JP4554576B2 - 樹脂膜の形成方法及び形成装置 - Google Patents

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本発明は、光ディスクなどの基板と基板との間に均一な膜厚の接着剤層を形成する、又はその基板上に均一な膜厚の樹脂膜を形成するのに適した樹脂膜の形成方法及び形成装置に関する。
一般に、DVDのような光ディスクは2枚の透明な基板が接着剤により貼り合わされた構造が基本となっている。この場合、それら基板は一方の基板だけに記録層が形成されたもの、又は双方の基板に記録層が形成されたものがあり、そして、双方の基板の厚みが等しいもの、又は薄い透明なシートを光透過保護層としているものもある。さらに、このような貼り合せ構造のもの2枚を接着剤を介して貼り合わせて4枚の基板を積層した構造の光ディスクなどもある。また、別なものとして、透明なガラスやレンズのような基板を複数枚接着剤を介して貼り合せる場合などもある。
このような場合、光ディスクでは接着剤を介して2枚の基板を重ねた後に、高速回転させて接着剤を基板間で均一に展延して余分な接着剤を振り切り、その後の硬化工程で基板の一方側から、又は双方から紫外線光を照射して接着剤を短時間で硬化することが一般的に行われている。その紫外線光の照射は、UVランプを使って所定の時間だけ連続的に紫外線光を照射したり、あるいはキセノンランプを使ってパルス的に紫外線光を照射することが行われている。この紫外線光の他の照射方法として、高速回転によって基板の全面に塗膜を形成した後に、基板を低速回転させながら、小さな照射面積の紫外線スポット光を内側から外周方向に順に照射し、基板の全面に形成された塗膜を内側から順に硬化させる方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
また、この方法と同様な別の照射方法として、特許文献1に記載された方法がスポット光であったのに対して、機械的な照射範囲調整機構を用いて円状の光の面積を順次拡大して行って内側から外周方向に順に照射して、塗膜を内側から順に硬化するものがある(例えば、特許文献2参照)。更に、塗膜が展延しているときに所定の膜厚になったその塗膜の箇所に順次紫外線を順次照射して膜厚を確定して行き、それ以上外側に塗膜が移動しないようにして高精度に均一な塗膜を形成する技術もすでに提案されている(例えば、特許文献3参照)。
特開平9−161333号公報 特開2003−91888公報 特開2004−280927公報
特許文献1に記載された方法は、結果的にスポット光を基板上の塗膜に螺旋状に照射させて順次螺旋状に硬化させていく方法なので、スポット光が螺旋状に照射される毎に1回転前にスポット光で硬化された塗膜の内側端部に再度スポット光の端部分が照射、つまり2重に照射される部分が生じるので、螺旋に従って塗膜が波うつために塗膜の平滑性に劣り、また、外観的に螺旋状の線が描かれてしまうという外観上の問題がある。さらに、塗膜を硬化させるまでに時間がかかるという欠点もある。特許文献2に記載された方法は、照射時間の経過に伴って円状の光の外径が大きくなって、光の照射範囲を拡大していくメカシャッタ方式であるので、基板の外周側に比べて内周側の光照射時間が長くなり、内周と外周とで温度差が生じて基板に反りを発生させる原因となる。また、装置全体が大型化し、重くなるだけでなく、メカシャッタを冷却するための冷却装置が必要になるなどの欠点がある。特に、次世代の光ディスクにあっては高精度の平坦性が要求されるので、このような反りの発生を無視することはできない。また、特許文献3に記載された方法は基板全面における液状物質の膜厚の均一化を図るという点では好ましいが、特許文献1、2に記載されている方法と同様な欠点を生じる場合がある。
したがって、本発明は前述の問題点を解決するために、環状光を用い、その照射時間の経過に伴って、基板の回転中心軸線と同心状に環状光の内径及び外径が前記基板上で内周側から外周側へ拡がっていくようにすることによって、基板の光照射全面における光照射エネルギーの積分値をほぼ均一にし、均一で平滑性に優れた樹脂膜を形成でき、かつ反りが生じない平坦性に優れた基板を得ることができる樹脂膜の形成方法及び形成装置を提供するものである。また、環状光とすることで照射効率が上がり、光源を小型化、低コスト化できる。
第1の発明は、回転中心軸線を中心に基板を回転させて前記基板上又は基板間の液状物質を展延させる過程で又は展延した後に光の照射を前記基板の中央側から外周側に向かって移行させ、前記液状物質を硬化させる樹脂膜の形成方法において、前記光は環状であり、この環状光はその照射時間の経過に伴って内径及び外径が前記回転中心軸線と同心状に大きくなることによって、前記基板上を中央側から外周側へ移行することを特徴とする樹脂膜の形成方法を提供する。
第2の発明は、前記第1の発明において、前記環状光は、前記回転中心軸線に対して所定の角度φで照射されることを特徴とする樹脂膜の形成方法を提供する。
第3の発明は、前記第1の発明において、前記環状光は、その照射時間の経過と共に前記回転中心軸線に対する角度φが大きくなることを特徴とする樹脂膜の形成方法を提供する。
第4の発明は、前記第1の発明ないし前記第3の発明のいずれかにおいて、前記環状光の内径の拡がり速度は、前記基板の中央側に比べて外周側が遅いことを特徴とする樹脂膜の形成方法を提供する。
第5の発明は、前記第1の発明ないし前記第4の発明のいずれかにおいて、前記環状光の照射時間は、前記基板の中央側に比べて外周側が長いことを特徴とする樹脂膜の形成方法を提供する。
第6の発明は、前記第1の発明ないし前記第5の発明のいずれかにおいて、前記環状光の光度が前記基板の中央側に比べて外周側にいくに従って増大することを特徴とする樹脂膜の形成方法を提供する。
第7の発明は、基板上又は基板間に樹脂膜を形成するための液状物質が供給された基板を回転中心軸線を中心に回転させる基板回転機構と、前記液状物質を回転によって展延する過程で又は展延した後に紫外線光を照射して前記展延された液状物質を硬化させる光照射機構とを備える樹脂膜の形成装置において、前記光照射機構は、前記紫外線光の照射時間の経過に伴って、前記紫外線光の内径及び外径が前記回転中心軸線と同心状に前記基板上で大きくなっていく環状光を照射する環状光照射ヘッドを備えることを特徴とする樹脂膜の形成装置を提供する。
第8の発明は、前記第7の発明において、前記光照射機構は、前記環状光が前記回転中心軸線に対して所定の角度φで拡がるように、前記環状光照射ヘッドを前記回転中心軸線に沿って上方向に移動させるヘッド昇降装置を備えることを特徴とする樹脂膜の形成装置を提供する。
第9の発明は、前記第7の発明又は前記第8の発明において、前記環状光照射ヘッドは、前記環状光を前記回転中心軸線に対して所定の角度φとなるよう方向付けるレンズ部材を備えることを特徴とする樹脂膜の形成装置を提供する。
第10の発明は、前記第7の発明ないし前記第9の発明のいずれかにおいて、前記紫外線光源から出力される前記紫外線光は、前記環状光の内径が拡がるのに伴って光度が増大することを特徴とする樹脂膜の形成装置を提供する。
11の発明は、前記第7の発明において、前記環状光照射ヘッドは、前記回転中心軸線を中心にして環状に配置された複数の光照射手段からなり、これら光照射手段が出力する光は、前記環状光を形成することを特徴とする樹脂膜の形成装置を提供する。
12の発明は、前記第8の発明において、前記ヘッド昇降装置は、前記環状光照射ヘッドの上昇速度を、その上昇時間の経過と共に低下させることを特徴とする樹脂膜の形成装置を提供する。
13の発明は、基板上又は基板間に樹脂膜を形成するための液状物質が供給された前記基板を回転中心軸線を中心に回転させる基板回転機構と、前記液状物質を回転によって展延する過程で又は展延した後に紫外線光を照射して前記展延された液状物質を硬化させる光照射機構とを備える樹脂膜の形成装置において、前記光照射機構は、前記回転中心軸線を中心にして環状に配置された複数の光照射手段からなって環状光を照射する環状光照射ヘッドと、前記光照射手段に電力を供給する電源と、前記回転中心軸線に対する前記光照射手段の角度を変るように動かす角度調整装置を備え、前記角度調整装置は前記回転中心軸線に対する前記光照射手段からの光の角度φが前記環状光の照射時間の経過に伴って大きくなるように前記光照射手段の角度を制御することを特徴とする樹脂膜の形成装置を提供する。
前記第1の発明ないし前記第3の発明は、基板に照射する光を環状にすることで不要な部分への照射が無く、照射効率が向上する。また、環状光を用い、その照射時間の経過に伴って、基板の回転中心軸線と同心状に環状光の内径及び外径を基板上で内周側から外周側へ向かって拡大させているので、基板のスピンパターンに合わせて環状光の移行速度又は光度の調整が可能であり、均一な厚みの樹脂膜を適した方法で形成することができ、基板に反りを生じない平坦性に優れた基板を得ることができる。更に、基板の中央面域を含めて全面に、又は中央面域を除く全面に樹脂膜を形成することができる。特に、本発明は前傾の特許文献3に記載されているような技術、例えば、基板上に供給された液状樹脂が展延されて所定の膜厚になった時点で順次紫外線を照射して膜厚を確定していく方法に採用するのに適しており、この場合には基板に反りを生じることなく、膜厚が均一で平滑性に優れた樹脂膜を得ることができる。
前記第4の発明ないし前記第6の発明は、前記第1の本発明ないし前記第3の発明によって得られる効果の他に、環状光が照射される基板の照射面域全体における照射エネルギーの時間積分値をほぼ均一にすることができ、より反りの小さな品質の高い基板を得ることができる樹脂膜の形成方法を提供できる。
前記第7の発明によれば、基板に照射する光を環状にすることで不要な部分への照射が無く、照射効率が向上する。また、環状光の照射時間の経過に伴って、基板の回転の中心軸線と同心状に環状光の内径及び外径を基板上で内周側から外周側へ向かって拡大させているので、基板の中央面域を含めて全面に、又は中央面域を除く全面に樹脂膜を形成することができるばかりでなく、膜厚が均一で平滑性に優れた樹脂膜を形成できる。また、反りを生じない平坦性に優れた基板を得ることができる樹脂膜の形成装置を提供できる。
前記第8の発明によれば、前記第7の発明によって得られる効果の他に、環状光照射ヘッドの上昇速度パターンをヘッド昇降装置で調整することで、環状光の照射時間の制御を容易に行うことができ、より一層反りを生じずに品質の高い基板を得ることができる樹脂膜の形成装置を提供できる。
前記第9の発明によれば前記第7の発明又は第8の発明によって得られる効果の他に、レンズ部材によって環状光の散乱などを防ぐことができるので、照射エネルギー効率を向上させることができる。
前記第10の発明によれば、前記第7の発明ないし前記第9の発明によって得られる効果の他に、基板全面における単位面積当たりの照射をより均等化することができる樹脂膜の形成装置を提供できる。
前記第11の発明によれば、前記第7の発明によって得られる効果の他に、紫外線レーザ光などによる大きな照射エネルギーを基板に照射することができ、樹脂膜の硬化時間を短縮化できるので、基板をより高速のスピンパターンで回転でき、生産のサイクルタイムを短縮できる。
前記第12の発明によれば、前記第8の発明によって得られる効果の他に、基板全面における単位面積当たりの照射をより均等化することができるので、より一層反りの小さい品質の高い基板を得ることができる設計余裕度の広い装置を提供できる。
前記第13の発明によれば、基板に照射する光を環状にすることで不要な部分への照射が無く、照射効率が向上する。また、紫外線レーザ光などによる環状光照射ヘッドを上昇させることなく、大きな照射エネルギーをもつ環状光を基板に照射することができ、樹脂膜の硬化時間を短縮化できる装置を提供できる。
本発明が適用される対象物は、ブルーレイディスク(Blu−ray Disc)、又はHD−DVD(High Definition DVD)と称される次世代大容量光ディスクに限られるわけではないが、特にこれら次世代大容量光ディスクにあっては、カバー層となる光透過保護層及び接着剤層の厚みの不均一性は大きな問題になる。ブルーレイディスクでは、接着層とシートとからなる光透過保護層、あるいは透明な樹脂層だけからなる光透過保護層の厚みが0.1mmと非常に薄いので、接着剤層や透明な樹脂層の厚みの不均一性及び基板の反りはディスクの品質に大きな影響を及ぼし、次世代大容量光ディスクの品質を左右する。また、HD−DVDにあっては、貼り合わされる双方の基板が0.6mmの厚みであって、通常のDVDと同じであるが、それらを貼り合わせる接着剤の膜厚を十分に高い精度で均一にしなければならず、いずれにせよ接着剤層や塗膜の厚みの均一性及び反りの低減が次世代大容量光ディスクの品質を大きく左右する。また、通常のDVD、コンパクトディスクなど他の種々の基板に形成される樹脂膜の膜厚をより一層均一化すると共に、基板の反りを低減することが望まれる。
先ず、本発明の基本的な考え方について説明する。本発明は、ブルーレイディスクなどの基板上に、又はDVDなどの基板間に供給された液状物質が高速回転によって展延されている過程で、ほぼ所定の厚みの樹脂膜になった箇所に円環状の光線を照射する。円環状の光線が照射される面全体における各面域の光エネルギーの時間積分値がほぼ均一になるように、順次、円環状の光線の内径と外径とを大きくしていくことに特徴がある。基板の内周側から外周までのどの面域に対してもほぼ均一の光エネルギーを照射することによって、基板に反りを発生することなく、基板の内周側から硬化又は半硬化させてほぼ一定の厚みに確定して行き、ほぼ所定の厚みになった箇所の液状物質がその後の高速回転により放射外方向に移動するのを防ぐことによって、基板全面における液状物質の膜厚の均一化及び樹脂膜の平滑化を図るものである。なお、この光照射は、液状物質が基板全面に展延された後に行っても展延された樹脂膜を硬化させることができる。また、基板上又は基板間の液状物質が高速回転による遠心力によって基板の外周方向へ展延する過程で、樹脂膜Rが所定の厚みになる時間に同期させて環状光OPの内径を拡大させるのが好ましい。
[実施形態1]
図1ないし図4によって本発明の実施形態1に係る樹脂膜の形成方法及び形成装置を説明する。図1は本発明の実施形態1に係る樹脂膜の形成装置を説明するための図であり、図2は光照射部分の下面を示す図である。図3は基板に照射される環状光を説明するための図であり、図4は基板のスピンパターンと環状光照射ヘッドの上昇速度パターンの一例を示す図である。先ず、図1によってこの樹脂膜形成装置の概略を説明すると、この樹脂膜の形成装置は選択されたスピンパターンに従って次世代大容量光ディスクなどの基板1を、回転中心軸線Xを中心に回転させる基板回転機構3、基板1に円環状の紫外線光を照射する光照射機構5、及び基板回転機構3と光照射機構5とを制御する制御機構7を備える。基板回転機構3はスピンナと称されるものであって、制御機構7のメモリ部(不図示)からの選択されたスピンパターンに従って回転軸9を回転させ得る回転駆動部11と、回転軸9の先端に固定されている基板受台13と、液状物質が周囲に飛散するのを防ぐカバー部材15とからなり、一般的なスピンナであってもよい。図示していないが、一例として、一般的な構成の回転機構と液状物質供給機構とが別の位置に備えられており、その液状物質供給装置の吐出ノズルが紫外線硬化型樹脂のような液状物質を円環状に基板1に供給する。円環状に液状物質が供給された基板1は、不図示の搬送機構によって基板受台13上に移載される。あるいは別の例として、図示しない図面表裏方向に旋回可能な吐出ノズルが基板受台13上に載置された基板1に円環状に液状物質を供給しても勿論よい。この場合、光照射機構5が動作する前に不図示の前記吐出ノズルは旋回して退避する。
光照射機構5は、紫外線光を出力する紫外線光源17と、多数の光ファイバを束ねてなる光ファイバケーブル19と、環状の紫外線光(以下、環状光と言う。)を照射する環状光照射ヘッド21と、環状光照射ヘッド21を上下に移動させるヘッド昇降装置23とからなる。環状光照射ヘッド21は、光ファイバケーブル19の先端部分に位置し、光ファイバケーブル19の先端面から照射される断面が小円形状のスポット状紫外線光を環状光に変えて環状光を照射する環状光照射部25と、環状光照射部25からの環状光を回転中心軸線Xに対して所定の角度φとなるように外周側に方向付けるレンズ部材27と、光ファイバケーブル19の先端部分とからなる。ここで、紫外線光源17と光ファイバケーブル19とは紫外線照射手段を構成する。ヘッド昇降装置23は、図示しないモータやそのモータの回転力を直線駆動力に変換する直線駆動部材などからなる構造のものであり、環状光照射ヘッド21とヘッド昇降装置23とを連結するその連結部分23Aを上下に移動させることによって環状光照射ヘッド21を昇降させる。環状光照射ヘッド21の上昇速度は、環状光照射ヘッド21から照射される円環状の紫外線光の内径と外径の広がり速度を決めるので、重要であり、後述する。環状光照射ヘッド21の上昇速度は制御機構7によって制御される。なお、レンズ部材27は種々の形状のもの、及び複数のレンズを組み合わせたもの、例えば一般的な光学式カメラに用いられているズームレンズなど、種々のレンズを用いることができる。
制御機構7は、樹脂膜を形成するための液状物質の種類、粘度など種々の条件に対して所望の膜厚が得られるスピンプログラム(一例として、図4のスピンパターンSPで示す。)をその不図示のメモリに複数格納しており、回転駆動部11の回転駆動を制御する回転制御機能と、紫外線光源17のオンオフなどを制御する光制御機能と、樹脂膜の硬化特性や紫外線光源17が出力する光の照射強度などの諸条件に対して基板1の全面にほぼ均一な光エネルギーを照射する上昇速度プログラム(一例として、図4の上昇速度パターンVPで示す。)に従って環状光照射ヘッド21の上昇速度を制御する上昇制御機能などを行う。そして、これらスピンプログラム及び上昇速度プログラムはそれぞれの前記制御部におけるメモリに格納されており、選択指令によって読み出し、選択されたスピンパターンSPで回転駆動部11を制御し、また、選択された上昇速度パターンVPでヘッド昇降装置23は連結部分23Aを介して環状光照射ヘッド21を上昇させる。なお、これらスピンプログラム及び上昇速度プログラムは、回転駆動部11、ヘッド昇降装置23にそれぞれ格納される構成となっていても勿論よい。
環状光照射部25は、図2(A)に示すように、光放出面側に円環状部25aを備え、円環状部25aに光ファイバ19Aが円環状に配置されている。光ファイバケーブル19は、その先端部分が環状光照射部25においてほぼ円錐状又は紡錘状になるように分けられ、光ファイバ19A一本一本の先端が円環状部25aにおいてほぼ同一平面に位置するように円環状に配置されている。
レンズ部材27は、一例では環状光照射部25における光ファイバ19Aの円環状先端面から放出される環状の紫外線光の散乱を抑制し、環状光OPの幅をできるだけ一定に保持して基板1に照射する働きを行う。レンズ部材27は、一般的に用いられている複数個のレンズを組み合わせたレンズ機構であることが好ましく、前記働きを同時に行えるようにレンズ間距離などを調整できるレンズ構造のものがよい。基板1が光ディスク基板の場合には、レンズ部材27と基板1との間の距離は10mm〜500mmの範囲内にあるのが環状光OPの効率などの面から好ましい。環状光OPは回転中心軸線Xに対して所定の角度φ(例えば、5〜30度)で外側に傾斜している。環状光照射ヘッド21が設定最下限位置、つまりレンズ部材27が設定最下限位置(例えば、レンズ部材27の下面が基板1から10mm上方の位置)にあるときに、環状光OPは基板1上に展延されている樹脂膜Rの内周部を照射できるように環状光OPの内径は決められている。例えば、図2(B)に示すように樹脂膜Rの内径をDとすれば、環状光OPの内径は樹脂膜Rの内径Dよりもある程度小さくなければならない。したがって、ヘッド昇降装置23によって環状光照射ヘッド21を最下限位置から上方に移動させることにより、樹脂膜Rの内周部分を照射していた環状光OPは基板1の外周方向に向けて移行する。なお、図2(B)に示す29は基板受台13の中央に位置するセンターピンであり、基板1の位置決めなどを行う。
また、他の例では、光ファイバ19及び環状光照射部25上昇させずに一定位置に保持し、複数個のレンズから構成されてズーム機能を有するレンズ部材27によって、環状光OPの回転中心軸線Xに対する角度φを変える。例えば、レンズ部材27は光学式カメラにおけるズーム機能を有するレンズ機構と同様な構造を備え、複数個のレンズのレンズ間距離を調整することで、環状光OPの回転中心軸線Xに対する角度を変えて、環状光OPの内径及び外径を拡大する。この場合には、環状光OPの回転中心軸線Xに対する角度φを60度以下の範囲で変えるのが好ましい。一例として、基板上又は基板間の液状物質が高速回転による遠心力で基板の外周方向へ展延する過程で、樹脂膜Rが所定の厚みになった時点で紫外線光によってその膜厚を順次確定するように、樹脂膜Rが所定の厚みになる時間に同期させて環状光OPの内径を拡大するよう、レンズ部材27の前記ズーム機能が働く。
次に、実施形態1の樹脂膜形成装置の動作について説明する。先ず、円環状に液状物質が供給されている光ディスク基板のような基板1が基板受台13に載置され、基板受台13に吸着保持されると、回転駆動部11によって基板受台13が選択されたスピンパターン、例えば図4に示されているスピンパターンSPで回転するのに伴い、前記液状物質は基板1上で展延される。基板受台13の回転速度がゼロから高速でほぼ直線的に上昇する過程の時刻t1、つまり紫外線硬化型樹脂からなる樹脂膜Rの内周部が所定の膜厚になる時刻t1で、紫外線光源17がオンして紫外線光を出力し、その紫外線光は光ファイバケーブル19を通して環状光照射部25で環状の紫外線光とされ、設定最下限位置にある環状光照射ヘッド21のレンズ部材27からの環状光OPが樹脂膜Rの内周部分に照射される。それと同時に、制御機構7は選択されたスピンパターンSPに対応する上昇速度パターンVPでヘッド昇降装置23を制御し、環状光照射ヘッド21を上昇速度パターンVPに従って上昇させる。
これに伴い、環状光照射ヘッド21は上昇速度パターンVPに従って回転中心軸線Xに沿って上昇する、つまり基板1の上面から離れていくから、環状光OPの内径及び外径は大きくなっていく。ここで、一例としてスピンパターンSPは、図4に示すように時刻t2まで直線的に基板1の回転速度が上昇し、更に時刻t3までその回転速度を保持する。この回転速度は、例えば1000rpm以上である。この期間に、基板1上に供給された液状物質の主な展延がなされ、時刻t3〜t4の区間で基板1の回転速度を低下させ、時刻t4から時刻t6までその回転速度を保持し、時刻t6で回転速度をゼロに向けて低下させるパターンとなっている。時刻t6の前の時刻T5において環状光OPの照射を止め、環状光照射ヘッド21の上昇も停止させる。なお、用いる前記樹脂については特に制限しないが、一般的に用いられている紫外線硬化型樹脂の吸収波長は200〜400nmの範囲であり、実施形態1ではこのような紫外線硬化型樹脂を用いている。
ここで、環状光OPの内径とは、図3に示すように、環状光OPの基板1の上面における最内側の光OP1がなす直径W1が内径であり、以後、内径W1と言う。また、環状光OPの外径とは、環状光OPの基板1の上面における最外側の光OP2がなす直径W2が外径であり、以後、外径W2と言う。そして、(W2−W1)/2を環状光OPの幅Wと言う。したがって、前述したように、レンズ部材27が設定最下限位置にあるときには、環状光OPの内径W1は少なくとも樹脂膜Rの内径Dよりも幾分小さく、基板1が光ディスク基板の場合には、環状光OPの最小の内径W1は例えば10〜15mm程度である。この状態で、環状光OPによって樹脂膜Rの最内周部が硬化し、環状光照射ヘッド21が回転中心軸線Xに沿って上昇するのに伴い、環状光OPの内径W1及び外径W2は大きくなり、環状光照射ヘッド21の上昇速度に対応する速度で基板1の上面を内周側から外周側に移行することにより、順次、樹脂膜Rは内周側から外周側に向かって硬化される。ここで、上昇速度パターンVPは図4に示すように、環状光OPが光ディスクなどの基板1の半径の比較的小さな面域、つまり内周側を照射しているときには、比較的速い上昇速度で環状光照射ヘッド21が上昇し、環状光OPが外周側に向かって移行するのに伴い、環状光照射ヘッド21の上昇速度が低下する速度パターンである。詳細には、環状光照射ヘッド21の速度は環状光OPの半径に反比例する。
実施形態1にあっては、環状光照射ヘッド21を上昇させることによって環状光OPの内径W1及び外径W2が大きくなるのに伴い、照射面積が大きくなるから単位面積当たり照射される環状光OPのエネルギーは外周側にいくに従って小さくなる。したがって、この実施形態1では基板1の全面における紫外線光の照射エネルギーがほぼ均一になるように、環状光OPの照射面積が増加するのに伴って環状光照射ヘッド21の上昇速度が低下する上昇速度パターンVPを用いている。また、環状光OPの照射面積が増加するのに伴って基板1の回転速度が低下するスピンパターンSPを組み合わせて用いてもよい。
このスピンパターンSPによれば、環状光OPの照射後に基板1の回転速度が時間の経過とともに低下するので、内周側から外周側にいくに従って前記液状物質の展延速度、つまり拡がり速度が遅くなるとともに、環状光OPの照射時間が長くなる。また、この上昇速度パターンVPによれば、環状光OPが外周側に向かって移行するのに伴って環状光照射ヘッド21の上昇速度が低下するので環状光OPの内径と外径の拡がりが遅くなり、つまり環状光OPの照射時間が長くなる。したがって、スピンパターンSPと上昇速度パターンVPとを選択して組み合わせることによって、環状光OPの内径と外径の拡がりを、樹脂膜Rが所定の膜厚になる箇所が内周側から外周側に移行していく速度とほぼ等しくしながら、基板1の照射全面で環状光OPの照射エネルギーの時間積分値をほぼ均一にすることができる。よって実施形態1によれば、基板1上に均一の膜厚の樹脂膜Rを形成することができるばかりでなく、基板1の熱分布がほぼ均一になるから反りを発生せず、品質の高い樹脂膜が形成された光ディスクなどを得ることができる。
実施形態1の変形例では、制御機構7が、前述の制御機能を有すると共に、紫外線光源17のオンオフばかりでなく、照射時間及び照射強度からなる光制御パターンデータに従って紫外線光源17を制御する制御機能も有する。前記光制御パターンデータによれば、基板1面上での環状光OPの照射面積の増加率、つまり環状光OPの半径の増加に比例して環状光OPの光度の増加率を高めるよう、紫外線光源17の入力電力を制御することになる。このようにしても、基板1の全面で環状光OPの照射エネルギーの時間積分値をほぼ均一にすることができ、実施形態1と同様な品質の基板を得ることができる。基板1との間の距離の増大に従って環状光OPが基板の外周側に移行するのに伴い、基板1の単位面積当たりの照射エネルギーが小さくなるので、その照射エネルギーの低下を補償するために、回転速度が遅いスピンプログラム、上昇速度が遅い上昇速度プログラムを組み合わせて行ってもよい。また、環環状光OPの光度を増加させる場合には、前述したようなスピンプログラム及び上昇速度プログラムの一方又は双方と組み合わせて行っても勿論よい。なお、液状物質の基板1への供給は、基板1を基板受台13に載置した状態で、基板受台13を低速回転させながら行ってもよい。
[実施形態2]
図5及び図6に従って本発明の実施形態2について説明する。図5は実施形態2に係る樹脂膜の形成装置に用いられる光照射機構の一例を示す図であり、図6は光照射機構5Aの環状光照射部25Aの一部断面を示す図である。図5及び図6において、図1ないし図4で用いた記号と同じ記号は同じ名称の部材を示すものとする。破線で示す環状光照射ヘッド21Aは、多数の光ファイバを束ねてなる光ファイバケーブル19の先端部分と、光ファイバケーブル19の先端部分の中心が回転中心軸線Xに位置するように保持し、光ファイバケーブル19の先端部分から放射される紫外線光を円錐状に導光するための円錐状内面31Aを有する第1の環状光形成部31と、第1の環状光形成部31と協働して紫外線光を円錐状に導光するための円錐状外面33Aを有する第2の環状光形成部33とからなる環状光照射部25Aとで構成される。
第1の環状光形成部31と第2の環状光形成部33の各断面部分(紙面に対して垂直の断面)は回転中心軸線Xを中心に同心円状に配置され、第2の環状光形成部33の頂点33Bは回転中心軸線X上にある。第1の環状光形成部31の円錐状内面31Aと第2の環状光形成部33の円錐状外面33Aとの間は所定の距離、例えば0.5〜3.0mmの均一な間隙Sがあり、円錐状の光路を形成する。間隙Sは円環状の光照射口SEを形成する。第1の環状光形成部31の円錐状内面31A及び第2の環状光形成部33の円錐状外面33Aは鏡面になっており、光ファイバケーブル19の先端部分から放射される紫外線光を吸収し難くい面となっている。
光ファイバケーブル19の先端部分から放射される紫外線光の中心点は、回転中心軸線X上にある第2の環状光形成部33の頂点33Bにあり、ほぼ均一に分散されて第1の環状光形成部31の円錐状内面31Aと第2の環状光形成部33の円錐状外面33Aとの間の間隙Sをほとんど減衰することなく導光される。光ファイバケーブル19の先端部分から放射される紫外線光は間隙S全体をほぼ一様な光度で直進し、円環状の光照射口SEから環状光OPとなって放出される。この環状光OPが回転中心軸線Xに対して角度φで基板1に照射され、実施形態1で述べたように、環状光照射部25が環状光照射ヘッド21Aの上昇に伴って上昇するときに、基板1の内周側から外周側に移行して、樹脂膜Rを内側から外側に向けて順次硬化させる。
環状光照射ヘッド21Aの上昇速度などについては実施形態1と同様であるので説明を省略する。なお、図1で示した制御機構7、回転軸9を回転させ得る回転駆動部11と、回転軸9の先端に固定されている基板受台13、及び基板1などは実施形態1と同様であるので、図5では省略している。また、図示しないが、実施形態2でも環状光照射部25Aの下側にレンズ部を取付け、そのレンズ部を通して形成された環状光を基板1に照射しても勿論よい。光ファイバケーブル19の先端部分の光ファイバを一様に分散させて、第1の環状光形成部31の円錐状内面31Aと第2の環状光形成部33の円錐状外面33Aとの間の間隙Sの途中まで引き入れても勿論よい。第1の環状光形成部31の円錐状内面31Aと第2の環状光形成部33の円錐状外面33Aとは、必ずしも円錐状でなくともよく、放物線状又は円弧状、あるいは半球状のものでもよく、一定の間隔の間隙Sを形成し、環状光OPが回転中心軸線Xに対して角度φで基板1に照射する構造であればそれらの形状に特に限定されない。
[実施形態3]
図7に従って本発明の実施形態3に係る樹脂膜の形成装置について説明する。図7において、図1ないし図6で用いた記号と同じ記号は同じ名称の部材を示すものとする。実施形態3の特徴は、光照射機構5Bにおける破線で示す環状光照射ヘッド21B、特に環状光照射ヘッド21Bから出力された環状光OPが交差した後に基板1上に照射されるところにあり、環状光照射ヘッド21Bを大型化してより光度の大きな環状光OPを得ることができるところにある。この環状光照射ヘッド21Bは、光ファイバケーブル19の先端部分と、その先端面近傍に対向するよう配置されたレンズ部材27と、第1の反射部材35と、第1の反射部材35の四囲を囲むように配置された第2の反射部材37とからなる。レンズ部材27は例えばコリメートレンズと称されるレンズ部材であって、光ファイバケーブル19の先端面から出力される紫外線光を拡がらない平行光にして、第2の反射部材37の中央穴37Bを通して第1の反射部材35に照射する。
第1の反射部材35は例えばコーンミラーと称されるものであって、頂点35Aと円錐状の反射外面35Bとを有し、レンズ部材27からの前記平行光を円錐状の反射外面35Bが受けてその平行光を第2の反射部材37に反射する。第2の反射部材37は半球状又は楕円状の反射内面37Aの中央部に中央穴37Bを有するものであり、その反射内面37Aは第1の反射部材35からの円環状の紫外線光を反射する。このとき、反射外面35Bからの平行光はある幅で円環状に反射内面37Aに照射され、反射内面37Aからの紫外線は環状光OPとなる。ここで、第1の反射部材35の円錐状の反射外面35Bと第2の反射部材37の半球状の反射内面37Aとは、紫外線光が反射内面37Aから回転中心軸線Xに対して所定の角度φで反射されるように、傾斜角度が設定されている。第2の反射部材37の反射内面37Aからの環状光OPは,回転中心軸線X上の交点Xaで交差した後に角度φで直進して基板1に照射される。したがって、環状光OPは回転中心軸線X上の交点Xaで一旦、スポット状の紫外線光になる。
この実施形態3の動作が前述の実施形態1、2の動作と異なる点について主に説明する。基板1が上面全面を樹脂膜Rで被覆したいガラス板などである場合、環状光照射ヘッド21Bの設定最下限位置は、前記交点Xa近傍にあるように設定される。液状樹脂が基板1の中央面域に供給された後に、基板1を前述したように高速回転させることによって、基板1上の樹脂膜Rの厚みが所定の厚みになる時点で、設定最下限位置にある環状光照射ヘッド21Bが基板1の中央面域における所定の厚みの樹脂膜Rにスポット状の紫外線光を照射する。しかる後に、環状光照射ヘッド21Bは選択された上昇速度パターンVPに従って上昇することによって、スポット状の紫外線光は環状光OPになり、更にその内径と外径とを前記液状物質の展延に合わせて拡げ、樹脂膜Rが所定の厚みになった時点で膜厚を順次確定していく。したがって、この実施形態3によれば樹脂膜Rの中心面域を含む全面をほぼ均一な時間積分値の照射エネルギーで硬化させることができ、実施形態1と同様に高い品質の基板を得ることができる。なお、環状光照射ヘッド21Bの設定下限位置を前記実施形態1、2と同様に、環状光照射ヘッド21Bから出力される紫外線光が基板1上で所定の内径を呈する環状光OPとなる位置に設定すれば、基板1が光ディスク基板であっても実施形態1、2と全く同様に対応することができる。
[実施形態4]
図8及び図9に従って本発明の実施形態4について説明する。図8は実施形態4に係る樹脂膜の形成装置に用いられる光照射機構の一例を示し、図9は環状光照射ヘッドを説明するための図である。図8、図9において、図1ないし図7で用いた記号と同じ記号は同じ名称の部材を示すものとする。実施形態4も実施形態3と同様に、基板1の中央面域を含む全面に樹脂膜を形成する場合、又は光ディスクなどの基板1の中央面域を除いて樹脂膜を形成する場合の双方に対応できるころに特徴がある。また、この実施例では紫外線レーザ光を出力するレーザ源38を備え、レーザ源38からの紫外線レーザ光は光ファイバケーブル19を通して光照射機構5Cの環状光照射ヘッド21Cに与えられる。環状光照射ヘッド21Cは、主に光ファイバケーブル19の先端部分と、それに固定された端末部39と、円錐レンズ41からなる。端末部39は紫外線の光透過性が良好な材料からなり、光ファイバケーブル19の先端面を同一平面状にあるように支承し、端末部39の下端面は円錐レンズ41の上面に接触している。円錐レンズ41は端末部39からの断面円形状のスポット光を受ける短円柱部41Aと、その下側に延びる円錐状部41Bとからなり、円錐状部41Bからその傾斜面方向に傾斜する、つまり回転中心軸線Xに所定の角度φで交差する環状光OPを出力する。
光ファイバケーブル19の先端面から出力される紫外線レーザ光は、端末部39を通して円錐レンズ41の短円柱部41Aに入射し、円錐状部41Bの円錐状面41Cから環状光OPを出力する。この紫外線レーザ光は円錐状面41Cでは円錐状部41Bの頂点41Dを中心とする小円形状のものであるが、円錐状部41Bの円錐状面41Cの傾斜面の角度に応じて傾斜する光線となり、回転中心軸線X上で交差した後に、角度φで拡がる環状光OPとなる。ここで、円錐状部41Bの頂点41Dの直ぐ下側では回転中心軸線Xを中心とする断面円形状のスポット光であるので、実施形態3と同様に、基板がガラス板などであってその上面の中心面を含む全面に樹脂膜Rを形成したい場合にもこの実施形態4は対応することができる。
基板1が上面全面を樹脂膜Rで被覆したいガラス板である場合、図9に示すように、環状光照射ヘッド21Cの設定最下限位置は、円錐レンズ41の円錐状面41Cから出力される環状光が樹脂膜Rの上面で断面円形状の紫外線レーザ光となる位置に設定される。液状樹脂が基板1の上面の中央面域に供給され、その基板1が基板受台13に載置され、吸着保持されると、制御機構7は回転駆動部11を選択されたスピンパターンSPで動作させる。高速回転中において基板1における中央面域の樹脂膜Rの厚みが所定の厚みになる時点で、設定最下限位置にある環状光照射ヘッド21Cから断面円形状のスポット光である紫外線レーザ光が樹脂膜Rの中央面域に照射される。しかる後に、環状光照射ヘッド21Cは選択された上昇速度パターンVPに従って上昇することによって、樹脂膜Rの中心面域に照射されているスポット光は紫外線レーザ光による環状光OPになり、更にその内径と外径とを前記液状物質の展延に合わせて拡げて行き、樹脂膜Rが所定の厚みになった時点で膜厚を順次確定していく。
したがって、この実施形態4によれば樹脂膜Rの中心面域を含む全面をほぼ均一な時間積分値の照射エネルギーで硬化させることができ、実施形態1と同様に均一な膜厚で平滑性の優れた樹脂膜を備える高い品質の基板を得ることができる。また、基板1が光ディスク基板である場合には、環状光照射ヘッド21Cの設定最下限位置を実施形態1、2と同様に、環状光照射ヘッド21Cから出力される環状光OPが基板1上で所定の内径を呈する環状光OPとなる位置に設定する。なお、光ファイバケーブル19や端末部39を用いずに、紫外線照射ランプなど紫外線光を出力する紫外線照射手段を用い、その紫外線照射手段からの紫外線光を直接円錐レンズ41に照射しても勿論よい。
[実施形態5]
次に図10に従って本発明の実施形態5について説明する。図10は実施形態5に係る樹脂膜の形成装置に用いられる光照射機構の一例を示し、図10(A)は光照射機構5Dを説明するための図、図10(B)は光照射機構5Dのレーザ光照射手段の配置を説明するための図である。図10において、図1ないし図9で用いた記号と同じ記号は同じ名称の部材を示すものとする。この光照射機構5Dは、レーザ用電源43と、環状光照射ヘッド21Dと、環状光照射ヘッド21Dを上下に移動させるヘッド昇降装置23とからなる。環状光照射ヘッド21Dが主に紫外線領域のレーザ光を発生する個別のレーザダイオード又は小型のレーザ管などからなるレーザ光照射手段45A〜45Lである点が実施形態1〜4と異なる。レーザ光照射手段45A〜45Lは回転中心軸線Xに対しての角度調整が可能なように円環部材47に支承されている。回転中心軸線Xに対しての角度が所定の角度φに固定されていても構わない。レーザ用電源43はレーザ光照射手段45A〜45Lにほぼ一定の電力を供給する定電力制御機能を有するものであるが、ヘッド昇降装置23により環状光照射ヘッド21Dが上昇するのに伴い供給電力を増大させる電力制御機能を有するものであってもよい。各レーザ光照射手段45A〜45Lは配線49によってレーザ用電源43に接続されている。
この実施形態5では、紫外線発光源としてのレーザ光照射手段45A〜45Lから出力されるレーザ光を交差させて環状光OPを形成しているので、例えば基板1が光ディスク基板であるときにその光ディスク基板の外径と同程度の、又はそれ以上の直径の仮想円上にレーザ光照射手段45A〜45Lを多数配置することもできる。したがって、パワーの大きな環状のレーザ光を照射することもでき、単位時間当たりより大きな照射エネルギーを基板1上に照射できるという効果を有する。なお、図10(B)ではそれぞれのレーザ光照射手段45A〜45Lの間に間隙があるが、間隙がないように密接して配置するか、互い違いにずらして位置するように2重にレーザ光照射手段を配置することにより、更に照射エネルギー密度の高い環状光OPを得ることができる。
図10(A)に示すように、互いに対向する位置にあるレーザ光照射手段45Aと45Gとが出力するレーザ光は回転中心軸線X上での交点Xaで交差して直進する。他のレーザ光照射手段からのレーザ光も同様であり、すべてのレーザ光照射手段45A〜45Lのそれぞれから出力されたレーザ光は、回転中心軸線X上の交点Xaに向かって直進し、交差した後に基板1の上面に環状光OPを形成する。したがって、レーザ光が交差する点Xaが基板1の上面にあるように環状光照射ヘッド21Dの設定最下限位置を定めれば、実施形態3、4の場合と同様に基板の中央面域を含む全面に形成された樹脂膜を均一に硬化させることができる。また、基板1が光ディスク基板である場合、レーザ光が点Xaで交差した後に所定の内径をもつ環状光となって、その環状光OPが基板1の上面を照射するように環状光照射ヘッド21Dの設定最下限位置を定めればよい。ヘッド昇降装置23によって環状光照射ヘッド21Dを選択した上昇速度パターンVPで設定最下限位置から上昇させることにより、光ディスク基板の所定の中央面域にレーザ光を照射することなくその他の面域を一様に照射することができる。
[実施形態6]
次に図11に従って本発明の実施形態6について説明する。図11は実施形態6に係る樹脂膜の形成装置に用いられる光照射機構の一例を示し、図11(A)は光照射機構5Eを説明するための図、図11(B)は光照射機構5Eのレーザ光照射手段の配置を説明するための図である。図11において、図1ないし図10で用いた記号と同じ記号は同じ名称の部材を示すものとする。この実施形態6では、紫外線発光源として円環状に配置されたレーザ光照射手段45A〜45Lを用いる点については実施形態5と同じであるが、これらレーザ光照射手段45A〜45Lからなる環状光照射ヘッド21Eを基板1から離れるように上昇させる必要は無い。この点は、以上述べたいずれの実施形態1〜5とも異なる。
レーザ光照射手段45A〜45Lは、回転中心軸線Xに対する角度φが容易に変更可能なように円環部材47に一定間隔で枢軸的に支承されている。実施形態5におけるヘッド昇降装置23に代えて、角度調整装置51を備える。例えば、角度調整装置51はすべてのレーザ光照射手段45A〜45Lを同一角度で同時に変更できるように、円板状の上下動部材53、上下動部材53を下方向に所定の下降速度で駆動する上下駆動部材55、レーザ光照射手段45A〜45Lそれぞれの一端と上下動部材53とを機械的に結合するそれぞれのアーム片57からなる。それぞれのアーム片57はすべて同一の長さであり、その一端が上下動部材53に、その他端がレーザ光照射手段45A〜45Lに結合されている。つまり、それぞれのアーム片57の両端が上下動部材53とレーザ光照射手段45A〜45Lに対して自由に角度を変えられるように、枢軸的に上下動部材53とレーザ光照射手段45A〜45Lとに結合されている。
この実施形態6においても実施形態4、5と同様に、基板1の所定の中央面域にレーザ光を照射することなくその他の面域を一様に照射することでき、また、基板1の中央面域を含む全面に形成された樹脂膜を均一に硬化させることもできる。したがって、この樹脂膜形成装置は基板1が中央面域に樹脂膜を形成しない各種の光ディスク基板、あるいは全面が被覆されるガラス板など双方に対応することができる。上下駆動部材55が上下動部材53を押し下げると、それぞれのアーム片57を通してレーザ光照射手段45A〜45Lに押し下げる力が働く。この押し下げる力は、各レーザ光照射手段45A〜45Lに円環部材47を支点とするモーメントを発生し、各レーザ光照射手段45A〜45Lを矢印方向に回転させる。これに伴い、各レーザ光照射手段45A〜45Lが出力するレーザ光の回転中心軸線Xに対する角度φは大きくなり、各レーザ光照射手段45A〜45Lが出力するレーザ光が交差する交点Xaは回転中心軸線Xの上方に移行する。
そして、交点Xaを通って直進するレーザ光が形成する基板1上での環状光OPの内径及び外径は大きくなる。したがって、図1などで示したような制御機構7に格納されている角度変更プログラムから選定された角度変更パターンに従ってレーザ光照射手段45A〜45Lの回転中心軸線Xに対する角度φを変更することにより、樹脂膜Rを所定の厚みになった時点で順次樹脂膜Rを硬化させることができる。なお、角度調整装置51は仮想円上に配置されている各レーザ光照射手段45A〜45Lに放射方向の力を加えてレーザ光照射手段45A〜45Lを外側に引っ張ることにより回転中心軸線Xに対する角度φを変更するものであってもよい。また、レーザ光照射手段45A〜45Lの個々を図示しないそれぞれの駆動部材で駆動する構成であっても良い。なお、以上述べた実施形態5、6ではレーザ光によって環状光OPを形成する好ましい例について述べたが、必ずしもレーザ光である必要は無く、通常の紫外線光であってもよい。この場合には、レーザ光照射手段45A〜45Lは発光ダイオード(LED)又は小さい電球とレンズとを組み合わせたような個別の光照射手段であっても良い。
以上述べた実施形態1〜4では紫外線光源17を環状光照射ヘッド21、21A〜21Cとは別の位置に設置し、紫外線光源17が発生する紫外線光を光ファイバケーブル19によって環状光照射ヘッド21、21A〜21Cとまで導光しているので、環状光照射ヘッド21、21A〜21Cを特に冷却する必要が無い。したがって、環状光照射ヘッド21、21A〜21Cの小型軽量化が可能であり、このことが環状光照射ヘッド21、21A〜21Cの駆動電力の低減化、動作応答の高速化につながり、非常に好ましい。しかし、強制冷却手段が必要になるものの、紫外線光源17として例えば不図示の紫外線照射ランプを用い、その光を所定幅で通過させる円環状のスリットを有する不図示の円環状光透過部材を用いることによって、円環状のスリットで環状光を形成する構造のものであってもよい。また、実施形態1〜4において、図示しないが、光ファイバケーブル19を複数の光ファイバを束ねた光ファイバ部材を複数束ねて構成し、その複数の光ファイバ部材の先端部分を同一円状にあるように分散させて環状光を形成してもよい。この場合には、小型軽量の環状光照射ヘッド21、21A〜21Cを強制冷却することなく、より大きな光度の環状光を得ることができる。
また、環状光OPが照射される前記基板の各面域における光エネルギーの照射時間積分値を均一にするために、環状光OPの内径の拡がり速度を基板1の中央側に比べて外周側が遅くなるように、実施形態1〜5では環状光照射ヘッド21、21A〜21Dの上昇速度を制御し、実施形態6では角度調整装置51によるレーザ光照射手段45A〜45Lの角度調整速度を制御してもよい。本発明は、従来のように基板上に液状物質を展延した後に紫外線光を照射する場合にも適用することができる。なお、実施形態6を除き、実施形態1〜5にあっては、スピンナを上昇速度パターンVPとは逆の下降速度パターンに従って下降させて、基板1と環状光照射ヘッド21、21A〜Dとの間隔を広げ、基板1上での環状光OPの内径及び外径を拡げていってもよい。
本発明は、次世代光ディスクにおけるディスク基板に均一で薄い膜厚のカバー層を形成する際に特に有用であることは前述の通りであるが、各種のDVDにおけるディスク基板又はガラスなど種々の基板間に接着剤による膜厚の均一な樹脂膜を形成して基板同士を貼り合せる場合、あるいは種々の基板へ膜厚の均一な樹脂膜を形成する際にも有用である。なお、基板同士を貼り合せる場合には、一方の基板の上に接着剤を環状又は点状に供給し、その上に他方の基板を重ね合わせた状態で高速回転させて基板間に接着剤を展延させて樹脂膜Rを形成し、その樹脂膜Rが所定の膜厚になった段階で、前記他方の基板を通して前述のように環状光を照射して、樹脂膜Rを順次確定していくのが好ましい。
本発明の実施形態1に係る樹脂膜の形成装置を説明するための図である。 実施形態1に係る樹脂膜の形成装置の光照射部分の平面を示す図である。 基板に照射される環状光を説明するための図である。 本発明おける基板のスピンパターンと環状光照射ヘッドの上昇速度の一例を示す図である。 本発明の実施形態2に係る樹脂膜の形成装置に用いられる光照射機構の一例を説明するための図である。 前記光照射機構の環状光照射部の一例を説明するための図である。 本発明の実施形態3に係る樹脂膜の形成装置に用いられる環状光照射ヘッドの一例を説明するための図である。 本発明の実施形態4に係る樹脂膜の形成装置を説明するための図である。 その樹脂膜の形成装置に用いられる環状光照射ヘッドを説明するための図である。 本発明の実施形態5に係る樹脂膜の形成装置に用いられる光照射機構の一例を説明するための図である。 本発明の実施形態6に係る樹脂膜の形成装置に用いられる光照射機構の一例を説明するための図である。
符号の説明
1・・・基板
3・・・基板回転機構
5、5A〜5E・・・光照射機構
7・・・制御機構
9・・・回転軸
11・・・回転駆動部
13・・・基板受台
15・・・カバー部材
17・・・紫外線光源
19・・・光ファイバケーブル
19A・・・光ファイバの円環状先端面
21、21A〜21E・・・環状光照射ヘッド
23・・・ヘッド昇降装置
23A・・・ヘッド昇降装置の連結部材
25、25A・・・環状光照射部
25a・・・環状光照射部の円環状部
27・・・レンズ部材
29・・・センターピン
31・・・第1の環状光形成部
31A・・・円錐状内面
33・・・第2の環状光形成部
33A・・・円錐状外面
33B・・・第2の環状光形成部33の頂点
35・・・第1の反射部材
35A・・・第1の反射部材の頂点
35B・・・反射外面
37・・・第2の反射部材
37A・・・反射内面
37B・・・第2の反射部材の中央穴
38・・・レーザ源
39・・・端末部
41・・・円錐レンズ
41A・・・円錐レンズの短円柱部
41B・・・円錐レンズの円錐状部
41C・・・円錐状部41Bの円錐状面
41D・・・円錐状部41Bの頂点
43・・・レーザ用電源
45A〜45L・・・レーザ光照射手段
47・・・円環部材
49・・・配線
51・・・角度調整装置
53・・・上下動部材
55・・・上下駆動部材
57・・・アーム片
X・・・回転中心軸線
Xa・・・交点
OP・・・環状光
OP1・・・環状光の最内側の光
OP2・・・環状光の最外側の光
W・・・環状光OPの幅
W1・・・環状光OPの内径
W2・・・環状光OPの外径
D・・・樹脂膜Rの内径
SP・・・スピンパターン
VP・・・上昇速度パターン
S・・・円錐状内面31Aと円錐状外面33Aとの間の間隙
SE・・・光照射口

Claims (13)

  1. 回転中心軸線を中心に基板を回転させて前記基板上又は基板間の液状物質を展延させる過程で又は展延した後に光の照射を前記基板の中央側から外周側に向かって移行させ、前記液状物質を硬化させる樹脂膜の形成方法において、
    前記光は環状であり、この環状光はその照射時間の経過に伴って内径及び外径が前記回転中心軸線と同心状に大きくなることによって、前記基板上を中央側から外周側へ移行することを特徴とする樹脂膜の形成方法。
  2. 請求項1において、
    前記環状光は、前記回転中心軸線に対して所定の角度φで照射されることを特徴とする樹脂膜の形成方法。
  3. 請求項1において、
    前記環状光は、その照射時間の経過と共に前記回転中心軸線に対する角度φが大きくなることを特徴とする樹脂膜の形成方法。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかにおいて、
    前記環状光の内径の拡がり速度は、前記基板の中央側に比べて外周側が遅いことを特徴とする樹脂膜の形成方法。
  5. 請求項1ないし請求項4のいずれかにおいて、
    前記環状光の照射時間は、前記基板の中央側に比べて外周側が長いことを特徴とする樹脂膜の形成方法。
  6. 請求項1ないし請求項5のいずれかにおいて、
    前記環状光の光度が前記基板の中央側に比べて外周側にいくに従って増大することを特徴とする樹脂膜の形成方法。
  7. 基板上又は基板間に樹脂膜を形成するための液状物質が供給された基板を回転中心軸線を中心に回転させる基板回転機構と、前記液状物質を回転によって展延する過程で又は展延した後に紫外線光を照射して前記展延された液状物質を硬化させる光照射機構とを備える樹脂膜の形成装置において、
    前記光照射機構は、前記紫外線光の照射時間の経過に伴って、前記紫外線光の内径及び外径が前記回転中心軸線と同心状に前記基板上で大きくなっていく環状光を照射する環状光照射ヘッドを備えることを特徴とする樹脂膜の形成装置。
  8. 請求項7において、
    前記光照射機構は、前記環状光が前記回転中心軸線に対して所定の角度φで拡がるように、前記環状光照射ヘッドを前記回転中心軸線に沿って上方向に移動させるヘッド昇降装置を備えることを特徴とする樹脂膜の形成装置。
  9. 請求項7又は請求項8のいずれかにおいて、
    前記環状光照射ヘッドは、前記環状光を前記回転中心軸線に対して所定の角度φとなるよう方向付けるレンズ部材を備えることを特徴とする樹脂膜の形成装置。
  10. 請求項7ないし請求項9のいずれかにおいて、
    前記紫外線光源から出力される前記紫外線光は、前記環状光の内径が拡がるのに伴って光度が増大することを特徴とする樹脂膜の形成装置。
  11. 請求項7において、
    前記環状光照射ヘッドは、前記回転中心軸線を中心にして環状に配置された複数の光照射手段からなり、
    これら光照射手段が出力する光は、前記環状光を形成することを特徴とする樹脂膜の形成装置。
  12. 請求項において、
    前記ヘッド昇降装置は、前記環状光照射ヘッドの上昇速度を、その上昇時間の経過と共に低下させることを特徴とする樹脂膜の形成装置。
  13. 基板上又は基板間に樹脂膜を形成するための液状物質が供給された前記基板を回転中心軸線を中心に回転させる基板回転機構と、前記液状物質を回転によって展延する過程で又は展延した後に紫外線光を照射して前記展延された液状物質を硬化させる光照射機構とを備える樹脂膜の形成装置において、
    前記光照射機構は、前記回転中心軸線を中心にして環状に配置された複数の光照射手段からなって環状光を照射する環状光照射ヘッドと、前記光照射手段に電力を供給する電源と、前記回転中心軸線に対する前記光照射手段の角度を変るように動かす角度調整装置を備え、
    前記角度調整装置は前記回転中心軸線に対する前記光照射手段からの光の角度φが前記環状光の照射時間の経過に伴って大きくなるように前記光照射手段の角度を制御することを特徴とする樹脂膜の形成装置。
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