JP4552172B2 - ばら物運搬船 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は石炭の輸送とその燃焼残渣である灰の輸送とを行なうばら物運搬船に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
鉱石、石炭、石灰石、木材チップ、穀物、セメントなどの小塊、粒体、粉体からなる不定形固体貨物、即ちばら物を海上輸送するばら物運搬船は周知である。
【0003】
一方、石炭を燃焼消費する火力発電所などにおいては、燃焼残渣である灰が発生することを避けられず、その処理のため石炭需要者が石炭供給者に引取りを要求することが一般化する傾向となっている。石炭と灰とは性状が全く異なるため、石炭を陸揚げして空となった貨物倉に灰を積み込むことや、石炭のための荷役装置を具えたばら物運搬船においてその荷役装置で灰を取扱うことは、次に輸送する石炭に灰が混入して品質を損う原因となる。そのため、石炭の輸送とは別に灰の輸送を専門に行なう運搬船を準備する必要があった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、石炭をばら積みして輸送するばら物運搬船と灰をばら積みして輸送するばら物運搬船とをそれぞれ別途に準備することは、設備費の負担を著しく増加させる、それぞれに乗員を必要とするため労務費が嵩む、それぞれが往復航行し且つそれぞれが片道輸送であるため燃料の無駄な消費が多い、合理的な配船スケジュールを組むのが困難なことが多い、などの課題を伴う。
【0005】
本発明は石炭専門の運搬船と灰専門の運搬船とを準備することによって発生する前記の課題を解決するためになされたものであって、往路に石炭を輸送し復路に灰を輸送することができるとともに灰を石炭に混入させる心配なく取扱うことができるばら物運搬船を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するために、本発明の一つは石炭を積み込むための主貨物倉と灰を積み込むための副貨物倉とを互いに遮断させて船倉に設け、そして副貨物倉に灰の積み込み手段および排出手段を具えさせた。
【0007】
また、本発明のもう一つは石炭を積み込むための主貨物倉と灰を積み込むための副貨物倉とを互いに遮断させて船倉に設け、主貨物倉の石炭を底下方に取り出して船首または船尾で上甲板の上から陸揚げする石炭荷役装置を具えさせるとともに、副貨物倉に石炭荷役装置とは別途に灰の積み込み手段および排出手段を具えさせた。
【0008】
このように、石炭のための主貨物倉と灰のための副貨物倉とを互いに遮断して船倉に設け、副貨物倉には灰専用の積み込み手段と排出手段とを具えさせた本発明によると、往路で石炭を輸送し復路で引取った灰を輸送することができ、灰専門の運搬船を不要として設備費、労務費、燃料費を低減するとともに配船スケジュールが単純化され、且つ灰を石炭に混入させる心配なく取り扱うことができる。
【0009】
灰は石炭の産地、品質によって差異があるが、平均的には石炭の15パーセント程度発生する。従って、石炭に比べて大幅に小容量であり、主貨物倉の容積を大幅に減少させることなく副貨物倉を設置することができ、船体を大形化しなくても石炭の輸送能力を低下させる心配はない。
【0010】
尚、副貨物倉を主貨物倉と機関室との間に設け、上甲板の上に旋回可能に設置される石炭荷役装置の陸揚げ用コンベヤを主貨物倉の副貨物倉と反対の端部側に配備することが、船体の前後方向の荷重配分を均等化して安定性を向上させるうえで好ましい実施の形態である。
【0011】
尚また、灰はベルトコンベヤ、バケットエレベータ、空気輸送装置などの荷役設備を用いて荷積みや荷揚げをすることが可能であり、灰のための荷役設備が埠頭に準備されている場合は、副貨物倉への灰の積み込み手段およびこれより灰の排出手段は開閉可能なハッチで形成される。
【0012】
しかし、灰のための荷役設備をもたない埠頭での積み降しを運搬船に装備した荷役設備によって可能とすること、および殊に乾灰を大気中に飛散させる心配なく取扱うことのために、副貨物倉に具えさせる積み込み手段および排出手段を気密構造のタンク、真空ポンプ、圧縮機、陸側の灰をタンクに導入するための導入管およびタンクの灰を副貨物倉に送入する送入管、副貨物倉の灰をタンクに取り出す送出管およびタンクの灰を陸側へ送るための排出を具え、陸側からタンクへの灰の導入および副貨物倉からタンクへの灰の取り出しを真空ポンプの吸引作用で行ない、タンクから副貨物倉への灰の送入およびタンクから陸側への灰の荷揚げを圧縮機の圧送作用で行なうものとすることが好ましい実施の形態である。
【0013】
ここで、タンクを二個とするかまたは複数個ずつの二群とし、荷積みの時にその一方から副貨物倉に灰を送入する間にもう一方へ陸側から灰を導入することを交互に行なわせ、荷揚げ時にその一方から陸側へ灰を荷揚げする間にもう一方へ副貨物倉から灰を取り出すことを交互に行なわせるようにすることが、荷役能率を高めるうえで好適な実施の形態である。
【0014】
尚また、タンクの内部にフィルタを設置して真空ポンプが灰を吸込まないようにすることが真空ポンプの保全、灰の飛散防止の面で好ましい。更に送入管を副貨物倉の頂部に開口させると灰を容易且つ大量に収容することができ、送出管を副貨物倉の底部に開口させると灰を残さずに取り出すことができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
図面を参照して本発明の実施の形態を説明すると、図1および図2に示したように船体1の船尾近くに機関室3が設置されているとともに、それより船首近くに亘って延びる船倉4の内部に主貨物倉5と副貨物倉15とが設けられている。
主貨物倉5は船体1のほぼ中央部分の領域に前後方向へ長く形成され、副貨物倉15は主貨物倉5の後方に少し離れ且つ機関室3に隣接して形成されている。
【0016】
図1,図3を参照して、主貨物倉5は前後の仕切壁5aと左右の側壁5bと左右が傾斜し中央が平坦な底壁5cとに囲まれた前後方向に長いホッパ形状とされ、頂面は上甲板2の上に開放して開閉可能なハッチ5dを形成している。また、底壁5cの平坦部分の上方を覆って、山形のカバー体6が主貨物倉5を前後方向へ貫通して設置されている。
【0017】
カバー体6の内部には走行用レールが敷設されており、機体7aと回転羽根7bとを具えた払出機7の機体7aが走行用レールに乗ってカバー体6の内部を往復走行し、それに伴って回転羽根7bが底壁5cの平坦部分の上面に沿って回転しながら移動する。底壁5cの平坦部分の中央にはスリット状の排出口5eが設けられており、主貨物倉5に積み込まれている石炭は回転羽根7bにより掻き寄せられて排出口5eから順次下方へ排出される。
【0018】
底壁5cと船底との間には排出口5eの下方に位置して主貨物倉5の前後方向へ延びるベルトコンベヤからなる排出コンベヤ8が設置され、その船首側の端部に船底から上甲板2の上方に延びる垂直コンベヤ9が設置されている。更に、主貨物倉5の副貨物倉15と反対の端部側である船首近くにおいて、上甲板2の上にブーム10が旋回且つ起伏可能とされて片持ち式に装備されており、ベルトコンベヤからなる陸揚げ用コンベヤ11がブーム10に設置されている。
【0019】
払出機7によって主貨物倉5の下方に排出された石炭は排出コンベヤ8に乗って船首近くへ送られ、次に垂直コンベヤ9により上甲板2の上方へ送られ、更に陸揚げ用コンベヤ11により埠頭の所定個所に陸揚げされる。このような払出機7とコンベヤ8,9,11の組合わせとからなる石炭荷役装置12は、実開平2−33196号公報などに記載されていてそれ自体は目新しいものではない。
【0020】
しかし、本実施の形態では副貨物倉15を主貨物倉5と船尾近くの機関室3との間に設け、ブーム10および陸揚げ用コンベヤ11を主貨物倉5の副貨物倉15と反対の端部側、即ち船首近くに配備しており、このことにより船体1の荷重分布が前後に偏ることがなく、船体前後方向の荷重配分を均等化して安定性を高めることができる。また、船橋13を船尾近くの殊に機関室3の上方に配備しているので、垂直コンベヤ9の上甲板2の上方に延在する部分やブーム10から遠くなり、これらが視界を妨げるという不都合がない。
【0021】
更に、主貨物倉5の石炭を陸揚げする作業が船首近くで行なわれ、副貨物倉15に灰を積み込む作業が船体1の中央よりも船尾側で行なわれるので、これらの作業を互いに干渉されることなく同時に行なうことができ、作業能率の向上、停泊時間の短縮、従って作業船の運行効率の向上という効果が得られる。
【0022】
尚、前記の石炭荷役装置12を具えた運搬船は陸揚げのための荷役設備をもたない埠頭に接岸できることから広く利用されているが、このような荷役装置をもたず、埠頭の荷役接設備によって石炭の陸揚げを行なうものとした運搬船についても本発明は適用される。
【0023】
次に、図1,図2および図4以下を参照して、副貨物倉15は前後の仕切壁15aと左右の側壁15bと左右両側が傾斜した底壁15cとに囲まれ、船体1の幅方向へ長いホッパ形状とされているとともに、頂面が上甲板2によって塞がれて密閉構造とされている。また、底壁15cの中央には船体1の前後方向へ延びる溝15dが設けられている。
【0024】
副貨物倉15の上方にあたる上甲板2の上には空気輸送方式による灰の積み込み手段21および排出手段22が設置されている。図4の(A)はその基本構造、(B)は(A)の配管を一部共通として簡略化した実用向け構造を示すものであって、円筒の下端部を円錐としたホッパ形状を呈し、頂端近くに内装したフィルタ24によって上方の狭い空気室25と下方の広い灰室26とに区画された密閉構造のタンク23が上甲板2の上に設置されている。
【0025】
空気室25には真空ポンプ28の吸込管29が接続され、灰室26には圧縮機31の吐出管32が接続されていて、これらの吸込管29、吐出管32は電磁駆動の開閉弁30,33を有している。また、灰室26のフィルタ24に近い高所に灰の堆積高さを検知するレベルセンサ27が設置されている。更に、陸側の灰をタンク23に導入するための導入管34,タンク23の灰を副貨物倉15に送入するための送入管36,副貨物倉15の灰をタンク23に取り出すための送出管38,タンク23の灰を陸側へ送るための排出管40が灰室26に接続されており、これらの管34,36,38,40は電磁駆動の開閉弁35,37,39,41を有している。
【0026】
導入管34および送出管38は灰室26の高所に接続され、送入管36および排出管40は灰室26の低所に接続されている。図4の(A)はこれらの管34,36,38,40を互いに独立した別個のものとしているが、(B)では送出管38を導入管34の開閉弁35下流側に接続し、排出管40を送入管36の開閉弁37上流側から分岐させている。
【0027】
灰の積み込みにあたって、開閉弁30,35を開き開閉弁33,37,39,41を閉じて真空ポンプ28を運転するとタンク23の内部が負圧となり、陸側の灰が導入管34を通って灰室26に吸引導入される。レベルセンサ27によって一定量の灰が導入されたことを検知したとき、真空ポンプ28を停止するとともに開閉弁30,35を閉じ且つ開閉弁33,37を開いて圧縮機31を運転する。これにより、タンク23の内部が正圧となって灰室26の灰は送入管36を通って圧送され副貨物倉15へ投下投入される。
【0028】
空気輸送可能な灰は水分を殆んど含まない乾灰であり、副貨物倉15の頂部に送入管36を開口させている本実施の形態によると、空気と一緒に投入された乾灰は流動性を有しているため副貨物倉15の全体に拡がって表面ほぼ平坦な状態で堆積し、従って高充填率で収容することができる。
【0029】
灰室26の灰の全部が副貨物倉15に投入されたとき、圧縮機31を停止するとともに開閉弁33,37を閉じ且つ開閉弁30,35を開いて真空ポンプ28を運転し、陸側の灰を灰室26に吸引導入する。以上の操作を繰り返すことによって石炭の燃焼消費場所で発生した灰の引取りが行なわれる。
【0030】
次に、帰航地または灰の処理或いは再利用を行なう場所の埠頭に接岸して陸揚げを行なう場合は、開閉弁30,39を開き開閉弁33,35,37,41を閉じて真空ポンプ28を運転し、副貨物倉15の灰を底の部分から吸引し送出管38を通って灰室26に取り出す。一定量の灰が取り出されたとき、真空ポンプ28を停止するとともに開閉弁30,39を閉じ且つ開閉弁33,41を開いて圧縮機31を運転し、タンク23の内部を正圧として灰室26の灰を排出管40を通って陸側へ圧送する。以上の操作を繰り返すことによって引取った灰の荷揚げが行なわれ、送出管38を副貨物送15の低所に開口させた本実施の形態によると、灰を残さずに取り出すことができる。
【0031】
以上のように、真空ポンプ28と圧縮機31との交互運転および管34,36,38,40と灰室26,副貨物倉15とを通る灰の経路切換えによって、陸側に特別の荷役設備を具えていなくても、灰を一時的に貯蔵するサイロなどの容器を準備するだけで灰の積み込みと積み降ろしを行なうことができる。そして、空気輸送によって大気中に飛散させる心配なく取扱うことができる。また、真空ポンプ28はフィルタ24によって灰を吸込むことがないので保全面で有利であるとともに、灰を吐出して大気中に飛散させるという不都合がない。
【0032】
図1,図2および図5は二個のタンク23,23を具えさせた実施の形態であって、殊に図5を参照して真空ポンプ28の吸込管29は開閉弁30,30を有してタンク23,23の空気室25,25に接続した吸入枝管29,29に分岐され、圧縮機31の吐出管32は開閉弁33,33を有してタンク23,23の灰室26,26に接続した吐出枝管32,32に分岐されている。導入管34は電磁駆動の遮断弁42を有しており、その下流側で開閉弁35,35を有して灰室26,26の高所に接続した導入枝管34,34に分岐している。副貨物倉15の頂部に開口させた送入管36は電磁駆動の遮断弁43を有しており、その上流側で開閉弁37,37を有して灰室26,26の低所に接続した送入枝管36,36に分岐している。更に、送出管38は導入枝管34に開閉弁35の上流側で接続され、排出管40は送入管36の遮断弁43上流側から分岐している。
【0033】
このような実施の形態とした空気輸送装置からなる積み込み手段21,排出手段22によって灰の積み降しを行なう作業手順の一例を図5を参照して説明すると、石炭を陸揚げする目的地の埠頭に設置したサイロ45のロータリバルブ46と運搬船上の導入管34とを一部が可撓の搬入管47によって接続する。そして、開閉弁30,35および遮断弁42,43を開き、開閉弁30,35,33,33,37,37,41を閉じて真空ポンプ28を運転すると、タンク23の内部が負圧となってサイロ45に貯留しておいた灰が搬入管47から導入枝管34を経て灰室26に吸引導入される。一定量の灰が導入されたとき、開閉弁30,35を閉じるとともに開閉弁30,35を開くと、タンク23の内部が負圧となってサイロ45の灰は導入枝管34を経て灰室26に吸引導入されるようになる。
【0034】
その一方で、開閉弁33,37を開いて圧縮機31を運転すると、タンク23の内部が正圧となってその灰室26の灰は送入枝管36から送入管36を通って副貨物倉15へ圧送投入される。この間にタンク23の灰室26に一定量の灰が導入されるので、開閉弁33,37を閉じ開閉弁30,35を開くとともに、開閉弁33,37を開き開閉弁30,35を閉じてサイロ45の灰を灰室26に吸入導入するとともに灰室26の灰を送入枝管36から送入管36を通って副貨物倉15に圧送投入する。以上の繰り返しによってサイロ45の灰を副貨物倉15に収容して引取ることができる。
【0035】
次に、灰を陸揚げする埠頭に設置したサイロ48の頂部と運搬船上の排出管40とを一部が可撓の排出管49によって接続する。そして、開閉弁30,35,39,41を開き開閉弁30,33,33,35,37,37および遮断弁42,43を閉じて真空ポンプ28を運転すると、タンク23の内部が負圧となって副貨物倉15の灰が送出管39,導入枝管34,34を通って灰室26に吸引導入される。一定量の灰が導入されたとき、開閉弁30,35を閉じるとともに開閉弁30,35を開くと、タンク23の内部が負圧となって副貨物倉15の灰は送出管39,導入枝管34を通って灰室26に吸引導入されるようになる。
【0036】
その一方で、開閉弁33,37を開いて圧縮機31を運転すると、タンク23の内部が正圧となって灰室26の灰が送入枝管36,送入管36,排出管40,排出管49を通ってサイロ48へ圧送される。この間にタンク23の灰室26に一定量の灰が導入されるので、開閉弁33,37を閉じ開閉弁30,35を開くとともに、開閉弁33,37を開き開閉弁30,35を閉じて副貨物倉15の灰を灰室26に吸引導入するとともに灰室26の灰を送入枝管36,送入管36,排出管40,搬出管49を通ってサイロ48へ圧送する。以上の繰り返しによって副貨物倉15の灰を陸揚げすることができる。
【0037】
このように、図5に基いて詳述した本実施の形態によると、二個のタンク23,23が交互に灰の吸引導入と圧送排出とを行なって陸側から副貨物倉15への積み込みと副貨物倉15から陸側への荷揚げの作業能率を大幅に向上することができ、また空気輸送であるために飛散しやすい乾灰も容易に取扱うことができ、大量の灰を短時間で積み降しすることが可能となる。
【0038】
図6は大形の運搬船であって大量の石炭を輸送するために引取る灰も大量である場合に好適な実施の形態を概略的に示したものであって、二個のタンク23,23を一つの群、二個のタンク23,23をもう一つの群として、これらに真空ポンプ28の吸込管29を開閉弁30,30,30,30を有する枝管に分岐して接続するとともに、圧縮機31の吐出管32を開閉弁33,33,33,33を有する枝管に分岐して接続した。また、導入管34は遮断弁42の下流側で開閉弁35,35,35,35を有する枝管に分岐し、送入管36は遮断弁43の上流側で開閉弁37,37,37,37を有する枝管を設けてそれらをタンク23,23,23,23に接続した。更に、送出管38は開閉弁39の下流側で導入管34に接続し、開閉弁41を有する排出管40は送入管36の遮断弁43上流側から分岐させたものである。
【0039】
この実施の形態に係る積み込み手段21および排出手段22による灰の積み込みは、先ず一方の群のタンク23,23を同時にまたは時間差を設けて真空ポンプ28に連通させて陸側の灰を導入管より吸引導入し、これらに所定量の灰が導入されたときもう一方の群のタンク23,23を同時にまたは時間差を設けて真空ポンプ28に連通させて陸側の灰を吸引導入し、その間にタンク23,23を同時にまたは時間差を設けて圧縮機31に連通させて灰を送入管36より副貨物倉15に圧送投入する、という操作を交互に繰り返すことによって行なわれる。
【0040】
また、灰の陸揚げは一方の群のタンク23,23に同時にまたは時間差を設けて副貨物倉15の灰を送出管38より吸引導入し、次にもう一方の群のタンク23,23に同時にまたは時間差を設けて副貨物倉15の灰を吸引導入するとともに、タンク23,23の灰を同時にまたは時間差を設けて排出管40より陸側へ圧送する、という操作を交互に繰り返すことによって行なわれる。
【0041】
前記の積み降し作業は真空ポンプ28および圧縮機31の運転・停止と開閉弁30・・・41および遮断弁42,43の開閉とを、図5に示した実施の形態について詳述した説明と同じ要領で行なうことにより容易且つ適確に実施することができる。また、引取った灰の全部を副貨物倉15に収容することなく、タンク23・・・23の一部または全部に入れた状態としておくことができ、このようにすると灰の陸揚げを直ちに開始して荷揚げ作業能率を更に向上させることが可能となる。
【0042】
【発明の効果】
以上のように、石炭を積み込む主貨物倉と石炭消費場所で生成された灰を積み込む副貨物倉とを互いに遮断して船倉に設け、副貨物倉に灰の積み込み手段と排出手段とを具えさせた本発明によると、石炭を輸送した復路を利用して灰を引取り回収できるため、運搬船を効率よく活用して灰専門の運搬船を不要とするとともに諸経費の大幅な低減を図ることができるものである。また、灰を石炭に混入させる心配がなく取り扱うこととができるため、次に輸送する石炭の品質を損う心配がないものである。
【0043】
殊に、積み込み手段と排出手段とを真空ポンプおよび圧縮機を含む空気輸送方式とした場合は、灰の荷役設備をもたない埠頭での積み降しが可能となって灰の引取り要求に簡単に応えることができるばかりか、乾灰を大気中に飛散させる心配なく取扱うことができるものであるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す縦断面図。
【図2】図1の平面図。
【図3】図1のA−A線に沿う拡大断面図。
【図4】灰の空気輸送方式による積み込みおよび排出手段の実施の形態であって、(A)は基本構造、(B)はその簡略化構造を示す配置図。
【図5】灰の空気輸送方式による積み込みおよび排出手段の異なる実施の形態を示す配置図。
【図6】灰の空気輸送方式による積み込みおよび排出手段の更に異なる実施の形態を示す配置図。
【符号の説明】
1 船体, 2 上甲板, 3 機関室, 4 船倉, 5 主貨物倉, 11 陸揚げ用コンベヤ, 12 石炭荷役装置, 15 副貨物倉, 21 積み込み手段, 22 排出手段,

Claims (6)

  1. 石炭を積み込むための主貨物倉と灰を積み込むための副貨物倉とが互いに遮断されて船倉に設けられており、前記副貨物倉は灰の積み込み手段および排出手段を具えているばら物運搬船において、前記積み込み手段および排出手段が気密構造のタンク、真空ポンプ、圧縮機、陸側の灰を前記タンクに導入するための導入管および前記タンクの灰を前記副貨物倉に送入する送入管、前記副貨物倉の灰を前記タンクに取り出す送出管および前記タンクの灰を陸側に送るための排出管を具え、陸側から前記タンクへの灰の導入および前記副貨物倉からタンクへの灰の取り出しを前記真空ポンプの吸引作用によって行ない、前記タンクから副貨物倉への灰の送入および前記タンクから陸側への灰の荷揚げを前記圧縮機の圧送作用によって行なうようにされている、ことを特徴とするばら物運搬船。
  2. 石炭を積み込むための主貨倉と灰を積み込むための副貨物倉とが互いに遮断されて船倉に設けられており、前記主貨物倉の石炭を底下方に取り出して船首または船尾で上甲板の上から陸揚げする石炭荷役装置を具えているとともに、前記副貨物倉は前記石炭荷役装置と別途に灰の積み込み手段および排出手段を具えているばら物運搬船において、前記積み込み手段および排出手段が気密構造のタンク、真空ポンプ、圧縮機、陸側の灰を前記タンクに導入するための導入管および前記タンクの灰を前記副貨物倉に送入する送入管、前記副貨物倉の灰を前記タンクに取り出す送出管および前記タンクの灰を陸側に送るための排出管を具え、陸側から前記タンクへの灰の導入および前記副貨物倉からタンクへの灰の取り出しを前記真空ポンプの吸引作用によって行ない、前記タンクから副貨物倉への灰の送入および前記タンクから陸側への灰の荷揚げを前記圧縮機の圧送作用によって行なうようにされている、ことを特徴とするばら物運搬船。
  3. 前記積み込み手段および排出手段における前記タンクが二個であって、荷積み時にその一方から前記副貨物倉へ灰を送入する間にもう一方へ陸側から灰を導入することを交互に行なわせ、荷揚げ時にその一方から陸側へ灰を荷揚げする間にもう一方へ前記副貨物倉から灰を取り出すことを交互に行なわせるようにされている請求項1または2に記載したばら物運搬船。
  4. 前記積み込み手段および排出手段における前記タンクが複数個ずつの二群とされており、荷積み時にその一方の群から前記副貨物倉へ同時にまたは順次に灰を送入する間にもう一方の群へ陸側から同時にまたは順次に灰を導入することを交互に行なわせ、荷揚げ時にその一方の群から陸側へ同時にまたは順次に灰を荷揚げする間にもう一方の群へ前記副貨物倉から同時にまたは順次に灰を取り出すことを交互に行なわせるようにされている請求項1または2に記載したばら物運搬船。
  5. 前記タンクの内部がフィルタによって空気室と灰室とに区画されており、前記空気室に前記真空ポンプが接続され、前記灰室に前記圧縮機、導入管、送入管、送出管、排出管が接続されている請求項1,2,3またはに記載したばら物運搬船。
  6. 前記送入管が前記副貨物倉の頂部に開口し前記排出管が前記副貨物倉の底部に開口している請求項1,2,3,4または5に記載したばら物運搬船。
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