JP4573343B2 - ピペラジンビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ピペラジン−N、N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液の製造方法に関し、特に、ピペラジン−N、N’−ビスカルボジチオ酸塩を高濃度に含有する水溶液の製造方法に関し、さらに副生成物であるチオ炭酸塩の含有量の少ないピペラジン−N、N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液及び該水溶液を用いた重金属固定剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、都市ゴミや産業廃棄物等の焼却プラントから排出される焼却灰や、排煙中から電気集塵機等で捕集された飛灰や、工場汚染排水等を処理するに際し、飛灰等に含有される鉛、水銀、クロム、カドミウム、砒素、セレン等の有害な重金属の環境への放出を阻止・抑制するため、飛灰等と混合してこれらに含有される重金属を堅固に固定し、雨水等に対して不溶化する重金属固定剤が使用されている。そのような重金属固定剤に適用される有用な化合物として、ピペラジンビスカルボジチオ酸塩が知られていた。
【0003】
ピペラジンビスカルボジチオ酸塩の製造方法として、窒素雰囲気下、ピペラジンと、水酸化カリウム水溶液と、水を混合し、40℃で攪拌しながら二硫化炭素を滴下し反応させることにより、40%のピペラジンカルボジチオ酸カリウム水溶液あるいは40%のピペラジンカルボジチオ酸ナトリウム水溶液を得る方法が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
【0004】
また、水、水酸化カリウム、ピペラジンを混合、溶解後、窒素雰囲気下、35℃で二硫化炭素を滴下、反応させることにより40%ピペラジンビスカルボジチオ酸カリウム水溶液を得る製法が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−224560号公報
【特許文献2】
特開平8−269434号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このようなピペラジンビスカルボジチオ酸塩の製造には、ピペラジン無水物が原料に用いられており、ピペラジン無水物は常温で固体であるため、粉体状態で使用されている。しかし、工業的に大規模に製造する場合、粉体状態でピペラジンを反応槽に仕込むと、ピペラジンの粉体と共に雰囲気の気体の巻込みは避けられず、加えて、その固体は昇華性があるため、空気中で行なうと、巻き込まれた酸素により粉塵爆発を引き起こす可能性があった。また、ピペラジンは空気中の炭酸ガスと反応して、炭酸塩を生成したり、空気中の酸素により酸化を受けて着色したりするため、その取扱いには十分な注意が必要であった。そのため、窒素囲気下で取り扱われていたが、粉体をすべて窒素雰囲気で取り扱うには、高価な設備を必要とし、さらに、粉体搬入時等には開放系とならざる得ない等の問題があった。
【0007】
一方、反応に使用される二硫化炭素は引火点、発火点が低く、必ず酸素と遮断して反応を行なわなければならず、水溶液中に二硫化炭素を滴下して反応させる場合、予め、水溶液中に存在する酸素の除去を行なう必要があり、窒素バブリング等により水溶液中の酸素を窒素置換する等細心の注意がはらわれていた。しかも、ピペラジンを粉末で取り扱う場合は、酸素の巻き込みの機会が増大することにより酸素の除去を一層困難にしていた。このような、危険物を扱う場合、危険防止のための装置は大掛かりとなるばかりか、製造工程の自動化、連続化の妨げにもなっていた。
【0008】
また、ピペラジンと、金属水酸化物若しくはその水溶液とを溶媒水の存在下で混合する際、ピペラジンの結晶が析出するか、あるいは水溶液の粘度が上昇し、攪拌が困難になってしまうという問題があった。特に、ピペラジンビスカルボジチオ酸塩を高濃度に含有する水溶液を製造する場合、金属水酸化物を高濃度に溶解した水溶液中からのピペラジンの結晶の析出、又は水溶液の粘度の増大は顕著であった。この場合、反応温度を、40℃以上を保持すればピペラジンの結晶の析出や水溶液の高粘度化を回避することができるが、ガラスライニング反応槽で反応を行なう場合は、反応槽の腐食を受けないように40℃以上に加熱することを回避する必要があった。
【0009】
本発明は、粉塵爆発の危険性のあるピペラジンや、二硫化炭素を原料とするピペラジンビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液の工業的製造において、安全にしかも大掛かりな装置を要せずこれらの原料の取扱いを容易とし、製造工程の自動化、連続化を可能とし、効率よく製造することができ、更に、強アルカリ水溶液からのピペラジンの結晶の析出、反応溶液の高粘度化を防止して、強アルカリ性物質の40℃以上の加熱を回避してピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液の製造方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、ピペラジン無水物と比較してピペラジン水和物が安定性を有し、また、ピペラジン無水物の融点が約104℃であるのに対し、ピペラジン水和物の融点(例えば、6水和物で44℃、2水和物で約50℃)が比較的低いことに着目し、ピペラジンを、加熱溶融ピペラジン水和物、又は、ピペラジン無水物若しくはピペラジン水和物の水溶液等の液状として使用することにより、粉塵爆発の危険を排除し、原料の仕込み方法を工夫することにより、反応系を高温とせずに原料を仕込むことができ、結晶の析出や、粘度の上昇を抑え、しかも、不純物の少ないピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液を得ることができることを見い出し、本発明を完成するに至った。
【0011】
すなわち本発明は、
(1)加熱溶融したピペラジン水和物、又はピペラジン無水物若しくはピペラジン水和物の水溶液に、アルカリ水溶液と、二硫化炭素を交互に添加して反応させて、ピペラジンの析出、反応溶液の高粘度化を防止することを特徴とするピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液の製造方法に関し、
(2)加熱溶融したピペラジン水和物、又はピペラジン無水物若しくはピペラジン水和物の水溶液に、アルカリ水溶液と、二硫化炭素を同時連続添加して反応させて、ピペラジンの析出、反応溶液の高粘度化を防止することを特徴とするピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液の製造方法に関し、
(3)必要量のアルカリ水溶液と必要量の二硫化炭素の添加を同時に開始し、アルカリ水溶液添加時間を、二硫化炭素添加時間より長く設定してアルカリ水溶液と二硫化炭素を同時連続添加することを特徴とする(2)に記載のピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液の製造方法、
(4)必要量の二硫化炭素の添加を、必要量のアルカリ水溶液の添加より前に開始し、該アルカリ水溶液の添加終了時を該二硫化炭素の添加終了時と同時または後に設定して同時連続添加することを特徴とする(2)に記載のピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液の製造方法に関する。
【0013】
(5)加熱溶融したピペラジン水和物、又はピペラジン無水物若しくはピペラジン水和物の水溶液に、二硫化炭素を、反応に用いる二硫化炭素の全量に対して1〜10重量%添加した後、又は同時にアルカリ水溶液を添加し、その後、残りの全量の二硫化炭素を添加して、ピペラジンの析出、反応溶液の高粘度化を防止することを特徴とするピペラジン−N、N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液の製造方法に関し、
(6)アルカリ水溶液が金属水酸化物の水溶液であることを特徴とする(1)〜(5)のいずれか記載のピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液の製造方法、
(7)ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を20重量%〜60重量%含有する水溶液であることを特徴とする(1)〜(6)のいずれか記載のピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液の製造方法に関する。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明のピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液の製造方法は、加熱溶融したピペラジン水和物、又はピペラジン無水物若しくはピペラジン水和物の水溶液に、アルカリ水溶液と、二硫化炭素を交互に添加して反応させる工程を有するものであれば、特に限定されるものではない。
【0016】
本発明に使用されるピペラジン水和物は、ピペラジンに結晶水を含み、融点が無水物と比較して低く、よい安定性を有し取扱いが容易である。含まれる結晶水の数は特に制限がないが、好ましくは、1〜6の範囲の正数を表し、構造によっては、2.5水和物等もありえる。ピペラジン水和物は、加熱溶融、あるいは、水に溶解されて水溶液等の液体状態として使用することができる。ピペラジン水和物が液体状態で使用されると、固体、粉体として反応槽に供給された場合に生ずる、反応系への酸素の巻込みを排除することができ、原料の供給時において一旦反応系を窒素雰囲気とすれば、後述する二硫化炭素との反応前に反応系の窒素置換をする必要がなく、取扱いが容易となる。ピペラジン水和物を溶融して使用する場合、溶融する温度以上に加熱して用いればよく、加熱温度として具体的には、45℃〜80℃の範囲を例示することができる。加熱温度が80℃以上では、必要以上の加温はエネルギーの損失となり好ましくない。溶融された液体ピペラジンは反応槽に直接仕込むことができ、製造における操作性が向上する。また、ピペラジン水和物は水に易溶であり、溶融ピペラジン水和物に替えて、ピペラジン水和物を所望の濃度の水溶液として使用することもできる。
【0017】
本発明に使用されるピペラジン無水物はピペラジン水和物に替えて使用することができるが、水に溶解して水溶液として使用するのが好ましい。尚、ピペラジン無水物の融点は約104℃であるため、溶融して使用すると反応系が高温になり好ましくない。
【0018】
本発明に使用されるアルカリ水溶液は、特に限定されないが、本発明の製造方法によって得られる水溶液を重金属固定剤として使用する場合、アルカリ金属水酸化物の水溶液であることが好ましい。このようなアルカリ金属水酸化物として、具体的には、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化リチウム等を挙げることができる。用いられるアルカリ金属水酸化物水溶液等のアルカリ水溶液濃度は、特に制限されず、目的とするピペラジンビスカルボジチオ酸水溶液濃度によって適宜調製して用いることができる。例えば、高濃度のピペラジンビスカルボジチオ酸塩を製造する場合、アルカリ水溶液濃度は、11〜52重量%の範囲が好ましく、さらに20〜50重量%の範囲が好ましい。
本発明の反応に用いるアルカリの量は、ピペラジン水和物等に対して、1.8〜2.2モル当量の範囲が好ましく、用いる二硫化炭素に対して1.0〜1.2モル当量の範囲が好ましい。また、後述するように、生成するピペラジンビスカルボジチオ酸水溶液の安定化を図るためにアルカリを添加する場合に、予めその添加する量を考慮して量を設定することもできる。
【0019】
本発明のピペラジン水和物又はピペラジン無水物と二硫化炭素との反応は25〜50℃で行なわれるのが好ましく、特に、二硫化炭素の沸点が46℃であることろから、二硫化炭素が気化しない範囲が好ましく、30℃〜40℃で行なわれることが好ましい。また、反応は、二硫化炭素に引火性があるため、窒素等の不活性ガス雰囲気下で行なわれることが好ましい。
本発明において二硫化炭素は、ピペラジン水和物又はピペラジン無水物に対して1.8〜2.2モル当量の範囲で用いるのが好ましい。1.8モル当量以下では、原料となるピペラジンが多く残存し、2.2当量以上では、水溶液中に過剰の二硫化炭素が残存し、使用時に臭気の問題がある。
【0020】
本発明において使用される反応溶媒として、主として水が用いられるが、適宜カルボジチオ酸塩が析出しない程度に低級アルコール等の水溶性の溶媒を併用して用いることができる。用いられる水等の溶媒量は、目的とする該水溶液濃度によって適宜選択することができる。
【0021】
本発明のピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液の製造方法は、上記の加熱溶融ピペラジン水和物、又はピペラジン水和物若しくはピペラジン無水物の水溶液に、アルカリ水溶液と、二硫化炭素を交互に添加して反応を行なうことを特徴とする。反応溶液が強アルカリ性となることを回避し、ピペラジンの結晶の析出を防止し、また、反応溶液が高粘度になることを防止することができ、攪拌を容易に行なうことができる。アルカリ水溶液と二硫化炭素は、交互に添加するものであれば、添加方法はいずれの方法であってもよく、滴下、またはポンプによる注入等によって添加することができる。また、交互に添加する回数や、添加量等限定されるものではないが、例えば、2〜20回に分割し、交互に添加することもできる。また、分割されて添加する添加量は、均等に分割されたものであってもよいが、最初は少量とし、徐々に添加量を増加させるようにしてもよい。例えば、アルカリ水溶液と、二硫化炭素とをそれぞれ添加量全量に対して、10重量%、10重量%、20重量%、60重量%等、に分割して交互に添加することができる。アルカリ水溶液と二硫化炭素の添加時間は、特に限定されないが、ピペラジンの結晶の析出を防止し、また、反応溶液が高粘度になることを防止することができるように設定するのが好ましい。
【0022】
上記のように反応を行うことによって、高温にしなくても、ピペラジン塩の析出や溶液が高粘度になることを防止することができるため、30〜40℃の範囲で反応を行うことができる。このことにより、ガラス及び樹脂の侵蝕を考慮する必要がなく、ガラスライニングまたは樹脂ライニングの反応槽を使用することができる。ステンレス製等の耐食性の金属製反応槽を使用することもできるが、微量の鉄分が溶出し、ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩と反応して黒色沈殿を生ずることがあるため、ガラスライニングまたは樹脂ライニングの反応槽を使用する方がより好ましい。
本発明における樹脂ライニングの反応槽に用いられる樹脂は、特に制限されるものではないが、具体的には、フッ素樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、エポキシ樹脂、フラン樹脂、フェノール樹脂、ポリアロイ等を例示することができる。
【0023】
また、本発明のピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液の製造方法は、アルカリ水溶液と二硫化炭素を、同時に連続添加して反応させることを特徴とする。なお、ここで同時とは、アルカリ水溶液と二硫化炭素の添加が、同時刻に行われることのみならず、同時刻でなくとも反応系内に両者を添加する操作が、両者間で相当の間隔をおかずに行われることを意味する。
【0024】
また、本発明において、連続とは、間隔をおかずに添加操作することのみならず、相当の間隔をおいて添加操作を行う場合以外の全ての添加操作を行なう場合を含む。例えば、滴下装置より一定間隔で滴下する場合、添加装置で一定量のアルカリ水溶液又は二硫化炭素を添加する操作を相当の間隔をおかずに反復して行なう場合等を例示することができる。添加量は、一定である必要はなく、時間により変動しても構わない。また、添加方法はいずれの方法であってもよく、滴下、またはポンプによる注入等によって添加することができる。
【0025】
本発明においてアルカリ水溶液と二硫化炭素の添加時間は、特に制限されず、例えば、添加が同時に終了するように、それぞれの添加量に応じて滴下速度を調整して行なうことができる。また、ピペラジンの結晶の析出を防止し、また、反応溶液が高粘度になることを防止することができるように設定するのが好ましいことは、先の場合と同様である。
【0026】
特に、本発明において必要量のアルカリ水溶液と必要量の二硫化炭素の添加を同時に開始し、アルカリ水溶液添加時間を、二硫化炭素添加時間より長く設定してアルカリ水溶液と二硫化炭素を連続同時添加するのが好ましい。また、本発明において必要量の二硫化炭素の添加を、必要量のアルカリ水溶液の添加より前に開始し、該アルカリ水溶液の添加終了時を該二硫化炭素の添加終了時と同時または後に設定して連続同時添加するのが好ましい。上記のように添加時間を設定することにより、副生成物であるチオ炭酸塩の生成を極力抑えることができる。
【0027】
上記のように添加時間を設定する意義は、反応系内に二硫化炭素をアルカリよりも過剰に存在させ、アルカリをカルボジチオ酸塩として消費して、アルカリを反応系内に残さないようにすることにより、アルカリと二硫化炭素との反応により得られるチオ炭酸塩の副生を抑えることにある。したがって、チオ炭酸塩の副生をより抑制するために、加熱溶融したピペラジン水和物、又はピペラジン無水物若しくはピペラジン水和物の水溶液に、溶融液又は水溶液中に添加された二硫化炭素の総モル数と溶融液又は水溶液中に添加されたアルカリ水溶液の総モル数の比が、0.8〜1.5の範囲、好ましくは、1.0〜1.3の範囲であるように必要量の二硫化炭素と必要量のアルカリ水溶液の添加を制御するのが好ましい。かかる比が0.8より小さい場合には、アルカリが過剰となり、チオ炭酸塩を副生しやすくなり、1.5以上の場合でも、二硫化炭素が、アルカリ水溶液と反応しやすく、チオ炭酸塩が副生しやすくなる。また、アルカリ添加量と二硫化炭素添加量のモル比を制御して反応を行う方法において、その添加方法は、特に制限されず、例えば、同時連続添加であっても、交互添加であっても構わない。
【0028】
また、本発明のピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液の製造方法は、加熱溶融ピペラジン水和物、又はピペラジン水和物若しくはピペラジン無水物の水溶液に、反応に用いる二硫化炭素の一部を添加した後、アルカリ水溶液を添加し、攪拌し、その後、残りの二硫化炭素を添加するか、又は、加熱溶融ピペラジン水和物又はピペラジン水和物若しくはピペラジン無水物の水溶液に、反応に用いる二硫化炭素の一部と、アルカリ水溶液とを同時に添加し、攪拌し、その後、残りの二硫化炭素を添加することを特徴とする。このようにピペラジン水和物又はピペラジン無水物にアルカリ水溶液を混合する際、反応に用いる二硫化炭素の一部をあらかじめ、あるいは、同時に添加することにより、ピペラジンの結晶の析出を防止し、また、反応溶液が高粘度になることを防止することができ、攪拌を容易に行なうことができる。アルカリ水溶液と同時に、あるいは、これに先立ってピペラジン水和物等に添加される二硫化炭素の添加量は、反応に用いられる二硫化炭素の全量に対して1〜10重量%であることが好ましい。1重量%以下では、その効果が充分ではなく、10重量%以上用いても、その効果に大きな変化はない。
【0029】
本発明において残りの二硫化炭素は、ピペラジン水和物又はピペラジン無水物とアルカリ水溶液の混合直後に添加して反応させてもよく、また、反応を熟成した後、添加して反応を行なうようにしてもよい。
【0030】
反応の終点は、水溶液中に分散されている二硫化炭素が消失した時点を目安としてNMR等で確認して決定されるが、反応終了後、未反応の二硫化炭素を水溶液から除去するため、窒素によるバブリングを行なうことが望ましい。未反応の二硫化炭素は、加熱条件下で水溶液中から分離されるため、当初から除去しておくことが望ましい。また、反応終了後、水溶液をpH10以上にして保存すると、保存期間中に二硫化炭素の発生が抑制できるため好ましい。反応生成物の水溶液をpH10以上として保存するには、アルカリ金属水酸化物や、各種アミン等をピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩の0.01から200モル添加することができる。
【0031】
本発明により得られるピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液は、反応溶液をそのまま、または、必要に応じて添加剤を加えて重金属固定剤として用いることができる。重金属固定剤として用いる場合に、水溶液中のピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩濃度は、20〜60重量%の範囲であるのが好ましい。
【0032】
本発明の方法により得られるピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含む水溶液は、波長500nmにおける可視光吸収スペクトルの吸収強度が、0.05以下となり、チオ炭酸塩の含有量が少なく、重金属固定剤として使用したときに発生する二硫化炭素の量を抑えることができる。
【0033】
以下に、実施例を挙げてこの発明をさらに詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの例示に限定されるものではない。
【0034】
実施例1
攪拌装置、温度計、コンデンサー、滴下ロート2個を備えた1L4口フラスコに、窒素気流下で、水393g、無水ピペラジン108gを仕込み溶解後、液温を35℃にした。この後、攪拌下で48%水酸化カリウム水溶液309gと二硫化炭素190gを、表1に示すようにそれぞれ4分割仕込みで交互に添加した。
反応温度35℃では、液の粘度の増大もなく攪拌は容易であった。そして、反応液中に懸濁している二硫化炭素が消失した後、温度35℃から40℃に上昇させて2時間攪拌して未反応の二硫化炭素を反応させた。この後、残存する微量の二硫化炭素を除去するため、窒素で5分間バブリングした。この反応の収率は、99.2%であった。得られた合成液中のピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウムの含量を測定した結果、39.4重量%であった。
【0035】
【表1】
【0036】
実施例2
攪拌装置、温度計、滴下ロート2個を備えた1L4口フラスコに水393g、無水ピぺラジン水和物108gを、窒素気流下で仕込み、溶解後、液温を35℃にした。この後、攪拌下で48%水酸化カリウム水溶液309gと二硫化炭素190gを、反応温度35℃で、同時に6時間連続滴下した。液の粘度の増大もなく攪拌は容易であった。反応は速やかに進行し、水溶液中に二硫化炭素はほとんど懸濁していなかった。滴下終了後、温度35℃から40℃に上昇させて2時間攪拌した。この後、残存する微量の二硫化炭素を除去するため、窒素で5分間バブリングした。この反応の収率は、99.3%であった。得られた合成液中のピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウムの含量を測定した結果、39.1重量%であった。
【0037】
実施例3
攪拌装置、コンデンサー、温度計、滴下ロート2個を備えた500mLの4口フラスコに、窒素気流下で、水140gを仕込み、55℃で溶融したピペラジン6水和物122g(0.62モル)を加え、水溶液の温度を35℃に設定した。攪拌下、二硫化炭素5g(0.0658モル、全仕込み量の5重量%)を添加し、更に、48%水酸化カリウム水溶液144g(1.23モル)を添加した。添加後、混合物の温度は33℃となり、液の粘性が増大することなく容易に攪拌できた。更に、35℃から40℃で二硫化炭素90gを滴下した。この際にも液の粘度の増加は特に見られなかった。反応液中に懸濁している二硫化炭素が消失した後、温度40℃で2時間攪拌した。この後、窒素ガスで反応液をバブリングし、ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム水溶液498g(収率99.4%、塩含有量39.4重量%)を得た。
【0038】
実施例4
攪拌装置、コンデンサー、温度計、滴下ロート2個を備えた5Lの4口フラスコに水780gを仕込み、55℃で溶融したピペラジン6水和物598g(3.08モル)を加え、水溶液の温度を40℃に設定した。この後、攪拌下で48%水酸化カリウム水溶液715gと二硫化炭素468gをそれぞれ別々に滴下ロートに準備し、水酸化カリウム水溶液の滴下時間を10.5時間、二硫化炭素の滴下時間を10時間になるように滴下速度を調整して、同時に滴下を開始した。反応温度はほぼ40℃で推移し、液の粘度の増大もなく攪拌は容易であった。また、反応液中に添加された、水酸化カリウムと、二硫化炭素のそれぞれの総モル数の経時的変化を図1に示す。滴下終了後、さらに40℃で2時間攪拌した。この後、残存する微量の二硫化炭素を除去するため、窒素で5分間バブリングした。
この反応の収率は、99.8%であった。得られた合成液中のピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウムの含量を測定した結果、39.1重量%であった。また、図1より、反応液に添加された二硫化炭素と水酸化カリウムのそれぞれの総モル数の比は、常に、1.0〜1.3の範囲に入っていることがわかる。
【0039】
実施例5
二硫化炭素のみの滴下を30分間行い、その後、水酸化カリウム水溶液の滴下時間を10時間に設定する以外は、実施例4と同様に反応を行った。水酸化カリウム水溶液を滴下すると、白色結晶が析出し、水酸化カリウムの滴下量が、二硫化炭素とほぼ当量となった時点で、白色結晶が消滅した。結果、実施例4と同様のピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウムを含む水溶液を得ることができた。以上のことから、この方法を用いて製造を行った場合、白色結晶の消失を目安に、水酸化カリウム水溶液の添加を調整することもできることがわかった。
【0040】
実施例6
攪拌装置、コンデンサー、温度計、滴下ロート2個を備えた2Lの4口フラスコに水683.9gを仕込み、60℃で溶融した68%濃度ピペラジン(2水和物相当)317.9g(2.50モル)を加え、水溶液の温度を40℃に設定した。この後、攪拌下で48%水酸化カリウム水溶液576gと二硫化炭素381gをそれぞれ別々に滴下ロートに準備し、水酸化カリウム水溶液の滴下時間を4時間、二硫化炭素の滴下時間を3.5時間になるように滴下速度を調整して、同時に滴下を開始した。反応温度はほぼ40℃で推移し、液の粘度の増大もなく攪拌は容易であった。反応液中に懸濁している二硫化炭素が消失した後、さらに40℃で2時間攪拌した。この後、残存する微量の二硫化炭素を除去するため、窒素で5分間バブリングした。この反応の収率は、99.6%であった。得られた合成液中のピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウムの含量を測定した結果、39.3重量%であった。その後、過剰分のアルカリ成分として48%水酸化カリウム水溶液41gを添加して、重金属固定剤とした。
この重金属固定剤を40℃で3ヶ月間保管した後、二硫化炭素の臭気を測定したが、臭気の発生は認められなかった。また、水溶液の色相の変化もなく、チオ炭酸カリウムの生成は認められなかった。
【0041】
比較例1
攪拌装置、コンデンサー、温度計、滴下ロートを備えた500mL4口フラスコにピペラジン無水物64gを仕込んだ後、25℃の水を加え撹拌し、白濁のスラリーとなったところに、48%水酸化カリウム水溶液153gを添加し、液温を35℃としたが、液の粘性が極めて高く、攪拌を継続することができなかったため、反応を中断した。
【0042】
比較例2
攪拌装置、コンデンサー、温度計、滴下ロートを備えた1L4口フラスコに水393g、ピペラジン無水物108gを仕込み、溶解後、液温を35℃にした。この後、48%水酸化カリウム水溶液309gを添加した。ピペラジンの結晶が析出し、液の粘性が増大し攪拌が困難となった。その後、二硫化炭素190gを滴下ロートより6時間かけて滴下した。二硫化炭素の滴下とともに、徐々に反応液の粘性が減少し、撹拌できるようになった。反応液中に懸濁している二硫化炭素が消失した後、さらに40℃で2時間攪拌した。この後、残存する微量の二硫化炭素を除去するため、窒素で5分間バブリングした。この反応で得られた合成液の収量は99.8%であった。得られた合成液中のピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウムの含量を測定した結果、39.1重量%であった。
【0043】
実施例7
実施例1〜2、実施例4〜5、比較例2で得られたピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウムを含む水溶液の波長500における可視光吸収スペクトルの吸光度を測定した。その結果をまとめて表2に示す。
また、実施例1〜2、実施例4〜5で得られたピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウムを含む水溶液に、1重量%の水酸化カリウムを添加し、さらに、必要に応じて、ピペラジンを表2に示す量を添加して、重金属固定剤を調製した。
以上のように調製した重金属固定剤を用い、下記方法により、飛灰との混合後の二硫化炭素、及びアンモニアの発生を測定した。その結果を表2にまとめて示す。
【0044】
実施例8
2L容量のテトラバックにストーカー炉飛灰100gを入れ、内部の空気を排除後、注射器で空気を1L、上記ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウム水溶液に水酸化カリウムを1.0重量%添加した重金属固定剤を5g、水30gの順に注入する。手で5分間テトラバックごと混練して、60℃の温浴に30分間放置後、発生ガスをカステック製検知管(二硫化炭素用、アンモニア用)で測定した。測定後、テトラバックの空気を排除し空気1Lを注入して常温で1日放置してまた発生ガスを測定した。
【0045】
【表2】
【0046】
本発明の方法用いて製造されたピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸カリウムを含む水溶液の吸光度は、0.05以下であり、飛灰との混合時において、二硫化炭素、アンモニアの発生が少ないのに対して、従来の製造方法で調製された比較例2の水溶液は、飛灰との混合時において二硫化炭素を多く発生し、作業上問題があった。また、製造時の撹拌速度によっても、吸光度に差が見られることがわかった。
【0047】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明のピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液の製造方法によれば、粉塵爆発等の危険を防止して安全に行なうことができ、効率よくピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液を製造することができる。また、40℃以下であってもピペラジンと金属水酸化物との混合において、ピペラジン高濃度含有の混合溶液からピペラジンの結晶の析出、または液の粘度の上昇を防止することができるため、強アルカリ性、加熱条件下での使用することが困難とされているガラスライニング又は樹脂ライニングの反応槽も好適に使用することができる。さらに、ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を高濃度に含有する水溶液を製造することができるため、製造コストを安く抑えることができる。また、本発明の方法で製造されたピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液を主成分とする重金属固定剤は、従来の製造方法によって製造されたものに比して、飛灰混合時の二硫化炭素の発生が少なく、作業上安全である。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例4において、反応液に添加された二硫化炭素と水酸化カリウムのそれぞれの総モル数の経時変化を表す。
Claims (7)
- 加熱溶融したピペラジン水和物、又はピペラジン無水物若しくはピペラジン水和物の水溶液に、アルカリ水溶液と、二硫化炭素を交互に添加して反応させて、ピペラジンの析出、反応溶液の高粘度化を防止することを特徴とするピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液の製造方法。
- 加熱溶融したピペラジン水和物、又はピペラジン無水物若しくはピペラジン水和物の水溶液に、アルカリ水溶液と、二硫化炭素を同時連続添加して反応させて、ピペラジンの析出、反応溶液の高粘度化を防止することを特徴とするピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液の製造方法。
- 必要量のアルカリ水溶液と必要量の二硫化炭素の添加を同時に開始し、アルカリ水溶液添加時間を、二硫化炭素添加時間より長く設定してアルカリ水溶液と二硫化炭素を同時連続添加することを特徴とする請求項2に記載のピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液の製造方法。
- 必要量の二硫化炭素の添加を、必要量のアルカリ水溶液の添加より前に開始し、該アルカリ水溶液の添加終了時を該二硫化炭素の添加終了時と同時または後に設定して同時連続添加することを特徴とする請求項2に記載のピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液の製造方法。
- 加熱溶融したピペラジン水和物、又はピペラジン無水物若しくはピペラジン水和物の水溶液に、二硫化炭素を、反応に用いる二硫化炭素の全量に対して1〜10重量%添加した後、又は同時にアルカリ水溶液を添加し、その後、残りの全量の二硫化炭素を添加して、ピペラジンの析出、反応溶液の高粘度化を防止することを特徴とするピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液の製造方法。
- アルカリ水溶液が金属水酸化物の水溶液であることを特徴とする請求項1〜5のいずれか記載のピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液の製造方法。
- ピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を20重量%〜60重量%含有する水溶液であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか記載のピペラジン−N,N’−ビスカルボジチオ酸塩を含有する水溶液の製造方法。
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