JP4573174B2 - 放射性廃棄物の処理方法及びその焼結体 - Google Patents

放射性廃棄物の処理方法及びその焼結体 Download PDF

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Description

本発明は、研究機関や病院他を含む放射性同位元素(RI)使用施設で発生する放射性可燃廃棄物の焼却灰の固化、安定化及び減容化などの処理方法やその処理物である焼結体に関する。
日本国内で発生する放射性廃棄物は、原子力廃棄物が大部分を占めるが、その他医療、研究、産業等の各分野からも発生する。これらは一般に発生源及び放射性物質の濃度により高レベル放射性廃棄物と低レベル放射性廃棄物とに区分される。高レベル放射性廃棄物は、主に原子力発電所から発生するが、放射性同位元素(以下、RIという場合がある。また、単に「放射性」をRIという場合もある。)を含んだ廃棄物は原子力分野のみならず、様々な分野から発生する。例えば研究機関や病院などで発生する研究所廃棄物、医療廃棄物などの放射性廃棄物などがあり、その量は年々増加傾向にある。しかし、法律上、焼却設備の設置は困難で、その数が不足しているために、大部分の放射性廃棄物はそのままドラム缶に詰めた状態で保管されている。その中で原子力関連の低レベル放射性廃棄物及び医療廃棄物の一部のみ焼却され、焼却灰としてドラム缶に保管されている。そして多種多様な放射性廃棄物が付着した低レベル放射性廃棄物は、例えば実験動物、実験着、実験道具などを含んでいるため、処理が難しく、現状ではそのままか、一部焼却して焼却灰として、ドラム缶に詰めた状態で管理保管されている。
焼却灰は、比重が軽く、飛散しやすく、容量が嵩むだけでなく、保管場所の確保、安全性、安定性、取り扱いなどの面で大きな問題がある。また火災や爆発などの事故が起きたときに放射性廃棄物の広域飛散の危険が高く、かつ一度飛散してしまうと回収はほとんど不可能であるため、特に安全性、安定性、取り扱いなどの面で大きな問題がある。
原子力発電所等から発生する高レベル放射性廃棄物の処理方法としては、一般に、高レベル放射性廃棄物をガラス素材と混ぜて溶融し、ステンレス製の容器に注入して、冷却して固化させる溶融法が行われている。
一方、低レベル放射性廃棄物の処理方法としては、上記溶融法の他、これら低レベル放射性廃棄物を固化させる固化方法として以下のような方法が提案されている。低レベル放射性廃棄物をセメントと混ぜて固化させるセメント固化、低レベル放射性廃棄物を加熱、溶融下アスファルトと共に混合して固化させるアスファルト固化、更に低レベル放射性廃棄物をプラスチック重合体により固定化する樹脂固化による方法などがある。
特開2003−255085号公報 特開2003−107192号公報 特開2002−181993号公報
RI廃棄物とは、有害な放射能がある放射性廃棄物であり、例えば低レベル放射性廃棄物は、国内に約5000事業所ある研究機関や病院などから発生し、廃棄が法令で厳しく制限されている。保管量はドラム缶で国内に20万本以上もあり、最終処分方法が確定していない。そして、一般の焼却残渣の処分費に対してRI焼却灰の処分費は数百から数千倍もかかると言われている。
現状では、日本全国から集められた研究所廃棄物や医療廃棄物の中で、前者(研究所廃棄物)は、そのままの状態で、後者(医療廃棄物)の一部は焼却後灰としてドラム缶に入れて、廃棄物保管倉庫で厳重に保管されている。しかし、それらの倉庫も保管スペースが減少してきて、倉庫の増設や灰の更なる減容化も検討しなければならない状況である。このように最終処分方法が決められていない現状であるが、安全・安定・容積の少ない処理方法・保管技術が早急に必要とされている。
放射性廃棄物の処理方法としての上記溶融法は、1500℃以上の高温処理になるため、それ以下の温度で揮発する低沸点RIや有害重金属類の揮散の問題がある。そして、高温に耐え得るような設備にしたり、低沸点RIや重金属類の揮散を防ぐために、これらを封じ込めるような設備にすると、装置が複雑化し、設備費や維持管理費用などのコストがかかる。更にエネルギーの消費も増大し、地球環境の問題の点からも好ましくない。
一方、上記セメント、アスファルト、樹脂などによる低レベル放射性廃棄物の固化方法は、低レベル放射性廃棄物の減容化率が低く、減容化が難しい。またアスファルトや樹脂固化物は固化体自体が可燃性であり、安全性の面で問題がある。
本発明の課題は、上記問題点を解決することであり、研究機関や病院などの施設における医療や研究活動等の様々な分野で発生する放射性物質を含有する廃棄物の処分を行うにあたり、発生した放射性廃棄物の減容化を図ることである。
また、本発明の課題は、放射性廃棄物の処理を安全、簡便に行えるようにすることである。
更に本発明の課題は、放射性廃棄物の安全性、安定性や取り扱いやすさを画期的に向上させることである。
本発明は、具体的には以下のような構成を採用することにより達成できる。
請求項1記載の発明は、ガラスと研究機関や病院を含む施設で発生する放射性廃棄物の焼却灰の混合物を焼成して焼結する放射性廃棄物の処理方法である。
請求項2記載の発明は、前記ガラスと放射性廃棄物の焼却灰を混合後加圧成型した後、焼結が始まる温度から900℃以下の温度で焼成して焼結する請求項1記載の放射性廃棄物の処理方法である。
請求項3記載の発明は、前記ガラスは形態が粉体であるソーダ石灰ガラス及び/又はほうけい酸ガラスであり、前記ガラスを0重量%を超えて80重量%未満及び前記放射性廃棄物の焼却灰を20重量%を超えて100重量%未満で混合し、焼成して焼結する請求項1または2記載の放射性廃棄物の処理方法である。
請求項4記載の発明は、ガラスと研究機関や病院を含む施設で発生する放射性廃棄物の焼却灰の混合物を焼成して焼結して得られる焼結体である。
請求項5記載の発明は、前記ガラスは形態が粉体であるソーダ石灰ガラス及び/又はほうけい酸ガラスであり、前記ガラスを0重量%を超えて80重量%未満及び前記放射性廃棄物の焼却灰を20重量%を超えて100重量%未満で混合し、焼成して焼結して得られる請求項4記載の焼結体である。
(作用)
本発明の原理について説明する。主に高レベル放射性廃棄物の処理に用いられる溶融法は、1500℃以上の高温で放射性廃棄物とほうけい酸ガラスを溶融させる。図1には、原子力発電所で発生する高レベル放射性廃棄物を、ほうけい酸ガラスにより溶融固化したイメージを示す(動力炉・核燃料開発事業団:地層処分研究開発 PNC TN1410 92−072、P16より転記)。ガラス固化体1を拡大した図1に示すように、原子・分子レベルで、ガラス成分中のケイ素2とホウ素2が酸素3を介して網目構造を形成している網目の中に高レベル放射性物質(原子)4が入り、均質で安定な一種の物質になる。すなわち高レベル放射性物質(原子)4はガラス成分の一つとしてガラスそのものになる。
一方、図2には本発明による焼結技術を用いた場合のガラスと放射性(RI)廃棄物が焼結した場合のイメージを示す。図2に示すようにRI廃棄物の物粒6がガラスの粒5と粉体間の結合が生じた状態で固まるもので、上記溶融とは全く違った現象を利用したものである。なお、本明細書中で、溶融とは、固相にある物質が熱せられて液相になる変化を言い、焼結とは、粉体を融点以下の温度で熱処理した場合に、粉体間の結合が生じて固まる現象を言う。両者(溶融と焼結)は当業者間では明確に区別されている。
なお、本発明者らはガラスカレットの有効利用を図るため、ガラスカレットと分散材を混合して焼成し、焼結体を作製する技術を開発している。当該技術はガラスカレットより軟化点の高い分散材としてガラス質(ガラス又はガラスの中に結晶が析出したもの(ガラス結晶化物))のものを使用し、よくガラスカレットとなじませて強度の高いレンガ、タイルなどの舗装材等を提供するものである。すなわち、前記焼結体は市場における有価物(舗装材等)としての使用に耐えうる強度を有することが必要なため、分散材として用いるものは、強度がでるガラス質のものとする必要がある。当該技術はあくまでもガラスカレットの市場における有価物としての再利用を目的としており、使用に耐えうる強度の確保を必要とする。
一方、本発明は放射性廃棄物の処理に関するもの(即ち廃棄に関するもの)であり、放射性廃棄物の再利用など考えられないため、上記技術は放射性廃棄物の処理とは全く正反対の思想であり、技術分野も異なる。
しかし、本発明者らは、鋭意研究の結果、ガラスとRI焼却灰(ガラス結晶化物ではない)を焼結すると、多量の焼却灰が減容化できることを見出し、本発明を完成させるに至った。ガラスカレットの市場における有価物としての再利用性を図るために、ガラスカレットを強度のある加工品とするための技術とは全く技術分野が異なり、放射性廃棄物の効果的な処理を行うためにガラスカレットの焼結性を利用するという当業者間では考えられない発想の転換により、本発明を完成させるに至ったのである。更に焼却灰にガラスを混合させた方がより低温で焼結し、焼結体の固化や安定化が図れるので好ましいが、焼却灰のみを焼結した場合にも多量の減容化が可能であることを見出した。
請求項1及び4記載の発明によれば、ガラスと研究機関や病院を含む施設で発生する放射性廃棄物の焼却灰の混合物を焼結すると、ガラスと放射性廃棄物間の両粒子間の空隙が狭くなり、気孔が消滅して緻密化が進み、粒子同士の結合が起こることで放射性廃棄物の焼却灰の減容化が可能である。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の作用に加えて、焼結温度が焼結が始まる温度から900℃以下であることから、例えば溶融法で用いられる温度よりも低温で減容化が可能である。なお、本明細書中、ガラスと焼却灰を混合した場合の焼結が始まる温度とは、ガラスの軟化点より50℃前後低い温度で、ガラスと焼却灰中の粉体間の結合が生じて固まる温度を言う。すなわち焼結が始まる温度の一つの目安としてガラスの軟化点があり、軟化点よりも50度ほど低い温度から焼結が始まると考えられる。なお、本明細書中、軟化点とは、一般に物質が加熱により変形、軟化を起こし始める温度を言う。
後述する表2にも示すように、一般的に焼却灰成分中にはK2O、Na2O、CaOなどのガラスの構成成分が含まれ、これらのガラスの構成成分が焼結することでも放射性廃棄物の焼却灰の減容化が可能である。しかし焼却灰中のこれらのガラスの構成成分は、上記ガラスと焼却灰の混合物中のガラスの構成成分に比べて存在量が少ないため、放射性廃棄物の焼却灰のみを焼結する場合の焼結が始まる温度は、上記ガラスと前記焼却灰を混合した場合の焼結が始まる温度よりも高い温度となり、すなわちガラスの軟化点以上の温度となる。
またガラスと放射性廃棄物の焼却灰を混合後加圧成型した後、焼結することで、固めてから焼結できるため、焼結の際の上記混合物の取り扱いが簡便になる。
請求項3及び5記載の発明によれば、ガラスの種類が軟化点の比較的低いソーダ石灰ガラス又は/及びほうけい酸ガラスであることから、他のガラスを使用した場合に比べて焼結温度がそれほど高くなくても上記減容化が可能である。なお、ソーダ石灰ガラスの成分例としては、SiO2が65〜75重量%程度、Na2Oが10〜20重量%程度、CaOが5〜15重量%程度、またほうけい酸ガラスの成分例としては、SiO2は65〜80重量%程度、B2は5〜25重量%程度と言われているが、この範囲に限定されるものではない。
更にガラスが粉体であることから、焼却灰と混ざりやすく、また焼結体の構成物質の溶出抑制効果が大きい。またガラスは0重量%を超えて80重量%未満及び前記放射性廃棄物の焼却灰は20重量%を超えて100重量%未満で混合後、焼結することで、放射性廃棄物の減容化が可能である。
本発明は、研究機関や病院などの施設における医療や研究活動等の様々な分野で発生する放射性物質を含有する廃棄物の処分を行うにあたり、発生した廃棄物の減容化が図れる。また、放射性廃棄物の処理を安全、簡便に行える。更に、処理後の放射性廃棄物の安全性、安定性や取り扱い易さを画期的に向上できる。
また、資源の有効利用を図るばかりでなく、廃棄物処分場の延命化や、住民の安全で健康な生活を確保する事に大きく寄与する。具体的には以下の効果を有する。
請求項1及び4記載の発明によれば、ガラスと研究機関や病院を含む施設で発生する放射性廃棄物の焼却灰の混合物を焼結することで、焼却灰のままで保管するよりも減容化が図れ、保管に場所を取らずに済み、廃棄物処分場の延命化が可能である。更に、例えば焼結温度800℃程度、ガラスの粒度45μm以下、焼却灰混合率50重量%程度で焼成して焼結した場合は、焼結前の放射性廃棄物の焼却灰に比べて50%の減容化率が達成され、RIの溶出抑制効果も高いという多大な効果が得られる。
請求項2記載の発明によれば、請求項1記載の発明の効果に加えて、焼結温度が焼結が始まる温度から900℃以下であることから、例えば溶融法で用いられる温度よりも低温で減容化が可能であり、設備に負担がかからず、経済的、簡便、安全に、そして省エネルギーで放射性廃棄物の焼却灰の処理ができる。またガラスと放射性廃棄物の焼却灰を混合後、加圧成型してから焼結することで、固めてから焼結できるため、焼結の際の取り扱いが簡便かつ焼却灰等が舞うことがないため安全であり、更に焼結体も固化することから、焼結体の取り扱いや安定性、保管性に優れる。
請求項3及び5記載の発明によれば、請求項1、2及び4記載の発明の効果に加えて、ガラスの種類が軟化点の比較的低いソーダ石灰ガラス又は/及びほうけい酸ガラスであることから、他のガラスを使用した場合に比べて焼結温度がそれほど高くなくても上記減容化が可能であり、設備に負担を掛けることなく、経済的、簡便、安全に、そして省エネルギーで放射性廃棄物の焼却灰の処理が図れる。更にこれらのガラスは市場に広く出回っており、入手も簡単で経済的である。
更にガラスが粉体であることから、焼却灰と混ざりやすいため、簡便に放射性廃棄物の焼却灰の処理ができる。また焼結体の構成物質の溶出抑制効果が大きいため、放射性廃棄物の安定化が図れ、安全面においても効果を有する。また、ガラスと放射性廃棄物の焼却灰の混合割合の適用範囲が広く、放射性廃棄物の焼却灰の混合割合が20重量%を超えれば、どのような割合で混合、焼結しても、放射性廃棄物の減容化が可能である。
本発明の実施例を図面と共に説明する。図3には、本発明の一実施例による焼結体を作製するプロセスを示す。本発明の一実施例による焼結体は、ガラスカレットと低レベル放射性廃棄物(RI廃棄物)の焼却灰等を混合して成型後、焼結して徐冷することで得られる。本明細書中、ガラスカレットとは、ガラス瓶を粉砕したもの、いわゆるガラス瓶のくずを言う。なお、本実施例では特に断りがない限り焼却灰とは、RIを含まない点以外は実際に処理している廃棄物と同じものから作製した模擬焼却灰を用いている。また、焼却灰の混合率を100重量%とした場合は参考例とする。
本発明者らは、例えばビール瓶やドリンク瓶などの原料となるガラス瓶のカレット業者から入手可能な粉砕したガラスカレットと、研究機関や病院などから廃棄される廃棄物の焼却灰(模擬焼却灰)を合わせて約15gになるように混合し、図3に示すようなプロセスで焼結体を作製した。図3中のその他とは、成型性を良くするために用いる、例えば有機バインダーや水などである。そして焼結体の特性に大きな影響を与えると考えられるガラスカレットの粒度や焼却灰混合率及び焼結温度の条件を各種設定して焼結体を作製した。
焼却灰の混合率は、全体量に対して0、10、20、30、40、50、70、100重量%の8条件とし、ガラスカレットの粒度は45以下、45〜90、90〜250(μm)の3条件とした。これらガラスカレット、模擬焼却灰等の混合時に水を全体量に対して10重量%添加し、油圧プレス機((株)リガク製、型式9302/30)を用いて混合物をダイス法(15〜20t)により加圧成型し、直径40mm程度、厚さ7〜8mm程度の円柱状の成型体を作製した。なお、加圧成型する方法であれば、ダイス法によらなくても良いし、加圧成型する方法でなくても別の成型法でも構わない。
更に、成型体を焼結温度700、750、800、850、900℃の5条件で2時間焼成して、焼結した。焼結温度を700〜900℃に設定したのは、放射性廃棄物は通常約800〜900℃で焼却されることから、焼却設備の利用が図れること(それ以上高温にすると設備に負担がかかる)及び省エネルギーで簡便な方法として比較的低温で処理できる技術を開発するため、更には後述するガラスの軟化点等を考慮したものである。図4には焼結温度700、800、900℃、ガラスカレット粒度45μmで焼却灰の混合率を変化させた場合の焼却灰の減容化率を示す。なお、焼却灰のかさ比重は0.4とした。かさ比重とは、焼却灰1mlあたりの重量(g)を示すが、具体的には100mlのメスシリンダーに焼却灰を100mlの目盛りまで入れたときの焼却灰の重量(g)を100(ml)で割ったときの値である。
図4に示すように、焼却灰混合率が20重量%を超えると、焼結前の焼却灰と比べて焼結後の焼結体の容積が減り、焼却灰の減容化が達成された。更に減容化率が30%以上であれば、保管に場所を取るというコスト面でも、また焼結体の取り扱い等の安全性の面においても有効である。
また図4に示すように、焼却灰の混合率が50重量%以上であれば、どの温度条件においても、焼却灰の容積を100とした場合の焼結後の焼結体の容積は、半分の約50以下となり、焼却灰の減容化率はほぼ50%以上であった。
なお、減容化率(%)は、焼却灰の体積に対して、減少した体積を表し、下記式(1)で表される。焼結体とは、模擬焼却灰+ガラスカレットのことである。
減容化率(%)=(模擬焼却灰の体積−焼結体の体積)/模擬焼却灰の体積×100 (1)
図5に、ガラスカレットの粒度を45μm以下、焼却灰の混合率を40重量%、焼結温度800℃の条件とした場合の焼却灰の容積変化の一例を示す。図5(a)は、プラスチック製の容器に入れた焼却灰の写真であり、図5(b)は、図5(a)にガラスカレットを加えた場合の写真であり、図5(c)は、焼却灰とガラスカレットを焼結して作製した焼結体の写真である。このように焼却灰とガラスカレットを混合して焼結することで、焼却灰に比べて容積を減らすことができる減容化の効果が確認された。
ガラスの種類としては、例えば石英ガラス、96%シリカガラス、ソーダ石灰ガラス、鉛アルカリケイ酸ガラス、ほうけい酸ガラス、アルミノけい酸ガラスなどがあるが、これらの種類に限られないし、これらを混合したものを用いても構わない。また、カレットは入手しやすいものであるが、カレットでなくても良く、形状・形態は問わない。
図6(内田老鶴圃、山根正之著、「はじめてガラスを作る人のために」P51、図4.1 種々の実用ガラスの粘度の温度依存性より転記)には、実用ガラスの粘度の温度依存性の一例を示す。なお、図6中の「ほうけい酸塩ガラス」とは、「ほうけい酸ガラス」と同義であり、一般的には「ほうけい酸ガラス」の方が用いられているため、本明細書中では、「ほうけい酸ガラス」に統一している。
図6に示すようにガラスの粘度は温度に依存するが、石英ガラス(1)や96%シリカガラス(2)は軟化点が1500℃以上であり、アルミノけい酸塩ガラス(13)は900〜1000℃程度、ほうけい酸ガラス(10)は800〜900℃程度、ソーダ石灰ガラス(6)は700〜800℃程度、鉛アルカリケイ酸塩ガラス(7)は600〜700℃程度である。
なお、軟化点はガラスの組成により変化することから、図6に示す温度依存性は、標準的なものを示しているにすぎない。すなわちガラスの種類が同じでも組成が異なれば、軟化点は、上下に50〜100℃ほどずれる場合もある。そしてガラスが焼結する温度は、軟化点から50度ほど低い温度からと考えられるため、軟化点は、焼結が始まる温度の一つの目安となっている。
設備投資や省エネルギーの面から、より低温で処理できる方が好ましく、軟化点と同程度もしくはそれ以上の温度であれば、焼結できることが予測されるため、本実施例では焼結温度を上記のように設定している。したがって軟化点が低いほうけい酸ガラス、ソーダ石灰ガラス、鉛アルカリケイ酸塩ガラスなどが好ましく、焼結温度はこれらのガラスの軟化点を考慮して、図6によれば、600℃〜900℃程度が好ましい。しかし、鉛アルカリケイ酸塩ガラスは有毒な鉛を含んでいて生産や廃棄には規制が考えられること、汎用的でないという問題があることから、ほうけい酸ガラス及びソーダ石灰ガラスが好ましい。更には、ほうけい酸ガラスよりは一般に軟化点が低く、生産量が多く、市場によく出回っており入手しやすいソーダ石灰ガラスが、経済的、簡便であり好適である。ソーダ石灰ガラスを使用した場合は、図6に示すように軟化点が700〜800℃程度であることから、800度近傍もしくは800℃以下で焼結が可能である。
放射性廃棄物の対象となるRI核種は、例えば3H(水素)、14C(炭素)、32P(リン)、45Ca(カルシウム)などがあるが、これらの核種に限られない。
低レベル放射性廃棄物とは、放射性廃棄物の全体から、使用済み核燃料の再処理により分離された核分裂生成物を含む濃縮廃液や制御棒等の高レベル放射性廃棄物を除いたものの総称であり、一般的に(当業者間においては)用いられている言葉である。明確な基準はないが、目安としてはα核種は106Bq(ベクレル)/g以下、βγ核種は10Bq(ベクレル)/g以下と言われている。
表1(内田老鶴圃、山根正之著、「はじめてガラスを作る人のために」P48、49 表4.1 代表的な実用ガラスの組成(重量%)より転記)には代表的なガラス組成例(重量%)を示し、表2には本発明の一実施例による模擬焼却灰とガラスカレットの化学組成(重量%)を示す。本実施例では、瓶ガラスと呼ばれ、汎用されているソーダ石灰ガラスを用いている。
Figure 0004573174
Figure 0004573174
上記表2による化学組成は、ガラスカレットと模擬焼却灰をそれぞれ振動ミルで粉砕し、粉砕した試料を上記油圧プレス機で加圧成型(15〜20t)したものを、蛍光X線分析装置((株)リガク製、型式RIX−3000)を用いて、フッ素以上の原子番号の大きい元素について分析し、酸化物として計算して求めたものである。表2に示すように、焼却灰には二酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、二酸化チタン、酸化ナトリウムなどが多く含まれており、ガラスカレットには二酸化ケイ素、酸化カルシウム、酸化ナトリウムなどが多く含まれている。
更に図7には焼却灰(模擬焼却灰)単独の熱分析特性を示す。熱分析特性は、マックサイエンス社製のTG−DTA2000を用いて、10μm以下に粉砕した焼却灰粉末約10mgを、一分間あたり10℃の昇温で1200℃まで測定した。
図7に示すように、焼却灰は、800℃近傍までで14%程度重量が減少する。この重量減少は、焼却灰中の水分の蒸発や炭素分等の未燃成分の燃焼・揮発によるものと考えられる。更に900〜1200℃近傍で9%程度重量が減少するのは、焼却過程で揮発しない成分の揮発が生じたためと考えられる。すなわちこの現象から、TG(重量変化)がほぼ一定になっている温度である約600〜900℃以下の温度で焼却灰中の低沸点成分が揮散し、更に再び約900〜1200℃で、600〜900℃では揮散しなかった焼却灰中の成分が揮散していると考えられる。なお、本明細書中、揮散とは、物質が気化する(揮発)場合や小さな粉の状態で飛散する場合も含む。
RI元素とRIのない元素では、RI以外の特性はほとんど同じと考えられるため、揮散についても同様の特性を示すと考えられる。
したがって低沸点のRI焼却灰中成分の揮散をできるだけ防ぐには、焼結温度は焼結が始まる温度から900℃程度、更に好ましくは800℃近傍もしくは800℃以下で焼結すれば良い。放射性廃棄物は、上記の通り約800〜900℃で焼却し、焼却灰としている。したがって一度焼却した温度近傍またはそれ以下で焼結すれば、一度焼却した温度以上で揮発する低沸点の新たなRI焼却灰中成分の揮散をできるだけ防ぐことができる。なお、焼結が始まる温度から900℃以下は、焼却灰中成分(RI及び重金属類等)を焼結体中に封じ込めることができる程度の最低温度であること、更に上記溶融法などと比べて低温で焼結することから、省エネルギーであるなどの他の効果もある。
更に図8には、本発明の一実施例による90〜250μmのガラスカレットを用いた場合の各焼結温度の焼却灰の混合率と焼結体の比重との関係を示し、図9には本発明の一実施例による焼結温度800℃におけるガラスカレットの各粒度における焼却灰の混合率と焼結体の比重との関係を示し、図10には本発明の一実施例による焼結温度800℃におけるガラスカレットの各粒度における焼却灰の混合率と焼結体の気孔率との関係を示す。
図8に示すように、焼却灰混合率が30重量%以下では、焼結体が発泡するため、発泡の影響で比重の違いが生じるが、30〜50重量%程度では温度の違いによる差は見られなかった。また、図9に示すように比重は混合率の増加に伴って下がる傾向を示すが、ガラスの粒度が小さい場合は、10重量%付近で焼結体が発泡するため、比重の低下が見られた。更に図10に示すように気孔率は焼却灰混合率の増加に伴って増加し、ガラスカレットの粒度が小さい場合(45μm以下)は、混合率が低い10重量%程度付近で焼結体が発砲するため、気孔率が急激に高くなる現象が生じた。
以上のことから焼却灰混合率が低いとガラスカレットの粒度や焼結温度の違いでばらつきが見られたが、未燃成分の揮発したものがガラスの軟化により発泡したものと考えられる。一方、焼却灰混合率が高くなると未燃成分の揮発がスムーズに行われ、ガラスカレットの粒度や焼結温度の違いによる差は少なくなる。減容化の観点から、焼却灰の混合率は、40重量%以上が好ましい。
更に図11には本発明の一実施例による焼結体の落球試験方法による試験結果を示す。図11(a)は、ガラスカレットの粒度が45μm、焼却灰の割合が40重量%、焼結温度800℃で焼結した場合の焼結体の試験結果を示し、図11(b)は、焼却灰の割合を100重量%とし、その他の条件は、図11(a)と同様とした場合の試験結果を示す。落球試験は、JIS K 7211「硬質プラスチックの落錘衝撃試験」に準じて実施した。試験条件は、上から落とすおもりの重さ(重量)を0.5kg、落下高さを30cmとした。
図11(b)に示すように、焼却灰100重量%の焼結体は、粉々になり、焼結前の微粉化状態になるのに対して、図11(a)に示すように、焼却灰の混合率が40重量%の焼結体は、割れても粉々にならないことが確認された。この衝撃試験結果から、焼結体はガラス容器や窓ガラスが割れた状態に近く、固定化できることが確認された。したがって焼却灰の混合率を40〜50重量%程度にすれば、放射性廃棄物の焼却灰の減容化のみならず、固化できることで、安定性の面に優れ、取り扱いが簡便、安全になる。なお、焼却灰の減容化は、焼却灰100重量%の焼結体でも達成され、100重量%に近いほど、減容化の効果は大きく、減容化は50%以上に上がることは、図4に示したとおりである。
更に図12には、本発明の一実施例による焼結温度800℃の場合の焼結体の塩素の溶出特性を表した溶出抑制効果について示す。本発明の一実施例による焼結体を瓶に入れ、重量比1対10の割合で溶媒(蒸留水など)を加えて、シェーカーで約200回/分で4時間振とうし、溶出試験を行った。塩素の溶出量分析は、上記蛍光X線装置を用いて行い、蛍光X線分析で塩素のX線強度(kcps)を塩素溶出量として考え、X線強度の値をグラフにした。塩素の溶出試験方法は、昭和46年環境省(当時環境庁)告示第46号に準じて行った。塩素の溶出特性を調べた理由は、塩素は溶出しやすい元素であり、溶出量の差を比較しやすいためである。
実線Aは、本発明の一実施例である45μm以下の粒度のガラスカレットを用いた場合の焼結体の塩素溶出量を表し、点線Bは、上記方法により焼却灰単独で1分間振とうした場合の塩素溶出量を強度比として表している。図12に示すように、ガラスカレットの粒度により、溶出抑制に違いがあり、粒度が細かい方がより溶出抑制効果があることが分かる。更に焼却灰単独、すなわち焼却灰100重量%(点線B)では、シェーカーで1分間振とうした場合の溶出量が、実線Aに示した、焼却灰の混合率が約60%の焼結体を上記4時間振とうした場合の溶出量と同等(約35)であり、焼結により溶出抑制効果が高くなることが確認された。図12に示す例では塩素の溶出特性を表しているが、RIの溶出特性も同様に推測される。したがって、焼却灰を焼結することにより、放射性廃棄物の焼却灰中のRIの溶出を抑制できると考えられるため、放射性廃棄物の安定化を図ることができ、更には長期の保管も安全にできる。
更に図13には本発明の一実施例による焼結条件の違いと焼結体表面の状態の顕微鏡写真(×1000倍)を示す。図13(a)は、ガラスカレットの粒度が45μm、焼却灰の混合率は40重量%、焼結温度800℃で焼結した場合の写真であり、図13(b)は、ガラスカレットの粒度が45μm、焼却灰の混合率は40重量%、焼結温度900℃で焼結した場合の写真であり、図13(c)は、ガラスカレットの粒度が250μm、焼却灰の混合率は40重量%、焼結温度800℃で焼結した場合の写真であり、図13(d)は、ガラスカレットの粒度が45μm、焼却灰の混合率は10重量%、焼結温度800℃で焼結した場合の写真である。図13(a)と図13(b)に示すように、焼結温度が高くなると、ガラスカレットの粘度が下がり、ガラス化が進行するため、焼結温度が高い方が焼結体の作製には適しているといえる。図13(a)及び図13(c)からガラスカレットの粒度が大きくなると、焼結が遅れ、粒度が小さい場合に比べて粒同士が固まりにくく、高温にしなければ焼結しにくい。したがってガラスカレットの粒度は90〜250μmよりも粒度が小さい45μm以下の方が好適である。更に図13(d)から、焼却灰混合率が低いと焼結体のガラス化が進み、焼却灰から発生するガスを取り込むため発泡が起こり、焼結体に空隙が生じることが分かる。
以上のことから、焼結温度が高い方が焼結体の作製には好ましいが、焼結温度が高いと上記図7に示すように低沸点のRI及び重金属類の揮散問題が生じること、また図6に示すガラスの軟化点等を考慮して、焼結温度は焼結が始まる温度から900℃程度が好ましい。更に設備投資や省エネルギーの面から、また放射性廃棄物の焼却温度に近いもしくは低い温度で焼結することで低沸点の新たなRI及び重金属類の揮散問題がより改善されることから、800℃程度又はそれ以下の温度が好ましい。そしてソーダ石灰ガラスを使用した場合は、図6に示すように軟化点が一般的に700〜800℃程度であることから、800度近傍もしくは800℃以下で焼結が可能である。更にガラスカレットの粒度は図12及び図13に示すように、細かい方がよりRIの溶出抑制効果があると考えられること、また低温で焼結が進行することなどから、90〜250μmよりも粒度の小さい45μm以下の粒度が好ましい。
また図7、図8及び図9に示すように、焼却灰の混合率が高くなると未燃成分の揮発がスムーズに行われ、ガラスカレットの粒度や焼結温度の違いによる差は少なくなる。更に図4の結果から焼却灰の混合率は高い方が、多量の焼却灰の減容化が達成されるので、すなわち100重量%に近い方が好ましい。一方、図11(b)に示すように、焼却灰の混合率が高すぎると焼結体の固定化が困難であることから、取り扱いや、安全性、安定性の面では、焼却灰の混合率は、40%〜50%程度が好ましい。
本発明は研究機関や病院等を含む様々な分野で利用される低レベル放射性廃棄物の処理に限らず、他の廃棄物の処理や、減容化、安定化、安全性、取り扱いなどが困難なものの保管、輸送等様々な技術分野での利用可能性がある。
原子力発電所で発生する高レベル放射性廃棄物を、ほうけい酸ガラスにより溶融固化したイメージを示した図である。 本発明による焼結技術を用いた場合のガラスと放射性(RI)廃棄物が焼結した場合のイメージを示した図である。 本発明の一実施例による焼結体を作製するプロセスを示した図である。 本発明の一実施例による焼結温度700、800、900℃、ガラスカレット粒度45μmで焼却灰の混合率を変化させた場合の焼却灰の減容化率を示した図である。 本発明の一実施例によるガラスカレットの粒度を45μm以下、焼却灰の混合率を40重量%、焼結温度800℃の条件とした場合の焼却灰の容積変化の一例を示す写真である。図5(a)は、プラスチック製の容器に入れた焼却灰の写真であり、図5(b)は、図5(a)にガラスカレットを加えた場合の写真であり、図5(c)は、焼結体の写真である。 実用ガラスの粘度の温度依存性について示した図である。 本発明の一実施例による焼却灰の熱分析特性を示した図である。 本発明の一実施例による粒度90〜250μmのガラスカレットを用いた場合の各焼結温度の焼却灰の混合率と焼結体の比重との関係を示した図である。 本発明の一実施例による焼結温度800℃においてガラスカレットの各粒度における焼却灰の混合率と焼結体の比重との関係を示した図である。 本発明の一実施例による焼結温度800℃においてガラスカレットの各粒度における焼却灰の混合率と焼結体の気孔率との関係を示した図である。 本発明の一実施例による焼結体の落球試験方法による試験結果を示した写真であり、図11(a)は、ガラスカレットの粒度が45μm、焼却灰の割合が40重量%、焼結温度800℃で焼結した場合の焼結体の試験結果を示し、図11(b)は、焼却灰の割合を100重量%とし、その他の条件は、図11(a)と同様とした場合の試験結果を示した写真である。 本発明の一実施例による焼結温度800℃の場合の焼結体の塩素の溶出特性を表した溶出抑制効果について示した図である。 本発明の一実施例による焼結条件の違いによる焼結体表面の状態を示した顕微鏡写真であり(×1000倍)、図13(a)は、ガラスカレットの粒度が45μm、焼却灰の混合率は40重量%、焼結温度800℃で焼結した場合の写真であり、図13(b)は、ガラスカレットの粒度が45μm、焼却灰の混合率は40重量%、焼結温度900℃で焼結した場合の写真であり、図13(c)は、ガラスカレットの粒度が250μm、焼却灰の混合率は40重量%、焼結温度800℃で焼結した場合の写真であり、図13(d)は、ガラスカレットの粒度が45μm、焼却灰の混合率は10重量%、焼結温度800℃で焼結した場合の写真である。
符号の説明
1 ガラス固化体 2 ケイ素又はホウ素
3 酸素 4 放射性物質(原子)
5 ガラス粒 6 RI廃棄物粒

Claims (5)

  1. ガラスと研究機関や病院を含む施設で発生する放射性廃棄物の焼却灰の混合物を焼成して焼結することを特徴とする放射性廃棄物の処理方法。
  2. 前記ガラスと放射性廃棄物の焼却灰を混合後加圧成型した後、焼結が始まる温度から900℃以下の温度で焼成して焼結することを特徴とする請求項1記載の放射性廃棄物の処理方法。
  3. 前記ガラスは形態が粉体であるソーダ石灰ガラス及び/又はほうけい酸ガラスであり、前記ガラスを0重量%を超えて80重量%未満及び前記放射性廃棄物の焼却灰を20重量%を超えて100重量%未満で混合し、焼成して焼結することを特徴とする請求項1または2記載の放射性廃棄物の処理方法。
  4. ガラスと研究機関や病院を含む施設で発生する放射性廃棄物の焼却灰の混合物を焼成して焼結して得られることを特徴とする焼結体。
  5. 前記ガラスは形態が粉体であるソーダ石灰ガラス及び/又はほうけい酸ガラスであり、前記ガラスを0重量%を超えて80重量%未満及び前記放射性廃棄物の焼却灰を20重量%を超えて100重量%未満で混合し、焼成して焼結して得られることを特徴とする請求項4記載の焼結体。
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