JP4572655B2 - 自動車ボディの塗装方法 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車ボディ等に適用して好ましい塗装方法に関し、特に中塗り塗料と上塗り塗料とをウェットオンウェットで塗装し、これを同時に硬化させる塗装方法に関する。
自動車ボディの塗装系は、エポキシ系樹脂を主成分とする電着塗料と、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂又はアルキド樹脂を主成分とする中塗り塗料と、同じくポリエステル系塗料、アクリル樹脂又はアルキド樹脂を主成分とする上塗り塗料の3種の塗料を用い、電着塗装(下塗り塗装)を施したのちこれを焼き付け、硬化した電着塗膜の上に中塗り塗装を施したのちこれを焼き付け、硬化した中塗り塗膜の上に上塗り塗装を施したのちこれを焼き付けることで完成する、いわゆる3コート3ベーク系の塗装方法が採用されている。
ところが、こうした3コート3ベーク塗装系では、電着塗装工程、中塗り塗装工程及び上塗り塗装工程のそれぞれに乾燥炉が必要とされるので、乾燥炉を設置するための広い工程スペースが必要となり、また乾燥炉で消費されるエネルギが自動車の生産コストに反映するといった問題があった。
そこで、これら3つの工程に設けられた乾燥炉を2つ以下に減じて上記問題を解決するために、中塗り塗装と上塗り塗装をウェットオンウェットで塗装したのち、これらを同時に一つの乾燥炉で焼き付け硬化させることが検討されている(特許文献1参照)。
しかしながら、中塗り塗装と上塗り塗装とをウェットオンウェットで塗装し、これらを同時に焼き付ける塗装系では、中塗り塗膜による電着塗膜の表面凹凸の隠蔽性が3コート3ベーク塗装系に比べて低いという問題があった。これは、3コート3ベーク塗装系では、中塗り塗膜を焼付け硬化させる際の熱フローにより表面の平滑化が期待できるのに対し、中塗り塗装と上塗り塗装とをウェットオンウェットで行う塗装系では、焼付け硬化させる際に上塗り塗膜が形成されているので、中塗り塗膜の熱フローによる平滑化が期待できないからである。この結果、上塗り塗膜の平滑性が低下するといった問題があった。
なお、下地層の表面凹凸による中塗り塗膜層の表面平滑性を向上させる手法として、中塗り塗料の塗着固形分を最大値に設定する手法が考えられるが、中塗り塗料の塗着固形分を大きくすると中塗り塗料自体の粘度も大きくなるので、下地層の表面凹凸には倣わなくなっても中塗り塗膜層自体の平滑性が低下してしまうといった問題がある。
特開2002−153805号公報
本発明は、中塗り塗膜と上塗り塗膜とをウェットオンウェットで塗装したのちこれらを同時に硬化させる場合において中塗り塗膜層の平滑性を向上させることで上塗り塗膜層の平滑性を向上させることができる自動車ボディの塗装方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の自動車ボディの塗装方法は、自動車ボディに少なくとも中塗り塗膜層を形成する工程と上塗り塗膜層を形成する工程を有する自動車ボディの塗装方法であって、前記自動車ボディに、中塗り塗料の硬化温度よりも低い温度で発泡する発泡性粒子を含有する中塗り塗料を塗布する中塗り塗料塗布工程と、前記中塗り塗料塗布工程で塗布された未硬化の中塗り塗膜層の表面に、上塗り塗料を塗布する上塗り塗料塗布工程と、前記中塗り塗膜層と前記上塗り塗膜層とを同時に硬化させる中・上塗り硬化工程と、を有することを特徴とする。
本発明では、下地層(たとえば電着塗膜層や鋼板自体) の表面に中塗り塗膜層と上塗り塗膜層とをウェットオンウェットで塗装し、これらを同じ工程で硬化させるにあたり、発泡性粒子を含有する中塗り塗料を用いる。
この発泡性粒子は、中塗り塗料の硬化温度より低い温度で発泡するので、中塗り塗膜層及び上塗り塗膜層の硬化工程においては、中塗り塗膜層の硬化前に発泡性粒子が発泡し、下地層の表面凹凸に倣おうとする中塗り塗膜層の表面凹凸を相殺するように作用し、その結果、中塗り塗膜層の表面が平滑になり、これによって上塗り塗膜層の表面も平滑になる。
なお、発泡性粒子は、固形分が90%以上となった高粘度の中塗り塗膜層中で発泡するので、発泡前後に中塗り塗膜層の表層に移動したりして中塗り塗膜層の表面凹凸の悪化に作用することはない。
発明の実施の形態
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は本発明の実施形態に係る自動車ボディの塗装方法を示す工程図、図2は本発明の実施形態に係る自動車ボディの塗装方法により形成される積層塗膜を示す断面図、図3は本発明の実施形態に係る自動車ボディの塗装方法を実施する塗装工程全体の一例を示す平面図、図4は本発明の実施形態に係る中塗り塗膜層の挙動モデルを示す塗膜断面図である。
本発明に係る自動車ボディの塗装方法は、中塗り塗料と上塗り塗料とをウェットオンウェットで塗装し、これにより形成された未硬化の中塗り塗膜層と上塗り塗膜層とを同じ乾燥炉で同時に硬化させる工程を有する塗装方法であればよい。代表的な実施形態を以下に説明するが、本発明に係る自動車ボディの塗装方法はこれらの実施形態にのみ限定される趣旨ではなく、したがって、これらの実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨である。
なお本明細書において、被塗物に塗布する材料を塗料といい、この塗料を塗布することにより被塗物表面に形成される層であって硬化前を未硬化塗膜層、硬化後を硬化塗膜層、これら未硬化塗膜層及び硬化塗膜層を総称して塗膜層という。
本実施形態に係る積層塗膜は、図2に示すように被塗物である自動車ボディ101の表面に形成された電着塗膜層102と、この電着塗膜層102の表面に形成された中塗り塗膜層103と、この中塗り塗膜層103の表面に形成されたベース塗膜層104と、このベース塗膜層104の表面に形成されたクリヤ塗膜層105とから構成されている。
被塗物である自動車ボディ101としては、鋼板やアルミニウム板などの各種金属材料製部材のほか、プラスチック製部材も適用することができ、自動車ボディの外板や内板が塗装対象部位となる。この自動車ボディ101を図1に示す前処理工程1(図3に示す前処理ブース1)に搬入し、ここでアルカリ洗浄液などを用いて自動車ボディ101に付着した油分を脱脂洗浄したのち、自動車ボディ101の表面にリン酸亜鉛の化成皮膜を形成する。
次いで、化成皮膜が形成された自動車ボディ101は、図1に示す電着塗料塗布工程2(図3に示す電着塗装槽2)に搬入され、ここでカチオン型電着塗料又はアニオン型電着塗料が満たされた電着槽に自動車ボディ101を浸漬し、自動車ボディ101と電着塗料との間に所定の電圧を印加することで、電気泳動作用により未硬化の電着塗膜層102が自動車ボディ101の表面に形成される。続く電着水洗工程3(図3に示す電着水洗ブース3)では、自動車ボディ101の表面に付着した余分な電着塗料を、工業用水や純水を用いてスプレーやディッピングすることで洗い流すとともに、洗い流された電着塗料を回収して再利用する。
次いで、電着水洗工程3を終了した自動車ボディ101を、電着硬化工程4である電着乾燥炉(図3に示す電着乾燥炉4)に搬入し、たとえば160℃〜180℃で15分〜30分焼き付けることで硬化した電着塗膜層102が得られる。自動車ボディ101の仕様や部位によっても相違するが、電着塗膜層101の膜厚はたとえば10〜40μmである。
中塗り塗膜層103は、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、塩ビ酢ビ共重合樹脂、ウレタン樹脂、セルロース樹脂などを主成分とし、これに発泡性粒子、着色材、添加剤を添加してなる熱硬化型塗料又は常温硬化型塗料もしくは2液硬化型塗料であって、この塗料を溶剤で希釈したものを、図1に示す発泡性粒子含有中塗り塗料塗布工程6(図3に示す中・上塗り塗装ブース6)においてスプレー塗装ガンや回転霧化式塗装ガンなどの塗装機を用いて電着塗膜層102の表面に塗装する。
ここで、中塗り塗料に添加する発泡性粒子は、塗膜性能や相溶性などの観点から中塗り塗料を構成する主成分樹脂と同材質の、たとえばポリエステル樹脂やアクリル樹脂で構成することが好ましい。
また、発泡性粒子は、中塗り塗料の硬化温度(たとえば140℃)よりも低温のたとえば100℃〜130℃で発泡することが好ましい。中塗り塗料の硬化温度以上で発泡すると本発明の平滑性向上作用が発揮できず、逆に極端に低温で発泡すると、発泡後においても中塗り塗膜が収縮するので平滑性向上効果が得られず、また貯蔵安定性も低下する。
発泡性粒子の粒子径(粒径分布)は、一般的な下地層の表面凹凸レベルや中塗り塗膜層の膜厚から、発泡前において2μm以下、平均粒子径で1.5μm以下であることが好ましい。これより大きいと中塗り塗膜層の平滑性をかえって悪化させることになる。また、発泡性粒子の発泡倍率は、発泡前後の直径比率で120%〜150%、より好ましくは130%〜140%、発泡前後の体積倍率で170%〜340%、より好ましくは220%〜270%である。発泡倍率がこれより小さいと本発明の平滑性向上効果が得られず、逆にこれより大きいと塗膜性能が低下したり、かえって中塗り塗膜層の平滑性が低下したりするおそれがある。
発泡性粒子は、中塗り塗料に対し5〜20体積%添加することが好ましい。添加量がこれより少ないと本発明の平滑性向上効果が得られず、逆にこれより多いと塗膜性能が低下したり、かえって中塗り塗膜層の平滑性が低下したりするおそれがある。
図1及び図3に戻り、中塗り塗料を塗布したら1〜2分程度のフラッシュオフをおいて、次の上塗りベース塗料塗布工程7にてボディの内外板に上塗りベース塗料を塗布する。上塗りベース塗料は、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、塩ビ酢ビ共重合樹脂、ウレタン樹脂、セルロース樹脂などを主成分とし、これに着色材、光輝材、各種添加剤を添加してなる熱硬化型塗料又は常温硬化型塗料もしくは2液硬化型塗料であって、この塗料を溶剤で希釈したものを、図1に示す上塗りベース塗料塗布工程7(図3に示す中・上塗り塗装ブース6)においてスプレー塗装ガンや回転霧化式塗装ガンなどの塗装機を用いて中塗り塗膜層103の表面に塗装する。これにより上塗りベース塗膜層104が形成される。自動車ボディ101の仕様や部位によっても相違するが、上塗りベース塗膜層104の膜厚はたとえば10〜30μmである。
上塗りベース塗料を塗布したら1〜2分程度のフラッシュオフをおいて、次のクリヤ塗料塗布工程8にてボディの内外板にクリヤ塗料を塗布する。クリヤ塗料は、ポリエステル系樹脂、アクリル系樹脂、塩ビ酢ビ共重合樹脂、ウレタン樹脂、セルロース樹脂などを主成分とし、これに各種添加剤を添加してなる熱硬化型塗料又は常温硬化型塗料もしくは2液硬化型塗料であって、この塗料を溶剤で希釈したものを、図1に示すクリヤ塗料塗布工程8(図3に示す中・上塗り塗装ブース6)においてスプレー塗装ガンや回転霧化式塗装ガンなどの塗装機を用いて上塗りベース塗膜層104の表面に塗装する。これにより透明のクリヤ塗膜層105が形成される。自動車ボディ101の仕様や部位によっても相違するが、クリヤ塗膜層105の膜厚はたとえば10〜40μmである。
クリヤ塗料を塗布したら、セッティング室を通過させることで数分の静置を経たのちボディを中上塗り硬化工程9(図3に示す中・上塗り乾燥炉9)に搬入し、先に塗布して形成した中塗り塗膜層103、上塗りベース塗膜層104及びクリヤ塗膜層105を、同時に、たとえば120℃〜160℃で10分〜30分焼き付ける。
以上により、自動車ボディ101の表面に、電着塗膜層102、中塗り塗膜層103、上塗りベース塗膜層104及びクリヤ塗膜層105の各硬化塗膜が形成される。
ここで、図4を参照しながら本例の発泡性粒子含有中塗り塗膜層103の挙動を説明する。同図(A)は発泡性粒子を含まない従来の中塗り塗料を電着塗膜層102の表面に塗布し、硬化させる場合の挙動モデルを示す塗膜断面図、同図(B)は発泡性粒子を添加した本例の中塗り塗料を電着塗膜層102の表面に塗布し、硬化させる場合の挙動モデルを示す塗膜断面図である。なお、同図に示したとおり電着塗膜層102の表面にはミクロンオーダーの凹凸がある。
まず同図(A)の上図に示すように、硬化塗膜である電着塗膜層102の表面に従来の中塗り塗料を塗布した直後の中塗り塗膜層103の表面は、ほとんど平滑であるが、上塗り塗料を塗布した後の中上塗り硬化肯定の初期において、中塗り塗膜層内の溶剤が蒸発するとともに塗膜層が硬化収縮し始め、このとき中塗り塗膜層103全体は下地である電着塗膜層102の表面凹凸に倣おうとする。これにより、同図(B)に示すように中塗り塗膜層103の表面にも凹凸が生じる。なお、既述したとおり、中塗り塗料の塗着固形分を大きくすれば、この硬化工程の初期における電着塗膜層102の表面凹凸に倣おうとする挙動を抑制することも可能であるものの、逆に同図(A)の上図に示す塗布直後の中塗り塗膜層の表面平滑性が損なわれるので、結果的に平滑性を向上させるに至らない。
これに対して、発泡性粒子を添加した中塗り塗料を用いた場合には、同図(B)の上図に示すとおり塗布直後の中塗り塗膜層103の表面も、同図(A)の上図に示すものと同様にほとんど平滑である。そして、上塗り塗料を塗布した後の中上塗り硬化工程の初期においては、中塗り塗膜層内の溶剤が蒸発したのち塗膜層が硬化収縮し始める前に、発泡性粒子が発泡し、この後に中塗り塗膜層が硬化収縮を開始する。このときの発泡性粒子の発泡によって中塗り塗膜層103の表面に凹凸が生じるが、これと、その後の中塗り塗膜層の硬化収縮による電着塗膜層102の表面凹凸に倣おうとする挙動とが打ち消しあって、同図(B)の下図に示すように中塗り塗膜層103の表面が平滑になる。
なお、電着塗膜層102の表面粗さをR、中塗り塗料の塗着固形分をA%とすると、硬化後の中塗り塗膜層103の表面粗さRaは、(100−A)・R/100でモデル化されることが知られている。これに本例の発泡性粒子を含有する中塗り塗膜層を適用すると、体積比率の発泡倍率を(100+B)%として、硬化後の中塗り塗膜層103の表面粗さRaは、(100−A+B)・R/100でモデル化される。したがって、このモデルによれば、中塗り塗料の塗着固形分Aと、発泡性粒子の発泡倍率のB値とを等しくすることで、硬化後の中塗り塗膜層103の表面粗さRaをゼロ、すなわち平滑に近づけることができる。
以下、本発明をさらに具体化して説明する。
実施例1
板厚0.75mm,大きさ70mm×150mmのダル鋼鈑に、脱脂洗浄およびリン酸亜鉛化成被膜処理を施し、これを水洗したのち、カチオン電着塗料(関西ペイント社製NT−100B)を400Vの電圧で3分間電着塗装した。これを水洗したのち170℃×30分保持の条件で焼き付けた。電着膜厚は20μmであった。
この電着塗膜の上に、ポリエステルメラミン系中塗り塗料(塗料固形分54%、日本ペイント社製OP−61M)に、平均粒子径が1.2μm、最大粒子径が1.8μm、直径比の発泡倍率が150%のポリアクリル樹脂系発泡性粒子を5体積%添加し、この塗料を乾燥膜厚で30μmとなるように塗装した。
2分のフラッシュオフの後、中塗り塗膜の上に、アクリルメラミン系上塗りベース塗料(塗料固形分20%、日本ペイント社製スーパーラックM180)と溶剤系酸アクリル・エポキシ系クリヤ塗料(塗料固形分51%、日本ペイント社製マックフローO−590)をウェットオンウェットで塗装し、中塗り塗膜層、上塗りベース塗膜層及栗や塗膜層を140℃×30分保持で同時に焼き付けた。ベース塗膜の膜厚は15μm、クリヤ塗膜の膜厚は40μmであった。
得られた塗板の平滑性を目視評価し、後述する比較例1の塗板の平滑性に対して優れているものを○、劣っているものを×、同等のものを△とした。
また、得られた塗板の耐チッピング性能をSAE J 400(塗膜表面の耐チッピング試験)の基準に準拠したグラベロメータを用いて評価した。ショット材はISO4032に定められたM2ナット250gを、吐出圧5kgf/cm2で吐出させた。この耐チッピング性能試験の結果については、自動車塗膜として合格のものを○、不合格のものを×とした。
結果を表1に示す。
実施例2
中塗り塗料への発泡性粒子の添加量を10体積%とした以外は実施例1と同じ条件で塗板を作製し、平滑性と耐チッピング性能を評価した。結果を表1に示す。
実施例3
中塗り塗料への発泡性粒子の添加量を20体積%とした以外は実施例1と同じ条件で塗板を作製し、平滑性と耐チッピング性能を評価した。結果を表1に示す。
比較例1
中塗り塗料へ発泡性粒子を添加しなかったこと以外は実施例1と同じ条件で塗板を作製し、平滑性と耐チッピング性能を評価した。結果を表1に示す。
比較例2
中塗り塗料への発泡性粒子の添加量を25体積%とした以外は実施例1と同じ条件で塗板を作製し、平滑性と耐チッピング性能を評価した。結果を表1に示す。
Figure 0004572655
この結果から明らかなように、発泡性粒子を中塗り塗料に対して5〜20体積%添加すると、塗板の平滑性は従来のもの(比較例1)に比べて向上することが理解される。
本発明の実施形態に係る自動車ボディの塗装方法を示す工程図である。 本発明の実施形態に係る自動車ボディの塗装方法により形成される積層塗膜を示す断面図である。 本発明の実施形態に係る自動車ボディの塗装方法を実施する塗装工程全体の一例を示す平面図である。 本発明の実施形態に係る中塗り塗膜層の挙動モデルを示す塗膜断面図である。
符号の説明
1…前処理工程
2…電着塗料塗布工程
3…電着水洗工程
4…電着硬化工程
5…中上塗り塗装工程
6…中塗り塗料塗布工程
7…上塗りベース塗料塗布工程
8…クリヤ塗料塗布工程
9…中上塗り硬化工程
101…自動車ボディ
102…電着塗膜層
103…中塗り塗膜層
104…ベース塗膜層
105…クリヤ塗膜層

Claims (7)

  1. 自動車ボディに少なくとも中塗り塗膜層を形成する工程と上塗り塗膜層を形成する工程を有する自動車ボディの塗装方法であって、
    前記自動車ボディに、中塗り塗料の硬化温度よりも低い温度で発泡する発泡性粒子を含有する中塗り塗料を塗布する中塗り塗料塗布工程と、
    前記中塗り塗料塗布工程で塗布された未硬化の中塗り塗膜層の表面に、上塗り塗料を塗布する上塗り塗料塗布工程と、
    前記中塗り塗膜層と前記上塗り塗膜層とを同時に硬化させる中・上塗り硬化工程と、を有することを特徴とする自動車ボディの塗装方法。
  2. 前記発泡性粒子がポリエステル樹脂又はアクリル樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の自動車ボディの塗装方法。
  3. 前記発泡性粒子の発泡前の粒子径が2μm以下、発泡前の平均粒子径が1.5μm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の自動車ボディの塗装方法。
  4. 前記発泡性粒子の中塗り塗料に対する混合比率が5〜20体積%であることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の自動車ボディの塗装方法。
  5. 前記発泡性粒子の発泡倍率が直径倍率で120〜150%、体積倍率で170〜340%であることを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の自動車ボディの塗装方法。
  6. 前記中塗り塗料塗布工程の前に、前記自動車ボディの表面に電着塗料を塗布して硬化させる電着塗装工程を有することを特徴とする請求項1〜の何れかに記載の自動車ボディの塗装方法。
  7. 前記発泡性粒子の発泡温度は、前記中塗り塗料の硬化温度より10〜40度低温であることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の自動車ボディの塗装方法。
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