JP4563145B2 - ハードコートフィルム - Google Patents
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Description
最近ではディスプレイが薄型化されるに伴い、フィルムにも薄膜化が要求されようになった。ところが薄膜化したフィルムは、ハードコート処理面の鉛筆硬度を上げることが難しい傾向にある。
また、特許文献2では、基材のPETフィルムにハードコートを2層構成とし、基材直上の第一層目にシリカ粒子を配合し、最表層の第二層のコート層より硬い弾性率を持たせることにより、高い鉛筆硬度を得る手法が取られている。しかしながら弾性率が低く、膜厚の薄いフィルムにこれらの手法を用いても、高い鉛筆硬度を得ることが困難であった。
本発明のハードコートフィルムには、引っ張り弾性率が1500〜3000MPa、膜厚が20〜80μmである透明樹脂フィルムからなる基材(A)に、(メタ)アクリル樹脂層(C)と、ゴム成分含有層(D)からなるハードコート層(B)を形成することにより得ることができる。
上記ノルボルネン系樹脂の重量平均分子量の好ましい下限は1万、上限は20万である。この範囲内であると、得られる成形品、とりわけ光学フィルム等の力学強度と成形性のバランスが非常によくなる。より好ましい下限は3万、上限は15万、更に好ましい下限は5万、上限は10万である。
本明細書においてゴム質重合体とは、ハードセグメントとソフトセグメントとからなる重合体であって、ソフトセグメントのガラス転移温度が25℃以下であるものを意味する。
上記ゴム質重合体としては特に限定されず、例えば、スチレン−ブタジエンブロック共重合体、水素化スチレン−ブタジエンブロック共重合体、スチレン−イソプレンブロック共重合体、水素化スチレン−イソプレンブロック共重合体等の芳香族ビニル−共役ジエン系ブロック共重合体や、低結晶性ポリブタジエン樹脂、エチレン−プロピレンエラストマー、スチレングラフトエチレン−プロピレンエラストマー、熱可塑性ポリエステルエラストマー、エチレン系アイオノマー樹脂等の熱可塑性エラストマー等が挙げられる。これらのゴム質重合体は、エポキシ基、カルボキシル基、ヒドロキシル基、アミノ基、酸無水物基、オキサゾリン基等の特定の官能基によって変性されたものであってもよい。なかでも、スチレン系エラストマーが好適である。
ゴム質重合体を添加する場合の含有率は5wt%未満であると、充分な機械特性の改善効果が得られず、30wt%を超えると、得られる本発明の熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂フィルムの光学特性が劣る。5〜30wt%含有させることが好ましい。
上記熱可塑性樹脂としては特に限定されないが、熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂との相溶性に優れることからオレフィン系樹脂が好適である。
上記熱可塑性樹脂の数平均分子量は、300〜1万であることが好ましい。300未満であると、ブリードアウト等の問題が生ずることがあり、1万を超えると、相溶性向上効果が得られないことがある。より好ましくは500〜5000であり、更に好ましくは600〜2000である。
このような性質を有する熱可塑性樹脂のうち市販されているものとしては、例えば、トーネックス社製「エスコレッツ」、ヤスハラケミカル社製「クリアロン」、荒川化学社製「アルコン」等が挙げられる。
第1の本発明の熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂フィルムは、ヘイズ値が5%以下であることが好ましい。5%を超えると、偏光板保護フィルム等の用途に用いた場合に、光洩れ等の原因となることがある。より好ましくは3%以下、更に好ましくは1%以下、特に好ましくは0.5%以下である。
(メタ)アクリル樹脂層(C)は、分子内に(メタ)アクリル基を含む化合物(G)に活性エネルギー線を照射して形成されるものである。(メタ)アクリル多官能化合物(G)は、特に限定されることは無く、分子内に(メタ)アクリル基を含む化合物であれば良い。好ましくは3個以上有する場合に、高い表面硬度と擦傷性を得ることができる。分子内に3個以上(メタ)アクリル基を有する化合物としては、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンテトラアクリレート等のアクリル多官能モノマーや、多官能ウレタンアクリレート等を用いることができる。
本発明のハードコート層に含まれるゴム成分含有層(D)は、透明樹脂フィルムからなる基材(A)に形成することにより、フィルムの硬度や擦傷性を評価する際に、一点に集中する圧力を横方向へ拡散し、フィルム表面にかかる圧力を下げることができ、そのためにフィルム表面への傷つきを防ぐ、いわゆる衝撃緩衝層である。
また、必要に応じて(メタ)アクリル樹脂層(C)、ゴム成分含有層(D)を交互に複数回積層する事もできる。積層する回数は特に限定されるものではないが、通常5回程度で、これを越えると、総膜厚の増加により、フィルムのカールや、クラックの発生といった問題が生じることがある。
<基材の作製>
(フィルム1)
ノルボルネン系樹脂(JSR社製 ARTON G)を2軸溶融押出機に供給して300℃で溶融混合し、300℃に温調されたTダイスに送り込んだ。Tダイスから熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂組成物を押し出して、冷却ロールに接触させることにより、厚さ40μmの熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂フィルムを押出成形した。また、このときのエアーギャップは60mmであった。フィルムの引っ張り弾性率は2200MPaであった。
(フィルム2)
ノルボルネン系樹脂(JSR社製 ARTON G)とスチレン系エラストマー(クレイトンポリマー社製、G1652:屈折率1.52)とを85:15の重量比で2軸溶融押出機に供給して280℃で溶融混合し、280℃に温調されたTダイスに送り込んだ。
Tダイスから熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂組成物を押し出して、冷却ロールに接触させることにより、厚さ40μmの熱可塑性飽和ノルボルネン系樹脂フィルムを押出成形した。また、このときのエアーギャップは60mmであった。フィルムの引っ張り弾性率は1700MPaであった。
フィルム1からなる基材(A)の上に、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート100重量部と、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン5重量部からなる20μmの(メタ)アクリル樹脂層を得た以外は、実施例1と同様に行った。
フィルム1からなる基材(A)の上に、ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂(三菱化学社製、ダイヤナールBR−85)と架橋NBRゴムフィラー(JSR社製、XER―91、粒径0.07μm)20重量部からなる20μmのゴム成分含有層を得た以外は実施例1と同様に行った。
上記の実施例、比較例で評価した鉛筆硬度、密着性およびフィルムの引っ張り弾性率は以下の方法で測定した。
(鉛筆硬度)
JIS K5600−5−4に準拠して行った。
(密着性)
ハードコート層を碁盤目上に切断後、テープにより180℃剥離を行い残存率(%)を測定した。
(引張弾性率)
JIS K 7127に準じて行った。 引張試験に用いたフィルムの幅は20mm、全長200mm、試験片タイプ2、チャック間の初期距離は150mmで、引張速度20mm/minで測定した。
Claims (5)
- 少なくとも引張り弾性率が1500〜3000MPa、膜厚が20〜80μmである透明樹脂フィルムからなる基材(A)上にハードコート層(B)を設けてなり、該ハードコート層(B)が(メタ)アクリル樹脂層(C)とゴム成分含有層(D)からなり、且つ、
前記ゴム成分含有層(D)が活性エネルギー線または加熱により硬化するバインダー(E)にゴムフィラー(F)を分散してなる
ことを特徴とするハードコートフィルム。 - 前記フィルム基材(A)が少なくとも70wt%以上の非晶性熱可塑性樹脂を含有する透明樹脂からなることを特徴とする請求項1に記載のハードコートフィルム。
- 前記非晶性熱可塑性樹脂がノルボルネン系樹脂からなることを特徴とする請求項2に記載のハードコートフィルム。
- 前記ハードコート層(B)が、基材(A)上に、(メタ)アクリル樹脂層(C)、ゴム成分含有層(D)の順に積層されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のハードコートフィルム。
- 前記ハードコート層(B)が、基材(A)上に、ゴム成分含有層(D)、(メタ)アクリル樹脂層(C)の順に積層されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のハードコートフィルム。
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