JP4575683B2 - 燃料電池システムおよび燃料電池システムの再起動方法 - Google Patents
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Description
しかも、燃料電池からの電流の取り出しが実行を停止させるといった簡単な制御で、遮断弁を迅速に開放させることが可能となる。
しかも、圧力調整弁を備えるシステムであれば、既存の圧力調整弁を閉じるだけで遮断弁を迅速に開放できるので、圧力変動を止めるために特別な機器をシステムに加える必要がなく、その分コストを抑えることができる。
次に、本発明の第1の実施形態について、適宜図面を参照しながら詳細に説明する。参照する図面において、図1は第1の実施形態に係る燃料電池システムを示す構成図であり、図2は燃料電池システムの通常の停止処理を示すタイムチャートである。また、図3は停止要求の後における燃料電池の稼動中に再起動要求がされたときの制御部の動作を示すフローチャートであり、図4は停止要求の後における燃料電池の稼動後に再起動要求がされたときの制御部の動作を示すフローチャートである。
図3に示すように、停止処理の際における燃料電池13の稼動中(図2に示す所定時間T1中)においては、制御部17は、再起動要求がされているか否かを常時判断している(ステップS11)。このステップS11において、制御部17は、再起動要求がされていないと判断すると(NO)、システムの停止が完了したか否か(停止処理に要する時間が経過したか否か)を判断する(ステップS18)。このステップS18において、制御部17は、システムの停止が完了したと判断すると(YES)、第一パターンのフローによる処理を終了させ、また、完了していないと判断すると(NO)、再度ステップS11に戻って前記動作を繰り返す。また、ステップS11において、制御部17は、再起動要求がされたと判断すると(YES)、燃料電池13に接続された負荷31をOFFにすることで、燃料電池13の稼動を停止させる(ステップS12)。
図2に示すように、運転者がイグニッションスイッチをOFFにすることなどにより停止要求が出力されると、制御部17は、遮断弁14をOFFにするとともに、燃料電池13の負荷31を所定時間T1だけONの状態にすることにより、燃料電池13を所定時間T1だけ稼動させる。また、このとき、制御部17は、コンプレッサ12を所定時間T1よりも長い時間で駆動させ続けており、これにより所定時間T1の間コンプレッサ12から排出される空気によって燃料電池13が稼動し続けるとともに、所定時間T1の経過後はコンプレッサ12から排出される空気によってシステム内が掃気されることとなる。そして、このコンプレッサ12による掃気が終わったら、システムの停止処理が完了することとなる。なお、この通常の停止処理においては、信号圧開放弁16はOFFのまま、すなわち閉じられたままになっている。
図2に示すように、制御部17は、停止要求を受けた後の燃料電池13の稼動中(所定時間T1の間)に再起動要求を受けると、図3に示す第一パターンのフローで作動することとなる。すなわち、図5に示すように、制御部17は、所定時間T1中に再起動要求を受けると、燃料電池13の負荷31をOFFにするとともに、信号圧開放弁16をONにし、さらに、遮断弁14にON信号を供給する。なお、前記のような負荷31をOFFにする処理や信号圧開放弁16をONにする処理を行うことにより、燃料電池13の稼動が停止(電流の取り出しが停止)されるとともに、レギュレータ15が閉塞されて、遮断弁14の下流側の圧力変動が止められることとなる。
図2に示すように、制御部17は、停止要求を受けた後の燃料電池13の稼動後(所定時間T1の経過後)に再起動要求を受けると、図4に示す第二パターンのフローで作動することとなる。すなわち、図6に示すように、制御部17は、所定時間T1の経過後に再起動要求を受けると、信号圧開放弁16をONにするとともに、遮断弁14にON信号を供給する。なお、前記のような信号圧開放弁16をONにする処理を行うことにより、燃料電池13の稼動後に仮に遮断弁14の下流側に圧力変動が生じている場合であっても、レギュレータ15が閉塞されることによって、遮断弁14の下流側の圧力変動が確実に止められることとなる。
停止処理の際における燃料電池13の稼動中に、燃料電池システム1に再起動要求が出力されても、制御部17によって遮断弁14の下流側における圧力変動が止められるので、遮断弁14の前後の圧力差が小さくなり、迅速に遮断弁14を開放させることができる。
空気側からの圧力を信号圧として作動するレギュレータ15を用いるので、燃料電池13の極間差圧(電解質膜の両側の圧力差)を小さくするために水素ガス側の圧力と空気側の圧力をほぼ同じに維持する制御がしやすくなる。
以下に、本発明の第2の実施形態について説明する。この実施形態は第1の実施形態の燃料電池システム1を変更したものなので、第1の実施形態と同様の構成要素については同一符号を付し、その説明を省略する。参照する図面において、図7は、第2の実施形態に係る燃料電池システムを示す構成図である。
空気側からの圧力を信号圧としないレギュレータ15’を備えた構造の燃料電池システム2であっても、燃料電池システム2の停止処理の際における再起動を迅速に行うことができる。
本実施形態では、燃料電池13の稼動中に再起動要求があった場合に、燃料電池13の稼動を停止させる処理と、レギュレータ15,15’を閉じる処理とを両方行うこととしたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、燃料電池13の稼動中に再起動要求があったときに、燃料電池13の稼動を停止させる処理だけを行ったり、また、レギュレータ15,15’を閉じる処理だけを行うようにしてもよい。このようにどちらか一方の処理を行うだけでも、遮断弁14の下流側における圧力変動が止められ、遮断弁14が迅速に開放されることとなる。
11 高圧水素タンク
12 コンプレッサ
13 燃料電池
14 遮断弁
15 レギュレータ
16 信号圧開放弁
17 制御部
21 燃料ガス供給路
22 空気供給路
23 信号圧配管
23a オリフィス
24 分岐配管
31 負荷
Claims (7)
- 燃料ガスが貯蔵される燃料タンクと、
空気を供給するエア供給システムと、
前記燃料タンクから供給される燃料ガスと、前記エア供給システムから供給される空気とを化学反応させることにより発電する燃料電池と、
前記燃料タンクと前記燃料電池との間に設けられて、前記燃料タンクから前記燃料電池への前記燃料ガスの供給または停止を切り替える遮断弁と、
停止要求を受けた場合に、前記遮断弁を閉じるとともに前記燃料電池からの電流の取り出しを所定時間実行した後に燃料電池システムを停止する停止処理を行う制御部と、を備えた燃料電池システムであって、
前記停止要求を受けた後、前記停止処理における前記燃料電池からの電流の取り出しの実行中に再起動要求があったときに、前記燃料電池からの電流の取り出しを停止させることで前記遮断弁の下流側における前記燃料ガスの圧力変動を止める圧力変動停止手段を備え、
前記制御部は、前記圧力変動停止手段により前記遮断弁の下流側における前記燃料ガスの圧力変動を止めた後に、前記遮断弁を開いて再起動を行うことを特徴とする燃料電池システム。 - 燃料ガスが貯蔵される燃料タンクと、
空気を供給するエア供給システムと、
前記燃料タンクから供給される燃料ガスと、前記エア供給システムから供給される空気とを化学反応させることにより発電する燃料電池と、
前記燃料タンクと前記燃料電池との間に設けられて、前記燃料タンクから前記燃料電池への前記燃料ガスの供給または停止を切り替える遮断弁と、
停止要求を受けた場合に、前記遮断弁を閉じるとともに前記燃料電池からの電流の取り出しを所定時間実行した後に燃料電池システムを停止する停止処理を行う制御部と、を備えた燃料電池システムであって、
前記遮断弁と前記燃料電池の間に設けられ、かつ前記燃料電池へ供給する前記燃料ガスの圧力を調整する圧力調整弁と、
前記停止要求を受けた後、前記停止処理における前記燃料電池からの電流の取り出しの実行中に再起動要求があったときに、前記圧力調整弁を閉じることで前記遮断弁の下流側における前記燃料ガスの圧力変動を止める圧力変動停止手段と、を備え、
前記制御部は、前記圧力変動停止手段により前記遮断弁の下流側における前記燃料ガスの圧力変動を止めた後に、前記遮断弁を開いて再起動を行うことを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項2に記載の燃料電池システムであって、
前記圧力調整弁は、前記燃料電池へ供給される前記空気からの圧力を信号圧として作動するとともに、前記信号圧を大気に開放する信号圧開放弁を備え、
前記圧力変動停止手段が、前記信号圧開放弁を開放することで、前記圧力調整弁を閉じることを特徴とする燃料電池システム。 - 請求項2または請求項3に記載の燃料電池システムであって、
前記停止処理における前記燃料電池からの電流の取り出しの実行中に前記再起動要求がなかった場合において、前記所定時間が経過した後、前記エア供給システムから供給される空気による掃気中に前記再起動要求があったときに、前記圧力変動停止手段が前記圧力調整弁を閉じることを特徴とする燃料電池システム。 - 燃料ガスが貯蔵される燃料タンクと、
空気を供給するエア供給システムと、
前記燃料タンクから供給される燃料ガスと、前記エア供給システムから供給される空気とを化学反応させることにより発電する燃料電池と、
前記燃料タンクと前記燃料電池との間に設けられて、前記燃料タンクから前記燃料電池への前記燃料ガスの供給または停止を切り替える遮断弁と、
停止要求を受けた場合に、前記遮断弁を閉じるとともに前記燃料電池からの電流の取り出しを所定時間実行した後に燃料電池システムを停止する停止処理を行う制御部と、を備えた燃料電池システムの再起動方法であって、
前記停止要求を受けた後、前記停止処理における前記燃料電池からの電流の取り出しの実行中に再起動要求があったときに、前記燃料電池からの電流の取り出しを停止させることで前記遮断弁の下流側における前記燃料ガスの圧力変動を止めた後に、前記遮断弁を開いて再起動を行う前記遮断弁を開いて再起動を行うことを特徴とする燃料電池システムの再起動方法。 - 燃料ガスが貯蔵される燃料タンクと、
空気を供給するエア供給システムと、
前記燃料タンクから供給される燃料ガスと、前記エア供給システムから供給される空気とを化学反応させることにより発電する燃料電池と、
前記燃料タンクと前記燃料電池との間に設けられて、前記燃料タンクから前記燃料電池への前記燃料ガスの供給または停止を切り替える遮断弁と、
停止要求を受けた場合に、前記遮断弁を閉じるとともに前記燃料電池からの電流の取り出しを所定時間実行した後に燃料電池システムを停止する停止処理を行う制御部と、
前記遮断弁と前記燃料電池の間に設けられ、かつ前記燃料電池へ供給する前記燃料ガスの圧力を調整する圧力調整弁と、を備えた燃料電池システムの再起動方法であって、
前記停止要求を受けた後、前記停止処理における前記燃料電池からの電流の取り出しの実行中に再起動要求があったときに、前記圧力調整弁を閉じることで前記遮断弁の下流側における前記燃料ガスの圧力変動を止めた後に、前記遮断弁を開いて再起動を行うことを特徴とする燃料電池システムの再起動方法。 - 燃料ガスが貯蔵される燃料タンクと、
空気を供給するエア供給システムと、
前記燃料タンクから供給される燃料ガスと、前記エア供給システムから供給される空気とを化学反応させることにより発電する燃料電池と、
前記燃料タンクと前記燃料電池との間に設けられて、前記燃料タンクから前記燃料電池への前記燃料ガスの供給または停止を切り替える遮断弁と、
停止要求を受けた場合に、前記遮断弁を閉じるとともに前記燃料電池からの電流の取り出しを所定時間実行した後に燃料電池システムを停止する停止処理を行う制御部と、
前記遮断弁と前記燃料電池の間に設けられるとともに、前記燃料電池へ供給する前記燃料ガスの圧力を調整し、かつ前記燃料電池へ供給される前記空気からの圧力を信号圧として作動する圧力調整弁と、
前記信号圧を大気に開放する信号圧開放弁と、を備えた燃料電池システムの再起動方法であって、
前記停止要求を受けた後、前記停止処理における前記燃料電池からの電流の取り出しの実行中に再起動要求があったときに、前記信号圧開放弁を開放させることにより前記圧力調整弁を閉じることで前記遮断弁の下流側における前記燃料ガスの圧力変動を止めた後に、前記遮断弁を開いて再起動を行うことを特徴とする燃料電池システムの再起動方法。
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