JP4552225B2 - 船外機の遠隔制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、シフト切り換え及びスロットル開度調節を遠隔操作により行える船外機の遠隔制御装置に関する。
従来、下記特許文献1に示されるように、シフト切り換え及びスロットル開度調節を遠隔操作により行える船外機の遠隔制御装置が知られている。この装置では、リンクを介してロッドを駆動するクラッチモータと、リンクを介してキャブレタのスロトルレバーを駆動するスロットルモータとを備え、リモコンレバーの動きを検出し、それに基づいてコントロールユニットがクラッチモータ及びスロットルモータを各々駆動制御することで、シフト切り換え及びスロットル開度調節を行うようにしている。
特開平3−589号公報
しかしながら、上記特許文献1の装置では、シフト切り換え用とスロットル開度調節用とで、駆動手段であるクラッチモータとスロットルモータとが別個に設けられることから、エンジンカバーで覆われる船外機においては、異なる2個の駆動手段の配置スペースを要するため船外機が大型化し、重量も増すという問題があった。
本発明は上記従来技術の問題を解決するためになされたものであり、その目的は、スロットル開度調節及びシフト切り換えを1つの駆動手段で可能として、船外機の軽量小型化を図ることができる船外機の遠隔制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために本発明の請求項1の船外機の遠隔制御装置は、スロットルボディ(25)とシフト切り換え機構(9)とを有し、操作子(28)による、前記スロットルボディのスロットル開度及び前記シフト切り換え機構のシフト切り換えの遠隔操作を可能とする船外機の遠隔制御装置であって、駆動されることで、前記スロットルボディのスロットル開度を調節するスロットルアーム(34)と、前記スロットルアームに駆動力を伝達するスロットル駆動伝達部材(57)と、駆動されることで、前記シフト切り換え機構のシフト切り換えを行うシフトロッド(10)と、前記シフトロッドに連結されたシフトアーム(30)に駆動力を伝達するシフト駆動伝達部材(56)と、前記操作子による操作に応じて、前記スロットル駆動伝達部材と前記シフト駆動伝達部材とを並行して駆動可能な1つの並行駆動手段(60)とを有し、前記並行駆動手段は、前記スロットルボディを挟んで前記船外機の吸気マニホルドの反対側において前記船外機のエンジンの前部近傍に配置されたことを特徴とする。
また、好ましくは、前記操作子は、その操作範囲として、シフト操作範囲(SH)及び該シフト操作範囲に隣接するスロットル操作範囲(TH)を有し、前記並行駆動手段は、前記操作子の前記シフト操作範囲内でのみ前記シフト駆動伝達部材を駆動可能となる一方、前記シフト操作範囲外であって前記スロットル操作範囲内でのみ前記スロットル駆動伝達部材を駆動可能となるように構成される(請求項)。より好ましくは、前記シフト駆動伝達部材は、ラック歯部(56a)を有するラック形に構成され、前記並行駆動手段は、ピニオンギヤ部(53a)とカム部(54)とを有して、前記操作子による前記シフト操作範囲及び前記スロットル操作範囲のいずれの範囲での操作によっても、その操作に応じて一体に回転するように構成され、前記ピニオンギヤ部は、前記シフト操作範囲内でのみ前記シフト駆動伝達部材の前記ラック歯部と噛み合って該シフト駆動伝達部材を駆動する一方、前記カム部は、前記シフト操作範囲外であって前記スロットル操作範囲内でのみ前記スロットル駆動伝達部材を駆動するように構成される(請求項)。
さらに好ましくは、前記スロットル駆動伝達部材及び前記シフト駆動伝達部材はいずれも、駆動されて直線運動するように構成され、前記スロットル駆動伝達部材と前記スロットルアームとの間、及び前記シフト駆動伝達部材と前記シフトアームとの間は、それぞれリンク機構(32、36)で連結される(請求項)。
なお、上記括弧内の符号は例示である。
本発明によれば、スロットル開度調節及びシフト切り換えを1つの駆動手段で可能として、船外機の軽量小型化を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る遠隔制御装置が適用される船外機の一例を示す左側面図である。図2は、同船外機の上半部の側面図、図3は、同船外機の上半部の正面図、図4は、同船外機の水平断面図である。以降、船外機1について、図1の左方(船体側)を「前方」、上方を「上方」と呼称する。
図1において、船外機1は、上下に分割可能なエンジンカバー5と、ドライブシャフトハウジング3と、ギアハウジング4とを有している。エンジンカバー5内には、4サイクル直列4気筒のエンジン2が設置されている。エンジン2の内部にはクランクシャフト16(図4参照)が略垂直(縦置き)に配置される。
図2、図3に示すように、エンジン2は、エンジンホルダ12の上に設置され、エンジンホルダ12の下方にオイルパン11が配置される。図4に示すように、エンジン2において、クランクケース13が前部に配置され、その後方にシリンダブロック14、シリンダヘッド15(図4参照)が順に配置される。
また、図1に示すように、エンジン2の下端部から、ドライブシャフト6が、ドライブシャフトハウジング3内を通ってギアハウジング4内にまで略垂直に延び、ドライブシャフト6によって、ギアハウジング4内に配置されたシフト切り換え機構9及びプロペラシャフト8を介して、推進装置であるプロペラ7が駆動される。
また、回転式のシフトロッド10が、ドライブシャフト6と並行に上下方向に延び、その下端部がシフト切り換え機構9に連結されている。シフト切り換え機構9は、ドライブシャフト6の下端部に固定されたベベルギアから成る駆動用ギア9aと、プロペラシャフト8上に回動自在に配置されたベベルギアから成る前進用ギア9b及び後進用ギア9cと、前進用ギア9bと後進用ギア9cとの間に配置されたドッグクラッチ9dとを有する。
シフト切り換え機構9は、駆動用ギア9aを、前進用ギア9bまたは後進用ギア9cに噛合させ、前進、後進、及びニュートラル(中立)の切り換え(シフト)を行うものである。すなわち、シフトロッド10が回動すると、ドッグクラッチ9dが移動し、ドッグクラッチ9dが前進用ギア9bまたは後進用ギア9cのいずれかに噛合するか、又はその中間部でいずれとも噛合しないことで、ドライブシャフト6からプロペラシャフト8に対する回転力の伝達/切断が行われる。
図3、図4に示すように、エンジンの左側には吸気マニホルド19が配置され、吸気マニホルド19は、シリンダヘッド15の吸気ポート39(図4参照)に接続される。吸気ポート39の途中には、インジェクタ24が配設されている。吸気マニホルド19の前部のサージタンク22の上流側である右側には、スロットルボディ25が接続されている。スロットルボディ25は、クランクケース13の前方に位置している。また、スロットルボディ25の左端にはサイレンサ17が接続されている。吸気マニホルド19の内側には、ベーパセパレータ23が配設されている。
図2、図4に示すように、エンジンの後部右側には排気マニホルド18が配置され、排気マニホルド18は、シリンダヘッド15の排気ポート38(図4参照)に接続されている。また、シリンダブロック14の右側部には、オイルフィルタ21が取り付けられる。
図2〜図4に示すように、船外機1には、シフト切り換え及びスロットル開度調節の双方を行える駆動機構部50が設けられている。駆動機構部50は、スロットルボディ25を挟んで吸気マニホルド19の反対側(エンジン2の右側)において、エンジン2の前部近傍に配置され、固定ボルト26(図2参照)でクランクケース13に固定されている。駆動機構部50は、スロットルボディ25及びサイレンサ17より下に位置する。また、駆動機構部50の上方に、ECU(エンジン制御ユニット)20が配設されている。
後述するように、本船外機1は、後述するリモコンボックス27の操作に応じたECU20による制御によって、前進(フォワード)、ニュートラル、後進(リバース)を切り換えるシフト切り換えと、スロットルボディ25のスロットル開度の調節とがなされるようになっている。
図5(a)は、リモコンボックス27の側面図である。同図(b)は、ECU、リモコンボックス27及び駆動機構部50を含んで成るシフト切り換え及びスロットル開度調節のための遠隔制御装置を示す模式図であり、特にニュートラルの状態を示す。
リモコンボックス27は、ハーネス67でECU20に接続されている。リモコンボックス27は、船外機1から離れた位置、例えば船体前部の運転席近傍(図示せず)に配置されており、図5(a)、(b)に示すように、シフト操作及びスロットル操作を行うための回動自在な操作レバー28を備える。リモコンボックス27には、可変抵抗等で構成され操作レバー28の回動位置を検出するレバー位置センサ29が設けられ、レバー位置センサ29の検出信号が、ハーネス67を通じてECU20に供給される。
操作レバー28の操作範囲は、図5(b)に示すように、ニュートラル(N)位置を中心にフォワード(F)位置からリバース(R)位置までのシフト操作範囲SHと、このシフト操作範囲SHに隣接する両外側のスロットル操作範囲TH(THf、THr)とに分かれている。シフト操作は、通常、図5(b)に示す「F」、「N」、「R」のいずれかの位置に操作レバー24を位置させることでなされる。
図3、図5(b)に示すように、スロットルボディ25には、回動駆動されてスロットル開度を調節するスロットルアーム34が設けられ、スロットルアーム34は、連結ピン35でリンクバー36の一端と回動自在に連結される。リンクバー36の他端は、連結ピン37でプッシュロッド57の一端に回動自在に連結されている。
また、シフトロッド10の上端部には、回動駆動されてシフトロッド10を回動させるシフトアーム30が設けられ、シフトアーム30は、連結ピン31でリンクバー32の一端と回動自在に連結される。リンクバー32の他端は、連結ピン33でラック56の一端に回動自在に連結されている。
駆動機構部50には、電動アクチュエータ63及び駆動ユニット60が含まれる(図2〜図4参照)。なお、駆動ユニット60については、図5(b)では平面視で示されている。図5(b)に示すように、電動アクチュエータ63は、ECU20によって制御されるモータ64と、モータ64により回転駆動されるモータ出力軸65とから成る。駆動ユニット60には、駆動ギヤ62、被駆動ギヤ51、スロットル用カム54等が含まれる。モータ出力軸65はモータ64から真っ直ぐ下方に延び、その下端部に駆動ギヤ62が一体に回転するように固定されている。
図2、図5(b)に示すように、駆動ユニット60において、被駆動ギヤ51は、駆動ギヤ62の前方に隣接配置される。被駆動ギヤ51は、上側ギヤ52と、上側ギヤ52より小径の下側ギヤ53とが積層状態とされて一体に構成される。上側ギヤ52には、その外周全体に亘って歯部52aが形成されており、歯部52aが駆動ギヤ62の歯部62aと常時噛み合っている。下側ギヤ53は、ニュートラル位置における前部に、角度2αの範囲にだけピニオンギヤ歯53aが形成されている。
上記ラック56は、下側ギヤ53を挟んで駆動ギヤ62の反対側(下側ギヤ53の前方)においてラックガイド55に摺動自在に支持され、ラック56のラック歯部56aが、下側ギヤ53のピニオンギヤ歯53aと対向したとき、ピニオンギヤ歯53aと噛み合うようになっている。上記角度2αは、上記シフト操作範囲SHに対応している。従って、操作レバー28がシフト操作範囲SH内で操作されるときに、下側ギヤ53によりラック56が駆動される。ラック56の上記一端は、駆動ユニット60から左方に突出している(図4参照)。
また、被駆動ギヤ51の上方に、スペーサ66(図2参照)を介してスロットル用カム54が固定され、スロットル用カム54が被駆動ギヤ51と一体に回転するようになっている。なお、スペーサ66の厚み調節により、スロットル用カム54の上下方向の位置は調節可能である。スロットル用カム54は、ベース円の半径がr1であり、ニュートラル位置におけるプッシュロッド57側(図5(b)の下側)の部分の、角度2θの範囲は、半径がr1で一定となっている。
また、スロットル用カム54は、ニュートラル位置において、ラック56側の半部(以下、「第1半部」と称する)54aと、駆動ギヤ62側の半部(以下、「第2半部」と称する)54bとを有する。第1半部54aは、平面視で時計方向にいくにつれて、その半径が、角度θ以降はr1からr2まで徐々に大きくなっている。一方、第2半部54bは、平面視で反時計方向にいくにつれて、その半径が、角度θ以降はr1からr3まで徐々に大きくなっている。ここで、r2>r3となっている。
また、上記プッシュロッド57は、その一端が、駆動ユニット60から斜め前方左方に突出しており(図4参照)、その他端が、駆動ユニット60内に挿入されている。プッシュロッド57は、プッシュロッドガイド58により移動方向が規制されて長手方向に移動自在にされ、且つ、スプリング59の付勢力によって、ニュートラル位置において、スロットル用カム54の半径r1の部分の略中央に常時当接している。
上記角度2θも、上記シフト操作範囲SHに対応している。従って、操作レバー28がシフト操作範囲SH内で操作されるときは、スロットル用カム54によってプッシュロッド57は駆動されないが、シフト操作範囲SHを超えて、スロットル操作範囲THで操作されるときは、スロットル用カム54の第1半部54aまたは第2半部54bの半径r1より大きい部分によって、プッシュロッド57が駆動される。
また、駆動ユニット60には、被駆動ギヤ51の回転位置を検出する位置センサ61が設けられ、その検出信号がECU20に供給される。ECU20は、リモコンボックス27のレバー位置センサ29の検出信号に応じた回転方向に、該検出信号で規定される量だけ、モータ64を回転させる。その際、位置センサ61の検出信号により、被駆動ギヤ51の回転方向及び回転位置をフィードバック制御する。なお、図5(b)において、被駆動ギヤ51の時計方向の回転が、操作レバー28のニュートラル位置からリバース方向への回転に対応する。
次に、駆動機構部50の動作を説明する。図6(a)、(b)は、駆動機構部50の動作を示す平面視による模式図である。同図(a)はフォワード位置、同図(b)はフォワード方向スロットル全開位置に対応している。
例えば、操作レバー28を、シフト操作範囲SH内でニュートラル位置からフォワード位置まで操作すると、その操作がレバー位置センサ29により検出され、検出信号がECU20に送られ、ECU20が、モータ64を図6(a)の時計方向に回転させるので、モータ出力軸65を介して駆動ギヤ62も同方向に回転する。すると、図6(a)に示すように、駆動ギヤ62と噛み合っている被駆動ギヤ51の下側ギヤ53が反時計方向に回転力を受けるので、被駆動ギヤ51が、スロットル用カム54と共に一体に反時計方向に回転する。
ここで、操作レバー28の操作はシフト操作範囲SH内であるので、被駆動ギヤ51の回転はニュートラル位置から角度θの範囲内であり、プッシュロッド57は、スロットル用カム54の半径r1の部分と当接したままであるので、駆動されない。一方、被駆動ギヤ51の回転はニュートラル位置から角度αの範囲内でもあるので、下側ギヤ53のピニオンギヤ歯53aは、ラック56のラック歯部56aと噛み合っており、従って、下側ギヤ53によってラック56がシフトアーム30の方向に駆動される。これにより、リンクバー32を介してシフトアーム30がフォワード方向に回転し、それがシフトロッド10に伝達されるので、シフト切り換え機構9において、駆動用ギア9aが前進用ギア9bに噛合し、前進への切り換えがなされる。
次に、操作レバー28を、フォワード位置からさらに回転操作し、シフト操作範囲SHを超えてスロットル操作範囲THf内でニュートラル位置から遠ざかる方向に操作すると、駆動ギヤ62が時計方向にさらに回転し、被駆動ギヤ51が、反時計方向にさらに回転する。すると、図6(b)に示すように、被駆動ギヤ51が角度θを超えて回転するので、スロットル用カム54の第1半部54aに当接しているプッシュロッド57は、当接部分の第1半部54aの半径がr1からr2に向かって徐々に増大するのに応じて、スロットルアーム34の方向に駆動される。これにより、リンクバー36を介してスロットルアーム34が回転し、スロットルボディ25におけるスロットル開度を増大させる。プッシュロッド57が当接している部分の第1半部54aの半径がr2になったとき、スロットル全開となる。
一方、このとき、被駆動ギヤ51が角度αを超えて回転するので、下側ギヤ53のピニオンギヤ歯53aとラック56のラック歯部56aとの噛み合いが外れ、ラック56はフォワード位置で静止し、それ以上下側ギヤ53によって駆動されない。従って、シフト切り換え完了後において不要な駆動力がシフトアーム30に加わることがない。
上記とは反対に、操作レバー28を、ニュートラル位置からリバース方向に操作した場合は、回転するギヤ類等の構成要素の回転方向、及びラック56の移動方向が、フォワード方向に操作した場合とは逆となるだけで、基本的動作は同様である。ただし、上述したように、r2>r3となっていることで、後進状態ではスロットル全開とならないようになっている。
本実施の形態によれば、駆動機構部50において、1つの電動アクチュエータ63で1つの駆動ユニット60を駆動することで、スロットル開度調節及びシフト切り換えを並行して行うことを可能としたので、両者を別々の駆動手段を設けて動作させる従来の構成に比し、船外機1の軽量小型化を図ることができる。
特に、スロットルアーム34に連結関係にあるプッシュロッド57は、スロットル操作範囲THでのみ駆動され、シフトアーム30に連結関係にあるラック56は、シフト操作範囲SHでのみ駆動されるように構成したので、従来のようにケーブルを用いることなく、スロットル開度調節及びシフト切り換えを自然な操作で可能とすることができる。さらには、ECU20で制御する上で、制御が容易である。
また、駆動機構部50は、スロットルボディ25を挟んで吸気マニホルド19の反対側において、エンジン2の前部近傍に配置されたが、この位置は、従来の遠隔制御装置においてシフトケーブルやスロットルケーブルをシフトロッドやスロットルボディに連結するための機構が配置される位置であることから、ここに駆動機構部50を配置することは、他の部品レイアウトに影響を与えることがなく、船外機が大型化することもない。しかも、駆動機構部50のメンテナンスも容易である。
また、プッシュロッド57、ラック56はいずれも、駆動されて直線運動するように構成され、プッシュロッド57とスロットルアーム34との間はリンクバー36で連結され、ラック56とシフトアーム30との間はリンクバー32で連結された。このようにリンク機構を介してスロットルアーム34、シフトアーム30を駆動する構成としたので、故障等の非常時に操作困難となった場合であっても、リンクバー32、リンクバー34を取り外し、スロットルアーム34、シフトアーム30に手動操作用のケーブル等を別途接続すれば、駆動機構部50を介することなく、両者を手動で駆動操作可能とすることができる。
なお、電動アクチュエータ63において、モータ出力軸65は鉛直方向に延びているものとしたが、これに限られず、例えば水平方向に向けて配設してもよい。
なお、ラック56の突出位置(連結ピン33の位置)、プッシュロッド57の突出位置(連結ピン37の位置)、及びこれらの突出方向は、シフトアーム30、スロットルボディ25の位置に合わせて適宜調整可能である。
なお、プッシュロッド57とスロットルボディ25との連結は、リンクバー36等のリンク機構によることなく、ケーブル等で接続してもよい。その場合は、プッシュロッド57の直線運動を一旦回転運動に変換する機構を設け、その機構とスロットルボディ25とを上記ケーブルで連結すればよい。このようにすれば、V型エンジンを備えた船外機において、スロットルボディがエンジン後部のシリンダヘッドの上方に配置されている場合であっても、本発明を適用可能である。
なお、本実施の形態では、ECU20でモータ64を駆動制御して、駆動ギヤ62を駆動する構成としたので、リモコンボックス27と船外機1の接続はハーネス67のみでよく、接続作業が極めて容易になると共に、メンテナンス性にも優れる。更に、ケーブルによる摺動抵抗等がなく操作レバー28の操作荷重も小さくでき操作性が向上する。しかし、本発明はこれに限るものでなく、例えば、プッシュプルケーブルを用いて機械的に駆動ギヤ62を回転駆動するように構成してもよい。これによれば、従来と同様の操作方式でも対応できるようになる。しかも、従来は、シフト切り換え用とスロットル調節用との2本のプッシュプルケーブルが必要であったところ、上記の構成では、プッシュプルケーブルが1本で足りるので、リモコンボックス27をはじめとする構成が簡素化されると共に、接続作業も容易となる。
なお、モータ64の出力に余裕があるならば、駆動ギヤ62を介することなく、被駆動ギヤ51乃至下側ギヤ53とスロットル用カム54とをモータ出力軸65で直接回転駆動するように構成してもよい。そのようにすれば、駆動ギヤ62と、上側ギヤ52乃至歯部52aとを省略できるので、駆動ユニット60が一層シンプルでコンパクトになる。
本発明の一実施の形態に係る遠隔制御装置が適用される船外機の一例を示す左側面図である。 同船外機の上半部の側面図である。 同船外機の上半部の正面図である。 同船外機の水平断面図である。 リモコンボックスの側面図(図(a))、並びに、ECU、リモコンボックス及び駆動機構部を含んで成るシフト切り換え及びスロットル開度調節のための遠隔制御装置を示す模式図である(図(b))。 駆動機構部の動作を示す平面視による模式図であり、フォワード位置(図(a))及びフォワード方向スロットル全開位置(図(b))に対応している。
符号の説明
1 船外機
2 エンジン
9 シフト機構
10 シフトロッド
19 吸気マニホルド
20 ECU
28 操作レバー(操作子)
25 スロットルボディ
30 シフトアーム
32 リンクバー(リンク機構)
34 スロットルアーム
36 リンクバー(リンク機構)
50 駆動機構部
51 被駆動ギヤ
57 プッシュロッド(スロットル駆動伝達部材)
53a ピニオンギヤ歯(ピニオンギヤ部)
54 スロットル用カム(カム部)
56 ラック(シフト駆動伝達部材)
56a ラック歯部
60 駆動ユニット(並行駆動手段)
62 駆動ギヤ
63 電動アクチュエータ
64 モータ
65 モータ出力軸
SH シフト操作範囲
TH スロットル操作範囲

Claims (4)

  1. スロットルボディとシフト切り換え機構とを有し、操作子による、前記スロットルボディのスロットル開度及び前記シフト切り換え機構のシフト切り換えの遠隔操作を可能とする船外機の遠隔制御装置であって、
    駆動されることで、前記スロットルボディのスロットル開度を調節するスロットルアームと、
    前記スロットルアームに駆動力を伝達するスロットル駆動伝達部材と、
    駆動されることで、前記シフト切り換え機構のシフト切り換えを行うシフトロッドと、
    前記シフトロッドに連結されたシフトアームに駆動力を伝達するシフト駆動伝達部材と、
    前記操作子による操作に応じて、前記スロットル駆動伝達部材と前記シフト駆動伝達部材とを並行して駆動可能な1つの並行駆動手段とを有し、
    前記並行駆動手段は、前記スロットルボディを挟んで前記船外機の吸気マニホルドの反対側において前記船外機のエンジンの前部近傍に配置されたことを特徴とする船外機の遠隔制御装置。
  2. 前記操作子は、その操作範囲として、シフト操作範囲及び該シフト操作範囲に隣接するスロットル操作範囲を有し、前記並行駆動手段は、前記操作子の前記シフト操作範囲内でのみ前記シフト駆動伝達部材を駆動可能となる一方、前記シフト操作範囲外であって前記スロットル操作範囲内でのみ前記スロットル駆動伝達部材を駆動可能となるように構成されたことを特徴とする請求項記載の船外機の遠隔制御装置。
  3. 前記シフト駆動伝達部材は、ラック歯部を有するラック形に構成され、前記並行駆動手段は、ピニオンギヤ部とカム部とを有して、前記操作子による前記シフト操作範囲及び前記スロットル操作範囲のいずれの範囲での操作によっても、その操作に応じて一体に回転するように構成され、前記ピニオンギヤ部は、前記シフト操作範囲内でのみ前記シフト駆動伝達部材の前記ラック歯部と噛み合って該シフト駆動伝達部材を駆動する一方、前記カム部は、前記シフト操作範囲外であって前記スロットル操作範囲内でのみ前記スロットル駆動伝達部材を駆動するように構成されたことを特徴とする請求項記載の船外機の遠隔制御装置。
  4. 前記スロットル駆動伝達部材及び前記シフト駆動伝達部材はいずれも、駆動されて直線運動するように構成され、前記スロットル駆動伝達部材と前記スロットルアームとの間、及び前記シフト駆動伝達部材と前記シフトアームとの間は、それぞれリンク機構で連結されたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の船外機の遠隔制御装置。
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