JP4577594B2 - インクジェット適性の優れたppc用紙及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット適性の優れたPPC用紙及びその製造方法に関し、更に詳しくは、抄造時にロール汚れ等の汚れが少なくて操業性に優れ、得られた紙のサイズ度、トナー接着性及び摩擦係数が良好であり、さらにインクジェット適性の優れたPPC用紙及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、PPC用紙は、白色度あるいは不透明度向上及び紙の保存性改善を目的にして、炭酸カルシウムを填料として用い、サイズ剤として中性サイズ剤を用い、pH6.5〜9の領域でサイジングする、いわゆる中性サイジング方法が主流である。またPPC用紙は、インクジェット印刷用の用紙として使用する場合が多いので、同時にインクジェット印刷適性が要求される。
【0003】
一般に中性サイズ剤としては、(1)紙料のセルロースの水酸基と反応することによりサイズ性を発揮する、例えばケテンダイマー系サイズ剤、(2)アルケニルコハク酸無水物系サイズ剤に代表される反応性サイズ剤、(3)カチオン性を有し、紙料のセルロースに定着することによりサイズ性を発揮する、例えばスチレン・ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート・エピハロヒドリン樹脂系サイズ剤(以下SDEと略す)に代表される自己定着型サイズ剤、(4)中性ロジン系サイズ剤が挙げられる。
【0004】
現在、これらの中性サイズ剤のうち、ケテンダイマー系サイズ剤及び中性ロジン系サイズ剤が、最もサイズコストが安価で取扱いが容易であり、一般的に普及している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、ケテンダイマー系サイズ剤をPPC用紙に使用する場合、優れたサイズ効果が得られるという利点がある反面、以下の様な欠点がある。
【0006】
1)サイズ効果が発現されるまでに時間を要するという、いわゆるサイズ度の立ち上がりが遅いため、サイズ剤の添加率を増やす必要がある。
2)添加率を増やすと、抄造時に抄紙機のプレスロールやスムーザーロールに付着してこれらを汚す。
3)添加率を増やすと、成紙の摩擦係数が低下し、紙が滑り易くなる。
4)添加率を増やすと、成紙の表面自由エネルギーが低下する。
【0007】
前記1)及び2)はPPC用紙の抄造上の深刻な問題であり、また前記3)及び4)はPPC用紙として使用されたときの重送トラブル及びトナー接着性の悪化を引き起こす深刻な問題である。またケテンダイマー系サイズ剤を使用した紙は、インクジェット印刷適性において印字濃度が低い、インクの裏抜けが多い等の欠点がありインクジェット共用紙としての利用には問題がある。
【0008】
また、SDEのみを使用してサイジングするPPC用紙の製造方法(特開平3−167397号公報参照)が知られているが、ケテンダイマー系サイズ剤と比べサイズ効果がかなり劣るので、絶乾パルプに対して0.3%と多量に添加せざるを得ず、その結果として抄紙工程での発泡が多くなり過ぎたり、損紙の離解性が悪化する等の問題を起こすため満足のいくサイジング方法とはいえない。
【0009】
また、特開平4-107564号公報には高融点(融点55℃以上70℃以下)のケテンダイマーを用いたサイズ剤とSDEとからなる電子写真用転写紙が開示されている。これらのサイズ剤を併用すると、ケテンダイマー系サイズ剤単独使用と比較して、サイズ度の立ち上がりが改善され、さらにケテンダイマー系サイズ剤を低減できることによりプレスロール汚れ、成紙の摩擦係数及びトナー接着性は改善できる。しかし、サイズ度も未だ不十分であり満足できるPPC用紙を得ることはできないばかりでなく、トナーの接着性が不十分であった。
【0010】
本発明の目的は、抄造直後のサイズ効果が優れ、損紙の離解性が良く、さらに成紙の摩擦係数及びトナー接着性に優れ、かつインクジェット印刷適性の優れたPPC用紙及びその製造方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者等は、前記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、パルプ繊維、ケテンダイマー系サイズ剤及び填料と特定のカチオン性共重合体とを組み合わせることにより、抄造直後のサイズ効果が優れ、損紙の離解性が良く、さらに成紙の摩擦係数及びトナー接着性に優れ、かつインクジェット印刷適性に優れたPPC用紙が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0012】
即ち、本発明は、
(1)パルプ繊維、ケテンダイマー系サイズ剤、カチオン性共重合体及び填料を主成分としてなり、前記カチオン性共重合体が、モノマー単位として、70〜87モル%のスチレン類と、3〜10モル%のアルキル(メタ)アクリレート類と、10〜20モル%の、三級アミノ基を有するモノマーとを共重合した後に三級アミノ基部分をエピハロヒドリンで四級化してなることを特徴とするインクジェット適性の優れたPPC用紙であり、
(2)前記(1)に記載のケテンダイマー系サイズ剤は、融点55℃未満のアルキルケテンダイマーを原料にしてなり、
(3)(A)ケテンダイマー系サイズ剤と、(B)モノマー単位として、70〜87モル%のスチレン類と10〜3モル%のアルキル(メタ)アクリレート類と10〜20モル%の、三級アミノ基を有するモノマーとを共重合した後に三級アミノ基部分をエピハロヒドリンで四級化してなるカチオン性共重合体とを、抄紙工程で使用することを特徴とするインクジェット適性の優れたPPC用紙の製造方法である。
【0013】
【発明の実施の形態】
<インクジェット適性の優れたPPC用紙>
(1)カチオン性共重合体
本発明におけるカチオン性共重合体は、モノマー単位として、スチレン類、アルキル(メタ)アクリレート類、及びエピハロヒドリンで一部又は全部が四級化された三級アミノ基を有するモノマーを含有する。
【0014】
前記スチレン類として、例えばスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、及びジビニルベンゼン等のスチレン誘導体が挙げられる。これらはその一種を単独で使用することができるし、これらの二種以上を併用することもできる。
【0015】
前記アルキル(メタ)アクリレート類として、炭素数1〜18の直鎖状もしくは分枝状アルキル基を有する(メタ)アクリレート、環状アルキル(メタ)アクリレートが挙げられ、具体的にはメチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ノルマル−ブチル(メタ)アクリレート、イソ−ブチル(メタ)アクリレート、ターシャリー−ブチル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、セチル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらはその一種を単独で使用することができるし、これらの二種以上を併用することもできる。
【0016】
前記三級アミノ基を有するモノマーとは、例えばジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の(ジアルキル)アミノアルキル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の(ジアルキル)アミノヒドロキシルアルキル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノメチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の(ジアルキル)アミノアルキル(メタ)アクリルアミド、ビニルピリジン、ビニルイミダゾール等を挙げることができる。これらはその一種を単独で使用することができるし、これらの二種以上を併用することもできる。
【0017】
本発明においては、カチオン性共重合体中にモノマー単位として存在するモノマーにおける三級アミノ基の一部又は全部が四級化されている。
【0018】
上記三級アミノ基を有するモノマーの四級化剤としては、エピクロロヒドリン等のエピハロヒドリンを挙げることができる。
【0019】
また本発明で用いるカチオン性共重合体には、上記スチレン類、アルキル(メタ)アクリレート及び三級アミノ基を有するモノマーの他に共重合可能なモノマーをモノマー単位として含有されていても良い。そのようなモノマーとして、例えば(メタ)アクリルアミド、(メタ)アクリロニトリルのようなノニオン性モノマー、マレイン酸及びフマル酸のジアルキルジエステル類、酢酸ビニル及びプロピオン酸ビニル等のビニルエステル類、N−アルキル(メタ)アクリルアミド類、並びにメチルビニルエーテル等を挙げることができる。このようなモノマーは、本発明の目的を阻害しない限り前記カチオン性共重合体中に含まれていても良く、例えば20モル%以下の範囲で含まれても良い。
【0020】
前記カチオン性共重合体におけるモノマー単位の含有量として、スチレン類が70〜87モル%、好ましくは78〜86モル%であり、アルキル(メタ)アクリレート類が10〜3モル%、好ましくは7〜4モル%であり、エピハロヒドリンで三級アミノ基の一部又は全部が四級化されているモノマーが10〜20モル%、好ましくは10〜15モル%である。
【0021】
スチレン類、アルキル(メタ)アクリレート類、及びエピハロヒドリンで三級アミノ基の一部又は全部が四級化されているモノマーの含有量が前記範囲外にあると、いずれもサイズ効果が不十分であり、本発明の目的を良く達成することができない。
【0022】
本発明で用いるカチオン性共重合体を製造するにあたって、従来から公知の重合方法が適用でき、例えば有機溶剤を使用して重合する溶液重合、溶剤を使用しないで重合するバルク重合、低分子系あるいは高分子系乳化剤を用いて水系で重合を行なう乳化重合等が適用できる。
【0023】
上記重合反応に使用するラジカル重合触媒としては、例えば過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム、過硫酸ナトリウムなどの過硫酸塩、これらの過硫酸塩と還元剤の組合せによるレドックス系重合触媒、あるいは2, 2' −アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル 2,2'−アゾビス(2− メチルプロピオネート)等のアゾ系触媒を挙げることができる。又、必要に応じて公知の連鎖移動剤を適宜併用しても差し支えない。
【0024】
前記重合反応に使用されるモノマーは、言うまでもなく、スチレン類、アルキル(メタ)アクリレート類及びエピハロヒドリンで三級アミノ基の一部又は全部が四級化されているモノマーである。
【0025】
カチオン性共重合体中に存在するエピハロヒドリンで四級化された三級アミノ基は、スチレン類、アルキル(メタ)アクリレート類及び三級アミノ基を有するモノマーを共重合させて得られる共重合体に前記四級化剤を反応させて導入することができる。
【0026】
本発明においては、カチオン性共重合体中に存在するモノマーにおける三級アミノ基は、その全てが四級化されていなくても十分であるが、通常70〜100モル%の範囲迄四級化されているのが良い。
【0027】
(2)ケテンダイマー系サイズ剤
ケテンダイマー系サイズ剤は、下記化1で示されるケテンダイマーの水性分散物である。
【0028】
【化1】
式中、R1、R2は同一又は異なる炭化水素基を示し、それぞれ炭素数8以上の、特に炭素数8〜30のアルキル基及びアルケニル基、炭素数6以上の、特に炭素数6〜30のシクロアルキル基、アリール基、アラルキル基及びアルカリール基を示す。この炭化水素基としては、例えば、オクチル基、デシル基、ドデシル基、テトラデシル基、ヘキサデシル基、オクタデシル基、及びエイコデシル基等のアルキル基、テトラデセニル基、ヘキサデセニル基、及びオクタデセニル基等のアルケニル基、オクチルフェニル基、及びノニルフェニル基等のアルキル置換フェニル基、ノニルシクロヘキシル基等アルキル置換シクロアルキル基、並びにフェニルエチル基等のアラルキル基等が例示できる。この中でもアルキル基及びアルケニル基が好ましい。
【0029】
ケテンダイマーの原料は、ステアリン酸、モンタン酸、ナフテン酸、パルミトレイン酸、オレイン酸、リシノレイン酸、リノール酸、パルミチン酸、アラキン酸、ミリスチン酸、リノレン酸、及びオレオステアリン酸の1種又は2種以上から得られる。好ましい原料は、ステアリン酸、及びパルミチン酸である。
【0030】
さらには、天然の脂肪酸混合物、例えばヤシ油、パバス油、パーム油、パーム核油、オリーブ油、落花生油、菜種油、牛脂、ラード(リーフ)及び鯨油に存在するような混合物から調製されたケテンダイマーも使用することができる。
【0031】
また、得られた成紙のサイズ性能及び摩擦係数の点から、融点55℃未満(−30℃〜55℃)の、特に融点30℃〜50℃のケテンダイマーを用いたサイズ剤が特に好ましい。
【0032】
ケテンダイマー系サイズ剤は、例えばケテンダイマーの融点以上の温度でこのケテンダイマーを、保護コロイドあるいは分散剤、あるいはこれら両方とともに水性溶液中に混合し、ホモミキサー、高圧吐出型ホモジナイサー、及び超音波乳化機等の各種乳化機で均一分散させることにより得られる。
【0033】
前記保護コロイド、分散剤としては、例えばカチオン化澱粉、ポリジアリルジメチルアンモニウムハライド等のカチオン性分散剤、ナフタレンスルホン酸−ホルムアルデヒド縮合物、リグニンスルホン酸塩等のアニオン性分散剤、ソルビタンエステル等のノニオン性分散剤、カチオン性、アニオン性、あるいは両性のアクリルアミド系ポリマー等の高分子保護コロイドを挙げることができる。これらはその一種又は二種以上を併用しても良い.
このケテンダイマー系サイズ剤は、前記ケテンダイマーを50〜99重量%、好ましくは70〜95重量%含有し、その他の成分として前記カチオン共重合体、保護コロイド、分散剤等を、本発明の目的を阻害しない範囲で任意量で含有する。
【0034】
(3)パルプ繊維
本発明に使用するパルプ繊維としては、クラフトパルプあるいはサルファイトパルプ等の晒化学パルプ、砕木パルプ、機械パルプあるいはサーモメカニカルパルプなどの晒あるいは未晒高収率パルプ又はこれらの古紙パルプを使用することができる。
【0035】
(4)填料
本発明に使用する填料としては、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸カルシウム、クレー、タルク、カオリン、酸化チタン等を挙げることができる。
【0036】
本発明に係るインクジェット適性の優れたPPC用紙における前記填料の含有量は、絶乾状態のパルプ重量に対して1〜20重量%、好ましくは3〜15重量%である。
<インクジェット適性の優れたPPC用紙の製造方法>
本発明に係るインクジェット適性の優れたPPC用紙の製造方法は、前記ケテンダイマー系サイズ剤と、前記特定のカチオン性共重合体とを、抄紙工程で使用することによって、製造される。なお、抄紙工程においては、前記パルプ繊維、填料、必要に応じその他の成分も使用される。
【0037】
また、染料、乾燥紙力増強剤、歩留り向上剤、濾水性向上剤などの添加剤が、各々の紙種に要求される物性を発揮するために、必要に応じて使用されても良い。
【0038】
歩留り向上剤としては、硫酸バンド、アニオン性又はカチオン性高分子量ポリアクリルアミド、シリカゾルとカチオン化澱粉の併用、ベントナイトとアニオン性又はカチオン性高分子量ポリアクリルアミドの併用等が挙げられる。
【0039】
濾水性向上剤としては、ポリエチレンイミン、カチオン性ポリアクリルアミド等が挙げられる。
【0040】
本発明に用いる前記特定のカチオン性共重合体及びケテンダイマー系サイズ剤の抄紙工程における添加場所については制限されることはないが、好ましくは、種箱からスクリーンの手前までの間であり、パルプスラリー中で十分に分散されることが望ましい。カチオン性共重合体及びケテンダイマー系サイズ剤の添加順序についても制限はなく、カチオン性共重合体が先で、ついでケテンダイマー系サイズ剤の順に加えても良く、この逆でも良く、また、これらを同時に加えても良く、さらにこれらを混合した混合液を加えても良い。
【0041】
本発明に用いる重合カチオン性共重合体の紙料に対する添加量は、乾燥パルプに対し重量基準で0.05%〜0.2%、好ましくは0.1〜0.2%であり、ケテンダイマー系サイズ剤の添加量は、乾燥パルプに対し重量基準で0.01〜0.15%、好ましくは0.03〜0.1%である.これらサイズ剤の添加率が上記添加率より少ないと、サイズ効果が十分ではなく、多くなると本発明のイン
クジェット適性の優れたPPC用紙は得られない。
【0042】
抄紙されたインクジェット適性の優れたPPC用紙は、サイズプレス、ゲートロールコーター、ビルブレードコーター、キャレンダーなどで、澱粉、ポリビニルアルコール、染料、表面サイズ剤、防滑剤、導電剤などを必要に応じて塗布されていても良い。
【0043】
本発明の方法により製造されたところの、本発明に係るインクジェット適性の優れたPPC用紙は、PPC用紙として、またインクジェット用紙として好適に使用される。
【0044】
【実施例】
以下に合成例、実施例、及び比較例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。尚、以下において「部」及び「%」は、特に断りがない限りそれぞれ重量部及び重量%を意味する。
【0045】
(1)カチオン性共重合体の製造方法
(合成例1)カチオン性共重合体(P−1)の製造
攪拌機、温度計、還流冷却管及び窒素導入管を付けた1リットルの四つ口フラスコにスチレン145.8部(85モル%)、メチルメタクリレート8.2部(5モル%)、ジメチルアミノエチルメタクリレート25.9部(10モル%)、ジメチル−2,2−アゾビス(2−メチルプロピオネート)(和光純薬工業(株)製、製品名:V601、アゾ系触媒)4.4部及びトルエン79.2部を仕込み、80℃で3時間保持し、次いでV601を0.5部仕込み、さらに同温度で2時間保持した。
【0046】
次いで、酢酸11部を加えた後、水368部を加え、エマルションを得てから更に昇温し、トルエンの留去を行った。
【0047】
次いで、水98部を加え、エピクロロヒドリン15.8部を加え、80℃で1.5時間反応し、水354部を加えて固形分20.2%のカチオン性共重合体P−1を得た。
【0048】
(合成例2〜7)カチオン性共重合体P−2〜P−7の製造
合成例1と同様の反応器に表1に示す配合比で所定のモノマーを仕込み、カチオン性共重合体P−2〜P−7を得た。
【0049】
(合成例8)P−8の製造(特開平4−107564号のカチオン性サイズ剤の製造例)
合成例1と同様の装置を備えた300ccび四つ口フラスコに、スチレンを13.9g、2−エチルへキシル−アクリレートを6.1g、アクリルアミドを11.8g、1,4−ジオキサンを6.2ml仕込み、重合触媒としてアゾビスイソブチロニトリルを320ml添加し、窒素気流下70℃で6時間重合を行った。重合終了後、さらに1,4−ジオキサンを50ml、ジメチルアミン40%水溶液を19.1ml、ホルマリン37%水溶液を20.7ml添加し、70℃で5時間反応させる。反応終了後の樹脂濃度は19.2%であった。この樹脂溶液50gを100mlのビーカーに採取し、氷冷、攪拌下にジメチル硫酸6.3gと1,4−ジオキサン10mlとの混合液を30分間滴下し、更に30分攪拌を継続する。その後、酢酸3ml添加して中和し、透明な溶液を得た。これをP−8とする。
【0050】
(2)ケテンダイマー系サイズ剤の製造
(製造例1)低融点ケテンダイマー系サイズ剤の製造(A−1)
予め90℃で1時間糊化された5%カチオン化澱粉(四級アンモニウム塩で窒素原子を0.3%含有したカチオン化ポテト澱粉)水溶液500部、ナフタレンスルホン酸ホルムアルデヒド縮合物1.6部、及びケテンダイマー(原料脂肪酸組成がパルミチン酸:ステアリン酸=40:60、融点49℃)100部を70℃に加熱し、ホモミキサーにて予備分散させた後、70℃に加熱されたホモジナイザーを用いて圧力300kg/cm2で乳化し、冷却したのち希釈水を加え、固形分20.0%の水性エマルションを得た。
【0051】
(製造例2)高融点ケテンダイマー系サイズ剤の製造(A−2)
製造例1において、ケテンダイマーの原料脂肪酸組成がパルミチン酸:ステアリン酸=5:95であり、融点が59℃であること以外は、前記製造例1と同様にして、固形分20.0%の水性エマルションを得た。
【0052】
(製造例3)低融点ケテンダイマー系サイズ剤の製造(A−3)
製造例1においてケテンダイマーの原料脂肪酸組成がオレイン酸100%であり、融点が−20℃であること以外は前記製造例1と同様にして固形分20.0%の水性エマルションを得た。
【0053】
(3)PPC用紙の製造
(実施例1〜3)
▲1▼原紙の抄造
380mlカナディアン・スタンダード・フリーネスまで叩解したパルプ(広葉樹対針葉樹のパルプ比が8対2である混合パルプ)を2.5%のスラリーとし、これに対パルプ1%(絶乾重量基準)の炭酸カルシウム(奥多摩工業(株)製、製品名:TP121S)と1%のタルク(富士タルク工業(株)、製品名:NDタルク)とを添加した。
【0054】
これに、対パルプ0.5%(絶乾重量基準)の硫酸バンド、対パルプ0. 5%(絶乾重量基準)の両性デンプン(ナショナルスターチ社製、製品名:Cato3210)を添加し、さらに表2に示すケテンダイマー系サイズ剤及び実施例用のカチオン性共重合体を、それぞれ対パルプ0.05%及び0.15%(いずれも絶乾重量基準)を順次に添加した後、pH7.5の希釈水でこのパルプスラリーを濃度0.25%まで希釈した。その後、希釈したパルプスラリーに対パルプ4%(絶乾重量基準)の炭酸カルシウム(奥多摩工業(株)製、製品名:TP121S)、対パルプ0.01%の歩留り向上剤(ハイモ社製、製品名:NR12MLS)を添加し、ノーブルアンドウッド抄紙機で、坪量64g/m2となるように抄紙した。尚、このときの抄紙pHは7.5であった。湿紙の乾燥は、ドラムドライヤーを用いて80℃で70秒間の条件で行った。抄造された紙について、以下の表面塗工を行なった。
【0055】
▲2▼塗工液の調整方法
酸化澱粉(MS3800 日本食品化工(株)製)を濃度10%に水で希釈し、95℃で糊化を行ない、下記の固形分になるように塗工液を調整した。
【0056】
塗工液の固形分濃度
酸化澱粉:6%
表面サイズ剤(SS316 日本PMC社製):0.2%
食塩:0.2%
▲3▼表面塗工
前記▲1▼で抄造した紙に、前記▲2▼で配合した塗工液をサイズプレスを用いて塗工し、PPC用紙を得た。
【0057】
(比較例1〜10) 表2に示すケテンダイマー系サイズ剤及び比較例用のカチオン性共重合体を使用する以外は前記実施例と同様な方法でPPC用紙(D〜M)を得た。
【0058】
(3)PPC用紙の評価方法 ▲1▼サイズ度評価
サイズ度はJIS P8122に準じてステキヒト法で測定した。尚、測定は、表面塗工前後で行なった。
【0059】
▲2▼摩擦係数の評価
JIS P8147に準じて摩擦係数を測定した。
【0060】
▲3▼トナー接着性の評価
トナー接着性は、PPC複写機(富士ゼロックス(株)製、製品名:V555)で複写した画像部(ベタ部分)に市販の市販の粘着テープ(メンディングテープ、ニチバン(株)製)を300g/cmの線圧で貼付け、1cm/秒の速度で剥離した際の、剥離前の画像濃度に対する剥離後の画像濃度の比で判定した。PPC用紙としては、0.7以上のトナー接着性が必要とされている。なお、画像濃度の測定にはマクベスインク濃度計を使用した。
【0061】
▲4▼ロール汚れの評価
抄紙に用いる紙料をロール汚れ試験機(抄紙装置の汚れを試験する試験装置であり、図1に概略説明図を示す)に供給して4時間後のプレスロールの汚れ具合を調べた。汚れの評価は目視で行い、プレスロールの汚れが著しいものを「×」、汚れがあるものを「△」、汚れがほとんどないものを「○」とする評価で表示した。
【0062】
なお、図1は、紙料投入口1から紙料をワイヤー装置2に順次供給し、重力脱水した後、第1ロール3と主ロール4でプレスし、さらに主ロール4と第2ロール5でプレスして脱水した湿紙6を得る装置を示し、その具体的構造は以下の通りである。
主ロール:直径25cm、幅40cm
第1ロール:直径14.5cm、幅40cm
第2ロール:直径10cm、幅40cm
ワイヤー:幅35cm
この装置において第1ロール、第2ロールの主ロールに対する圧はそれぞれロールの自重によるもので、第2ロール通過後の湿紙の水分率は60%である。試験条件は、抄速1.5m/分、紙料温度45℃、ロール温度34〜36℃、抄幅15cmとした。第2ロールに対する汚れを目視により調べた。
【0063】
▲5▼離解試験
評価のために得た紙を1cm角に切断し、イオン交換水に浸漬し3000rpm、4分間攪拌して処理後の解れた状態を観察した。
【0064】
十分ほぐれているものを○、あまりほぐれていないものを×とした。なお、通常の使用に耐えうるものは△又は○である。
【0065】
▲6▼インクジェット適性試験評価
キャノン株式会社製のバブルジェットプリンターであるBJ−220JCを用いて以下の方法にて行なった。
【0066】
(フェザリング)
試験紙に直交する線幅一定の直線及び文字を印字し、目視にて直線及び文字の外縁のにじみを評価した。フェザリングの全くないものを○とし、インクが滲んでしまって文字の判別がつかないものを×とした。通常の使用に耐えうる印字品質は△又は○である。
【0067】
(印字濃度)
試験紙にベタ印刷をし、ベタ部分の印字濃度をマクベスインク濃度計で測定した。1.3以上のものを○とし、1.3未満で1.25以上であるものを△、1.25未満のものを×とした。なお、通常の使用に耐えうる印字濃度は△又は○である。
【0068】
(総合評価)
◎は非常に優れていることを、○は優れていることを、△は通常の使用に耐えうることを、×は通常の使用が困難であることを示す。
【0069】
【表1】
【0070】
(注) St:スチレン、MMA:メチルメタアクリレート、BMA:ブチルメタアクリレート、DM:ジメチルアミノエチルメタクリレート、DPA:N,Nジメチルアミノプロピルアクリルアミド、EPI:エピクロロヒドリン、BzCl:塩化ベンジル
【0071】
【表2】
【0072】
【表3】
【0073】
【発明の効果】
本発明によると、抄造直後のサイズ効果が優れ、損紙の離解性が良く、さらに成紙の摩擦係数及びトナー接着性に優れ、かつインクジェット印刷適性に優れたPPC用紙を得ることができる。
【0074】
本発明によると上記のように優れたインクジェット適性の優れたPPC用紙を製造する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、ロール汚れ試験機械を示す説明図である。
【符号の説明】
1・・・紙料投入口、2・・・ワイヤー装置、3・・・第1ロール、4・・・主ロール、5・・・第2ロール、6・・・湿紙
Claims (3)
- パルプ繊維、ケテンダイマー系サイズ剤、カチオン性共重合体及び填料を主成分としてなり、前記カチオン性共重合体が、モノマー単位として、70〜87モル%のスチレン類と、10〜3モル%のアルキル(メタ)アクリレート類と、10〜20モル%の、三級アミノ基を有するモノマーとを共重合した後に三級アミノ基部分をエピハロヒドリンで四級化してなることを特徴とするインクジェット適性の優れたPPC用紙。
- 前記ケテンダイマー系サイズ剤が、融点55℃未満のケテンダイマーを原料にしてなる前記請求項1に記載のインクジェット適性の優れたPPC用紙。
- (A)ケテンダイマー系サイズ剤と、(B)モノマー単位として、70〜87モル%のスチレン類と10〜3モル%のアルキル(メタ)アクリレート類と10〜20モル%の、三級アミノ基を有するモノマーとを共重合した後に三級アミノ基部分をエピハロヒドリンで四級化してなるカチオン性共重合体とを、抄紙工程で使用することを特徴とするインクジェット適性の優れたPPC用紙の製造方法。
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