JP4557945B2 - 容積型回転ポンプ - Google Patents
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Description
請求項2記載の発明は、請求項1記載の容積型回転ポンプにおいて、前記ロータ軸は、前記ハウジングに前記軸受を介して複数本支持されており、前記ロータ、前記連結部材、前記入力回転部材は各ロータ軸に対して支持され、前記連結部材の段部が当接する前記軸受の前記一端部と反対側の他端部が、前記ハウジングに固定される一枚の抜止め部材と当接することを特徴とする。
このため、ロータ軸とロータとの結合のために使用される孔や溝をロータ軸に設ける必要がないので、所要の剛性が確保されたうえでロータ軸の細径化が可能になり、容積型回転ポンプの小型化が可能になる。また、ロータ軸とロータとの結合に使用される孔がロータの表面に開口することがないので、該孔に起因するシール性の低下が防止されて、ロータのシール性が向上する。
また、ロータ軸は、ジャーナル部が設けられた連結部材を介して軸受に支持されるので、回転軸線方向でロータと歯車との間でロータ軸を支持する軸受が配置されるスペースを利用して連結部材が設けられるので、軸受によるロータ軸の支持が確保されたうえで、ポンプの大型化が抑制される。
また、軸受に支持されるジャーナル部を有する連結部材に、ジャーナル部に隣接する段部を設け、該段部を軸受の一端部に当接させることにより、連結部材の回転軸線方向に関しての位置決めを容易に行うことができる。このように、連結部材が回転軸線方向に位置決めされることにより、連結部材により直結されるロータおよび入力回転部材も連結部材を介して回転軸線方向に容易に位置決めされる。
請求項2記載の事項によれば、複数のロータ軸に対する軸受の端部を一枚の抜止め部材により固定することで、軸受の移動を少ない部品点数で防止でき、かつ組付け工数を削減することができる。
図1,図2を参照すると、本発明が適用された容積型回転ポンプとしての、2軸式で、かつ多ローブ式のポンプであるルーツ式ポンプPは、車両に搭載される内燃機関に備えられて、流体としての空気などの気体の吸入および吐出を行う気体用ポンプ、例えば燃焼用空気の吸入および吐出を行う過給機として使用される。
軸受保持部12内に収容される連結部材20には、回転軸線方向で歯車6,7およびロータ4,5にそれぞれ当接する両端部21,22に連結部である係合部としての凸部23,24と、軸受保持部12内に位置してラビリンスシール構造を構成する環状のシール壁25と、軸受31により支持されるジャーナル部26とが一体成形されて設けられる。端部21,22は、軸受保持部12の底壁12bに設けられて収容室8に開口する貫通孔15に、底壁12bとの間に径方向の僅かな隙間を形成して挿入される。シール壁25は、連結部材20において最も大径の部分である。
同様に、端部22において、径方向で対向する位置で回転軸線方向に平行に突出する1対の凸部24は、ロータ4,5に設けられる連結部である被係合部としての1対の凹部4e,5eと係合して、ロータ4,5と連結部材20とが周方向に相対移動しないように、ロータ4,5と連結部材20とを連結する。凹部4e,5eは、回転軸線方向で連結部材20に向かって開口すると共に径方向内方に向かって貫通孔4c,5cに開口している
凸部23と凹部6e,7eとの係合により連結部材20は直結状態で歯車6,7に連結され、凸部24と凹部4e,5eとの係合により連結部材20は直結状態でロータ4,5に連結される。そして、各歯車6,7に入力されたトルクが、連結部材20を介してロータ4,5に伝達されて、歯車6,7、連結部材20およびロータ4,5が一体に回転し、ロータ軸2,3も一体になって回転する。
ラビリンスシール構造において、径方向で内方に位置する円環状のシール壁25は、連結部材20の外周に径方向外方に突出する鍔状の部分により構成される可動シール壁であり、一方、径方向で外方に位置する円環状のシール壁41は、カラー40の内周に径方向内方に突出する固定シール壁であって、第2ハウジング部1aにカラー40を介して設けられる。
そして、カラー40および抜止め部材33により第1ハウジング部1aに対して回転軸線方向で位置決めされた軸受31は、連結部材20の段部27および歯車6,7の端部6b,7bに回転軸線方向で当接することにより、ロータ4,5、連結部材20および歯車6,7が回転軸線方向で移動不能に設けられたロータ軸2,3が、第1ハウジング部1aに対して、回転軸線方向に移動するのを阻止する。それゆえ、カラー40および抜止め部材33は、軸受31を介して、第1ハウジング部1aに対するロータ軸2,3の位置決めをする位置決め部材でもある。
このようなポンプPにおいて、前記ポンプ駆動機構からのトルクにより歯車6が回転駆動されると、歯車6に入力されたトルクは、ロータ軸2を介することなく連結部材20のみを介してロータ4に伝達されてロータ4が回転する。一方、歯車6を介して歯車7に入力されたトルクは、ロータ軸3を介することなく連結部材20のみを介してロータ5に伝達されて、ロータ5がロータ5とは反対方向に回転する。それゆえ、連結部材20により、ロータ軸2,3が含まれない形態で、歯車6,7からロータ4,5へのトルク伝達経路が形成される。
両ロータ4,5の回転により、吸入ポート10aからポンプ室9内に流入した気体は、ポンプ室9で加圧された後吐出ポート11aに流出する。
容積型回転ポンプは、1軸式のポンプであってもよく、また歯車式、ベーン式またはネジ式ポンプであってもよく、さらに1つのロータを備えるものであってもよい。
容積型回転ポンプは、車両または内燃機関以外に、気体用ポンプまたは液体用ポンプとして使用されてもよい。
連結部材20は、ロータ4,5または歯車6,7と一体成形されることにより、ロータ4,5または歯車6,7と直結されてもよい。このようにすることで、部品点数が削減され、しかも連結部材20と単一の部材を形成するロータ4,5または歯車6,7の剛性が高められる。また、連結部材20がロータ4,5と一体成形されるときは、連結部材20が歯車6,7と一体成形されるときに比べて、軸受31の組付作業の関係から、ハウジングへの組付性が良好である。
ロータ軸2,3と歯車6,7とは一体成形されてもよい。
ロータ軸は、ハウジングに回転不能に支持されて、回転軸線L1,L2に平行な中心軸線を有するものであってもよい。
シール壁25は、第1ハウジング部1aとは別個の部材であるカラー40が用いられることなく、第1ハウジング部1aに一体成形されて設けられてもよい。シール構造は、Oリングなどの接触型シール部材により構成されてもよい。
入力回転部材は、スプロケット、プーリまたは回転軸であってもよく、さらに、2軸式ポンプの場合、1対のロータの同期用の伝動機構を構成するものでなくてもよい。また、2軸式ポンプにおいて、1対のロータ軸の一方のみについて連結部材が設けられてもよい。
内燃機関は、前記実施形態では車両に使用されるものであったが、鉛直方向を指向するクランク軸を備える船外機等の船舶推進装置に使用されるものであってもよい。
Claims (2)
- ハウジングに支持されるロータ軸と、
前記ロータ軸に支持されて前記ハウジング内に収容されるロータと、
前記ロータ軸に設けられると共に前記ロータを回転させるトルクが入力される入力回転部材とを備える容積型回転ポンプにおいて、
前記ロータ軸は前記ロータの内側に挿入され、
前記ロータと前記入力回転部材との間に、前記ロータと前記入力回転部材を直結する連結部材を備え、
前記連結部材は、前記ロータ軸が内側に挿入されるパイプ部材であり、かつ前記ハウジングに保持される軸受に支持されるジャーナル部および該ジャーナル部に隣接する段部を有し、
前記段部は、前記ロータ軸の回転軸線方向において前記軸受の一端部に当接する
ことを特徴とする容積型回転ポンプ。 - 前記ロータ軸は、前記ハウジングに前記軸受を介して複数本支持されており、
前記ロータ、前記連結部材、前記入力回転部材は各ロータ軸に対して支持され、
前記連結部材の段部が当接する前記軸受の前記一端部と反対側の他端部が、前記ハウジングに固定される一枚の抜止め部材と当接する
ことを特徴とする請求項1記載の容積型回転ポンプ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2006262139A JP4557945B2 (ja) | 2006-09-27 | 2006-09-27 | 容積型回転ポンプ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2006262139A JP4557945B2 (ja) | 2006-09-27 | 2006-09-27 | 容積型回転ポンプ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2008082228A JP2008082228A (ja) | 2008-04-10 |
JP4557945B2 true JP4557945B2 (ja) | 2010-10-06 |
Family
ID=39353349
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2006262139A Expired - Fee Related JP4557945B2 (ja) | 2006-09-27 | 2006-09-27 | 容積型回転ポンプ |
Country Status (1)
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2006
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