JP4552660B2 - 圧縮着火内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、パイロット噴射を行う圧縮着火内燃機関に関する。
圧縮着火内燃機関(以下、「内燃機関」ともいう。)において、従来から、圧縮行程中期に総噴射量の一部の燃料を初段噴射として噴射するパイロット噴射に関する技術は知られている。パイロット噴射によって噴射された燃料が着火されることで、主噴射燃料の着火時における燃焼室内の熱発生率の変動が小さくなり、燃焼騒音を低減させることが可能となる。
しかし、パイロット噴射と主噴射との関係から燃焼室内で酸欠状態が発生し、煤の発生が顕著となる場合がある。そこで、圧縮行程中期にパイロット噴射を行い、且つ燃焼室内の限定された領域内で蒸発拡散させ、希薄な均一予混合気を生成し、圧縮行程上死点付近で自己着火させ、更に該上死点付近で主噴射を行う技術が公開されている(例えば、特許文献1を参照。)。この技術によると、NOxや煤の発生を抑制し得るとともに、燃焼騒音の低下を図ることも可能となる。
特開平10−252476号公報 特開平10−184487号公報 特開2001−248483号公報 特開2001−254645号公報
内燃機関でパイロット噴射を行うと燃焼騒音は低減されるが、却ってスモークの発生量が増加する問題点がある。これは、パイロット噴射に伴う主噴射燃料の着火遅れ時間の短縮化により、燃焼室内での空気と燃料との混合が十分に行われない状態で、燃料が自己着火するからである。また、パイロット噴射においては、噴射燃料が圧縮行程上死点よりも早い時期に燃焼するため、内燃機関のサイクル効率が低下し、燃費が悪化する問題点がある。
本発明では、上記した問題に鑑み、パイロット噴射を行う圧縮着火内燃機関において、パイロット噴射による燃焼騒音の低減を図りながら、該パイロット噴射に伴う問題点の改善を図ることを目的とする。
本発明は、上記した課題を解決するために、先ず、パイロット噴射によって燃焼室内に形成された噴霧と、主噴射によって噴射された燃料との距離関係、即ち燃焼室に生じる噴霧の濃淡に着目した。スモークの発生量が増加するのは、燃焼室内において燃料と空気とが十分に混合しない状態で自己着火が生じた場合であるから、濃い噴霧の発生を可及的に回避すればよい。
そこで、本発明は、圧縮行程上死点近傍の時期における燃焼室内への燃料噴射である主噴射より早い時期に、該主噴射の燃料量より少ない燃料量の噴射であるパイロット噴射を行う圧縮着火内燃機関において、前記燃焼室の一部は、ピストン頂部に設けられたキャビティであって、所定軸に対して軸対称の断面を有する軸対称キャビティによって形成され、前記所定軸上の位置を略中心として前記燃焼室内に放射状若しくは扇状に燃料を噴射する第一燃料噴射弁と、シリンダーの内壁面に沿って該燃焼室におけるスワールの順方向に
燃料を噴射する第二燃料噴射弁と、を備え、前記パイロット噴射として前記主噴射より早い時期に第一パイロット噴射と第二パイロット噴射の二回の噴射が順に行われ、該第一パイロット噴射は前記第一燃料噴射弁から行われ、該第二パイロット噴射は前記第二燃料噴射弁から行われるとともに、該主噴射は該第一燃料噴射弁から行われる。
上記の内燃機関では、その燃焼室が軸対称キャビティとその他シリンダヘッドの内壁面等で構成される。この軸対称キャビティはピストン側に設けられたキャビティであり、パイロット噴射による噴射燃料は、概ねこの軸対称キャビティ内に収まるように噴射され、燃焼室内に噴霧を形成する。そして、噴射された燃料が燃焼室内により効率的に拡散すべく、軸対称キャビティの形状は、所定軸に対して軸対称となる断面を有している。
このような燃焼室を有する内燃機関に、第一燃料噴射弁と第二燃料噴射弁の二つの燃料噴射弁が備えられており、それぞれの機能は異なっている。先ず、第一燃料噴射弁の機能は、主に上記の軸対称キャビティで形成される燃焼室内に燃料を効率的に拡散させるために、燃料を放射状若しくは扇状に噴射することである。これによって、噴射からの時間経過とともに、噴射燃料は所定軸から離れた位置に噴霧を、環状に若しくは扇状に形成する。
一方で、第二燃料噴射弁の機能は、燃料を燃焼室内に広く拡散させるのではなく、燃焼室内の特定の方向に燃料を流すことである。この特定の方向は、シリンダー内に発生するスワールの流れ方向(順方向)である。逆方向とすると、噴射燃料はスワールに載らずに、乱れて燃焼室内に拡散する。このスワールはシリンダーの内壁面に沿ってより強く発生するため、第二燃料噴射弁から噴射された燃料は、シリンダー内のスワールに載って、シリンダー内壁面に沿って噴霧を形成する。
ここで、上記の内燃機関においては、パイロット噴射が行われるが、その回数は一回ではなく二回に分けて行われる。先ず、第一パイロット噴射は、上記の第一燃料噴射弁から行われ、第二パイロット噴射は、上記の第二燃料噴射弁から行われる。当然に、最後のパイロット噴射であっても、主噴射より早い時期に行われる燃料噴射である。このように、パイロット噴射の順番によって、燃料噴射を行う燃料噴射弁を違えたのは、上述した各燃料噴射弁の機能によってパイロット噴射で燃焼室内に形成される噴霧と、主噴射によって噴射される燃料との距離関係に依る。
即ち、第一パイロット噴射によって、所定軸上の位置から燃料を軸対称キャビティ内に噴射することで、該所定軸より遠方に環状、もしくは扇状に噴霧が形成される。その後、第二パイロット噴射によって、スワールの順方向にパイロット噴射が行われると、第一パイロット噴射によって形成された噴霧に、第二パイロット噴射によって形成された噴霧が重なり合うようになる。その結果、二つのパイロット噴射によって燃焼室内に形成された噴霧は、第一燃料噴射弁が設けられた所定軸近傍から一定の距離分離れている。
この結果、二つのパイロット噴射によって、燃焼室の所定軸から一定の距離分離れた部位に高温領域を形成することが可能となる。この状態で、所定軸状の近傍位置から燃料を噴射する第一燃料噴射弁によって主噴射を行うと、主噴射の燃料は、空気との混合がより進んでいる噴射燃料の先端が先ず高温領域に曝されて、該先端から燃焼が開始される。即ち、主噴射の燃料において、空気との混合がそれ程進んでいない噴射部位(所定軸)近傍よりも先端部位の燃料が先に着火することで、スモークの発生量を抑制することが可能となる。また、パイロット燃焼を行うことで、燃焼騒音の低減を図ることも可能となっている。
ここで、上記の圧縮着火内燃機関において、前記圧縮着火内燃機関の機関回転速度が基
準回転速度より高くなるに従い、前記第一パイロット噴射および前記第二パイロット噴射の燃料噴射時期は進角側に移行され、および/または、該機関回転速度が該基準回転速度より低くなるに従い、該第一パイロット噴射および該第二パイロット噴射の燃料噴射時期は遅角側に移行されるようにしてもよい。
内燃機関の機関回転速度が変動する場合、主噴射時期を基準とすると、実質的に第一パイロット噴射と第二パイロット噴射によって噴射された燃料が燃焼室内に形成する噴霧の状態が変動する。即ち、第一燃料噴射弁からの燃料の拡散状態、第二燃料噴射弁からの燃料のスワールによる拡散状態、そして第二パイロット噴射と主噴射との間の時間間隔は、機関回転速度によって変動する。そこで、これらの変動を加味して、上記のように、燃料と空気との混合が進んでいる主噴射の燃料の先端部分が先ず着火すべく、第一パイロット噴射と第二パイロット噴射の時期が調整される。また、内燃機関の機関回転速度に応じて、燃焼室での噴霧形成がより好適な状態となるように、第一パイロット噴射と第二パイロット噴射との噴射間隔を変動させても良い。
次に、本発明は、上記した課題を解決するために、圧縮行程上死点近傍の時期における燃焼室内への燃料噴射である主噴射より早い時期に、該主噴射の燃料量より少ない燃料量の噴射であるパイロット噴射を行う圧縮着火内燃機関において、前記燃焼室の一部は、ピストン頂部に設けられたキャビティであって、所定断面においてキャビティ深さが最深部から最浅部まで徐々に変化する深さ除変型キャビティによって形成され、前記最深部の略上方から該最深部に向かって燃料を噴射する第一燃料噴射弁と、前記最浅部の近傍から該最深部に向かって燃料を噴射する第二燃料噴射弁と、を備え、前記パイロット噴射として前記主噴射より早い時期に第一パイロット噴射と第二パイロット噴射の二回の噴射が順に行われ、該第一パイロット噴射および該第二パイロット噴射は前記第一燃料噴射弁から行われ、該主噴射は該第二燃料噴射弁から行われる。
上記の内燃機関では、その燃焼室が深さ除変型キャビティとその他シリンダヘッドの内壁面等で構成される。この深さ除変型キャビティはピストン側に設けられたキャビティであり、パイロット噴射による噴射燃料は、概ねこの深さ除変型キャビティ内に収まるように噴射され、燃焼室内に噴霧を形成する。そして、この深さ除変型キャビティの特徴は、所定断面においてキャビティの深さが最浅部から最深部まで徐々に変化する箇所を有している点であり、その除変箇所を利用して、燃料の燃焼を行う点である。
このような燃焼室を有する内燃機関に、第一燃料噴射弁と第二燃料噴射弁の二つの燃料噴射弁が備えられており、それぞれの機能は異なっている。先ず、第一燃料噴射弁の機能は、深さ除変型キャビティの最深部の略上方から該最深部に向かって燃料を噴射することである。ここでいう略上方とは、深さ除変型キャビティが設けられたピストンとは燃焼室を挟んで反対側という意味で、一般にシリンダヘッド側が該当する。これによって噴射された燃料は、深さ除変型キャビティの最深部近傍に噴霧を形成する。
一方で、第二燃料噴射弁の機能は、深さ除変型キャビティの除変箇所を噴射燃料が沿うように、最浅部から最深部の方に向けて、燃料を噴射することである。これによって、深さ除変型キャビティの除変箇所を通過しながら、噴霧が最深部に向かって流れていく。
ここで、上記の内燃機関においては、パイロット噴射が行われるが、その回数は一回ではなく二回に分けて行われる。そして、第一パイロット噴射と第二パイロット噴射はともに、上記の第一燃料噴射弁から行われる。当然に、最後のパイロット噴射であっても、主噴射より早い時期に行われる燃料噴射である。その結果、パイロット噴射による噴霧は、深さ除変型キャビティの最深部を中心としてその周辺に形成される。そして、第二パイロット噴射後、第二燃料噴射弁から主噴射が行われる。このように、パイロット噴射と主噴
射とで燃料噴射を行う燃料噴射弁を違えたのは、上述した各燃料噴射弁の機能によってパイロット噴射で燃焼室内に形成される噴霧と、主噴射によって噴射される燃料との距離関係に依る。
即ち、第一パイロット噴射および第二パイロット噴射によって、深さ除変型キャビティの最深部に燃料噴射することで、その周辺に噴霧を形成する。その結果、二つのパイロット噴射によって燃焼室内に形成された噴霧は、主噴射が行われる第二燃料噴射弁から一定の距離分、即ち深さ除変型キャビティの除変箇所に相当する距離分離れている。
この結果、二つのパイロット噴射によって、主噴射が行われる第二燃料噴射弁から一定の距離分離れた部位に高温領域を形成することが可能となる。この状態で、第二燃料噴射弁から燃料を主噴射すると、主噴射の燃料は、空気との混合がより進んでいる噴射燃料の先端が高温領域に曝されて、該先端から燃焼が開始される。即ち、主噴射の燃料において、空気との混合がそれ程進んでいない噴射部位近傍よりも先端部位の燃料が先に着火することで、スモークの発生量を抑制することが可能となる。また、パイロット燃焼を行うことで、燃焼騒音の低減を図ることも可能となっている。
ここで、上記の圧縮着火内燃機関において、前記最深部は前記深さ除変型キャビティのピストン側部近傍に位置し、前記最浅部はピストンの中心軸を挟んで該最深部と反対側のピストン側部近傍に位置するようにしてもよい。即ち、ピストン頂部の空間を有効的に広く利用して深さ除変型キャビティの形状、寸法を決定することで、主噴射の燃料の着火する時期において燃料と空気との混合が十分に行われ、スモークの発生を可及的に抑制することが可能となる。
また、上記の圧縮着火内燃機関において、前記第二燃料噴射弁は、前記深さ除変型キャビティの形状に応じたスリット状の噴孔を有する燃料噴射弁であってもよい。即ち、該噴孔の形状が、深さ除変型キャビティの除変箇所に沿って燃料を噴射するのに好適なスリット形状であれば、比較的低い噴射圧で、燃料の拡散と燃料の微粒化を達成でき、スモークの発生をより効率的に抑制できる。
ここで、上述までの圧縮着火内燃機関において、所定条件下の前記圧縮着火内燃機関の運転状態において、前記第一パイロット噴射および前記第二パイロット噴射における総燃料噴射量は、該運転状態での仮の単一のパイロット噴射が行われる場合の仮想燃料噴射量より少なくなるようにしてもよい。即ち、内燃機関において、パイロット噴射を二回に分けて行う場合、一回のパイロット噴射を行う場合よりパイロット噴射のための総燃料噴射量を少なくしても、パイロット噴射による燃焼騒音の低減は同様に図ることが可能であり、且つ、燃料消費量を低減することが可能となる。尚、ここでいう所定条件とは、パイロット噴射を二回に分ける場合と一回で行う場合とで、燃料噴射量を比較するために内燃機関の運転状態を同一と仮定した場合の条件をいう。
また、上記のパイロット噴射における総燃料噴射量の調整については、上述までの内燃機関のような第一燃料噴射弁および第二燃料噴射弁が設けられる場合に限られず、二回のパイロット噴射が行われる場合には適用し得る。即ち、圧縮行程上死点近傍の時期における燃焼室内への燃料噴射である主噴射より早い時期に、該主噴射の燃料量より少ない燃料量の噴射であるパイロット噴射を行う圧縮着火内燃機関において、前記パイロット噴射として前記主噴射より早い時期に第一パイロット噴射と第二パイロット噴射の二回の噴射が行われ、所定条件下の前記圧縮着火内燃機関の運転状態において、前記第一パイロット噴射および前記第二パイロット噴射における総燃料噴射量は、該運転状態での仮の単一のパイロット噴射が行われる場合の仮想燃料噴射量より少なくする。
このようにすることで、パイロット噴射による燃焼騒音の低減は同様に図ることが可能であり、且つ、燃料消費量を低減することが可能となる。
また、前記仮想燃料噴射量は、記第一パイロット噴射および前記第二パイロット噴射における総燃料噴射量の半分以下の量であってもよい。このような場合でも、パイロット噴射による燃焼騒音の低減は同様に図ることが可能であり、且つ、燃料消費量を低減することが可能となり得る。
パイロット噴射を行う圧縮着火内燃機関において、パイロット噴射による燃焼騒音の低減を図りながら、該パイロット噴射に伴う問題点の改善を図ることが可能となる。
ここで、本発明に係る圧縮着火内燃機関の実施の形態について図面に基づいて説明する。
図1は、本発明が適用される圧縮着火内燃機関(以下、単に「内燃機関」という)1およびその制御系統の概略構成を表すブロック図である。内燃機関1は、気筒2内の燃焼室14に直接燃料を噴射することが可能な第一燃料噴射弁3と第二燃料噴射弁9とを備えている。燃焼室14は、主に、図示しないシリンダヘッド、気筒2の内壁面、キャビティ14aによって区画される空間である。このキャビティ14aは、ピストン4の頂部に設けられており、該キャビティの断面において中心軸L1に対して軸対称をなす窪み形状を有している。
そして、第一燃料噴射弁3はこの中心軸L1上に位置し、キャビティ14aに燃料が収まる範囲で、キャビティ14aに向かって放射状に燃料噴射を行う。また、第二燃料噴射弁9は、キャビティ14aに向かってではなく、気筒2の内壁面に沿うように燃料噴射を行う。このとき、第二燃料噴射弁9の噴射方向は、燃焼室14内に発生するスワールの順方向と同一の方向である。これにより、第二燃料噴射弁9から噴射された燃料は、燃焼室14内のスワールに載って、燃焼室14内に噴霧を形成する。
また、内燃機関1には吸気通路7が吸気ポート7aを介して燃焼室14に接続される。この吸気ポート7aは、いわゆるスワールポートであって、吸気にスワール方向の回転力を与える渦巻き部を有するポートである。更に、内燃機関1には排気通路8が排気ポートを介して、燃焼室14に接続される。ここで、吸気ポート7aと燃焼室14との境界には吸気弁5が、排気ポートと燃焼室14との境界には排気弁6が設けられている。そして、吸気通路7の上流側には、吸気通路7を流れて吸気ポート7aへ流入する吸気の流量を検出するエアフローメータ13が設けられている。
更に、内燃機関1には、排気ポート8から吸気ポート7につながる排気再循環通路11が設けられている。排気再循環通路11を介して、排気ポート8を流れる排気の一部がEGRガスとして、吸気通路7へと再循環される。また、排気再循環通路11には、該通路を流れるEGRガスを冷却するEGRクーラ12が設けられ、その下流側には排気再循環通路11を流れるEGRガスの流量を調整するEGR弁10が設けられている。
ここで、内燃機関1には、該内燃機関1を制御するための電子制御ユニット(以下、「ECU」という)20が併設されている。このECU20は、CPUの他、後述する各種の制御ルーチン及びマップを記憶するROM、RAM等を備えており、内燃機関1の運転条件や運転者の要求に応じて内燃機関1の運転状態等を制御するユニットである。ここで
、第一燃料噴射弁3、第二燃料噴射弁9およびEGR弁10は、ECU20からの制御信号によって開閉動作を行う。
更に、クランクポジションセンサ15とアクセル開度センサ16がECU20と電気的に接続されている。これにより、ECU20は内燃機関1の出力軸の回転角に応じた信号を受け取って内燃機関1の機関回転速度Ne等を算出し、またはアクセル開度に応じた信号を受け取って内燃機関1に要求される機関負荷Tq等を算出する。また、エアフローメータ13がECU20に電気的に接続されている。
次に、図2および図3に基づいて、内燃機関1において行われる燃料噴射、特にパイロット噴射について説明する。図2は、本発明に係る燃料噴射形態で、二つのパイロット噴射prej1、prej2(以下、「二段パイロット噴射」という。)後に主噴射mainjを行う形態であり、図3は、従来から実行されている燃料噴射形態であり、単一のパイロット噴射後に主噴射を行う形態である。ここで、主噴射とは、圧縮行程上死点近傍の時期に行われる燃料噴射である。また、パイロット噴射とは、主噴射より早い時期に行われる燃料噴射であって、主噴射の燃料噴射量より比較的少ない量の燃料を噴射するものである。
図2、3において、各(a)図は、燃焼室への燃料噴射の様子を表す図であり、横軸はクランクアングルを、縦軸は燃料の噴射量を示している。即ち、各(a)図における三角形は、各クランクアングルの時点において噴射された燃料量を概略的に示したものであり、括弧中の数字がその燃料噴射量を意味する。また、各(b)図は、燃焼室内での熱発生率の推移を表すグラフである。
本発明に係る内燃機関1の燃料噴射形態の特徴点を、従来の燃料噴射形態と比較しながら説明する。尚、図2および図3に示す燃料噴射が行われる際の、内燃機関1の運転状態(機関負荷と機関回転速度で決定される状態)は同一とする。本発明に係る燃料噴射形態においては、二段パイロット噴射が行われるとともに、第一パイロット噴射prej1および第二パイロット噴射prej2での総パイロット噴射量が、従来の単一パイロット噴射量の半分以下の噴射量となっている。即ち、本発明に係る二段パイロット噴射は、単に単一パイロット噴射を二つに分割をした噴射ではなく、噴射量も調整されている。
図2(b)と図3(b)とを比べても明確なように、二段パイロット噴射を行いながらも、総パイロット噴射量を減量しても、燃焼室における熱発生率の推移には大きな違いはない。換言すると、パイロット噴射による燃料が燃焼して圧縮行程上死点(TDC)近傍で燃焼室内の温度が一度上昇し、その後主噴射による燃料の燃焼時の熱発生率(温度上昇)を緩慢とすることで、燃焼騒音の低減を図ることが可能となるとともに、パイロット噴射に要する燃料量を低減することが可能となる。これは、二段パイロット噴射を行うことで、燃焼室内の温度をより効率的に上昇させることが可能となるからと考え得る。
更に、本発明に係る内燃機関1の燃料噴射形態の特徴点として、第一燃料噴射弁3および第二燃料噴射弁3からの燃料噴射が挙げられ、以下に図4、5、6に基づいて説明する。上述したように本発明に係る内燃機関1では、パイロット噴射が二段パイロット噴射で行われる。その一段目を第一パイロット噴射、二段目を第二パイロット噴射と称する。そして、第二パイロット噴射後、主噴射が行われる。
先ず、図4は、第一パイロット噴射の様子を表す図である。図4(a)は、燃焼室14近傍の横断面を示し、図4(b)は、燃焼室14の上方(シリンダヘッド側)からの俯瞰を示している。ここで、第一パイロット噴射は、第一燃料噴射弁3から行う。第一燃料噴射弁3からは、燃料が中心軸L1を中心として燃焼室14内に放射状に噴射される。尚、
該噴射燃料は、概ねキャビティ14aに収まるべきタイミングで、第一燃料噴射弁3から噴射される。具体的には、図2に示すように、TDC前40度(クランクアングル)のタイミングである。結果として、この第一パイロット噴射からの噴射燃料はキャビティ14aの形状に従って、その開口部周辺に噴霧を形成する。
次に、図5は、第二パイロット噴射の様子を表す図である。図5(a)は、燃焼室14近傍の横断面を示し、図5(b)は、燃焼室14の上方(シリンダヘッド側)からの俯瞰を示している。ここで、第二パイロット噴射は、第二燃料噴射弁9から行う。噴射タイミングは、図2に示すようにTDC前22度(クランクアングル)のタイミングである。また、第二燃料噴射弁9からの燃料噴射は、上述したように燃焼室14内に発生するスワールの順方向に沿って行われる。図5(b)中の黒色の矢印が燃焼室14内のスワール方向を示している。また、キャビティ14aの開口部周辺にリング状に留まる燃料噴霧(図中、斜線で示されている)は、第一パイロット噴射によるものである。これに加えて、第二パイロット噴射による噴射が、図5(b)に示すように行われる。
第二パイロット噴射での燃料はスワールに載って、気筒2の内壁面に沿って旋回する。そのため、第一パイロット噴射によって形成されたリング状の噴霧に更に燃料噴霧が加算される結果となる。換言すると、第二パイロット噴射が終了した時点で、第一燃料噴射弁3が設けられている中心軸L1の近傍には燃料噴霧は形成されておらず、中心軸L1から一定の距離分離れた箇所、即ちキャビティ14aの開口部周辺に燃料噴霧が形成されている。
次に、図6は、主噴射の様子を表す図である。図6(a)は、燃焼室14近傍の横断面を示し、図6(b)は、燃焼室14の上方(シリンダヘッド側)からの俯瞰を示している。ここで、主噴射は、第一燃料噴射弁3から行う。主噴射における燃料の噴射態様は第一パイロット噴射と同様であるが、その燃料噴射量は第一パイロット噴射量および第二パイロット噴射量の総量よりも多い。また主噴射のタイミングは、図2に示すようにTDC後4度(クランクアングル)のタイミングである。
図6(b)に示すように主噴射による燃料噴霧は、キャビティ14aの開口部周辺に留まっているパイロット噴射による燃料噴霧に向かって噴射される。ここで、パイロット噴射による噴霧は、図2(b)に示すようにピストン4の圧縮動作によって温度が上昇し、自己着火を起こしている。その結果、該噴霧近傍の温度は比較的高温の状態となっている。従って、主噴射による燃料噴霧が、該高温となった部位に曝されることで着火する。このとき、主噴射による燃料噴霧の先端から着火が行われる結果となり、且つ、その先端部においては、噴射位置(中心軸L1近傍)と着火位置(キャビティ14aの開口部周辺)とは比較的距離があるため、燃料と空気との混合が比較的進んでいる部位である。従って、主噴射による燃料噴霧の燃焼においては、スモークの発生が可及的に抑制され得る。
即ち、本発明に係る内燃機関1での燃料噴射においては、二段パイロット噴射によって燃焼室14内に形成された噴霧と、主噴射によって噴射された燃料との距離関係を調整することで、主噴射による燃料と空気との混合が進んでいない状態での着火を回避し、以てスモークの発生が抑制され得る。
ここで、内燃機関1において行われる燃料噴射の制御(以下、「燃料噴射制御」という。)について、図7に示すフローチャート基づいて説明する。尚、本実施例における燃料噴射制御は、ECU20によって一定のサイクルで繰り返し実行されるルーチンである。
S101では、内燃機関1の運転状態が属する負荷領域が検出される。具体的には、アクセル開度センサ16からの信号に基づく機関負荷と、クランクポジションセンサ15か
らの信号に基づく機関回転速度とから決定される運転状態が、図8に示す低負荷領域R1、中負荷領域R2、高負荷領域R3の何れに属するかが決定される。S101の処理が終了すると、S102へ進む。
S102では、S101で決定された負荷領域に基づいて内燃機関1で行うパイロット噴射回数が決定される。具体的には、内燃機関1の運転状態が低負荷領域R1に属するときは、上述したように二段パイロット噴射を行い、中負荷領域R2に属するときは従来の単一パイロット噴射を行い、高負荷領域R3に属するときはパイロット噴射を行う。これは、内燃機関1の機関負荷や機関回転速度が上昇するに従い、燃焼室内での噴霧形成に確保し得る時間が実質的に短くなること等に起因する。従って、比較的長い噴霧形成時間を確保し得る低負荷領域R1においては二段パイロット噴射を行って燃焼騒音の抑制を図り、負荷領域が高レベルになるに従いパイロット噴射の回数を減らすことで燃料消費量の抑制等を図る。尚、何れの領域に属する場合でも、主噴射は行われる。S102の処理が終了すると、S103へ進む。
S103では、内燃機関1の機関回転速度をクランクポジションセンサ15からの信号に基づいて検出する。S103の処理が終了すると、S104へ進む。
S104では、S103で検出された機関回転速度に基づいて、パイロット噴射時期が決定される。その一例として、図9には、二段パイロット噴射が行われる際、即ち内燃機関1の運転状態が低負荷領域R1に属する際の、各パイロット噴射の噴射時期の様子が示されている。図9中の点線で示されるパイロット噴射は、図2に示すパイロット噴射に対応する。
図9に示す状態は、S103で検出された機関回転速度が、図2に示すパイロット噴射が行われるときの内燃機関1の機関回転速度(以下、「基準回転速度」という。)より高い場合の、燃料噴射の状態である。S103で検出された機関回転速度が基準回転速度より高い場合は、パイロット噴射によって燃焼室14内で噴霧を形成する時間が実質的に短くなる。特に、第一パイロット噴射prej1による燃料噴霧を、キャビティ14aの開口部周辺に形成するための時間が短くなると、パイロット噴射の燃料噴霧が第一燃料噴射弁3のより近くに形成されるため、主噴射による噴射燃料が、酸素との混合が低い状態で高温部に曝されることになり、スモークの発生量が増加する。そこで、図9に示すように、このような場合、パイロット噴射時期を進角側に移行することで、噴霧形成のための時間を確保する。逆に、S103で検出された機関回転速度が基準回転速度より低い場合は、パイロット噴射時期を遅角側に移行することで、噴霧が拡散しすぎることを防止する。また、第一パイロット噴射prej1と第二パイロット噴射prej2との噴射間隔も、パイロット噴射による噴霧形成を鑑みて、好適な状態になるべく、適宜変更しても良い。
尚、パイロット噴射が単一の場合も、同様に内燃機関1の機関回転速度に応じてパイロット噴射時期を調整する。S104の処理が終了すると、S105へ進む。
S105では、内燃機関1の運転状態が低負荷領域R1に属するときは、上述した第一パイロット噴射prej1と第二パイロット噴射prej2の二段パイロット噴射を行い、内燃機関1の運転状態が中負荷領域R2に属するときは、図3に示す単一パイロット噴射を行い、内燃機関1の運転状態が高負荷領域R3に属するときは、パイロット噴射を行わない。S105の処理が終了すると、S106へ進み、主噴射を行い、本制御を終了する。
本制御によると、二段パイロット噴射を行うとき、パイロット噴射に要する燃料量を低減しながらも燃焼騒音を低減することが可能となる。更に、上述した第一パイロット噴射
prej1と第二パイロット噴射prej2の噴霧形成によって、スモークの発生量を可及的に抑制することが可能となる。
二段パイロット噴射を行う場合にスモーク発生量を抑制する燃料噴射を行う内燃機関(圧縮着火内燃機関)の第二の実施例について説明する。該内燃機関について、図10から図13において、その構成要素は概ね同一であり、異なる構成要素のみ上述までの図面における参照番号と異なる参照番号を付して、以下にその説明を行う。
本実施例に係る内燃機関1においては、ピストン4の頂部には、キャビティ深さが徐々に変化する深さ除変型キャビティ(以下、単に「キャビティ」という。)14bが設けられている。このキャビティ14bは、ピストンの直径を含む断面において、図面の左側のキャビティ深さが最も浅く、右側に進むに従いキャビティ深さが深くなる。そして、このキャビティ深さが最も浅くなる部位を最浅部24a、キャビティ深さが最も深くなる部位を最深部24bと称する。即ち、キャビティ14bにおいては、最浅部24aと最深部24bとがピストン4の中心軸を挟んで反対側に位置する。
そして、本実施例に係る内燃機関1には、燃料噴射を行う二つの燃料噴射弁である第一燃料噴射弁3b、第二燃料噴射弁9bが設けられている。第一燃料噴射弁3bは、キャビティ14bの最深部の概ね上方のシリンダヘッド側に設けられている。そして、その燃料の噴射方向は、キャビティ14bの最深部24bである。また、第二燃料噴射弁9bは、最浅部24a寄りのシリンダヘッド側に設けられている。そして、その燃料の噴射方向は、キャビティ14bの最深部24b方向であって、燃料が複数の噴孔から噴射される。即ち、第二燃料噴射弁9bからの噴射燃料は、キャビティ深さの除変箇所に沿うように最浅部24aから最深部24bの方向に噴射される。
このように構成される内燃機関1において、二段パイロット噴射は次のように行われる。先ず、図10は、第一パイロット噴射の様子を表す図である。図10(a)は、燃焼室14近傍の横断面を示し、図10(b)は、燃焼室14の上方(シリンダヘッド側)からの俯瞰を示している。ここで、第一パイロット噴射は、第一燃料噴射弁3bから行う。第一燃料噴射弁3bからは、燃料が最深部に向かって放射状に噴射される。尚、該噴射燃料は、概ねキャビティ14bに収まるべきタイミングで、第一燃料噴射弁3bから噴射される。具体的には、図2に示すように、TDC前40度(クランクアングル)のタイミングである。結果として、この第一パイロット噴射からの噴射燃料はキャビティ14bの最深部24b周辺に噴霧を形成する。
次に、図11は、第二パイロット噴射の様子を表す図である。図11(a)は、燃焼室14近傍の横断面を示し、図11(b)は、燃焼室14の上方(シリンダヘッド側)からの俯瞰を示している。ここで、第二パイロット噴射は、第一燃料噴射弁3bから行う。噴射タイミングは、図2に示すようにTDC前22度(クランクアングル)のタイミングである。また、第一燃料噴射弁3bからの燃料噴射は、上述したように最深部24bに向かって行われる。また、キャビティ14bの最深部24b周辺に扇状に留まる燃料噴霧(図中、斜線で示されている)は、第一パイロット噴射によるものである。これに加えて、第二パイロット噴射による噴射が、図11(b)に示すように行われる。その結果、最深部24b周辺に扇状に形成される燃料噴霧の濃度が上昇する。
従って、第二パイロット噴射が終了した時点では、第二燃料噴射弁9bが設けられている箇所近傍には燃料噴霧は形成されておらず、第二燃料噴射弁9bから一定の距離分離れた箇所、即ちキャビティ14bのキャビティ深さの除変箇所の距離分離れた最深部24b周辺に燃料噴霧が形成されている。
次に、図12は、主噴射の様子を表す図である。図12(a)は、燃焼室14近傍の横断面を示し、図12(b)は、燃焼室14の上方(シリンダヘッド側)からの俯瞰を示している。ここで、主噴射は、第二燃料噴射弁9bから行う。尚、主噴射の燃料噴射量は第一パイロット噴射量および第二パイロット噴射量の総量よりも多い。また主噴射のタイミングは、図2に示すようにTDC後4度(クランクアングル)のタイミングである。
図12(b)に示すように主噴射による燃料噴霧は、最深部24b周辺に留まっているパイロット噴射による燃料噴霧に向かって噴射される。ここで、パイロット噴射による噴霧は、図2(b)に示すようにピストン4の圧縮動作によって温度が上昇し、自己着火を起こしている。その結果、該噴霧近傍の温度は比較的高温の状態となっている。従って、主噴射による燃料噴霧が、該高温となった部位に曝されることで着火する。このとき、主噴射による燃料噴霧の先端から着火が行われる結果となり、且つ、その先端部においては、噴射位置(最浅部24a周辺)と着火位置(最深部24b周辺)とは比較的距離があるため、燃料と空気との混合が比較的進んでいる部位である。従って、主噴射による燃料噴霧の燃焼においては、スモークの発生が可及的に抑制され得る。
即ち、本発明に係る内燃機関1での燃料噴射においては、二段パイロット噴射によって燃焼室14内に形成された噴霧と、主噴射によって噴射された燃料との距離関係を調整することで、主噴射による燃料の空気との混合が進んでいない状態での着火を回避し、以てスモークの発生が抑制され得る。尚、二段パイロット噴射における各パイロット噴射の燃料噴射量については、第一実施例における二段パイロット噴射と同様である。
また、第二燃料噴射弁9bの噴孔を、図13(a)に示す第二燃料噴射弁9cのスリット形状噴孔19のようにしてもよい。このスリット形状は、キャビティ14bのキャビティ深さの除変箇所を噴射燃料が沿って広がることを考慮して決定される。このようなスリット形状噴孔19を有する第二燃料噴射弁9cを利用することで、より低い噴射圧で、主噴射による噴射燃料の拡散化、微粒化を促進することが可能となるため、燃料と空気との混合が促進されスモークの抑制に寄与し得る。
本発明の実施例に係る圧縮着火内燃機関の概略構成を表す図である。 本発明の実施例に係る圧縮着火内燃機関において行われる燃料噴射の態様と、燃焼室内の熱発生率の推移を示す図である。 従来の圧縮着火内燃機関において行われる燃料噴射の態様と、燃焼室内の熱発生率の推移を示す図である。 本発明の第一実施例に係る圧縮着火内燃機関において行われる燃料噴射において、二段パイロット噴射のうちの第一パイロット噴射の様子を示す図である。 本発明の第一実施例に係る圧縮着火内燃機関において行われる燃料噴射において、二段パイロット噴射のうちの第二パイロット噴射の様子を示す図である。 本発明の第一実施例に係る圧縮着火内燃機関において行われる燃料噴射において、主噴射の様子を示す図である。 本発明の第一実施例に係る圧縮着火内燃機関において行われる燃料噴射制御に関するフローチャートである。 本発明の第一実施例に係る圧縮着火内燃機関において区分された負荷領域を示す図である。 図7に示す燃料噴射制御のフローにおいて、二段パイロット噴射の噴射時期の決定プロセスを示す図である。 本発明の第二実施例に係る圧縮着火内燃機関において行われる燃料噴射において、二段パイロット噴射のうちの第一パイロット噴射の様子を示す図である。 本発明の第二実施例に係る圧縮着火内燃機関において行われる燃料噴射において、二段パイロット噴射のうちの第二パイロット噴射の様子を示す図である。 本発明の第二実施例に係る圧縮着火内燃機関において行われる燃料噴射において、主噴射の様子を示す図である。 本発明の第二実施例に係る圧縮着火内燃機関において、第二燃料噴射弁の噴射孔をスリット形状にした燃料噴射弁を示す図である。
符号の説明
1・・・・圧縮着火内燃機関(内燃機関)
2・・・・気筒
3・・・・第一燃料噴射弁
3b・・・・第一燃料噴射弁
4・・・・ピストン
7a・・・・吸気ポート
9・・・・第二燃料噴射弁
9b・・・・第二燃料噴射弁
9c・・・・第二燃料噴射弁
14・・・・燃焼室
14a・・・・キャビティ
14b・・・・キャビティ
prej1・・・・第一パイロット噴射
prej2・・・・第二パイロット噴射
mainj・・・・主噴射
L1・・・・中心軸

Claims (8)

  1. 圧縮行程上死点近傍の時期における燃焼室内への燃料噴射である主噴射より早い時期に、該主噴射の燃料量より少ない燃料量の噴射であるパイロット噴射を行う圧縮着火内燃機関において、
    前記燃焼室の一部は、ピストン頂部に設けられたキャビティであって、所定軸に対して軸対称の断面を有する軸対称キャビティによって形成され、
    前記所定軸上の位置を略中心として前記燃焼室内に放射状若しくは扇状に燃料を噴射する第一燃料噴射弁と、シリンダーの内壁面に沿って該燃焼室におけるスワールの順方向に燃料を噴射する第二燃料噴射弁と、を備え、
    前記パイロット噴射として前記主噴射より早い時期に第一パイロット噴射と第二パイロット噴射の二回の噴射が順に行われ、該第一パイロット噴射は前記第一燃料噴射弁から行われ、該第二パイロット噴射は前記第二燃料噴射弁から行われるとともに、該主噴射は該第一燃料噴射弁から行われることを特徴とする圧縮着火内燃機関。
  2. 前記圧縮着火内燃機関の機関回転速度が基準回転速度より高くなるに従い、前記第一パイロット噴射および前記第二パイロット噴射の燃料噴射時期は進角側に移行され、および/または、該機関回転速度が該基準回転速度より低くなるに従い、該第一パイロット噴射および該第二パイロット噴射の燃料噴射時期は遅角側に移行されることを特徴とする請求項1に記載の圧縮着火内燃機関。
  3. 圧縮行程上死点近傍の時期における燃焼室内への燃料噴射である主噴射より早い時期に、該主噴射の燃料量より少ない燃料量の噴射であるパイロット噴射を行う圧縮着火内燃機関において、
    前記燃焼室の一部は、ピストン頂部に設けられたキャビティであって、所定断面においてキャビティ深さが最深部から最浅部まで徐々に変化する深さ除変型キャビティによって形成され、
    前記最深部の略上方から該最深部に向かって燃料を噴射する第一燃料噴射弁と、前記最浅部の近傍から該最深部に向かって燃料を噴射する第二燃料噴射弁と、を備え、
    前記パイロット噴射として前記主噴射より早い時期に第一パイロット噴射と第二パイロット噴射の二回の噴射が順に行われ、該第一パイロット噴射および該第二パイロット噴射は前記第一燃料噴射弁から行われ、該主噴射は該第二燃料噴射弁から行われることを特徴
    とする圧縮着火内燃機関。
  4. 前記最深部は前記深さ除変型キャビティのピストン側部近傍に位置し、前記最浅部はピストンの中心軸を挟んで該最深部と反対側のピストン側部近傍に位置することを特徴とする請求項3に記載の圧縮着火内燃機関。
  5. 前記第二燃料噴射弁は、前記深さ除変型キャビティの形状に応じたスリット状の噴孔を有する燃料噴射弁であることを特徴とする請求項3又は請求項4に記載の圧縮着火内燃機関。
  6. 所定条件下の前記圧縮着火内燃機関の運転状態において、前記第一パイロット噴射および前記第二パイロット噴射における総燃料噴射量は、該運転状態での仮の単一のパイロット噴射が行われる場合の仮想燃料噴射量より少ないことを特徴とする請求項1から請求項5の何れかに記載の圧縮着火内燃機関。
  7. 圧縮行程上死点近傍の時期における燃焼室内への燃料噴射である主噴射より早い時期に、該主噴射の燃料量より少ない燃料量の噴射であるパイロット噴射を行う圧縮着火内燃機関において、
    前記パイロット噴射として前記主噴射より早い時期に第一パイロット噴射と第二パイロット噴射の二回の噴射が行われ、
    所定条件下の前記圧縮着火内燃機関の運転状態において、前記第一パイロット噴射および前記第二パイロット噴射における総燃料噴射量は、該運転状態での仮の単一のパイロット噴射が行われる場合の仮想燃料噴射量より少ないことを特徴とする圧縮着火内燃機関。
  8. 前記第一パイロット噴射および前記第二パイロット噴射における総燃料噴射量は、前記仮想燃料噴射量の半分以下の量であることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の圧縮着火内燃機関。
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