JP4559714B2 - アルケンの製造方法、硫化水素の製造方法、アルカンの脱水素方法、および触媒 - Google Patents

アルケンの製造方法、硫化水素の製造方法、アルカンの脱水素方法、および触媒 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、アルケンの製造方法に関する。また、本発明は、硫化水素の製造方法に関する。また、本発明は、アルカンの脱水素方法に関する。また、本発明は、これらの方法に用いる触媒に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、プロピレンやイソブチレンに代表されるアルケンの需要が増えている。
そこで、ここまで燃料としての利用にとどまっているC3、C4等のアルカンを原料としてプロピレンやイソブチレン、あるいはn−ブテン等のアルケンを製造することが各種試みられている。
【0003】
このようにアルカンを原料としてアルケンを製造する方法としては、触媒存在下での接触脱水素反応による方法が従来から有効な方法として知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
また、そのための脱水素触媒としては、白金族金属を含む不均質触媒が従来開示されている。白金族金属触媒に関する従来技術の代表は米国特許第3,531,543号、第3,745,112号、第3,892,657号、第3,909,451号、第4,101,593号、第4,210,769号、第4,329,258号、第4,363,721号、第4,438,288号および英国特許第1,499,297号である。
【0005】
また、シリカ、アルミナ、ゼオライト、活性炭などの担体上に金属や金属酸化物などの活性物質を担持させたものが従来から用いられ、特に酸化クロム/アルミナ触媒がよく用いられている(例えば米国特許第4581339号)。米国特許第4,438,288号公報は、多孔質支持材料における白金族金属およびアルカリもしくはアルカリ土類金属成分を触媒として使用する脱水素化法を記載している。開示された多孔質支持材料としてはシリカライトがある。
【0006】
しかし、従来の工程ではいくつかの固有の欠点をもっている。すなわち、(a) 脱水素反応が吸熱反応であり、高い熱供給を必要とする、(b)アルケンの収率が、アルカンとアルケンとの化学平衡に限定される。したがって、一般に炭化水素の脱水素化は、高温(450〜680℃)で行われ、このためコーク生成(触媒上への炭素析出)による触媒劣化がしばしば見られる。
【0007】
慣用改良方法としては、スチーム、メタンおよび二酸化炭素等の希釈剤を使用することがある(例えば、米国特許第4,926,005号及び第4,788,371号)。また、触媒上への炭素析出を抑制するため、水素ガスを添加することもある(例えば、USP第4,032,589号)。スチーム又は水素のいずれかを反応ガスに添加する。スチームは、その触媒床を通しての熱伝導を改善し、そしてその触媒上の炭素の付着を減少させる。これ故、それが希釈剤としても使用されてきた。また、水素の働きは、希釈剤としてのもの及びその触媒上の炭素の付着を減少させるためのものである。
【0008】
しかし、これらの改良法のいずれも、エネルギーの高インプットを必要とし、そして大量の熱を供給するために設計された触媒反応器の投資額は、非常に高い。そのうえ、慣用方法は、速い触媒の失活を示し、そのため、高価で且つ複雑な触媒の再生は、その装置及びその工程に設計されなければならない。
【0009】
より低い反応温度で、脱水素反応を行えば、以上のような問題が解決できると考えられる。近年、アルカンとともに少量の酸素を反応器に導入し、脱水素によって生成した水素を酸化し、発熱反応を利用して、または脱水素反応平衡をシフトさせ、より効率的にアルケンを製造することも試みられた(例えば、特許文献1参照)。この方法より、酸化脱水素反応は、より低い温度で(350〜550 ℃)行われる。
【特許文献1】
特開平7−145086号公報
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、炭化水素と酸素との部分酸化反応を制御することは難しい。また、生成物の一つである水素は燃焼され、利用価値がほとんどない水になってしまうという問題がある。
【0011】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、アルケンの新規な製造方法、硫化水素の新規な製造方法、アルカンの新規な脱水素方法、およびこれらの方法に用いる新規な触媒を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のアルケンの製造方法は、1分子当たり2〜5個の炭素原子を含有するアルカンの群から選ばれる1種またはいずれかの混合物と、単体硫黄または硫黄含有化合物の群から選ばれる1種または混合物とを、固体触媒の存在下で反応させる方法であり、前記単体硫黄は、溶融した単体硫黄であり、前記硫黄含有化合物は、ポリスルフィドである方法である。
【0013】
ここで、アルカンは、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、または2−メチルブタンであることが好ましい。また、アルカンは、イソブタンであることがさらに好ましい。また、固体触媒は、遷移金属を含有することが好ましい。また、遷移金属は、モリブデン、タングステン、クロム、またはニケッルの群から選ばれる1種または数種を含有することが好ましい。また、触媒は、アルミナ、シリカ、チタニア、活性炭、または酸化亜鉛の群から選ばれる1種またはいずれかの混合物を担体として用いることが好ましい。
【0014】
本発明の硫化水素の製造方法は、1分子当たり2〜5個の炭素原子を含有するアルカンの群から選ばれる1種またはいずれかの混合物と、単体硫黄または硫黄含有化合物の群から選ばれる1種または混合物とを、固体触媒の存在下で反応させる方法であり、前記単体硫黄は、溶融した単体硫黄であり、前記硫黄含有化合物は、ポリスルフィドである方法である。
【0015】
ここで、アルカンは、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、または2−メチルブタンであることが好ましい。また、アルカンは、イソブタンであることがさらに好ましい。また、固体触媒は、遷移金属を含有することが好ましい。また、遷移金属は、モリブデン、タングステン、クロム、またはニケッルの群から選ばれる1種または数種を含有することが好ましい。また、触媒は、アルミナ、シリカ、チタニア、活性炭、または酸化亜鉛の群から選ばれる1種またはいずれかの混合物を担体として用いることが好ましい。
【0016】
本発明のアルカンの脱水素方法は、1分子当たり2〜5個の炭素原子を含有するアルカンの群から選ばれる1種またはいずれかの混合物と、単体硫黄または硫黄含有化合物の群から選ばれる1種または混合物とを、固体触媒の存在下で反応させる方法であり、前記単体硫黄は、溶融した単体硫黄であり、前記硫黄含有化合物は、ポリスルフィドである方法である。
【0017】
ここで、アルカンは、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、または2−メチルブタンであることが好ましい。また、アルカンは、イソブタンであることがさらに好ましい。また、固体触媒は、遷移金属を含有することが好ましい。また、遷移金属は、モリブデン、タングステン、クロム、またはニケッルの群から選ばれる1種または数種を含有することが好ましい。また、触媒は、アルミナ、シリカ、チタニア、活性炭、または酸化亜鉛の群から選ばれる1種またはいずれかの混合物を担体として用いることが好ましい。
【0018】
本発明の触媒は、1分子当たり2〜5個の炭素原子を含有するアルカンの群から選ばれる1種またはいずれかの混合物と、単体硫黄または硫黄含有化合物の群から選ばれる1種または混合物とから、アルケンを製造する反応に用いる触媒であり、前記単体硫黄は、溶融した単体硫黄であり、前記硫黄含有化合物は、ポリスルフィドであり、前記触媒は、遷移金属を含有し、前記遷移金属は、モリブデン、タングステン、クロム、またはニケッルの群から選ばれる1種または数種を含有するものである。
【0019】
ここで、アルカンは、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、または2−メチルブタンであることが好ましい。また、アルカンは、イソブタンであることがさらに好ましい。また、触媒は、アルミナ、シリカ、チタニア、活性炭、または酸化亜鉛の群から選ばれる1種またはいずれかの混合物を担体として用いることが好ましい。
【0020】
本発明の触媒は、1分子当たり2〜5個の炭素原子を含有するアルカンの群から選ばれる1種またはいずれかの混合物と、単体硫黄または硫黄含有化合物の群から選ばれる1種または混合物とから、硫化水素を製造する反応に用いる触媒であり、前記単体硫黄は、溶融した単体硫黄であり、前記硫黄含有化合物は、ポリスルフィドであり、前記触媒は、遷移金属を含有し、前記遷移金属は、モリブデン、タングステン、クロム、またはニケッルの群から選ばれる1種または数種を含有するものである。
【0021】
ここで、アルカンは、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、または2−メチルブタンであることが好ましい。また、アルカンは、イソブタンであることがさらに好ましい。また、触媒は、アルミナ、シリカ、チタニア、活性炭、または酸化亜鉛の群から選ばれる1種またはいずれかの混合物を担体として用いることが好ましい。
【0022】
本発明の触媒は、1分子当たり2〜5個の炭素原子を含有するアルカンの群から選ばれる1種またはいずれかの混合物と、単体硫黄または硫黄含有化合物の群から選ばれる1種または混合物とを反応させる、アルカンの脱水素反応に用いる触媒であり、前記単体硫黄は、溶融した単体硫黄であり、前記硫黄含有化合物は、ポリスルフィドであり、前記触媒は、遷移金属を含有し、前記遷移金属は、モリブデン、タングステン、クロム、またはニケッルの群から選ばれる1種または数種を含有するものである。
【0023】
ここで、アルカンは、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、または2−メチルブタンであることが好ましい。また、アルカンは、イソブタンであることがさらに好ましい。また、触媒は、アルミナ、シリカ、チタニア、活性炭、または酸化亜鉛の群から選ばれる1種またはいずれかの混合物を担体として用いることが好ましい。
【0024】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
まず、アルケンの製造方法、硫化水素の製造方法、およびアルカンの脱水素方法にかかる発明の実施の形態について説明する。
【0025】
本発明者等は、鋭意研究した結果、固体触媒の存在下で、アルカンと硫黄(および(または)硫黄含有化合物)を同時に導入することによって、アルカンの脱水素によりアルケンを生成し、アルカンの脱水素で生成した水素をさらに硫黄と反応して、同時に硫化水素を生成することができる手段となることを見出し、本発明に到達した。
【0026】
本発明は、イソブタンの脱水素に特に関連して記載されているが、これに限定されるものではなく、その他のアルカンに適用することができる。
【0027】
1分子当たり2〜5個の炭素原子を含有するアルカンの群から選ばれる1種またはいずれかの混合物、すなわち1分子当たり2〜5個の炭素原子を含有する任意のアルカン(直鎖状アルカンまたは分枝状アルカンまたはそれらの混合物)は本発明における原料アルカンとして用いることができる。
【0028】
アルカンは、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、または2−メチルブタンの群から選ばれる1種またはいずれかの混合物が好ましい。プロパン、n−ブタン、またはイソブタンの群から選ばれる1種またはいずれかの混合物がさらに好ましい。イソブタンがまたさらに好ましい。
【0029】
本発明では、単体硫黄または硫黄含有化合物の群から選ばれる1種または混合物を用いることができる。
【0030】
単体硫黄は、加熱溶融して用いるか、溶媒に溶解した溶液として用いることができる。溶媒としては、二硫化炭素、ジメチルジスルフィド、ポリスルフィド類および芳香族性溶媒の群から選ばれる一種またはいずれかの混合物を用いることができる。
【0031】
硫黄含有化合物としては、ポリスルフィドを用いることができる。ポリスルフィドは具体的には、ジイソブチルジスルフィド、ジイソブチルトリスルフィド、ジイソブチルポリスルフィド、bis-1,1,3,3-テトラメチルブチルポリスルフィドの群から選ばれる一種またはいずれかの混合物を用いることができる。
【0032】
本発明の反応系では、不活性ガスを導入することができる。不活性ガスとしては、窒素、ヘリウム、アルゴンの群から選ばれる一種またはいずれかの混合物を用いることができる。反応系に不活性ガスを導入することにより、より正確に反応温度を制御でき、アルカンの過剰脱水素によるコークの生成を抑制できるため、触媒寿命を長く保つという利点がある。
【0033】
反応温度は、200〜650℃の範囲内にあることが好ましい。反応温度が200℃以上であると、単体硫黄の融点が約120℃で、硫黄が液体になるため、液体ポンプで反応試料である硫黄の反応器への供給が可能であること、または一定の反応速度を維持するため、ある程度の反応温度が必要であるからである。また、高温ではアルカンの過剰脱水素によるコークの生成が著しくなり、触媒の失活は激しくなるため、650℃以下にする必要があるからである。
【0034】
反応温度は、300〜460℃の範囲内にあることがさらに好ましい。反応温度が300℃以上であると、反応速度がある程度維持できるという利点がある。
反応温度が460℃以下であると、アルケンおよび硫化水素への選択性がよく、コークの生成も抑制できるという利点がある。
【0035】
硫黄(ポリスルフィドの場合は含有する硫黄)に対するアルカンのモル比は、0.1〜10の範囲内にあることが好ましい。硫黄に対するアルカンのモル比が0.1以上であると、より高いアルカンの脱水素反応速度が得られるという利点がある。硫黄に対するアルカンのモル比が10以下であると、高いアルケンおよび硫化水素への選択性が維持できるという利点がある。
【0036】
硫黄(ポリスルフィドの場合は含有する硫黄)に対するアルカンのモル比は、0.2〜3の範囲内にあることがさらに好ましい。硫黄に対するアルカンのモル比が0.2以上であると、さらに高いアルカンの脱水素反応速度が得られるという利点がある。硫黄に対するアルカンのモル比が3以下であると、過剰脱水素反応によるコークの生成が抑制でき、アルケンおよび硫化水素を高選択的に生成できるという利点がある。
【0037】
GHSV(反応ガス毎時空間速度)は、100〜10000h-1の範囲内にあることが好ましい。
【0038】
GHSVは、400〜5000h-1の範囲内にあることがさらに好ましい。
【0039】
反応の形式は特に限定されない。通常は、バッチ式装置や流通式装置(固定床、移動床、流動床等)の種々のプロセスから選択できるが、流通式固定床が好ましい。
【0040】
反応の圧力は、0.1〜1MPaの範囲内にあるが、0.1〜0.3MPaが好ましい。常圧であることがさらに好ましい。
【0041】
脱水素反応の生成物は主にモノオレフィン(アルケン)である。副産物はCS2、チオフェン、アルカンメルカプタンおよびジオレフィン等である。
【0042】
プロパンが原料アルカンとして用いられる場合、主にプロピレンが生成され、n−ブタンが用いられる場合、主にブテン−1およびブテン−2が形成され、イソブタンが原料アルカンとして用いられる場合、主にイソブテンが形成され、n−ペンタンが用いられる場合、主にペンテン−1およびペンテン−2が形成され、そして2−メチルブタンが用いられる場合、主に2−メチルブテン−1および2−メチルブテン−2が生成される。いずれの場合においても、反応した硫黄の大部分が硫化水素になる。
【0043】
形成されたモノオレフィン状炭化水素および硫化水素は、任意の適当な方法、例えば(好ましくは低温および高圧で)分別蒸留によって、または周知の吸着/脱着方法によって、または膜分離技術によって、脱水素反応の反応生成物混合物の他の成分から分離された後に、回収することができる。
【0044】
未反応の原料アルカンは、他の反応生成物の成分から分離された後、反応器に再循環することができる。
【0045】
つぎに、触媒にかかる発明の実施の形態について説明する。
【0046】
本発明の触媒は、1分子当たり2〜5個の炭素原子を含有するアルカンの群から選ばれる1種またはいずれかの混合物と、単体硫黄または硫黄含有化合物の群から選ばれる1種または混合物との反応に用いる固体触媒であり、アルカンの脱水素により、アルケンを製造するとともに硫化水素を製造する反応に用いる固体触媒である。
【0047】
固体触媒は、アルカンを脱水素してアルケンにすることのできる触媒の中から適宜選択して使用することができる。このような固体触媒は、公知のものの中から適宜選択することができるが、遷移金属酸化物触媒が好ましい。
【0048】
固体触媒は、遷移金属を含有している。遷移金属は、モリブデン、タングステン、クロム、ニケッル、コバルト、鉄、貴金属、バナジウム、マンガン、亜鉛の群から選ばれる1種または数種を含有する。
【0049】
遷移金属の量は酸化物換算で0.1〜50質量%の範囲内であれば良い。酸化モリブデンであれば3〜30質量%、酸化タングステンであれば10〜50質量%、酸化クロムであれば5〜30質量%の範囲が好ましい。
【0050】
担持金属が複数の遷移金属の混合物である場合にそれぞれの遷移金属酸化物の担持量は1質量%〜40質量%の範囲内であれば良い。
遷移金属は担体に単層程度担持する範囲が好ましい。
【0051】
触媒は、担体として、アルミナ、シリカ、チタニア、活性炭、酸化亜鉛、ジルコニア、の群から選ばれる1種またはいずれかの混合物を用いることができる。
【0052】
担体の粒径は適宜選択できるが、触媒層での圧力損失が大きくならない程度の粒径を有する限りにおいて比較的小さいものが好ましい。また、触媒強度と取り扱いの点より円柱形ペレット状がさらに好ましい。
【0053】
担持方法については、含浸法またはイオン交換法が好ましく、担持する金属化合物を複数回に分けて含浸しても良いが、一度に行うのが効率的である。担持金属化合物は調製する触媒質量の0.5〜100倍の質量の純水を用いて溶解させてやればよいが、担持金属の分散率を高めるために1〜10倍の範囲が好ましい。溶解度の低い担持金属化合物を用いる場合には、硝酸やアンモニア水等を加えてもかまわないが、含浸液の安定性を考慮するとpH3〜11の範囲内が好ましい。含浸後、通常20〜200℃(好ましくは100〜120℃)の範囲内で、1〜12時間(好ましくは2〜6時間)乾燥させる。その後、300〜1100℃(好ましくは400〜800℃)で2〜30時間(好ましくは3〜12時間)焼成する。
【0054】
これらの触媒はもちろんそのまま使用できるが、使用前に予備処理して、より高い活性が得られる。予備処理として、これらの触媒を反応器に詰めて、水素ガス、または0.1〜15体積%の硫化水素を含む水素ガスを流し、200〜600℃(好ましくは350〜450℃)の範囲内で、0.1〜1.0MPa(好ましくは0.1〜0.3MPa)、1〜12時間(好ましくは2〜5時間)処理させる。
【0055】
以上のことから、本発明は、固体触媒の存在下、1分子当たり2〜5個の炭素原子を含有する少なくとも1種のアルカンを脱水素して少なくとも1種のアルケンを製造する方法であり、酸素の代わりに硫黄を用いることにより温和なアルカンのアルケンへの脱水素ができ、また同時に硫化水素が製造できる。
【0056】
本発明は、固体触媒の存在下、アルカンとともに硫黄(および(または)硫黄含有化合物)を反応器に導入し、アルカンの脱水素で生成した水素をさらに硫黄と反応させ、硫化水素を生成する発熱反応を利用することによって、より低い温度でアルカンの脱水素反応を行い、アルケンと硫化水素の製造ができる。高温によるコークの生成を抑制できる。
【0057】
本発明は、アルケンのより高い収率、より高いアルケンへの選択性、より低い操作温度、より低い熱インプット及びより簡単な装置を実現できる。原料であるアルカンとして都市ガスを使用することができる。触媒は、貴金属を使用しないので、触媒のコストを低減することができる。
【0058】
なお、本発明は上述の実施の形態に限らず本発明の要旨を逸脱することなくその他種々の構成を採り得ることはもちろんである。
【0059】
【実施例】
つぎに、本発明にかかる実施例について具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではないことはもちろんである。
【0060】
固体触媒の製造方法について説明する。
【0061】
実施例1
触媒組成としてMoO3が20質量%となるように(ただし担体8.4g)モリブデン酸アンモニウム4水和物((NH46Mo724・4H2O)をビーカーに入れ、10mlの純水で完全に溶解させてモリブデン酸アンモニウム水溶液を調製する。そこにγ−アルミナ担体(25〜80メッシュ)を入れ、振蕩しながらサンドバスで加熱し水分を蒸発させてモリブデン酸アンモニウムを含浸させる。さらに120で2時間乾燥させた後、700で4時間焼成して20質量%モリブデン−アルミナ触媒(MoO3/Al23)10gを得た。これを触媒Aとする。
【0062】
実施例2、3、4
実施例1と同様にタングステン酸アンモニウム5水和物((NH4104112・5H2O)を用い、19.3質量%WO3/Al23(触媒B)、硝酸クロム(Cr(NO33)を用い、11質量%CrO3/Al23(触媒C)、22質量%CrO3/Al23(触媒D)、をそれぞれ調製した。
【0063】
実施例5
γ−アルミナ担体の代わりに活性炭担体を使用し、実施例1と同様に16質量%MoO3/C(触媒E)を調製した。
【0064】
実施例6
実施例1と同様にモリブデン酸アンモニウム4水和物((NH46Mo724・4H2O)と硝酸ニッケル6水和物(Ni(NO32・6H2O)を用い、触媒組成としてMoO3 が16質量%と、NiとMoのモル比(Ni/Mo)を0.4になるように0.4NiMoO3/Al23(触媒F)を調製した。
【0065】
実施例7、8
実施例6と同様にタングステン酸アンモニウム5水和物((NH4104112・5H2O)と硝酸ニッケル6水和物(Ni(NO32・6H2O)を用い、触媒組成としてWO3が27質量%と、NiとWのモル比(Ni/W)を0.4になるように0.4NiW/Al23(触媒G)を、硝酸クロム(Cr(NO33)と硝酸ニッケル6水和物(Ni(NO32・6H2O)を用い、触媒組成としてCrO3が22質量%と、NiとCrのモル比(Ni/Cr)を0.2になるように0.2NiCr/Al23(触媒H)をそれぞれ調製した。
【0066】
実施例9
チタニア担体をベーマイト由来のAl2O3含有量が30%になるように混合して120℃で2時間乾燥させ、500℃で7時間焼成し、さらに砕いて、10〜30メッシュの粒径に揃った担体を調製した。また、この担体を用い、実施例1と同様に触媒上の酸化モリブデンの担持量を16質量%なるように16質量%MoO3/TiO2−Al23(触媒I)を調製した。
【0067】
実施例10
チタニア担体の代わりにシリカ担体を使用し、実施例9と同様に16質量%MoO3/SiO2−Al23(触媒J)を調製した。
【0068】
実施例11
酸化亜鉛が30質量%となるように硝酸亜鉛をビーカーに入れ、純水で完全に溶解させて硝酸亜鉛水溶液を調製する。そこにγ−アルミナ担体(10mm円柱形ペレット状)を入れ、振蕩しながらサンドバスで加熱し水分を蒸発させて酸化亜鉛を含浸させる。さらに120℃で2時間乾燥させた後、450℃で4時間焼成して30質量%酸化亜鉛−アルミナ(ZnO−Al23)を得た。そして、これを担体として、実施例1と同様に硝酸クロム(Cr(NO33)を用い、11質量%CrO3/ZnO−Al23(触媒K)を調製した。
【0069】
実施例1に述べた触媒Aについて検討した。管式石英反応器に触媒Aを6g(約7.5ml)充填し、1体積%の硫化水素を含む水素を用い、常圧、400℃で3時間予備硫化した後、常圧下、イソブタンを原料として、その流量を19ml/minにして、120〜140℃に保温されたマイクロフィーダで溶融した単体硫黄を0.006ml/minにして、反応器に導入し、反応温度360〜440℃、GHSV630h-1の条件で、イソブタンの脱水素および硫化水素の生成反応を行い、反応器出口ガスをガスクロマトグラフ(島津製作所:GC−8A−TCD及びGC−14A−FID)により分析した。得られた結果を表1に示した。なお、単体硫黄に対するイソブタンのモル比は2.1である。
【0070】
【表1】
Figure 0004559714
【0071】
全ての反応温度にわたり、イソブタンの転化率は20.4〜28.0%の範囲にあり、単体硫黄の転化率は42.0〜61.6%の範囲にあり、満足できる転化率が得られた。また、イソブテンの選択性は90.3〜96.3%の範囲にあり、硫化水素の選択性は100.0%であり、非常に高い選択性が確認された。
【0072】
上述したと同様な反応を行なった。ただし、反応温度を440℃、GHSVを630h-1に一定とし、単体硫黄に対するイソブタンのモル比を0.21〜2.66に変化した。得られた結果を表2に示した。
【0073】
【表2】
Figure 0004559714
【0074】
単体硫黄に対するイソブタンのモル比の全ての範囲にわたり、イソブタンの転化率は19.3〜43.9%の範囲にあり、単体硫黄の転化率は35.7〜46.6%の範囲にあり、満足できる転化率が得られた。また、イソブテンの選択性は100.0%であり、硫化水素の選択性は100.0%であり、非常に高い選択性が確認された。
【0075】
上述したと同様な反応を行なった。ただし、反応温度を440℃、単体硫黄に対するイソブタンのモル比を1.43に一定とし、GHSVを630〜2520h-1に変化した。得られた結果を表3に示した。
【0076】
【表3】
Figure 0004559714
【0077】
全てのGHSVにわたり、イソブタンの転化率は20.7〜29.7%の範囲にあり、単体硫黄の転化率は17.6〜46.9%の範囲にあり、満足できる転化率が得られた。また、イソブテンの選択性は100.0%であり、硫化水素の選択性は100.0%であり、非常に高い選択性が確認された。
【0078】
上述したと同様な反応を行なった。ただし、触媒Aのほかに触媒B〜Kを使用した。また、反応温度を440℃、単体硫黄に対するイソブタンのモル比を1.43、GHSVを1260h-1に一定とした。得られた結果を表4に示した。
【0079】
【表4】
Figure 0004559714
【0080】
全ての触媒にわたり、イソブタンの転化率は18.2〜35.3%の範囲にあり、単体硫黄の転化率は27.6〜59.7%の範囲にあり、満足できる転化率が得られた。また、イソブテンの選択性は63.2〜100.0%の範囲にあり、硫化水素の選択性は90.8〜100.0%の範囲にあり、非常に高い選択性が確認された。
【0081】
【発明の効果】
本発明は、以下に記載されるような効果を奏する。
1分子当たり2〜5個の炭素原子を含有するアルカンの群から選ばれる1種またはいずれかの混合物と、単体硫黄または硫黄含有化合物の群から選ばれる1種または混合物とを、固体触媒の存在下で反応させる方法であり、前記単体硫黄は、溶融した単体硫黄であり、前記硫黄含有化合物は、ポリスルフィドであるので、アルケンの新規な製造方法を提供することができる。
【0082】
1分子当たり2〜5個の炭素原子を含有するアルカンの群から選ばれる1種またはいずれかの混合物と、単体硫黄または硫黄含有化合物の群から選ばれる1種または混合物とを、固体触媒の存在下で反応させる方法であり、前記単体硫黄は、溶融した単体硫黄であり、前記硫黄含有化合物は、ポリスルフィドであるので、硫化水素の新規な製造方法を提供することができる。
【0083】
1分子当たり2〜5個の炭素原子を含有するアルカンの群から選ばれる1種またはいずれかの混合物と、単体硫黄または硫黄含有化合物の群から選ばれる1種または混合物とを、固体触媒の存在下で反応させる方法であり、前記単体硫黄は、溶融した単体硫黄であり、前記硫黄含有化合物は、ポリスルフィドであるので、アルカンの新規な脱水素方法を提供することができる。
【0084】
1分子当たり2〜5個の炭素原子を含有するアルカンの群から選ばれる1種またはいずれかの混合物と、単体硫黄または硫黄含有化合物の群から選ばれる1種または混合物とから、アルケンを製造する反応に用いる触媒であり、前記単体硫黄は、溶融した単体硫黄であり、前記硫黄含有化合物は、ポリスルフィドであり、前記触媒は、遷移金属を含有し、前記遷移金属は、モリブデン、タングステン、クロム、またはニケッルの群から選ばれる1種または数種を含有するので、新規な触媒を提供することができる。
【0085】
1分子当たり2〜5個の炭素原子を含有するアルカンの群から選ばれる1種またはいずれかの混合物と、単体硫黄または硫黄含有化合物の群から選ばれる1種または混合物とから、硫化水素を製造する反応に用いる触媒であり、前記単体硫黄は、溶融した単体硫黄であり、前記硫黄含有化合物は、ポリスルフィドであり、前記触媒は、遷移金属を含有し、前記遷移金属は、モリブデン、タングステン、クロム、またはニケッルの群から選ばれる1種または数種を含有するので、新規な触媒を提供することができる。
【0086】
1分子当たり2〜5個の炭素原子を含有するアルカンの群から選ばれる1種またはいずれかの混合物と、単体硫黄または硫黄含有化合物の群から選ばれる1種または混合物とを反応させる、アルカンの脱水素反応に用いる触媒であり、前記単体硫黄は、溶融した単体硫黄であり、前記硫黄含有化合物は、ポリスルフィドであり、前記触媒は、遷移金属を含有し、前記遷移金属は、モリブデン、タングステン、クロム、またはニケッルの群から選ばれる1種または数種を含有するので、新規な触媒を提供することができる。

Claims (30)

  1. 1分子当たり2〜5個の炭素原子を含有するアルカンの群から選ばれる1種またはいずれかの混合物と、
    単体硫黄または硫黄含有化合物の群から選ばれる1種または混合物とを、
    固体触媒の存在下で反応させる方法であり、
    前記単体硫黄は、溶融した単体硫黄であり、
    前記硫黄含有化合物は、ポリスルフィドである
    ことを特徴とするアルケンの製造方法。
  2. アルカンは、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、または2−メチルブタンである
    ことを特徴とする請求項1記載のアルケンの製造方法。
  3. アルカンは、イソブタンである
    ことを特徴とする請求項1記載のアルケンの製造方法。
  4. 固体触媒は、遷移金属を含有する
    ことを特徴とする請求項1記載のアルケンの製造方法。
  5. 遷移金属は、モリブデン、タングステン、クロム、またはニケッルの群から選ばれる1種または数種を含有する
    ことを特徴とする請求項4記載のアルケンの製造方法。
  6. 触媒は、アルミナ、シリカ、チタニア、活性炭、または酸化亜鉛の群から選ばれる1種またはいずれかの混合物を担体として用いる
    ことを特徴とする請求項5記載のアルケンの製造方法。
  7. 1分子当たり2〜5個の炭素原子を含有するアルカンの群から選ばれる1種またはいずれかの混合物と、
    単体硫黄または硫黄含有化合物の群から選ばれる1種または混合物とを、
    固体触媒の存在下で反応させる方法であり、
    前記単体硫黄は、溶融した単体硫黄であり、
    前記硫黄含有化合物は、ポリスルフィドである
    ことを特徴とする硫化水素の製造方法。
  8. アルカンは、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、または2−メチルブタンである
    ことを特徴とする請求項7記載の硫化水素の製造方法。
  9. アルカンは、イソブタンである
    ことを特徴とする請求項7記載の硫化水素の製造方法。
  10. 固体触媒は、遷移金属を含有する
    ことを特徴とする請求項7記載の硫化水素の製造方法。
  11. 遷移金属は、モリブデン、タングステン、クロム、またはニケッルの群から選ばれる1種または数種を含有する
    ことを特徴とする請求項10記載の硫化水素の製造方法。
  12. 触媒は、アルミナ、シリカ、チタニア、活性炭、または酸化亜鉛の群から選ばれる1種またはいずれかの混合物を担体として用いる
    ことを特徴とする請求項11記載の硫化水素の製造方法。
  13. 1分子当たり2〜5個の炭素原子を含有するアルカンの群から選ばれる1種またはいずれかの混合物と、
    単体硫黄または硫黄含有化合物の群から選ばれる1種または混合物とを、
    固体触媒の存在下で反応させる方法であり、
    前記単体硫黄は、溶融した単体硫黄であり、
    前記硫黄含有化合物は、ポリスルフィドである
    ことを特徴とするアルカンの脱水素方法。
  14. アルカンは、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、または2−メチルブタンである
    ことを特徴とする請求項13記載のアルカンの脱水素方法。
  15. アルカンは、イソブタンである
    ことを特徴とする請求項13記載のアルカンの脱水素方法。
  16. 固体触媒は、遷移金属を含有する
    ことを特徴とする請求項13記載のアルカンの脱水素方法。
  17. 遷移金属は、モリブデン、タングステン、クロム、またはニケッルの群から選ばれる1種または数種を含有する
    ことを特徴とする請求項16記載のアルカンの脱水素方法。
  18. 触媒は、アルミナ、シリカ、チタニア、活性炭、または酸化亜鉛の群から選ばれる1種またはいずれかの混合物を担体として用いる
    ことを特徴とする請求項17記載のアルカンの脱水素方法。
  19. 1分子当たり2〜5個の炭素原子を含有するアルカンの群から選ばれる1種またはいずれかの混合物と、
    単体硫黄または硫黄含有化合物の群から選ばれる1種または混合物とから、
    アルケンを製造する反応に用いる触媒であり、
    前記単体硫黄は、溶融した単体硫黄であり、
    前記硫黄含有化合物は、ポリスルフィドであり、
    前記触媒は、遷移金属を含有し、
    前記遷移金属は、モリブデン、タングステン、クロム、またはニケッルの群から選ばれる1種または数種を含有する
    ことを特徴とする触媒。
  20. アルカンは、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、または2−メチルブタンである
    ことを特徴とする請求項19記載の触媒。
  21. アルカンは、イソブタンである
    ことを特徴とする請求項19記載の触媒。
  22. 触媒は、アルミナ、シリカ、チタニア、活性炭、または酸化亜鉛の群から選ばれる1種またはいずれかの混合物を担体として用いる
    ことを特徴とする請求項19記載の触媒。
  23. 1分子当たり2〜5個の炭素原子を含有するアルカンの群から選ばれる1種またはいずれかの混合物と、
    単体硫黄または硫黄含有化合物の群から選ばれる1種または混合物とから、
    硫化水素を製造する反応に用いる触媒であり、
    前記単体硫黄は、溶融した単体硫黄であり、
    前記硫黄含有化合物は、ポリスルフィドであり、
    前記触媒は、遷移金属を含有し、
    前記遷移金属は、モリブデン、タングステン、クロム、またはニケッルの群から選ばれる1種または数種を含有する
    ことを特徴とする触媒。
  24. アルカンは、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、または2−メチルブタンである
    ことを特徴とする請求項23記載の触媒。
  25. アルカンは、イソブタンである
    ことを特徴とする請求項23記載の触媒。
  26. 触媒は、アルミナ、シリカ、チタニア、活性炭、または酸化亜鉛の群から選ばれる1種またはいずれかの混合物を担体として用いる
    ことを特徴とする請求項23記載の触媒。
  27. 1分子当たり2〜5個の炭素原子を含有するアルカンの群から選ばれる1種またはいずれかの混合物と、
    単体硫黄または硫黄含有化合物の群から選ばれる1種または混合物とを反応させる、
    アルカンの脱水素反応に用いる触媒であり、
    前記単体硫黄は、溶融した単体硫黄であり、
    前記硫黄含有化合物は、ポリスルフィドであり、
    前記触媒は、遷移金属を含有し、
    前記遷移金属は、モリブデン、タングステン、クロム、またはニケッルの群から選ばれる1種または数種を含有する
    ことを特徴とする触媒。
  28. アルカンは、エタン、プロパン、n−ブタン、イソブタン、n−ペンタン、または2−メチルブタンである
    ことを特徴とする請求項27記載の触媒。
  29. アルカンは、イソブタンである
    ことを特徴とする請求項27記載の触媒。
  30. 触媒は、アルミナ、シリカ、チタニア、活性炭、または酸化亜鉛の群から選ばれる1種またはいずれかの混合物を担体として用いる
    ことを特徴とする請求項27記載の触媒。
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