JP4572029B2 - 消臭剤 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、消臭剤、特に複合金属多塩基性塩から成る消臭剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、合成の複合金属水酸化物としては、ハイドロタルサイト型合成鉱物(例えば特公昭47−32198号公報)や、リチウムアルミニウム複合水酸化物塩(例えば特公平7−2858号公報)などが知られている。
【0003】
多塩基性アルミニウムマグネシウム塩も既に知られており、特公昭49−38997号公報には、水の存在下多塩基性硫酸アルミニウムと水酸化マグネシウムとをAl/Mg=1/2〜4/3のモル比で反応させることを特徴とする多塩基性アルミニウム塩の製造法が記載されており、この多塩基性アルミニウムマグネシウム塩は、制酸剤として有用であることも記載されている。
【0004】
特開昭60−204617号公報には、式;AlMg10(OH)31(SO)・xHOのマグアルドレート(Magaldrate)の製法において、活性水酸化アルミニウムを化学量論量の水溶性の硫酸塩含有化合物ならびに活性酸化マグネシウムおよび(または)水酸化マグネシウムと水の存在のもとに反応させ、発生したマグアルドレートペーストを必要に応じて更に乾燥することを特徴とするマグアルドレートの製法が記載されている。
【0005】
ハイドロタルサイト類が消臭作用を有することも既に知られており、例えば特許第2893541号公報には、粉末状核(ホウ酸亜鉛を除く)の表面にハイドロタルサイトもしくはハイドロタルサイトと他の粉末の一種または二種以上を被覆したことを特徴とするハイドロタルサイト被覆粉末や、この被覆粉末を含有する消臭剤が記載されている。
【0006】
特開平11−209258号公報には、下記式
2+ 1−x3+ x−δ
(M2+はZnまたはZnを必須成分とする2価金属を示し、M3+はAl、Fe、Ceなどの3価金属を示し、xは0<x≦0.5の範囲の数を示し、δはカチオン格子欠陥を示す)で表される複合酸化物を有効成分とすることを特徴とする消臭兼制汗剤が記載されている。
【0007】
特開平9−227127号公報には、平均粒子径が0.05〜0.5μmの鉄系ハイドロタルサイト微粒子が脱臭剤として有用であることが記載されている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、マグアルドレート(Magaldrate)のような複合金属多塩基性塩は、殆ど消臭性能を示さないのに対して、二価金属として亜鉛成分及びアニオン成分としてケイ酸分及び/またはリンのオキシ酸分を導入した結晶性複合金属多塩基性塩は、アンモニアや硫化水素等の有臭成分に対して顕著に優れた消臭性能を示すことを見い出した。
【0009】
即ち、本発明の目的は、新規な複合金属多塩基性塩を成分として含み、広範な消臭スペクトルと優れた消臭性能とを有する消臭剤を提供するにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、二価金属及び三価金属を含む複合金属多塩基性塩であって、二価金属の少なくとも一部が亜鉛成分であり且つアニオン成分の少なくとも一部がケイ酸分及び/またはリンのオキシ酸分であり、且つ、X線回折(Cu−kα)において、2θ=3乃至10゜、2θ=11乃至17.5゜、2θ=19.5乃至24゜及び2θ=33乃至43゜に回折ピークを有し、且つ2θ=60乃至64゜には単一のピークが存在するものである結晶性複合金属多塩基性塩から成ることを特徴とする消臭剤が提供される。
本発明の消臭剤に用いる複合金属多塩基性塩は、
1.下記一般式(1)
Zn (OH)(A)・nHO ‥(1)
式中、MはZn以外の二価金属を表し、Mは三価金属を表し、
Aは少なくとも一部がケイ酸分及び/またはリンのオキシ酸分であるアニ
オンを表し、
a、b、x、y及びzは下記式
a/(a+b)≧0.1、b≧0、
3x+2(a+b)−y−mz=0(式中mはアニオンAの価数で
あり、)、
0.3≦(a+b)/x≦2.5
1.5≦y/(a+b+x)≦3.0
1.0≦(a+b+x)/z≦20.0
好ましくは、1.0≦(a+b+x)/z≦10.0
を満足する数であり、
nは7以下の数である、
で表される化学組成を有するものであること、
が好ましい。
本発明の目的に最も好適な複合金属多塩基性塩は、
(1)二価金属が亜鉛を主体とするものであるか、あるいは亜鉛を主体とし、少量のマグネシウムを含むものであり、
(2)三価金属がアルミニウムであり、
(3)アニオンがケイ酸イオン及び/またはリンのオキシ酸イオンを主体とするものである。
また、本発明の消臭剤に用いる複合金属多塩基性塩は、特定の製法によるものに決して限定されないが、三価金属の水可溶性塩と亜鉛を必須成分とする二価金属の酸化物、水酸化物或いは水可溶性塩とを、pH3.8乃至9.0の条件下で、且つ50℃以上の温度で反応させ、生成物をケイ酸アルカリ金属塩及び/またはリンのオキシ酸アルカリ金属塩の存在下にイオン交換することにより得られたものであることが、消臭性能の点、製造の容易さの点で好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
[作用]
本発明は、二価金属として亜鉛成分及びアニオン成分としてケイ酸分及び/またはリンのオキシ酸分を含む複合金属多塩基性塩は、アンモニア、アミン類、硫化水素、メルカプタン類、有機酸等の有臭成分に対して広範な消臭スペクトルを示し、しかも消臭性能にも優れているという知見に基づくものである。
【0012】
前述した結晶構造を有する複合金属多塩基性塩としては、二価金属がマグネシウムであり、三価金属がアルミニウムであり且つアニオン成分が硫酸イオンであるものが一般的であるが、このタイプの複合金属多塩基性塩(以下単にPBS−ベースとも呼ぶ)は、アンモニア、アミン類、硫化水素、メルカプタン類等に対して殆ど消臭性能を示さない。
しかるに、二価金属の少なくとも一部を亜鉛に置換し、且つアニオン成分をケイ酸分及び/またはリンのオキシ酸分に置換した複合金属多塩基性塩では、上記有臭成分に対して、優れた消臭性能を示すのである。
【0013】
本発明においては、二価金属の少なくとも一部を亜鉛に置換することと、アニオン成分をケイ酸分及び/またはリンのオキシ酸分に置換することとの両方が、消臭スペクトルの拡大と消臭性能の向上とに関して重要であることが強調されねばならない。後述する例を参照されたい。
【0014】
即ち、二価金属の少なくとも一部を亜鉛で置換した硫酸アニオンタイプの複合金属多塩基性塩(以下単にPBS−Znとも呼ぶ)は、アンモニアに対しては、PBS−ベース(比較例4参照)に比してかなり向上した消臭性能を示すものの、未だ消臭性能に関して十分満足しうるものではない(比較例1乃至3参照)。
一方、アニオン成分をケイ酸分で置換したZnを含まない複合金属多塩基性塩(以下単にPBS−Siとも呼ぶ)は、アンモニアに対しては、PBS−ベースに比して消臭性能の若干の向上は認められるものの、未だ消臭性能に関して不満足のものである(比較例5参照)。
しかるに、二価金属の少なくとも一部を亜鉛で置換した複合金属多塩基性塩(PBS−Zn)のアニオン成分を更に、ケイ酸分で置換した複合金属多塩基性塩(以下単にPBS−Zn−Si)では、アンモニアに対しては、PBS−ZnやPBS−Siに比して顕著に向上した消臭性能を示すのであって、本発明による相乗的作用が明らかとなる(実施例1乃至3参照)。
【0015】
更に、二価金属の少なくとも一部を亜鉛で置換した複合金属多塩基性塩(PBS−Zn)は、アンモニアに対しては、PBS−ベースに比してかなり向上した消臭性能を示すものの、アミン類、硫化水素、メルカプタン類等に対して殆ど消臭性能を示さないのに対して、上記PBS−Znのアニオン成分をケイ酸分で置換したPBS−Zn−Siではこれらの成分に対しても優れた消臭性能を示している(実施例4、5、7乃至16、18、19、21参照)。
【0016】
上述した消臭性能の向上は、複合金属多塩基性塩(PBS−Zn)のアニオン成分を更に、リンのオキシ酸分で置換した複合金属多塩基性塩(以下単にPBS−Zn−P)についても全く同様に当てはまる(実施例6、17、20参照)。
【0017】
本発明で特定した複合金属多塩基性塩が、種々の有臭成分に対して消臭作用を示すのは、現象として見い出されたものであり、特定の理論によって拘束されるものでは決してないが、その消臭機能は次のようなものと推定される。
本発明の消臭剤の消臭作用は、複合金属多塩基性塩の次の化学的構造に関係するものと考えられる。
即ち、二価金属をM2+、三価金属をM3+として表したとき、この複合金属多塩基性塩では、M2+(OH)八面体層のM2+がM3+で同型置換されたものが基本層となり、この基本層間に前記置換による過剰カチオンと釣り合う形でアニオンが組み込まれたものであって、この基本構造が多数積み重なって層状結晶構造を形成している。
本発明に用いる複合金属多塩基性塩では、二価金属M2+としてZnが組み込まれ、またアニオンとしてはケイ酸及び/またはリンのオキシ酸が組み込まれている。この場合、基本層に存在するZn(OH)は典型的に両性であり、酸性物質に対してはカチオン、また塩基性物質に対しては亜鉛酸として作用するものと認められる。また、層間に存在するケイ酸及び/またはリンのオキシ酸は典型的な吸着剤であり、極性物質に対して吸着作用を有していると認められる。
かくして、本発明に用いる複合金属多塩基性塩は、硫化水素、有機酸のような酸性物質や、アンモニア、各種アミン等の塩基性物質、或いはメルカプタンのような極性物質に対して優れた消臭作用を行うものであり、しかもイオウ含有化合物に対しては、これを硫化物として固定するという能力をも有しているのである。
【0018】
本発明では、亜鉛以外の二価金属MとZnとのモル比{a/(a+b)}が0.1以上、好ましくは0.5以上、更に好ましくは0.8以上であることが望ましい。また、前述した一般式のアニオンAは、少なくとも一部がケイ酸分及び/またはリンのオキシ酸分であるアニオンであることが好ましく、PBSの硫酸アニオンの70%以上、好ましくは80%以上、更に好ましくは90%以上イオン交換されているものが望ましい。
【0019】
(複合金属多塩基性塩)
本発明で特定した複合金属多塩基性塩は、X線回折(Cu−kα)において、2θ=3乃至10゜、2θ=11乃至17.5゜、2θ=19.5乃至24゜及び2θ=33乃至43゜に回折ピークを有し、且つ2θ=60乃至64゜には単一のピークが存在することを特徴とする消臭剤である。
【0020】
公知の多塩基性アルミニウムマグネシウム塩、例えばUSP参照標準マグアルドレートではX線回折(Cu−kα)において、2θ=10乃至12゜、2θ=22乃至24゜、2θ=33乃至35゜、2θ=45乃至47゜及び2θ=60乃至63゜に回折ピークを有することから本発明の複合金属多塩基性塩とは異なる。
【0021】
本発明の消臭剤に用いられる、複合金属多塩基性塩は、前記式(1)で表される化学組成を有している。
公知の複合金属多塩基性塩または複合金属水酸化物塩の代表例としてハイドロタルサイトが挙げられるが、その中で亜鉛を含有するハイドロタルサイト(亜鉛変性ハイドロタルサイト)は、一般的に下記式(2)
〔MgZn1−x Al(OH)x/n・mHO ‥(2)
(式中、Aは1価乃至2価のアニオン、y、z及びxは、0.15<z/(y+z)<0.4、0<x<0.6の条件を満足する数であり、nは、アニオンAの価数であり、mは、正数である)
の化学組成を有するものであり、本発明の複合金属多塩基性塩と化学的組成を異にしている。
【0022】
また、ハイドロタルサイトのアニオン交換を行うときに、ケイ酸分及び/またはリンのオキシ酸分でイオン交換を行うことは、困難である。そのために、一度イオン交換がされやすいアニオン、例えば硫酸イオンでイオン交換を行った後にケイ酸分及び/またはリンのオキシ酸分でイオン交換を行う必要がある。或いは、一度500〜700℃で焼成を行って、アニオンを飛ばした後にイオン交換を行う必要があり、どちらの方法も作業上煩雑で、コストアップにもつながる。
更に、亜鉛変性ハイドロタルサイトをケイ酸分及び/またはリンのオキシ酸分でイオン交換を行ったとしても、本発明の複合金属多塩基性塩に比べ、消臭性が著しく劣っている(後述の比較例8、17、27、29を参照)。
【0023】
複合金属多塩基性塩の二価金属は亜鉛を主体とすることが重要であるが、亜鉛以外で用いられる二価金属は特に限定はないが、中でもマグネシウムが好適である。
【0024】
複合金属多塩基性塩の三価金属は、消臭剤として性能が発揮されるものであればどれでも使用できるが、特にアルミニウムが好適である。
【0025】
本発明の消臭剤に用いられる複合金属多塩基性塩の製法は、前記の複合金属多塩基性塩の物性を満たす製法であれば、特に限定されない。
好ましくは、三価金属の水可溶性塩と亜鉛を必須成分とする二価金属の酸化物、水酸化物或いは水可溶性塩とを、pH3.8乃至9.0の条件下で、且つ50℃以上の温度で反応させ、生成物をケイ酸アルカリ金属塩及び/またはリンのオキシ酸アルカリ金属塩の存在下にイオン交換することにより得る方法が好適である。
【0026】
本発明の消臭剤は、それ単独でも十分消臭性能を持つが、その性能を損なわない限り、有機酸、無機吸着剤、II族の金属水酸化物及びIV族の金属のリン酸塩或いは光反応性半導体と組み合わせて用いることが出来る。有機酸は、従来消臭剤の用途に使用されているものは全て使用できる。
【0027】
(有機酸)
有機酸としては、スルホン酸、モノカルボン酸、ジカルボン酸、トリカルボン酸等を挙げることができる。アミノスルホン酸の例としてはスルファニル酸が挙げられ、モノカルボン酸の例としては、ギ酸、酢酸、安息香酸等が代表的に挙げられる。ジカルボン酸としては、脂肪族不飽和ジカルボン酸、脂肪族飽和ジカルボン酸、芳香族ジカルボン酸、脂環式ジカルボン酸が挙げられる。該脂肪族不飽和ジカルボン酸は、好ましくは炭素数4〜6のものである。具体的にはフマル酸、マレイン酸、イタコン酸、シトラコン酸等が挙げられる。該脂肪族飽和ジカルボン酸は、好ましくは炭素数2〜6のものである。具体的には、コハク酸、マロン酸、酒石酸、リンゴ酸、グルタル酸、アジピン酸等が挙げられる。芳香族ジカルボン酸は、ベンゼン環を有することが好ましく、具体的にはフタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸が挙げられる。該脂環式ジカルボン酸は、シクロヘキシル環を有する酸が好ましい。具体的にはシクロヘキサンジカルボン酸等が挙げられる。トリカルボン酸としてはクエン酸が代表的に挙げられる。
【0028】
用いる有機酸は、実質上無臭で且つ常温において固体であるものが好適であり、酒石酸、リンゴ酸、クエン酸、フマル酸が好適である。これらの酸は、用途に応じて、水に可溶性の酸でも、或いは水に難溶性の酸でもよい。水に可溶性の酸、例えば酒石酸や、リンゴ酸は、本発明の消臭剤の細孔内に添着するのが容易であり、しかもこれを添着してなる該消臭剤は、X線回折的にピークを示さなくなるように微細化されている。一方、水に難溶性の酸、例えばフマル酸は水との接触を避け得ないような用途や、水系で該消臭剤を施工する用途に適しており、この場合にも後述する手段により、該消臭剤の細孔内に組み込むことが可能となる。
【0029】
本発明の消臭剤と有機酸は、99:1乃至50:50の重量比、特に99:1乃至80:20の重量比で組み合わせて使用するのがよい。
【0030】
有機酸の少なくとも一部を消臭剤の細孔内に添着させるには、種々の手段を採用することができ、有機酸溶液の本発明の消臭剤への含浸法や、有機酸と該消臭剤との共粉砕法等が用いられる。中でも、メカノケミカル処理による添着が特に好ましい。
【0031】
含浸法では、有機酸を水或いは有機極性溶媒、例えば、メタノール、エタノール等のアルコール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、メチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル類、セロソルブ系溶媒、ジエチレングリコールエーテル系溶媒等に溶解した溶液を、本発明の消臭剤に含浸させ、これを乾燥して製品とする。
有機酸の溶液としては、一般に有機酸の濃度が5乃至20重量%の溶液を用いるのが好ましい。
【0032】
一方、共粉砕法では、固体の有機酸と本発明の消臭剤とを、粉砕機中で共粉砕する。粉砕機としては、ボールミル、ジェットミル、振動ミル、コロイドミル等が使用されるが、特にジェットミルが好適に使用される。この粉砕に対して、少量の水分、一般に組成物当たり5乃至25重量%の水分を加えると、細孔内への有機酸の取り込みが有効に行われる。
【0033】
(無機吸着剤)
無機吸着剤としては、例えば、結晶性ケイ酸亜鉛化合物、含アルミニウムフィロケイ酸亜鉛乃至そのケイ酸質複合体、フィロケイ酸マグネシウム、含アルミニウムフィロケイ酸マグネシウム、メソポーラスシリカ、セピオライト、パリゴルスカイト、活性炭、ゼオライト、活性炭素繊維、シリカゲル、活性白土、アルミナ、バーミキュライト、ケイソウ土などが挙げられ、更にパルプ、繊維、布、高分子多孔体など併用することができる。
これらの無機吸着剤は、前記の有機酸と組み合わせて用いることも勿論できる。無機吸着剤と有機酸は、99:1乃至50:50の重量比、特に95:5乃至60:40の重量比で組み合わせて使用するのがよい。
【0034】
(II族の金属水酸化物及びIV族の金属のリン酸塩)
II族の金属水酸化物は、鉄、コバルト、ニッケル、亜鉛、銅から選ばれる1種又は2種以上の金属からなり、IV族の金属のリン酸塩はチタン、ジルコニウム、スズから選ばれる1種又は2種以上の金属からなる。好ましくは水酸化亜鉛とリン酸チタンを含有する沈殿生成物が好ましい。特に光触媒機能を持つリン酸チタンを含むものがよい。
【0035】
上記沈殿生成物のII族の金属とIV族の金属の含有比率は、金属原子比(II族金属/IV族金属)で約0.01乃至100、好ましくは0.1乃至10、更に好ましくは0.2乃至5である。
【0036】
上記沈殿生成物のII族の金属水酸化物及びIV族の金属のリン酸塩以外に性能を損なわない程度に非晶質シリカ、ゼオライト、珪藻土、スメクタイト等の無機多孔質物質を含有させてもよく、特に好ましくは非晶質シリカを含有させるのがよい。
【0037】
II族の金属水酸化物及びIV族の金属のリン酸塩を含有する沈殿生成物の製造方法としては次のような製造方法が挙げられるが、これに制限されるものではない。例えば、IV族金属の水不溶性リン酸塩とII族金属イオン共存下にII族金属の水酸化物を生成してもよいし、先にIV族金属の水不溶性リン酸塩を生成した後、II族金属イオンを加え、その水酸化物を生成してもよい、このとき残留しているリン酸分とII族金属が反応しないように水不溶性リン酸塩が生成した後、アルカリ金属水酸化物を用いて余剰のリン酸を除去しておくのが望ましい。
【0038】
(光反応性半導体)
本発明では、性能を損なわない量で光反応性半導体との併用も可能である。光反応性半導体は、主に波長が400nm以下の紫外線の照射により電子・正孔対が生成し、接触している臭気物質などを酸化還元反応で分解することができる物質であり、例えば、酸化チタン、酸化タングステン、酸化亜鉛、酸化セリウム、チタン酸ストロンチウム、及びニオブ酸カリウム等が挙げられる。これらの内でも、特に酸化チタン、更にアナターゼ型の酸化チタンが好ましく、この場合正孔のもつ強い酸化力が脱臭能力に関係すると思われる。
【0039】
更に、酸化力をより一層高めるために、酸化チタン、酸化タングステン、酸化亜鉛などの粒子の表面又は内部に銅、銀、金、亜鉛、バナジウム、鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウム、パラジウム、白金などの金属や金属酸化物を存在させても良い。
【0040】
これらの光半導体は粉末またはゾルの形態で用いられ、その一次粒径は5乃至50nmの範囲にあることが好ましい。これらの光反応性半導体は、分散性、非溶解性の改良のため、脱臭能力をあまり低下させない程度に無機または有機物質で表面処理を行うことも可能である。
【0041】
表面を覆う無機物としては、シリカゾル、エアロジル、疎水処理エアロジル等の微粒子シリカ、ケイ酸カルシウム、ケイ酸マグネシウム等のケイ酸塩、カルシア、マグネシア、チタニア等の金属酸化物、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム等の金属水酸化物、炭酸カルシウム等の金属炭酸塩、ハイドロタルサイト、A型、X型、Y型、P型等の合成ゼオライト及びその酸処理物又はその金属イオン交換物から成る定形粒子等があり、有機物としてはシラン系、アルミニウム系、チタン系或いはジルコニウム系のカップリング剤、高級脂肪酸、金属石鹸或いは樹脂酸石鹸、または界面活性剤等が目的に応じて使用される。
【0042】
アルデヒド類等の有害物質を除去するためには、本発明の消臭剤や光触媒担持体とを、光反応性半導体が活性化される光の照射下に、処理すべき気体或いは液体と接触させればよく、その方法は特に限定されない。
照射する光としては、一般に波長が200乃至400nmの紫外線が使用しやすく、光源としては、ブラックランプ、低圧水銀灯、高圧水銀灯等が使用される。
【0043】
また、本発明の消臭剤は、粉末もしくは顆粒状の消臭剤とすることができる他、練合物を、例えば、棒状、ペレット状、ハニカム状に押出し成形を行うなど、公知の方法により用途に応じた適宜の形状に容易に成形することができる。
更に本発明の消臭剤をシート状基材に担持させ、シート状消臭剤とすることが可能である。このようなシート状消臭剤としては、本消臭剤を梳き込んだ抄紙や被覆したコート紙等の消臭紙(この場合、シート状基材は紙またはパルプである)、不織布等の薄いシート状基材とシート状物などが挙げられる。シート状基材とシート状基材との間に本発明消臭剤を保持せしめたシート状物やコルゲート加工したシート状物に用いられるシート状基材としては、少なくとも通気性のあるもので、更には、液中の臭気成分を除去するためから濾布のような通液性のあるものであればよい。用いるシートの基材としては、天然繊維や合成繊維のいずれでもよく、例えば、不織布として一般に知られているものが好ましく、これらの素材としては、ナイロン−6、ナイロン6、6、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、ビニロン、ポリプロピレン、ポリビニルアルコールなどの合成繊維、麻、綿、製紙用パルプなどの天然繊維が挙げられる。
また本消臭剤の使用条件によっては該シートに対し、親水性、撥水性、透水性などの材質を用いて、使用条件に適したものとすることができる。
【0044】
本発明の消臭剤をシートの間に保持せしめる方法としては、特に限定されるものではない。
例えば、2枚のシートの間に本発明の消臭剤を均等に挟み込み、両シートを接着または接合することによって、該消臭剤を保持することができる。
また1枚のシートを折り曲げて、その間に本発明の消臭剤を挟み、上下シートを接合することによって、該消臭剤を保持する。
保持させる本発明の消臭剤の目付け量は、1000g/m以下、好ましくは10〜850g/m、より好ましくは15〜600g/mである。
【0045】
更に本発明の消臭剤を天然繊維や合成繊維と水に分散し、これを混抄して抄紙を得ることができる。また、本発明の消臭剤を水に分散しシート状基材に含浸させてシート状消臭剤を得ることもできる。また、上記の繊維類を原料としてそれ自体公知の方法により不織布の形態にすることもできる。例えば紡糸の過程で予め繊維と該消臭剤とを混ぜた後、不織布にすることもできる(化学便覧[応用化学編]改訂3版、第660頁)。ここで用いられる原料繊維としては、綿、麻、パルプ等の天然繊維、セルロース系(レーヨン等)、ポリアミド系(ナイロン等)、ポリエステル系、ポリ塩化ビニル系、ポリ塩化ビニリデン系、ポリアクリロニトリル系(アクリル等)、ポリオレフィン系(ポリプロピレン、ポリエチレン等)、ポリウレタン系、ポリビニルアルコール系(ビニロン等)等の化学繊維が挙げられる。
【0046】
かくして本発明の消臭剤を混抄して抄紙したり、シート状基材に担持させる際には、通常の抄造法などにおいて用いられる分散剤、凝集剤、結合剤、湿潤剤、可塑剤、接着剤等を適宜必要に応じて添加してもよい。
【0047】
該凝集剤や分散剤としては、一般に抄紙に用いられるものであればよい。例えば、アニオン系有機高分子やカチオン系有機高分子などの高分子凝集剤が用いられる。該アニオン系有機高分子としてはアクリルアミド重合体の部分加水分解物等が挙げられる。更にこれらは、アクリルアミドと共重合可能な不飽和酸との共重合体、アクリル酸の単独または共重合体、アニオン変性でんぷん(酸化でんぷん等)、その他のアニオン性糊剤も併用可能である。該カチオン系有機高分子としては、カチオン変性ポリアクリルアミド樹脂、マンニッヒ反応物、ホフマン分解物、4級アミン含有モノマーとの共重合体、カチオン化でんぷんなどが挙げられる。
【0048】
該結合剤としては、スチレン、アクリロニトリル、イソプレン等とブタジエンの共重合体やアクリル酸エステル、酢酸ビニル、塩化ビニル等の単独または共重合体、或いは天然ガム類、アルギン酸ナトリウム、CMC、フェノールホルムアルデヒド樹脂、メラミンホルムアルデヒド樹脂、尿素ホルムアルデヒド樹脂、アルキッド樹脂などが挙げられる。
【0049】
該可塑剤としては、フタル酸エステル系可塑剤等が、オレイン酸アンモニウム石鹸で乳化、分散した後、使用することができる。
該接着剤としては、カゼイン、ラテックス、でんぷん、ポリビニルアルコールなどが用いられる。
【0050】
その他の分散剤や湿潤剤等もそれ自体公知のものを用いることが可能である。
前記の各種添加剤は、適宜必要に応じて適量が配合される。
混合抄紙消臭剤やシート状消臭剤における消臭素材の割合は、全体重量に対して、1〜70重量%、好ましくは5〜50重量%である。消臭剤の含有量が少ないと消臭能力が劣り、また多すぎると紙やシートの強度が十分でなくなったり、また消臭剤の保持が困難となる。
【0051】
このようにして得られた混合抄紙消臭剤は、各種の用途に応用可能である。例えば、そのまま使用して部屋やトイレの消臭壁紙やオムツの材料として使用して消臭紙オムツ、箱や蓋の内貼り用として使用して消臭ごみ箱、押し入れやタンス等の中敷き、水槽の濾過材、多孔性プラスチックや布の間に挟み込んだトイレの消臭床敷き、小さくカットしたものを布袋等に入れたハンドバックやカバンの消臭袋、袋状に加工した消臭ゴミ袋等が挙げられる。特にトイレの床敷き用には、吸湿剤の使用やエンボス加工をすると効果的である。
【0052】
【実施例】
本発明を次の例で説明するが、本発明は以下の例に限定されるものではない。
尚、各試験方法は下記の方法に従って行った。
【0053】
(1)X線回折測定試験
理学電機(株)製のRAD−IBシステムを用いて、Cu−Kαにて測定した。
ターゲット Cu
フィルター 湾曲結晶グラファイトモノクロメーター
検出器 SC
電圧 40KVP
電流 20mA
カウントフルスケール 8000c/s
スムージングポイント 25
走査速度 1°/min
ステップサンプリング 0.02°
スリット DS1° RS0.15mm SS1°
照角 6°
【0054】
(2)化学分析
化学分析は、湿式分析、原子吸光分析、イオンクロマトグラフィーで分析を行った。
【0055】
(3)消臭性能試験
1.8L密閉容器に試料を0.2gまたは0.25g入れ、各種悪臭ガスを所定量注入した後、残存するガス濃度を測定した。なお、測定対象としたガスは、アンモニア(NH)、硫化水素(HS)、トリメチルアミン、エチルメルカプタン、酢酸である。
【0056】
(試料1)
1000mLビーカーにイオン交換水500mL、酸化亜鉛(ZnO=99.6%)109.7gを加え、攪拌、分散させZnOスラリーを調製した。
このスラリーに室温下にて硫酸バンド(Al=7.78%、SO=18.4%)400gを攪拌しながら徐々に注加した後、900mLまでメスアップした。その後、90℃まで加温し、6時間反応を行った。反応終了後、濾過、1800mLの温水で洗浄を行いZn−SO型濾過ケーキを得た。濾過ケーキを110℃にて一晩乾燥し、サンプルミルで粉砕後、325メッシュ篩を用い分級し、白色粉末を得た。これを試料1−1とした。
試料1−1を分析した結果、この合成物のモル組成比は以下のようであった。 Al1.00 Zn1.15 (OH)4.52 (SO4)0.39・0.1H2O
次に、1000mLビーカーに、イオン交換水339.0g、珪酸ソーダ(SiO=23.6%、NaO=7.58%)91.1g(SiO/SO=4.0)を加え、60℃に昇温した。
次に、別のビーカーに上記Zn−SO型濾過ケーキを乾物相当で50g計り取り、イオン交換水で水和して全量を500gとなるようにし、60℃に昇温後、先の珪酸ソーダ水溶液に徐々に注加した。
その後60℃にて2時間、アニオン交換反応を行った後、濾過、1800mLの温水で洗浄後、110℃にて一晩乾燥し、サンプルミルで粉砕後、325メッシュ篩を用い分級し白色粉末を得た。これを試料1−2とした。
試料1−2を分析した結果、この合成物のモル組成比は以下のようであった。
Al1.00 Zn0.94 (OH)4.02 (SO4)0.04(Si3O70.39・0.2H2O
【0057】
(試料2)
1000mLビーカーにイオン交換水500mL、酸化亜鉛(ZnO=99.6%)141.4gを加え、攪拌、分散させZnOスラリーを調製した。
このスラリーに室温下にて硫酸バンド(Al=7.78%、SO=18.4%)400gを攪拌しながら徐々に注加した後、900mLまでメスアップした。その後、90℃まで加温し、6時間反応を行った。反応終了後、濾過、1800mLの温水で洗浄を行いZn−SO型濾過ケーキを得た。濾過ケーキを110℃にて一晩乾燥し、サンプルミルで粉砕後、325メッシュ篩を用い分級し、白色粉末を得た。これを試料2−1とした。
試料2−1を分析した結果、この合成物のモル組成比は以下のようであった。
Al1.00 Zn2.05 (OH)5.98 (SO4)0.56・2.9H2O
次に、1000mLビーカーに、イオン交換水286.3g、珪酸ソーダ(SiO=23.6%、NaO=7.58%)77.0g(SiO/SO=4.0)を加え、60℃に昇温した。
また、別のビーカーに上記Zn−SO型濾過ケーキを乾物相当で50g計り取り、イオン交換水で水和して全量を500gとなるようにし、60℃に昇温後、先の珪酸ソーダ水溶液に徐々に注加した。
60℃にて2時間、アニオン交換反応を行った後、濾過、1800mLの温水で洗浄後、110℃にて一晩乾燥し、サンプルミルで粉砕後、325メッシュ篩を用い分級し白色粉末を得た。これを試料2−2とした。
試料2−2を分析した結果、この合成物のモル組成比は以下のようであった。
Al1.00 Zn2.04 (OH)5.88 (SO4)0.05(Si3O70.55・0.8H2O
また、試料2−2のX線回折像を図1に示す。
更に、1000mLビーカーに、イオン交換水187.2g、リン酸水素二ナトリウム(NaHPO・12HO、純度99.0%)27.3g(HPO 2−/SO=1.5)を加え、90℃に昇温した。
次に、別のビーカーに上記Zn−SO型濾過ケーキを乾物相当で50g計り取り、イオン交換水で水和して全量を500gとなるようにし、90℃に昇温後、先のリン酸水溶液に徐々に注加した。
その後90℃にて2時間、アニオン交換反応を行った後、濾過、1400mLの温水で洗浄後、110℃にて一晩乾燥し、サンプルミルで粉砕後、325メッシュ篩を用い分級し白色粉末を得た。これを試料2−3とした。
試料2−3を分析した結果、この合成物のモル組成比は以下のようであった。
Al1.00 Zn2.05 (OH)5.98 (HPO4)0.56・1.0H2O
また、試料2−3のX線回折像を図1に示す。
【0058】
(試料3)
1000mLビーカーにイオン交換水500mL、酸化亜鉛(ZnO=99.6%)179.6gを加え、攪拌、分散させZnOスラリーを調製した。
このスラリーに室温下にて硫酸バンド(Al=7.78%、SO=18.4%)400gを攪拌しながら徐々に注加した後、900mLまでメスアップした。その後、90℃まで加温し、6時間反応を行った。反応終了後、濾過、1800mLの温水で洗浄を行いZn−SO型濾過ケーキを得た。濾過ケーキを110℃にて一晩乾燥し、サンプルミルで粉砕後、325メッシュ篩を用い分級し、白色粉末を得た。これを試料3−1とした。
試料3−1を分析した結果、この合成物のモル組成比は以下のようであった。
Al1.00 Zn2.74 (OH)7.10 (SO4)0.69・3.2H2O
次に、1000mLビーカーに、イオン交換水291.0g、珪酸ソーダ(SiO=23.6%、NaO=7.58%)78.2g(SiO/SO=4.0)を加え、60℃に昇温した。
次に、別のビーカーに上記Zn−SO型濾過ケーキを乾物相当で50g計り取り、イオン交換水で水和して全量を500gとなるようにし、60℃に昇温後、先の珪酸ソーダ水溶液に徐々に注加した。
60℃にて2時間、アニオン交換反応を行った後、濾過、1800mLの温水で洗浄後、110℃にて一晩乾燥し、サンプルミルで粉砕後、325メッシュ篩を用い分級し白色粉末を得た。これを試料3−2とした。
試料3−2を分析した結果、この合成物のモル組成比は以下のようであった。
Al1.00 Zn2.74 (OH)6.84 (SO4)0.14(Si3O70.68・1.7H2O
【0059】
(試料4)
1000mLビーカーにイオン交換水500mL、塩化アンモニウム(純度98.5%)4.7g、酸化亜鉛(ZnO=99.6%)7.1g、水酸化マグネシウム(MgO=65.9%)100.5gを加え、攪拌、分散させMg(OH)、ZnO混合スラリーを調製した。
このスラリーに室温下にて硫酸バンド(Al=7.78%、SO=18.4%)400gを攪拌しながら徐々に注加した後、900mLまでメスアップした。その後、90℃まで加温し、6時間反応を行った。反応終了後、濾過、1800mLの温水で洗浄を行いMg/Zn−SO型濾過ケーキを得た。濾過ケーキを110℃にて一晩乾燥し、サンプルミルで粉砕後、325メッシュ篩を用い分級し、白色粉末を得た。これを試料4−1とした。
試料4−1を分析した結果、この合成物のモル組成比は以下のようであった。
Al1.00 Mg2.06 Zn0.15 (OH)6.42 (SO4)0.50・1.0H2O
次に、1000mLビーカーに、イオン交換水364.3g、珪酸ソーダ(SiO=23.6%、NaO=7.58%)97.9g(SiO/SO=4.0)を加え、60℃に昇温した。
また、別のビーカーに上記Zn−SO型濾過ケーキを乾物相当で50g計り取り、イオン交換水で水和して全量を500gとなるようにし、60℃に昇温後、先の珪酸ソーダ水溶液に徐々に注加した。
60℃にて2時間、アニオン交換反応を行った後、濾過、1800mLの温水で洗浄後、110℃にて一晩乾燥し、サンプルミルで粉砕後、325メッシュ篩を用い分級し白色粉末を得た。これを試料4−2とした。
試料4−2を分析した結果、この合成物のモル組成比は以下のようであった。
Al1.00 Mg2.06 Zn0.15 (OH)6.40 (SO4)0.01(Si3O70.50・1.1H2O
【0060】
(試料5)
1000mLビーカーにイオン交換水500mL、塩化アンモニウム(純度98.5%)18.8g、酸化亜鉛(ZnO=99.6%)28.3g、水酸化マグネシウム(MgO=65.9%)84.6gを加え、攪拌、分散させMg(OH)、ZnO混合スラリーを調製した。
このスラリーに室温下にて硫酸バンド(Al=7.78%、SO=18.4%)400gを攪拌しながら徐々に注加した後、900mLまでメスアップした。その後、90℃まで加温し、6時間反応を行った。反応終了後、濾過、1800mLの温水で洗浄を行いMg/Zn−SO型濾過ケーキを得た。濾過ケーキを110℃にて一晩乾燥し、サンプルミルで粉砕後、325メッシュ篩を用い分級し、白色粉末を得た。これを試料5−1とした。
試料5−1を分析した結果、この合成物のモル組成比は以下のようであった。
Al1.00 Mg1.48 Zn0.24 (OH)5.60 (SO4)0.42・0.3H2O
次に、1000mLビーカーに、イオン交換水362.0g、珪酸ソーダ(SiO=23.6%、NaO=7.58%)97.3g(SiO/SO=4.0)を加え、60℃に昇温した。
次に、別のビーカーに上記Zn−SO型濾過ケーキを乾物相当で50g計り取り、イオン交換水で水和して全量を500gとなるようにし、60℃に昇温後、先の珪酸ソーダ水溶液に徐々に注加した。
60℃にて2時間、アニオン交換反応を行った後、濾過、1800mLの温水で洗浄後、110℃にて一晩乾燥し、サンプルミルで粉砕後、325メッシュ篩を用い分級し白色粉末を得た。これを試料5−2とした。
試料5−2を分析した結果、この合成物のモル組成比は以下のようであった。
Al1.00 Mg1.48 Zn0.24 (OH)5.58 (SO4)0.01(Si3O70.42・0.4H2O
【0061】
(試料6)
1000mLビーカーにイオン交換水500mL、塩化アンモニウム(純度98.5%)47.0g、酸化亜鉛(ZnO=99.6%)70.7g、水酸化マグネシウム(MgO=65.9%)52.9gを加え、攪拌、分散させMg(OH)、ZnO混合スラリーを調製した。
このスラリーに室温下にて硫酸バンド(Al=7.78%、SO=18.4%)400gを攪拌しながら徐々に注加した後、900mLまでメスアップした。その後、90℃まで加温し、6時間反応を行った。反応終了後、濾過、1800mLの温水で洗浄を行いMg/Zn−SO型濾過ケーキを得た。濾過ケーキを110℃にて一晩乾燥し、サンプルミルで粉砕後、325メッシュ篩を用い分級し、白色粉末を得た。これを試料6−1とした。
試料6−1を分析した結果、この合成物のモル組成比は以下のようであった。
Al1.00 Mg0.40 Zn1.38 (OH)5.64 (SO4)0.46・1.0H2O
次に、1000mLビーカーに、イオン交換水305.2g、珪酸ソーダ(SiO=23.6%、NaO=7.58%)82.0g(SiO/SO=4.0)を加え、60℃に昇温した。
また、別のビーカーに上記Zn−SO型濾過ケーキを乾物相当で50g計り取り、イオン交換水で水和して全量を500gとなるようにし、60℃に昇温後、先の珪酸ソーダ水溶液に徐々に注加した。
60℃にて2時間、アニオン交換反応を行った後、濾過、1800mLの温水で洗浄後、110℃にて一晩乾燥し、サンプルミルで粉砕後、325メッシュ篩を用い分級し白色粉末を得た。これを試料6−2とした。
試料6−2を分析した結果、この合成物のモル組成比は以下のようであった。 Al1.00 Mg0.39 Zn1.39 (OH)5.38 (SO4)0.05 (Si3O7)0.54・0.8H2O
【0062】
(試料7)
1000mLビーカーにイオン交換水500mL、水酸化マグネシウム(MgO=65.9%)105.8gを加え、攪拌、分散させMg(OH)スラリーを調製した。
このスラリーに室温下にて硫酸バンド(Al=7.78%、SO=18.4%)400gを攪拌しながら徐々に注加した後、900mLまでメスアップした。その後、90℃まで加温し、6時間反応を行った。反応終了後、濾過、1800mLの温水で洗浄を行いMg−SO型濾過ケーキを得た。濾過ケーキを110℃にて一晩乾燥し、サンプルミルで粉砕後、325メッシュ篩を用い分級し、白色粉末を得た。これを試料7−1とした。
試料7−1を分析した結果、この合成物のモル組成比は以下のようであった。
Al1.00 Mg2.12 (OH)6.38 (SO4)0.43・0.9H2O
次に、1000mLビーカーに、イオン交換水336.0g、珪酸ソーダ(SiO=23.6%、NaO=7.58%)90.3g(SiO/SO=4.0)を加え、60℃に昇温した。
別のビーカーに上記Zn−SO型濾過ケーキを乾物相当で50g計り取り、イオン交換水で水和して全量を500gとなるようにし、60℃に昇温後、先の珪酸ソーダ水溶液に徐々に注加した。
60℃にて2時間、アニオン交換反応を行った後、濾過、1800mLの温水で洗浄後、110℃にて一晩乾燥し、サンプルミルで粉砕後、325メッシュ篩を用い分級し白色粉末を得た。これを試料7−2とした。
試料7−2を分析した結果、この合成物のモル組成比は以下のようであった。
Al1.00 Mg2.12(OH)6.32 (SO4)0.03 (Si3O7)0.43・1.4H2O
【0063】
(試料8) ハイドロタルサイトの合成
2000mLビーカーにイオン交換水1000mL、水酸化マグネシウム(MgO=65.9%)30.3g、水酸化アルミニウム(Al(OH)=99.0%)19.5g及び炭酸水素ナトリウム20.8gを加え、攪拌、混合したスラリーを170℃で24時間水熱反応を行なった。反応終了後、濾過、2000mLの温水で洗浄後、濾過ケーキを110℃にて一晩乾燥し、サンプルミルで粉砕後、325メッシュ篩を用い分級し、白色粉末を得た。これを試料8−1とした。
試料8−1を分析した結果、この合成物のモル組成比は以下のようであった。
Al1.00 Mg2.13 (OH)6.26 (CO3)0.50・3.0H2O
【0064】
(試料9) 亜鉛変性ハイドロタルサイトの合成
2000mLビーカーにイオン交換水1000mL、塩化アンモニウム(純度98.5%)13.5g水酸化マグネシウム(MgO=65.9%)22.7g、水酸化アルミニウム(Al(OH)=99.0%)19.5g及び炭酸水素ナトリウム10.4gを加え、攪拌、混合したスラリーを170℃で24時間水熱反応を行なった。反応終了後、濾過、2000mLの温水で洗浄後、濾過ケーキを110℃にて一晩乾燥し、サンプルミルで粉砕後、325メッシュ篩を用い分級し、白色粉末を得た。これを試料9−1とした。
試料9−1を分析した結果、この合成物のモル組成比は以下のようであった。
Al1.00 Mg1.52 Zn0.49 (OH)6.02 (CO3)0.50・3.0H2O
次に1000mLビーカーに、イオン交換水371.2g、珪酸ソーダ(SiO=23.6%、NaO=7.58%)99.8g(SiO/CO=4.0)を加え、60℃に昇温した。
試料9−1を50g計り取り、550℃で4時間焼成した後、これを上記珪酸ソーダ水溶液に投入した。90℃にて1時間、アニオン交換反応を行った後、濾過、900mLの温水で洗浄後、110℃にて一晩乾燥し、サンプルミルで粉砕後、325メッシュ篩を用い分級し、白色粉末を得た。これを試料9−2とした。
試料9−2のX線回折像を図1に示す。
【0065】
(試料10) リチウムアルミニウム複合水酸化物塩の合成
水酸化ナトリウム(純度96.0%)25.0gと炭酸ナトリウム(純度99.7%)7.44gとを攪拌下イオン交換水2000mLに加えて、これを40℃に加温した。次いで、この溶液にAl/Liのモル比が2.0に成るように塩化リチウム(LiO=52.9%)4.3gと塩化アルミニウム(Al=20.5%)49.8gをイオン交換水500mlに加えて調製した水溶液を徐々に注下した。更に攪拌下90℃の温度で20時間反応を行った。反応終了後、濾過、5000mLの温水で洗浄後、濾過ケーキを110℃にて一晩乾燥し、サンプルミルで粉砕後、325メッシュ篩を用い分級し、白色粉末を得た。これを試料10−1とした。
試料10−1を分析した結果、この合成物のモル組成比は以下のようであった。
Li2.0 Al4.0 (OH)12.0 CO3・3.0H2O
【0066】
(実施例1〜21、比較例1〜29)
各悪臭ガスについて消臭性能試験を行った。各結果をそれぞれ表1〜5に示す。
【0067】
【表1】
Figure 0004572029
【0068】
【表2】
Figure 0004572029
【0069】
【表3】
Figure 0004572029
【0070】
【表4】
Figure 0004572029
【0071】
【表5】
Figure 0004572029
【0072】
【発明の効果】
二価金属及び三価金属を含む複合金属多塩基性塩であって、二価金属の少なくとも一部が亜鉛成分であり且つアニオン成分の少なくとも一部がケイ酸分及び/またはリンのオキシ酸分であり、且つX線回折で特定のピークを有する結晶性複合金属多塩基性塩は、アンモニアや硫化水素等の有臭成分に対して顕著に優れた消臭性能を示し、消臭剤として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に用いられる複合金属多塩基性塩(試料2−2及び2−3)と、比較に用いた亜鉛変性ハイドロタルサイトのケイ酸イオン交換品(試料9−2)のX線回折像である。

Claims (7)

  1. 二価金属及び三価金属を含む複合金属多塩基性塩であって、二価金属の少なくとも一部が亜鉛成分であり且つアニオン成分の少なくとも一部がケイ酸分及び/またはリンのオキシ酸分であり、且つ、X線回折(Cu−kα)において、2θ=3乃至10゜、2θ=11乃至17.5゜、2θ=19.5乃至24゜及び2θ=33乃至43゜に回折ピークを有し、且つ2θ=60乃至64゜には単一のピークが存在する結晶性複合金属多塩基性塩から成ることを特徴とする消臭剤。
  2. 複合金属多塩基性塩が、下記一般式(1)
    Zn (OH)(A)・nHO ‥(1)
    式中、MはZn以外の二価金属を表し、Mは三価金属を表し、
    Aは少なくとも一部がケイ酸分及び/またはリンのオキシ酸分であるアニ
    オンを表し、
    a、b、x、y及びzは下記式
    a/(a+b)≧0.1、b≧0、
    3x+2(a+b)−y−mz=0(式中mはアニオンAの価数で
    あり)、
    0.3≦(a+b)/x≦2.5
    1.5≦y/(a+b+x)≦3.0
    1.0≦(a+b+x)/z≦20.0
    を満足する数であり、
    nは7以下の数である、
    で表される化学組成を有するものであることを特徴とする請求項1に記載の消臭剤。
  3. 二価金属が亜鉛を主体とするものであることを特徴とする請求項1または2に記載の消臭剤。
  4. 二価金属が亜鉛を主体とし、少量のマグネシウムを含むものであることを特徴とする請求項1乃至3の何れかに記載の消臭剤。
  5. 三価金属がアルミニウムであることを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載の消臭剤。
  6. アニオンがケイ酸イオン及び/またはリンのオキシ酸イオンを主体とするものであることを特徴とする請求項1乃至5の何れかに記載の消臭剤。
  7. 複合金属多塩基性塩が、三価金属の水可溶性塩と亜鉛を必須成分とする二価金属の酸化物、水酸化物或いは水可溶性塩とを、pH3.8乃至9.0の条件下で、且つ50℃以上の温度で反応させ、生成物をケイ酸アルカリ金属塩及び/またはリンのオキシ酸アルカリ金属塩の存在下にイオン交換することにより得られたものであることを特徴とする請求項1乃至6の何れかに記載の消臭剤。
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