JP6268475B2 - パンツタイプ使い捨ておむつ - Google Patents

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本発明は、ウエスト縁部のフィット性を向上させたパンツタイプ使い捨ておむつに関する。
例えばパンツタイプ使い捨ておむつは、前身頃及び後身頃を形成する外装体と、この外装体の内面に固定された、吸収体を含む内装体とを備え、外装体の前身頃と後身頃とが両側部において接合されることにより、ウエスト開口部及び左右一対の脚開口部が形成されているものである。
パンツタイプ使い捨ておむつにおいては、身体へのフィット性を向上させるために、外装体における各所に、糸ゴム等の細長状の弾性伸縮部材を周方向に沿って伸長状態で固定し、胴周り方向の伸縮構造を形成することが行われており、中でも、ウエスト開口部の縁部において幅方向に沿うウエスト縁部弾性伸縮部材、ならびにウエスト縁部弾性伸縮部材よりも股間側において幅方向に沿うウエスト下部弾性伸縮部材を備えているものは、身体に対するフィット性が比較的に高く、汎用されている。
このような伸縮構造は、外装体を複数層構造として、その層間に弾性伸縮部材を内蔵させることを基本となっている。そして、弾性伸縮部材の外側に面する外側層及び内側に面する内側層の一方にホットメルト接着剤を面状に塗布し、外側層及び内側層を接合するとともに外側層及び内側層に弾性伸縮部材を固定する形態や、ホットメルト接着剤の使用量低減によるコスト削減及び柔軟性向上を図るために、弾性伸縮部材の全長にわたり周面にホットメルト接着剤を塗布して外側層及び内側層間に挟み、外側層及び内側層を接合するとともに外側層及び内側層に弾性伸縮部材を固定する形態が一般的となっている。
外装体の構造としては、従来、特許文献1、2記載のもののように、弾性伸縮部材を外側に位置する第1シート材及び内側に位置する第2シート材で挟み、第1シート材をウエスト開口部の縁で内側に折り返し、この折り返し部分を内装体のウエスト側の端部まで延在させ、内装体のウエスト側の端部上に接合する構造が一般的となっている。特許文献1記載のものでは、第2シート材がウエスト開口部の縁まで延在しているため、ウエスト開口部の縁まで十分な剛性・強度が得られる形態となっており、特許文献2記載のものでは、第2シート材がウエスト開口部の縁から脚側に離間しており、第2シート材の使用量が少なくて済む形態となっている。
しかし、従来のパンツタイプ使い捨ておむつにおいては、外装体のウエスト縁部の層構造が前身頃及び後身頃ともに同様となっていたために次のような問題点があった。すなわち、パンツタイプ使い捨ておむつにおいては、前身頃の外装体を掴んで引き上げることが多く、引き上げの際にウエスト縁部が破断しないためにも、また掴み易くするためにも、ウエスト縁部はある程度剛性が高い方が好ましいが、前身頃の外装体のウエスト縁部に必要とされる剛性や強度を考慮して、後身頃の外装体のウエスト縁部も同様の層構造にしてしまうと、後身頃の外装体のウエスト縁部の剛性が高くなり過ぎ、おむつを穿く際に後身頃の外装体のウエスト縁部が臀部の膨らみに引っ掛り易くなる。このような引っ掛りの発生は、おむつの無理な引き上げによる破断をもたらしたり、装着者にサイズが不適合であるとの誤解を与えたりするおそれがあるため好ましくない。
また、前身頃の外装体のウエスト縁部は、装着者の腹部の膨らみに対して食事による変化も含めてフィットさせる必要があり、ずれ落ちを防止するためにウエスト縁部の剛性を高くすることは一つの有効な手段であるが、後身頃の外装体のウエスト縁部は、装着者の背中と臀部の膨らみとの間の、平坦で経時変化が少なく、比較的に肉の少ない部位にフィットさせるものであるため、前身頃の外装体のウエスト縁部とは反対に、剛性が高くなるとフィット性が低下する。また、剛性を高くするためにシート材の層数を増加すれば通気性が低下することにもなる。
特開2008−132023号公報 特開2013−70743号公報
そこで、本発明の主たる課題は、ウエスト縁部の周方向全体のフィット性を向上させることにある。
上記課題を解決した本発明は次記のとおりである。
<請求項1記載の発明>
前身頃及び後身頃を構成する外装体と、この外装体の内面に固定された、吸収体を含む内装体とを備え、
前身頃における外装体の両側部と後身頃における外装体の両側部とがそれぞれ接合されてサイドシール部が形成されることにより、胴周り部が環状に形成されるとともに、ウエスト開口部及び左右一対の脚開口部が形成され、
前記外装体の少なくともウエスト縁部は、おむつ外面をなす第1シート材と、この第1シート材の内面に対向する第2シート材と、幅方向に沿ってかつ互いに間隔を空けて設けられた複数本の細長状のウエスト縁部弾性伸縮部材とを備えている、パンツタイプ使い捨ておむつにおいて、
前記前身頃における外装体のウエスト縁部では、前記第2シート材がウエスト開口部側の端部まで延在され、前記第1シート材が前記ウエスト開口部の縁で前記第2シート材の内側に折り返され、前記第2シート材の内外いずれか一方側における第1シート材と第2シート材との間に前記ウエスト縁部弾性伸縮部材が挟まれており、
前記後身頃における外装体のウエスト縁部では、前記第2シート材が前記前身頃の第2シート材の前端よりも下方の位置までしか延在されておらず、前記第1シート材が前記ウエスト開口部の縁で内側に折り返され、前記第2シート材よりも前記ウエスト開口部側における前記第1シート材の間に前記ウエスト縁部弾性伸縮部材の少なくとも一部が挟まれている、
ことを特徴とするパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
本発明では、前身頃の外装体のウエスト縁部では、ウエスト開口部側の端部までが、第2シート材及びその内外両側に位置する第1シート材からなる三層構造の領域となるのに対して、後身頃の外装体のウエスト縁部では、第2のシート材が前身頃のそれよりも下方の位置までしか延在されていないため、第2シート材の後端よりウエスト開口部側は第1シート材が折り返されて形成された二層構造の領域となる(前後非対称構造)。よって、前身頃の外装体のウエスト縁部を相対的に高剛性として、装着者の腹部の膨らみに適したフィット性を確保しつつ、後身頃の外装体のウエスト縁部の剛性をより低くして、装着者の背中と臀部の膨らみとの間の部位(平坦で経時変化が少なく、比較的に肉の少ない部位)に適したフィット性を確保することができる。つまり、ウエスト縁部の周方向全体のフィット性を向上させることができる。また、後身頃の外装体のウエスト縁部の通気性が低下することも回避できる。
<請求項2記載の発明>
前記前身頃の外装体のウエスト縁部では、前記第1シート材における前記第2シート材の内側に折り返された折り返し部分が、連続的なパターンで塗布された接着剤により前記第2シート材の外面に接着されている、請求項1記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
前身頃における第1シート材の折り返し部分の固定手段として、接着剤を連続的なパターンで塗布することにより、接着による剛性向上作用を利用して、前身頃の外装体のウエスト縁部における剛性をより高くすることができる。
<請求項3記載の発明>
前記後身頃の外装体の外面に、使用後に丸めて固定するための後処理テープが設けられており、前記後身頃の外装体の第2シート材は、前記後処理テープよりもウエスト開口部側まで延在されている、請求項1又は2に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
後処理テープは樹脂シートからなる基材に粘着剤を塗布したものが汎用されており、後身頃の外装体に設けることが主流となっている。しかし、このような後処理テープの角や縁が後身頃の外装体の薄手の部位に配置されていると、装着者の肌に間接的に接触して装着感を悪化させるおそれがある。よって、上述のように後身頃の外装体において第2シート材をウエスト開口部の縁から離間させることによりウエスト縁部を低剛性とするとしても、第2シート材を後処理テープよりもウエスト開口部側とすることが好ましい。
<請求項4記載の発明>
前記後身頃の外装体における前記第2シート材の後端が、最も下方のウエスト縁部弾性伸縮部材より下方に位置している、請求項1〜3のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
これにより、前身頃の外装体のウエスト縁部を相対的に高剛性としつつ、後身頃の外装体のウエスト縁部全体を相対的に低剛性とし、装着者の背中と臀部の膨らみとの間の部位(平坦で経時変化が少なく、比較的に肉の少ない部位)に対するフィット性に、より優れたものとすることができる。
<請求項5記載の発明>
前記第1シート材及び第2シート材の少なくとも一方が、ポリプロピレン若しくはそのコポリマーの繊維、又はポリプロピレンを芯成分にした芯鞘繊維を構成繊維とするスパンボンド不織布である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
上記不織布は、強度及び柔軟性に優れるものであるが、柔軟であるがゆえに前身頃の外装体のウエスト縁部が剛性不足となり易く、ウエスト縁部の剛性の前後バランスが崩れやすい。よって、本発明は、このような柔軟な不織布を用いた外装体に適用すると特に好ましい。
<請求項6記載の発明>
前記第1シート材及び第2シート材の少なくとも一方により形成された、前記ウエスト縁部弾性伸縮部材の内側に面する内側層及び前記ウエスト縁部弾性伸縮部材の外側に面する外側層を有しており、
前記内側層及び外側層が、幅方向に間欠的に配された、幅方向と交差する方向に連続する接着剤又は溶着加工により接合されて、シート接合部が形成されており、
前記ウエスト縁部弾性伸縮部材が、前記シート接合部と交差する位置で前記内側層及び外側層の少なくとも一方に固定されており、
前記ウエスト縁部弾性伸縮部材の収縮に伴い前記内側層及び外側層が収縮することにより、前記内側層及び外側層におけるシート接合部間に位置する部分が互いに反対向きに膨らんでそれぞれ襞が形成されており、
前記外装体のウエスト縁部におけるウエスト開口部側の端部に、前記シート接合部及び前記ウエスト縁部弾性伸縮部材を有さず、かつ縦方向範囲が最もウエスト開口部側に位置するウエスト縁部弾性伸縮部材とこれに隣接するウエスト縁部弾性伸縮部材との間隔よりも広い、無接合・無弾性伸縮部材領域を備えた、
請求項1〜5のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
従来のパンツタイプ使い捨ておむつにおいては、ウエスト縁部におけるウエスト開口部側の端部には無接合・無弾性伸縮部材領域が殆ど無い。それゆえこのようなウエスト縁部に、内側層及び外側層を幅方向に間欠的かつ幅方向と交差する方向に連続的な接着加工により多数のシート接合部を形成した縦方向連続接合形態(例えば特開2010−22588号公報参照)を採用すると、次のような問題点が発生する。すなわち、縦方向連続接合形態は襞が真直ぐに延び、見栄え、通気性に優れるものの、ウエスト開口部の縁のできるだけ近くに弾性伸縮部材を配置する一般的なウエスト縁部の伸縮構造に適用すると、硬質なシート接合部がウエスト開口部の縁まで縦方向に連続することになること、及び緻密な収縮皺が縦方向にしっかりと連続してウエスト開口部の縁に剛性の高い波状凹凸を形成することにより、ウエスト縁部の装着感が悪化するのである。
これに対して、ウエスト縁部に縦方向連続接合形態を採用しつつ、上述のように、ウエスト開口部の縁部に無接合・無弾性伸縮部材領域を広く確保すると、ウエスト開口部側の端部は硬質なシート接合部が無くなるとともに、ウエスト縁部弾性伸縮部材を有する領域よりも収縮皺が大きく疎らで柔軟になり、ウエスト縁部の装着感が良好なものとなる。しかも、外装体のウエスト縁部は、ウエスト開口部側の端部以外は縦方向連続接合形態となっているから、ウエスト縁部弾性伸縮部材の収縮によりウエスト縁部に形成される収縮皺は、ウエスト開口部側の端部では大きく疎らになるものの形成はされるため、収縮皺による縦方向の通気性は殆ど損なわれることもない。
<請求項7記載の発明>
前記ウエスト開口部の縁から前記シート接合部のウエスト開口部側の先端までの距離が3〜15mmであり、前記ウエスト開口部の縁から前記最もウエスト開口部側に位置するウエスト縁部弾性伸縮部材までの距離が5〜20mmである、請求項6記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
ウエスト開口部の縁からシート接合部のウエスト開口部側の先端までの距離が3mm未満であったり、ウエスト開口部の縁から最もウエスト開口部側に位置するウエスト縁部弾性伸縮部材までの距離が5mm未満であったりすると、ウエスト開口部の縁に形成される波状凹凸の剛性が高くなり易い。また、ウエスト開口部の縁からシート接合部のウエスト開口部側の先端までの距離が15mmを超えると、ウエスト縁部の装着感の向上効果に変わりはないが、無接合・無弾性伸縮部材領域に形成される皺が不規則になり易くなるため好ましくない。また、ウエスト開口部の縁から最もウエスト開口部側に位置するウエスト縁部弾性伸縮部材までの距離が20mmを超えるとウエスト縁部のフィット感が低下するため好ましくない。
<請求項8記載の発明>
前記シート接合部は前記接着剤により形成されており、
前記シート接合部と前記ウエスト縁部弾性伸縮部材とが交差する部分のうち、前記ウエスト縁部弾性伸縮部材の内側層側及び外側層側で前記接着剤が幅方向と交差する方向に連続されることにより、前記ウエスト縁部弾性伸縮部材が前記接着剤により前記内側層及び外側層に固定されている、
請求項6又は7記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
このように、内側層及び外側層の両方に対して接着剤が連続的に存在することにより、ウエスト縁部弾性伸縮部材を強固に固定することができる。
<請求項9記載の発明>
各シート接合部の幅方向の寸法が0.5〜4mmであり、隣り合うシート接合部の幅方向の間隔が4〜8mmである、請求項6〜8のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
このように、縦方向連続接合形態を基本とし、隣り合うシート接合部の間隔及び各シート接合部の幅方向の寸法を特定の範囲で組み合わせると、真直ぐに延びる襞でありながら十分な高さと倒れにくさを両立させることができる。各シート接合部の幅方向の寸法は隣り合う襞の間隔に影響を及ぼすものであり、縦方向連続接合形態のように、形成される襞が薄い場合にこの幅が4mmを超えると、隣り合う襞の間が広くなり過ぎ、個々の襞が独立した見栄えとなるだけでなく、厚み方向の圧縮力により襞が潰れ広がる、倒れる等の変形をするとき、隣り合う襞が支え合う作用が弱くなる結果、変形に対する抵抗あるいは変更後の復元も弱くなり、結果的にフンワリ感が不十分となってしまう。
しかも、単にシート接合部の幅方向の寸法を0.5〜4mmとするだけで、隣り合うシート接合部の間隔を4mm未満又は8mm超とした場合には次のようになる。すなわち、隣り合うシート接合部の間隔は襞の高さや幅に影響するものであり、隣り合うシート接合部の間隔が2mm程度であると幅方向に連続接合した場合と同様に縦方向の連続性に乏しい襞となってしまい(幅方向に間欠的にシート接合部を設ける意味が無くなる)、3mmでは襞は幅方向と直交する方向に真直ぐに延びるが、隣り合う襞が支え合う作用は期待できず、フンワリ感は不足する。また、シート接合部の間隔が8mmを超えると、包装時の圧縮により襞が不規則に潰れてしまい、製品の見栄えが悪くなる。これに対して、シート接合部の幅方向の寸法を0.5〜4mmとし、かつシート接合部の間隔を4〜8mmとしたときに初めて、十分なフンワリ感が得られ、また、包装時の圧縮により襞が不規則に潰れにくいものとなる。
なお、本発明においてシート接合部を形成するための接着剤が連続するとは、シート接合部とウエスト縁部弾性伸縮部材とが交差する部分において、ウエスト縁部弾性伸縮部材の内側層側及び外側層側の両方で接着剤が幅方向と交差する方向に連続する形態の他、ウエスト縁部弾性伸縮部材が介在するためにいずれか一方側では接着剤が連続するが他方側では幅方向と交差する方向に接着剤が不連続となっている形態も含む。
また、本発明においてシート接合部を形成するための溶着加工が連続するとは、内側層及び外側層の少なくとも一方で溶着加工跡が連続する限り、内側層及び外側層とウエスト縁部弾性伸縮部材とがそれぞれ溶着して内側層及び外側層が間接的に溶着することにより溶着が連続する形態だけでなく、シート接合部とウエスト縁部弾性伸縮部材とが交差する部分においてウエスト縁部弾性伸縮部材が介在するために内側層及び外側層間の溶着が連続しない形態も含む。縦方向連続接合形態において溶着によりシート接合部を形成すると、溶着部分の硬質化は避けられないが、シート接合部の寸法が上記範囲内であると硬質化の影響は少ないものとなる。さらに副次的な効果として、溶着部分の透明度が高くなり、艶のある溶着部分がストライプ模様状をなす外観が得られる。
また、ウエスト縁部弾性伸縮部材がシート接合部と交差する位置でシートに固定されているとは、ウエスト縁部弾性伸縮部材とシート接合部とが交差する位置で、ウエスト縁部弾性伸縮部材とシートとが接着(接着剤による接着の他、溶着を含む。以下同じ。)されている形態だけでなく、ウエスト縁部弾性伸縮部材とシートとは接着されていないが、幅方向と交差する方向のシート接合部の間隔がウエスト縁部弾性伸縮部材の自然長時の太さよりも狭く、ウエスト縁部弾性伸縮部材がシート接合部間に挟持されることで固定される結果、ウエスト縁部弾性伸縮部材の収縮力がシート接合部と交差する位置でシートに伝達される形態も含まれる。後者の形態は、例えば、特開2008−154998号公報、特開2009−106667号公報記載の形態であり、弾性部材の側部の設計位置がシート接合部を通る点で、特許文献1〜3記載のものと異なる。
<請求項10記載の発明>
隣り合う前記ウエスト縁部弾性伸縮部材の間隔が10mm以下である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
本発明の場合、隣り合うウエスト縁部弾性伸縮部材の間隔(中心間隔ではない)が10mmを超えると、縦方向間欠接合形態ほどではないが、襞の厚みが幅方向と交差する方向に変化し、もこもことした雲形又は波形となる。よって、本発明では、隣り合うウエスト縁部弾性伸縮部材の間隔は10mm以下とすることが好ましい。
<請求項11記載の発明>
前記内側層及び外側層はそれぞれ、厚み0.1〜1mm、目付10〜20g/m2の不織布である、請求項1〜10のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
本発明は、このような内側層及び外側層に特に好適なものである。
<請求項12記載の発明>
前記ウエスト縁部を幅方向に完全に展開した状態における前記ウエスト縁部弾性伸縮部材の伸長率が200〜350%である、請求項1〜11のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
このような伸長率を採用することにより、上述の本発明の作用効果がより顕著なものとなる。なお、伸長率とは自然長を100%としたときの値を意味する。
<請求項13記載の発明>
前記内側層及び外側層は、前記幅方向の剛軟度が前記幅方向と直交する方向の剛軟度よりも高い不織布である、請求項1〜12のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
(作用効果)
内側層及び外側層としては不織布が好適であるが、その場合に幅方向の剛軟度が低いと、襞が薄く鋭利な形状になるとともに倒れ易くなり、また、厚み方向の圧縮復元性も乏しくなる。これを改善するために不織布の目付を増やすことも考えられるが、ゴワゴワして(剛性が向上しすぎて)見た目はフンワリしていても触ったときの柔らかさが乏しくなるおそれがある。一方、幅方向の剛軟度が幅方向と直交する方向の剛軟度よりも高い不織布を内側層及び外側層に用いると、襞が丸く膨らみ易くなり、厚み方向の圧縮回復性に富むようになるとともに、襞が倒れにくくなり、しかも触ったときの柔らかさに富むようになる。
以上のとおり、本発明によれば、ウエスト縁部の周方向全体のフィット性が向上する、等の利点がもたらされる。
パンツタイプ使い捨ておむつの内面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 図1の3−3断面図である。 図1の4−4断面図である。 図1の5−5断面図である。 伸縮構造を示す、(a)展開状態の平面図、及び(b)自然長状態の6−6断面図、(c)ある程度伸長した状態の6−6断面図、(d)7−7断面図、(e)背側の7−7断面相当の断面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの要部のみを示す、断面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの斜視図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 パンツタイプ使い捨ておむつの外面を示す、おむつを展開した状態における平面図である。 外装体の縦断面図である。 伸縮構造を示す、(a)展開状態の平面図、及び(b)自然長状態の6−6断面図、(c)ある程度伸長した状態の6−6断面図、(d)7−7断面図、(e)背側の7−7断面相当の断面図である。 外装体の縦断面図である。 伸縮構造を示す、(a)展開状態の平面図、及び(b)自然長状態の6−6断面図、(c)ある程度伸長した状態の6−6断面図、(d)7−7断面図、(e)背側の7−7断面相当の断面図である。 (a)伸長状態、及び(b)収縮状態の要部を示す平面図である。 ウエスト縁部Wの部分サンプルの比較写真である。 ウエスト縁部Wの部分サンプルの比較写真である。 従来の伸縮構造を示す、(a)展開状態の平面図、及び(b)自然長状態の8−8断面図、(c)自然長状態の6−6断面図、(d)7−7断面図である。 接着設備の概略図である。 顕微鏡写真である。
以下、本発明の実施形態について、添付図面を参照しつつ詳説する。
図1〜図8は、パンツタイプ使い捨ておむつの一例100を示している。このパンツタイプ使い捨ておむつ100は、製品外面(裏面)をなす外装体12と、外装体12の内面に貼り付けられた内装体200とから構成されているものである。符号Yはおむつの全長を示しており、符号Xはおむつの全幅を示している。
内装体200は、尿等の排泄物等を吸収保持する部分であり、外装体12は着用者に装着するための部分である。なお、断面図における点模様部分は各構成部材を接合する接合部分を示しており、ホットメルト接着剤などのベタ、ビード、カーテン、サミットまたはスパイラル塗布などにより形成されるものである。なお、「前後方向」とは腹側(前側)と背側(後側)を結ぶ方向を意味し、「幅方向」とは前後方向と直交する方向(左右方向)を意味し、「上下方向」とはおむつ100の装着状態、すなわちおむつ100の前身頃両側部と後身頃両側部を重ね合わせるようにおむつ100を股間部で2つに折った際に胴周り方向と直交する方向、換言すればウエスト開口部WO側と股間部側とを結ぶ方向を意味する。
(内装体)
内装体200は任意の形状を採ることができるが、図示の形態では長方形である。内装体200は、図3〜図5に示されるように、身体側となる表面シート30と、液不透過性シート11と、これらの間に介在された吸収要素50とを備えているものであり、吸収機能を担う本体部である。符号40は、表面シート30を透過した液を速やかに吸収要素50へ移行させるために、表面シート30と吸収要素50との間に設けられた中間シート(セカンドシート)を示しており、符号60は、内装体200の両脇に排泄物が漏れるのを防止するために、内装体200の両側に設けられた、身体側に起立する立体ギャザー60を示している。
(表面シート)
表面シート30は、液を透過する性質を有するものであり、例えば、有孔又は無孔の不織布や、多孔性プラスチックシートなどを例示することができる。また、このうち不織布は、その原料繊維が何であるかは、特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。例えば、柔軟性、ドレープ性を求めるのであれば、スパンボンド法、スパンレース法が、嵩高性、ソフト性を求めるのであれば、エアスルー法、ポイントボンド法、サーマルボンド法が、好ましい加工方法となる。
また、表面シート30は、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートを貼り合せて得た積層シートからなるものであってもよい。同様に、表面シート30は、平面方向に関して、1枚のシートからなるものであっても、2枚以上のシートからなるものであってもよい。
立体ギャザー60を設ける場合、表面シート30の両側部は、液不透過性シート11と立体ギャザー60との間を通して、吸収要素50の裏側まで回りこませ、液の浸透を防止するために、液不透過性シート11及び立体ギャザー60に対してホットメルト接着剤等により接着するのが好ましい。
(中間シート)
表面シート30を透過した液を速やかに吸収体へ移行させるために、表面シート30より液の透過速度が速い、中間シート(「セカンドシート」とも呼ばれている)40を設けることができる。この中間シート40は、液を速やかに吸収体へ移行させて吸収体による吸収性能を高めるばかりでなく、吸収した液の吸収体からの「逆戻り」現象を防止し、表面シート30上を常に乾燥した状態とすることができる。中間シート40は省略することもできる。
中間シート40としては、表面シート30と同様の素材や、スパンレース、スパンボンド、SMS、パルプ不織布、パルプとレーヨンとの混合シート、ポイントボンド又はクレープ紙を例示できる。特にエアスルー不織布が嵩高であるため好ましい。エアスルー不織布には芯鞘構造の複合繊維を用いるのが好ましく、この場合芯に用いる樹脂はポリプロピレン(PP)でも良いが剛性の高いポリエステル(PET)が好ましい。目付けは20〜80g/m2が好ましく、25〜60g/m2がより好ましい。不織布の原料繊維の太さは2.2〜10dtexであるのが好ましい。不織布を嵩高にするために、原料繊維の全部又は一部の混合繊維として、芯が中央にない偏芯の繊維や中空の繊維、偏芯且つ中空の繊維を用いるのも好ましい。
図示の形態の中間シート40は、吸収体56の幅より短く中央に配置されているが、全幅にわたって設けてもよい。中間シート40の長手方向長さは、吸収体56の長さと同一でもよいし、液を受け入れる領域を中心にした短い長さ範囲内であってもよい。
(液不透過性シート)
液不透過性シート11の素材は、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂等からなるプラスチックフィルムや、不織布の表面にプラスチックフィルムを設けたラミネート不織布、プラスチックフィルムに不織布等を重ねて接合した積層シートなどを例示することができる。液不透過性シート11には、近年、ムレ防止の観点から好まれて使用されている不透液性かつ透湿性を有する素材を用いることが好ましい。透湿性を有するプラスチックフィルムとしては、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系樹脂中に無機充填剤を混練して、シートを成形した後、一軸又は二軸方向に延伸して得られた微多孔性プラスチックフィルムが広く用いられている。この他にも、マイクロデニール繊維を用いた不織布、熱や圧力をかけることで繊維の空隙を小さくすることによる防漏性強化、高吸水性樹脂または疎水性樹脂や撥水剤の塗工といった方法により、プラスチックフィルムを用いずに液不透過性としたシートも、液不透過性シート11として用いることができる。
液不透過性シート11は、防漏性を高めるために、吸収要素50の両側を回りこませて吸収要素50の表面シート30側面の両側部まで延在させるのが好ましい。この延在部の幅は、左右それぞれ5〜20mm程度が適当である。
また、液不透過性シート11の内側、特に吸収体56側面に、液分の吸収により色が変化する排泄インジケータを設けることができる。
(立体ギャザー)
立体ギャザー60は、内装体200の両側部に沿って前後方向全体にわたり延在する帯状部材であり、表面シート30上を伝わって横方向に移動する尿や軟便を遮断し、横漏れを防止するために設けられているものである。本実施の形態の立体ギャザー60は、内装体200の側部から起立するように設けられ、付け根側の部分は幅方向中央側に向かって斜めに起立し、中間部より先端側の部分は幅方向外側に向かって斜めに起立するものである。
より詳細には、立体ギャザー60は、内装体200の前後方向長さに等しい長さを有する帯状のギャザーシート62を幅方向に折り返して二つに折り重ねるとともに、折り返し部分及びその近傍のシート間に、細長状弾性伸縮部材63を長手方向に沿って伸長状態で、幅方向に間隔をあけて複数本固定してなるものである。立体ギャザー60のうち幅方向において折り返し部分と反対側の端部は内装体200の側縁部の裏面に固定された取付部分65とされ、この取付部分65以外の部分は取付部分65から突出する突出部分66(折り返し部分側の部分)とされている。また、突出部分66のうち前後方向両端部は、取付部分65から内装体200の側部を通り表面シート30の側部表面まで延在し且つこの表面シート30の側部表面に対してホットメルト接着剤やヒートシールによる前後固定部67固定された付け根側部分と、この付け根側部分の先端から幅方向外側に折り返され且つ付け根側部分に固定された先端側部分とからなる。突出部分のうち前後方向中間部は非固定の自由部分(内側自由部分)とされ、この自由部分に前後方向に沿う細長状弾性部材63が伸長状態で固定されている。
ギャザーシート62としてはスパンボンド不織布(SS、SSS等)やSMS不織布(SMS、SSMMS等)、メルトブロー不織布等の柔軟で均一性・隠蔽性に優れた不織布に、必要に応じてシリコンなどにより撥水処理を施したものを好適に用いることができ、繊維目付けは10〜30g/m2程度とするのが好ましい。細長状弾性伸縮部材63としては糸ゴム等を用いることができる。スパンデックス糸ゴムを用いる場合は、太さは470〜1240dtexが好ましく、620〜940dtexがより好ましい。固定時の伸長率は、150〜350%が好ましく、200〜300%がより好ましい。なお、用語「伸長率」は自然長を100%としたときの値を意味する。また、図示のように、二つに折り重ねたギャザーシートの間に防水フィルム64を介在させることもできる。
立体ギャザー60の自由部分に設けられる細長状弾性伸縮部材63の本数は2〜6本が好ましく、3〜5本がより好ましい。配置間隔60dは3〜10mmが適当である。このように構成すると、細長状弾性伸縮部材63を配置した範囲で肌に対して面で当たりやすくなる。先端側だけでなく付け根側にも細長状弾性伸縮部材63を配置しても良い。
立体ギャザー60の取付部分65の固定対象は、内装体200における表面シート30、液不透過性シート11、吸収要素50等適宜の部材とすることができる。
かくして構成された立体ギャザー60では、細長状弾性伸縮部材63の収縮力が前後方向両端部を近づけるように作用するが、突出部分66のうち前後方向両端部が起立しないように固定されるのに対して、それらの間は非固定の自由部分とされているため、自由部分のみが図3に示すように身体側に当接するように起立する。特に、取付部分65が内装体200の裏面側に位置していると、股間部及びその近傍において立体ギャザー60が幅方向外側に開くように起立するため、立体ギャザー60が脚周りに面で当接するようになり、フィット性が向上するようになる。
立体ギャザー60の寸法は適宜定めることができるが、乳幼児用紙おむつの場合は、例えば図7に示すように、立体ギャザー60の起立高さ(展開状態における突出部分66の幅方向長さ)66wは15〜60mm、特に20〜40mmであるのが好ましい。また、立体ギャザー60を表面シート30表面と平行になるように、平坦に折り畳んだ状態において最も内側に位置する折り目間の離間距離60xは60〜190mm、特に70〜140mmであるのが好ましい。
なお、図示形態と異なり、内装体200の左右各側において立体ギャザーを二重に(二列)設けることもできる。
(吸収要素)
吸収要素50は、吸収体56と、この吸収体56の全体を包む包装シート58とを有する。包装シート58は省略することもできる。
(吸収体)
吸収体56は、繊維の集合体により形成することができる。この繊維集合体としては、綿状パルプや合成繊維等の短繊維を積繊したものの他、セルロースアセテート等の合成繊維のトウ(繊維束)を必要に応じて開繊して得られるフィラメント集合体も使用できる。繊維目付けとしては、綿状パルプや短繊維を積繊する場合は、例えば100〜300g/m2程度とすることができ、フィラメント集合体の場合は、例えば30〜120g/m2程度とすることができる。合成繊維の場合の繊度は、例えば、1〜16dtex、好ましくは1〜10dtex、さらに好ましくは1〜5dtexである。フィラメント集合体の場合、フィラメントは、非捲縮繊維であってもよいが、捲縮繊維であるのが好ましい。捲縮繊維の捲縮度は、例えば、1インチ当たり5〜75個、好ましくは10〜50個、さらに好ましくは15〜50個程度とすることができる。また、均一に捲縮した捲縮繊維を用いる場合が多い。吸収体56中には高吸収性ポリマー粒子を分散保持させるのが好ましい。
吸収体56は長方形形状でも良いが、図1にも示すように、前端部、後端部及びこれらの間に位置し、前端部及び後端部と比べて幅が狭い括れ部とを有する砂時計形状を成していると、吸収体56自体と立体ギャザー60の、脚周りへのフィット性が向上するため好ましい。
また、吸収体の寸法は適宜定めることができるが、前後方向及び幅方向において、内装体の周縁部又はその近傍まで延在しているのが好ましい。なお、符号56Xは吸収体56の幅を示している。
(高吸収性ポリマー粒子)
吸収体56には、その一部又は全部に高吸収性ポリマー粒子を含有させることができる。高吸収性ポリマー粒子とは、「粒子」以外に「粉体」も含む。高吸収性ポリマー粒子の粒径は、この種の吸収性物品に使用されるものをそのまま使用でき、1000μm以下、特に150〜400μmのものが望ましい。高吸収性ポリマー粒子の材料としては、特に限定無く用いることができるが、吸水量が40g/g以上のものが好適である。高吸収性ポリマー粒子としては、でんぷん系、セルロース系や合成ポリマー系などのものがあり、でんぷん−アクリル酸(塩)グラフト共重合体、でんぷん−アクリロニトリル共重合体のケン化物、ナトリウムカルボキシメチルセルロースの架橋物やアクリル酸(塩)重合体などのものを用いることができる。高吸収性ポリマー粒子の形状としては、通常用いられる粉粒体状のものが好適であるが、他の形状のものも用いることができる。
高吸収性ポリマー粒子としては、吸水速度が40秒以下のものが好適に用いられる。吸水速度が40秒を超えると、吸収体56内に供給された液が吸収体56外に戻り出てしまう所謂逆戻りを発生し易くなる。
高吸収性ポリマー粒子の目付け量は、当該吸収体56の用途で要求される吸収量に応じて適宜定めることができる。したがって一概には言えないが、50〜350g/m2とすることができる。ポリマーの目付け量が50g/m2未満では、吸収量を確保し難くなる。350g/m2を超えると、効果が飽和する。
必要であれば、高吸収性ポリマー粒子は、吸収体56の平面方向で散布密度あるいは散布量を調整できる。たとえば、液の排泄部位を他の部位より散布量を多くすることができる。男女差を考慮する場合、男用は前側の散布密度(量)を高め、女用は中央部の散布密度(量)を高めることができる。また、吸収体56の平面方向において局所的(例えばスポット状)にポリマーが存在しない部分を設けることもできる。
(包装シート)
包装シート58を用いる場合、その素材としては、ティッシュペーパ、特にクレープ紙、不織布、ポリラミ不織布、小孔が開いたシート等を用いることができる。ただし、高吸収性ポリマー粒子が抜け出ないシートであるのが望ましい。クレープ紙に換えて不織布を使用する場合、親水性のSMS不織布(SMS、SSMMS等)が特に好適であり、その材質はポリプロピレン、ポリエチレン/ポリプロピレン複合材などを使用できる。目付けは、5〜40g/m2、特に10〜30g/m2のものが望ましい。
包装シート58の包装形態は適宜定めることができるが、製造容易性や前後端縁からの高吸収性ポリマー粒子の漏れ防止等の観点から、吸収体56の表裏面及び両側面を取り囲むように筒状に巻き付け、且つその前後縁部を吸収体56の前後から食み出させ、この食み出し部分を表裏方向に潰してホットメルト接着剤等の接合手段により接合する形態が好ましい。
(外装体)
外装体12は、股間部から腹側に延在する前身頃Fを構成する部分と、股間部から背側に延在する後身頃Bを構成する部分とを有し、これら前身頃Fの両側部と後身頃Bの両側部とが接合されて、図8に示すように、装着者の胴を通すためのウエスト開口部WO及び脚を通すための左右一対の脚開口部LOが形成されているものである。符号12Aは接合部分を示している(以下、この部分をサイドシール部ともいう)。なお、股間部とは、展開状態における前身頃Fのウエスト縁から後身頃Bのウエスト縁までの前後方向中央を意味し、それよりも前側の部分及び後側の部分が前身頃F及び後身頃Bをそれぞれ意味する。
外装体12は、ウエスト開口部WOから脚開口部LOの上端に至る前後方向範囲として定まる胴周り部Tと、脚開口部LOを形成する部分の前後方向範囲(前身頃Fのサイドシール部12Aを有する前後方向領域と後身頃Bのサイドシール部12Aを有する前後方向領域と間)として定まる中間部Lとを有する。胴周り部Tは、概念的にウエスト開口部の縁部を形成するウエスト縁部Wと、これよりも下側の部分であるウエスト下部Uとに分けることができる。通常、胴周り部T内に幅方向伸縮応力が変化する境界(例えば弾性伸縮部材の太さや伸長率が変化する)を有する場合は、最もウエスト開口部WO側の境界よりもウエスト開口部WO側がウエスト縁部Wとなり、このような境界が無い場合は吸収体56又は内装体200よりもウエスト開口部WO側がウエスト縁部Wとなる。これらの縦方向の長さは、製品のサイズによって異なり、適宜定めることができるが、一例を挙げると、ウエスト縁部Wは15〜40mm、ウエスト下部Uは65〜120mmとすることができる。一方、中間部Lの両側縁は被着者の脚周りに沿うように括れており、ここが着用者の脚を入れる部位となる。この結果、外装体12は、全体としては略砂時計形状をなしている。外装体12の括れの程度は適宜定めることができ、図1〜図8に示す形態のように、すっきりとした外観とするために最も幅が狭い部分では内装体200の幅より狭くすることが好ましいが、最も幅が狭い部分でも内装体200の幅以上となるように定めてもよい。
外装体12は、図5及び図6に示されるように、二枚のシート材12S,12Hを接合して形成されており、外側に位置する第1シート材12Sがウエスト開口部WOの縁において内側に折り返されており、この折り返し部分12rは内装体200のウエスト側の端部上までを被覆するように延在されている。
シート材12S,12Hとしては、シート状のものであれば特に限定無く使用できるが、不織布であるのが好ましい。不織布は、その原料繊維が何であるかは特に限定されない。例えば、ポリエチレンやポリプロピレン等のオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系等の合成繊維、レーヨンやキュプラ等の再生繊維、綿等の天然繊維などや、これらから二種以上が使用された混合繊維、複合繊維などを例示することができる。さらに、不織布は、どのような加工によって製造されたものであってもよい。加工方法としては、公知の方法、例えば、スパンレース法、スパンボンド法、サーマルボンド法、メルトブローン法、ニードルパンチ法、エアスルー法、ポイントボンド法等を例示することができる。
そして、外装体12には、胴周りに対するフィット性を高めるために、両シート材12S,12Hの少なくとも一方により形成される内側層21及び外側層22間に糸ゴム等の細長状の弾性伸縮部材19(後述するウエスト縁部弾性伸縮部材17、ウエスト下部弾性伸縮部材15、中間部弾性伸縮部材16)が所定の伸長率で設けられている。細長状の弾性伸縮部材19としては、合成ゴムを用いても、天然ゴムを用いても良い。図5に示される形態では、前身頃Fの外装体12のウエスト縁部は、図6(d)にも示されるように、外側層22が第1シート材12Sにより形成され、内側層21が第2シート材12Hにより形成されており、後身頃Bの外装体12のウエスト縁部は、図6(e)にも示されるように、外側層22が第1シート材12Sにおけるおむつの外面側に位置する部分により形成され、内側層21が第1シート材12Sの内側に折り返された部分により形成されている。そして、これ以外の部分では、外装体12は外側層22が第1シート材12Sにより形成され、内側層21が第2シート材12Hにより形成されている。
より詳細には、ウエスト縁部Wにおける内側層21及び外側層22間には、幅方向全体にわたり連続するように、複数のウエスト縁部弾性伸縮部材17が上下方向に間隔を空けて、かつ所定の伸長率で幅方向に沿って伸長された状態で固定されている。また、ウエスト縁部弾性伸縮部材17のうち、ウエスト下部Uに隣接する領域に配設される1本または複数本については、内装体200と重なっていてもよいし、内装体200と重なる幅方向中央部を除いてその幅方向両側にそれぞれ設けてもよい。このウエスト縁部弾性伸縮部材17としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、4〜12mmの間隔で3〜22本程度、それぞれ伸長率150〜400%、特に220〜320%程度で固定するのが好ましい。また、ウエスト縁部弾性伸縮部材17は、その全てが同じ太さと伸長率にする必要はなく、例えばウエスト縁部Wの上部と下部で弾性伸縮部材の太さと伸長率が異なるようにしてもよい。
また、前身頃F及び後身頃Bのウエスト下部Uにおける内側層21及び外側層22間には、内装体200と重なる幅方向中央部を除いて、その上側および幅方向両側の各部位に、幅方向全体にわたり連続するように、細長状弾性伸縮部材からなるウエスト下部弾性伸縮部材15が複数本、上下方向に間隔を空けて、かつ所定の伸長率で幅方向に沿って伸長された状態で固定されている。
ウエスト下部弾性伸縮部材15としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、1〜15mm、特に3〜8mmの間隔で5〜30本程度、それぞれ伸長率200〜350%、特に240〜300%程度で固定するのが好ましい。
また、前身頃F及び後身頃Bの中間部Lにおける内側層21及び外側層22間には、内装体200と重なる幅方向中央部を除いて、その幅方向両側の各部位に、幅方向全体にわたり連続するように、細長状弾性伸縮部材からなる中間部弾性伸縮部材16が複数本、上下方向に間隔を空けて、かつ所定の伸長率で幅方向に沿って伸長された状態で固定されている。
中間部弾性伸縮部材16としては、太さ155〜1880dtex、特に470〜1240dtex程度(合成ゴムの場合。天然ゴムの場合には断面積0.05〜1.5mm2、特に0.1〜1.0mm2程度)の糸ゴムを、5〜40mm、特に5〜20mmの間隔で2〜10本程度、それぞれ伸長率150〜300%、特に180〜260%で固定するのが好ましい。
なお、図示のように、ウエスト下部弾性伸縮部材15及び中間部弾性伸縮部材16が、内装体200と重なる幅方向中央部(内装体200と同幅の領域又はそのうちの一部の領域の両者を含む)を除いてその幅方向両側にそれぞれ設けられていると、内装体200が幅方向に必要以上に収縮することがなく、モコモコと見た目が悪かったり吸収性が低下したりすることがない。この形態には、幅方向両側にのみ弾性伸縮部材が存在する形態の他、内装体200を横切ってその幅方向一方側から他方側まで弾性伸縮部材が存在しているが、内装体200と重なる幅方向中央部では弾性伸縮部材が細かく切断され、収縮力が作用せず(実質的には、弾性伸縮部材を設けないことに等しい)に、その幅方向両側のみが収縮力作用部分として構成されている形態も含まれる。もちろんウエスト下部弾性伸縮部材15及び中間部弾性伸縮部材16の配設形態は上記例に限るものではなく、ウエスト下部Uの幅方向全体にわたり伸縮力が作用するように、ウエスト下部弾性伸縮部材15及び中間部弾性伸縮部材16の一部または全部を、内装体200を横切ってその幅方向一方側から他方側まで設けることもできる。
(外装二分割構造)
また、上述の例では、前身頃Fから後身頃Bまでを一体的な外装体12により連続的に覆っているが、腹側の外装体と背側の外装体とが股間側で連続しておらず、離間されている形態とすることもでき(図示略)、その場合、内装体の外面のうち、腹側部分の外装体と背側の外装体との間に露出する部分を覆う股間部外装体を貼り付けることができる。股間部外装体としては、前述した外装体に用いられるものと同様の資材を用いることができる。またこの場合、前身頃の外装体及び後身頃の外装体は、個別に第1シート材及び第2シート材を備えることになる。
(後処理テープ)
外装体12の後身頃Bの外面における幅方向中央部には、後処理テープ90を設けることができる。後処理テープ90は、おむつ100を表面シート30が内側に且つ前身頃Fが内側となるように丸め若しくは折り畳んだ状態で固定するためのものである。一般的な後処理テープ90は、図5に示すように、樹脂シートからなる基材の基端部91が外装体12の外面に接着剤等により固定されるとともに、この基端部91よりも先端側の部分は三つ折り(断面Z字状)や二つ折りで折り畳まれて、折り重なり部分間が粘着剤92により剥離可能に固定されている。また、先端部に白色等の不透明色に着色された摘み部93を有するとともに、この摘み部93を除く部分が透明または半透明になっている。具体的な構造は特に限定されないが、図示形態では、全体を透明又は半透明の複数の基材を長手方向に連結して形成するとともに、摘み部93に着色テープ94を張り合わせた構造を採用している。
廃棄時には、おむつ100を表面シート30が内側になるとともに前身頃Fが内側となるように丸め若しくは折り畳んだ後、後処理テープ90の折り重なり部分を剥離して展ばし、丸めた若しくは折り畳んだおむつ100の後身頃Bからウエスト開口部WOを越えて反対側の外面まで巻き付けるようにして接着剤により固定する。後処理テープ90は、不使用時にはコンパクトに折り畳まれ、使用時には長尺状に展開できる三つ折り形状のものが特に好適である。
後処理テープ90は、前身頃Fに設けてもよく、後身頃Bと前身頃Fの両方に設けてもよい。
(外装体の層構造について)
特徴的には、図5及び図11に示されるように、内側に位置する第2シート材12Hが前身頃Fにおいてはウエスト開口部WO側の端部まで延在しているが、後身頃Bにおいては、前身頃Fの第2シート材12Hの前端よりも下方(前後中央側)の位置までしか延在されていない。その結果、前身頃Fの外装体12のウエスト縁部Wでは、ウエスト開口部WO側の端部までが、第2シート材12H及びその内外両側に位置する第1シート材12Sからなる三層構造の領域となるのに対して、後身頃Bの外装体12のウエスト縁部Wでは、第2のシート材が前身頃Fのそれよりも下方の位置までしか延在されていないため、第2シート材12Hの後端よりウエスト開口部WO側は第1シート材12Sが折り返されて形成された二層構造の領域となる。よって、前身頃Fの外装体12のウエスト縁部Wを相対的に高剛性として、装着者の腹部の膨らみに適したフィット性を確保しつつ、後身頃Bの外装体12のウエスト縁部Wの剛性をより低くして、装着者の背中と臀部の膨らみとの間の部位(平坦で経時変化が少なく、比較的に肉の少ない部位)に適したフィット性を確保することができる。つまり、ウエスト縁部Wの周方向全体のフィット性を向上させることができる。また、後身頃Bの外装体12のウエスト縁部Wの通気性が低下することも回避できる。
前身頃Fにおける第2シート材12Hの前端は、ウエスト縁部Wにおけるウエスト開口部WO側の端部に位置する限り、図11に示されるようにウエスト開口部WOの縁から下方に若干離間させる他、図13に示されるようにウエスト開口部WOの縁に位置させる(殆ど離間させない)こともできる。なお、前身頃Fにおける第2シート材12Hの前端を、図11に示されるようにウエスト開口部WOの縁から下方に離間させる場合、その離間距離17sは0.5〜3.0mm程度とすることが好ましい。また、図13に示されるように、前身頃Fのウエスト縁部に位置する第2シート材を、他の部位の第2シート材とは別に設けることもできる。この場合、前身頃Fのウエスト縁部に位置する第2シート材として、他の部位の第2シート材よりも剛性の高い素材を使用することができる。この例からも分かるように、第2シート材は複数のシート材に分割されていても良い。
後身頃Bにおける第2シート材12Hの後端は、前身頃Fの第2シート材12Hの前端よりも下方(前後中央側)に位置する限り、図11に示されるようにウエスト下部Uに位置させる他、ウエスト縁部Wとウエスト下部Uとの境界に位置させたり、ウエスト縁部Wの縦方向中間に位置させたりすることもできる。特に、本形態のように後身頃Bに後処理テープ90を有する場合、後処理テープ90の角や縁が後身頃Bの外装体12の薄手の部位に配置されていると、装着者の肌に間接的に接触して装着感を悪化させるおそれがあるため、図11に示されるように、後身頃Bの外装体12の第2シート材12Hを後処理テープ90よりもウエスト開口部WO側まで延在させるのも好ましい形態である。また、図11に示されるように、後身頃Bの外装体12における第2シート材12Hの後端が、最も下方のウエスト縁部弾性伸縮部材17より下方に位置していると、後身頃Bの外装体12のウエスト縁部W全体を相対的に低剛性とし、装着者の背中と臀部の膨らみとの間の部位(平坦で経時変化が少なく、比較的に肉の少ない部位)に対するフィット性に、より優れたものとすることができる。
第1シート材12Sの折り返し部分12rの下端は、図5に示されるように、内装体200のウエスト開口部WO側の端部まで延在させ、内装体200の端部を被覆することが好ましいが、本発明の層構造を形成しうる限り、内装体200よりもウエスト開口部WO側に位置させることもできる。例えば、前身頃Fにおいては、最もウエスト縁部Wの下端まで延在していれば良く、後身頃Bにおいては第2シート材12Hの後端位置まで延在していれば良い。
前身頃Fの外装体12のウエスト縁部Wにおいて第1シート材12Sが第2シート材12Hの内側に折り返されて形成された折り返し部分12rは、柔軟性を重視する場合には第2シート材12Hの内面に対して間欠的なパターン(スパイラル塗布等)で塗布された接着剤12mにより接合されていると好ましいが、前身頃Fの外装体12のウエスト縁部Wの剛性を向上させるために、当該部分の接着剤12mの塗布をカーテン塗布やベタ塗布等により連続的なパターンで行うのも好ましい形態である。
ウエスト縁部弾性伸縮部材17は、第1シート材12S及び第2シート材12Hの少なくとも一方により形成される内側層21及び外側層22間に挟まれる限り、図11に示されるように、ウエスト下部弾性伸縮部材15や中間部弾性伸縮部材16と同じ層間に挟まれていても、また、図13に示されるように異なる層間に挟まれていても(ウエスト下部弾性伸縮部材15や中間部弾性伸縮部材16は第1シート材12Sの外面形成部分及び第2シート材12H間に挟まれ、ウエスト縁部弾性伸縮部材17は第2シート材12Hの内面と第1シート材12Sの折り返し部分12rとの間に挟まれている)良い。
第1シート材12S及び第2シート材12Hの素材は特に限定されないが、少なくとも一方が、ポリプロピレン(PP)又はそのコポリマー(例えばポリエチレンや、エチレンを共重合成分として配合したコポリマー)の不織布(以下、PP系不織布ともいう)や、ポリエチレン(PE)を鞘に、ポリプロピレン(PP)を芯成分にした芯鞘繊維(PE/PP)の不織布等、柔軟な不織布であることが好ましい。第1シート材12S及び第2シート材12Hに柔軟な不織布を用いると、柔軟であるがゆえに前身頃Fの外装体12のウエスト縁部Wが剛性不足となり易く、ウエスト縁部Wの剛性の前後バランスが崩れやすい。よって、本発明は、このような柔軟な不織布を用いた外装体12に適用すると特に好ましい。不織布を用いる場合、その製法は特に限定されないが、強度及び柔軟性に優れている点からスパンボンド不織布が好ましく、特にスパンボンド層を複数積層してなるスパンボンド不織布、例えばSS不織布(二層)や、SSS不織布(三層)を好適に用いることができ、四層以上のものを用いることもできる。 第1シート材12S及び第2シート材12Hを不織布とする場合、それぞれ厚み0.1〜1mm、目付10〜20g/m2であることが望ましい。
(伸縮構造について)
第1シート材12S及び第2シート材12Hの接合及び弾性伸縮部材19の固定のための構造は特に限定されず、例えば弾性伸縮部材19の周面に接着剤71を塗布して第1シート材12S及び第2シート材12Hで挟む等、公知の構造を採用することもできるが、本実施形態では以下に述べる伸縮構造が採用されている。すなわち、本形態のパンツタイプ使い捨ておむつでは、ウエスト縁部Wから中間部Lにかけての領域では、図6に示すように、第1シート材12S及び第2シート材12Hにより形成される内側層21及び外側層22が、幅方向に間欠的に配された、幅方向と交差(図示形態では直交)する方向に所定の幅で連続する接着剤71(ホットメルト接着剤71等)により接合されて、シート接合部70が形成されている。各シート接合部70の幅方向の寸法70wは0.5〜4mmとされるのが好ましく、隣り合うシート接合部70の間隔70dが4〜8mm(好ましくは5〜7mm)とされるのが好ましい。シート接合部70の幅方向の寸法70wの下限は、1mmとすると製造容易性の観点からは好ましいが、柔軟性の観点からは0.5mmとすることが好ましい。一方、シート接合部70の幅方向の寸法70wの上限は2mmであると好ましく、1.5mmであるとより好ましい。
弾性伸縮部材15〜17は、シート接合部70と交差する位置で内側層21及び外側層22の少なくとも一方に接着剤71により固定される。弾性伸縮部材15〜17の固定のためにシート接合部形成用とは別の接着剤を弾性伸縮部材又は内側層21及び外側層22に塗布することもできるが、図示形態では、シート接合部70を形成するための接着剤71が幅方向と交差する方向に連続しているため、この接着剤71を利用して弾性伸縮部材15〜17を内側層21及び外側層22の少なくとも一方に固定している。製造に際しては、接着剤71を内側層21及び外側層22のいずれか一方又は両方に塗布し、内側層21及び外側層22を接合する時に弾性伸縮部材15〜17を内側層21及び外側層22の間に挟み込めばよい。
図6に示す形態は、外側層22の内側の面に、幅方向には間欠的にかつ幅方向と交差する方向には所定の幅で連続的に接着剤71を塗布し、内側層21における外側の面には、接着剤71を塗布せずに、内側層21及び外側層22の間に弾性伸縮部材15〜17を伸長状態で挟み、内側層21及び外側層22、並びに弾性伸縮部材15〜17をそれぞれ接着剤71により接合したものである。この場合、シート接合部70と弾性伸縮部材15〜17とが交差する部分のうち、弾性伸縮部材15〜17の外側で接着剤71が幅方向と交差する方向に連続することにより弾性伸縮部材15〜17が外側層22に固定されるとともに、弾性伸縮部材15〜17の内側では接着剤71が幅方向と交差する方向に不連続となる。図中にはこの不連続となる部分を符号72により示している。内側層21において接着剤71が間欠的に存在することより内側層21の柔軟性の低下、ひいては外装体12の全体としての柔軟性の低下を抑制できる。また、弾性伸縮部材15〜17はシート接合部70と交差する部分では外側だけ接着剤71が連続するとはいえ、弾性伸縮部材15〜17の縦方向両側はシート接合部70により内側層21及び外側層22が一体化しているから、弾性伸縮部材15〜17の収縮力は内側層21及び外側層22にほぼ同一に作用し、内側層21及び外側層22の両者に均等な皺を形成することができる。
なお、内側層21及び外側層22の両方に同様のパターンで接着剤71を塗布することも可能である。この場合、図12に示すように、シート接合部70と弾性伸縮部材15〜17とが交差する部分のうち、弾性伸縮部材15〜17の内側及び外側の両方で接着剤71が幅方向と交差する方向に所定の幅で連続するため、弾性伸縮部材15〜17をより強固に固定できる利点がある。また、図示しないが内側層21に接着剤71を塗布し、外側層22には接着剤71を塗布せずに弾性伸縮部材を挟みこんで固定することも可能である。ただし、これらの形態は、内側層21において接着剤71が連続するため、肌に接触させる第2シート材12Hそのものの柔軟性の低下だけでなく、その柔軟性の低下部分が弾性伸縮部材15〜17により肌に押し付けられるため、その点ではあまり好ましくない。
シート接合部70を形成するための接着剤71としてはホットメルト接着剤71が好適に用いられる。ホットメルト接着剤71としては、例えばEVA系、粘着ゴム系(エラストマー系)、オレフィン系、ポリエステル・ポリアミド系などの種類のものが存在し、特に限定無く使用できるが、粘着ゴム系(エラストマー系)を使用するのが望ましい。
ホットメルト接着剤71の塗布方式は特に限定されるものではないが、シート接合部70の幅方向の寸法を細く、例えば1mm以下とする場合、ホットメルト接着剤の塗布幅が狭くなり、カーテンやベタ等のようにノズルから噴射する塗布方式による間欠塗布では塗布が困難なため、細幅塗布に好適なパターンコート(凸版方式でのホットメルト接着剤71の転写)を採用することが望ましい。図19は、ホットメルト接着剤のパターンコートを用いた場合の伸縮構造の製造設備例を示している。すなわち、このパターンコート式の設備例は、第2シート材12Hと、第2シート材12H側の面にホットメルト接着剤71を塗布した第1シート材12Sとの間に弾性伸縮部材15〜17を挟むようにして、一対のニップロール101間に送り込み、圧着させて図6に示す伸縮構造を形成するものである。第1シート材12Sは、ニップロール101に送り込まれる前に、周方向に間欠的な凸パターンを有する版ロール102と接触され、搬送方向(MD方向。幅方向となる方向である。)に間欠的に、かつ搬送方向と交差する方向(CD方向)に連続的に、ホットメルト接着剤71が転写塗布される。符号103は版ロール102の凸パターンにホットメルト接着剤71を所定の厚さで転写塗布するためのホットメルト接着剤供給ロール(凸版印刷におけるアニロックスロール)を示しており、符号104はホットメルト接着剤供給ロール103にホットメルト接着剤71を供給する供給ノズルを示している。
ただし、このようなパターンコートによる塗布方式を採用した場合であっても、ホットメルト接着剤71の種類によってはホットメルト接着剤71が糸引きしてしまい、塗布幅(つまりシート接合部70の幅)の精度の低下や、操業安定性の低下をもたらすおそれがある。よって、ホットメルト接着剤71としては、温度140℃における溶融粘度が10000mpas以下、温度160℃における溶融粘度が5000mpas以下、かつループタック粘着力が2000g/25mm以上のものを用いることが望ましい。これにより、糸引きのおそれが少なくなり、塗布幅精度及び操業安定性の向上を図ることができる。
なお、ホットメルト接着剤71のループタック粘着力は、次のように測定される値を意味する。すなわち、ホットメルト接着剤を厚さが50μmのPET板上に50μmの厚みで塗布する。これを、幅25mm、長さ125mmの大きさに切り取り、テープ状とした後、そのテープの両端を重ね合わせることでループ状とする。このループを、LT−100型ループタックテスター(ケムインストルメント社製)に固定した後、PE(ポリエチレン)板に対して、25mm×25mmの接着面積で、接着時間2秒で接着する。次いで、20℃で、引き剥がし速度300mm/分でループ状のテープを引き剥がし、最大の力を測定し、ループタック粘着力とする。
また、ホットメルト接着剤71の溶融粘度は、JIS Z 8803に従い、ブルックフィールドB型粘度計(スピンドルNo.027)を用いて、規定の温度で測定されるものである。
また、図14に示すように、溶着加工によりシート接合部70を形成することもできる。溶着部分は符号75により示されている。溶着加工としては、ヒートシール、超音波溶着等、公知の加工手法を採用することができる。ここで、シート接合部70を形成するための溶着加工が連続するとは、内側層21及び外側層22の少なくとも一方で溶着加工跡が連続する限り、内側層21及び外側層22と弾性伸縮部材15〜17とがそれぞれ溶着して内側層21及び外側層22が間接的に溶着することにより溶着が連続する形態だけでなく、シート接合部70と弾性伸縮部材15〜17とが交差する部分72において弾性伸縮部材15〜17が介在するために内側層21及び外側層22間の溶着が連続しない形態も含む。例えば、内側層21及び外側層22間に弾性伸縮部材15〜17を挟んだ状態で、ヒートシールや超音波溶着により弾性伸縮部材15〜17を横切る連続的なパターンで溶着を行い、弾性伸縮部材15〜17を溶融させずに内側層21及び外側層22を溶融させると、内側層21及び外側層22と弾性伸縮部材15〜17とが溶着しないために後者の形態となる。
弾性伸縮部材15〜17は、シート接合部70と交差する位置で内側層21及び外側層22の少なくとも一方に固定される。この固定の形態には、弾性伸縮部材15〜17とシート接合部70とが交差する位置で、弾性伸縮部材15〜17とシートとが接着(ホットメルト接着剤71等の接着剤71による接着だけでなく、溶着も含む。)されている形態だけでなく、弾性伸縮部材15〜17とシートとは接着されていないが、幅方向と交差する方向のシート接合部70の間隔が弾性伸縮部材15〜17の自然長時の太さよりも狭く、弾性伸縮部材15〜17がシート接合部70間に挟持されることで固定される結果、弾性伸縮部材15〜17の収縮力がシート接合部70と交差する位置でシートに伝達される形態(特開2008−154998号公報、特開2009−106667号公報参照)も含まれる。より詳細には、後者の形態は、図15(a)に示すように、固定時の伸長率よりも高い伸長率に伸ばした弾性伸縮部材19を内側層21及び外側層22間に挟んだ状態で、ヒートシールや超音波溶着により弾性伸縮部材19を横切る連続的なパターンでシート接合部70の溶着を行い、弾性伸縮部材19を溶融させずに内側層21及び外側層22を溶融させ、内側層21及び外側層22と弾性伸縮部材19とを溶着させずに、その後に図15(b)に示すように、弾性伸縮部材19の張力を解放し、弾性伸縮部材19を収縮させて直径を拡大させ、弾性伸縮部材19をシート接合部70間に挟持させることで製造することができる。これにより、製造される伸縮構造は、第1シート材12S及び第2シート材12Hの少なくとも一方で溶着加工跡が連続するものの、シート接合部70と弾性伸縮部材19とが交差する部分において弾性伸縮部材19が介在するために内側層21及び外側層22間の溶着が連続せず、かつ弾性伸縮部材19がシート接合部70間に挟持されることで固定される形態となる。
溶着によりシート接合部70を形成すると、溶着部分75の硬質化は避けられないが、シート接合部70の寸法が上記範囲内であると硬質化の影響は少ないものとなる。さらに副次的な効果として、溶着部分75の透明度が高くなり、艶のある溶着部分75がストライプ模様状をなす外観が得られる。
隣り合う弾性伸縮部材19の間隔19dは適宜定めることができるが、10mmを超えると、縦方向間欠接合形態ほどではないが、襞80の厚みが幅方向と交差する方向に変化し、もこもことしてくるため、本発明では、隣り合う弾性伸縮部材19の間隔19dは10mm以下、特に3〜7mmとすることが好ましい。
弾性伸縮部材19の太さ、及び伸長率(伸縮構造を完全に展開した状態における伸長率)は、弾性伸縮部材19の取付位置に応じて適宜選択すれば良く、好ましい範囲については前述のとおりである。総じて、弾性伸縮部材19の太さは300〜1,000dtex程度、伸長率は200〜350%程度とすることが望ましい。
以上に述べた伸縮構造では、弾性伸縮部材15〜17の収縮に伴い、図6(b)に示すように、内側層21及び外側層22におけるシート接合部70間に位置する部分がそれぞれ収縮し、互いに反対向きに膨らんで襞80が形成される。図6(b)は自然長の状態であるが、装着時にはこの状態から弾性伸縮部材15〜17がある程度まで伸長され、図6(c)に示すように、襞80の裾が広がり、それに伴い襞80の高さ80hが低くなる。また、この伸縮構造は、縦方向連続接合形態であるため、シート接合部70に沿って真直ぐに延びる襞80が形成され、通気性、見栄えに優れるものである。
各シート接合部70の幅方向の寸法70wは隣り合う襞80の間隔に影響を及ぼすものであり、縦方向連続接合形態のように、形成される襞80が薄い場合にこの幅70wが4mmを超えると、隣り合う襞80の間が広くなり過ぎ、個々の襞80が独立した見栄えとなるだけでなく、厚み方向の圧縮力により襞80が潰れ広がる、倒れる等の変形をするとき、隣り合う襞80が支え合う作用が弱くなる結果、変形に対する抵抗あるいは変更後の復元も弱くなり、結果的にフンワリ感が不十分となってしまう。
しかも、単にシート接合部70の幅方向の寸法70wを0.5〜4mmとするだけで、隣り合うシート接合部70の間隔70dを4mm未満又は8mm超とした場合には次のようになる。すなわち、隣り合うシート接合部70の間隔70dは襞80の高さ80hや幅に影響するものであり、隣り合うシート接合部70の間隔70dが2mm程度であると幅方向に連続固定した場合と同様の縦方向の連続性に乏しい襞80となってしまい(幅方向に間欠的にシート接合部70を設ける意味が無くなる)、3mmでは襞80は幅方向と直交する方向に真直ぐに延びるが、隣り合う襞80が支え合う作用は期待できず、フンワリ感は不足する。また、シート接合部70の間隔70dが8mmを超えると、包装時の圧縮により襞80が不規則に潰れてしまい、製品の見栄えが悪くなる。これに対して、シート接合部70の幅方向の寸法70wを0.5〜4mmとし、かつシート接合部70の間隔70dを4〜8mmとしたときに初めて、十分なフンワリ感が得られ、また、包装時の圧縮により襞80が不規則に潰れにくいものとなる。したがって、第1シート材及び第2シート材の少なくとも一方に特に柔軟な不織布を用いても、襞80は薄くなり難く、倒れ難く、かつ圧縮復元性に富むものとなる。
内側層21及び外側層22としては不織布が好適であるが、その場合に幅方向の剛軟度が低いと、襞80が薄く鋭利な形状になるとともに倒れ易くなり、また、厚み方向の圧縮復元性も乏しくなる。これを改善するために不織布の目付を増やすことも考えられるが、ゴワゴワして(剛性が向上しすぎて)見た目はフンワリしていても触ったときの柔らかさが乏しくなるおそれがある。そこで、内側層21及び外側層22として不織布を用い、幅方向の剛軟度が幅方向と直交する方向の剛軟度よりも高くすることも提案する。これにより、襞80が丸く膨らみ易くなり、厚み方向の圧縮回復性に富むようになるとともに、襞80が倒れにくくなり、しかも触ったときの柔らかさに富むようになる。内側層21及び外側層22の幅方向の剛軟度はそれぞれ、好ましくは30〜75mm、より好ましくは40〜55mmであり、幅方向と直交する方向の剛軟度は幅方向の剛軟度未満の範囲内で、好ましくは20〜50mmで、より好ましくは25〜35mmである。
ここで不織布の剛軟度は、JIS L1096:2010「織物及び編物の生地試験方法」の剛軟度A法(45度カンチレバー法)に準じて測定される値を意味する。
不織布の幅方向と直交する方向の剛軟度を幅方向の剛軟度未満とするには、不織布の繊維配向が幅方向に沿うように構成すれば良い。ここで、繊維配向とは、不織布の繊維が沿う方向であり、「繊維配向が幅方向に沿う」とは、不織布を構成する総繊維重量のうち、100%が幅方向に繊維配向されているものから、50%以上が幅方向に対して−45°〜+45°の範囲で繊維配向性を有するようにされているものまでのことをいう。不織布の繊維配向性の測定方法は、一般に用いられている測定方法を使用することができる。測定方法の例としては、TAPPI標準法T481の零距離引張強さによる繊維配向性試験法に準じた測定方法や、幅方向及びその直交方向の引張強度比から繊維配向方向を決定する簡易的測定方法を挙げることができる。後者の簡易的測定方法では、長さ200mm、幅50mmの試験片を、引張試験機を使用して、クロスヘッドスピード500mm/min、チャック間距離150mmの条件下で引張試験を行い、引張り時の最大荷重から引張強度を求め、引張強度の比(幅方向/直交方向)が1より大きければ、繊維配向が幅方向に沿うものとする。
本伸縮構造ではシート接合部70が幅方向に間欠的となるため、弾性伸縮部材15〜17の固定力の低下は避けられず、弾性伸縮部材15〜17が抜けてしまうおそれがある。特に、各シート接合部70の幅方向の寸法70wは狭いことが望ましいが、その場合、弾性伸縮部材15〜17とシート接合部70とが交差する位置が小さくなり、この小さな位置で弾性伸縮部材15〜17を固定することが必要となり、弾性伸縮部材15〜17の固定力の確保が重要となる。
これを解決するものとして、図9に示すように、外装体12における内装体200の幅方向両側の領域を、内装体200側の端部領域、サイドシール部12A側の端部領域、これらの間に位置する中間領域に分割したとき、内装体200側の端部領域及びサイドシール部12A側の端部領域におけるシート接合部70間の間隔Di,Dsを中間領域におけるシート接合部70間の間隔Dmよりも狭くすることが望ましい。
また、図9に示す形態に代えて(図9に示す形態と組み合わせることもできる)、図10に示すように、内装体200側の端部領域及びサイドシール部12A側の端部領域における弾性伸縮部材15〜17の固定幅Wi,Ws(図示形態ではシート接合部70の幅方向の寸法70wに等しい)を中間領域における弾性伸縮部材の固定幅Wmよりも広くすることも一つの好ましい形態である。
なお、パンツタイプ使い捨ておむつの外装体12の弾性伸縮部材15〜17は、幅方向外側の端部がサイドシール部12Aにおいて強固に固定されるため、サイドシール部12A側の端部領域についてはこれらの固定強化手段を省略するのも一つの好ましい形態である。
また、図示例では、パンツタイプ使い捨ておむつのウエスト縁部Wだけでなく、ウエスト下部U及び中間部Lまで同様の伸縮構造を形成しているが、ウエスト縁部W、ウエスト下部U、及び中間部Lの一部に他の公知の伸縮構造を適用しても良く、また中間部Lの弾性伸縮部材16を省略しても良い。また、図示例では各身頃におけるシート接合部70をウエスト縁部Wを含めて縦方向に連続させたが、ウエスト縁部Wのシート接合部70及びウエスト下部Uのシート接合部70を個別にかつ互いに間隔を空けて形成することもできる。
<無接合・無弾性伸縮部材領域>
ウエスト縁部Wは、図13に示されるように、ウエスト開口部WO側の縁までウエスト縁部弾性伸縮部材17を配置し、かつシート接合部70を形成しても良いが、その場合には前述のように、硬質なシート接合部70がウエスト開口部WOの縁まで縦方向に連続することになること、及び緻密な収縮皺が縦方向にしっかりと連続してウエスト開口部WOの縁に剛性の高い波状凹凸を形成することにより、ウエスト縁部Wの装着感が悪化するおそれがある。
そこで、図5及び図6、並びに図11〜図14にも示すように、外装体12のウエスト縁部Wにおけるウエスト開口部WO側の端部に、シート接合部70及びウエスト縁部弾性伸縮部材17を有さず、かつ縦方向範囲が最もウエスト開口部WO側に位置するウエスト縁部弾性伸縮部材17とこれに隣接するウエスト縁部弾性伸縮部材17との間隔17dよりも広い、無接合・無弾性伸縮部材領域25を設けるのも好ましい形態である。図示形態では、前身頃F及び後身頃Bの両方に無接合・無弾性伸縮部材領域25を備えているが、いずれか一方のみとしても良い。
このように、ウエスト縁部Wに縦方向連続接合形態を採用しつつ、ウエスト縁部Wに無接合・無弾性伸縮部材領域25を広く確保すると、図16(a)及び図17(a)に示されるウエスト縁部Wの部分サンプルの写真からも分かるように、ウエスト開口部WO側の端部(無接合・無弾性伸縮部材領域25)には硬質なシート接合部70が無くなるとともに、ウエスト縁部弾性伸縮部材17を有する領域よりも収縮皺が大きく疎らで柔軟になり、ウエスト開口部WOの縁WOEの凹凸も大きく疎らで柔軟になり、ウエスト縁部Wの装着感が良好なものとなる。しかも、外装体12のウエスト縁部Wは、ウエスト開口部WO側の端部以外は縦方向連続接合形態となっているから、ウエスト縁部弾性伸縮部材17の収縮によりウエスト縁部Wに形成される収縮皺は、ウエスト開口部WO側の端部では大きく疎らになるものの形成はされるため、収縮皺による縦方向の通気性は殆ど損なわれることもない。これに対して、従来のパンツタイプ使い捨ておむつで縦方向連続接合形態を採用すると、図16(b)及び図17(b)に示されるウエスト縁部Wの部分サンプルの写真からも分かるように、ウエスト縁部Wにおけるウエスト開口部WO側の端部には、無接合・無弾性伸縮部材領域25が殆ど無いため、硬質なシート接合部70がウエスト開口部WOの縁まで縦方向に連続することになること、及び緻密な収縮皺が縦方向にしっかりと連続してウエスト開口部WOの縁WOEに剛性の高い波状凹凸を形成することにより、ウエスト縁部Wの装着感が悪化する。
無接合・無弾性伸縮部材領域25の縦方向寸法は適宜定めればよいが、図6(a)、図12(a)及び図14(a)にそれぞれ示すように、ウエスト開口部WOの縁WOEからシート接合部70のウエスト開口部WO側の先端までの距離26は3〜15mmであるのが好ましい。また、ウエスト開口部WOの縁から最もウエスト開口部WO側に位置するウエスト縁部弾性伸縮部材17までの距離27は5〜20mmであるのが好ましい。ウエスト縁部弾性伸縮部材をシート接合部で固定する関係上、ウエスト開口部WOの縁WOEからシート接合部70のウエスト開口部WO側の先端までの距離26は、ウエスト開口部WOの縁から最もウエスト開口部WO側に位置するウエスト縁部弾性伸縮部材17までの距離27よりも短くなる。ウエスト開口部WOの縁からシート接合部70のウエスト開口部WO側の先端までの距離26が3mm未満であったり、ウエスト開口部WOの縁から最もウエスト開口部WO側に位置するウエスト縁部弾性伸縮部材17までの距離27が5mm未満であったりすると、ウエスト開口部WOの縁に形成される波状凹凸の剛性が高くなり易い。また、ウエスト開口部WOの縁からシート接合部70のウエスト開口部WO側の先端までの距離26が15mmを超えると、ウエスト縁部Wの装着感の向上効果に変わりはないが、無接合・無弾性伸縮部材領域25に形成される皺が不規則になり易くなるため好ましくない。また、ウエスト開口部WOの縁から最もウエスト開口部WO側に位置するウエスト縁部弾性伸縮部材17までの距離27が20mmを超えるとウエスト縁部Wのフィット感が低下するため好ましくない。
<実験1>
繊度1.6デニール、目付17g/m2、厚み0.2mm(初期厚みT0:0.5g/cm2圧力下での厚み)、MD方向(不織布の製造ラインの方向)の剛軟度55mm、CD方向(MD方向と直交する方向)の剛軟度28mmのポリプロピレン繊維SSS不織布を切断して、MD方向の長さ180mm、CD方向の長さ40mmの第1シート材及び第2シート材を用意した。また、弾性伸縮部材として470dtexの糸ゴムを用意した。
そして、第1シート材における第2シート材側の面に、幅1mmでCD方向に連続するホットメルト接着剤をMD方向に7mmの間隔を空けて塗布し、その上に、MD方向に連続する糸ゴムをCD方向に5mm間隔で7本、それぞれ270%の伸長状態で配置し、その上からMD方向及びCD方向が第1シート材と合うように第2シート材を被せて、第1シート材、弾性伸縮部材及び第2シート材を圧着し、伸縮シートのサンプルNo.1を作製した。なお、このサンプルNo.1のMD方向の自然長は67mmであった。さらに、ホットメルト接着剤の塗布幅を2mm、4mm、6mm、10mmに、及びホットメルト接着剤の塗布間隔を2mm、4mm、6mm、8mm、10mmに適宜変更し、サンプルNo.2〜13も作製した。
これらのサンプルで襞の形成状況を観察し、◎:壁が非常にきれいに形成されている、
○:襞が綺麗に形成されている、△:襞が形成されているが綺麗ではない、×:襞の形成が不十分、の四段階で評価した。評価結果は表1に示す通りであった。なお、ホットメルト接着剤の塗布間隔が10mmでは襞は形成されるが、大きすぎて圧縮時に潰れてしまい、2mmでは襞が形成されなかった。また、ホットメルト接着剤の塗布幅が6mm及び10mmのものでは、シート接合部も収縮して皺が形成された。
この結果から、ホットメルト接着剤の塗布幅(すなわち、シート接合部の幅方向の寸法)が0.5〜4mmであり、ホットメルト接着剤の塗布間隔(すなわち、隣り合うシート接合部の間隔)が4〜8mmであると、望ましい結果が得られることが分かる。
<実験2>
実験1と同様(ただし、ホットメルト接着剤の塗布幅2mm、塗布間隔6mm)にして伸縮シートのサンプルNo.14を作製した。
ホットメルト接着剤の連続方向を第1シート材及び第2シート材のMD方向とし、糸ゴムの方向を第1シート材及び第2シート材のCD方向とした以外は、サンプルNo.14と同様にしてサンプルNo.15を作成した。
そして、これらサンプルNo.14及びNo.15を自然長で、5か所の襞について襞の頂部位置に後述の加圧板の中心を合わせて圧縮特性(圧縮剛さLC、圧縮エネルギーWC、圧縮レジリエンスRC、初期厚みT0、最大荷重時の厚みTM)を測定し、平均値を算出した。なお、圧縮剛さLCは1に近い程圧縮剛いことを意味し、圧縮エネルギーWCは大きい程圧縮され易いことを意味し、圧縮レジリエンスRCは値が100に近い程圧縮に対する回復性がよいことを意味する。初期厚みT0、圧縮剛さLC、圧縮エネルギーWCおよび圧縮レジリエンスRCは、KES(Kawabata's Evaluation System for Fabrics)に基づき、KES-FB3-AUTO-A 自動化圧縮試験機を用いて計測する。測定は、圧縮面積2cm2の円形平面をもつ鋼製加圧板間で、0gf/cm2から最大圧縮荷重50gf/cm2まで試料を圧縮し、元に戻す間で行う。初期厚みT0は、圧力0.5gf/cm2における試料の厚みである。圧縮剛さLCは、圧縮変位の直線性を表わし、荷重と変位(圧縮による厚さの減少)が比例するもの程数値が大きくなる。圧縮エネルギーWCは圧縮の仕事量を表し、数値が大きい程、膨らみ感、腰感に優れる。圧縮レジリエンスRCは、圧縮回復性を表わし、数値が大きい程ヒステリシスが小さい。
また、これらサンプルNo.14及びNo.15をMD方向に約1.65倍伸ばした状態(おむつの装着状態を想定)で、側面から顕微鏡撮影(倍率30倍)するとともに、その撮影結果からサンプルの襞の見かけの高さ80Y、及び幅80Xを各襞80について計測し、平均値を算出した。撮影写真を図14に、また襞の高さ及び幅を表3に示した。また、顕微鏡撮影にはKEYENCEのデジタルマイクロスコープVHX−1000を使用した。
これらの結果から、不織布の幅方向の剛軟度を幅方向と直交する方向の剛軟度より高くすると、襞が丸く膨らみ易くなり、厚み方向の圧縮回復性に富むようになるとともに、襞が倒れにくくなり、しかも触ったときの柔らかさに富むようになることが分かる。
<実験3>
実験1と同じ第1シート材、弾性伸縮部材及び第2シート材、並びに溶融粘度及びループタック粘着力の異なる各種のホットメルト接着剤を用意し、図19に示すのと同様の設備で、ライン速度187m/分で接着試験を行い、ホットメルト接着剤の糸引き等の操業安定性を、
○:糸引きが無く、安定して接着を行うことができた。
×:糸引きがあり、塗布幅の精度が低く、操業安定性の点で問題あり。
の二段階で評価した。
この結果から、ホットメルト接着剤としては、温度140℃における溶融粘度が10000mpas以下、温度160℃における溶融粘度が5000mpas以下、かつループタック粘着力が2000g/25mm以上のものを用いると、望ましい結果が得られることが分かる。
<明細書中の用語の説明>
明細書中の以下の用語は、明細書中に特に記載が無い限り、以下の意味を有するものである。
(目付け)
目付けは次のようにして測定されるものである。試料又は試験片を予備乾燥した後、標準状態(試験場所は、温度20±5℃、相対湿度65%以下)の試験室又は装置内に放置し、恒量になった状態にする。予備乾燥は、試料又は試験片を相対湿度10〜25%、温度50℃を超えない環境で恒量にすることをいう。なお、公定水分率が0.0%の繊維については、予備乾燥を行わなくてもよい。恒量になった状態の試験片から米坪板(200mm×250mm、±2mm)を使用し、200mm×250mm(±2mm)の寸法の試料を切り取る。試料の重量を測定し、20倍して1平米あたりの重さを算出し、目付けとする。
(厚み)
厚みは、自動厚み測定器(KES−G5 ハンディ圧縮計測プログラム)を用い、荷重:10gf/cm2、及び加圧面積:2cm2の条件下で自動測定する。
本発明は、パンツタイプ使い捨ておむつ全般に適用できるものである。
11…液不透過性シート、12…外装体、12A…サイドシール部、12H…第2シート材、12S…第1シート材、12r…折り返し部分、200…内装体、30…表面シート、40…中間シート、50…吸収要素、56…吸収体、58…包装シート、60…立体ギャザー、62…ギャザーシート、70…シート接合部、71…接着剤、80…襞、21…内側層、22…外側層、F…前身頃、B…後身頃、WO…ウエスト開口部、LO…脚開口部、T…胴周り部、U…ウエスト下部、W…ウエスト縁部、L…中間部、17…ウエスト縁部弾性伸縮部材、15…ウエスト下部弾性伸縮部材、16…中間部弾性伸縮部材、25…無接合・無弾性伸縮部材領域、90…後処理テープ。

Claims (13)

  1. 前身頃及び後身頃を構成する外装体と、この外装体の内面に固定された、吸収体を含む内装体とを備え、
    前身頃における外装体の両側部と後身頃における外装体の両側部とがそれぞれ接合されてサイドシール部が形成されることにより、胴周り部が環状に形成されるとともに、ウエスト開口部及び左右一対の脚開口部が形成され、
    前記外装体の少なくともウエスト縁部は、おむつ外面をなす第1シート材と、この第1シート材の内面に対向する第2シート材と、幅方向に沿ってかつ互いに間隔を空けて設けられた複数本の細長状のウエスト縁部弾性伸縮部材とを備えている、パンツタイプ使い捨ておむつにおいて、
    前記前身頃における外装体のウエスト縁部では、前記第2シート材がウエスト開口部側の端部まで延在され、前記第1シート材が前記ウエスト開口部の縁で前記第2シート材の内側に折り返され、前記第2シート材の内外いずれか一方側における第1シート材と第2シート材との間に前記ウエスト縁部弾性伸縮部材が挟まれており、
    前記後身頃における外装体のウエスト縁部では、前記第2シート材が前記前身頃の第2シート材の前端よりも下方の位置までしか延在されておらず、前記第1シート材が前記ウエスト開口部の縁で内側に折り返され、前記第2シート材よりも前記ウエスト開口部側における前記第1シート材の間に前記ウエスト縁部弾性伸縮部材の少なくとも一部が挟まれている、
    ことを特徴とするパンツタイプ使い捨ておむつ。
  2. 前記前身頃の外装体のウエスト縁部では、前記第1シート材における前記第2シート材の内側に折り返された折り返し部分が、連続的なパターンで塗布された接着剤により前記第2シート材の外面に接着されている、請求項1記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  3. 前記後身頃の外装体の外面に、使用後に丸めて固定するための後処理テープが設けられており、前記後身頃の外装体の第2シート材は、前記後処理テープよりもウエスト開口部側まで延在されている、請求項1又は2に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  4. 前記後身頃の外装体における前記第2シート材の後端が、最も下方のウエスト縁部弾性伸縮部材より下方に位置している、請求項1〜3のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  5. 前記第1シート材及び第2シート材の少なくとも一方が、ポリプロピレン若しくはそのコポリマーの繊維、又はポリプロピレンを芯成分にした芯鞘繊維を構成繊維とするスパンボンド不織布である、請求項1〜4のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  6. 前記第1シート材及び第2シート材の少なくとも一方により形成された、前記ウエスト縁部弾性伸縮部材の内側に面する内側層及び前記ウエスト縁部弾性伸縮部材の外側に面する外側層を有しており、
    前記内側層及び外側層が、幅方向に間欠的に配された、幅方向と交差する方向に連続する接着剤又は溶着加工により接合されて、シート接合部が形成されており、
    前記ウエスト縁部弾性伸縮部材が、前記シート接合部と交差する位置で前記内側層及び外側層の少なくとも一方に固定されており、
    前記ウエスト縁部弾性伸縮部材の収縮に伴い前記内側層及び外側層が収縮することにより、前記内側層及び外側層におけるシート接合部間に位置する部分が互いに反対向きに膨らんでそれぞれ襞が形成されており、
    前記外装体のウエスト縁部におけるウエスト開口部側の端部に、前記シート接合部及び前記ウエスト縁部弾性伸縮部材を有さず、かつ縦方向範囲が最もウエスト開口部側に位置するウエスト縁部弾性伸縮部材とこれに隣接するウエスト縁部弾性伸縮部材との間隔よりも広い、無接合・無弾性伸縮部材領域を備えた、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  7. 前記ウエスト開口部の縁から前記シート接合部のウエスト開口部側の先端までの距離が3〜15mmであり、前記ウエスト開口部の縁から前記最もウエスト開口部側に位置するウエスト縁部弾性伸縮部材までの距離が5〜20mmである、請求項6記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  8. 前記シート接合部は前記接着剤により形成されており、
    前記シート接合部と前記ウエスト縁部弾性伸縮部材とが交差する部分のうち、前記ウエスト縁部弾性伸縮部材の内側層側及び外側層側で前記接着剤が幅方向と交差する方向に連続されることにより、前記ウエスト縁部弾性伸縮部材が前記接着剤により前記内側層及び外側層に固定されている、
    請求項6又は7記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  9. 各シート接合部の幅方向の寸法が0.5〜4mmであり、隣り合うシート接合部の幅方向の間隔が4〜8mmである、請求項6〜8のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  10. 隣り合う前記ウエスト縁部弾性伸縮部材の間隔が10mm以下である、請求項1〜9のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  11. 前記内側層及び外側層はそれぞれ、厚み0.1〜1mm、目付10〜20g/m2の不織布である、請求項1〜10のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  12. 前記ウエスト縁部を幅方向に完全に展開した状態における前記ウエスト縁部弾性伸縮部材の伸長率が200〜350%である、請求項1〜11のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
  13. 前記内側層及び外側層は、前記幅方向の剛軟度が前記幅方向と直交する方向の剛軟度よりも高い不織布である、請求項1〜12のいずれか1項に記載のパンツタイプ使い捨ておむつ。
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