JP4565417B2 - 間接式気化式冷却装置 - Google Patents
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Description
(1)ウエット・チャネルにおいて、気化現象を最大に生じせしめる事。
(2)ウエット・チャネルで発生する冷却熱を、ドライ・チャネルを通過する被冷却空気に最大限の熱交換効率で伝達する事。
(3)空気を吸う機器であるので、商業用を考える時機器の圧力損失を最小にする事。
(4)安価に大量生産に適する製作方法とすること。
(5)気化現象を起こさせる為に必要な使用水量を最小限に抑える事。
本発明の間接式気化式冷却装置は、上記の問題点を改善すべく改良工夫することを課題としたものである。
また本発明の課題は、コンパクトで、冷却効率のよい、廉価な間接式気化式冷却装置を提供することである。
本発明の前記課題は、気化現象を生じさせる為のウエット・チャネル(加湿冷却ゾーン)と、ドライ・チャネル(被冷却空気ゾーン) との間に基盤を配置し、これらウエット・チャネルとドライ・チャネルとを交互に配置するように積層して配列し、前記ウエット・チャネル内の気化現象により基盤を冷却し、熱交換をさせて前記ドライ・チャネル内の空気を冷却する間接式気化式冷却装置において、前記ウエット・チャネル及びドライ・チャンネルの基盤の片面に型押しによってスペーサーとしての突起を複数形成するとともにこれらスペーサー間の基盤面にエンボス模様の多数の小さい凸部を形成して裏面にくぼみ(ディンプル)を多数配列してあることを特徴とする間接式気化式冷却装置の構成によって達成できる。
一般に、並流又は向流方式の方が直交型方式より熱交換効率が良いと認められている。又、並流と向流にあっては向流の方が、熱交換効率が良いと認められているので本発明においては向流方式とする。
(イ)冷却効果が約30%アップした。
(ロ)機内圧損は約1/3となった。
(2)ウエット・チャネルとドライ・チャネルの基盤としてプラスチックの成型品を使う方式が可能となり、大量生産が容易になり且つ、安価に生産しうる。
図1は本発明間接式気化式冷却装置に使用するドライ・チャネルの基盤形状図、図2は図1の基盤の部分拡大説明図、図3は図1の部分拡大断面図、図4は本発明間接式気化式冷却装置に使用するウエット・チャネルの基盤形状図、図5は図4の基盤の部分拡大説明図、図6は図4の部分拡大断面説明図、図7は本発明間接式気化式冷却装置の完成品図、図8は本発明間接式気化式冷却装置の流入空気側矢視図、図9は排気空気側矢視図、図10は完成品の側面図、図11は完成品の側面図の拡大説明図である。
(イ)ウエット・チャネルへの水の供給方法。
(ロ)毛細管現象を利用した滲み出し方式。
(ハ)流路の長さを考慮する。
特に、水の供給の流速、分流率の適切な選定が必要である。これらの要素は、実験値によるテスト分析の結果、流路長300mm、流路幅200mm、流路高2〜3mm、流速1〜4秒が適正値である。
図1乃至図3はドライ・チャネル側に配置する基盤1の説明図で、プラスチックシートの表面に、型押しによって複数の円形のスペーサー2、この配列したスペーサー2間には多数のくぼみ(ディンプル)3をエンボスにより形成してある(このくぼみ3は小さいので 図1および図4においては点模様で示す)。このプラスチックシートの左右の縁には遮蔽壁6、6(側方への空気の流れを防止)を突設し、図1の上側両側において排気口7のため空けてある。この遮蔽壁6,6によってチャネル内の空気の流れが規制されている。4は中央に配置した冷却用水を供給する供給管4を配置し、複数の噴出口を設けてある。この供給管4は無くても他の方法で、例えば、特許文献1のような水槽内に浸漬し布などで毛細管現象によって供給するものでもよい。5はプラスチックシートの裏面(ウエット・チャネル側)には織布または不織布などの水保持の膜層5である。9は基盤1を積重する際(ウエット・チャネルの基盤1aとの)の係接片である。11は被冷却空気の流入側に張り出した係合縁片で、ウエット・チャネル側の基盤1aの係合縁片11aと係合し、空気の進入を遮断する。
図7に示されるように、供給菅4に水が供給されてウエット・チャネル内に冷却水が保持される。被冷却空気の流入側よりドライ・チャネル内に挿入する。このときウエット・チャネル内へは係合縁片11,11aによって阻止される。ドライ・チャネルを通過した 空気は排気側から排気されるがこの出口付近に90〜100パスカルの静圧を負荷し、排気された空気の一部がウエット・チャネル内にリターンしてウエット・チャネル内を通過した空気は膜層5内に吸着している水分の気化現象により基盤1を冷却する。この水分を含んだ空気は排気口7より排気される。このようにしてドライ・チャネル内の空気は熱交換によって冷却される。この際基盤1に設けたくぼみ3により熱効率がよい。
(ロ)外気を直接処理する使用方法の他に、デシカント空調機で除湿された空気をこの間接式気化式冷却器に導入して利用する方法がある。この間接式気化式冷却器のその冷却性能は、入口空気の露点温度が低ければ低い程、気化現象が多く発生するので出口温度は下がり、入口空気の露点を下げる為にデシカント空調機を利用し、デシカント空調機により露点を下げた空気を加湿する事なく、この間接式気化式冷却器で温度を下げるシステムは極めて外調機として利用価値は高い。
2・・・スペーサー(チャンネルに高さを付け空間を作る為の突起)
3・・・くぼみ(ディンプル)
4・・・供給管
5・・・織布又は不織布
6・・・遮断壁
7・・・排気口
8・・・流入空気
9,9a・・・係接片
10・・・遮蔽部材
11、11a・・・係合縁片
Claims (5)
- 気化現象を生じさせる為のウエット・チャネルと、被冷却空気を通すドライ・チャネルとの間に基盤を配置し、これらウエット・チャネルとドライ・チャネルとを交互に配置するように積層して配列し、前記ウエット・チャネル内の気化現象により基盤を冷却し、熱交換をさせて前記ドライ・チャネルの空気を冷却する基盤を積層配置してある間接式気化式冷却装置において、
前記ウエット・チャネル、前記ドライ・チャネルを形成する基盤がプラスチックシートで形成され、前記ウエット・チャネル及びドライ・チャンネルの基盤の片面にスペーサーとしての突起を複数形成するとともにこれらスペーサーを形成した基盤面にエンボス模様の多数の凸部を形成して裏面にくぼみを一体 的に形成してある基盤を使用することを特徴とする間接式気化式冷却装置 - 気化現象を生じさせる為のウエット・チャネルと、被冷却空気を通すドライ・チャネルとの間に基盤を配置し、これらウェット・チャネルとドライ・チャネルとを交互に配置するように積層して配列し、前記ウエット・チャネル内の気化現象により基盤を冷却し、熱交換をさせて前記ドライ・チャネルの空気を冷却する基盤を積層配置してある間接式気化式冷却装置において、
前記ウエット・チャネル、前記ドライ・チャネルを形成する基盤がプラスチックシートで形成され、前記ウエット・チャネル及びドライ・チャンネルの基盤の片面にスペーサーとしての突起を複数形成するとともにこれらスペーサーを形成した基盤面にエンボス模様の多数の凸部を形成して裏面にくぼみを一体的に形成し、前記ウエット・チャネル内の空気の流れと前記ドライ・チャネル内の空気の流れを向流とし、積層した各前記ドライ・チャネル内を通過して冷却された空気の排気出口において、その空気の一部が隣接して配置してある前記ウエット・チャネル内側に外部静圧を利用して、送り込み、前記ドライ・チャネル内の空気の流れとは向流の空気の流れを前記ウエット・チャネル内に作り前記基盤の両側に設けた排気口より冷気を排気することを特徴とする請求項1に記載の間接式気化式冷却装置。 - 積層した前記ウエット・チャネル及び前記ドライ・チャネルにそれぞれ空気が流れるように、隣接する前記基盤間に約2〜3mm幅高の空間を作るように複数配列した前記スペーサーが円型であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の間接式気化式冷却装置。
- 前記ウエット・チャネル及びドライ・チャネルの基盤のウエット・チャネル面で、前記基盤にエンボスによって形成されている凹部が直径1.8mm程度のくぼみとし、前記ドライ・チャネル内に吹き抜ける空気の前記基盤に形成されているスペーサーにより発生する乱流渦を整流化させ、且つ、このくぼみにより熱交換面積を拡大することを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載のいずれか1つの間接式気化式冷却装置。
- 積層した前記ウエット・チャネルの排気口の反対側に別の排気口を設けて、外部からの戻り空気を前記ウエット・チャネル内に流入させるようにしたことを特徴とする請求項1乃至請求項4に記載のいずれか1つの間接式気化式冷却装置。
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