JP4552564B2 - 薄型温度センサ及びその製造方法 - Google Patents

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本発明は、被対象物の温度を測定する薄型温度センサに関し、特に、フレーク型サーミスタを用いて被対象物の温度を測定する薄型温度センサに関する。
周囲の温度に応じて変化する抵抗値から周囲の温度を決定するサーミスタとして、従来、図7(a)〜(c)に示す構造のサーミスタが知られている。
図7(a)は、平板状のサーミスタであり、温度検出部3の上下に電極2a及び2bが設けられる構造のフレーク型サーミスタ1aである。
また、図7(b)は、直方体状のサーミスタであり、温度検出部3の両端に電極2a及び2bが設けられる構造のチップ型サーミスタ1bである。
また、図7(c)は、温度検出部3の上面の両端に電極2a及び2bが設けられる構造の対向電極型サーミスタ1cである。
いずれのサーミスタ1a〜1cにおいても、温度検出部3が検知する温度によって抵抗値が変化するため、その抵抗値の変化を電極2a及び2bを介して測定することにより、サーミスタ1a〜1cが設置される被対象物の温度を決定することができる。
上述した図7(a)〜(c)のサーミスタ1a〜1cのうち、図7(a)のフレーク型サーミスタ1aに関する技術として特許文献1(図5a参照)に開示されている温度検出センサが知られている。
この温度検出センサは、フレーク型サーミスタを、温度を測定する対象である被検知体上に設置することにより、被検知体の温度変化を迅速にフレーク型サーミスタが検出できるように構成されている。
しかし、フレーク型サーミスタの上部電極がワイヤーボンディングを介して、温度検出素子の外部と接続されているため、フレーク型サーミスタの下面からは温度が伝わり易いのに対して、フレーク型サーミスタの上面からは被検知体の温度が伝わりにくかった。
このため、サーミスタの熱の伝達が十分に行われず、熱応答性に対して問題があった。また、フレーク型サーミスタの上面電極の電気的な接合にワイヤーボンディングを使用しているため、ワイヤが切断する可能性があり、温度検出素子の強度についての信頼性に対しても問題があった。特に被検知体に凹凸があり、温度センサの感温部にフレキシブル性が要求される場合、上記の強度についての問題が大きかった。
特開2002−305102号公報
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、その目的は、フレーク型サーミスタの下面だけではなく、上面からも被対象物の熱を伝わりやすくすることにより、熱応答性に優れるとともに強度についての信頼性にも優れる薄型温度センサ及びその製造方法を提供することにある。
この発明は上記の課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、第1の電極端子及び第2の電極端子の間の抵抗値を検出することにより温度を測定する薄型温度センサにおいて、前記薄型温度センサの感温部に、フレーク型サーミスタ実装凹部及びスルーホールを有する絶縁性の基板と、前記フレーク型サーミスタ実装凹部の下部領域に形成され、前記第1の電極端子に電気的に接続される所定面積を有する下面電極部と、前記スルーホールの上部領域に形成される上面電極部と、前記スルーホールの下部領域に形成され、前記第2の電極端子に電気的に接続される所定面積を有する上面電極用集熱部と、前記フレーク型サーミスタ実装凹部内に埋め込まれ、下部電極が前記下面電極部に電気的に接続されるフレーク型サーミスタと、前記上面電極用集熱部と前記上面電極部、及び、前記上面電極部と前記フレーク型サーミスタの上部電極を電気的に接続する導電部とを有することを特徴とする薄型温度センサである。
また、請求項2に記載の発明は、前記下面電極部と前記第1の電極端子を電気的に接続する配線の幅、及び、前記上面電極用集熱部と前記第2の電極端子を電気的に接続する配線の幅が、前記第1の電極端子、及び、前記第2の電極端子の幅よりも狭いことを特徴とする請求項1に記載の薄型温度センサである。
また、請求項3に記載の発明は、前記導電部を覆って前記基板上に形成される絶縁性の断熱性樹脂部を更に有することを特徴とする請求項1又は2に記載の薄型温度センサである。
また、請求項4に記載の発明は、前記上面電極部と前記フレーク型サーミスタの上部電極を電気的に接続する前記導電部が、薄膜形成技術により形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれかの項に記載の薄型温度センサである。
また、請求項5に記載の発明は、前記フレーク型サーミスタの下部電極と、前記下面電極部がはんだ材を介して接続されることを特徴とする請求項1から4のいずれかの項に記載の薄型温度センサである。
また、請求項6に記載の発明は、前記フレーク型サーミスタの下部電極と、前記下面電極部が異方性導電性ペーストを介して接続されることを特徴とする請求項1から4のいずれかの項に記載の薄型温度センサである。
また、請求項7に記載の発明は、第1の電極端子及び第2の電極端子の間の抵抗値を検出することにより温度を測定する薄型温度センサの製造方法において、基板の一方の面に前記第1及び第2の電極端子、所定面積を有する下面電極部及び上面電極用集熱部、前記第1の電極端子と前記下面電極部を電気的に接続する第1の配線部、前記第2の電極端子と前記上面電極用集熱部を電気的に接続する第2の配線部を形成する工程と、前記基板の他方の面であって前記上面電極用集熱部の上部領域に上面電極部を形成する工程と、前記上面電極用集熱部と前記上面電極部の間にスルーホールを形成するとともに、前記上面電極用集熱部と前記上面電極部を電気的に接続する工程と、前記下面電極部の上部に前記フレーク型サーミスタ実装凹部を形成する工程と、前記フレーク型サーミスタ実装凹部に、フレーク型サーミスタの下部電極が前記下面電極部に電気的に接合されるようにフレーク型サーミスタを埋め込む工程と、前記上面電極用集熱部と前記上面電極部、及び、前記上面電極部と前記フレーク型サーミスタの上部電極を電気的に接続する導電部を形成する工程とを有することを特徴とする薄型温度センサの製造方法である。
請求項1に記載の発明では、下面電極部と上面電極用集熱部を所定面積を有するように形成するとともに、上面電極用集熱部が吸収した熱がフレーク型サーミスタの上部電極に伝わり易い構造とした。このため、被検知体の温度がフレーク型サーミスタの上面及び下面から効率よくフレーク型サーミスタに伝達することができ、薄型温度センサの熱に対する応答性を向上させることができる。
また、請求項2に記載の発明では、下面電極部と第1の電極端子を接続する配線の幅、及び、上面電極用集熱部と第2の電極端子を接続する配線の幅を、第1の電極端子、及び、第2の電極端子の幅よりも狭くした。このため、下面電極部や上面電極用集熱部が吸収した熱が配線から逃げるのを防止することができ、フレーク型サーミスタにより多くの熱を伝達することが可能となる。
また、請求項3に記載の発明では、導電部を覆って基板上に絶縁性の断熱性樹脂部を形成するようにした。このため、導電部を外部から電気的に絶縁することができるとともに、外部の衝撃からの保護、耐熱性、耐湿性、耐寒性等の信頼性の向上、及び、サーミスタに伝わった熱がサーミスタ上面から外気へ逃げるのを抑制し、熱に対する応答性を向上させることができる。
また、請求項4に記載の発明では、フレーク型サーミスタの上部電極と、上面電極部を薄膜形成技術を用いて電気的に接続するようにした。このため、基板上の導電部をより薄くすることができるようになり、薄型温度センサをより薄型化することが可能となる。
また、請求項5に記載の発明では、フレーク型サーミスタの下部電極と、下面電極とをはんだ材を介して接続するようにした。このため、フレーク型サーミスタの下部電極と、下面電極の電気的な接続を良好にすることができる。
また、請求項6に記載の発明では、フレーク型サーミスタの下部電極と、下面電極とを異方性導電性ペーストを介して接続するようにした。このため、フレーク型サーミスタの下部電極と下面電極の電気的な接続と、フレーク型サーミスタ実装凹部の絶縁性樹脂の充填が同時に行えるため、薄型温度センサの製造に要する労力やコストを低減することができる。
以下、図面を参照し、本発明の実施形態による薄型温度センサ10について説明する。
図2は、本発明の実施形態による薄型温度センサ10の構造を示す断面図である。
薄型温度センサ10は、基板4、絶縁層5a及び5b、下面電極パターン6、上面電極用集熱パターン7、上面電極パターン8、フレーク型サーミスタ実装凹部11、スルーホール12、フレーク型サーミスタ1aにより構成される。
以下に、図2に示した薄型温度センサ10の領域A1を拡大した断面図である図1を参照して、本実施形態による薄型温度センサ10の構造について説明する。
基板4には、直径x1のフレーク型サーミスタ実装凹部11、及び、直径x2のスルーホール12が基板4を貫通して形成されている。本実施形態では、フレーク型サーミスタ実装凹部11の直径x1が2.0(mm)であり、スルーホール12の直径x2が0.50(mm)である基板4を使用した。基板4の材質としては、ガラスエポキシやポリイミドを使用できる。
なお、本実施形態の薄型温度センサ10では、寸法x3を0.15(mm)とした。
基板4のフレーク型サーミスタ実装凹部11の下部領域には、所定面積を有する下面電極パターン6が形成されている。また、基板4のスルーホール12の下部領域には、所定面積を有する上面電極用集熱パターン7が形成されている。
なお、本実施形態では、下面電極パターン6の面積を、フレーク型サーミスタ実装凹部11の開口部の面積より大きくなるように形成した。また、上面電極用集熱パターン7の面積を、スルーホール12の開口部の面積より大きくなるように形成した。
本実施形態では、下面電極パターン6と上面電極用集熱パターン7を熱伝導性の良好なCu(銅)を用いて形成している。
基板4の下面には、下面電極パターン6、上面電極用集熱パターン7、配線21a及び21bを覆って絶縁膜5aが形成されており、薄型温度センサ10の外部からの衝撃から保護されるとともに電気的に絶縁される。また、基板4の上面の所定領域には、絶縁膜5bが形成されており、薄型温度センサ10の外部からの衝撃から保護される。絶縁膜5a及び5bとしては、ガラスエポキシやポリイミドが使用される。
下面電極パターン6上であって、基板4のフレーク型サーミスタ実装凹部11の内部には、フレーク型サーミスタ1aが埋め込まれている。フレーク型サーミスタ1aの下部電極2bと、下面電極パターン6は、電気的な接続が良好になるように、はんだ材15を介して接続されている。
また、フレーク型サーミスタ1aと、基板4のフレーク型サーミスタ実装凹部11との間に生じる隙間には、フレーク型サーミスタ1aを基板4内部に固定するとともに、フレーク型サーミスタ1aの温度検出部3に熱が伝わりやすくし、かつ、フレーク型サーミスタ1aの上部電極2aと下部電極2b間の絶縁をするように熱伝導性樹脂が充填されており、熱伝導部16を形成する。
一方、基板4上面のスルーホール12の開口部の周りには、Cuによる上面電極パターン8が形成されている。スルーホール12の内壁は、上面電極パターン8と上面電極用集熱パターン7が電気的に接続されるように銅メッキ9により覆われている。
フレーク型サーミスタ1aの上部電極2aと上面電極パターン8が電気的に接合されるように、導電性樹脂(例えば、Ag−エポキシ系)が塗布され、これと同時にスルーホール12の内部が導電性樹脂で充填されることにより、導電部18を形成する。
基板4上には、導電部18を覆って、発泡樹脂又は中空ガラスを添加した樹脂により断熱性樹脂部19が形成される。断熱性樹脂部19は熱伝導率が低いため、フレーク型サーミスタ1aに集熱された熱が、基板4の上面から逃げるのを防止することができる。また、断熱性樹脂部19を形成することにより、導電部18が外部から絶縁されるとともに、外部の衝撃から保護され、かつ、耐熱性、耐湿性、耐寒性等の信頼性が向上する。
図3(a)は、本実施形態による薄型温度センサ10の基板4の上面の構造を示した平面図である。また、図3(b)は、本実施形態による薄型温度センサ10の基板4下面の構造を示した平面図である。
図3(a)、(b)のスルーホール開口部11a、11bは、基板4を貫通するフレーク型サーミスタ実装凹部11を介して繋がっている。また、図3(a)、(b)のスルーホール開口部12a、12bは、基板4を貫通するスルーホール12を介して繋がっている。
フレーク型サーミスタ実装凹部11の内部には、前述したように、フレーク型サーミスタ1aが埋め込まれる。また、スルーホール12は、前述したように、導電性樹脂により充填されるとともに、スルーホール開口部11aとスルーホール開口部12aは、導電性樹脂により電気的に接続される。
下面電極パターン6と、上面電極用集熱パターン7は、図3(b)に示したように所定面積を有するように形成されており、基板4の下面から伝わる熱を、薄型温度センサ1aに効率よく集熱することができる。
電極端子20aは、配線21a、下面電極パターン6を介して、フレーク型サーミスタ1aの下部電極2bと接続される。一方、電極端子20bは、配線21b、上面電極集熱パターン7、銅メッキ9、上面電極パターン8、導電部18を介して、フレーク型サーミスタ1aの上部電極2aと接続されている。
よって、薄型温度センサ10の電極端子20aと電極端子20bの間の抵抗値を測定することにより、フレーク型サーミスタ1aが検知する温度に応じた抵抗値を測定することができる。
なお、本実施形態では、薄型温度センサ10の各部の寸法x4〜x8(図3(a))を、x4=2.0(mm)、x5=1.25(mm)、x6=2.0(mm)、x7=3.0(mm)、x8=25.0(mm)とした。
また、本実施形態では、図3(b)に示すように、上面電極集熱用パターン7と電極端子20bを接続する配線21b、及び、下面電極パターン6と電極端子20aを接続する配線21aの幅を、電極20b、20aの電極幅よりも狭く形成するようにした。配線21a及び21bの材質としては、熱伝導性の良好なCu(銅)を用いた。
上記のような構成にすることにより、上面電極集熱用パターン7や下面電極パターン6によって基板4の下面から集熱された熱が、配線21a、21bを介して薄型温度センサ10の外部に逃げるのを抑止することができる。よって、フレーク型サーミスタ1aにより多くの熱を伝えることができ、フレーク型サーミスタ1aの熱に対する感度を向上させることができる。
次に、本発明の実施形態による薄型温度センサ10の製造方法について説明する。
始めに、基板4の上面には上面電極パターン8が形成される。また、基板4の下面には下面電極パターン6、上面電極用集熱パターン7、配線21a及び21bが形成される。また、基板4の側面には電極端子20a及び20bが銅箔により形成される。
次に、基板4にフレーク型サーミスタ実装凹部11及びスルーホール12が形成され、スルーホール12の側面には銅メッキ9が形成される。
次に、基板4のフレーク型サーミスタ実装凹部11内であって下面電極パターン6上には、はんだ材15による層が形成される。はんだ材15の層の上には、フレーク型サーミスタ1aが設置され、下面電極パターン6とフレーク型サーミスタ1aの下部電極2bが、はんだ材15を介して電気的に接続される。
その後、フレーク型サーミスタ1aとフレーク型サーミスタ実装凹部11の間に生じている隙間に熱伝導性樹脂が充填された後、熱伝導性樹脂を加熱することにより硬化させる。
その後、基板4のスルーホール12の内部をフレーク型サーミスタ1aの上部電極2aと上面電極パターン8が電気的に接合するように、導電性樹脂(例えば、Ag−エポキシ系)が塗布され、これと同時にスルーホール12の内部が導電性樹脂で充填されることにより、導電部18を形成する。
なお、導電部18を形成すれば、上面電極パターン8や銅メッキ9を形成しなくても、フレーク型サーミスタ1aの上部電極2aと上面電極用集熱パターン7は電気的に接続される。しかし、それらを形成することにより、基板4の上面に形成される上面電極パターン8と、基板4の下面に形成される上面電極用集熱パターン7を、より確実に電気的に接続することができる。
最後に、導電部18を覆うように基板4上に、発泡樹脂又は中空ガラスを添加した樹脂により断熱性樹脂部19を形成する。
上述した薄型温度センサ10の製造方法は、基板4に一度に多数の薄型温度センサ10を製造し、ダイシング又は金型で打ち抜くことによって1つ1つの薄型温度センサ10ごとに切り分ける工程を設けることにより、一度に薄型温度センサ10を大量に生産することができる。
なお、上述した実施形態では、上面電極パターン8とフレーク型サーミスタ1aの上部電極2aを導電性樹脂を用いて電気的に接続する場合について説明したが、Ag(銀)、Au(金)などの材料を用いて、薄膜形成技術を使用して形成すれば、薄型温度センサ10の厚さを更に薄くすることが可能である。なお、薄膜形成技術としては、スパッタリングなどの薄膜プロセスを使用することができる。
また、上述した実施形態では、フレーク型サーミスタ実装凹部11における下面電極パターン6とフレーク型サーミスタ1aとの電気的な接続をはんだ材15により行う場合について説明したが、これに限定されるものではない。例えば、下面電極パターン6上であって、フレーク型サーミスタ実装凹部11内にACP(Anisotropic Conductive Paste:異方性導電性ペースト)を充填し、フレーク型サーミスタ実装凹部11の上部開口部からフレーク型サーミスタ1aをフレーク型サーミスタ実装凹部11に圧入する方法を用いることもできる。ACPは、圧力を加えた部分のみが導電性を有するようになるので、下面電極パターン6とフレーク型サーミスタ1aを電気的に接続することが可能である。このように、はんだ材15の代わりにACPを用いれば、フレーク型サーミスタ1aの下部電極2bと下面電極パターン6の電気的な接続と、フレーク型サーミスタ実装凹部11への絶縁性樹脂の充填が同時に行えるため、薄型温度センサ10の製造に要する労力やコストを低減することができる。
なお、上述した薄膜温度センサ10は、下面電極パターン6と上面電極用集熱パターン7が形成されているため、基板4の下面からの熱の吸収に優れている。
ただ、基板4の下面からだけではなく、基板4の上面から流入する熱に対する感度についても向上させたい場合には、基板4の上面に塗布する断熱性樹脂部19を、熱伝導性樹脂を用いて形成することにより、薄型温度センサ10の上面からの熱応答性についても向上させることができる。
なお、フレーク型サーミスタ実装凹部11の開口部の大きさをフレーク型サーミスタ1aが収まる大きさとするとともに、スルーホール12の開口部の大きさをフレーク型サーミスタ1aが収まらない大きさとなるように基板4にフレーク型サーミスタ実装凹部11とスルーホール12を形成することもできる。このような構造にすれば、フレーク型サーミスタ実装凹部11にフレーク型サーミスタ1aを振り込み実装することが可能なので、薄型温度センサ10を製造する際の労力やコストを削減することができる。
なお、本実施形態では、フレーク型サーミスタ実装凹部11を、図3のスルーホール開口部11a、11bで示したように円筒状のスルーホール構造としたが、フレーク型サーミスタ1aの下部電極2bが下面電極パターン6と接合可能な形状であれば、これに限定されるものではない。
例えば、図4(a)、(b)に示すように、スルーホール開口部11a及び11bの形状を矩形とし、フレーク型サーミスタ実装凹部11を直方体状のスルーホール構造とすることもできる。
また、図5(a)、(b)に示すように、大きさの異なる上面基板4aと下面基板4bによって基板4を構成するようにしてもよい。図5(a)、(b)では、下面電極パターン6上には上面基板4aが存在しない構造としているため、下面電極パターン6の上部の領域にフレーク型サーミスタ1aを配置することにより、上述した本発明の実施形態による薄型温度センサ10と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の実施形態による薄型温度センサ10を使用する場合の効果について図6を参照して説明する。
図6では、薄型温度センサ10を、温度を測定する被検知体30の上に密着させている。被検知体30は、例えば2次電池などである。薄型温度センサ10により2次電池の温度異常を検出することにより、2次電池を安定した状態で使用することができる。
被検知体30から発せられる熱t1は、薄型温度センサ10の絶縁層5aを介して、下面電極パターン6と上面電極用集熱パターン7に吸収される。下面電極パターン6と上面電極用集熱パターン7は、所定面積を有するように形成されているため、熱t1を効率よく吸収することができる。
下面電極パターン6に吸収された熱t1の一部は、はんだ材15、フレーク型サーミスタ1aの下部電極2bを介して温度検出部3に熱t2として伝達する。一方、上面電極用集熱パターン7に吸収された熱t1の一部は、導電部18に熱t3として流入する。
導電部18に流入した熱t3は、導電部18に沿って、フレーク型サーミスタ1aの上部電極2aに熱t4として伝達する。フレーク型サーミスタ1aの上部電極2aに到達した熱は、フレーク型サーミスタ1aの上面から、温度検出部3に熱t5として流入する。
従来のフレーク型サーミスタ1aを利用した温度センサでは、フレーク型サーミスタ1aの下部電極2b側から流入する熱は十分であったが、上部電極2a側から流入する熱の量が極めて小さかったため、温度センサの応答性に問題があった。
しかし、上述したように、本実施形態による薄型温度センサ10を使用すれば、フレーク型サーミスタ10の下部電極2b側からだけでなく、上部電極2a側からも温度検出部3に対して熱を効率よく伝達することができる。よって、フレーク型サーミスタ1aの熱に対する応答性を向上させることができる。
また、本実施形態による薄型温度センサ10は、厚さを0.01〜0.3(mm)と薄型に形成することができるため、2次電池などの円筒状の容器にも変形して密着させることができる。よって、薄型温度センサ10を使用すれば、被検知体30が平面部を有していなくても、被検知体30の温度を精度よく測定することができる。
また、下面電極パターン6や上面電極用集熱パターン7が吸収した熱が、熱伝導性のよい金属や樹脂を介して、フレーク型サーミスタ1aに接続されるため、薄型温度センサ10の熱に対する応答を高速化することができる。
以上、本発明の実施の形態について図面を参照して説明したが、具体的な構成についてはこれらの実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等が可能である。
この発明は、温度を測定する被対象物の形状が平面状ではないバッテリパックなどの温度を測定する際に利用することが可能である。
本発明の実施形態による薄型温度センサ10の構造を部分的に拡大した断面図である。 本実施形態による薄型温度センサ10の断面図である。 本実施形態による薄型温度センサ10の基板4の上下面の構造を示す平面図である。 薄型温度センサ10の基板4の他の構造を示す平面図である。 薄型温度センサ10の基板4a、4bの構造を示す平面図である。 本実施形態による薄型温度センサ10を使用した場合の効果を示す図である。 従来から知られているサーミスタ1a〜1cの構造を示す斜視図である。
符号の説明
1a・・・フレーク型サーミスタ
1b・・・チップ型サーミスタ
1c・・・対向電極型サーミスタ
2a、2b・・・電極
3・・・温度検出部
4・・・基板
5a、5b・・・絶縁層
6・・・下面電極パターン
7・・・上面電極用集熱パターン
8・・・上面電極パターン
9・・・銅メッキ
10・・・薄型温度センサ
11・・・フレーク型サーミスタ実装凹部
12・・・スルーホール
15・・・はんだ材
18・・・導電部
19・・・断熱性樹脂部
20a、20b・・・電極端子
21a、21b・・・配線
30・・・被検知体

Claims (7)

  1. 第1の電極端子及び第2の電極端子の間の抵抗値を検出することにより温度を測定する薄型温度センサにおいて、
    前記薄型温度センサの感温部に、
    フレーク型サーミスタ実装凹部及びスルーホールを有する絶縁性の基板と、
    前記フレーク型サーミスタ実装凹部の下部領域に形成され、前記第1の電極端子に電気的に接続される所定面積を有する下面電極部と、
    前記スルーホールの上部領域に形成される上面電極部と、
    前記スルーホールの下部領域に形成され、前記第2の電極端子に電気的に接続される所定面積を有する上面電極用集熱部と、
    前記フレーク型サーミスタ実装凹部内に埋め込まれ、下部電極が前記下面電極部に電気的に接続されるフレーク型サーミスタと、
    前記上面電極用集熱部と前記上面電極部、及び、前記上面電極部と前記フレーク型サーミスタの上部電極を電気的に接続する導電部と、
    を有することを特徴とする薄型温度センサ。
  2. 前記下面電極部と前記第1の電極端子を電気的に接続する配線の幅、及び、前記上面電極用集熱部と前記第2の電極端子を電気的に接続する配線の幅が、前記第1の電極端子、及び、前記第2の電極端子の幅よりも狭いことを特徴とする請求項1に記載の薄型温度センサ。
  3. 前記導電部を覆って前記基板上に形成される絶縁性の断熱性樹脂部を更に有することを特徴とする請求項1又は2に記載の薄型温度センサ。
  4. 前記上面電極部と前記フレーク型サーミスタの上部電極を電気的に接続する前記導電部が、薄膜形成技術により形成されることを特徴とする請求項1から3のいずれかの項に記載の薄型温度センサ。
  5. 前記フレーク型サーミスタの下部電極と、前記下面電極部がはんだ材を介して接続されることを特徴とする請求項1から4のいずれかの項に記載の薄型温度センサ。
  6. 前記フレーク型サーミスタの下部電極と、前記下面電極部が異方性導電性ペーストを介して接続されることを特徴とする請求項1から4のいずれかの項に記載の薄型温度センサ。
  7. 第1の電極端子及び第2の電極端子の間の抵抗値を検出することにより温度を測定する薄型温度センサの製造方法において、
    基板の一方の面に前記第1及び第2の電極端子、所定面積を有する下面電極部及び上面電極用集熱部、前記第1の電極端子と前記下面電極部を電気的に接続する第1の配線部、前記第2の電極端子と前記上面電極用集熱部を電気的に接続する第2の配線部を形成する工程と、
    前記基板の他方の面であって前記上面電極用集熱部の上部領域に上面電極部を形成する工程と、
    前記上面電極用集熱部と前記上面電極部の間にスルーホールを形成するとともに、前記上面電極用集熱部と前記上面電極部を電気的に接続する工程と、
    前記下面電極部の上部に前記フレーク型サーミスタ実装凹部を形成する工程と、
    前記フレーク型サーミスタ実装凹部に、フレーク型サーミスタの下部電極が前記下面電極部に電気的に接合されるようにフレーク型サーミスタを埋め込む工程と、
    前記上面電極用集熱部と前記上面電極部、及び、前記上面電極部と前記フレーク型サーミスタの上部電極を電気的に接続する導電部を形成する工程と、
    を有することを特徴とする薄型温度センサの製造方法。
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