JP4552402B2 - 水溶性樹脂及びこれを含有する毛髪化粧料 - Google Patents
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Description
一方、両性界面活性剤を主成分とする毛髪化粧料は、適度な洗浄性を示すため毛髪を傷めにくいという特性を有する。しかし、カチオン性コンディショニング剤は、通常、両性界面活性剤と複合体を形成しないため、洗髪や濯ぎに際して析出せず、毛髪の指通り性が悪いという問題がある。
すなわち、本発明の要旨は、下記一般式(I)
で表される長鎖アルキル基を含有するカチオン性ビニル単量体に由来する構成単位を含む毛髪化粧料用水溶性樹脂、及び両性界面活性剤を含有することを特徴とする毛髪化粧料、に存する。なお、本明細書において、両性界面活性剤とはアミノ酢酸ベタイン、イミダゾリウムベタイン、スルホベタイン、アミドプロピルベタイン等の親水部に両性基を有する化合物、又はアミンオキサイド等の半極性基を有する化合物を意味する。
Aとしては、下記一般式(II)
で表されるものが挙げられ、bとしては2〜4の整数が好ましい。
Bとしては、水酸基を有していてもよい炭素数2〜6のアルキレン基が挙げられ、下記一般式(III)
R6の炭素数が少ないと指通り性が低下することがある。逆に、炭素数が多すぎるとコンディショニング剤用樹脂の疎水性が高くなり、毛髪化粧料への配合性が低下し、かつ水溶性樹脂の製造が困難になることがある。したがって、R6の炭素数としては、10〜22、特に12〜18が好ましい。
一般式(I’)で表される長鎖アルキル基を含有するカチオン性ビニル単量体の前駆体としては、例えば、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアミン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジエチルアミン等の三級アミノ基を有する(メタ)アクリレート類や、N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミン、N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジエチルアミン等の三級アミノ基を有する(メタ)アクリルアミド類が挙げられる。また、長鎖アルキル基を含有するカチオン化剤としては、例えば、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−N,N−ジメチル−N−オクチルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−N,N−ジメチル−N−ラウリルアンモニウムクロリド、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピル−N,N−ジメチル−N−ステアリルアンモニウムクロリド等が挙げられる。
なお、これらの長鎖アルキル基を含有するカチオン性ビニル単量体、その前駆体、及び長鎖アルキル基を含有するカチオン性基を有するカチオン化剤は、1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
で表わされるカチオン性基を有する(メタ)アクリル酸エステル又は(メタ)アクリル酸アミドが好ましい。
R10又はR11〜R13のアリール基としては、フェニル基、ナフチル基等が挙げられ、フェニル基が好ましい。
R10又はR11〜R13のアラルキル基としては、ベンジル基、フェニルエチル基等が挙げられ、ベンジル基が好ましい。
一般式(IV)で表わされるカチオン性ビニル系単量体としては、例えば、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアンモニウム乳酸中和物、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N−エチル−N,N−ジメチルアンモニウム=モノエチル硫酸塩、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N,N−トリエチルアンモニウム=モノエチル硫酸塩、N−[3−{N′−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N′,N′−ジメチルアンモニウム}−2−ヒドロキシプロピル]−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド、N−[3−{N′−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N′,N′−ジエチルアンモニウム}−2−ヒドロキシプロピル]−N,N,N−トリエチルアンモニウムクロリド等のカチオン性基を有する(メタ)アクリル酸エステル類;N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N,N−トリチルアンモニウムクロライド、N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジチルアミン乳酸中和物、N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N−エチル−N,N−ジメチルアンモニウム=モノエチル硫酸塩、N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニウムクロリド、N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジエチル−N−メチルアンモニウム=モノメチル硫酸塩、N−[3−{N′−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N′,N′−ジメチルアンモニウム}−2−ヒドロキシプロピル]−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド、N−[3−{N′−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N′,N′−ジエチルアンモニウム}−2−ヒドロキシプロピル]−N,N,N−トリメチルアンモニウムクロリド等のカチオン性基を有する(メタ)アクリルアミド類などが挙げられる。
で表されるカチオン性ビニル単量体前駆体を共重合させた後に、カチオン化剤でカチオン化することにより製造することができる。
カチオン性ビニル単量体前駆体としては、例えば、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアミン、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジエチルアミン等の三級アミンを有する(メタ)アクリル酸エステル類;N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミン、N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジエチルアミン等の三級アミンを有する(メタ)アクリルアミド類などが挙げられる。
なお、カチオン性ビニル単量体又はその前駆体は、1種類を単独で用いても、2種類以上を併用してもよい。
で表わされるベタイン基を有する(メタ)アクリル酸エステル又は(メタ)アクリル酸アミドが好ましい。
一般式(V)で表わされるベタイン基を有するビニル系単量体としては、例えば、N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の3級アミノ基を有する(メタ)アクリレート類の酢酸ベタイン化物;N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の3級アミノ基を有する(メタ)アクリルアミド類の酢酸ベタイン化物などが挙げられる。
これらのうち、N−(メタ)アクリロイルオキシエチル−N,N−ジメチルアミノ酢酸ベタイン、N−(メタ)アクリロイルアミノプロピル−N,N−ジメチルアミノ酢酸ベタインが好ましい。
半極性ビニル単量体としては、アミンオキサイド基含有ビニル単量体が挙げられ、下記一般式(VI)
で表わされるアミンオキサイド基を有する(メタ)アクリル酸エステル又は(メタ)アクリル酸アミドが好ましい。
一般式(VI)で表わされる半極性ビニル単量体としては、例えば、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等の3級アミノ基を有する(メタ)アクリレート類のアミンオキサイド化物や、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジエチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド等の3級アミノ基を有する(メタ)アクリルアミド類のアミンオキサイド化物などが挙げられる。
半極性化剤としては、例えば、過酸化水素等が挙げられる。
本発明に係る水溶性樹脂は、それぞれの構成単位を与える単量体又はその前駆体を混合し、溶液重合、懸濁重合等の公知の方法により(共)重合させた後、必要に応じてカチオン化反応、両性化反応又は半極性化反応等を行うことにより製造することができる。
重合開始剤としては、2,2′−アゾビスイソブチロニトリル、2,2′−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2′−アゾビス(4−メトキシ−2,4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2,2′−アゾビスイソブチレート、2,2′−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1′−アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)等のアゾ化合物;ベンゾイルパーオキシド、ジクミルパーオキシド、ジ−t−ブチルパーオキシド、ラウロイルパーオキシド等の過酸化物などを用いればよい。重合開始剤は全単量体に対して、通常は0.01〜5重量%の範囲で用いる。
重合開始剤の種類及び量、反応温度、反応溶媒、単量体濃度等の反応条件を適宜選択して、生成する重合体の重量平均分子数が2,000〜1,000,000となるように重合させるのが好ましい。重量平均分子量が小さいとべたつきあり、水分の保持能力が劣ることがある。逆に、重量平均分子量が大きいと粘度が高くなり、製造の際の取り扱いが困難になることがある。
なお、長鎖アルキル基を含有するカチオン性ビニル単量体等の代りに、その前駆体を重合させた後、カチオン化など前駆体の重合体にカチオン化やアミンオキサイド化などの処理を行う場合には、その前駆体の重合体溶液にそれぞれの反応剤を加えて、20〜100℃で1〜20時間反応させればよい。なお、反応はカチオン性基形成反応、アミンオキサイド化反応、及び中和反応の順に行うのが好ましい。
<重合反応>
還流冷却器、滴下漏斗、温度計、窒素ガス導入管及び攪拌装置を備えた反応器内に、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミド(以下「DMAPMA」という。)100重量部、エタノール100重量部、及びジメチルアゾビスメチルプロピオネイト(V−601;WAKO社製)0.2重量部を仕込んだ。反応器内の空気を窒素置換した後、内温を2時間かけて80℃まで昇温し、80℃で10時間攪拌した後、室温まで冷却した。なお、昇温開始6時間後にジメチルアゾビスメチルプロピオネイト0.5重量部を追加した。
反応器を内温を60℃まで昇温し、蒸留水200重量部を添加した後、3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルジメチルドデシルアンモニウムクロリド(以下「CDDA」という。)の30重量%水溶液(四日市合成社製)67重量部を1時間かけて滴下し、同温度で6時間攪拌した。
次いで、エチレンジアミン四酢酸0.1重量部を加え、過酸化水素の35重量%水溶液51重量部を2時間かけて滴下し、更に6時間攪拌した後、室温まで冷却した。
反応生成液中のエタノールを加熱留去した後、蒸留水を加えてDMAPMAのCDDAによる四級化物(以下「DMAPMA−CDDA」という。)とDMAPMAの過酸化水素によるアミンオキサイド化物(以下「DMAPMA−O」という。)のモル比が10:90である重合体(1)の5重量%水溶液を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、90,000であった。
<重合反応>
実施例1と同様の反応器内にエタノール100重量部、及びジメチルアゾビスメチルプロピオネイト0.5重量部を仕込んだ。反応器内の空気を窒素置換し、内温を80℃まで昇温した後、DMAPMA100重量部を2時間かけて滴下し、同温度で10時間攪拌した後、室温まで冷却した。なお、滴下終了から2時間後にジメチルアゾビスメチルプロピオネイト0.5重量部を追加した。
反応器を内温60℃まで昇温し、蒸留水を200重量部添加した後、CDDAの30重量%水溶液134重量部を1時間かけて滴下し、更に6時間攪拌した。
次いで、エチレンジアミン四酢酸0.1重量部を加え、過酸化水素の35重量%水溶液46重量部を2時間かけて滴下し、更に6時間攪拌した後、室温まで冷却した。
反応生成液中のエタノールを加熱留去した後、蒸留水を加えてDMAPMA−CDDA:DMAPMA−Oのモル比が20:80である重合体(2)の5重量%水溶液を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、50,000であった。
<重合反応>
実施例1と同様の反応器内にエタノール150重量部、及びジメチルアゾビスメチルプロピオネイト2重量部を仕込んだ。反応器内の空気を窒素置換し、内温を80℃まで昇温した後、DMAPMA100重量部を2時間かけて滴下し、同温度で10時間攪拌した後、室温まで冷却した。なお、滴下終了から2時間後にジメチルアゾビスメチルプロピオネイト0.5重量部を追加した。
反応器を内温60℃まで昇温し、蒸留水を200重量部添加した後、CDDAの30重量%水溶液201重量部を1時間かけて滴下し、更に6時間攪拌した。
次いで、エチレンジアミン四酢酸0.1重量部を加え、過酸化水素の35重量%水溶液40重量部を2時間かけて滴下し、更に6時間攪拌した後、室温まで冷却した。
反応生成液中のエタノールを加熱留去した後、蒸留水を加えてDMAPMA−CDDA:DMAPMA−Oのモル比が30:70である重合体(3)の5重量%水溶液を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、22,000であった。
<重合反応>
実施例1と同様の反応器内にDMAPMA100重量部、蒸留水100重量部、及びアゾビスアミジノプロパン二塩酸塩(V−50; WAKO社製)0.5重量部を仕込んだ。反応器内の空気を窒素置換した後、内温を2時間かけて70℃まで昇温した後、同温度で10時間攪拌した後、室温まで冷却した。なお、昇温開始6時間後にアゾビスアミジノプロパン二塩酸塩0.5重量部を追加した。
反応器を内温60℃まで昇温し、蒸留水を200重量部添加し、CDDAの30重量%水溶液34重量部を1時間かけて滴下した後、更に6時間攪拌した。
次いで、乳酸(LA)の90%水溶液56重量部を添加し、60℃で30分攪拌した。
反応生成液に蒸留水を加えてDMAPMA−CDDAとDMAPMAの乳酸による中和物(以下「DMAPMA−LA」という。)のモル比が5:95である重合体(4)の5重量%水溶液を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、603,000であった。
実施例1において、CDDAの30重量%水溶液67重量部に代えてCDDAの30重量%水溶液134重量部を用いてカチオン化反応を行い、エチレンジアミン四酢酸0.1重量部及び過酸化水素水溶液51重量部を用いたオキサイド化反応を行わず、代わりに90%乳酸水溶液47重量部を添加し60℃で30分攪拌する中和反応を行った以外は、実施例1と同様にしてDMAPMA−CDDA:DMAPMA−LAのモル比が20:80である重合体(5)の5重量%水溶液を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、90,000であった。
実施例3において、エチレンジアミン四酢酸0.1重量部及び過酸化水素水溶液40重量部を用いたオキサイド化反応を行わず、代わりに90%乳酸水溶液41重量部を添加し60℃で30分攪拌する中和反応を行った以外は、実施例3と同様にしてDMAPMA−CDDA:DMAPMA−LAのモル比が30:70である重合体(6)の5重量%水溶液を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、22,000であった。
実施例1において、CDDAの30重量%水溶液67重量部に代えてCDDAの30重量%水溶液268重量部を用いてカチオン化反応を行い、エチレンジアミン四酢酸0.1重量部及び過酸化水素水溶液51重量部を用いたオキサイド化反応を行わず、90%乳酸水溶液35重量部を添加し60℃で30分攪拌する中和反応を行った以外は、実施例1と同様にしてDMAPMA−CDDA:DMAPMA−LAのモル比が40:60である重合体(7)の5重量%水溶液を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、22,000であった。
実施例3において、DMAPMA100重量部に代えてジメチルアミノエチルメタクリレート(以下「DMMA」という。)100重量部を用いて重合反応を行い、CDDAの30重量%水溶液201重量部に代えてCDDAの30重量%水溶液73重量部を用いてカチオン化反応を行い、更にエチレンジアミン四酢酸0.1重量部及び過酸化水素水溶液40重量部を用いたオキサイド化反応を行わず、代わりに90%乳酸水溶液57重量部を添加し60℃で30分攪拌する中和反応を行った以外は、実施例3と同様にしてDMMA−CDDA:DMMA−LAのモル比が10:90である重合体(8)の5重量%水溶液を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、152,000であった。
実施例3において、CDDAの30重量%水溶液201重量部に代えてCDDAの30重量%水溶液670重量部を用いてカチオン化反応を行い、エチレンジアミン四酢酸0.1重量部及び過酸化水素水溶液40重量部を用いたオキサイド化反応を行わなかった以外は、実施例3と同様にしてDMAPMA−CDDAのホモポリマーである重合体(9)の5重量%水溶液を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、22,000であった。
実施例1において、CDDAの30重量%水溶液67重量部を用いたカチオン化反応を行わずに、過酸化水素の35重量%水溶液51重量部に代えて過酸化水素35重量%水溶液40重量部を用いたオキサイド化反応を行い、蒸留水100重量部を加えた後にエタノールを留去した以外は、実施例1と同様にしてDMAPMA−Oのホモポリマーである重合体(10)の5重量%水溶液を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、90,000であった。
実施例1において、CDDAの30重量%水溶液67重量部を用いたカチオン化反応、並びにエチレンジアミン四酢酸0.1重量部及び過酸化水素の35重量%水溶液51重量部を用いたオキサイド化反応を行わず、代わりに90%乳酸水溶液59重量部を添加し60℃で30分攪拌する中和反応を行い、蒸留水100重量部を加えた後にエタノールを留去した以外は、実施例1と同様にしてDMAPMA−LAのホモポリマーである重合体(11)の5重量%水溶液を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、90,000であった。
実施例3において、DMAPMA100重量部に代えてDMMA100重量部を用いて重合反応を行い、CDDAの30重量%水溶液201重量部を用いたカチオン化反応、並びにエチレンジアミン四酢酸0.1重量部及び過酸化水素の35重量%水溶液40重量部を用いたオキサイド化反応を行わず、90%乳酸水溶液64重量部を添加し60℃で30分攪拌する中和反応を行い、蒸留水100重量部を加えた後にエタノールを留去した以外は、実施例3と同様にしてDMMA−LAのホモポリマーである重合体(12)の5重量%水溶液を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、121,000であった。
実施例1において、DMAPMA100重量部に代えてDMAPMA86重量部及びラウリルメタクリレート(LMA)14重量部を用いて重合反応を行い、CDDAの30重量%水溶液67重量部を用いたカチオン化反応を行わず、過酸化水素の35重量%水溶液51重量部に代えて過酸化水素の35重量%水溶液49重量部を用いたオキサイド化反応を行い、蒸留水100重量部を加えた後にエタノールを留去した以外は、実施例1と同様にしてLMA:DMAPMA−Oのモル比が10:90である重合体(13)を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、77,000であった。
実施例1において、CDDAの30重量%水溶液67重量部に代えて3−クロロ−2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウムクロリド(以下「CM」という。)の65重量%水溶液(四日市合成社製)34重量部を用いてカチオン化反応を行い、過酸化水素の35重量%水溶液51重量部に代えて過酸化水素の35重量%水溶液46重量部を用いたオキサイド化反応を行い、蒸留水100重量部を加えた後にエタノールを留去した以外は、実施例1と同様にしてDMAPMA−CM:DMAPMA−Oのモル比が20:80である重合体(14)を得た。なお、重合反応で生成した重合体の重量平均分子量は、90,000であった。
上記重合体(1)〜(14)及び両性界面活性剤であるラウリルアミドプロピルベタイン[C12H25CONH(CH2)3N+(CH3)2CHCOO−]を、それぞれ表1に示す濃度となるように蒸留水に溶解させ、毛髪化粧料を製造した。この毛髪化粧料について、以下の方法により、透過率、析出性及び指通り性を評価した。表1にその結果を合わせて示す。
ラウリルアミドプロピルベタイン15%、樹脂0.5%での状態を観察した。均一透明に溶解していないものについては、樹脂添加量を減少あるいは界面活性剤量を増加することにより均一透明に溶解する状態を探った。均一に溶解したものについては655nm波長における透過率を測定して溶解性の指標とした。分光光度計(日本分光株式会社製、V−530型紫外可視分光光度計)を用いて測定。対照側ホルダーには水を入れた
上記透過率の測定に用いた水溶液を、5倍希釈(4倍量の蒸留水を添加して攪拌)し、1時間静置した後の状態を以下の4段階に分類することにより評価した。
析出多:多量の析出物が見られる
析出少:少量の析出物が見られる
白濁:析出物は見られないが透明ではない
透明:希釈しても白濁などが見られない
長さ23cm、重さ10gの毛髪の束を水に浸して軽く絞った後、これに上記透過率の測定に用いた水溶液1.0gを塗布して洗髪した。次いで、流水中で指を通しながら濯ぎ、そのときの指通りの感触を、ラウリルアミドプロピルベタイン15%水溶液を標準とし、それとの感触の差を下記の4段階で評価した。
5:標準よりかなり良いと感じ、その感じが持続する
4:標準よりかなり良いと感じる
3:標準より良いと感じる
2:標準より若干良いと感じる
1:標準と同じ
Claims (11)
- 更に一般式(I)以外の親水性ビニル単量体に由来する構成単位を含むことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の毛髪化粧料。
- 親水性ビニル単量体が、カチオン性基含有ビニル単量体、ベタイン基含有ビニル単量体、又はアミンオキサイド基含有ビニル単量体であることを特徴とする請求項4記載の毛髪化粧料。
- 毛髪化粧料用水溶性樹脂が、一般式(I)に由来する構成単位を1モル%以上含有することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の毛髪化粧料。
- 毛髪化粧料用水溶性樹脂が、5重量%濃度で水に溶解するものであることを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の毛髪化粧料。
- ラウリルアミドプロピルベタイン15%、毛髪化粧料用水溶性樹脂0.5%の水溶液を5倍希釈(4倍量の蒸留水を添加して攪拌)し、1時間静置した後の水溶液が、白濁又は析出している状態であることを特徴とする、請求項1乃至7のいずれかに記載の毛髪化粧料。
- 両性界面活性剤10〜30重量%及び毛髪化粧料用水溶性樹脂0.1〜1重量%を含有する水溶液であることを特徴とする、請求項1乃至8のいずれかに記載の毛髪化粧料。
- 両性界面活性剤が、ラウリルアミドプロピルベタインであることを特徴とする、請求項1乃至9のいずれかに記載の毛髪化粧料。
- 常温で透明であり、かつ水で5倍希釈したとき、希釈液が不均一又は不透明となることを特徴とする、請求項1乃至10のいずれかに記載の毛髪化粧料。
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