JP4577424B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置に関する。
感光体や中間転写体等の像担持体に担持されたトナーを転写部において用紙に転写し、用紙に転写されたトナーを定着部において加熱定着させる画像形成装置が知られている。
図11に従来の画像形成装置200の転写部210及び定着部220の概略を示す。
転写部210は、トナーを担持する感光体ドラム211と、転写ベルト212と、ローラ213,214、215と、を有している。感光体ドラム211とローラ213とは、用紙Pの搬送経路を間に挟む形で互いに外周面同士が対向するように配置されている。用紙Pは、感光体ドラム211とローラ213との対向部分において感光体ドラム211と転写ベルト212との間に挟み込まれ、矢印の方向に搬送される。この搬送過程で、感光体ドラム211のトナー像が用紙Pに転写される。
定着部220は、熱源を有する定着ローラ221と、定着ベルト222と、ローラ223,224、225と、を有している。定着ローラ221とローラ223とは、用紙Pの搬送経路を間に挟む形で互いに外周面同士が対向するように配置されている。用紙Pは、定着ローラ221とローラ223との対向部分から用紙Pの搬送方向の上流側にかけて定着ローラ221と転写ベルト222との間に挟み込まれ、矢印の方向に搬送される。この搬送過程で、定着ローラ221により用紙Pのトナー像が加熱定着される。
転写ベルト212及び定着ベルト222は、それぞれ環内に設けられた各ローラの駆動によって稼動する。各ベルトは稼動に伴い、ベルトの幅方向側に位置ずれを生ずることがある。当該位置ずれは、ベルトのよじれ、波打ち等を生じさせ、これによって感光体ドラム211や定着ローラ221と用紙Pとの接触不良や画像ずれ、光沢荒れ等の各種不良を起こすことがある。当該不良を防止するため、当該位置ずれを抑止または修正するための構成が画像形成装置に設けられる。例えば、各ベルトの幅方向の両側部にガイド部材を設けてベルトの位置ずれを抑止する構成がある(例えば特許文献1)。他に、各ベルトの環内のローラのうちいずれか一本についてベルトに対する角度を変更可能に設け、当該角度を変更することでベルトの幅方向の位置を誘導して制御する構成がある(例えば特許文献2)。
このうち、特許文献1のようにガイド部材によりベルトの幅方向の位置ずれを抑止する構成の場合、ベルトが大きく位置ずれを起こした場合、ベルトがガイド部材を乗り越えて位置ずれを起こすことがある。従って、確実にベルトの位置制御を行いたい場合、特許文献2のようにローラの角度制御によってベルトの幅方向の位置制御を行う構成をとる。
ところで、近年、画像形成装置の小型化のため、転写部210によって用紙Pが挟み込まれる位置(以後「転写ニップ」と称する)と、定着部220によって用紙Pが挟み込まれる位置(以後「定着ニップ」と称する)との間隔Eが、用紙Pの搬送方向の幅よりも小さくされた画像形成装置がある。この画像形成装置では、用紙Pが転写ニップと定着ニップの両方に挟まれるタイミングが生じ得る。用紙Pが転写ニップと定着ニップの両方に挟持されているときにローラの角度による各ベルトの幅方向の位置制御が行われると、用紙Pの歪みが生ずることがある。以下、当該歪みについて図12を用いて説明する。
図12に、用紙Pに歪みが生ずる場合の一例を示す。用紙Pは、転写ニップGの位置で転写部210に挟み込まれ、定着ニップHの位置で定着部220に挟み込まれている。このとき、転写ベルト212と定着ベルト212とがそれぞれ異なる方向に位置制御された場合、用紙Pは転写ニップGと定着ニップHとの位置で互いに逆方向に引張られ、転写ニップGと定着ニップHとの間の部分で歪みを生じる。当該歪みはトナーの定着不良を生じさせることがある他、用紙Pが歪んだまま定着部220に挟み込まれることで用紙に皺を生じさせることがある等、画像形成における各種不良や品質低下の原因となり得る。
そこで、定着部に用紙がある場合、ベルトの位置ずれを修正するためのローラの角度制御を禁止する構成がある(例えば特許文献3)。
特開平3−25477号公報 特開平8−262903号公報 実開平5−30854号公報
しかしながら、特許文献3の構成を用いる場合、画像形成装置の生産性が低下することがある。何故ならば、画像形成に不良が生じうる程のベルトの位置ずれが生じた場合には、用紙に対する画像形成処理の途中であっても用紙に対する転写、定着を一時中断してベルトの位置制御を行わなければならないためである。特に、複数の用紙に連続して画像を形成する等の処理を行う場合、当該中断によって画像形成装置の生産性は著しく低下する。
本発明は、用紙の歪みや生産性の低下を生じさせることなく良好な画像形成を行える画像形成装置を提供することを目的とする。
請求項1記載の発明による画像形成装置は、用紙の搬送方向上流側に設けられ転写ニップを有する転写部と、前記搬送方向下流側に設けられ定着ベルトによる定着ニップを有する定着部と、前記定着ベルトの幅方向位置を変更する定着ベルト位置変更機構部と、前記定着ベルトの幅方向位置に応じて前記定着ベルト位置変更機構部を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記用紙が前記転写部の転写ニップと前記定着部の定着ニップの双方に同時に挟まれている場合と、同時に挟まれていない場合との両方の場合において前記定着ベルトの幅方向位置を変更可能とするものであって、前記用紙が前記転写部の転写ニップと前記定着部の定着ニップの双方に同時に挟まれている場合、同時に挟まれていない場合よりも前記定着ベルトの幅方向位置の変更量を小さくするように制御することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項に記載の画像形成装置において、前記用紙が前記定着部の定着ニップに挟まれている場合、前記用紙が前記転写部の転写ニップと前記定着部の定着ニップのいずれにも挟まれていない場合よりも前記定着ベルトの幅方向位置の変更量を小さくするように制御することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1又は2に記載の画像形成装置において、前記定着ベルト位置変更機構部は、前記定着ベルトを張架する第1のステアリングローラを有し、前記第1のステアリングローラの回動角度の変更により前記定着ベルトの幅方向位置を変更することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項1からのいずれか一項に記載の画像形成装置において、転写ベルトによる転写ニップを有する前記転写部と、前記転写ベルトの幅方向位置を変更する転写ベルト位置変更機構部と、を備え、前記制御部は、前記用紙が前記転写部の転写ニップと前記定着部の定着ニップの双方に同時に挟まれている場合と、同時に挟まれていない場合との両方の場合において前記転写ベルトの幅方向位置を変更可能とするものであって、前記用紙が前記転写部の転写ニップと前記定着部の定着ニップの双方に同時に挟まれている場合、同時に挟まれていない場合よりも前記転写ベルトの幅方向位置の変更量を小さくするように制御することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項に記載の画像形成装置において、前記制御部は、前記用紙が前記定着部の定着ニップに挟まれている場合、前記用紙が前記転写部の転写ニップと前記定着部の定着ニップのいずれにも挟まれていない場合よりも前記転写ベルトの幅方向位置の変更量を小さくするように制御することを特徴とする。
請求項記載の発明は、請求項4又は5のいずれか一項に記載の画像形成装置において、前記転写ベルト位置変更機構部は、前記転写ベルトを張架する第2のステアリングローラを有し、前記第2のステアリングローラの回動角度の変更により前記転写ベルトの幅方向位置を変更することを特徴とする。
請求項の発明は、請求項1からのいずれか一項に記載の発明において、前記転写部は、転写ローラによる転写ニップを有することを特徴とする。
本発明によれば、用紙の歪みや生産性の低下を生じさせることなく良好な画像形成を行える画像形成装置を提供できる。
(第1の実施形態)
以下、図を参照して本発明の実施の形態の例を詳細に説明する。
図1に、第1の実施形態による画像形成装置1の概略断面構成図を示す。
図1に示すように、画像形成装置1は、原稿から画像を読み取り、読み取った画像を用紙Pに画像形成して出力するコピー機能や、外部装置等から画像データを含むページデータや各画像データの画像形成条件等を含むジョブを受信し、受信したジョブに基づいて画像を用紙P上に形成して出力するプリント機能等を備えている。図1に示すように、画像形成装置1は、画像読取部20、プリント部40等を備えて構成される。
画像読取部20は、ADF(Auto Document Feeder)と称される自動原稿送り部21と読取部22とを備える。自動原稿送り部21の原稿トレイ21aに載置された原稿dは、読取個所であるコンタクトガラスに搬送され、光学系により原稿dの片面又は両面の画像が読み取られ、CCD(Charge Coupled Device)22aにより原稿dの画像が読み取られる。ここで、画像とは、図形や写真等のイメージデータに限らず、文字や記号等のテキストデータ等も含む意である。
画像読取部20により読み取られた画像(アナログ画像信号)は、後述する制御部90に出力され、制御部90においてA/D変換される等の各種画像処理が施された後、プリント部40に出力される。
プリント部40は、入力されたプリントデータに基づいて、電子写真方式の画像形成処理を行うものであり、給紙部41、搬送部42、画像形成部43、定着部60、搬出部45、搬出待機部46を備えて構成される。
給紙部41は、複数の給紙トレイ41a、給紙手段41b、手差しトレイ41c等を備える。給紙トレイ41aは、給紙トレイ41a毎に用紙の斤量やサイズ等に基づいて識別された規格用紙や特殊用紙、差込用紙等の用紙Pが予め設定された種類毎に格納されており、給紙手段41bによって用紙Pを最上部から一枚ずつ搬送部42に向けて搬送する。手差しトレイ41cは、ユーザのニーズに合わせて様々な種類の用紙Pを積載可能な給紙トレイであり、給紙ローラによって積載された用紙Pを最上部から一枚ずつ搬送部42に向けて搬送する。
搬送部42は、給紙トレイ41a又は手差しトレイ41cから搬送された用紙Pを、複数の中間ローラ、レジストローラ42a等を経て二次転写ベルト51へと搬送する。レジストローラ42aは、二次転写ベルト51に搬送される用紙を一時的に待機させる第1待機部として機能し、二次転写ベルト51は、中間転写体(中間転写ベルト43b)上のトナー画像を用紙に二次転写する二次転写部として機能する。
また、搬送部42は、搬送路切換板により、片面画像形成処理済みの用紙Pを両面搬送路に搬送し、再び中間ローラ、レジストローラ42aを経て二次転写ベルト51へと搬送する。この二次転写ベルト51により、後述する中間転写ベルト43bに一次転写されたトナー画像が用紙P上に二次転写される。
画像形成部43は、例えば4色(イエロー(Y)、マゼンダ(M)、シアン(C)、ブラック(K))の画像を形成する際に、夫々異なる色のトナーを充填可能な色毎の画像形成部43Y、43M、43C、43Kと、中間転写ベルト43bと、クリーニング部50と、を備えて構成されている。
例えば、画像形成部43Yは、感光体ドラムの周囲に配置された帯電装置、露光装置、現像装置、画像データに基づく静電潜像が現像されたトナー画像を中間転写ベルト43b上に一次転写する一次転写部として機能する一次転写ローラ43Ya、クリーニング装置を備え、イエロー(Y)の画像を形成する。
具体的には、帯電装置により帯電された感光体ドラムに、露光装置からイエロー(Y)の画像データに応じた光を照射して静電潜像を形成する。そして、現像装置は、静電潜像が形成された感光体ドラムの表面に帯電したイエロー(Y)のトナーを付着させて静電潜像を現像する。現像装置によりトナーが付着された感光体ドラムは、一次転写ローラ43Yaが配置された転写位置へ一定速度で回転されながら中間転写ベルト43bに一次転写される。中間転写ベルト43bにトナーが一次転写された後、クリーニング装置が、感光
体ドラムの表面の残留電荷や残留トナー等を除去する。
画像形成部43M、43C、43Kは、画像形成部43Yと同様の構成を備え、マゼンタ(M)、シアン(C)、ブラック(K)の画像をそれぞれ形成する。
中間転写ベルト43bは、複数のローラに懸架され回転可能に支持された半導電性エンドレスベルトであり、駆動ローラ等のローラの回転に伴って駆動され、移動する。
この中間転写ベルト43bは、各画像形成部43Y、43M、43C、43Kの一次転写ローラ43Ya、43Ma、43Ca、43Kaによりそれぞれの感光体ドラムに圧着される。これにより各感光体ドラムの表面に現像された各トナーは、各一次転写ローラ43Ya、43Ma、43Ca、43Kaによる転写位置で中間転写ベルト43bに一次転写され、二次転写ローラ52による転写位置で用紙Pにイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの各トナーが順次重ねて二次転写される。二次転写ローラ52は、中間転写ベルト43bに一次転写されたトナー画像を用紙P上に二次転写する二次転写部として機能する。
そして、中間転写ベルト43bは、二次転写ローラ52により用紙Pにトナー画像を二次転写した後、用紙Pを曲率及び静電的に分離して、クリーニング部43dにより残留トナーが除去される。
定着部60は、熱源61aを有する回転定着部材61と、当該回転定着部材61に圧接して定着ニップH1(図3参照)を形成する定着ベルト62とが、用紙Pに二次転写されたトナー像を加熱定着する。
搬出部45は、複数の排紙ローラと、搬出口45aと、排紙面切替経路45bとを有し、搬送路切換板により、トナー像が定着された用紙Pを排紙ローラに挟持させて搬出口45aから搬出待機部46へ搬出したり、トナー像が定着された用紙Pを排紙ローラに挟持させて搬出待機部46に排紙する用紙の用紙面を切り替える排紙面切替部として機能する排紙面切替経路45bに搬送した後に搬出口45aから搬出待機部46へ搬出する。
搬出待機部46は、二次転写ローラ42bと排紙トレイ47との間に設けられ、複数の排紙ローラと、第1搬出路46aと、第2搬出路46bとを有し、搬送路切換板により、搬出口45aから搬入された用紙を第1搬出路46a又は第2搬出路46bに搬送させた後に排紙トレイ47に排紙させる。
第1搬出路46aは、搬出口45aから搬入された用紙を搬出口45aから搬入された用紙面と同一の面で排紙トレイ47に排紙する経路である。第2搬出路46bは、搬出口45aから搬入された用紙を一時的に待機させる第2待機部として機能し、所定のタイミングで排紙トレイ47に排紙する経路であり、第1搬出路46aを経て排紙トレイ47に搬出された用紙面とは逆の面で排紙トレイ47に排紙する経路である。
用紙Pの搬送方向について二次転写ベルト51の上流側において、用紙Pの位置を認識するための用紙位置検知部80が設けられている。用紙位置検知部80は、搬送部42において搬送される用紙Pの通過を検知するとその旨の信号(以下、検知信号と称する)を出力する。検知信号は後述する制御部90(図2参照)に入力される。
図2に画像形成装置1の機能ブロック図を示す。画像形成装置1は、制御部90と、通信部110と、画像メモリ120と、操作表示部130と、フォトセンサ55,66と、ステッピングモータ75,76と、を有する。
制御部90は、CPU91、RAM92及びROM93等を有し、これらは互いにバス94で接続されている。制御部90は、ROM93等から処理内容に応じたソフトウェアを呼び出してRAM92にロードして当該ソフトウェアを実行する所謂ソフトウェア処理により、画像形成装置1の動作制御を行う。
制御部90は、画像読取部20、プリント部40、用紙位置検知部80、通信部110、画像メモリ120、操作表示部130、フォトセンサ55,66及びステッピングモータ75,76等とバス150を介して接続され、各部の入力に基づき各部を制御して画像形成装置1の動作制御を行う。
例えば、制御部90は、用紙位置検知部80の検知信号を入力されると、検知信号の入力タイミングと当該タイミングからの経過時間に基づき用紙Pの位置を算出し、用紙Pの位置に応じた処理を行う。
通信部110は、外部機器(例えばPC等)と接続可能なインターフェイス等(例えばNIC(Network Interface Card)等)を有し、画像形成装置1と外部機器との通信を可能とする。例えば、PC等から送信された画像データは通信部110を介して画像形成装置1に受信され、画像メモリ120に格納される。
画像メモリ120は、画像形成装置1で用紙Pに形成する画像データを格納する記憶領域であり、記憶装置(例えば揮発メモリ等)で構成される。画像読取部から読み取られた画像データや、通信部110を介して送信された画像データは画像メモリ120に記憶される。制御部90は画像メモリ120に記憶された画像データに基づき用紙Pに画像を形成する。
操作表示部130は、LCD(Liquid Crystal Display)やタッチパネル等を有し、画像形成装置1に関する各種情報表示やオペレータによる各種入力操作等を行える。
フォトセンサ55,66及びステッピングモータ75,76は、二次転写ベルト51と定着ベルト62の幅方向の位置制御に関する構成である。以下、二次転写ベルト51と定着ベルト62の構成及びその幅方向の位置制御について詳説する。
図3に二次転写部及び定着部60の詳細を示す。
二次転写ベルト51は、環状のベルト部材であり、その環内に二次転写ローラ52と、従動ローラ53と、ステアリングローラ54と、が配接されている。二次転写ローラ52、従動ローラ53、及びステアリングローラ54の協働により二次転写ベルト51は張架される。二次転写ローラ52はモータ等の駆動部(図示略)の駆動により回転し、二次転写ベルト51を駆動する。二次転写部では、二次転写ベルト51と中間転写ベルト43bとによって用紙Pが挟まれる転写ニップG1が形成され、当該位置で二次転写ローラ52による二次転写が行われる。
二次転写ローラ52とステアリングローラ54との間にフォトセンサ55が設けられている。
定着ベルト62は、環状のベルト部材であり、その環内に定着ベルト62を張架する定着ベルト駆動ローラ63と、従動ローラ64と、ステアリングローラ65と、が配接されている。定着ベルト駆動ローラ63、従動ローラ64及びステアリングローラ65の協働により定着ベルト62は張架される。定着ベルト駆動ローラ63はモータ等の駆動部(図示略)の駆動により回転し、定着ベルト62を駆動する。
従動ローラ64とステアリングローラ65との間にフォトセンサ66が設けられている。
定着ベルト62を挟んで、回転定着部材61と対向する位置に圧接部材67が設けられている。圧接部材67は、ばね68の弾性により回転定着部材61側へ付勢される。これによって、回転定着部材61と定着ベルト62とは協働により用紙Pを挟み込む定着ニップH1を形成する。
用紙Pの搬送方向に沿った方向について、転写ニップG1と定着ニップH1との間の幅は、画像形成装置1で用いることが可能な用紙Pの搬送方向に沿った方向の最大長よりも小さい。つまり、用紙Pの搬送方向に沿った方向の最大長によっては、転写ニップG1と定着ニップH1の両方で用紙Pが挟持されることがあり得る。
次に、二次転写ベルト51及び定着ベルト62の幅方向の位置を制御する仕組みについて、定着ベルト62の位置制御に関する構成に基づき説明する。
図4にステアリングローラ角度変更部70の斜視構成図を示す。ステアリングローラ65は、定着ベルト62の稼動方向に対する配接角度をステアリングローラ角度変更部70によって変更可能に設けられる。ステアリングローラ角度変更部70は、回動部材71、回動ギア73、支持部74及びステッピングモータ75を有する。
ステアリングローラ65は、その軸部の一端65bを回動部材71のU溝部71aによって支持される。回動部材71は、定着ベルトの幅方向に沿った方向の軸部71bを軸中心として回動可能に支持される。回動部材71は、回動ギア73と噛合するギア部71cを有する。
回動ギア73はステッピングモータ75と連結され、ステッピングモータ75の駆動によりその回動角度が変位する。回動部材71は回動ギア73の回動角度に応じた回動角度に回動、支持され、これによってステアリングローラ65の一端65bを回動、支持する。
ステアリングローラ65の軸部の他端65cは画像形成装置1内のフレームに設けられた支持部74に支持される。支持部74はステアリングローラ65を回転可能に支持すると共に、回動部材71によるステアリングローラ65の一端側の回動動作を可能とする状態でステアリングローラ65を支持する。これによってステアリングローラ65の一端65b側は図2に示す矢印Qのように回動動作可能に設けられ、定着ベルト62の稼動方向に対する配接角度を変更可能となる。
図5に図3のV方向から見た場合のステアリングローラ65の軸角度と定着ベルト62との関係の説明図を示す。図5において、定着ベルト62の幅方向の中心線が位置することが望ましい位置を一点破線Lで示す。一点破線Lは、例えば回転定着部材61と定着ベルト62とが最も良好に圧接される定着ベルト62の幅方向の位置である。
ステアリングローラ65の一端65bが他端65cよりも定着ベルト62の稼動方向F側(図5の−(マイナス)方向)に回動すると、定着ベルト62はステアリングローラ65の他端65c側に誘導される。一方、ステアリングローラ65の一端65bが他端65cに対して定着ベルト62の稼動方向Fと逆側(図5の+(プラス)方向)に回動すると、定着ベルト62はステアリングローラ65の一端65b側へと誘導される。従って、ステアリングローラの回動角度を制御することで、定着ベルト62の幅方向の位置はその中心線が一点破線Lと重なるよう補正される。
図6にフォトセンサ66と定着ベルト62の位置関係を示す。図6は、図3のW−W断面図である。
図6に示すように、フォトセンサ66は、発光素子S1〜S3と、受光素子R1〜R3とを有する。発光素子S1〜S3と受光素子R1〜R3とは定着ベルト62を挟んで対向する位置に設けられている。発光素子S1〜S3はそれぞれ受光素子R1〜R3に向けて光(例えば赤外線等)を照射する。受光素子R1〜R3はそれぞれ発光素子S1〜S3から照射された光(以下、照射光と称する)の検知の有無を示す信号を出力する。当該信号は制御部90に入力される。
発光素子S1〜S3と受光素子R1〜R3のいずれか又は複数の間に定着ベルト62が位置すると、定着ベルト62によって受光素子R1〜R3に対する発光素子S1〜S3の照射光の射線T1〜T3のいずれか又は複数が遮られ、受光素子R1〜R3のいずれか又は複数による照射光の検知がなされない。従って、フォトセンサ66の受光素子R1〜R3による照射光の検知パターンは、定着ベルト62の幅方向の位置に応じて変化する。
以下の説明において、フォトセンサ66が設けられた側の定着ベルト62の幅方向の端部の位置について、定着ベルト62に対して射線T1よりも外側をA1領域、射線T1と射線T2との間をA2領域、射線T2と射線T3との間をA3領域、射線T3よりも内側をA4領域とする。
図7に、フォトセンサ66の受光素子R1〜R3の光の検知の有無パターンと、図6に示す定着ベルト62の幅方向の位置との対応関係を表形式で示す。図7及び以下の記載において、受光素子R1〜R3がそれぞれ照射光を検知した場合をON、検知しなかった場合をOFFとする。
図7に示すように、定着ベルト62は幅方向の位置について、受光素子R1〜R3の全てがONの場合、図4のA4領域に位置する。同様に、受光素子R1,R2がON、受光素子R3がOFFの場合、図4のA3領域に位置する。受光素子R1がON、受光素子R2,R3がOFFの場合、図4のA2領域に位置する。受光素子R1〜R3の全てがOFFの場合、図4のA1領域に位置する。
フォトセンサ66の動作制御は、制御部90によって行われる。制御部90は、フォトセンサ66を動作させることで定着ベルト62の幅方向の位置測定を行う。
制御部90は、フォトセンサ66の信号に基づき定着ベルト62の幅方向の位置を認識する。制御部90は、定着ベルト62の幅方向の位置に基づきステアリングローラ65の回動角度を制御する。このとき、制御部90は用紙位置検知部80の検知信号に基づき用紙Pが転写ニップG1、定着ニップH1のいずれか又は両方に位置するかどうか判別し、その判別結果に応じてステアリング制御量テーブルを呼び出す。以下、図8(a)、(b)を用いてステアリング制御量テーブルについて説明する。
図8(a)にステアリング制御量テーブルを示す。
ステアリング制御量テーブルは定着ベルト62の幅方向の位置と制御部90によるステアリングローラ65の回動角度の変更量との対応関係を示すテーブルである。ステアリング制御量テーブルは、ROM93に記憶され、制御部90によるステアリングローラ65の回動角度制御に際してCPU91によって呼び出され、読み込まれる。図8(a)のステアリング制御量テーブル及び以下の説明において、転写ニップG1及び定着ニップH1のいずれにも用紙Pが挟まれていない状態を「紙拘束無」、転写ニップG1又は定着ニップH1のいずれか一方で用紙Pが挟まれた状態を「いずれか一方に紙拘束有」、転写ニップG1及び定着ニップH1の両方で同時に用紙Pが挟まれた状態を「両方に紙拘束有」とする。
図8(b)に、ステアリング制御量テーブルにおけるステアリングローラの回動角度の変更量とステアリングローラ65の軸角度との対応関係を表形式で示す。図8(b)の軸角度は、ステアリングローラ65の回転軸の回動角度を示す。当該回動角度について、図5に示す定着ベルト62とステアリングローラ65の位置関係において定着ベルト定着62の稼動方向Fと直交する角度を0[度]、マイナス方向の回動角度を−(マイナス)の角度、プラス方向の回動角度を+(プラス)の角度とする。定着ベルト62の以下の説明において、図8(b)に示すように、ステアリングローラ65の回動角度を変更しない場合を0、0.5[度]変更する制御を1段階、1[度]変更する制御を2段階、2[度]変更する制御を4段階とする。
制御部90は定着ベルト62の幅方向の位置、転写ニップG1及び定着ニップH1による紙の挟み込みの有無ならびにステアリング制御量テーブルに基づき、ステアリングローラ65の回動角度の変更量を制御する。
制御部90は、ステアリングローラ65の回動角度について、紙拘束無の場合、領域A1〜A4の位置にある定着ベルト62に対し、それぞれ−4段階、−2段階、+2段階、+4段階の回動角度制御を行う。
一方、制御部90はステアリングローラ65の回動角度について、いずれか一方に紙拘束有の場合、領域A1〜A4の位置にある定着ベルト62に対し、それぞれ−2段階、−1段階、+1段階、+2段階の回動角度制御を行う。制御部90はステアリングローラ65の回動角度について、両方に紙拘束有の場合、領域A1〜A4の位置にある定着ベルト62に対し、それぞれ−1段階、0、0、+1段階の回動角度制御を行う。
上記のように、ステアリングローラ65の回動角度の変更量は、紙拘束無の場合に最も大きくなる。従って、ステアリングローラ65のプラス又はマイナスの回動角度制御によって行われる定着ベルト62の幅方向の位置の誘導は紙拘束無の場合に最も顕著となり、定着ベルト62の幅方向の位置補正が速やかに行われる。
一方で、定着ニップH1に用紙Pが挟まれているときにステアリングローラ65の回動角度の変更量を大きくすると、回転定着部材61と定着ベルト62との協働による用紙Pへの圧接力と、定着ベルト62の幅方向の移動ベクトルとを同時に受けることにより、用紙Pに歪みやしわが生ずることがある。特に、両方に紙拘束有の場合は用紙Pの搬送方向の上流側端及び下流側の双方が挟持されることによって、当該歪みやしわが生じやすくなる。従って、制御部90は、いずれか一方又は両方に紙拘束有の場合にステアリングローラ65の回動角度の変更量を紙拘束無の場合に比して小さくする。
特に、両方に紙拘束有の場合、定着ベルト62の幅方向の移動に伴う用紙Pの歪みやしわの生じやすさが大きくなるので、ステアリングローラ65の回動角度の変更量をいずれか一方に紙拘束有の場合に比してさらに小さくする。
次に、画像形成装置1の動作制御、特にステアリングローラ65の回動角度の制御に関する処理について図9のフローチャートを用いて説明する。
画像形成装置1による用紙Pへの画像の形成が開始されると、制御部90は定着ベルト62を稼動させる(ステップS1)。
制御部90は、フォトセンサ66を動作させてベルト位置測定を行う(ステップS2)。フォトセンサ66の受光素子R1〜R3は光の検知の有無を示す信号を出力する。制御部90は、フォトセンサ66から入力された信号に基づき定着ベルト62の幅方向の位置を認識する(ステップS3)。
制御部90は、用紙位置検知部80の検知信号の有無に基づき、用紙Pが定着ニップH1、転写ニップG1内にあるか否かを判別する(ステップS4〜S6)。同一のタイミングで用紙Pが定着ニップH1内にあり(ステップS4:YES)、かつ、転写ニップG1内にある場合(ステップS5:YES)、即ち、用紙Pが転写ニップG1と定着ニップH1の双方に同時に挟まれている場合、制御部90はステアリング制御量テーブルの「両方に紙拘束有」を参照する(ステップS7)。用紙Pが定着ニップH1内にあり(ステップS4:YES)、かつ、転写ニップG1内にない場合(ステップS5:NO)又は用紙Pが定着ニップH1内になく(ステップS4:NO)、かつ、転写ニップG1内にある場合(ステップS5:YES)、制御部90はステアリング制御量テーブルの「いずれか一方に紙拘束有」を参照する(ステップS8)。用紙Pが定着ニップH1内になく(ステップS4:NO)、かつ、転写ニップG1内にない場合(ステップS5:NO)、制御部90はステアリング制御量テーブルの「紙拘束無」を参照する(ステップS9)。
制御部90は、ステップS3で認識した定着ベルト62の幅方向の位置と、ステップS7〜S9のいずれかで参照した制御部90によるステアリングローラ65の回動角度の変更量に基づきステアリングローラ65の回動角度を変更するようステッピングモータ75を制御する(ステップS10)。
制御部90は、定着ベルト62が稼動し続けている場合(ステップS11:YES)、ステップS2〜S10の処理を繰り返す。定着ベルト62が停止すると(ステップS11:NO)、フォトセンサ66によるベルト位置測定を終了し(ステップS12)、処理を終了する。
図4及至図9及び上記によるステアリングローラ65の回動角度の変更制御に関する構成及びフォトセンサ66による定着ベルト62の幅方向の位置検知に関する構成は、ステアリングローラ54、フォトセンサ55及び二次転写ベルト51の関係についても同様である。ステアリングローラ54は、ステッピングモータ76の駆動によりその回動角度が変位する。
上記の実施形態によれば、制御部90は両方に紙拘束有の場合と、そうでない場合とで定着ベルト62の幅方向の位置の変更量を異ならせる。これによって、両方に紙拘束有の場合とそうでない場合のそれぞれについて最適な位置変更量に基づく定着ベルト62の幅方向の位置変更制御を行うことができる。例えば、両方に紙拘束有の場合とそうでない場合の定着ベルト62の各位置変更量について、用紙の歪みが生じない位置変更量とすることで、用紙の歪みを生じさせることなく、また定着ベルト62の位置制御のための画像形成処理の一時中断等の生産性の低下を生じさせることなく良好な画像形成を行える画像形成装置を提供できる。
さらに、制御部90は両方に紙拘束有の場合、そうでない場合よりもステアリングローラ65の回動角度の変更量を小さくするようステッピングモータ75を制御することで、定着ベルト62の幅方向の位置の変更量を小さくする。従って、両方に紙拘束がある状態で定着ベルト62の幅方向の大きな補正が行われた場合に生じうる用紙Pの歪みやしわ等は生じない。加えて、制御部90は両方に紙拘束有の場合にステアリングローラ65の回動角度の変更量を小さくすることで、定着ベルト62の幅方向の補正を行いながら用紙Pに対する画像の形成処理を停止させることなく継続する。よって、用紙の歪みや生産性の低下を生じさせることなく良好な画像形成を行える画像形成装置を提供できる。
さらに、制御部90はいずれか一方に紙拘束有の場合と、紙拘束無の場合とで定着ベルト62の幅方向の位置の変更量を異ならせる。これによって、いずれか一方に紙拘束有の場合と紙拘束無の場合のそれぞれについて最適な位置変更量に基づく定着ベルト62の幅方向の位置変更制御を行うことができる。例えば、いずれか一方に紙拘束有の場合と、紙拘束無の場合との定着ベルト62の各位置変更量について、用紙の歪みが生じない位置変更量とすることで、用紙の歪みを生じさせることなく、また定着ベルト62の位置制御のための画像形成処理の一時中断等の生産性の低下を生じさせることなく良好な画像形成を行える画像形成装置を提供できる。
さらに、制御部90はいずれか一方に紙拘束有の場合、紙拘束無の場合よりもステアリングローラ65の回動角度の変更量を小さくするようステッピングモータ75を制御することで、定着ベルト62の幅方向の位置の変更量を小さくする。いずれか一方に紙拘束有の場合、両方に紙拘束有の場合のように二箇所で挟持された用紙Pが幅方向について互いに異なる方向へ引張られる等による用紙の歪みやしわ等は生じないものの、回転定着部材61と用紙Pを挟み込んだ定着ベルト62が幅方向について大幅に補正を受けると、定着ベルト62に波打ちが生じる等により定着不良や用紙の歪み等が生じることがある。従って、いずれか一方に紙拘束有の場合、紙拘束無の場合よりもステアリングローラ65の回動角度の変更量を小さくすることで、当該定着不良や用紙の歪み等を良好に防止する。
さらに、ステアリングローラ65は転写ニップG1に用紙Pが位置したときに回動角度の変更量を小さくするよう制御される。その後、ステアリングローラ65は転写ニップG1及び定着ニップH1の両方に用紙Pが挟まれたときに回動角度の変更量をさらに小さくするよう制御される。かようにしてステアリングローラ65の回動角度の変更量は段階的に小さく制御される。これによって、定着ニップH1に用紙Pが挟まれたときに当該回転角度が急激に小さく制御された場合に用紙Pが急激に搬送方向を変更されることによって用紙Pが歪み、しわ又は破れ等を生ずることを良好に抑止する。
さらに、定着ベルト62をステアリングローラ65が張架し、ステアリングローラ角度変更部70によるステアリングローラ65の回動角度変更により定着ベルト65の幅方向の位置変更が行われる。ステアリングローラ65は、その回動角度によって定着ベルト62の幅方向について定着ベルト62を任意に誘導できるので、ステアリングローラ65の回動角度に応じて確実にベルトの位置制御を行うことができる。
さらに、制御部90は両方に紙拘束有の場合と、そうでない場合とで二次転写ベルト51の幅方向の位置の変更量を異ならせる。制御部90は両方に紙拘束有の場合と、そうでない場合とで定着ベルト62の幅方向の位置の変更量を異ならせる。これによって、両方に紙拘束有の場合とそうでない場合のそれぞれについて最適な位置変更量に基づく定着ベルト62の幅方向の位置変更制御を行うことができる。例えば、両方に紙拘束有の場合とそうでない場合の二次転写ベルト51の各位置変更量について、用紙の歪みが生じない位置変更量とすることで、用紙の歪みを生じさせることなく、また二次転写ベルト51の位置制御のための画像形成処理の一時中断等の生産性の低下を生じさせることなく良好な画像形成を行える画像形成装置を提供できる。
さらに、制御部90は両方に紙拘束有の場合、そうでない場合よりもステアリングローラ54の回動角度の変更量を小さくするようステッピングモータ76を制御することで、二次転写ベルト51の幅方向の位置の変更量を小さくする。従って、両方に紙拘束がある状態で二次転写ベルト51の幅方向の大きな補正が行われた場合に生じうる用紙Pの歪みやしわ等は生じない。加えて、制御部90は両方に紙拘束有の場合にステアリングローラ54の回動角度の変更量を小さくすることで、二次転写ベルト51の幅方向の補正を行いながら用紙Pに対する画像の形成処理を停止させることなく継続する。よって、用紙の歪みや生産性の低下を生じさせることなく良好な画像形成を行える画像形成装置を提供できる。
さらに、制御部90はいずれか一方に紙拘束有の場合と、紙拘束無の場合とで二次転写ベルト51の幅方向の位置の変更量を異ならせる。これによって、いずれか一方に紙拘束有の場合と紙拘束無の場合のそれぞれについて最適な位置変更量に基づく二次転写ベルト51の幅方向の位置変更制御を行うことができる。例えば、いずれか一方に紙拘束有の場合と、紙拘束無の場合との二次転写ベルト51の各位置変更量について、用紙の歪みが生じない位置変更量とすることで、用紙の歪みを生じさせることなく、また二次転写ベルト51の位置制御のための画像形成処理の一時中断等の生産性の低下を生じさせることなく良好な画像形成を行える画像形成装置を提供できる。
さらに、制御部90はいずれか一方に紙拘束有の場合、紙拘束無の場合よりもステアリングローラ54の回動角度の変更量を小さくするようステッピングモータ76を制御することで、二次転写ベルト51の幅方向の位置の変更量を小さくする。いずれか一方に紙拘束有の場合、両方に紙拘束有の場合のように二箇所で挟持された用紙Pが幅方向について互いに異なる方向へ引張られる等による用紙の歪みやしわ等は生じないものの、中間転写ベルト43bと用紙Pを挟み込んだ二次転写ベルト51が幅方向について大幅に補正を受けると、二次転写ベルト51に波打ちが生じる等により転写不良や用紙の歪み等が生じることがある。従って、いずれか一方に紙拘束有の場合、紙拘束無の場合よりもステアリングローラ54の回動角度の変更量を小さくすることで、当該定着不良や用紙の歪み等を良好に防止する。
さらに、転写ベルト51をステアリングローラ54が張架し、ステアリングローラ角度変更部70によるステアリングローラ54の回動角度変更により転写ベルト51の幅方向の位置変更が行われる。ステアリングローラ54は、その回動角度によって転写ベルト51の幅方向について転写ベルト51を任意に誘導できるので、ステアリングローラ54の回動角度に応じて確実にベルトの位置制御を行うことができる。
なお、本発明の実施の形態は、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
図10に他の実施形態による画像形成装置の二次転写部及び定着部の詳細断面構成図を示す。なお、上述の実施形態と同様の構成については同じ符号を付して説明を省略する。
例えば、図10に示すように、本発明の他の実施形態による画像形成装置は、上記の実施形態の二次転写ベルト51に代えて、中間転写ベルト43bと協働して用紙Pを挟み込む転写ニップを形成する二次転写ローラ59等を有してもよい。この場合、ステアリングローラ65の回動角度の変更量制御による定着ベルト62の幅方向の制御が行われ、二次転写ベルト51について同様に行われていたステアリングローラ54の回動角度の変更量制御は行われない。
なお、上記の各実施形態における画像形成装置の各部の構成は、本発明の特徴を逸脱しない範囲において他の構成に置換可能であることは言うまでもない。例えば、中間転写ベルト43bに代えて、他の像担持体(例えば図11に示す感光体ドラム等)を用いる画像形成装置があげられる。
画像形成装置は、定着ベルト62の幅方向の位置を測定するためのフォトセンサ66に代えて、他のセンサを有してもよい。例えば、定着ベルト62の幅方向の端部へ接触する部材を有し、当該部材への接触の有無等によって定着ベルト62の幅方向の位置を測定可能なセンサでもよい。また、かようなセンサとフォトセンサとを併せて用いてもよい。フォトセンサ55についても同様である。
用紙位置検知部80は発光素子と受光素子との間を通過する用紙Pを検知するフォトセンサであるが、用紙Pの有無を認識できれば他の形態によってもよいことは言うまでもない。例えば、用紙Pの搬送経路に回動可能なレバー部材を設け、当該レバーが搬送される用紙Pの端部と当接すると用紙Pの搬送方向に回動動作することで用紙Pの通過を検知する構成等でもよい。
画像形成装置1において、一つの制御部90がステアリングローラ54,65の両方の回動角度の変更量制御を行っているが、それぞれの回動角度の変更量制御のための制御部を個別に設けてもよい。
ステアリングローラの回動角度の変更量等の各種数値や回動方向、はあくまで一例であり、適宜変更可能であることは言うまでもない。
ステアリングローラは、ベルト(定着ベルトや二次転写ベルト等)に対してその角度を変更可能に設けられればよく、上記の実施形態におけるステアリングローラ角度変更部70の構成に限らない。例えば、ステアリングローラの両端をそれぞれ対向する向きに回動させるよう設け、当該両端のほぼ中央の位置を回動中心としてステアリングローラを回動させる構成等をとってもよい。
第1の実施形態による画像形成装置の概略断面構成図である。 画像形成装置の機能ブロック図である。 二次転写部及び定着部の詳細断面構成図である。 ステアリングローラ角度変更部の斜視構成図である。 図3のV方向から見た場合のステアリングローラの軸角度と定着ベルトとの関係を示す説明図である。 フォトセンサと定着ベルトの位置関係を示す図3のW−W断面図である。 フォトセンサの受光素子R1〜R3の光の検知の有無パターンと、図6に示す定着ベルトの幅方向の位置との対応関係表である。 ステアリング制御量テーブルに関する図である。図8(a)はステアリング制御量テーブル、図8(b)はステアリング制御量テーブルにおけるステアリングローラ制御量とステアリングローラの軸角度との対応関係を示す表である。 ステアリングローラの回動角度の制御に関する処理を示すフローチャートである。 他の実施形態による画像形成装置の二次転写部及び定着部の詳細断面構成図である。 従来の画像形成装置の転写部及び定着部の概略を示す図である。 用紙Pに歪みが生ずる場合の一例を示す図である。
符号の説明
51 二次転写ベルト
54 ステアリングローラ
55 フォトセンサ
61 回転定着部材
62 転写ベルト
65 ステアリングローラ
66 フォトセンサ
70 ステアリングローラ角度変更部
75、76 ステッピングモータ
80 用紙位置検知部
90 制御部
93 ROM

Claims (7)

  1. 用紙の搬送方向上流側に設けられ転写ニップを有する転写部と、前記搬送方向下流側に設けられ定着ベルトによる定着ニップを有する定着部と、前記定着ベルトの幅方向位置を変更する定着ベルト位置変更機構部と、前記定着ベルトの幅方向位置に応じて前記定着ベルト位置変更機構部を制御する制御部と、を備え、
    前記制御部は、前記用紙が前記転写部の転写ニップと前記定着部の定着ニップの双方に同時に挟まれている場合と、同時に挟まれていない場合の両方の場合において前記定着ベルトの幅方向位置を変更可能とするものであって、前記用紙が前記転写部の転写ニップと前記定着部の定着ニップの双方に同時に挟まれている場合、同時に挟まれていない場合よりも前記定着ベルトの幅方向位置の変更量を小さくするように制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記制御部は、前記用紙が前記定着部の定着ニップに挟まれている場合、前記用紙が前記転写部の転写ニップと前記定着部の定着ニップのいずれにも挟まれていない場合よりも前記定着ベルトの幅方向位置の変更量を小さくするように制御することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  3. 前記定着ベルト位置変更機構部は、前記定着ベルトを張架する第1のステアリングローラを有し、前記第1のステアリングローラの回動角度の変更により前記定着ベルトの幅方向位置を変更することを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 転写ベルトによる転写ニップを有する前記転写部と、前記転写ベルトの幅方向位置を変更する転写ベルト位置変更機構部と、を備え、
    前記制御部は、前記用紙が前記転写部の転写ニップと前記定着部の定着ニップの双方に同時に挟まれている場合と、同時に挟まれていない場合の両方の場合において前記転写ベルトの幅方向位置を変更可能とするものであって、前記用紙が前記転写部の転写ニップと前記定着部の定着ニップの双方に同時に挟まれている場合、同時に挟まれていない場合よりも前記転写ベルトの幅方向位置の変更量を小さくするように制御することを特徴とする1からのいずれか一項に記載の画像形成装置。
  5. 前記制御部は、前記用紙が前記定着部の定着ニップに挟まれている場合、前記用紙が前記転写部の転写ニップと前記定着部の定着ニップのいずれにも挟まれていない場合よりも前記転写ベルトの幅方向位置の変更量を小さくするように制御することを特徴とする請求項に記載の画像形成装置。
  6. 前記転写ベルト位置変更機構部は、前記転写ベルトを張架する第2のステアリングローラを有し、前記第2のステアリングローラの回動角度の変更により前記転写ベルトの幅方向位置を変更することを特徴とする請求項4又は5に記載の画像形成装置。
  7. 前記転写部は、転写ローラによる転写ニップを有することを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の画像形成装置。
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