JP4548970B2 - デジタルカメラ、プリントシステム及びそれらの制御方法 - Google Patents

デジタルカメラ、プリントシステム及びそれらの制御方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、デジタルカメラ、プリントシステム及びそれらの制御方法に関し、より具体的には、静止画を記録するスチルカメラやビデオカメラ等によって撮像された画像データをプリント出力するのに用いて好適なものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、印画用紙に感熱型の用紙を用い、主走査方向に配列された複数個の発熱体を選択的に駆動して、用紙を副走査方向に搬送することで、用紙にドットライン状に印画を行うライン熱転写方式のプリンタがある。近年、入力側としてのデジタルカメラやデジタルビデオカメラ、又はスキャナ等の画像を扱う画像入力装置の進歩に伴い、そのプリント手段として、熱転写方式のプリンタも注目されている。
【0003】
熱転写方式のプリンタが注目されている理由としては、インクジェットプリンタが、液滴を飛ばすか飛ばさないか、という2値の選択しかないために、小さな液滴を用紙へ着弾させて、誤差拡散等の手法でみかけの解像度と階調性を得ようとするのに対して、熱転写方式のプリンタの場合には、一つの画素において、制御可能な熱の値を容易に変更できることから、一つの画素に対する階調性を多く取ることが可能になるので、インクジェットプリンタに比べて滑らかで高画質な画像を得ることができるという点が挙げられる。
【0004】
また、サーマルヘッドの性能や用紙材料の性能も向上したために、仕上がり品位で銀塩写真にも見劣りしない画像プリントを得ることが可能になっており、近年のデジタルカメラ等の進歩に歩調を合わせるように特に自然画像用のプリンタとして注目されている。
【0005】
そこで、こうしたデジタルカメラやデジタルビデオカメラといった撮像装置等の画像入力装置をプリンタに直接的に接続したり、一体的に構成したりして、撮影された画像情報を、コンピュータ等の画像情報を処理する機器を介すことなくプリントアウトするシステムも登場している。こうしたシステムによれば、画像入力装置からの画像情報を、簡単に写真的なプリントアウトすることが可能になり、大変便利である。
【0006】
これらの一例として、例えば、特開平10−243327号公報では、画像入力装置と画像出力装置の接続について開示されている。すなわち、画像出力装置と画像入力装置とを接続してなる画像入出力システムであって、前記画像出力装置は、前記画像入力装置からの画像信号を受信して出力すると共に、前記画像入力装置に電力を供給する電源部を有し、前記画像入力装置は、前記画像出力装置に画像データを送信し、かつ前記画像出力装置から電源電力の供給を受けるための接続ケーブルにより前記画像出力装置と接続され、前記画像出力装置から電力供給を受けることの可否を判定する判定手段と、電源部とを有し、前記判定手段により、前記画像出力装置から電力供給を受けられると判定された場合は、前記画像出力装置からの電力を用い、電力供給を受けられないと判定された場合は、前記電源部からの電力を用いるというものである。これによれば、画像出力装置から電力の供給を受けることができるので、デジタルカメラ等の画像入力装置の電源の残量を気にすることなくプリント出力することができ、非常に効果的である。
【0007】
また、特開平9−65182号公報には、複合カメラにおけるプリント時の電力省電について開示されている。すなわち、電子ビューファインダを有し、且つ映像情報を記録媒体へ記録する撮影手段と、映像情報を記録紙へプリント出力するプリンタ手段とを一体化した複合カメラであって、上記プリンタ手段が記録紙へ映像情報をプリント出力している間は、上記電子ビューファインダへ電力を供給するのを停止するよう制御する制御手段を設けたものである。これによれば、プリント中は電子ビューファインダへの電力供給をしないので、節電に役立ち、非常に効果的である。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例で説明した技術では、プリンタと、デジタルカメラ等の画像入力機器とのシステムを構成したときに、小型化や、低コスト、高速化等に十分な解決方法を与えるものではなかった。
【0009】
従来例では、バッテリ警告発生時にはバッテリ交換を促進するためのメッセージや記号等を表示したり、警告音を鳴らしたりする等して、ユーザにバッテリ警告を通知し、バッテリ交換を促していた。このようにした装置では、バッテリ残量を正確に測定し、かつ、プリントによって消費される電力を正確に予測しない限り、まだ何枚か印刷できるバッテリ残量がありながらバッテリ交換しなくてはならない、或いは、反対に印刷中にバッテリ切れが発生し、印刷途中でシャットダウンしてしまい、印刷用紙やインクを無駄に消費してしまう等の不具合があった。
【0010】
特に、複数枚数を連続して印刷する場合は、バッテリ残量の測定や消費電力の予測がより困難になる一方、印刷完了までに時間がかかるために、ユーザが印刷開始後にその場を離れ、しばらくして戻ってきたらバッテリ切れによって印刷が完了しておらず、もう一度印刷を途中からやり直さなければならない等、手間や時間の面で無駄を生じさせる要因となってしまう。このように従来の装置では、使用者にとって使い勝手の良いプリントシステムが提供できていないという問題点があった。
【0011】
本発明は、上記のような問題点を考慮してなされたものであり、バッテリを有効に使用し、バッテリ切れによる印刷の失敗が発生しないようにすることを目的とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】
本発明のデジタルカメラは、プリンタと通信可能であり、画像を前記プリンタによって印刷させるための制御を行うデジタルカメラであって、撮影された画像を表示する表示手段と、前記表示手段に表示される画像から印刷対象の画像を選択する選択手段と、前記選択手段により選択された印刷対象の画像の印刷枚数を指定する印刷指定手段と、前記選択手段により選択された印刷対象の画像をプリンタに送信するための通信手段と、前記デジタルカメラの電源がバッテリであるか、AC電源であるかを判別する電源判別手段と、前記表示手段に画像を表示する際に、前記電源判別手段によりバッテリであると判別された場合は、前記表示手段にAC電源に切り替える又は新しいバッテリに取り替えることを促す促進表示を表示させ、AC電源であると判断された場合は、促進表示を表示させることなく、印刷開始の指示を受け付けるように制御する第1の制御手段と、前記第1の制御手段により促進表示を行った後に、前記印刷指定手段により指定された印刷枚数が複数枚であり、所定枚数以上であると判定された場合には、印刷開始の指示を受け付けないように制御し、前記印刷指定手段により指定された印刷枚数が複数枚であり、印刷枚数が所定枚数以上でないと判定された場合には、AC電源に切り替えることを促す促進表示を前記表示手段に表示させる第2の制御手段とを有することを特徴とする。
本発明のプリントシステムは、デジタルカメラで撮影された画像をプリントするプリントシステムであって、画像を表示する表示手段と、前記表示手段に表示される画像から印刷対象の画像を選択する選択手段と、前記選択手段により選択された印刷対象の画像の印刷枚数を指定する印刷指定手段と、前記選択手段により選択された印刷対象の画像を印刷するための印刷手段と、前記プリントシステムの電源がバッテリであるか、AC電源であるかを判別する電源判別手段と、前記電源判別手段によりバッテリであると判別された場合は、前記表示手段に画像を表示する際に、前記表示手段にAC電源に切り替える又は新しいバッテリに取り替えることを促す促進表示を表示させ、AC電源であると判断された場合は、促進表示を表示させることなく、印刷開始の指示を受け付けるように制御する第1の制御手段と、前記第1の制御手段により促進表示を行った後に、前記印刷指定手段により指定された印刷枚数を判定し、印刷枚数が所定枚数以上であると判定された場合には、印刷開始の指示を受け付けないように制御し、印刷枚数が所定枚数以上でないと判定された場合には、AC電源に切り替えることを促す促進表示を前記表示手段に表示させる第2の制御手段とを有することを特徴とする。
本発明のデジタルカメラの制御方法は、プリンタと通信可能であり、画像を前記プリンタによって印刷させるための制御を行うデジタルカメラの制御方法であって、撮影された画像を表示する表示手段に表示される画像から印刷対象の画像を選択する選択手順と、前記選択手順により選択された印刷対象の画像の印刷枚数を指定する印刷指定手順と、前記選択手順により選択された印刷対象の画像をプリンタに送信するための通信手順と、前記デジタルカメラの電源がバッテリであるか、AC電源であるかを判別する電源判別手順と、前記表示手段に画像を表示する際に、前記電源判別手順によりバッテリであると判別された場合は、前記表示手段にAC電源に切り替える又は新しいバッテリに取り替えることを促す促進表示を表示させ、AC電源であると判断された場合は、促進表示を表示させることなく、印刷開始の指示を受け付けるように制御する第1の制御手順と、前記第1の制御手順により促進表示を行った後に、前記印刷指定手順により指定された印刷枚数が複数枚であり、所定枚数以上であると判定された場合には、印刷開始の指示を受け付けないように制御し、前記印刷指定手順により指定された印刷枚数が複数枚であり、印刷枚数が所定枚数以上でないと判定された場合には、AC電源に切り替えることを促す促進表示を前記表示手段に表示させる第2の制御手順とを有することを特徴とする。
本発明のプリントシステムの制御方法は、デジタルカメラで撮影された画像をプリントするプリントシステムの制御方法であって、画像を表示する表示手段に表示される画像から印刷対象の画像を選択する選択手順と、前記選択手順により選択された印刷対象の画像の印刷枚数を指定する印刷指定手順と、前記プリントシステムの電源がバッテリであるか、AC電源であるかを判別する電源判別手順と、前記電源判別手順によりバッテリであると判別された場合は、前記表示手段に画像を表示する際に、前記表示手段にAC電源に切り替える又は新しいバッテリに取り替えることを促す促進表示を表示させ、AC電源であると判断された場合は、促進表示を表示させることなく、印刷開始の指示を受け付けるように制御する第1の制御手順と、前記第1の制御手順により促進表示を行った後に、前記印刷指定手順により指定された印刷枚数を判定し、印刷枚数が所定枚数以上であると判定された場合には、印刷開始の指示を受け付けないように制御し、印刷枚数が所定枚数以上でないと判定された場合には、AC電源に切り替えることを促す促進表示を前記表示手段に表示させる第2の制御手順とを有することを特徴とする。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、本発明のデジタルカメラ、プリントシステム及びそれらの制御方法の実施の形態について説明する。
【0023】
(第1の実施の形態)
本実施の形態では、画像入力装置に相当するデジタルカメラ等の撮像装置と、プリンタとをケーブル等により直接的に接続したプリントシステムを例にして説明する。プリンタとしては、昇華型の熱転写記録方式を採用し、電子的な画像の情報を任意なプリント枚数分だけプリントアウトすることができるようにしている。
【0024】
図1には、本実施の形態のプリントシステムの概要を示す。デジタルカメラDCと、プリンタ(プリンタ装置本体1)とは、ケーブル27或いは無線手段によって通信可能な状態に接続されている。デジタルカメラDCでは、撮影後に該デジタルカメラDC内部のメモリに画像情報が保持されるものとする。メモリはコンパクトフラッシュ(登録商標)カードやスマートメデイアといった着脱自由なものが便利である。デジタルカメラDCのモードを設定して、任意の画像を再生させることができるものとする。画像情報の再生は、デジタルカメラDCの具備する液晶表示部によって随時確認できるので、使用者は撮影された好みの画像情報を任意に呼び出すことが可能である。
【0025】
このようにしたプリントシステムでは、所定のプリント実行指示によってデジタルカメラDCからプリンタへ必要な情報が通信され、プリンタからプリント出力が得られるというものである。必要な情報としては、デジタルカメラDCとのネゴシエーションの情報や、デジタルカメラDCからのプリントすべき画像の情報や画像情報に記録時又は記録後から付加された情報等である。
【0026】
図2には、デジタルカメラDCの主要部分の構成を示す。電源部501は、デジタルカメラDCに電源を供給するものであり、具体的にはバッテリ或いはAC電源である。電源判別部502は、電源部501の種別を判別し、要求があったときにはその種別をイベント発生部503に通知する。電源の種別は「バッテリ」と「AC電源」の2つがある。さらに具体的にはAC電源にはデジタルカメラDCを直接商用電源に接続した場合と、プリンタから電源が供給される場合とがあるが、いずれの場合も本発明においては同等に扱うことができる。イベント発生部503は、電源部501の種別をイベントとしてバス504に流す。
【0027】
液晶表示部等の表示部508には、現在選択されている画像が表示される。画像の選択は、GUI操作部510の画像送りボタンを操作することによって行う。画像送りの操作は、GUI操作部510からGUI制御部507に送られ、それが正しい操作であることかGUI制御部507によって確認されたら、画像送りの指示がバス504を通して画像選択部506に送られる。画像選択部506は、指示通りに画像を選択し、その画像データがバス504を通して表示部508に送られ、表示される。
【0028】
印刷可能な画像が選択され、表示部508に画像が表示されているときには、GUI制御部507によって印刷ボタンが生成され、印刷ボタンが画像にオーバラップして表示部508に表示される。このとき、GUI操作部510によって表示部508に表示されている操作カーソルを印刷ボタンにフォーカスし、GUI操作部510の決定ボタンを押すと、表示中の画像を印刷することができる。
具体的には、GUI操作部510において決定ボタンが押されたことがGUI制御部507に伝わって、GUI制御部507でそれが印刷開始命令であると判断されたら、印刷開始命令がバス504を通して印刷データ生成部505に送られる。
【0029】
印刷開始命令を受け取った印刷データ生成部505では、バスを通して現在表示中の画像データを受け取り、印刷用のデータを生成し、通信部509を通してプリンタに印刷データを送り、印刷を行う。
【0030】
複数枚の同一画像の印刷及び複数枚の複数画像の印刷を行う場合には、GUI操作部510で画像送り操作を行い、表示部508に表示される画像を確認しながら、GUI操作部510において印刷したい枚数を指定する。選択された画像番号及び枚数は画像選択部506によって管理される。選択画像が存在する場合にはGUI制御部507によって一括印刷ボタンが生成され、表示部508に表示される。このとき、GUI操作部510によって表示部に表示されている操作カーソルを一括印刷ボタンにフォーカスし、GUI操作部510の決定ボタンを押すと、選択されている画像が指定されている枚数分連続して印刷される。
【0031】
図3には、プリンタの構成例を模式的に示す。プリンタ装置本体1には用紙カセット2が設けられており、その用紙カセット2に積載されている記録紙Pを給紙ローラ3で一枚ずつ分離給送する。この際、記録紙Pは、バネ19によって付勢された押上げ板20によって給紙ローラ3に当接させられる。そして、給紙ローラ3によって搬送された記録紙Pは、ピンチローラ42とグリップローラ41で構成される搬送ローラ対4で挟持搬送されて記録部を往復する。
【0032】
記録部においては、記録紙搬送経路を挟んでプラテンローラ5と記録情報に応じて発熱するサーマルヘッド6が対向しており、インクシート8がサーマルヘッド6によって記録紙Pに押圧させられる。インクシート8は、インクカセット7に収納される熱溶融性又は熱昇華性インクを塗布したインク層と、印画面を保護するために印画面上にオーバーコートされるオーバーコート層とを有する。インクシート8を記録紙Pに押圧させた状態で、サーマルヘッド6を選択的に加熱することにより、該記録紙Pに所定画像を転写記録し、保護層をオーバーコートする。
【0033】
上記インクシート8は、記録紙Pの印画領域を覆って、そのサイズと略等しいサイズでイエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)の各インク層とオーバーコート(OP)層が並べて設けられたものであり、各層ずつ熱転写しては、記録紙Pを記録開始位置に戻し、記録紙P上に順次重ねて転写される。このように、記録紙Pは、搬送ローラ対4により、各色インク及びオーバーコート層の数だけ往復する。
【0034】
この際、各インク層の印画後の記録紙Pは、プリンタ装置本体1前方で反転され、用紙カセット2前方部及び下部のガイド部を介してプリンタ装置本体1の後方へ導紙される。プリンタ装置本体1前方で反転されるために印画途中の記録紙Pが外部に出ることによるスペースの無駄や意図せずに触ってしまったというようなことがなく、設置場所の省スペース化などを可能にしている。
【0035】
しかも、用紙カセット2の下部を紙ガイドとして直接利用していることによって、プリンタ装置本体1の厚さを薄くすることができるとともに、記録紙Pをインクカセット7と用紙カセット2に挟まれた空間を通すことで、プリンタ装置本体1の全高を最小限にとどめることが可能となり、小型化を図ることができる。
【0036】
なお、用紙カセット2の用紙搬送ガイド部25は、プリンタ装置本体1前方から反転されてきた記録紙Pをプリンタ装置本体1後方に反転させるガイド部であり、用紙カセット2に具備することで、プリンタ装置本体1全体の小型化に大きく寄与している。また、排紙トレイ部26として、用紙カセット2の上面が印画されて排紙された記録紙Pのトレイ部分を兼用しており、これもプリンタ装置本体1の小型化に寄与している。
【0037】
各インク層の印画終了後に、記録紙Pは排紙ローラ9−1、排出ローラ9−2へ案内され、プリンタ装置本体1後方から前方に向かって排出されて記録動作が終了する。排出ローラ9−1は、記録紙Pの排出動作時のみ圧接し、印画中にはストレスがかからないように構成されている。
【0038】
なお、プリンタ装置本体1には、適宜な個所に記録紙Pのガイド部15を設け、記録紙Pを導紙するようにしている。また、搬送路切り替えシート16を設け、記録紙Pが給紙された後は、記録紙Pは排出側の経路に導紙されるようになっている。
【0039】
また、印画用のサーマルヘッド6は、ヘッドアーム22に一体的に具備されており、インクカセット7を交換する場合には、インクカセット7の抜き差しに支障ない位置まで退避する。この退避動作は、インクカセット7の交換は用紙カセット2を引き抜くと可能になり、この際、用紙カセット2の着脱動作に連動してヘッドアーム22はカム部によって押さえられている状態から、用紙カセット2のカム部が退避していくことで、上下するように構成されている。
【0040】
通常の熱転写記録装置では、YMC3色を3回面順次で記録するため、各色の記録先端を正確に合致させる制御が必要となる。このためには、搬送ローラ対4で記録紙Pを離さずしっかり挟持して搬送を行う必要があり、記録紙Pの送り方向の端部には、記録不可能な余白部が必要となる。
【0041】
これに鑑みて、最終的に容易に縁のない印画物を得るために、図4に示すように、記録紙Pには、記録開始時に搬送ローラ対4でしっかり挟持され、記録できない余白部分16を後で容易に手で切り取ることができるようにミシン目12が設けられる。
【0042】
本実施の形態は、上記のようにミシン目12を有する記録紙Pと、熱転写方式のプリンタとを用いて実施され、上記ミシン目12の領域にオーバーコートするものとする。また、印画領域17として、ミシン目12を含む領域を印画するように制御される。オーバーコートは、印画される領域であり且つ印画される領域よりやや大きく印画される領域を含むように印画するように制御される。
【0043】
以下、プリンタについて更に詳しく説明する。上述のように、搬送ローラ対4は、ピンチローラ42とグリップローラ42で構成される。グリップローラ41は、図示しないステッピングモータの出力軸が減速機構を介して直結され、このステッピングモータの回転制御により正逆自在に駆動される。記録紙Pは、搬送ローラ対4によりしっかりと挟持され、往復搬送されるものであるから、記録紙Pも、ステッピングモータの回転制御により、正確に位置制御されて搬送駆動される。
【0044】
いま、一例として、サーマルヘッド6による1ライン分の記録ピッチを85μmとし、記録紙Pを1ライン分搬送するためのステッピングモータのステップ数を4ステップとするならば、記録紙Pは、ステッピングモータを4ステップで回転制御することにより、1ライン(すなわち85μm)搬送することができる。
図4に示した印画領域17が、搬送方向において144mmであるとすると、1694ライン印画可能であり、その分記録紙Pを搬送するためには、ステッピングモータを6776ステップ分回転させればよい。
【0045】
図3に説明を戻して、給紙ローラ3から給紙ローラ対4を見て、給紙ローラ対4の近傍の位置に先端検出センサ10が設置かれ、これにより記録紙Pの先端を検出し、検出後、搬送ローラ対4で挟持できる範囲で所定ラインを送り、停止させる。この位置が上述の記録開始時の位置となる。
【0046】
ここから、まず、最初のYイエローからサーマルヘッド6を記録情報に応じて発熱駆動し、各色インクの所定画像を記録し、又はオーバーコート層を転写する。1色が終わると、次にこの位置から記録紙Pを排紙ローラ9のある方向に戻して搬送し、再び所定のライン数を戻し送り、YMC各色及びオーバーコート層転写を4回繰り返す。
【0047】
先端検出センサ10と、プラテンローラ5及びサーマルヘッド6により記録紙Pを押圧する位置との距離は、装置内部品配置を考慮し、記録紙上の距離で20mmに設定したが、これに限られるものではない。
【0048】
このとき、図4に示す印画物は、下記の手順に従って各色インクが転写記録され、またオーバーコート層が転写されることにより得られる。以下、図5のフローチャートを参照して、色インク転写及びオーバーコートのシーケンスを説明する。まず、使用者は、図示しないプリントボタン若しくはデジタルカメラDC等の画像入力装置からの印画指示によって、プリント動作を指示する(ステップS1)。プリンタ装置本体1内部の処理回路は、プリント指示を実行した機器(デジタルカメラDC)との通信を開始し、プリント指示を実行した機器との間でプリントに必要な諸条件の確認や必要であれば画像情報の印画情報への画像処理を行う(ステップS2)。
【0049】
印画準備ができたならば、制御手段は給紙ローラ3に連結されたモータを駆動して、記録紙Pの給紙を開始する(ステップS3)。先端検出センサ10により記録紙Pの先端を検出した後、ステッピングモータを所定ステップ分回転させ、印画を開始する(ステップS4)。このとき、印画開始位置は、記録紙先端を基準として、12.465mmとした。
【0050】
引き続き、ステッピングモータを4ステップ分回転しながら、サーマルヘッド6を発熱駆動し、1ライン分の印画を行う(ステップS5)。全部で6776ステップ分(1694ライン分)回転させ、印画を終了する。このとき、印画終了位置は、記録紙先端を基準として、156.455mmとなる。
【0051】
ついで、停止にいたるまでの減速のため、ステッピングモータを10ライン分(40ステップ分)程回転させ、停止させる(ステップS6)。この状態から、ステッピングモータを逆転駆動し、記録紙Pを印画時と逆方向に搬送し、所定のステップ数(6776ステップ−減速分)だけ戻して、更に減速のため、所定のライン数の10ライン分(40ステップ分)程回転させ、停止させる(ステップS7)。
【0052】
上記の手順をYMC3色分、3回程繰返し、所望の印画像を記録紙Pに転写記録する(ステップS8)。そして、更に一回印画面保護のためのオーバーコート層を転写する(ステップS9)。その後、ステッピングモータを逆転駆動してそのまま排出ローラ9−1、9−2へ導き、排出ローラ9−1、9−2の駆動で記録紙Pを排出して、一連の動作を終了させる(ステップS10)。
【0053】
上記手順において、記録紙Pの給紙時に、最初に先端検出センサ10で検知した記録紙Pの先端検出信号をもとに、ステッピングモータのステップ数と記録紙Pの搬送時における位置関係に基づいて、ステッピングモータの回転駆動のステップ数を全印画記録時において管理することにより、記録位置管理を行うとしたが、これに限らず、各YMC色及びオーバーコート層の転写記録時において、記録紙先端部に検出センサを設けて記録紙の先端検出を行い、その信号を基準として、ステッピングモータの回転駆動のステップ数を管理することにより、記録位置管理を行う構成としてもよい。
【0054】
また、上記手順において、オーバーコート層の転写は、サーマルヘッド6の発熱駆動のON/OFFのみで行うように記述したが、オーバーコートの転写開始時では、徐々に発熱量を増加させ、また、オーバーコートの転写終了時には、徐々に発熱量を減少させるような制御を加えることも可能である。
【0055】
以下、図6のフローチャートを参照して、本実施の形態においてプリントを許可するまでの処理について説明する。印刷可能な画像が選択され、図2に示した表示部508に画像を表示する際、電源種別のチェックを行う(ステップS101)。電源がAC電源であれば、ステップS107に移行して、印刷ボタンを表示し、印刷可能となる。
【0056】
電源がバッテリであれば、AC電源を使用するように促すメッセージを表示部508に表示し(ステップS102)、十分に充電されたバッテリへの交換を促すメッセージを表示部508に表示する(ステップS103)。
【0057】
更に、印刷指示されている枚数が複数であるかチェックする(ステップS104)。指定された枚数が複数でなければ、ステップS107に移行して、印刷ボタンを表示し、印刷可能となる。それに対して、指定された枚数が複数であれば、印刷指定されている枚数のチェックを行う(ステップS105)。
【0058】
そして、指定された枚数が規定値未満ならば、AC電源を使用するように促すメッセージを表示部508に表示した上で(ステップS106)、印刷ボタンを表示し(ステップS07)、印刷可能とする。それに対して、指定された枚数が規定値以上ならば、印刷ボタンの表示を行わない。したがって、ユーザは印刷を開始することができない。
【0059】
以上述べた処理動作により、バッテリ使用時には印刷の途中でバッテリ切れにより印刷が完了しないおそれがあることをユーザに警告し、バッテリ使用時にはAC電源の使用を促す、バッテリ使用時には十分に充電されたバッテリの使用を促す、バッテリ使用時には、一定枚数以上の連続印刷開始命令を受け付けない、バッテリ使用時に複数枚の連続印刷を指示された場合にはAC電源の使用を促すことで、バッテリ不足により印刷を完了できないおそれのある場合には印刷を開始しないようにすることができ、バッテリを有効に使用して、バッテリ切れによる印刷の失敗が発生しないようにすることができる。
【0060】
(第2の実施の形態)
図7〜11を参照して、第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態は、デジタルカメラ等の撮像装置に一体的にプリンタを備え、撮影に応じてその場ですぐにプリントを行うことができるようにした例である。本実施の形態のデジタルカメラは、プリンタにインクジェット記録方式を採用し、電子的な撮像をメモリに蓄えるとともに、任意のメモリに蓄えられた映像情報を任意なプリント枚数分プリントアウトすることができる。
【0061】
図7には、デジタルカメラに備えられたインクジェット記録装置部IJRAの構成例を示す。キャリッジHCは、駆動モータ1013の正転逆転に連動して駆動力伝達ギア1011、1010、1009を介して回転するリードスクリュー1004の螺旋溝1005に対して係合するピン(不図示)を有し、矢印a、b方向に往復運動される。
【0062】
キャリッジHCには、インクジェットヘッドカートリッジ400が装着される。1003はガイド棒、1002は紙押さえ板であり、キャリッジHCの移動方向にわたって紙をプラテン1000に対して押圧する。1007、1008はフォトカプラーであり、キャリッジHCのレバー1006のこの域での存在を確認して、駆動モータ1013の回転方向の切り替え等を行うためのホームポジションを検知する。
【0063】
1016は記録ヘッドの前面をキャップするキャップ部材を支持する部材、1015はこのキャップ内を吸引する吸引手段であり、キャップ内開口を介してカートリッジ400の吸引回復を行う。1017はクリーニングブレード、1019はこのブレード1017を前後方向に移動可能にする部材であり、本体支持板1018にこれらは支持されている。ブレード1017は、この形態でなく周知のクリーニング方法が本例に適用できるのはいうまでもない。
【0064】
また、1021は吸引回復の吸引を開始するためのレバーであり、吸引手段の面1014と当接する。レバー1021は、キャリッジHCと係合するカム1020の移動に伴って移動し、駆動モータ1013からの駆動力がクラッチ切り替え等の公知の伝達手段で移動制御される。
【0065】
これらのキャッピング、クリーニング、吸引回復は、キャリッジHCがホームポジション側領域に位置づけられたときにリードスクリュー1004の作用によってそれらの対応位置で所望の処理が行えるように構成されているが、周知のタイミングで所望の動作を行うようにすれば、本例にはいずれにも適用できる。
【0066】
図8は、プリンタを備えたデジタルカメラの中央断面を表す図である。カメラ部は、沈胴型の2段式の鏡筒1029、1030について各々撮影光学系のレンズユニット1028a及び1028bが配置されている。1031は撮影光束を制御するとともに、露光量の制御を兼用する絞りユニットであり、同じく鏡筒1029に配置されている。1032は鏡筒1030を回動させるヘリコイド部材であり、鏡筒1030のカム凸部1030aと係合している。該ヘリコイド部材1032は図不示のヘリコイド駆動モータによって駆動される。
【0067】
上記の撮影光学系1028a及び1028b並びにシャッターユニット1031を通った光束は、固体撮像素子1040上に結像する。1037a、1037b、1037c、1038d、1039eはファインダを構成する光学系レンズである。これらのうち1037b、1037c、1038dは撮影光学系の画角調整(ズーム操作)に伴って移動し、撮影光学系の画角と略同じ画角を確認することができる。この光学式ファインダは画像表示用の液晶表示板2014を用いることで電力が消費されるのを防ぐとき等に有効である。
【0068】
絞りユニット1031は、固体撮像素子(CCD)1040の露出量をフィードバック制御によって適正に保つように駆動される。撮像された信号は、画像処理基板1026で処理される。処理された信号は、プリンタ制御基板1027へ送出されインクジェットヘッドカートリッジ400の位置制御信号等の情報と合わせて印刷動作に必要な駆動モータ等へ伝達される。
【0069】
プリント動作は、図7に示すように、プリントボタン2013によって開始され、ロール状に巻かれたプリンタ用紙1024からプラテン1000を介してプリント用紙1024aが引き出され印刷される。1041は外装カバーで形成された紙カッター部であり、印刷後のプリント用紙1024aを切り離すのに用いられる。1025は電源である。
【0070】
以下、図9のフローチャートを参照して、基本的な撮影とプリントに関わる処理動作について説明する。撮影者が電源スイッチ2000を入力すると(ステップS2001)、該装置が前回使用されて、電源がオフされてから3日以上(72時間以上)経過しているか否かを判断する(ステップS2002)。
【0071】
3日以上経過している場合には、プリンタの制御を受け持つプリンタ制御部に回復ポンピングの指示を出してプリンタを駆動する(ステップS2003)。ここで、回復ポンピングは、上述したようなインクジェット記録方式の装置においてより記録を有効にするものであって、用紙への記録を行う事前に記録ヘッドを吸引ポンプ等の手段によってクリーニングするものである。このクリーニングの目安として、本実施の形態においては3日間以上の未使用期間があった場合の電源入力時にこれを行うものとした。
【0072】
撮影者が撮影を行う場合、撮影者は撮影モードの設定を行う(ステップS2004)本実施の形態では、通常の撮影モードと、ポートレートモード等の数種類のモードを有し、具体的にはモード切換えスイッチにて行われる。撮影者が撮影に際してズームレバー2016による画角の調整後、シャッターボタン2012を第一ストロークまで押し込むと、SW1信号が生成される(ステップS2005)。これに応じて、露出制御値の決定や、測距情報の決定、ストロボ発光の有無等露出動作に必要な諸条件の決定を行う(ステップS2006)。
【0073】
撮影者が実際に撮影を実行するために、更にシャッターボタン2012を押し込むと、SW2信号が生成される(ステップS2007)。これに応じて、焦点合わせのためのレンズ駆動や、シャッターの速度制御、絞りの開口量制御また必要であれば、ストロボの発光等の一連の露光動作を行い(ステップS2008)、画像情報を一時保存メモリに取り込む(ステップS2009)。その後、表示手段、具体的には液晶表示板を駆動して今撮影された画像情報を表示する(ステップS2010)。撮影動作としては、以上を繰り返すことになる。
【0074】
撮影者がプリント出力を所望する場合には、プリント出力のモード設定を行う(ステップS2011)。次に、保存メモリに取り込まれた画像情報を画像送りボタン110、画像戻りボタン109によって液晶表示板2014を見ながら検索してプリント出力したい画像情報を表示する。ここでプリントボタン2013を押すと、プリント信号PR5012が生成されて、プリント動作を開始する(ステップS2012)。
【0075】
プリンタでは、記録ヘッド400のホームポジション位置でプリント動作をより有効にするためにまず予備吐出を行い、記録ヘッド400の目詰まりを解消したり、蒸発しているノズルの回復させたりすること等を行う(ステップS2013)。次に、メモリ手段に蓄えられた映像情報をプリンタ出力用の画像処理を加えた上でプリンタエンジン部から出力する(ステップS2014)。プリンタエンジン部でプリントされた印画済みプリンタ用紙1024aは、ロール状に巻かれたプリント用紙1024と切り離される位置まで自動的に給紙され、排出される(ステップS2015)。
【0076】
上記のような構成としたデジタルカメラにあっても、図2に示したのと同様の構成となっており、図6のフローチャートで説明したように印刷を許可するまでの処理が行われる。
【0077】
なお、インクジェット記録方式の中でも、インク吐出を行わせるために利用されるエネルギーとして熱エネルギーを発生する手段(たとえば電気熱変換体やレーザー光等)を備えるようにすれば、前期熱エネルギーにおよりインクの状態変化を生起させる方式の記録ヘッド、記録装置において優れた効果をもたらすことができる。その代表的な構成や原理については、例えば、米国特許第4723129号明細書、同第4740796号明細書に開示されている基本的な原理を用いて行うのものが好ましい。この方式は、特にオンデマンド型の場合には、液体(インク)が保持されているシートや液路に対して配置されている電気熱変換体に、記録情報に対応していて核沸騰を越える急速な温度上昇を与える少なくとも一つの駆動信号を印加することによって、電気熱変換体に熱エネルギーを発生せしめ、記録ヘッドの熱作用面に膜沸騰させて、結果的にこの駆動信号に一対一対応し液体(インク)内の気泡を形成できるので有効である。この気泡の成長、収縮により、吐出用開口を介して液体(インク)を吐出させて少なくとも一つの滴を形成する。
【0078】
この駆動信号をパルス形状とすると、即時適切に気泡の成長収縮が行われるので、特に応答性に優れた液体(インク)の吐出が達成でき、より好ましい。このパルス形状の駆動信号としては、米国特許第4463359号明細書、同第4345262号明細書に記載されている様なものが適している。なお、上記熱作用面の温度上昇率に関する発明の米国特許第4313124号明細書に記載されている条件を採用すると、更に優れた記録を行うことができる。
【0079】
記録ヘッドの構成としては、上述の各明細書に開示されているような吐出口、液路、電気熱変換体の組み合わせ構成(直線状液路又は直角液流路)の他に、熱作用部が屈曲する領域に配置されている構成を開示する米国特許第4558333号明細書、米国特許4459600号明細書を用いた構成も知られている。
【0080】
加えて、複数の電気熱変換体に対して、共通するスリットを電気熱変換体の吐出部とする構成を開示する特開昭59年第123670号公報や、熱エネルギーの圧力波を吸収する開孔を吐出部に対応させる構成を開示する特開昭59年第138461号公報に基づいた構成としても有効である。
【0081】
更に、記録装置部が記録できる最大記録媒体の幅に対応した長さを有するフルラインタイプの記録ヘッドとしては、上述した明細書に開示されているような複数記録ヘッドの組み合わせによってその長さを満たす構成や、一体的に形成された一個の記録ヘッドとしての構成のいずれかでもよい。
【0082】
加えて、プリンタ装置本体に装着されることで、装置本体との電気的な接続や装置本体からのインクの供給が可能になる交換自在のチップタンクの記録ヘッド、或いは記録ヘッド自体に一体的に設けられたカートリッジタイプの記録ヘッドを用いても有効である。また、記録ヘッドに対しての回復手段、予備的な補助手段等を付加することも好ましいものである。これらを具体的に挙げれば、記録ヘッドに対しての、キャッピング手段、クリーニング手段、加圧或いは吸引手段、電気熱変換体或いはこれとは別の加熱素子或いはこれらの組み合わせによる予備加熱手段、記録とは別に吐出を行う予備吐出モードを行うことも安定した記録を行うために有効である。
【0083】
更に、記録装置部の記録モードとしては、黒色等の主流色のみの記録だけではなく、記録ヘッドを一体的に構成するか複数個の組み合わせによってでも良いが、異なる色の複色カラー又は混色によるフルカラーの少なくとも一つを備えた装置であることが極めて有効になる。
【0084】
(その他の実施の形態)
上述した実施の形態の機能を実現するべく各種のデバイスを動作させるように、該各種デバイスと接続された装置或いはシステム内のコンピュータに対し、上記実施の形態の機能を実現するためのソフトウェアのプログラムコードを供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(CPU或いはMPU)に格納されたプログラムに従って上記各種デバイスを動作させることによって実施したものも、本発明の範疇に含まれる。
【0085】
また、この場合、上記ソフトウェアのプログラムコード自体が上述した実施の形態の機能を実現することになり、そのプログラムコード自体は本発明を構成する。そのプログラムコードの伝送媒体としては,プログラム情報を搬送波として伝搬させて供給するためのコンピュータネットワーク(LAN、インターネット等のWAN、無線通信ネットワーク等)システムにおける通信媒体(光ファイバ等の有線回線や無線回線等)を用いることができる。
【0086】
さらに、上記プログラムコードをコンピュータに供給するための手段、例えばかかるプログラムコードを格納した記録媒体は本発明を構成する。かかるプログラムコードを記憶する記録媒体としては、例えばフレキシブルディスク、ハードディスク、光ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、磁気テープ、不揮発性のメモリカード、ROM等を用いることができる。
【0087】
また、コンピュータが供給されたプログラムコードを実行することにより、上述の実施の形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードがコンピュータにおいて稼働しているOS(オペレーティングシステム)或いは他のアプリケーションソフト等と共同して上述の実施の形態の機能が実現される場合にもかかるプログラムコードは本発明の実施の形態に含まれることはいうまでもない。
【0088】
さらに、供給されたプログラムコードがコンピュータの機能拡張ボードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに格納された後、そのプログラムコードの指示に基づいてその機能拡張ボードや機能拡張ユニットに備わるCPU等が実際の処理の一部又は全部を行い、その処理によって上述した実施の形態の機能が実現される場合にも本発明に含まれることはいうまでもない。
【0089】
なお、上記実施の形態において示した各部の形状及び構造は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化のほんの一例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその精神、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0090】
【発明の効果】
以上述べたように本発明によれば、画像入力装置とプリンタとが接続されたプリントシステムやプリンタを一体構成した撮像装置において、バッテリ不足により、印刷を完了できないといった事態を防ぐことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態のプリントシステムの概要を示す図である。
【図2】デジタルカメラDCの主要部分の構成を示す図である。
【図3】プリンタの構成を模式的に示す図である。
【図4】記録紙Pを示す図である。
【図5】第1の実施の形態のプリンタにおける色インク転写及びオーバーコートのシーケンスを説明するためのフローチャートである。
【図6】プリントを許可するまでの処理について説明するためのフローチャートである。
【図7】デジタルカメラに備えられたインクジェット記録装置部IJRAの構成例を示す図である。
【図8】プリンタを備えたデジタルカメラの中央断面を表す図である。
【図9】第2の実施の形態のデジタルカメラにおける撮影とプリントに関わる処理動作について説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
DC デジタルカメラ
1 プリンタ装置本体
27 ケーブル
501 電源部
502 電源判別部
503 イベント発生部
504 バス
505 印刷データ生成部
506 画像選択部
507 GUI制御部
508 表示部
509 通信部
510 GUI操作部

Claims (10)

  1. プリンタと通信可能であり、画像を前記プリンタによって印刷させるための制御を行うデジタルカメラであって、
    撮影された画像を表示する表示手段と、
    前記表示手段に表示される画像から印刷対象の画像を選択する選択手段と、
    前記選択手段により選択された印刷対象の画像の印刷枚数を指定する印刷指定手段と、
    前記選択手段により選択された印刷対象の画像をプリンタに送信するための通信手段と、
    前記デジタルカメラの電源がバッテリであるか、AC電源であるかを判別する電源判別手段と、
    前記表示手段に画像を表示する際に、前記電源判別手段によりバッテリであると判別された場合は、前記表示手段にAC電源に切り替える又は新しいバッテリに取り替えることを促す促進表示を表示させ、AC電源であると判断された場合は、促進表示を表示させることなく、印刷開始の指示を受け付けるように制御する第1の制御手段と、
    前記第1の制御手段により促進表示を行った後に、前記印刷指定手段により指定された印刷枚数が複数枚であり、所定枚数以上であると判定された場合には、印刷開始の指示を受け付けないように制御し、前記印刷指定手段により指定された印刷枚数が複数枚であり、印刷枚数が所定枚数以上でないと判定された場合には、AC電源に切り替えることを促す促進表示を前記表示手段に表示させる第2の制御手段とを有することを特徴とするデジタルカメラ。
  2. 前記第2の制御手段は、印刷開始を指示するための印刷開始ボタンを前記表示手段に表示させることにより印刷開始の指示を受け付け可能とし、前記印刷指定手段により印刷指示された枚数が所定枚数以上であると判定された場合には、前記印刷開始ボタンを表示させないことを特徴とする請求項に記載のデジタルカメラ。
  3. 前記第2の制御手段は、前記印刷指定手段により印刷指示された枚数が所定枚数以上でないと判定された場合には、前記促進表示を表示させた後に、前記印刷開始ボタンを表示さることを特徴とする請求項2に記載のデジタルカメラ。
  4. 前記第2の制御手段は、前記印刷指定手段により指定された印刷枚数が1枚である場合には、前記促進表示を表示させずに、前記印刷開始ボタンを表示させることを特徴とする請求項3に記載のデジタルカメラ。
  5. デジタルカメラで撮影された画像をプリントするプリントシステムであって、
    画像を表示する表示手段と、
    前記表示手段に表示される画像から印刷対象の画像を選択する選択手段と、
    前記選択手段により選択された印刷対象の画像の印刷枚数を指定する印刷指定手段と、
    前記選択手段により選択された印刷対象の画像を印刷するための印刷手段と、
    前記プリントシステムの電源がバッテリであるか、AC電源であるかを判別する電源判別手段と、
    前記電源判別手段によりバッテリであると判別された場合は、前記表示手段に画像を表示する際に、前記表示手段にAC電源に切り替える又は新しいバッテリに取り替えることを促す促進表示を表示させ、AC電源であると判断された場合は、促進表示を表示させることなく、印刷開始の指示を受け付けるように制御する第1の制御手段と、
    前記第1の制御手段により促進表示を行った後に、前記印刷指定手段により指定された印刷枚数を判定し、印刷枚数が所定枚数以上であると判定された場合には、印刷開始の指示を受け付けないように制御し、印刷枚数が所定枚数以上でないと判定された場合には、AC電源に切り替えることを促す促進表示を前記表示手段に表示させる第2の制御手段とを有することを特徴とするプリントシステム。
  6. 前記第2の制御手段は、印刷開始を指示するための印刷開始ボタンを前記表示手段に表示させることにより印刷開始の指示を受け付け可能とし、前記印刷指定手段により印刷指示された枚数が所定枚数以上判定された場合には、前記印刷開始ボタンを表示させないことを特徴とする請求項5に記載のプリントシステム。
  7. 前記第2の制御手段は、前記印刷指定手段により印刷指示された枚数が所定枚数以上でないと判定された場合には、前記促進表示を表示させた後に、前記印刷開始ボタンを表示さることを特徴とする請求項6に記載のプリントシステム。
  8. 前記第2の制御手段は、前記印刷指定手段により指定された印刷枚数が1枚である場合には、前記促進表示を表示させずに、前記印刷開始ボタンを表示させることを特徴とする請求項7に記載のプリントシステム。
  9. プリンタと通信可能であり、画像を前記プリンタによって印刷させるための制御を行うデジタルカメラの制御方法であって、
    撮影された画像を表示する表示手段に表示される画像から印刷対象の画像を選択する選択手順と、
    前記選択手順により選択された印刷対象の画像の印刷枚数を指定する印刷指定手順と、
    前記選択手順により選択された印刷対象の画像をプリンタに送信するための通信手順と、
    前記デジタルカメラの電源がバッテリであるか、AC電源であるかを判別する電源判別手順と、
    前記表示手段に画像を表示する際に、前記電源判別手順によりバッテリであると判別された場合は、前記表示手段にAC電源に切り替える又は新しいバッテリに取り替えることを促す促進表示を表示させ、AC電源であると判断された場合は、促進表示を表示させることなく、印刷開始の指示を受け付けるように制御する第1の制御手順と、
    前記第1の制御手順により促進表示を行った後に、前記印刷指定手順により指定された印刷枚数が複数枚であり、所定枚数以上であると判定された場合には、印刷開始の指示を受け付けないように制御し、前記印刷指定手順により指定された印刷枚数が複数枚であり、印刷枚数が所定枚数以上でないと判定された場合には、AC電源に切り替えることを促す促進表示を前記表示手段に表示させる第2の制御手順とを有することを特徴とするデジタルカメラ。
  10. デジタルカメラで撮影された画像をプリントするプリントシステムの制御方法であって、
    画像を表示する表示手段に表示される画像から印刷対象の画像を選択する選択手順と、
    前記選択手順により選択された印刷対象の画像の印刷枚数を指定する印刷指定手順と、
    前記プリントシステムの電源がバッテリであるか、AC電源であるかを判別する電源判別手順と、
    前記電源判別手順によりバッテリであると判別された場合は、前記表示手段に画像を表示する際に、前記表示手段にAC電源に切り替える又は新しいバッテリに取り替えることを促す促進表示を表示させ、AC電源であると判断された場合は、促進表示を表示させることなく、印刷開始の指示を受け付けるように制御する第1の制御手順と、
    前記第1の制御手順により促進表示を行った後に、前記印刷指定手順により指定された印刷枚数を判定し、印刷枚数が所定枚数以上であると判定された場合には、印刷開始の指示を受け付けないように制御し、印刷枚数が所定枚数以上でないと判定された場合には、AC電源に切り替えることを促す促進表示を前記表示手段に表示させる第2の制御手順とを有することを特徴とするプリントシステムの制御方法。
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