JP4550267B2 - エアホイスト - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、エアモータ及びエアホイストに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、エアホイストは、エアモータ及び減速機構からなる駆動部と、回転摩擦板、加圧バネ及びリリースシリンダからなるブレーキ部、及び駆動部及びブレーキ部を制御するバルブ機構からなる制御部、さらにチェン及びホイールからなる巻取り部を基本構成として備えている。
【0003】
上記エアホイストにおいて、エアモータとしては、一般にベーンモータ、アキシアルピストンモータ、ラジアルピストンモータの3種が広く用いられている。
【0004】
ベーンモータは、ピストンモータに比べてシリンダ室の回転シール部の摩擦が小さく、高速化が容易である。
【0005】
ピストンモータは、ベーンモータに比べてピストンシール部の摩擦が大きく、高速化には不向きであるが、シリンダ室の気密性を高めることが容易で容積効率が高い。また、シリンダ室の有効受圧面積を大きくすることも容易なので、エアモータ自体の高出力トルク化が可能である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記した各エアモータには、以下の課題がある。
【0007】
すなわち、ベーンモータはシリンダ室の気密性を高めることが困難であるために容積効率が低く、シリンダ室の有効受圧面積を大きくすることも困難なので、高出力トルクを得るためにはエアモータ自体を高速回転させるとともに、高減速比の減速機構と組合わせて使用する必要があるなど、機械効率は低いという欠点がある。また、エア漏れのおそれがあるとともに、高速回転に伴う騒音の発生が著しい。
【0008】
他方、ピストンモータは、ピストンの直線運動をモータ軸の回転運動に変換させるためのクランク機構や斜板機構などが必要となり、そのために摩擦抵抗が増大して機械効率を低下させてしまう。
【0009】
このように、ベーンモータ、ピストンモータいずれにも一長一短があるが、近年では、製造コストの有利性からベーンモータが主流となってきた。
【0010】
しかしながら、環境保全の問題、労働環境問題から、省エネルギー化、低騒音化が求められてきており、これらを満足させながら、なおかつ機械効率を向上させることのできるエアホイストの開発が望まれている。
【0011】
本発明は、上記課題を解決することのできるエアホイストを提供することを目的としている。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の本発明では、本体ケーシングから下端に荷物吊下用のアンダーフックを連結したチェンを昇降自在に垂下し、アンダーフックの上方位置に配設した操作ユニットを操作することにより本体ケーシング内に配設したエアモータやバルブ機構などからモータ制御部を遠隔操作してアンダーフックに吊下した重量物を昇降可能に構成すると共に、本体ケーシング内に配設したシリンダ、モータ軸などの下方にモータ制御部を形成し、モータ制御部に、エアモータへの給・排気を制御してエアモータを正・逆回転させるバルブ機構を配設すると共に、モータ軸にギヤを介して連動連結したチェンスプロケットをモータ軸と同軸方向に配設し、チェンスプロケットに荷物吊支用のフックを下端に取付けたチェンを巻回したエアホイストであり、エアモータは、それぞれピストンを摺動自在に収納するとともに、水平同軸方向に並設したツインのシリンダと、両シリンダ間に、同シリンダと直交方向に配設したモータ軸と、同モータ軸と前記各ピストンとを連結し、各ピストンの直進運動を回転運動に変換して前記モータ軸に伝達する連動手段とを具備し、上記シリンダとモータ軸と連動手段とをケーシング内に一体的に収納するとともに、連動手段は、相互に90度の位相差をもち、かつ相反方向にモータ軸から突出した第一、第二偏心軸の各先端部に、前記各ピストンと連動連結する第一、第二偏心ピンを偏心状態で連結して構成し、同第一、第二偏心軸外周にそれぞれ設けたピニオンギヤを、前記ケーシング内に一体的に設けたリングギヤと噛合させ、第一、第二偏心軸をピストン軸の中心に連結し、ピストン軸の両端にそれぞれピストンを設け、第一、第二偏心軸に設けたピニオンギヤのピッチ円直径を、第一、第二偏心軸のモータ軸からの偏心量の2倍とするとともに、各偏心軸に設けた偏心ピンの軸中心をピニオンギヤのピッチ円上に配置し、第一、第二偏心ピンのうち、一方の偏心ピンの軸中心がリングギヤのピッチ円の周上に達するときに、他方の偏心ピンの軸中心は、同時にリングギヤのピッチ円中心位置に達するように構成し、かかる構成とすることにより、ピニオンギヤが自転及び公転すると、各偏心ピンの中心の軌跡は直線となることから、モータ軸の回転運動を、各モータピストンの直進運動に変換し、各モータピストンの直進運動を、第一、第二偏心軸、ピニオンギヤ及び第一、第二偏心ピンを介して、モータ軸の回転運動に変換可能とし、チェンの巻上げ、巻下げを行うエアホイストの負荷変動を相殺することができるように構成し操作ユニットは、バルブボディ内に直動スリーブを圧縮コイルバネを介して上下方向に摺動自在に配設するとともに、外周面にはグリップをこれも上下摺動自在に取付け、直動スリーブは、グリップに連設した係合片を介して連動連結されており、作業者が手動によりグリップを上下動させると、これに連動して上下摺動する構成となっており、グリップを上方へ押上げると、直動スリーブが上方へ移動し、バルブボディに設けた正転側ポートを開口すべく構成し、グリップを下方へ押下げると、直動スリーブが下方へ移動し、バルブボディに設けた逆転側ポートが開口すべく構成し、チェンスプロケットを収納した下部ケーシングの一部は、エアモータの主たる構成要素であるシリンダへ給・排気を制御し、エアモータとして回転運動を行うモータ軸を正・逆回転させるモータ制御部としてのバルブ機構の構成要素を兼用しており、チェンスプロケットと同軸上で、一方の軸端側にはブレーキシリンダを設ける一方、他方の軸端側にはバルブブッシュを配設しており、ブレーキシリンダ側となるチェンスプロケットの軸端には、ブレーキディスクを固設し、同ブレーキディスクのバルブブッシュ側をなすテーパ周面に接するように、軸方向へ摺動自在としたブレーキシューをブレーキシリンダ内に配設するとともに、同ブレーキシューを、ブレーキスプリングにより前記ディスク側へ付勢しており、同ブレーキシューと対向するように、ブレーキディスクを介して正転側リリースピストンと逆転側リリースピストンとを、ブレーキシリンダ内に所定間隔をあけて並設し、チェンスプロケットのバルブブッシュ側をなす軸端部に回転スリーブを形成するとともに、同回転スリーブの外周を、バルブブッシュ内において回転自在となるように支持し、チェンスプロケットを中空状に形成し、かかる中空部内にバルブスプールを配設するとともに、同バルブスプールの一方の軸端を前記正転側リリースピストンと逆転側リリースピストンの内周部に軸支する一方、他方の軸端を前記回転スリーブの内周部に軸支して軸方向へ摺動自在に構成し、同バルブスプールの摺動によって、回転スリーブに形成した正転側スリット及び逆転側スリットを開閉可能とし、しかも、バルブスプール内には、上下に仕切った状態で形成した第1管路と第2管路を貫通し、第1管路は、操作ユニットとホースユニットを介して接続した正転側入口と、正転用シリンダ室、さらに、ブレーキシリンダの内側端面に形成した正転側スプールシリンダ室を介して連通可能とし、第2管路は、操作ユニットとホースユニットを介して接続した逆転側入口と、逆転用シリンダ室及び通路を介して連通し、さらに、第2管路の終端とバルブブッシュの内側端面に形成した逆転側スプールシリンダ室とを連通した。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明は、エアモータ、及びエアホイストに係るものであり、エアモータは、以下の構成とすることができる。
【0019】
すなわち、それぞれピストンを摺動自在に収納するとともに、水平同軸方向に並設したツインのシリンダと、両シリンダ間に、同シリンダと直交方向に配設したモータ軸と、同モータ軸と前記各ピストンとを連結し、各ピストンの直進運動を回転運動に変換して前記モータ軸に伝達する連動手段とを具備したもので、これらは一つのケーシングに収納して構成している。
【0020】
前記連動手段は、相互に90度の位相差をもち、かつ相反方向にモータ軸から突出した第一、第二偏心軸の各先端部に、前記各ピストンと連動連結する第一、第二偏心ピンを偏心状態で連結して構成し、同第一、第二偏心軸外周にそれぞれ設けたピニオンギヤを、前記ケーシング内に一体的に設けたリングギヤと噛合させた構成とすることができる。
【0021】
また、上記第一、第二偏心軸に設けたピニオンギヤのピッチ円直径を、第一、第二偏心軸のモータ軸からの偏心量の2倍とするとともに、各偏心軸に設けた偏心ピンの軸中心をピニオンギヤのピッチ円上に配置して、カルダン円を応用してピストンの直進運動を円滑に回転運動に変換できるようにしている。
【0022】
したがって、従来のピストンモータなどのように、クランク機構や斜板機構などを設けなくても、ピストンの直線運動をモータ軸の回転運動に円滑に変換させることができ、摩擦抵抗の増大による機械効率の低下のない、コンパクトなエアモータを得ることができる。
【0023】
しかも、シリンダの気密性が高く、安定した微速回転特性を得やすいこと、高速回転とならないために静粛性に富むこと、などのピストンモータの元来の長所もそのまま生かすことができる。
【0024】
また、上記第一、第二偏心ピンのうち、一方の偏心ピンの軸中心がリングギヤのピッチ円の周上に達するときに、他方の偏心ピンの軸中心は、同時にリングギヤのピッチ円中心位置に達するように構成し、一方のピストンの思案点を他方の回転力によって乗り越え可能として、全体的に思案点のない円滑な回転を得ることができる。
【0025】
また、第一、第二偏心軸をピストン軸の中心に連結し、ピストン軸の両端にそれぞれピストンを設けるとよい。
【0026】
すなわち、それぞれ二つのピストンを収納したシリンダを並設して、一つのピストンの分担をモータ軸の回転角で90度とすることで、より円滑な回転運動を実現できる。
【0027】
上記構成のエアモータは、エアホイストに好適に適用することができる。
【0028】
すなわち、上記ケーシング内に配設したシリンダ、モータ軸などの下方にモータ制御室を形成し、同モータ制御室に、エアモータへの給・排気を制御して同エアモータを正・逆回転させるバルブ機構を配設するとともに、モータ軸にギヤを介して連動連結したチェンスプロケットをモータ軸と同軸方向に配設し、同チェンスプロケットに荷物吊支用のフックを下端に取付けたチェンを巻回するものである。
【0029】
かかる構成では、エアホイストのエアモータやバルブ機構などを組み込んだ本体ケーシングをコンパクト化することができるとともに、上述したピストンモータを採用することで、ベーンモータを用いたものに比べて高出力トルク化が可能となり、なおかつ静粛性に富むので、作業環境を向上することができる。
【0030】
さらに、上記荷物吊支用フックの上方近傍に、エアモータの正・逆回転及び停止を遠隔操作する遠隔操作部を設けることができ、良好な操作性を確保することができる。
エアモータは、それぞれピストンを摺動自在に収納するとともに、水平同軸方向に並設したツインのシリンダと、両シリンダ間に、同シリンダと直交方向に配設したモータ軸と、同モータ軸と前記各ピストンとを連結し、各ピストンの直進運動を回転運動に変換して前記モータ軸に伝達する連動手段とを具備し、上記シリンダとモータ軸と連動手段とをケーシング内に一体的に収納するとともに、連動手段は、相互に90度の位相差をもち、かつ相反方向にモータ軸から突出した第一、第二偏心軸の各先端部に、前記各ピストンと連動連結する第一、第二偏心ピンを偏心状態で連結して構成し、同第一、第二偏心軸外周にそれぞれ設けたピニオンギヤを、前記ケーシング内に一体的に設けたリングギヤと噛合させ、第一、第二偏心軸をピストン軸の中心に連結し、ピストン軸の両端にそれぞれピストンを設け、第一、第二偏心軸に設けたピニオンギヤのピッチ円直径を、第一、第二偏心軸のモータ軸からの偏心量の2倍とするとともに、各偏心軸に設けた偏心ピンの軸中心をピニオンギヤのピッチ円上に配置し、第一、第二偏心ピンのうち、一方の偏心ピンの軸中心がリングギヤのピッチ円の周上に達するときに、他方の偏心ピンの軸中心は、同時にリングギヤのピッチ円中心位置に達するように構成し、かかる構成とすることにより、ピニオンギヤが自転及び公転すると、各偏心ピンの中心の軌跡は直線となることから、モータ軸の回転運動を、各モータピストンの直進運動に変換し、各モータピストンの直進運動を、第一、第二偏心軸、ピニオンギヤ及び第一、第二偏心ピンを介して、モータ軸の回転運動に変換可能とし、チェンの巻上げ、巻下げを行うエアホイストの負荷変動を相殺することができる。
操作ユニットは、バルブボディ内に直動スリーブを圧縮コイルバネを介して上下方向に摺動自在に配設するとともに、外周面にはグリップをこれも上下摺動自在に取付け、直動スリーブは、グリップに連設した係合片を介して連動連結されており、作業者が手動によりグリップを上下動させると、これに連動して上下摺動する構成となっており、グリップを上方へ押上げると、直動スリーブが上方へ移動し、バルブボディに設けた正転側ポートを開口すべく構成し、グリップを下方へ押下げると、直動スリーブが下方へ移動し、バルブボディに設けた逆転側ポートが開口すべく構成し、チェンスプロケットを収納した下部ケーシングの一部は、エアモータの主たる構成要素であるシリンダへ給・排気を制御し、エアモータとして回転運動を行うモータ軸を正・逆回転させるモータ制御部としてのバルブ機構の構成要素を兼用しており、チェンスプロケットと同軸上で、一方の軸端側にブレーキシリンダを設ける一方、他方の軸端側にはバルブブッシュを配設している。このように構成することにより、操作ユニットのグリップを上方移動するように操作すると、高圧エアは前記正転側入口から正転用シリンダ室に送られ、その圧力により正転側リリースピストンを押圧し、逆転側リリースピストンを介してブレーキシューをブレーキディスクから離してブレーキ力を解除するとともに、通路を経て正転側スプールシリンダ室に流入し、逆転側スプールシリンダ室内に配設されているリターンスプリングに抗してバルブスプールを右側へ押しながら、通路から第1管路を通過し、バルブスプールに形成した外周溝に導入される。このとき、バルブスプールが右側へ押しやられたことで開口した回転スリーブの正転側スリットを通過し、バルブブッシュに設けた正転用ポート列に流入して、通路を通ってシリンダ室に導入され、ピストンを推進してモータ軸を正転させることができる。
また、操作ユニットのグリップを中立位置に戻すと、高圧エアが遮断されて、正転用シリンダ室の圧力が低下し、ブレーキスプリングがブレーキシュー、逆転側リリースピストン、正転側リリースピストンを押し戻してブレーキを作動させると同時に、逆転側スプールシリンダ室内に配設されているリターンスプリングがバルブスプールを押し戻し、回転スリーブの正転側スリットを閉止するので、モータ軸の正転動作は停止する。
他方、操作ユニットのグリップを下方移動するように操作すると、高圧エアは前記逆転側入口から逆転用シリンダ室に流入し、その圧力により逆転側リリースピストン及びブレーキシューを押圧してブレーキディスクから離してブレーキ力を解除するとともに、通路を通って第1管路を通過し、逆転側スプールシリンダ室に流入し、正転側スプールシリンダ室内に配設されているリターンスプリングに抗してバルブスプールを左側へ押して移動させ、同バルブスプールの移動により開口する回転スリーブの逆転側スリットを通過し、バルブブッシュに設けた逆転用ポート列に流入して、シリンダ内に導入され、ピストンを正転時と逆方向に推進してモータ軸を逆転させることができる。
【0031】
【実施例】
以下、本発明の実施例を、図面を参照しながら具体的に説明する。
【0032】
図1は本実施例に係るエアホイストの全体正面図、図2は同全体側面図、図3は本体ケーシングの断面正面図、図4は同断面側面図、図5は本体ケーシングの断面平面図、図6は操作ユニットの断面図、図7は図5のI−I線における断面図、図8は図5のII−II線における断面図である。
【0033】
図1及び図2に示すように、本実施例に係るエアホイストAは、天井などに係止するアッパーフック1を連結した本体ケーシング2から、下端に荷物吊下用のアンダーフッ3を連結したチェン4を昇降自在に垂下し、アンダーフック3の上方位置に配設した操作ユニット5を操作することにより、本体ケーシング2内に配設した本発明の要部となるエアモータMやバルブ機構などからなるモータ制御部を遠隔操作してアンダーフック3に吊下した重量物を昇降可能としている。10はアッパーフック連結ピン、11はアッパーフック1に設けた脱落防止レバー、30はアンダーフック連結ピン、31はアンダーフック3に設けた脱落防止レバーである。
【0034】
6はホースユニットであり、エアモータMを駆動するためのエアを供給するために、操作ユニット5と本体ケーシング2とを接続している。
【0035】
また、ホースユニット6は、3本のチューブを一体化してコイルスプリング状に形成して上下方向に伸縮自在としたもので、チェン4周りに配設しており、3本のチューブのうち1本については高圧エア供給チューブ6aとしており、図4に示すように、その基端に設けたコネクタ61を介してエア供給源(図示せず)と連通連結させるとともに、図6に示すように、他端を操作ユニット5内に設けたエア供給用接続口51に接続し、エア供給源からの高圧エアを、後述するように、操作ユニット5内に設けた連通路71〜73、さらに他のチューブ6b,6cを介して本体ケーシング2に供給可能としている。
【0036】
ここで、操作ユニット5についてさらに詳述する。
【0037】
図6に示すように、操作ユニット5は、バルブボディ50内に直動スリーブ500を圧縮コイルバネ51aを介して上下方向に摺動自在に配設するとともに、外周面にはグリップ52をこれも上下摺動自在に取付けている。
【0038】
直動スリーブ500は、グリップ52に連設した係合片53を介して連動連結されており、作業者が手動によりグリップ52を上下動させると、これに連動して上下摺動する構成となっている。
【0039】
すなわち、グリップ52を上方へ押上げると、直動スリーブ500が上方へ移動し、バルブボディ50に設けた正転側ポート54を開口する。
【0040】
したがって、前記エア供給用接続口51から導入された高圧エアは、連通路71を経由して正転側ポート54を通り、連通路72を経由して正転側接続口55に至り、これを通過して、ホースユニット6のチューブ6cを通り、本体ケーシング2の一側下面に設けた正転側入口20(図4参照)に供給される。すなわち、エアモータMを正転させる場合、高圧エアは、エア供給源→ホースユニット6(高圧エア供給チューブ6a)→操作ユニット5(エア供給用接続口51→連通路71→正転側ポート54→連通路7 2→正転側接続口55)→ホースユニット6(チューブ6c)→本体ケーシング2(正転側入口20)と流れる。
【0041】
また、グリップ52から手を離すと、圧縮コイルバネ51aの作用により中立位置に押し戻され、前記正転側ポート54を閉止して、高圧エアの供給を遮断すると同時にグリップ52についても初期位置に復帰させる。なお、グリップ52の押上げ量を加減することにより、前記正転側ポート54の開口面積を増減させることができるので、高圧エアの流量を可変制御することが可能である。
【0042】
他方、グリップ52を下方へ押下げると、直動スリーブ500が下方へ移動し、バルブボディ50に設けた逆転側ポート57が開口する。
【0043】
すると、前記エア供給用接続口51から導入された高圧エアは、連通路71を経由して逆転側ポート57を通り、連通路73を経由して逆転側接続口56に至り、これを通過して、ホースユニット6のチューブ6bを通り、本体ケーシング2の一側下面に設けた逆転側入口21(図4参照)に供給される。すなわち、エアモータMを逆転させる場合、高圧エアは、エア供給源→ホースユニット6(高圧エア供給チューブ6a)→操作ユニット5(エア供給用接続口51→連通路71→逆転側ポート57→連通路73→逆転側接続口56)→ホースユニット6(チューブ6b)→本体ケーシング2(逆転側入口21)と流れる。
【0044】
このように、本エアホイストAでは、操作ユニット5をアンダーフック3の近傍に設けているので、操作ユニット5を操作しながら所望する昇降速度で荷物などの昇降を行うことができる。
【0045】
上記構成のエアホイストAにおいて、本発明の要旨はエアモータMの構成にあり、それぞれピストン22,22を摺動自在に収納するとともに、水平同軸方向に並設したツインのシリンダ23,23と、両シリンダ23,23間に、同シリンダ23,23と直交方向に配設したモータ軸24と、同モータ軸24と前記各ピストンと22,22を連結し、各ピストン22,22の直進運動を回転運動に変換して前記モータ軸24に伝達する連動手段Nとを具備し、上記シリンダ23,23とモータ軸24と連動手段Nとを、本体ケーシング2内に一体的に収納するとともに、連動手段Nは、相互に90度の位相差をもち、かつ相反方向にモータ軸24から突出させた第一、第二偏心軸25,26の各先端部に、前記各ピストン22と連動連結する第一、第二偏心ピン25a,26aを偏心状態で連結して構成し、同第一、第二偏心軸25,26外周にそれぞれ設けたピニオンギヤ25b,26bを、前記本体ケーシング2内に一体的に設けたリングギヤ29と噛合させている。
【0046】
すなわち、図4及び図5に示すように、本実施例に係るエアホイストの本体ケーシング2は、上記したシリンダ23,23及びモータ軸24などを収納する上部ケーシング2aと、その下方に形成したモータ制御部を収納する下部ケーシング2bからなり、両ケーシング2a,2bは相互に直交した状態に組付けられている(図5)。
【0047】
そして、上部ケーシング2aに、ツインのシリンダ23,23を配設するとともに、各シリンダ23内に、ピストン軸22aの両端にモータピストン22,22を形成したピストン体22'を摺動自在に配設し、略I字状とした両ピストン体22'のピストン軸22a,22a間に、各モータピストン22の摺動方向と直交する状態でモータ軸24を回転自在に配設している。23aは中間排気ポート、23bは外気と連通する膨張室であり、通路23cを介して連通している。
【0048】
モータ軸24には、同モータ軸24の軸心に対して、同一円周上で互いに90度の位相差をもって相互に逆方向に突出させた上記第一、第二偏心軸25,26を設けるとともに、同第一、第二偏心軸25,26の各先端部に、それぞれ、第一、第二偏心ピン25a,26aをさらに偏心させた状態で連設し、同第一、第二偏心ピン25a,26aを、前記各ピストン体22'のピストン軸22aと連動連結している。
【0049】
また、第一、第二偏心軸25,26には、これら第一、第二偏心軸25,26のモータ軸24の軸心に対する偏心量に一致するピッチ円半径を有するピニオンギヤ25b,26bを同軸的に形成するとともに、同ピニオンギヤ25b,26bのピッチ円上に、前記第一、第二偏心ピン25 a,26aの中心がそれぞれ位置するようにし、さらに、ピニオンギヤ25b,26bが内接して噛合するリングギヤ29を上部ケーシング2a内に固設している。
【0050】
かかる構成とすることにより、上記ピニオンギヤ25b,26bが自転及び公転すると、各偏心ピン25a,26aの中心の軌跡は直線となることから、モータ軸24の回転運動を、各モータピストン22の直進運動に変換することができる。すなわち、この場合においては、各モータピストン22の直進運動を、上記した連動機構N(第一、第二偏心軸25,26、ピニオンギヤ25b,26b及び第一、第二偏心ピン25a,26a)を介して、モータ軸24の回転運動に変換可能としている。
【0051】
しかも、ピストン体22'は単一でなく、二つのピストン体22',22'が、それぞれ90度の位相差をを有する第一、第二偏心軸25,26と連動連結していることから、直線となる軌跡上において、一方の偏心ピン(25a,26a)の中心がリングギヤ29のピッチ円に達すると、他方の偏心ピン(26a,25a)の中心はリングギヤ29の中心に達するようになり、一方のピストン体22'のモータピストン22における上死点、下死点、すなわち各思案点を他方のピストン体22'の推進力によって乗り越えることができる。
【0052】
このように、本実施例においては、モータピストン22,22及び第一、第二偏心ピン25a,26aには直線軌跡に沿った推力及び反力のみを作用させることができることから、本実施例のように、チェン4の巻上げ・巻下げを行うエアホイストでは従来不可避であった負荷変動を相殺することのできる特性を有するエアモータとして使用することができる。
【0053】
チェン4を直接巻回するチェンスプロケット8は、下部ケーシング2b内に軸架されており、上記したように、上部ケーシング2aの略中央部に配設されたモータ軸24の下方に、モータ軸24と同軸方向に配設されている。
【0054】
そして、モータ軸24の外周面とチェンスプロケット8の外周面とに、同一歯数のギヤ24aとギヤ8aとを形成して互いに噛合させ、モータピストン22,22の直進運動が回転運動に変換されて回転駆動するモータ軸24によって回転し、チェン4の巻上げ・巻下げが可能となっている。なお、チェンスプロケット8は、4リンクのチェン4が噛合するように断面視四角形形状としている(図3参照)。
【0055】
また、チェンスプロケット8を収納した下部ケーシング2bの一部は、エアモータMの主たる構成要素である前記シリンダ23,23へ給・排気を制御し、エアモータMとして回転運動を行うモータ軸24を正・逆回転させるモータ制御部としてのバルブ機構の構成要素を兼用している。
【0056】
すなわち、チェンスプロケット8と同軸上で、一方の軸端側にブレーキシリンダ80を設ける一方、他方の軸端側にバルブブッシュ81を配設して、かかるブレーキシリンダ80及びバルブブッシュ81が下部ケーシング2bの一部を構成している。
【0057】
また、ブレーキシリンダ80側となるチェンスプロケット8の軸端に、ブレーキディスク82を固設し、同ブレーキディスク82のバルブブッシュ81側をなすテーパ周面に接するように、軸方向へ摺動自在としたブレーキシュー83をブレーキシリンダ80内に配設するとともに、同ブレーキシュー83を、ブレーキスプリング84により前記ディスク82側へ付勢している。
【0058】
また、同ブレーキシュー83と対向するように、前記ブレーキディスク82を介して正転側リリースピストン85と逆転側リリースピストン86とを、ブレーキシリンダ80内に所定間隔をあけて並設している。しかも、正転側リリースピストン85とブレーキシリンダ80の端面との間に正転用シリンダ室90を形成し、正転側リリースピストン85と逆転側リリースピストン86との所定間隔を逆転用シリンダ室91としている。
【0059】
さらに、前記チェンスプロケット8のバルブブッシュ81側をなす軸端部に回転スリーブ87を形成するとともに、同回転スリーブ87の外周を、バルブブッシュ81内において回転自在となるように支持している。
【0060】
また、チェンスプロケット8を中空状に形成し、かかる中空部内にバルブスプール88を配設するとともに、同バルブスプール88の一方の軸端を前記正転側リリースピストン85と逆転側リリースピストン86の内周部に軸支する一方、他方の軸端を前記回転スリーブ87の内周部に軸支して軸方向へ摺動自在に構成している。そして、同バルブスプール88の摺動によって、回転スリーブ87に形成した正転側スリット87a及び逆転側スリット87bを開閉可能としている。
【0061】
図4中、88a,88bはバルブスプール88内を貫通するように、上下に仕切った状態で形成した第1管路と第2管路であり、第1管路88aは、操作ユニット5とホースユニット6を介して接続した前記正転側入口20と、前記正転用シリンダ室90、さらに、ブレーキシリンダ80の内側端面に形成した正転側スプールシリンダ室94を介して連通可能となっている。92,93は正転用シリンダ室90と正転側スプールシリンダ室94とを連通する通路、95は正転側スプールシリンダ室94と第1管路88aとを連通する通路である。
【0062】
また、第2管路88bは、操作ユニット5とホースユニット6を介して接続した前記逆転側入口21と、前記逆転用シリンダ室91及び通路97,98を介して連通し、さらに、第2管路88bの終端とバルブブッシュ81の内側端面に形成した逆転側スプールシリンダ室96とを連通させている。なお、正転側スプールシリンダ室94及び逆転側スプールシリンダ室96には、それぞれ、バルブスプール88を中立位置に戻すためのリターンスプリング99を配設している。
【0063】
上記構成により、操作ユニット5のグリップ52を上方移動するように操作すると、高圧エアは前記正転側入口20から正転用シリンダ室90に送られ、その圧力により正転側リリースピストン85を押圧し、逆転側リリースピストン86を介してブレーキシュー83をブレーキディスク82から離してブレーキ力を解除するとともに、通路92,93を経て正転側スプールシリンダ室94に流入し、逆転側スプールシリンダ室96内に配設されているリターンスプリング99に抗してバルブスプール88を図4において右側へ押しながら、通路95から第1管路88aを通過し、バルブスプール88に形成した外周溝88cに導入される。このとき、バルブスプール88が右側へ押しやられたことで開口した回転スリーブ87の正転側スリット87aを通過し、バルブブッシュ81に設けた正転用ポート列81aに流入して、通路100,101を通ってシリンダ室23'に導入され(図7参照)、ピストン22を推進してモータ軸24を正転させる。
【0064】
ピストン22は、ピストン軸22aの両端に設けられているので、エアモータMとしては4個のピストン22を備えることになる。
【0065】
すなわち、エアモータMを駆動させるための1個のピストン22の分担は、モータ軸24の回転角からいえば90度分となり、各ピストン22の上死点を0度とする位相角に置換すると、45度〜135度の範囲となる(図9参照)。
【0066】
ピストン22がモータ軸24の回転角で135度近傍を過ぎると、回転スリーブ87によってエアのシリンダ室23'への供給が遮断されるが、ピストン22は自らの断熱膨張によって押圧され、同時に、ツインで設けられた他方のシリンダ23内のピストン22が既に高圧エアで押圧されており、モータ軸24は回転を続行することができる。
【0067】
ピストン22が下死点近傍に接近すると、シリンダ23に形成した中間排気ポート23aが開口してシリンダ室23'に閉じ込められていた高圧の中間排気が中間排気ポート23aから通路23cを通って膨張室23bを介して外部に排出される。
【0068】
モータ軸24に押されたモータピストン22が下死点を折り返し移動して中間排気ポート23aを閉口し、回転スリーブ87の逆転用スリット87bが、モータ軸24における回転角235度近傍で開口すると、最終排気は通路101,100を介して前記逆転側スリット87bを通過し、バルブスプール88の排気用外周溝88dに押し出される。そして、最終排気は、さらに回転スリーブ87の排気用スリット87c、通路200,201、及び膨張室23bを経由して外部に排出される。
【0069】
また、操作ユニット5のグリップ52を中立位置に戻すと、高圧エアが遮断されて、正転用シリンダ室90の圧力が低下し、ブレーキスプリング84がブレーキシュー83、逆転側リリースピストン86、正転側リリースピストン85を押し戻してブレーキを作動させると同時に、逆転側スプールシリンダ室96内に配設されているリターンスプリング99がバルブスプール88を押し戻し、回転スリーブ87の正転側スリット87aを閉止するので、モータ軸24の正転動作は停止する。
【0070】
他方、操作ユニット5のグリップ52を下方移動するように操作すると、高圧エアは前記逆転側入口21から逆転用シリンダ室91に流入し、その圧力により逆転側リリースピストン86及びブレーキシュー83を押圧してブレーキディスク82から離してブレーキ力を解除するとともに、通路97,98を通って第1管路88bを通過し、逆転側スプールシリンダ室96に流入し、正転側スプールシリンダ室94内に配設されているリターンスプリング99に抗してバルブスプール88を図4において左側へ押して移動させ、同バルブスプール88の移動により開口する回転スリーブ87の逆転側スリット87bを通過し、バルブブッシュ81に設けた逆転用ポート列81bに流入して、シリンダ23内に導入され、ピストン22を正転時と逆方向に推進してモータ軸24を逆転させる。
【0071】
このように、本実施例によれば、エアモータMとして、直動式のシリンダモータを駆動源として直線運動を回転運動に変換するもので、しかも、カルダン円に着目して、遊星歯車(ピニオンギヤ25b,26b)のピッチ円直径が噛合する内歯車(リングギヤ29)のピッチ円直径の1/2のときは、遊星歯車(ピニオンギヤ25b,26b)のピッチ円上の一点の描く軌跡が直線となることを利用しているために、クランク機構や斜板機構が不要となり、モータピストン22の外周に作用する反力による摩擦損失が無いことから機械効率を向上させることができる。
【0072】
そして、かかる直線運動を回転運動に変換する機構を、モータ軸24の一回転に対してピストン4組が等分に負担するように配置して、各モータピストン22の押圧力のみを順次モータ軸24に作用させているので、モータ軸出力トルク(T)としては、
T=K(|sin(a)|+|sin(a+π/2)|)
K:比例常数、a:モータ軸回転角
で表されるように変動する。
【0073】
そして、吊下する荷物によりチェンスプロケット8に巻回された4リンクのチェン4に生じる負荷トルクも、上記式のように変動することから、負荷トルクの変動を相殺することになり、円滑な回転運動を得ることができ、安定した微速回転特性を得ることも容易となる。
【0074】
【発明の効果】
本発明は上記のような形態で実施されるもので、以下の効果を奏する。
【0075】
(1)請求項1記載の本発明では、それぞれピストンを摺動自在に収納するとともに、水平同軸方向に並設したツインのシリンダと、両シリンダ間に、同シリンダと直交方向に配設したモータ軸と、同モータ軸と前記各ピストンとを連結し、各ピストンの直進運動を回転運動に変換して前記モータ軸に伝達する連動手段とを具備し、上記シリンダとモータ軸と連動手段とをケーシング内に一体的に収納するとともに、連動手段は、相互に90度の位相差をもち、かつ相反方向にモータ軸から突設した第一、第二偏心軸の各先端部に、前記各ピストンと連動連結する第一、第二偏心ピンを偏心状態で連結して構成し、同第一、第二偏心軸外周にそれぞれ設けたピニオンギヤを、前記ケーシング内に一体的に設けたリングギヤと噛合させたことにより、コンパクトで安価なピストン式モータを実現し、排気効率を向上させるとともに、低騒音化して労働環境を向上させることができる。
【0076】
(2)また、上記第一、第二偏心軸をピストン軸の中心に連結し、ピストン軸の両端にそれぞれピストンを設けたことにより、上記(1)の効果に加え、円滑な回転運動を得ることができ、安定した微速回転特性を得ることも容易となる。
【0077】
(3)また、上記第一、第二偏心軸に設けたピニオンギヤのピッチ円直径を、第一、第二偏心軸のモータ軸からの偏心量の2倍とするとともに、各偏心軸に設けた偏心ピンの軸中心をピニオンギヤのピッチ円上に配置したことにより、クランク機構や斜板機構が不要となり、モータピストン22の外周に作用する反力による摩擦損失が無いことから機械効率を向上させることができる。
【0078】
(4)また、上記第一、第二偏心ピンのうち、一方の偏心ピンの軸中心がリングギヤのピッチ円の周上に達するときに、他方の偏心ピンの軸中心は、同時にリングギヤのピッチ円中心位置に達するように構成したことにより、上記(1)〜(3)の効果に加え、モータの回転をより円滑に行うことができる。
【0079】
(5)エアモータの性能向上により、安定した微速回転特性を得ることができるなど、静かで省エネタイプで労働環境を良好に維持可能な高品質のエアホイストの提供が可能となる。
【0080】
(6)また、上記荷物吊支用フックの上方近傍に、エアモータの正・逆回転及び停止を遠隔操作する遠隔操作部を設けたことにより、操作性がより良好となる。また、操作ユニットのグリップの上下移動、中立位置移動により、バルブ機構を介してモータ軸24の正逆転及び停止を行い操作性を良好としうるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施例に係るエアホイストの全体正面図である。
【図2】同全体側面図である。
【図3】本体ケーシングの断面側正面図である。
【図4】同断面側面図である。
【図5】同断面平面図である。
【図6】操作ユニットの断面図である。
【図7】図5のI−I線における断面図である。
【図8】図5のII−II線における断面図である。
【図9】ピストン体の直動状態を示す説明図である。
【符号の説明】
A エアホイスト
M エアモータ
N 連動手段
2 本体ケーシング
8 チェンスプロケット
22 モータピストン(ピストン)
23 シリンダ
24 モータ軸
25 第一偏心軸
26 第二偏心軸
25a 第一偏心ピン
26a 第二偏心ピン
25b ピニオンギヤ
26b ピニオンギヤ
29 リングギヤ
Claims (1)
- 本体ケーシングから下端に荷物吊下用のアンダーフックを連結したチェンを昇降自在に垂下し、アンダーフックの上方位置に配設した操作ユニットを操作することにより本体ケーシング内に配設したエアモータやバルブ機構などからモータ制御部を遠隔操作してアンダーフックに吊下した重量物を昇降可能に構成すると共に、本体ケーシング内に配設したシリンダ、モータ軸などの下方にモータ制御部を形成し、
モータ制御部に、エアモータへの給・排気を制御してエアモータを正・逆回転させるバルブ機構を配設すると共に、モータ軸にギヤを介して連動連結したチェンスプロケットをモータ軸と同軸方向に配設し、チェンスプロケットに荷物吊支用のフックを下端に取付けたチェンを巻回したエアホイストであり、
エアモータは、それぞれピストンを摺動自在に収納するとともに、水平同軸方向に並設したツインのシリンダと、両シリンダ間に、同シリンダと直交方向に配設したモータ軸と、同モータ軸と前記各ピストンとを連結し、各ピストンの直進運動を回転運動に変換して前記モータ軸に伝達する連動手段とを具備し、上記シリンダとモータ軸と連動手段とをケーシング内に一体的に収納するとともに、連動手段は、相互に90度の位相差をもち、かつ相反方向にモータ軸から突出した第一、第二偏心軸の各先端部に、前記各ピストンと連動連結する第一、第二偏心ピンを偏心状態で連結して構成し、同第一、第二偏心軸外周にそれぞれ設けたピニオンギヤを、前記ケーシング内に一体的に設けたリングギヤと噛合させ、
第一、第二偏心軸をピストン軸の中心に連結し、ピストン軸の両端にそれぞれピストンを設け、
第一、第二偏心軸に設けたピニオンギヤのピッチ円直径を、第一、第二偏心軸のモータ軸からの偏心量の2倍とするとともに、各偏心軸に設けた偏心ピンの軸中心をピニオンギヤのピッチ円上に配置し、
第一、第二偏心ピンのうち、一方の偏心ピンの軸中心がリングギヤのピッチ円の周上に達するときに、他方の偏心ピンの軸中心は、同時にリングギヤのピッチ円中心位置に達するように構成し、
かかる構成とすることにより、ピニオンギヤが自転及び公転すると、各偏心ピンの中心の軌跡は直線となることから、モータ軸の回転運動を、各モータピストンの直進運動に変換し、各モータピストンの直進運動を、第一、第二偏心軸、ピニオンギヤ及び第一、第二偏心ピンを介して、モータ軸の回転運動に変換可能とし、
チェンの巻上げ、巻下げを行うエアホイストの負荷変動を相殺することができるように構成し
操作ユニットは、バルブボディ内に直動スリーブを圧縮コイルバネを介して上下方向に摺動自在に配設するとともに、外周面にはグリップをこれも上下摺動自在に取付け、
直動スリーブは、グリップに連設した係合片を介して連動連結されており、作業者が手動によりグリップを上下動させると、これに連動して上下摺動する構成となっており、
グリップを上方へ押上げると、直動スリーブが上方へ移動し、バルブボディに設けた正転側ポートを開口すべく構成し、
グリップを下方へ押下げると、直動スリーブが下方へ移動し、バルブボディに設けた逆転側ポートが開口すべく構成し、
チェンスプロケットを収納した下部ケーシングの一部は、エアモータの主たる構成要素であるシリンダへ給・排気を制御し、エアモータとして回転運動を行うモータ軸を正・逆回転させるモータ制御部としてのバルブ機構の構成要素を兼用しており、
チェンスプロケットと同軸上で、一方の軸端側にはブレーキシリンダを設ける一方、他方の軸端側にはバルブブッシュを配設しており、
ブレーキシリンダ側となるチェンスプロケットの軸端には、ブレーキディスクを固設し、同ブレーキディスクのバルブブッシュ側をなすテーパ周面に接するように、軸方向へ摺動自在としたブレーキシューをブレーキシリンダ内に配設するとともに、同ブレーキシューを、ブレーキスプリングにより前記ディスク側へ付勢しており、
同ブレーキシューと対向するように、ブレーキディスクを介して正転側リリースピストンと逆転側リリースピストンとを、ブレーキシリンダ内に所定間隔をあけて並設し、
チェンスプロケットのバルブブッシュ側をなす軸端部に回転スリーブを形成するとともに、同回転スリーブの外周を、バルブブッシュ内において回転自在となるように支持し、
チェンスプロケットを中空状に形成し、かかる中空部内にバルブスプールを配設するとともに、同バルブスプールの一方の軸端を前記正転側リリースピストンと逆転側リリースピストンの内周部に軸支する一方、他方の軸端を前記回転スリーブの内周部に軸支して軸方向へ摺動自在に構成し、同バルブスプールの摺動によって、回転スリーブに形成した正転側スリット及び逆転側スリットを開閉可能とし、
しかも、バルブスプール内には、上下に仕切った状態で形成した第1管路と第2管路を貫通し、第1管路は、操作ユニットとホースユニットを介して接続した正転側入口と、正転用シリンダ室、さらに、ブレーキシリンダの内側端面に形成した正転側スプールシリンダ室を介して連通可能とし、
第2管路は、操作ユニットとホースユニットを介して接続した逆転側入口と、逆転用シリンダ室及び通路を介して連通し、さらに、第2管路の終端とバルブブッシュの内側端面に形成した逆転側スプールシリンダ室とを連通したことを特徴とするエアホイスト。
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