JP4577862B2 - 微粒子ゼオライトの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、微粒子ゼオライトの製造方法、該製造方法により得られる微粒子ゼオライトおよびそれを含有した洗浄剤組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ゼオライトは、そのイオン交換能により、水軟化剤として洗剤用ビルダーに利用されている。そのイオン交換能はゼオライトの一次粒子径に大きく依存しており、一次粒子径の微小なゼオライトはイオン交換速度に優れるため、高い洗浄性能を発揮することが知られている。
【0003】
また、微粒子ゼオライトは衣類への沈着性が少ないことや、濁りが低減されるといった利点もあることが知られており、洗剤用ビルダーとして有益なものである。
【0004】
このような微粒子ゼオライトの製造方法としては、たとえば特開昭60-127218 号公報や特開昭62-275016 号公報のようにアルミン酸ナトリウムとケイ酸ナトリウムを混合しゼオライトを合成する際に、特定の仕込み組成や反応条件(温度、時間)下で合成を完結させる例が示されている。このようにして微細なゼオライトを合成する場合、原料仕込み組成や反応条件は限られた制約のもとで行われなければならず、生産性の低下などが問題となる。
【0005】
一方、製造プロセスの観点から粒子径を小さくする試みも行われている。たとえば、特開昭62−46494号公報には、各種混合装置を利用して機械的に粉砕することが示されている。しかしながら、微粒子ゼオライトの性能および製造効率の観点で未だ改良の余地がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、アルミ源および/またはシリカ源を循環ラインを有する反応槽の該循環ライン中に供給して反応を行う、平均一次粒子径が微小で吸油能とカチオン交換能に優れ、かつ平均凝集粒径が微小で分散性にも優れる結晶性アルミノケイ酸塩からなる微粒子ゼオライトの効率的な製造方法、該製造方法により得られる微粒子ゼオライトならびにそれを含有した洗浄力に優れる洗浄剤組成物を提供することを課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
即ち、本発明の要旨は、
(1) アルミ源および/またはシリカ源を、循環ラインを有する反応槽の該循環ライン中に供給して反応を行う微粒子ゼオライトの製造方法、
(2) アルカリ土類金属を含有する化合物の存在下に反応を行う、前記(1)記載の微粒子ゼオライトの製造方法、
(3) 前記(1)または(2)記載の微粒子ゼオライトの製造方法により得られ得る微粒子ゼオライト、
(4) 平均一次粒子径をXμm、平均凝集粒径をYμmとする時、0.6≦X≦1.5、20X/3−2.4≦Y≦15、但しX≦Yを満たす微粒子ゼオライト、ならびに
(5) 前記(3)または(4)記載の微粒子ゼオライトを含有してなる洗浄剤組成物、
に関する。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の微粒子ゼオライトの製造方法は、アルミ源とシリカ源の反応を循環ラインを有する反応槽の該循環ライン中で行うことを特徴とする。特に本発明の好ましい態様は、前記アルミ源とシリカ源の反応をアルカリ土類金属を含有する化合物の存在下で行うという態様である。本発明の微粒子ゼオライトの製造方法は原料仕込み組成、反応条件等の制約が少なく、該製造方法によれば、所望の微粒子ゼオライトを効率的に製造することができる。
【0009】
なお、本明細書において「カチオン交換能」とは、後述するカチオン交換速度およびカチオン交換容量の両者をさす。「水性液」とは、水溶液、懸濁液、分散液等の、水を媒体として、ある成分を含んだ液体をいう。また、「ライン混合」とは、後述の原料供給ライン等のライン内で複数の成分(原料等)を実質的に均一に混合する工程をいう。
【0010】
本発明において用いられるシリカ源とアルミ源は特に限定されるものではないが、反応の均一性や分散性の観点よりそれらの水性液が好ましい。たとえばシリカ源としては市販の水ガラスが好適に用いられる。所望により水ガラスに水や苛性アルカリを加えることにより、モル比や濃度を調整したシリカ源とすることもできる。また、アルミ源は特に限定されるものではないが、水酸化アルミニウム、硫酸アルミニウム、塩化アルミニウム、また、アルミン酸カリウムまたはアルミン酸ナトリウム等のアルミン酸アルカリ金属塩等が用いられ、このうち特に、反応の高さの点でアルミン酸ナトリウムが好適に用いられる。これらは必要に応じて苛性アルカリおよび水を用いて適宜のモル比および濃度に調整してアルミ源として用いられる。たとえば、水酸化アルミニウムと水酸化ナトリウムを水中に混合後加熱溶解してアルミン酸ナトリウム溶液を調製し、この溶液を水に攪拌しながら加え水性液としアルミ源とすることができる。またこのようなモル比および濃度調整は反応槽に予め水を投入して、これに高濃度のアルミン酸アルカリ金属塩水性液および苛性アルカリを加えることにより行うこともできる。
【0011】
ゼオライトの合成反応においては、アルカリ土類金属を含有する化合物を反応系に共存させるのが好ましい。アルカリ土類金属の存在下にゼオライトの合成反応を行うことで、得られる微粒子ゼオライトの平均一次粒子径をさらに微小化することができる。アルカリ土類金属としてはMg、Ca、Sr、Baなどが用いられ、このうちMg、Caが原料入手の簡便さやコストの点で好適に用いられる。これらは単独であっても、2種以上を混合して用いてもよい。これらはアルカリ土類金属の水酸化物、または炭酸塩、硫酸塩、塩化物、硝酸塩等のアルカリ土類金属塩として反応系に添加される。また、水性液として添加されることが反応の均一性等の点から好ましく、特にそれらの水溶性の塩を用いることが好ましく、Ca、Mgなどの塩化物水溶液が特に好適に用いられる。アルカリ土類金属の水酸化物やアルカリ土類金属塩は、シリカ源とアルミ源が反応している際に共存していれば良いが、特に水性液の状態でシリカ源および/またはアルミ源に予め添加しておくことが好ましく、さらに平均一次粒子径の微小化の観点から、シリカ源に予め添加しておくことがより好ましい。その場合、アルカリ土類金属を含有する化合物の全部を予め添加しておくことが好ましいが、一部であってもよい。
【0012】
アルミ源とシリカ源の反応をアルカリ土類金属を含有する化合物の存在下で行うと、ゼオライト合成時にアルカリ土類金属がゼオライトの構造中に取り込まれてゼオライトのネットワークに作用し、その結果、平均一次粒子径の微小なゼオライトが生成されることになる。特に、シリカ源はアルカリ土類金属と親和性が高く、従って両者を予め共存させておいた方がより好ましい。また、アルカリ土類金属はゼオライト合成時に作用し得ることから、アルカリ土類金属は反応初期および/または結晶化時に反応に関与させることが望ましい。
【0013】
前記苛性アルカリ等のアルカリ金属を含有する化合物は、シリカ源および/またはアルミ源のモル比や濃度調整に所望により用いられるが、それ以外に、該化合物をさらに別途用いてもよい。別途用いる場合は、前記アルカリ土類金属を含有する化合物と同様にして用いることができる。アルカリ金属としてはNaおよび/またはKが好適に用いられる。
【0014】
なお、本明細書において「予め添加しておく」とは、シリカ源とアルミ源とを供給する前に、シリカ源および/またはアルミ源中にアルカリ土類金属を含有する化合物を予め実質的に均一に混合しておくという態様、たとえば、シリカ源および/またはアルミ源中に直接添加して混合しておき、次いでそのシリカ源とアルミ源を混合・反応させればよく、また、別の態様として、必ずしもシリカ源および/またはアルミ源中にアルカリ土類金属を含有する化合物を直接添加して混合しておく必要はなく、シリカ源および/またはアルミ源の供給途中にアルカリ土類金属を含有する化合物を混合させる態様、たとえば、シリカ源および/またはアルミ源の原料供給ラインとアルカリ土類金属を含有する化合物の原料供給ラインとを循環ラインの手前で結合させてライン混合を行う方法であってもよい。
また、アルカリ土類金属を含有する化合物を反応槽に直接投入する方法であってもよい。
【0015】
本発明の微粒子ゼオライトの製造方法によって得られる、本発明の微粒子ゼオライトの無水物の組成は、一般式がxM2 O・ySiO2 ・Al2 3 ・zMeO(ただし、Mはアルカリ金属、Meはアルカリ土類金属を表し、x=0.2〜2、y=0.5〜6、z=0〜0.1)であるのが好ましい。より好ましくは、上記組成中MがNaおよび/またはKであり、原料入手の簡便さやコストの点からNaが特に好ましい。MeはCaおよび/またはMgが好ましい。また、x=0.6〜1.3がより好ましい。y=0.9〜5がより好ましい。zは平均一次粒子径を微小化させる効果の点から0.005以上がより好ましく、カチオン交換能、即ち、カチオン交換速度およびカチオン交換容量の点から0.1以下が好ましく、0.08以下がより好ましい。また、特に好ましくは0.01〜0.03である。
【0016】
このような組成を有するゼオライトを得るには仕込み組成として、SiO2 / Al2 3 のモル比が結晶構造の安定性の観点から、0. 5以上が好ましく、1.5以上がより好ましい。また、カチオン交換能の点から6以下が好ましく、4以下がより好ましく、3以下が更に好ましく、2.5以下が特に好ましい。
【0017】
アルカリ土類金属を含有する化合物の仕込み組成としては、アルカリ土類金属(Me)を酸化物で表し、MeO/Al2 3 のモル比で好ましくは0〜0.1であり、平均一次粒子径の微小化効果の点から0.005以上がより好ましく、0.01以上が特に好ましい。また、カチオン交換能の観点から0.1以下が好ましく、0.08以下がより好ましく、0.05以下が特に好ましく、0.03以下がさらに好ましい。
【0018】
アルカリ金属を含有する化合物の仕込み組成としては、アルカリ金属(M)を酸化物で表し、M2 O/ Al2 3 のモル比で通常0.2〜8が好ましく、結晶化速度の観点から0.2以上が好ましく、1.5以上がより好ましい。また収率の観点から8以下が好ましく、4以下がより好ましい。また、反応系内のアルカリ金属を含有する化合物と水の仕込み組成としては、結晶化速度や平均一次粒子径の微小化の観点からM2 O/H2 Oのモル比で、0.03以上が好ましく、0.04以上がより好ましい。また、カチオン交換能の観点から0.07以下が好ましく、0.06以下がより好ましい。
【0019】
なお、アルカリ金属および/またはアルカリ土類金属をシリカ源および/またはアルミ源に含有させる場合、アルカリ金属を含有する化合物および/またはアルカリ土類金属を含有する化合物をシリカ源および/またはアルミ源中に添加してもよいし、その逆でもよい。
【0020】
反応時の固形分濃度としては、前記のモル比となるように添加した原料のSi、M、Al、Meの各元素を全て酸化物に換算した重量を固形分量とみなし、全含水スラリー量に対する固形分の濃度を反応時の固形分濃度とした場合、その濃度は生産性の観点から10重量%以上が好ましく、15重量%以上がより好ましい。また、スラリーの流動性の観点から50重量%以下が好ましく、40重量%以下がより好ましい。
【0021】
本発明の微粒子ゼオライトの製造方法では、シリカ源とアルミ源を主たる原料とし、外部に循環系(循環ライン)を有する反応槽の該循環ライン中で原料を混合し、反応を行なう。その際、その他原料として、好ましくは前記のようにアルカリ土類金属を含有する化合物をシリカ源および/またはアルミ源と共に予め混合して実質的に均一として若しくは同時に供給し、またはシリカ源とアルミ源を混合して反応開始後に別途供給し、原料の混合および反応を行なう。また、所望によりアルカリ金属を含有する化合物をアルカリ土類金属を含有する化合物と同様にして供給し、原料の混合および反応を行なってもよい。なお、かかる循環ラインの途中には、各原料が循環ラインに供給された後に形成されるスラリーが通過できるように、湿式の混合機(たとえば、ホモミックラインミル、ホモミックラインミキサー、ホモジナイザー、スタティックミキサー、歯車ポンプ、タービンポンプ、渦巻きポンプ等の解砕機、分散機、粉砕機等)を設置するのが好ましい。
【0022】
シリカ源とアルミ源は、それぞれ対応する原料槽から循環ライン中の同一または異なる部位に供給してもよいし、両者のいずれか一方を反応槽に直接投入して循環ラインを循環させると共に、他方は対応する原料槽から循環ライン中に供給してもよい。また、それらの供給は、いずれのものを先に行ってもよく、同時に行ってもよい。かかる原料槽は、原料供給ラインを介して循環ラインのいずれかの部分、好ましくは反応槽の出口と混合機の入口の間を繋ぐ循環ライン部分で連結されており、原料槽から供給される各原料は、原料供給ラインを介して循環ライン中に供給されることになる。あるいは、一方の原料を反応槽へ直接投入する場合は、該原料を反応槽から循環ラインを循環させることで、循環ライン中に供給される他方の原料と循環ライン内で混合されることになる。反応槽の出口と混合機の入口の間を繋ぐ循環ライン部分で原料が供給され、混合されることにより、効率的に本発明にかかる微粒子ゼオライトの合成を行うことが可能となり好ましい。なお、反応槽内でスラリーがより均一になるように、また、原料槽内の原料供給が円滑に行なわれるように、反応槽と原料槽内には、攪拌羽根を有する攪拌機を設置することが好ましい。
【0023】
本発明の微粒子ゼオライトの製造方法としては、具体的に、以下の方法が例示される。
【0024】
第1の製造方法
反応槽に水を投入し、水を循環ラインにて循環させながらアルミ源とシリカ源をそれぞれ対応する原料槽から原料供給ラインを介して循環ライン中に供給する。アルカリ金属を含有する化合物はシリカ源および/またはアルミ源に予め添加しておくか、シリカ源および/またはアルミ源と共に対応する原料槽から循環ラインへ同時に供給するか、または直接反応槽に投入しておくのが好ましい。アルカリ土類金属を含有する化合物は、シリカ源中に一部若しくは全部を予め添加しておくのが好ましいが、アルミ源に予め添加しておいてもよい。また、シリカ源および/またはアルミ源と共に対応する原料槽から循環ラインへ同時に供給してもよく、あるいは循環ラインの手前でシリカ源および/またはアルミ源の原料供給ラインとアルカリ土類金属を含有する化合物の原料供給ラインとを結合してライン混合により予め添加して供給してもよい。また、直接反応槽に投入しておいてもよい。
【0025】
第2の製造方法
反応槽にアルミ源を投入し、アルミ源を循環ラインにて循環させながらシリカ源と水とをそれぞれ対応する原料槽から原料供給ラインを介して循環ライン中に同時に供給する。アルカリ金属を含有する化合物はシリカ源および/または水に予め添加しておくか、シリカ源および/または水と共に対応する原料槽から同時に循環ラインへ供給するか、または直接反応槽に投入し予めアルミ源に添加しておくか、若しくはアルミ源と同時に反応槽に供給するのが好ましい。アルカリ土類金属を含有する化合物は、シリカ源中に一部若しくは全部を予め添加しておくのが好ましいが、対応する原料槽から循環ラインへ同時に供給してもよく、あるいは循環ラインの手前でシリカ源の原料供給ラインとアルカリ土類金属を含有する化合物の原料供給ラインとを結合してライン混合により予め添加して供給してもよい。また、直接反応槽に投入し予めアルミ源に添加しておくか、若しくはアルミ源と同時に反応槽に供給してもよい。更にまた、水と共に供給してもよい。
【0026】
第3の製造方法
反応槽にシリカ源を投入し、シリカ源を循環ラインにて循環させながらアルミ源と水とをそれぞれ対応する原料槽から原料供給ラインを介して循環ライン中に同時に供給する。アルカリ金属を含有する化合物はアルミ源および/または水に予め添加しておくか、アルミ源および/または水と共に対応する原料槽から同時に循環ラインへ供給するか、または直接反応槽に投入し予めシリカ源に添加しておくか、若しくはシリカ源と同時に反応槽に投入するのが好ましい。アルカリ土類金属を含有する化合物は、シリカ源中に一部若しくは全部を予め添加しておくのが好ましいが、直接反応槽に投入し予めシリカ源に添加しておくか、若しくは同時に反応槽に供給してもよい。また、アルミ源と共に対応する原料槽から循環ラインへ、予め添加して若しくはアルミ源と同時に供給してもよく、あるいは循環ラインの手前でアルミ源の原料供給ラインとアルカリ土類金属を含有する化合物の原料供給ラインとを結合してライン混合により予め添加して供給してもよい。更にまた、水と共に供給してもよい。
【0027】
前記第1〜第3の製造方法は、特に主たる反応を反応槽にて行う場合に好ましい態様である。
【0028】
循環ライン中でのアルミ源とシリカ源との混合比は、循環流量および各原料の供給流量により調節可能である。かかる混合比は、吸油能の観点から、SiO2 /Al2 3 のモル比で0.1以上が好ましく、0.5以上がより好ましく、1以上が特に好ましい。また、スラリーの流動性の観点から、3以下が好ましく、2.5以下がより好ましく、2以下が特に好ましい。
【0029】
第2の製造方法や第3の製造方法のように、反応槽にシリカ源またはアルミ源を投入し、循環ラインにてかかる原料を循環させながら他の原料を循環ライン中に供給して反応を行なうと、反応中に生成物比が増加するため時間の経過と共に混合比が変化する場合がある。このような場合は、前記他の原料を供給し始めた時点での原料の混合比がSiO2 /Al2 3 のモル比で、好ましくは0.1〜3、より好ましくは0.5〜2.5、特に好ましくは1〜2となるように原料濃度、循環流量等を調節することにより、本発明の製造方法に従って所望の微粒子ゼオライトを得ることができる。なお、かかるモル比は、以下の式により算出されるものである:
モル比=(Qs×Cs)/(Qa×Ca)
〔式中、Qaはアルミ源の流量(kg/min)を、Caはアルミ源中に含まれるAl2 3 のモル濃度(mol/kg)を、Qsはシリカ源の流量(kg/min)を、Csはシリカ源中に含まれるSiO2 のモル濃度(mol/kg)を表す〕。
【0030】
反応温度は好ましくは25℃〜100℃であり、より好ましくは40〜80℃、更に好ましくは50〜70℃、特に好ましくは50〜60℃、最も好ましくは50〜55℃である。反応速度の観点から25℃以上が好ましく、40℃以上がより好ましく、50℃以上が特に好ましい。またエネルギー負荷や反応容器の耐圧の観点から100℃以下が好ましく、80℃以下がより好ましく、70℃以下が更に好ましく、60℃以下が特に好ましく、55℃以下が最も好ましい。
【0031】
また、反応初期に急激なゲル生成反応により生成スラリーが増粘する。そこでスラリーの反応を助長するために強攪拌するのが好ましい。
【0032】
反応時間は特に限定されるものではないが、生産性と反応の安定性の観点から、全仕込み成分添加終了後から好ましくは1〜180分間、より好ましくは2〜60分間、さらに好ましくは4〜20分間である。
【0033】
ゼオライトの結晶化は、具体的には、反応終了後、循環ライン内におけるスラリー循環を停止して、もしくは循環させたままで熟成させることにより進行させる。熟成温度は特に限定されるものではないが結晶化速度の観点から50℃以上が好ましく、60℃以上がより好ましく、80℃以上が特に好ましい。また、エネルギー負荷や反応容器の耐圧の観点から100℃以下が好ましい。熟成時間は特に限定されないが、生産性の観点から通常1〜300分が好ましい。その際、X線回折パターンの最強ピーク強度が最大となるか、またはカチオン交換容量が最高になるまで熟成することが好ましい。
【0034】
熟成終了後はスラリーをろ過洗浄するか、あるいは酸で中和することにより、結晶化を終了させる。ろ過洗浄をする場合、洗浄液のpHが好ましくは12以下になるまで行うのが良い。また中和する場合、特に限定されることなく、硫酸、塩酸、硝酸、炭酸ガス、シュウ酸、クエン酸、酒石酸、フマル酸、コハク酸などを用いることができるが、装置腐食やコストの観点から硫酸や炭酸ガスが好ましい。スラリーpHは7〜12に調整することが好ましい。結晶化終了後、所望により乾燥を行い、本発明の微粒子ゼオライトを得る。
【0035】
本発明の微粒子ゼオライトの製造方法の特に好ましい態様は、前記するように、アルミ源とシリカ源を循環ラインを有する反応槽の該循環ライン中に供給して、アルカリ土類金属を含有する化合物の存在下に反応を行うという態様である。
アルカリ土類金属を含有する化合物は、前記するようにして、たとえば、アルミ源および/またはシリカ源に予め添加することにより、より好ましくはシリカ源に予め添加することにより、反応系に存在させることができる。アルカリ土類金属としては、前記同様に、Caおよび/またはMgが好ましい。アルカリ土類金属を含有する化合物の仕込み組成としては、アルカリ土類金属(Me)を酸化物で表し、MeO/Al2 3 のモル比で好ましくは0.005〜0.1であり、平均一次粒子径の微小化効果の点から0.005以上が好ましく、0.01以上がより好ましい。またカチオン交換能の観点から0.1以下が好ましく、0.08以下がより好ましく、0.05以下が特に好ましく、0.03以下がさらに好ましい。また、アルカリ金属を含有する化合物も同様にして用いることができる。その仕込み組成は前記と同様である。
【0036】
本態様に従ってアルミ源とシリカ源を反応させることにより、特に反応時の固形分濃度の高い反応においても、本発明の所望の微粒子ゼオライトを効率的に得ることができる。また、かかる態様は、特にカチオン交換能および吸油能の向上の観点から好ましい。本態様は、反応時の固形分濃度が25重量%以上で特に有効であり、さらに30重量%以上の高濃度においても、本発明の所望の微粒子ゼオライトを効率的に得ることができる。
【0037】
本発明の微粒子ゼオライトの製造方法により得られる、本発明の微粒子ゼオライトの結晶形態は公知の結晶形を有しており、A型、X型、Y型、P型などが例示される。結晶形態は特に限定されるものではないが、カチオン交換能の観点からX型やA型が好ましく、A型ゼオライトがより好ましい。これら生成する結晶相は単相でもよく、混合相でもよい。
【0038】
また、平均一次粒子径は走査型電子顕微鏡(SEM)による定方向接線径(フェレー径)の平均値によって求められるが、カチオン交換速度の観点から1.5μm以下が好ましく、1.3μm以下がより好ましい。また、平均一次粒子径が小さ過ぎると結晶性が低下したり、平均凝集粒径が大きくなる点から0.2μm以上が好ましく、0.5μm以上がより好ましい。
【0039】
一方、平均凝集粒径はレーザー回折・ 散乱式粒度分布測定装置などにより測定されるが、平均凝集粒径としては、微粒子ゼオライトの分散性、洗剤へ配合した際の衣服への沈着性の観点から13μm以下が好ましく、9μm以下がより好ましく、7μm以下が更に好ましく、2〜7μmが特に好ましく、1〜5μmが最も好ましい。
【0040】
また、平均一次粒子径をXμm、平均凝集粒径をYμmとする時、0.6≦X≦1.5、好ましくは0.7≦X≦1.2、より好ましくは0.8≦X≦1.0を満たし、かつ、20X/3−2.4≦Y≦15、好ましくはYは前記関係式において12以下、より好ましくは10以下を満たし、さらにX≦Yを満たすものは、概して吸油能に優れることから好ましい。得られたゼオライト粒子においてXとYが前記関係を満たす場合、平均一次粒子径が微小で、かつその平均凝集粒径が適度に発達する傾向が見られ、その結果、適切な「粒子間間隙の形成」および「一次粒子表面の露出」が同時に生ずることになり、吸油能の向上が発現されるものと推定される。
【0041】
さらに本発明では、平均一次粒子径をXμm、平均凝集粒径をYμmとする時、その積をとった値(X×Y)を分散パラメータと定義する。この値が、好ましくは7以下、より好ましくは0.1〜5のものは、概ねカチオン交換速度150mgCaCO3 /g以上を有し、本発明の微粒子ゼオライトとして好適である。
【0042】
吸油能は、実施例で詳細に説明するように亜麻仁油の吸収量を示し、この値が好ましくは50mL/100g以上、より好ましくは70mL/100g以上であり、80〜130mL/100gのものが特に好ましい。かかる範囲内であれば、微粒子ゼオライトの再分散性の観点から好ましい。
【0043】
また、本発明の微粒子ゼオライトのカチオン交換速度とは、該微粒子ゼオライトの1分間当たりのCaイオンの交換容量を意味し、洗浄性能の点から150mgCaCO3 /g以上であることが好ましく、170mgCaCO3 /g以上であることがより好ましい。一方、カチオン交換容量とは、本発明の微粒子ゼオライトの10分間当たりのCaイオン交換容量を意味し、この値が150mgCaCO3 /g以上であることが洗浄性能の点から好ましく、180mgCaCO3 /g以上であることがより好ましく、200mgCaCO3 /g以上であることが特に好ましい。
【0044】
本発明の微粒子ゼオライトは、平均一次粒子径が微小でカチオン交換能と吸油能に優れ、かつ平均凝集粒径が微少で分散性にも優れる。従って、製紙用充填剤、樹脂充填剤、水処理剤、洗剤用ビルダー、酸素窒素分離剤、園芸用土質改良剤、研磨剤等に好適に用いられるが、特に洗剤用のビルダーとして好適に用いられる。
【0045】
続いて、本発明の微粒子ゼオライトを洗剤用のビルダーとして用いる洗浄剤組成物について説明する。該洗浄剤組成物における微粒子ゼオライトの含有量は特に限定がないが、十分な洗浄性能を発現させる観点から、1重量%以上が好ましく、3重量%以上がより好ましく、10重量%以上が特に好ましい。また洗浄液のにごりや、衣類への残留性の観点から80重量%以下が好ましく、70重量%以下がより好ましく、60重量%以下が特に好ましい。
【0046】
かかる洗浄剤組成物には、さらに界面活性剤を含有させることができる。界面活性剤としては特に限定がないが、たとえば、ノニオン性界面活性剤、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、両性イオン界面活性剤等が挙げられる。
【0047】
具体的にはノニオン性界面活性剤としては日本国特許庁公報「周知・慣用技術集(衣料用粉末洗剤)の3章の1」記載の、公知のノニオン性界面活性剤を用いることができる。
【0048】
特にポリオキシエチレンオキサイドおよび/またはポリプロピレンオキサイド型のノニオン性界面活性剤を使用することが好ましく、とりわけ炭素数8〜16の第1級もしくは第2級アルコールに、エチレンオキサイドを平均5〜15モル付加させたポリオキシエチレンアルキルエーテルを使用することが好ましい。
【0049】
その他のノニオン性界面活性剤として、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル類、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ショ糖脂肪酸エステル類、脂肪酸グリセリンモノエステル類、高級脂肪酸アルカノールアミド類、ポリオキシエチレン高級脂肪酸アルカノールアミド類、アミンオキサイド類、アルキルグリコシド類、アルキルグリセリルエーテル類およびNアルキルグルコンアミド類なども使用することができる。
【0050】
アニオン性界面活性剤としてはたとえば日本国特許庁公報「周知・慣用技術集(衣料用粉末洗剤)の3章の1」記載の、公知のアニオン性界面活性剤を用いることができる。
【0051】
具体的には平均炭素数8〜22を有する直鎖もしくは分岐鎖のアルキル基またはアルケニル基を有する、アルキルベンゼンスルホン酸塩、アルキル硫酸塩、アルケニル硫酸塩、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩(平均エチレンオキサイド付加モル数:0.5〜6)、モノアルキルリン酸塩および脂肪酸塩から選ばれる一種以上のアニオン性界面活性剤が好ましく、そのうち特にアルキルベンゼンスルホン酸塩やアルキル硫酸塩を用いることが好ましい。
【0052】
これらのアニオン性界面活性剤の対イオンは、ナトリウムイオン、カリウムイオン、マグネシウムイオン、カルシウムイオンや、エタノールアミン類等のアミンがプロトン化された陽イオン、第4級アンモニウム塩およびそれらの混合物からなる群から選択される。上記アニオン性界面活性剤を用いる場合は、酸型で配合した後に別途アルカリを添加するような方法を用いても良い。
【0053】
カチオン性界面活性剤はたとえば日本国特許庁公報「周知・慣用技術集(衣料用粉末洗剤)の3章の1」記載の、公知のカチオン性界面活性剤を用いることができる。たとえばベンザルコニウム型等の4級アンモニウム塩が好適に配合される。
【0054】
両性イオン界面活性剤はたとえば日本国特許庁公報「周知・慣用技術集(衣料用粉末洗剤)の3章の1」記載の、公知の両性イオン界面活性剤を用いることができる。たとえばアルキルベタイン型等が好適に用いられる。
【0055】
上記界面活性剤は単独でまたは2種以上を選択して用いることができる。また、界面活性剤は、アニオン性界面活性剤の中から複数選択する場合のごとく同一種類から選択しても良いし、またアニオン性界面活性剤とノニオン性界面活性剤の中から選択する場合のごとく各種のものを複数選択してもよい。
【0056】
本発明の洗浄剤組成物における界面活性剤の含有量は特に限定はないが、洗浄力の観点から1重量%以上が好ましく、5重量%以上がより好ましく、10重量%以上が特に好ましい。また、すすぎ性の観点から80重量%以下が好ましく、60重量%以下がより好ましく、50重量%以下が特に好ましい。
【0057】
また本発明の微粒子ゼオライトを含有する洗浄剤組成物には、衣料用洗浄剤に通常配合される各種添加剤を適宜配合することができる。それらの含有量は、本発明の洗浄剤組成物の所望の効果を阻害しない限りにおいて適宜調節することができる。
【0058】
前記添加剤としては、一般的に洗浄剤に用いられるものであればよく、特に限定がないが、たとえば、市販されているゼオライト(平均一次粒子径が1.5μmを超えるもの)、非晶質アルミノケイ酸塩、結晶性シリケート、非晶質シリケート、トリポリリン酸ソーダ、メタケイ酸ソーダ等の無機キレート剤、アミノポリ酢酸塩、ポリアクリル酸塩等の有機キレート剤、カルボキシルメチルセルロース等の再汚染防止剤、ポリエチレングリコール、グリセリン等の水溶性有機溶剤、炭酸ナトリウムや炭酸カリウム等のアルカリ剤、プロテアーゼ、リパーゼ、セルラーゼ、アミラーゼ等の酵素、過炭酸ナトリウム、過ホウ酸ナトリウム等の漂白剤、漂白活性化剤、硫酸ナトリウムや塩化ナトリウムなどのナトリウム塩、酸化防止剤、粘土鉱物、蛍光染料、青味付剤、香料等が挙げられる。
【0059】
かかる本発明の洗浄剤組成物は、公知の方法に従い、前記各成分を混合・攪拌し、所望により造粒等することにより得ることができる。かかる組成物は、本発明の微粒子ゼオライトを含有してなることから、非常に洗浄力に優れる。なお、洗浄力は後述の試験例に従って評価することができる。
【0060】
【実施例】
実施例および比較例における物性測定値は次に示す方法により測定した。なお、「%」は「重量%」を表す。また各表中、カチオン交換速度およびカチオン交換容量の単位を簡単に「mg/g」と表示する。また、実施例および比較例においては、アルミン酸ナトリウムは特段の記載のない限り、アルミン酸ナトリウムの水溶液として用いた。
【0061】
(1)カチオン交換速度
試料を無水物換算で0.04g精秤し、100mLビーカー内の塩化カルシウム水溶液(カルシウム濃度はCaCO3 換算で100ppm)100mL中に加え、20℃で1分間攪拌した後、0.2μmのメンブランフィルターでろ過を行った。そのろ液10mLを取ってろ液中のCa量をEDTA滴定により測定し、1分間で試料1g当たりがイオン交換したCa量(CaCO3 量換算)をカチオン交換速度(mgCaCO3 /g)として求めた。
【0062】
(2)カチオン交換容量
試料を無水物換算で0.04g精秤し、100mLビーカー内の塩化カルシウム水溶液(カルシウム濃度はCaCO3 換算で100ppm)100mL中に加え、20℃で10分間攪拌した後、0.2μmのメンブランフィルターでろ過を行った。そのろ液10mLを取ってろ液中のCa量をEDTA滴定により測定し、10分間で試料1g当たりがイオン交換したCa量(CaCO3 量換算)をカチオン交換容量(mgCaCO3 /g)として求めた。
【0063】
(3)平均一次粒子径
電解放射型高分解能走査型電子顕微鏡(FE−SEM、日立製作所製S―400)により撮影した走査型電子顕微鏡写真をもとに、デジタイザー(グラフティック製、デジタイザーKW3300)により、平均一次粒子径(μm;粒子数50個以上の平均値)を測定した。
【0064】
(4)平均凝集粒径
レーザー回折/散乱式粒度分布装置(堀場製作所製LA−700)を用い、試料をイオン交換水を分散媒として超音波で1分間分散させた後の粒度分布を測定し、得られたメジアン径を平均凝集粒径(μm)とした。
【0065】
(5)吸油能
JIS K 5101に記載された方法に基づき、吸油能(mL/100g)を、吸収される亜麻仁油の量として求めた。
【0066】
(6)結晶形態
X線回折装置(株式会社リガク製、モデルRAD―200)を用いて、光源CuKα線、管電圧40kV、管電流120mAの条件でX線回折パターンを測定し、JCPDS(Joint Commitee on Powder Diffraction Standards)に提示されたX線結晶回折パターンに基づいて定性した。
【0067】
以下に、実施例において用いたゼオライトの製造装置を、図1〜図4に示す装置の概略に基づいて説明する。各図に示すような、途中に混合機を有する外部循環ラインを設置した攪拌機付き反応槽を有する装置で微粒子ゼオライトの合成を行った。なお、各図面における原料槽、原料供給ライン、循環ラインおよび反応槽は適宜温度調節可能であるが、温度調節のための装置の記載は省略した。
【0068】
図1に示す装置は、混合機5を有する外部循環ライン6を設置した80Lのステンレス反応槽3を有し、循環ライン6へは送液ポンプ9(ダイドーメタル(株)製、WPポンプ、WP2SS042C0型)を用いて送液できる。混合機5(ラインミル;特殊機化工業(株)製、LM−S型)入口直前に原料槽1および原料槽2(いずれも80Lのステンレス槽)から原料供給ライン7および8を介してそれぞれ原料を供給できる。また、原料槽1および原料槽2から原料をそれぞれ独立に循環ライン6中に供給できる。反応槽3には直径210mmの攪拌羽根を有する攪拌機4(実施にあたっては回転数100rpmで使用)を設置した。
該攪拌機と同様の攪拌機を原料槽1および原料槽2にもそれぞれ設置したが、図1においてはその記載を省略した。
【0069】
図2に示す装置は、原料槽10および原料槽11から原料供給ライン7および8を介してそれぞれ供給される原料を循環ライン6中に供給する前に、予め原料供給ライン7と8の合流部分でライン混合を行えるようになっており、かつどちらか一方の原料槽だけを用いることもできる。循環ライン6内の液は送液ポンプ9(ダイドーメタル(株)製、WPポンプ、WP3WL140C0型)で送液できる。原料槽10および原料槽11は200Lのステンレス槽、反応槽12は内径750mmの350Lのステンレス槽、混合機14はラインミキサー(特殊機化工業(株)製、2S6型)とした。原料槽10および原料槽11には直径210mmの攪拌羽根を有する攪拌機(実施にあたっては回転数100rpmで使用)、反応槽12にはそれぞれ直径500mmのピッチドパドルおよびアンカーパドルを1つずつ持つ攪拌機13(実施にあたっては回転数100rpmで使用)をそれぞれ設置した。なお、図2においては、原料槽10および原料槽11の攪拌機の記載を省略した。
【0070】
図3に示す装置は、混合機18を有する外部循環ライン19を設置した200Lのステンレス反応槽16を有し、循環ライン19へは送液ポンプ21(ダイドーメタル(株)製、WPポンプ、WP2SS040C0型)で送液できる。混合機18(ラインミキサー;特殊機化工業(株)製、2S6型)入口直前に原料槽15(200Lのステンレス槽)から原料供給ライン20を介して原料を供給できる。また、反応槽16には直径340mmのマックスブレンドタイプの攪拌羽根を有する攪拌機17(実施にあたっては回転数100rpmで使用)を設置した。なお原料槽15には直径210mmの攪拌羽根を有する攪拌機(実施にあたっては回転数100rpmで使用)を設置したが、図3においてはその記載を省略した。
【0071】
図4に示す装置は、混合機25を有する外部循環ライン26を設置した350Lのステンレス反応槽23を有し、循環ライン26へは送液ポンプ28(ダイドーメタル(株)製、WPポンプ、WP3WL140C0型)を用いて送液できる。混合機25(ラインミキサー;特殊機化工業(株)製、2S6型)入口直前に原料槽22(200Lのステンレス槽)から原料供給ライン27を介して原料を供給できる。また反応槽23には直径500mmのピッチドパドルおよびアンカーパドルを1つずつ持つ攪拌機24(実施にあたっては回転数100rpmで使用)を設置した。なお原料槽22には直径210mmの攪拌羽根を有する攪拌機(実施にあたっては回転数100rpmで使用)を設置したが、図4においてはその記載を省略した。
【0072】
図1〜4に示す装置によれば、反応槽から循環ラインに送液された液体は再び反応槽に戻されることになる。図3に示す装置では、かかる図から分かるように、反応槽の側面から液体が反応槽内に戻され、かかる液体は反応槽内に存在する液体中に拡散することになる。一方、他の図1、2および4に示す装置では、反応槽から送液された液体は循環ラインを通って反応槽の上面から戻され、反応槽内に存在する液体中に拡散することになる。
【0073】
実施例1
図1に示した装置を用いた。3号水ガラス(Na2 O:9.68%、SiO2 :29.83%)を原料槽1に入れ、48%水酸化ナトリウム水溶液とアルミン酸ナトリウム(Na2 O:21.01%、Al2 3 :28.18%)を原料槽2に入れ、さらに反応槽3に35%塩化カルシウム溶液とイオン交換水を入れ、それぞれ均一になるまで攪拌しながら50℃に昇温した。攪拌機4を動かしたまま、反応槽3の塩化カルシウム溶液を予め循環ライン6に送液ポンプ9にて送液させながら混合機5の回転数を1800rpmとし、原料槽1および原料槽2のシリカ源(水ガラス)およびアルミ源(48%水酸化ナトリウム水溶液とアルミン酸ナトリウムとからなるアルミン酸ナトリウム溶液)をそれぞれ同時に原料供給ライン7および8を介して循環ライン6中に2.2分間かけて供給し、反応を行った。反応終了後、スラリーの循環を停止して80℃に昇温し、そのまま1.5時間熟成を行った。得られたスラリーを、濾液のpHが11.4になるまでろ過水洗した。その後、乾燥してゼオライト粉末を得た。仕込み条件および反応条件を表1に、得られたゼオライトの組成および物性を表2に示す。なお、Na2 O/H2 Oのモル比は0.04であった。
【0074】
実施例2
図2に示した装置を用いた。3号水ガラスを原料槽10に入れ、35%塩化カルシウム溶液とイオン交換水を原料槽11に入れ、48%水酸化ナトリウム水溶液とアルミン酸ナトリウムを反応槽12に入れ、それぞれ均一になるまで攪拌しながら50℃に昇温した。攪拌機13を動かしたまま、反応槽12のアルミ源(48%水酸化ナトリウム水溶液とアルミン酸ナトリウムとからなるアルミン酸ナトリウム溶液)を予め循環ライン6に送液ポンプ9にて送液させながら混合機14の回転数を3600rpmとし、原料槽10および原料槽11のシリカ源(水ガラス)および塩化カルシウム溶液をそれぞれ同時に原料供給ライン7および8を介して循環ライン6中に4分間かけて供給し、反応を行った。反応終了後も引き続き循環ライン6にて得られたスラリーを循環させながら80℃に昇温し、80℃を保持したまま1.5時間熟成を行った。得られたスラリーをろ液のpHが11.4になるまでろ過水洗した。その後乾燥してゼオライト粉末を得た。仕込み条件および反応条件を表1に、得られたゼオライトの組成および物性を表2に示す。なお、Na2 O/H2 Oのモル比は0.06であった。
【0075】
実施例3
図2に示した装置を用いた。48%水酸化ナトリウム水溶液とアルミン酸ナトリウムを原料槽10に入れ、35%塩化カルシウム溶液とイオン交換水を原料槽11に入れ、3号水ガラスを反応槽12に入れ、それぞれ均一になるまで攪拌しながら50℃に昇温した。攪拌機13を動かしたまま、反応槽12のシリカ源(水ガラス)を予め循環ライン6に送液ポンプ9にて送液させながら混合機14の回転数を3600rpmとし、原料槽10および原料槽11のアルミ源(48%水酸化ナトリウム水溶液とアルミン酸ナトリウムとからなるアルミン酸ナトリウム溶液)および塩化カルシウム溶液をそれぞれ同時に原料供給ライン7および8を介して循環ライン6中に7分間供給し、反応を行った。反応終了後も引き続き循環ライン6にて得られたスラリーを循環させながら80℃に昇温し、80℃を保持したまま1.5時間熟成を行った。得られたスラリーをろ液のpHが11.4になるまでろ過水洗した。その後乾燥してゼオライト粉末を得た。仕込み条件および反応条件を表1に、得られたゼオライトの組成および物性を表2に示す。
なお、Na2 O/H2 Oのモル比は0.06であった。
【0076】
実施例4(ただし、参考例である。)
実施例3において、塩化カルシウムを用いずゼオライトの合成を行った。得られたゼオライトの組成および物性を表2に示す。
【0077】
実施例5
図3に示した装置を用いた。3号水ガラスを原料槽15に入れ攪拌した。ついで35%塩化カルシウム溶液とイオン交換水を予め混合して得た塩化カルシウム溶液を原料槽15に1分間かけて添加したのち50℃に昇温した。次に攪拌機17を動かしたまま、反応槽16にアルミン酸ナトリウムと48%水酸化ナトリウム水溶液を入れ50℃に昇温した。昇温後、循環ライン19に送液ポンプ21にてアルミ源(アルミン酸ナトリウムと48%水酸化ナトリウム水溶液からなるアルミン酸ナトリウム溶液)を循環させながら、混合機18の回転数を3600rpmとし、原料槽15のシリカ源(3号水ガラスと塩化カルシウム溶液からなる水ガラス溶液)を原料供給ライン20を介して、循環ライン19に3.5分間かけて供給し、反応を行った。反応終了後も引き続き循環ライン19にて得られたスラリーを循環させながら80℃に昇温し、80℃に保持したまま2時間熟成を行った。得られたスラリーをろ液のpHが11.4になるまでろ過水洗した。その後乾燥してゼオライト粉末を得た。仕込み条件および反応条件を表1に、得られたゼオライトの組成および物性を表2に示す。なお、Na2 O/H2 Oのモル比は0.06であった。
【0078】
実施例6
図4に示した装置を用いた。3号水ガラスを原料槽22に入れ攪拌した。続いて原料槽22に、48%水酸化ナトリウム水溶液を入れ、その後、35%塩化カルシウム溶液とイオン交換水を予め混合して得た塩化カルシウム溶液を1分間かけて添加し、50℃に昇温した。次に攪拌機24を動かしたまま、反応槽23にアルミン酸ナトリウムを入れ、50℃に昇温した。昇温後、循環ライン26に送液ポンプ28にてアルミ源(アルミン酸ナトリウム)を循環させながら、混合機25の回転数を2400rpmとし、原料槽22のシリカ源(3号水ガラス、48%水酸化ナトリウム水溶液および塩化カルシウム溶液からなる水ガラス溶液)を原料供給ライン27を介して、循環ライン26に8分間かけて供給し、反応を行った。反応終了後も引き続き循環ライン26にて得られたスラリーを循環させながら80℃に昇温し、80℃に保持したまま1時間熟成を行った。得られたスラリーを濾液のpHが11.4になるまでろ過水洗した。その後乾燥してゼオライト粉末を得た。仕込み条件および反応条件を表1に、得られたゼオライトの組成および物性を表2に示す。なお、Na2 O/H2 Oのモル比は0.06であった。
【0079】
比較例1
実施例2において、反応槽12から循環ライン6と混合機14を取り外し、シリカ源および塩化カルシウム溶液を直接反応槽12に投入し、循環ライン6における循環を行わずにゼオライトの合成を行った。得られたゼオライトの組成および物性を表2に示す。
【0080】
比較例2
実施例2において、シリカ源および塩化カルシウム溶液を直接反応槽12に投入し、循環ライン6にて循環させながらゼオライトの合成を行った。得られたゼオライトの組成および物性を表2に示す。
【0081】
【表1】
Figure 0004577862
【0082】
【表2】
Figure 0004577862
【0083】
比較例1〜2との比較において、実施例1〜6から、本発明の微粒子ゼオライトの製造方法により、平均一次粒子径が微小で吸油能とカチオン交換能に優れ、かつ平均凝集粒径が微小なA型ゼオライトが得られることが分かる。また、実施例4と実施例1〜3および5〜6との比較から、アルカリ土類金属を含有する化合物の存在下でゼオライトの合成反応を行うことは、カチオン交換能と吸油能のさらなる向上の観点から好ましく、また、実施例5と6から、特にシリカ源にアルカリ土類金属を含む化合物を予め添加しておくことが、平均一次粒子径の微小化の観点から好ましいことが分かる。
【0084】
一方、循環ラインおよび混合機を取り外し、全ての原料を反応槽に投入し、循環を行わずに反応槽でのみ反応を行った場合(比較例1)、平均一次粒子径が大きくなりカチオン交換能が低下し、平均凝集粒径も大きくなる。また、全ての原料を反応槽に投入し循環を行って反応を行っても、原料を循環ライン中に供給しない場合(比較例2)には、生成物の解砕が不充分で平均凝集粒径が大きくなり、カチオン交換能も低下する。カチオン交換能の低下は、特に洗剤用ビルダーとして好ましくないものである。
【0085】
試験例
実施例6で得られた微粒子ゼオライトと比較例1で得られたゼオライトについて、それらを洗浄剤組成物に用いた場合の、該組成物の洗浄力に及ぼす影響の比較を以下に記載する方法で行った。
【0086】
人工汚染布の調製
下記組成の人工汚染液を布に付着して人工汚染布を調製した。人工汚染液の布への付着は、特開平7−270395号公報に準じて製作したグラビアロールコーターを用いて人工汚染液を布に印刷することで行った。人工汚染液を布に付着させ人工汚染布を作製する工程は、グラビアロールのセル容量58cm3 /cm2 、塗布速度1.0m/min、乾燥温度100℃、乾燥時間1分で行った。布は木綿金巾2003布(谷頭商店製)を使用した。
【0087】
(人工汚染液の組成)
人工汚染液の組成は、ラウリン酸0.44%、ミリスチン酸3.09%、ペンタデカン酸2.31%、パルミチン酸6.18%、ヘプタデカン酸0.44%、ステアリン酸1.57%、オレイン酸7.75%、トリオレイン酸13.06%、パルミチン酸n−ヘキサデシル2.18%、スクアレン6.53%、卵黄レシチン液晶物(和光純薬社製)1.94%、園芸用の鹿沼赤土8.11%、カーボンブラック(旭カーボン社製)0.01%、および残部を水道水とした。
【0088】
洗浄条件および評価方法
(洗浄剤組成物の組成)
洗浄剤組成物の組成は、実施例6または比較例1の微粒子ゼオライト25%、LAS−Na〔LAS前駆体(ネオペレクスFS、花王(株)製)、並びに中和剤として48%水酸化ナトリウム水溶液を混合することにより調製したもの〕15%、ポリオキシエチレンアルキルエーテル〔エマルゲン108KM、エチレンオキサイド(EO)付加モル数=8.5、花王(株)製〕8%、炭酸ナトリウム(デンス灰、セントラル硝子(株)製)15%、硫酸ナトリウム(無水中性ボウ硝、四国化成(株)製)17%、亜硫酸ナトリウム(亜硫酸ソーダ、三井東圧(株)製)1%、ポリアクリル酸ナトリウム(重量平均分子量10000、花王(株)製)4%、および結晶性シリケート(SKS6、クラリアントトクヤマ(株)製)15%とした。
【0089】
衣料(肌着とYシャツ7:3の割合)2.2kgを用意した。次に上記で作製した10cm×10cmの人工汚染布10枚を35cm×30cmの木綿台布3枚に縫い付けたもの(以下、汚染台布という)を用意した。松下電器産業製洗濯機「愛妻号(登録商標)NA−F70AP」へ衣料と汚染台布を均一に入れ、上記洗浄剤組成物20gを洗濯機に添加し洗濯を行った。洗浄条件は次の通りである。
洗浄コース:標準コース、洗浄剤組成物濃度0.067%、水の硬度4°DH、水温10℃、浴比20L/kg。
【0090】
洗浄力は、汚染前の原布および洗浄前後の人工汚染布の550nmにおける反射率を自記色彩計(島津製作所製)にて測定し、洗浄率(%)を、次式:
洗浄率(%)=(洗浄後の反射率−洗浄前の反射率)
÷(原布の反射率−洗浄前の反射率)×100
により求め、10枚の測定平均値として得、かかる洗浄率により評価した。
【0091】
その結果、実施例6の微粒子ゼオライトを含有した洗浄剤組成物の洗浄率は48%であった。それに対して比較例1のゼオライトを配合した洗浄剤組成物の洗浄率は27%と低く、実施例6の微粒子ゼオライトを含有する洗浄剤組成物の方が洗浄力に優れることが明らかとなった。かかる結果より、本発明の微粒子ゼオライトの製造方法により得られた微粒子ゼオライトは、それらを洗浄剤組成物に用いた場合、該組成物の洗浄力を顕著に向上させることが分かる。
【0092】
【発明の効果】
本発明の微粒子ゼオライトの製造方法により、平均一次粒子径が微小で吸油能とカチオン交換能に優れ、かつ平均凝集粒径が微小で分散性にも優れる結晶性アルミノケイ酸塩からなる微粒子ゼオライトが効率的に得られる。また、かかる微粒子ゼオライトを含有してなる、洗浄力に優れる洗浄剤組成物が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明にかかる微粒子ゼオライトの製造装置の1例を示す概略図である。
【図2】図2は、本発明にかかる微粒子ゼオライトの製造装置の1例を示す概略図である。
【図3】図3は、本発明にかかる微粒子ゼオライトの製造装置の1例を示す概略図である。
【図4】図4は、本発明にかかる微粒子ゼオライトの製造装置の1例を示す概略図である。
【符号の説明】
1 原料槽
2 原料槽
3 反応槽
4 攪拌機
5 混合機
6 循環ライン
7 原料供給ライン
8 原料供給ライン
9 送液ポンプ
10 原料槽
11 原料槽
12 反応槽
13 攪拌機
14 混合機
15 原料槽
16 反応槽
17 攪拌機
18 混合機
19 循環ライン
20 原料供給ライン
21 送液ポンプ
22 原料槽
23 反応槽
24 攪拌機
25 混合機
26 循環ライン
27 原料供給ライン
28 送液ポンプ

Claims (6)

  1. アルミ源および/またはシリカ源を、循環ラインを有する反応槽の該循環ライン中に供給し、アルカリ土類金属を含有する化合物の存在下に反応を行う微粒子ゼオライトの製造方法。
  2. アルミ源および/またはシリカ源の供給を反応槽の出口と混合機の入口の間を繋ぐ循環ラインにて行なう請求項1記載の製造方法。
  3. アルミ源を反応槽に投入して、循環ラインにて循環させると共に、シリカ源を循環ライン中に供給する請求項1または2記載の製造方法。
  4. シリカ源を反応槽に投入して、循環ラインにて循環させると共に、アルミ源を循環ライン中に供給する請求項1または2記載の製造方法。
  5. 循環ライン中でのアルミ源とシリカ源との混合比が、SiO2 /Al2 3 のモル比で0.1〜3となるように混合させる請求項1〜4いずれか記載の製造方法。
  6. アルカリ土類金属がCaおよび/またはMgであり、アルカリ土類金属を含有する化合物をMeO/Al2 3 (MeはCaおよび/またはMg)のモル比が0.005〜0.1となる量用いる請求項1〜5いずれか記載の微粒子ゼオライトの製造方法。
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