JP4555383B1 - 搬送部品の空圧作用システム及び部品搬送装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】空圧設備を不要にするとともに、空圧値の調整を容易に行うことができる搬送部品の空圧作用システム及びこれを用いた部品搬送装置を実現する。
【解決手段】本発明の搬送部品の空圧作用システムは、搬送部品Pが搬送される搬送トラック11aと、該搬送トラック上に臨む末端開口部11cを備えた空圧経路ARと、該空圧経路ARの基端側開口部14bが開口し、隔壁の少なくとも一部に可撓性のダイヤフラム17を備えた動作空間OSと、該ダイヤフラム17を駆動して変形させ前記動作空間OSの容積を増減させる駆動手段18と、を具備することを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は搬送部品の空圧作用システム及び部品搬送装置に係り、特に、空圧により搬送部品の移動、排除、姿勢変更などを行う場合に好適なシステム構成に関する。
一般に、製造ラインでは、電子部品等の部品を整列状態で供給するためのパーツフィーダが各所で用いられている。このパーツフィーダは、通常、搬送トラックに沿って進む部品の搬送姿勢を揃えて組立装置や実装装置などに供給する。部品を供給する過程では、部品の良否を判別して良品のみを選別したり、部品の姿勢を判別して正規の姿勢にある部品のみを供給したりするために、搬送トラック上から不良部品や正規の姿勢にない部品を排除したり、正規の姿勢にない部品の姿勢を変更したりする。このための選別部や姿勢変更部には、従来、搬送トラックに臨む開口部を設け、この開口部から空気を噴出させることで部品を排除したり姿勢を変更したりするといった、空圧を利用した方法が広く採用されている。このように部品に空圧による作用を与える際には、当該空圧の作用を制御するために、通常、コンプレッサ等で形成した圧縮空気をバルブで供給したり停止したりする方法が用いられる。
近年においては、特に微細な部品を大量かつ高速に供給するための高速搬送性能が強く要求されるようになってきているので、部品の良否や姿勢を高速に判別し、なおかつ、部品の排除や姿勢変更も高速に行う必要が生じてきている。ところが、上記の空圧により部品に作用を与える方法では、バルブにより空気圧の供給と停止を高速に切り替えても、バルブから配管を介して搬送トラックに達するまでの経路長によって搬送トラック上での空圧を高速に切り替えることができず、このために本来空圧を作用させるべき部品だけでなく、その前後に搬送されてくる、空圧を作用させるべきでない他の部品に対しても空圧を作用させてしまうことがあるという問題点がある。
そこで、従来は、上記の空圧の切り替え速度を高めるために、高速動作が可能な圧電式バルブを用いる方法や、搬送トラックに近い位置に空気の放出口を設け、この放出口を圧電式のフラップで開閉することで搬送トラック上における空圧の供給と停止を高速化する方法が提案されている(以下の特許文献1及び2参照)。
特開2006−250221号公報 特開2004−224449号公報
しかしながら、前述の方法では、工場内で形成した圧縮空気を配管を介して部品搬送装置に供給するために、コンプレッサや空気配管などの空圧設備を設けなくてはならないとともに、空気配管と装置を接続する必要があることから、部品搬送装置を任意の場所に手軽に設置することが難しいという問題点がある。
また、上記の空圧設備と部品搬送装置とを接続した後には、空圧設備の供給圧力と、搬送トラック上に設けた開口部から放出される最適な空圧値との関係に応じて、空気配管の途中に設けたレギュレータやニードルバルブ等を調整しなければならないという煩雑な作業が必要とされていた。
そこで、本発明は上記問題点を解決するものであり、その課題は、空圧設備を不要にするとともに、空圧値の調整を容易に行うことができる搬送部品の空圧作用システム及びこれを用いた部品搬送装置を実現することにある。
斯かる実情に鑑み、本発明の搬送部品の空圧作用システムは、搬送部品(PT)の位置又は姿勢を空圧により制御する空圧作用システムであって、前記搬送部品が搬送される搬送トラック(11a)と、該搬送トラック上の前記搬送部品を検出する検出手段(DT)と、前記搬送トラック上に臨む末端開口部(11c)を備えた空圧経路(AR)と、該空圧経路の基端側開口部(14b)が開口し、隔壁の少なくとも一部に可撓性のダイヤフラム(17)を備えた動作空間(OS)と、該ダイヤフラムに密着した圧電素子で構成され、前記ダイヤフラムを駆動して変形させ前記動作空間の容積を増減させるとともに、前記ダイヤフラムを第1の方向に変形させたときに前記空圧が生じるように動作する駆動手段(18)と、前記圧電素子に駆動電圧を印加する制御駆動部を含み、前記駆動手段を制御して、前記検出手段が前記搬送部品を検出したタイミングに応じて前記ダイヤフラムの前記第1の方向への変形動作を開始させて前記空圧を生じさせるとともに、その後、前記ダイヤフラムを前記第1の方向とは逆の第2の方向へ戻すように動作させる制御手段(SC、DC)と、を具備し、前記制御手段は、前記検出手段が前記搬送部品を検出したタイミングに応じて、前記ダイヤフラムが前記第2の方向の側に一時的に変形され、その後、前記ダイヤフラムの前記第1の方向への変形動作が開始されるように前記駆動手段を制御することを特徴とする。
本発明によれば、駆動手段によって可撓性のダイヤフラムを駆動することで動作空間の容積を増減させることにより、当該動作空間に基端が接続された空圧経路を介して末端開口部から搬送トラック上の搬送部品に空圧を作用させることができる。したがって、従来のように圧縮空気を供給する空圧設備が不要になるとともに、当該空圧設備の供給圧に応じて搬送トラック上で作用する空圧を調整する必要がなくなり、駆動手段のダイヤフラムに対する駆動態様を調整するだけで容易に最適な空圧を搬送部品に作用させることが可能になる。また、この構成によれば、ダイヤフラムを空圧経路側へ変形させて搬送部品に空圧を作用させた後にダイヤフラムを直ちに反対側へ戻すことで、空圧を迅速に停止させることができるため、前後に搬送されてくる他の搬送部品に誤って空圧を作用させるということを防止できる。特に、この方式では、比較的大きな搬送部品に対しても有効に空圧を作用させることができる。さらに、上記のように制御手段により駆動手段を制御することで、搬送トラック上の空圧の作用を迅速に搬送部品に与えることができ、タイムラグを低減できるとともに、空圧力を大きくすることができる。また、待機時におけるダイヤフラムの負荷をさらに低減できる。
ここで、前記制御駆動部は、前記ダイヤフラムを前記第1の方向の側へ変形させるために前記圧電素子に印加する第1の極性を備えた第1の前記駆動電圧と、前記ダイヤフラムを前記第2の方向の側に変形させるために前記圧電素子に印加する前記第1の極性とは逆の第2の極性を備えた第2の前記駆動電圧とを出力し、前記制御駆動部は、前記検出手段が前記搬送部品を検出したタイミングに応じて、前記第2の駆動電圧を一時的に印加し、その後、前記第1の駆動電圧を印加することが好ましい。さらに、この場合には、前記第1の駆動電圧の絶対値は前記第2の駆動電圧の絶対値よりも大きいことが望ましい。
また、本発明において、前記制御手段は、前記検出手段が前記搬送部品を検出したタイミングに応じた前記ダイヤフラムの前記第1の方向への変形動作が終了した後、前記検出手段が次の前記搬送部品を検出したタイミングに応じた前記ダイヤフラムの前記第2の方向の側への変形が開始されるまでの間に、前記ダイヤフラムが駆動されない期間を有するように前記駆動手段を制御することが好ましい。
ここで、前記制御駆動部は、前記検出手段が前記搬送部品を検出したタイミングに応じて前記第1の駆動電圧を印加する第1の期間と、前記検出手段が次の前記搬送部品を検出したタイミングに応じて前記第2の駆動電圧を印加する第2の期間との間に、前記圧電素子に対して前記駆動電圧を印加しない期間を有することが望ましい。さらに、この場合には、前記第1の駆動電圧の絶対値は前記第2の駆動電圧の絶対値よりも大きいことが望ましい。
本発明の一の態様においては、前記検出手段は前記搬送部品が既定の条件を満たすものであるか否かを判定するための検出信号を生成し、該検出信号に応じて前記制御手段が前記既定の条件を満たすものであるか否かを判定するとともに判定結果に応じて前記第1の方向への変形動作を開始するか否かを決定する。
上記各発明においては、前記ダイヤフラムの前記動作空間に臨む面積は、前記空圧経路の断面積よりも大きい。これによれば、ダイヤフラムの変形量が微小であっても動作空間の容積を大きく増減させることができるので、空圧を高速に作用させることができるとともに空圧値を広い範囲に設定することができる。また、前記動作空間の周囲には、前記ダイヤフラムに対向し、前記ダイヤフラムの外周側から前記空圧経路の基端側開口部へ向けて収束する傾斜内面をさらに具備する。これによれば、ダイヤフラムによって生じた気圧変動を傾斜内面によって空圧経路の基端側開口部に集中するように導くことができるので、空圧を効率的に搬送部品へ与えることができる。
上記各発明においては、前記駆動手段は前記ダイヤフラムに密着した圧電素子で構成され、該圧電素子に駆動電圧を印加する制御駆動部を有することにより、制御駆動部により駆動電圧を圧電素子に印加することで、当該圧電素子が圧電効果により変形し、貼着されたダイヤフラムを直接に動作させることができるので、ダイヤフラムの高速動作及び微調整が可能になるため、搬送部品に対する空圧の作用タイミングや空圧値を精密かつ適切に制御することができる。
この場合に、前記圧電素子は前記ダイヤフラムの前記基端側開口部とは反対側の面上に配置され、前記ダイヤフラムの前記基端側開口部側の面上には配置されないことが好ましい。これによれば、ダイヤフラムの基端側開口部とは反対側の面上に圧電素子が配置され、基端側開口部側の面には配置されないことにより、ダイヤフラムと空圧経路との間から圧電素子の配線を引き出す必要がなくなるので、ダイヤフラムと空圧経路の間の動作空間を密閉しやすくなり、また、密閉しないまでも隙間を低減して効率的な空圧作用を実現することができる。
上記各発明においては、前記ダイヤフラムの前記基端側開口部とは反対側を外部に開放する背面側開口部が設けられていることが好ましい。これによって、ダイヤフラムの基端側開口部とは反対側が密閉されないので背圧が発生し難くなり、ダイヤフラムの変形が容易になるため、空圧を効率的に搬送部品に作用させることが可能になる。この場合に、前記背面側開口部を通して前記圧電素子と前記制御駆動部が配線接続されることが望ましい。また、背面側開口部の少なくとも一部に消音部材が配置されていることが望ましい。これによって外部に漏れる騒音を低減することができる。
本発明の上記搬送部品の空圧作用システムは、部品搬送装置に用いることができる。この部品搬送装置は、上記の空圧作用システムと、前記搬送トラックに沿って前記搬送部品を移動させる搬送手段と、を具備することを特徴とする。このような部品搬送装置としては特に限定されず、たとえば、搬送手段としてベルトコンベアを用いた搬送装置にも適用できるが、特に、微細な部品を高速で搬送できる振動式部品搬送装置に適用することが効果的である。
本発明によれば、空圧設備を不要にするとともに、空圧値の調整を容易に行うことができる搬送部品の空圧作用システム及びこれを用いた部品搬送装置を実現できるという優れた効果を奏し得る。
第1実施形態の搬送部品の空圧作用システム及び部品搬送装置の概略構成を模式的に示す概略断面図。 第1実施形態の搬送部品の空圧作用システムに用いる動作ユニットの内部構造を示す断面図(a)及び外面図(b)。 第2実施形態の搬送部品の空圧作用システム及び部品搬送装置の概略構成を模式的に示す概略構成図。 第3実施形態の動作ユニットの縦断面図。 第3実施形態の搬送部品の空圧作用システムの部品搬送装置への設置構造を示す分解斜視図(a)及び当該空圧作用システムを設置してなる部品搬送装置の平面図(b) 各実施形態の駆動手段の駆動信号を示すタイミングチャート(a)及びその部分拡大図(b)並びに部分拡大図(b)の駆動信号に対応するダイヤフラムの変位量を示すグラフ(c)
次に、添付図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。
[第1実施形態]
図1は本発明に係る第1実施形態の搬送部品の空圧作用システム及び部品搬送装置の構成を模式的に示す概略断面図、図2は同実施形態の動作部の内部構造を示す断面図(a)及び外観を示す外面図(b)である。
本実施形態の搬送部品の空圧作用システム10は、図1に示すように、部品搬送装置の搬送体11に設けられた搬送トラック11aを有する。この搬送トラック11aは図1に断面で示されている。搬送トラック11aは図示の紙面と交差する方向に延長し、当該交差する方向に沿って搬送部品Pが搬送される。搬送部品Pの搬送手段は特に限定されないが、図示例では搬送体11が搬送トラック11aの延長方向に往復振動することで搬送部品Pが搬送トラック11aに沿って移動するように構成された振動式部品搬送装置を用いることができる。このような振動式部品搬送装置は周知であり、例えば、螺旋状の搬送トラックを備えたボウル型の搬送体を回転振動機上に固定してなるボウル型パーツフィーダ、直線状の搬送トラックを備えた延長形状の搬送体を往復振動機上に固定してなるリニア型パーツフィーダなどが挙げられる。ただし、本発明はこのような振動式部品搬送装置に限らず、ベルトコンベアで部品を搬送する装置、搬送プレートに部品を乗せて搬送する装置など、既定の搬送トラックを備えたものであれば特に限定されない。
本実施形態では、上記搬送体11には上記搬送トラック11a上に開口する通気路11bが形成されている。この通気路11bの末端側開口部11cは搬送トラック11a上を移動する搬送部品Pに対して空圧を与えることのできる位置に開口している。末端側開口部11cの開口位置は搬送部品Pに対して必要とされる空圧作用に応じて適宜に設定されるが、図示例では搬送部品Pを搬送トラック11a上から空圧によって図示矢印のように排除するために、搬送トラック11a上の搬送部品Pの側面に対向する位置に開口している。もっとも、例えば、空圧を作用させることで搬送部品Pを別の搬送トラックに移動させるなど、空圧作用の目的は特に限定されない。
通気路11bの上記末端側開口部11cとは反対側の開口部には通気管12の一方の端部12aが接続される。通気管12は図示例では可撓性樹脂等よりなるチューブで構成されるが、金属管などの剛体で構成されていてもよく、或いは、上記通気路11bがそのまま延長した構造となっていてもよい。
通気管12の他方の端部12bは動作ユニットOPの空気配管用のコネクタ等よりなる出力側接続部14に接続されている。出力側接続部14は筐体15の中心に開口する出力口15aに接続されている。出力側接続部14の内部には軸孔14aが設けられ、この軸孔14aの基端側開口部14bは前面枠15及び背面枠16からなる筐体の内部に開口している。前面枠15には背面枠(樹脂等よりなるカバー部材)16が取り付けられ、筐体の内部(図示例では前面枠15と背面枠16との間)には金属等の弾性板よりなるダイヤフラム17が配置される。このダイヤフラム17の外周部17aは前面枠15と背面枠16との間に挟圧保持された状態で固定されている。当該外周部17aは前面枠15側と背面枠16側にそれぞれ弾性を有する環状のパッキン19a、19bを介して挟持されている。これによってダイヤフラム17に厚み方向の振動が発生しやすいように構成される。上記パッキン19a、19bとしては弾性を有するものであれば特に限定されないが、ゴムのように変形しやすくダイヤフラムの変形を妨げない弾性特性を有するものが好ましく、例えば、シリコーンゴムやウレタン樹脂などを用いることができる。
面枠15の内部には、上記ダイヤフラム17と上記出力口15aの周囲に形成された円錐状に構成された傾斜内面15bとの間に動作空間OSが設けられ、この動作空間OSは上記基端側開口部14bを介して軸孔14aと連通している。上記ダイヤフラム17の動作空間OSに臨む面積、及び、ダイヤフラム17が可能に構成される面積は、いずれも基端側開口部14bの開口断面よりも大きく構成されている。これによって、ダイヤフラム17の変形により生じ、空圧経路を介して搬送部品に与えられる空圧を大きくすることができる。また、ダイヤフラム17は、基端側開口部14bと対向する位置を中心として周囲に広がるように配置されている。傾斜内面15bは、基端側開口部14bよりも大きい外径を備えたダイヤフラム17の外周側から基端側開口部14bへ向けて収束するように構成される。これによって、ダイヤフラム17の変形によって生じた空気の圧力変動は基端側開口部14bに集中するように導かれるので、当該圧力変動を後述する空圧経路ARに効率的に導入することができる。
上記ダイヤフラム17の表面上には圧電素子18が接着等により密着した状態とされている。図示例ではダイヤフラムの出力口15aとは反対側の面上に圧電素子18が配置される。この圧電素子18は、PZT等で構成された圧電層(図示せず)の表裏両面にそれぞれ電極層(図示せず)を形成したもので、裏面上の電極はダイヤフラム17と導電接続された状態となっている。また、圧電素子18の表面上の電極には駆動配線18pが導電接続され、ダイヤフラム17には駆動配線17pが導電接続される。これによって、駆動配線17pと18pとの間に電圧を印加すると、上記圧電層に厚み方向の電界が印加されるため、当該圧電層は電界の強度に応じて変形し、ダイヤフラム17を厚み方向に撓ませるようになっている。
なお、上記のような導電接続構造は特に限定されるものではなく、結果として圧電素子18に電界が印加されることでダイヤフラム17が基端側開口部14bに対して接近、離間する方向に変形させることができるように構成されていればよい。ただし、圧電素子18がダイヤフラム17の基端側開口部14b(すなわち、動作空間OS)とは反対側の面上に設置されていることにより、駆動配線17p、18pが取り出しやすくなり、また、動作空間OSを密閉することも容易になる。さらに、本実施形態では圧電素子18がダイヤフラム17の一方の面上にのみ設置されている(すなわち、ユニモルフ型の圧電駆動体を構成している。)が、ダイヤフラム17の表裏両面に圧電素子18を設置しても(すなわち、バイモルフ型の圧電駆動体を構成しても)よい。このようにダイヤフラム17の表裏両面上に共に圧電素子を設けることで、ダイヤフラム17の変形量を増大させることができる。この場合、表裏の圧電素子にはダイヤフラム17を同一方向に変形させるようにそれぞれ駆動電圧を印加する。
上記の駆動配線17p、18pは背面枠16に設けられた開口通路16aを通って外部に引き出されている。また、この開口通路16aは、ダイヤフラム17の背面側(基端側開口部14bとは反対側)に設けられる背後空間BSを外部に開放する背面開口部となっている。これによって、ダイヤフラム17に背圧(動作空間OSとは逆の圧力、すなわち、ダイヤフラム17の基端側開口部14b側への変形により動作空間OSが正圧となったときには負圧になり、逆の変形により動作空間OSが負圧となったときには正圧となる)が作用しにくくなるので、ダイヤフラム17の変形が容易になり、その結果、空圧をより効率的に搬送部品Pに与えることが可能となる。
上記搬送トラック11aには、発光素子D1と受光素子D2からなる検出部DTが設置されている。この検出部DTは搬送トラック11a上を移動する搬送部品Pが既定の条件を満たすものであるか否かを判定するための検出信号を生成する。図示例では、図示実線で示すように、搬送部品Pが縦長姿勢にあるときには受光素子D2は発光素子D1の光を検出せず、図示点線で示すように、搬送部品Pが横長姿勢にあるときには受光素子D2は発光素子D1の光を検出する。受光素子D2の出力は制御部SCに送出され、制御部SCでは上記検出部DTの出力に応じて搬送部品Pが排除すべきものであるか否かを判定し、この判定結果に応じて駆動部DCに制御信号を送る。駆動部DCは後述するように駆動電圧Vdを圧電素子18に印加する。
上記の構成において、通気路11b、通気管12及び出力側接続部14の軸孔14aは、空圧経路ARを構成する。この空圧経路ARの末端側開口部は上記末端開口部11bであり、基端側開口部は上記基端側開口部14bである。空圧経路ARの基端側開口部14bは上記動作空間OSに開口し、上記動作空間OSの隔壁の一部は上記ダイヤフラム17により構成される。
圧電素子18は駆動部DCからの駆動信号を駆動配線17p、18pを介して受け、圧電効果によってダイヤフラム17を厚み方向(図1の左右方向)、すなわち、空圧経路ARの基端側開口部14bに対して接近、離間する方向に変形させる。これによって動作空間OS内の気体は同方向に伸縮され、動作空間OS内に縦波、つまり音波を発生させる。この音波は上記の円錐状の傾斜内面15bによって基端側開口部14bに向けて集音され、空圧経路AR内を伝播していき、最終的に末端開口部11cから搬送トラック11a上に放出され、搬送部品Pに空圧(音圧)として作用する。
本実施形態の場合、空圧経路ARの断面積よりもダイヤフラム17の有効面積(ダイヤフラム17の動作空間OSに臨む部分の面積、或いは、ダイヤフラム17の変形可能な面積)が大きいことから、ダイヤフラム17が僅かに変形しても、空圧経路ARを介して末端側開口部11cからの気体の出入り量を十分に大きくすることができる。
また、本実施形態では、空圧経路ARの基端側に接続された動作空間OSが閉鎖空間となっているので、ダイヤフラム17の変形による動作空間の容積変化分がそのまま末端開口部11cからの気体の導出量又は導入量とほぼ一致するので、搬送部品Pに対する空圧作用の調整、設定が容易になる。ダイヤフラム17の振動周波数が比較的低い場合、動作空間OS内の気体はダイヤフラム17によって空圧経路AR内に押し出され、これによって末端開口部11cから空気が搬送部品Pに向けて吹き付けられることで空圧が作用する。また、次の瞬間にはダイヤフラム17が反対側に戻るため動作空間OS内は負圧とされ、これによって搬送部品Pに吹きつけられる気体は迅速に停止される。
さらに、本実施形態では、前面枠15の内側に設けられた傾斜内面15bがダイヤフラム17で発生した気圧変動を空圧経路ARの基端側開口部14bに集中させるように構成されるので、空圧経路AR内を伝播する気圧変動の強度を高めることができる。したがって、最終的に搬送部品Pへ空圧を効率的に与えることができる。
なお、本実施形態では動作空間OSが密閉空間とされているが、動作空間OSが厳密に閉鎖空間となっていない場合でも、ダイヤフラム17で発生した気圧変動(音波)は空圧経路AR内を伝播し、搬送部品Pに空圧(音圧)として作用することが可能である。特に、ダイヤフラム17の振動周波数が比較的高い場合、空圧経路AR内に大きな気体の流れは発生せず、音波が伝搬していくことで、末端開口部11cから音波が放出され、当該音波は搬送部品Pに作用する。この音圧による搬送部品Pへの作用レベルは、搬送部品Pが軽量なものである場合には、搬送部品Pを移動させるに十分なものとなる。
[第2実施形態]
図3は第2実施形態の搬送部品の空圧作用システム10′及び部品搬送装置を示す概略構成図である。この実施形態において、上記第1実施形態と同様の部分には同一符号を付し、それらの説明は省略する。
この実施形態では、搬送体11′の搬送トラック11a′は、末端側開口部11c′の開口する傾斜した第1の搬送面11xと、当該第1の搬送面11xと対向し、逆側へ傾斜する第2の搬送面11yとを備えている。そして、末端側開口部11c′から放出される空圧によって、図示実線で示すように第1の搬送面11x上に偏った姿勢で搬送されてきた搬送部品Pを、図示二点鎖線で示すように第2の搬送面11y上に偏った姿勢に反転させることができる。ここで、末端側開口部11c′は、搬送部品Pを容易に反転させることができるように、搬送トラック11a上の搬送部品Pの側面上部に対向する位置に開口している。
[第3実施形態]
次に、図4及び図5を参照して本発明に係る第3実施形態の搬送部品の空圧作用システム及び部品搬送装置について説明する。
図4は本実施形態の動作ユニットOP′の内部構造を示す縦断面図である。本実施形態の動作ユニットOP′は、前面枠15′と背面枠16′からなる筐体の内部に、パッキン19a′、19b′を介して外周部17aが支持されたダイヤフラム17及びこの面上に設置された圧電素子18が配置され、ダイヤフラム17よりも空圧経路(接続コネクタ14′)側に動作空間OSが設けられ、反対側に背後空間BSが設けられている点で、第1実施形態の動作ユニットOPと同様である。また、前面枠15′に傾斜内面15b′も同様に設けられている。したがって、以下では第1実施形態と異なる点のみを記述する。
動作ユニットOP′では、前面枠15′の内部に上記動作空間OSに連通する基端通気路15a′が設けられ、この基端通気路15a′は基端側開口部15c′において動作空間OSに開口する。この基端側開口部15c′は本実施形態における空圧経路ARの基端側開口部に相当する。また、基端通気路15a′は、ダイヤフラム17(動作空間OS)の中心部上の位置よりダイヤフラム17(動作空間OS)の外周側へ向けてダイヤフラム17に沿って延在して前面枠15′の外周部より接続コネクタ14′を介して外部に接続される。
また、この実施形態では、背後空間BSから駆動配線17p、18pが導出されているが、この導出部はシール材19c′等により密閉されている。また、背面枠16′のダイヤフラム17(背後空間BS)の中心部上の位置に背面開口部16a′が形成されている。この背面開口部16a′は背後空間BSの中心部に開口している点で背圧の発生をより効率的に防止できる。さらに、背面開口部16a′は消音部材16b′によって覆われている。この消音部材16b′は、通常は多孔質の樹脂、金属、セラミックス等といった多孔質材で構成されていてもよく、或いは、一般の消音装置のようなバッフル板等を内蔵した構造を供えていてもよい。ただし、効率的な給排気と十分な消音作用を可能にしつつコンパクトに構成するには前者であることが好ましい。なお、図示例では消音部材16b′は背面枠16′の上記背面開口部16a′の内側開口縁上に取り付けられているが、外側開口縁上に取り付けられていてもよく、或いは、背面開口部16a′の内部に挿入配置されていてもよい。
本実施形態の動作ユニットOP′には背面枠16′に一体的に係合部16s′、16s′が設けられ、この係合部16s′は図5(a)に示す支持台8の係合溝8sに係合可能に構成される。支持台8は複数の動作ユニットOP′を装着可能に構成されている。
図5(b)は部品搬送装置の一例を示す平面図である。この装置は、図示しない設置台上にコイルばね等の防振部材を介して支持された基台3上に、ボウル型パーツフィーダ4と、リニア型パーツフィーダ5及び6とが設置されてなる複合型部品供給装置である。ボウル型パーツフィーダ4は、図示しない回転振動機上に設置されたボウル型の搬送体42を有している。この搬送体42は、内部に底部42aと、この底部42aの周囲内面上に形成された螺旋状の搬送トラック42bとを備え、底部42a上に配置された図示しない部品を上記搬送トラック42aに沿って上方へ搬送するように構成されている。
一方、リニア型パーツフィーダ5及び6は図示しない直線振動機上に設置された搬送体52、62を有し、搬送体52上に設けられた直線状の搬送トラック52aと、搬送体62上に設けられた直線状の搬送トラック62aは相互に反対方向に直線状に部品を搬送するように構成される。
搬送トラック42bの末端42cは上記搬送トラック52aに部品を送り出すようになっている。また、搬送体52には搬送トラック52aに沿って複数の部品選別部が設けられ、各部品選別部に設けられた検出部DTで部品の良否、姿勢の良否を検出するように構成される。また、他の部品選別部では、常時空圧を搬送トラック52a上に及ぼして不良姿勢にある部品のみを自動的に排除する場所が設けられ、当該場所(例えば、図示のUDTで示す場所)では、上記検出部DTが設けられていない。
上記搬送トラック52aに沿って設けられた複数の部品選別部では、先の各実施形態で説明した空圧作用システムにより搬送部品に空圧が作用し、これによって搬送部品が搬送トラック52a上から排除されたり、搬送トラック52a上における姿勢が変更されたりする。そして、搬送トラック52aから排除された搬送部品は、隣接する搬送トラック62aに落下し、搬送トラック62a上を搬送トラック52aの搬送の向きとは逆向きに搬送されていき、やがて搬送トラック62aの末端より上記搬送体42の部品受取部42dに排出される。部品受取部42dに排出された搬送部品は再び搬送トラック42bの途中に合流し、搬送トラック42bに沿って搬送されていく。
本実施形態では、基台3上に、上記と同様の制御部SC及び駆動部DCと、上記の支持台8に係合支持された複数の動作ユニットOP′とが配置されている。複数の動作ユニットOP′は上記の複数の部品選別部に対応して設けられる。また、制御部SC及び駆動部DCは、上記の検査部DTに接続されるとともに当該検査部DTに対応する動作ユニットOP′を後述するように制御する。また、検査部DTが設けられていない部品選別部においては、後述するように、対応する動作ユニットOP′を常時連続的に駆動することで、空圧を及ぼすことのできる位置に搬送されてくる全ての部品に空圧を作用させることができるように構成される。
本実施形態では、部品搬送装置に空圧設備を接続する必要がないとともに、複数の動作ユニットOP′を支持台8によってコンパクトに設置することができるので、特に小型の装置に用いる場合に好ましい。
なお、本実施形態の各特徴点は、特に矛盾を生じない限り、第1実施形態や第2実施形態の特徴点と任意の組み合わせで実施することが可能である。
[動作ユニットの制御駆動方法]
次に、上記のように構成され各実施形態における動作ユニットOP、OP′の制御駆動方法の基本構成を図6を参照して説明する。図6(a)はダイヤフラム17の駆動手段である圧電素子18に印加する駆動電圧Vdの時間変化を示すタイミングチャート、図6(b)は図6(a)の駆動電圧Vdの波形の一部を拡大して示す駆動波形図、図6(c)は駆動電圧Vdにより生ずるダイヤフラム17の変位D(ダイヤフラム17の中央部の厚み方向への変位量)と、これに伴う動作空間OSの圧力Pの時間変化を示すグラフである。なお、図6に示す波形において、圧電素子18は、印加される駆動電圧Vdが正の値である場合(Vd>0)には、上記ダイヤフラム17を空圧経路ARの基端側開口部14b側に変形させるように作用し、負の駆動電圧Vd(Vd<0)である場合には、上記ダイヤフラム17を空圧経路ARの基端側開口部14bとは反対側に変形させるように作用するものとする。
この例では、制御部SCの制御信号により駆動部DCが駆動電圧Vdを圧電素子18に印加する。このとき、例えば、動作ユニットOPの待機時(搬送部品Pに空圧作用を与えない場合)は負の駆動電圧Vd=−V2(V2>0)を予め印加しておき、動作ユニットOPの動作時(搬送部品Pに空圧を作用させる場合)に正の駆動電圧Vd=+V1(V1>0)を印加する。したがって、上記待機時にはダイヤフラム17は基端側開口部14bとは反対側に変形しており、上記動作時にはダイヤフラム17は基端側開口部14bの側に変形する。このようにすることで、搬送トラック11a上の空圧の作用を迅速に搬送部品Pに与えることができ、タイムラグを低減できるとともに、空圧力を大きくすることができる。
駆動電圧+V1と−V2の絶対値は適宜に設定できるが、V1>V2、すなわち、正の駆動電圧+V1の絶対値を負の駆動電圧−V2の絶対値より大きくすることが好ましい。これによって待機時における圧電素子18への負荷を低減することができるとともに、動作時における搬送部品Pへの空圧作用を十分に確保することができる。
ここで、正の駆動電圧+V1を増減させることでダイヤフラム17の変位量を増減させて空圧作用の大小を調整することができる。また、正の駆動電圧+V1の印加期間t1を増減させることでも、ダイヤフラム17の変位量を増減させて空圧作用の大小を調整することができる。このことにより、従来の空圧設備を用いた場合にレギュレータを設置したり、スピコンなどで空圧の微調整を行ったりする必要がなく、現場設置時の空圧調整が極めて容易になるという利点がある。なお、図示例では、ダイヤフラム17の振動周期T及び動作間隔t2は特に限定されないが、これらは部品搬送装置の搬送速度の最大値(搬送部品Pの搬送間隔の最小値)に応じて予め設定しておくことが好ましい。
ここで、本発明の実施形態では、動作ユニットOPの待機時においては、駆動電圧Vd=0とし、動作時において初期に駆動電圧Vd=−V2を一時的に印加してから駆動電圧Vd=+V1を印加する。この場合には、待機時におけるダイヤフラム17の負荷をさらに低減することができる。
ただし、本発明は上記のような駆動態様に限定されるものではない
いずれにしても、図6(c)に示すように、本実施形態においては、ダイヤフラム17の厚み方向の変位Dによって動作空間OS内の圧力Pが上下に変動する。ここで、図6(c)には駆動波形を図示点線で示してある。そして、この圧力変動に伴って空圧経路ARに生ずる気体(空気)の流れ若しくは音波の伝搬により、搬送トラック11a上の搬送部品Pに空圧が作用する。このとき、搬送部品Pに与えられる空圧は、ダイヤフラム17の変形の戻りに応じて生ずる負圧により迅速に停止されるか、或いは、音波として迅速に消失するので、前後に搬送されてくる別の搬送部品に影響を与えにくい。また、高速にダイヤフラム17を変形させることで、搬送トラック11a上を高速に移動する搬送部品についても容易に対応することができるため、部品搬送装置の高速化を妨げる虞もない。
また、搬送部品Pに作用する空圧力は、駆動電圧Vdの絶対値や印加時間t1を制御することで容易に調整することができる。なお、図6(b)及び(c)に示す駆動波形及びダイヤフラムの変位D及び動作空間OSの圧力Pにおいて、印加時間t1は0.05〜0.5ms、t2は0.1〜1.0ms程度とすることができるので、搬送速度3000〜4000個/分程度の高速搬送においても十分に対応できる。さらに、上述のように常時搬送部品に空圧を及ぼす部品選別部に対しては、図6(b)に示すような駆動波形を連続して周期的に印加する。この場合、当該波形の周期は、上述のように部品搬送装置の部品の搬送速度に対応する搬送部品の通過周期に比べて大幅に短くできるので、全ての搬送部品に対して確実に空圧を及ぼすことができる。
上記構成において、実際に空圧作用システムを製造して実験を行った。動作ユニットAでは、圧電素子として直径φ25mm、厚みt=0.1mmのPZT製の圧電体を備えたものを、ダイヤフラムとして直径φ32、厚みt=0.1mmの黄銅製金属板に接着したものを用い、動作ユニットBでは、圧電素子として直径φ30mm、厚みt=0.1mmのPZT製の圧電体を備えたものを、ダイヤフラムとして直径φ35mm、厚みt=0.1mmの黄銅製金属板に接着したものを用い、動作ユニットCでは、圧電素子として直径φ30mm、厚みt=0.1mmのPZT製の圧電体を備えたものを、ダイヤフラムとして直径φ41mm、厚みt=0.1mmの黄銅製金属板に接着したものを用いた。また、いずれの動作ユニットでもダイヤフラムと圧電素子の積層体の共振周波数は1.5KHzである。
実験の対象ワ−クは、チップ抵抗(縦1mm×横0.5m×厚さ0.35mm)を用い、振動機周波数は303Hz、フィ−ダ(上記部品搬送装置5)の供給能力は4000個/分で実験した。部品選別部としては、不良姿勢の排除部、表裏選別部を含む。これによって、最も小型の上記動作ユニットAでも支障なく部品を選別することができ、選別対象以外の部品については巻き込みなどもないことが確認された。ワ−クのサイズとしては、動作ユニットB、Cのようにダイヤフラム17の面積を大きくすることで、縦横厚さがそれぞれ5mmくらいまで対応可能である。また、連続して空圧を及ぼす部品選別部においても確実に該当姿勢の部品を全て排除できる。
尚、本発明の搬送部品の空圧作用システム及び部品搬送装置は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、上記実施形態では、空圧を作用させることで搬送部品を排除したり、姿勢を変更したりするように構成しているが、搬送部品を他の搬送トラック等へ移動させたり、或いは、搬送部品を一時的に末端開口部に吸引保持して搬送を停止させたりするなど、本発明の空圧作用システムは、搬送部品に対する種々の作用態様を実現する場合に用いることができる。また、上記ダイヤフラムは金属薄板で構成されているが、樹脂やゴム製のダイヤフラムを用いてもよい
10…空圧作用システム、11…搬送体、11a…通気路、11b…末端側開口部、12…通気管、13…動作ユニット、14…出力側接続部、14a…軸孔、14b…基端側開口部、15…前面枠、15a…出力口、15b…傾斜内面、16…背面枠、17…ダイヤフラム、17p、18p…駆動配線、18…圧電素子、19a,19b…パッキン、DC…駆動部、DT…検出部、SC…制御部、AR…空圧経路、OP、OP′…動作ユニット、OS…動作空間、BC…背後空間、P…搬送部品

Claims (10)

  1. 搬送部品(PT)の位置又は姿勢を空圧により制御するための空圧作用システムであって、
    前記搬送部品が搬送される搬送トラック(11a)と、
    該搬送トラック上の前記搬送部品を検出する検出手段(DT)と、
    前記搬送トラック上に臨む末端開口部(11c)を備えた空圧経路(AR)と、
    該空圧経路の基端側開口部(14b)が開口し、隔壁の少なくとも一部に可撓性のダイヤフラム(17)を備えた動作空間(OS)と、
    該ダイヤフラムに密着した圧電素子で構成され、前記ダイヤフラムを駆動して変形させ前記動作空間の容積を増減させるとともに、前記ダイヤフラムを第1の方向に変形させたときに前記空圧が生じるように動作する駆動手段(18)と、
    前記圧電素子に駆動電圧を印加する制御駆動部を含み、前記駆動手段を制御して、前記検出手段が前記搬送部品を検出したタイミングに応じて前記ダイヤフラムの前記第1の方向への変形動作を開始させて前記空圧を生じさせるとともに、その後、前記ダイヤフラムを前記第1の方向とは逆の第2の方向へ戻すように動作させる制御手段(SC、DC)と、
    を具備し、
    前記制御手段は、前記検出手段が前記搬送部品を検出したタイミングに応じて、前記ダイヤフラムが前記第2の方向の側に一時的に変形され、その後、前記ダイヤフラムの前記第1の方向への変形動作が開始されるように前記駆動手段を制御することを特徴とする搬送部品の空圧作用システム。
  2. 前記制御駆動部は、前記ダイヤフラムを前記第1の方向の側へ変形させるために前記圧電素子に印加する第1の極性を備えた第1の前記駆動電圧と、前記ダイヤフラムを前記第2の方向の側に変形させるために前記圧電素子に印加する前記第1の極性とは逆の第2の極性を備えた第2の前記駆動電圧とを出力し、
    前記制御駆動部は、前記検出手段が前記搬送部品を検出したタイミングに応じて、前記第2の駆動電圧を一時的に印加し、その後、前記第1の駆動電圧を印加することを特徴とする請求項1に記載の搬送部品の空圧作用システム。
  3. 前記第1の駆動電圧の絶対値は前記第2の駆動電圧の絶対値よりも大きいことを特徴とする請求項2に記載の搬送部品の空圧作用システム。
  4. 前記制御手段は、前記検出手段が前記搬送部品を検出したタイミングに応じた前記ダイヤフラムの前記第1の方向への変形動作が終了した後、前記検出手段が次の前記搬送部品を検出したタイミングに応じた前記ダイヤフラムの前記第2の方向の側への変形が開始されるまでの間に、前記ダイヤフラムが駆動されない期間を有するように前記駆動手段を制御することを特徴とする請求項に記載の搬送部品の空圧作用システム。
  5. 前記制御駆動部は、前記ダイヤフラムを前記第1の方向の側へ変形させるために前記圧電素子に印加する第1の極性を備えた第1の前記駆動電圧と、前記ダイヤフラムを前記第2の方向の側に変形させるために前記圧電素子に印加する前記第1の極性とは逆の第2の極性を備えた第2の前記駆動電圧とを出力し、
    前記制御駆動部は、前記検出手段が前記搬送部品を検出したタイミングに応じて前記第1の駆動電圧を印加する第1の期間と、前記検出手段が次の前記搬送部品を検出したタイミングに応じて前記第2の駆動電圧を印加する第2の期間との間に、前記圧電素子に対して前記駆動電圧を印加しない期間を有することを特徴とする請求項に記載の搬送部品の空圧作用システム。
  6. 前記第1の駆動電圧の絶対値は前記第2の駆動電圧の絶対値よりも大きいことを特徴とする請求項に記載の搬送部品の空圧作用システム。
  7. 前記検出手段は前記搬送部品が既定の条件を満たすものであるか否かを判定するための検出信号を生成し、該検出信号に応じて前記制御手段が前記既定の条件を満たすものであるか否かを判定するとともに判定結果に応じて前記第1の方向への変形動作を開始するか否かを決定することを特徴とする請求項1乃至6のいずれか一項に記載の搬送部品の空圧作用システム。
  8. 前記ダイヤフラムの前記動作空間に臨む面積は前記空圧経路の断面積よりも大きく、前記動作空間の周囲には、前記ダイヤフラムに対向し、前記ダイヤフラムの外周側から前記空圧経路の基端側開口部へ向けて収束する傾斜内面をさらに具備することを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の搬送部品の空圧作用システム。
  9. 前記圧電素子は前記ダイヤフラムの前記基端側開口部とは反対側の面上に配置され、前記ダイヤフラムの前記基端側開口部とは反対側を外部に開放する背面側開口部が設けられ、該背面側開口部を通して前記圧電素子と前記制御駆動部が配線接続されることを特徴とする請求項1乃至8のいずれか一項に記載の搬送部品の空圧作用システム。
  10. 請求項1乃至9のいずれか一項に記載の空圧作用システムと、前記搬送トラックに沿って前記搬送部品を移動させる搬送手段と、を具備することを特徴とすることを特徴とする部品搬送装置。
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