JP2000205819A - 光学式変位センサ - Google Patents
光学式変位センサInfo
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Abstract
最適配置からずれた場合でも、S/Nの良好な出力信号
が得られる光学式変位センサを提供する。 【解決手段】本発明による光学式変位センサは、所定の
形状を有する光ビームを出射する面発光レーザ光源と、
前記面発光レーザ光源からの光ビームを横切るように変
位し、かつ、前記光ビームによる回折干渉パターンを生
成する所定周期の回折格子が形成されたスケールと、前
記回折干渉パターンの所定部分を受光する光検出器とを
具備し、前記面発光レーザ光源の光ビーム出射面と前記
スケールの回折格子が形成された面との間隔をz1と
し、前記回折格子が形成された面と前記光検出器の受光
面との間隔をz2とし、前記スケール上の回折格子のピ
ッチp1とし、nを自然数としたとき、前記光検出器
は、受光面上における前記回折干渉パターンのピッチ方
向にnp1(z1+z2)/z1の間隔で形成された複
数の受光エリアにより構成される光強度検出手段を有す
ることを特徴とする。
Description
に係り、特に、精密メカニズムの変位量を検出する光学
式変位センサに関する。
変位センサであるエンコーダの構成全体に関する従来技
術について説明する。
必要としない小型・低コストなエンコーダの一例として
コヒーレント光源と回折格子スケールを用いた従来技術
によるレーザエンコーダを示す構成図である。
を用いたレーザエンコーダについては、例えば、「コパ
ル:ロータリエンコーダカタログ」に記載されている。
9に示すように、コヒーレント光源1である半導体レー
ザから出射したレーザビームを透過型の回折格子スケー
ル2に照射し、これにより生成される回折干渉パターン
13の特定部分が一定間隔P2の透過スリット53を通
過して光検出器3により検出されるように構成されてい
る。
いた変位センサをさらに詳しく説明するための動作説明
図である。
作について、以下に、説明する。
メータを以下のように定義する。
した面の間隔、 z2:スケール上の回折格子を形成した面と光検出器の
受光面の間隔、 p1:スケール上の回折格子のピッチ、 p2:光検出器の受光面上の回折干渉パターンのピッ
チ、 θx:スケール上の回折格子のピッチ方向に対する光源
から出射される光ビームの拡がり角、 θy:上記θxに対して垂直方向の光源から出射される
光ビームの拡がり角、(但し、光ビームの拡がり角は光
ビーム強度がピークとなる方向に対して1/2となる一
対の境界線6のなす角を示す。) 尚、「スケール上の回折格子のピッチ」とは、スケール
上に形成される光学特性が変調されたパターンの空間的
な周期を意味する。
ターンのピッチ」とは、受光面上に生成された回折干渉
パターンの強度分布の空間的な周期を意味する。
ように定義されるz1,z2が以下の(1)式に示す関
係を満たすような特定の関係にあるときには、スケール
の回折格子パターンと相似な強度パターンが光検出器の
受光面上に生成される。
整数である。
ンのピッチp2は他の構成パラメータを用いて以下の
(2)式に示すように表すことができる。
に変位すると、同じ空間周期を保った状態で回折干渉パ
ターンの強度分布がスケールの変位する方向に移動す
る。
期p20をp2と同じ値に設定すれば、スケールがピッ
チ方向にp1だけ移動する毎に光検出器から周期的な強
度信号が得られるので、スケールのピッチ方向の変位量
を検出することができる。
ザ光源を用いた小型変位センサに関する従来技術を説明
する。
を用いた複合共振器型の干渉センサであり、本発明者ら
の論文(「面発光レーザを用いた超小型センサ」:山本
英二、機会学会第75期通常総会講演会資料集(V
I)、1998年、pp.682−689)に記載さて
いる。
は、面発光レーザ光源10と外部ミラ−61が対向して
複合共振器を構成していると共に、光検出器3に形成さ
れた受光エリア4で面発光レーザ光源10からの出力光
を検出することにより、面発光レーザ光源10と外部ミ
ラー61の距離Lの変化を検出することができる。
のセンサの出力特性は、構成上の多くのパラメータに依
存するが、典型的な場合の試算例が、光源として、従来
から一般的に使われてきた半導体レーザである端面出射
型の半導体レーザを用いた場合(図22の(a))と、
面発光レーザを用いた場合(図22の(b))とが対比
して示されている。
を光源とした場合には、光源と外部ミラーの距離Lが数
10μm以上であれば、この距離Lが変動してもレーザ
出力は殆ど変化しない。
には、光源と外部ミラーの距離Lが数mm以上であって
も距離Lが僅かに変動するだけで、レーザ出力が大きく
変動することが示されている。
発光レーザを用いた場合でも、対向する外部ミラーを傾
けることにより、距離Lをある程度以上に大きくすれ
ば、距離Lが変動してもレーザ出力は殆ど変化しないこ
とが示されている。
な構成で、外部ミラーを0.5degだけ傾けた場合の
特性が示されており、さらに傾斜させることにより距離
Lが小さな場合でも距離Lの変動に対するレーザ出力の
変動を抑えることができることがわかっている。
0に示した従来例において、センサの組立時の初期的な
配置誤差や、スケールの変位による機械的な揺らぎによ
り、zl,z2が(1)式で示した関係式からずれた場
合を考える。
が、これらの各々とスケールが図20の(a)に示すよ
うに、スケール2の位置からスケール22の位置にΔz
だけずれた場合には、図20の(b)、図20の(c)
に示すように受光面上の回折干渉パターンが乱れるだけ
でなく、受光面上の回折干渉パターンのピッチp2が
(2)式に従って変化する。
る」とは、正確には、スケールの回折格子パターンと受
光面上の回折干渉パターンの相似性が乱れることを指し
ている。
いて、光源と光検出器の配置が固定されている通常の場
合には、z1はz1+Δzに、z2はz2−Δzとな
る。
する場合を考える。
光面上に形成される干渉パターンのピッチがp2からp
2´に変化するとすれば、以下の(3)式が成り立つ。
複数設定しておくと、光源ビームの主軸から離れた位置
においては、受光領域の周期と回折干渉パターンの周期
のずれが大きくなる。
(e)に示すように、光検出器からの出力信号Ipdの
振幅が小さくなったり、回折干渉パターンが乱れたりす
る現象が生じるのを避けられない。
mm、Δz=−zl/10=0.05mmの場合を考え
ると、(3)式よりp2=20μm、p2´=22.2
μmとなる。
p20=p2=20μmとしておいても、受光面上では
光ビームの主軸からSx/2=4.5p2=90μmの
場所では、4.5p2=4.0p2´となり、回折干渉
パターンが1/2ピッチだけずれることになる。
ら出力される信号は逆相になってしまい、センサの出力
振幅が低下してしまう。
逆相になってしまう位置は、光源から見たときの見込み
角θ=2ArcTan(4.5p2/(z1+z2))
=10.3deg.となる。これを最大見込み角θma
xとすると、θmaxの1/2程度に相当する光エリア
の分布幅Sxを設定し、さらには、コヒーレント光源の
ビーム拡がり角もθmax程度にすることが望ましい。
述の複数の受光領域が分布形成されている広がり全体を
指している。
組立時のばらつきによる出力信号Ipdの振幅低下を抑
制し、かつ、適切な受光レベルを得るためには、受光エ
リアの分布幅Sxを光ビームの主軸近傍に制限し、さら
には、この分布幅に対応した光ビームの拡がり角を有す
るコヒーレント光源を利用することが有効である。
出射型の半導体レーザを用いる場合には、光ビームの拡
がり角が非常に大きく(長軸方向でおよそ40de
g.、単軸方向で20deg.程度)、上記のようなビ
ーム拡がり角θmax=10deg程度のレーザビーム
を出射することは困難である。
がったレーザビームの大半はセンサの出力振幅を大きく
低下させたり、受光レベルを低下させたりする原因とな
っていた。
出力されるレーザビームの拡がり角を適切に設定するこ
とができるコヒーレント光源を光源に使ったセンサ構成
が必要である。
に制限したとしても、出力信号Ipdの周期が変化する
ことは避けられないので、結果としてスケールの変位量
の絶対値測定に誤差を生じる。
に、出力信号Ipdの周期が変化することを抑えるため
には、受光面上の回折干渉パターンの周期が変化しない
構成が必要とされる。
から出射した光がスケールや光検出器の表面で反射さ
れ、レーザに帰還することにより、光強度の変化が起
り、ひいては、出力信号に雑音が発生することである。
したように、特に、光源が面発光レーザのようなビーム
広がり角が小さなレーザである場合には、この対策が必
須である。
光の戻り光雑音を低減する構成が必要である。
ると、以下のようになる。
体レーザを光源とするため、光ビームの拡がり角が非常
に大きく(長軸方向でおよそ40deg.、単軸方向で
20deg.程度)、かつ、自由に設定できないため
に、受光エリアの広がりを前述のように主軸近傍に制限
すると、受光エリアに入射する光パワーが極端に低下
し、信号のS/Nが低下してしまうという問題を解決す
ることができない。
り角を従来の半導体レーザ光源では実現不可能な所定の
小さな角度以下に設定することができる構成を提供し、
光源、スケール、受光素子の配置が最適配置からずれた
場合でも、S/Nの良好な出力信号が得られる光学式変
位センサを実現することを第1の課題とする。
した光ビームの主軸に対して、スケール面や光検出器の
受光面が垂直に配置されているため、レ−ザ光源から出
射した光がスケールや光検出器の表面で反射され、レー
ザに帰還して、雑音を引き起こすことが避けられない。
が光源に帰還する現象を回避して、レーザ光の戻り光雑
音がセンサの出力信号に重畳されるのを抑制することが
可能な光学式変位センサを実現することを第2の課題と
する。
受光素子の配置が設計値からずれた場合には、受光面上
の回折干渉パターン周期やパターン位置が大きく変化
し、ひいては、スケール変位に対する信号振幅の低下や
周期の変化を抑制することができない。
ル、受光素子の配置が設計値からずれた場合でも、受光
面上の回折干渉パターン周期やパターン位置の変化を低
減し、ひいては、スケール変位に対する信号振幅の低下
や周期の変化を抑制することが可能な光学式変位センサ
を実現することを第3の課題とする。
ので、特に、上述した第1乃至第3の課題を解決し得る
光学式変位センサを提供することを目的とする。
1の課題を解決するために、(1) 所定の形状を有す
る光ビームを出射する面発光レーザ光源と、前記面発光
レーザ光源からの光ビームを横切るように変位し、か
つ、前記光ビームによる回折干渉パターンを生成する所
定周期の回折格子が形成されたスケールと、前記回折干
渉パターンの所定部分を受光する光検出器とを有する光
学式変位センサにおいて、前記面発光レーザ光源の光ビ
ーム出射面と前記回折格子が形成された面との間隔をz
1とし、前記回折格子が形成された面と前記光検出器の
受光面との間隔をz2とし、前記スケール上の回折格子
のピッチp1とし、nを自然数としたとき、前記光検出
器は、受光面上における前記回折干渉パターンのピッチ
方向にnp1(z1+z2)/z1の間隔で形成された
複数の受光エリアにより構成される光強度検出手段を有
することを特徴とする光学式変位センサが提供される。
の発明に関する実施の形態は、第1の実施の形態が対応
する。
光レーザとして、この実施の形態では垂直共振器型面発
光レーザを中心に記載するが、端面出射型半導体レーザ
と光導波路や立ち上げミラーまたは、回折格子などを集
積して構成される面発光レーザも含むものとする。
る所定周期の回折格子」とは、振幅あるいは位相などの
光学特性の周期変調パターンを形成した回折格子を意味
し、受光面上に回折干渉パターンを生成する反射型回折
格子、透過型回折格子などのあらゆる回折格子を含むも
のとする。
る光強度検出手段」とは、受光面上における前記回折干
渉パターンのピッチ方向にnpl(z1+z2)/z1
の間隔で形成された複数の受光エリアの出力を加算して
出力するように構成された光検出器を意味するが、特殊
ケースとしては単一のエリアしか有していない場合も含
まれるものとする。
は、必ずしも全域に渡って一定である必要はない。
向にnpl(z1+z2)/zlの間隔で形成された複
数の受光エリア」における数値条件npl(z1+z
2)/z1については、多少これからずれてもセンサと
しては機能するため、上記(1)の発明を実施する際に
おいて、数値条件np1(z1+z2)/z1から±3
0%程度のずれがあっても上記(1)の発明の実施範囲
とみなすことにする。
ンサによると、面発光レーザから出射されたレーザ光
は、スケール上の回折格子により一定の周期p1(z1
+z2)/z1をもった回折干渉パターンを光検出器上
の受光面に生成する。
する受光エリアは、回折格子のピッチ方向にnpl(z
1+z2)/zlの間隔で形成されているので、これら
の各受光エリアでは受光面上の回折干渉パターンにおけ
る特定の同じ位相部分だけを検出する。
子のピッチ方向にx1だけ変位すると、受光面上では、
同じ方向にx2=x1(z1+z2)/z1だけ変位す
るため、スケールが回折格子のピッチ方向に1ピッチ変
位する度に、光強度検出手段からは周期的な強度で変化
する出力信号が得られる。
らに詳しく説明する。
(a)に示し、図2の(a)中の−z方向から見た上面
図を図2の(b)に示す。
ーザは以下のような構成になっている。
−AlGaAs/GaAs半導体多層ミラ−43、n−
AlGaAsスペーサ層44、InGaAs量子井戸活
性層45、p−AlGaAsスペーサ層46、p−Al
GaAs/GaAs半導体多層ミラ−47が順に積層さ
れ、さらに、レーザ共振器以外の部分が表面からn−A
1GaAsスペーサ層44に至る深さまで半絶縁性のG
aAs電流ブロック層48で埋め込まれている。
射窓径をωwとし、図2の(a)で表示する平面をxz
平面、図2の(b)で表示する平面をxy平面で定義
し、面発光レーザの出射面上での光ビームの広がり寸法
をx方向、y方向に対して、各々ωox、ωoyとす
る。
は、記述を簡略化するために、スケール上の回折格子の
ピッチ方向をx方向にした場合を仮定して説明する。
ームの主軸を5,この光ビームが主軸上の光強度の1/
2になるビーム境界を曲線6で示す。
ビーム境界曲線6に対して、その遠方での接線を6´と
し、光ビームの主軸に対して相対する接線6´のなす角
をx方向、y方向についてそれぞれθx、θyとし、こ
のθx、θyを光ビームの拡がり角と呼ぶことにする。
(a)の場合は、素子の出射窓寸法を自由に設定するこ
とによりωox,woyの大きさを変化させれば、光ビ
ームの回折現象のために、θx、θyを広範に設定可能
である。
ビーム径とビーム拡がり角θの関係を実際に試作して評
価した実験結果を示しており、広範なビーム拡がり角の
設定が可能であることがわかる。
ームの拡がりも小さく、良好な条件であることがわか
る。
は、概ね、共振器の径ωaとレーザの出射窓径ωwのい
ずれか小さい方の値とみなすことができる。
ωwの場合には、ビーム径ωoはほぼωwと見なせる。
に、ωa<ωwの場合には、ビーム径ωoは、ほぼωa
と見なせる。
のエンコーダで使用されてきた端面出射型の半導体レー
ザ1の代わりに、面発光レーザ10を光源として用いて
x方向の受光エリアの拡がりを光源の光ビーム主軸近傍
に制限しても、面発光レーザのωoxを適切に設定する
ことにより、この狭い受光エリアの拡がりに対応した光
ビームの拡がり角を設定することができるため、光源か
ら出力される光ビームを有効に使って、受光エリアに回
折干渉パターンを生成する。
配置が最適値からずれた場合でも、良好な信号振幅と良
好なS/Nの出力信号を出力可能な光学式変位センサを
実現する。
格子のピッチと垂直な方向については光が回折干渉する
必要がないため、できるだけ小さなビーム拡がり角が望
ましい。
に対して出力信号が影響されないようにするためには、
できるだけ大きなビーム拡がり角が望ましい。
により、用途に応じた最適なy方向のビーム拡がり角を
設定可能とする。
解決するために、(2) 前記自然数nとは独立に設定
できる第2の自然数をmとしたとき、前記光検出器は、
前記光強度検出手段とは独立した出力端子を有する第2
の光強度検出手段を有し、前記第2の光強度検出手段
は、受光面上における前記回折干渉パターンのピッチ方
向に mp1(z1+z2)/z1 の受光幅を有することを特徴とする上記(1)記載の光
学式変位センサが提供される。
の発明に関する実施の形態は、後述する第2乃至4の実
施の形態が対応する。
にmpl(z1+z2)/zlの受光幅を有すること」
における数値条件mpl(z1+z2)/zlについて
は、多少これからずれてもセンサとしては機能するた
め、この(2)の発明を実施する際においては、数値条
件mp1(z1+z2)/z1から±30%程度のずれ
があってもこの(2)の発明の実施範囲とみなすことに
する。
(1)の発明に加えて、受光面上における回折干渉パタ
ーンはp1(z1+z2)/z1の周期をもっているた
め、受光面上にmp1(z1+z2)/z1の受光幅を
有する第2の光強度検出手段を形成することにより、m
周期の回折干渉パターンを受光することになり、結果と
して、回折干渉パターンを受光面上で平均した強度レベ
ルで検出する。
ーザ光源のレーザ光の出力と比例関係にあるため、第2
の光強度検出手段によりレーザ光源のレーザ光出力をモ
ニタする機能を付加したことになる。
の状態が変化しても、この第2の光強度検出手段の出力
をレーザ光源の駆動手段にフィードバックすることによ
り、光出力の安定化をはかり、このような状態変化に対
して安定したセンシングを実現する。
解決するために、(3) コヒーレント光を放射する光
源と、前記光源から放射されるコヒーレント光としての
光ビームを横切るように変位し、かつ、前記光ビームに
よる回折干渉パターンを生成する所定周期の回折格子が
形成されたスケールと、前記回折干渉パターンの所定部
分を受光する光検出器とを有する光学式変位センサにお
いて、前記スケールに対して前記光源から放射されるコ
ヒーレント光としての前記光ビームが照射される面の垂
線に対して、前記光源から放射されるコヒーレント光と
しての前記光ビームの主軸を所定方向に傾斜させること
を特徴とする光学式変位センサが提供される。
の発明に関する実施の形態は、第7の実施の形態が対応
する。
高精度で信頼性の高いスケールの変位センシングを可能
するため、レーザ光源から出射した光ビームの主軸に対
して、スケール面や光検出器の受光面が傾斜して配置さ
れていることにより、レーザ光源から出射した光がスケ
ールや光検出器の表面で反射される光が、レーザに帰還
する現象を回避し、レーザ光の戻り光雑音がセンサの出
力信号に重畳されることを抑制する。
の形態について説明する。
る光学式変位センサの第1の実施の形態の概略的構成を
示している。
の構成を示す斜視図であり、図1の(b)は図1の
(a)に対応するxz面内の断面図、図1の(c)は図
1の(a)に対応するyz面内の断面図である。
ザ光源10とスケール2は、面発光レーザ光源10から
出射した光ビームがスケール2に照射されるような位置
関係で配置されるとともに、光検出器3は、前記光ビー
ムがスケール2により回折干渉された干渉パターンの所
定部分を受光するように置かれる。
渉パターンの所定部分を受光するように配置された受光
エリアを示し、複数配置されている場合には、この受光
エリア4が電気配線31により互いに接続され、出力パ
ッド32からセンサ出力を取り出すことができる。
から出射された光ビームの主軸を示し、実線6は、この
光ビームの広がりの境界線を示す。
回折格子が形成された面における光ビームの広がり領域
を、また、図1中の領域16は光検出器3の受光面にお
ける光ビームの広がり領域を示す。
パターンの鮮明度を確保するためには、面発光レーザ光
源10とスケール2、および、光検出器3の配置間隔は
(1)式で示した関係を満たすようにすることが望まし
い。
について説明する。
光源10から出射された光ビームは、回折格子が形成さ
れたスケール2に照射される。
ザ10の光ビームを横切るように変位する。
検出器3の受光面上に回折干渉パターンを生成し、この
光検出器3により前記回折干渉パターンの所定部分が検
出される。
向の変位に対応して、センサ信号が周期的に変化するこ
とにより、スケール2の変位量を検出することができ
る。
のよい信号を得るために、図1に示すように、光検出器
3上の受光エリア4は、スケール2の回折格子ピッチの
方向と同じ方向に一定の空間周期p20を有するように
複数のエリアを集積して形成されている。
上の回折干渉パターンの周期p2と同じにすることが望
ましいため、p20はnpl(z1+z2)/zlとほ
ぼ等しくなるように設定される。
19における従来の半導体レーザ1の代わりに、面発光
レーザ光源10を光源として用いるようにすることによ
り、受光エリア16の形成領域を面発光レーザ光源10
からの光ビーム主軸近傍だけに制限しても、この受光エ
リア16の広がりに対応した光ビームの拡がり角を設定
することができるため、面発光レーザ光源10からの光
量を有効に使って回折干渉パターンを受光エリア16の
形成領域に生成することができる。
必要以上に広げないようにすることにより、面発光レー
ザ光源10、スケール2、受光素子3の配置が最適値か
らずれた場合でも、受光面上での回折干渉パターンと分
布した受光エリア16のピッチずれの問題を低減できる
ため、良好な信号振幅と良好なS/Nの出力信号が出力
可能な光学式変位センサを実現することができる。
ム広がり角をスケールピッチ方向(x方向)とスケール
ピッチと垂直な方向(y方向)とで自由に設計すること
ができるため、例えば、スケール2面上において、スケ
ール2のピッチ方向には複数ピッチに渡る光ビーム広が
り幅とし、これと垂直方向には狭い光ビーム広がり幅を
設定することができるため、スケール2や光検出器3の
大きさを必要最小限に抑えることが可能となり、センサ
の小型化や低コスト化を実現できる。
は、当然、各種の変形、変更が可能である。
施の形態では垂直共振器型面発光レーザを中心に記載し
たが、端面出射型半導体レーザと光導波路や立ち上げミ
ラーまたは、回折格子などを集積して構成される面発光
レーザも含むものとする。
周期の回折格子」は、振幅あるいは位相などの光学特性
の周期変調パターンを形成した回折格子を意味し、受光
面上に回折干渉パターンを生成する反射型回折格子、透
過型回折格子などのあらゆる回折格子を含むものとす
る。
ため、スケール2は光検出器3の表面とレーザ光の主軸
が垂直に配置された場合は、図22に示したようにスケ
ールや受光面からの戻り光ノイズが大きい。
出器3の受光面には反射を抑制する光学処理が施される
いることが望ましい。
ール2や光検出器3の受光面に反射防止膜36を形成し
たり、図5の(b)に示すように、表面に細かな凹凸を
作るなどした光散乱効果を持たせる処置部37を形成す
ることが望ましい。
おいては省略するが、スケールや受光面に反射を抑制す
る光学処理に施すことについては、本発明の他の実施の
形態においても同様に適用することができるものとす
る。(第2の実施の形態)次に、本発明による光学式セ
ンサの第2の実施の形態を図6を参照して説明する。
学式センサを示す斜視図であり、図6の(b)は図6の
(a)の光検出器3の受光面をスケール2の側から見た
ときの平面図である。
いては、一部省略して説明するものとする。
2)/zlの間隔で形成された複数の受光エリアにより
構成される光強度検出手段とは別に、前記第2の光強度
検出手段が受光面上における前記回折干渉パターンのピ
ッチ方向にpm=mp1(z1+z2)/z1(但し、
mは、nと異なる自然数)、の受光幅をもって形成さ
れ、これらの各々の光強度検出手段が図中の配線31を
介して、出力取り出しパッド32とパッド36に接続さ
れている。
ザ光の拡がり領域を示しており、前述の複数の受光エリ
アや第2の光強度検出手段の受光エリアは、この領域1
6の中に形成されることが望ましい。
を説明する。
向にP1だけ変位するごとに周期的な電気信号が出力さ
れる。
出力に比例した電気信号が出力される。
は、光源10からのレーザ出力のモニタとして機能し、
光源10を駆動する手段(図示せず)にフィードバック
することにより、例えば、周囲の環境温度や圧力が変化
したり、戻り光によるレーザ出力の変動が発生するよう
な場合に、レーザの出力変動を抑えることができる。
しても、安定な変位センシングが可能である。
積することは、本発明の他の実施の形態においても適用
することができる。
光学式センサの第3の実施の形態を図7を参照して説明
する。
図6の(a)における光検出器3の受光面をスケール2
の側から見たときの平面図である。
いては一部省略して説明するものとする。
2)/z1、の間隔で形成された複数の受光エリアによ
り構成される光強度検出手段が二組形成され、これらは
配線31を介して、出力パッド32,33に接続されて
いる。
にx方向にδp20だけずらせて配置されている。
を説明する。
ド32,33からは位相の異なる電気信号が出力され
る。
電気信号の位相関係を利用して、スケール2の移動の向
きの検出や、あるいは、信号の位相分割によるピッチp
1以下の細かな変位量の検出などが可能となる。
空間的な配置ずれδp20をスケールのピッチ方向につ
いてp2/4の奇数倍に設定すれば、各々の受光エリア
群からの信号の位相差が1/4周期または3/4周期分
だけずれるので、いわゆるエンコーダ信号のA相、B相
の信号が得られる。
に示すように、P2/4の奇数倍だけずらせた別々の受
光エリア群を交互に形成する構成とすることもできる。
方向にずれたとしても、それぞれの受光エリア群からの
平均的な出力レベル比が殆ど変化しないので、安定した
センシングが可能となる。
光学式センサの第4の実施の形態を図9を参照して説明
する。
6の(a)における光検出器3の受光面をスケール2の
側から見たときの平面図である。
については、一部省略して説明するものとする。
リアをδp20だけ各々ずらせて、交互に形成してい
る。
交差して描かれているが、多層構造として各々を別な配
線層で形成することなどにより、電気的には分離されて
いるものとする。
各々の受光エリア群からの電気信号の取り出しパッドで
ある。
な配置ずれδp20は、p2/4の奇数倍に設定されて
いる。
について説明する。
に1/4周期だけ位相のずれた信号、いわゆるエンコー
ダ信号のA相、B相、反A相、反B相が出力される。
号とは、互いに逆位相の関係にあるため、A相と反A相
の差信号、および、B相と反B相の差信号とを利用すれ
ば周辺環境などからの迷光の影響のない安定な信号検出
が可能となる。
光学式センサの第5の実施の形態を図10を参照して説
明する。
いては、一部省略して説明するものとする。
異なる出射位置から放射し、これら2つの光ビームがと
もにスケール2に照射される。
分はスケール2上の光ビームの広がり領域を示してお
り、これら各々の領域にかかるように回折格子パターン
が形成されている。
干渉パターンは、主として、図の領域16,16´で示
される部分に形成され、これら各々の回折干渉パターン
の所定の空間位相部分を検出するように受光エリア群が
形成されている。
チ方向のずれ量δp20はp2/4の奇数倍だけずらせ
て形成することが望ましい。
について説明する。
ッド32,33からは、いわゆる、A相、B相の出力が
得られる。
る。
ように、レーザ光のモニ夕として第2の光検出手段を集
積したり、また、受光エリア群を4組形成し、いわゆ
る、A相、B相、反A相、反B相の4相の出力が得られ
るようにすることもできる。
光学式センサの第6の実施の形態を図11を参照して説
明する。
いては、一部省略して説明するものとする。
形成されており、これら2群の回折格子の両方に面発光
レーザ光源10から出射された光ビームが照射されるよ
うに配置されている。
渉パターンを光検出器3の受光面上の異なる領域に生成
し、光検出器3上に形成された2群の受光エリアはこれ
らの回折干渉パターンの特定の位相部分のみを選択的に
受光するように形成されている。
ピッチ方向での互いの位置ずれをp1/4の奇数倍にす
ることが望ましい。
について説明する。
向での互いの位置ずれをp1/4の奇数倍にすることに
より、光検出器3の受光面上には、互いにピッチ方向に
p2/4の奇数倍だけ異なる空間位相の回折干渉パター
ンが形成される(p2は受光面上での回折干渉パターン
のピッチ)。
群の受光エリアをピッチ方向に対して位置ずれのないよ
うに設定しても、パッド32,33から互いに1/4周
期の奇数倍の位相差をもった信号が得られる。
スケールの移動の向きの検出や、あるいは、信号の位相
分割によるピッチp1以下の細かな変位量の検出などが
可能となる。
らの2つの光ビームの出射位置間隔を大きくすればする
ほど、これらに対応した回折干渉パターンが空間的に離
れて形成できるため、例えば、スケール2上のビーム広
がり領域15の回折干渉パターンが他方の回折干渉パタ
ーンを受光すべき受光エリア群4´でも僅かに検出され
るような問題を抑制することができ、パッド32,33
から出力される信号の干渉が少なくなるという利点があ
る。
る。
ように、レーザ光のモニタとして第2の光検出手段を集
積したり、また、受光エリア群を4組形成し、いわゆ
る、A相、B相、反A相、反B相の4相の出力が得られ
るようにすることもできる。
光学式センサの第7の実施の形態を図12を参照して説
明する。
分については、一部省略して説明するものとする。
面発光レーザ光源10から出射する光ビームの主軸をス
ケール2の表面の垂線に対して所定角度φだけ傾けて配
置する。
検出器3の受光面とは、互いに平行に配置することが望
ましい。
について説明する。
度φだけ傾けて配置することにより、スケール2から面
発光レーザ光源10に帰還する戻り光が低減されるた
め、スケール2と面発光レーザ光源10との光学的距離
が僅かに変動するような場合でも、面発光レーザ光源1
0からの出力を安定に保つことができる。
合について、スケール2あるいは受光面に見立てたミラ
ーと面発光レーザやLDの光ビーム出射面の距離が変化
した場合について、光源出力の変動を試算した結果をφ
=0の場合について図22の(b)に示すとともに、φ
=0.5deg.の場合について図22の(c)に示す
(この試算結果は前述の論文に記載したものである)。
るだけでも、光源出力の変動を低減する効果が高く、さ
らに傾けることにより、光源とミラー(本発明ではスケ
ールに相当)との間隔が小さくても、戻り光による光源
の出力変動を抑えることができる。
の場合には、この戻り光によるノイズ発生の低減対策と
しての効果が高い。
する場合には、光源とスケール面、受光面を結ぶ直線上
での相互の距離を各々、L1をL2とし、スケールに鉛
直な線上における光源とスケール面、受光面の相互の距
離を各々z1,z2とすると、前記(2)式から推測さ
れるように、受光面上のあらゆる場所においてz1/z
2=L1/L2となるため、受光面上における回折干渉
パタ一ンピッチが一定となることが予測される。
1,z2を前述の(2)式を満たすように設定しておく
ことにより、ビーム広がり領域Sx内において前述の
(1)式が近似的に成立すると考えられるので、領域S
x内の殆どの場所で回折干渉パターンの鮮明度もφ=0
の場合とあまり変わらないことが予測される。
条件で傾斜角φがφ=0の場合およびφ=10deg.
の場合について受光面上の回折干渉パターン試算した結
果を各々図13の(a)および図13の(b)に比較し
て示す。
が矩形であると仮定した場合) スケール面と受光面の配置 平行 図13の(a)および図13の(b)より、スケールを
傾斜させてもスケール面と受光面の配置を平行にすれ
ば、x軸方向の回抄干渉パターンのピッチは変わらない
し、また、傾斜角が10deg.程度では、受光面上の
回折干渉パターンの周期性や鮮明度の低下も僅かである
ことがわかる。
面を傾斜させても、p1とz1,z2が固定値であれ
ば、x方向の回折干渉パターンの空間周期が一定とな
り、受光エリアの形成ピッチはx方向に対して一定の値
でよくなり、受光エリアの設計が容易になる。
ルのピッチ方向に多少ずれて配置されても、回折干渉パ
ターンと受光エリアのピッチずれの問題が発生しないと
いう利点もある。
け変化すると、図12に示す配置関係では、受光面上に
おける回折干渉パターンの位相(あるいはピークとなる
位置)がx方向に移動する問題を内包している。
る。
光検出器の構成や配置を第2乃至第6の実施の形態のよ
うにして、それらの各々の実施の形態に対応して前述し
た付加的な効果をもたせることも可能である。
ール面に対して傾斜させる手法は図12に示すように光
源の向きを傾ける以外にも、例えば、図14に示すよう
に光軸を曲げる光学部品(例えば、プリズムなど)を利
用しても良い。
光学式センサの第8の実施の形態を図15を参照して説
明する。
いては、一部省略して説明するものとする。
とスケール面の特定方向を垂直に配置する構成について
は規定していないが、この第8の実施の形態では、スケ
ール2に形成された回折格子のピッチ方向とコヒーレン
ト光を放射する光源1,10から放射される光ビームの
主軸は垂直に配置されるとともに、前記スケールの回折
格子が形成された面と前記光検出器の受光面を平行に配
置する。
ール2に形成された回折格子のピッチ方向に垂直な方向
とコヒーレント光を放射する光源から放射される光ビー
ムの主軸が角度φだけ傾斜して配置される。
について説明する。
格子のピッチ方向が垂直に配置されるため、スケール2
と光源1,10の距離がΔzだけ変動しても、図15の
(a)に示すように、回折格子のピッチ方向と光ビーム
の主軸が垂直に配置されることにより、受光面上に生成
される回折干渉パターンは光ビームの主軸に対して対称
になるため、受光面上における回折干渉パターンのピー
ク位置のずれは光ビームの主軸の近傍では小さくなる。
能性のあったΔzの変動による回折干渉パターンのx方
向での移動が光ビームの主軸の近傍では抑えられるた
め、スケール2のx方向変位を正確にセンシングするこ
とができる。
ビーム拡がり幅を有する面発光レーザを光源とすること
により、レーザ光強度を有効に利用してS/Nの高いセ
ンシングが可能である。
である。
光検出器の構成や配置を第2乃至第6の実施の形態のよ
うにして、それらの各々の実施の形態に対応して前述し
た付加的な効果をもたせることも可能である。
ール面に対して傾斜させる手法は、図15に示すよう
に、光源の向きを傾ける以外にも、例えば、図14に示
すように、光軸を曲げる光学部品(例えば、プリズムな
ど)を利用しても良い。
光学式センサの第9の実施の形態を図16を参照して説
明する。
いては、一部省略して説明するものとする。
ール2上で回折され、スケール2に対して光源1,10
と同じ側に折り返されて、スケール2に対して光源1,
10と同じ側に配置された光検出器3の受光面上で回折
干渉パターンを生成する。
所定部分を光検出器3で受光するように受光パターンが
形成されている。
1,10から出射した光ビームがスケール2上で回折さ
れ、スケール2に対して光源1,10と反対側に透過す
る場合を想定した光検出器33がスケール2面に対して
折り返した位置に配置されており、さらに、スケール2
面と受光面は平行に構成されている。
3を集積して固定するためのブロックである。
について説明する。
3で示すように、スケール2がx方向にp1だけ変位す
るごとに周期的な出力が得られる。
離z1が図のようにΔzだけ増大した場合には、受光面
上の回折干渉パターンのピッチは前述の(3)式のよう
に僅かに変化するが、次の(4)式で示したように光検
出器3がスケール2に対して光源と反対側に配置されて
いる場合と較べて、この回折干渉パターンのピッチの変
化を小さくできる利点がある。
1,10の距離変動Δzが発生しても、(3)式より、
受光面上における回折干渉パターンのピッチずれが起こ
らないので、z1=z2の条件で配置することが望まし
い。
z1が図のようにΔzだけ増大すると、受光面上におけ
る回折干渉パターンの位置ずれが発生し、センサの出力
曲線13も出力曲線14のようにΔxbだけシフトした
ものになってしまうという問題点を内包している。
る。
光検出器の構成や配置を第2乃至第6の実施の形態のよ
うにして、それらの各々の実施の形態に対応して前述し
た付加的な効果をもたせることも可能である。
ール2面に対して傾斜させる手法は図16に示すように
光源の向きを傾ける以外にも、例えば、図14に示すよ
うに、光軸を曲げる光学部品(例えば、プリズムなど)
を利用しても良い。
学式センサによる第10の実施の形態を図17を参照し
て説明する。
いては、一部省略して説明するものとする。
スケール2面の特定方向を垂直に配置する構成について
は規定していないが、本実施の形態では、スケール2に
形成された回折格子のピッチ方向とコヒーレント光を放
射する光源から放射される光ビームの主軸は垂直に配置
されるるとともに、前記スケール2の回折格子が形成さ
れた面と前記光検出器の受光面を平行に配置する。
のピッチ方向に垂直な方向とコヒーレント光を放射する
光源から放射される光ビームの主軸が角度φだけ傾斜し
て配置される。
用について説明する。
格子のピッチ方向が垂直に配置されるため、スケールと
光源の距離がΔzだけ変動しても、回折干渉パターンが
図17の(a)に示すように光ビームの主軸に対してx
z平面では対称なため、受光エリア分布を光ビームの主
軸近傍に制限することにより、受光面上における回折干
渉パターンのピーク位置の移動を殆ど無視できる。
ても、x方向の移動量検出には殆ど影響しないという利
点がある。
ビーム拡がり幅を有する面発光レーザを光源とすること
により、レーザ光強度を有効に使用してS/Nの高いセ
ンシングが可能である。
と回折格子のピッチ方向に垂直な方向は傾斜されて配置
されており、また、反射型の構成であるため、第8の実
施の形態と同様に、センシング時にΔzが変動しても、
スケール2や光検出器3からの戻り光による光源の出力
変動が小さく、さらに、受光面上における回折干渉パタ
ーンのピッチの変化が小さい等の利点も有している。
ング時にΔzが変動しても、回折干渉パターンのピッチ
とピーク位置が殆ど変化しない安定なセンシングが可能
である。
る。
光検出器の構成や配置を第2乃至第6の実施の形態のよ
うにして、それらの各々の実施の形態に対応して前述し
た付加的な効果をもたせることも可能である。
ール面に対して傾斜させる手法は図17に示すように、
光源の向きを傾ける以外にも、例えば、図14に示すよ
うに、光軸を曲げる光学部品(例えば、プリズムなど)
を利用しても良い。
る光学式センサの第11の実施の形態を図18を参照し
て説明する。
ついては、一部省略して説明するものとする。
レント光を放射する光源1,10から放射される光ビー
ムの主軸は垂直に配置されるるとともに、前記スケール
2の回折格子が形成された面と前記光検出器3の受光面
とが互いに平行に配置されている。
用について説明する。
べて、本実施の形態の構成は反射型の構成であるため、
第10の実施の形態と同様に、スケール2と光源1,1
0との間隔がずれても、回折干渉パターンのピッチずれ
が小さくなる利点、および、光ビームの主軸近傍では回
折干渉パターンのピークの位置ずれが小さくなる利点は
同様である。
たビーム拡がり幅を有する面発光レーザを光源とするこ
とにより、レーザ光強度を有効に使用して、S/Nの高
いセンシングが可能である。
1が小さいときには、スケ一ルや受光面から光源に帰還
する光による戻り光ノイズが発生することに注意する必
要があるが、これが無視できるような用途においては構
成がシンプルになる利点がある。
表面・裏面や受光面に反射を低減する光学処理を施すこ
とにより、スケール2や受光面から光源に帰還する光に
よる戻り光ノイズが低減されるため、この戻り光ノイズ
が無視できるような用途には適用できる。
ング時にΔzが変動しても、回折干渉パターンのピッチ
とピーク位置が殆ど変化しない安定なセンシングが可能
である。
る光学式センサの第12の実施の形態を図23を参照し
て説明する。
いては、一部省略して説明するものとする。
1の実施の形態の特殊ケースとして受光エリア4が単数
の場合について示したもので、それ以外については第1
の実施の形態と同様である。
実施の形態で示した本発明の明細書には、特許請求の範
囲に示した請求項1乃至3以外に、以下のような付記
1.乃至23.として示すような発明が含まれている。
の移動方向と同一ピッチ方向で所定周期の回折格子が設
けられたスケールと、前記スケールの回折格子に略垂直
に光ビームを照射する面発光レーザ光源と、前記スケー
ルの回折格子を経由した前記面発光レーザ光源よりの光
ビームを検出する光検出器とを具備し、前記スケールの
変位を検出可能な光学式変位センサであり、前記光検出
器は、光検出面において前記回折格子のピッチ方向と同
方向に並んだ複数の光強度検出手段を具備することを特
徴とする光学式変位センサ。
び方は、以下の条件を満足することを特徴とする付記1
記載の光学式変位センサ: p2=npl(z1+z2)/z1 ただし、nは任章の自然数、p1は前記回折格子のピッ
チ間隔、z1は前記面発光レーザ光源の出射面と前記ス
ケールの回折格子の距離、z2は前記スケールの回折格
子と前記光検出器の光検出面の距離である。
果)上記付記1,2の発明に関する実施の形態及び作用
効果は、それぞれ第1の実施の形態及び作用効果が対応
する。
発光レーザ光源と、前記面発光レーザの光ビームを横切
るように変位し、かつ、前記光ビームによる回折干渉パ
ターンを生成する所定周期の回折格子が形成されたスケ
ールと、前記回折干渉パターンの所定部分を受光する光
検出器とを有する光学式変位センサにおいて、前記面発
光レーザ光源からの光ビームは出射面において、前記回
折格子のピッチ方向に対して3μm以上のビーム径を有
することを特徴とする光学式変位センサ。
の発明に関する実施の形態は、第1の実施の形態が対応
する。
面発光レーザの出射面上におけるビーム径を3μm以上
にすれば、(従来のエンコーダで使用されてきた端面出
射型の半導体レーザでは実現が難しかった)ビーム拡が
り角20deg未満の拡がりの小さなビームが得られ
る。
源の光ビーム主軸近傍に制限しても、この狭い受光エリ
アの拡がりに対応した光ビームの拡がり角を設定できる
ため、光源から出力される光ビームを有効に使って、受
光エリアに回折干渉パターンを生成することができる。
配置が最適値からずれた場合でも、良好な信号振幅と良
好なS/Nの出力信号が出力可能な光学式変位センサを
実現することができる。
の移動方向と同一ピッチ方向で所定周期の回折格子が設
けられたスケールと、前記スケールの回折格子に略垂直
に光ビームを照射する面発光レーザ光源と、前記スケー
ルの回折格子を経由した前記面発光レーザ光源よりの光
ビームを検出する光検出器とを具備し、前記スケールの
変位を検出可能な光学式変位センサであり、前記面発光
レーザ光源の光ビームは出射面において、前記スケール
の回折格子のピッチ方向と同方向に3μm以上のビーム
径を有することを特徴とする光学式変位センサ。
の発明に関する実施の形態は、第1の実施の形態が対応
する。
いて、さらに、第2の光強度検出手段を具備し、前記複
数の光強度検出手段の出力と、この第2の光強度検出手
段の出力は独立して処理可能に構成されていることを特
徴とする付記1または2記載の光学式変位センサ。
果)この付記5の発明に関する実施の形態及び作用効果
は、第2乃至第4の実施の形態が対応する。
単数または複数であり、前記スケールの回折格子のピッ
チ方向と同方向の長さがmp1(z1+z2)/z1に
略等しいことを特徴とする付記5記載の光学式変位セン
サ:ただし、mは任意の自然数、p1は前記回折格子の
ピッチ間隔、z1は前記面発光レーザ光源の出射面と前
記スケールの回折格子の距離、z2は前記スケールの回
折格子と前記光検出器の光検出面の距離である。
果)この付記6の発明に関する実施の形態及び作用効果
は、第2乃至第4の実施の形態が対応する。
検出手段の並びは複数列を形成することを特徴とする付
記1記載の光学式変位センサ。
検出手段の形成する各列は同一ピッチであり、かつ、位
置が所定量ずれていることを特徴とする付記7記載の光
学式変位センサ。
の1/4の奇数倍であることを特徴とする付記8記載の
光学式変位センサ。
度検出手段の並びは、さらに独立して出力を取り出せる
複数の光強度検出手段のグルーブに区分され、各グルー
プの構成要素の光強度検出手段が交互に配設されている
ことを特徴とする付記1記載の光学式変位センサ。
ーブの構成要素の光強度検出手段は、各グループの光強
度検出手段のピッチが同一であり、かつ、異なるグルー
ブに属する光強度検出手段の距離は前記ピッチの1/4
の奇数倍であることを特徴とする付記10記載の光学式
変位センサ。
果)上記付記6乃至10の発明に関する実施の形態及び
作用効果は、第5乃至第10の実施の形態及びそれらの
作用効果が対応する。
を出射する面発光レーザ光源と、前記面発光レーザ光源
からの光ビームを横切るように変位し、かつ、前記光ビ
ームによる回折干渉パターンを生成する所定周期の回折
格子が形成されたスケールと、前記回折干渉パターンの
所定部分を受光する光検出器とを有する光学式変位セン
サにおいて、前記面発光レーザ光源は、複数の光ビーム
を前記スケールに照射し、前記光検出器は、前記複数の
光ビームにより生成される各々の回折干渉パターンを選
択的に受光する複数の光強度検出手段により構成される
ことを特徴とする光学式変位センサ。
2の発明に関する実施の形態は、第5の実施の形態が対
応する。
実施の形態では、第1の実施の形態で得られる作用効果
に加えて、さらに以下の作用効果が得られる。
照射し、これにより、複数の回折干渉パターンを受光面
上の異なる領域に生成する。
検出手段は、各々の回折干渉パターンの特定の空間位相
部分の光強度を検出する。
つの回折干渉パターンの領域に複数の特定空間位相部分
の光強度を検出する光強度検出手段を形成する場合と較
べて、各々の光強度検出手段からの信号の分離を確実に
実現することができる。
この移動方向と同一ピッチ方向で所定周期の回折格子が
設けられたスケールと、前記スケールの回折格子に略垂
直に複数の光ビームを照射する面発光レーザ光源と、前
記スケールの回折格子を経由した前記面発光レーザ光源
よりの光ビームを検出する光検出器を具備し、前記スケ
ールの変位を検出可能な光学式変位センサであり、前記
光検出器は、前記複数の光ビームが前記回折格子に照射
されることによつて受光面上に形成される各回折パター
ンの変位を検出可能であることを特徴とする光学式変位
センサ。
同様。
を出射する面発光レーザ光源と、前記面発光レーザ光源
からの光ビームを横切るように変位し、かつ、前記光ビ
ームによる回折干渉パターンを生成する所定周期の回折
格子が形成されたスケールと、前記回折干渉パターンの
所定部分を受光する光検出器とを有する光学式変位セン
サにおいて、前記スケールは、互いに異なる所定の空間
位相を有する複数の回折格子領域を有し、前記面発光レ
ーザ光源は、前記スケールの複数の回折格子領域に各々
独立な光ビームを照射し、前記光検出器は、前記複数の
回折格子領域より生成された回折干渉パターンを各々選
択的に受光する複数の光強度検出手段より構成されるこ
とを特徴とする光学式変位センサ。
4の発明に関する実施の形態は、第6の実施の形態が対
応する。
実施の形態では、第1の実施の形態で得られる作用効果
に加えてさらに以下の作用効果が得られる。
照射し、これにより、複数の回折干渉パターンを受光面
上の異なる領域に生成することができるため、複数の光
検出手段からの信号の分離を確実に実現することができ
る。
回折パターンは共通であるため、各々の検出手段が各々
の回折干渉パターンの特定の空間位相部分の光強度を検
出するためには、各々の検出手段を構成する受光エリア
を所定の位置関係で配置する必要があるため、スケール
のピッチが異なる場合に受光パターンをつくりなおす必
要がある。
る実施の形態では、スケール上の複数の回折格子パター
ンの位置関係だけで、各々の検出手段が検出する回折干
渉パターンの位相差を設定できるため、スケールピッチ
が変わっても、各々の検出手段を構成する受光エリアの
配置を変える必要がない利点がある。
この移動方向と同一ピッチ方向で所定周期の回折格子が
複数設けられたスケールと、前記スケールの各々の回折
格子に対して略垂直に独立した光ビームを照射する面発
光レーザ光源と、前記スケールの回折格子を経由した前
記面発光レーザ光源よりの光ビームを検出する光検出器
を具備し、前記スケールの変位を検出可能な光学式変位
センサであり、前記光検出器は、前記複数の光ビームが
前記各々の回折格子に照射されることによつて受光面上
に形成される各回折パターンの変位を検出可能であるこ
とを特徴とする光学式変位センサ。
同様。
この移動方向と同一ピッチ方向で所定周期の回折格子が
設けられたスケールと、前記スケールの回折格子に光ビ
ームを照射するコヒーレント光源と、前記スケールの回
折格子により回折された前記コヒーレント光源よりの光
ビームの特定部分を選択的に検出する光検出器を具備
し、前記スケールの変位を検出可能な光学式変位センサ
であり、前記コヒーレント光源よりの光ビームの主軸
は、前記回折格子面の垂線に対して所定の方向に傾斜し
ていることを特徴とする光学式変位センサ。
6の発明に関する実施の形態は、第7乃至第10の実施
の形態が対応する。
実施の形態では、コヒーレント(レーザ)光源から出射
される光ビームの主軸に対して、スケール面や光検出器
の受光面が傾斜して配置されている。
ケールや光検出器の表面で反射される光が、レーザに帰
還する現象を回避して、レーザ光の戻り光雑音がセンサ
の出力信号に重畳されることを抑制することができる。
実施の形態では、より高精度で信頼性の高いスケールの
変位センシングが可能となる。
折格子のピッチ方向と前記コヒーレント光を放射する光
源から放射される光ビームの主軸は垂直に配置されると
ともに、前記スケールの回折格子が形成された面と前記
光検出器の受光面を平行に配置することを特徴とする付
記16記載の光学式変位センサ。
7の発明に関する実施の形態は、第8及び第10の実施
の形態が対応する。
実施の形態では、回折格子のピッチ方向と前記光検出器
の受光面を平行に配置することにより、受光面上におけ
る回折干渉パターンの空間周期が一定となるため、光検
出器上の受光エリアのパターン設計や配置が簡単にな
る。
格子のピッチ方向と光源から出射する光ビームの傾き方
向を特定しない構成では、一般的には、スケールと光源
の間隔が変化すると受光面上の回折干渉パターンが干渉
パターンのピッチ方向に移動するため、スケールがスケ
ール上の回折格子のピッチ方向に変位することによる受
光面上の回折干渉パタ一ンの移動との分離が難しくな
る。
形態のように、光ビームの主軸と回折格子のピッチ方向
を垂直に配置すれば、受光面上の回折干渉パターンが光
ビームの主軸に対して対称に生成されるため、光ビーム
の主軸上においては、スケールと光源の問隔が変化して
も受光面上の回折干渉パターンはピッチ方向に移動しな
い。
光エリアを形成すれば、これら光ビームの主軸近傍の受
光エリアからのセンサ出力は、スケールと光源の距離の
変化にほとんど影響されないため、回折格子のピッチ方
向のスケール変位を正確に検出することができる。
応したビーム拡がり幅を有する面発光レーザを光源とす
ることが望ましい。
と、前記コヒーレント光源よりの光ビームの主軸は垂直
であり、前記回折格子面と前記光検出器の受光面は平行
であることを特徴とする付記15記載の光学式変位セン
サ。
同様。
源と、前記光源から放射されるコヒーレント光としての
光ビームを横切るように変位し、かつ、前記光ビームに
よる回折干渉パターンを生成する所定周期の回折格子が
形成されたスケールと、前記回折干渉パターンの所定部
分を受光する光検出器とを有する光学式変位センサにお
いて、前記スケールに対して前記光源と前記光ビームが
照射される面の垂線に対して、前記光源のから出射され
る光ビームの主軸を所定方向に傾斜させ、さらに、前記
スケールに対して前記光源と前記光検出器を同じ側に配
置することを特徴とする光学式変位センサ。
9の発明に関する実施の形態は、第9及び第10の実施
の形態が対応する。
出器を同じ側に配置した構成とするものを、以下、反射
型の構成と記述することにする。
実施の形態の構成では、光源と光検出器を小型に一体化
して形成できるため、スケールを光源と光検出器で挟む
構造(以下、これを透過型の構成と記述することにす
る)と較べてセンサヘッドを小型化することができる。
と光源の間隔が変動すると、z1はz1+Δzに、z2
はz2+Δzとなる。
出器の配置が固定されている通常の場合に、zlはz1
+Δzに、z2はz2−Δzとなる。
する場合を考える。
光面上に形成される干渉パターンのピッチがp2からp
2´に変化するとすれば、反射型の構成の場合は前記
(4)式が、透過型の構成の場合は前記(3)式が成り
立つ。
は、同じΔzに対して、反射型の方がp2とp2´差が
小さくなる。
も、反射型の構成では、回折干渉パターンのピッチずれ
が小さくなる利点がある。
z1=z2の構成とすれば、反射型の場合は p2´=p2=2p1 …(5) となり、Δzに対してp2が影響されないという利点が
ある。
折格子のピッチ方向と前記コヒーレント光を放射する光
源から放射される光ビームの主軸は垂直に配置されると
ともに、前記スケールの回折格子が形成された面と前記
検出器の受光面を平行に配置することを特徴とする付記
19記載の光学式変位センサ。
0の発明に関する実施の形態は、第10の実施の形態が
対応している。
実施の形態では、回折格子のピッチ方向と前記光検出器
の受光面を平行に配置することにより、受光面上におけ
る回折干渉パターンの空間周期が一定となるため、光検
出器上の受光エリアのパターン設計や配置が簡単にな
る。
格子のピッチ方向と光源から出射する光ビームの傾き方
向を特定しない横成では、一般的には、スケールと光源
の間隔が変化すると受光面上の回折干渉パターンが干渉
パターンのピッチ方向に移動するため、スケールがスケ
ール上の回折格子のピッチ方向に変位することによる受
光面上の回折干渉パターンが移動する現象との分離が難
しくなる。
に、回折格子のピッチ方向と前記コヒーレント光を放射
する光源から放射される光ビームの主軸を垂直に配置す
れば、第8の実施の形態と同様な理由により、光軸の近
傍ではスケールと光源の間隔が変化しても受光面上の回
折干渉パターンのピッチ方向での移動が起こらないた
め、回折格子のピッチ方向のスケール変位を正確に検出
することができる。
応したビーム拡がり幅を有する面発光レーザを光源とす
ることが望ましい。
光源との間隔がずれたとしても、反射型の構成であるた
め、回折干渉パターンのピッチ変化が小さくなるという
利点がある。
源と、前記光源から放射されるコヒーレント光としての
光ビームを横切るように変位し、かつ、前記光ビームに
よる回折干渉パターンを生成する所定周期の回折格子が
形成されたスケールと、前記回折干渉パターンの所定部
分を受光する光検出器とを有する光学式変位センサにお
いて、前記スケールに対して前記光源と前記光検出器と
が同じ側に配置されるとともに、前記スケールの回折格
子が形成された平面と前記コヒーレント光を放射する光
源から放射される光ビ一ムの主軸とが垂直に配置される
ことを特徴とする光学式変位センサ。
1の発明は、付記20の発明においてφ=0とした構成
であり、この付記21の発明に関する実施の形態は、第
11の実施の形態が対応する。
実施の形態では、反射型の構成であるため、付記20の
発明と同様に、従来の技術で用いられた透過型の構成と
較べて、スケールと光源の間隔がずれても、回折干渉パ
ターンのピッチずれが小さくなるという利点及び回折干
渉パターンのピークの位置ずれが小さくなるという利点
がある。
形態では、φ=0としているため、z1が小さいときに
は、スケールや受光面から光源に帰還する光による戻り
光ノイズが発生することに注意する必要があるが、これ
が無視できるような用途においては構成がシンプルにな
るという利点がある。
面・裏面や受光面に反射を低減する光学処理を施すこと
により、スケールや受光面から光源に帰還する光による
戻り光ノイズが低減されるため、この戻り光ノイズが無
視できるような用途には適用できる。
この移動方向と同一ピッチ方向で所定周期の回折格子が
設けられたスケールと、前記スケールの回折格子に略垂
直に光ビームを照射する面発光レーザ光源と、前記スケ
ールの回折格子を経由した前記面発光レーザ光源よりの
光ビームを検出する光検出器を具備することを特徴とす
るスケールの変位を検出可能な光学式変位センサ。
2の発明に関する実施の形態としては、第12の実施の
形態が対応する。
実施の形態では、面発光レーザ光源を使用することによ
り、レーザ光の広がりを小さくすることができ、光源、
スケール、受光素子の配置が最適配置からずれた場合で
も、S/Nの良好な出力信号を得ることができる。
を出射する面発光レーザ光源と、前記面発光レーザ光源
からの光ビームを横切るように変位し、且つ、前記光ビ
ームにより回折干渉パターンを生成する所定周期の回折
格子が形成されれたスケールと、前記回折干渉パターン
の所定部分を受光する光検出器を具備することを特徴と
する光学式変位センサ。
3の発明に関する実施の形態としては、第12の実施の
形態が対応する。
実施の形態では、面発光レーザ光源を使用することによ
り、レーザ光の広がりを小さくすることができ、光源、
スケール、受光素子の配置が最適配置からずれた場合で
も、S/Nの良好な出力信号を得ることができる。
よれば、特に、光ビームの拡がり角を従来の半導体レー
ザ光源では実現不可能な所定の小さな角度以下に設定す
ることができる構成とすることにより、光源、スケー
ル、受光素子の配置が最適配置からずれた場合でも、S
/Nの良好な出力信号が得られる光学式変位センサを提
供することができる。
ば、特に、レーザ光が光源に帰還する現象を回避して、
レーザ光の戻り光雑音がセンサの出力信号に重畳される
のを抑制することが可能な光学式変位センサを提供する
ことができる。
ば、特に、光源、スケール、受光素子の配置が設計値か
らずれた場合でも、受光面上の回折干渉パターン周期や
パターン位置の変化を低減し、ひいては、スケール変位
に対する信号振幅の低下や周期の変化を抑制することが
可能な光学式変位センサをを提供することができる。
の実施の形態の概略的構成を示すもので、図1の(a)
は第1の実施の形態を示す斜視図であり、図1の(b)
は図1の(a)に対応するxz面内の断面図、図1の
(c)は図1の(a)に対応するyz面内の断面図であ
る。
で、図2の(a)はその概略断面図、図2の(b)は図
2の(a)中の−z方向から見た上面図である。
ム径とビーム拡がり角θの関係を実際に試作して評価し
た実験結果を示す図である。
略断面図である。
ノイズを低減するために、それぞれ光学処理によってス
ケール2や光検出器3の受光面に反射を抑制する反射防
止膜36(a)や光散乱効果を持たせる処置部37
(b)を形成する例を示す図である。
センサを示す斜視図であり、図6の(b)は図6の
(a)の光検出器3の受光面をスケール2の側から見た
ときの平面図である。
を示すもので、図6の(b)と同様に、図6の(a)に
おける光検出器3の受光面をスケール2の側から見たと
きの平面図である。
2/4の奇数倍だけずらせた別々の受光エリア群を交互
に形成する構成を例示する図である。
を示すもので、図6の(b)と同様に、図6の(a)に
おける光検出器3の受光面をスケール2の側から見たと
きの平面図である。
サを示す斜視図である。
サを示す斜視図である。
サの概略的構成を示すもので、図12の(a)は第7の
実施の形態による光学式センサのxz面内の断面図であ
り、図12の(b)は図12の(a)に対応するyz面
内の断面図である。
の形態において、所定の条件下で傾斜角φがφ=0の場
合およびφ=10degの場合について受光面上の回折
干渉パターン試算した結果を各々比較して示す図であ
る。
ケール面に対して傾斜させる手法の変形例として光軸を
曲げる光学部品(例えば、プリズムなど)を利用する場
合を示す図である。
サの概略的構成を示すもので、図15の(a)は第8の
実施の形態による光学式センサのxz面内の断面図であ
り、図15の(b)は図15の(a)に対応するyz面
内の断面図である。
サの概略的構成を示すもので、図16の(a)は第9の
実施の形態による光学式センサのxz面内の断面図であ
り、図16の(b)は図16の(a)に対応するyz面
内の断面図である。
ンサの概略的構成を示すもので、図17の(a)は第1
0の実施の形態による光学式センサのxz面内の断面図
であり、図17の(b)は図17の(a)に対応するy
z面内の断面図である。
ンサの概略的構成を示すもので、図18の(a)は第1
1の実施の形態による光学式センサのxz面内の断面図
であり、図18の(b)は図18の(a)に対応するy
z面内の断面図である。
どの光学部品の組立を必要としない小型・低コストなエ
ンコーダの一例としてコヒーレント光源と回折格子スケ
ールを用いたレーザエンコーダを示す構成図である。
た変位センサをさらに詳しく説明するための動作説明図
である。
ーザ用いた小型変位センサに関する従来技術を説明する
構成図である。
変位センサにおいて、距離Lが変化したときのセンサの
出力特性が構成上の多くのパラメータに依存することを
説明する典型的な場合の試算例として、光源に従来から
一般的に使われてきた半導体レーザである端面出射型の
半導体レーザを用いた場合(a)と、面発光レーザを用
いた場合(b)とを対比して示すとともに、外部ミラー
を0.5deg.だけ傾けた場合の特性(c)を示す図
である。
第12の実施の形態の概略的構成を示すもので、図23
の(a)は第12の実施の形態を示す斜視図であり、図
23の(b)は図1の(a)に対応するxz面内の断面
図、図1の(c)は図1の(a)に対応するyz面内の
断面図である。
ビームの広がり領域、 16…光検出器3の受光面における光ビームの広がり領
域、 31、31´…電気配線、 32、33、34、35、36…出力パッド、 41…N型コンタクト電極、 42…N−GaAs基板、 43…n−AlGaAs/GaAs半導体多層ミラ−、 44…n−AlGaAsスペーサ層、 45…InGaAs量子井戸活性層、 46…p−AlGaAsスペーサ層、 47…p−AlGaAs/GaAs半導体多層ミラ−、 48…GaAs電流ブロック層、 49…P型コンタクト電極。
Claims (3)
- 【請求項1】 所定の形状を有する光ビームを出射する
面発光レーザ光源と、 前記面発光レーザ光源からの光ビームを横切るように変
位し、かつ、前記光ビームによる回折干渉パターンを生
成する所定周期の回折格子が形成されたスケールと、 前記回折干渉パターンの所定部分を受光する光検出器と
を有する光学式変位センサにおいて、 前記面発光レーザ光源の光ビーム出射面と前記回折格子
が形成された面との間隔をz1とし、 前記回折格子が形成された面と前記光検出器の受光面と
の間隔をz2とし、 前記スケール上の回折格子のピッチp1とし、 nを自然数としたとき、 前記光検出器は、受光面上における前記回折干渉パター
ンのピッチ方向に np1(z1+z2)/z1 の間隔で形成された複数の受光エリアにより構成される
光強度検出手段を有することを特徴とする光学式変位セ
ンサ。 - 【請求項2】 前記自然数nとは独立に設定できる第2
の自然数をmとしたとき、 前記光検出器は、前記光強度検出手段とは独立した出力
端子を有する第2の光強度検出手段を有し、 前記第2の光強度検出手段は、受光面上における前記回
折干渉パターンのピッチ方向に mp1(z1+z2)/z1 の受光幅を有することを特徴とする請求項1記載の光学
式変位センサ。 - 【請求項3】 コヒーレント光を放射する光源と、 前記光源から放射されるコヒーレント光としての光ビー
ムを横切るように変位し、かつ、前記光ビームによる回
折干渉パターンを生成する所定周期の回折格子が形成さ
れたスケールと、 前記回折干渉パターンの所定部分を受光する光検出器と
を有する光学式変位センサにおいて、 前記スケールに対して前記光源から放射されるコヒーレ
ント光としての前記光ビームが照射される面の垂線に対
して、前記光源から放射されるコヒーレント光としての
前記光ビームの主軸を所定方向に傾斜させることを特徴
とする光学式変位センサ。
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JP4372877B2 (ja) | 2009-11-25 |
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