JP4556078B2 - 土砂災害防止用構築物 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、豪雨時、山間部等急斜面で発生する鉄砲水、土石流等に対する安全設備、更には砂防ダム等を構築するための土砂災害防止用構築物に関する。
【0002】
【従来の技術】
傾斜地等で生じる土砂災害とは、台風または集中豪雨時に、水を多量に含む急速混濁乱流の流動が伴う災害である。具体的には、山津波、鉄砲水のような水を多量に含んだ土砂等の急速流下が挙げられる。
従来、このような土砂災害を防止するための手段として、コンクリート等で堤状に形成したブロックを、土砂災害が起こり易い傾斜地等に設置することが行われている。そして、当該ブロックは、主として土石流の流動圧力を完全に受け止め、その流れの阻止または緩和を図るものであった。
更に、渓流内に設置し、土砂流が生じた際、土砂流を受け止めこれの下流側流出を阻止するために砂防ダムを構築する手段があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記した、堤状ブロック及び砂防ダム用構築用ブロックは、土石流の流動圧力を完全に受け止め、その流れの阻止または緩和を図るものであったため、ブロックには極めて強力な流動体の圧力が加わる。従って、ブロックの設置には、強力なる土台的堅牢性を保持させなければ、ブロック自体の根こそぎ的崩壊と言う事態を招いてしまう。
【0004】
そのため。ブロックの設置には、その基礎工事に多くの時間と労力を払わなければならず、一方、山間部の急斜面でのこのような作業には顕著な困難性が伴うばかりでなく、設置費用の高騰化を招いた。そして、このような負担を払っても、ブロックの崩壊事故を完全に無くすことは困難とされた。
【0005】
本発明は。このような従来の問題を解決した、新規の土砂災害防止用ブロックの提供を図ったものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、矩形基盤部(1)の盤面に筒体部(2)を突設して成るスペーサーユニット(A)二枚をその互いの筒体部2を対向させた状態で上下に連結したものを一単位とし、これを所要単位左右及び上下方向に連結することに依って組み立てられる多段の枠状構造物と、スペーサーユニット(A)の基盤部(1)角端部に垂直に設けた垂直補強用柱部(V)とスペーサーユニット(A)の基盤部(1)の辺に沿って水平に設けた水平補強用梁部(W)とからなる枠状構造体(U)において、垂直補強用柱部(V)と水平補強用梁部(W)は前記多段の枠状構造物内及びその外周部で互いに直交するよう縦横に配設され、直線状に連なる前記各筒体部(2)を、流体速度の緩和用と流体通過用スペース構成用の柱状部とし、前記枠状構造体(U)の流体受け止め側(N)に相当する外周部を垂直補強用柱部(V)と水平補強用梁部(W)とで階段状とするように形成した土砂災害防止用構築物に係る。
【0007】
そして、突き合せ状態にある各筒体部2の内、上向きに突出する筒体部の各スペーサーユニットA上に、砕石Pを収容するように構成する場合もある。
【0008】
上記の構成に基づき、本発明に係る土砂災害用防止用構築物は、流体受け止め側Nでの流体受け止めは、完全阻止ではなく流れ速度の緩和、すなわち、流体圧力の低減化を図ることに依って、その破壊力を殺ぐこととなる。
【0009】
従って、流体の完全阻止を図るように構成した従来のブロックの場合は、倒壊の心配、及び、倒壊を阻止するために強固なる基礎工事を必要とすることに基因する、構築作業の困難性、構築費用の高騰性と言うような問題が解決される。
【0010】
【作用】
流体受け止め側Nで受け止めた流体は枠状構造体U内を流れる際に、筒体部2の存在、及び、縦横に配設されている垂直補強用柱部V と水平補強用梁部Wの存在に基づき、流体エネルギーが吸収されその勢いが殺がれることとなる。従って、流体は破壊力が消失した普通の流れに転化される。
また、図3に示すように、流体受け止め側Nに土砂が堆積しても、これを乗り越えて枠状構造体U内に流入した流体は、同図に矢印で示すように、その全体に流動するため、当該土砂堆積は、流体エネルギーの吸収上の妨げと成らない。
【0011】
【実施例】
図1及び図2は、本発明に係る[土砂災害防止用構築物]の第1の実施例を表したものである。
【0012】
同図において、Jは傾斜地盤であって、本発明は、主としてそのような地盤に設置するように構成したものである。
【0013】
Uは本発明に係る構築物を構成するための枠状構造体であって、その具体的構成は後述する通りである。
【0014】
そして、概略的には、当該枠状構造体Uは、図5に示すように、基盤部1の盤面に筒体部2を突設して成るスペーサーユニットA二枚その互いの筒体部2を対向させた状態で上下に連結したものを一単位とし、これを所要単位、前後左右及び上下方向に連結することによって組み立てられる多段の枠状構造物と、縦横に配設した垂直補強用柱部Vと水平補強用梁部Wとからなる。すなわち、当該枠状構造体Uは図5に示すように、突き合せ状態にある筒体部2が、流体速度緩和用柱状部として機能し、同時に、流体通過用スペース構成用柱状部として機能するように構成してある。
【0015】
なお、図示の実施例において、枠状構造体Uにおいて多段の枠状構造体の上部に位置するスペーサーユニットAを設けることなく垂直補強用柱部(V)と水平補強用梁部(W)で形成される空洞な枠状空間Mとするように構成してある。これは、受け止める流体の表面に浮遊物が存在した場合、当該浮遊物を通過させるために設けたものである。これに依り、当該浮遊物の流入に基づく枠状構造体Uの目詰まり現象が防止される。
【0016】
然し乍、浮遊物の通過を阻止したい場合は、このような枠状空間Mを設ける必要はない。本発明は当該枠状空間Mを設けない形態で実施することもある。
【0017】
図4は本発明の第2の実施例を表したものであって、突き合せ状態にある各筒体部2の内、上向きに突出する筒体部側の各スペーサーユニットA上に、砕石Pを収容しておくように構成したものである。
【0018】
このような構成を採ることに依り、枠状構造体Uは重量性を増し。設置の安定性が図られる。同時に、当該砕石Pの上方空間は流体流通路として機能する。そして、本発明を砂防ダムとして渓流中に設置した場合、当該上方空間は、魚道として機能することとなる。
【0019】
上記枠状構造体Uは、図1に示すように、流体受け止め側Nを所定角度の斜状面とするように構成してある。そして、図1に示す実施例にあっては、反流体受け止め側を、当該流体受け止め側Nより急傾斜な斜状面としてある。これは、枠状構造体Uの力学的合理性を図ったためであり、従って、当該反流体受け止め側は、垂直面、若しくは、流体受け止め側Nと対称的な斜面とするように構成しても良い。
【0020】
ところで、上述した枠状構造体Uの具体的構成であるが、これは、図6に示すような、矩形状を呈する基盤部1と、当該基盤部1の盤面に一体的に突設した円錐台形状筒体部2とから成るスペーサーユニットAを、所要数、図5に示すように、縦横に連結して構成する。
【0021】
そして、当該スペーサーユニットAであるが、これは下位に位置するスペーサーユニットの円錐台形状筒体部2に対して、上位に位置するスペーサーユニットの円錐台形状筒体部が嵌合させることに依って、互いに密な状態での積重が可能化され、従って、輸送時または保管時の嵩高性の最小化が図られるように構成してある。
【0022】
なお、図6の実施例にあっては、四つの筒体部2を中心に対して対称的に形成するように構成してあるが、当該筒体部2の配置形態及び形成個数は、図示の実施例に限定されるものではない。すなわち、当該筒体部2は一個または適宜の複数個とすることが出来る。
【0023】
更に、上記筒体部2の形態も、図示のような円錐台形状に限定されるものではないが、前記のような密な状態での積重が出来る形態とすることが好ましい。
積重可能な形態であれば、多角形や楕円等任意の断面形状を具えた筒体であっても良い。
【0024】
更に、基盤部1の平面形状も、図6に示すような正四角形状以外、円形、楕円形、多角形等任意な形状とすることも出来る。換言すると、当該基盤部1の平面形状は、同一面状に連続して組み合わせ可能とする形状であれば良い。
【0025】
上記したスペーサーユニットAであるが、これは図5に示すように、二枚のスペーサーユニットAをその互いの筒体部2を対向させた状態で上下に連結したものを一単位とし、これを所要単位、前後、左右、及び上下の各方向に連結することに依って、枠状構造体Uを形成する。形成された枠状構造体Uは、筒体部2がスペーサー用柱として機能し、基盤部1で仕切られた所定の空間が形成された枠状構造体として機能する。
【0026】
そして、多数のスペーサーユニットA郡で構成される枠状構造体Uは、図5に示すように、垂直補強用柱部Vと水平補強用梁部Wとを、後述するようにして縦横に配設することに依って、上方からの圧力に対する強い耐性が付与されるような補強が施されている。すなわち、上記のように形成された枠状構造体Uには、その補強的役割を果たすための、下記するような補強用ブロック部材が一体に組み込ませてある。
【0027】
図10において、Bは柱形成用ユニット、Cは当該柱形成用ユニットBの上端に連結される分岐路形成用ユニット、Dは当該分岐路形成用ユニットCの分岐路に連結する梁部形成用ユニットである。そして、当該各ユニットB、C、Dは下記のように構成されている。
【0028】
上記した柱形成用ユニットBであるが、図7に示すように、柱部構成用矩形枠部と、その端部に連なる水平フランジ部とで構成される枠状体を、縦方向にコーナー状に四分割された形態を具えたものである。すなわち、当該柱形成用ユニットBは、分割柱部3とこれに連なる分割フランジ部4とを具えたものである。
【0029】
そして、当該柱形成用ユニットBは、四つの当該ユニットBを、互いの分割柱部3の端縁を合致させたものを一単位とするように構成してある。なお、合致状態にあるフランジ部の外形の大きさは、前述したスペーサーユニットAにおける基盤部1と等大となるように構成してある。更に、当該ユニットBの高さは、スペーサーユニットAの高さと等しくなるように構成してある。
【0030】
前記した分岐路形成用ユニットCであるが、図8に示すように、四隅に立ち上がらせるための柱部と、その下縁に連設する分岐路用底板部とで構成される枠状体を、縦方向にコーナー状に四分割した形態を具えたものである。すなわち、当該分岐路形成用ユニットCは、柱単体部5とこれの下縁に連設する分岐路用分割底板部6とを具えたものである。
【0031】
そして、当該分岐路形成用ユニットCは、これを四つ、互いの分岐用分割底板部6の端縁を合致させたものを一単位にとするように構成してある。なお、当該合致状態にある分岐路形成用ユニットCは、前記柱形成用ユニットBのフランジ部上にぴったりと載設される大きさ、すなわち、両者の平面積が等大となるように構成してある。
【0032】
前記した梁部形成用ユニットDであるが、図9に示すように、上記柱単体部5の上端面と面一に合致する外向き上縁板部7と、当該柱単体部5と等しい高さを具えた垂直板部8と、対向する当該柱単体部5の幅の半分の幅を具えた底板部9から成るものである。
【0033】
そして、当該梁部形成用ユニットDは、これを二つ、互いの底板部9の長さ方向の端縁を合致させたものを一単位とするように構成してある。なお、当該梁部形成用ユニットDは、合致状態において、その上縁板部7を含めた平面形状が、前述したスペーサーユニットAにおける基盤部1と等大となるように構成してある。
【0034】
図10は上記した柱形成用ユニットB、分岐路形成用ユニットC、梁部形成用ユニットDの連結状態を表したものである。そして、同図に示すものを一セットとし、これを所要数連結することに依って、所用形態、例えば格子状の梁が形成される。
【0035】
そして、所要単位数の柱形成用ユニットBを縦方向に連結することに依り、目的高さの柱が形成され、また、所要単位数の梁部形成用ユニットDを長手方向に連結することに依り、目的長さの梁が形成される。
【0036】
なお、上記した柱部及び梁部の内部空間には、図11に示すように充填材Eを充填する。当該充填材Eとしては、コンクリートのような強度の高い物質を充填することが好ましい。然し乍、構築場所に即応した適宜の充填材例えば軽量性を加味した充填材等を使用しても良い。
【0037】
なお、上部梁部の内部空間に対しては、H型鋼、木材等剛性の材料を充填しても良い。これは柱部の空間のように流し込み充填に依存することなく、上方からはめ込むようにしての充填が可能だからである。
【0038】
ユニット部材相互の組立てに際しては、初めに、二枚のスペーサーユニットAをその互いの筒体部2を対向させた状態で上下に連結したものを一単位とし、これを所要単位数、前後、左右及び上下方向に連結することによって枠状構造体Uを形成する。形成された枠状構造体Uは、筒体部2をスペーサーとして所定の空間が形成された枠状構造体として機能する。
【0039】
また、上記したように形成された枠状構造体Uにおいて、補強を要する部分には、補強用の柱部Vと梁部Wとを縦横に張り巡らすように、予め設定しておく。
【0040】
すなわち、柱形成用ユニットB、分岐路形成用ユニットC、梁部形成用ユニットDを、図10に示すように組立て、これを上記した枠状構造体U内に配置する。
【0041】
なお、当該各ユニットB、C、Dの平面寸法及び高さ寸法を、スペーサーユニットAの平面寸法と高さ寸法に合致させるような寸法的設定を施すことに依り、当該各ユニット、B、C、Dの組み込みは、これの該当する部分に組み込むスペーサーユニットAに代えて、当該ユニットB、C、Dの填め込み的組み込みを行えば良い。
【0042】
この状態で目的に応じた充填材Eを、上記各ユニットB、C、Dで構成される空洞部に流し込めば、枠状構造体Uに対する補強が果たされる。
【0043】
なお、図1及び図2に示すように、枠状構造体Uは多段的に構築されたものである。従って、下端から最初の水平補強用梁部Wに至るまでの部分を一段とし、最下位段を形成した後に、その上部に二段目を形成すると言うように、所要段数に達するまで、一段づつ下方から順次形成するような工夫を採るものである。
【0044】
【発明の効果】
本発明は請求項1に記載のような構成、すなわち、矩形基盤部(1)の盤面に筒体部(2)を突設して成るスペーサーユニット(A)二枚をその互いの筒体部2を対向させた状態で上下に連結したものを一単位とし、これを所要単位、前後左右及び上下方向に連結することに依って組み立てられる多段の枠状構造物と、スペーサーユニット(A)の基盤部(1)角端部に垂直に設けた垂直補強用柱部(V)とスペーサーユニット(A)の基盤部(1)の辺に沿って水平に設けた水平補強用梁部(W)とからなる枠状構造体(U)において、垂直補強用柱部(V)と水平補強用梁部(W)は前記多段の枠状構造物内及びその外周部で互いに直交するよう縦横に配設され、直線状に連なる前記各筒体部(2)を、流体速度の緩和用と流体通過用スペース構成用の柱状部とし、前記枠状構造体(U)の流体受け止め側(N)に相当する外周部を垂直補強用柱部(V)と水平補強用梁部(W)とで階段状とするように構成したから、豪雨時、山間部等急斜面で発生する鉄砲水、土石流等の土砂災害に対する極めて合理的なる安全設備提供がなされる。
【0045】
すなわち、台風または集中豪雨時に、水を多量に含む急速混濁乱流の流動発生した場合、本発明はこれの流れをその流体受け止め側Nで受け止めるが、これの完全阻止ではなく、その流れ速度の緩和、すなわち、流体圧力の低減化を図ることに依って、その破壊力を殺ぐことになる。
【0046】
換言すると、流体の完全阻止を図るように構成した従来ブロックであると、これの倒壊を阻止するために、強固なる基礎工事を必要としたが、本発明にあっては、流体の流れを阻止せず、その力を殺ぐ程度に止めるように構成したから、それほどの基礎工事を必要とせず、従って、設置の作業の容易化及び低廉化が図られる。
【0047】
本発明は請求項2に記載のような構成、すなわち、突き合せ状態にある各筒体部2の内、上向きに突出する筒体部の各スペーサーユニットA上に、砕石Pを収容するように構成することに依り、枠状構造体Uの重量性が増大し、設置の安定性が図られる。同時に、当該砕石Pの上方空間は、流体流通路として機能し、本発明を砂防ダムとして渓流中に設置した場合、当該情報空間は魚道として機能することとなる。
【0048】
本発明は請求項3に記載のような構成、すなわち、枠状構造体Uにおいて多段の枠状構造物の上部に位置するスペーサーユニットAを設けることなく単なる垂直補強用柱部(V)と水平補強用梁部(W)で形成される枠状空間Mとするように構成することに依り、受け止める流体の表面に浮遊物が存在した場合、当該浮遊物を通過させ、これに依り、当該浮遊物に依る枠状構造体Uに対する目詰まり現象が防止される。
【0049】
本発明は、枠状構造物U内に配設する垂直補強用柱部Vと水平補強用梁部Wの形成を、互いに連通されかつ縦横に組み込んだ空洞部形成用ユニット内に対する充填物充填に基づき形成するように構成することに依り、作業の重労働性が解消される。なぜならば剛性の補強材を用いた場合、その重量に基づき、力仕事的作業を余儀なくされるが、本発明にあっては充填物の流し込み的充填に依存することが出来るから、作業負担の軽減化が図られる。同時に、補強部材の郵送及び管理の合理化も図られる。
【0050】
本発明は、垂直補強用柱部Vと水平補強用梁部Wを縦横に形成するための空洞部形成用ユニットとして、柱部構成用矩形枠部とその端部に連なる水平フランジ部とで構成される枠状体を、所要数に分割形成して成る柱形成用ユニットBと、四隅に立ち上がらせた柱部と、その下縁に連設する分岐路用底板部とで構成される枠状体を、所要数に分割形成して成り、かつ、上記柱形成用ユニットB上に連結するための分岐路形成用ユニットCと、外向き上縁板部7と垂直板部8と底板部9とで構成される枠状体を、所要数に分割形成して成り、かつ、上記分岐路形成用ユニットCの分岐口に連結するための梁部形成用ユニットD、とで構成することに依り、各ユニットの分割に基づくコンパクト性から、保管作業、輸送作業の容易化、並びに軽量性から、構築作業の簡便化が図られる。
【0051】
本発明は、柱形成用ユニットB と、分岐路形成用ユニットCと、梁部形成用ユニットDとの平面寸法と高さ寸法とを、スペーサーユニットAの平面寸法と高さ寸法に合致させるように構成することに依り、当該各ユニットB、C、Dの組み込みは、これの該当する部分のスペーサーユニットAに代えて行うと言う、当該各ユニットB、C、Dの填め代え的組み込みが果たされる。従って、作業の迅速化及び簡便化が図られる。
【0052】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る第1の実施例の全体を現した説明用側面図である。
【図2】本発明に係る第1の実施例の全体を現した説明用正面図である。
【図3】本発明の作用を説明するための説明用側面図である。
【図4】本発明に係る第2の実施例の全体を現した説明用側面図である。
【図5】本発明の要部たる枠状構造体Uの拡大断面図である。
【図6】スペーサーユニットAの斜視図である。
【図7】柱形成用ユニットBを表した参考用斜面図である。
【図8】分岐路形成用ユニットCを表した参考用斜面図である。
【図9】梁部形成用ユニットDを表した参考用斜面図である。
【図10】柱形成用ユニットB と、分岐路形成用ユニットCと、梁部形成用ユニットDとを組立て連結した状態を表した参考用斜面図である。
【図11】枠状構造体Uにおける各ユニットを組み立てた状態を表した参考用縦断面図である。
【図12】枠状構造体Uにおける各ユニットを組み立てた状態を表した参考用平面図である。
【0053】
【符号の説明】
J 傾斜地盤
M 枠状空間
N 流体受け止め側
P 砕石
U 枠状構造体
V 垂直補強用柱部
W 水平補強用梁部
A スペーサーユニット
1 基盤部
2 筒体部
B 柱形成用ユニット
3 分割柱部
4 分割フランジ部
C 岐路形成用ユニット
5 柱単体部
6 分岐用分割底板部
D 梁部形成用ユニット
7 外向き上縁板部
8 垂直板部
9 底板部
E 充填材
Claims (3)
- 矩形基盤部(1)の盤面に筒体部(2)を突設して成るスペーサーユニット(A)二枚をその互いの筒体部2を対向させた状態で上下に連結したものを一単位とし、これを所要単位左右及び上下方向に連結することに依って組み立てられる多段の枠状構造物と、スペーサーユニット(A)の基盤部(1)角端部に垂直に設けた垂直補強用柱部(V)とスペーサーユニット(A)の基盤部(1)の辺に沿って水平に設けた水平補強用梁部(W)とからなる枠状構造体(U)において、垂直補強用柱部(V)と水平補強用梁部(W)は前記多段の枠状構造物内及びその外周部で互いに直交するよう縦横に配設され、直線状に連なる前記各筒体部(2)を、流体速度の緩和用と流体通過用スペース構成用の柱状部とし、前記枠状構造体(U)の流体受け止め側(N)に相当する外周部を垂直補強用柱部(V)と水平補強用梁部(W)とで階段状とするように形成した土砂災害防止用構築物。
- 突き合せ状態にある各筒体部(2)の内、上向きに突出する筒体部の各スペーサーユニット(A)上に、砕石(P)を収容するように構成した請求項1に記載の土砂災害防止用構築物。
- 枠状構造体(U)において、多段の枠状構造物の上部はスペーサーユニット(A)を設けることなく、垂直補強用柱部(V)と水平補強用梁部(W)で形成される空洞な枠状空間(M)とするように構成した請求項1または請求項2に記載の土砂災害防止用構築物。
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