JP2001356028A - 光学式エンコーダ - Google Patents

光学式エンコーダ

Info

Publication number
JP2001356028A
JP2001356028A JP2000178551A JP2000178551A JP2001356028A JP 2001356028 A JP2001356028 A JP 2001356028A JP 2000178551 A JP2000178551 A JP 2000178551A JP 2000178551 A JP2000178551 A JP 2000178551A JP 2001356028 A JP2001356028 A JP 2001356028A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
light
scale
detecting
reference position
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000178551A
Other languages
English (en)
Inventor
Eiji Yamamoto
英二 山本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP2000178551A priority Critical patent/JP2001356028A/ja
Publication of JP2001356028A publication Critical patent/JP2001356028A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Optical Transform (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、環境要因が変化しても、基準点検出
の誤差や間違いを抑制する基準位置検出、または、位置
精度や分解能、再現性の高い基準位置検出による光学式
エンコーダを提供する。 【解決手段】本発明の一態様によると、スケールに形成
された空間周期的光変調手段に光を照射し、この空間周
期的光変調手段で変調された光情報を第1の光検出手段
で検出することにより、前記スケールの変位を検出する
光学式エンコーダにおいて、前記スケールには、さらに
基準位置検出用光変調手段が形成されており、少なくと
も前記スケールが所定の位置にある場合に、前記基準位
置検出用光変調手段に光を照射可能な光源と、前記光源
より前記スケールを経由した光を検出する第2の光検出
手段と、前記第2の光検出手段の出力が所定のレベルを
クロスする第1および第2の位置情報を、前記第1の光
検出手段の出力により測定し、この測定結果より前記ス
ケールの基準位置を検出する信号処理手段とを有するこ
とを特徴とする光学式エンコーダが提供される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光学式エンコーダ
に係り、特に、精密メカニズムの変位量を検出する光学
式エンコーダに関する。
【0002】
【従来の技術】光学式エンコーダの構成に関する従来技
術として、まず、本発明者による第1の従来技術(特願
平11−6411号)を説明する。
【0003】図14にその構成図を示す。
【0004】すなわち、この光学式エンコーダは、可干
渉光源である半導体レーザ1(または面発光レーザ1
0)から出射したレーザビームを回折パターンを生成す
る所定周期の光学パターンより成る空間周期的光変調手
段(図14では透過型または反射型の回折格子スケー
ル)が形成されたスケール2,2′に照射し、これによ
り生成される回折パターンの特定部分が光検出器3また
は光検出器3′のいずれかにより検出されるように構成
されている。
【0005】さて、可干渉光源1と光検出器3がスケー
ル2に対して同じ側に配置される場合には、図14の
(b)に示すように、半導体レーザ1は、該半導体レー
ザ1(または面発光レーザ10)から出射した光ビーム
の主軸41,42が、スケール2面の垂線に対して角度
φだけ傾斜するように傾斜台11上に配置される。
【0006】次に、この光学式エンコーダによるセンシ
ング動作を説明する。
【0007】図14の(a)に示すように、各構成パラ
メータを以下のように定義する。
【0008】z1:光源1からスケール2上の空間周期
的光変調手段を形成した面に至る距離を光ビームの主軸
上で測った長さ、 z2:スケール2上の空間周期的光変調手段(光変調領
域)を形成した面から光検出器3の受光面に至る距離を
光ビームの主軸上で測った長さ、 Ps:スケール2上の光変調領域における光学パターン
のピッチ、 Pdif:光検出器3の受光面上の回折パターンのピッ
チ、 θx:スケール2上の回折格子のピッチ方向に対する光
源1からの光ビームの拡がり角、 θy:上記θxに対して垂直方向の光源1からの光ビー
ムの拡がり角。
【0009】但し、光ビームの拡がり角は、光ビーム強
度がピークとなる方向に対して1/2となる一対の境界
線9のなす角を示す。
【0010】尚、「スケール上の光変調領域における光
学パターンのピッチ」とは、スケール上に形成された光
学特性が変調されたパターンの空間的な周期を意味す
る。
【0011】また、「光検出器の受光面上の回折パター
ンのピッチ」とは、受光面上に生成された回折パターン
の強度分布の空間的な周期を意味する。
【0012】光の回折理論によると、z1,z2が以下
の(1)式に示す関係を満たすような特定の関係にある
ときには、スケール2の回折格子パターンと略相似な強
度パターン103,104が光検出器3の受光領域
(面)4上に生成される。
【0013】 (1/z1)+(1/z2)=(λ/nPs2 ) …(1) ここで、λは光源1の波長、nは整数である。
【0014】このときには、光検出器3の受光面4上の
回折パターンのピッチPdifは他の構成パラメータを
用いて以下のように表すことができる。
【0015】 Pdif=Ps(z1+z2)/z1 …(2) 前記光源1に対して前記スケール2が回折格子のピッチ
方向に変位すると、同じ空間周期を保った状態で回折パ
ターンの強度分布がスケール2の変位する方向に移動す
る。
【0016】従って、光検出器3の受光領域4の空間周
期p2をPdifと同じ値に設定すれば、スケール2が
ピッチ方向にPsだけ移動するごとに光検出器3から周
期的な強度を有する振幅曲線103,104が得られる
ので、スケール2のピッチ方向の変位量を検出すること
ができる。
【0017】ここで、振幅曲線103,104は、図1
4に示すように、光軸を特定方向に傾斜させた反射型の
構成において、スケールと光源および光検出器のギャッ
プ距離が変化して場合の受光面上の光の振幅曲線を示し
ており、このような構成ではギャップ距離が変化して
も、光の振幅曲線の位相(またはピーク位置)が変化し
ないことを示している。
【0018】尚、上記の説明は光源1からスケール2に
至る光ビームが一定の拡がり角を持つ場合(以下これを
「拡がりビームの場合」と記す)を想定して記載した
が、光源1からの出射ビームがレンズ(図示せず)によ
り平行光にコリメートされてスケール2に照射される場
合(以下これを「平行ビームの場合」と記す)は上記の
(1)式および(2)式においてz1→∞として考えれ
ばよい。
【0019】この場合、(2)式は Pdif=Ps …(2)′ になる。
【0020】さらに、実用においては、光検出器3の空
間周期Pdifの受光素子群をPdif/4の間隔でず
らせて、交互に配置した4群の受光素子群を形成し、こ
れら各群の受光素子からの出力を各々、Va,Vb,V
a′,Vb′とし、Va−Va′とVb−Vb′をエン
コーダのいわゆるA相(正弦波)、B相(余弦波)出力
として利用する。
【0021】スケール2と光源1の相対的な変位xは、
例えば、A相、B相の信号によりリサージュ図形をプロ
ットし、このリサージュ図形のプロット点が1回転する
とスケール2上の周期的変調手段(この場合は周期的な
反射または透過率の光学パターン)の1ピッチ分の移動
として検出され、さらに、リサージュ図形のプロット点
の位相角により、前記周期的光学パターンの1ピッチよ
り細かな変位を検出することができる。
【0022】また、特願平11−6411号では、V
a、Vb,Va′、Vb′の各出力の演算和をとること
によりレーザビ−ムの強度をモニタすることができるた
め、環境変化や経時変化などによるレーザビームの強度
変化を一定にするようにフィードバックしたり、あるい
は、A相、B相出力信号とVa、Vb,Va′、Vb′
の各出力の演算和の信号との適当な演算により、環境変
化や経時変化などによるレーザビームの強度変化の影響
を或程度、補正することが可能である。
【0023】従って、このような第1の従来技術におい
ては、スケールとヘッドとのギャップ変動の影響を殆ど
受けないで、スケールのx方向の相対変位を正確に検出
できる。
【0024】次に、同じく特願平11−6411号に示
された第2の従来技術について説明する。
【0025】図15にその構成を示す。
【0026】この従来技術では、スケール2上の回折格
子トラック(空間周期的光変調手段)21のピッチ方向
と平行して、第2のトラックが形成されており、図15
では、第2のトラックが基準位置検出用のパターン22
である。
【0027】そして、各トラックパターン21,22に
対して、傾斜台11上に配置された面発光レーザ10の
ビーム出射窓101,102から光ビームが照射され、
その反射または回折パターンが光検出手段にて検出され
るように構成されている。
【0028】図15では、回折格子トラック21による
回折パターン5′は、受光素子アレイ群3(これは第1
の光検出手段に対応する)により検出され、上述と同様
にA相、B相の信号が出力される。
【0029】一方、基準位置検出用のパターン22によ
る反射光5は、光強度検出用の受光素子3′(これは第
2の光検出手段に対応する)により検出される。
【0030】例えば、パターン22で示した領域が周辺
部より反射率が大きい場合には、ビーム出射窓102か
らの第2の光ビームが基準位置検出用のパターン22に
照射されたときだけ、受光素子3′の出力が所定値を上
回るために、おおよその基準位置を検出することができ
る。
【0031】
【発明が解決しようとする課題】上述の第1の従来技術
においては、エンコーダの出力はいわゆるA相、B相が
得られるのみであるため、相対的な変位量の検出は可能
であるが、絶対的な位置検出ができない。
【0032】一方、第2の従来技術では、スケールパタ
ーンの異なる複数のトラックに各々レーザビームを照射
する構成により、基準点の検出や、絶対位置の検出が可
能になる。
【0033】この場合、第2の光ビームが基準位置検出
用のパターン22に照射されたときだけ受光素子3′の
出力が所定値を上回るため、おおよその基準位置を検出
することができるが、以下の問題点があり、その基準位
置を精度良く検出したり、再現性よく検出する方式は開
示されていない。
【0034】(1)第2の光ビームの強度が環境要因に
より変化すると第2の光検出手段からの出力信号レベル
が変化する。
【0035】従って、例えば、第2の光検出手段からの
出力信号レベルが特定の値になったときを基準位置と判
断するような方式では、環境変化により基準位置の検出
結果に誤差が生じる。
【0036】(2)スケール2と光源1の相対変位速度
や向きが変化すると,第2の光検出手段からの時間経過
に対する出力信号形状が変化する。
【0037】従って、例えば、第2の光検出手段からの
出力信号を時間微分して、この微分信号のゼロクロス点
を基準位置として検出する方式では相対変位速度や向き
が変化すると、基準位置検出結果に誤差または間違いが
生じる。
【0038】あるいは、別の例として、第2の光検出手
段の出力レベルとクロスするように設定した特定のスラ
イスレベルと前記第2の光検出手段の出力レベルのクロ
スポイントに対応する第1および第2の時刻の中間時刻
を基準位置検出時と見なす方法では、相対変位速度や向
きが変化すると、基準位置の検出結果に誤差または間違
いが生じる。
【0039】(3)基準位置検出用のパターンの構成に
より基準位置の検出精度や再現性が影響されるが、これ
を高める具体的な基準位置検出用のパターンやそれに付
随した検出手段、信号処理手段の構成が開示されていな
い。
【0040】本発明は上記の問題点に鑑みてなされたも
のであり、解決すべき課題は、(1)環境要因が変化し
ても、基準点検出の誤差や間違いを抑制する基準位置検
出方法またはエンコーダ構成を提供することであり、ま
た、(2)位置精度や分解能、再現性の高い基準位置検
出方法またはエンコーダ構成を提供することである。
【0041】
【課題を解決するための手段】本発明によると、上記課
題を解決するために、(1) スケールに形成された空
間周期的光変調手段に光を照射し、この空間周期的光変
調手段で変調された光情報を第1の光検出手段で検出す
ることにより、前記スケールの変位を検出する光学式エ
ンコーダにおいて、前記スケールには、さらに基準位置
検出用光変調手段が形成されており、少なくとも前記ス
ケールが所定の位置にある場合に、前記基準位置検出用
光変調手段に光を照射可能な光源と、前記光源より前記
スケールを経由した光を検出する第2の光検出手段と、
前記第2の光検出手段の出力が所定のレベルをクロスす
る第1および第2の位置情報を、前記第1の光検出手段
の出力により測定し、この測定結果より前記スケールの
基準位置を検出する信号処理手段とを有することを特徴
とする光学式エンコーダが提供される。
【0042】(対応する発明の実施の形態)この発明に
関する実施の形態は、第1の実施の形態が該当する。
【0043】この発明の構成中、信号処理手段は、例え
ば、図6のブロック図に示された変位検出回路81、絶
対位置表示回路85、回路ブロック84、回路ブロック
82、回路ブロック83等を指す。
【0044】また、本発明によると、上記課題を解決す
るために、(2) スケールに形成された空間周期的光
変調手段に光を照射し、この空間周期的光変調手段で変
調された光情報を第1の光検出手段で検出することによ
り、前記スケールの変位を検出する光学式エンコーダに
おいて、前記スケールには、さらに基準位置検出用光変
調手段が形成されており、少なくとも前記スケールが所
定の位置にある場合に、前記基準位置検出用光変調手段
に光を照射可能な光源と、前記光源より前記スケールを
経由した光を検出する第2の光検出手段と、前記第2の
光検出手段の出力を前記第1の光検出手段の出力に基づ
いて検出した対象の変位に対して微分或いは差分した結
果を用いて、前記スケールの基準位置を検出する信号処
理手段とを有することを特徴とする光学式エンコーダが
提供される。
【0045】(対応する発明の実施の形態)この発明に
関する実施の形態は、第3の実施の形態(第2の光検出
手段の出力を第1の光検出手段の出力に基づいて検出し
た対象の変位に対して微分)が対応する。
【0046】この発明の構成中、信号処理手段は、第3
の実施の形態における図10のブロック図に示された機
能ブロック86、機能ブロック87、機能ブロック8
8、変位検出回路81、機能ブロック(絶対位置表示回
路)85等を指す。
【0047】尚、この発明の第3の実施の形態では微分
しか記載されていないが、差分でもよい。
【0048】また、本発明によると、上記課題を解決す
るために、(3) スケールに形成された空間周期的光
変調手段に光を照射し、この空間周期的光変調手段で変
調された光情報を第1の光検出手段で検出することによ
り、前記スケールの変位を検出する光学式エンコーダに
おいて、前記スケールには、さらにスケール移動方向に
シリーズに配置された複数の機能領域を有する基準位置
検出用光変調手段が形成されており、前記スケールが所
定の基準位置近傍を移動するときに、前記複数の機能領
域に順に光ビームを照射可能な光源と、前記光源より前
記スケールを経由した光を検出する、前記複数の機能領
域の各々に対応した複数の光検出手段と、前記各機能領
域に対応した各光検出手段からの出力を比較または演算
した結果を用いて、前記スケールの基準位置を検出する
信号処理手段とを有することを特徴とする光学式エンコ
ーダが提供される。
【0049】(対応する発明の実施の形態)この発明に
関する実施の形態は、第4および第5の実施の形態が該
当する。
【0050】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して本発明の実施
の形態について説明する。
【0051】(第1の実施の形態)本発明による光学式
エンコーダの第1の実施の形態を図1乃至図6に示す。
【0052】ここで、図1はセンサヘッドとスケール2
の斜視図である。
【0053】図2の(a)はスケール2を上面から−z
方向に向かって見た平面図、図2の(b)はセンサヘッ
ドとスケール2のxz面内の断面図、図2の(c)は図
1のz0断面に対するzy面内の断面図である。
【0054】図3は時間経過tに対する第2の光検出手
段の出力を示す説明図である。
【0055】図4は図3におけるt=t(Xc)近傍の
詳細図である。
【0056】図5は図4におけるt=t(Xc)近傍に
ついて、スケール2と光源1の相対変位Xrelに対す
る第2の光検出手段32の出力を示す説明図である。
【0057】図6は変位検出方法の一例を示す機能ブロ
ック図である。
【0058】この発明の第1の実施の形態は、次のよう
に構成されている。
【0059】図1、図2を用いて、本実施の形態のセン
サヘッド構成の概要を説明する。
【0060】尚、本明細書においては、図1に示すよう
に、検出すべきスケール2の相対移動方向をx軸に、ス
ケール面に平行な方向でx軸と垂直な方向をy軸に、ま
た、x,y軸に対して共に垂直な方向をz軸に設定す
る。
【0061】光源1として使用する面発光レーザのビー
ム出射窓101,102から出射した第1および第2の
光ビームは、各々の光ビームの主軸41,43に沿って
進み、(スケール2が所望の基準位置近傍にあるときに
は、さらに各々がスケール2の面上に形成されている空
間周期的光変調手段21と基準位置検出用光変調手段2
2Aに照射されると同時に)スケール2の面にて光軸を
折り曲げられて、各々が主軸42,44に沿って第1の
光検出手段31を構成する受光素子群と第2の光検出手
段32の受光領域に到達する。
【0062】尚、図1、図2において、参照符号55は
光ビーム分岐手段として働く半透過性の光学部材であ
り、この光学部材55の表面で反射された第2の光ビー
ムは直接に第4の光検出手段33により受光され、第2
の光ビームの強度モニタとしての機能を実現することが
できる。
【0063】そして、センサの周辺環境が変化しても、
例えば、この第4の光検出手段33の出力を光源1の駆
動手段(図示せず)にフィードバックすることにより、
第2の光ビーム出力の安定化を図ることができるため、
環境変化に対して安定な基準位置の検出が可能となる。
【0064】また、領域39には各光検出手段の信号の
処理・演算回路や光源の駆動回路などが集積されてい
る。
【0065】図1において、参照符号3Aは光検出手段
や電子回路が形成された半導体基板であり、参照符号6
は光源1と前記半導体基板3Aを固定する傾斜台である
とともに、発生した熱を逃がすためのヒートシンクでも
ある。
【0066】尚、いわゆる「反射型の構成」とするた
め、スケール2と光源1のz方向の距離が変化しても、
第1の光ビーム41がスケール2面に照射されるx方向
の位置がずれないように規定したヒートシンク6の所定
の斜面に光源1として使用する面発光レーザが傾斜した
面に取り付けられている。
【0067】図2において、参照符号7はセンサヘッド
のパッケージベースであり、また、光学部材55はビー
ム出射窓51を兼ねた封止ガラスであってもよい。
【0068】図1、図2において、参照符号45は第2
の光ビーム43が分岐用部分透過ガラス55により反射
された光の光軸である。
【0069】次に、この発明の第1の実施の形態の作用
を説明する。
【0070】第1の光ビーム41は、空間周期的光変調
手段21により第1の光検出手段31を構成する受光素
子群が形成された面上で回折パターンを形成する。
【0071】第1の光検出手段31は、これを構成する
空間周期Pdifの受光素子群をPdif/4の間隔で
ずらせて、交互に配置した4群の受光素子群PDa0,
PDb0,PD0,PD0,PDa1,PDb1,
PD1,PD1,…で構成されており、前記空間周
期的光変調手段21と第1の光ビーム41により生成さ
れた回折パターンの特定の空間位相部分に相当する光強
度信号が、これら各群の受光素子群から出力され、以後
はこれをVa,Vb,Va′,Vb′と記載することに
する。
【0072】Va−Va′とVb−Vb′はエンコーダ
のいわゆるA相(正弦波)、B相(余弦波)出力信号と
して利用される。
【0073】また、Va,Vb,Va′,Vb′の各出
力の総和をとることにより、レーザビームの強度をモニ
タすることができるため、環境変化や経時変化などによ
るレーザビームの強度変化を一定にするようにフィード
バックしたり、あるいは、A相、B相出力信号とVa,
Vb,Va′,Vb′の各出力の演算和の信号との適当
な演算により、環境変化や経時変化などによるレーザビ
ームの強度変化の影響を或程度、補正することが可能で
ある。
【0074】従って、第1の実施の形態においては、ス
ケール2とセンサヘッドのギャップ変動の影響および周
囲環境の影響を殆ど受けないで、スケール2のx方向の
変位を正確に検出することができる。
【0075】一方、スケール2と光源1の位置関係があ
らかじめ設定した基準位置近傍になるようにスケール2
が相対移動したときには、前記第2の光ビーム43は、
スケール2上の基準位置検出用光変調手段22Aが形成
された領域に照射され、ここで光学特性が変調される
が、スケール2が基準位置近傍にないときには、空間周
期的光変調手段21またはそれ以外の領域に照射され
る。
【0076】この第1の実施の形態では、基準位置検出
用光変調手段22Aを均−な高反射パターンで形成した
とすれば、第2の光検出手段32からの出力は、図3で
示すような特性になる。
【0077】尚、本明細書の説明図では、第2の光検出
手段32からの出力をPzまたはSzと略して記してい
る。
【0078】図3においては、第2の光ビーム43が空
間周期的光変調手段21に照射されているときをt
(A)点で、第2の光ビーム43が基準位置検出用光変
調手段22Aの中央部に照射されているときをt(x
c)点で示している。
【0079】また、t(xc)点の近傍で、第2の光検
出手段32からの出力が特定のスライスレベルSsとク
ロスする点を、t(XL)、t(XR)で示している。
【0080】今、第2の光ビーム43が空間周期的光変
調手段21に照射されている状態から基準位置検出用光
変調手段22Aに照射される状態に向かうようなスケー
ル2の変位を仮定すると、第2の光検出手段32からの
出力は、時間経過に対しては図3に示すように変化す
る。
【0081】すなわち、 (1)A点近傍では、スケール2が変位するとx方向に
空間周期Pdifのピッチでごく僅かな振幅で周期的な
変化を示す。
【0082】このときの出力の平均的なレベルをSd
c、振幅をΔSとする。
【0083】(2)第2の光ビーム43が空間周期的光
変調手段21の端部と基準位置検出用光変調手段22A
の中間にあるとき(図3では(B)点で示すとき)は、
Pz出力が最小になる。
【0084】(3)XC点近傍では、基準位置検出用光
変調手段22Aの高反射パターンで反射された光ビーム
の強度が最大になるので、出力も最大になる。
【0085】このときの出力が最大になるレベルをSp
とする。
【0086】ここで、Sdc+ΔS<Ss<Sとなるよ
うなスライスレベルSsを設定し、第2の光検出手段3
2からの出力がこれ以上であれば、スケール2が基準位
置近傍にあることを検出することができる。
【0087】さらに、t(Xc)点近傍の第2の光検出
手段32からの出力の詳細な特性を図4、図5を用いて
説明する。
【0088】今、前記スケール2上の基準位置検出用光
変調手段22Aにおける前記第2の光ビーム43の照射
中心位置と光源1の距離をL、前記第2の光ビーム43
のビーム拡がり角の半値全幅をθ、基準位置検出用光変
調手段22Aはスケール移動方向に特定幅をもつ均一な
光学特性パターンであるとともに、前記特定幅を2×a
×LTan(θ/2)として、a=0.5,a=2.
5,a=4の場合について実験した結果を図5に示す。
【0089】この実験では、L=350μm、θは約5
degで実施した。
【0090】さらに、P=P1,P=P2,P=P3で
示した曲線は、第2の光ビーム43の出力が各々、0.
38mW,0.30mW,0.23mWにおける第2の
光検出手段32からの出力を示している。
【0091】一方、図4は、図5の各々の場合につい
て、スケール2がXL点からXR点に速度を落としなが
ら移動する状態を想定して推定した第2の光検出手段3
2からの出力の時間経過に対する特性であり、時刻t
(Xc)に対して非対称な曲線となる。
【0092】図4、図5の特性を見比べることにより、
図5はスケール2の変位速度に依存しない特性であるた
め、変位Xrelに対して第2の光検出手段32からの
出力SzをプロットしてXL点およびXR点を取り扱え
ば、XL点とXR点の位置情報の特定比率配分位置を基
準位置として検出することができる。
【0093】例えば、XL点とXR点の中間位置を読み
とれば、基準位置検出用光変調手段22Aとして形成さ
れた光学特性パターンの中心位置を基準位置として検出
することができる。
【0094】図6は、本実施の形態の信号処理の方法を
ブロック図で示したものである。
【0095】まず、第1の光検出手段31から出力され
るA,B相信号は変位検出回路81により相対的な変位
情報Xrelを絶対位置表示回路85に出力する。
【0096】一方、第2の光検出手段32から出力され
る信号Szは、回路ブロック84により、L点、R点に
相当するときだけ変位検出回路81からXL,XRを読
み出すトリガ信号を変位検出回路81に出力する。
【0097】回路ブロック82によりXL,XRが格納
された後、回路ブロック83でXc=(XL+XR)/
2の演算が行われるとともに、絶対位置検出回路85で
は、Xrel−Xcの演算を行い、基準位置をゼロとす
る絶対位置情報Xabsを出力する。
【0098】尚、この発明の第1の実施の形態の各構成
は、当然、各種の変形、変更が可能である。
【0099】本実施の形態では、光源1と光検出手段3
1,32,33がスケール2に対して同じ側に配置され
るいわゆる「反射型の構成」を示したが、光源1と光検
出手段31,32,33がスケール2に対して反対側に
配置されるいわゆる「透過型の構成」としてもよい。
【0100】光源1としては、面発光レーザの例を示し
たが、通常の端面出射型半導体レーザや、その他の光源
を使用してもよい。
【0101】また、本実施の形態では、「拡がりビーム
の場合」を説明したが、「平行ビームの場合」にも同様
に適用することができる。
【0102】また、第1の光検出手段31については、
これを構成する空間周期Pdifの受光素子群をずらせ
る間隔や受光素子群の数は必ずしも前述の記載例に限定
されない。
【0103】また、空間周期Pdifの受光素子群を複
数設ける場合には、各々の受光素子を交互に設ける構成
に限定されるものではなく、各群の受光素子群の全部ま
たは一部を空間的に別の場所にまとめて設ける場合も含
まれる。
【0104】また、第2の光検出手段32からの出力に
よる基準位置の検出アルゴリズムは上記に記載した例に
限定されない。
【0105】基準位置については、XLとXRの値に基
づくようにあらかじめ決めた算出式に従って決定すれば
よい。
【0106】さらに、空間周期的光変調手段21と基準
位置検出用光変調手段22Aは同じスケール2上に形成
される必要はなく、空間周期的光変調手段21と第2の
光変調領域が連動して動くように構成されていれば、別
体であってもよい。
【0107】(第2の実施の形態)本発明による光学式
センサの第2の実施の形態を図7、図8に示す。
【0108】ここで、図7は基準位置検出方法に関する
ブロック図である。
【0109】図8の(a)は第2の光検出手段32から
の出力特性を示す図であり、図8の(b)はその時間微
分を示す図である。
【0110】センサヘッド構成は、図1、図2に示した
ものと同様である。
【0111】尚、本実施の形態において、第1の実施の
形態と同様な部分については説明を省略する。
【0112】この発明の第2の実施の形態と作用を説明
する。
【0113】センサヘッドの構成は第1の実施の形態と
同様なので、ここでは、信号処理方法とその構成につい
て、図7により説明する。
【0114】第2の光検出手段32からの出力Szは、
機能ブロック86と機能ブロック89とに入力される。
【0115】機能ブロック86では、Sz>Ssのとき
Gt=1、Sz<SsのときGt=0として、機能ブロ
ック88に出力する。
【0116】機能ブロック89では、Szを時間に対し
て微分した結果Dst=dSz/dtを機能ブロック8
8に出力する。
【0117】一方、第1の光検出手段31より出力され
たA相、B相の信号は、変位検出回路81にて、前述し
たような方法により変位情報Xrelに変換されて、機
能ブロック88と機能ブロック85とに出力される。
【0118】機能ブロック88では、Gt=1かつdS
z/dt=0の時だけ変位検出回路のXrelを読み出
し、これを基準位置情報Xcとして機能ブロック85で
示す絶対位置表示回路に出力する。
【0119】また、同時に、基準位置検出パルスZを出
力する。
【0120】絶対位置表示回路85では、Xrel−X
cの演算を行い、絶対位置Xabsとして出力する。
【0121】図8の(a)は、スケール2と光源1の移
動速度が異なる場合について、Pz出力を各々、Sz,
Sz′,Sz″で示している。
【0122】また、図8の(b)は、スケール2と光源
1の移動速度が異なる場合について、Pz出力の時間微
分を各々、dSz/dt,dSz′/dt,dSz″/
dtで示している。
【0123】尚、この発明の第2の実施の形態では微分
しか記載されていないが、差分でもよい。
【0124】(第3の実施の形態)本発明の光学式セン
サの第3の実施の形態を図9、図10に示す。
【0125】ここで、図9の(a)は第2の光検出手段
32からの出力Szの特性を示す図であり、図9の
(b)は第2の光検出手段32からの出力Szの時間微
分を示す図であり、図9の(c)は第2の光検出手段3
2からの出力Szのスケール変位に対する微分を示す図
である。
【0126】図10は基準位置検出方法に関する機能ブ
ロック図である。
【0127】センサヘッド構成は図1、図2に示したも
のと同様である。
【0128】尚、本実施の形態において、第1の実施の
形態と同様な部分については説明を省略する。
【0129】この発明の第3の実施の形態と作用を説明
する。
【0130】センサヘッドの構成は第1の実施の形態と
同様なので、ここでは、信号処理方法とその構成につい
て図10により説明する。
【0131】第1の光検出手段31より出力されたA
相、B相の信号は、変位検出回路81において、前述し
たような方法により変位情報Xrelに変換されて、機
能ブロック87、88に出力される。
【0132】一方、第2の光検出手段32からの出力S
zは、機能ブロック86と機能ブロック87とに入力さ
れる。
【0133】機能ブロック86では、Sz>Ssのとき
Gt=1、Sz<Ssの時Gt=0として、機能ブロッ
ク88に出力する。
【0134】尚、この発明の第3の実施の形態では微分
しか記載されていないが、差分でもよい。
【0135】機能ブロック87では、Szを変位Xre
lに対して微分した結果としてのDszを機能ブロック
88に出力する。
【0136】機能ブロック88では、Gt=1かつDs
z=0の時だけ変位検出回路81からXrelを読み出
し、これを基準位置情報Xcとして機能ブロック85で
示す絶対位置表示回路に出力すると同時に、基準位置検
出パルスZを出力する。
【0137】絶対位置表示回路85ではXrel−Xc
の演算を行い、絶対位置Xabsとして出力する。
【0138】図9の(a)は、スケール1と光源2の移
動速度が異なる場合について、Pz出力を各々、sz,
sz′,sz″で示している。
【0139】図9の(b)は、スケール1と光源2の移
動速度が異なる場合について、Pz出力の時間微分Ds
tを各々、dSz/dt,dSz′/dt,dSz″/
dtで示している。
【0140】また、図9の(c)は、Pz出力をXre
lに対して微分した結果としてのDszを示しており、
これはスケール1と光源2の移動速度に依存しない。
【0141】図9の(b)、(c)から明らかなよう
に、pz出力の時間微分Dstは、スケール2の移動速
度が小さいときには、Dstの絶対値が小さくなるた
め、Dst=0を電子回路で判定するときに雑音に影響
され易いが、Pz出力をXrelに対して微分した結果
としてのDsz=0を基準位置とする検出方法はスケー
ル2の移動速度に影響されにくいという利点がある。
【0142】(第4の実施の形態)本発明の光学式セン
サの第4の実施の形態を図11、図12に示す。
【0143】ここで、図11はセンサヘッドとスケール
2の斜視図である。
【0144】また、図12は基準位置検出に関する信号
処理方法を示す図である。
【0145】尚、本実施の形態において、第1の実施の
形態と同様な部分については説明を省略する。
【0146】この発明の第4の実施の形態の構成と作用
を説明する。
【0147】スケール2と光源1の位置関係があらかじ
め設定した基準位置近傍になるようにスケール2が相対
移動したときには、前記第2の光ビーム43は、基準位
置検出用光変調手段22Aが形成された領域に照射さ
れ、ここで光学特性が変調されるが、スケール2が基準
位置近傍にないときには、空間周期的光変調手段21ま
たはそれ以外の領域に照射される。
【0148】この実施の形態では、基準位置検出用光変
調手段22Aをスケール移動方向に対してシリーズに第
1の機能領域として作用する回折格子形成領域23と第
2の機能領域として作用する均一な高反射パターン22
Bとで形成したとすれば、第2、第3の光検出手段3
2,32′からの出力は、図12の(a)で示すような
特性になる。
【0149】すなわち、第2のビーム43がスケール2
により反射された光を検出する位置に第3の光検出手段
32′が配置されているとともに、第2のビーム43が
回折格子形成領域23により回折された光を検出する位
置に第2の光検出手段32が配置されている。
【0150】図12の(a)においては、第2の光ビー
ム43が、基準位置検出用光変調手段22Aの領域22
Bと領域23との境界部に照射されているときを、Xc
点で示している。
【0151】今、第2のビーム43が空間周期的光変調
手段21に照射されている状態から基準位置検出用光変
調手段22Aに照射される状態に向かうようなスケール
2の変位を仮定すると、第2の光検出手段32からの出
力は、変位に対しては以下のように変化する。
【0152】尚、本明細書の説明図では、第2の光検出
手段32からの出力をSz1、第3の光検出手段32′
からの出力をSz2と略して記している。
【0153】すなわち、 (1)Xc点より手前では、ちようど第2の光ビームが
回折格子形成領域23の中央部に当たったとき、Sz1
が最大になるのに対して、Sz2は非常に小さな値であ
る。
【0154】(2)Xc点に近づくにつれて、Sz1が
減少し、Sz2が増大する。
【0155】そして、Xc点ではSz1とSz2は、回
折格子の回折効率、均一反射領域の反射率、第2および
第3の光検出手段32,32′の各受光領域の面積など
に依存した一定の大小関係になるが、ここでは、一例と
して、Sz1=Sz2の場合を示している。
【0156】(3)Xc点を越えると、Sz1はさらに
減少し、Sz2が増大し、ちようど第2の高反射領域2
2Bの中央部に当たったとき、Sz2が最大になる。
【0157】すなわち、図12の(b)では、Sz1−
Sz2がプラスからマイナスに変化するゼロクロス点を
スケール2が基準位置Xcとして検出することができ
る。
【0158】尚、Xc点で、Sz1=Sz2でない場合
には、Sz1−αSz2=0となるように、例えば、S
z2をSz3に対して予め設定した一定の値α倍してか
ら、ゼロクロス点を検出する方式が望ましい。
【0159】このゼロクロスは第2の光ビームの強度に
は殆ど依存していないため、このαがあらかじめ実験や
試算で解っていれば、第2の光ビーム43の強度が緩や
かに変動してもXc点を精度よく検出することができ
る。
【0160】(第5の実施の形態)本発明の光学式エン
コーダの第5の実施の形態を図13、図12に示す。
【0161】ここで、図13はセンサヘッドとスケール
2の斜視図である。
【0162】また、図12は基準位置検出に関する信号
処理方法を示す図であり、第4の実施の形態と同様であ
る。
【0163】尚、本実施の形態において、第4の実施の
形態と同様な部分については説明を省略する。
【0164】この発明の第5の実施の形態の構成と作用
を説明する。
【0165】スケール2と光源1の位置関係があらかじ
め設定した基準位置近傍になるようにスケール2が相対
移動したときには、前記第2の光ビーム43は、スケー
ル2の基準位置検出用光変調手段22Aが形成された領
域に照射され、ここで光学特性が変調されるが、スケー
ル2が基準位置近傍にないときには、スケール2の空間
周期的光変調手段21またはそれ以外の領域に照射され
る。
【0166】この実施の形態では、基準位置検出用光変
調手段22Aは、スケール移動方向に対してシリーズに
第1の機能領域として作用する回折格子形成領域23−
1と第2の機能領域として作用する回折格子形成領域2
3−2とで形成されており、第1の機能領域と第2の機
能領域の回折格子による光ビームの回折方向が直交して
いる。
【0167】第2、第3の光検出手段32,32′から
の出力は、図12の(a)で示すような特性になる。
【0168】すなわち、第2の光ビームが第1の機能領
域により回折された光を検出する位置に第2の光検出手
段32が配置され、第2の光ビームが第2の機能領域に
より回折された光を検出する位置に第3の光検出手段3
2′が配置されている。
【0169】回折格子形成領域23−1と23−2の回
折効率を同じに、また、第2および第3の光検出手段3
2,32′の受光領域を同じ形状と大きさに設定すれ
ば、ちょうど第2の光ビーム43が回折格子形成領域2
3−1の中央部に当たったときの第2の光検出手段32
からの出力Sz1と、ちょうど第2の光ビーム43が回
折格子形成領域23−2の中央部に当たったときの第3
の光検出手段32′からの出力Sz2とを同じ値に設定
することができる。
【0170】従って、第5の実施の形態によれば、第4
の実施の形態のように、基準点検出用のパターン幅をき
めるaの値をあらかじめ実験や試算で求めなくても、X
c点でSz1−Sz2がゼロになるので、Xc点を精度
よく検出することができるため、基準位置検出手段の設
計が容易になるという利点がある。
【0171】尚、第5の実施の形態では、屈曲方向の異
なるホログラムを用いる代わりに、屈曲角度の異なるホ
ログラムを用いてもよい。
【0172】そして、上述したような実施の形態で示し
た本明細書には、特許請求の範囲に示した請求項1乃至
3以外にも、以下に付記1乃至付記11として示すよう
な発明が含まれている。
【0173】(付記1) 空間周期的光変調手段と基準
位置検出用光変調手段とが形成されたスケールと、前記
スケールの前記各々の光変調手段に第1および第2の光
ビームを照射可能な光源と、前記第1および第2の光ビ
ームが、各々、前記スケールによって変調された光情報
を検出する第1および第2の光検出手段とを有する光学
式エンコーダにおいて、前記第2の光ビームが前記スケ
ールの基準位置検出用光変調手段に照射されたときに、
前記第2の光検出手段の出力レベルとクロスするように
特定のスライスレベルを設定し、前記第2の光検出手段
の出力レベルのクロスポイントに対応する第1および第
2の位置情報を前記第1の光検出手段の出力により測定
し、前記第1および第2の位置情報の特定比率配分位置
を基準位置として検出することを特徴とする光学式エン
コーダ。
【0174】(対応する発明の実施の形態)この発明に
関する実施の形態は、第1の実施の形態が対応する。
【0175】この付記1では、光源からの出射ビームが
「平行ビームの場合」も「拡がりビームの場合」も含ま
れる。
【0176】また、「第1および第2の光ビームを照射
可能な光源」とは単一ビームを出射した後にビーム分岐
する場合も含まれる。
【0177】また、「前記スケールの前記各々の光変調
手段に第1および第2の光ビームを照射可能な光源」と
は、第2の光ビームが常にスケール上の基準位置検出用
光変調手段が形成された領域に照射される場合に限定さ
れるものではなく、スケール上のそれ以外の領域や空間
周期的光変調手段が形成された領域にも照射される場合
も含まれる。
【0178】この実施の形態では、空間周期的光変調手
段と基準位置検出用光変調手段を形成した領域がスケー
ルの移動方向にシリーズに一体形成された形態を示して
いるが、これら二つの領域がスケールの移動方向に並行
して形成される場合も含まれる。
【0179】(作用効果)可干渉光源から出射した第1
の光ビームはスケール上の空間周期的光変調手段が形成
された領域に照射され、ここで光学変調された光情報が
第1の光検出手段で検出され、スケールと光源の相対的
な変位を前述の[従来の技術」で紹介した方法により検
出できる。
【0180】一方、第2の光ビームは、スケールが基準
位置近傍に変位すると、前記空間周期的光変調手段と一
体に変位する基準位置検出用光変調手段に照射され、こ
こで変調された第2の光ビームの光学特性を第2の光検
出手段により検出する。
【0181】このとき、前記第2の光検出手段の出力レ
ベルとクロスするように設定した特定のスライスレベル
と前記第2の光検出手段の出力レベルのクロスポイント
に対応する第1および第2の位置情報を前記第1の光検
出手段の出力に基づく前述の変位検出方法により検出
し、前記第1および第2の位置情報の特定比率配分位置
を基準位置として検出することができる。
【0182】(付記2) 空間周期的光変調手段と基準
位置検出用光変調手段とが形成されたスケールと、前記
スケールの前記各々の光変調手段に所定の拡がり角を有
する第1および第2の光ビームを照射可能な光源と、前
記第1および第2の光ビームが、各々、前記スケールに
よって変調された光情報を検出する第1および第2の光
検出手段とを有する光学式エンコーダにおいて、前記ス
ケール上の基準位置検出用光変調手段における前記第2
の光ビーム照射中心位置と光源との距離をL、前記第2
の光ビームのビーム拡がり角の半値全幅をθとすると、
前記基準位置検出用光変調手段はスケール移動方向に特
定幅をもつ均一な光学特性パターンであるとともに、前
記特定幅は2×a×L×Tan(θ/2)で、aは0.
5から3までの値であることを特徴とする光学式エンコ
ーダ。
【0183】(対応する発明の実施の形態)この発明に
関する実施の形態は、第1、2の実施の形態が対応す
る。
【0184】(作用効果)可干渉光源から出射した第1
の光ビームはスケール上の空間周期的光変調手段が形成
された領域に照射され、ここで光学変調された光情報が
第1の光検出手段で検出され、スケールと光源の相対的
な変位を前述の[従来の技術」で紹介した方法により検
出できる。
【0185】一方、第2の光ビームは、スケールが基準
位置近傍に変位すると、前記空間周期的光変調手段と一
体に変位する基準位置検出用光変調手段として機能する
前記特定幅を有する光学特性パターンに照射され、ここ
で変調された第2の光ビームの光学特性を第2の光検出
手段により検出する。
【0186】このとき、前記特定幅WzはWz=2×a
×L×Tan(θ/2)で、aは0.5から3までの値
とすることにより、スケール移動量に対する第2の光検
出手段の出力曲線が図5の(b)で示すように、ピーク
またはボトムを有するなめらかに変化する曲線になり、
図5の(a)に示すようにスケール移動量に対して第2
の光検出手段の出力変化しない領域が発生したり、逆
に、図5の(c)に示すようにスケール移動量に対して
第2の光検出手段の出力変化が異常に小さくなることが
ない。
【0187】ここで、スケール面に照射される第2の光
ビームの光軸の傾斜が小さいときには、スケール面上に
おける第2の光ビームの拡がり幅Woは、半値全幅で、
Wo=2×L×Tan(θ/2)になる。
【0188】前記の基準位置検出手段の特定幅Wzはお
およそスケール面上における第2の光ビームの拡がり幅
Woのオーダーにすれば、基準位置を検出することがで
きると推察される。
【0189】Wz=a×Woとして、aを可変して第2
の光検出手段からの出力特性に関して実験した結果を図
5の(a)〜(c)に示す。
【0190】この実験結果によると、第2の光ビームが
基準位置検出用光変調手段の中央部に照射されたとき
に、Wzが無限大の時の第2の光検出手段の出力Szに
対して、a=0.5の場合には、Szの出力の最大値が
約1/10になる条件であり、スケールの移動に対して
Szが殆ど変化しない領域が発生し始める条件が、a=
2.5乃至3であったため、本発明では、前記特定幅W
zを規定するaの値を0.5乃至3と規定している。
【0191】このような構成により、スケール移動量に
対してピークまたはボトムを有するなめらかに変化する
第2の光検出手段の出力曲線を利用すれば、スケール移
動方向の基準位置を精度良く検出することができる。
【0192】(付記3) 付記2の光学式エンコーダに
おいて、前記第2の光ビームが前記基準位置検出用光変
調手段に照射された状態において、前記第2の光検出手
段の時間微分値がゼロとなる点を基準位置として検出す
ることを特徴とする光学式エンコーダ。
【0193】(対応する発明の実施の形態)この発明に
関する実施の形態は、第2の実施の形態が対応する。
【0194】(作用効果)本項では、付記2と同様な作
用・効果は省略して記述する。
【0195】前述のスケール移動量に対してピークまた
はボトムを有するなめらかに変化する第2の光検出手段
の出力曲線を時間に対して微分すれば、図8に示すよう
に、第2の光ビームの中心が前記特定幅を有する光学特
性パターンの中心に照射されたときに、前記の微分結果
がゼロになる。
【0196】これにより、周囲環境の変化による光源出
力の緩やかな変動が生じても、スケール移動方向の基準
位置を精度良く検出することができる。
【0197】(付記4) 空間周期的光変調手段と基準
位置検出用光変調手段とが形成されたスケールと、前記
スケールの前記各々の光変調手段に第1および第2の光
ビームを照射可能な光源と、前記第1および第2の光ビ
ームが、各々、前記スケールによって変調された光情報
を検出する第1および第2の光検出手段とを有する光学
式エンコーダにおいて、前記第1の光検出手段からの出
力をもとに求めたスケールと光源の相対変位をXre
l、第2の光検出手段からの出力Szとすると、Xre
lに対してSzを差分または微分した信号を基にして基
準位置を検出する基準位置検出手段を有することを特徴
とする光学式エンコーダ。
【0198】(対応する発明の実施の形態)この発明に
関する実施の形態は、第3の実施の形態が対応する。
【0199】(作用効果)可干渉光源から出射した第1
の光ビームはスケール上の空間周期的光変調手段が形成
された領域に照射され、ここで光学変調された光情報が
第1の光検出手段の出力Saとして出力され、スケール
と光源の相対的な変位Xrelを前述の「従来の技術」
で紹介した方法により検出できる。
【0200】一方、第2の光ビームは、スケールが基準
位置近傍に変位すると、前記空間周期的光変調手段と一
体に変位する基準位置検出用光変調手段に照射され、こ
こで変調された第2の光ビームの光学特性を第2の光検
出手段からの出力Szとして出力する。
【0201】SzをXrelに対して差分または微分す
る信号をもとにしてスケール移動の基準位置を検出す
る。
【0202】付記3の構成の場合には、Szを時間微分
する信号をもとにしてスケール移動の基準位置を検出す
るので、スケール移動量が緩やか場合や、スケールの移
動方向が基準位置近傍で変化する場合には、基準位置検
出に対する誤差や検出エラーが発生する可能性がある
が、この付記4では、Szを変位Xrelに対して差分
または微分する信号をもとにしているためこの問題を解
決できる。
【0203】また、この基準位置検出方法は第2の光ビ
ームの出力パワーの大小には殆ど影響されないので、周
囲環境の変化による光源出力の緩やかな変動が生じて
も、スケール移動方向の基準位置を精度良く検出するこ
とができる。
【0204】(付記5) 付記4の光学式エンコーダに
おいて、上記基準位置検出手段は、SzをXrelによ
り差分または微分した信号のゼロクロス点を基にして基
準位置を検出する基準位置検出手段を有することを特徴
とする光学式エンコーダ。
【0205】(対応する発明の実施の形態)この発明に
関する実施の形態は、第3の実施の形態が対応する。
【0206】(作用効果)本項では、付記4と同様な作
用・効果は省略して記述する。
【0207】SzをXrelに対して差分または微分す
る信号のゼロクロス点をスケール移動の基準位置として
検出する。
【0208】これにより、例えば、空間周期的光変調手
段を構成する光学パターンが均一な反射または透過率の
パターンの中心位置をスケール移動の基準位置として検
出することができる。
【0209】(付記6) 付記1,3,5の光学式エン
コーダにおいて、前記第2の光ビームが前記基準位置検
出用光変調手段に照射された状態を前記第2の光検出手
段の出力レベルが前記第2の光検出手段の出力レベルと
クロスするように設定した特定のスライスレベルとの大
小関係により判別することを特徴とする光学式エンコー
ダ。
【0210】(対応する発明の実施の形態)この発明に
関する実施の形態は、第2、3の実施の形態が対応す
る。
【0211】(作用効果)本項では、付記1,3,5と
同様な作用・効果は省略して記述する。
【0212】第2の光検出手段の出力の時間微分がゼロ
になる点が、所望の検出すべき基準位置以外にも存在す
る場合にも、誤りなく基準位置検出が可能となる。
【0213】(付記7) 空間周期的光変調手段と基準
位置検出用光変調手段とが形成されたスケールと、前記
スケールの前記各々の光変調手段に第1および第2の光
ビームを照射可能な光源と、前記第1および第2の光ビ
ームが、各々、前記スケールによって変調された光情報
を検出する第1および第2の光検出手段とを有する光学
式エンコーダにおいて、前記基準位置検出用光変調手段
はスケール移動方向にシリーズに配置された少なくとも
第1および第2の機能領域により構成され、光ビームが
基準位置検出用光変調手段の第1および第2の機能領域
に照射されたときには、各々、第2、第3の光検出手段
に導かれることを特徴とする光学式エンコーダ。
【0214】(対応する発明の実施の形態)この発明に
関する実施の形態は、第4,5の実施の形態が対応す
る。
【0215】(作用効果)可干渉光源から出射した第1
の光ビームはスケール上の空間周期的光変調手段が形成
された領域に照射され、ここで光学変調された光情報が
第1の光検出手段で検出され、スケールと光源の相対的
な変位Xrelを前述の[従来の技術」で紹介した方法
により検出できる。
【0216】一方、第2の光ビームは、スケールが基準
位置近傍に変位すると、前記第1の機能領域に照射さ
れ、ここで光学変調された第2の光ビームの光学特性を
第2の光検出手段によって検出する。
【0217】さらに、第2の光ビームが前記第1の機能
領域を通過し、第2の機能領域に照射されたときには、
ここで変調された第2の光ビームの光学特性は第3の光
検出手段により検出される。
【0218】第2、第3の光検出手段の出力をもとに適
切な信号処理をすることにより、スケール移動の基準位
置を検出することができる。
【0219】また、この基準位置検出方法は第2の光ビ
ームの出力パワーの大小には殆ど影響されない各種の検
出方法を利用できるので、周囲環境の変化による光源出
力の緩やかな変動が生じても、スケール移動方向の基準
位置を精度良く検出することができる。
【0220】(付記8) 付記7の光学式エンコーダに
おいて、前記第2、第3の光検出手段からの出力の差信
号を基にして基準位置を検出する基準位置検出手段を有
することを特徴とする光学式エンコーダ。
【0221】(対応する発明の実施の形態)この発明に
関する実施の形態は、第4,5の実施の形態が対応す
る。
【0222】(作用効果)本項では、付記7と同様な作
用・効果は省略して記述する。
【0223】この付記8は、付記7における基準点検出
に関する具体的な信号処理を規定したものである。
【0224】付記7の構成により得られた第2、第3の
光検出手段からの出力の差信号を基にして基準位置を検
出する。
【0225】この付記8での基準位置検出は、第2、第
3の光検出手段からの出力の差を利用するので、周囲環
境の変化による光源出力の緩やかな変動が生じても、ス
ケール移動方向の基準位置を精度良く検出することがで
きる。
【0226】(付記9) 付記7の光学式エンコーダに
おいて、第2、第3の機能領域は互いに光ビームの屈曲
方向の異なるホログラムであることを特徴とする光学式
エンコーダ。
【0227】(対応する発明の実施の形態)この発明に
関する実施の形態は、第5の実施の形態が対応する。
【0228】(作用効果)本項では、付記7と同様な作
用・効果は省略して記述する。
【0229】この付記9は、付記7における第2、第3
の機能領域の具体的な構成方法を規定したものである。
【0230】この付記9での基準位置検出も第2の光ビ
−ムの出力パワーの大小には殆ど影響されない各種の検
出方法を利用できるので、周囲環境の変化による光源出
力の緩やかな変動が生じても、スケール移動方向の基準
位置を精度良く検出することができる。
【0231】(付記10) 付記7の光学式エンコーダ
において、第2、第3の機能領域は互いに光ビームの屈
曲角度の異なるホログラムであることを特徴とする光学
式エンコーダ。
【0232】(対応する発明の実施の形態)この発明に
関する実施の形態は、第4、5の実施の形態が対応す
る。
【0233】(作用効果)本項では、付記7と同様な作
用・効果は省略して記述する。
【0234】この付記10での基準位置検出は、付記7
における第2、第3の機能領域の具体的な構成方法を規
定したものである。
【0235】この付記10での基準位置検出も第2の光
ビ−ムの出力パワーの大小には殆ど影響されない各種の
検出方法を利用できるので、周囲環境の変化による光源
出力の緩やかな変動が生じても、スケール移動方向の基
準位置を精度良く検出することができる。
【0236】(付記11) スケールに形成された空間
周期的光変調手段に光を照射し、この空間周期的光変調
手段で変調された光情報を第1の光検出手段で検出する
ことにより、前記スケールの変位を検出する光学式エン
コーダにおいて、前記スケールには、さらに基準位置検
出用光変調手段が形成されており、少なくとも前記スケ
ールが所定の位置にある場合に、前記基準位置検出用光
変調手段に光を照射可能な光源と、前記光源より前記ス
ケールを経由した光を検出する第2の光検出手段と、前
記第2の光検出手段の出力を時間に対して微分或いは差
分した結果を用いて、前記スケールの基準位置を検出す
る信号処理手段とを有することを特徴とする光学式エン
コーダ。
【0237】(対応する発明の実施の形態)この発明に
関する実施の形態は、第2の実施の形態が対応する。
【0238】この発明の構成中、信号処理手段は、一例
としては、第2の実施の形態における図7のブロック図
に示された機能ブロック86、機能ブロック89、機能
ブロック88、機能ブロック89、変位検出回路81、
機能ブロック(絶対位置表示回路)85等を指す。
【0239】尚、第2の実施の形態では微分しか記載さ
れていないが、差分でもよい。
【0240】(作用効果)第2の光検出手段の出力を時
間に対して微分(或いは差分)で検出して、基準位置を
求めるので、環境変化による影響が少なく、精度がよい
ので、環境要因が変化しても、基準点検出の誤差や間違
いを抑制する基準位置検出、または、位置精度や分解
能、再現性の高い基準位置検出による光学式エンコーダ
を提供することができる。
【0241】
【発明の効果】従って、以上説明したように、請求項1
記載の本発明によれば、単に、第2の光検出手段の出力
と所定のレベルを比較して、第2の光検出手段の出力が
所定のレベルを上回つた(又は下回った)位置を基準位
置とするのではなく、所定のレベルをクロスする2つの
位置より、基準位置を判定しているので、環境要因の変
化に強く、環境要因が変化しても、基準点検出の誤差や
間違いを抑制する基準位置検出、または、位置精度や分
解能、再現性の高い基準位置検出による光学式エンコー
ダを提供することができる。
【0242】また、以上説明したように、請求項2記載
の本発明によれば、第2の光検出手段の出力を前記第1
の光検出手段の出力に基づいて検出した対象の変位に対
して微分(或いは差分)で検出して、基準位置を求める
ので、環境変化による影響が少なく、精度がよいので、
環境要因が変化しても、基準点検出の誤差や間違いを抑
制する基準位置検出、または、位置精度や分解能、再現
性の高い基準位置検出による光学式エンコーダを提供す
ることができる。
【0243】また、以上説明したように、請求項3記載
の本発明によれば、各機能領域に対応した二つの光検出
手段からの出力の差を利用するので、周囲環境の変化に
よる光源出力の緩やかな変動が生じても、スケール移動
方向の基準位置を精度良く検出することができるので、
周囲の環境による影響が少なく、精度がよく、環境要因
の変化に強く、環境要因が変化しても、基準点検出の誤
差や間違いを抑制する基準位置検出、または、位置精度
や分解能、再現性の高い基準位置検出による光学式エン
コーダを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本発明による光学式エンコーダの第1
の実施の形態を説明するために示したセンサヘッドとス
ケール2の斜視図である。
【図2】図2の(a)は、図1のスケール2を上面から
−z方向に向かって見た平面図、図2の(b)は図1の
センサヘッドとスケール2のxz面内の断面図、図2の
(c)は図1のz0断面に対するzy面内の断面図であ
る。
【図3】図3は、図1の第2の光検出手段からの出力を
時間経過tに対して示した説明図である。
【図4】図4は、図3におけるt=t(Xc)近傍の詳
細図である。
【図5】図5は、図4におけるt=t(Xc)近傍につ
いて、スケール2と光源1の相対変位Xrelに対する
第2の光検出手段32の出力を示す説明図である。
【図6】図6は、本発明による光学式エンコーダの第1
の実施の形態における変位検出方法の一例を示す機能ブ
ロック図である。
【図7】図7は、本発明による光学式センサの第2の実
施の形態を説明するために示した基準位置検出方法に関
するブロック図である。
【図8】図8の(a)は、本発明による光学式センサの
第2の実施の形態を説明するために示した第2の光検出
手段32からの出力特性を示す図であり、図8の(b)
はその時間微分を示す図である。
【図9】図9は、本発明の光学式センサの第3の実施の
形態を説明するために示したもので、図9の(a)は第
2の光検出手段32からの出力Szの特性を示す図であ
り、図9の(b)は第2の光検出手段32からの出力S
zの時間微分を示す図であり、図9の(c)は第2の光
検出手段32からの出力Szのスケール変位に対する微
分を示す図である。
【図10】図10は、本発明の光学式センサの第3の実
施の形態を説明するために示したもので、基準位置検出
方法に関する機能ブロック図である。
【図11】図11は、本発明の光学式センサの第4の実
施の形態を説明するために示したセンサヘッドとスケー
ル2の斜視図である。
【図12】図12は、本発明の光学式センサの第4の実
施の形態を説明するために示した基準位置検出に関する
信号処理方法を示す図である。
【図13】図13は、本発明の光学式センサの第5の実
施の形態を説明するために示したセンサヘッドとスケー
ル2の斜視図である。
【図14】図14は、光学式エンコーダの構成に関する
従来技術として、本発明者による第1の従来技術(特願
平11−6411号)を説明するために示した構成図で
ある。
【図15】図15は、光学式エンコーダの構成に関する
従来技術として、同じく本発明者による特願平11−6
411号に示された第2の従来技術を説明するために示
した構成図である。
【符号の説明】
1…光源、 2…スケール、 101,102…ビーム出射窓、 41,43…第1および第2の光ビーム(の主軸)、 21…空間周期的光変調手段、 22A…基準位置検出用光変調手段、 42,44…第1および第2の光ビームが折り曲げられ
た主軸、 31…第1の光検出手段、 32…第2の光検出手段、 55…光ビーム分岐手段として働く半透過性の光学部
材、 33…第4の光検出手段、 32′…第3の光検出手段、 39…各光検出手段の信号の処理・演算回路や光源の駆
動回路などが集積されている領域、 3…光検出手段や電子回路が形成された半導体基板、 6…ヒートシンク、 7…センサヘッドのパッケージベース、 51…ビーム出射窓、 45…第2の光ビームが分岐用部分透過ガラス5により
反射された光の光軸、 81…変位検出回路、 85…絶対位置表示回路、 84…読み出しトリガ信号を出力する回路ブロック、 82…XL,XRを格納する回路ブロック、 83…Xc=(XL+XR)/2の演算を行う回路ブロ
ック、 85…絶対位置検出回路。 86…Sz>SsのときGt=1、Sz<SsのときG
t=0として出力する機能ブロック、 89…Szを時間に対して微分した結果Dst=dSz
/dtを出力する機能ブロック、 88…Gt=1かつdSz/dt=0のときだけ変位検
出回路のXrelを読み出し、これを基準位置情報Xc
として出力する機能ブロック、 85…Xrel−Xcの演算を行い、絶対位置Xabs
として出力する絶対位置表示回路としての機能ブロッ
ク、 87…Szを変位Xrelに対して微分した結果として
のDszを出力する機能ブロック、 23…第1の機能領域として作用する回折枠子形成領
域、 22B…第2の機能領域として作用する均一な高反射パ
ターン、 23−1…第1の機能領域として作用する回折格子形成
領域、 23−2…第2の機能領域として作用する回折格子形成
領域。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2F065 AA02 AA07 AA09 AA14 BB13 BB29 DD03 DD19 FF48 GG04 HH05 JJ03 JJ05 JJ26 LL28 MM03 QQ13 QQ29 QQ30 2F103 BA04 BA31 BA32 CA03 CA04 DA01 DA04 DA12 EA02 EA15 EB02 EB15 EB32 FA11 FA16

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スケールに形成された空間周期的光変調
    手段に光を照射し、この空間周期的光変調手段で変調さ
    れた光情報を第1の光検出手段で検出することにより、
    前記スケールの変位を検出する光学式エンコーダにおい
    て、 前記スケールには、さらに基準位置検出用光変調手段が
    形成されており、 少なくとも前記スケールが所定の位置にある場合に、前
    記基準位置検出用光変調手段に光を照射可能な光源と、 前記光源より前記スケールを経由した光を検出する第2
    の光検出手段と、 前記第2の光検出手段の出力が所定のレベルをクロスす
    る第1および第2の位置情報を、前記第1の光検出手段
    の出力により測定し、この測定結果より前記スケールの
    基準位置を検出する信号処理手段とを有することを特徴
    とする光学式エンコーダ。
  2. 【請求項2】 スケールに形成された空間周期的光変調
    手段に光を照射し、 この空間周期的光変調手段で変調された光情報を第1の
    光検出手段で検出することにより、前記スケールの変位
    を検出する光学式エンコーダにおいて、 前記スケールには、さらに基準位置検出用光変調手段が
    形成されており、 少なくとも前記スケールが所定の位置にある場合に、前
    記基準位置検出用光変調手段に光を照射可能な光源と、 前記光源より前記スケールを経由した光を検出する第2
    の光検出手段と、 前記第2の光検出手段の出力を前記第1の光検出手段の
    出力に基づいて検出した対象の変位に対して微分或いは
    差分した結果を用いて、前記スケールの基準位置を検出
    する信号処理手段とを有することを特徴とする光学式エ
    ンコーダ。
  3. 【請求項3】 スケールに形成された空間周期的光変調
    手段に光を照射し、 この空間周期的光変調手段で変調された光情報を第1の
    光検出手段で検出することにより、前記スケールの変位
    を検出する光学式エンコーダにおいて、 前記スケールには、さらにスケール移動方向にシリーズ
    に配置された複数の機能領域を有する基準位置検出用光
    変調手段が形成されており、 前記スケールが所定の基準位置近傍を移動するときに、
    前記複数の機能領域に順に光ビームを照射可能な光源
    と、 前記光源より前記スケールを経由した光を検出する、前
    記複数の機能領域の各々に対応した複数の光検出手段
    と、 前記各機能領域に対応した各光検出手段からの出力を比
    較または演算した結果を用いて、前記スケールの基準位
    置を検出する信号処理手段とを有することを特徴とする
    光学式エンコーダ。
JP2000178551A 2000-06-14 2000-06-14 光学式エンコーダ Withdrawn JP2001356028A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000178551A JP2001356028A (ja) 2000-06-14 2000-06-14 光学式エンコーダ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000178551A JP2001356028A (ja) 2000-06-14 2000-06-14 光学式エンコーダ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2001356028A true JP2001356028A (ja) 2001-12-26

Family

ID=18679961

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000178551A Withdrawn JP2001356028A (ja) 2000-06-14 2000-06-14 光学式エンコーダ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2001356028A (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003083771A (ja) * 2001-07-03 2003-03-19 Olympus Optical Co Ltd エンコーダ
JP2005128002A (ja) * 2003-10-01 2005-05-19 Olympus Corp エンコーダ
JP2005265855A (ja) * 2004-03-16 2005-09-29 Wai-Hon Lee 光学式位置エンコーダ装置
JP2011196780A (ja) * 2010-03-18 2011-10-06 Mitsutoyo Corp 光電式エンコーダ
CN102590039A (zh) * 2012-02-06 2012-07-18 哈尔滨工业大学 新拌混凝土塑性粘度测量装置
JP2016536576A (ja) * 2013-10-01 2016-11-24 レニショウ パブリック リミテッド カンパニーRenishaw Public Limited Company 基準マーク検出器配列

Cited By (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003083771A (ja) * 2001-07-03 2003-03-19 Olympus Optical Co Ltd エンコーダ
JP2005128002A (ja) * 2003-10-01 2005-05-19 Olympus Corp エンコーダ
JP2005265855A (ja) * 2004-03-16 2005-09-29 Wai-Hon Lee 光学式位置エンコーダ装置
JP2011196780A (ja) * 2010-03-18 2011-10-06 Mitsutoyo Corp 光電式エンコーダ
CN102590039A (zh) * 2012-02-06 2012-07-18 哈尔滨工业大学 新拌混凝土塑性粘度测量装置
CN102590039B (zh) * 2012-02-06 2014-04-23 哈尔滨工业大学 新拌混凝土塑性粘度测量装置
JP2016536576A (ja) * 2013-10-01 2016-11-24 レニショウ パブリック リミテッド カンパニーRenishaw Public Limited Company 基準マーク検出器配列
US10281301B2 (en) 2013-10-01 2019-05-07 Renishaw Plc Reference mark detector arrangement
JP7153997B2 (ja) 2013-10-01 2022-10-17 レニショウ パブリック リミテッド カンパニー 基準マーク検出器配列

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8416424B2 (en) Laser self-mixing measuring device
US6713756B2 (en) Optical encoder and optical rotary encoder
US6781701B1 (en) Method and apparatus for measuring optical phase and amplitude
US8311067B2 (en) System and devices for improving external cavity diode lasers using wavelength and mode sensors and compact optical paths
US7349099B2 (en) Fiber optic interferometric position sensor and measurement method thereof
JP4399179B2 (ja) 光学式変位検出装置および方法
US7193204B2 (en) Multi-track optical encoder employing beam divider
US7002137B2 (en) Reference point talbot encoder
US7601947B2 (en) Encoder that optically detects positional information of a scale
JPH08271218A (ja) 光電位置測定装置
JP7032045B2 (ja) 測定エンコーダ
JP6400035B2 (ja) 位置検出装置、力覚センサ、および、装置
JP2017166852A (ja) 位置検出装置、工作装置、および、露光装置
EP1865292B1 (en) Encoder
US6800842B2 (en) Optical encoder and sensor head of the same
JP2001356028A (ja) 光学式エンコーダ
CA2458954A1 (en) Reference point talbot encoder
JP7248504B2 (ja) 光学式エンコーダ
JP2007178281A (ja) チルトセンサ及びエンコーダ
JP4576014B2 (ja) 光学式エンコーダー
JP2001317963A (ja) 光学式エンコーダ
JP4576013B2 (ja) 光学式エンコーダ
JP2001349750A (ja) 光学式エンコーダ
JP2002372439A (ja) 光学式エンコーダ
JP3544576B2 (ja) 光学式エンコーダ

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Withdrawal of application because of no request for examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20070904