JP4552402B2 - 水溶性樹脂及びこれを含有する毛髪化粧料 - Google Patents

水溶性樹脂及びこれを含有する毛髪化粧料 Download PDF

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Description

本発明は水溶性樹脂に関するものであり、特に両性界面活性剤を主成分とする毛髪化粧料に添加したときに、この毛髪化粧料で処理された毛髪に良好な指通り性等のコンディショニング効果を与える水溶性樹脂に関するものである。
シャンプー、リンス、トリートメント剤、セット剤などの毛髪化粧料には、洗髪後の毛髪の指通り性や柔軟性等の良好な感触を付与するために、いわゆるコンディショニング剤が配合されている。例えば、シャンプーには、通常、カチオン化ヒドロキシセルロース等のカチオン性コンディショニング剤が配合されているが、このカチオン性コンディショニング剤は洗浄成分であるアニオン性界面活性剤と複合体を形成して溶解している。そしてこの複合体が、洗髪や濯ぎの際、水で希釈されて析出し毛髪に付着することにより、毛髪に良好な指通り性を与えている。
しかしながら、アニオン性界面活性剤を主成分とする毛髪化粧料は、洗浄性が高い反面、毛髪を傷めやすいという問題がある。
一方、両性界面活性剤を主成分とする毛髪化粧料は、適度な洗浄性を示すため毛髪を傷めにくいという特性を有する。しかし、カチオン性コンディショニング剤は、通常、両性界面活性剤と複合体を形成しないため、洗髪や濯ぎに際して析出せず、毛髪の指通り性が悪いという問題がある。
したがって、本発明は、両性界面活性剤を主成分とする毛髪化粧料に用いることにより、良好な指通り性を示す毛髪化粧料を与えるコンディショニング用樹脂を提供することを課題とする。
本発明者は、上記課題に鑑み、鋭意検討したところ、両性界面活性剤を主成分とし、長鎖アルキル基と複数のカチオン性基を含有するカチオン性ビニル単量体(以下「長鎖アルキル基を含有するビニル性単量体」という。)に由来する構成単位からなる水溶性樹脂を含む毛髪化粧料が良好な指通り性を示すことを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の要旨は、下記一般式(I)
Figure 0004552402
(式中、A及びBはそれぞれ2価の結合基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表し、R〜Rはそれぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基を表し、Rは炭素数12〜18のアルキル基を表し、Xは1価の陰イオンを表す。)
で表される長鎖アルキル基を含有するカチオン性ビニル単量体に由来する構成単位を含む毛髪化粧料用水溶性樹脂、及び両性界面活性剤を含有することを特徴とする毛髪化粧料、に存する。なお、本明細書において、両性界面活性剤とはアミノ酢酸ベタイン、イミダゾリウムベタイン、スルホベタイン、アミドプロピルベタイン等の親水部に両性基を有する化合物、又はアミンオキサイド等の半極性基を有する化合物を意味する。
本発明に係る水溶性樹脂及び両性界面活性剤を配合した毛髪化粧料は、指通り性が優れているのに対し、長鎖アルキル基を含有するカチオン性ビニル単量体に由来する構成単位を含まない樹脂及び両性界面活性剤を配合した毛髪化粧料は、指通り性に劣っている。
本発明に係る水溶性樹脂は、下記一般式(I)で表される長鎖アルキル基を含有するカチオン性ビニル単量体に由来する構成単位を含むものである。
Figure 0004552402
(式中、A及びBはそれぞれ2価の結合基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表し、R〜Rはそれぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基を表し、Rは炭素数6〜30のアルキル基を表し、Xは1価の陰イオンを表す。)
Aとしては、下記一般式(II)
Figure 0004552402
(式中、aは0又は1を表し、bは2〜6の整数を表す。)
で表されるものが挙げられ、bとしては2〜4の整数が好ましい。
Bとしては、水酸基を有していてもよい炭素数2〜6のアルキレン基が挙げられ、下記一般式(III)
Figure 0004552402
で表されるものが好ましい。
の炭素数が少ないと指通り性が低下することがある。逆に、炭素数が多すぎるとコンディショニング剤用樹脂の疎水性が高くなり、毛髪化粧料への配合性が低下し、かつ水溶性樹脂の製造が困難になることがある。したがって、Rの炭素数としては、10〜22、特に12〜18が好ましい。
長鎖アルキル基を含有するカチオン性ビニル単量体としては、例えば、N-(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアミン等の三級アミノ基を有する(メタ)アクリレート類や、N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミン等の三級アミノ基を有する(メタ)アクリルアミド類を、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−N,N−ジメチル−N−オクチルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−N,N−ジメチル−N−ラウリルアンモニウムクロリド、又は3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−N,N−ジメチル−N−ステアリルアンモニウムクロリドで四級化したもの等が挙げられる。なかでも、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアミンの3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−N,N−ジメチル−N−ラウリルアンモニウムクロリドによる四級化物、又はN−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミンの3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−N,N−ジメチル−N−ラウリルアンモニウムクロリド四級化物が好ましい。
長鎖アルキル基を含有するカチオン性ビニル単量体に由来する構成単位を含む水溶性樹脂は、一般式(I)の長鎖アルキル基を含有するカチオン性ビニル単量体を常法により重合させるか、又は下記一般式(I’)で表される長鎖アルキル基を含有するカチオン性ビニル単量体の前駆体を重合させた後に、長鎖アルキル基を含有するカチオン性基を有するカチオン化剤によりカチオン化することにより製造することができる。
Figure 0004552402
(式中、A及びR〜Rは前記と同義である。)
一般式(I’)で表される長鎖アルキル基を含有するカチオン性ビニル単量体の前駆体としては、例えば、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアミン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジエチルアミン等の三級アミノ基を有する(メタ)アクリレート類や、N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミン、N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジエチルアミン等の三級アミノ基を有する(メタ)アクリルアミド類が挙げられる。また、長鎖アルキル基を含有するカチオン化剤としては、例えば、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−N,N−ジメチル−N−オクチルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−N,N−ジメチル−N−ラウリルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−N,N−ジメチル−N−ステアリルアンモニウムクロリド等が挙げられる。
なお、これらの長鎖アルキル基を含有するカチオン性ビニル単量体、その前駆体、及び長鎖アルキル基を含有するカチオン性基を有するカチオン化剤は、1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
水溶性樹脂は、更に一般式(I)又は(I’)の単量体と共重合可能な親水性ビニル単量体に由来する構成単位を含んでいてもよい。このような親水性ビニル単量体としては、カチオン性ビニル単量体、アニオン性ビニル単量体、ノニオン性ビニル単量体、両性ビニル単量体、又は半極性ビニル単量体等が挙げられる。これらのうち、カチオン性ビニル単量体、両性ビニル単量体又は半極性ビニル単量体が、配合性やコンディショニング特性が優れているので好ましい。なお、本明細書において、親水性ビニル単量体とは、20℃の蒸留水への溶解度(g/100g水)が20以上、又はそのホモポリマーの溶解度が5以上のいずれかを満たすものである。
カチオン性ビニル単量体としては、下記一般式(IV)
Figure 0004552402
(式中、Rは水素原子又はメチル基を表し、R及びRはそれぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基を表し、R10は水素原子、炭素数1〜24のアルキル基、アリール基、アラルキル基又は−CH−CH(OH)−CH−N(R11)(R12)(R13)・Y基を表し、R11〜R13はそれぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基、アリール基又はアラルキル基を表す。X及びYは陰イオンを表す。cは0又は1を表す。dは2〜6の整数を表す。)
で表わされるカチオン性基を有する(メタ)アクリル酸エステル又は(メタ)アクリル酸アミドが好ましい。
10の炭素数が多いとコンディショニング剤用樹脂の親水性が低くなるので、R10の炭素数としては、1〜8、特に1〜3が好ましい。
10又はR11〜R13のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、フェニル基が好ましい。
10又はR11〜R13のアラルキル基としては、ベンジル基、フェニルエチル基等が挙げられ、ベンジル基が好ましい。
及びYとしては、塩素イオン、臭素イオン、ヨウ素イオン、乳酸イオン、脂肪酸イオン又は炭素数1〜24のモノアルキル硫酸イオンが挙げられる。
一般式(IV)で表わされるカチオン性ビニル系単量体としては、例えば、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム乳酸中和物、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N−エチル−N,N−ジメチルアンモニウム=モノエチル硫酸塩、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N,N−トリエチルアンモニウム=モノエチル硫酸塩、N−[3−{N′−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N′,N′−ジメチルアンモニウム}−2−ヒドロキシプロピル]−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド、N−[3−{N′−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N′,N′−ジエチルアンモニウム}−2−ヒドロキシプロピル]−N,N,N−トリエチルアンモニウムクロリド等のカチオン性基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N,N−トリチルアンモニウムクロライド、N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジチルアミン乳酸中和物、N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N−エチル−N,N−ジメチルアンモニウム=モノエチル硫酸塩、N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニウムクロリド、N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニウム=モノメチル硫酸塩、N−[3−{N′−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N′,N′−ジメチルアンモニウム}−2−ヒドロキシプロピル]−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド、N−[3−{N′−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N′,N′−ジエチルアンモニウム}−2−ヒドロキシプロピル]−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド等のカチオン性基を有する(メタ)アクリルアミド類などが挙げられる。
これらのカチオン性ビニル単量体由来の構成単位を含む水溶性樹脂は、一般式(I)の長鎖アルキル基を含有するカチオン性ビニル単量体と一般式(IV)のカチオン性ビニル単量体とを常法により共重合させるか、又は下記一般式(IV’)
Figure 0004552402
(式中、R〜Rは前記と同義である。)
で表されるカチオン性ビニル単量体前駆体を共重合させた後に、カチオン化剤でカチオン化することにより製造することができる。
カチオン性ビニル単量体前駆体としては、例えば、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアミン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジエチルアミン等の三級アミンを有する(メタ)アクリル酸エステル類;N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミン、N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジエチルアミン等の三級アミンを有する(メタ)アクリルアミド類などが挙げられる。
カチオン化剤としては、メチルクロリライド等のアルキルハライド及び3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド等のカチオン基含有カチオン化剤等が挙げられる。
なお、カチオン性ビニル単量体又はその前駆体は、1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
両性ビニル単量体としては、ベタイン基含有ビニル単量体が挙げられ、なかでも下記一般式(V)
Figure 0004552402
(式中、R〜R、c及びd前記と同義であり、eは1〜4の整数を表す。)
で表わされるベタイン基を有する(メタ)アクリル酸エステル又は(メタ)アクリル酸アミドが好ましい。
一般式(V)で表わされるベタイン基を有するビニル系単量体としては、例えば、N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の3級アミノ基を有する(メタ)アクリレート類の酢酸ベタイン化物;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の3級アミノ基を有する(メタ)アクリルアミド類の酢酸ベタイン化物などが挙げられる。
これらのうち、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアミノ酢酸ベタイン、N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミノ酢酸ベタインが好ましい。
両性ビニル単量体由来の構成単位を含む水溶性樹脂は、一般式(I)の長鎖アルキル基を含有するカチオン性ビニル単量体と一般式(V)のベタイン基を有するビニル系単量体とを常法により共重合させるか、又は前記一般式(IV’)で表されるカチオン性ビニル単量体の前駆体とを共重合させた後に、両性化剤で両性化することにより製造することができる。このとき、必要に応じて脱塩処理等を行ってもよい。
両性化剤としては、モノクロロ酢酸ナトリウム、モノクロロ酢酸カリウム等のモノハロゲン化酢酸塩が挙げられる。
半極性ビニル単量体としては、アミンオキサイド基含有ビニル単量体が挙げられ、下記一般式(VI)
Figure 0004552402
(式中、R〜R、c及びd前記と同義である。)
で表わされるアミンオキサイド基を有する(メタ)アクリル酸エステル又は(メタ)アクリル酸アミドが好ましい。
一般式(VI)で表わされる半極性ビニル単量体としては、例えば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の3級アミノ基を有する(メタ)アクリレート類のアミンオキサイド化物や、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の3級アミノ基を有する(メタ)アクリルアミド類のアミンオキサイド化物などが挙げられる。
これらのうち、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレートのアミンオキサイド化物であるN−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアミンオキサイド又はN,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドのアミンオキサイド化物であるN−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミンオキサイド、特にN−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミンオキサイドが好ましい。
半極性ビニル単量体由来の構成単位を含む水溶性樹脂は、一般式(I)の長鎖アルキル基を含有するカチオン性ビニル単量体と一般式(VI)の半極性基を有するビニル系単量体とを常法により共重合させるか、又は前記一般式(IV’)で表されるカチオン性ビニル単量体の前駆体と共重合させた後に、半極性化剤で半極性化することにより製造することができる。
半極性化剤としては、例えば、過酸化水素等が挙げられる。
水溶性樹脂中には、更に他のビニル単量体に由来する構成単位を含有させてもよい。他のビニル単量体としては、(メタ)アクリル酸と炭素数1〜22の鎖状アルコール又はテトラヒドロフルフリルアルコール等の環状アルコールとのエステル;(メタ)アクリル酸とエチレングリコール又は1,3-プロピレングリコール等の多価アルコールとのモノエステル;前記モノエステルの水酸基がメタノールやエタノール等でエーテル化されたエステル;(メタ)アクリル酸と炭素数1〜22のアルキルアミンとのアミドなどが挙げられる。
本発明に係る水溶性樹脂に占める長鎖アルキル基を含有するカチオン性ビニル単量体に由来する構成単位は、通常1モル%以上である。この構成単位の含有量が少ないと複合体の形成力が弱く、析出性、指通り性が劣ることがある。したがって、水溶性樹脂中に占める長鎖アルキル基を含有するカチオン性ビニル単量体に由来する構成単位の割合は、2モル%以上、特に5モル%以上であるのが好ましい。
親水性ビニル単量体由来の構成単位は、水溶性樹脂に親水性を付与する作用があり、両性界面活性剤と複合体を形成した際の水への溶解性を維持する。水溶性樹脂中に占める親水性ビニル単量体に由来する構成単位の割合は、通常99モル%未満である。この割合が高いと両性界面活性剤と水溶性樹脂との複合体の形成力が弱くなり、指通り性が劣ることがある。したがって、20〜95モル%、特に50〜90モル%が好ましい。
他のビニル系単量体由来の構成単位は水溶性樹脂の配合性、析出性、指通り性を阻害しない範囲で含有させることができる。水溶性樹脂中に占める他のビニル単量体由来の構成単位の割合が多いと水溶性が低下し両性界面活性剤溶液への溶解性が低下し、溶解したとしても析出性が低下してしまう。したがって、水溶性樹脂中に占める他のビニル単量体に由来する構成単位の割合は30重量%以下が好ましい。
本発明に係る水溶性樹脂は、常温、すなわち25℃で、5重量%濃度の水溶液を形成し得るもの、すなわち、5重量%水溶液が均一かつ安定のものであるのが好ましい。このような水溶液は、エタノール等を加えても界面活性が低下しにくい特性を有する。
本発明に係る水溶性樹脂は、それぞれの構成単位を与える単量体又はその前駆体を混合し、溶液重合、懸濁重合等の公知の方法により(共)重合させた後、必要に応じてカチオン化反応、両性化反応又は半極性化反応等を行うことにより製造することができる。
重合反応は、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、メタノール、エタノール、プロパノール、イソプロパノール、ブタノール、イソブタノール、s−ブタノール、水等の親水性溶媒中で行うのが好ましい。これらは単独で用いても、2種以上を併用してもよい。通常はアルコール又はアルコールと水の混合溶媒を用いる。
重合開始剤としては、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2,2′−アゾビスイソブチレート、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1′−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)等のアゾ化合物;ベンゾイルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等の過酸化物などを用いればよい。重合開始剤は全単量体に対して、通常は0.01〜5重量%の範囲で用いる。
反応は、通常は窒素やアルゴン等の不活性ガス雰囲気下で、30〜120℃、好ましくは40〜100℃で1〜30時間行えばよい。
重合開始剤の種類及び量、反応温度、反応溶媒、単量体濃度等の反応条件を適宜選択して、生成する重合体の重量平均分子数が2,000〜1,000,000となるように重合させるのが好ましい。重量平均分子量が小さいとべたつきあり、水分の保持能力が劣ることがある。逆に、重量平均分子量が大きいと粘度が高くなり、製造の際の取り扱いが困難になることがある。
得られた重合体はそのまま、又は更に精製して用いてもよい。精製は再沈澱、溶媒洗浄、膜分離など公知の適宜の手段で行うことができる。
なお、長鎖アルキル基を含有するカチオン性ビニル単量体等の代りに、その前駆体を重合させた後、カチオン化など前駆体の重合体にカチオン化やアミンオキサイド化などの処理を行う場合には、その前駆体の重合体溶液にそれぞれの反応剤を加えて、20〜100℃で1〜20時間反応させればよい。なお、反応はカチオン性基形成反応、アミンオキサイド化反応、及び中和反応の順に行うのが好ましい。
本発明に係る毛髪化粧料は、上記方法で得られた水溶性樹脂及び両性界面活性剤を水に溶解させることにより調製することができる。両性界面活性剤の濃度としては、10〜30重量%が好ましい。両性界面活性剤の濃度が低いと毛髪化粧料としての機能を発揮することができず、逆に濃度が高すぎると粘度が高くなり扱い難くなる。また、水溶性樹脂の濃度としては、0.1〜1重量%が好ましい。水溶性樹脂の濃度が低いと指通り性が低下し、逆に濃度が高いと乾燥後に違和感などを呈することがある。
両性界面活性剤及び水溶性樹脂を上記濃度範囲とすることにより、得られた毛髪化粧料中に両性界面活性剤と水溶性樹脂との複合体が形成され、洗髪や濯ぎの際にこの複合体が析出し、毛髪に付着することにより良好な指通り性を与える。これらの特性を十分に発現させるには、常温で透明であり、水で5倍に希釈すると、希釈液が不均一又は不透明となるものが好ましい。また、本発明に係る毛髪化粧料は、655nm波長における透過率が65%以上であるものが好ましい。この透過率が、80%以上、特に95%以上であれば、更に好ましい。
以下に実施例により、本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、重量平均分子量は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(装置:東ソー株式会社製、SC8010,SD8022,RI8020,CO8011,PS8010、カラム:和光純薬工業株式会社 Wakopak(Wakobeads G−50)、展開溶媒:水/メタノール/酢酸/酢酸ナトリウム=6/4/0.3/0.41)を用いて測定した。
(実施例1)
<重合反応>
還流冷却器、滴下漏斗、温度計、窒素ガス導入管及び攪拌装置を備えた反応器内に、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド(以下「DMAPMA」という。)100重量部、エタノール100重量部、及びジメチルアゾビスメチルプロピオネイト(V−601;WAKO社製)0.2重量部を仕込んだ。反応器内の空気を窒素置換した後、内温を2時間かけて80℃まで昇温し、80℃で10時間攪拌した後、室温まで冷却した。なお、昇温開始6時間後にジメチルアゾビスメチルプロピオネイト0.5重量部を追加した。
<カチオン化反応>
反応器を内温を60℃まで昇温し、蒸留水200重量部を添加した後、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルジメチルドデシルアンモニウムクロリド(以下「CDDA」という。)の30重量%水溶液(四日市合成社製)67重量部を1時間かけて滴下し、同温度で6時間攪拌した。
<オキサイド化反応>
次いで、エチレンジアミン四酢酸0.1重量部を加え、過酸化水素の35重量%水溶液51重量部を2時間かけて滴下し、更に6時間攪拌した後、室温まで冷却した。
<重合体溶液の調製>
反応生成液中のエタノールを加熱留去した後、蒸留水を加えてDMAPMAのCDDAによる四級化物(以下「DMAPMA−CDDA」という。)とDMAPMAの過酸化水素によるアミンオキサイド化物(以下「DMAPMA−O」という。)のモル比が10:90である重合体(1)の5重量%水溶液を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、90,000であった。
(実施例2)
<重合反応>
実施例1と同様の反応器内にエタノール100重量部、及びジメチルアゾビスメチルプロピオネイト0.5重量部を仕込んだ。反応器内の空気を窒素置換し、内温を80℃まで昇温した後、DMAPMA100重量部を2時間かけて滴下し、同温度で10時間攪拌した後、室温まで冷却した。なお、滴下終了から2時間後にジメチルアゾビスメチルプロピオネイト0.5重量部を追加した。
<カチオン化反応>
反応器を内温60℃まで昇温し、蒸留水を200重量部添加した後、CDDAの30重量%水溶液134重量部を1時間かけて滴下し、更に6時間攪拌した。
<オキサイド化反応>
次いで、エチレンジアミン四酢酸0.1重量部を加え、過酸化水素の35重量%水溶液46重量部を2時間かけて滴下し、更に6時間攪拌した後、室温まで冷却した。
<重合体溶液の調製>
反応生成液中のエタノールを加熱留去した後、蒸留水を加えてDMAPMA−CDDA:DMAPMA−Oのモル比が20:80である重合体(2)の5重量%水溶液を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、50,000であった。
(実施例3)
<重合反応>
実施例1と同様の反応器内にエタノール150重量部、及びジメチルアゾビスメチルプロピオネイト2重量部を仕込んだ。反応器内の空気を窒素置換し、内温を80℃まで昇温した後、DMAPMA100重量部を2時間かけて滴下し、同温度で10時間攪拌した後、室温まで冷却した。なお、滴下終了から2時間後にジメチルアゾビスメチルプロピオネイト0.5重量部を追加した。
<カチオン化反応>
反応器を内温60℃まで昇温し、蒸留水を200重量部添加した後、CDDAの30重量%水溶液201重量部を1時間かけて滴下し、更に6時間攪拌した。
<オキサイド化反応>
次いで、エチレンジアミン四酢酸0.1重量部を加え、過酸化水素の35重量%水溶液40重量部を2時間かけて滴下し、更に6時間攪拌した後、室温まで冷却した。
<重合体溶液の調製>
反応生成液中のエタノールを加熱留去した後、蒸留水を加えてDMAPMA−CDDA:DMAPMA−Oのモル比が30:70である重合体(3)の5重量%水溶液を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、22,000であった。
(実施例4)
<重合反応>
実施例1と同様の反応器内にDMAPMA100重量部、蒸留水100重量部、及びアゾビスアミジノプロパン二塩酸塩(V−50; WAKO社製)0.5重量部を仕込んだ。反応器内の空気を窒素置換した後、内温を2時間かけて70℃まで昇温した後、同温度で10時間攪拌した後、室温まで冷却した。なお、昇温開始6時間後にアゾビスアミジノプロパン二塩酸塩0.5重量部を追加した。
<カチオン化反応>
反応器を内温60℃まで昇温し、蒸留水を200重量部添加し、CDDAの30重量%水溶液34重量部を1時間かけて滴下した後、更に6時間攪拌した。
<中和反応>
次いで、乳酸(LA)の90%水溶液56重量部を添加し、60℃で30分攪拌した。
<重合体溶液の調製>
反応生成液に蒸留水を加えてDMAPMA−CDDAとDMAPMAの乳酸による中和物(以下「DMAPMA−LA」という。)のモル比が5:95である重合体(4)の5重量%水溶液を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、603,000であった。
(実施例5)
実施例1において、CDDAの30重量%水溶液67重量部に代えてCDDAの30重量%水溶液134重量部を用いてカチオン化反応を行い、エチレンジアミン四酢酸0.1重量部及び過酸化水素水溶液51重量部を用いたオキサイド化反応を行わず、代わりに90%乳酸水溶液47重量部を添加し60℃で30分攪拌する中和反応を行った以外は、実施例1と同様にしてDMAPMA−CDDA:DMAPMA−LAのモル比が20:80である重合体(5)の5重量%水溶液を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、90,000であった。
(実施例6)
実施例3において、エチレンジアミン四酢酸0.1重量部及び過酸化水素水溶液40重量部を用いたオキサイド化反応を行わず、代わりに90%乳酸水溶液41重量部を添加し60℃で30分攪拌する中和反応を行った以外は、実施例3と同様にしてDMAPMA−CDDA:DMAPMA−LAのモル比が30:70である重合体(6)の5重量%水溶液を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、22,000であった。
(実施例7)
実施例1において、CDDAの30重量%水溶液67重量部に代えてCDDAの30重量%水溶液268重量部を用いてカチオン化反応を行い、エチレンジアミン四酢酸0.1重量部及び過酸化水素水溶液51重量部を用いたオキサイド化反応を行わず、90%乳酸水溶液35重量部を添加し60℃で30分攪拌する中和反応を行った以外は、実施例1と同様にしてDMAPMA−CDDA:DMAPMA−LAのモル比が40:60である重合体(7)の5重量%水溶液を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、22,000であった。
(実施例8)
実施例3において、DMAPMA100重量部に代えてジメチルアミノエチルメタクリレート(以下「DMMA」という。)100重量部を用いて重合反応を行い、CDDAの30重量%水溶液201重量部に代えてCDDAの30重量%水溶液73重量部を用いてカチオン化反応を行い、更にエチレンジアミン四酢酸0.1重量部及び過酸化水素水溶液40重量部を用いたオキサイド化反応を行わず、代わりに90%乳酸水溶液57重量部を添加し60℃で30分攪拌する中和反応を行った以外は、実施例3と同様にしてDMMA−CDDA:DMMA−LAのモル比が10:90である重合体(8)の5重量%水溶液を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、152,000であった。
(実施例9)
実施例3において、CDDAの30重量%水溶液201重量部に代えてCDDAの30重量%水溶液670重量部を用いてカチオン化反応を行い、エチレンジアミン四酢酸0.1重量部及び過酸化水素水溶液40重量部を用いたオキサイド化反応を行わなかった以外は、実施例3と同様にしてDMAPMA−CDDAのホモポリマーである重合体(9)の5重量%水溶液を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、22,000であった。
(比較例1)
実施例1において、CDDAの30重量%水溶液67重量部を用いたカチオン化反応を行わずに、過酸化水素の35重量%水溶液51重量部に代えて過酸化水素35重量%水溶液40重量部を用いたオキサイド化反応を行い、蒸留水100重量部を加えた後にエタノールを留去した以外は、実施例1と同様にしてDMAPMA−Oのホモポリマーである重合体(10)の5重量%水溶液を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、90,000であった。
(比較例2)
実施例1において、CDDAの30重量%水溶液67重量部を用いたカチオン化反応、並びにエチレンジアミン四酢酸0.1重量部及び過酸化水素の35重量%水溶液51重量部を用いたオキサイド化反応を行わず、代わりに90%乳酸水溶液59重量部を添加し60℃で30分攪拌する中和反応を行い、蒸留水100重量部を加えた後にエタノールを留去した以外は、実施例1と同様にしてDMAPMA−LAのホモポリマーである重合体(11)の5重量%水溶液を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、90,000であった。
(比較例3)
実施例3において、DMAPMA100重量部に代えてDMMA100重量部を用いて重合反応を行い、CDDAの30重量%水溶液201重量部を用いたカチオン化反応、並びにエチレンジアミン四酢酸0.1重量部及び過酸化水素の35重量%水溶液40重量部を用いたオキサイド化反応を行わず、90%乳酸水溶液64重量部を添加し60℃で30分攪拌する中和反応を行い、蒸留水100重量部を加えた後にエタノールを留去した以外は、実施例3と同様にしてDMMA−LAのホモポリマーである重合体(12)の5重量%水溶液を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、121,000であった。
(比較例4)
実施例1において、DMAPMA100重量部に代えてDMAPMA86重量部及びラウリルメタクリレート(LMA)14重量部を用いて重合反応を行い、CDDAの30重量%水溶液67重量部を用いたカチオン化反応を行わず、過酸化水素の35重量%水溶液51重量部に代えて過酸化水素の35重量%水溶液49重量部を用いたオキサイド化反応を行い、蒸留水100重量部を加えた後にエタノールを留去した以外は、実施例1と同様にしてLMA:DMAPMA−Oのモル比が10:90である重合体(13)を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、77,000であった。
(比較例5)
実施例1において、CDDAの30重量%水溶液67重量部に代えて3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(以下「CM」という。)の65重量%水溶液(四日市合成社製)34重量部を用いてカチオン化反応を行い、過酸化水素の35重量%水溶液51重量部に代えて過酸化水素の35重量%水溶液46重量部を用いたオキサイド化反応を行い、蒸留水100重量部を加えた後にエタノールを留去した以外は、実施例1と同様にしてDMAPMA−CM:DMAPMA−Oのモル比が20:80である重合体(14)を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、90,000であった。
(毛髪化粧料)
上記重合体(1)〜(14)及び両性界面活性剤であるラウリルアミドプロピルベタイン[C1225CONH(CH(CHCHCOO]を、それぞれ表1に示す濃度となるように蒸留水に溶解させ、毛髪化粧料を製造した。この毛髪化粧料について、以下の方法により、透過率、析出性及び指通り性を評価した。表1にその結果を合わせて示す。
<透過率>
ラウリルアミドプロピルベタイン15%、樹脂0.5%での状態を観察した。均一透明に溶解していないものについては、樹脂添加量を減少あるいは界面活性剤量を増加することにより均一透明に溶解する状態を探った。均一に溶解したものについては655nm波長における透過率を測定して溶解性の指標とした。分光光度計(日本分光株式会社製、V−530型紫外可視分光光度計)を用いて測定。対照側ホルダーには水を入れた
<析出性>
上記透過率の測定に用いた水溶液を、5倍希釈(4倍量の蒸留水を添加して攪拌)し、1時間静置した後の状態を以下の4段階に分類することにより評価した。
析出多:多量の析出物が見られる
析出少:少量の析出物が見られる
白濁:析出物は見られないが透明ではない
透明:希釈しても白濁などが見られない
<指通り性>
長さ23cm、重さ10gの毛髪の束を水に浸して軽く絞った後、これに上記透過率の測定に用いた水溶液1.0gを塗布して洗髪した。次いで、流水中で指を通しながら濯ぎ、そのときの指通りの感触を、ラウリルアミドプロピルベタイン15%水溶液を標準とし、それとの感触の差を下記の4段階で評価した。
5:標準よりかなり良いと感じ、その感じが持続する
4:標準よりかなり良いと感じる
3:標準より良いと感じる
2:標準より若干良いと感じる
1:標準と同じ
Figure 0004552402

Claims (11)

  1. 下記一般式(I)
    Figure 0004552402

    (式中、A及びBはそれぞれ2価の結合基を表し、Rは水素原子又はメチル基を表し、R〜Rはそれぞれ独立して炭素数1〜3のアルキル基を表し、Rは炭素数12〜18のアルキル基を表し、Xは1価の陰イオンを表す。)
    で表される長鎖アルキル基を含有するカチオン性ビニル単量体に由来する構成単位を含む毛髪化粧料用水溶性樹脂、及び両性界面活性剤を含有することを特徴とする毛髪化粧料。
  2. 2価の結合基Aが、下記一般式(II)
    Figure 0004552402

    (式中、aは0又は1を表し、bは2〜6の整数を表す。)
    で表される基であることを特徴とする請求項1記載の毛髪化粧料。
  3. 2価の結合基Bが、下記一般式(III)
    Figure 0004552402

    で表される基であることを特徴とする請求項1又は2記載の毛髪化粧料。
  4. 更に一般式(I)以外の親水性ビニル単量体に由来する構成単位を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の毛髪化粧料。
  5. 親水性ビニル単量体が、カチオン性基含有ビニル単量体、ベタイン基含有ビニル単量体、又はアミンオキサイド基含有ビニル単量体であることを特徴とする請求項4記載の毛髪化粧料。
  6. 毛髪化粧料用水溶性樹脂が、一般式(I)に由来する構成単位を1モル%以上含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の毛髪化粧料。
  7. 毛髪化粧料用水溶性樹脂が、5重量%濃度で水に溶解するものであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の毛髪化粧料。
  8. ラウリルアミドプロピルベタイン15%、毛髪化粧料用水溶性樹脂0.5%の水溶液を5倍希釈(4倍量の蒸留水を添加して攪拌)し、1時間静置した後の水溶液が、白濁又は析出している状態であることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれかに記載の毛髪化粧料。
  9. 両性界面活性剤10〜30重量%及び毛髪化粧料用水溶性樹脂0.1〜1重量%を含有する水溶液であることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれかに記載の毛髪化粧料。
  10. 両性界面活性剤が、ラウリルアミドプロピルベタインであることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれかに記載の毛髪化粧料。
  11. 常温で透明であり、かつ水で5倍希釈したとき、希釈液が不均一又は不透明となることを特徴とする、請求項1乃至10のいずれかに記載の毛髪化粧料。
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