JP4553780B2 - 吸収性物品 - Google Patents

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Description

本発明は、生理用ナプキンやパンティライナー等として好適に用いられる薄型の吸収性物品に関する。
おりもの対策用シート(パンティライナー)、軽失禁用の失禁パッド等では、長時間快適に使えて着用違和感がない感触のよさが求められる傾向が年々高まっている。この現れの一つとして、物品全体の厚みが薄いほど好ましいと感じる使用者が増してきている。この嗜好に合わせて、従来では考えられなかった薄い物品を開発する動きが新たに起こっている。こうした方向で開発された吸収性物品は、それ自体の剛性が低く、いわゆる「コシが弱く、ヨレやすい」ものとなる。
このヨレやすさの問題は、当該技術分野において以前から課題として認識されている。この問題を解決するため、(1)物品の構成部材を適切に選択することで、物品を薄くすると共に硬くすること、又は(2)物品を着衣と固定するための手段(例えば粘着剤)の形成領域をできるだけ広げ、物品を着衣に固定したときに、物品と着衣と一体化する設計にすること、何れか一方の方向で解決を図ろうとしている。しかし、ヨレ防止のために製品を硬くすることは、装着感向上の観点から好ましいものではない。従って将来的には、薄く且つ柔らかい物品が望まれる方向に進むと考えられる。
上述したような、薄く且つ柔らかい吸収性物品が、下記文献1に開示されている。下記文献1記載の吸収性物品としての生理用ナプキンは、その表面を形成する有孔シートと吸収層とが、接着剤をスパイラル線状に塗布して止着されている。
実開平3−43832号公報
薄く且つ柔らかい吸収性物品が望まれるという将来の方向性に対し、本発明者らは、物品の操作性が新たな解決すべき課題となることを見出した。即ち、物品が薄く且つ柔らかくなり、更に着衣固定用の粘着剤の塗布面積が広くなること等に起因して、物品を個別包装から取り出して着衣に装着するときに、物品を手で持っている間に折れ曲がって粘着剤同士が貼り付いてしまい、装着に不都合を来たし得るという新たな課題を見出した。
従って本発明の目的は、柔らかさを損なうことなく着衣への取り付け性に問題を生じない、薄く且つ柔らかい吸収性物品を提供することにある。
本発明は、実質的に縦長で、少なくとも吸収層を構成する繊維シート及び液不透過性の裏面シートを有しており、厚さ0.5〜2mmの薄型の吸収性物品であって、前記吸収性物品の幅方向の中央部に、前記繊維シートが重なり合っている重合部が形成されており、該重合部内に、前記吸収性物品の長手方向に連続した接着剤による接合部が設けられている吸収性物品を提供することにより、上記目的を達成したものである。
本発明の吸収性物品によれば、その幅方向の中央部に、長手方向に連続した接着剤による接合部が形成されており、吸収性物品に十分な剛性が付与される。そのため、薄型の吸収性物品であってもこれを手で持ったときに、前記長手方向に沿う方向に「こし」があり、折れ曲がりが生じにくい。また、包装によって折りしわが形成されても、前記長手方向の剛性によって、折りしわが回復する。従って着衣固定用の粘着剤同士が付着しないので、物品の着衣への装着が容易となる。更に、物品は幅方向に沿う方向に容易に変形し、着用者の動作の妨げにならず、違和感を生じない。
以下、本発明の吸収性物品の好ましい実施形態について、図を参照しながら説明する。
本発明の好ましい第1実施形態の吸収性物品1は、図1及び図2に示すように、実質的に縦長で、繊維シート2及び液不透過性の裏面シート3を有しており、厚さ0.5〜2mmの薄型であり、吸収性物品1の幅方向の中央部に、繊維シート2が重なり合っている重合部9が形成されており、該重合部9内に、吸収性物品1の長手方向に連続した接着剤による接合部4が設けられている。詳細には、接合部4は、前記接着剤と繊維シート2の一部とから形成されている(以下、同様)。
第1実施形態において、吸収性物品1は、パンティライナー1である。尚、図2に示す断面図では、繊維シート2及び裏面シート3は離れて図示されているが、実際はホットメルト接着剤5をスパイラル状に、裏面シート3の表面側に塗工して固定されている。パンティライナー1に柔軟性を付与するには、前記塗工パターンを用いることが好適であり、接着剤5の塗工量は坪量3〜15g/m2が好ましい。以下、図3〜図5に示す実施形態の断面図も同様である。
第1実施形態のパンティライナー1について、更に説明すると、繊維シート2は、表面シート及び吸収層の双方の機能を兼ね備えた1枚の不織布2から形成されている。1枚の不織布2は、図2に示すように、パンティライナー1の幅方向に3つ折りにされており、不織布2の両側部21、21同士が重なり合って重合部9が形成されており、不織布2の重合部9には前記接着剤がパンティライナー1の長手方向に塗布されて接合部4を形成している。
第1実施形態のパンティライナー1の接合部4において、不織布2の長手方向に沿う両側部21、21同士の重なり幅は、その重なり幅が大き過ぎると、パンティライナー1の風合いが低下する傾向にあり、好ましくない。そこで、両側部21、21同士の重なり幅は、パンティライナー1の最狭部の幅の25%以内、特に15%以内が好ましい。また、前記重なり幅を長さで示すと、3〜15mmが好ましく、5〜10mmが更に好ましい。
第1実施形態のパンティライナー1の接合部4は、ひも状であり、パンティライナー1の長手方向に連続して形成されている。接合部4を形成する接着剤は、ホットメルト接着剤であり、その塗工量は、坪量80g/m2以上が好ましい。
塗工量に関しては、多量であり過ぎるとパンティライナー1の風合いが低下する傾向にあり、少量であり過ぎると接着剤の塗工による剛性の付与効果が十分に発揮されない傾向にある。これらを勘案すると、塗工量は坪量80g/m2以上、特に100g/m2以上且つ450g/m2以下であることが好ましく、125g/m2以上300g/m2以下であることが更に好ましい。
また、接合部4における接着剤の塗工幅は、1〜7mmが好ましく、2〜5mmが更に好ましい。
一方、該塗工パターンは、重なり合いの領域から逸脱せず、パンティライナー1の長手方向に連続したパターンであることが好ましい。折れ曲がり防止性の観点からは、パターンに抜けがない連続パターンであることが好ましく、連続であれば、例えばスパイラルパターンのような非直線パターンも好ましく使用可能である。塗工長さは、十分な折れ曲がり防止効果を考えると60mm以上が好ましく、更に100mm以上がより好ましい。
第1実施形態のパンティライナー1の接合部4の一部をなす接着剤、及び不織布2と裏面シート3とを固定している接着剤5は、共に、その主成分がゴム系粘着剤である。
より具体的には、該粘着剤は主成分をSBS(スチレン-ブタジエン-スチレン)、又はSEBS(スチレン-エチレン-ブタジエン-スチレン)、SIS(スチレン-イソプレン-スチレン)、ポリオレフィンとすることが好ましく、特にSBS、SEBS,SISとするものが好ましい。また(可塑剤や粘着付与剤などを除く)ゴム系主成分の配合量は、(ホットメルト全体に対し)30%以上であることが好ましく、50%以上であることがより好ましい。
ゴム系粘着剤は、常温でも柔らかさを有していて、柔らかさが求められるパンティライナー1の使用に好適である。
同様にパンティライナー1は構成がシンプルで薄いことから、接着剤がパンティライナー1全体に占める配合比率が、従来では考えられないくらい大きな比率になる。
具体的には、パンティライナー1の重量に対する接合部4の接着剤重量比が0.7%以上、より好ましくは1.2%以上である。
また、パンティライナー1を、接合部4の接着剤の幅×長さでカットし、その部分での全重量に対する接着剤(以下、HMともいう)重量の比率を測定すると、該HM重量比率は20%〜70%、好ましくは25%〜55%となる。
より簡易に、接合部4を含むパンティライナー1を幅方向中央で、幅5mm×長さ100mmでカットして、同様にその部分全体に対するHM重量比率を測定すると、該HM重量比率は5%〜45%、好ましくは7%〜35%となる。
尚、この測定には、所定の寸法にパンティライナーをカットし、重量(1)測定後、まず裏面に塗工されているずれとめ粘着剤を有機溶剤(トルエンなど)でふき取り、乾燥させた後改めて重量(2)を測定する。得られた(ずれとめ粘着剤のない)試験片を有機溶剤に浸漬して固定ホットメルトを全て溶解し、残ったパーツ(不織布、フィルム、紙、ポリマー、etc.)を乾燥させて重量(3)を測定する。接合部4のHMの比率は以下のように計算できる。
HM比率=(重量(2)−重量(3))/重量(1) ×100 (%)
ここで、接合部4を形成する接着剤以外の、パーツを固定するために用いられたHM重量は圧倒的に小さいので、無視しうる。
上述したような第1実施形態のパンティライナー1の接合部4は、接着剤がひも状に塗工されて形成されているため、パンティライナー1の長手方向に沿う剛性を高め得るに足る剛性を有している。
その剛性の程度は、JIS L 1085(5.7A法)に準拠したカンチレバー法によって測定された、接合部4を含む部位のパンティライナー1の幅10mm長さ120mm切片の長手方向の剛軟度が50mm以上、特に100mm以上であることが好ましい(以下、剛軟度というときは、この方法で測定された値を言う)。
前記剛軟度の上限値に特に制限はないが、違和感やフィット性の観点から、測定時に下方に垂れ下がることが好ましく、測定可能な範囲に垂れ下がること、即ち120mm以下であることが更に好ましい。
パンティライナーは、一般に、その構成部材の点数が少なく、また各構成部材が薄手で剛性が低いことから、全体の剛性も低い。第1実施形態のパンティライナー1の部位のうち、接合部4を含まない部位でのパンティライナー1の幅10mm長さ120mm切片の長手方向の剛軟度が50mm未満が好ましく、特に15mm以上50mm未満、とりわけ15〜45mmとなっていると更に好ましい。
第1実施形態のパンティライナー1において、パンティライナー1の3つ折りにされた状態における不織布2及び裏面シート3は、図1に示すように、それらの周縁部においてヒートシールによって接合されている。尚、図示していないが、裏面シート3の外面には、パンティライナー1をショーツ等の着衣に固定するための粘着剤が施されている。
第1実施形態のパンティライナー1は、その厚みが0.5〜2mm、特に0.5〜1mmという薄型になっている。ここで言う厚みとは、パンティライナー1における最も厚い部分での厚みをいう。パンティライナー1の厚みは、例えばピーコック製卓上厚みゲージによって、適当な大きさの測定用プレートを載せて2.5g/cm2荷重下で測定される。また、以下の方法でも測定可能である。
パンティライナー1の中央部で、パンティライナー1を横断するようにかみそりなどの鋭利な刃物で(幅5mm程度に)切断する。この断面をキーエンスVH8000などの、スケール挿入可能な拡大観察装置で拡大観察する。このときに、あわせて前記接合部の一部をなす接着剤の厚みを拡大観察しておく。
接合部4の接着剤の好ましい厚みは、0.1〜0.4mmであり、パンティライナー1全体の厚みに対する好ましい比率は、10〜60%、更に好ましくは15〜50%である。
尚、パンティライナー1の厚みは、接合部4が厚み測定用プレートにかかる様にして測定される。
第1実施形態のパンティライナー1の不織布(繊維シート)2としては、通常のパンティライナーに使用されている表面シート及び吸収体の双方の機能を兼ね備えたシートと同様のものを用いることができる。
また、第1実施形態のパンティライナー1の裏面シート3としては、通常のパンティライナー等の吸収性物品に使用されている裏面シートと同様のものを用いることができる。
第1実施形態の接合部4を形成している接着剤、及び不織布2と裏面シート3とを固定している接着剤5の主成分であるゴム系粘着剤としては、通常のパンティライナー等の吸収性物品に使用されているゴム系粘着剤と同様のものを用いることができる。
第1実施形態のパンティライナー1は、その幅方向の中央部に構成部材の重なり合いと、接着剤とにより形成された、長手方向に連続した接合部4が形成されており、この接合部4がパンティライナー1における背骨のように機能し、パンティライナー1に十分な剛性が付与されるので、薄型のパンティライナー1であってもこれを手で持ったときに、前記長手方向に沿う方向に「こし」があり、折れ曲がりが生じにくい。また、包装によって折りしわが形成されても、前記長手方向の剛性によって、折りしわが回復する。従って着衣固定用の粘着剤同士が付着しないので、パンティライナー1の着衣への装着が容易となる。更に、パンティライナー1は幅方向に沿う方向に容易に変形し、着用者の動作の妨げにならず、違和感を生じない。
次に本発明の吸収性物品1としての第2〜4実施形態のパンティライナー1を、図3〜5を参照しながら説明する。第2〜4の実施形態について、特に説明しない点については、第1実施形態に関して詳述した説明が適宜適用される。また、図3〜5において、図2と同じ部材に同じ符号を付してある。
本発明の好ましい第2実施形態のパンティライナー1は、図2に示す第1実施形態のパンティライナー1の構成に加えて、図3に示すように、ホットメルト接着剤により形成されている補助接合部6、6、6が、接合部4近傍に、接合部4と並行に3本設けられている。3本の補助接合部6、6、6は、3つ折りにされた不織布2の間で、接合部4の表面側に、パンティライナー1の長手方向の両端部間に亘って直線的に塗工されている。
また、不織布2の2つの折曲部の内側にも、パンティライナー1全体のヨレ防止用にそれぞれ固定ホットメルト7、7が、接合部4と並行に、パンティライナー1の長手方向の塗工されている。
第2実施形態のパンティライナー1の3本の補助接合部6、6、6の塗工量の和は、坪量15〜90g/m2が好ましく、坪量30〜60g/m2が更に好ましい。
第2実施形態のパンティライナー1は、3本の補助接合部6、6、6が設けられており、パンティライナー1の長手方向に沿う剛性は、柔軟性を損なわない程度に、更に高められている。
本発明の好ましい第3実施形態のパンティライナー1は、図4に示すように、表面シート8を有しており、2枚の不織布2、2の一側部21同士が重なり合って重合部9が形成されており、その中に長手方向に連続した所定の長さのホットメルト接着剤が塗工されて接合部4が形成されている。
第3実施形態のパンティライナー1の接合部4において、2枚の不織布2の長手方向に沿う両側部21、21の重なり幅は、パンティライナー1の最狭部の幅の25%以内、特に15%以内が好ましい。また、前記重なり幅を長さで示すと、3〜15mmが好ましく、5〜10mmが更に好ましい。
2枚の不織布2、2のそれぞれの表面側は表面シート8と、2枚の不織布2、2のそれぞれの裏面側は裏面シート3と、それぞれホットメルト接着剤を、表面シート8の裏面側に及び裏面シート3の表面側に、スパイラル状に塗工して固定されている。
パンティライナー1に柔軟性を付与するには、前記塗工方法を用いることが好適であり、塗工量は坪量5〜15g/m2が好ましい。
第3実施形態のパンティライナー1において、表面シート8、不織布2、2及び裏面シート3としては、通常のパンティライナーに使用されているものと同様のものを用いることができる。
第3実施形態のパンティライナー1の不織布2、2は、表面シート8の機能を兼ね備える必要がないため、吸収性を重視した材質を選ぶことができる。
本発明の好ましい第4実施形態のパンティライナー1は、図5に示すように、1枚の不織布2が、パンティライナー1の幅方向に3つ折りにされていて、不織布2の両側部21、21同士が重なり合って重合部9が形成されている。
更に、パンティライナー1の不織布2と裏面シート3との間にホットメルト接着剤が塗工され、且つ該接着剤が不織布2に入り込んで接合部4を形成している。本実施形態では、接着剤が重合部9を貫通することによって、接合部4が形成されている。この場合、接合部は重合部9を形成する不織布2枚と裏面シート3、更に重合部を貫通し裏面シート3と固定している前記接着剤、の3者で形成されている。
本実施形態では、パンティライナー1の厚み並びに接着剤厚みを前述した方法で測定すると、接着剤厚みが防漏材側で厚く、重なり合い内部では薄くなるが、このような例(切断面で明らかに接着剤が一体のものであることがわかる場合)では接着剤厚みを一体で考えてよい。
また、重合部9間はホットメルト接着剤とは異なる接着剤で補助的に固定されていても良い。重合部9を含む面と裏面シート3とはホットメルト接着剤5によって固定されている。3つ折りされた不織布間もホットメルトスパイラルスプレーなどによって固定されていても良い(図示せず)。
本発明の吸収性物品は、前述した実施形態に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り適宜変更が可能である。
本発明の吸収性物品において、接合部を形成しているホットメルト接着剤は、薄膜状に塗工されていても良く、その場合の塗工量は、膜厚50μm以上であり、80μm以上400μm以下が更に好ましい。また、前記薄膜の塗工の幅は、1〜7mmが好ましく、2〜5mmが更に好ましい。
本発明の吸収性物品において、不織布と裏面シートとの接着剤による接合は、ひも状、ビード状又は薄膜状のホットメルト接着でも良く、その場合、塗工量は坪量30〜60g/m2が好ましい。
また、上述した各実施形態は、パンティライナーに係るものであったが、本発明は薄型の吸収性物品全般に適用可能である。そのような吸収性物品にはパンティライナーの他に薄型の生理用ナプキンやおりものシートなどが含まれる。
また、全ての実施形態において、接合部4をパンティライナー1の幅方向中央に配置して説明しているが、本願の効果を維持できる範囲でオフセットすることは可能である。具体的には、パンティライナー1の最狭幅の正確に中央位置から、±7%の範囲で接合部4の中央がずれていても同様の効果が達成可能である。また、前述した如く、接着剤は直線だけではなく、連続したスパイラルパターンで形成されていてもよい。
以下、本発明の実施例を用いて更に説明する。ただし、本発明の範囲はかかる実施例に制限されるものではない。
(測定サンプルの調整)
(1)防漏シート
炭酸カルシウム50質量%を含むポリエチレン樹脂フィルムを長手方向に延伸して微細開孔した坪量40g/m2の透湿フィルムを、実施例/比較例共通の防漏シートとした。
(2)繊維シート
2.2dtexのポリエステル/ポリエチレンの芯鞘型複合繊維をカード積繊して坪量25g/m2に調整し、熱風結合してエアスルー不織布を得た。
(3)製品の組み立て
[実施例1]
前記繊維シートを幅150mm、長さ170mmに切り出し、裏面側中央(幅70mmの領域)に以下の組成からなるホットメルト接着剤を160℃で坪量5g/m2のスパイラルスプレー塗工した。
ホットメルト接着剤;SEBS系ブロックコポリマー、水素添加樹脂系粘着付与剤、パラフィンオイルを主成分とする。
重なり部が中央に来るように片側を折り、その端部から5mm内側に、長さ100mm、幅2mm、塗工坪量270g/m2の前記ホットメルト接着剤を175℃で線状に塗工し、ただちにもう片側の繊維集合体を折り重ねて圧着し、幅70mmの三つ折り形態を形成した。
前記防漏シートを幅70mm、長さ170mmに切り出し、前記ホットメルト接着剤を全面に160℃で5g/m2のスパイラルスプレー塗工し、上記三つ折形態の繊維集合シートを、重なり部が下になるように防漏シートと重ね合わせ、全周シール、全周カットして、図1の外形形態とし、更に以下のずれ止め粘着剤を裏面側中央に貼ってパンティライナーを得た。これを実施例1とする。
ずれ止め粘着剤;SBS系ブロックコポリマー、水素添加樹脂系粘着付与剤、パラフィンオイルを主成分とするホットメルト粘着剤。
尚、ずれ止め粘着剤は剥離紙に長さ120mm、幅35mmの矩形に150℃で塗工し、冷却後パンティライナー裏面中央部に貼付した。
[実施例2]
前記繊維シートを、
シート(1)幅70mm、長さ170mm、
シート(2)幅40mm、長さ170mm×2枚、
それぞれに切り出し、シート(2)の一枚の長辺側の片方の測縁(5mm内側)に、長さ100mm、幅2mm、塗工坪量350g/m2の前記ホットメルト接着剤を175℃で線状に塗工し、ただちにもう1枚のシート(2)を重ね合わせて圧着し、中央部に10mmの重ねあわせを持つ、幅70mmの繊維シートを作る。
このシートの表面側全面に、前記ホットメルト接着剤を160℃で坪量5g/m2のスパイラルスプレー塗工し、直ちにシート(1)をこの上に重ね合わせた。
前記防漏シートを幅70mm、長さ170mmに切り出し、前記ホットメルト接着剤を全面に160℃で5g/m2のスパイラルスプレー塗工し、上記の如く重ね合わせたシートを、重なり部(シート(2)側)が下になるように防漏シートと重ね合わせ、以下実施例1と同様にしてパンティライナーを得た。これを実施例2とする。
[実施例3]
前記繊維シートを幅150mm、長さ170mmに切り出し、裏面側中央(幅70mmの領域)に前記ホットメルト接着剤を160℃で坪量5g/m2のスパイラルスプレー塗工し、三つ折りして幅70mmの三つ折り形態を形成した。
前記防漏シートを幅70mm、長さ170mmに切り出し、前記ホットメルト接着剤を全面に160℃で5g/m2のスパイラルスプレー塗工し、上記三つ折の繊維シートの重なり部中央に、長さ100mm、幅2mm、塗工坪量370g/m2の前記ホットメルト接着剤を175℃で線状に塗工して、直ちに上記防漏シートと重なり部が下になるように重ね合わせ、以下実施例1と同様にしてパンティライナーを得た。これを実施例3とする。実施例3の接合部において、前記ホットメルト接着剤は、前述した実施形態3のように、繊維シートまで食い込んでいる。
[比較例1]
長さ100mmの線状のホットメルトを塗工しないこと以外は、実施例1と同様にして
パンティライナーを得た。これを比較例1とする。
[比較例2]
前記繊維シートを幅150mm、長さ170mmに切り出し、裏面側中央(幅70mmの領域)に前記ホットメルト接着剤を160℃で坪量5g/m2のスパイラルスプレー塗工し、三つ折りして幅70mmの三つ折り形態を形成した。
前記防漏シートを幅70mm、長さ170mmに切り出し、前記ホットメルト接着剤を全面に160℃で5g/m2のスパイラルスプレー塗工し、更に防漏シート中央に、長さ100mm、幅2mm、塗工坪量270g/m2の前記ホットメルト接着剤を150℃で線状に塗工する。このとき防漏シートが収縮しないように、防漏シート反対面を適当な金属プレートに固定するなどの方法で冷却しながら塗工を行う。該ホットメルト接着剤が冷えた後、前記繊維シートと該防漏シートを、重なり部が下になるように重ね合わせ、以下実施例1と同様にしてパンティライナーを得た。これを比較例2とする。比較例2のパンティライナーは、図6に示すように、接合部において、前記ホットメルト接着剤は繊維シートに食い込んでいない。
(厚み測定)
パンティライナーを、その中央部で、パンティライナーを横断するようにかみそりなどの鋭利な刃物で(幅5mm程度に)切断する。この断面をキーエンス製VH8000で拡大観察した。観察結果をプリントアウトし、別に同じ縮尺で拡大観察してプリントアウトした標準スケール((株)エルマ製対物ミクロメータ1/100mm)を元に、以下の厚み及び接合部厚み/パンティラ
イナー厚みを算出する。
パンティライナー厚み;繊維シート上面から防漏シート下面までの長さ
接合部厚み;切断面に露出する接着剤切断面の(厚み方向の)最大長さ。
接合部厚み/パンティライナー厚み;接合部厚み/パンティライナー厚み×100
例えば、実施例1のように接着剤が繊維シート2枚に食い込んで存在する場合は、接合部厚みは、繊維シートに食い込んだ部分も含めた全体の厚み。実施例3のように防漏シート〜繊維シート2枚に及ぶ場合は、防漏シート直上から繊維シートに食い込んだ一番上の部分までの厚みとなる。この測定結果を表1に示す。厚みの測定に際して、接着剤の部分のみについて測定を行った(以下、同様)。
(剛軟度の測定方法)
接合部4を含む部位のパンティライナー1を幅10mm長さ120mmに切り出し、切片の剛性を、JIS L 1085(5.7A法)に準拠したカンチレバー法によって測定した。この結果を表1に示す。表1において、剛軟度0は、パンティライナーの切片が柔軟に垂れ下がる状態である。
(使用テスト)
実施例1〜3、比較例1、2のパンティライナーをそれぞれ2枚ずつ女性に渡し、実際に下着に貼り付ける動作をやっていただいた。このときずれ止め粘着剤同士がくっつく、パンティライナーが2つに折れ曲がるなど装着にトラブルを起こした枚数をそれぞれ申告していただいた。
モニターは10名で、それぞれ合計20枚について何枚トラブルが生じたかを集計し、発生頻度(%)とした。この結果を表1に示す。
Figure 0004553780
図1は、本発明の吸収性物品の第1実施形態のパンティライナーを示す一部破断斜視図である。 図2は、図1におけるX−X断面を模式的に示す拡大断面図である。 図3は、本発明の吸収性物品の第2実施形態のパンティライナーを模式的に示す断面図である。 図4は、本発明の吸収性物品の第3実施形態のパンティライナーを模式的に示す断面図である。 図5は、本発明の吸収性物品の第4実施形態のパンティライナーを模式的に示す断面図である。 図6は、比較例2のパンティライナーを模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 パンティライナー(吸収性物品)
2 不織布(繊維シート)
21 不織布の側部(繊維シートの側部)
3 裏面シート
4 接合部
5 ホットメルト接着剤(接着剤)
6 補助接合部
7 固定ホットメルト
8 表面シート
9 重合部

Claims (7)

  1. 長で、少なくとも吸収層を構成する繊維シート及び液不透過性の裏面シートを有しており、厚さ0.5〜2mmの薄型のパンティライナーであって、
    前記パンティライナーの幅方向の中央部に、前記繊維シートが重なり合っている重合部が形成されており、該重合部内に、前記パンティライナーの長手方向に連続した接着剤によるひも状の接合部が設けられており、
    前記重合部は、1枚の前記繊維シートが、前記パンティライナーの幅方向に3つ折りにされており、該繊維シートの両側部同士が重なり合って形成され、
    前記両側部同士の重なり幅は、前記パンティライナーの最挟部の幅の25%以内であって、該重なり幅の長さは、5〜10mmであり、
    ひも状の接合部における前記接着剤の塗工幅は、2〜5mmであるパンティライナー
  2. 接着剤により形成されている補助接合部が、前記接合部近傍に、該接合部と並行に複数本設けられている請求項記載のパンティライナー
  3. 前記パンティライナーは表面シートを有しており、2枚の前記繊維シートの一側部同士が重なり合って前記重合部が形成されており、2枚の該繊維シートのそれぞれの表面側は前記表面シートと、2枚の該繊維シートのそれぞれの裏面側は前記裏面シートと、それぞれ接着剤で接合されている請求項1記載のパンティライナー
  4. 前記パンティライナーの前記繊維シートと前記裏面シートとの間に前記接着剤が塗工され、且つ該接着剤が該繊維シートに入り込んで前記接合部を形成している請求項1〜の何れかに記載のパンティライナー
  5. 前記接合部を形成している前記接着剤は、ゴム系粘着剤を主成分とするホットメルト接着剤である請求項1〜の何れかに記載のパンティライナー
  6. JIS L 1085(5.7A法)に準拠したカンチレバー法によって測定された、前記接合部を含む部位での前記パンティライナーの幅10mm切片の長手方向の剛軟度が50mm以上である請求項1〜の何れかに記載のパンティライナー
  7. JIS L 1085(5.7A法)に準拠したカンチレバー法によって測定された、前記接合部を含まない部位での前記パンティライナーの幅10mm切片の長手方向の剛軟度が50mm未満である請求項1〜の何れかに記載のパンティライナー
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