JP4576013B2 - 光学式エンコーダ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は光学式エンコーダに係り、特に、精密メカニズムの変位量を検出する光学式変位センサとして適用可能な光学式エンコーダに関する。
【0002】
【従来の技術】
光学式変位センサとして適用可能な光学式エンコーダの構成に関する従来技術として、まず、本発明者による第1の従来例(特願平11ー6411号)を説明する。
【0003】
図9の(a),(b)は、この従来例(特願平11ー6411号)による光学式エンコーダの構成図を示している。
【0004】
すなわち、この光学式エンコーダは、図9の(a),(b)に示すように、可干渉光源である半導体レーザ1(または面発光レーザ10)から出射したレーザビームを透過型の回折格子スケール2に照射し、これにより生成される回折干渉パターンの特定部分が光検出器3または光検出器33のいずれかにより検出されるように構成されている。
【0005】
尚、以下では、可干渉光源を単に光源とも記述する。
【0006】
さて、可干渉光源である半導体レーザ1と光検出器3がスケール2に対して同じ側に配置される場合には、図9の(a)に示すように、半導体レーザ1(または面発光レーザ10)から出射した光ビームの主軸5は、スケール面の垂線に対して角度φだけ傾斜して配置される。
【0007】
次に、このように構成される光学式変位センサとして適用可能な光学式エンコーダの動作を説明する。
【0008】
図9の(a)に示すように、各構成パラメータを以下のように定義する。
【0009】
z1:光源からスケール上の回折格子を形成した面に至る距離を、光ビームの主軸上で測った長さ、
z2:スケール上の回折格子を形成した面から光検出器の受光面に至る距離を光ビームの主軸上で測った長さ、
p1:スケール上の回折格子のピッチ、
p2:光検出器の受光面上の回折干渉パターンのピッチ、
θx:スケール上の回折格子のピッチ方向に対する光源の光ビームの拡がり角、 θy:上記θxに対して垂直方向の光源の光ビームの拡がり角、
但し、光ビームの拡がり角は光ビーム強度がピークとなる方向に対して1/2となる一対の境界線6のなす角を示す。
【0010】
尚、「スケール上の回折格子のピッチ」とは、スケール上に形成された光学特性が変調されたパターンの空間的な周期を意味する。
【0011】
また、「光検出器の受光面上の回折干渉パターンのピッチ」とは、受光面上に生成された回折干渉パターンの強度分布の空間的な周期を意味する。
【0012】
光の回折理論によると、z1,z2が、以下の(1)式に示す関係を満たすような特定の関係にあるときには、スケールの回折格子パターンと相似な強度パターンが光検出器の受光面上に生成される。
【0013】
(1/z1)+(1/z2)=λ/k(p1)2 …(1)
ここで、λは光源から出射される光ビームの波長、kは整数である。
【0014】
このときには、受光面上の回折干渉パターンのピッチp2は他の構成パラメータを用いて以下の(2)式に示すように表すことができる。
【0015】
p2=p1(z1+z2)/z1 …(2)
前記光源1に対して前記スケール2が回折格子のピッチ方向に変位すると、同じ空間周期を保った状態で回折干渉パターンの強度分布がスケール2の変位する方向に移動する。
【0016】
従って、光検出器3の受光エリア4の空間周期p20をp2と同じ値に設定すれば、スケールがピッチ方向にp1だけ移動する毎に光検出器3から周期的な強度信号が得られるので、スケール2のピッチ方向の変位量を検出することができる。
【0017】
ここで、図9の(a),(b)に示すように、スケール2に対して光源1と光検出器3を同じ側に配置し、z1=z2となるように配置すれば、スケール2と光源1の空間ギャップが変動しても、(2)式より、受光面上の回折干渉パターンのピッチは変化しない。
【0018】
さらに実用においては、光検出器の空間周期P20の受光素子群をP20/4の間隔でずらせて、交互に配置した4群の受光素子群を形成し、これら各群の受光素子からの出力を各々、Va,Vb,Va′,Vb′とし、Va−Va′とVb−Vb′をエンコーダのいわゆるA相(正弦波)、B相(余弦波)出力として利用される。
【0019】
また、特願平11−6411号では、Va,Vb,Va′,Vb′の各出力の演算和をとることによりレーザビームの強度をモニタすることができるため、環境変化や経時変化などによるレーザビームの強度変化を一定にするようにフィードバックしたり、あるいは、A相(またはB相)出力信号とVa,Vb,Va′,Vb′の各出力の演算和の信号との適当な演算を行うようにしたりすることにより、環境変化や経時変化などによるレーザビームの強度変化の影響をある程度は、補正することが可能である。
【0020】
次に、第2の従来技術として、本発明者による第2の従来例(特願平11−6411号)を説明する。
【0021】
図10の(a),(b)は、この第2の従来例(特願平11ー6411号)による光学式エンコーダの構成図を示している。
【0022】
この光学式エンコーダでは、図10の(a),(b)に示すように、可干渉光源である半導体レーザ1(または面発光レーザ10)から出射したレーザビームの主軸5がスケール面の垂線に対して傾斜する方向が異なっている。
【0023】
すなわち、この第2の従来例では、図10の(b)に示すように、光ビ−ムの主軸5とスケールのピッチ方向は垂直に保持されるのに対し、前述した第1の従来例では、図9の(b)に示すように、光ビームの主軸5とスケールのパターン方向が垂直に保持されている。
【0024】
さて、第1の従来例において、光学式変位センサとして適用可能な光学式エンコーダの組立時の初期的な配置誤差や、スケールの変位による機械的な揺らぎにより、z1,z2が(1)式で示した関係式からずれた場合を考える。
【0025】
一例として、光検出器はスケールに対して光源と同じ側に配置されている光検出器3を使う場合を考える。
【0026】
例えば、光源と受光面は固定されており、これら各々とスケールが図9の(a)に示すように、スケール2の位置からスケール22の位置にΔzだけずれた場合、すなわち、センサヘッドとスケールのギャップが変動した場合には、図9の(a)の光強度分布は曲線13が、曲線14に示すように変化する。
【0027】
すなわち、受光面上の回折干渉パターンが僅かに乱れるだけでなく、受光面上の回折干渉パターン位置がx方向に移動するため、エンコーダの出力が変化してしまう。
【0028】
従って、第1の従来例においては、スケールのx方向の変位を計測しようとしても、スケールとヘッドのギャップ変動の影響により誤差が生じる。
【0029】
一方、第2の従来例においては、光ビ−ムの傾斜方向が異なり、光ビームの主軸5とスケールのピッチ方向(図ではx方向)は垂直に保持されるため、図10の(a)の光強度分布図に示すように、センサヘッドとスケールのギャップが変動しても、光強度分布は曲線13が曲線14に変化する。
【0030】
この場合には、受光面上の回折干渉パターンが僅かに乱れるだけであり、受光面上の回折干渉パターン位置はx方向に移動することはない。
【0031】
従って、第2の従来例においては、スケールとヘッドのギャップ変動の影響を殆ど受けないで、スケールのx方向の変位を正確に検出することができる。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、スケールパターンの異なる複数のトラックに各々レーザビームを照射すれば、基準点検出機能や、絶対位置検出機能が実現することが可能になるが、上述の第1および第2の従来例のエンコーダにおいては、スケールのパターンを複数設けて、基準点検出機能や、絶対位置検出機能を付加する方法については提案がなされていない。
【0033】
従来例のスケールとヘッドのギャップ変動の影響の問題点を避けて、これらの機能を持たせるには本発明による解決手段で記述するように、特殊な構成が必要になる。
【0034】
ここで、スケールパターンの異なる複数のトラックに各々レーザビームを照射する構成を「マルチビーム&トラック構成」と略して呼ぶことにする。
【0035】
先に示した従来例の構成を、マルチビーム&トラック構成に拡張する場合のもっとも単純な形態は、図11の(a)や、図11の(b)が考えられる。
【0036】
ここで、図11の(a)は、マルチトラックの一方を基準位置検出用の単一パターンにした場合である。
【0037】
また、図11の(b)は、マルチトラックの一方を他方のトラックのパターンと異なるピッチで形成した回折パターンとした場合であり、バ−ニアエンコーダの原理で、双方のピッチの最小公倍数のスケール移動範囲で絶対値測定を行うことができる。
【0038】
しかしながら、これらの構成では、前述のように、スケールのx方向の変位を計測しようとしても、スケールとヘッドのギャップ変動の影響により回折干渉パターンが受光面上でx方向に移動するため、x方向の変位計測に誤差が生じる問題が避けられない。
【0039】
従来例の第2の問題点は、光源のレーザ光出射面とスケール面および光検出器の受光面を傾斜させて配置することが必要となることにより、光学式変位センサとして適用可能な光学式エンコーダの組立が難しくなる点である。
【0040】
実際の製造工程においては、顕微鏡下で半導体レーザ1(または面発光レーザ10)の傾斜基板面へのダイボンディング、さらには、傾斜した半導体レーザ電極への配線のワイヤボンディングが必要となる。
【0041】
これらの組立工程では、傾斜を補正する冶具が必要になり、さらに、傾斜した部品を顕微鏡観察するために、顕微鏡焦点を上下する必要があり、組立の難度が高く、また、組立時間が長く、組立コストが高いものとなる。
【0042】
従来例の第3の問題点は、実用においては、レーザ光の強度検出モニタとして利用される前述したVa,Vb,Va′,Vb′の各出力の演算和がスケールの移動時に僅かながら変動するため、光源出力のフィードバックや補正時にスケール移動に伴う揺らぎが生じることである。
【0043】
これは、正確な理由は不明であるが、受光面上の干渉パターンが理論的な形状から僅かにずれることによるものとみられている。
【0044】
本発明における解決課題をまとめると、以下のようになる。
【0045】
1)基準点検出機能や、絶対位置検出機能を有するとともに、スケールとヘッドのギャップ変動の影響を殆ど受けないで、スケールのx方向の変位を正確に検出できるエンコーダを提供すること。
【0046】
2)傾斜基板を使わない実装形態により、組立コストを低減すること。
【0047】
3)周囲環境が変化してもエンコーダ信号出力を安定化できる構成と手段を提供すること。
【0048】
本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、基準点検出機能や、絶対位置検出機能を有し、スケールとヘッドのギャップ変動の影響を殆ど受けないで、スケールのx方向の変位を正確に検出することができるとともに、傾斜基板を使わない実装形態により、組立コストを低減し、周囲環境が変化してもエンコーダ信号出力を安定化することができる構成と手段とを備えた光学式変位センサとして適用可能な光学式エンコーダを提供することを目的とする。
【0049】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、上記課題を解決するために、
(1) 可干渉光源と、
前記可干渉光源からの光ビームを反射または回折、透過する第1のスケールパターンおよび第2のスケールパターンとが形成されて可動可能に支持されたスケールと、
前記可干渉光源と前記スケールとの間に設けられ、前記可干渉光源から出射された光ビームを複数のビームに分岐するビーム分岐光学素子と、
前記ビーム分岐光学素子によって分岐された光ビームを検出する第1および第2の光検出器とを有し、
前記第1の光検出器は、前記ビーム分岐光学素子により分岐された第1の光ビームが前記第1のスケールパターンで反射または回折、透過することにより受光面上に形成された回折干渉パターンの空間周期方向に、
前記可干渉光源の光ビーム出射面から前記第1のスケールパターンが形成された面までの第1の光ビームの主軸に沿った光学的距離をz11、前記第1のスケールパターンが形成された面から前記第1の光検出器までの第1の光ビームの主軸に沿った光学的距離をz21、前記第1のスケールパターンの空間周期をp11、nを自然数としたときに、
略np11(z11+z21)/z11となる間隔p21で形成された各々が複数の受光エリアからなる複数の受光エリア群を有し、
更に、前記可干渉光源と光検出器を同じ側に、z11=z21となるように配置するとともに、
前記ビーム分岐光学素子により分岐された複数の光ビームのうち第2の光ビームは前記第2のスケールパターンにより反射または回折、透過し前記第2の光検出器によつて受光されることを特徴とする光学式エンコーダが提供される。
【0050】
(対応する発明の実施の形態)
この発明に関する実施の形態は、第1乃至7の実施の形態が対応する。
【0051】
ここで、「可干渉光源」は、これらの実施の形態では垂直共振器型面発光レーザ10を中心に記載したが、一般の半導体レーザ1やその他の可干渉性のある光ビームを出射可能な光源を含むものである。
【0052】
また、「光学的距離」とは、光ビームの波長を基準にして測定した距離を意味する。
【0053】
例えば、距離を計測する領域で屈折率が一定な場合には、幾何学的に計測した距離を指すが、屈折率が異なる場合は、計測する経路に沿って幾何学的距離に屈折率分布による光波長の変化分の寄与を考慮したものを意味する。
【0054】
また、「回折干渉パターンを生成する所定周期のスケールパターン」とは、振幅あるいは位相などの光学特性の周期変調パターンを形成した回折格子を意味し、受光面上に回折干渉パターンを生成する反射型回折格子、透過型回折格子などのあらゆる回折格子を含む。
【0055】
また、「光検出器は前記回折干渉パターンの空間周期方向に略np11(z11+z21)/z11の間隔p21で形成された各々が複数の受光エリアからなる複数の受光エリア群を有して前記回折干渉パターンの所定部分を受光する」とは、受光面上における前記回折干渉パターンのピッチ方向に略np11(z11+z21)/z11の間隔で形成された複数の受光エリアの出力を加算して出力するように構成されている受光素子群を意味するとともに、この受光素子群が複数形成されている場合も含まれる。
【0056】
尚、各受光エリアの間隔をきめるnの値は、必ずしも全域に渡って一定である必要はない。
【0057】
また、「前記回折干渉パターンのピッチ方向にnp11(z11+z21)/z11の間隔p21で形成された各々が複数の受光エリアからなる複数の受光エリア群」における数値条件np11(z11+z21)/z11については、多少これからずれてもセンサとしては機能するため、本発明を実施するにおいて、数値条件np11(z11+z21)/z11から±30%程度のずれがあっても本発明の実施範囲に含まれるものとみなすことにする。
【0058】
(作用効果)
可干渉光源から出射した光ビームは、ビーム分岐光学素子により複数の光ビームに分岐され、このうち第1の光ビームは第1のスケールパターンに照射され、空間周期p2=p11(z11+z21)/z11をもった回折干渉パターンを第1の光検出器の受光面上に生成する。
【0059】
以下は簡単のためn=1の場合につて説明する。
【0060】
第1の光検出器の受光エリアは回折格子のピッチ方向にp21=np2=np11(z11+z21)/z11の間隔で形成されているので、これらの各受光エリアは受光面上の回折干渉パターンの同じ特定の位相部分だけを検出する。
【0061】
この回折干渉パターンはスケールが回折格子のピッチ方向にx1だけ変位すると、受光面上では、同じ方向にx2=x1(z11+z21)/z11だけ変位するため、スケールが回折格子のピッチ方向にp11だけ変位する度に、第1の光検出器から周期的な強度で変化する出力信号が得られる。
【0062】
一方、ビーム分岐光学素子により分岐された第2の光ビームは、第2のスケールパターンに照射され、前記第2のスケールパターンにより反射または回折、透過された光ビームを受光する第2の光検出器により、その強度が検出される。
【0063】
第1と第2のスケールパターンを後述する付記2,3,4のように組み合わせることにより、可干渉光源の光出力の強度モニタ機能、絶対位置検出機能、基準位置(または原点)検出機能を実現することができる。
【0064】
さらに、これらの付加機能は、スケールパターン数に応じて、ビームの分岐数、光検出器の数を増やせば、二つ以上の機能を同時に実現することもできる。
【0065】
また、可干渉光源、スケール面、受光面をすべて平行に配置できるので、傾斜基板を使わない実装形態が可能であり、組立コストを大幅に低減することができる。
【0066】
また、本発明によると、前述の課題を解決するために、
(2) 前記第1のスケールと前記第1の光検出器との間に設けられた第1の光ビーム屈曲素子と、
前記第2のスケールと前記第2の光検出器との間に設けられた第2の光ビーム屈曲素子とを有し、
前記第1および第2の光ビーム屈曲素子は、前記第1および第2の光ビーム屈曲素子を通過後の前記第1および第2のスケールパターンで反射または回折、透過した前記第1および第2の光ビームの主軸と、前記可干渉光源から出射した直後の光ビームの主軸とが平行になるとともに、前記第1および第2のスケールパターンを透過または反射、回折した前記第1および第2の光ビームが、前記第1および第2の光ビーム屈曲素子を通過後に、各々、前記第1および第2の光検出器により受光されるように配置されることを特徴とする(1)に記載の光学式エンコーダが提供される。
【0067】
(対応する発明の実施の形態)
この発明に関する実施の形態は、第4乃至第6の実施の形態が対応する。
【0068】
この構成において、第1および第2の光ビーム屈曲素子とは、それぞれ、前記ビーム分岐光学素子と一体または別体のものでよい。
【0069】
(作用効果)
本項では、(1)の発明と同様な作用・効果は省略して記述する。
【0070】
第1のビーム分岐光学素子により分岐された第1および第2の光ビームは、各々、第1および第2のスケールパターンに照射された後、第1および第2の光ビーム屈曲素子71,72に照射され、ここで、再度光軸を曲げられ、各々が、第1および第2の光検出器に導かれる。
【0071】
第1のビーム分岐光学素子ならびに第1および第2の光ビーム屈曲素子が光軸を曲げる角度を同じに設定すれば、第1および第2の光ビームの主軸は、この主軸がスケール面に交わる点から下ろした垂線に対して対称となる。
【0072】
さて、従来例の説明の項で記述したように、スケール2に対して光源と光検出器を同じ側に配置し、z11=z21,z21=z22とすれば、スケール2と光源の空間ギャップが変動しても、(2)式より、受光面上の回折干渉パターンのピッチが変化しないことがわかっている。
【0073】
従って、この発明の構成によれば、非常に簡単な設計で、第1および第2の光ビームの主軸上で測った光源からスケール面に至る光学的距離と、スケールから受光素子に至る光学的距離を同じにすることができるという利点がある。
【0074】
尚、受光面と光源の仮想的な点光源の高さが異なる場合には、光軸の光路中にそれを補正する光学素子を挿入すればよい。
【0082】
【発明の実施の形態】
以下図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
【0083】
(第1の実施の形態)
図1および図2は、本発明の第1の実施の形態による光学式エンコーダとして適用される光学式変位センサの構成を示している。
【0084】
ここで、図1の(a)および図2(a)は、この第1の実施の形態におけるスケール2を−z方向に向かって見た平面図である。
【0085】
また、図1の(b)は、本実施形態のyz面内の断面図である。
【0086】
また、図2の(b)は、本実施形態の図2の(a)におけるa1−a1′断面に対するxz面内の断面図である。
【0087】
また、図2の(c)は、同じく図2の(a)におけるa2−a2′断面に対するxz面内の断面図である。
【0088】
この発明の第1の実施の形態およびその変形例においては、次のように構成されている。
【0089】
図1の(b)に示すように、可干渉光源として面発光レーザ10から出射されたレーザビームは、ビーム分岐光学素子として使用される回折格子7により少なくとも2つの光ビームに分岐される。
【0090】
図1の(b)では、分岐直後の第1の光ビームの主軸を実線5で、分岐直後の第2の光ビームの主軸を実線5′で示している。
【0091】
これらの第1および第2の光ビームは、各々、スケール2上の第1および第2のスケールパターン21,22に照射され、光ビームの主軸15および15′で示される線に沿って折り返され、第1の光検出器3および3′にて受光される(以下、この場合を反射型の構成と呼ぶ)か、あるいは、光ビームの主軸25および25′に沿ってスケール2を透過し、第2の光検出器33および33′にて受光される(以下、この場合を透過型の構成と呼ぶ)。
【0092】
ここで、本実施の形態による反射型の構成では、第1のスケールパターン21は、x方向の周期がp11で周期的に反射率の変化するパターンであり、また、第2のスケールパターン22は均一な反射率パターンが形成されている。
【0093】
また、透過型の構成では、第1のスケールパターン21は、x方向の周期がp11で周期的に透過率が変化するパターンであり、また、第2のスケールパターン22は均一な透過率パターンが形成されている。
【0094】
そして、図1の(b)に示すように、光検出器3はケース11に接着されており、この光検出器3の表面には、面発光レーザ10が取り付けられている。
【0095】
この第1の実施の形態による光学式エンコーダとして適用される光学式変位センサの封止と回折格子の固定を兼ねた透明カバー61がケース11の上面に配置されている。
【0096】
また、第1の光検出器3または33は、図2の(b)に示すように、周期がp21である短冊状の受光エリアを有する受光エリア群を有している。
【0097】
ここで、周期p21は、略np11(z11+z21)/z11である。
【0098】
但し、この実施形態では、n=1としている。
【0099】
また、実線6は光ビームの広がりの境界線を示している。
【0100】
次に、この発明の第1の実施の形態およその変形例の作用を説明する。
【0101】
第1の光ビームにより生成される干渉パターンは、第1の光検出器3または33の受光面上にx方向に周期がp21の回折干渉パターンを生成する。
【0102】
通常、この受光エリア群は、図2の(b)に示すように、p21/4の間隔でずらして配置された4群が形成されており、この各々の受光エリア群より、いわゆる、エンコーダ信号としてA相、B相、相、相の信号が出力される。
【0103】
すなわち、スケール2がx方向にp11移動すると、A相、B相、相、相からは位相が1/4周期づつ異なる周期的な出力が得られる。
【0104】
一方、第2のスケールパターンは、均一な光学パターンが形成されているため、第2の光検出器3′または33′の出力は、光ビームの出力に比例した出力となる。
【0105】
環境変化や経過時変化等により光ビームの出力が変動する場合には、第2の光検出器3′または33′の出力を可干渉光源1,10の駆動装置にフィードバックして出力変動を抑えたり、あるいは、第2の光検出器3′または33′の出力を用いて、エンコーダ出力信号に補正を掛けたりすることにより、常に安定な変位センシングを実現することができる。
【0106】
尚、光源1、10からスケール2に至る光ビームの主軸の光学的距離と、スケール2から第1の光検出器3または33に至る光ビームの主軸15、15′(または25、25′)の光学的距離を最適に調整する(以下、これを光学的距離調整と呼ぶ)ために、回折格子7の厚さtを設定することが望ましい。
【0107】
尚、この発明の第1の実施の形態の各構成は、当然、各種の変形、変更が可能である。
【0108】
可干渉光源としては、面発光レーザ10の例を示したが、通常の端面出射型半導体レーザや、その他の可干渉光源を使用してもよい。
【0109】
光ビーム分岐光学素子は回折格子7の例を示したが、プリズムやハーフミラーなどの別の光学素子でもよい。
【0110】
前述の光学的距離調整は、回折格子の厚みで調整する場合に限らず、光軸上に屈折率の異なる光学媒体を挿入したり、あるいは、光源と光検出器の高さを調整する部品を取り付けてもよい。
【0111】
(第2の実施の形態)
図3は、本発明の第2の実施の形態による光学式エンコーダとして適用される光学式変位センサの構成を示している。
【0112】
本実施の形態におけるyz面内の断面構造は図1の(b)と同じであり、可干渉光源1から第1の光検出器3に至る光ビームの主軸の振る舞いは光線光学的には第1の実施の形態と同様である。
【0113】
また、第1のビームがスケール2を経て、第1の光検出器3に至り、この光検出器3からエンコーダ信号が得られる形態や作用も第1の実施の形態と同じである。
【0114】
従って、本実施の形態では、第2のスケールパターンが第1の実施の形態と異なることによる相違点についてのみ説明する。
【0115】
図3の(a)は、第1の実施の形態におけるスケール2を−z方向に向かって見た平面図である。
【0116】
また、図3の(b)は、図3の(a)におけるa1−a1′断面に対するxz面内の断面図である。
【0117】
また、図3の(c)は、図3の(a)におけるa2−a2′断面に対するxz面内の断面図である。
【0118】
この発明の第2の実施の形態は、次のように構成されている。
【0119】
第2のスケールパターン22のピッチp12は第1のスケールパターン21のピッチp11とは異なるように形成されている。
【0120】
これに対応して、図3の(c)に示すように、a2−a2′断面に対するxz面内の断面構造は、受光エリアが短冊状に形成されており、このピッチが第2のスケールパターンのピッチに対応してp22となり、さらに、受光エリア群のずれはp22/4になる。
【0121】
ここで、受光エリア群のピッチp22は、略p12(z12+z22)/z12である。
【0122】
次に、この発明の第2の実施の形態の作用を説明する。
【0123】
第1の光ビームが第1の光検出器3の受光面上に回折干渉パターンを形成するのと同様な作用により、第2の光ビームは第2の光検出器3′の受光面上に回折干渉パターンを形成し、スケール2がx方向にp12だけ移動するごとに、第2の光検出器3′から周期的な出力信号が得られる。
【0124】
従って、第1の光検出器3および第2の光検出器3′からの出力は、各々、スケール2のピッチ方向の変位量p11,p12の周期で強度が変化するため、バ−ニアエンコーダの原理に基づき、p11とp12の最小公倍数のスケール移動範囲においては絶対位置検出機能を付加することができる。
【0125】
尚、この発明の第2の実施の形態の各構成は、当然、各種の変形、変更が可能である。
【0126】
例えば、光ビームの分岐数を2つ以上にして、その各々に対応した、スケールパターンおよび光検出器を形成してもよい。
【0127】
(第3の実施の形態)
図4は、本発明の第3の実施の形態による光学式エンコーダとして適用される光学式変位センサの構成を示している。
【0128】
本実施の形態におけるyz面内の断面構造は図1の(b)と同じであり、可干渉光源1から光検出器3に至る光ビームの主軸の振る舞いは光線光学的には第1の実施の形態と同様である。
【0129】
また、第1のビームがスケール2を経て、第1の光検出器3に至り、この光検出器3からエンコーダ信号が得られる形態や作用も第1の実施の形態と同じである。
【0130】
従って、本実施の形態では、第2のスケールパターン22が第1の実施の形態と異なることによる相違点についてのみ説明する。
【0131】
図4の(a)は、第1の実施の形態におけるスケール2を−z方向に向かって見た平面図である。
【0132】
また、図4の(b)は、図4の(a)におけるa1−a1′断面に対するxz面内の断面図である。
【0133】
また、図4の(c)は、図4の(a)におけるa2−a2′断面に対するxz面内の断面図である。
【0134】
この発明の第3の実施の形態は、次のように構成されている。
【0135】
第2のスケールパターン22は、特定の基準位置の周期pzを有する光学パターンで形成されている。
【0136】
これにに対応して、図4の(c)に示すように、a2−a2′断面に対するxz面内め断面構造は、第1の実施の形態と同様である。
【0137】
次に、この発明の第3の実施の形態の作用を説明する。
【0138】
第2の光ビームが第2のスケールパターン22の反射率または透過率が変化するところに照射されると、第2の光検出器3′からの出力が変化するので、第2スケールパターン22の反射率または透過率が変化するところをあらかじめ所望の位置に形成しておけば、基準位置検出機能を付加することができる。
【0139】
尚、この発明の第3の実施の形態の各構成は、当然、各種の変形、変更が可能である。
【0140】
第2のスケールパターン22は単独のパターンを1個だけを形成してもよいし、また、用途に応じた基準位置間隔で形成してもよい。
【0141】
光ビームの分岐数を二つ以上にして、その各々に対応した、スケールパターンおよび光検出器を形成してもよい。
【0142】
(第4、第5、第6の実施の形態)
図5は、本発明の第4、第5、第6の実施の形態による光学式エンコーダとして適用される光学式変位センサの構成を示している。
【0143】
すなわち、スケール2を−z方向に向かって見た平面図について、第4、第5,第6の実施の形態に対応する図が、各々、図5の(a),(b),(c)に示されている。
【0144】
尚、yz面内の断面構造は、第4、第5、第6の実施の形態で同じであり、図5の(d)に示す。
【0145】
一方、xz面内の断面図については、第4、第5、第6の実施の形態に対応する図は、各々、図2の(b)と(c)、図3の(b)と(c)、図4の(b)と(c)で示したものと同様である。
【0146】
この発明の第4、第5、第6の実施の形態は、次のように構成されている。
【0147】
これら第4、第5、第6の実施の形態においては、第1のスケールパターン21および第2のスケールパターン22、さらには、第1の光検出器3または33および第2の光検出器3′または33′は、各々、第1、第2、第3の実施の形態と同様である。
【0148】
図5の(d)において、可干渉光源として面発光レーザ10から出射された光ビームは、第1のビーム分岐光学素子として使用される回折格子7により少なくとも二つのビームに分岐される。
【0149】
図5の(d)では、分岐直後の第1の光ビームの主軸を実線5で、分岐直後の第2の光ビームの主軸を実線5′で示している。
【0150】
第1および第2の光ビームは、各々、スケール2上の第1および第2のスケールパターン21、22に照射され、光ビームの主軸15および15′で示される線に沿って折り返され、各々が、第1および第2の光ビーム屈曲素子として使用される回折格子71,72により光軸を曲げられ、第1の光検出器3および3′にて受光される(以下、この場合を反射型の構成と呼ぶ)か、あるいは、光ビームの主軸25および25′に沿ってスケール2を透過し、各々が、第1および第2の光ビーム屈曲素子として使用される回折格子77により光軸を曲げられ、第2の光検出器33および33′にて受光される(以下、この場合を透過型の構成と呼ぶ)。
【0151】
次に、この発明の第4、第5、第6の実施の形態の作用を説明する。
【0152】
第4、第5、第6の実施の形態の作用は、第1および第2の光ビーム屈曲素子として使用される回折格子77により光ビームが曲げられること以外は、各々、第1、第2、第3の実施の形態と同様である。
【0153】
ここで、第1のビーム分岐光学素子ならびに第1および第2の光ビーム屈曲素子として使用する回折格子7、77のビッチpgをすべて同じにすると、光源1から出射した直後の光ビームの主軸と、光検出器3等に入射する光ビームの主軸が平行になる。
【0154】
この場合には、図5の(d)において、第1および第2の光ビームがスケール2と交わる点からスケール面に垂直な線b1−b1′およびb2−b2′に対して、光源1からスケール2に至る光ビームの主軸と、スケール2から光検出器3等に至る各々の光ビームの主軸が対称になるため、z11=z21,z21=z22となるような計算が容易になるという利点がある。
【0155】
このことは、ビーム分岐光学素子による光軸の曲げ角度をどのように設定してもz11=z21,z21=z22となるような設計が簡単に実現可能であるため、第4、第5、第6の実施の形態では、センサの大きさ、スケールとセンサのギャップ、スケールのピッチなどを広範な自由度をもって設計することができるという利点がある。
【0156】
尚、この発明の第4、第5、第6の実施の形態の各構成は、当然、各種の変形、変更が可能である。
【0157】
図5の(d)に示すように、光源の仮想的な点光源位置と受光面の高さが異なることが問題となる場合には、前述のように光学的距離調整のために、光学的距離調整手段50を光ビームの光軸上に挿入してもよい。
【0158】
第1のビーム分岐光学素子ならびに第1および第2の光ビーム屈曲素子は、一体化して形成しても、別体で形成してもよい。
【0159】
(第7の実施の形態)
図6は、本発明の第7の実施の形態による光学式エンコーダとして適用される光学式変位センサの構成を示している。
【0160】
本第7の実施の形態においては、可干渉光源10から第1の光検出器3に至る光ビームの主軸の振る舞いは光線光学的には第1の実施の形態と同様である。
【0161】
このため、第7の実施の形態と第1の実施の形態の相違点についてのみ、以下に説明する。
【0162】
図6の(a)は第7の実施の形態におけるスケール2を−z方向に向かって見た平面図であり、図6の(b)はzy面内の断面図、図6の(c)はxz面内の断面図である。
【0163】
この発明の第7の実施の形態は次のように構成されている。
【0164】
図6の(a)に示すように、スケールパターン21は、x方向にピッチp0を有するように形成されている。
【0165】
これに対応して、図6の(c)に示すように、c1−c1′断面に対するxz面内の断面構造が形成されており、受光エリアが短冊状に形成されており、このピッチスケールパターンのピッチに対応してp12となり、さらに、第1の光検出器3上に受光エリア群のずれがp12/4になる。
【0166】
ここで、受光エリア群のピッチp12は、略np0(z11+z21)/z11である。
【0167】
一方、図示されてないが、c2−c2′断面に対するxz面内の断面構造は、第2の光検出器3′上に受光エリアが単一のエリアに形成されており、光源10から出射した光ビームが光ビーム分岐手段により直接に第2の光検出器3′上の受光エリアに入射するように構成されている。
【0168】
次に、この発明の第7の実施の形態の作用を説明する。
【0169】
可干渉光源10から出射した光ビームは、ビーム分岐手段である回折格子7により、前述した第4、第5、第6の実施形態と同様に光軸を曲げられた後、スケール2を経て、再度、回折格子、ビーム分岐手段を経た後で、第1の光検出器3に至る。
【0170】
そして、この第1の光検出器3からエンコーダ信号が得られる形態や作用は、前述した第4、第5、第6の実施の形態の作用と同じである。
【0171】
本実施形態では、さらに、可干渉光源10から出射した光ビームは、ビーム分岐手段である回折格子7により反射、透過、または、回折され、スケールパターンを経ないで直接に第2の光検出器3′,33′に入射して強度検出される。
【0172】
この第2の光検出器3′,33′からの出力は、光ビームの出力に比例した出力となっている。
【0173】
環境変化や経過時変化等により光ビームの出力が変動する場合には、第2の光検出器3′,33′の出力を可干渉光源10の駆動装置にフィードバックして出力変動を抑えたり、あるいは、第2の光検出器3′,33′の出力によりエンコーダ出力信号に補正を掛けて、常に安定な変位センシングが実現可能である。
【0174】
本実施形態では、スケール2の均一な反射率、透過率パターンを用いないで、光ビームの強度を検出できるため、光ビームの強度変動による検出誤差をおさえることができる。
【0175】
これにより、スケール2の欠陥や塵、汚れに依らず安定して実現することができるという利点がある。
【0176】
尚、この発明の第7の実施の形態の各構成は、当然、前述した第1乃至第6の実施の形態に準じての各種の変形、変更が可能である。
【0177】
(第8の実施の形態)
図7は、本発明の第8の実施の形態による光学式エンコーダとして適用される光学式変位センサの構成を斜視図として示している。
【0178】
この発明の第8の実施の形態は次のように構成されている。
【0179】
スケール2は2つのスケールパターン21、22を有し、第1のスケールパターン21はx方向にピッチp11を有するように形成されており、第2のスケールパターン22は基準位置検出用に適切な幅の単一のパターンとして形成されている。
【0180】
光可干渉光源として使用する面発光レーザ10は、図7に示すように、x方向およびy方向に異なる座標の位置から2つの光ビームが出射するように形成されている。
【0181】
第1の光ビームは第1のスケールパターン21に照射され、これによる回折干渉パターンが第1の光検出器3の受光面上に形成される。
【0182】
第2の光ビームは第2のスケールパターン22に照射され、これによる反射光が第2の光検出器3′により検出されるように構成されている。
【0183】
面発光レーザ光源10は、該面発光レーザ光源10から出射される光ビームの主軸5を含み、前記スケール2面と前記第1のスケールパターン21の空間周期方向に共に垂直な面内でのみ傾斜するように配置されている。
【0184】
次に、この発明の第8の実施の形態の作用を説明する。
【0185】
面発光レーザ10のビーム出射窓101から出射した第1の光ビームは第1のスケールパターン21を経て、その回折干渉パターンが第1の光検出器3の受光面上に形成され、この第1の光検出器3からエンコーダ信号が得られる形態の作用は、前述した第1乃至第7の実施の形態の作用と同じである。
【0186】
また、面発光レーザ10のビーム出射窓102から出射した第2の光ビームが第2のスケールパターン22を経て、その反射光が第2の検出器3′から得られる形態の作用は、第3および第6の実施の形態の作用と同じである。
【0187】
本実施形態では、可干渉光源を面発光レーザ10とすることにより、自由な位置から光ビームを出射させることができる特徴を利用して、第1および第2の光ビームが、各々、第1のスケールパターン21および第2のスケールパターン22、さらには、これに対応した、第1の光検出器3および第2の光検出器3′に適切に照射されるように設計できるため、センサ設計の自由度が第1乃至第7の実施形態よりも広がるという利点がある。
【0188】
また、光ビーム分岐手段を適切な位置に組み立てることが不要となり、組立の低コスト化に有効である。
【0189】
さらには、光ビーム分岐手段による光量の損失をなくしてS/Nの良好な信号出力が得られるという利点もある。
【0190】
尚、この発明の第8の実施の形態の各構成は、当然、各種の変形、変更が可能である。
【0191】
図8に示すように、第2のスケールパターン22および第2の光検出器3′の受光エリアを周期的に形成し、第2または第5の実施形態と同様にバ−ニア型のエンコーダにより変位の絶対値検出を実現することもできる。
【0192】
あるいは、光ビームやスケールパターン、光検出器の組を多数にすることにより、バ−ニア型以外のアブソリュートエンコーダを実現することもできる。
【0193】
尚、光源位置とスケール、または、スケールと光検出器の光学的距離を調整する必要がある場合には、前述のように光学的距離調整のために、光学的距離調整手段50を光ビームの光軸上に挿入するようにしてもよい。
【0194】
また、本実施の形態では、複数の光ビームを出力できる光源として、面発光レーザを用いたが、可干渉性があるビームを複数出力できる光源であれば、光源の種類に限定されるものではない。
【0195】
そして、上述したような実施の形態で示した本明細書には、特許請求の範囲に示した請求項1乃至3以外にも、以下に付記1乃至付記9として示すような発明が含まれている。
【0196】
(付記1) 請求項1の光学式エンコーダにおいて、
前記ビーム分岐光学素子は、前記可干渉光源から出射した直後の光ビームの主軸を含み、かつ、前記第1のスケールパターンのピッチ方向に垂直な面内でのみ光ビームの主軸を複数の方向に分岐するように配置されていることを特徴とする光学式エンコーダ。
【0197】
(対応する発明の実施の形態)
この発明に関する実施の形態は、第1乃至第7の実施の形態が対応する。
【0198】
(作用効果)
本項では、請求項1と同様な作用・効果は省略して記述する。
【0199】
ビーム分岐光学素子は前記可干渉光源から出射した直後の光ビームの主軸を含み、かつ、前記第1のスケールパターンのピッチ方向に垂直な面内でのみ光ビームの主軸を複数の方向に分岐するように配置されているため、スケールと光源の空間ギャップが変動しても、図10の(a)で説明した原理により、受光面上における回折干渉パターンがスケールピッチ方向に動かない。
【0200】
従って、スケールと光源の空間ギャップの変動が生じても位置検出誤差が殆ど発生しない利点と、可干渉光源の光出力の強度モニタ機能、絶対位置検出機能、基準位置パターンによる検出機能等の付加を両立させることができる。
【0201】
(付記2) 請求項1の光学式エンコーダにおいて、
前記第2のスケールパターンは一様な反射率、透過率または回折効率を有することを特徴とする光学式エンコーダ。
【0202】
(対応する発明の実施の形態)
この発明に関する実施の形態は、第1の実施の形態が対応する。
【0203】
(作用効果)本項では、請求項1と同様な作用・効果は省略して記述する。
【0204】
ビーム分岐光学素子により分岐された第2の光ビームー様な反射率、透過率または回折効率を有する第2のスケールパターンに照射される。
【0205】
前記第2のスケールパターンにより反射、透過または回折された光ビームは第2の光検出器により強度検出されるため、可干渉光源の光出力の強度モニタ機能を実現することができる。
【0206】
従って、センサの周辺環境が変化しても、この第2の光検出器よりなる光強度検出手段の出力をレーザ光源の駆動手段にフィードバックすることにより、光出力の安定化をはかることができるため、このような状態変化に対して安定したセンシングを実現することができる。
【0207】
(付記3) 請求項1の光学式エンコーダにおいて、
前記第2のスケールパターンは第1のスケールパターンと異なる所定周期p12を有し、前記可干渉光源の光ビーム出射面から前記第2のスケールパターンが形成された面に至る第2の光ビームの主軸に沿って測った光学的距離をz12、前記第2の光ビームの主軸上に沿って測った前記第2のスケールパターンが形成された面から前記第2の光検出器の受光面に至る光学的距離をz22としたとき、前記第2の光検出器は前記回折干渉パターンの空間周期方向に略np12(z12+z22)/z12の間隔で形成された複数の受光エリアを有して前記回折干渉パターンの所定部分を受光するように構成された光学式エンコーダ。
【0208】
(対応する発明の実施の形態)
この発明に関する実施の形態は、第2の実施の形態が対応する。
【0209】
尚、スケールパターンのトラック数を増やして、対応する光ビームの分岐数、光検出器の数を増やす構成も含まれる。
【0210】
(作用効果)
本項では、請求項1と同様な作用・効果は省略して記述する。
【0211】
ビーム分岐光学素子により分岐された第2の光ビームは第1のスケールパターンと異なる所定周期p12の第2のスケールパターンに照射され、空間周期p2=p12(z11+z21)/z11をもった回折干渉パターンを第2の光検出器上の受光面に生成する。
【0212】
このため、第2の光検出器にはX方向に空間周期p22=np2の受光ニリア群が形成されているので、第2の光検出器からは、スケールがスケールパターンのピッチ方向(x方向)にp12だけ移動するごとに周期的な信号強度が出力される。
【0213】
従って、第1および第2の光検出器からの出力は、各々、スケールのピッチ方向の変位量p11,p12の周期で強度が変化するため、バ−ニアエンコーダの原理に基づき、p11とp12の最小公倍数のスケール移動範囲においては絶対位置検出機能を付加することができる。
【0214】
(付記4) 請求項1の光学式エンコーダにおいて、
前記第2のスケールパターンは所定の基準位置に形成された単独または複数のスケールパターンであることを特徴とする光学式エンコーダ。
【0215】
(対応する発明の実施の形態)
この発明に関する実施の形態は、第3の実施の形態が対応する。
【0216】
(作用効果)
本項では、請求項1と同様な作用・効果は省略して記述する。
【0217】
ビーム分岐光学素子7により分岐された第2の光ビームは、所定の基準位置に形成された単独または複数のスケールパターンを形成した第2のスケールパターンに照射される。
【0218】
前記第2のスケールパターンにより反射または透過された光ビームは第2の光検出器により強度検出される。
【0219】
第2の光検出器の出力は、第2の光ビームが第2のスケールパターンの基準位置に照射されたときだけ出力が変化するので、スケールのピッチ方向の移動に対して基準位置を検出する機能を付加することができる。
【0220】
(付記5) 請求項2の光学式エンコーダにおいて、
前記第1のビーム分岐光学素子ならびに第1および第2の光ビーム屈曲素子は前記可干渉光源から出射した直後の光ビームの主軸を含み、かつ、前記第1のスケールパターンのピッチ方向に垂直な面内でのみ光ビームの主軸を屈曲させるように配置されていることを特徴とする光学式エンコーダ。
【0221】
(対応する発明の実施の形態)
この発明に関する実施の形態は、第4乃至第6の実施の形態が対応する。
【0222】
(作用効果)
本項では、請求項2と同様な作用・効果は省略して記述する。
【0223】
第1のビーム分岐光学素子ならびに第1および第2の光ビーム屈曲素子は前記可干渉光源から出射した直後の光ビームの主軸を含み、かつ、前記第1のスケールパターンのピッチ方向に垂直な面内でのみ光ビームの主軸を複数の方向に屈曲するように配置されているため、スケールと光源の空間ギャップが変動しても、図10(a)で説明した原理により、受光面上における回折干渉パターンがスケールピッチ方向に動かない。
【0224】
従って、スケールと光源の空間ギャップの変動が生じても位置検出誤差が殆ど発生しないという利点と、可干渉光源の光出力の強度モニタ機能、絶対位置検出機能、基準位置パターンによる検出機能等の付加を両立させることができる。
【0225】
(付記6) 請求項2の光学式エンコーダにおいて、
前記第2のスケールパターンは一様な反射率、透過率または回折効率を有することを特徴とする光学式エンコーダ。
【0226】
(対応する発明の実施の形態)
この発明に関する実施の形態は、第4の実施の形態が対応する。
【0227】
(作用効果)
本項では、請求項2と同様な作用・効果は省略して記述する。
【0228】
ビーム分岐光学素子7により分岐された第2の光ビームは、一様な反射率、透過率または回折効率を有する第2のスケールパターンに照射された後、第1の光ビーム屈曲素子に照射され、ここで、再度光軸を曲げられ、第2の光検出器に導かれる。
【0229】
前記第2のスケールパターンにより反射または透過され、さらに、第2の光ビーム屈曲素子で屈曲された光ビームは第2の光検出器により強度検出されるため、可干渉光源の光出力の強度モニタ機能を実現することができる。
【0230】
従って、センサの周辺環境が変化しても、この第2の光検出器よりなる光強度検出手段の出力をレーザ光源の駆動手段にフィードバックすることにより、光出力の安定化をはかることができるため、このような状態変化に対して安定したセンシングを実現することができる。
【0231】
(付記7) 請求項2の光学式エンコーダにおいて、
前記第2のスケールパターンは前記第1のスケールパターンと異なる所定周期p12を有し、前記可干渉光源の光ビーム出射面から前記第2のスケールパターンが形成された面に至る第2の光ビームの主軸に沿って測った光学的距離をz12、前記第2の光ビームの主軸上に沿って測った前記第2のスケールパターンが形成された面から前記第2の光検出器の受光面に至る光学的距離をz22としたとき、前記第2の光検出器は前記第2のスケールパターンより生成された回折干渉パターンを第1のビーム分岐光学素子と同体または別体の光ビーム屈曲素子を介して受光する光検出器であり、かつ、前記回折干渉パターンの空間周期方向に略np12(z12+z22)/z12の間隔で形成された複数の受光エリアを有して前記回折干渉パターンの所定の部分を受光するように構成されたことを特徴とする光学式エンコーダ。
【0232】
(対応する発明の実施の形態)
この発明に関する実施の形態は、第5の実施の形態が対応する。
【0233】
尚、スケールパターンのトラック数に対応して、光ビームの分岐数、光検出器の数を増やす構成も含まれる。
【0234】
(作用効果)
本項では、請求項2と同様な作用・効果は省略して記述する。
【0235】
ビーム分岐光学素子7により分岐された第2の光ビームは第1のスケールパターンと異なる所定周期p12を有する第2のスケールパターンに照射され、第2の光ビーム屈曲素子で屈曲され、空間周期p2=p12(z11+z21)/z11をもつた回折干渉パターンを第2の光検出器上の受光面に生成する。
【0236】
このため、第2の光検出器からは、スケールがスケールパターンのピッチ方向にp12だけ移動するごとに周期的な信号強度が出力される。
【0237】
従って、第1および第2の光検出器からの出力は、各々、スケールのピッチ方向の変位量p11,p12の周期で強度が変化するため、バ−ニアエンコーダの原理に基づき、p11とp12の最小公倍数のスケール移動範囲においては絶対位置検出機能を付加することができる。
【0238】
(付記8) 請求項2の光学式エンコーダにおいて、
前記第2のスケールパターンは所定の基準位置に形成された単独または複数のスケールパターンであることを特徴とする光学式エンコーダ。
【0239】
(対応する発明の実施の形態)
この発明に関する実施の形態は、第6の実施の形態が対応する。
【0240】
(作用効果)
本項では、請求項2と同様な作用・効果は省略して記述する。
【0241】
ビーム分岐光学素子7により分岐された第2の光ビーム所定の基準位置に形成された単独または複数のスケールパターンを形成した第2のスケールパターンに照射される。
【0242】
前記第2のスケールパターンにより反射または透過された光ビームは、第2の光ビーム屈曲素子により光軸を曲げられた後、第2の光検出器により強度検出される。
【0243】
第2の光検出器の出力は、第2の光ビームが第2のスケールパターンの基準位置に照射されたときだけ出力が変化するので、スケールのピッチ方向の移動に対して基準位置を検出する機能を付加することができる。
【0244】
(付記9) 複数の光ビームを出射可能な可干渉光源と、
前記可干渉光源から出射する光ビームを横切るように変位し、かつ、
前記可干渉光源から出射する第1の光ビームにより回折干渉パターンを生成する所定周期の第1のスケールパターンを形成したスケールと、
前記回折干渉パターンを受光する第1の光検出器とを有し、
前記可干渉光源の光ビーム出射面から前記第1のスケールパターンが形成された面に至る第1の光ビームの主軸に沿って測った光学的距離をz11、前記第1の光ビームの主軸上に沿って測った前記第1のスケールパターンが形成された面から前記第1の光検出器の受光面に至る光学的距離をz21、前記第1のスケールパターンの空間周期をp11、nを自然数としたとき、
前記第1の光検出器は前記回折干渉パターンの空間周期方向に略np11(z11+z21)/z11の間隔で形成された複数の受光エリアを有して前記回折干渉パターンの所定部分を受光するように構成された光学式エンコーダにおいて、 前記可干渉光源と前記光検出器は前記スケールから略等しい光学的距離、かつ、同じ側に配置されるとともに、前記可干渉光源から出射される光ビームの主軸は、前記可干渉光源から出射される光ビームの主軸を含み、前記第1のスケールパターンの空間周期方向に垂直な面内でのみ、前記スケール面に対して傾斜するように配置され、前記複数の光ビームのうち第2の光ビームは前記スケールと一体で形成された前記第2のスケールパターンに照射され、前記第の光ビームが前記第2のスケールパターンにより反射または回折、透過された光ビームを受光する第2の光検出器を有することを特徴とする光学式エンコーダ。
【0245】
(対応する発明の実施の形態)
この発明に関する実施の形態は、第8および9の実施の形態が対応する。
【0246】
(作用効果)
可干渉光源から出射した第1の光ビームは、各々、第1おのスケールパターンに照射され、空間周期p2=p11(z11+z21)/z11をもった回折干渉パターンを第1の光検出器上の受光面に生成する。
【0247】
請求項1の場合と同様にして、スケールが回折格子のピッチ方向にp11だけ変位すると、受光面上では、同じ方向にx2=p11(z11+z21)/z11だけ変位するため、スケールが回折格子のピッチ方向にp11だけ変位する度に、第1の光検出器から周期的な強度で変化する出力信号が得られる。
【0248】
一方、第2の光ビームは第2のスケールパターンに照射され、前記第2のスケールパターンにより反射または回折、透過された光ビームを受光する第2の光検出器により強度検出される。
【0249】
第1と第2のスケールパターンを適切に設定することにより、付記2乃至4の場合と同様に、一定な反射または透過率スケールからの反射または透過光の強度検出による可干渉光源の光出力の強度モニタ機能、バ−ニアエンコーダパターンによる絶対位置検出機能、基準位置パターンによる原点検出機能等を実現することができる。
【0250】
さらに、これらの付加機能は、スケールパターン数に応じて、ビームの分岐数、光検出器の数を増やせば、二つ以上の機能を同時に実現することもできる。
【0251】
また、可干渉光源、スケール面、受光面をすべて平行に配置することはできないが、ビーム分岐光学素子とその組立が不要となるという利点がある。
【0252】
【発明の効果】
従って、以上説明したように、本発明によれば、基準点検出機能や、絶対位置検出機能を有し、スケールとヘッドのギャップ変動の影響を殆ど受けないで、スケールのx方向の変位を正確に検出することができるとともに、傾斜基板を使わない実装形態により、組立コストを低減し、周囲環境が変化してもエンコーダ信号出力を安定化することができる構成と手段とを備えた光学式変位センサとして適用可能な光学式エンコーダを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明の第1の実施の形態による光学式エンコーダとして適用される光学式変位センサの構成を示している。
【図2】図2は、本発明の第1の実施の形態による光学式エンコーダとして適用される光学式変位センサにおいて、スケール(a)と、そのa−a′断面(b)と、b−b′断面(c)との構成を示している。
【図3】図3は、本発明の第2の実施の形態による光学式エンコーダとして適用される光学式変位センサの構成を示している。
【図4】図4は、本発明の第3の実施の形態による光学式エンコーダとして適用される光学式変位センサの構成を示している。
【図5】図5は、本発明の第4、第5、第6の実施の形態による光学式エンコーダとして適用される光学式変位センサの構成を示している。
【図6】図6は、本発明の第7の実施の形態による光学式エンコーダとして適用される光学式変位センサの構成を示している。
【図7】図7は、本発明の第8の実施の形態による光学式エンコーダとして適用される光学式変位センサの構成を示している。
【図8】図8は、本発明の第8の実施の形態による光学式エンコーダの変形例として適用される光学式変位センサの構成を示している。
【図9】図9は、第1の従来例による光学式エンコーダの構成図を示している。
【図10】図10は、第2の従来例による光学式エンコーダの構成図を示している。
【図11】図11は、図9および図10に示した従来例の構成を、マルチビーム&トラック構成に拡張する場合のもっとも単純に考えられる形態を示している。
【符号の説明】
1…可干渉光源、
2…スケール、
3、33…第1の光検出器、
3′、33′…第2の光検出器、
5…第1の光ビームの主軸、
5′…第2の光ビームの主軸、
15、15′…光ビームの主軸、
10…面発光レーザ、
7…ビーム分岐光学素子として使用される回折格子、
71、72…光ビーム屈曲素子として使用される回折格子、
11…ケース、
21…第1のスケールパターン、
22…第2のスケールパターン、
25、25′…光ビームの主軸、
50…光学的距離調整手段、
61…透明カバー、
101、102…ビーム出射窓。

Claims (11)

  1. 可干渉光源と、
    前記可干渉光源からの光ビームを反射または回折、透過する第1のスケールパターンおよび第2のスケールパターンとが形成されて可動可能に支持されたスケールと、
    前記可干渉光源と前記スケールとの間に設けられ、前記可干渉光源から出射された光ビームを複数のビームに分岐するビーム分岐光学素子と、
    前記ビーム分岐光学素子によって分岐された光ビームを検出する第1および第2の光検出器とを有し、
    前記第1の光検出器は、前記ビーム分岐光学素子により分岐された第1の光ビームが前記第1のスケールパターンで反射または回折、透過することにより受光面上に形成された回折干渉パターンの空間周期方向に、
    前記可干渉光源の光ビーム出射面から前記第1のスケールパターンが形成された面までの第1の光ビームの主軸に沿った光学的距離をz11、前記第1のスケールパターンが形成された面から前記第1の光検出器までの第1の光ビームの主軸に沿った光学的距離をz21、前記第1のスケールパターンの空間周期をp11、nを自然数としたときに、
    略np11(z11+z21)/z11となる間隔p21で形成された各々が複数の受光エリアからなる複数の受光エリア群を有し、
    更に、前記可干渉光源と光検出器を同じ側に、z11=z21となるように配置するとともに、
    前記ビーム分岐光学素子により分岐された複数の光ビームのうち第2の光ビームは前記第2のスケールパターンにより反射または回折、透過し前記第2の光検出器によって受光されることを特徴とする光学式エンコーダ。
  2. 前記第1のスケールと前記第1の光検出器との間に設けられた第1の光ビーム屈曲素子と、
    前記第2のスケールと前記第2の光検出器との間に設けられた第2の光ビーム屈曲素子とを有し、
    前記第1および第2の光ビーム屈曲素子は、前記第1および第2の光ビーム屈曲素子を通過後の前記第1および第2のスケールパターンで反射または回折、透過した前記第1および第2の光ビームの主軸と、前記可干渉光源から出射した直後の光ビームの主軸とが平行になるとともに、前記第1および第2のスケールパターンを透過または反射、回折した前記第1および第2の光ビームが、前記第1および第2の光ビーム屈曲素子を通過後に、各々、前記第1および第2の光検出器により受光されるように配置されることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  3. 前記ビーム分岐光学素子と前記光ビーム屈曲素子は同一ピッチかつ同一方向の回折格子により構成されることを特徴とする請求項2に記載の光学式エンコーダ。
  4. 前記ビーム分岐光学素子と前記光ビーム屈曲素子は同一基板上に形成された回折格子により構成されることを特徴とする請求項3に記載の光学式エンコーダ。
  5. 前記複数の受光エリア群は、互いにp21/4だけずらして配置されていることを特徴とする請求項1または2に記載の光学式エンコーダ。
  6. 前記ビーム分岐光学素子は、前記可干渉光源から出射した直後の光ビームの主軸を含み、かつ、前記第1のスケールパターンのピッチ方向に垂直な面内でのみ光ビームの主軸を複数の方向に分岐するように配置されていることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  7. 前記第2のスケールパターンは第1のスケールパターンと異なる所定周期p12を有し、前記可干渉光源の光ビーム出射面から前記第2のスケールパターンが形成された面に至る第2の光ビームの主軸に沿って測った光学的距離をz12、前記第2の光ビームの主軸上に沿って測った前記第2のスケールパターンが形成された面から前記第2の光検出器の受光面に至る光学的距離をz22としたとき、前記第2の光検出器は前記回折干渉パターンの空間周期方向に略np12(z12+z22)/z12の間隔p22で形成された各々が複数の受光エリアからなる複数の受光エリア群を有して前記回折干渉パターンの所定部分を受光するように構成された請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  8. 前記第2のスケールパターンは所定の基準位置に形成された単独または複数のスケールパターンであることを特徴とする請求項1に記載の光学式エンコーダ。
  9. 前記第2のスケールパターンは所定の基準位置に形成された単独または複数のスケールパターンであることを特徴とする請求項2に記載の光学式エンコーダ。
  10. 複数の光ビームを出射可能な可干渉光源と、
    前記可干渉光源から出射する光ビームを横切るように変位し、かつ、前記可干渉光源から出射する第1の光ビームにより回折干渉パターンを生成する所定周期の第1のスケールパターンを形成したスケールと、
    前記回折干渉パターンを受光する第1の光検出器とを有し、
    前記可干渉光源の光ビーム出射面から前記第1のスケールパターンが形成された面に至る第1の光ビームの主軸に沿って測った光学的距離をz11、前記第1の光ビームの主軸上に沿って測った前記第1のスケールパターンが形成された面から前記第1の光検出器の受光面に至る光学的距離をz21、前記第1のスケールパターンの空間周期をp11、nを自然数としたとき、
    前記第1の光検出器は前記回折干渉パターンの空間周期方向に略np11(z11+z21)/z11の間隔p21で形成された各々が複数の受光エリアからなる複数の受光エリア群を有して前記回折干渉パターンの所定部分を受光するように構成された光学式エンコーダにおいて、
    前記可干渉光源と前記光検出器は前記スケールから略等しい光学的距離、かつ、同じ側に配置されるとともに、前記可干渉光源から出射される光ビームの主軸は、前記スケール面に対して傾斜するように配置され、前記複数の光ビームのうち第2の光ビームは前記スケールと一体で形成された前記第2のスケールパターンに照射され、前記第の光ビームが前記第2のスケールパターンにより反射または回折、透過された光ビームを受光する第2の光検出器を有することを特徴とする光学式エンコーダ。
  11. 前記複数の受光エリア群は、互いにp21/4だけずらして配置されていることを特徴とする請求項10に記載の光学式エンコーダ。
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