JP4558453B2 - 洗濯済み被処理物のロール仕上機、及び同ロール仕上げ方法 - Google Patents
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Description
この例は3個の主ロールを具備している。すなわち、第1主ロール1と、第2主ロール2と、第3主ロール3とを有していて、それぞれの主ロールのは第1耐熱ベルト4、第2耐熱ベルト5、第3耐熱ベルト6が巻き掛けられている(ただし、主ロールの設置個数は3個とは限らず、一般的には2〜5個である)。
これに巻き掛けられた第1耐熱ベルト4は付記矢印Lのように左回り(反時計方向)に回転している。
第2主ロール2および第3主ロール3は付記矢印Lのように左回りに回転駆動され、これらに巻き掛けられた第2耐熱ベルト5および第3耐熱ベルト6はそれぞれ付記矢印Rのように右回りに回転している。
上記圧迫ロール9付近の詳細な構造については、図4を参照して後に説明するが、概要的には、被処理物が圧迫ロール9で押圧されてシワを伸ばされ、高温の第1主ロール1に接触して乾燥せしめられる。
この例では3本の圧迫ロール9が設けられている。該圧迫ロールの設置個数は、一般に
4〜7本である。
(A)図参照、矢印bのように差し込まれた被処理物は、第1主ロール1の回転(矢印R)に伴って符号8Cで示した位置に進行し、圧迫ロール9で押圧されるとともに第1主ロール1で加熱される。この図のB−B断面矢視が(B)図である。符号11を付して示したのは、圧迫ロール9を第1主ロール1に向けて押圧せしめているエアーシリンダである。
(A)図参照、矢印bのように差し込まれた被処理物が、図示8Cの位置に進まないで
矢印mのように圧迫ロール9に巻き付いてしまうと困るので、巻付き防止のためにガイドテープ10が設けられ、圧迫ロール9に巻き掛けられている。
上記ガイドテープ10は巻き付きを防止すれば足りるので、殊更に丈夫な部材であることを要しない。厚さ寸法は約0.3mm、幅寸法約15mmであって、第1主ロール1の全長に対して15〜30本配設されている。
このロール仕上げ中の被処理物8Cが第1主ロール1とともに矢印fのように送られると、前記の圧迫ラインPLは(被処理物8Cに対して相対的に)矢印rのように平行移動する。
本発明は以上に述べた事情に鑑みて為されたものであって、その目的とするところは、
厚さ寸法変化が大きくて段差の有る被処理物であってもシワを生じないロール仕上機およびロール仕上げ方法を提供するにある。
従来例における圧迫ロール9においては、「広い面で挟みつけてシワの無い仕上がりを得る」という技術的思想が無く、恰(あたか)もローラーで転圧するような操作を加えていた。
本発明においては、圧迫ロール9と第1主ロール1との間に丈夫でフレキシブルな板状部材を介在させて押圧力を均等に分散させ、「面で押さえる」という方策を採った。
面で押さえられた被処理物は平面状に成形されてシワを生じない。
加熱されて回転する主ロール(1)と、この主ロールに巻き掛けられて一緒に回転する耐熱ベルト(4)と、前記主ロールと平行に設置されて該主ロールに押し付けられて一緒に回転する圧迫ロール(9)とを有するカレンダータイプのロール仕上機において、
前記主ロール(1)と圧迫ロール(9)との間に挟みつけられて一緒に回転するシワ防止用の耐熱ベルト(13)が設けられていることを特徴とする。
ロール仕上げ中の被処理物は上記の均一な面圧力によって平面状に成形され、シワを生じない。
複数個の主ロール(1,2,3)が設けられるとともに、これら主ロールのそれぞれに対して耐熱ベルト(4,5,6)が巻き掛けられており、
かつ、「当該ロール仕上機に送り込まれたロール仕上げ前の被処理物(8A)」が「最初に主ロールと接触する箇所付近」に位置している圧迫ロール(9)と、該最初に接触する主ロールとの間に、前記シワ防止用の耐熱ベルト(13)が挟みつけられていることを特徴とする。
すなわち、例えば3段の主ロールを備えたロール機においては、被処理物が段階的に伸ばされ乾かされて順次に仕上げられるのであるが、本請求項2の適用によって、被処理物が最初の工程でほぼ完全に伸ばされる。この、完全に伸ばされた形態で乾燥されつつ進行し、乾燥が終わったところでロール仕上げが完成される。
一旦完全に伸ばされた被処理物が、乾燥の途中でシワを生じることは無い。このようにして、シワの発生が完全に防止される。
前記圧迫ロール(9)にシワ防止用の耐熱ベルト(13)を巻き掛けて一緒に回転せしめ、
上記主ロール(1)とシワ防止用の耐熱ベルト(13)との間に、洗濯・脱水済みの被処理物(8A)を挿入(矢印b)して、
該被処理物を、シワ防止用の耐熱ベルト(13)と主ロール(1)との間に挟み込むとともに、
圧迫ロール(9)により押圧力を加えて、シワの発生を防止するこことを特徴とする。
この請求項3の発明方法は、前記請求項1に係るロール仕上げ機を用いると容易にかつ確実に実施することができる。
(図1参照)シワ防止用の耐熱ベルト(13)を巻き掛ける圧迫ロール(9)は、当該ロール仕上げ機の主ロール設置個数の如何に拘わらず、「送り込まれた被処理物が最初に接触する主ロール」に対向している圧迫ロールとし、
かつ、上記圧迫ロール(9)の配設位置を、「送り込まれた被処理物が最初に主ロールと接触する箇所」の付近に設定することを特徴とする。
洗濯・脱水を終えてロール仕上げされる被処理物が、先ず最初にシワを伸ばされて第1主ロールに押し付けられるので、その後に乾燥が進む内にシワを発生う虞れが無い。
本発明者の多年に亙る経験、および多数の研究実験の結果、ロール仕上げ工程の最初に面圧力を与えると有効であることが確認されている。
複数種類の洗濯・脱水済み被処理物をロール仕上げする場合、
通常の被処理物をロール仕上げするときは、圧迫ロール(9)に巻き掛けられているシワ防止用の耐熱ベルト(13)を取り外して、通常のガイドテープ(10)に掛け替え、
厚さ変化の段差を有する被処理物をロール仕上げするときは、圧迫ロール(9)に巻き掛けられているガイドテープ(10)を取り外して、シワ防止用の耐熱ベルト(13)に掛け替えることを特徴とする。
前記圧迫ロール(9)に巻き掛けられたガイドテープ(10)を支持して案内する手段が設けられるとともに、
該圧迫ロール(9)に巻き掛けられたシワ防止用の耐熱ベルト(13)を支持して案内する手段が設けられていて、
洗濯・脱水されたロール仕上げ被処理物の厚さ寸法の段差の大小に応じて、ガイドテープ(10)とシワ防止用の耐熱ベルト(13)とを着脱交換し得るようになっていることを特徴とする。
このため設備コストが低減されて経済的である。
ロール仕上げ中の被処理物は上記の均一な面圧力によって平面状に成形され、シワを生じない。
すなわち、例えば3段の主ロールを備えたロール機においては、被処理物が段階的に伸ばされ乾かされて順次に仕上げられるのであるが、本請求項2の適用によって、被処理物が最初の工程でほぼ完全に伸ばされる。この、完全に伸ばされた形態で乾燥されつつ進行し、乾燥が終わったところでロール仕上げが完成される。
一旦完全に伸ばされた被処理物が、乾燥の途中でシワを生じることは無い。このようにして、シワの発生が完全に防止される。
この請求項3の発明方法は、前記請求項1に係るロール仕上げ機を用いると容易にかつ確実に実施することができる。
洗濯・脱水を終えてロール仕上げされる被処理物が、先ず最初にシワを伸ばされて第1主ロールに押し付けられるので、その後に乾燥が進む内にシワを発生う虞れが無い。
本発明者の多年に亙る経験、および多数の研究実験の結果、ロール仕上げ工程の最初に面圧力を与えると有効であることが確認されている。
このため設備コストが低減されて経済的である。
この実施形態は、前掲の図3に示した従来例のロール仕上機に本発明を適用して改良したものである。
本図1において図3と同じ符号を付したものは、前記従来例におけると同様ないし類似の構成部分である。
次に、この図1(実施形態)が、図3(従来例)に比して異なるところ、すなわち、本発明を適用して改良した事項を抽出して説明する。
上記シワ防止用の耐熱ベルト13は、単品としては第1耐熱ベルト4〜第3耐熱ベルト6と類似の部材であり、厚さ寸法1〜2mm、幅寸法50〜200mmの無端環状を成している。
素材としては、公知の耐熱ベルト用の材料である。
本図2(B)から理解できるように、多数のシワ防止用の耐熱ベルト13が、相互に近接させて配置されている。この配置状体が、次に説明する図5(C)における圧迫エリアPeに対応する。
先に図2(B)で説明したように、幅広(5〜20cm)のシワ防止用耐熱ベルト13が相互に近接して配列されているので、図5(C)に示したように幅広(5〜20cm)の圧迫エリアPeが形成される。
洗濯・脱水を終えた直後で、未だ含水率の大きい被処理物8Cは、圧迫エリアPeによって全面的に、加熱された第1主ロールに押圧され、シワを生じることなく(全面押圧されるから)、平板状に整形されて乾燥される。
詳しくは、通常の被処理物のときはシワ防止用の耐熱ベルト13をガイドテープ10に掛け替え、
段差寸法の大きい特殊な被処理物(例えば病衣)のときはガイドテープ10をシワ防止用の耐熱ベルト13に掛け替えて、
1基のロール仕上機により、通常の被処理物も段差寸法の大きい特殊被処理物も、シワを残すことなくローラ仕上げすることができる。
このような構成によると、高価な機器であるロール仕上機を1基だけ設けて、各種被処理物のロール仕上げをおこなうことができるから、設備コストを節減することができ、非常に経済的である。
2…第2主ロール
3…第3主ロール
4…第1耐熱ベルト
5…第2耐熱ベルト
6…第3耐熱ベルト
7…送り込みコンベア
8…被処理物
8a…ロール仕上げ前の被処理物
8b…ロール仕上げ済み被処理物
8c…ロール仕上げ中の被処理物
9…圧迫ロー9
9a…鋼管
9b…スプリング
9c…布
10…ガイドテープ
11…エアシリンダ
12…シワ
13…シワ防止用の耐熱ベルト
Claims (6)
- 加熱されて回転する主ロール(1)と、この主ロールに巻き掛けられて一緒に回転する耐熱ベルト(4)と、前記主ロールと平行に設置されて該主ロールに押し付けられて一緒に回転する圧迫ロール(9)とを有するカレンダータイプのロール仕上機において、
前記主ロール(1)と圧迫ロール(9)との間に挟みつけられて一緒に回転するシワ防止用の耐熱ベルト(13)が設けられていることを特徴とするロール仕上機。 - 複数個の主ロール(1,2,3)が設けられるとともに、これら主ロールのそれぞれに対して耐熱ベルト(4,5,6)が巻き掛けられており、
かつ、「当該ロール仕上機に送り込まれたロール仕上げ前の被処理物(8A)」が「最初に主ロールと接触する箇所付近」に位置している圧迫ロール(9)と、
該最初に接触する主ロールと、
の間に、前記シワ防止用の耐熱ベルト(13)が挟みつけられていることを特徴とする、請求項1に記載したロール仕上機。 - 加熱されて回転する主ロール(1)と、この主ロールに巻き掛けられて一緒に回転する耐熱ベルト(4)と、前記主ロールと平行に設置され該主ロールに押し付けられて一緒に回転する圧迫ロール(9)とを有するカレンダータイプのロール仕上機を使用して「洗濯・脱水済みの被処理物」をロール仕上げする方法において、
前記圧迫ロール(9)にシワ防止用の耐熱ベルト(13)を巻き掛けて一緒に回転せしめ、
上記主ロール(1)とシワ防止用の耐熱ベルト(13)との間に、洗濯・脱水済みの被処理物(8A)を挿入して、
該被処理物を、シワ防止用の耐熱ベルト(13)と主ロール(1)との間に挟み込むとともに、
圧迫ロール(9)により押圧力を加えて、シワの発生を防止するこことを特徴とする、ロール仕上げ方法。 - シワ防止用の耐熱ベルト(13)を巻き掛ける圧迫ロール(9)は、当該ロール仕上げ機の主ロール設置個数の如何に拘わらず、「送り込まれた被処理物が最初に接触する主ロール」に対向している圧迫ロールとし、
かつ、上記圧迫ロール(9)の配設位置を、「送り込まれた被処理物が最初に主ロールと接触する箇所」の付近に設定することを特徴とする、請求項3に記載したロール仕上げ方法。 - 複数種類の洗濯・脱水済み被処理物をロール仕上げする場合、
通常の被処理物をロール仕上げするときは、圧迫ロール(9)に巻き掛けられているシワ防止用の耐熱ベルト(13)を取り外して、通常のガイドテープ(10)に掛け替え、
厚さ変化の段差を有する被処理物をロール仕上げするときは、圧迫ロール(9)に巻き掛けられているガイドテープ(10)を取り外して、シワ防止用の耐熱ベルト(13)に掛け替えることを特徴とする、請求項3または請求項4に記載したロール仕上げ方法。 - 加熱されて回転する主ロール(1)と、この主ロールに巻き掛けられて一緒に回転する耐熱ベルト(4)と、前記主ロールと平行に設置されて該主ロールに押し付けられて一緒に回転する圧迫ロール(9)とを有するカレンダータイプのロール仕上機において、
前記圧迫ロール(9)に巻き掛けられたガイドテープ(10)を支持して案内する手段が設けられるとともに、
該圧迫ロール(9)に巻き掛けられたシワ防止用の耐熱ベルト(13)を支持して案内する手段が設けられていて、
洗濯・脱水された被処理物の厚さ寸法の段差の大小に応じて、ガイドテープ(10)とシワ防止用の耐熱ベルト(13)とを着脱交換し得るようになっていることを特徴とするロール仕上機。
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JP2004325893A JP4558453B2 (ja) | 2004-11-10 | 2004-11-10 | 洗濯済み被処理物のロール仕上機、及び同ロール仕上げ方法 |
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- 2004-11-10 JP JP2004325893A patent/JP4558453B2/ja active Active
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