JP4556228B2 - 低温回転機械の断熱ケーシング構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、低温回転機械の断熱ケーシング構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、例えば超伝導磁石を極低温に冷却するためにヘリウムが用いられており、液体ヘリウムを極低温排気コンプレッサで極低圧に減圧することによって4K以下の極低温を達成している。
【0003】
図6は、低温回転機械である極低温排気コンプレッサの例であり、断熱室壁1により区画して真空を保持することにより断熱を行うようにした断熱室2を設け、該断熱室2の内部に作動装置3として極低温排気コンプレッサのスクロール4を設けている。スクロール4は、配管経路5,6に接続されており、一方の配管経路5から導入したヘリウムを昇圧して他方の配管経路6に導出するためのものである。
【0004】
更に、前記断熱室壁1外部の常温部には駆動装置7が設けられており、該駆動装置7に回転軸8を介して接続された回転作動部9としてのインペラ10が、前記作動装置3のスクロール4に嵌合するよう設けられ、ヘリウムの圧縮を行うようになっている。
【0005】
図6に例示した低温回転機械において、駆動装置を断熱室壁外部に着脱可能に設け、かつ駆動装置の熱が断熱室内部の作動装置に伝熱されるのを最小限に抑制することを目的として、本願発明の発明者等は、「回転機械の断熱構造」を創案し先に出願した(特開2000−035191)。
【0006】
この構造は、図7に示すように、断熱室2の内部の作動装置3と断熱室壁1に設けた開口12との間に区画壁11を備え、開口12の外部に駆動装置7が着脱可能に設けられ駆動装置の回転軸8に備えた回転作動部9が区画壁内部を通して作動装置3に係合され、かつ区画壁内部及び駆動装置内部が断熱ガスで満たされた構成を有する回転機械の断熱構造であって、区画壁内部における回転軸8の内部に真空空間26を設けることにより薄肉部25を形成し、区画壁内部の所要位置に、内周部に前記薄肉部25の外周面を小さい隙間Sで包囲する伝熱フランジ27を備え、外周部に冷却源29が接続された中間伝熱材28を設けたものである。なお、この図で31,32は対流防止材、例えばハニカム材である。
【0007】
この断熱構造により、中間伝熱材28の伝熱により隙間Sを介して回転軸8の薄肉部25に中間温度域を設けることができ、この中間温度域の存在により、回転軸8を介して回転作動部9に伝わる熱の侵入を大幅に低減できるようになった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
上述したように、従来の低温回転機械の断熱ケーシング構造では、約300K(ほぼ常温)の断熱室壁1から極低温(例えば約4K)の作動装置3に伝わる熱量を極力抑えるために薄肉の円筒で区画壁11を構成し、常温側と低温側を機械的に連結していた。また、その中間部に80Kレベルのサーマルアンカー(上述の中間伝熱材28)を設け極低温側(約4K)への熱侵入量の低減する構造を採用していた。
【0009】
図8は、図7の中間伝熱材28の周辺の有限要素法による解析結果である。この図において、(A)は、図7の図示しない右側に位置する断熱室壁1と作動装置3を連結する断熱ケーシングを軸線Z−Zを水平に示し、(B)はそのB部の拡大図である。また、(A)では、変形前の形状を矩形のメッシュパターンで示し、変形後の形状を濃淡のある形状で示している。なお、この濃淡は、変位の大きさを示しているが、ここでは詳細を省略する。
【0010】
図8(B)に示すように、図7の断熱ケーシングは、上端が断熱室壁1に固着された上部区画壁11aと、下端が作動装置3に固着された下部区画壁11bと、上部区画壁11aと下部区画壁11bの間に位置しこれらを連結する中間冷却リング29からなる。上部区画壁11aと下部区画壁11bは伝熱量を極力抑えるためにそれぞれ薄肉の円筒部材で構成され、中間冷却リング29は内部に液体窒素又はヘリウムガスを通す通路を有するリング状部材である。
【0011】
断熱ケーシングの内側には、耐圧力として最大約0.6MPaの内圧が作用する。この場合、断熱室壁1、作動装置3、及び中間冷却リング29は剛性が高いが、上部区画壁11aと下部区画壁11bは薄肉の円筒部材であるため、部分的に過大な応力が発生する問題点があった。すなわち、図8(B)に示す数字は、発生応力値をkgf/mm2の単位で示しており、図中にCで示す部分に、最大約440MPa(約44kgf/mm2)の主応力が発生する。なお、この部分の材料の許容応力は約200MPa(約20kgf/mm2)であり、この部分で材料は塑性変形を起こすことがわかる。また、これを解決するために、肉厚を厚くする(例えば2倍以上)と、最大応力自体は低減できるが、その分、熱侵入量が増加(2倍以上)してしまいコンプレッサの性能が低下してしまう問題点があった。
【0012】
本発明はかかる問題点を解決するために創案されたものである。すなわち、本発明の目的は、上述した区画壁を介して常温側から低温側に伝熱される熱量の増加を抑え、かつその耐圧強度を高めることができる低温回転機械の断熱ケーシング構造を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明によれば、断熱室(2)の内部の作動装置(3)と断熱室壁(1)に設けた開口(12)との間に中空円筒形状の断熱ケーシング(40)を備え、前記開口の外部に駆動装置(7)が着脱可能に設けられ、該駆動装置の回転軸(8)に備えた回転作動部(9)が断熱ケーシングの内部を通して前記作動装置に係合された低温回転機械の断熱ケーシング構造であって、前記断熱ケーシング(40)は、一端が断熱室壁(1)に固着された第1ケーシング(41)と、一端が作動装置(3)に固着された第2ケーシング(42)と、第1ケーシングと第2ケーシングの間に位置しこれらを連結する中間冷却リング(43)とからなり、第1ケーシング(41)と第2ケーシング(42)はそれぞれ薄肉の円筒部材で構成され、中間冷却リング(43)は内部に液体窒素又はヘリウムガスを通す通路を有するリング状部材であり、前記第1ケーシング(41)と第2ケーシング(42)の少なくとも一方は、伝熱を低減するための薄肉部分(41a,42a)とこれから漸増する厚さを有するテーパ部分(41b,42b)とからなる、ことを特徴とする低温回転機械の断熱ケーシング構造が提供される。
【0014】
上記本発明の構成によれば、第1ケーシング(41)が薄肉の円筒部材で構成され、中間冷却リング(43)が内部に液体窒素又はヘリウムガスを通す通路を有するリング状部材であるので、第1ケーシング(41)から中間冷却リング(43)への伝熱量を低く抑え、中間冷却リング(43)に供給する液体窒素又はヘリウムガスの消費量を低減できる。また、第2ケーシング(42)も薄肉の円筒部材で構成されているので、約80Kの中間冷却リング(43)から作動装置(3)への伝熱量も低く抑えることができる。
【0015】
更に、第1ケーシング(41)と第2ケーシング(42)の少なくとも一方は、伝熱を低減するための薄肉部分(41a,42a)とこれから漸増する厚さを有するテーパ部分(41b,42b)とからなるので、薄肉部分(41a,42a)の厚さを薄くして伝熱量を抑えることができ、かつテーパ部分(41b,42b)の最大厚さと長さの設定により、最大応力を低減することができる。
【0016】
前記第1ケーシング(41)の薄肉部分(41a)の一端が断熱室壁(1)に固着され、これから漸増する厚さを有するテーパ部分(41b)の他端が中間冷却リング(43)に固着されている。
この構成により、第1ケーシング(41)の伝熱量を抑え、かつその最大応力を抑えることができる。
【0017】
前記第2ケーシング(42)の薄肉部分(42a)の一端が中間冷却リング(43)に固着され、これから漸増する厚さを有するテーパ部分(42b)の他端が作動装置(3)に固着されている。
この構成により、第2ケーシング(42)の伝熱量を抑え、かつその最大応力を抑えることができる。
【0018】
前記薄肉部分(41a,42a)は、伝熱量が所定の値以下になるように厚さが設定され、前記テーパ部分(41b,42b)は、最大応力が所定の値以下になるように最大厚さと長さが設定される。
この構成により、薄肉部分(41a,42a)の伝熱量を所定の値以下に抑えることができ、かつテーパ部分(41b,42b)の最大応力を所定の値以下に抑えることができる。
【0019】
前記回転軸(8)の内部に真空空間(26)を設けることにより薄肉部(25)を形成し、該薄肉部の外周面を小さい隙間Sで包囲する伝熱フランジ(27)と、該伝熱フランジと前記中間冷却リング(43)を連結する中間伝熱材(28)とを備える。
この構成により、中間伝熱材(28)を約80Kの低温に保持し、伝熱フランジ(27)と隙間Sを介して回転軸(8)の薄肉部(25)に約80Kの低温域を設けることができ、この低温域の存在により、回転軸(8)の薄肉部(25)を介して回転作動部(9)に伝わる伝熱量を大幅に低減することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の断熱ケーシング構造を備えた低温回転機械の断面図である。
この図に示すように、本発明の断熱ケーシング構造は、断熱室2の内部の作動装置3と断熱室壁1に設けた開口12との間に中空円筒形状の断熱ケーシング40を備える。また開口12の外部に駆動装置7が着脱可能に設けられ、この駆動装置7の回転軸8に備えた回転作動部9が断熱ケーシング40の内側を通して作動装置3に係合されている。駆動装置7は、好ましくは、磁気軸受を用いた高速回転モータであるが、本発明ではその詳細を省略する。
【0021】
作動装置3は、この例では極低温排気コンプレッサであり、約4Kの極低温に保持される。また、断熱室2は、常温、例えば約300Kに保持され、この断熱室2と作動装置3のスクロールとの間を断熱ケーシング40が機械的に連結している。
【0022】
断熱ケーシング40は、第1ケーシング41、第2ケーシング42及び中間冷却リング43からなる。第1ケーシング41はその一端(この図で上端)が断熱室壁1に固着され、他端(図で下端)が中間冷却リング43に固着されている。
第1ケーシング41と第2ケーシング42はそれぞれ薄肉の円筒部材で構成されている。また、第2ケーシング42は、その一端(この図で下端)が作動装置3のスクロールに固着され、他端(図じ上端)が中間冷却リング43に固着されている。中間冷却リング43は、第1ケーシング41と第2ケーシング42の間に位置しこれらを連結している。なお、第1ケーシング41、第2ケーシング42及び中間冷却リング43は、一体成形するのが好ましい。
【0023】
中間冷却リング43は内部に液体窒素又はヘリウムガスを通す通路30を有するリング状部材であり、約80Kの低温に保持されている。また、回転軸8の内部に真空空間26を設けることにより薄肉部25が形成されている。更にこの薄肉部25の外周面を小さい隙間Sで包囲する伝熱フランジ27と、伝熱フランジ27と中間冷却リング43を連結する中間伝熱材28とを備えている。
上述した構成により、中間伝熱材28を約80Kの低温に保持し、伝熱フランジ27と隙間Sを介して回転軸8の薄肉部25を約80Kの低温に保持し、この低温域の存在により、回転軸8の薄肉部25を介して回転作動部9に伝わる伝熱量を大幅に低減することができる。
【0024】
なお、図1の断熱ケーシング40と回転軸8の間に形成される2つのドーナツ状の空間には、内部の対流を防止するために熱伝導率の低い材料からなる対流防止材(図示せず)を充填するのがよい。この対流防止材には、例えばハニカム材を用いることができる。
【0025】
図2は、図1の断熱ケーシング構造の構造解析用の模式図である。この図において、(A)は図1のA部を軸線Z−Zを水平に示し、(B)はそのB部の拡大図である。
図2(A)に示すように、断熱ケーシング40の内側には、耐圧力として最大約0.6MPaの内圧が作用する。この場合、断熱室壁1に固定された第1ケーシング41の一端(図で左端)が固定され、その他の部分は、熱膨張・熱収縮と内圧により変形する。
【0026】
図2に示すように、本発明において、第1ケーシング41と第2ケーシング42の少なくとも一方(この例では両方)が、伝熱を低減するための薄肉部分41a,42aとこれから漸増する厚さを有するテーパ部分41b,42bとからなる。
この例では、第1ケーシング41の薄肉部分41aの一端(図で左端)が断熱室壁1に固着され、これから漸増する厚さを有するテーパ部分41bの他端(図で右端)が中間冷却リング43に固着されている。また、第2ケーシング42の薄肉部分42aの一端(図で左端)が中間冷却リング43に固着され、これから漸増する厚さを有するテーパ部分42bの他端が作動装置3に固着されている。
なお、これらの固着部は、応力が高い部分は一体成形で構成するのがよく、応力の低い部分で断熱室壁1又は作動装置3に溶接又はその他の固着手段で固着するのがよい。
【0027】
更に、本発明によれば、薄肉部分41a,42aは、伝熱量が所定の値以下になるように厚さを設定し、テーパ部分41b,42bは、最大応力が所定の値以下になるように最大厚さと長さを設定する。なお、最大応力が問題となりやすい部分を図2(B)に、A,B,C,Dの記号で示す。
【0028】
【実施例】
図2に示した本発明の断熱ケーシング構造の構造解析結果を図3及び図4に示す。なお、この解析では、図8と同一の条件の下で、テーパ部分41b,42bの長さを12mmとし、その最大厚さを1.2mm、その他の部分の厚さを1.0mmとした。
【0029】
図3は、図1の断熱ケーシング構造の変形の解析結果を示す図であり、(A)は全体の変形を、(B)はB部の変形を示している。なお、各図は、変形前後を重複して示している。
図3(B)から、第1ケーシング41及び第2ケーシング42の変形は、両端固定梁に均等荷重を作用させた場合に近似していることがわかる。従って、最大応力が発生する箇所は、図2(B)のA,B,C,Dであることが予想できる。
【0030】
図4は、図1の断熱ケーシング構造の応力の解析結果を示す図であり、(A)は断熱ケーシング40の全体の応力分布を、(B)はA−C部の応力分布を示している。なお、図中の数字は、発生応力値をkgf/mm2の単位で示しており、Aで示す部分に、最大約190MPa(約19kgf/mm2)の主応力が発生することがわかる。なお、この最大応力は、従来例(図8)に比較してほぼ半減している。
【0031】
図5は、テーパ長と最大応力との関係図である。この図は、テーパ長を10,12,14,28,42.5mmに変化させ、その他の条件は同一にして、図3,図4と同様の解析を行い、その結果から求めたものである。なお、図2のA,B,C,Dに対応する位置の応力をそれぞれ、◇、□、△、×で示している。
この図から、A,B点の応力は、テーパ長が長くなるほど大きくなるが、C点の応力は、逆にテーパ長が長くなるほど小さくなることがわかる。従って、この例では、テーパ長を好ましくは10〜14mmの間、更に好ましくは約12mmに設定することにより、最大応力を従来例の半分の約200MPa(約20kgf/mm2)以下にできることがわかる。なお、第1ケーシング41及び第2ケーシング42の全長はこの例では、42.5mmであるので、全長の1/4〜1/3にテーパ長を設定するのがよいことがわかる。
【0032】
上述した本発明の構成によれば、中間伝熱材28を約80Kの低温に保持し、伝熱フランジ27と隙間Sを介して回転軸8の薄肉部25を約80Kの低温に保持し、この低温域の存在により、回転軸8の薄肉部25を介して回転作動部9に伝わる伝熱量を大幅に低減することができる。この伝熱量は上述した例では約0.6Wである。
また、断熱ケーシング40と回転軸8の間に形成される2つのドーナツ状の空間に、熱伝導率の低い材料からなる対流防止材(例えばハニカム材)を充填することにより、この部分からの伝熱量は約3.6Wである。
更に、第2ケーシング42は薄肉の円筒部材で構成されているので、約80Kの中間冷却リング43から作動装置3への伝熱量も低く抑えることができ、この伝熱量は約2.4Wである。また、その他の伝熱量は約0.1Wである。
【0033】
従って、本発明の低温回転機械の断熱ケーシング構造により、常温側から低温側への熱伝熱量を低く抑えることができ、低温回転機械の性能を向上させることができる。
【0034】
なお、本発明は上述した実施の形態に限定されず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変更できることは勿論である。
【0035】
【発明の効果】
上述したように、本発明の低温回転機械の断熱ケーシング構造は、区画壁を介して常温側から低温側に伝熱される熱量の増加を抑え、かつその耐圧強度を高めることができ、これにより、低温回転機械(例えばコンプレッサ)の性能を向上させることができる、等の優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の断熱ケーシング構造を備えた低温回転機械の断面図である。
【図2】図1の断熱ケーシング構造の構造解析用の模式図である。
【図3】図1の断熱ケーシング構造の変形を示す図である。
【図4】図1の断熱ケーシング構造の応力を示す図である。
【図5】テーパ長と最大応力との関係図である。
【図6】極低温排気コンプレッサの説明図である。
【図7】先行出願の断熱構造図である。
【図8】従来の断熱ケーシングの有限要素法による解析結果である。
【符号の説明】
1 断熱室壁、2 断熱室、3 作動装置、4 スクロール、
5,6 配管経路、7 駆動装置、8 回転軸、9 回転作動部、
10 インペラ、11 区画壁、11a 上部区画壁、11b 下部区画壁、
12 開口、25 薄肉部、26 真空空間、27 伝熱フランジ、
28 中間伝熱材、29 中間冷却リング(冷却源)、30 通路、
31,32 対流防止材、40 断熱ケーシング、
41 第1ケーシング、42 第2ケーシング、
41a,42a 薄肉部分、41b,42b テーパ部分、
43 中間冷却リング、
Claims (5)
- 断熱室(2)の内部の作動装置(3)と断熱室壁(1)に設けた開口(12)との間に中空円筒形状の断熱ケーシング(40)を備え、前記開口の外部に駆動装置(7)が着脱可能に設けられ、該駆動装置の回転軸(8)に備えた回転作動部(9)が断熱ケーシングの内部を通して前記作動装置に係合された低温回転機械の断熱ケーシング構造であって、
前記断熱ケーシング(40)は、一端が断熱室壁(1)に固着された第1ケーシング(41)と、一端が作動装置(3)に固着された第2ケーシング(42)と、第1ケーシングと第2ケーシングの間に位置しこれらを連結する中間冷却リング(43)とからなり、
第1ケーシング(41)と第2ケーシング(42)はそれぞれ薄肉の円筒部材で構成され、中間冷却リング(43)は内部に液体窒素又はヘリウムガスを通す通路を有するリング状部材であり、
前記第1ケーシング(41)と第2ケーシング(42)の少なくとも一方は、伝熱を低減するための薄肉部分(41a,42a)とこれから漸増する厚さを有するテーパ部分(41b,42b)とからなる、ことを特徴とする低温回転機械の断熱ケーシング構造。 - 前記第1ケーシング(41)の薄肉部分(41a)の一端が断熱室壁(1)に固着され、これから漸増する厚さを有するテーパ部分(41b)の他端が中間冷却リング(43)に固着されている、ことを特徴とする請求項1に記載の低温回転機械の断熱ケーシング構造。
- 前記第2ケーシング(42)の薄肉部分(42a)の一端が中間冷却リング(43)に固着され、これから漸増する厚さを有するテーパ部分(42b)の他端が作動装置(3)に固着されている、ことを特徴とする請求項1に記載の低温回転機械の断熱ケーシング構造。
- 前記薄肉部分(41a,42a)は、伝熱量が所定の値以下になるように厚さが設定され、前記テーパ部分(41b,42b)は、最大応力が所定の値以下になるように最大厚さと長さが設定される、ことを特徴とする請求項2又は3に記載の低温回転機械の断熱ケーシング構造。
- 前記回転軸(8)の内部に真空空間(26)を設けることにより薄肉部(25)を形成し、該薄肉部の外周面を小さい隙間Sで包囲する伝熱フランジ(27)と、該伝熱フランジと前記中間冷却リング(43)を連結する中間伝熱材(28)とを備える、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの低温回転機械の断熱ケーシング構造。
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