JP4577703B2 - 溶解炉用熱電対及びそれを用いた温度測定方法 - Google Patents

溶解炉用熱電対及びそれを用いた温度測定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、溶解炉用熱電対及びそれを用いた温度測定方法に係り、特に、バーナ式溶解炉、電気炉内の金属溶湯の温度測定を行なう熱電対及びそれを用いた温度測定方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、金属溶湯を溶解精練(以下、溶製と示す)するための手段として、電気炉やバーナ炉が用いられている。バーナ炉の一つとして、円筒状の炉体内に金属塊(金属溶湯原料)を投入した後、炉体内に挿入したガスバーナを燃焼させると共に、炉体を周方向に回転させて金属溶湯を溶製するバーナ式回転炉が挙げられる。
【0003】
溶製された金属溶湯を出湯する際、金属溶湯が完全に溶解しているかどうかを判断すべく、金属溶湯の温度測定を行っており、金属溶湯の温度が所定の温度以上に達していたら溶解完了とみなしている。この温度測定には、一般に、熱電対が用いられている。
【0004】
従来のバーナ式回転炉における金属溶湯の温度測定は、ガスバーナの燃焼を一時停止した後、熱電対の先端部を金属溶湯に浸漬することで行っている。この時、金属溶湯の測定温度が所定温度に達していたら金属溶湯の出湯を行い、金属溶湯の測定温度が所定温度未満であったら再びガスバーナを燃焼させて溶解を続行している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、バーナ式回転炉における従来の金属溶湯の温度測定は、温度測定の際に、ガスバーナの燃焼を一時停止しなければならないため、一時停止中に、炉体および金属溶湯の温度低下を招いてしまう。すなわち、金属溶湯の温度測定に伴って熱損失が生じることから、その分だけ、ガスバーナの燃料が無駄になってしまうという問題があった。
【0006】
また、金属溶湯の温度が所定温度に達したかどうかは、熱電対を、実際に金属溶湯に浸漬してみないと分からないため、場合によっては、出湯前に何度も温度測定を行う羽目になる。ここで、一般的には、使い捨てタイプの熱電対を使用しているため、金属溶湯の溶製を1回行うのに、温度測定を何度も行うと、その分、熱電対の使用本数が多くなることから、溶製コストの上昇を招いてしまう。
【0007】
さらに、寿命に伴って熱電対の交換を行う際、熱電対全体を取り替えると、損傷がない部分も交換することになるため、非効率である。
【0008】
また、ガスバーナの燃焼を一時停止して温度測定を行うとはいえ、熱電対は高温に晒されるため、熱電対の本体ケーシングには、高価で、かつ、成形性が困難な複合セラミックス(例えば、窒化ケイ素系複合セラミックス)を用いていた。
【0009】
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、熱電対の先端部のみを交換することが可能で、かつ、その交換に伴う着脱が容易な溶解炉用熱電対を提供することにある。
【0010】
また、本発明の他の目的は、金属溶湯の溶解完了時期を略正確に検知可能な溶解炉用熱電対を用いた温度測定方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成すべく本発明に係る溶解炉用熱電対は、耐熱性材料で形成され、一端が閉じたシースの閉端内部に熱電対素線の測温点を臨ませて配置すると共に、シースの開端にシースを閉じる熱電対コネクタを設けてなる熱電対交換部と、熱電対保持部で構成され、その熱電対交換部のシース閉端部を溶解炉内の金属溶湯に浸漬して温度測定を行なう溶解炉用熱電対において、上記熱電対保持部として、外管と該外管内を熱電対の長手軸方向に摺動する内管との二重構造の金属保護管を有し、上記熱電対交換部のシース開端側に凹部を設け、上記内管の熱電対交換部側端部に、上記内管に嵌合する固定部と、上記熱電対交換部を固定するフック部と、該フック部を熱電対の径方向外側に開くように付勢するバネ部材とで構成される固定手段を備え、上記外管の熱電対交換部側端部には、上記フック部を熱電対の径方向内側に閉じるように拘束する拘束部を有した外管嵌合部材が嵌合されて設けられており、上記内管を上記外管内で摺動させて、上記フック部を上記拘束部で拘束し、又は、上記バネ部材で開いて、上記固定手段のフック部の先端と上記シースの凹部とを噛み合わせたり、外したりすることで、上記熱電対交換部と上記熱電対保持部とを着脱自在に接続し、上記金属保護管の他端に冷却空気供給手段を接続し、温度測定の際、冷却空気を金属保護管の内管を通して熱電対交換部側に供給すると共に、内管と外管の間を通して排出するようにしたものである。
【0012】
以上の構成によれば、熱電対を、金属溶湯に浸漬される熱電対交換部と熱電対保持部で構成すると共に、それらを着脱自在に接続することで、温度測定の経過に伴って熱電対交換部が劣化した際、熱電対交換部のみを交換することが可能となる。
【0013】
また、上記シースを、Mo−ZrO2 系サーメットの単体、窒化ケイ素系セラミックスの単体、又は窒化ケイ素系セラミックスからなる内部シースとMo−ZrO2 系サーメットからなる外部シースの複合体で形成してもよい。
【0014】
また、上記シースと上記熱電対素線との間の空隙を、窒化ケイ素系セラミックスで充填してもよい。
【0015】
また、上記シース表面の溶湯非浸漬部分に、酸化物系セラミックスの耐酸化被覆層を設けてもよい。
【0016】
また、少なくとも上記熱電対交換部と上記金属保護管の接続部近傍、アルミナ系セラミックスからなる円筒状の断熱体で覆ってもよい。
【0018】
一方、本発明に係る溶解炉用熱電対を用いた温度測定方法は、耐熱性材料で形成され、一端が閉じたシースの閉端内部に熱電対素線の測温点を臨ませて配置すると共に、シースの開端にシースを閉じる熱電対コネクタを設けてなる熱電対交換部と熱電対保持部で構成され、上記熱電対保持部として、外管と該外管内を熱電対の長手軸方向に摺動する内管との二重構造の金属保護管を有し、上記熱電対交換部のシース開端側に凹部を設け、上記内管の熱電対交換部側端部に、上記内管に嵌合する固定部と、上記熱電対交換部を固定するフック部と、該フック部を熱電対の径方向外側に開くように付勢するバネ部材とで構成される固定手段を備え、上記外管の熱電対交換部側端部には、上記フック部を熱電対の径方向内側に閉じるように拘束する拘束部を有した外管嵌合部材が嵌合されて設けられており、上記内管を上記外管内で摺動させて、上記フック部を上記拘束部で拘束し、又は、上記バネ部材で開いて、上記固定手段のフック部の先端と上記シースの凹部とを噛み合わせたり、外したりすることで、上記熱電対交換部と上記熱電対保持部とを着脱自在に接続してなる溶解炉用熱電対を用いて、その熱電対交換部のシース閉端部を溶解炉内の金属溶湯に浸漬して温度測定を行なう温度測定方法において、上記溶解炉用熱電対のシース先端部を、バーナ式回転炉の排煙・火炎出口近傍に配置すると共に、金属溶湯原料の溶解中、排煙・火炎出口近傍の火炎の温度を測定し、その測定温度から上記金属溶湯の溶解完了時期を検知し、その後、金属溶湯の温度測定を行うものである。
【0019】
また、他の実施の形態に係る溶解炉用熱電対を用いた温度測定方法は、耐熱性材料で形成され、一端が閉じたシースの閉端内部に熱電対素線の測温点を臨ませて配置すると共に、シースの開端にシースを閉じる熱電対コネクタを設けてなる熱電対交換部と熱電対保持部で構成され、上記熱電対保持部として、外管と該外管内を熱電対の長手軸方向に摺動する内管との二重構造の金属保護管を有し、上記熱電対交換部のシース開端側に凹部を設け、上記内管の熱電対交換部側端部に、上記内管に嵌合する固定部と、上記熱電対交換部を固定するフック部と、該フック部を熱電対の径方向外側に開くように付勢するバネ部材とで構成される固定手段を備え、上記外管の熱電対交換部側端部には、上記フック部を熱電対の径方向内側に閉じるように拘束する拘束部を有した外管嵌合部材が嵌合されて設けられており、上記内管を上記外管内で摺動させて、上記フック部を上記拘束部で拘束し、又は、上記バネ部材で開いて、上記固定手段のフック部の先端と上記シースの凹部とを噛み合わせたり、外したりすることで、上記熱電対交換部と上記熱電対保持部とを着脱自在に接続してなる溶解炉用熱電対を用いて、その熱電対交換部のシース閉端部を溶解炉内の金属溶湯に浸漬して温度測定を行なう温度測定方法において、上記溶解炉用熱電対のシース先端部を、電気炉の溶湯上方に配置すると共に、金属溶湯原料の溶解中、溶湯上方の雰囲気温度を測定し、その測定温度から上記金属溶湯の溶解完了時期を検知し、その後、金属溶湯の温度測定を行うものである。
【0020】
以上の方法によれば、金属溶湯原料の溶解中、熱電対で、火炎温度又は溶湯上方の雰囲気温度を測定することで、金属溶湯の溶解完了時期を略正確に検知することができ、金属溶湯の温度測定回数を最小限に抑えることができる。
【0021】
また、一定時間内の温度上昇の勾配又は温度上昇曲線の接線の傾きの微分値から、温度上昇が飽和に達する時の温度を予測し、その予測温度を測定温度として、温度上昇が飽和に達する前に表示するのが好ましい。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適一実施の形態を添付図面に基いて説明する。
【0023】
本発明に係る溶解炉用熱電対の断面概略図を図1に、図1の要部Aの拡大図を図2に、図2のA−A線、B−B線、およびC−C線断面図をそれぞれ図4(a),(b),(c)に、図1の要部Bの拡大図を図5に、熱電対と動力部の係合状態を示す平面図を図6に示す。
【0024】
図1,2に示すように、本発明に係る溶解炉用熱電対1は、熱電対素線(図示せず)を収容し、一定回数の温度測定毎に交換を行う熱電対交換部2と、その熱電対交換部2と接続されると共に熱電対交換部2を保持し、一定のスパン毎(例えば、定期点検時)に交換を行う熱電対保持部3で構成される。
【0025】
熱電対交換部2は、一端が閉端であり、かつ、セラミックスからなる内部シース4とサーメットからなる外部シース5の二重構造のシース6の閉端内部に、熱電対素線の測温点を臨ませて配置し、シース6の開端には、シース6を閉じる熱電対コネクタ7を設けてなるものである。シース6と熱電対素線との間の空隙Sは、窒化ケイ素系セラミックス(図示せず)で密封充填されている。シース6の開端側(図1,2中では右側)における周面の、後述するフック部18の先端18aと向かい合う位置には、凹部6aが形成されている。シース6表面の溶湯に浸漬されない部分(溶湯非浸漬部分)には、酸化物系セラミックスからなる耐酸化被覆層32が形成されている。
【0026】
熱電対交換部2におけるシース6の開端側には、熱電対保持部3が着脱自在に接続されている。熱電対保持部3は、内管11と外管12の二重構造の金属保護管13と、金属保護管13の外管12に嵌合される保持部31と、少なくとも熱電対交換部2と金属保護管13の接続部近傍を覆うアルミナ系セラミックスの断熱体14とで構成される。ここで、図4(c)に示すように、内管11の先端部の両側(図4(c)中では左右側)には、切欠き部11a,11bが形成されている。また、内管11の長さは外管12よりも十分に長いため、内管11の後端部は外管12より突出している。さらに、図5に示すように、外管12の後端と内管11との間隙は、リング部材54により塞がれているが、このリング部材54のリング穴内周面54aと内管11の外周面とは、内管11の長手軸方向(図5中では左右方向)に摺動自在である。
【0027】
内管11の熱電対交換部側(図1,2中では左側)の端部(以下、先端部と示す)には、熱電対交換部2を機械的に固定する固定手段15と、熱電対コネクタ7と接続する第1コネクタ16が設けられている。また、第1コネクタ16には、補償導線20と接続された第2コネクタ19が接続されており、この補償導線20は、内管11の内部および内管11の後端近傍に設けた導線挿通管23を介して、熱電対1の外部の測定機器(図示せず)と接続されている。さらに、第2コネクタ19は、図4(b)に示すように、コネクタ支持ケース19aとコネクタ本体19bとで構成されており、ケース19aは、内管11の先端部側から前述した切欠き部11a,11bに嵌め込んで設けられ、このケース19aに本体19bが載置して設けられる。また、金属保護管13の内管11の後端には冷却空気供給手段21が接続されている。
【0028】
固定手段15は、内管11に嵌合する固定部17と、固定部17とバネ部材30を介して係合され、熱電対交換部2を固定するフック部18で構成される。このフック部18の先端18aが、シース6の凹部6aに噛み合わされる。
【0029】
保持部31は、シース保持部材33と、リング部材35と、外管嵌合部材37で構成されている。円筒状のシース保持部材33は、一端側(図2中では左側)にシース6の耐酸化被覆層32の外径よりやや大径の小径部34aが、他端側(図2中では右側)に大径部34bが形成されており、小径部34aと大径部34bの段差部34cに、小径部34aと同径の穴35aを有するリング部材35が着座されている。リング部材35の周縁に形成された段差部36には、円筒状の外管嵌合部材37が嵌合されている。外管嵌合部材37の内周部は、リング部材35に嵌合する一端側(図2中では左側)が大径に、他端側(図2中では右側)が小径に形成されている。この小径部が前述したフック部18を拘束する拘束部38となり、大径部と小径部はテーパ部39で接続されている。また、外管嵌合部材37の他端側外周部は、段差部40を介して縮径されており、この縮径部41に前述した外管12が嵌合される。
【0030】
また、断熱体14は、アルミナ系セラミックスからなる多孔質体14aと、多孔質体14aの表面に被覆形成され、セメント状のアルミナ系セラミックスからなるコーティング被膜14bとで構成される。コーティング被膜14bは、多孔質体14aの飛散防止のために形成するものであって、多孔質体14aの種類によってはコーティング被膜14bを被覆形成しなくてもよい。
【0031】
さらに、内管11の、外管12からの突出部近傍には、図5に示すように、円筒状の被把持部材51が嵌め込まれており、この被把持部材51に、図6に示す動力部61の把持部材62が接続される。被把持部材51は、前方側(図5中では左側)に外管12と嵌合する大径部51aを、後方側(図5中では右側)に内管11と略同径の小径部51bを有しており、小径部51bには拡径部51cが形成されている。この拡径部51cと内管11の外周面の間隙にスプリング52が挿入して配置されており、スプリング52の挿入側端(図5中では左端)は小径部51bと拡径部51cの段差部51dに着座されている。また、内管11の外周面におけるスプリング52の他端(図5中では右端)近傍には、スプリング52を圧縮する押えリング53が設けられている。
【0032】
動力部61は、図6に示すように、熱電対1を収容する収容部64と、熱電対1の被把持部材51を把持する把持部材62と、把持部材62と係合し、かつ、熱電対1の長手方向に沿って設けられたレール部材63と、把持部材62をレール部材63に沿ってスライドさせる駆動手段(例えば、空気圧(エア)シリンダ、油圧シリンダなど(図示せず))で構成される。収容部64の熱電対先端部側(図6中では左側)には開口65が形成されている。
【0033】
内部シース(例えば、外径φ4mm、内径φ2mm)4を構成するセラミックスとしては、例えば、窒化ケイ素などが挙げられる。また、外部シース(例えば、外径φ13mm、内径φ7mm)5を構成するサーメットとしては、例えば、Mo−ZrO2 系サーメットなどが挙げられる。
【0034】
熱電対素線の合金線としては、W−Re系合金線又はPt−Rh系合金線などが挙げられ、例えば、W−5Re合金線とW−26Re合金線を用いた熱電対素線が挙げられる。
【0035】
耐酸化被覆層32を構成する酸化物系セラミックスとしては、特に限定するものではなく、例えば、Al23 、MgO、SiO2 等が挙げられる。
【0036】
次に、本発明の作用を説明する。
【0037】
本発明に係る熱電対における熱電対交換部と熱電対保持部を接続する際の断面拡大図を図3に示す。なお、図1,2と同様の部材には同じ符号を付している。
【0038】
図3に示すように、熱電対交換部2と熱電対保持部3を接続する際は、先ず、フック部18全体が外管嵌合部材37の拘束部38よりも前方側(図3中では左側)に位置するまで、内管11を先端部側に押し込む。この時、バネ部材30の付勢により、フック部18が外側(図3中では上下側)に開く。また、内管11を先端部側に押し込むことで、図5に示した押さえリング53でスプリング52が圧縮される。すなわち、内管11に対しては、先端部側への押し込み力と、スプリング52による後端部側への反発力が作用している。なお、内管11の先端部側への押し込みは、内管11の後端部に接続した油圧シリンダなどの押込み手段、或いは内管11を手で持ち、作業員の手作業(人力)により行う。
【0039】
次に、熱電対交換部2におけるシース6の開端側を、保持部31のシース保持部材33の小径部34aに挿入し、熱電対交換部2の熱電対コネクタ7を、内管11の第1コネクタ16と接続させる。この時、シース6の凹部6aが、内管11の固定手段15におけるフック部18の先端18aと向かい合うように、凹部6aの形成位置を予め調整しておく。
【0040】
次に、内管11に対する押込み力を開放すると、スプリング52による後端部側への反発力で、内管11が後端部側へ引っ張られる。この時、内管11の後端部側への移動に伴い、保持部31における外管嵌合部材37の拘束部38でフック部18が拘束されることによってフック部18が徐々に内側に閉じ、図4(a)に示すように、フック部18の先端18aが凹部6aに噛み合う。その後、スプリング52が完全に伸長することで、内管11は所定の位置に戻り、第1コネクタ16と第2コネクタ19が接続される。また、熱電対交換部2が外管12の内部まで引き込まれると共に、シース6の耐酸化被覆層32の一部が保持部31におけるシース保持部材33の小径部34a内に収まって保持される。
【0041】
また、熱電対交換部2と熱電対保持部3の接続を外す際は、上述した手順と逆の手順により行う。その結果、熱電対交換部2と熱電対保持部3を着脱自在に接続することが可能となり、熱電対交換部2が寿命により使用不可能となった場合、熱電対交換部2のみを容易に取り替えることができる。
【0042】
次に、熱電対保持部3に熱電対交換部2を接続してなる熱電対1を用いて温度測定を行う。
【0043】
温度測定開始前の熱電対1は、図6(a)に示すように、収容部64内に収容されている。よって、動力部61の駆動手段を駆動させて、把持部材62をレール部材63に沿ってスライド移動(図6中では左側にスライド移動)させ、図6(b)に示すように、熱電対1の大部分(図6(b)中では先端から断熱体14の後端部)を収容部64の開口65から露出させる。
【0044】
その後、温度測定を行うが、この時、冷却空気供給手段21を介して、冷却空気22を内管11の内部を通して先端部側(図2,5中では左側)に供給する。内管11内に供給された冷却空気22の一部は、図4(b)に示すように、内管11の先端部側の切欠き部11a,11bを抜けて内管11と外管12の間に抜ける。また、冷却空気22の残部は、図4(c)に示すように、固定部17と第1コネクタ16との間の隙間を抜けて、内管11と外管12の間に抜ける。
【0045】
その後、内管11と外管12の間に抜けた冷却空気22は、内管11と外管12の間を通って後端部側に案内され、外管12の円周部(図5中では断熱体14と被把持部材51の間における外管12の円周部)に貫通形成した排出穴(図5中では2個のみ図示)55a,55bから排出される。
【0046】
以上、冷却空気22を、内管11の内部を通して先端部側に供給すると共に、内管11と外管12の間を通して後端部側に排出することで、温度測定中、補償導線20、熱電対コネクタ7、第1コネクタ16、第2コネクタ19、および外管12を冷却することができるため、安定して、かつ、正確に温度測定を行うことができる。
【0047】
また、この冷却効果と共に、熱電対交換部2と金属保護管13の接続部近傍を断熱体14で覆うことで、熱電対保持部3の先端部側が、直接、高温雰囲気(例えば、火炎や高温ガス)に晒されるのを防ぐことができる。その結果、本発明に係る熱電対1を用いてバーナ式回転炉の金属溶湯の温度測定を行う際、ガスバーナを燃焼させたままであっても、金属溶湯の温度測定を行うことができる。
【0048】
さらに、断熱体14による断熱効果により、外管12(従来の熱電対の本体ケーシングに相当)の形成材として、従来のように、高価で、成形性が困難な複合セラミックスではなく、通常の耐熱鋼又は耐熱合金(例えば、inconel(登録商標)等)を使用することが可能となり、従来より、安価に、かつ、成形性よく外管12を形成することができる。また、冷却空気22による冷却効果により、補償導線20、コネクタ7,16,19および外管12の寿命延長を図ることができる。
【0049】
次に、本発明に係る熱電対の温度測定方法を添付図面に基いて説明する。
【0050】
本発明に係る熱電対をバーナ式回転炉に取り付けた時の側面図を図7に、本発明に係る熱電対を用いて鋳鉄塊を溶解する際の、溶解開始からの経過時間と火炎温度との関係を図8に示す。なお、図1〜6と同様の部材には同じ符号を付している。
【0051】
図7に示すように、バーナ式回転炉71は、円筒状の炉体72の排煙・火炎出口73側(図7中では右側)にダクト75を接続したものであり、炉体72は回転自在となっている。また、ダクト75における炉体接続口75aの近傍には、熱電対1を挿通させるための挿通部材76が設けられている。さらに、熱電対1をその内部に収容する動力部61が、固定部材77により、炉体72の回転軸81の軸方向に対して傾いた状態で、ダクト75に固定されており、動力部61における収容部64の開口65に、挿通部材76が嵌合されている。
【0052】
先ず、炉体72の内部に溶製を行う金属塊(例えば、鋳鉄塊(図示せず))を投入した後、ガスバーナ(図示せず)の先端を炉体72の内部に挿入すると共に、ガスバーナを燃焼(燃焼温度は、例えば約1700℃)させ、炉体72を周方向に回転させながら金属塊の溶解を行う。ここで、ガスバーナの燃焼に先立って、動力部61の駆動手段を駆動させて、熱電対1を収容部64の開口65から露出させると共に、熱電対1の熱電対交換部の先端を排煙・火炎出口73の略中心に予め位置させておき、排煙・火炎出口73から排出される排煙・火炎80の温度を熱電対1で測定する。
【0053】
この時、図8に示すように、溶解初期(図8中では0〜約30分)においては、金属塊を加熱するためにガスバーナの火炎の熱量が奪われるため、排煙・火炎出口73における火炎温度は比較的低い温度を示す。その後、溶解が進行するにつれて火炎温度は徐々に上昇していき、溶解後期(図8中では温度測定開始から約75〜80分後)には、飽和量以上に添加されたCの燃焼により、火炎温度が最高温度T1 に達する。
【0054】
その後、しばらくの間(約5〜15分間)溶解を続けると、火炎温度が急激に低下するのが検知される(図8中では温度測定開始から約80分以降)。この火炎温度の急激な低下時期は、溶解完了時期と略一致することから、この低下時期の検知をもって、出湯前の金属溶湯74の温度測定を開始する。この火炎温度の急激な低下の理由を調べた結果、溶解完了に伴って金属溶湯中の余剰なCの燃焼が無くなることから起こること、及び火炎温度の急激な低下時期と溶解完了時期とは略一致していることが判明した。すなわち、金属塊溶解中の排煙・火炎80の温度を測定し、火炎温度が急激に低下する時期を検知することで、金属溶湯の溶解完了時期を略正確に知ることができる。
【0055】
金属溶湯74の温度測定は、動力部61の駆動手段を再び駆動させて、熱電対1を収容部64の開口65から露出させると共に、熱電対1の熱電対交換部の先端部(耐酸化被覆層32よりも先の部分(例えば、先端からの長さが600mmの部分))を炉体72の内部の金属溶湯74に浸漬することによって開始する。
【0056】
この時、金属溶湯74の温度の確定・表示は、温度測定中における一定時間内の温度上昇の勾配(又は温度上昇曲線の接線の傾きの微分値)から、温度上昇が飽和に達する時の温度を予測し、その予測温度を測定温度として確定し、温度上昇が飽和に達する前に測定機器の表示手段(図示せず)に表示するようにしている。
【0057】
この表示された温度が、予め決めておいた所定温度に達していたら、ガスバーナによる溶解を停止し、金属溶湯74を出湯する。また、この表示された温度が、予め決めておいた所定温度未満であったら、表示温度が所定温度に達するまでガスバーナによる溶解を続行する。
【0058】
金属溶湯74の具体的な温度測定経過を、図9に示すように、浸漬開始から約100秒の間においては温度が徐々に上昇していく。その後、浸漬開始から約100〜120秒で温度上昇は略飽和(図9中では約1500℃弱)に達すると共に、浸漬開始から約120秒で温度上昇は完全に飽和し、この飽和温度T2 (図9中では約1500℃)を測定温度として確定する。この飽和温度T2 が、前述の“予め決めておいた所定温度”に達していたら(図9中では浸漬開始から約120〜150秒後)、熱電対1を金属溶湯74から引き上げる。この引上げによって熱電対1の温度は徐々に下がり始め、引上げ後約30秒(図9中では浸漬開始から約180秒後)で表示温度は約1000℃となる。ここで、熱電対1を引上げた後、熱電対1の表示温度が予め決めておいた所定温度(例えば、1000℃)に下がった時点で1回の温度測定の終了とし、この温度測定の終了をもって測定回数がカウントされる。
【0059】
本発明に係る熱電対を用いた温度測定方法においては、熱電対1をバーナ式回転炉71に取り付けた場合について説明を行ったが、温度測定可能な炉はバーナ式回転炉71に限定されるものではなく、電気炉であってもよい。この場合、熱電対1における熱電対交換部2の先端部を電気炉の金属溶湯上方に位置させる以外は、バーナ式回転炉71の場合と同様に、金属溶湯上方の雰囲気温度が急激に低下する時期から金属溶湯の溶解完了時期を検知し、その後、金属溶湯74の温度測定を行い、金属溶湯74の温度の確定・表示を行う。
【0060】
本発明に係る熱電対1の温度測定方法においては、熱電対保持部3の金属保護管13を冷却空気22で冷却しながら金属溶湯74の温度測定を行っているため、温度測定を繰り返し行っても正確な温度測定ができ、金属溶湯74中に浸漬される熱電対交換部2のシース6が破損するまで数百回(実験では300回)以上の測定が可能であった。
【0061】
これに対して、本発明に係る熱電対1を用いるものの冷却空気22による冷却を行わなかった場合の温度測定結果は、最初の測定から数回の間は正確な温度測定を行うことができたが、温度測定回数を重ねるごとに測定誤差が拡大し、inconel(登録商標)製の外管12が曲がってしまうという不具合が生じた。これは、温度測定を繰り返し行うことで、外管12内部の温度が上昇し、補償導線20およびコネクタ7,16,19が補償温度以上に晒されて異常値を示すために生じると共に、外管12が高温になることで高温強度が低下し、外管12の自重に耐えられなくなったために生じるものである。
【0062】
また、この冷却空気22による冷却効果と共に、熱電対交換部2と金属保護管13の接続部近傍を断熱体14で覆うことで、熱電対保持部3の先端部側が高温になるのを防ぐことができ、ガスバーナを燃焼させたまま、金属溶湯の温度測定を行うことができる。その結果、ガスバーナの燃料コストの低減を図ることができる。
【0063】
さらに、金属塊溶解中のガスバーナの火炎温度を測定し、火炎温度の急激な低下時期の検知をもって、金属溶湯の溶解完了時期とすることで、出湯前の金属溶湯74の温度を何度も測定する必要がなくなる(又は出湯前の金属溶湯74の温度測定回数が1回で済む)ため、熱電対1の寿命延長を図ることができる。
【0064】
以上、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、他にも種々のものが想定されることは言うまでもない。
【0065】
【発明の効果】
以上要するに本発明によれば、次のような優れた効果を発揮する。
(1) 本発明に係る溶解炉用熱電対によれば、熱電対の先端部が交換可能であり、また、その交換に伴う先端部の着脱が容易である。
(2) 本発明に係る溶解炉用熱電対の温度測定方法によれば、金属溶湯原料を溶解中の溶解炉における火炎温度又は金属溶湯近傍の雰囲気温度を測定し、その温度をモニタリングすることで、金属溶湯の溶解完了時期を略正確に検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る溶解炉用熱電対の断面概略図である。
【図2】図1の要部Aの拡大図である。
【図3】本発明に係る熱電対における熱電対交換部と熱電対保持部を接続する際の断面拡大図である。
【図4】図2のA−A線、B−B線、およびC−C線の各断面図である。
【図5】図1の要部Bの拡大図である。
【図6】熱電対と動力部の係合状態を示す平面図を図6である。
【図7】本発明に係る熱電対をバーナ式回転炉に取り付けた時の側面図である。
【図8】本発明に係る熱電対を用いてバーナ式回転炉の火炎温度を測温する際の、鋳鉄塊の溶解開始からの経過時間と熱電対モニター温度との関係を示す図である。
【図9】本発明に係る熱電対を用いて金属溶湯を測温する際の、熱電対を金属溶湯に浸漬してから測温が完了して熱電対を引き上げるまでの経過時間と熱電対測定温度との関係を示す図である。
【符号の説明】
1 熱電対(溶解炉用熱電対)
2 熱電対交換部
3 熱電対保持部
4 内部シース
5 外部シース
6 シース
7 熱電対コネクタ
11 内管
12 外管
13 金属保護管
14 断熱体
15 固定手段
16 第1コネクタ
21 冷却空気供給手段
22 冷却空気
32 耐酸化被覆層
71 バーナ式回転炉(溶解炉)
73 排煙・火炎出口
74 金属溶湯
80 排煙・火炎(火炎)
S 空隙

Claims (8)

  1. 耐熱性材料で形成され、一端が閉じたシースの閉端内部に熱電対素線の測温点を臨ませて配置すると共に、シースの開端にシースを閉じる熱電対コネクタを設けてなる熱電対交換部と、熱電対保持部で構成され、その熱電対交換部のシース閉端部を溶解炉内の金属溶湯に浸漬して温度測定を行なう溶解炉用熱電対において、上記熱電対保持部として、外管と該外管内を熱電対の長手軸方向に摺動する内管との二重構造の金属保護管を有し、上記熱電対交換部のシース開端側に凹部を設け、上記内管の熱電対交換部側端部に、上記内管に嵌合する固定部と、上記熱電対交換部を固定するフック部と、該フック部を熱電対の径方向外側に開くように付勢するバネ部材とで構成される固定手段を備え、上記外管の熱電対交換部側端部には、上記フック部を熱電対の径方向内側に閉じるように拘束する拘束部を有した外管嵌合部材が嵌合されて設けられており、上記内管を上記外管内で摺動させて、上記フック部を上記拘束部で拘束し、又は、上記バネ部材で開いて、上記固定手段のフック部の先端と上記シースの凹部とを噛み合わせたり、外したりすることで、上記熱電対交換部と上記熱電対保持部とを着脱自在に接続し、上記金属保護管の他端に冷却空気供給手段を接続し、温度測定の際、冷却空気を金属保護管の内管を通して熱電対交換部側に供給すると共に、内管と外管の間を通して排出するようにしたことを特徴とする溶解炉用熱電対。
  2. 上記シースを、Mo−ZrO2系サーメットの単体、窒化ケイ素系セラミックスの単体、又は窒化ケイ素系セラミックスからなる内部シースとMo−ZrO2系サーメットからなる外部シースの複合体で形成した請求項1記載の溶解炉用熱電対。
  3. 上記シースと上記熱電対素線との間の空隙を、窒化ケイ素系セラミックスで充填した請求項1又は2に記載の溶解炉用熱電対。
  4. 上記シース表面の溶湯非浸漬部分に、酸化物系セラミックスの耐酸化被覆層を設けた請求項1から3いずれかに記載の溶解炉用熱電対。
  5. 少なくとも上記熱電対交換部と上記金属保護管の接続部近傍を、アルミナ系セラミックスからなる円筒状の断熱体で覆った請求項1から4いずれかに記載の溶解炉用熱電対。
  6. 耐熱性材料で形成され、一端が閉じたシースの閉端内部に熱電対素線の測温点を臨ませて配置すると共に、シースの開端にシースを閉じる熱電対コネクタを設けてなる熱電対交換部と熱電対保持部で構成され、上記熱電対保持部として、外管と該外管内を熱電対の長手軸方向に摺動する内管との二重構造の金属保護管を有し、上記熱電対交換部のシース開端側に凹部を設け、上記内管の熱電対交換部側端部に、上記内管に嵌合する固定部と、上記熱電対交換部を固定するフック部と、該フック部を熱電対の径方向外側に開くように付勢するバネ部材とで構成される固定手段を備え、上記外管の熱電対交換部側端部には、上記フック部を熱電対の径方向内側に閉じるように拘束する拘束部を有した外管嵌合部材が嵌合されて設けられており、上記内管を上記外管内で摺動させて、上記フック部を上記拘束部で拘束し、又は、上記バネ部材で開いて、上記固定手段のフック部の先端と上記シースの凹部とを噛み合わせたり、外したりすることで、上記熱電対交換部と上記熱電対保持部とを着脱自在に接続してなる溶解炉用熱電対を用いて、その熱電対交換部のシース閉端部を溶解炉内の金属溶湯に浸漬して温度測定を行なう温度測定方法において、上記溶解炉用熱電対のシース先端部を、バーナ式回転炉の排煙・火炎出口近傍に配置すると共に、金属溶湯原料の溶解中、排煙・火炎出口近傍の火炎の温度を測定し、その測定温度から上記金属溶湯の溶解完了時期を検知し、その後、金属溶湯の温度測定を行うことを特徴とする溶解炉用熱電対を用いた温度測定方法。
  7. 耐熱性材料で形成され、一端が閉じたシースの閉端内部に熱電対素線の測温点を臨ませて配置すると共に、シースの開端にシースを閉じる熱電対コネクタを設けてなる熱電対交換部と熱電対保持部で構成され、上記熱電対保持部として、外管と該外管内を熱電対の長手軸方向に摺動する内管との二重構造の金属保護管を有し、上記熱電対交換部のシース開端側に凹部を設け、上記内管の熱電対交換部側端部に、上記内管に嵌合する固定部と、上記熱電対交換部を固定するフック部と、該フック部を熱電対の径方向外側に開くように付勢するバネ部材とで構成される固定手段を備え、上記外管の熱電対交換部側端部には、上記フック部を熱電対の径方向内側に閉じるように拘束する拘束部を有した外管嵌合部材が嵌合されて設けられており、上記内管を上記外管内で摺動させて、上記フック部を上記拘束部で拘束し、又は、上記バネ部材で開いて、上記固定手段のフック部の先端と上記シースの凹部とを噛み合わせたり、外したりすることで、上記熱電対交換部と上記熱電対保持部とを着脱自在に接続してなる溶解炉用熱電対を用いて、その熱電対交換部のシース閉端部を溶解炉内の金属溶湯に浸漬して温度測定を行なう温度測定方法において、上記溶解炉用熱電対のシース先端部を、電気炉の溶湯上方に配置すると共に、金属溶湯原料の溶解中、溶湯上方の雰囲気温度を測定し、その測定温度から上記金属溶湯の溶解完了時期を検知し、その後、金属溶湯の温度測定を行うことを特徴とする溶解炉用熱電対を用いた温度測定方法。
  8. 一定時間内の温度上昇の勾配又は温度上昇曲線の接線の傾きの微分値から、温度上昇が飽和に達する時の温度を予測し、その予測温度を測定温度として、温度上昇が飽和に達する前に表示する請求項6又は7記載の溶解炉用熱電対を用いた温度測定方法。
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