JP4576273B2 - 濾過エレメント内蔵オイルパン - Google Patents
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Description
また、オイルポンプの位置が変更される場合にも、濾過エレメントを有するカバー部材のオイルパン底壁上での配置を変えれば済み、容易に対応できる。つまり、位置変更に対して高い設計自由度を確保できる。
また、前記凹所の上部開口の一部が、オイルをカバー部材の中空内部に流入させる開口部を構成しているので、かかる開口部をわざわざカバー部材に設ける必要がなく、カバー部材の構造を簡素化し、その製作も容易化することができる。
本発明の実施形態の説明に先立って、まず、本発明の実施形態の第1参考例について説明する。
図1は本発明の実施形態の第1参考例に係るオイルパンの内部構造の要部を示す部分斜視図である。
このように、オイルパンP1を合成樹脂製としたことにより、エンジン下部に付設される部品として大きい容積を占めるオイルパンP1を、従来の金属製の場合に比して大幅に軽量化することができ、エンジン全体の軽量化、ひいては車両の軽量化に寄与することができる。
このように、カバー体C1の製造に樹脂成形を適用することで、カバー体C1の上面部5にオイル管Kを容易に一体形成することができる。また、カバー体C1の内部に配設するフィルタ(不図示)を、例えばインサート成形等により一体成形することで、オイル管Kを備えたカバー体C1とフィルタ(不図示)とを一つのユニットとして取り扱うことができる。つまり、部品点数を削減でき、また、フィルタのカバー体C1内部への組込工程をなくすことができ、生産性の向上に寄与することができる。この場合においても、金属材料を用いる場合に比して、カバー体C1を大幅に軽量化することができる。
尚、以下の説明において、前記第1参考例における場合と、同様の構成を備え同様の作用をなすものについては同一の符号を付し、それ以上の説明は省略する。
図2は本発明の実施形態に係るオイルパンの全体斜視図、図3は図2のY3−Y3線に沿ったオイルパンの断面説明図、図4は図2のY4−Y4線に沿ったオイルパンの断面説明図、図5はオイルパンの内部構造の要部を示す部分斜視図、また、図6は本発明の実施形態に係るカバー体の全体斜視図である。
オイルパンP2の長手方向における一端側に偏った所定部位には、底壁W2上にカバー体C2が固定されている。図3〜図5から良く分かるように、前記所定部位に対応する底壁W2には、上方に開口した所定形状の凹所10が形成されている。この凹所10は、図5から良く分かるように、平面視で略矩形状に形成され、その各辺の略中央部分に、上方へ向かうに連れて外側へ傾斜する傾斜部11が設けられている。
前記凹所10は一定の深さを有しており、この凹所10内にオイルが流入してきた場合、オイル中に含まれる金属製の塵埃や切粉等の異物を、凹所10の底部に沈積させることができる。
前記スクリーンS2は、所定メッシュ数(単位面積当たりの開口数)の網状に形成され、一定サイズ以上の塵埃や異物(例えば切粉など)が下流側に通過することを阻止するものである。
このとき、凹所10上端の各傾斜部11はそれぞれ外側に張り出しているので、カバー体C2の下端との間に開口部11hが形成され、この開口部11hからオイルがカバー体C2の中空内部に流入できる。つまり、前記凹所10の上部開口の一部が、オイルをカバー体C2の中空内部に流入させる開口部11hを構成している。
また、前記凹所10の上部開口の一部が、オイルをカバー体C2の中空内部に流入させる開口部11hを構成しているので、かかる開口部をわざわざカバー体C2に設ける必要がなく、カバー体C2の構造を簡素化し、その製作も容易化することができる。
図7は第2参考例に係るオイルパンの全体斜視図、図8は図7のY8−Y8線に沿ったオイルパンの断面説明図、図9はオイルパンの内部構造の要部を示す部分斜視図、また、図10は第2参考例に係るカバー体の全体斜視図である。
一方、図10に示されるように、本参考例に係るカバー体C3は、本発明の実施形態における場合と類似した形状を備えており、下方に開口した略直方体の箱状に形成され、該カバー体C3の上面部25にはオイル管Kが一体的に立設されている。このカバー体C3の平面視における外形寸法は、前記筒状部20の平面視における外形寸法と略同一に設定されている。尚、このカバー体C3の側面部26には、本発明の実施形態における場合と同様に開口部は設けられていない。
また、図9から良く分かるように、前記筒状部20の4つの縦壁21の少なくとも1つには、上方に開口した所定深さの切欠部21hが形成されている。更に、筒状部20の縦壁21の内側部分には、その内縁に沿って、前記フィルタF3を(つまり、フレームT3を)嵌合させる段部22が形成されている。
このとき、縦壁21の前記切欠部21hの上側がカバー体C3の下面部27で閉じられることにより、縦壁21とカバー体C3の側面部26との間に、オイルをカバー体C3の中空内部に流入させる開口部21hが形成される。
尚、フィルタF3の組付方法としては、本発明の実施形態においてフィルタF2がカバー体C2内に組み込まれているように(図3及び図4参照)、フィルタF3をカバー体C3内に組み込むようにしても良い。その場合には、筒状体20の上面に段部22を設ける必要はない。
従って、本参考例によれば、基本的には前記第1参考例における場合と同様の作用効果を奏することができ、しかも、オイル中に含まれる金属製の塵埃や切粉等の異物をフィルタF3に至る前に前記筒状部20の底部に沈積させることができ、当該フィルタF3のスクリーンS3が目詰まりを起こすことを有効に抑制できるのである。
図11は第3参考例に係るオイルパンの全体斜視図、図12は図11のY12−Y12線に沿ったオイルパンの断面説明図、図13はオイルパンの内部構造の要部を示す部分斜視図、また、図14は第3参考例に係るカバー体の全体斜視図である。
この場合、より好ましくは、スクリーンS4及びカバー体C4の両方が共に合成樹脂製の成形体として構成され、両者C4,S4が一体に成形されている。尚、この代わりに、両者C4,S4を別々に成形し、その後に両者C4,S4を溶着または接着などにより一体化しても良い。或いは、スクリーンS4を金属製の例えば金網または多孔板で形成し、この金属製のスクリーンS4をカバー体C4の樹脂成形金型内にセットしておき、所謂インサート成形で両者C4,S4を一体に構成することもできる。
この構成では、オイルは、カバー体C4の上面部35に形成した開口部35hからカバー体C4の中空内部に流入し、スクリーンS4で濾過された上でオイル管K側に向かうことになる。
尚、カバー体C4の上面部35に設けた開口部35h及びスクリーンS4と同様の開口部およびスクリーンを、カバー体C4の上面部35だけでなく側面部36にも設けるようにしても良い。
この第4参考例では、オイルパンP5の底壁W5に、第3参考例におけるような筒状部は設けられておらず、底壁W5は平坦に形成されている。また、カバー体C5には、上面部45ではなく、側面部46に開口部46hがそれぞれ形成されており、第3参考例における場合と同様の方法で、スクリーンS5が前記開口部46hを覆うようにカバー体C5と一体的に設けられている。
この構成では、オイルは、カバー体C5の側面部46に形成した開口部46hからカバー体C5の中空内部に流入し、スクリーンS5で濾過された上でオイル管K側に向かうことになる。
尚、カバー体C5の側面部46に設けた開口部46h及びスクリーンS5と同様の開口部およびスクリーンを、カバー体C5の側面部46だけでなく、第3参考例で示したと同様に、上面部45にも設けるようにしても良い。
11h 開口部
17 (カバー体の)下面部
10 凹所
C2 カバー体
F2 フィルタ
P2 オイルパン
S2 スクリーン
W2 (オイルパンの)底壁
Claims (2)
- オイルポンプに連通するオイル流路を備えるとともに、前記オイルポンプに向かうオイルを濾過する濾過エレメントを有する濾過エレメント内蔵オイルパンであって、
前記オイルパンの底壁の所定部位には、上方に開口した所定形状の凹所が形成され、該凹所の一部には、上方へ向かうに連れて外側へ傾斜する傾斜部が設けられ、前記凹所の上端部においては、前記傾斜部が外側に張り出すと共に該傾斜部付近には平坦部が形成されており、
前記オイルポンプ側に接続されるオイル管を上面部に有する中空のカバー部材が、その下面部が前記凹所の上部開口を跨ぐようにして、当該凹所の上端部の前記平坦部の上面に固定され、
前記濾過エレメントは、前記オイル管よりも上流側である前記カバー部材の下端部に配設されており、
前記凹所の上部開口の前記傾斜部により外側へ張り出した部分が、前記濾過エレメントよりも上流側に位置してオイルをカバー部材の中空内部に流入させる前記開口部を構成している、
ことを特徴とする濾過エレメント内蔵オイルパン。 - 前記オイルパンは合成樹脂製であることを特徴とする請求項1に記載の濾過エレメント内蔵オイルパン。
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