号により通信開始に先立って通知する。ここでは、通信開始に先立って通知しておく場合の例を示す。
信号パラメータ検出手段12は、受信信号中に含まれる信号1及び信号2の信号パラメータを検出し、抽出順位決定手段13とパラメータ制御手段14へ入力する。抽出順位決定手段13では、受信信号Aと信号パラメータBとから、受信信号に含まれる信号(信号1及び信号2)を抽出する順序を決定し、抽出順位Cをパラメータ制御手段14へ入力する。パラメータ制御手段14は、信号パラメータ検出手段12において検出された中心周波数及び信号帯域幅の情報から、抽出順位が1位の信号を通過させるように通過帯域可変帯域通過フィルタ#1(111)の通過帯域を制御し、同様に、抽出順位が1位の信号の変調方式やシンボルレートなどの、等化及び判定に必要なパラメータを等化判定手段#1(151)に入力する。同様に、抽出順位が2位の信号の信号パラメータを用いて、通過帯域可変帯域通過フィルタ#2(112)と等化判定手段#2(152)を制御する。
通過帯域可変帯域通過フィルタ#1(111)を通過した信号は、図4の帯域制限後の信号Gで示されるように、抽出順位が1位の信号の周波数帯域以外の周波数帯域の信号成分が抑圧された信号となる。帯域制限後の信号Gは等化判定手段#1(151)に入力され、等化及び判定を行う。このとき、等化処理において求められた判定結果#1(D1)及び伝送路推定値Eはレプリカ生成手段16へ入力される。レプリカ生成手段16では、判定結果#1(D1)と伝送路推定値Eから、抽出順位1位の信号のレプリカ信号Fを生成し、そのレプリカ信号を減算器17へ入力する。減算器17は、受信信号Aからレプリカ信号Fを減算し、その結果を通過帯域可変帯域通過フィルタ#2(112)へ入力する。このとき、通過帯域可変帯域通過フィルタ#2(112)へ入力される信号は、図4の抽出対象信号除去後の信号Hで示されるように、受信信号から抽出順位1位の信号が差し引かれた信号、すなわち抽出順位が2位の信号と雑音から成る信号となる。通過帯域可変帯域通過フィルタ#2(112)は、パラメータ制御手段14により指定された抽出順位2位の信号を通過させるように通過帯域を可変させ、フィルタの出力を等化判定手段#2(152)に入力する。等化判定手段#2(152)は入力された信号から、抽出順位2位の信号の等化及び判定を行い、判定結果#2(D2)を出力する。
このようにすることにより、抽出順位1位の信号が正しく判定できる条件において、抽出順位2位の信号は、抽出順位1位の信号から受ける干渉量が少ない状態で判定を行うことが可能となるため、高精度に受信信号Aに含まれる信号を分離して抽出することが可能となる。
<第2の実施形態>
図5は本発明の第2の実施形態にかかる信号分離装置を含む受信機の構成例を表すブロック図であり、図3に示した第1の実施形態における送信機が2個の場合の構成例を送信機が1〜KまでのK個ある場合に拡張したものである。図3と同様の動作をする機能ブロックについては、同様の番号を付して説明を省略する。
受信機10では、通過帯域可変帯域通過フィルタ11(111,112,〜,11K)及び等化判定手段15(151,152,〜,15K)をそれぞれK個、レプリカ生成手段16(161,162,…,16K-1)及び減算器17(171,172,…,17K-1)をK-1個有する。通過帯域可変帯域通過フィルタ#1(111)は、抽出順位1位の信号を、通過帯域可変帯域通過フィルタ#2(112)は抽出順位2位の信号を、通過帯域可変帯域通過フィルタ#K(11K)は、抽出順位K位の信号をそれぞれ通過させるように、フィルタの通過帯域を可変させる。通過帯域可変帯域通過フィルタ#1,#2,…,#K を通過した信号は、それぞれ等化判定手段#1,#2,…,#K へ入力される。等化判定手段#1,#2,…,#K は、入力された信号を等化及び判定し、等化処理において求められた伝送路推定値E1,E2,…,と、判定結果D1,D2,…,をレプリカ生成手段#1,#2,…,へ入力する。レプリカ生成手段#1,#2,…,は、それぞれ抽出順位1,2,…,位の信号のレプリカを生成し、減算器171,172,…,へ入力する。減算器#1(171)は、受信信号Aから抽出順位1位の信号のレプリカ信号F1を減算し、減算結果を通過帯域可変帯域通過フィルタ#2(112)と減算器#2(172)へ入力する。減算器#2(172)は、減算器#1から入力された信号から、抽出順位2位の信号のレプリカ信号F2を減算して、減算結果を次の段の通過帯域可変帯域通過フィルタと減算器へ入力する。このように抽出順位の高い信号から順番に受信信号から除去することにより、所定の段の通過帯域可変帯域通過フィルタへ入力される信号は、そのフィルタで通過させる対象の信号より抽出順位が上位の信号のレプリカ信号が減算された信号となり、高精度に信号を分離して取り出すことが可能となる。
図6は抽出順位決定手段13の構成例を表すブロック図であり、相互干渉量推定手段131と品質推定及び順決定手段132から構成される。
相互干渉量推定手段131は、受信信号Aと信号パラメータBとから受信信号中に含まれる複数の信号同士の相互の干渉量(推定相互干渉量I)を推定し、品質推定及び順位決定手段132へ入力する。ここで、推定相互干渉量Iは、信号aが信号bに与える干渉量の推定値をI(a,b)とし、以下の数式1により表される。なお、干渉量推定値I(a,a)は、信号aの電力となる。
Figure 0004578376
図7は図6の品質推定及び順位決定手段132の動作を表すフローチャートである。品質推定及び順位決定手段132は、図7のフローに従って抽出順位を決定する。
まず、初期設定として抽出順位iを‘1’に設定する(ステップS10)。続いて、iが受信信号中に含まれる信号の数と等しいか否かを判定する(ステップS11)。等しくない場合はステップS12へ進み、等しい場合は処理を終了する。ステップS12では、相互干渉量推定手段131において推定された推定相互干渉量を用いて、各信号の通信品質を推定する。そして、受信信号中に含まれる信号それぞれに対応する希望信号電力対干渉信号電力比SIRestを下記の数式2により計算し、その値が最も高いものを抽出順位iとする(ステップS13)。
Figure 0004578376
続いて、ステップS13において最も品質の良かった信号が他の信号へ与える干渉量と、その信号自身の希望信号電力を全て‘0’にする(ステップS14)。なお、ここでは電力を‘0’としたが、レプリカ信号の生成誤差から信号を完全に除去することが困難である条件を考慮して、微小な値に設定するのであっても良い。続いて、抽出順位iを1増加し、i+1 にし(ステップS15)、ステップS11に戻る。
以上の動作により抽出順位が定まる。このようにすることにより、干渉の影響が少なく通信品質が良好と予想される信号から順に抽出することが可能となる。
図8は抽出順位決定手段13の他の構成例を表すブロック図である。図8において、抽出順位決定手段13は、相互干渉量推定手段131と、品質推定及び順位決定手段133と、(Eb/Io)-BER対応表134とから構成される。図9に品質推定及び順位決定手段133の動作のフローチャートを示す。
相互干渉量推定手段131は、受信信号Aと信号パラメータBとから、受信信号中に含まれる複数の信号同士の相互の干渉量(推定相互干渉量I)を推定して品質推定及び順位決定手段133へ入力する。
品質推定及び順位決定手段133は図9のフローチャートに従って動作する。すなわち、初期設定として抽出順位iを‘1’に設定する(ステップS20)。続いて、iが受信信号中に含まれる信号の数(K)と等しいか否かを判定する(ステップS21)。等しくない場合はステップS22へ進み、等しい場合は処理を終了する。ステップS22では、推定相互干渉量Iと信号パラメータB中に含まれる変調方式情報Xとから、1ビットあたりの信号電力対干渉電力比(Eb/Io)を推定する。続いて、その推定Eb/Io(Y)と変調方式情報Xとから、(Eb/Io)-BER対応表134を参照して、受信信号A中に含まれる各信号の推定ビットエラーレート[BER(1),BER(2),...,BER(K)] Zを求める(ステップS23)。ここで、BER(p)は、信号pの推定ビットエラーレートである。次に、最も推定ビットエラーレートの低い信号の抽出順位を‘i’とし(ステップS24)、抽出順位‘i’の信号が他の信号へ与える干渉量と、その信号自身の希望信号電力を全て‘0’にする(ステップS25)。なお、ここでは電力を‘0’としたが、レプリカ信号の生成誤差から信号を完全に除去することが困難である条件を考慮して、微小な値に設定するのであっても良い。続いて、抽出順位iを1増加し、i+1 にし(ステップS26)、ステップS21に戻る。
以上の動作により抽出順位が定まる。このような構成にすると、ビットエラーレートが低いと予想される信号から順に抽出することが可能となり、受信信号A中に含まれる信号を高精度に分離して抽出することが可能となる。
図10は相互干渉量推定手段131の構成例を表すブロック図であり、伝送路推定手段1311と、信号電力推定手段1312と、単位帯域幅あたり電力計算手段1313と、信号重畳状態推定手段1314と、干渉電力計算手段1315とを備える。
伝送路推定手段1311は、受信信号A中に含まれる複数の信号の伝送路を推定し、推定された伝送路推定値Jは信号電力推定手段1312へ入力される。ここでは、伝送路推定手段1311に、信号パラメータのトレーニング系列を入力して用いているが、パイロットシンボルを用いて伝送路を推定するのであっても良い。信号電力推定手段1312は、入力された伝送路推定値Jから、各信号の電力を推定する。
また、図11に示すように、図10の伝送路推定手段1311を省き、信号電力推定手段1312で、相関検出器13121において受信信号Aに対して既知のシンボル列(図11では一例としてトレーニング系列を用いている)を用いて相関検出を行い、電力推定手段13122において相関検出器13121で検出された相関値から各信号の電力を推定するようにすることもできる。
図10および図11において、各信号の電力推定値Lは、単位帯域幅あたり電力計算手段1313へ入力され、単位帯域幅あたり電力計算手段1313は、信号帯域幅の情報を用いて、各信号の単位帯域幅あたりの信号電力を計算し、計算結果を干渉電力計算手段1315へ入力する。ここで、信号pの単位帯域幅あたりの電力をWU(p)とする。このとき、単位帯域幅あたり電力計算手段1313は、図12に示すように、信号電力推定手段1312において推定された各信号の電力の瞬時値P(t)を時間積分し、観測時間で平均化して単位時間当たりの電力を求め、それを信号パラメータB中の信号帯域幅情報BWにより除算することにより、単位帯域幅あたりの信号電力計算値を求める。このとき、信号pの単位帯域幅あたりの信号電力計算値は以下の数式3により求められる。
Figure 0004578376
ここで、図13に各信号の電力と単位帯域幅あたりの信号電力との関係例を示す。図13は、信号1(A1)と信号2(A2)と信号3(A3)の3つの信号が重畳して受信されている例を示しており、各信号の電力は、それぞれの信号を表す領域の面積となる。また、単位帯域幅あたりの電力は、概ね図中の各信号を表す領域の高さとなる。なお、1ビットあたりの電力は、単位帯域幅あたりの電力を、単位帯域幅あたりの送信可能ビット数で割り算した結果となる。
信号重畳状態推定手段1314は、中心周波数と信号帯域幅の情報から、受信信号A中に含まれる信号が相互に重なり合っている周波数の帯域幅を計算し、その計算値を干渉電力計算手段1315へ入力する。ここで、信号pが信号qに重畳している周波数帯域幅をBoverlay(p,q)とする。
これについて図13を用いて説明する。ここでは、信号1と信号2が重なっている領域O1(干渉しあっている領域)は、信号1の周波数帯の左端にあり、この重なり合っている帯域の幅をBoverlay(1,2)とする。このとき、自明に式Boverlay(1,2)=Boverlay(2,1)が成り立つ。また、信号pが信号pに重なっている帯域幅、つまり信号pの信号帯域幅はBoverlay(p,p)により表される。このとき、信号1と信号3の重なっている領域O2は、信号3の帯域と等しくなるため、Boverlay(1,3)=Boverlay(3,1)=Boverlay(3,3)となる。また、信号2と信号3が重なっている領域O3は存在しないため、Boverlay(2,3)=Boverlay(3,2)=0となる。なお、重畳している周波数帯域幅は、中心周波数と信号帯域幅とから図14のように場合分けされ、下記の数式4〜7により求められる。ここで、信号p及びqの中心周波数をそれぞれfcp及びfcq、信号帯域幅をそれぞれBWp及びBWqとする。また、信号pと信号qは受信信号中に含まれる任意の信号とし、信号pと信号qを入れ替えて下記の式を適用することも可能である。
(a) 信号pの使用周波数帯域が信号qの使用周波数帯域を包含している場合
(すなわちfcq+BWq/2≦fcp+BWp/2かつfcp-BWp/2≦fcq-BWq/2であるとき)
Figure 0004578376
(b) 信号pの使用周波数帯域の上限が信号qの使用周波数帯域内に存在している場合
(すなわちfcp+BWp/2≦fcq+BWq/2かつfcp-BWp/2≦fcq-BWq/2であるとき)
Figure 0004578376
(c) 信号pの使用周波数帯域の下限が信号qの使用周波数帯域内に存在している場合
(すなわちfcq+BWq/2≦fcp+BWp/2かつfcq-BWq/2≦fcp-BWp/2であるとき)
Figure 0004578376
(d) 信号pの使用周波数帯域が信号qの使用周波数帯域と重ならない場合
(すなわちfcq+BWq/2≦fcp-BWp/2またはfcp+BWp/2≦fcq-BWq/2であるとき)
Figure 0004578376
干渉電力計算手段1315では、入力された、各信号の単位帯域幅あたりの信号電力計算値M及び複数の信号同士の重畳周波数帯域幅Oとから、推定相互干渉量Iを計算する。このとき、信号qが信号pから受ける干渉量は、信号pの単位帯域幅あたりの電力を、信号pと信号qの重畳している周波数帯域幅に乗算することにより得られる。即ち、推定相互干渉量I(p,q)は、下記数式8により計算される。
Figure 0004578376
図15に相互干渉量の概念図を示す。信号2から信号1へ干渉する信号の部分は図中Pの領域で表され、この領域の電力は概ねWU(2)Boverlay(2,1)=I(2,1)となる。また、信号3から信号1へ干渉する信号の部分は図中のQの領域で表され、この領域の電力は概ねWU(3)Boverlay(3,1)=I(3,1)となる。つまり、信号1が受ける総干渉量は、I(2,1)+I(3,1)となる。このとき、信号1の電力は、WU(1)Boverlay(1,1)=I(1,1)であるから、信号1の推定通信品質(この場合は推定SIR)は、下記の数式9により表される。
Figure 0004578376
同様に信号2、信号3についても推定通信品質を容易に求めることが可能となる。
なお、図3の信号分離装置においては、図10で求めた伝送路推定値Jを等化判定手段15に入力し、利用する構成にしてもよい。
図16は、受信信号中に拡散符号を用いて通信を行う信号が含まれている場合の、抽出順位決定手段13の構成例を表すブロック図である。また、図17に図16における品質推定及び順位決定手段132の動作を表すフローチャートを示す。
図16では、図6と同様に相互干渉量推定手段131において推定相互干渉量Iを求めるが、その際、信号パラメータBとして入力される拡散率情報Rを用いて、各信号の電力I(p,p)が拡散率SF(p)を乗算した値SF(p)I(p,p)となるようにする。この構成においては、拡散符号を用いない信号に対しても、拡散率情報を‘1’とすることにより対応可能である。このとき、図17の動作フローでの通信品質の比較(ステップS32)における、希望信号電力対干渉信号電力比は
Figure 0004578376
として計算されるため、拡散利得を考慮して抽出順位を定めることができるようになる。このようにすることにより、拡散符号を使用する信号と使用しない信号とが混在している受信信号に対しても、効果的に抽出順位を定めることが可能となり、高精度に信号を分離して取り出すことが可能となる。
図18は抽出順位決定手段13の他の構成例を表すブロック図である。本構成図は、図6の抽出順位決定手段13に雑音推定手段135を付け加えたものであり、その他の部分については動作に違いがないことから、説明は省略する。
相互干渉量推定手段131は、受信信号Aと信号パラメータBとから、受信信号A中に含まれる複数の信号相互の干渉量を推定し、品質推定及び順位決定手段132へ推定相互干渉量Iを入力する。雑音推定手段135は、受信信号Aと信号パラメータBとから、受信信号A中に含まれる複数の信号それぞれが受ける雑音電力を推定し、品質推定及び順位決定手段132へ推定雑音電力Tを入力する。品質推定及び順位決定手段132は、入力された推定相互干渉量I及び推定雑音電力Tから、図19の動作フローに従って抽出順位を決定する。図19の動作フローは図7の動作フローと同様であって、順位決定基準となる通信品質に雑音を考慮するか否かだけの違いがある。具体的には、まず、初期設定として、抽出順位iを‘1’に設定する(ステップS40)。続いて、iが受信信号中に含まれる信号の数と等しいか否かを判定する(ステップS41)。等しくない場合はステップS42へ進み、等しい場合は処理を終了する。ステップS42では、受信信号A中に含まれる複数の信号それぞれの、信号電力対干渉信号電力プラス雑音電力比を求め、その比が最も高いものを抽出順位iとする。続いて、ステップS42において、最も品質の良かった信号の電力が‘0’になったものとする。つまりその信号が他の信号へ与える干渉量と、その信号自身の希望信号電力を全て‘0’にする(ステップS43)。続いて、抽出順位iを1増加し、i+1 にし(ステップS44)、ステップS41に戻る。このようにすることにより、複数の信号帯域幅の異なる信号が周波数帯域を重複して使用する場合に、それぞれの信号が受ける雑音の影響を高精度に推定することが可能となり、効果的に抽出順位を定めることが可能となる。
なお、本実施形態で求めた雑音の影響を用いて、図8と同様の形態で、1ビットあたりの信号電力対干渉及び雑音電力Eb/(I0+N0)を算出し、これを用いて推定ビットエラーレートを求め、それに基づいて抽出順位を決定するのであっても良い。
図20は、雑音推定手段135の構成例を表すブロック図であり、レプリカ信号生成手段1351と、減算器1352と、帯域通過フィルタ1353(13531,13532,〜,1353k)と、雑音電力推定手段1354とを備える。また、図21に、雑音推定手段135の動作の概念図を示す。
レプリカ信号生成手段1351は、受信信号Aと信号パラメータB中のトレーニング系列とから、受信信号A中に含まれる複数の信号のレプリカを生成し、その和である受信信号のレプリカUを出力し、減算器1352へ入力する。減算器1352は、受信信号Aから受信信号レプリカUを減算する。このようにすると、入力信号Aから受信信号レプリカUを差し引くことにより雑音成分のみが残留し、残差信号Vを得ることが可能となる。続いて、残差信号Vは帯域通過フィルタ1353へ入力される。帯域通過フィルタ1353は、受信信号に含まれる複数の信号の周波数帯域に合わせて残差信号Vを帯域制限する。具体的には、帯域通過フィルタ通過後の雑音は、残差信号のフーリエ変換をN(f)とし、信号pに対応する帯域通過フィルタ1353p をHp(f)とするとき、下記の数式11(NH(p,f))の逆フーリエ変換として求めることが可能である。
Figure 0004578376
ただし、Hp(f)は、通過帯域を信号pの使用帯域(すなわち、fcp-BWp/2≦f≦fcp+BWp/2)とするものである。このとき、図21に示されるように、帯域通過フィルタ1353からは受信信号Aに含まれる各信号の周波数帯域に応じて帯域制限された雑音W(W1,W2,W3)が出力される。このようにすることにより、図3の通過帯域可変帯域通過フィルタ11を通過させた後に残留する雑音成分を推定することができる。出力された帯域制限された雑音Wは、雑音電力推定手段1354に入力され、雑音電力推定手段1354は受信信号A中に含まれる各信号が受ける雑音の電力を下記の数式を用いて推定してその結果を出力する。
Figure 0004578376
以上により、受信信号A中に含まれる雑音と、各信号がそれぞれ受ける雑音電力を推定することができる。
<第3の実施形態>
図22は本発明の第3の実施形態にかかる信号分離装置を含む受信機の構成例を表すブロック図である。本発明はこのように、誤り訂正復号器151(1511,1512)及び誤り訂正符号器152を付け足した構成にしても良い。この場合、等化判定手段#1の出力は、誤り訂正復号器1511へ入力され、送信信号パラメータとして送られてきた誤り訂正符号化法に従って復号を行い、その結果を判定結果#1(D1)として出力する。判定結果#1(D1)は、誤り訂正符号器152へ入力され、送信側と同じ符号化方法で符号化され、符号化された信号はレプリカ生成手段16へと入力される。これにより、誤り訂正後の誤りの少ない信号を用いてレプリカ信号を生成するため、判定誤りによるレプリカ信号生成精度の劣化を防ぐことが可能となり、高精度に信号を分離抽出することが可能となる。
<第4の実施形態>
図23は本発明の第4の実施形態にかかる信号分離装置の構成例を表すブロック図であり、通過帯域可変帯域通過フィルタ11(111,112,113,〜,11k)と、等化判定手段15(151,152,153,〜,15k)と、レプリカ生成手段16(161,162,163,〜,16k)とから構成されるステージ18(181,182,〜,18N)を複数有する。なお、本図においても図3の構成と同様に、信号パラメータ検出手段12と、抽出順位決定手段13と、パラメータ制御手段14により、通過帯域可変帯域通過フィルタ11及び等化判定手段15は動作を制御される。
第1ステージ181では、図3の信号分離装置と同様にして、抽出順位決定手段13において決定された抽出順位に従って通過帯域可変帯域通過フィルタ11により帯域制限した信号を等化判定し、判定結果(一次判定結果)を得る。レプリカ生成手段16は、一次判定結果と伝送路推定値とから、受信信号A中に含まれる抽出順位が2位以下の各信号のレプリカを生成し、第2ステージ182へ入力する。第2ステージ182では、第1ステージ181において生成された抽出順位2位以下の信号のレプリカを受信信号Aから差し引いた信号を抽出順位1位の信号に対応する通過帯域可変帯域通過フィルタ#1bへ入力する。通過帯域可変帯域通過フィルタ#1bでは、入力された信号を帯域制限し、帯域制限した信号を等化判定手段#1bへ入力し、等化判定手段#1bでは入力された信号を等化判定し、判定結果(二次判定結果)及び伝送路推定値をレプリカ生成手段#1bへ入力する。このとき、通過帯域可変帯域通過フィルタ#1aへ入力される信号は、受信信号中に干渉信号が含まれているのに対し、通過帯域可変帯域通過フィルタ#1bへ入力される信号は、第1ステージ181で生成されたレプリカ信号を差し引いたものとなっているため、干渉の影響が抑えられた信号となる。このため、等化判定手段15における干渉信号の影響は抑圧され、第1ステージと比較してより正確な伝送路推定値を得ることが可能となる。続いて、レプリカ生成手段#1bでは、入力された二次判定結果及び伝送路推定値から抽出順位1位の信号のレプリカを生成する。
通過帯域可変帯域通過フィルタ#2bには、受信信号Aから、第1ステージで生成された抽出順位3位以下の信号レプリカと、レプリカ生成手段#1bで生成された抽出順位1位の信号のレプリカを差し引いた残りの信号が入力される。以下同様に、抽出順位n位の信号に対応する通過帯域可変帯域通過フィルタ#nbには、第1ステージで生成された抽出順位n+1位以下の信号のレプリカと第2ステージで生成された抽出順位n-1位以上の信号のレプリカを受信信号Aから差し引いた残りの信号が入力される。それらの入力信号は帯域制限及び等化判定され、レプリカ生成手段16は等化判定手段15における二次判定結果と伝送路推定値とからレプリカ信号を生成する。
このようにして、第qステージでは、第q-1ステージで生成されたレプリカ信号を用いて伝送路推定値を高精度化し、判定結果をより確度の高いものとする。ステージ数をNとしたとき、第Nステージでの等化判定手段15における判定結果を最終判定結果として出力する。
以上のような構成をとることにより、図3のような構成での、干渉信号の影響による伝送路推定値の誤差及び判定誤りを抑えることが可能となり、高精度に信号を分離することが可能となる。
図24及び図25は、信号パラメータ検出方法の一例を示す図である。図24及び図25において、送受信機において、使用される可能性のある変調方式、信号帯域幅及び中心周波数などに関する情報の送受で共通のテーブルを保有しておく。送信側は、そのテーブルから使用する信号パラメータに対応する番号を選択してデータ系列を生成し、そのデータ系列を通信に先立って送信する。例えば、QPSKで信号帯域幅をBWCとし、中心周波数がfcBの信号を送信する場合は、「No.」の「2」「3」「2」をデータ系列化し、変調して通信に先立って送信する。受信側では、図25に示すように、共通のテーブルを用いて、使用される可能性のあるパラメータの組み合わせ全てに対して同様に系列を生成し、変調し、それを用いて相関検出器121で相関検出を行う。パラメータ特定部122では、相関検出結果の最も高い系列に対応する変調方式、信号帯域幅及び中心周波数などの信号パラメータが使用されていると判定し、信号パラメータBとして出力する。このようにすることにより、独自の制御チャネルを用いて信号パラメータを送る必要はなくなるため、周波数資源の有効活用を図ることが可能となる。
<第5の実施形態>
次に、図26は本発明の第5の実施形態にかかる無線送信機及び多ユーザ検出器を有する無線受信機の構成例を表すブロック図である。
図26において、送信機5-1(5-1a、5-1b、5-1c)は、変調器5-11(5-11a、5-11b、5-11c)と、帯域制限フィルタ5-12(5-12a、5-12b、5-12c)と、送信側ローパスフィルタ5-13(5-13a、5-13b、5-13c)と、ベースバンド−RF変換部5-14(5-14a、5-14b、5-14c)と、アンテナ5-15(5-15a、5-15b、5-15c)と、符号化部5-16(5-16a、5-16b)とにより構成される。符号化部5-16は、誤り訂正を行わない場合は省略する。
受信機5-2は、RF−ベースバンド変換部5-20(5-20a、5-20b)と、受信側ローパスフィルタ5-21(5-21a、5-21b)と、多ユーザ検出器5-22と、高出力増幅器5-26(5-26a、5-26b)と、アンテナ5-25(5-25a、5-25b)とから構成される。なお、図26では受信アンテナ数が2の場合を示す。
送信機5-1は、送信データ5-10(5-10a、5-10b、5-10c)、または符号化部5-16により誤り訂正符号化されたデータを変調器5-11に入力し、変調器5-11は入力されたデータを変調し、信号空間上の点にマッピングする。帯域制限フィルタ5-12は、変調器5-11において変調された信号を波形整形する。ベースバンド−RF変換部5-14は、帯域制限後のベースバンド信号に対して増幅や周波数変換などによりRF帯の信号に変換する。送信側ローパスフィルタ5-13は周波数変換後の信号の高周波成分を抑圧する。送信側ローパスフィルタ5-13により高周波成分を抑圧された信号は送信アンテナ5-15により放射される。
送信アンテナ5-15から送信された信号は伝搬路5-3(5-3a、5-3b、5-3c)を介して受信機5-2の受信アンテナ5-25で受信される。受信された信号は、高出力増幅器5-26により増幅された後に、受信側ローパスフィルタ5-21により、受信信号帯域外の雑音が抑圧され、RF−ベースバンド変換部5-20により、ベースバンド信号に変換される。ベースバンド信号は、多ユーザ検出器5-22へ入力される。多ユーザ検出器5-22は、受信信号中に含まれる信号に関する信号情報5-24を参照して、ベースバンド信号から受信データ判定結果5-23(5-23a、5-23b、5-23c)を出力する。
図27に、多ユーザ検出器5-22の構成例を示す。図27において、多ユーザ検出器5-22は、帯域制限フィルタ220(220a、220b、220c)と、伝送路計算部221(221a、221b、221c)と、MMSEフィルタ222(222a、222b、222c)と、軟入出力復号器223(223a、223b、223c)と、レプリカ生成器224(224a、224b)と、減算器225(225a、225b)とにより構成される。
多ユーザ検出器5-22では、まず、入力信号rを抽出順序が一位の信号(以下、抽出順序が第k位の信号を第kの抽出対象信号という)の帯域制限フィルタ220aにより帯域制限し、帯域制限された信号をMMSEフィルタ222aに入力する。伝送路計算部221aでは、帯域制限フィルタ220aからの第一の抽出対象信号の受信フィルタ情報と、受信信号中に含まれる各ユーザの信号のシンボルレート情報、タイミング情報、伝搬路5-3の情報、及び送信側フィルタ情報に基づいて、入力信号r中に含まれる各ユーザの信号の、送信側の帯域制限フィルタ5-12から受信側における第一の抽出対象信号の帯域制限フィルタ220aまでのISIの状態を考慮した伝送路状態を計算する。
ここで、送受信におけるローパスフィルタ5-13、5-21は理想的に動作し、信号の歪みがないとすると、入力信号rは、第kの抽出信号の変調信号ベクトルをbk、送信フィルタ行列をGTx,k、伝搬路5-3の状態の行列をHp,k、雑音ベクトルをnとし、抽出対象の信号の総数をKとすると、
Figure 0004578376
と表現される。なお、τkは各信号の到来タイミングである。このとき、入力信号rは、
Figure 0004578376
により表現される。このとき、D1+1は第一の抽出対象信号のサンプル点数であり、ベクトルないしは行列の右上に示す「*」、「H」は、それぞれ複素共役、複素共役転置を表す。また、r(m)は時刻mTS1における受信信号であり、TSkは第kの抽出対象信号のサンプルの時間間隔である。ここで、送信される変調信号のシンボル数をMk個とすると、bkは、
Figure 0004578376
と表現される。bk(m)は、第kの抽出対象信号のm+1番目の変調信号である。
また、送信フィルタ行列GTx,kは、
Figure 0004578376
となる。このとき、gk(t)は第kの抽出対象信号の送信における帯域制限フィルタ5-12の時間応答関数であり、第kの抽出対象信号の通過帯域幅により決定される。また、Tkは、第kの抽出対象信号のシンボル時間であり、シンボルレートは1/Tkで与えられる。
伝搬路状態の行列Hp,kは、
Figure 0004578376
と表現される。このとき、hk(p,q)は、受信信号r(p)において受信される、第q遅延波(遅延時間:qTS1)の振幅及び位相回転量を表現する複素数である。
このとき、受信側での帯域制限フィルタ220aを通過後の信号は、帯域制限フィルタ220aを表す行列GRx,1
Figure 0004578376
を用いて、
Figure 0004578376
となる。このとき、第一の抽出対象信号の到来タイミングに合わせて受信信号をサンプリング、つまり、時刻mTS11で受信信号をサンプリングすると、第二から第Kまでの受信信号の到来タイミングは、相対的に時間τ1だけずれる。すなわち、受信フィルタ220a通過後の信号は、
Figure 0004578376
となる。
このとき、伝送路計算部221aは、(数式20)に基づき、第kの抽出対象信号の伝送路行列を、
Figure 0004578376
として計算する。同様に、第mの抽出対象信号の処理ブロックにおける伝送路計算部221は、第kの抽出対象信号の伝送路行列を、
Figure 0004578376
として計算する。
第mの抽出対象信号の処理における伝送路計算部のブロック図の構成例を図28に示す。
なお、以下では簡単のため、第kの抽出対象信号の、第mの抽出対象信号の処理における伝送路行列を、
Figure 0004578376
とする。
これにより、非特許文献2の方法では考慮されていなかったフィルタの通過帯域が異なることにより生じるISIを考慮した伝送路状態を簡単に計算することができ、非特許文献3の方法に基づいて分数間隔型係数可変フィルタを用いた場合に比較して、演算量の増加や伝送路推定精度の劣化を抑えることができる。
以上のように計算された伝送路行列に基づき、MMSEフィルタ222aは、第一の抽出対象信号のu番目のシンボルに対するフィルタ係数w(u)を、以下の式により算出する。
Figure 0004578376
ここで、euは、行列の第u行の成分のみを抽出するベクトルであり、σ2は雑音の平均電力、また、I1はM1×M1の単位行列である。また、Λkは、第kの抽出対象信号の、実際に送信された信号空間上のシンボル系列bkと、復調後に生成されるシンボル系列レプリカ
Figure 0004578376
との差分の共分散行列であり、
Figure 0004578376
となる。なお、この共分散行列は、シンボル系列レプリカが全く生成されていない場合、つまり入力信号から第kの抽出対象信号のレプリカ信号を減算していない状況では単位行列、逆に、高精度にレプリカが生成されており、高精度にレプリカ減算ができている状況では零行列に近づく。ここでは、第一の抽出対象信号の処理に際しては、どの信号のレプリカの減算も行っていないので、全てのkに対してΛkは単位行列となる。
このようにして得られるフィルタ係数w1(u)を用いて、受信信号を以下のように等化する。
Figure 0004578376
この等化後の信号は、軟入出力復号器223aに入力される。軟入出力復号器223aは、入力された等化後の第一の抽出対象信号について、送信側において符号化されている場合は符号化を考慮して、受信データの判定及び送信シンボルに対する尤度を計算する。ここで、変調方式がBPSKである場合、尤度の比の対数値である対数尤度比λ1(u)は、以下のように記述される。
Figure 0004578376
続いて、レプリカ生成器224において、軟入出力復号器223で求めた尤度を用いてシンボル系列のレプリカを生成する。シンボル系列のレプリカを、
Figure 0004578376
とすると、u番目のシンボルのレプリカは、
Figure 0004578376
によって計算できる。このシンボル系列レプリカは、次以降に抽出対象となる信号の処理部におけるMMSEフィルタに入力される。また、第一の抽出対象信号の受信信号のレプリカを、送信フィルタ及び受信タイミングを考慮して以下の式
Figure 0004578376
により求め、第二の抽出対象信号の帯域制限フィルタの前段に配置されている減算器225へ入力する。
続いて、第二の抽出対象信号の信号処理に移る。
第二の抽出対象信号の処理は、まず、入力信号から第一の抽出対象信号のレプリカを減算する。そして、その減算結果、
Figure 0004578376
を用いて第一の抽出対象信号と同様の処理を行う。同様に、第mの抽出対象信号は、
Figure 0004578376
を用いて信号処理を行う。
また、第mの抽出対象信号の検出処理において、逐次的に信号を復調し、その復調結果の信号から第mの抽出対象信号のレプリカを生成し、そのレプリカを用いて遅延波の影響により生じたISI成分を除去することもできる。
なお、本実施形態では、送信側の帯域制限フィルタ5-12及び受信側の帯域制限フィルタ220のみの影響を考慮する例について説明したが、送受信におけるローパスフィルタにおいても、信号波形を歪ませ、ISIを発生させる場合が考えられる。その場合、第kの抽出対象信号の送信側ローパスフィルタ5-13のインパルス応答を表す行列をLTx,k、受信側ローパスフィルタ5-21のインパルス応答を表す行列をLRx,kとすると、第mの抽出対象信号の処理における伝送路計算部221は、第kの抽出対象信号の伝送路行列を、
Figure 0004578376
のように計算することにより、ローパスフィルタ5-13、5-21の影響を考慮して多ユーザ検出を行うことができる。
また、行列の大きさが大きいと、逆行列計算の演算量が極めて大きくなる。そこで、復調の対象となるシンボルに対して、所定以下の電力でしか影響しないISIシンボルは伝送路行列において考慮しないことにより、伝送路行列を小さくして演算量を少なくすることもできる。
図29は、伝搬路状態を全ての抽出対象信号について同時に推定する場合の構成例を示すブロック図である。本構成例においては、伝搬路情報
Figure 0004578376
は伝搬路推定部226により推定され、実際の伝搬路情報の代わりに、推定された伝搬路推定値
Figure 0004578376
を用いて図27と同様の動作を行う。伝搬路推定部226では、トレーニングシンボルやパイロットシンボルなどの参照シンボルに、各信号の受信タイミングを考慮して送信フィルタ行列を乗算してから、 RLS(Recursive Least Square)アルゴリズムや、LMS(Least Mean Square)アルゴリズムを用いて、伝搬路推定を行う。あらかじめ送信フィルタ行列を乗算することで、フィルタによるISIの影響が伝搬路推定に現れないようにする。これにより、伝搬路の状態のみを高精度に推定することが可能となる。
図30は、伝搬路状態をそれぞれの抽出対象信号に対して個別に推定する場合の構成例を示すブロック図である。本構成においては、第mの抽出対象信号の処理部において、帯域制限フィルタ220通過後に、第mの抽出対象信号の伝搬路を推定する。伝搬路推定は、同時推定と同様に、送信側のフィルタの影響によるISIを考慮し、RLSアルゴリズムや、LMSアルゴリズムを用いて行う。
図31は、図30における伝送路計算部の構成例を示すブロック図である。第mの抽出対象信号の処理における伝送路計算部221では、第mの抽出対象信号までしか伝搬路推定を行っていないため、第m+1以降の抽出対象信号に関する伝搬路推定値は0で計算する。
図32は、多ユーザ検出器を備える受信機の構成例を示すブロック図である。本構成例では、受信機5-2は、複数の多ユーザ検出器5-28(5-28a、5-28b、5-28c)を縦列接続した多段多ユーザ検出器5-27を備える。多段多ユーザ検出器5-27では、l(エル)段目の多ユーザ検出器5-28の検出処理において生成されるシンボル系列レプリカ
Figure 0004578376
と、レプリカ信号
Figure 0004578376
をl+1段目の多ユーザ検出器において用い、繰返し信号検出処理を行うことで、多ユーザ検出の精度を向上させる。
図33に、多段多ユーザ検出器5-27の内部の多ユーザ検出器5-28の構成例を表すブロック図を示す。図33では受信アンテナ数が2の場合の例を示している。l段目の多ユーザ検出器5-28は、第一の抽出対象信号の検出処理において、l−1段目の多ユーザ検出器で生成されたレプリカ信号を入力信号rから減算し、その減算結果の信号、
Figure 0004578376
を用いて信号検出処理を行う。第mの抽出対象信号の検出処理では、第m−1以前の抽出対象信号のレプリカは更新されているので、その更新後のレプリカを減算した結果である以下のような信号を用いる。
Figure 0004578376
多段多ユーザ検出器5-27における伝送路計算部の構成例を図34に示す。第mの抽出対象信号の伝送路計算部221では、第m以前の抽出対象信号の伝搬路推定値が更新されているので、その更新した値を用いて伝送路行列を計算する。これにより、逐次的に伝搬路推定値が更新されると同時に伝送路行列も更新され、高精度な信号の分離が可能となる。
以上、本発明の好適な実施の形態により本発明を説明した。ここでは特定の具体例を示して本発明を説明したが、特許請求の範囲に定義された本発明の広範な趣旨および範囲から逸脱することなく、これら具体例に様々な修正および変更を加えることができることは明らかである。すなわち、具体例の詳細および添付の図面により本発明が限定されるものと解釈してはならない。
従来のレプリカ生成型干渉キャンセラの構成を表すブロック図である。 MMSEフィルタに基づく逐次的多ユーザ検出法(従来法)の構成を表すブロック図である。 本発明の第1の実施形態にかかる信号分離装置を含む受信機の構成例を表すブロック図である。 信号分離装置の信号処理過程の概念図である。 本発明の第2の実施形態にかかる信号分離装置を含む受信機の構成例を表すブロック図である。 抽出順位決定手段の構成例を表すブロック図である。 図6の品質推定及び順位決定手段の動作を表すフローチャートである。 抽出順位決定手段の他の構成例を表すブロック図である。 図8の品質推定及び順位決定手段の動作を表すフローチャートである。 相互干渉量推定手段の構成例を表すブロック図である。 相互干渉量推定手段の他の構成例を表すブロック図である。 単位帯域幅あたり電力計算手段の構成例を表すブロック図である。 各信号の電力と単位帯域幅あたりの信号電力との関係を表す概念図である。 信号の使用帯域幅と重畳周波数帯域幅との関係を表す概念図である。 相互干渉量を表す概念図である。 抽出順位決定手段の他の構成例を表すブロック図である。 図16の品質推定及び順位決定手段の動作を表すフローチャートである。 抽出順位決定手段の他の構成例を表すブロック図である。 図18の品質推定及び順位決定手段の動作を表すフローチャートである。 雑音推定手段の構成例を表すブロック図である。 雑音推定手段の動作を表す概念図である。 本発明の第3の実施形態にかかる信号分離装置を含む受信機の構成例を表すブロック図である。 本発明の第4の実施形態にかかる信号分離装置の構成例を表すブロック図である。 パラメータ情報生成方法の一例を表すブロック図である。 信号パラメータ検出手段の構成例を表すブロック図である。 本発明の第5の実施形態にかかる無線送信機及び多ユーザ検出器を有する無線受信機の構成例を表すブロック図である。 図26の多ユーザ検出器の構成例を表すブロック図である。 図27の伝送路計算部の構成例を表すブロック図である。 伝搬路推定を全信号に対して同時に行う場合の多ユーザ検出器の構成例を表すブロック図である。 伝搬路推定を各信号に対して個別に行う場合の多ユーザ検出器の構成例を表すブロック図である。 図30の伝送路計算部の構成例を表すブロック図である。 多段多ユーザ検出器を有する無線受信機の構成例を表すブロック図である。 多段多ユーザ検出器を構成する多ユーザ検出器の構成例を表すブロック図である。 図33の伝送路計算部の構成例を表すブロック図である。
符号の説明
1、2 送信機
10 受信機
11 通過帯域可変帯域通過フィルタ
12 信号パラメータ検出手段
13 抽出順位決定手段
14 パラメータ制御手段
15 等化判定手段
16 レプリカ生成手段
17 減算器

Claims (13)

  1. 送信信号の信号帯域幅及び搬送波周波数が異なる複数の送信側無線局と複数の受信側無線局とが存在し、前記送信側無線局から通信の相手方である前記受信側無線局に対して無線信号を送信して通信を行う無線通信システムにおける、前記受信側無線局に設けられる信号分離装置であって、
    受信信号を帯域制限し、通過帯域を可変させることができる通過帯域可変帯域通過フィルタと、
    前記受信信号に含まれる複数の信号の信号パラメータを検出する信号パラメータ検出手段と、
    前記受信信号と前記信号パラメータ検出手段で抽出された信号パラメータとから受信信号の抽出順位を決定する抽出順位決定手段と、
    前記抽出順位決定手段により決定された抽出順位と前記信号パラメータ検出手段において抽出された信号パラメータとから前記通過帯域可変帯域通過フィルタの通過帯域を制御するパラメータ制御手段と、
    前記通過帯域可変帯域通過フィルタからの出力信号を等化及び判定する等化判定手段と、
    前記等化判定手段における判定結果と等化処理において推定された伝送路推定値とを用いて前記受信信号のレプリカを生成するレプリカ生成手段と、
    を具備し、
    前記抽出順位決定手段は、
    前記受信信号と前記信号パラメータとから、前記受信信号中に含まれる複数の信号が互いに干渉しあう時の相互の干渉量を推定する相互干渉量推定手段と、
    前記相互干渉量推定手段において推定された推定相互干渉量を用いて、前記受信信号から、前記受信信号に含まれる信号を分離して取り出す順位を決定する品質推定及び順位決定手段と、
    を具備し、
    前記品質推定及び順位決定手段は、所定の抽出順位の信号を決定するときの基準となる品質を前記所定の抽出順位より抽出順位が前の信号による他の信号への推定相互干渉量を所定値以下として算出し、順位を決定し、
    前記受信信号に含まれる複数の信号の信号パラメータの違いを利用して、抽出順位に従って、前記通過帯域可変帯域通過フィルタ及び等化判定手段により前記受信信号から前記複数の信号を順番に分離して取り出すことを特徴とする信号分離装置。
  2. 請求項に記載の信号分離装置であって、
    前記相互干渉量推定手段は、
    前記受信信号中に含まれる複数の信号の受信電力を推定する信号電力推定手段と、
    前記信号パラメータと、前記信号電力推定手段において推定された前記受信信号中に含まれる複数の信号それぞれの電力推定値とから、前記受信信号中に含まれる複数の信号それぞれの単位帯域幅あたりの電力を計算する単位帯域幅あたり電力計算手段と、
    前記信号パラメータから、前記受信信号中に含まれる複数の信号が、周波数上で重畳し干渉しあっている周波数の帯域幅を推定する信号重畳状態推定手段と、
    前記単位帯域幅あたり電力計算手段において計算された、前記受信信号中に含まれる複数の信号それぞれの単位帯域幅あたりの信号電力計算値と、前記信号重畳状態推定手段において推定された、前記受信信号中に含まれる複数の信号同士の重畳周波数帯域幅とから推定相互干渉量を計算する干渉電力計算手段と、
    を具備することを特徴とする信号分離装置。
  3. 請求項に記載の信号分離装置であって、
    前記相互干渉量推定手段は、
    前記受信信号と前記信号パラメータとを用いて、前記受信信号中に含まれる複数の信号の時間的広がりのある伝送路の状態である伝送路推定値を推定する伝送路推定手段を具備し、
    前記信号電力推定手段は、
    前記伝送路推定手段において推定された各信号の主波に対する伝送路推定値を用いて電力を推定することを特徴とする信号分離装置。
  4. 請求項に記載の信号分離装置であって、
    前記信号電力推定手段は、
    前記受信信号中に含まれる複数の信号それぞれに対応する既知のシンボル系列を用いて相関検出をすることにより、各信号の電力を推定することを特徴とする信号分離装置。
  5. 請求項に記載の信号分離装置であって、
    前記単位帯域幅あたり電力計算手段は、
    前記信号電力推定手段により所定の時間分の各信号の信号電力を推定した値を、各信号の信号パラメータ中に含まれる信号帯域幅で平均化することにより、各信号の単位帯域幅あたりの信号電力を計算することを特徴とする信号分離装置。
  6. 請求項に記載の信号分離装置であって、
    前記信号重畳状態推定手段は、
    前記信号パラメータ中に含まれる中心周波数情報と信号帯域幅情報とから、各信号の使用周波数帯の上限と下限を計算し、計算した周波数帯の上限値と下限値を、前記受信信号中に含まれる全ての信号間で比較して、各信号間の前記重畳周波数帯域幅を算出することを特徴とする信号分離装置。
  7. 請求項に記載の信号分離装置であって、
    干渉電力計算手段は、
    前記単位帯域幅あたり電力計算手段で求めた各信号の単位帯域幅あたりの信号電力と、前記信号重畳状態推定手段で求めた各信号間の重畳周波数帯域幅とを乗算することにより、前記受信信号中に含まれる複数の信号同士の干渉電力を計算することを特徴とする信号分離装置。
  8. 請求項1または2に記載の信号分離装置であって、
    前記抽出順位決定手段は、
    前記受信信号と前記信号パラメータとから、前記受信信号中に含まれる複数の信号が、周波数軸上で重複し互いに干渉しあう時の相互の干渉量を推定する相互干渉量推定手段と、
    前記受信信号と前記信号パラメータとから、前記受信信号中に含まれる複数の信号が受ける雑音電力をそれぞれ推定する雑音推定手段と、
    前記相互干渉量推定手段において推定された推定相互干渉量と、前記雑音推定手段において推定された推定雑音電力とを用いて、前記受信信号から前記受信信号に含まれる信号を分離して取り出す順位を決定する品質推定及び順位決定手段と、
    を具備し、
    前記品質推定及び順位決定手段は、所定の抽出順位の信号を決定するときの基準となる品質を前記所定の抽出順位より抽出順位が前の信号による他の信号への推定相互干渉量を所定値以下として算出し、順位を決定することを特徴とする信号分離装置。
  9. 請求項に記載の信号分離装置であって、
    前記雑音推定手段は、
    前記受信信号と前記信号パラメータとから、受信信号のレプリカを生成するレプリカ信号生成手段と、
    前記受信信号から前記レプリカ信号生成手段で生成されたレプリカ信号を減算して、残差信号を出力する減算器と、
    前記残差信号を、前記受信信号に含まれる複数の信号それぞれの信号帯域幅で帯域制限する帯域通過フィルタと、
    前記帯域通過フィルタにより帯域制限された雑音の電力を計算する雑音電力推定手段と、
    を具備し、
    受信信号中に含まれる雑音信号波形を推定して帯域制限することにより、受信信号に含まれる複数の信号が影響を受ける雑音の電力を、それぞれの信号ごとに求めて出力することを特徴とする信号分離装置。
  10. 請求項1乃至に記載の信号分離装置であって、
    前記抽出順位決定手段は、通信品質の高いものほど高い抽出順位にすることを特徴とする信号分離装置。
  11. 請求項1乃至10に記載の信号分離装置であって、
    前記通過帯域可変帯域通過フィルタと前記等化判定手段と前記レプリカ生成手段とを用いて、受信信号に含まれる各信号のレプリカ信号を出力するステージを複数有し、
    所定のステージにおいて、前段のステージで生成されたレプリカ信号を受信信号から減算し、その結果を用いて帯域制限、及び等化判定を行うことを特徴とする信号分離装置。
  12. 請求項1乃至11に記載の信号分離装置であって、
    前記信号パラメータ検出手段は、受信信号から受信信号中に含まれる各信号の信号パラメータを推定して検出することを特徴とする信号分離装置。
  13. 請求項1乃至12に記載の信号分離装置であって、
    前記信号パラメータ検出手段は、あらかじめ送信側の無線局から各信号の信号パラメータを通知されることを特徴とする信号分離装置。
JP2005288576A 2004-09-30 2005-09-30 信号分離装置 Expired - Fee Related JP4578376B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2005288576A JP4578376B2 (ja) 2004-09-30 2005-09-30 信号分離装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004287234 2004-09-30
JP2005255083 2005-09-02
JP2005288576A JP4578376B2 (ja) 2004-09-30 2005-09-30 信号分離装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2007097103A JP2007097103A (ja) 2007-04-12
JP4578376B2 true JP4578376B2 (ja) 2010-11-10

Family

ID=37982193

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2005288576A Expired - Fee Related JP4578376B2 (ja) 2004-09-30 2005-09-30 信号分離装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4578376B2 (ja)

Families Citing this family (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5207698B2 (ja) * 2007-09-28 2013-06-12 三菱電機株式会社 受信装置および伝送路推定方法
JP5119079B2 (ja) * 2008-08-04 2013-01-16 Kddi株式会社 無線通信装置
US9397866B2 (en) * 2008-09-15 2016-07-19 Alcatel Lucent Distributed multi-cell successive interference cancellation for uplink cellular networks
JP5271065B2 (ja) * 2008-12-22 2013-08-21 パナソニック株式会社 重畳通信装置および通信システム
JP4988898B2 (ja) * 2010-05-24 2012-08-01 三菱電機エンジニアリング株式会社 電波検出システム
JP5896461B2 (ja) * 2012-03-19 2016-03-30 日本電気株式会社 信号分離装置、信号分離方法
JP6011033B2 (ja) * 2012-06-04 2016-10-19 日本電気株式会社 信号分離装置及び信号分離方法
JP5431541B2 (ja) * 2012-07-30 2014-03-05 三菱電機エンジニアリング株式会社 電波種別判定システムおよび電波種別判定方法

Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002043992A (ja) * 2000-07-28 2002-02-08 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 干渉波キャンセル装置

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0621913A (ja) * 1992-06-30 1994-01-28 Toshiba Corp 符号分割多重通信システム
JPH11136204A (ja) * 1997-08-29 1999-05-21 Matsushita Electric Ind Co Ltd 復調器

Patent Citations (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002043992A (ja) * 2000-07-28 2002-02-08 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 干渉波キャンセル装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2007097103A (ja) 2007-04-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1643657B1 (en) Signal detector used in wireless communication system
JP4578376B2 (ja) 信号分離装置
US6944245B2 (en) Multi-pass interference reduction in a GSM communication system
KR100765873B1 (ko) 수신 다이버시티를 갖는 블록 전송을 위한 그룹형 직렬간섭 제거
KR100808895B1 (ko) 무선 코드 분할 다중 액세스 통신 시스템에서 데이터검출시에 사용하기 위한 이득 계수를 사용하는 스케일링
US7187736B2 (en) Reducing interference in a GSM communication system
US6700923B1 (en) Adaptive multiple access interference suppression
JP4778007B2 (ja) 入力ノイズ白色化フィルタの適応動作によって受信信号をフィルタする装置および関連方法
JP4503442B2 (ja) 判定フィードフォーワード等化器システム及び方法
KR20000069434A (ko) 전송 매체 응답 추정을 이용하여 디지탈 심볼을 검출하기 위한 방법 및 장치
NO317331B1 (no) Fremgangsmate og anordning for digitalt radiosignalmottak
US7269234B2 (en) Arrangement for dynamic DC offset compensation
JP2002064467A (ja) 符号分割多重アクセス(cdma)通信システムにおける多重アクセス干渉除去のための方法および装置
EP2067267A1 (en) Method for covariance matrix update
JP4403010B2 (ja) 信号分離装置
CN100375397C (zh) 信号检测器及使用该信号检测器的接收机
AU695984B2 (en) Interference cancellation method, and receiver
WO2010070350A2 (en) Multiple output multiple user methods and/or systems of underwater accoustic communication
KR100647963B1 (ko) 적응적 최소 평균 자승 오차를 이용한 방법, 장치, 셀룰러폰, 이동 전화 장치, 및 제품
US20050053129A1 (en) Sparse channel dual-error tracking adaptive filter/equalizer
WO1994028642A1 (en) Cdma communication system
JP4782678B2 (ja) 無線受信器における時空等化
US10193712B2 (en) Mobile terminal device and method for processing signals
JP3808311B2 (ja) 受信方法及び受信機
US8494102B2 (en) Methods and apparatus for orthogonal modulated signals

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20080307

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20100524

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100608

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100805

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100824

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100824

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130903

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4578376

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees