JP4559799B2 - 分取方法および分取装置並びに液化判定装置 - Google Patents

分取方法および分取装置並びに液化判定装置 Download PDF

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本発明は、例えば食品や香料等の試料の分取に好適で、クロマトグラフで分離された試料のコンタミネ−ションを防止し、目的の試料を確実に分取するとともに、分離された試料の実際の液化時期を目視で確認し、分取のタイミングを正確かつ確実に確認し、クロマトグラムからの情報のみによる分取の遅れを防止し、信頼性の高い分取を実現するとともに、前記目視確認の正確性と信頼性を向上でき、しかも気体試料の導入ないし液化状態を合理的に検出し得る、分取方法および分取装置並びに液化判定装置に関する。
一般に試料中の各成分を取り出して構造を調べたり、別の目的に使用したりする際、ガスクロマトグラフ(GC)分取装置または液体クロマトグラフ(LC)分取装置が使用されている。
このうち、LC分取装置は、送液ポンプと試料注入器、分離カラムと検出器、分取装置と記録計等を備え(例えば、特許文献1)、GC分取装置は、前記送液ポンプの代わりに、キャリアガスボンベを使用していて、前記GCまたはLCで試料成分を分離し、その溶出流体をピ−ク毎に或いは保持値の間隔毎に取り出し、これを各回収容器に取り分けるようにしている。
前記GC分取装置は、食品や香料等の分野で大量分取に適し、また大量の溶離溶媒を要するLC分取装置に比べ、試料やキャリアガスが無機ガスであるため、使用上および環境対策上からも好ましい特徴がある。
このようなGCまたはLC分取装置は、目的の試料成分を分取する際、前述のように検出器で目的の試料成分のピ−クを検出後、そのピ−ク成分が分取装置の電磁弁に到達した際、電磁弁を開弁し、目的成分を分取するようにしている。
しかし、前記ピ−ク成分が検出器から分取装置の電磁弁に到達するまでに、当該部分の配管容量と流速に関係する遅れ時間が存在し、特にこの傾向は高沸点成分に顕著になる。
そこで、前記遅れ時間を見込んで電磁弁を操作する必要があるが、前記遅れ時間を正確に算出し電磁弁を操作することは実際上難しく、その開弁時期のタイミングに正確性を欠いて、分取の信頼性が低下するという問題がある。
このような問題を解決するものとして、分取装置の動作を制御するシステムコントロ−ラを設け、該システムコントロ−ラに検出器から分取装置までの配管容量を入力するだけで、目的の分取成分のピ−クが検出された際、前記コントロ−ラに設定された情報を基に、前記目的成分のピ−ク開始部分が分取装置の電磁弁に到達する時期を自動的に算出し、この算出時期に電磁弁を開弁して分取するようにしたものがある(例えば、特許文献1)
しかし、前記の装置は高価な上に、システムコントロ−ラに入力する配管容量の正確性を得難く、しかもピ−ク成分が検出器から電磁弁に到達する時期は、分取環境や分取成分、例えば高沸点成分や低沸点成分によって相違するため、前記配管容量とシステムコントロ−ラに設定された流速プログラムだけで、電磁弁を画一的に操作する手法には限界があり、分取の正確性ないし信頼性に不安があった。
一方、GC分取装置では分離カラムから溶出した目的の成分を液化して分取しており、この液化時期に前記分取装置の電磁弁を開弁し、目的成分を分取させることが必要になる このような方法に利用できる液化識別手段として、光学的透明体と、光源と、光学的透明体からの反射光を受光する光検出器とを備え、検出信号から液体の屈折率を判定することによって、被検体の液体の有無や種類、濃度等を検知するようにしたものがある(例えば、特許文献2)。
しかし、前記液体識別装置は、プリズム等の特別な光学機器を要するとともに、装置の製造上のバラツキや温度、外力等による変動、液体の屈折率の温度による変化、光源のレベル変動等によって、識別の信頼性が低下するという問題があった。
ところで、分取装置において、分離カラムから溶出した目的成分を複数の容器に分取する場合は、分離カラムと複数の容器との間に分岐管を設け、該分岐管の下流側から、流体を流したくない流路に不活性ガス等のガス圧(背圧)をかける加圧手段を設け、例えば試薬液溜の液を分取する際、一方の廃液容器に不活性ガスを送り込み、該容器に連通する分岐管に背圧をかけた後、試薬液溜の液を分岐管に導き、該液を背圧のかからない試薬流路を経由して他方の回収容器に収容し、前記薬液のコンタミネ−ションを防止するようにしている(例えば、特許文献3)。
しかし、前記装置は、流体を流したくない流路の一方側、例えば下流側から背圧をかけて、薬液のコンタミネ−ションを防止しているが、その上流側には特別な手段を施していないため、この上流側経路からのコンタミネ−ションの流入の惧れがある。
しかも、前記不活性ガスは、廃液容器を経て回収容器へ送り込まれるため、不活性ガスが汚染し、これが回収容器の薬液に接触するため、回収した薬液が不活性ガスによって汚染され、分取の信頼性が得られないという問題があった。
特開平5−302918号公報 実開昭60−29271号公報 特開平6−138128号公報
本発明はこのような問題を解決し、例えば食品や香料等の試料の分取に好適で、クロマトグラフで分離された試料のコンタミネ−ションを防止し、目的の試料を確実に分取するとともに、分離された試料の実際の液化時期を目視で確認し、分取のタイミングを正確かつ確実に確認し、クロマトグラムからの情報のみによる分取の遅れを防止し、信頼性の高い分取を実現するとともに、前記目視確認の正確性と信頼性を向上でき、しかも気体試料の液化状態を合理的に検出し得る、分取方法および分取装置並びに液化判定装置を提供することを目的とする。
請求項1の発明は、カラムで分離した試料成分中の目的の分取成分を分取装置に導入し、前記目的の分取成分を所定の捕集管に導入して液化し分取する分取方法において、前記捕集管に導入した分取成分の液化状態を確認または検出して分取するようにし、クロマトグラム情報のみで画一的に分取のタイミングを決めることで、分取のタイミングが遅れ易かった従来の問題を解消し、実際の液化状態の下で正確に分取し、その信頼性を得られるようにしている。
請求項2の発明は、前記分取成分の液化状態を目視で確認し、または液化検出センサで検出するようにして、正確かつ簡便に液化状態を確認し得るようにしている。
請求項3の発明は、前記捕集管に導入した分取成分を断熱膨張させて液化させ、簡単な手段で確実かつ容易に液化させるようにしている。
請求項4の発明は、前記捕集管に導入した分取成分の液化終了を確認または検出後、次期分取成分の捕集流路を開放し、次期分取成分を所定の捕集管に導入させるようにして、現状の分取を停止し、次期分取成分の分取に切り換えて、そのコンタミネ−ションを防止し得るようにしている。
請求項5の発明は、前記捕集管の上流側から所定圧のキャリアガスを導入し、捕集管の上流側をキャリアガスで恰も施栓するようにして、コンタミネ−ションを防止するようにしている。しかも、その際新鮮なキャリアガスを導入することで、キャリアガスによる分取試料の汚染を防止し、分取の信頼性を向上するようにしている。
請求項6の発明は、前記捕集管の上流側から所定圧のキャリアガスを導入するとともに捕集管の下流側から所定圧のキャリアガスを導入し、捕集管の上下流側部を恰も施栓するようにして、コンタミネ−ションを確実に防止するようにしている。
請求項7の発明は、前記液化検出センサが、捕集管の液化部における反射光を検出可能なホトセンサ、または捕集管の液化部における温度変化を電気的信号として検出可能な測温センサであり、分取成分または分取条件に応じて最適な液化検出センサを選択し得るようにしている。 請求項8の発明は、カラムで分離した試料成分中の目的の分取成分をキャリアガスを介して導入し、該分取成分を液化し、かつその液化成分を採取可能な捕集管を備えた分取装置において、前記捕集管の少なくとも一箇所にスロ−ト部を有する液化部を設け、該スロ−ト部を移動する分取成分を断熱可能にして、簡単な構造で分取成分の液化を促し、分取の合理化とその能率向上を図るようにしている。 請求項9の発明は、液化部を外部から透視可能にして、分取成分の液化状態を外部から目視で容易に確認し得るようにしている。
請求項10の発明は、前記液化部に臨ませて覗き窓または覗きスペ−スを設け、液化状態の目視観察を実現し得るようにしている。
請求項11の発明は、前記スロ−ト部にモノリス構造の液化検出片を設け、該液化検出片が液化した分取成分を保持した際、変色可能にし、液化検出片の変色の有無によって、前記液化状態を容易に確認し得るようにしている。しかも、前記モノリス構造の液化検出片内部の数μmから40μmのスル−ポアによって、断熱膨張の効果を高め、かつ表面積を増大させて、捕集効率を上げるようにしている。
請求項12の発明は、前記液化部の近接位置に光源または液化検出センサを設置し、分取成分の液化状態の確認を容易かつ確実に行なえるようにしている。
請求項13の発明は、前記液化検出センサが、捕集管の液化部における反射光を検出可能なホトセンサ、または捕集管の液化部における温度変化を電気的信号として検出可能な測温センサとして、分取成分または分取条件に応じて最適な液化検出センサを選択し得るようにしている。
請求項14の発明は、前記ホトセンサは、液化検出片に光を照射可能な発光器と、前記液化検出片からの反射光を検出可能な受光器とを備え、前記受光器の検出信号により分取成分導入下の液化検出片の反射率を演算し、該演算した反射率を介し前記分取成分の液化検出時、次期分取成分の流路を開放し分取可能にして、分取成分の液化検出を正確かつ自動的に行なえるとともに、これを従来のFID等の検出器の代わりに用いることで、分取の自動化と分取装置の低廉化を図るようにしている。
請求項15の発明は、前記測温センサは、測温部の温度変化を電気信号として検出可能に設け、該検出信号を入力可能な演算器を設け、該演算器により分取成分の液化状態を検出し、該検出信号を介し次期分取成分の流路を開放し、分取可能にして、分取成分の液化状態を正確かつ確実に検出し、その検出信号を正確かつ容易に利用できるようにしている
請求項16の発明は、前記液化検出信号を介し、分取成分の流路に介挿した開閉弁を開閉可能に設け、前記流路を正確かつ確実に開放し、分取の正確性を図るようにしている。 請求項17の発明は、前記覗き窓の内側に中低温オ−ブンを設け、前記覗き窓の外側にデフロッサ−ファンを配置し、前記覗き窓の外面に送風可能にして、覗き窓の曇りを解消し得るようにしている。
請求項18の発明は、前記分取成分の略液化終了時期を目視確認後、前記開閉弁を開弁可能にし、捕集管の流路における分取成分の残留を実際に確認し、コンタミネ−ションの発生を確実に防止し得るようにしている。
請求項19の発明は、前記開閉弁の開弁時に前記光源を点灯可能にし、液化状態の確認を容易に行なえるようにしている。
請求項20の発明は、前記捕集管の上流側から所定圧のキャリアガスを導入可能にし、捕集管の上流側をキャリアガスで恰も施栓するようにして、コンタミネ−ションを防止するようにしている。しかも、その際新鮮なキャリアガスを導入することで、キャリアガスによる分取試料の汚染を防止し、分取の信頼性を向上するようにしている。
請求項21の発明は、前記捕集管の上流側から所定圧のキャリアガスを導入可能にするとともに、捕集管の下流側から所定圧のキャリアガスを導入可能にし、捕集管の上下流側部を恰も施栓するようにして、コンタミネ−ションを確実に防止するようにしている。
請求項22の発明は、気体試料を導入可能な導管を垂直に配置し、該導管の少なくとも一箇所にスロ−ト部を有する液化部を設け、該スロ−ト部を移動する気体試料を断熱膨張可能に設け、前記液化部に臨ませて液化検出センサを配置し、簡単な構成で気体試料を確実に液化するとともに、その液化状態を確実に検出し得るようにしている。 請求項23の発明は、前記スロ−ト部にモノリス構造の液化検出片を設け、気体試料の液化を更に促すとともに、液化判定の正確性を向上するようにしている。
請求項24の発明は、前記液化部を外部から透視可能に設けて、目視による液化状態を確認可能にしている。 請求項25の発明は、前記液化検出センサが、捕集管の液化部における反射光を検出可能なホトセンサ、または捕集管の液化部における温度変化を電気的信号として検出可能な測温センサとして、分取成分または分取条件に応じて最適な液化検出センサを選択し得るようにしている。 請求項26の発明は、前記測温センサを前記液化検出片の直下に配置し、液化した液滴と確実に接触し、液化状態を確実に検出し得るようにしている。
請求項1の発明は、前記捕集管に導入した分取成分の液化状態を確認または検出して分取するようにしたから、クロマトグラム情報のみで画一的に分取のタイミングを決めることで、分取のタイミングが遅れがちだった従来の問題を解消し、実際の液化状態の下で正確に分取でき、その信頼性を得ることができる。
請求項2の発明は、前記分取成分の液化状態を目視で確認し、または液化検出センサで検出するようにしたから、正確かつ簡便に液化状態を確認することができる。
請求項3の発明は、前記捕集管に導入した分取成分を断熱膨張させて液化させるから、簡単な手段で確実かつ容易に液化させることができる。
請求項4の発明は、前記捕集管に導入した分取成分の液化終了を確認または検出後、次期分取成分の捕集流路を開放し、次期分取成分を所定の捕集管に導入させるようにしたから、現状の分取を停止し、次期分取成分の分取に切り換えて、そのコンタミネ−ションを防止することができる。 請求項5の発明は、前記捕集管の上流側から所定圧のキャリアガスを導入するようにしたから、捕集管の上流側をキャリアガスで施栓するようにして、コンタミネ−ションを防止することができる。しかも、その際新鮮なキャリアガスを導入することで、キャリアガスによる分取試料の汚染を防止し、分取の信頼性を向上することができる。
請求項6の発明は、前記捕集管の上流側から所定圧のキャリアガスを導入するとともに、捕集管の下流側から所定圧のキャリアガスを導入するようにしたから、捕集管の上下流側部を施栓するようにして、コンタミネ−ションを確実に防止することができる。
請求項7の発明は、前記液化検出センサが、捕集管の液化部における反射光を検出可能なホトセンサ、または捕集管の液化部における温度変化を電気的信号として検出可能な測温センサであるから、分取成分または分取条件に応じて最適な液化検出センサを選択することができる。 請求項8の発明は、捕集管の少なくとも一箇所にスロ−ト部を有する液化部を設け、該スロ−ト部を移動する分取成分を断熱可能にしたから、簡単な構造で分取成分の液化を促し、分取の合理化とその能率向上を図ることができる。 請求項9の発明は、液化部を外部から透視可能にしたから、分取成分の液化状態を外部から目視で容易に確認することができる。
請求項10の発明は、前記液化部に臨ませて覗き窓または覗きスペ−スを設けたから、液化状態の目視観察を実現することができる。
請求項11の発明は、前記スロ−ト部にモノリス構造の液化検出片を設け、該液化検出片が液化した分取成分を保持した際、変色可能にしたから、液化検出片の変色の有無によって、前記液化状態を容易に確認することができる。しかも、前記モノリス構造の液化検出片内部の数μmから40μmのスル−ポアによって、断熱膨張の効果を高め、かつ表面積を増大させて、捕集効率を上げることができる。
請求項12の発明は、前記液化部の近接位置に光源または液化検出センサを設置したから、分取成分の液化状態の確認を容易かつ確実に行なうことができる。
請求項13の発明は、前記液化検出センサが、捕集管の液化部における反射光を検出可能なホトセンサ、または捕集管の液化部における温度変化を電気的信号として検出可能な測温センサとしたから、分取成分または分取条件に応じて最適な液化検出センサを選択することができる。
請求項14の発明は、前記ホトセンサは、液化検出片に光を照射可能な発光器と、前記液化検出片からの反射光を検出可能な受光器とを備え、前記受光器の検出信号により分取成分導入下の液化検出片の反射率を演算し、該演算した反射率を介し前記分取成分の液化検出時、次期分取成分の流路を開放し分取可能にしたから、分取成分の液化検出を正確かつ自動的に行なえるとともに、これを従来のFID等の検出器の代わりに用いることで、分取の自動化と分取装置の低廉化を図ることができる。
請求項15の発明は、前記測温センサは、測温部の温度変化を電気信号として検出可能に設け、該検出信号を入力可能な演算器を設け、該演算器により分取成分の液化状態を検出し、該検出信号を介し次期分取成分の流路を開放し、分取可能にしたから、分取成分の液化状態を正確かつ確実に検出し、その検出信号を正確かつ容易に利用することができる 請求項16の発明は、前記液化検出信号を介し、分取成分の流路に介挿した開閉弁を開閉可能に設けたから、前記流路を正確かつ確実に開放し、分取の正確性を図ることができる。
請求項17の発明は、前記覗き窓の内側に中低温オ−ブンを設け、前記覗き窓の外側にデフロッサ−ファンを配置し、前記覗き窓の外面に送風可能にしたから、覗き窓の曇りを解消することができる。
請求項18の発明は、前記分取成分の略液化終了時期を目視確認後、前記開閉弁を開弁可能にしたから、捕集管の流路における分取成分の残留を実際に確認し、コンタミネ−ションの発生を確実に防止することができる。
請求項19の発明は、前記開閉弁の開弁時に前記光源を点灯可能にしたから、液化状態の確認を容易に行なうことができる。
請求項20の発明は、前記捕集管の上流側から所定圧のキャリアガスを導入可能にしたから、捕集管の上流側をキャリアガスで恰も施栓するようにして、コンタミネ−ションを防止することができる。しかも、その際新鮮なキャリアガスを導入することで、キャリアガスによる分取試料の汚染を防止し、分取の信頼性を向上することができる。
請求項21の発明は、前記捕集管の上流側から所定圧のキャリアガスを導入可能にするとともに、捕集管の下流側から所定圧のキャリアガスを導入可能にしたから、捕集管の上下流側部を恰も施栓するようにして、コンタミネ−ションを確実に防止することができる
請求項22の発明は、気体試料を導入可能な導管を垂直に配置し、該導管の少なくとも一箇所にスロ−ト部を有する液化部を設け、該スロ−ト部を移動する気体試料を断熱膨張可能に設け、前記液化部に臨ませて液化検出センサを配置したから、簡単な構成で気体試料を確実に液化できるとともに、その液化状態を確実に検出することができる。 請求項23の発明は、前記スロ−ト部にモノリス構造の液化検出片を設けたから、気体試料の液化を更に促せるとともに、液化判定の正確性を向上することができる。
請求項24の発明は、前記液化部を外部から透視可能に設けたから、目視による液化状態を確認することができる。
請求項25の発明は、前記液化検出センサが、捕集管の液化部における反射光を検出可能なホトセンサ、または捕集管の液化部における温度変化を電気的信号として検出可能な測温センサとしたから、分取成分または分取条件に応じて最適な液化検出センサを選択することができる。 請求項26の発明は、前記測温センサを前記液化検出片の直下に配置したから、液化した液滴と確実に接触し、液化状態を確実に検出することができる。
以下、本発明を食品や香料等の試料の分取に好適な分取方法およびGC分取装置に適用した図示の実施形態について説明すると、図1乃至図10において1はGCで、キャリアガスボンベと試料注入器、分離カラムと検出器、記録計(何れも図示略)等を備え、前記分離カラムに溶出した試料成分を、トランスファ−ライン2を介して分取装置3に導入している。
実施形態では前記検出器としてFID(水素炎イオン検出器)を用い、これを分離カラムの後に配置している。
前記分取装置3は作業テ−ブル4上に設置され、前記分取装置3の近接位置にパ−ソナルコンピュ−タ5が設置され、その表示器6に前記記録計で表示される試料成分のクロマトグラムと同様なクロマトグラム7をモニタリング可能にしている。
前記分取装置3は略縦長の箱形に形成され、その前面の中高部にドア8がハンドル9を介して前方へ開放可能にされ、内部に収容した後述の捕集管を出し入れ可能にしており、該ドア8の中央にガラス板またはアクリル樹脂板製の覗き窓である横長矩形の幅広な透視窓10が設けられている。
前記分取装置3の中間および上部の内側に、前記ドア8で閉塞される中低温オ−ブン11と、その直上の高温オ−ブン12とが区画形成され、これらの間に断熱スペ−ス21が介在している。
このうち中低温オ−ブン11の背部に冷却手段として、ペルチェ素子付き冷却ファン13が設けられ、内部を最低0℃まで、若しくは液体窒素等の冷媒を導入することによって、より低温に冷却可能にしている。また、前記高温オ−ブン12内の下部にヒ−タ14が設けられ、内部を最高300℃まで加熱可能にしている。
前記中低温オ−ブン11の下方は前方に突出形成され、その突出部の上端で、前記透視窓10の直下にデフロッサ−ファン15が設けられ、室内空気である温風を前記透視窓10に向けて送風可能にしている。
図中、16は前記突出部の中間部に設けた複数の分画切替スイッチで、後述する捕集流路若しくは電磁弁の数量分配置され、該切替スイッチ16を押圧操作することにより、対応する電磁弁を開弁し該当する捕集流路を切り換え可能にしている。
その際、前記スイッチ16の押圧時間(時期)を分取装置3内部の記録装置(図示略)に記録可能にしていて、同一試料の次期分取時、前記記録した切替スイッチ16の操作時間を基に、各捕集流路を自動的に切り換え、分取の自動化を実現可能にしている。
17はヘッドプレスガス用圧力計、18はバックプレスガス用圧力計、19は調圧計、20は分取装置3の底部に設けた脚である。
前記高温オ−ブン12に複数の流路を分岐可能な二つのマニホルド22,23が設けられ、このうちマニホルド22は14方マニホルドに構成され、マニホルド23は7方マニホルドに構成されている。
前記マニホルド22は、トランスファ−ライン2に連通する7つの成分出口ポ−トP1〜P7と、前記マニホルド23に連通する7つのガス注入ポ−トPa〜Pgを備え、これらの各ポ−トは互いに一対ずつマニホルド22の周面に近接して配置され、かつ互いに連通して配置されている。
また、前記マニホルド23はキャリアガスであるヘッドプレスガス源、実施形態では不活性ガスであるヘリウムガスまたは窒素ガス(ボンベ)に連通する6つのガスポ−トPg1〜Pg6を有し、これら各ポ−トPg1〜Pg6と前記ガス注入ポ−トPa〜Pgとの間に、プレスガス分配管24〜30が接続されている。
図中、31はマニホルド23に一端を接続し、他端をヘッドプレスガス源に接続したヘッドプレスガス導管で、該管31に調圧器32と圧力計33が介挿されている。
前記成分出口ポ−トP1〜P7に連結管34〜40の一端が接続され、この他端が接続ジョイント41に接続されていて、該接続ジョイント41に分取容器として、透明なガラス管製の捕集管42〜48が接続されている。この場合、接続ジョイント41を三方弁で構成し、この一方にポ−トから前記ヘッドガスを導入することも可能である。
前記捕集管42〜48は前記中低温オ−ブン11内に収容され、これは同形な略し字またはU字形状に形成され、その他端部が略U字形状に折曲され、その折曲部42a〜48aの端部に排出管49が接続されている。
前記透視窓10の上部に位置する捕集管42〜48の内部に、液化部であるスロ−ト部50が成形され、該管42〜48内の貫通孔51を局部的に縮径しており、この縮径部51aに略白色の液化検出片52が取り付けられている。
前記液化検出片52は、モノリス構造の石英ガラス材によって略円錐台形状に形成され、その内部に軸方向に沿って数μm〜40μmのスル−ポア53が多数形成されている。
前記各排出管49の下流側にフィルタ54を介して、開閉弁である三方電磁弁55〜61が接続され、その各常開ポ−ト62にバックプレスガス導管63に連通する連結管64が接続され、前記ヘッドプレスガスと同様なキャリアガスであるヘリウムガスまたは窒素ガスを前記捕集管42〜48の下流側端部に圧送可能にしている。
前記電磁弁55〜61は、自動および前記分画切替スイッチ16を介して手動操作可能にされ、実施形態では手動操作可能に設定されていて、目的の気化成分が捕集管42〜48に導かれて前記スロ−ト部50を通過し、断熱膨張して液化した状態を目視観察し、その液化終了後、次期分取予定成分の流路に対応する電磁弁55〜61を開弁するようにしている。
そして、所定の電磁弁55〜61を開弁し、対応する排出管49の下流側を開放し、該排出管49に接続した所定の捕集管42〜48と、対応する連結管34〜40との管路を導通し、マニホルド22に導入された次期分取予定成分を連結管34〜40から捕集管42〜48へ導き、前記スロ−ト部50を通過して液化した液体成分65を、捕集管42〜48に採取可能にしている。
図中、66は前記電磁弁55〜61の常閉ポ−トで、該常閉ポ−ト67に出口管67が接続され、該管67がマスフロ−センサ68を介挿した排出管69に接続され、該排出管69を介して前記ヘッドおよびバックプレスガスと、GC1から導入されたキャリアガスを外部へ排出可能にしている。
前記バックプレスガス導管63はヘッドプレス導管31のガス源に連通し、該導管63に調圧器70と圧力計71、リリ−フ弁である三方電磁弁72とが介挿されている。
この他、図中73はGC1と分取装置3との間に配管したトランスファ−ライン2の外側を断熱材等で被覆したラインヒ−タ、74は各捕集管42〜48と排出管49との間に介挿した活性炭等のトラップ、75はマニホルド、76は電源、77は配線基板、78は作業者の目である。
このように構成した分取方法および分取装置並びに液化判定装置は、分取容器として分取成分数分の複数の捕集管42〜48を要し、該捕集管42〜48の作製に際しては透明なガラス管を略し字形状またはU字形状に形成し、その直管側の所定位置にスロ−ト部50を成形し、その縮径部51aに液化検出片52を取り付ける。液化検出片52はモノリス構造で略白色の石英ガラス材を円錐台形状に形成し、これを縮径部51aに嵌合する。
そして、前記作製した捕集管42〜48を、ドア10を開放して中低温オ−ブン11内に設置し、その直管側端部を接続ジョイント41に差し込み、その上端部を断熱スペ−ス21に位置付け、また前記スロ−ト部50を透視窓10から透視可能に位置付け、更に捕集管42〜48の折曲側の一端に排出管49を接続し、該排出管49の他端に電磁弁55〜61を接続する。
電磁弁55〜61は、その常開ポ−ト62に連結管64の一端を接続し、該連結管64の他端をバックプレスガス導管63に接続し、また各常閉ポ−ト66に出口管67の一端を接続し、その他端を排出管69に接続する。
一方、高温オ−ブン12内にマニホルド22,23を設置し、マニホルド22にGC1から導出したトランスファ−ライン2を接続し、マニホルド23にヘッドプレスガス導管31を接続する。
そして、マニホルド22の成分出口ポ−トP1〜P7に連結管34〜40の一端を接続し、その他端を接続ジョイント41に接続し、またガス注入ポ−トPa〜Pgに連結管24〜30の一端を接続し、その他端をマニホルド23のガスポ−トPg1〜Pg6に接続する
こうして製作した分取装置3は縦長の箱形に形成され、これをGC1の近接位置に設置した作業テ−ブル4上に載置して使用する。
また、分取装置3に近接してパ−ソナルコンピュ−タ5を設置し、その表示器6にGC1の記録計に表示されるクロマトグラムとともに、同様なクロマトグラム7をモニタリングさせる。
前記分取装置3は、その使用に際して、高温オ−ブン12と中低温オ−ブン11とを分取試料に応じて所定温度に設定し、また分取予定成分分の捕集管42〜48を用意し、これを中低温オ−ブン11の所定位置に取り付ける。
この後、ヘッドプレスおよびバックプレスガス、実施形態ではヘリウムガスを共通のガス源からヘッドプレスガス導管31とバックプレスガス導管63に送り込む。
このうち、前記ヘッドプレスガスは、ヘッドプレスガス導管31からマニホルド23に送り込まれ、そのガスポ−トPg1〜Pg6から連結管24〜30に分かれて、マニホルド22のガス注入ポ−トPa〜Pgに導かれ、該ポ−トPa〜Pgから各成分通路と合流して、成分出口ポ−トP1〜P7から連結管34〜40へ送り出され、接続ジョイント41を経て捕集管42〜48の一端部に移動する。
一方、前記バックプレスガスは、バックプレスガス導管63から連結管64を経て電磁弁55〜61に導かれ、該電磁弁55〜61から排出管49に送り出されて、捕集管42〜48の他端部に移動する。
したがって、捕集管42〜48は、その両端部にないし全域にヘッドプレスガスとバックプレスガスの圧力を受け、一種の施栓状態に置かれる。
このような状況の下でGC1にキャリアガスを送り込み、このキャリアガス中に試料導入部から、分取試料として例えば香料または食品の気体または液体試料を注入し、これをキャリアガスと一緒に分離カラムへ導入する。
前記試料成分は分離カラムで成分毎に分離され、これが気化しキャリアガスを介して移動して検出器に導かれ、該検出器で検出され、その検出信号によって記録計にクロマトグラムが表示され、このクロマトグラムがパ−ソナルコンピュ−タ5の表示器6にモニタリングされる。
前記気化した試料成分は、GC1から成分毎に分離された状態を維持してトランスファ−ライン2を移動し、分取装置3のマニホルド22に導かれる。
このうち、分取目的成分中、最も保持時間の短い成分のピ−クが前記クロマトグラムで確認されると、この確認時点で前記低沸点成分の分取経路に対応して予め設定して置いた電磁弁、例えば電磁弁55を手動で開弁する。
このようにすると、電磁弁55と排出管49、捕集管42と連結管34および出口ポ−トP1の経路のみが開放され、GC1からのキャリアガスが、前記ヘッドプレスガスとバックプレスガスと共に捕集管42に導入される。したがって、前記低沸点成分が他の分取経路に流入し得ないから、前記成分が他の分取経路に流入する、いわゆるコンタミネ−ションを未然に防止する。
そこで、前記保持時間の短い成分がトランスファ−ライン2を移動して、マニホルド22に導かれると、前記成分がキャリアガスと一緒に出口ポ−トP1から連結管34に送り出され、これが接続ジョイント41を経て捕集管42の上端部に移動する。
作業者は電磁弁55の開弁操作後、断熱スペ−ス21および透視窓10の内側に位置する捕集管42の上端部と、中高部を目視観察する。
この場合、前記低沸点成分は、高温オ−ブン12を通過後の捕集管42の上端部では、未だ気化状態で液化の兆候はないから、スロ−ト部50の位置する中高部を目視観察すれば良い。
前記気化状態の低沸点成分が捕集管42の上端部から下方へ移動し、中低温オ−ブン11へ移動すると次第に冷却され、更にスロ−ト部50の縮径部51aを通過すると、低沸点成分が断熱膨張して液化される。この液化状態はスロ−ト部50周辺の液滴の有無を観察することで確認される。
例えば、前記成分が中沸点の場合は、液滴がスロ−ト部50ないし直上位置に集まって現われ、前記成分が低沸点の場合は、液滴がスロ−ト部50の直下に現われ、何れの場合も容易かつ明瞭に目視観察できる。
しかも、この実施形態では、前記スロ−ト部50にモノリス構造の乳白色ないし灰色の液化検出片52を取り付けているから、当該部を前記気化状態の低沸点成分が移動すると、前記成分が微細なスル−ポア53を移動し、前記断熱膨張が増進され液化が促進される
そして、前記液化によって、その液滴が液化検出片52に接触すると、液化検出片52が乳白色ないし灰色から半透明または透明に変化する。したがって、作業者は液化検出片52の前記変化を目視観察し確認することで、前述のスロ−ト部50における液滴の有無の観察よりも、容易かつ正確に液化状態を観察できる。
こうして液化した低沸点成分の液滴は、捕集管42の内壁に沿って流下し、折曲部42aの底部に滞留して、液化成分65が捕集される。この状況は図7のようである。
このようにして低沸点成分の液化状態を観察し、液化開始後、前記液滴の発生が停止し、または液化検出片52の透明または半透明色が消失し、代わりに当初の乳白色を観測したところで、前記液化状態の終了ないし停止を確認し、次期分取成分である次低沸点成分または高沸点成分の分取経路に対応する電磁弁、例えば電磁弁56を対応する前記スイッチ16を操作して開弁する。
このようにすると、前記出口ポ−トP1の経路が遮断され、代わりに電磁弁56と排出管49、捕集管43と連結管35および出口ポ−トP2の経路のみが開放され、GC1からのキャリアガスが、前記ヘッドプレスガスとバックプレスガスと共に捕集管43に導入される。したがって、前記低沸点成分が他の分取経路に流入し得ないから、前記成分が他の分取経路に流入する、いわゆるコンタミネ−ションを未然に防止する。
そこで、前記次低沸点成分がトランスファ−ライン2を移動して、マニホルド22に導かれると、前記次低沸点成分がキャリアガスと一緒に出口ポ−トP2から連結管35に送り出され、これが接続ジョイント41を経て捕集管43の上端部に移動する。
作業者は電磁弁56の開弁操作後、透視窓10の内側に位置する捕集管43の中高部を目視観察し、次成分の液化状態を、スロ−ト部50周辺の液滴の有無を観察することで確認する。
実施形態の場合は、液化検出片52の透明若しくは半透明の変化を観察することで、前記確認を容易かつ正確にしている。
こうして液化した次成分の液滴は、捕集管43の内壁に沿って流下し、折曲部43aの底部に滞留して液体成分65が捕集される。
この後、前記次成分の液化状態を観察し、液化開始後、前記液滴の発生が停止し、または液化検出片52の透明または半透明色が消失し、代わりに当初の乳白色を観測したところで、前記液化状態の終了ないし停止を確認し、次期分取成分である、例えば高沸点成分の分取経路に対応する電磁弁、例えば電磁弁57を手動で開弁する。
このようにすると、電磁弁57と排出管49、捕集管44と連結管36および出口ポ−トP3の経路のみが開放され、GC1からのキャリアガスが、前記ヘッドプレスガスとバックプレスガスと共に捕集管44に導入される。したがって、前記低沸点成分が他の分取経路に流入し得ないから、前記成分が他の分取経路に流入する、いわゆるコンタミネ−ションを未然に防止する。
そこで、前記高沸点成分がトランスファ−ライン2を移動して、マニホルド22に導かれると、前記高沸点成分がキャリアガスと一緒に出口ポ−トP3から連結管36に送り出され、これが接続ジョイント41を経て捕集管44の上端部に移動する。
作業者は電磁弁57の開弁操作後、断熱スペ−ス21の内側に位置する捕集管44の上端部を目視観察し、高沸点成分の液化状態を確認する。
この場合、高沸点成分は一般に沸点以下の温度で直ぐに液化するから、中低温オ−ブン11内に位置するスロ−ト部50では既に液化しており、スロ−ト部50における観察は不要になる。
そこで、前記気化状態の高沸点成分が連結管36から、接続ジョイント41を経て捕集管44の上端部に移動すると、捕集管44が断熱スペ−ス21の空気に接触して冷却され液化する。この液化状態は、捕集管44内の液滴の有無を観察することで確認される。
こうして液化した高沸点成分の液滴は、捕集管44の内壁に沿って流下し、液化検出片52およびスロ−ト部50を通過し、折曲部42aの底部に滞留して液体成分65を捕集する。
こうして、前記高沸点成分の液化状態を観察し、液化開始後、前記液滴の発生が停止したところで、前記液化状態の終了ないし停止を確認し、次期分取成分である次高沸点成分の分取経路に対応する電磁弁、例えば電磁弁57を前記スイッチ16を操作して開弁する
以下、分離順に所定の試料成分を液化して捕集管42〜48に採取し、かつGC1の試料成分の分離を終えたところで、前記分取を終了し、ドア10を開けて捕集管42〜48を取り出し、捕集した各液体試料65を回収する。
このように、本発明は分取成分の液化状態を目視観察し、その液化状態の終了を確認して電磁弁を操作し、当該成分の分取を終了し、代わりに次期分取成分の分取に切り換えるようにしたから、当該分取成分を無駄なく分取でき、また異種成分の混入を防止して、コンタミネ−ションのない正確な分取を行なえる。
しかも、分取成分の実際の液化状態を液化開始から終了に亘って目視観察し、確認して分取を行なうようにしたから、分取の時期に遅速の惧れがなく、正確な分取を行なえる。
したがって、従来のようにクロマトグラム情報のみによる分取時期の決定による不合理を解消し、合理的かつ信頼性の高い分取を行なえる。特にこの効果は、分取成分の液化時期が、沸点が高くなるにつれて遅れてくる高沸点成分の分取に有効である。
また、次期分取成分の導入される時間が、現分取成分の導入時期と近い場合は、両方の分取成分が混在している時間があるので、現分取成分を捕集後、液化の終了を確認しないまま、所定の廃液用捕集管へ混在している時間だけ捕集流路を切り替え、開放し導入することもできる。
そして、前記混在時間終了後、次期分取成分の捕集流路を開放することにより、両成分のコンタミネ−ションを防止することができる。
一方、分取時は中低温オーブン11が約0℃近く冷却され、透視窓10の表面に空気中の水分が凝縮して結露が発生し、内部に収容した捕集管42〜48が見辛くなり、前記液化状態の観察が困難になる惧れがある。
このようなとき、デフロッサ−ファン15を駆動し、室内空気(温風)を透視窓10に吹き付けることによって、透視窓10を加温し結露を解消して、所期の透明状態を回復し所期の観察が可能になる。
図10は本発明の実験結果を示し、本発明によるコンタミネ−ション防止効果を示している。
すなわち、図10は、原液21μLを分取装置3に導入し、この後各捕集管42〜48を5mLのアセトンで溶媒脱着させ、1mLへ再濃縮し、個々に1μL注入したクロマトグラムを比較したもので、同図(a)は原液のクロマトグラムを示し、同図(b)は分取後の個々のクロマトグラムを示している。
これらのクロマトグラムを比較すると、同図(b)は各ピ−クが鋭くきれいに分散し、異種成分の混入ないし重なりがなく、コンタミネ−ションのないことを示している。
図11乃至図21は本発明の他の実施形態を示し、前述の実施形態と対応する構成部分に同一の符号を用いている。
このうち、図11および図12は本発明の第2の実施形態を示し、この実施形態は分取装置3に設置した捕集管42〜48のスロ−ト部50と上端部の背後に、緑若しくは黄色または青色のLED等の光源79,80を取り付け、これら各光源79,80を前記電磁弁55〜61のON操作に連動して、対応する捕集管の光源79,80を点灯させ、液滴または液化検出片52の変化状況を見易くし、液化状態の目視観察を容易に行なえるようにしている。
例えば、光源79,80として緑のLEDを点灯すると、低沸点側のスロ−ト部50では液滴が透明になるので確認し易くなり、また液化検出片52は常時は白色で、液滴に接触するとLEDの緑光が透過して、メロンシャ−ベットのようになり確認し易くなる。高沸点側の光源80も同様で、液滴の確認が容易になる。
図13乃至図16は本発明の第3の実施形態を示し、この実施形態は前記液化検出片52を液化検出センサとして実施したものである。
すなわち、前記液化検出片52は石英ガラス製のモノリス構造であり、通常は白色を呈し、液体と接触(保持)すると透明または半透明に変化する。
そこで、その透過光若しくは反射光、または透過率若しくは反射率を検知することにより、液体の保持の有無または反射光の透過した部材の物性を検出させるようにしたものである。
このうち、図13は試料気体を導入可能な導管である、例えば前記捕集管42のスロ−ト部50に、棒状または鼓形状の前記モノリス構造の液化検出片52を嵌め込み、一方、捕集管42の近接位置に、例えば赤色光を照射可能な液化検出センサであるホトセンサを構成する発光器81と、その反射光を受光可能な受光器82とを配置し、該受光器82の受光信号をGC1または分取装置3に内臓したパ−ソナルコンピュ−タ等の演算器83に入力可能にする。
前記演算器83は、前記受光信号の入力を条件に、キャリアガスが導入または通過しているときの情報を基に反射率を演算し、その演算した反射率の信号をモノリスセンサ−信号として、前記GC1の記録計またはパ−ソナルコンピュ−タ5に入力可能にし、これを検出器として或いはモニタリングとして利用可能にする。この場合、反射光がキャリアガス等の気体を通過した場合は、反射媒体にキャリアガスが通過している場合の反射率を基準にして、その基準反射率よりも反射率が上がり、液体を透過した場合は反射率が下がることが確認された。
発明者は前記知見を基に、実際にモノリスセンサ−信号とクロマトグラム(クロマトデ−タ)との整合性を検討したところ、図15のような結果を得られた。
すなわち、試料成分としてアセトン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、リモネンを使用し、それらをそれぞれ1μLずつGC1のパックドカラムに全量注入し、分取部のスプリットを5:30の条件で分取し、前記カラムで分離した成分をFIDで検出し、その検出信号に基いて、図15のようなクロマトグラムを得た。
一方、分取装置3において、対応する捕集管42〜48のスロ−ト部50に赤色光を照射し、その反射光を刻々と演算器83に入力し、その反射率を演算して、その演算した反射率を前記記録計に入力し、これをモノリスセンサ−信号として前記クロマトデ−タにプロットした。
そこで、前記図15を検証すると、各試料のピ−ク幅の略中央位置で、モノリスセンサ−信号が+側に突出した明確なピ−クを形成している。
この場合、前記実験ではスプリット比が5:30で、試料成分の量が非常に少量であるため、最も液化し易いリモネンのピ−クのみに液化が認められ、中央位置で一側に突出が見られた。また、どの成分もモノリスセンサ−信号がクロマトグラムのピ−ク位置に符合して現われることが確認された。
したがって、この場合には前記スロ−ト部50にキャリアガス等の気体試料が導入され若しくは通過したことが示唆され確認できるから、この後の分取等の分析開始が告知可能になり、また前記モノリスセンサ−信号を基に分析機器等を作動することによって、従来のFID等の検出器に代わって、分析システムの合理化と自動化を構築することが可能になる。
前記図15は換言すれば、クロマトグラムの代わりに、前記モノリスセンサ−信号を目安に分取が可能であることが示唆される。
すなわち、前記モノリスセンサ−信号をモニタリングし、その突起部位置で前述の電磁弁を開弁すれば、前述の実施形態で目的成分の分取が可能になり、そのようにモノリスセンサ−信号を利用することによって、モノリスセンサ−信号が従来の検出器と同等に機能し、前記検出器を省略できることを示唆している。
一方、図16は図15と同一の試料を用い、その試料の量を10μLに増量した以外は、同一の条件で実験した結果を示している。
この場合は、図15に比べ試料の量を増量しているから、分取部で液化され、これがクロマトグラムのピ−ク幅の略中央位置で−側に突出して現われ、前述したモノリスセンサ−信号の特徴を証明している。したがって、前記モノリスセンサ−信号を基に従来のクロマトグラム情報若しくは検出器の代わりに、分取時期を決定し分取可能になる。
また、図14は図13の応用形態で、捕集管42のスロ−ト部50を挟んで赤色光を照射可能な発光器81と、その透過光を受光可能な受光器82とを配置し、該受光器82の受光信号をGC1または分取装置3に内臓したパ−ソナルコンピュ−タ等の演算器83に入力可能にする。
前記演算器83は、前記受光信号の入力を条件に、予め記憶した情報を基に透過光の光量を演算し、その演算した光量の信号をモノリスセンサ−信号として、前記GC1の記録計またはパ−ソナルコンピュ−タ5に入力可能にし、分取部における分取成分の液化の有無を判別可能にし、分取の当否や液化時間を正確に確認可能にしている。
図17および図18は本発明の第4の実施形態を示し、この実施形態は捕集管84の他の実施形態を示している。すなわち、捕集管84を前述のようにし字形状またはU字形状に形成する代わりに、略直管状に形成し、該捕集管84の下端部側を大容量の貯留管85に収容し、該貯留管85の上端部にレデュ−シングユニオン86を取り付けている。
このうち、図17では三方のレデュ−シングユニオン86を使用し、該ユニオン86に捕集管84を支持し、側部に排出管49の一端を取り付けている。
また、図18では通常のレデュ−シングユニオン86を使用し、該ユニオン86の同軸上に排出管49の一端を取り付けている。
何れの場合も貯留管85に大量の廃液を貯留可能にし、大容量のパックドカラムに対応可能にしている。
図19乃至図21は本発明の第5の実施形態を示し、この実施形態は前述の第4の実施形態を応用し、透視窓10の内側に略直管状の捕集管84を配置し、該管84の上部にスロ−ト部50を形成し、該スロ−ト部50にモノリス構造の液化検出片52を配置し、該検出片52の直下に測温センサ87を配置している。 この場合、液化検出片52を省略し、スロ−ト部50の直下に測温センサ87を配置することも可能であり、そのようにすることで構成の簡潔化を図れる。 実施形態では前記測温センサ87として、温度変化を電気的変化量、この場合は電気抵抗率の変化として検出可能で、比抵抗が大きく、その変化が大きいサ−ミスタ素子を用い、その導線88を捕集管84の下端から引き出し、これをレデュ−シングユニオン86のナット側から導出し、該導出部で前記導線88を適宜手段で固定している。
そして、前記測温センサ87の信号を演算器83に入力し、該演算器83は前記信号入力を条件に予め記憶された演算情報を基に分取成分の液化状態の有無を判断し、その液化状態の判定ないし検出信号を所定の電磁弁55〜61に出力可能にしている。 前記電磁弁55〜61は前記信号によって開弁し、対応する分取経路に介挿した捕集管にキャリアガスを導入して、所定の分取成分を導入可能にしている。 したがって、前述の液化状態の目視確認に比べ、液化状態の確認を自動的かつ正確に行なえ、電磁弁55〜61の開閉を自動制御して、省力化と分析コストの低減並びに遠隔制御の実現を図れるとともに、前述のような光源79,80を省略でき、その分製作費の低減を図れる。 更に、前記演算器83は分取成分の到達を検知し、その到達時間を記憶回路に記録する このようにすることで、例えば連続して分取する場合、前記記録された時間の変動を検知することによって、毎回の分取の信憑性を判断する指標となり、またその到達時間を基にして目的成分の分画時間の補正に用いることができる。
前記実施形態において、分取成分である気化状態の低沸点成分がスロ−ト部50へ移動し、液化検出片52のスル−ポア53を通過すると、断熱膨張が促進されて液化され、液化直後にサ−ミスタ素子87に接触する。 この場合、前記分取成分は気体からの液化直後で発熱しているため、サ−ミスタ素子87の温度が上がり、サ−ミスタ素子87の電気抵抗率が下がってピークが形成される。この後、再気化が起こる場合もあり、気化時にサ−ミスタ素子87の表面の熱を奪われることにより、サ−ミスタ素子の電気抵抗率が上がり、前記とは逆極性のピークが形成される
そして、この抵抗率を電圧に変換しピークを形成する電気回路によって、ピーク極性も切り替えられるようにしてある。なお、液滴が直接触れない場合も同じ周囲温度を測温しているので同じ結果が得られる。
また、この場合、液滴に直接触れず、液化検出片52に対応する捕集管84の外面にサーミスタ素子87を貼り付けることによっても、変化幅は小さいが同じピークが得られると考えられる。したがって、前記ピークによって、前記液化状態が検出可能になる。
この液化状況は、前述のように液化検出片52の外観的な変化によっても目視確認できる。
そこで、発明者は、試料成分としてヘキサン1μLを使用し、これをパックドカラムに注入し、該カラムで分離した成分をFIDで検出し、その検出信号に基いてクロマトグラム(図示略)をモニタリングデ−タとして作成した。 一方、捕集管84のスロ−ト部50に測温センサ87を図19のように配置して、前記測温センサ87であるサ−ミスタ素子の電気抵抗率の変化に伴う電位差を測定し、この電位差の変化を分析時間と連関させて分布したところ、図20のような実験デ−タを得た。
前記実験デ−タ中、そのピ−ク立ち上がり位置(a)で電位差が急激に上昇しているが、これはサ−ミスタ素子87の電気抵抗率が急速に低下し、サ−ミスタ素子87の温度が急速に上昇したと考えられる。
そして、その原因として、分取成分がスロ−ト部50および液化検出片52を移動して断熱膨張され、かつこれが液化して、その液滴がサ−ミスタ素子87に接触した際、前記分取成分が液化に伴ない放出した熱を吸収したことによる、と考えられる。
したがって、前記ピ−ク立ち上がり位置(a)で分取成分が液化したと推定されるから、前記位置(a)によって分取成分の液化状態が検出可能であることが確認された。
なお、前記液化後は再気化が起こり、サ−ミスタ素子87の表面が熱を奪われ温度が下降するため、電気抵抗率が上がって、導線88の端子間電圧が低下し、前記ピ−クが逆転する。この状況は図21のようで、図中のピ−ク立ち下がり位置(b)で前記再気化状態が検出される。この傾向は、分取成分の導入量が多い程、顕著に表われることが確認された。
このように前記第5の実施形態は、前記FIDによるモニタリング後、分取(分画)時間を決定し、また前記測温センサ87によって、前記ピ−クおよびその到達時間だけを毎回確認することで、前記分取の信憑性と信頼性を高めた指標を得られる。 したがって、前記クロマトグラムの代わりに、前記測温センサ信号を利用した分取が可能になり、FIDを省略した分析システムの構築を促せることとなる。 一方、GCを利用して分析および分画を行なう場合、何らかの理由で分取時間がずれる場合がある。特に自動分画する場合、目的の試料をうまく分画できない事態が起こるが、前記測温センサ信号によるピ−ク到達時間を基に、分画時間を自動的に補正することによって、確実な分画が可能になる。
なお、第5の実施形態の測温センサ87は、温度変化を電気的変化量として電気抵抗率の変化を検出可能にしたものを用いているが、この他に電気的変化量として、熱起電力を検出可能にしたものを用いることも可能である。
このように、本発明は、例えば食品や香料等の試料の分取に好適で、クロマトグラフで分離された試料のコンタミネ−ションを防止し、目的の試料を確実に分取するとともに、分離された試料の実際の液化時期を目視で確認し、分取のタイミングを正確かつ確実に確認し、クロマトグラムからの情報のみによる分取の遅れを防止し、信頼性の高い分取を実現するとともに、前記目視確認の正確性と信頼性を向上でき、しかも気体試料の導入ないし液化状態を合理的に検出し得、分取方法および分取装置並びに液化判定装置に好適である。
本発明の分取装置とモニタリング用パ−ソナルコンピュ−タの設置状況を示す正面図である。 図1に示す分取装置の右側面図である。 図1に示す分取装置内部の配管状況を拡大して示す正面図である。 図2の要部を拡大して示す部分断面図で、デフロッサ−ファンの配置状況を示している。 図1に示す分取装置に適用したキャリヤ−ガス導管およびマニホルド、捕集管等の配管状況を拡大して示す配管図である。 図5の要部を示す配管図である。
本発明の分取装置に適用した捕集管と液化判定装置の要部を拡大して示す断面図である。 図7の要部のスロ−ト部を拡大して示す断面図である。 図8のA−A線に沿う断面図である。 本発明の分取装置によるコンタミネ−ション防止効果の実験図で、(a)は原液のクロマトグラムを示し、(b)は本発明装置による同試料のクロマトグラムを示している。
本発明の第2の実施形態に適用した液化判定装置の要部を拡大して示す断面図である。 図11の要部のスロ−ト部を拡大して示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に適用した液化判定装置の要部を拡大して示す断面図である。 本発明の第3の実施形態に適用した液化判定装置の要部を拡大して示す断面図である。
本発明の第3の実施形態に適用した液化判定装置の実験図で、モノリスセンサ−信号とクロマトグラムとのタイミングの整合性を示している。 本発明の第3の実施形態に適用した液化判定装置の実験図で、モノリスセンサ−信号とクロマトグラムとのタイミングの整合性を示し、図15よりも試料を増量して実験している。 本発明の第4の実施形態に適用した捕集管の要部を拡大して示す断面図である。 本発明の第4の実施形態に適用した捕集管の要部を拡大して示す断面図である。
本発明の第5の実施形態の要部を示す断面図で、捕集管のスロ−ト部に測温センサを配置し、その電気信号を基に分取成分の液化状態を判定し、その液化判定信号によって捕集管の経路に介挿した電磁弁を開閉制御可能にしている。 本発明の第5の実施形態に適用した測温センサによる電気信号(電気抵抗率ないし検出電圧)を示す実験デ−タである。 本発明の第5の実施形態に適用した測温センサによる電気信号(電気抵抗率ないし検出電圧)を示す別の実験デ−タである。
符号の説明
3 分取装置
10 覗き窓
11 中低温オ−ブン
15 デフロッサ−ファン
21 覗きスペ−ス(断熱スペ−ス)
42〜48 捕集管、導管
50 スロ−ト部(液化部)
52 液化検出片
55〜64 開閉弁(電磁弁)
79,80 光源(LED)
81 ホトセンサ/液化検出センサ(発光器)
82 ホトセンサ/液化検出センサ(受光器)
83 演算器
87 液化検出センサ(測温センサ)

Claims (26)

  1. カラムで分離した試料成分中の目的の分取成分を分取装置に導入し、前記目的の分取成分を所定の捕集管に導入して液化し分取する分取方法において、前記捕集管に導入した分取成分の液化状態を確認または検出して分取することを特徴とする分取方法。
  2. 前記分取成分の液化状態を、目視で確認し、または液化検出センサで検出する請求項1記載の分取方法。
  3. 前記捕集管に導入した分取成分を断熱膨張させて液化させる請求項1記載の分取方法。
  4. 前記捕集管に導入した分取成分の液化終了を確認または検出後、次期分取成分の捕集流路を開放し、次期分取成分を所定の捕集管に導入させる請求項1記載の分取方法。
  5. 前記捕集管の上流側から所定圧のキャリアガスを導入する請求項1記載の分取方法。
  6. 前記捕集管の上流側から所定圧のキャリアガスを導入するとともに、前記捕集管の下流側から所定圧のキャリアガスを導入する請求項5記載の分取方法。
  7. 前記液化検出センサが、捕集管内の液化部における反射光を検出可能なホトセンサ、または捕集管内の液化部における温度変化を電気的信号として検出可能な測温センサである請求項2記載の分取方法。
  8. カラムで分離した試料成分中の目的の分取成分をキャリアガスを介して導入し、該分取成分を液化し、かつその液化成分を採取可能な捕集管を備えた分取装置において、前記捕集管の少なくとも一箇所にスロ−ト部を有する液化部を設け、該スロ−ト部を移動する分取成分を断熱膨張可能にしたことを特徴とする分取装置。
  9. 前記液化部を外部から透視可能にした請求項8記載の分取装置。
  10. 前記液化部に臨ませて覗き窓または覗きスペ−スを設けた請求項8記載の分取装置。
  11. 前記スロ−ト部にモノリス構造の液化検出片を設け、該液化検出片が液化した分取成分を保持した際、変色可能にした請求項8記載の分取装置。
  12. 前記液化部の近接位置に、光源または液化検出センサを設置した請求項8記載の分取装置。
  13. 前記液化検出センサが、捕集管内の液化部における反射光を検出可能なホトセンサ、または捕集管内の液化部における温度変化を電気的信号として検出可能な測温センサである請求項12記載の分取装置。
  14. 前記ホトセンサは、液化検出片に光を照射可能な発光器と、前記液化検出片からの反射光を検出可能な受光器とを備え、前記受光器の検出信号により分取成分導入下の液化検出片の反射率を演算し、該演算した反射率を介し前記分取成分の液化状態を検出可能にし、該検出信号を介し次期分取成分の流路を開放し、分取可能にした請求項13記載の分取装置。
  15. 前記測温センサは、測温部の温度変化を電気的信号として検出可能に設け、該検出信号を入力可能な演算器を設け、該演算器により分取成分の液化状態を検出し、該検出信号を介し次期分取成分の流路を開放し、分取可能にした請求項13記載の分取装置。
  16. 前記液化検出信号を介し、分取成分の流路に介挿した開閉弁を開閉可能に設けた請求項14または請求項15記載の分取装置。
  17. 前記覗き窓の内側に中低温オ−ブンを設け、前記覗き窓の外側にデフロッサ−ファンを配置し、前記覗き窓の外面に送風可能にした請求項10記載の分取装置。
  18. 前記分取成分の略液化終了時期を目視確認後、前記開閉弁を開弁可能にした請求項8記載の分取装置。
  19. 前記開閉弁の開弁時に前記光源を点灯可能にした請求項12記載の分取装置。
  20. 前記捕集管の上流側から所定圧のキャリアガスを導入可能にした請求項8記載の分取装置。
  21. 前記捕集管の上流側から所定圧のキャリアガスを導入可能にするとともに、前記捕集管の下流側から所定圧のキャリアガスを導入可能にした請求項20記載の分取装置。
  22. 気体試料を導入可能な導管を垂直に配置し、該導管の少なくとも一箇所にスロ−ト部を有する液化部を設け、該スロ−ト部を移動する気体試料を断熱膨張可能に設け、前記液化部に臨ませて液化検出センサを配置したことを特徴とする液化判定装置。
  23. 前記スロ−ト部にモノリス構造の液化検出片を設けた請求項22記載の液化判定装置。
  24. 前記液化部を外部から透視可能に設けた請求項22記載の液化判定装置。
  25. 前記液化検出センサが、前記液化部における反射光を検出可能なホトセンサ、または前記液化部における温度変化を電気的信号として検出可能な測温センサである請求項22載の液化判定装置。
  26. 前記測温センサを前記液化検出片の直下に配置した請求項22または請求項25記載の液化判定装置。
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