JP3740895B2 - 船外機の制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンのスロットル操作やシフト操作を行う船外機の制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、船外機のエンジンとしては、環境保全の観点から2サイクルエンジンに代わり4サイクルエンジンが主流になりつつある。4サイクルエンジンも、2サイクルエンジンと同様にクランク軸が直立するように縦置きに搭載され、そのクランクケース側が前方に向けられる。
【0003】
そして、エンジン後部側のシリンダーヘッドから延出する吸気マニフォールドが前方に湾曲し、シリンダーブロックやクランクケースの側部に配置された燃料供給装置に繋がる。燃料供給装置は、気筒数分のキャブレターや空気量調整器(スロットルボディー)等の混合気供給手段が連装部材により連装され、その前部に吸気消音器が接続されたものである。
【0004】
混合気供給手段にはスロットル機構が設けられる。このスロットル機構は、混合気供給手段に設けられたスロットルレバーを、船外機の前方に設けられたスロットル装置から操作ケーブル等の入力部材を介して遠隔操作し、エンジン出力を制御する機構である。
【0005】
4サイクルエンジンの特性上、スロットル開度が少なくてもエンジン回転数が上がってしまうため、スロットルレバーを回動させるのには一般にスロットルカムが用いられ、スロットル装置の開き初めにおいてはスロットルレバーの連動率が小さく、スロットル装置の開度が大きくなるに連れてスロットルレバーの連動率が大きくなるように設定される。
【0006】
また、4サイクルエンジンでは、2サイクルエンジンと異なり、燃料供給装置の混合気供給手段がエンジンの比較的後方に配置されるため、上述のスロットルカムもエンジン後方に配置される。そして、スロットルカムを回動させるスロットル中継回動部材(操作ケーブル等が接続される)がスロットルカムに対して同軸的に設けられるか、あるいはスロットル中継回動部材が燃料供給装置(混合気供給手段)の前方に設けられてスロットルカムとの間が長いスロットルリンク等の連動部材で接続されるレイアウトとなっていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前者の場合はスロットル中継回動部材が、後者の場合は連動部材が燃料供給装置の側方に突出するので、いずれにしてもエンジンを覆うエンジンカバーを側方へ大きく張り出させて干渉を避ける必要があり、これによりエンジン部分の横幅が増大し、船外機の大形化を余儀無くされる。また、特に後者の場合は、燃料供給装置を避けるために長い連動部材を屈曲させなければならず、これにより連動部材に撓みや遊びが出て操作性が悪くなる。
【0008】
一方、船外機のシフト操作を行うシフト機構は一般にエンジンの前方に設置され、さらに従来ではスロットル機構とシフト機構の相互作動を規制するリミッター機構がスロットル機構側に併設されていた。2サイクルエンジン搭載の船外機の場合は、スロットル機構とシフト機構が近接しているので、スロットル機構に併設したリミッター機構によりシフト機構の動きを確実に規制することができた。
【0009】
ところが、4サイクルエンジン搭載の船外機の場合は、スロットル機構がエンジン後方に配置され、シフト機構との間に距離があるため、リミッター機構をスロットル機構に併設したのでは、長いリミッターリンクを介してシフト機構を操作する必要があり、シフト機構をシフト操作する時の強大な力によって長いリミッターリンクが撓みやすく、確実なシフト規制が行われ難かった。
【0010】
その上、4サイクルエンジン搭載の船外機においては、燃料供給装置の吸気消音器とシフト機構とがほぼ同じ位置に設置されるため、シフト機構の設置スペースが狭く、その組み付け性および分解作業性(整備性)が悪かった。
【0011】
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、船外機のコンパクト化と、スロットル、シフト、リミッターの各機構の操作性向上および作動の確実化を図り、併せてシフト機構等の組み付け性と分解作業性を向上させることのできる船外機の制御装置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明に係る船外機の制御装置は、縦置きに搭載されてクランクケースが前方を向いた4サイクルエンジンの側面に燃料供給装置が設置され、上記燃料供給装置の近傍に軸支されたスロットルカムを回動させて燃料供給装置のスロットルレバーを操作するスロットル機構が設けられた船外機の制御装置において、上記スロットルカムを燃料供給装置の後方に配置し、このスロットルカムの下方にスロットル中継回動部材を軸支し、スロットルカムと上記スロットル中継回動部材との間を連動部材で連結するとともに、船外機の前方に設けられたスロットル装置とスロットル中継回動部材との間を入力部材で接続し、上記入力部材を燃料供給装置の下方に配設した。
【0013】
本発明の上記構成によれば、本来デッドスペースである燃料供給装置の後部および下方のスペースに、スロットルカムとスロットル中継回動部材と連動部材と入力部材が配置されるので、デッドスペースを有効に利用でき、しかも上記部材類が側面視で燃料供給装置に重ならず、平面視で燃料供給装置の側方に突出しないため、エンジンカバーを側方へ大きく張り出させる必要がなく、エンジン部分の横幅を狭めて船外機のコンパクト化を図ることができる。その上、連動部材が短くストレートな形状に形成されて撓みにくくなるので、スロットル機構の操作性および作動性が向上する。
【0014】
また、本発明に係る船外機の制御装置は、前記エンジンの前方に設置されたシフト機構に、前記スロットル機構と上記シフト機構の間の相互作動を規制するリミッター機構を併設し、このリミッター機構の入力部と前記スロットル中継回動部材との間を連動部材で接続し、上記連動部材を前記燃料供給装置の下方に配設した。
【0015】
本発明の上記構成によれば、連動部材は長くなるものの、この連動部材に加わる力はスロットル中継回動部材の回動力だけであり、強大なシフト操作力は加わらないため、連動部材が撓むことがなく、リミッター機構の作動が確実になる。また、シフト機構がリミッター機構を連動させる必要がないので、シフト機構の操作性も向上する。その上、燃料供給装置の下方に配設された連動部材が燃料供給装置よりも側方に突出しないので、エンジンカバーの側方への張り出し量を抑えて船外機のコンパクト化を図ることができる。
【0016】
さらに、本発明に係る船外機の制御装置は、前記燃料供給装置の最前部に位置する吸気消音器の前下部に回避形状を形成し、前記シフト機構およびリミッター機構の少なくとも一方の少なくとも一部を上記回避形状内に設置した。
【0017】
本発明の上記構成によれば、吸気消音器に形成された回避形状の分だけシフト機構やリミッター機構の設置スペースが増大し、これらの機構の組み付け性および分解作業性が向上する。同時に、吸気消音器、ひいては燃料供給装置全体をシフト機構やリミッター機構に近付けてエンジンの全高を低くし、船外機のコンパクト化に一層貢献することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の一実施形態を示す船外機のエンジン付近の右側面図であり、向かって右側が前方(船体側)、左側が後方となっている。また、図2は図1のII矢視による平面図である。
【0019】
この船外機1の最上部に搭載されているエンジン2は、例えば直列3気筒の4サイクルエンジンであり、そのクランク軸3(図1中には中心線で位置のみを示す)が直立するように縦置きに、略平板状のエンジンホルダー4の上に固定されている。また、エンジンホルダー4の下面にはオイルパン5が固定され、オイルパン5の下部に図示しないドライブハウジングとギヤハウジングが順に固定され、ギヤハウジングにスクリュープロペラが軸支される。
【0020】
エンジン2は、前方から順に、クランクケース7とシリンダーブロック8とシリンダーヘッド9とヘッドカバー10が配列されて形作られ、このエンジン2全体とエンジンホルダー4とオイルパン5の部分が合成樹脂製のエンジンカバー11に覆われて防水保護される。エンジンカバー11はシーリング材12の部分を境に上下に分割でき、エンジンカバー11の上半分を着脱してエンジン2の点検、整備等を行う。
【0021】
例えばエンジン2のシリンダーブロック8の右側面には燃料ポンプ14と共に燃料供給装置15が設置され、シリンダーブロック8の左側面には排気装置16および点火装置17、電装部品箱18等が配置されている。また、エンジン2の上部には発電装置19(図2参照)およびリコイル・スターター20(図1参照)等が設置され、エンジン2の前部にはスターターモーター21が設置されている。
【0022】
シリンダーヘッド9の右側面からは3本の吸気マニフォールド23が延出し、これらの吸気マニフォールド23は前方に90゜湾曲して略平板状の接続フランジ24に繋がる。この吸気マニフォールド23と接続フランジ24はシリンダーヘッド9と一体に形成されている。
【0023】
燃料供給装置15は、図3に右側面図を、図4に平面図を示すように、3基のキャブレター25a,25b,25cが、略平板状の連装部材26に連装され、各キャブレター25a〜25cの前部にインテークパイプ27を介して吸気消音器28が接続された構成である。吸気消音器28のエンジン2側の面には吸気口29(図2、図4参照)がある。そして、連装部材26が吸気マニフォールド23の接続フランジ24に連結されることにより、キャブレター25a〜25cがシリンダーブロック8の右側に縦1列に並び、吸気消音器28がクランクケース7の右側に並ぶ配置となる。
【0024】
エンジン2の作動時には、エンジン2の吸気負圧により吸気消音器28の吸気口29から外気が導入され、この空気がインテークパイプ27を経て各キャブレター25a〜25cに流れ、ここで燃料を混合されて混合気となり、吸気マニフォールド23を経てエンジン2に供給される。なお、各キャブレター25a〜25cは、例えばエンジン2が燃料噴射式である場合には、空気量調整器(スロットルボディー)等であってもよい。
【0025】
3基のキャブレター25a〜25cには、各々に内蔵された図示しないスロットルバルブを開閉させるスロットル軸31a,31b,31cが軸支され、その右端にそれぞれスロットルレバー32a,32b,32cが回転一体に設けられている。また、これら3つのスロットルレバー32a〜32cの自由端がリンケージリンク33に連接され、各スロットルレバー32a〜32cが連動するようになっている。各スロットルレバー32a〜32cは、それぞれスプリング34(図2参照)により、常にスロットルバルブを閉ざす方向(図3に向かって反時計回りの方向)に付勢される。
【0026】
そして、これらのスロットルレバー32a〜32cを回動操作するスロットル機構36が設けられている。このスロットル機構36は、図1および図4、図5に示すように、スロットルカム37と、スロットル中継回動部材38と、スロットルリンク39と、2本の操作ケーブル40,41とを備えて構成されている。スロットルリンク39と操作ケーブル40,41は、それぞれ特許請求の範囲の請求項1に記載した『連動部材』と『入力部材』に該当するが、他形状の部材に置き換えることも考えられる。
【0027】
スロットルカム37は、図3にも示すように、支軸43により連装部材26等に回動自在に軸支されて最下部のキャブレター25cのスロットルレバー32c後方に近接し、スロットル中継回動部材38は、支軸44によりシリンダーブロック8等に回動自在に軸支されてスロットルカム37の下方に位置する。
【0028】
また、スロットルリンク39は、スロットルカム37の力点37aとスロットル中継回動部材38の第1回動部38aとの間を連結する。一方、2本の操作ケーブル40,41は、燃料供給装置15の下方に配設されて前後方向に延び、その後端がスロットル中継回動部材38のリール状の入力部38cに接続され、前端が船外機1の前方に設けられた図示しないスロットル装置に接続される。
【0029】
図3に示すように、最下部のスロットルレバー32cにはカムローラー45が軸支され、このカムローラー45がスロットルカム37のカム面37bに接している。前記スロットル装置が操作されると、2本の操作ケーブル40,41がスロットル中継回動部材38を時計回りに回動させ、このスロットル中継回動部材38の回動がスロットルリンク39によりスロットルカム37の力点37aに伝えられ、スロットルカム37を時計回りに回動させる。
【0030】
スロットルカム37は、そのカム面37bでカムローラー45を押圧してスロットルレバー32cを回動させ、このスロットルレバー32cの動きがリンケージリンク33により他のスロットルレバー32a,32bを連動させるので、3基のキャブレター25a〜25cのスロットル軸31a〜31cが同時に回動し、スロットルバルブが同調開閉してエンジン2の出力が制御される。
【0031】
スロットルカム37のカム面37bの形状は、スロットル装置の開き初め付近においてはスロットルレバー32a〜32cの連動率が小さく、スロットル装置の開度が大きくなるに連れてスロットルレバー32a〜32cの連動率が大きくなるように設定され、これによりスロットル開度が少ない時にエンジン回転数が上がり過ぎないようにされている。
【0032】
以上のように構成されたスロットル機構36がエンジン2の後方に設けられているのに対し、エンジン2の前方にはシフト機構47が設けられている。シフト機構47は、図1および図4、図5に示すように、シフトレバー48と、シフト中継回動部材49と、シフトリンク50と、シフトロッド51とを備えて構成されている。
【0033】
シフトレバー48は、図1に示すように、エンジンカバー11の外部前方に位置するステアリングブラケット52の前端に支軸53により軸支され、前後に回動可能である。また、シフト中継回動部材49は、図4〜図6に示すように、クランクケース7前面の軸受部54(図6参照)に支軸55により軸支され、側面視で略十字形に形成されて力点49aと作用点49b(図4、図6参照)とリミッター凸部49cとを備えている。なお、凸部49dはリモコンリンク(非図示)の接続部である。
【0034】
そして、シフトレバー48の作用点48aとシフト中継回動部材49の力点49aとの間がシフトリンク50により連結され、シフト中継回動部材49の作用点49bにシフトロッド51(図4、図6参照)の上端が連結される。シフトロッド51は下方に延び、その下端が図示しないギヤボックス内のシフト装置に到達している。
【0035】
例えばシフトレバー48が前方に回動操作されると、シフト中継回動部材49が後転してシフトロッド51が押し下げられ、シフトモードが前進モードとなる。また、シフトレバー48が後方に回動操作されると、シフト中継回動部材49が前転してシフトロッド51が引き上げられ、シフトモードが後進モードとなる。さらに、シフトレバー48が図中に示す中立位置にあれば、シフトモードがニュートラルモードとなるようにされている。
【0036】
上記のように構成されたシフト機構47には、リミッター機構58が併設される。リミッター機構58は、スロットル機構36とシフト機構47の相互作動を規制する機構であり、図1および図4、図5に示すように、リミッター59と、リミッターリンク60とを備えて構成され、シフト中継回動部材49に設けられたリミッター凸部49cもリミッター機構58の構成要素である。なお、リミッターリンク60は、特許請求の範囲の請求項1に記載した『連動部材』に該当するが、他形状の部材に置き換えることも考えられる。
【0037】
リミッター59は、下端に力点59a、上端にストッパー59bを備えたレバー状に形成され、その中間部が支軸61によりクランクケース8等に回動自在に軸支され、シフト中継回動部材49の直後に位置している。そして、リミッター59の力点59aと、スロットル中継回動部材38の第2回動部38bとの間がリミッターリンク60に連結され、リミッターリンク60は前述の操作ケーブル40,41と共に燃料供給装置15の下方に配設される。なお、リミッター59の力点59aは特許請求の範囲の請求項1に記載した『入力部』に該当する。
【0038】
例えば、スロットル装置が操作されず、スロットル機構36が図5に示す状態にある時には、リミッター59のストッパー59bがシフト中継回動部材49の回動を妨げないので、シフト機構47を自由に操作して前進、後進、ニュートラルのいずれのシフトモードも選択できる。
【0039】
また、図5のようにシフト位置がニュートラルモードにある時に、スロットル装置を操作してエンジン回転数を上げようとしても、リミッター59のストッパー59bがシフト中継回動部材49のリミッター凸部49cに当接し、スロットル中継回動部材38の前転方向への回動が妨げられるため、スロットル開度が規制される。
【0040】
一方、例えばシフト位置が前進モードの時には、シフト中継回動部材49のリミッター凸部49cが、リミッター59のストッパー59bの回動範囲よりも下方に位置するため、リミッター59の回動が妨げられず、したがってスロットル装置を自在に操作して航行速度を調整することができる。
【0041】
そして、スロットル開度が大きくなると、リミッター59のストッパー59bがシフト中継回動部材49側に回動してリミッター凸部49cの上に進入するため、シフト中継回動部材49の前転方向への回動が規制され、前進モードからニュートラルモードへのシフト操作ができなくなる。
【0042】
このように、シフト位置がニュートラルモードにある時にはスロットル開度が規制される一方、スロットル開度が大きい時にはシフト操作が規制されるため、エンジン2の過回転や、シフト操作に伴うショックならびにミッション装置の破損等が効果的に防止される。
【0043】
このリミッター機構58は、スロットル機構36およびシフト機構47と共に制御装置63を構成する。
【0044】
ところで、図1および図3に示すように、燃料供給装置15の最前部に位置する吸気消音器28の前下部は、側面視で斜めに抉り取られて後上方へ退く回避形状65が設けられている。そして、この回避形状65の中に、シフト機構47およびリミッター機構58が部分的に設置されている。
【0045】
なお、図6に示すように、シフト機構47のシフトロッド51の上部51aは、中間部分51bに対し、例えば右側にオフセットされるように屈曲成形され、これによってクランクケース7前面下部の左側に設けられたオイルフィルター66等に充分な設置スペースが与えられている。
【0046】
以上のように構成された制御装置63によれば、本来デッドスペースである燃料供給装置15(キャブレター25a〜25c)の後部および下方のスペースにスロットル機構36のスロットルカム37とスロットル中継回動部材38とスロットルリンク39と操作ケーブル40,41が配置されたため、デッドスペースを有効に利用できることに加え、上記各部材37〜41が側面視で燃料供給装置15に重ならず、平面視で燃料供給装置15の側方に突出しないので、エンジンカバー11を側方へ大きく張り出させる必要がない。
【0047】
このため、エンジン2の横幅を狭めて船外機1のコンパクト化を図ることができる。しかも、スロットルリンク39を短くストレートな形状にできるので、スロットルリンク39を撓みにくくしてスロットル機構36の操作性および作動性を向上させることができる。
【0048】
また、この制御装置63では、シフト機構47側にリミッター機構58が併設され、このリミッター機構58を構成するリミッター59の力点59aとスロットル中継回動部材38の第2回動部38bとの間がリミッターリンク60で接続されているので、リミッターリンク60は長くなるものの、このリミッターリンク60に加わる力はスロットル中継回動部材38の回動力だけであり、強大なシフト操作力が直接加わらないため、リミッターリンク60が撓むことがなく、リミッター機構58の作動が確実である。
【0049】
しかも、シフト機構47がリミッター機構58を連動させる必要がないので、シフト機構47の操作性も向上する。なお、リミッターリンク60が燃料供給装置15の下方に配設されているため、リミッターリンク60が燃料供給装置15に対して側方に突出せず、この点でもエンジンカバー11の側方への張り出し量を抑えて船外機1のコンパクト化に貢献できる。
【0050】
一方、吸気消音器28の前下部に、後上方へ退く回避形状65が形成され、この回避形状65内にシフト機構47およびリミッター機構58が部分的に設置されたので、回避形状65の分だけシフト機構47やリミッター機構58の設置スペースを増大させ、両機構47,58の組み付け性および分解作業性を向上させるとともに、吸気消音器28を始め、燃料供給装置15全体の位置を下方に引き下げてエンジン2の全高を低くし、船外機1のコンパクト化に一層貢献することができる。
【0051】
【発明の効果】
以上に説明したように、本発明に係る船外機の制御装置によれば、船外機のコンパクト化と、スロットル、シフト、リミッターの各機構の操作性向上および作動の確実化を図り、併せてシフト機構等の組み付け性と分解作業性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す船外機のエンジン付近の右側面図。
【図2】図1のII矢視による平面図。
【図3】燃料供給装置の右側面図。
【図4】燃料供給装置および制御装置の平面図。
【図5】制御装置の右側面図。
【図6】シフト機構およびその周辺の拡大平面図。
【符号の説明】
1 船外機
2 エンジン
3 クランク軸
7 クランクケース
11 エンジンカバー
15 燃料供給装置
25a,25b,25c キャブレター
28 吸気消音器
32a,32b,32c スロットルレバー
36 スロットル機構
37 スロットルカム
38 スロットル中継回動部材
39 連動部材の一例であるスロットルリンク
40,41 入力部材の一例である操作ケーブル
47 シフト機構
48 シフトレバー
49 シフト中継回動部材
50 シフトリンク
58 リミッター機構
59a リミッター機構の入力部の一例である力点
60 連動部材の一例であるリミッターリンク
63 制御装置
65 回避形状
Claims (1)
- 縦置きに搭載されてクランクケースが前方を向いた4サイクルエンジンの側面に燃料供給装置が設置され、上記燃料供給装置の近傍に軸支されたスロットルカムを回動させて燃料供給装置のスロットルレバーを操作するスロットル機構が設けられた船外機の制御装置において、上記スロットルカムを燃料供給装置の後方に配置し、このスロットルカムの下方にスロットル中継回動部材を軸支し、スロットルカムと上記スロットル中継回動部材との間を連動部材で連結するとともに、船外機の前方に設けられたスロットル装置とスロットル中継回動部材との間を入力部材で接続し、上記入力部材を燃料供給装置の下方に配設する一方、前記エンジンの前方に設置されたシフト機構に、前記スロットル機構と上記シフト機構の間の相互作動を規制するリミッター機構を併設し、このリミッター機構の入力部と前記スロットル中継回動部材との間を連動部材で接続し、上記連動部材を前記燃料供給装置の下方に配設し、且つ、前記燃料供給装置の最前部に位置する吸気消音器の前下部に回避形状を形成し、前記シフト機構およびリミッター機構の少なくとも一方の少なくとも一部を上記回避形状内に設置したことを特徴とする船外機の制御装置。
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