JP4573799B2 - 液晶表示モジュール - Google Patents

Description

本発明は液晶表示装置に関し、特に液晶表示パネルの全面及び背面に位置する偏光板を含む液晶表示モジュールに関する。

通常の液晶表示装置は、液晶表示モジュール（ＬＣＭ；Ｌｉｑｕｉｄ Ｃｒｙｓｔａｌ Ｍｏｄｕｌｅ）と、このＬＣＭを駆動するための駆動回路部とケースとで構成される。

ＬＣＭは、二枚の基板間に液晶セルがマトリクス状に配列されている液晶表示パネルと、この液晶パネルに光を照射するバックライトユニットとから構成される。それと共に、ＬＣＭにはバックライトユニットから液晶表示パネルの方に進む光を垂直に起こし立てるための光学シートが配設され、液晶表示パネルの上部及び下部にはバックライトユニットから出射される光ビームを偏光させ、外部光の流入を防ぐための偏光板を備える。このような液晶表示パネル、バックライトユニット及び光学シートは、光損失を防ぐために一体化された形態で用いられると共に、外部からの衝撃によるＬＣＭの損傷を防ぐため、ＬＣＭの外部を包んで保護するケースが使用される。

図１は従来のＬＣＭを示す断面図である。

図１に示したＬＣＭは、液晶セルマトリクスを有する液晶表示パネル２と、液晶表示パネル２の全面と背面にそれぞれ位置した上/下部偏光板４２、４０と、下部偏光板４０の下部に位置するバックライトユニットとを備える。

液晶表示パネル２は、液晶を介し、対向して合着された薄膜トランジスタアレイ基板２ａ及びカラーフィルタアレイ基板２ｂを備える。薄膜トランジスタアレイ基板２ａは下部基板上に形成された信号ライン及び薄膜トランジスタで構成され、カラーフィルタアレイ基板２ｂは上部基板上に形成されたカラーフィルタ及びブラックマトリクスから構成される。

バックライトユニットには、光を発生するランプ２０と、ランプ２０を包む形態に設置されるランプハウジング１０と、ランプ２０から入射される光を平面光源に変換する導光板２４と、導光板２４の背面に設置される反射板２６と、導光板２４上に順次積層される拡散シート３０とから構成される。

下部偏光板４０は薄膜トランジスタアレイ基板２Ａの背面に付着され、バックライトユニットから出射される光ビームを偏光させ、上部偏光板４２はカラーフィルタアレイ基板２ｂの前面に付着され、液晶パネル２から出射される光ビームを偏光させる役割をする。

図２は従来の偏光板４０、４２の構造を液晶表示パネルと結び付けて具体的に示す図面である。

図２を参照すると、従来の偏光板４０、４２は、基板（上部または下部基板）上に補償フィルムｄ−ＬＣ（ｄｉｓｃｏｔｉｃ−ＬＩＱＵＩＤ
ＣＲＹＳＴＡＬ）４２ｂ、第１の保護層ＷＶ−ＴＡＣ（ワイドビュー・トリアセテイト・セルロース）４２ｃ、偏光子ＰＶＡ（Ｐｏｌｙ Ｖｉｎｙｌ Ａｌｃｏｈｏｌ）４２ｄ及び第２の保護層ＴＡＣ４２ｅが順次積層されている構造を有する。

ここで、補償フィルム４２ｂは、粘着層４２ａにより液晶表示パネルの基板に付着され、液晶表示パネルの上部及び下部配向膜の領域で不均一に配向された液晶層による視野角の低下を補償する役割をする。即ち、図２に示すように、配向膜の領域における液晶Ａは、電界が印加されても（ＴＮモードの場合を例示する）配向膜の配向力により所定の角を成したまま非正常的な配向される。このような非正常的に配向された液晶５１による視野角の低下を防ぐために、この非正常的な液晶配向と対称に配向される液晶層５０を含む補償フィルム４２ｂを備え、視野角の低下を防ぐ。ここで、非正常的に配向された液晶層とは、液晶層に電界が印加された際に、配向膜の配向力の影響により配向膜付近の液晶分子が正常に配向されない状態を示している。

第１及び第２の保護層４２ｃ、４２ｅは偏光子４２ｄの上下に位置して偏光子４２ｄを保護する役割をし、第１の保護層４２ｃは補償フィルム４２ｂの機能を補助して広視野角の具現を更に強化させる役割をする。

偏光子４２ｄは、ポリビニルアルコール（ＰＶＡ）フィルムにイオディンを染めつけた後、特定の方向に延伸させ、延伸の方向に対しては光が吸収され、延伸の方向と垂直の方向に対しては光が通過され、実質的に光を偏光させる役割をする。

また、このような従来の偏光板４０、４２における偏光子４２ｄは、所定の方向に延伸された後、第１及び第２の保護層４２ｃ、４２ｅにより、延伸された状態に固定され、光を偏光させる役割をする。しかし、このような偏光子４２ｄは、液晶表示装置の駆動の際、バックライトから出射された光により延伸された方向と逆方向に収縮される。この際、偏光子４２ｄの収縮により、図３に示したように、第１の保護層４２ｃ及び補償フィルム４２ｂも延伸の方向とは逆の方向に収縮される。ここで、補償フィルム４２ｂの下部領域は粘着層４２ａにより堅固に付着されているが、補償フィルム４２ｂの上部領域は第１の保護層４２ｃ及び偏光子４２ｃの収縮力が作用することにより、補償フィルム４２ｂの下部領域から強い剪断応力（ｓｈｅａｒ ｓｔｒｅｓｓ）が発生される。その結果、補償フィルム４２ｂ内の液晶５０から屈折率の異方性が発生される。即ち、図４に示すように、収縮前の液晶５１はその位置を維持しているが、補償フィルム４２ｂの上部からの強力な収縮により、液晶が収縮前の位置及び状態から外れ、液晶の光軸が変わってしまう。これに従って、補償フィルム４２ｂ内の液晶５０の配向が乱れることによって、液晶表示パネルで非正常的な液晶配向の視野角の補償の役割を十分に果たせなくなる問題が生じる。その結果、画像を具現する場合、図５に示すように（ブラックを具現する画像を示す）光漏れが発生され、画質が低下してしまう問題が生じる。

従って、本発明の目的は、輝度不均一等の画質の低下を防ぐことができる液晶表示装置及びその製造方法を提供することにある。

前記目的の達成のために、本発明に係る液晶表示モジュールは、液晶表示パネルと、前記液晶表示パネル内で非正常的に配向された液晶層による視野角の低下を補償する補償フィルムと、前記液晶表示パネルと前記補償フィルムの間に位置する等方性媒質層とを備えることを特徴とする。

前記等方性媒質層と前記液晶表示パネルの間に位置し、前記等方性媒質層を前記液晶表示パネルに付着させるための粘着層を更に含むことを特徴とする。

前記補償フィルム上に位置する偏光板を更に含むことを特徴とする。

前記等方性媒質層は前記偏光板に作用する収縮力と前記粘着剤の粘着力により発生される剪断応力を緩衝させることを特徴とする。

前記等方性媒質層はサイクロ・オレフィン・ポリマーを含むことを特徴とする。

本発明に係る液晶表示モジュールは、液晶表示パネルと、光を偏光させるための偏光子と、前記偏光子と液晶表示パネルの間に位置する補償フィルムと、前記補償フィルムと液晶表示パネルの間に位置する等方性媒質層とを含むことを特徴とする。

前記偏光子の上部及び下部にそれぞれ位置し、偏光子を支持及び保護する上部及び下部保護層を更に備えることを特徴とする。

前記等方性媒質層と前記液晶表示パネルの間に位置し、前記等方性媒質層を前記液晶表示パネルに付着させるための粘着層を更に含むことを特徴とする。

前記等方性媒質層は前記偏光子に作用する収縮力と前記粘着層の粘着力により発生される剪断応力を緩衝させることを特徴とする。

前記補償フィルムは前記偏光子の収縮力に応じて収縮されることを特徴とする。

前記等方性媒質層はサイクロ・オレフィン・ポリマーを含むことを特徴とする。

前記等方性媒質層は前記補償フィルム内に位置する液晶層の光軸の変形を防ぐことを特徴とする。

前記補償フィルムは前記液晶表示パネル内で非正常的に配向された液晶層と対称に配向された液晶層を含むことを特徴とする。

前記補償フィルムは前記液晶表示パネル内で非正常的に配向された液晶層による視野角の低下を補償することを特徴とする。

本発明に係る液晶表示パネルの上部及び下部に、粘着層により付着された上部及び下部偏光板を備える液晶表示モジュールにおいて、前記上部及び下部偏光板のうち、少なくとも何れか一つの偏光板は、偏光のために所定の方向に延伸された偏光子と、前記偏光子の上部及び下部にそれぞれ位置し、偏光子を支持及び保護する上部及び下部保護層と、前記下部保護層と前記液晶表示パネルの間に位置する補償フィルムと、前記補償フィルムと前記粘着層の間に位置する等方性媒質層とを備えることを特徴とする。

前記等方性媒質層は前記延伸された偏光子に作用する収縮力と前記粘着層の粘着力により発生される剪断応力を緩衝させることを特徴とする。

前記等方性媒質層はサイクロ・オレフィン・ポリマーを含むことを特徴とする。

前記等方性媒質層は前記補償フィルム内に位置する液晶層の光軸の変形を防ぐことを特徴とする。

前記補償フィルムは前記液晶表示パネル内で非正常的に配向された液晶層と対称に配向された液晶層を含むことを特徴とする。

前記補償フィルムは前記液晶表示パネル内で非正常的に配向された液晶層による視野角の低下を補償することを特徴とする。

前記液晶表示パネルは、第１の薄膜パターン及び上部配向膜が形成されている上部アレイ基板と、液晶層を介して上部アレイ基板と対向し、第２の薄膜パターン及び下部配向膜が形成されている下部アレイ基板とを含むことを特徴とする。

前記補償フィルムは前記液晶表示パネルの上部及び下部配向膜と隣接した領域で非正常的に配向された液晶層と対称に配向された液晶層を含むことを特徴とする。

本発明に係る液晶表示モジュールにおける偏光板は、液晶表示パネルと粘着層により付着される領域に等方性媒質層を備える。等方性媒質層は粘着層の粘着力と偏光子の収縮力による剪断応力を緩衝及び吸収することにより、補償フィルム内の液晶層の変形が殆ど発生しなくなる。その結果、補償フィルムが、液晶表示パネル内で非正常的に配向された液晶層による視野角の低下を補償するように機能することにより、光漏れが防止される等、画質が改善される。

以下、図６ないし図９を参照し、本発明の好ましい実施の形態について説明する。

図６は、本発明の実施の形態に係る液晶表示モジュール（以下、「ＬＣＭ」という。）を示す断面図である。

図６に示したＬＣＭは、液晶セルマトリクスを有する液晶表示パネル１０２と、液晶表示パネル１０２の全面と背面とにそれぞれ位置する上/下部偏光板１４２、１４０と、下部偏光板１４０の下部に位置するバックライトユニットとを備える。

液晶表示パネル１０２は、液晶を介し、対向して合着された薄膜トランジスタアレイ基板１０２ａ及びカラーフィルタアレイ基板１０２ｂを備える。薄膜トランジスタアレイ基板１０２ａは下部基板上に形成された信号ライン及び薄膜トランジスタから構成され、カラーフィルタアレイ基板１０２ｂは上部基板上に形成されたカラーフィルタ及びブラックマトリクスから構成される。

バックライトユニットには、光を発生するランプ１２０と、ランプ１２０を包む形態に設置されるランプハウジング１１０と、ランプ１２０から入射される光を平面光源に変換する導光板１２４と、導光板１２４の背面に設置される反射板１２６と、導光板１２４上に順次積層される拡散シート１３０とから構成される。

下部偏光板１４０は、薄膜トランジスタアレイ基板１０２ａの背面に付着され、バックライトユニットから出射される光ビームを偏光させ、上部偏光板１４２はカラーフィルタアレイ基板１０２ｂの前面に付着され、液晶パネル１０２から出射される光ビームを偏光させる役割をする

偏光板１４０、１４２は、基板（上部または下部基板）上に、等方性媒質層１４３、補償フィルムｄ−ＬＣ（ｄｉｓｃｏｔｉｃ−ＬＩＱＵＩＤ ＣＲＹＳＴＡＬ）１４２ｂ、第１の保護層ＷＶ−ＴＡＣ（ワイドビュー・トリアセテイト・セルロース）１４２ｃ、偏光子ＰＶＡ（Ｐｏｌｙ Ｖｉｎｙｌ Ａｌｃｏｈｏｌ）１４２ｄ、第２の保護層１４２ｅが順次積層されている構造を有する。

ここで、補償フィルム１４２ｂは粘着層１４２ａにより液晶表示パネルの基板に付着され、液晶表示パネルの上部及び下部配向膜の領域において不均一に配向された液晶層による視野角の低下を補償する役割をする。

第１及び第２の保護層１４２ｃ、１４２ｅは偏光子１４２ｄの上下に位置して偏光子１４２ｄを保護する役割をし、第１の保護層１４２ｃは補償フィルム１４２ｂの機能を補助して広視野角の具現を更に強化させる役割をする。

偏光子１４２ｄはポリビニルアルコール（ＰＶＡ）フィルムにイオディンを染めつけた後、特定の方向に延伸し、延伸の方向に対しては光が吸収され、延伸の方向と垂直の方向に対しては光が通過され、実質的に光を偏光させる役割をする。

等方性媒質層１４３は、等方性媒質を含むことにより、偏光子１４２ｄの収縮の際、粘着層１４２ａと補償フィルム１４２ｂとの間の剪断応力を緩衝させる役割をする。これによって、補償フィルム１４２ｂ内の液晶の歪みを防ぐことが可能になる。

これを図７ないし図９を参照し、以下により詳細に説明する。

偏光子１４２ｄは、所定の方向に延伸された後、第１及び第２の保護層１４２ｃ、１４２ｅにより延伸された状態に固定されるが、バックライトから出射された光により延伸された方向の逆方向に収縮される。この際、偏光子１４２ｄの収縮と補償フィルム１４２ｂの粘着層１４２ａへの堅固な付着により、補償フィルム１４２ｂの下部領域には強い剪断応力が発生され、液晶層の光軸が変形させられてしまう等、液晶の状態を歪ませる。このような問題の解決のために、本発明における偏光板１４０、１４２は、粘着層１４２ａと補償フィルム１４２ｂとの間に位置し、等方性媒質、例えば、サイクロ・オレフィン・ポリマーを含む等方性媒質層４３が備えられる。

等方性媒質層４３は、図７に示すように、偏光子１４２ｄの収縮力と粘着層１４２ａの粘着力とによって発生される剪断応力を吸収及び緩衝する役割をする。これによって、補償フィルム１４２ｂ及び第１の保護層１４２ｃが受ける剪断応力の大きさは非常に小さくなり、図８に示すように、補償フィルム１４２ｂ内に液晶の光軸の変化が殆ど発生されなくなる等、補償フィルム１４２ｂ内の液晶層の屈折率の異方性が発生されなくなる。即ち、偏光子１４２ｄの収縮により補償フィルム１４２ｂ等の収縮それ自体を完全に除去することはできないが、補償フィルム１４２ｂの下部領域に作用する剪断応力の大きさを大分緩衝させることにより、液晶層の光軸の変形を防ぐことが可能になる。その結果、補償フィルム１４２ｂ内の液晶層が液晶表示パネル内で非正常的に配向される液晶層による視野角の低下を補償できるようになることにより、図９に示すように、光漏れが殆ど発生されなくなる等、画質が大分改善される。

従来の液晶表示モジュールを示す断面図である。 従来偏光板の構造及び偏光板の補償フィルムによる視野角の補償の原理を説明するための図面である。 粘着層の粘着力と偏光子の収縮力とにより発生される剪断応力による各層の変形を示す図面である。 剪断応力により補償フィルム内の液晶層の光軸の変形を示す図面である。 従来の光漏れ現象を示す図面である。 本発明の実施の形態に係る液晶表示モジュールを示す断面図である。 図６の等方性媒質層の剪断応力の緩衝の役割を説明するための図面である。 偏光子の延伸後の収縮に従う補償フィルム内の液晶層の状態を示す図面である。 光漏れが減少され、画質が改善された画像を示す図面である。

符号の説明

２、１０２：液晶パネル
１６：ランプハウジング
２０：ランプ
２４：導光板
２６：反射板
３０：拡散シート
４０、１４０：下部偏光板
４２、１４２：上部偏光板
１４２ａ：粘着層
１４２ｂ：補償フィルム
１４２ｃ、１４２ｅ：第１及び第２の保護層
１４２ｄ：偏光子
１４３： 等方性媒質層

Claims (4)

1. 薄膜トランジスタアレイ基板及びカラーフィルタアレイ基板を備える液晶表示パネルと、
   前記カラーフィルタアレイ基板上に位置する第１の粘着層と、
   前記第１の粘着層上に位置する第１の等方性媒質層と、
   前記第１の等方性媒質層上に位置するｄｉｓｃｏｔｉｃ−ＬＩＱＵＩＤ ＣＲＹＳＴＡＬ第１の補償フィルムと、
   前記第１の補償フィルム上に位置するワイドビュー・トリアセテイト・セルロース第１の保護層と、
   前記第１の保護層上に位置し、光を偏光させるための第１の偏光子と、
   前記第１の偏光子上に位置する第２の保護層と、
   前記薄膜トランジスタアレイ基板の背面に位置する第２の粘着層と、
   前記第２の粘着層の背面に位置する第２の等方性媒質層と、
   前記第２の等方性媒質層の背面に位置するｄｉｓｃｏｔｉｃ−ＬＩＱＵＩＤ ＣＲＹＳＴＡＬ第２の補償フィルムと、
   前記第２の補償フィルムの背面に位置するワイドビュー・トリアセテイト・セルロース第３の保護層と、
   前記第３の保護層の背面に位置し、光を偏光させるための第２の偏光子と、
   前記第２の偏光子の背面に第４の保護層とを含み、
   前記第１及び第２の等方性媒質層は、前記第１及び第２の偏光子に作用する収縮力と前記第１及び第２の粘着層の粘着力により発生する剪断応力とを緩衝させることを特徴とする液晶表示モジュール。
2. 前記第１及び第２の補償フィルムは、前記偏光子の収縮力に応じて収縮されることを特徴とする請求項１に記載の液晶表示モジュール。
3. 前記第１及び第２の等方性媒質層はサイクロ・オレフィン・ポリマーを含むことを特徴とする請求項１に記載の液晶表示モジュール。
4. 前記第１及び第２の等方性媒質層は、前記補償フィルム内に位置する液晶層の光軸の変形を防ぐことを特徴とする請求項１に記載の液晶表示モジュール。