JP4565906B2 - X線ct装置 - Google Patents
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Description
近年、被検体の種々の傾きからの断層像や被検体を近づけて断層像を得る要求があり、X線CT装置もそれに応じた機構と構造とを具えたものになっている。傾きや被検体との距離が種々変更可能なことで、被検体とガントリとの接触が生じたりすることがあり、特に被検体の異常な動きによって予想できないような接触が発生することもあり、またその接触中のX線計測をどうするか等の問題が生じている。更に、被検体以外に術者が計測中のCT画像を観察しながら穿刺を行う如き事例では、術者の接触がありうるため、その扱いが問題となる。
従来の公知文献には下記の2件がある。
特許文献2は、ガントリの開口部周辺に被験者接触検知用のタッチセンサを設けて、被験者が触れたことを検出したときに、寝台又はガントリの作動及び装置全体の電源を呈しさせるCT装置を開示する。更に、タッチセンサに術者が接触したときの不具合の解決をはかっている。即ち、X線CT装置を動作させて断層像を次々に更新しながら撮影表示させ、それに合わせて穿刺技法を施す手術法がある。こうした例では、術者が上記タッチセンサに触れることがあり、そのときに計測や手術を継続するかという問題がある。そこで、この文献では、ガントリと寝台の動作中には接触があれば接触があったとして前記3つの動作の停止を行うが、その動作中でなければ既に計測に入っているとしてタッチセンサの検出信号を無視し、上記電源の停止を、安全上を考慮して短時間に止め、すぐに電源復帰をはからせようとしたものである。
上記従来例は、接触を検出するセンサがガントリ上で限られた位置に設置されている例であり、ガントリへの多点接触の議論の開示はない。ガントリへの接触を確実に知りその接触具合に応じた安全策が必要である。
本発明の目的は、ガントリの上下左右に少なくともタッチセンサを設けて、上下と左右の接触事例に応じて必要な安全策を可能にするX線CT装置を提供するものである。
寝台の挿入開口を持つガントリと、
この挿入開口の上下左右に設けた接触探知手段と、
接触探知手段の検出出力に応じてガントリ又は寝台の動作を制御する制御手段と、
を備えるX線CT装置を開示する。
更に本発明は、X線CT装置において、前記動作が、ガントリと寝台との接触回避動作又は動作停止、動作続行のいずれかであることを特徴とするX線CT装置を開示する。
更に本発明は、被検体搭載用寝台と、
寝台の挿入開口を持つガントリと、
ガントリの傾斜駆動を操作指示するための第1の手動スイッチと、
寝台の前進・後退・上下動を操作指示するための第2の手動スイッチと、
その挿入開口の上下左右に取り付けられたタッチセンサと、
上記第1の手動スイッチの指示に従ってガントリの傾斜の駆動を行う第1の駆動手段と、
上記第2の手動スイッチの指示に従って寝台の前進・後退及び上下動の駆動を行う第2の駆動手段と、
ガントリに搭載したX線源とそれに対向して配置されたX線検出器と、を含むX線計測系と、
上下左右のタッチセンサの検出信号、ガントリの傾斜を示す信号、寝台の位置及び高さを示す信号とを取り込む制御手段と、を備え、
上記制御手段は、
上下のタッチセンサの検出信号から上下のタッチがあると判断したときに、そのタッチ状態が回避できるような、第1の駆動手段によるガントリの傾斜制御、又は第2の駆動手段による寝台の上下動又は前進・後退の制御を行わせる手段を有するものとしたX線CT装置を開示する。
ガントリの傾斜駆動を操作指示するための第1の手動スイッチと、
寝台の前進・後退・上下動を操作指示するための第2の手動スイッチと、
寝台上の被検体挿入開口を持つガントリと、
その挿入開口の上下左右に取り付けられたタッチセンサと、
上記第1の手動スイッチの指示に従ってガントリの傾斜の駆動を行う第1の駆動手段と、
上記第2の手動スイッチの指示に従って寝台の前進・後退及び上下動の駆動を行う第2の駆動手段と、
ガントリに搭載したX線源とそれに対向して配置されたX線検出器と、を含むX線計測系と、
上下左右のタッチセンサの検出信号、ガントリの傾斜を示す信号、寝台の位置及び高さを示す信号とを取り込む制御手段と、を備え、
上記制御手段は、上下のタッチセンサ、及び左右のタッチセンサの検出信号から上下又は左右のタッチがあると判断したときに、上下のタッチと左右のタッチとで異なる回避動作を行うように第1、第2の駆動手段を制御する手段を有するものとしたX線CT装置を開示する。
寝台上の被検体挿入開口を持つガントリと、
ガントリの傾斜駆動を操作指示するための第1の手動スイッチと、
寝台の前進・後退・上下動を操作指示するための第2の手動スイッチと、
その挿入開口の上下左右に取り付けられたタッチセンサと、
上記第1の手動スイッチの指示に従ってガントリの傾斜の駆動を行う第1の駆動手段と、
上記第2の手動スイッチの指示に従って寝台の前進・後退及び上下動の駆動を行う第2の駆動手段と、
ガントリに搭載したX線源とそれに対向して配置されたX線検出器と、を含むX線計測系と、
上下左右のタッチセンサの検出信号、ガントリの傾斜を示す信号、寝台の位置及び高さを示す信号とを取り込む制御手段と、を備え、
上記制御手段は、上下のタッチセンサ、及び左右のタッチセンサの検出信号から上下又は左右のタッチがあると判断したときに、上下のタッチであればタッチ回避するように第1又は第2の駆動手段の制御を行うと共に計測中であれば計測中断の制御を行い、左右のタッチであれば、電源断又は計測中断の制御を行う手段を有するものとしたX線CT装置を開示する。
ガントリ3の開口部4周辺に、テープ状のタッチセンサ5を設けた。タッチセンサ5は、その感応部位に被検体等が接触するとそれを感知し、検出信号を発生する。タッチセンサ5は、開口部4周辺の上下左右の4箇所にそれぞれ設けた。それがセンサ5A、5B、5C、5Dである。但し、センサ5Dは、図2では寝台2の下側にあるため図示していないが、図3には示した。開口部4は図3に示すように奥行きがあり、開口部手前の他に後方にも、同様の部位にセンサ5A、5B、5C、5Dを設けて、手前での接触の他に後方での接触検出をはかる。かかるタッチセンサ5は、当然の事ながら、ガントリ3に固着しており、ガントリ3の駆動や方向(姿勢)の変化と共に変位する。
タッチセンサ5を、ガントリ3の開口部4の手前と後方との2ヶ所設置以外に以下の如き例がある。
(1)、開口部4の手前と後方との間の1以上の位置に設置する例。
(2)、上下左右の4点としたが、円周上30°区分で12ヶ設ける例とかの4点以上設置する例。
以下では、上下左右の4点例に限定して説明するが、動作に関して上記(1)、(2)の例への拡張も当然である。
次に、動作を図5、図6、図7によって説明する。
一方、左右のタッチセンサ5B、5Dでの検出(少なくともどちらか一方)があれば、ブザー38を鳴らし(F3)、更にその継続時間幅を監視し、T0以下か否かをチェックする(F5)。T0未満であれば、計測中にあっては計測をそのまま続行させる(F9)。T0以上であれば、システム系の電源(例えばガントリ及び寝台の駆動用電源)を遮断し、そのとき計測中であれば計測を中断させる(F8)。この際、ガントリ及び寝台の回避動作は行わない。計測中の中断であれば、チェック後に計測を再開する。
図7でのステップF6、F9は、一時的な接触例であり、具体的には被験者が暴れたり、術者がたまたま触れたりしたことによる例である。
図6で、(イ)はガントリの前傾動作中にそのガントリ上部に被験者が接触した場合を示し、(ロ)、(ハ)がそれに対する手動操作による回避動作を示す。即ち、操作者が下方向に移動可能と判断した場合は、下降スイッチ30Dを押下することで、寝台を下降させたのが(ロ)である。これは、危険回避の最良の応答である。一方、寝台が下方向に移動不可な場合は、操作者がそれを判断した上で後傾スイッチ30Fを押下してガントリを後傾させる。これが(ハ)である。この(ハ)は(ロ)に比べて若干、安全上も問題もある。
本実施例では、接触時においては、操作者の判断を排除して、強制安全動作に入らせるようにした。それが(ニ)、(ホ)である。ここで、操作者の判断排除とは、接触時には、スイッチ30に操作者がいかなる操作を行っても、スキャナ制御部33がこれらの各スイッチ30A〜30Fの入力を取り込まないようにするか、取り込んでもそれを無視して使用しないようにするとか、のいずれかの対処法をとればよい。そして、この対処法のもとで、図7による処理を実行する。かくして、(ヘ)に示すように迅速な危険回避が可能となる。
図8〜図11全体について簡単に説明する。患者がタッチセンサに一定時間以上(例えば0.2秒)触れた場合、タッチセンサ検出部36は各モータが動作中かどうかを判断し、いずれかのモータが動作中の場合のみ、上・下・左右いずれか、及びスキャナ前面・後面どちらかのタッチセンサを検出したことをスキャナ制御部33に伝える。
上、または下のタッチセンサで接触を検出したスキャナ制御部33は、ガントリ前後傾・テーブル上下・前後動作を一端停止させ、計測中の場合は計測を中断、(X線曝射停止)し、患者を退避させるある1方向(前後・上下・前傾後傾)を図8〜図11の通り判断して、30A〜30Fのどの釦が押された場合もその1方向へ移動させるモータを駆動する。ここで図8〜図11において、動作方向「一」の場合は(本来起こり得ない状態のため)30A〜30F押下釦指示通りの動作を行う。また動作方向がa,bと2つある場合は、aが動作可能である場合はa、(リミット状態等により)aが動作不可である場合はbを選択する。
2 寝台
3 ガントリ
4 開口部
5、5A〜5D タッチセンサ
33 スキャナ制御部
38 ブザー
Claims (5)
- 被検体搭載用寝台と、
寝台の挿入開口を持つガントリと、
この挿入開口の上下左右に設けた接触探知手段と、
接触探知手段の検出出力に応じてガントリ又は寝台の動作を制御する制御手段と、を備えるX線CT装置であって、
前記制御手段は、前記挿入開口の上下に設けた接触探知手段の検出出力と、前記挿入開口の左右に設けた接触探知手段の検出出力とで、異なる回避動作を行うように前記ガントリ又は前記寝台の動作を制御することを特徴とするX線CT装置。 - 請求項1に記載のX線CT装置において、
前記制御手段は、前記挿入開口の上下に設けた接触探知手段の検出出力であれば接触回避するように前記ガントリ又は前記寝台の動作を制御するとともに計測中であれば計測中断の制御を行い、前記挿入開口の左右に設けた接触探知手段の検出出力であれば電源断又は計測中断の制御を行うことを特徴とするX線CT装置。 - 被検体搭載用寝台と、
ガントリの傾斜駆動を操作指示するための第1の手動スイッチと、
寝台の前進・後退・上下動を操作指示するための第2の手動スイッチと、
寝台上の被検体挿入開口を持つガントリと、
その挿入開口の上下左右に取り付けられたタッチセンサと、
上記第1の手動スイッチの指示に従ってガントリの傾斜の駆動を行う第1の駆動手段と、
上記第2の手動スイッチの指示に従って寝台の前進・後退及び上下動の駆動を行う第2の駆動手段と、
ガントリに搭載したX線源とそれに対向して配置されたX線検出器と、を含むX線計測系と、
上下左右のタッチセンサの検出信号、ガントリの傾斜を示す信号、寝台の位置及び高さを示す信号とを取り込む制御手段と、を備え、
上記制御手段は、上下のタッチセンサ、及び左右のタッチセンサの検出信号から上下又は左右のタッチがあると判断したときに、上下のタッチと左右のタッチとで異なる回避動作を行うように第1、第2の駆動手段を制御する手段を有するものとしたX線CT装置。 - 被検体搭載用寝台と、
寝台上の被検体挿入開口を持つガントリと、
ガントリの傾斜駆動を操作指示するための第1の手動スイッチと、
寝台の前進・後退・上下動を操作指示するための第2の手動スイッチと、
その挿入開口の上下左右に取り付けられたタッチセンサと、
上記第1の手動スイッチの指示に従ってガントリの傾斜の駆動を行う第1の駆動手段と、
上記第2の手動スイッチの指示に従って寝台の前進・後退及び上下動の駆動を行う第2の駆動手段と、
ガントリに搭載したX線源とそれに対向して配置されたX線検出器と、を含むX線計測系と、
上下左右のタッチセンサの検出信号、ガントリの傾斜を示す信号、寝台の位置及び高さを示す信号とを取り込む制御手段と、を備え、
上記制御手段は、上下のタッチセンサ、及び左右のタッチセンサの検出信号から上下又は左右のタッチがあると判断したときに、上下のタッチであればタッチ回避するように第1又は第2の駆動手段の制御を行うと共に計測中であれば計測中断の制御を行い、左右のタッチであれば、電源断又は計測中断の制御を行う手段を有するものとしたX線CT装置。 - 上記制御手段は、上記タッチセンサの検出信号を含む条件とそれに対応する回避動作との関係を示すデータテーブルを具えるものとした請求項3又は4のいずれかに記載のX線CT装置。
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