JP4557362B2 - 画像形成装置、その制御方法、及び記録媒体 - Google Patents

画像形成装置、その制御方法、及び記録媒体 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像形成装置、その制御方法、及び記録媒体に関し、特に、転写ベルトに当接する感光ドラムを駆動するための振動波モータと、感光ドラムを光ビームで露光走査する際に用いられる回転多面鏡を駆動する駆動モータとを有し、振動波モータの回転速度を駆動モータの回転速度に応じて制御する画像形成装置、その制御方法、及び当該制御方法を実行するプログラムを記憶した記録媒体に関する。
【0005】
【従来の技術】
近年、電気−機械エネルギー変換素子としての圧電素子によって振動体に振動波を発生させ、その振動エネルギーにより移動体に駆動力を与える振動波モータ等の振動波装置および振動波装置を制御するための制御装置が考案されている。
これらの振動波装置は、オートフォーカスレンズの焦点距離調節機構の駆動源や半導体製造装置の位置決め用アクチュエータなどに応用されている。
【0006】
また、画像信号を光信号に変換し、感光ドラム上を走査、露光する露光手段をもち、感光ドラム上に静電潜像を形成し、その静電潜像を現像器により現像し、感光ドラム上に可視トナー像を形成した後、用紙上に転写して、定着ローラ等の定着器によりトナー像を用紙に定着させるようにした電子写真方式の画像形成装置に、近年、上記振動波装置を応用することが提案されている。なお従来、感光ドラムの駆動には、DCブラシレスモータやステッピングモータなどの駆動源が用いられていた。
【0007】
感光ドラムをDCブラシレスモータで駆動する場合には、DCブラシレスモータが高速回転するので、ギアやタイミングベルトなどで減速して用いるのが一般的である。感光ドラムの駆動では、DCブラシレスモータが一定周期にて発生する駆動むら(ワウ・フラッタ)、減速手段での振動、ギアのかみ合い等による回転むらが形成される画像の品位に影響を与える。すなわち、駆動むらに起因する感光ドラムの回転速度むらは、感光ドラム上をラスタスキャンして画像形成が行われる際に、副走査方向のライン間隔を不均一とさせてしまう。
【0008】
特に多色の画像を重ねるカラー画像形成装置においては、各色の画像記録の均一性を実現させるだけでなく、各色の画像のレジストレーションを正確に合わせることも、画像品位の高い再生画像を得るためには重要である。ところが、画像形成において、わずかな速度むらや画像伸縮が生じた場合、単色画像では目立ちにくいレベルの画像品位の劣化であっても、複数色重ね合わせた時には、色むらやモアレ等の見苦しい画像となってしまう。例えば、解像度600DPI(dot per inch)のラスターライン間における42.3μm毎のライン間隔のむらが、人間の視覚には濃度むらとして知覚され、カラー画像の場合は、色ずれ、色むら、濃度むらとして知覚されてしまう。更に、中間記録媒体や記録媒体担持体の駆動手段においても、その駆動むらが、副走査方向のライン間隔を不均一にさせたり、各色のレジストレーションずれを引き起こしてしまう。
【0009】
特に、減速手段での振動やギア等のかみ合い周期での回転むらは、容易に取り除けないことが多く、これを回避すべく、各種の駆動形態が提案されている。例えば、減速手段を用いずにモータ駆動軸を感光ドラムに直接接続するようなダイレクト駆動方式が提案されている。このようなダイレクト駆動は、機械的駆動伝達手段での回転むらを著しく減少させることが可能であり、機械的駆動伝達手段に起因する回転むらを減少させるのに有効である。
【0010】
ところが一般に、DCブラシレスモータは、低速回転で動作させた場合、高速回転時よりも駆動むらが増加する。近年、画像形成装置の高速化が検討されているものの、プロセス速度は100〜250mm/S程度であり、プロセス速度250mm/S、感光ドラム径をφ60mmとすると、感光ドラムや記録媒体担持体をダイレクト駆動する場合のモータ回転数は79.6rpmとなり、低速駆動が必要になる。更に、印字用紙に厚紙やOHPといった多様なマテリアルを用いる場合、定着プロセスでの画像品位を低下させないために、通常のプロセス速度の1/2〜1/4程度に減速して画像形成する場合も有り得る。このような時には、感光ドラムの回転数も1/2〜1/4に減速する必要があり、したがってモータ回転数は39.8〜19.9rpmとなる。このような低速でDCブラシレスモータを駆動すると、その回転むらが無視し得ないものとなり、DCブラシレスモータにダイレクト駆動される感光ドラムでは、再生画像に著しい画像品位の劣化をきたす。
【0011】
従来、感光ドラムや記録材担持手段を駆動するDCモータのロータを構成する磁石を利用して回転数を検出し、この検出回転数を帰還させてPLL(フェーズロックループ〉制御するDCモータ制御を行っている。しかし、一般にDCブラシレスモータで用いられる回転数は1000から2000rpmであるのに比べ、39.8〜19.9rpmという極低速駆動を行う場合には、駆動むらを十分に小さくすることは困難であった。
【0012】
また。感光ドラムの駆動にステッピングモータを用いる場合についても各種の提案がなされている。DCブラシレスモータの場合と同様に、減速手段を介して感光ドラムを駆動するもの、或いはダイレクト駆動するものなどがある。特に、ステッピングモータの場合には、低速駆動への回転数の変更が比較的容易であり、通常は、駆動する相信号を低周波にすることで実現される。一方、ダイレクト駆動などで行われる低速駆動の際には、ステップ角における振動が大きくなり、回転むらが大きくなる。従って、特に低速駆動では形成された画像にむらを生じていた。このような低速駆動用に、マイクロステップ駆動方式などの駆動電流制御方式も提案されているが、十分な効果が得られていない。
【0013】
また、走査露光手段として、画像信号をレーザ光のパルス幅変調信号に変換し、ポリゴンミラーを回転させ、感光ドラム上にレーザ光を走査させて、潜像画像を形成する画像形成装置が提案されている。このようなレーザ走査方式の画像形成装置では、感光ドラムの画像形成領域外において、走査されるレーザ光を検知するビーム検知手段をもち、ビーム検知手段からの検知信号に同期して、画像信号に応じて変調されたレーザ光を作成し、これによって潜像形成するようにしている。用紙搬送方向を副走査方向とすれば、副走査方向とほぼ直角方向(主走査方向と呼ぶ)にレーザ光を走査することにより、逐次、1ライン単位での潜像形成が行われる。レーザ走査式の画像形成装置においては、感光ドラムの回転むらにより、副走査方向のラインピッチが不均一になり、ピッチむら等の見苦しい画像となる。各色のトナー画像を形成して、順次重ね合わせることにより、カラー画像を形成する装置においては。感光ドラムの僅かな回転むらが、著しい色むらを引き起こす。
【0014】
ところで、振動波モータ等の振動波装置の制御方法に関しては、従来多くの提案がなされており、代表的なものとしては、電気−機械エネルギー変換素子としての圧電素子に印加する電圧信号(駆動信号)の周準数や振幅を変化させることにより動作速度を制御する方法がある。
【0015】
ここで、駆動信号の周波数および振幅と動作(回転)速度との関係は、図6に示すようになる。すなわち、回転速度は、振動体の共振周波数をピークとして、高周波数側にはなだらかに低下し、低周波数側には急激に低下するという特性を有する。また、回転速度は、駆動信号の振幅が大きくなるほど大きくなるという特性を有する。
【0016】
駆動信号の周波数を変化させて回転速度を制御する周波数速度制御では、入力電圧に対して比較的細かい周波数分解能が得られるVCO(電圧制御発振器)が用いられる場合が多い。但し、コスト面からは、VCOのようなアナログ回路を用いずに、デジタル回路(ゲートアレイ)を用いた方が好ましい。
【0017】
ところが、ゲートアレイを用いる場合は、クロック信号の周波数によって駆動信号の周波数が決まり、そのクロック周波数の変化幅には限界があるため、VCOほど周波数分解能を上げられず、その結果、振動波装置の速度を段階的にしか制御できず、速度ムラが大きくなり易いという欠点がある。
【0018】
一方、駆動信号の振幅を変化させて回転速度を制御する振幅速度制御では、デジタル回路による周波数速度制御に比べれば速度ムラの少ない制御を行うことができる。但し、振幅速度制御により正確な速度制御を行うためには、駆動周波数を共振周波数より高くかつ共振周波数に近い周波数に常時設定しておく必要があるが、共振周波数は温度等の環境状態や負荷の変化によって変動するため、正確な速度制御が難しいという欠点がある。
【0019】
そこで、例えば、(1)特開平3−239168号公報や特開平4−222476号公報には、振動波モータ等の振動波装置の振動周波数を検出して駆動信号の周波数が常に共振周波数の近傍となるように制御する一方、動作速度については実際の動作速度を検出しながら目標速度との差を小さくするように駆動信号の振幅を変化させる制御方法が提案されている。
【0020】
また、(2)特開平6−237584号公報には、起動時に駆動信号の周波数のみを変化させて動作速度を目標速度に近づけ、その後駆動信号の振幅のみを制御して動作速度を制御する制御方法が提案されている。
【0021】
これらの従来の制御方法によれば、デジタル回路において速度ムラの少ない制御を行うことが可能である。
【0022】
ところで、例えば、電子写真方式の画像形成装置などのように、複数のモータが、一連の動作シーケンスに基づいて、高い回転精度で長時間稼動し続けるような用途に対し、振動波モータ等の振動波装置が用いられた例はなかった。なお、画像形成装置のなかでも、複数色のトナー像を順次、極めて正確に重ね合わせる必要があるカラー画像形成装置においては、カラートナーが担持される感光ドラムや、これら複数の感光ドラムとの転写位置に転写材を搬送するための転写材搬送ベルトにおいて、回転ムラが極めて小さく、画像位置ずれをなくすような駆動モータが特に必要とされている。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の振動波モータ等の振動波装置を駆動源とした各種応用装置においては、振動波装置が単独に応用された場合の振動波装置の速度ムラや位置精度が問題となるだけで、複数の振動波装置が応用された同一装置においてそれら振動波装置間に発生する速度ムラが問題となるようなことはなかった。そればかりか、振動波装置の長時間の駆動といった応用例も殆どなかった。
【0024】
従って、例えば複数の振動波モータを高精度のモータとして同一装置に応用する場合、特に相互に協調して動作させる必要がある用途においては、少なくとも1つの振動波モータの駆動状態が、他の振動波モータや他の方式の駆動モータの駆動状態と僅かに異なるとき、こうした複数の振動波モータ等を搭載している装置全体の性能を著しく低下させてしまうことが考えられる。
【0025】
例えば、回転ムラや位置制御誤差をなくして画像品位の著しい向上を図るべく、複数の振動波モータを電子写真方式のカラー画像形成装置に応用する場合では、感光ドラムなどの像担持体や、記録材を搬送する転写材搬送ベルト等の記録材ハンドリング手段の駆動に、振動波モータがそれぞれ用いられる。
【0026】
一方、レーザ露光走査系については、1万回転から3万回転程度の高速回転が必要となるため、ポリゴンミラーの回転軸にベアリングやエア軸受けなどを介してDCブラシレスモータが接続されることが多い。
【0027】
このような振動波モータ以外の駆動モータと複数の振動波モータとの間で、それらを協調して動作させる必要がある。
【0028】
ところで、レーザ走査式の画像形成装置においては、レーザ走査する周期を可変することが困難であり、副走査方向のピッチむらが目立ち易いという問題があった。特に、カラー画像形成装置においては、各色の感光ドラムの回転むらによって、再生されたカラー画像の色むらといった著しい画像劣化を引き起こすという問題があった。
【0029】
特に、Y、M、C、Kのトナー色に対応して、各色独立の画像形成部を持ち、高速にカラー画像形成を行うようなカラー画像形成装置においては、近年、4つの感光ドラム、4つのレーザ走査手段をもつ方式が提案され、各色の画像のレジストレーションを精密に合わせることが重要な課題となっている。すなわち、各色のトナー画像のレジストレーションが精密にあっていない場合には、特に、文字部や細線のエッジ部にトナー画像部分がはみ出て、大変見苦しくなる。また、階調画像についても、各色のトナー像の重なりが均一とならないため、不自然な色むらとして見苦しい画像となる。
【0030】
主走査方向のレジストレーションについては、レジストレーションずれがあると、各色のトナー画像の重なり部分にはみ出す領域が生じてしまうため、画像信号の書き出しタイミングを調整することにより、4色のトナー画像を精密に合わせる方式が提案されている。
【0031】
副走査方向のレジストレーションについても、1ライン単位での画像信号の書き出しタイミングを調整することにより、1ライン単位での副走査方向のレジストレーションを精密に合わせる方式が提案されている。
【0032】
しかしながら、レーザ走査式の画像形成装置では、副走査方向の1ライン未満の微少なレジストレーション調整は困難であった。例えば、レーザ走査光学系を構成するミラーを可動式にするなどして、レーザビームの光路を微調整することにより、1ライン未満の微少な副走査レジストレーション補正を行う方式などが提案されているが、レーザ走査光学系が複雑になり、またミラー等を精密に可動させる手段が必要なるなど、装置が複雑化、大型化、コストアップ、複雑な調整工程が不可欠などといったデメリットがあった。
【0033】
またレーザ走査方式の画像形成装置において、感光ドラムを振動波装置で回転駆動させ、感光ドラムの回転むらを低減させる方式が提案されているが、振動波装置以外の駆動手段の回転と振動波装置の回転とを精密に協調動作させることができず、再生画像のライン間隔むらを低減させることができないという問題があった。
【0034】
また、中間記録媒体や記録媒体担持体の回転駆動に振動波装置を用いた場合、複数色の画像を順次重ね合せるときのレジストレーションを精密にあわせられないという問題があった。
【0035】
このように複数モータ間の回転速度差、回転位相差を少なくする取り組みがなされてきたが、感光ドラムを駆動する振動波モータと、ポリゴンミラーを駆動する駆動モータとを協調して動作させる構成において、一方の駆動モータの回転異常や回転制倒するための信号に不具合が生じると、他方の駆動手段の回転を大きく乱してしまうことがあった。複数モータの協調動作が乱れることにより、特に、感光ドラムや転写ベルトなど互いに当接する部材で摺擦痕が発生するなどの不具合を生じ、高価な感光ドラムの交換が必要になっていた。
【0036】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであって、転写ベルトに当接する感光ドラムを駆動するための振動波モータと、感光ドラムを光ビームで露光走査する際に用いられる回転多面鏡を駆動する駆動モータとを有し、振動波モータの回転速度を駆動モータの回転速度に応じて制御する際、これらモータの協調動作が乱れることにより発生する不具合の発生防止を図った画像形成装置、画像形成装置の制御方法、及び記憶媒体を提供することを目的とする。
【0037】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明による画像形成装置は、転写ベルトに当接する感光ドラムを駆動するための振動波モータと、前記感光ドラムを光ビームで露光走査する際に用いられる回転多面鏡を駆動する駆動モータとを有し、前記振動波モータの回転速度を前記駆動モータの回転速度に応じて制御する画像形成装置であって、前記駆動モータの回転速度に応じた周期を有する基準信号を生成する基準信号生成手段と、前記振動波モータの駆動速度を検出するための信号であって、前記振動波モータの駆動速度に応じた周期を有する速度信号を生成する速度検出手段と、前記基準信号とは別の擬似信号を生成する擬似信号生成手段と、前記振動波モータを速度制御する駆動制御手段とを有し、前記駆動制御手段は、前記振動波モータの回転、前記駆動モータの回転、及び前記基準信号の生成の少なくともいずれかに異常が生じると、前記基準信号の代わりに前記擬似信号を用いて、前記振動波モータを駆動制御しつつ、前記目標速度を低くして前記振動波モータを停止制御し、前記異常がないと、前記振動波モータの目標速度と前記速度信号と差分及び前記基準信号と前記速度信号との差分に応じて前記振動波モータの回転速度を制御することを特徴とする。
【0038】
また、本発明による画像形成装置は、転写ベルトに当接する感光ドラムを駆動するための振動波モータと、前記感光ドラムを光ビームで露光走査する際に用いられる回転多面鏡を駆動する駆動モータとを有し、前記振動波モータの回転速度を前記駆動モータの回転速度に応じて制御する画像形成装置であって、前記駆動モータの回転速度に応じた周期を有する基準信号を生成する基準信号生成手段と、前記振動波モータの駆動速度を検出するための信号であって、前記振動波モータの駆動速度に応じた周期を有する速度信号を生成する速度検出手段と、前記振動波モータを速度制御する駆動制御手段とを有し、前記駆動制御手段は、前記振動波モータの回転、前記駆動モータの回転、及び前記基準信号の生成の少なくともいずれかに異常が生じると、前記基準信号と前記速度信号との差分の代わりに予め定められた差分を用いて前記振動波モータを駆動制御しつつ、前記目標速度を低くして前記振動波モータを停止制御し、前記異常がないと、前記振動波モータの目標速度と前記速度信号との差分及び前記基準信号と前記速度信号との差分に応じて前記振動波モータの回転速度を制御することを特徴とする。
【0039】
本発明による制御方法は、転写ベルトに当接する感光ドラムを駆動するための振動波モータと、前記感光ドラムを光ビームで露光走査する際に用いられる回転多面鏡を駆動する駆動モータとを有し、前記振動波モータの回転速度を前記駆動モータの回転速度に応じて制御する画像形成装置の制御方法であって、前記駆動モータの回転速度に応じた周期を有する基準信号を生成する基準信号生成工程と、前記振動波モータの駆動速度を検出するための信号であって、前記振動波モータの駆動速度に応じた周期を有する速度信号を生成する速度検出工程と、前記基準信号とは別の擬似信号を生成する擬似信号生成工程と、前記振動波モータを速度制御する駆動制御工程とを含み、前記駆動制御工程では、前記振動波モータの回転、前記駆動モータの回転、及び前記基準信号の生成の少なくともいずれかに異常が生じると、前記基準信号の代わりに前記擬似信号を用いて、前記振動波モータを駆動制御しつつ、前記目標速度を低くして前記振動波モータを停止制御し、前記異常がないと、前記振動波モータの目標速度と前記速度信号と前の差分及び前記基準信号と前記速度信号との差分に応じて前記振動波モータの回転速度を制御することを特徴とする。
さらに、本発明による制御方法は、転写ベルトに当接する感光ドラムを駆動するための振動波モータと、前記感光ドラムを光ビームで露光走査する際に用いられる回転多面鏡を駆動する駆動モータとを有し、前記振動波モータの回転速度を前記駆動モータの回転速度に応じて制御する画像形成装置の制御方法であって、前記駆動モータの回転速度に応じた周期を有する基準信号を生成する基準信号生成工程と、前記振動波モータの駆動速度を検出するための信号であって、前記振動波モータの駆動速度に応じた周期を有する速度信号を生成する速度検出工程と、前記振動波モータを速度制御する駆動制御工程とを含み、前記駆動制御工程では、前記振動波モータの回転、前記駆動モータの回転、及び前記基準信号の生成の少なくともいずれかに異常が生じると、前記基準信号と前記速度信号との差分の代わりに予め定められた差分を用いて前記振動波モータを駆動制御しつつ、前記目標速度を低くして前記振動波モータを停止制御し、前記異常がないと、前記振動波モータの目標速度と前記速度信号との差分及び前記基準信号と前記速度信号との差分に応じて前記振動波モータの回転速度を制御することを特徴とする。
また、本発明による記録媒体は、上記の画像形成装置の制御方法のいずれかをコンピュータによって実行させる制御プログラムを記憶することを特徴とする
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。
【0041】
(第1の実施の形態)
図1は、本発明に係る電子写真方式のカラー画像形成装置の第1の実施の形態の構成を示す概略断面図である。本カラー画像形成装置はカラーリーダ部とカラープリンタ部によって構成される。
【0042】
〔カラーリーダ部の構成〕
図1において、101は光電変換素子CCD、311はCCD101が実装される基板、312は画像処理部、301は原稿台ガラス(プラテン)、302は原稿給紙装置(DF)(なお、この原稿給紙装置302の代わりに鏡面圧板を装着する構成もある)、303および304は原稿を照明する光源(ハロゲンランプ又は蛍光灯)、305および306は光源303、304の光を原稿に集光する反射傘、307〜309はミラー、310は原稿からの反射光又は投影光をCCD101上に集光するレンズ、314は光源303、304と反射傘305、306とミラー307とを収容するキャリッジ、315はミラー308、309を収容するキャリッジ、313は他のインテリジェント・プロセッシング・ユニット(IPU)等とのインターフェイス(I/F)部である。なお、キャリッジ314は速度Vで、キャリッジ315は速度V/2で機械的に移動して、CCD101の電気的走査方向(主走査方向)に対して垂直方向(副走査方向)に原稿を走査する。
【0043】
〔カラープリンタ部の構成〕
図1において、317はM画像形成部、318はC画像形成部、319はY画像形成部、320はK画像形成部であり、それぞれの構成は同一なのでM画像形成部317を詳細に説明し、他の画像形成部の説明は省略する。
【0044】
M画像形成部317において、342は感光ドラムであり、レーザ露光部210からの光によって、その表面に潜像が形成される。321は帯電器であり、150mm/secの速度で回転する感光ドラム342の表面を所定の電位に帯電させ、潜像形成の準備をする。帯電器321は、不図示のスリーブを255mm/secの速度で回転させ、低抵抗のフェライトキャリアで誘電ブラシを形成することにより帯電を行う。
【0045】
322は現像器であり、感光ドラム342上の潜像を現像して、トナー画像を形成する。なお、現像器322には、現像バイアスを印加して現像するためのスリーブ361が含まれている。323は転写帯電器であり、転写材搬送ベルト333の背面から放電を行い、感光ドラム342上のトナー画像を、転写材搬送ベルト333上の記録紙などへ転写する。この転写後、感光ドラム342上に残留したトナーは帯電器321に一旦取り込まれ、静電的特性を変化させて再び感光ドラム342上に戻され、現像器322がこれを回収して再利用する。
【0046】
次に、記録紙などの上へ画像を形成する手順を説明する。カセット340、341に格納された記録紙等はピックアップローラ339、338により1枚ずつ取り込まれ、給紙ローラ336、337により150mm/secの速度で移動する転写材搬送ベルト333上に供給される。給紙された記録紙は、吸着帯電器346で帯電される。
【0047】
348は転写材搬送ベルトローラであり、転写材搬送ベルト333を駆動し、かつ、吸着帯電器346と対になって記録紙等を帯電させ、転写材搬送ベルト333に記録紙等を吸着させる。
【0048】
347は紙先端センサで、転写材搬送ベルト333上の記録紙等の先端を検知する。なお、紙先端センサ347の検出信号はカラープリンタ部からカラーリーダ部へ送られて、カラーリーダ部からカラープリンタ部にビデオ信号を送る際の副走査同期信号として用いられる。
【0049】
この後、記録紙等は、転写材搬送ベルト333によって搬送され、画像形成部317〜320においてMCYKの順にその表面にトナー画像が形成される。
【0050】
K画像形成部320を通過した記録紙等は、転写材搬送ベルト333からの分離を容易にするため、除電帯電器349で除電された後、転写材搬送ベルト333から分離される。350は剥離帯電器であり、記録紙等が転写材搬送ベルト333から分離する際の剥離放電による画像乱れを防止するものである。分離された記録紙等は、トナーの吸着力を補って画像乱れを防止するために、定着前帯電器351、352で帯電された後、定着器334へ送られ、そこでトナー画像の熱定着が行われた後、排紙トナー335に排紙される。
【0051】
転写材搬送ベルトローラ348は、不図示の振動波モータにより駆動され、Y、M、C、K色のトナー像形成に関与する各感光ドラム342、343、344、345は、それぞれ不図示の振動波モータにより、独立に駆動される。また、これら5つの振動波モータは、各々独立の駆動制御回路により制御される。これらの駆動制御回路の構成は同じであるので、その1つだけを、図5を参照して後述する。なお、各振動波モータ間では協調した動作が行われるが、その動作制御は図示しないCPU部により行われる。
【0052】
本実施の形態では、カセット340、341に収納された記録紙は、不図示のメインモータからの駆動により給紙、搬送され、転写材搬送ベルト333上に搬送されるものとする。このメインモータは、通常、高トルクのDCブラシレスモータが用いられ、定着器334の定着ロ―ラの駆動や、現像器内の現像スリーブなど、各種の機構の駆動源となっている。一般的に、このようなDCブラシレスモータでは、ロータの回転数を検知して、モータ内に内蔵された水晶発信器の基準クロックと比較するPLL制御が行われ、その起動時間は1秒程度を必要とする。
【0053】
図2は、ポリゴンミラーモータの構成を示す図である。また図3は、ポリゴンミラーモータの駆動制御回路の構成を、感光ドラムを駆動する振動波モータの駆動制御回路と関連付けて示すブロック図ある。
【0054】
図3に示す実施の形態では、各振動波モータの駆動を制御する駆動制御回路の基準となるクロックとして、発振器701から出力されるクロックを共通の基準クロックとして使用する。またクロックは、PLL制御回路224にも入力され、ポリゴンミラーモータ206の駆動制御にも用いられる。また、画像形成のためのビデオ信号用クロック、レーザ駆動用のクロックとしても用いられる。また、画像形成のためのビデオ信号クロック、レーザ駆動用のクロックと、上記各振動波モータやポリゴンミラーモータの駆動制御用クロックとを共用しない場合も、本発明の主旨を逸脱しない範囲で応用可能である。
【0055】
本実施の形態では、ビデオ信号系、ポリゴンミラーモータ系、振動波モータ系のクロックを共通としたが、本発明の主旨から逸脱しない範囲での各種応用が可能であることは言うまでもない。例えば、ビデオ信号系のクロックと駆動系のクロックとを別々の発振器で構成することも可能である。
【0056】
各色の感光ドラム342〜345を駆動する振動波モータの駆動制御回路は同一の構成であるので、それらの1つを例にとって説明する。
【0057】
図2において、801はポリゴンミラーモータ206のロータであり、永久磁石に1回転あたり4組の磁極パターンが着磁されている。また、ロータ801に固定されている支軸802を介してポリゴンミラー218が固定されている。本実施の形態では、ポリゴンミラー218は8面のものを用いている。
【0058】
ポリゴンミラーモータ206が回転すると、FGセンサ207が、ロータ801に着磁されている磁極パターンによって1回転あたり4個のパルスを発生し、これがFG波形整形回路214で整形されて、FGパルスが出力される。
【0059】
一方、レーザ205から発光されたレーザ光は、ロータ801と同一回転をするポリゴンミラー218により走査され、BDセンサ203にて主走査方向の基準信号であるL203信号を出力する。
【0060】
図3において、BDセンサ203からのL203信号はセレクタ222に入力され、不図示のCPUからのBD−SEL信号が高レベルのときは、セレクタ222からBD信号として出力される。パルス生成部221は、クロックCLKをカウントして、所望のBD信号と略等しい周期の擬似BD信号であるL221信号を生成してセレクタ222に出力する。セレクタ222は、BD−SEL信号が低レベルのとき、L221信号をBD信号として出力する。今、BD−SEL信号を高レベルとすることにより、セレクタ222からBD信号として、FGパルスが1回出力される間にパルス2個が出力される構成のL203信号が出力される。したがって、感光ドラム201上を走査するBD信号に同期したビデオ信号によって、感光ドラム201上に1ライン単位の静電潜像が順次形成される。
【0061】
なお、図3に示すBD監視器223等については後述する。
【0062】
図4は、図2に示したBDセンサ203からのBD信号(L203信号)とFG波形整形回路214からのFGパルスとの関係を示すタイミングチャートである。図4において、901がBD信号、902がFGパルスである。
【0063】
図2に示したポリゴンミラー218は8面で、ロータ801の磁極パターンが、1回転あたり4個のパルスを発生するので、図4に示すように、BD信号901が2個出力される間に、FGパルス902が1個出力される。また、前述のように、ロータ801とポリゴンミラー218とは一体に固定されているので同一回転をし、必ずFGパルス902を基準にして位相差時間T0をもってBD信号901が出力される。
【0064】
図5は振動波モータの駆動制御回路の構成を示すブロック図である。
【0065】
図5において、1はパルス発生器であり、入力される周波数データとパルス幅データに応じた駆動用パルスを2相(A相、B相)出力する。これら2相のパルスは90°の位相差をもって出力される。パルス発生器1は回路にかかるコストを安くするためにすべてデジタル回路により構成されている。ここで、パルス発生器1の構成および動作を、図8を参照して説明する。
【0066】
図8はパルス発生器1の内部構成を示すブロック図である。
【0067】
8は、駆動パルスの周期を決めるための10ビットのカウンタであり、ダウンカウントのみを行う。このカウンタ8では、カウント値が0となったときにキャリー出力が高レベルとなる。キャリー出力がロード入力端に接続されているので、カウンタ8は駆動周波数データで決まる周期を有したリングカウンタとなる。
【0068】
9aおよび9bは駆動パルスのパルス幅を決定するための9ビットのカウンタであり、ダウンカウンタのみを行う。これらカウンタ9a、9bでは、ロード入力が高レベルになるとパルス幅データをロードし、カウント値が0となったときにキャリー出力が高レベルとなる。なお、カウンタ9aがA相駆動用パルス、カウンタ9bがB相駆動用パルスに関わる。
【0069】
10は10ビットイコールコンパレータであり、カウンタ8のカウント値と、ビットシフト12によって得られる周波数データを2ビット右にシフトした値とが一致したとき、すなわちカウンタ8が周波数データの4分の1をカウントした時に出力が高レベルとなる。
【0070】
11aおよび11bはRSフリップフロップであり、それぞれ駆動パルスの立ち上がりをS入力、立ち下がりをR入力で決められるように構成されている。RSフリップフロップ11aはA相駆動用パルスに関わり、カウンタ8のキャリー出力で立ち上がり、カウンタ9aのキャリー出力で立ち下がる。すなわち、RSフリップフロップ11aは、周波数データを周期として、パルス幅データに応じた時間だけ高レベルとなるA相駆動用パルスを出力する。
【0071】
RSフリップフロップ11bはB相駆動用パルスに関わり、イコールコンパレータ10の出力が高レベルになったときに立ち上がり、カウンタ9bのキャリー出力で立ち下がる。この結果、RSフリップフロップ11bは、周波数とパルス幅がA相駆動用パルスと同じであるが、90°時間的に位相差をもつB相駆動用パルスを出力する。本説明において周波数データとは駆動パルス周期の指令値であるので、実際の周波数は周波数データの逆数に比例した値となる。
【0072】
なお、本実施の形態では、説明を簡単にするためにA相駆動用パルスとB相駆動用パルスの位相差は常に同じで、振動波モータの回転方向は1方向のみとしているが、振動波モータを両方向に回転させる場合は不図示のセレクタを用いて回転方向に応じてRSフリップフロップ11a、11bの出力を入れ替えればよい。
【0073】
なお、ANDゲート750、751については後述する。
【0074】
図5に戻り、2は昇圧回路であり、例えば図7に示すような回路構成を有する。昇圧回路2では、パルス発生器1からそれぞれ出力されたA相駆動用パルス及びB相駆動用パルスがそれぞれ昇圧され、A相交流波(A相駆動信号)及びB相交流波(B相駆動信号)が作成され出力される。
【0075】
3は進行波型の振動波モータ(USM)であり、位置的に1/4λだけずらして配置されている各圧電素子(図示せず)に昇圧回路3から出力された2相の交流電圧(A相駆動信号、B相駆動信号)が印加される。この2相の駆動信号が各圧電素子に入力されると、振動体の駆動部の摩擦駆動面が円または楕円運動し、この摩擦駆動面に加圧接触している移動体が摩擦駆動される。この移動体には、例えば出力軸が回転中心に固定されており、該出力軸に感光ドラム342〜345や、転写材搬送ベルトローラ348が直結されて駆動力がそれらに伝達される。
【0076】
4は振動波モータ3の回転を検出するエンコーダであり、振動波モータ3の出力軸にエンコーダ4の軸が取り付けられており、これにより上記回転を検出する。エンコーダ4からは振動波モータ3の回転に応じたパルスが出力される。エンコーダ4からの出力パルスは、速度差検出器5とBD速度差検出器21とに入力される。
【0077】
速度差検出器5では、振動波モータ3の実際回転速度と目標回転速度との差を検出するが、実際には、エンコーダ4からの出力パルスの周期と目標とするパルス周期との差を検出している。
【0078】
BD速度差検出器21は、ポリゴンミラーによるレーザ走査速度によって決まるBD信号の周期と、振動波モータのエンコーダパルスの周期との差に応じたBD速度差修正データを出力する。
【0079】
図9は、速度差検出器5及びBD速度差検出器21の内部構成を示すブロック図である。
【0080】
図9において13は立ち上がりエッジ検出部であり、エンコーダ4から入力されたパルスの立ち上がりエッジを検出し、該エッジからクロックの1周期の間高レベルとなるような信号L13を出力する。立ち上がりエッジ検出部13はフリップフロップやアンドゲートなどで構成される。14は8ビットダウンカウンタであり、ロード入力が高レベルとなると、目標とするエンコーダパルスの周期に相当する目標速度データをロードする。ロード入力が低レベルのときはクロック入力で1ずつカウントダウンし、これにより次のエンコーダパルスの立ち上がりエッジまでの時間をカウントする。
【0081】
15はイネーブル付きのレジスタであり、イネーブル入力が高レベルの時に8ビットの入力(D〔7・・0〕)がレジスタ15に書き込まれ、イネーブル入力が低レベルの時はレジスタ15の値が保持されるような構成になっている。
【0082】
なお、バッファ65等については後述する。
【0083】
こうした構成により速度差検出器5では、エンコーダパルス入力が低レベルから高レベルになったときに8ビットダウンカウンタ14の出力(Q)値がレジスタ15に書き込まれると同時に、8ビットダウンカウンタ14に目標速度データがロードされる。すなわち、エンコーダパルスの周期と目標周期との差をクロックでカウントした値が常にレジスタ15に更新して書き込まれることになる。
【0084】
また、BD速度差検出器21では、61はBD信号の立ち上がりエッジを検出する立ち上がりエッジ検出部61であり、BD信号の立ち上がりエッジで、クロックの1周期の間高レベルとなるような信号L61を出力する。BD信号の立ち上がりエッジ検出部61は、フリップフロップやアンドゲートなどで構成される。62は8ビットアップカウンタであり、ロード入力が高レベルとなると、目標とするBD信号とエンコーダパルスとの時間差に相当する目標BD速度差データ(BD補正データ)をロードする。通常、目標BD速度差データとしてゼロがロードされる。即ち、ポリゴンモータの速度と振動波モータの速度との速度差として、許容できる目標BD速度差データを設定する。ロード入力が低レベルの時はクロック入力で1ずつアップカウントする。
【0085】
63はイネーブル付きの8ビットレジスタであり、イネーブル入力L13が高レベルの時に8ビットの入力(D[7..0])がレジスタ63に書き込まれイネーブル入力L13が低レベルの時はレジスタ63の値が保持されるようになっている。
【0086】
このようなBD速度差検出器21の構成により、イネーブル入力L13が振動波モータのエンコーダパルスの立ち上がりエッジ信号であるので、BD信号が低レベルから高レベルになったときに8ビットカウンタ62に目標BD速度差データとしてゼロがロードされ、エンコーダパルス入力が低レベルから高レベルになったときに8ビットカウンタ62の出力(Q)値がレジスタ63に書き込まれる。即ち、エンコーダパルスの周期とBD信号の周期との差をクロックでカウントした値が常にレジスタ63に更新して書き込まれることになる。
【0087】
なお、64はBD速度差メモリであり、レジスタ63に保持されたBD速度差データL63がアドレスとして入力され、入力された情報に応じてそれに対応するBD速度差修正データL21を出力する。BD速度差メモリ64には、入力されるBD速度差データL63に対して、振動波モータのエンコーダパルスから求められる速度差検出結果をどのように修正して、振動波モータの駆動制御を行うかの情報が予め書き込まれている。BD速度差メモリ64の詳細については、図13を参照して後述する。
【0088】
なお、バッファ66等については後述する。
【0089】
図10は、上述した速度差検出器5及びBD速度差検出器21における各信号のタイミングチャートである。
【0090】
図5に戻り、22は加算器(アダー)であり、速度差検出器5の検出結果L15と、BD速度差検出器21の出力するBD速度差修正データL21とが入力され、それらの加算結果L22が新たな速度差検出結果として、周波数制御用メモリ6a及びパルス幅制御用メモリ6bにアドレスとしてそれぞれ入力される。周波数制御用メモリ6aには、入力される速度(エンコーダのパルス周期)に対して周波数をどのように制御するかの情報が予め書き込まれており、またパルス幅制御用メモリ6bには、入力される速度(エンコーダのパルス周期)に対してパルス幅をどのように制御するかの情報が予め書き込まれており、入力された情報に応じてそれに対応するデータをそれぞれ出力する。
【0091】
7aは周波数制御用加算器(アダー)、7bはパルス幅制御用加算器(アダー)である。加算器7a、7bにはともに振動波モータ3の駆動がオフになっている間は予め設定されている初期値(保持情報)が保持されている。振動波モータ3の駆動がオンになると、加算器7aは周波数制御用メモリ6aから入力される情報をある一定間隔ごとに保持情報に加算して加算結果を保持する構成になっている。
【0092】
加算器7a、7bの各出力は周波数データおよびパルス幅データとしてパルス発生器1に入力される。加算器7a、7bは16ビットで構成されており、周波数制御用加算器7aは加算結果の上位10ビットを、パルス幅制御用加算器7bは加算結果の上位8ビットをそれぞれパルス発生器1に出力している。このことにより、周波数やパルス幅が急激に変化することがないようになっている。
【0093】
以上説明したような構成で振動波モータ3の速度を制御するのであるが、制御をどのように行うかはメモリ6a、6bに書き込まれた情報に基づく。
【0094】
以下、その制御方法を具体的に詳述する。
【0095】
図11は周波数制御用メモリ6aに書き込まれる情報をプロットした図である。周波数制御用メモリ6aとしては、アドレスが8ビット、データも8ビットのものを用いている。図11において横軸は周波数制御用メモリ6aのアドレスすなわち速度差検出器5から得られる値であり、符号付きで表している。縦軸は周波数制御用メモリ6aに記憶されているデータすなわち周波数の加算量であり、符号付きで表している。例えば、振動波モータ3の1回転あたりのパルス数が3600のエンコーダ4で1.0s-1を目標速度とする制御を行う場合、速度差検出器5のクロック周波数を0.36MHzとすると、目標速度データは以下の式(1)により100という値が得られる。
【0096】
0.36[MHz]/(1.0[s-1]×3600[p/r])=100 …(1)
よって、速度差検出器5には目標速度データとして100が入力される。振動波モータ3の駆動速度が目標値よりも遅いときは、速度差検出器5でのダウンカウントが100よりも多く行われるので、周波数制御用メモリ6aからは0よりも小さい値(負の値)が出力される。一方、駆動速度が目標速度よりも速いときは周波数制御用メモリ6aからは0より大きい値(正の値)が出力される。
【0097】
このことより、アドレスが負の値のときは駆動速度が目標速度よりも遅い時であるから、駆動周波数を低くする方向、すなわちデータを正の値に設定すれば目標速度に速度制御され得る。また、アドレスが正の値のときは駆動速度が目標速度よりも速い時であるから、データを負の値となるように設定すれば目標速度に制御され得る。
【0098】
図11において、領域Aは、アドレスが−50、すなわち次式(2)により求められる速度6.6s-1よりも速い駆動速度が検出される領域である。
【0099】
0.36[MHz]/((100+50)×3600[p/r])=0.67[s-1] …(2)
領域Aでは100という一定のデータが出力される。
【0100】
図11において、領域Bは、アドレスが−50から−20、すなわち前述の式(2)を用いれば、0.67s-1から0.83s-1の間の駆動速度が検出される領域である。この場合は図11に示すように、検出されたエンコーダパルス周期の差に比例したデータが出力される。
【0101】
領域Cは、0.83s-1から1.25s-1の間の駆動速度が検出される領域である。この場合も、領域Bと同様に、検出されたエンコーダパルス周期の差に比例したデータが出力されるが、領域Bよりもデータの変化率は小さくなっている。同様に、領域D(1.25s-1から2.0s-1)ではデータの変化率が領域Cよりも大きくなっており、領域E(2.0s-1よりも遅い時)では−100という一定の値がデータとして出力される。
【0102】
上述のように、領域に応じてデータの変化率を変化させることによって、目標速度と検出された駆動速度との速度差がある範囲(領域Aと領域E)を超えたときは、振動波モータ3の動作が不安定にならない程度でなるべく大きな値のデータで制御され、速度差が上記範囲内ではあるがその速度差が比較的大きいとき(領域Bと領域Dとにあるとき)は、速度差に応じて大きく周波数が変更され、速度差が0に近くなると(領域Cにあるとき)、速度差に応じて小さく周波数が変更されることになる。
【0103】
次に、図12はパルス幅制御用メモリ6bに書き込まれる情報をプロットした図である。図12も図11と同様にアドレス(速度情報)を横軸、データ(出力)を縦軸として表されている。
【0104】
図12において、領域A〜Eは図11に示す領域A〜Eと同じ領域を示している。図12のようにデータを構成すると、周波数の制御が大きく働く領域A、B、DおよびEではパルス幅制御用メモリ6bからは一定の小さな値が出力され、周波数の制御があまり働かない領域Cでは、パルス幅制御用メモリ6bからの出力は速度差に応じた大きな値が出力されるようになる。
【0105】
以上のように、振動波モータ3の制御を行うと、振動波モータ3の駆動速度が目標速度に対して離れているときは周波数の制御が主体となった重み付け速度制御が行われるため、駆動速度は迅速に目標速度に近づく。そして、振動波モータ3の駆動速度が目標速度に近づくと、パルス幅(電圧振幅)の制御が主体となった重み付け速度制御が行われ、ムラのない細かな速度制御が行える。
【0106】
なお、周波数制御およびパルス幅制御は常に同時に行われているため、従来のような制御の切換による振動波モータの不安定動作を防止することができる。
【0107】
また、本実施の形態では、図11における領域A、Eおよび図12における領域A、B、D、Eでの各データが各アドレスに対して一定の値に設定されている場合について説明したが、これら領域のデータをアドレスに応じて変化させてもよい。
【0108】
図13は、図9に示すBD速度差メモリ64に書き込まれる情報をプロットしたものの一例を示す図である。BD速度差メモリ64は、アドレスが8ビット、データも8ビットのメモリで構成される。
【0109】
図13において、横軸はBD速度差メモリのアドレス、即ちレジスタ63からBD速度差検出器21へ送られるBD速度差データL63であり、符号付きで表している。縦軸はBD速度差メモリ64に記憶されているデータ、即ち、BD速度差修正データL21であり、符号付きで表している。
【0110】
BD速度差検出器21は、図13に示すBD速度差メモリ64内の情報に基づき、ポリゴンミラーによるレーザ走査速度によって決まるBD信号の周期と、振動波モータのエンコーダパルスの周期との差に応じたBD速度差修正データL21を出力する。以下に、BD信号の周期とエンコーダパルスの周期との大小関係に応じたBD速度差修正データL21について記述する。
(1)BD信号の周期とエンコーダパルスの周期が同じ場合。
【0111】
いま、ポリゴンミラーによるレーザ走査速度によって決まるBD信号の周期と、振動波モータのエンコーダパルスから求められる周期とが等しく、その差がゼロである場合は、BD信号とエンコーダパルスとの位相差に応じて、アップカウンタ62でBD速度差として検出される。即ち、BD信号の立ち上がりエッジが生成されてから、エンコーダパルスの立ち上がりエッジが生成されるまでの位相差に相当する時間をBD速度差検出器21で検知することになるため、アップカウンタ62は位相差に相当するクロック数だけアップカウントを行い、エンコーダパルスエッジが生成された時にレジスタ63にアップカウンタ62のカウント値が書き込まれる。例えば、カウント値20が書き込まれると、BD速度差メモリ64からBD速度差修正データL21=−10が出力され、加算器22に入力されて、速度差検出器5からの速度差情報L15に加算され、速度差情報L15の値が減少するように作用する。
【0112】
そして、速度差検出器5からの速度差情報L15がBD速度差検出器21の情報により修正され、速度差情報L22として、周波数制御用メモリ6a及びパルス幅制御用メモリ6bの各アドレスに入力され、上記例では速度差情報L15の値が減少させられているため、目標速度データで設定される振動波モータの速度は若干速くなるように制御される。
【0113】
一方、エンコーダパルスの立ち上がりエッジが生成されてから、BD信号の立ち上がりエッジが生成されるような場合、上述の場合と逆位相になるが、このような場合には、アップカウンタ62がゼロクリアされる前に、エンコーダパルスの立ち上がりエッジ生成された時点でのアップカウンタ62のカウント値がレジスタ63に書き込まれる。従って、エンコーダパルスの立ち上がりエッジが、BD信号の立ち上がりエッジよりどれくらい早く生成されるかをBD速度差検出器21で検知することになる。
【0114】
例えば、アップカウンタ62のカウント値−20がレジスタ63に書き込まれると、BD速度差メモリ64からBD速度差修正データL21=+10が出力され、加算器22に入力され、速度差検出器5からの速度差情報L15に加算され、速度差情報L15の値が増加するように作用する。
【0115】
そして、速度差検出器5からの速度差情報L15がBD速度差検出器21の情報により修正され、速度差情報L22として、周波数制御用メモリ6a及びパルス幅制御用メモリ6bの各アドレスに入力され、上記例では速度差情報L15の値が増加させられているため、目標速度データで設定される振動波モータの速度は若干遅くなるように制御される。
【0116】
また、BD信号とエンコーダパルスとの位相差がほぼゼロである場合には、BD速度差検出器21からBD速度差修正データL21=ゼロが出力され、速度差情報L15の値がそのまま速度差情報L22として出力されるため、振動波モータの速度はそのままの速度を維持するように制御される。
【0117】
このように、ポリゴンミラーによるレーザ走査速度によって決まるBD信号の周期と、振動波モータのエンコーダパルスから求められる周期とが等しく、それらの差がゼロである場合は、BD信号の周期とエンコーダパルスの周期が同じで、かつ、所定の位相差以内に収まるように、ポリゴンモータの回転によるレーザ走査速度と振動波モータの回転速度とが精密に協調動作することができる。また、ポリゴンミラーによりレーザ走査の回転位相と振動波モータのエンコーダ位相とを位相制御することにより、レーザ走査の1主走査周期で1つのエンコーダパルスが生成されるように同期制御される。
(2)BD信号の周期よりも、エンコーダパルス周期が短い場合
BD信号の周期よりも、エンコーダパルス周期が短い場合は、BD信号の立ち上がりエッジが生成される前にエンコーダパルスの立ち上がりエッジが生成される頻度が多くなるため、アップカウンタ62からレジスタ63に負の値のカウント値が書き込まれる。したがって、BD速度差メモリ64から正の値のBD速度差修正データL21が出力され、加算器22に入力されて、そこで速度差検出器5からの速度差情報L15に加算される。そして、BD速度差修正データL21により速度差情報L15の値が増加させられ、したがって、目標速度データで設定される振動波モータの速度が若干遅くなるように制御され、BD信号に同期するように精密に振動波モータの速度制御が行われる。
(3)BD信号の周期よりも、エンコーダパルス周期が長い場合
BD信号の周期よりも、エンコーダパルス周期が長い場合は、エンコーダパルスの立ち上がりエッジが生成される前にBD信号の立ち上がりエッジが生成される頻度が多くなるため、アップカウンタ62からレジスタ63に正の値のカウント値が書き込まれる。したがって、BD速度差メモリ64から負の値のBD速度差修正データL21が出力され、加算器22に入力されて、そこで速度差検出器5からの速度差情報L15に加算される。そして、BD速度差修正データL21により速度差情報L15の値が減少させられ、したがって、目標速度データで設定される振動波モータの速度が若干速くなるように制御され、BD信号に同期するように精密に振動波モータの速度制御が行われる。
【0118】
次に、各モータの起動特性について説明する。
【0119】
図14は、ポリゴンミラーモータ、DCブラシレスモータ(メインモータ)、及び振動波モータの起動時の回転数特性を示す図である。
【0120】
ポリゴンミラーモータの起動時のカーブをg1、DCブラシレスモータ(メインモータ)の起動時のカーブをg2、振動波モータの起動時のカーブをg3で示す。
【0121】
いま、ユーザが原稿給紙装置302に原稿をセットした時刻をT=0とすると、カラーリーダ部のCPUが原稿セットされたことを検知し、カラープリンタ部のポリゴンミラーモータ206を起動する。あるいは、原稿給紙装置302の代わりに、原稿圧板を搭載している場合は、原稿圧板の開閉を検知する開閉検知センサ信号によりポリゴンミラーモータ206を起動するようにしてもよい。或いは、カラーリーダ部の操作部のいずれかのキーが押下されたことを検知し、ポリゴンミラーモータ206を起動するようにしてもよい。
【0122】
このように、ユーザの操作に応じて直ちに、ポリゴンミラーモータ206を起動し、これにより、起動時間が長いポリゴンミラーモータ206を早めに起動させ、装置全体の動作を早めるようにする。
【0123】
ポリゴンミラーモータ206の回転数が、起動されてから所定回転数PO(rpm)に安定する時点Aまでに要する時間はT=5(秒)である。
【0124】
ここで、ユーザのコピー設定として、コピー枚数や倍率、カラーモードなどの設定が終了して、コピースタートキーが時点S(T=2(秒))で押下されたとする。この時点Sにおいても、まだ、ポリゴンミラーモータ206の回転は、所定の回転数PO(rpm)に安定していないことが分かる。時点Sにコピースタートキーが押下されてから、給紙をはじめ各種の機構の駆動源となるメインモータ(DCブラシレスモータ)及び転写材搬送ベルト用振動波モータ及び各色の感光ドラムを駆動する振動波モータが起動される。
【0125】
メインモータが所定回転数MM(rpm)に安定する時点はB(T=2.5(秒))であり、振動波モータが第1の所定回転数DR(rpm)に安定する時点はC(T=3(秒))である。時点B、Cのいずれでも、まだ、ポリゴンミラーモータ206は所定回転数PO(rpm)に安定していない。本実施の形態のメインモータは、起動後0.5秒で所定の回転数MM(rpm)に安定し、振動波モータは、起動後1秒で第1の所定回転数DR(rpm)に安定する。
【0126】
図3を参照して説明すれば、PLL制御回路224において、ポリゴンミラーモータ206の回転数が所定の回転数PO(rpm)に達してPLL制御の引き込み動作が完了したときに、PLLロック信号PLL−LOCKが低レベルとなる。PLL−LOCK信号を不図示のCPUの入力ポートで監視することにより、ポリゴンミラーモータ206が所定回転に安定したことが検知できる。
【0127】
メインモータの回転が所定の回転数MM(rpm)に安定した時点B以降は、カセット340、341からの給紙、現像器内のスリーブ回転、定着ローラ回転が可能となる。また、感光ドラム上の不要トナーを回収するとともに、感光ドラム上に適切な静電電位を与えるための帯電器321、324、327、330の帯電スリーブを回転させることが可能となる。
【0128】
従って、メインモータの回転が所定の回転数MM(rpm)に安定し、さらに、振動波モータの回転が第1の所定回転数DR(rpm)に安定し、感光ドラム及び転写材搬送ベルトの回転が所定回転数に達した時点C以降では、印刷記録前の予備動作を開始できる。
【0129】
そこで、感光ドラム上の不要トナーの回収動作や、感光ドラム上の表面電位を適切な電位に整えるための帯電器に所定の高圧電圧を印加する処理が行われる。
【0130】
このような、予備動作を実行しつつ、CPUがPLLロック信号PLL−LOCKを監視し、PLLロック信号PLL−LOCKが低レベルとなったことを検知したら、ポリゴンモータの回転数が所定の回転数PO(rpm)に安定したと判断する。
【0131】
時点Aでポリゴンモータの回転数が所定の回転数PO(rpm)に安定したら、ポリゴンモータの回転数及び回転位相と、感光ドラム及び転写材搬送ベルト駆動用の各振動波モータの回転数及び回転位相とを一致させるようにする制御が、時点Dから時点Eまでの間で行われる。
【0132】
即ち、BD速度差により、振動波モータの回転を微調整するような回転制御が行われ、振動波モータは、ポリゴンモータによるレーザ走査の周期と略同期するように制御される。これによって、振動波モータは、時点Eで第2の所定回転数DR2(rpm)に達する。このような高精度の回転状態となった時点E以降においては、色ずれや色むら、ドラム摺擦痕の発生が押さえられるため、不図示の当接手段により、転写帯電器323、326、329、332を転写材搬送ベルト333の裏面から当接する位層に移動させ、転写材搬送ベルト333の電位を適切な電位に保つような高圧電圧を印加する処理を行うとともに、画像信号による潜像形成のための書き込み動作を開始するようにする。
【0133】
なお、ポリゴンミラーモータ206を起動し時点Aに達する前に、時点Sで振動波モータを起動するときには、予めセレクタ222(図3)のセレクト信号BD‐SELを低レベルとして、パルス生成部221(図3)からの擬似BD信号L221がBD信号としてセレクタ222から出力されるように設定しておく。
【0134】
この時、BD速度差検出器21には、BD信号として擬似BD信号L221が入力されるため、ポリゴンミラーモータ206の回転数とは無関係に、各振動波モータが擬似BD信号L221と略同期して起動する。そして、時点Aに至るまでの間に、ポリゴンミラーモータ206の回転が正常に所定の回転数POまで立ち上がった場合には、CPUがPLL−LOCK信号の低レベルを検知し、時点AでBD−SEL信号を高レベルと設定することで、BDセンサ203からのL203信号がBD信号として選択され、BD速度差検出器21に送られる。従って、時点Dから時点Eに至るまでの間に、振動波モータは、ポリゴンミラーモータ206の回転に略同期して回転するようになる。
【0135】
振動波モータを起動する前に、ポリゴンミラーモータの回転異常が検出された場合には、ポリゴンミラーモータの回転を停止させるとともに、振動波モータの起動を行わず、感光ドラムなどの回転を行う前に装置を停止させる。これにより、装置にダメージを与えることなしに装置停止状態に移行できる。
【0136】
時点Sから時点A(D)に至る間に、ポリゴンミラーモータの回転異常が発生した場合には、PLL−LOCK信号が高レベルとなるため、時点A(D〉でBD−SEL信号を高レベルと設定せず低レベルのままとする。したがって、振動波モータは擬似BD信号L203に同期した状態のままであるので、振動波モータの目標速度を順次低く設定して行くことで、最後には振動波モータを停止させることができる。これにより、ポリゴンミラーモータの回転異常にも拘らず、振動波モータを大きな速度むらもなく停止させることができる。
【0137】
時点D(A)から時点E、あるいは、時点E以降において、ポリゴンミラーモータの回転異常が発生した場合には、BD−SEL信号を高レベルから低レベルに設定を変更する。これにより、振動波モータは擬似BD信号L221と同期して回転制御されることとなり、振動波モータの目標速度を順次低く設定して行くことで、最後には振動波モータを停止させることができる。したがって、ポリゴンミラーモータの回転異常にも拘らず、振動波モータを大きな速度むらもなく停止させることができる。
【0138】
また、図3に示すように、BD監視器223がBD信号を監視し、BD信号が所定の周期で生成されない場合に、BDエラー信号BD−ERRを出力するように構成することも有用である。BD監視器223は、発振器701からのクロックCLKをカウントしてBD信号の周期を監視し、所定のBD信号周期と略等しい周期でBD信号が入力されるときにBD−ERR信号を高レベルに、所定のBD信号周期より短い周期または長い周期のBD信号が入力される時にはBD−ERR信号を低レベルにする。
【0139】
時点Aまでの間にポリゴンミラーモータ206が所定回転数POに安定すれば、時点A以降においてレーザを点灯させ、BDセンサ203からのL203信号に略同期させて振動波モータを回転制御することになる。時点Aまでの間にポリゴンミラーモータの回転異常が発生した場合には、時点A(D)でBD−SEL信号を高レベルと設定せず、低レベルのままとする。これにより、振動波モータは擬似BD信号L203に同期した状態のままであるので、振動波モータの目標速度を順次低く設定して行くことで、振動波モータを停止させることができる。
【0140】
時点D(A)から時点Eまでの間、あるいは時点E以降においてBD信号の異常が発生した場合には、BD−SEL信号を高レベルから低レベルに設定を変更する。これにより、振動波モータは擬似BD信号L221と同期して回転制御され、その後、振動波モータの目標速度を順次低く設定して行くことで、振動波モータを停止させることができる。
【0141】
このように、ポリゴンミラーモータの回転異常やBD信号の異常にも拘らず、振動波モータを、大きな速度差を生じないで停止させることができる。
【0142】
次に、エンコーダ4で検出される回転速度が目標回転速度より異常に大きいかまたは異常に小さい場合について説明する。
【0143】
この場合、振動波モータの速度差検出器5から出力される速度差検出結果L15が下限値に近い値または上限値に近い値となる。図9に示すように、速度差検出結果L15は、バッファ65を経て信号L65として、CPUバスから不図示のCPUへ送られ、CPUは速度差検出結果を読み取り、それが下限値または上限値に近い値の場合には、振動波モータの回転速度異常と判断し、振動波モータを停止する処理を行う。
【0144】
いま、時点D(A)に達するまでに振動波モータの速度異常を検出した場合、BD−SEL信号を高レベルに設定せず、低レベルのままとする。この場合、振動波モータは擬似BD信号L203に同期した状態のままであるので、振動波モータの目標速度を順次低く設定して行くことで、振動波モータを停止させることができる。
【0145】
時点D(A)から時点Eまでの間または時点E以降において、振動波モータの速度異常が発生した場合には、BD−SEL信号を高レベルから低レベルに設定を変更する。これにより、振動波モータが擬似BD信号L221と同期して回転制御されることとなる。そして、振動波モータの目標速度を順次低く設定して行き、これによって振動波モータを停止させることができる。
【0146】
このように、ポリゴンミラーモータの回転異常やBD信号の異常にも拘らず、振動波モータを、大きな速度差を生じないで停止させることができる。
【0147】
一方、振動波モータの回転異常としては、振動波モータ内の摺動部の磨耗などさまざまな原因が考えられ、BDセンサ信号L203や擬似BD信号L221による速度微調整を止めたとしても、必ずしも、正常回転に復帰するとは限らない。そのため、速度差検出結果から振動波モータの速度異常を検出した場合に、直ちに振動波モータへの駆動パルスの供給を停止し、急激に振動波モータを停止させる処理が有用な場合がある。
【0148】
例えば、図8に示すRSフリップフロップ11a、11bの出力端にANDゲート750、751をそれぞれ接続し、不図示のCPUから出力される緊急停止信号STOP*を低レベルとすることで、振動波モータへのA相駆動パルス及びB相駆動パルスを同時に低レベルとし、これにより、極めて短時間に振動波モータを停止させることが可能である。通常、緊急停止を行わない場合は、緊急停止信号STOP*を高レベルにしておく。
【0149】
特に、各振動波モータにより感光ドラム342、343、344、345をそれぞれ駆動し、また振動波モータにより転写材搬送ベルトローラ348を回転させて転写材搬送ベルト333を駆動するような、複数の振動波モータで駆動される各部材が互いに当接して駆動される系などでは、少なくとも1つの振動波モータが大きな速度差で異常回転したり、停止したりした場合、大きな摺擦痕を生じるなどの問題があるため、複数の振動波モータをほぼ同時に停止させることも有用である。
【0150】
従って、少なくとも1つの振動波モータでの速度差検出結果において速度異常を検出した場合、緊急停止信号STOP*を低レベルとすることで、振動波モータをほぼ同時に緊急停止させるようにしている。
【0151】
本実施の形態では、振動波モータとは別に設けられたポリゴンミラーモータ(DCブラシレスモータ)の作動に関連してBD信号が発生され、このBD信号に同期するように振動波モータの速度の微調整制御が行われる。したがって、レーザ走査周期と同期して、精密な振動波駆動速度制御が可能となるため、振動波モータによる感光ドラムの回転とレーザ走査周期との相対的誤差が少なくなる。
【0152】
このように第1の実施の形態によれば、振動波モータの回転むらに起因するライン間隔のバラツキがなくなり、色むらや濃度むら、レジストレーションずれのない画像再生が可能となる。
【0153】
(第2の実施の形態)
次に第2の実施の形態を説明する。
【0154】
第2の実施形態の構成は、基本的に第1の実施形態の構成と同じであるので、第2の実施形態の説明においては、第1の実施形態の構成を流用し、異なる構成部分だけを説明する。
【0155】
図15は、第2の実施形態における複数の振動波モータの駆動制御部を示すブロック図である。
【0156】
まず図1における画像形成装置は、複数の感光ドラム342、343、344、345の駆動にそれぞれ独立の振動波モータを用いるとともに、転写材搬送ベルト333の駆動に振動波モータを用い、各感光ドラム上に形成される各色のトナー画像を転写材搬送ベルト333上の記録媒体に順次転写してカラー再生画像を得るようにする。転写材搬送ベルト333の駆動に用いられる振動波モータには転写材搬送ベルトローラ348が接続され、この振動波モータの回転むらは、転写材搬送ベルト333の搬送速度むらとなり、記録媒体の搬送速度むらを引き起こしてしまう。
【0157】
転写材搬送ベルト333の搬送速度むらが発生すると、各画像形成部317、318、319、320の転写位置で順次転写される際の転写タイミングにバラツキを生じ、各色の画像が精密に重ね合せられないという、レジストレーションずれを引き起こしてしまう。また、各色の転写位置での転写工程で、転写材搬送ベルト333の搬送速度むらが発生すると、画像伸縮を発生し、各ラインの副走査ピッチが均一にならない。
【0158】
さらに、転写材搬送ベルト333の搬送速度むらがない場合でも、各感光ドラムの回転速度と転写材搬送ベルト333の搬送速度との間に速度差を生ずると、画像伸縮及びレジストレーションずれを発生してしまう。この速度差に速度差むらがある場合でも、色むら、濃度むら等の画像劣化を引き起こしてしまう。
【0159】
そこで第2の実施の形態では、複数の振動波モータの駆動制御において、振動波モータと別に設けられた駆動手段の作動に関連して発生されるタイミング信号により、複数の振動波モータの駆動状態を微調整するようにし、また複数の振動波モータが互いに協調して動作するようにする。
【0160】
いま、ユーザが原稿台ガラス301に原稿をセットしたことを不図示のCPUが検知したとする。
【0161】
このとき、図15において直ちに、各ポリゴンモータ503〜506がONされ、ユーザがコピーキーを押下したときに、不図示のメインモータ及び振動波モータ511〜515がONされるものとする。ポリゴンモータ503〜506は、Y,M,C,K各色用のポリゴンミラーモータである。振動波モータ511〜514は、Y,M,C,K各色用の感光ドラムをそれぞれ駆動する振動波モータであり、振動波モータ515は転写材搬送ベルト333を駆動する振動波モータである。
【0162】
そして、予めBD速度差修正データとして、BD速度差が検出されても速度差修正を行わないようなBD速度差情報と、BD速度差により速度差修正を行うようなBD速度差情報とをBD速度差メモリ64(図9)に書き込んでおく。
【0163】
502は基準となるクロック生成のための発振器であり、507〜510はY、M、C、Kのレーザ走査光を検知するビーム検知部であり、516〜520は各振動波モータの回転速度を検出するためのエンコーダであり、521〜525は各振動波モータの駆動制御を行う駆動制御部である。各駆動制御部へ入力される目標速度等の情報は、不図示のCPU(中央演算処理装置)により動作開始前に行われる。
【0164】
各色のポリゴンモータ503〜506は、発振器502からのクロックCLKを共通の基準クロックとしてPLL制御され、各ポリゴンモータは、所定の回転数で同一速度となるように回転する。そして、発振器502のクロックは、各振動波モータの駆動制御部521〜525に共通の基準クロックとして入力される。
【0165】
感光ドラムを駆動する各振動波モータ511〜514の駆動制御部521〜524は、各振動波モータ511〜514の回転に伴って各エンコーダ516〜519から発生されるエンコーダパルスと目標速度データとに基づき、各振動波モータ511〜514の回転速度が所定の回転速度の範囲内に収束するように制御する。こうした制御状態を第1の回転状態とする。即ち、BD信号と同期を取らずに、目標速度データとエンコーダパルスとを比較した回転速度制御が行われる。
【0166】
ここで、不図示のCPUが、メインモータ及び振動波モータ511〜515の回転速度、位相差を検知し、これにより、メインモータが立ち上がった時点B(図14)以降は、カセット340、341からの給紙動作、現像器内のスリーブ回転、及び定着ローラ回転が可能となる。また、感光ドラム上の不要トナーを回収するとともに、感光ドラム上に適切な帯電電位を与えるための帯電器321、324、327、330の帯電スリーブを回転させることが可能となる。
【0167】
第2の実施の形態でも、図9のように、振動波モータの速度差検出器5及びBD速度差検出器21からの出力情報を、バッファ65、66をそれぞれ介してCPUバス上に出力し、不図示のCPUに入力するようにしている。各振動波モータが所定の目標速度の回転数範囲以内であることをCPUが検知すると、上述のような予備動作を開始するようにする。
【0168】
ポリゴンモータ起動時には、BD速度差修正を行わないように、BD速度差メモリ64のテーブル選択を行っておく。例えば、CPUのアドレス選択用出力ポートをBD速度差メモリ64の上位アドレスに接続しておき、アドレス選択用出力ポートが低レベルの時、BD速度差修正を行わないテーブルを選択し、アドレス選択用ポートが高レベルの時、BD速度差修正を行うテーブルを選択するようにしておく。
【0169】
各ポリゴンモータ503〜506(図1では、レーザ露光部210〜213に内蔵される)の回転数が所定の回転数PO(rpm)に達したことを、各ポリゴンモータ503〜506からのPLL−LOCK信号が全て低レベルであることによってCPUが検知すると、全てのポリゴンモータ503〜506がスタンバイ状態であるとみなせるので、高精度回転制御に移行する。
【0170】
全ての各ポリゴンモータ503〜506のPLL−LOCK信号が低レベルであるとき、BD位相差検出器21のアドレス選択用出力ポートを高レベルに設定し、これによって、BD速度差修正データを速度差修正動作を実行するような内容のテーブルにアドレスを切り替える。
【0171】
このようにすることで、ポリゴンモータ503〜506が全て所定回転数に達した後、各振動波モータ511〜515を高精度の回転制御状態である第2の回転状態に移行させることができる。
【0172】
BD信号として、BDセンサ203からのBDセンサ信号L203や、パルス生成部221からの擬似BD信号L221を選択的に使用するのではなく、BD速度差検出器21のBD速度差修正データを切り替えることにより、ポリゴンモータの回転異常やBD信号の異常時に、BD速度差補正を行わないようにする。
【0173】
BD速度差信号が目標値から大きく逸脱した場合は、振動波モータの速度差検出器21において、BD速度差検出結果が下限値に近い値または上限値に近い値となる。バッファ、CPUバスを経て不図示のCPUがBD速度差検出結果を読み取り、下限値もしくは上限値に近い値の場合には、振動波モータの回転速度異常またはBD信号の異常と判断し、振動波モータを停止する処理を行う。
【0174】
いま、図14の時点D(A)に達するまでに振動波モータの速度異常を検出した場合、BD−SEL信号を高レベルに設定せず、低レベルのままとする。これにより、振動波モータは擬似BD信号に同期した状態のままであるので、振動波モータの目標速度を順次低く設定して行くことで、振動波モータを停止させることができる。
【0175】
時点D(A)から時点Eまでの間、または時点E以降において、BD速度差検出結果により異常を検出した場合には、BD速度差修正を行わないようにBD速度差メモリ64の上位アドレスを低レベルに設定変更し、これによって、振動波モータはBD信号でBD速度差修正されずに回転制御されることとなる。
【0176】
従って、BD−SEL信号が高レベルまたは低レベルのどちらの設定であっても、BD速度差修正が実施されずに、エンコーダパルスとクロックとによる振動波モータ制御が行われることとなる。そして、振動波モータの目標速度を順次低く設定して行くことで、振動波モータを停止させることができる。
【0177】
また、時点D(A)から時点Eまでの間、または時点E以降において、ポリゴンモータの回転異常が生じた場合は、BD信号エラーも発生することになり、その場合も、BD速度差検出結果により異常を検出されることとなる。そこで、ポリゴンモータエラー、BDエラーまたはBD速度差エラーを検知した時には、同様に、BD速度差メモリ64の上位アドレスを低レベルに設定変更することで、振動波モータはBD信号でBD速度差修正されずに回転制御されることとなる。
そこで、振動波モータの目標速度を順次低く設定して行くことで、振動波モータを停止させることができる。
【0178】
このようにポリゴンモータの回転異常やBD信号の異常にも拘らず、振動波モータを、大きな速度差を生じさせないで停止させることができる。
【0179】
なお、前述した各実施の形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記憶した記憶媒体を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出して実行することによっても、本発明が達成されることは言うまでもない。
【0180】
この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が、前述の各実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体が本発明を構成することになる。
【0181】
プログラムコードを供給するための記憶媒体として、例えば、フロッピィディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、CD−R、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROMなどを用いることができる。
【0182】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した各実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した各実施の形態の機能が実現される場合も、本発明に含まれることは言うまでもない。
【0183】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書き込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した各実施の形態の機能が実現される場合も、本発明に含まれることは言うまでもない。
【0184】
【発明の効果】
以上詳述したように本発明によれば、振動波モータの回転、駆動モータの回転、及び基準信号の生成の少なくともいずれかに異常が生じると、基準信号の代わりに擬似信号を用いて、振動波モータを駆動制御しつつ、目標速度を低くして前記振動波モータを停止制御する。そして、この異常がないと、振動波モータの目標速度と速度信号との差分及び基準信号と速度信号との差分に応じて振動波モータの回転速度を制御する。なお、擬似信号を用いることなく、基準信号と速度信号との差分の代わりに予め定められた差分を用いて振動波モータを駆動制御しつつ、目標速度を低くして振動波モータを停止制御するようにしてもよい。
【0185】
これにより、振動波モータと、レーザビーム信号の検出対象のポリゴンミラーモータとを協調動作させる画像形成装置において、いずれかのモータの回転状態が異常となっても、装置へのダメージが少ない方法で振動波モータを停止することができる。したがって、振動波モータで駆動される感光ドラムなどの部材を不用意に傷つけたりして、交換コストがかかるようなトラブルを防止できる。また、振動波モータ自身のダメージも軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る電子写真方式のカラー画像形成装置の第1の実施の形態の構成を示す概略断面図である。
【図2】ポリゴンミラーモータの構成を示す図である。
【図3】ポリゴンミラーモータの駆動制御回路の構成を、感光ドラムを駆動する振動波モータの駆動制御回路と関連付けて示すブロック図ある。
【図4】図2に示したBDセンサからのBD信号(L203信号)とFG波形整形回路からのFGパルスとの関係を示すタイミングチャートである。
【図5】振動波モータの駆動制御回路の構成を示すブロック図である。
【図6】駆動信号の周波数および振幅と動作(回転)速度との関係を示す図である。
【図7】昇圧回路の構成を示す図である。
【図8】パルス発生器の内部構成を示すブロック図である。
【図9】速度差検出器及びBD速度差検出器の内部構成を示すブロック図である。
【図10】速度差検出器及びBD速度差検出器における各信号のタイミングチャートである。
【図11】周波数制御用メモリに書き込まれる情報をプロットした図である。
【図12】パルス幅制御用メモリに書き込まれる情報をプロットした図である。
【図13】図9に示すBD速度差メモリに書き込まれる情報をプロットしたものの一例を示す図である。
【図14】ポリゴンミラーモータ、DCブラシレスモータ(メインモータ)、及び振動波モータの起動時の回転数特性を示す図である。
【図15】第2の実施形態における複数の振動波モータの駆動制御部を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 パルス発生器
2 昇圧回路
3 振動波モータ
4 エンコー
5 速度差検出器
6a 周波数制御用メモリ、
6b パルス幅制御用メモリ
7a 周波数制御用加算器
7b パルス幅制御用加算器
8 10ビットダウンカウンタ
9a、9b 9ビットダウンカウンタ
10 10ビットイコールコンパレータ
11a、11b RSフリップフロップ
12 ビットシフト
13 立ち上がりエッジ検出部
14 8ビットダウンカウンタ
15 ビットレジスタ
21 BD速度差検出器
61 立ち上がりエッジ検出部
62 8ビットアップカウンタ
63 ビットレジスタ
64 BD速度差メモリ
65 バッファ
66 バッファ
203 BDセン
201 感光ドラム(像担持体)
202 振動波モータ
206 ポリゴンミラーモー
210〜213 レーザ露光部
218 ポリゴンミラ
221 パルス生成部
222 セレクタ
223 BD監視器
224 PLL制御回路
333 転写材搬送ベルト
342〜345 感光ドラム(像担持体)
348 転写材搬送ベルトローラ
750 ANDゲート
751 ANDゲート

Claims (6)

  1. 転写ベルトに当接する感光ドラムを駆動するための振動波モータと、前記感光ドラムを光ビームで露光走査する際に用いられる回転多面鏡を駆動する駆動モータとを有し、前記振動波モータの回転速度を前記駆動モータの回転速度に応じて制御する画像形成装置であって、
    前記駆動モータの回転速度に応じた周期を有する基準信号を生成する基準信号生成手段と、
    前記振動波モータの駆動速度を検出するための信号であって、前記振動波モータの駆動速度に応じた周期を有する速度信号を生成する速度検出手段と、
    前記基準信号とは別の擬似信号を生成する擬似信号生成手段と、
    前記振動波モータを速度制御する駆動制御手段とを有し、
    前記駆動制御手段は、前記振動波モータの回転、前記駆動モータの回転、及び前記基準信号の生成の少なくともいずれかに異常が生じると、前記基準信号の代わりに前記擬似信号を用いて、前記振動波モータを駆動制御しつつ、前記目標速度を低くして前記振動波モータを停止制御し、
    前記異常がないと、前記振動波モータの目標速度と前記速度信号と差分及び前記基準信号と前記速度信号との差分に応じて前記振動波モータの回転速度を制御することを特徴とする画像形成装置。
  2. 転写ベルトに当接する感光ドラムを駆動するための振動波モータと、前記感光ドラムを光ビームで露光走査する際に用いられる回転多面鏡を駆動する駆動モータとを有し、前記振動波モータの回転速度を前記駆動モータの回転速度に応じて制御する画像形成装置であって、
    前記駆動モータの回転速度に応じた周期を有する基準信号を生成する基準信号生成手段と、
    前記振動波モータの駆動速度を検出するための信号であって、前記振動波モータの駆動速度に応じた周期を有する速度信号を生成する速度検出手段と、
    前記振動波モータを速度制御する駆動制御手段とを有し、
    前記駆動制御手段は、前記振動波モータの回転、前記駆動モータの回転、及び前記基準信号の生成の少なくともいずれかに異常が生じると、前記基準信号と前記速度信号との差分の代わりに予め定められた差分を用いて前記振動波モータを駆動制御しつつ、前記目標速度を低くして前記振動波モータを停止制御し、
    前記異常がないと、前記振動波モータの目標速度と前記速度信号との差分及び前記基準信号と前記速度信号との差分に応じて前記振動波モータの回転速度を制御することを特徴とする画像形成装置。
  3. 前記駆動モータはDCブラシレスモータであることを特徴とする請求項1又は2に記載の画像形成装置。
  4. 転写ベルトに当接する感光ドラムを駆動するための振動波モータと、前記感光ドラムを光ビームで露光走査する際に用いられる回転多面鏡を駆動する駆動モータとを有し、前記振動波モータの回転速度を前記駆動モータの回転速度に応じて制御する画像形成装置の制御方法であって、
    前記駆動モータの回転速度に応じた周期を有する基準信号を生成する基準信号生成工程と、
    前記振動波モータの駆動速度を検出するための信号であって、前記振動波モータの駆動速度に応じた周期を有する速度信号を生成する速度検出工程と、
    前記基準信号とは別の擬似信号を生成する擬似信号生成工程と、
    前記振動波モータを速度制御する駆動制御工程とを含み
    前記駆動制御工程では、前記振動波モータの回転、前記駆動モータの回転、及び前記基準信号の生成の少なくともいずれかに異常が生じると、前記基準信号の代わりに前記擬似信号を用いて、前記振動波モータを駆動制御しつつ、前記目標速度を低くして前記振動波モータを停止制御し、
    前記異常がないと、前記振動波モータの目標速度と前記速度信号と差分及び前記基準信号と前記速度信号との差分に応じて前記振動波モータの回転速度を制御することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  5. 転写ベルトに当接する感光ドラムを駆動するための振動波モータと、前記感光ドラムを光ビームで露光走査する際に用いられる回転多面鏡を駆動する駆動モータとを有し、前記振動波モータの回転速度を前記駆動モータの回転速度に応じて制御する画像形成装置の制御方法であって、
    前記駆動モータの回転速度に応じた周期を有する基準信号を生成する基準信号生成工程と、
    前記振動波モータの駆動速度を検出するための信号であって、前記振動波モータの駆動速度に応じた周期を有する速度信号を生成する速度検出工程と、
    前記振動波モータを速度制御する駆動制御工程とを含み
    前記駆動制御工程では、前記振動波モータの回転、前記駆動モータの回転、及び前記基準信号の生成の少なくともいずれかに異常が生じると、前記基準信号と前記速度信号との差分の代わりに予め定められた差分を用いて前記振動波モータを駆動制御しつつ、前記目標速度を低くして前記振動波モータを停止制御し、
    前記異常がないと、前記振動波モータの目標速度と前記速度信号との差分及び前記基準信号と前記速度信号との差分に応じて前記振動波モータの回転速度を制御することを特徴とする画像形成装置の制御方法。
  6. 請求項4又は5に記載の画像形成装置の制御方法をコンピュータによって実行させる制御プログラムを記憶することを特徴とする記憶媒体。
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