JP4548443B2 - 内燃機関の酸素センサ故障診断装置 - Google Patents

内燃機関の酸素センサ故障診断装置 Download PDF

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Description

本発明は、自動車用エンジン(内燃機関)等の排気系に配設される酸素センサを故障診断するための装置に係る。特に、本発明は、触媒下流側に配置された酸素センサの故障診断を行う診断装置の実用性を向上するための対策に関する。
従来より、例えば下記の特許文献1及び特許文献2に開示されているように、自動車用エンジンの排気系において、触媒(例えば三元触媒)の上流に空燃比センサ(以下、A/Fセンサと呼ぶ場合もある)を、下流に酸素濃度センサ(以下、単に酸素センサと呼ぶ場合もある)をそれぞれ備えた構成が知られている。
このような構成とすることで、特許文献1に開示されているように、各センサの出力に基づいて空燃比のフィードバック制御を行うようにしている。また、特許文献2に開示されているように、上記酸素センサの出力に基づいて後述する触媒劣化判定動作を行うことも可能である。そして、これら動作の信頼性を確保するためには酸素センサに故障が発生していないことが必要である。
この酸素センサの故障発生状況について説明する前に、上記触媒劣化判定動作について説明する。排気ガスを浄化するための三元触媒は、酸素を貯蔵(吸蔵)するO2ストレージ機能(酸素貯蔵機能)を有している。このため、流入する排気ガスの空燃比がリッチである場合には貯蔵している酸素によりHC,CO等の未燃成分を酸化する一方、流入する排気ガスの空燃比がリーンである場合には窒素酸化物(NOx)を還元して、このNOxから奪った酸素を触媒内部に貯蔵する。これにより、三元触媒は、エンジンの実空燃比が理論空燃比から偏移した場合でも、上記未燃成分や窒素酸化物を効果的に浄化することが可能である。従って、三元触媒が貯蔵し得る酸素量の最大値が大きいほど、三元触媒の浄化能力は高いと言える。
ところが、この種の触媒は、継続使用するに従って、燃料中に含まれる鉛や硫黄等による被毒、あるいは触媒に加わる熱によって劣化が生じ、この劣化の程度に応じて上記最大酸素貯蔵量は減少していく。従って、この最大酸素貯蔵量が精度良く算出・推定できれば、触媒の劣化を判定することができる。
この触媒の最大酸素貯蔵量を算出するための手法としてアクティブ制御が知られている。このアクティブ制御では、上記酸素センサがリーン出力を発している場合に、エンジンに供給する混合気の空燃比をリッチにし、その後、酸素センサがリッチ出力を発するようになると、エンジンに供給する混合気の空燃比をリーンに切り換える。このようにして、触媒下流側に設けられた酸素センサの検出値がリッチ/リーンで反転する毎に、混合気の目標空燃比を所定のリッチ目標値と所定のリーン目標値との間で反転させる。
その結果、触媒が酸素を一杯に吸蔵した状態と、吸蔵酸素を完全に放出した状態とが繰り返し実現されることになる。従って、それらの期間内に、触媒に流入した酸素量を積算したり、或いは、触媒に流入した排気ガス中の酸素不足量を積算すれば、触媒の酸素貯蔵能力(最大酸素貯蔵量)Cmaxを計算により求めることができる。そして、この手法で算出したCmaxに基づいて、触媒の劣化の状態を検知することができる。以上が触媒劣化判定動作である。
しかしながら、上述したように、空燃比のフィードバック制御や上記アクティブ制御による触媒劣化判定動作は、上記酸素センサが正常に作動していることを前提とする動作である。従って、この酸素センサに故障が生じている場合には上記動作を適正に行うことができなくなる。つまり、空燃比が適正な値(例えばストイキ)に調整できなくなったり、触媒劣化判定の信頼性が得られなくなってしまう。
上記酸素センサは、高温の排気ガス中という悪条件下で使用されるため、故障の可能性を有している。例えば、電気回路の断線や短絡の他に、センサ周囲の酸素濃度が変化してもそれに応じた信号(電圧値)が出力されない状態(一般に「VA縮小」と呼ばれている状態)となったりする。このため、この酸素センサの故障を早期に発見することが望まれている。
例えば下記の特許文献3には、上記アクティブ制御によって酸素センサの故障診断を行うことが開示されている。つまり、上述したアクティブ制御により、混合気の目標空燃比を、所定のリッチ目標値(例えば14.1)と所定のリーン目標値(例えば15.1)との間で反転させていき、それに応じたセンサ出力が得られるか否かによって酸素センサの故障診断を行うようになっている。
尚、上述した触媒劣化判定動作と酸素センサの故障診断動作とは共に上記アクティブ制御により実施可能であるので、これら動作(触媒劣化判定動作及び酸素センサの故障診断動作)は同時並行可能である。
特開2005−133620号公報 特開2006−17078号公報 特開2004−19542号公報
上述したように、これまでの酸素センサの故障診断手法では、上記アクティブ制御において、目標空燃比を、予め設定されたリッチ側の固定値(14.1)とリーン側の固定値(15.1)との間で切り換えていくものであった。例えば空燃比のストイキ制御中に、目標空燃比を「15.1」に切り換えて固定し、その後に、酸素センサがリーン出力を発すると、目標空燃比を「14.1」に切り換えて固定し、酸素センサがリッチ出力を発するまで、この目標空燃比を固定することで故障診断を行っていた。
そして、これら固定値は、この範囲(上記の場合には、「15.1」と「14.1」との差である1.0の範囲)で空燃比が変動しても車両の挙動を招くことがない値として設定されていた。
このように上記リーン側の目標空燃比及びリッチ側の目標空燃比には制約があったため、目標空燃比をリーン側の固定値に設定したとしても、単位時間当たりに上記窒素酸化物の還元に寄与する酸素量(単位時間当たりにおける触媒内部への酸素の貯蔵量)を増大するには限界がある。同様に、目標空燃比をリッチ側の固定値に設定したとしても、単位時間当たりに上記未燃成分の酸化に寄与する酸素量(触媒内部に貯蔵されている酸素の単位時間当たりの消費量)を増大するには限界がある。このため、酸素の触媒吸蔵量が多いほど(劣化していない触媒が多いほど)、酸素センサの出力信号が切り換わるまでには比較的長い時間を要することになり、その結果、酸素の触媒吸蔵量が多いほど(劣化していない触媒が多いほど)、酸素センサの故障の有無が判定できるまでに長い時間を要してしまう可能性が高かった。以下に詳述する。
上述した如く、酸素センサの故障診断は、上記触媒劣化判定動作を行うための上記アクティブ制御によって行えるため、この触媒劣化判定動作の実行条件が成立した場合に酸素センサの故障診断も実行される。そして、この触媒劣化判定動作の実行条件は、エンジンの運転状態が比較的高負荷で安定した状態、つまり、上記空燃比フィードバック制御による空燃比の変動が殆ど生じない状態となった限られた状況下で成立するようにしている。その理由は、触媒劣化判定動作の実行中に空燃比が頻繁に変動する状況であると、その度に単位時間当たりに触媒に流入する酸素量が変化し、触媒に貯蔵されている酸素量を算出するための演算処理が煩雑になるからである。
このため、上述した如く酸素センサの故障の有無が判定できるまでに比較的長い時間を要している状況では、この故障の有無の判定が完了する前に上記実行条件が解除されてしまう可能性が高く(例えば、酸素センサ故障診断途中でドライバがアクセル踏み込み操作を行って上記実行条件が解除された場合など)、この故障診断動作が無駄になってしまう(故障診断結果が得られない)といった状況を招いていた。
そして、この故障診断動作のためのアクティブ制御は、本来目標とすべき空燃比(例えば14.6)から外れた空燃比でのエンジン駆動状態が継続されるものであるため、排気エミッションに悪影響を及ぼしたり、燃料消費率の悪化を招いたりする制御状態にあり、このようなエンジン駆動状態が無駄に行われてしまうことは好ましくない。また、故障診断動作が正常に完了する頻度が低いため、仮に酸素センサに故障が発生していたとしてもその発見が遅れてしまう可能性があり、エンジンの通常運転状態において、空燃比が適正な値に調整できなくなったり、触媒が劣化した状態のまま継続使用されてしまうといった状況を招く可能性があった。
本発明の発明者は、酸素センサの故障の有無を早期に判定できるようにするための手法について考察を行った。そして、上記アクティブ制御において、リーン側の目標空燃比を、これまでの値よりも更にリーン側の値としたり(単位時間当たりにおける触媒内部への酸素の貯蔵量を増大させる)、リッチ側の目標空燃比を、これまでの値よりも更にリッチ側の値とする(触媒内部に貯蔵されている酸素の単位時間当たりの消費量を増大させる)ことで、酸素センサがリーン信号を出力するまでの時間やリッチ信号を出力するまでの時間を短くでき、酸素センサの故障の有無を早期に判定できることを見出した。
しかし、これまでと同様のアクティブ制御において、単にリーン側の目標空燃比をよりリーン側に設定したり、リッチ側の目標空燃比をよりリッチ側に設定したりするのみでは以下に述べるような不具合があることについても本発明の発明者は見出した。
つまり、目標空燃比をリッチ側からリーン側に切り換える場合や、逆に、リーン側からリッチ側に切り換える場合には、目標空燃比が大きく変動することになり、エンジンの駆動状態が大きく変化することになる。例えば、エンジンの出力トルクが瞬間的に大きく変化することになる。これでは、車両の挙動を招くことになってしまい、乗員に違和感を与えてしまうことになる。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両の挙動等を招くことなしに、酸素センサの故障の有無を早期に判定できる酸素センサ故障診断装置を提供することにある。
−課題の解決原理−
上記の目的を達成するために講じられた本発明の解決原理は、上記アクティブ制御によって酸素センサ故障診断を行う場合に、目標空燃比をリッチ側やリーン側に強制的に設定する際、複数段階で徐々に目標空燃比を変化させるようにし、これにより、車両の挙動等を招くことなしに上記リッチ側やリーン側へ大きく目標空燃比を変更することを可能にしている。これにより、酸素センサの信号出力変化タイミングが早期に訪れ、酸素センサ故障診断を早期に完了することが可能になる。
−解決手段−
具体的に、本発明は、内燃機関の排気ガスを浄化する触媒の下流側に配設されて触媒下流側における排気ガスの酸素濃度に応じたリッチ信号またはリーン信号を出力する酸素センサに対し、上記内燃機関の目標空燃比を強制的にリッチ側またはリーン側に設定可能であってこの目標空燃比を強制的にリーン側に設定した際に、酸素センサの出力信号を監視して、上記目標空燃比を強制的にリーン側に設定したことに応じた酸素センサの信号出力がなされない場合に酸素センサが故障していると判断する故障診断動作を実行する酸素センサ故障診断装置を前提とする。この酸素センサ故障診断装置に対し、目標空燃比切り換え手段、第1リーン目標空燃比設定手段、第2リーン目標空燃比移行手段を備えさせている。目標空燃比切り換え手段は、上記内燃機関の目標空燃比をリッチ側に設定した後、酸素センサからリッチ信号が出力されると、上記目標空燃比をリーン側に切り換えるものである。第1リーン目標空燃比設定手段は、上記目標空燃比をリーン側に切り換える際、現在の目標空燃比に対する乖離幅が制約された第1のリーン目標空燃比に設定するものである。そして、第2リーン目標空燃比移行手段は、上記第1リーン目標空燃比設定手段によって実空燃比第1のリーン目標空燃比に変化した後、上記第1のリーン目標空燃比よりも更にリーン側である第2のリーン目標空燃比に向けて変化させていくものである。また、上記第1リーン目標空燃比設定手段は、上記第1のリーン目標空燃比を、理論空燃比よりもリーン側の値に設定する。そして、上記第2リーン目標空燃比移行手段によって目標空燃比が第2のリーン目標空燃比に設定されて上記故障診断動作が実行される構成としている。
この特定事項により、上記アクティブ制御において、目標空燃比をリーン側に切り換える際には、先ず、第1のリーン目標空燃比に設定し、その後、目標空燃比を徐々に変化させて第2のリーン目標空燃比を達成させることになる。この場合、上記第1のリーン目標空燃比は、現在の目標空燃比から変更された場合に車両の挙動(車両の振動)が生じない値であって、現在の目標空燃比からの乖離幅が制約された値に設定される。このため、現在の目標空燃比(例えば、アクティブ制御の開始前の目標空燃比や、アクティブ制御によってリッチ側に設定されている目標空燃比)に対して、第2のリーン目標空燃比が大きくかけ離れている場合であっても、目標空燃比は、一旦、乖離幅の小さい第1のリーン目標空燃比に設定されるので、この第1のリーン目標空燃比に変更される時点での車両の挙動は生じ難い。
そして、この第1のリーン目標空燃比から第2のリーン目標空燃比に向けては、目標空燃比は徐々に変化(「徐変制御」や「なまし制御」)していくので、車両の挙動を生じさせることなしに、この第2のリーン目標空燃比は達成されることになる。この第2のリーン目標空燃比が達成されると、単位時間当たりに触媒に流入される酸素量が大幅に増大し、上記窒素酸化物の還元に寄与する酸素量(触媒内部への酸素の貯蔵量)も大幅に増大することになる。このため、酸素センサの出力信号がリーン側に切り換わるまでの時間が大幅に短縮化できることになり、酸素センサの故障の有無が判定できるまでの時間を短縮化できる。その結果、車両の挙動等を招くことなしに、酸素センサの故障の有無を早期に判定でき、上記アクティブ制御が無駄に終了してしまったり、無用に(診断結果が得られることなしに)排気エミッションが悪化したりするといった状況を回避することができる。
上記の目的を達成するための他の解決手段としては以下のものが挙げられる。つまり、内燃機関の排気ガスを浄化する触媒の下流側に配設されて触媒下流側における排気ガスの酸素濃度に応じたリッチ信号またはリーン信号を出力する酸素センサに対し、上記内燃機関の目標空燃比を強制的にリッチ側またはリーン側に設定可能であってこの目標空燃比を強制的にリッチ側に設定した際に、酸素センサの出力信号を監視して、上記目標空燃比を強制的にリッチ側に設定したことに応じた酸素センサの信号出力がなされない場合に酸素センサが故障していると判断する故障診断動作を実行する酸素センサ故障診断装置を前提とする。この酸素センサ故障診断装置に対し、目標空燃比切り換え手段、第1リッチ目標空燃比設定手段、第2リッチ目標空燃比移行手段を備えさせている。目標空燃比切り換え手段は、上記内燃機関の目標空燃比をリーン側に設定した後、酸素センサからリーン信号が出力されると、上記目標空燃比をリッチ側に切り換えるものである。第1リッチ目標空燃比設定手段は、上記目標空燃比をリッチ側に切り換える際、現在の目標空燃比に対する乖離幅が制約された第1のリッチ目標空燃比に設定するものである。そして、第2リッチ目標空燃比移行手段は、上記第1リッチ目標空燃比設定手段によって実空燃比第1のリッチ目標空燃比に変化した後、上記第1のリッチ目標空燃比よりも更にリッチ側である第2のリッチ目標空燃比に向けて変化させていくものである。また、上記第1リッチ目標空燃比設定手段は、上記第1のリッチ目標空燃比を、理論空燃比よりもリッチ側の値に設定する。そして、上記第2リッチ目標空燃比移行手段によって目標空燃比が第2のリッチ目標空燃比に設定されて上記故障診断動作が実行される構成としている。
この特定事項においても、上述した解決手段の場合と同様に、酸素センサの故障の有無が判定できるまでの時間を短縮化できる。つまり、上記アクティブ制御において、目標空燃比をリッチ側に切り換える際には、先ず、第1のリッチ目標空燃比に設定し、その後、目標空燃比を徐々に変化させて第2のリッチ目標空燃比を達成させることになる。この場合、上記第1のリッチ目標空燃比は、現在の目標空燃比から変更された場合に車両の挙動(車両の振動)が生じない値であって、現在の目標空燃比からの乖離幅が制約された値に設定される。このため、現在の目標空燃比(例えば、アクティブ制御の開始前の目標空燃比や、アクティブ制御によってリーン側に設定されている目標空燃比)に対して、第2のリッチ目標空燃比が大きくかけ離れている場合であっても、目標空燃比は、一旦、乖離幅の小さい第1のリッチ目標空燃比に設定されるので、この第1のリッチ目標空燃比に変更される時点での車両の挙動は生じ難い。
そして、この第1のリッチ目標空燃比から第2のリッチ目標空燃比に向けては、目標空燃比は徐々に変化(「徐変制御」や「なまし制御」)していくので、車両の挙動を生じさせることなしに、この第2のリッチ目標空燃比は達成されることになる。この第2のリッチ目標空燃比が達成されると、単位時間当たりに触媒に流入される酸素量が大幅に減少し、上記未燃成分の酸化に寄与する酸素量(触媒内部に貯蔵されている酸素の単位時間当たりの消費量)が大幅に増大することになる。このため、酸素センサの出力信号がリッチ側に切り換わるまでの時間が大幅に短縮化できることになり、酸素センサの故障の有無が判定できるまでの時間を短縮化できる。その結果、車両の挙動等を招くことなしに、酸素センサの故障の有無を早期に判定でき、上記アクティブ制御が無駄に終了してしまったり、無用に(診断結果が得られることなしに)排気エミッションが悪化したりするといった状況を回避することができる。
また、上述した各解決手段は併用することも可能である。その構成について以下に述べる。先ず、前提を上述した各解決手段のものと同様とする。そして、目標空燃比切り換え手段、第1リーン目標空燃比設定手段、第2リーン目標空燃比移行手段、第1リッチ目標空燃比設定手段、第2リッチ目標空燃比移行手段を備えさせている。目標空燃比切り換え手段は、上記内燃機関の目標空燃比をリッチ側に設定した後、酸素センサからリッチ信号が出力されると、上記目標空燃比をリーン側に切り換え、その後、酸素センサからリーン信号が出力されると、上記目標空燃比をリッチ側に切り換えるものである。第1リーン目標空燃比設定手段は、上記目標空燃比をリーン側に切り換える際、現在の目標空燃比に対する乖離幅が制約された第1のリーン目標空燃比に設定するものである。第2リーン目標空燃比移行手段は、上記第1リーン目標空燃比設定手段によって実空燃比第1のリーン目標空燃比に変化した後、上記第1のリーン目標空燃比よりも更にリーン側である第2のリーン目標空燃比に向けて変化させていくものである。第1リッチ目標空燃比設定手段は、上記目標空燃比をリッチ側に切り換える際、現在の目標空燃比に対する乖離幅が制約された第1のリッチ目標空燃比に設定するものである。そして、第2リッチ目標空燃比移行手段は、上記第1リッチ目標空燃比設定手段によって実空燃比第1のリッチ目標空燃比に変化した後、上記第1のリッチ目標空燃比よりも更にリッチ側である第2のリッチ目標空燃比に向けて変化させていくものである。また、上記第1リーン目標空燃比設定手段は、上記第1のリーン目標空燃比を、理論空燃比よりもリーン側の値に設定し、上記第1リッチ目標空燃比設定手段は、上記第1のリッチ目標空燃比を、理論空燃比よりもリッチ側の値に設定する。そして、上記第2リーン目標空燃比移行手段によって目標空燃比が第2のリーン目標空燃比に設定された場合、及び、上記第2リッチ目標空燃比移行手段によって目標空燃比が第2のリッチ目標空燃比に設定された場合のそれぞれにおいて上記故障診断動作が実行される構成としている。
本解決手段の構成によれば、上述した各解決手段の作用効果を共に得ることができる。つまり、酸素センサの出力信号がリーン側に切り換わるまでの時間及び酸素センサの出力信号がリッチ側に切り換わるまでの時間を共に短縮化できることになり、酸素センサの故障の有無が判定できるまでの時間を大幅に短縮化できる。その結果、車両の挙動等を招くことなしに、酸素センサの故障の有無を早期に判定できることになる。
上記第1リーン目標空燃比設定手段による第1のリーン目標空燃比の設定手法として具体的には以下の2つの手段が挙げられる。
先ず、上記第1リーン目標空燃比設定手段によって設定される第1のリーン目標空燃比を、この第1のリーン目標空燃比が設定される直前の目標空燃比に対して、内燃機関の回転数に応じた空燃比変更許容量だけ変更された値として設定するようにし、この空燃比変更許容量を、内燃機関の回転数が低いほど小さく設定するものである。
また、上記第1リーン目標空燃比設定手段によって設定される第1のリーン目標空燃比を、この第1のリーン目標空燃比が設定される直前の目標空燃比に対して、内燃機関の負荷(エンジン負荷)に応じた空燃比変更許容量だけ変更された値として設定するようにし、この空燃比変更許容量を、内燃機関の負荷が低いほど小さく設定するものである。
内燃機関の回転数や負荷が低い場合には、空燃比の変化は車両の挙動として現れやすい状況となる。このため、この回転数や負荷が比較的高い場合には、現在の目標空燃比に対する変化量を大きく設定することが可能である。この場合、第1のリーン目標空燃比は第2のリーン目標空燃比に近似した値、または第2のリーン目標空燃比に一致した値とすることができ、酸素センサの出力信号がリーン側に切り換わるまでの時間を短縮化できる。これに対し、回転数や負荷が比較的低い場合には、現在の目標空燃比に対する変化量を小さく設定し、車両の挙動が生じないような第1のリーン目標空燃比に設定することになる。この場合、第1のリーン目標空燃比と第2のリーン目標空燃比との乖離幅が比較的大きくなるが、この第1のリーン目標空燃比から第2のリーン目標空燃比へは徐々に目標空燃比が変更されていくため、車両に挙動を生じさせることなく第2のリーン目標空燃比を達成することができる。
上記第1リッチ目標空燃比設定手段による第1のリッチ目標空燃比の設定手法として具体的には以下の2つの手段が挙げられる。
先ず、上記第1リッチ目標空燃比設定手段によって設定される第1のリッチ目標空燃比を、この第1のリッチ目標空燃比が設定される直前の目標空燃比に対して、内燃機関の回転数に応じた空燃比変更許容量だけ変更された値として設定するようにし、この空燃比変更許容量を、内燃機関の回転数が低いほど小さく設定するものである。
また、上記第1リッチ目標空燃比設定手段によって設定される第1のリッチ目標空燃比を、この第1のリッチ目標空燃比が設定される直前の目標空燃比に対して、内燃機関の負荷(エンジン負荷)に応じた空燃比変更許容量だけ変更された値として設定するようにし、この空燃比変更許容量を、内燃機関の負荷が低いほど小さく設定するものである。
この構成の場合にも上述と同様に、回転数や負荷が比較的高い場合には、第1のリッチ目標空燃比は第2のリッチ目標空燃比に近似した値、または第2のリッチ目標空燃比に一致した値とすることができ、酸素センサの出力信号がリッチ側に切り換わるまでの時間を短縮化できる。これに対し、回転数や負荷が比較的低い場合には、現在の目標空燃比に対する変化量を小さく設定し、車両の挙動が生じないような第1のリッチ目標空燃比に設定することになる。この場合、第1のリッチ目標空燃比と第2のリッチ目標空燃比との乖離幅が比較的大きくなるが、この第1のリッチ目標空燃比から第2のリッチ目標空燃比へは徐々に目標空燃比が変更されていくため、車両に挙動を生じさせることなく第2のリッチ目標空燃比を達成することができる。
本発明では、アクティブ制御によって酸素センサ故障診断を行う場合に、目標空燃比をリッチ側やリーン側に強制的に設定する際、複数段階で徐々に目標空燃比を変化させるようにし、これにより、車両の挙動等を招くことなしに上記リッチ側やリーン側へ大きく目標空燃比を変更することを可能にしている。これにより、酸素センサの信号出力変化タイミングが早期に訪れ、酸素センサ故障診断を早期に完了させることが可能になる。その結果、上記アクティブ制御が無駄に終了してしまったり、無用に(診断結果が得られることなしに)排気エミッションが悪化したりするといった状況を回避することができる。また、酸素センサ故障診断動作が正常に完了する頻度が高くなるため、酸素センサの故障を早期に発見することが可能性になる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施形態では、本発明に係る酸素センサの故障診断装置を自動車用4気筒ガソリンエンジン(内燃機関)に適用した場合について説明する。また、本発明に係る故障診断装置についての複数の実施形態を説明する前に、エンジンの概略構成及びエンジンの基本動作について説明する。
−エンジン−
図1は本実施形態に係るエンジン1及びその吸排気系の概略構成を示す図である。なお、この図1ではエンジン1の1気筒の構成のみを示している。
本実施形態におけるエンジン1は、例えば4気筒ガソリンエンジンであって、燃焼室1aを形成するピストン1b及び出力軸であるクランクシャフト15を備えている。ピストン1bはコネクティングロッド16を介してクランクシャフト15に連結されており、ピストン1bの往復運動がコネクティングロッド16によってクランクシャフト15の回転へと変換されるようになっている。
クランクシャフト15には、外周面に複数の突起(歯)17aを有するシグナルロータ17が取り付けられている。このシグナルロータ17の側方近傍にはクランクポジションセンサ(エンジン回転数センサ)24が配置されている。このクランクポジションセンサ24は、例えば電磁ピックアップであって、クランクシャフト15が回転する際にシグナルロータ17の突起17aに対応するパルス状の信号(出力パルス)を発生する。
エンジン1のシリンダブロック1cには、エンジン水温(冷却水温)を検出する水温センサ21が配置されている。
エンジン1の燃焼室1aには点火プラグ3が配置されている。点火プラグ3の点火タイミングはイグナイタ4によって調整される。イグナイタ4はECU(Electronic Control Unit)200によって制御される。
エンジン1の燃焼室1aには吸気通路11と排気通路12とが接続されている。吸気通路11と燃焼室1aとの間に吸気バルブ13が設けられており、この吸気バルブ13を開閉駆動することにより、吸気通路11と燃焼室1aとが連通または遮断される。また、排気通路12と燃焼室1aとの間に排気バルブ14が設けられており、この排気バルブ14を開閉駆動することにより、排気通路12と燃焼室1aとが連通または遮断される。これら吸気バルブ13及び排気バルブ14の開閉駆動は、クランクシャフト15の回転が伝達される吸気カムシャフト及び排気カムシャフト(共に図示省略)の各回転によって行われる。
吸気通路11には、エアクリーナ7、熱線式のエアフローメータ22、吸気温センサ23(エアフローメータ22に内蔵)、及び、エンジン1の吸入空気量を調整する電子制御式のスロットルバルブ5が配置されている。このスロットルバルブ5はスロットルモータ6によって駆動される。スロットルバルブ5の開度はスロットル開度センサ25によって検出される。
エンジン1の排気通路12には三元触媒8が配置されている。この三元触媒8は、酸素を貯蔵(吸蔵)するO2ストレージ機能(酸素貯蔵機能)を有しており、この酸素貯蔵機能により、空燃比が理論空燃比からある程度まで偏移したとしても、HC,CO,及びNOxを浄化することが可能となっている。即ち、エンジン1の空燃比がリーンとなって、三元触媒8に流入する排気ガス中の酸素及びNOxが増加すると、酸素の一部を三元触媒8が吸蔵することで、還元雰囲気を作り出し、NOxの還元・浄化を促進する。一方、エンジン1の空燃比がリッチになって、三元触媒8に流入する排気ガスにHC,COが多量に含まれると、三元触媒8は内部に吸蔵している酸素分子を放出し、これらのHC,COに酸素分子を与え、酸化・浄化を促進する。
上記三元触媒8の上流側の排気通路12には空燃比センサ(A/Fセンサ)26が配置されている。この空燃比センサ26は、例えば限界電流式の酸素濃度センサが適用されており、広い空燃比領域に亘って空燃比に対応した出力電圧を発生する構成となっている。
また、三元触媒8の下流側の排気通路12には酸素センサ(O2センサ)101が配置されている。この酸素センサ101は、例えば起電力式(濃淡電池式)の酸素濃度センサが適用されており、その出力値が理論空燃比付近でステップ状に変化する構成となっている。なお、この酸素センサ101の詳細については後述する。これら空燃比センサ26及び酸素センサ101の発生する信号は、それぞれA/D変換された後に、ECU200に入力される。
そして、吸気通路11には燃料噴射用のインジェクタ2が配置されている。このインジェクタ2には、燃料タンクから燃料ポンプによって所定圧力の燃料が供給され、吸気通路11に燃料が噴射される。この噴射燃料は吸入空気と混合されて混合気となってエンジン1の燃焼室1aに導入される。燃焼室1aに導入された混合気(燃料+空気)は、エンジン1の圧縮行程を経た後、点火プラグ3にて点火されて燃焼・爆発する。この混合気の燃焼室1a内での燃焼・爆発によりピストン1bが往復運動してクランクシャフト15が回転する。以上のエンジン1の運転状態はECU200によって制御される。
−酸素センサ101−
次に、上記酸素センサ101の構造について説明する。
図2は、本実施形態において用いられる酸素センサ101の内部構造を示す断面図である。この酸素センサ101は、ハウジング102と、その中に保持されるセンサ素子103とを備えている。センサ素子103は、その内部に大気室104を備える中空の部材である。また、このセンサ素子103の内側表面には大気室104に晒される大気側電極(白金電極)105が形成されている。一方、センサ素子103の外側表面には排気側電極(白金電極)106が形成されている。
上記センサ素子103は、その先端部分が突出するように上記ハウジング102に嵌め込まれている。ハウジング102にはカバー107が組み付けられており、センサ素子103の先端部分は、そのカバー107により覆われている。酸素センサ101は、上記カバー107が排気ガスに晒されるように排気通路12に取り付けられている。カバー107には排気ガスを取り込むための通気口が設けられているため、センサ素子103の先端部分は、排気通路12内の排気ガスに晒された状態となる。
一方、上述した大気室104は、排気通路12の外部空間、すなわち、大気に開放されるように設けられている。このため、酸素センサ101が排気通路12に組み付けられた状態では、センサ素子103の大気側電極105は大気に晒された状態となり、排気側電極106は排気ガスに晒された状態となる。
上記センサ素子103は、このような状況下では、排気側電極106に接しているガス中の酸素の有無、つまり、排気ガス中の酸素の有無に応じて出力を急変させる特性を有している。より具体的には、センサ素子103は、排気側電極106の表面に酸素が存在する場合は、排気側電極106と大気側電極105との間に小さな電位差を発生させ、一方、排気側電極106の表面に酸素が存在しない場合は、それらの電極105,106間に大きな電位差を発生させる特性を有している。
排気ガスがリーンである場合は、排気ガス中のNOxが分解されることにより排気側電極106の表面に酸素が供給される。このため、このような場合には、センサ素子103の出力は小さな値となる。これに対して、排気ガスがリッチである場合は、排気側電極106の表面に酸素は供給されない。このため、センサ素子103は、このような状況下では大きな出力を発生する。酸素センサ101は、以上のような原理により、排気空燃比がリーンであるかリッチであるかに応じて、それぞれリーン出力(例えば0.2V)或いはリッチ出力(例えば0.6V)を発生するようになっている。
また、この酸素センサ101には、図示しないヒータが組み込まれている。このヒータは、車載のバッテリ電源からの通電により発熱する線状の発熱体によって構成されており、その発熱体の発熱によってセンサ素子103の全体を加熱するようになっている。
−ECU−
上記ECU200は、CPU、ROM、RAM、及び、バックアップRAMなどを備えている。ROMは、各種制御プログラムや、それら各種制御プログラムを実行する際に参照されるマップ等が記憶されている。CPUは、ROMに記憶された各種制御プログラムやマップに基づいて演算処理を実行する。また、RAMはCPUでの演算結果や各センサから入力されたデータ等を一時的に記憶するメモリであり、バックアップRAMはエンジン1の停止時にその保存すべきデータ等を記憶する不揮発性のメモリである。
ECU200には、図1に示すように、水温センサ21、エアフローメータ22、吸気温センサ23、クランクポジションセンサ24、スロットル開度センサ25、空燃比センサ26、及び、酸素センサ101などの各種センサが接続されている。また、ECU200には、インジェクタ2、点火プラグ3のイグナイタ4、及び、スロットルバルブ5のスロットルモータ6などが接続されている。
そして、ECU200は、上記した各種センサの検出信号に基づいて、エンジン1の各種制御を実行する。例えば、エンジン1の排気通路12に配置した空燃比センサ26及び酸素センサ101の各出力に基づいて排気ガス中の酸素濃度を算出し、その算出した酸素濃度から得られる実際の空燃比が目標空燃比(例えば理論空燃比)に一致するように、インジェクタ2から吸気通路11に噴射する燃料噴射量を制御する「空燃比フィードバック制御」を実行する。この「空燃比フィードバック制御」の詳細については後述する。
さらに、ECU200は、上述した「アクティブ制御」による酸素センサ101の故障診断を実行する。この酸素センサ101の故障診断の手法についても後述する。
また、ECU200は、所定のフューエルカット条件、例えばエンジン回転数が予め定められた所定値(フューエルカット回転数)以上でアクセルオフという条件が成立したときにフューエルカットを実行する。このようにフューエルカットを実行することにより、インジェクタ2からの燃料噴射が停止されて燃費やエミッションが向上する。
なお、フューエルカット中に車両の速度が低下し、エンジン回転数がフューエルカット回転数よりも低くなったときには、エンジンストールを防止するためにフューエルカットを中止してインジェクタ2からの燃料噴射を行う。また、フューエルカット中にアクセルペダルが踏まれた場合(加速時)にも、フューエルカットを中止してインジェクタ2からの燃料噴射を行う。
−空燃比フィードバック制御−
次に、上記空燃比フィードバック制御の具体的な動作手順について説明する。
本実施形態における空燃比フィードバック制御では、上記空燃比センサ26の出力に基づいて、三元触媒8の上流における排気空燃比を理論空燃比に近づけるためのメインフィードバック制御と、上記酸素センサ101の出力に基づいて、上記メインフィードバック制御のずれを補償するためのサブフィードバック制御とが組み合わされて実行される。
メインフィードバック制御では、空燃比センサ26の出力を基礎として検知される排気空燃比が、理論空燃比と一致するように、インジェクタ2からの燃料噴射量の増減が調整される。より具体的には、検知された排気空燃比が理論空燃比よりリッチであれば、燃料噴射量が減量調整され、逆に、その排気空燃比が理論空燃比よりリーンであれば、燃料噴射量が増量調整される。
このメインフィードバック制御によれば、理想的には、三元触媒8に流れ込む排気ガスの空燃比を理論空燃比に維持することができる。そして、その状態が厳密に維持されれば、三元触媒8の吸蔵酸素量がほぼ一定量に保たれるため、その下流に未浄化の成分を含む排気ガスが流出してくるのを完全に阻止することができる。
しかしながら、空燃比センサ26の出力にはある程度の誤差が含まれている。また、インジェクタ2の噴射特性にもある程度のバラツキがある。このため、現実的には、メインフィードバック制御を実行するだけで三元触媒8の上流の排気空燃比を厳密に理論空燃比に制御することは困難である。更に、エンジン1においては、燃料増量やフューエルカットなど、排気空燃比を意図的に理論空燃比から乖離させる制御が行われる。そして、これらの制御が行われると、三元触媒8は、酸素を完全に脱離した状態、或いは酸素を能力一杯に吸蔵した状態となることがあり、下流側に未浄化成分を流出させ易い状態となる。
以上のような理由により、メインフィードバック制御が実行されていても、三元触媒8の下流には未浄化の成分を含む排気ガスが流出してくることがある。つまり、メインフィードバック制御が実行されていても、三元触媒8の上流の排気空燃比は、全体としてリッチ側或いはリーン側に偏ることがあり、その結果、三元触媒8の下流には、HCやCOを含むリッチな排気ガス、或いは、NOxを含むリーンな排気ガスが流出してくることがある。
このような流出が生ずると、酸素センサ101は、排気ガスの空燃比に応じてリッチ出力或いはリーン出力を発生する。このため、本実施形態のシステムでは、酸素センサ101からリッチ出力が発せられた場合には、三元触媒8の上流の排気空燃比が全体としてリッチ側に偏っていたと判断することができ、また、酸素センサ101からリーン出力が発せられた場合には、三元触媒8の上流の排気空燃比が全体としてリーン側に偏っていたと判断することができる。
サブフィードバック制御では、酸素センサ101の出力値と、その出力値の制御目標値との差を小さくするための制御(例えばPID制御)が実行される。より具体的には、上記の差が小さくなるように、空燃比センサ26の出力を補正する処理が行われる。空燃比センサ26の出力が上記の如く補正されると、全体としてリッチ側或いはリーン側に偏っていた三元触媒8の上流の空燃比が理論空燃比に近づけられる。その結果、メインフィードバック制御のずれが補償され、三元触媒8の下流に未浄化の成分が吹き抜け難い状態が形成される。このため、優れたエミッション特性を実現することが可能になる。以上が本実施形態における空燃比フィードバック制御である。
−酸素センサ故障診断装置−
次に、本発明に係る故障診断装置についての複数の実施形態について説明する。
(第1実施形態)
先ず、第1実施形態に係る故障診断装置により実行される酸素センサ101の故障診断動作について説明する。
本実施形態における酸素センサ101の故障診断動作は、アクティブ制御により行われる。先ず、このアクティブ制御の基本動作について説明する。
このアクティブ制御は、酸素センサ101がリーン出力を発している場合に、エンジン1に供給する混合気の空燃比(目標空燃比)を強制的にリッチ側に設定し、その後、酸素センサ101がリッチ出力を発するようになると、エンジン1に供給する混合気の空燃比(目標空燃比)を強制的にリーン側に切り換える。このようにして、酸素センサ101の検出値がリッチ/リーンで反転する毎に、混合気の目標空燃比を、リーン側とリッチ側との間で反転させる(目標空燃比切り換え手段による目標空燃比の切り換え動作)。そして、この酸素センサ101の検出値がリッチ/リーンで反転する状況が生じない場合には酸素センサ101に故障が発生していると判断するようにしている。
そして、本実施形態の特徴とするところは、このアクティブ制御によって酸素センサ101の故障診断動作を行う場合に、上記エンジン1に供給する混合気の空燃比を設定するための目標空燃比を複数段階で変化させるようにしている点にある。
つまり、目標空燃比をリーン側に設定する場合には、先ず、車両の挙動を生じない範囲で第1のリーン目標空燃比に設定する(第1リーン目標空燃比設定手段による目標空燃比の設定動作)。その後、目標空燃比を、この第1のリーン目標空燃比よりも更にリーン側である第2のリーン目標空燃比に設定する。この際、第1のリーン目標空燃比から第2のリーン目標空燃比に向けての目標空燃比の切り換え動作は徐変制御により行われる。つまり、第1のリーン目標空燃比から第2のリーン目標空燃比に向けて目標空燃比を徐々に変化させるようにしている(第2リーン目標空燃比移行手段による目標空燃比の変更動作)。また、上記第1のリーン目標空燃比及び第2のリーン目標空燃比は、エンジン負荷により変更される。具体的には、第1のリーン目標空燃比を設定するに際して、この第1のリーン目標空燃比に設定される前の目標空燃比と第1のリーン目標空燃比との偏差(第1のリーン目標空燃比への目標空燃比変更量)、及び第2のリーン目標空燃比の値はエンジン負荷が小さいほど小さな値として設定される。ここでいうエンジン負荷は、エンジン1の最大機関負荷に対する現在の負荷割合を示す値であって、エンジン1の吸入空気量に対応するパラメータとエンジン回転数とから算出されるものである。
同様に、目標空燃比をリッチ側に設定する場合には、先ず、車両の挙動を生じない範囲で第1のリッチ目標空燃比に設定する(第1リッチ目標空燃比設定手段による目標空燃比の設定動作)。その後、目標空燃比を、この第1のリッチ目標空燃比よりも更にリッチ側である第2のリッチ目標空燃比に設定する。この際、第1のリッチ目標空燃比から第2のリッチ目標空燃比に向けての目標空燃比の切り換え動作も徐変制御により行われる。つまり、第1のリッチ目標空燃比から第2のリッチ目標空燃比に向けて目標空燃比を徐々に変化させるようにしている(第2リッチ目標空燃比移行手段による目標空燃比の変更動作)。また、上記第1のリッチ目標空燃比及び第2のリッチ目標空燃比も、エンジン負荷により変更される。具体的には、第1のリッチ目標空燃比を設定するに際して、この第1のリッチ目標空燃比に設定される前の目標空燃比と第1のリッチ目標空燃比との偏差(第1のリッチ目標空燃比への目標空燃比変更量)、及び第2のリッチ目標空燃比の値はエンジン負荷が小さいほど小さな値として設定される。
以下、酸素センサ101の故障診断動作の具体的な制御手順について図3のフローチャート及び図4のタイミングチャートに沿って説明する。この図4で示した上下2段の波形のうち、上段では、ECU200において設定される目標空燃比を太線で示し、それに応じた実空燃比(上記空燃比センサ26により検知される空燃比)を細線で示している。また、下段は上記酸素センサ101の出力値の変化を示している。ここでは、酸素センサ101のリーン出力を「0.2V」とし、リッチ出力を「0.6V」としている。
図3のフローチャートにおいて、先ず、ステップST1において、酸素センサ101の故障診断実行条件が成立したか否かを判定する。この故障診断実行条件は、例えば、エンジン1の運転状態が比較的高負荷で安定した状態、つまり、上記空燃比フィードバック制御による空燃比の変動が殆ど生じない状態となった場合に成立する。より具体的には、例えばアクセル開度が30%以上の値で略固定されており、車速が60km/h程度で維持されている場合に故障診断実行条件が成立する。この故障診断実行条件はこれに限定されるものではなく、任意に設定可能である。
そして、上記故障診断実行条件が成立しておらず、ステップST1でNo判定されると、ステップST2に移り、上記空燃比フィードバック制御による通常の空燃比制御が実行される。つまり、酸素センサ101の故障診断動作を実行することなく、本ルーチンを終了する。
これに対し、上記故障診断実行条件が成立しており、ステップST1でYes判定されると、ステップST3に移る。このステップST3では、上記第2のリーン目標空燃比としての最終目標空燃比aが設定される。ここでは、未だ空燃比の変更動作(インジェクタ2からの燃料噴射量の変更動作)は行われず、最終目標空燃比aが目標値として設定されるのみである。この最終目標空燃比aは、上述した如くエンジン負荷に応じて設定される値であるが、ここではリーン側の値(具体的には「15.6」)に設定されている。その理由は、図4に示すように、故障診断実行条件が成立したタイミング(図4のタイミングT1)における酸素センサ101の出力がリッチ側(0.6V)となっているため、これとは反対側であるリーン側に設定したものである。図5は、従来例におけるタイミングチャートを示しているが、この図5に示すように、従来では、故障診断実行条件が成立したタイミングT1では、目標空燃比は「15.1」の固定値として設定されている。つまり、本実施形態における最終目標空燃比aの値は、従来の目標空燃比よりも大きくリーン側に変位した値(「15.6」)として設定されている。
尚、故障診断実行条件が成立したタイミングにおける酸素センサ101の出力がリーン側(0.2V)であった場合には、最終目標空燃比aは、上記第2のリッチ目標空燃比として例えば「13.6(リッチ側)」に設定されることになる。この値も従来の目標空燃比(従来は14.1:図5参照)よりも大きくリッチ側に変位した値として設定される。
このようにして最終目標空燃比aが設定された後、ステップST4に移り、空燃比スキップ制御が開始済みであるか否かを判定する。この空燃比スキップ制御は、目標空燃比を上記第1のリーン目標空燃比に設定するための動作であり、本ルーチンの制御開始時には未だ空燃比スキップ制御は開始されていないため、このステップST4ではNo判定されてステップST5に移ることになる。
ステップST5では、空燃比スキップ制御が開始される。この空燃比スキップ制御は、上述した如く、目標空燃比を上記第1のリーン目標空燃比に設定するための動作である。そして、この第1のリーン目標空燃比は、空燃比スキップ量bを用いて以下の式(1)を満たす値として設定される。
(最終目標空燃比a)≧(現在の目標空燃比)+(空燃比スキップ量b)
=(第1のリーン目標空燃比) …(1)
ここで、空燃比スキップ量bも、上述した如くエンジン負荷に応じて設定される値であるが、ここでは「0.5(現在の目標空燃比に対してリーン側に0.5移行させる)」に設定されている。この空燃比スキップ量bは、上記式(1)を満足し、且つ現在のエンジン負荷状態において、車両の挙動を招かない範囲で変更可能な目標空燃比変化量の最大値(空燃比変更許容量)として求められる。例えば、軽負荷時には「0.3」に設定され(この場合、第1のリーン目標空燃比は「14.9」として設定される)、中負荷時には「0.5」に設定され(この場合、第1のリーン目標空燃比は「15.1」として設定される:図4に示す例)、高負荷時には「0.7」に設定される(この場合、第1のリーン目標空燃比は「15.3」として設定される)。また、場合によっては「1.0」に設定される(この場合、第1のリーン目標空燃比は「15.6」として設定される:最終目標空燃比aに一致する値として設定される)。このエンジン負荷と空燃比スキップ量bとの関係は、実験的または経験的に設定される。
このようにして、上記空燃比スキップ量bをもって現在の目標空燃比から変更された第1のリーン目標空燃比によってエンジン1の空燃比が設定された後、ステップST8に移って、酸素センサ101の出力信号を監視することで、その故障診断動作を実行する。つまり、今、目標空燃比をリーン側に変更したことで、酸素センサ101の出力信号がリッチ側(0.6V)からリーン側(0.2V)に変化したか否かを監視する。
尚、目標空燃比をリッチ側に設定する場合には、同様の空燃比スキップ量bで第1のリッチ目標空燃比(例えば「14.1」)を設定し、酸素センサ101の出力信号がリーン側(0.2V)からリッチ側(0.6V)に変化したか否かを監視することになる。
そして、再びステップST1に戻り、上記故障診断実行条件が成立している場合、既に上記空燃比スキップ制御は開始済み(上記ステップST5で開始済み)であるので、ステップST4においてYes判定されて、ステップST6に移る。このステップST6では、上記最終目標空燃比aが未達成であるか否かを判定する。つまり、上記上記空燃比スキップ制御(空燃比スキップ量bでの目標空燃比の変更)のみでは上記最終目標空燃比aが達成されていない(現目標空燃比が最終目標空燃比aに達していない)状態にあるか否かを判定する。つまり、以下の式(2)が成立していた場合には、上記空燃比スキップ制御により最終目標空燃比aが達成されたことになるが、それ以外の場合には最終目標空燃比aが達成されていないことになる。
(最終目標空燃比a)=(現在の目標空燃比)+(空燃比スキップ量b)
=(第1のリーン目標空燃比) …(2)
この条件が成立するのは、上記空燃比スキップ量bを比較的大きな値として設定可能なエンジン運転状態にある場合、つまり、エンジン負荷がかなり高い場合に限られる。
上記最終目標空燃比aが達成されている場合にはステップST6でNo判定され、ステップST8に移って上記と同様に、酸素センサ101の出力信号を監視することで、その故障診断動作を実行する。
一方、上記上記空燃比スキップ制御のみでは上記最終目標空燃比aが達成されていない場合には、ステップST6でYesに判定されて、ステップST7に移る。このステップST7では、現在の目標空燃比(例えば上記第1のリーン目標空燃比)に対して徐変量cをもって徐変制御することで、目標空燃比を上記最終目標空燃比aに近付けていく。例えば、ここでは徐変量cを「0.1」に設定する。本ルーチンが数μsec毎に繰り返される場合には、この数μsec毎に目標空燃比が「0.1」(徐変量c)ずつ最終目標空燃比aに近付いていくことになる。つまり、上記第1のリーン目標空燃比から最終目標空燃比aに向けて徐々に目標空燃比が変更されていくことになる(図4における期間T2)。
以上のようにして、目標空燃比を変更していき、上記ステップST8において酸素センサ101の出力信号が切り換わったことが認識されると(図4におけるタイミングT3)、上記ステップST3によって設定される最終目標空燃比aがリッチ側(上記「13.6」)に切り換えられることになる。
このようにして、最終目標空燃比aがリッチ側に切り換えられた後の動作も上述と同様に、空燃比スキップ制御(ステップST5)及び徐変制御(ステップST7)が行われながら上記ステップST8において酸素センサ101の診断動作が実行されることになる。図4では、期間T4で、上記徐変量cによる徐変制御が行われ、タイミングT5で、酸素センサ101の出力信号がリーン側からリッチ側に切り換わっている。
このような動作が繰り返され、酸素センサ101の出力信号としてリッチ側出力(0.6V)及びリーン側出力(0.2V)が共に出力された場合には酸素センサ101は故障していないと判断される。図4は、酸素センサ101に故障が生じていない場合におけるセンサ出力値の変化を示している。
一方、リッチ側及びリーン側のうち一方側のみしか出力されない場合や、リッチ側及びリーン側共に出力されない場合には酸素センサ101は故障していると判断し、警告などの情報を発信する。例えば、ダイアグノーシスへの情報書き込みを行う。
尚、この酸素センサ101の故障診断動作は、酸素センサ101の出力信号がリッチ/リーンで反転する毎に、混合気の目標空燃比をリーン側とリッチ側とで反転させるといった上記アクティブ制御により行われるので、触媒劣化判定動作も同時並行可能である。この触媒劣化判定動作の原理としては、上述したように、目標空燃比をリッチ側とリーン側との間で反転させることで、三元触媒8が酸素を一杯に吸蔵した状態と、吸蔵酸素を完全に放出した状態とを繰り返して実現させ、それらの期間内に、三元触媒8に流入した酸素量を積算したり、或いは、三元触媒8に流入した排気ガス中の酸素不足量を積算することで、触媒の酸素貯蔵能力(最大酸素貯蔵量)Cmaxを計算により求め、それに基づいて、触媒の劣化の状態を検知する。この触媒劣化判定動作については上述したように従来より公知であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
以上、説明したように、本実施形態では、アクティブ制御によって酸素センサ101の故障診断動作を行うに際し、目標空燃比をリーン側に切り換える場合には、先ず、第1のリーン目標空燃比(上記の場合は「15.1」)に設定し、その後、目標空燃比を徐々に変化させて第2のリーン目標空燃比(最終目標空燃比a:上記の場合は「15.6」)を達成させることになる。一方、目標空燃比をリッチ側に切り換える際には、先ず、第1のリッチ目標空燃比(上記の場合は「14.2」程度)に設定し、その後、目標空燃比を徐々に変化させて第2のリッチ目標空燃比(最終目標空燃比a:上記の場合は「13.6」)を達成させることになる。このため、現在の目標空燃比(アクティブ制御の開始前の目標空燃比や、アクティブ制御によってリッチ側やリッチ側に設定されている目標空燃比)に対して、第2のリーン目標空燃比や第2のリッチ目標空燃比が大きくかけ離れている場合であっても、目標空燃比は、一旦、乖離幅の小さい第1の目標空燃比(第1のリーン目標空燃比、第1のリッチ目標空燃比)に設定されるので、この第1の目標空燃比に変更される時点での車両の挙動は生じ難い。そして、この第1の目標空燃比から第2の目標空燃比(第2のリーン目標空燃比、第2のリッチ目標空燃比)に向けては、目標空燃比は徐変制御によって徐々に変化していくので、車両の挙動を生じさせることなしに、この第2の目標空燃比は達成されることになる。この第2の目標空燃比が達成されると、酸素センサ101の出力信号が切り換わるまでの時間が大幅に短縮化できることになり、酸素センサ101の故障の有無が判定できるまでの時間を短縮化できる。その結果、車両の挙動等を招くことなしに、酸素センサ101の故障の有無を早期に判定でき、上記アクティブ制御が無駄に終了してしまったり、無用に(診断結果が得られることなしに)排気エミッションが悪化したりするといった状況を回避することができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態に係る故障診断装置により実行される酸素センサ101の故障診断動作について説明する。本実施形態における酸素センサ101の故障診断動作も、アクティブ制御により行われる。また、触媒劣化判定動作も並行される。
そして、本実施形態では、従来のアクティブ制御(上記空燃比スキップ制御や徐変制御を伴わないアクティブ制御)と本発明に係るアクティブ制御(上記空燃比スキップ制御や徐変制御を伴うアクティブ制御)とをエンジン1の駆動状況などに応じて使い分けるようにしたものである。エンジン1の構成及び基本的な動作は上述した第1実施形態のものと同様である。従って、ここでは、上記第1実施形態との相違点についてのみ説明する。
図6は、本実施形態における酸素センサ101の故障診断動作の具体的な制御手順を示すフローチャートである。また、この図6におけるステップST1〜ST8の動作は、上述した第1実施形態の図3におけるフローチャートの同ステップ番号の動作と同様であるので、ここでの説明は省略する。
ステップST1において、酸素センサ101の故障診断実行条件が成立しておりYesに判定されると、ステップST11に移って、酸素センサ101の拡大制御実行条件が成立しているか否かを判定する。この拡大制御実行条件とは、上記触媒劣化判定動作の実行条件よりも拡大された(緩い)条件であって、上記触媒劣化判定動作の信頼性が十分に得られない可能性のあるエンジン1の駆動状態であっても、酸素センサ101の故障診断が可能である状況にある場合に成立するものである。例えばアクセル開度や車速に、ある程度の変動があったとしても成立する条件となっている。また、この酸素センサ101の拡大制御実行条件には、今回のエンジン1の駆動中において触媒劣化判定動作が完了していることも条件の一つである。
従って、未だ触媒劣化判定動作が完了されていない状態でエンジン1の運転状態が比較的高負荷で安定した状態(触媒劣化判定動作が良好に行える状態)にあるときにはステップST11でNo判定されてステップST12に移る一方、触媒劣化判定動作が完了されている場合には、エンジン1の運転状態が比較的安定していない状況であってもステップST11でYes判定されてステップST3に移ることになる。
そして、ステップST12では、上記ステップST5における空燃比スキップ制御が開始済みであるか否かを判定する。触媒劣化判定動作が完了していない場合には、当然に、本発明に係るアクティブ制御(上記空燃比スキップ制御や徐変制御を伴うアクティブ制御)による酸素センサ101の故障診断動作も行われていないので、このステップST5ではNo判定され、ステップST13に移る。このステップST13では、従来のアクティブ制御が実行される。つまり、酸素センサ101がリーン出力を発している場合には目標空燃比を所定のリッチ側の値Aに設定し、その後、酸素センサ101がリッチ出力を発するようになると、目標空燃比を所定のリーン側の値に設定する。つまり、上記実施形態における徐変量cによる目標空燃比の変更動作を行うことなく、酸素センサ101の出力信号が変化するまで一定の目標空燃比に設定する。この場合に目標空燃比として設定される上記リッチ側の値Aやリーン側の値は、車両の挙動を招くことのない値として設定される。そして、酸素センサ101の検出値がリッチ/リーンで反転する毎に、混合気の目標空燃比を、リーン側とリッチ側との間で反転させ、この酸素センサ101の故障診断を行いながら、触媒劣化判定動作を並行する。
このようにして、ステップST11でYesに判定されるまで(触媒劣化判定動作が完了するまで)徐変量cによる目標空燃比の変更動作を行うことのないアクティブ制御を実施する。これにより、三元触媒8に流入した酸素量の積算処理や、三元触媒8に流入した排気ガス中の酸素不足量の積算処理が煩雑になることがなく、これら演算の誤差を縮小することができて、高い信頼性をもって触媒劣化判定動作が行われることになる。
また、三元触媒8が新品に近い状態である場合には、目標空燃比をリッチ側やリーン側に設定したとしても酸素センサ101の出力信号が所定時間以上切り換わらないといった状況になる。この場合には、三元触媒8の劣化は殆ど無いと判断することができるので、この酸素センサ101の出力信号が所定時間以上切り換わらないことを検知した時点で触媒劣化判定動作を終了させるようにしてもよい。
このようにして触媒劣化判定動作が終了すると、上記ステップST11でYes判定されることになって、ステップST3に移り、上記実施形態の場合と同様に最終目標空燃比aを設定し、上述したステップST4〜ステップST8の動作を実行する。つまり、上記空燃比スキップ制御(ステップST5)及び徐変制御(ステップST7)によって目標空燃比をリーン側及びリッチ側に大きく変化させながらアクティブ制御を実施して、酸素センサ101の故障診断を行う。これらステップST4〜ステップST8の動作は上述した第1実施形態の場合と同様であるので、ここでの説明は省略する。
このように、本実施形態では、従来のアクティブ制御と本発明に係るアクティブ制御とをエンジン1の駆動状況などに応じて使い分けるようにしている。つまり、触媒劣化判定動作が完了するまでは、従来のアクティブ制御による触媒劣化判定動作と酸素センサ101の故障診断動作とを並行させる。これにより、目標空燃比が頻繁に変動することのない状況で信頼性の高い触媒劣化判定動作と、酸素センサ101の故障診断動作とを並行させることができる。そして、触媒劣化判定動作が完了した後には、上記空燃比スキップ制御及び徐変制御によって目標空燃比をリーン側及びリッチ側に大きく変化させながらアクティブ制御を実施する。これにより、酸素センサ101の故障診断動作を確実に且つ早期に完了させることができる。
−その他の実施形態−
以上説明した各実施形態は、酸素センサの故障診断装置を自動車用4気筒ガソリンエンジンに適用した場合について説明した。本発明は、自動車用に限らず、その他の用途に使用されるエンジンに対しても適用可能である。また、気筒数やエンジン形式(直列型やV型や水平対向型等の別)についても特に限定されるものではない。
上記各実施形態では、上記空燃比スキップ量bをエンジン負荷に応じて設定していた。本発明はこれに限らず、この空燃比スキップ量bをエンジン回転数に応じて設定するようにしてもよい。この場合、エンジン回転数が低いほど空燃比スキップ量bは小さな値として設定されることになる。また、最終目標空燃比aもエンジン回転数に応じて設定するようにしてもよい。この場合にも、エンジン回転数が低いほど最終目標空燃比aとしては小さな値として設定されることになる。尚、上記空燃比スキップ量b、最終目標空燃比aとしては、予め設定された固定値であってもよい。
また、上記各実施形態では、第1のリーン目標空燃比から第2のリーン目標空燃比に向けての目標空燃比の切り換え動作や、第1のリッチ目標空燃比から第2のリッチ目標空燃比に向けての目標空燃比の切り換え動作は「徐変制御」により行っていたが、これに代えて「なまし制御」により行うようにしてもよい。
更に、上記各実施形態では、目標空燃比をリーン側に設定する場合及びリッチ側に設定する場合共に、上記空燃比スキップ制御及び徐変制御によって目標空燃比を変更するようにしていたが、リーン側及びリッチ側の一方においてのみ、これら空燃比スキップ制御及び徐変制御を実行するようにしてもよい。
実施形態に係るエンジン及びその吸排気系の概略構成を示す図である。 実施形態において用いられる酸素センサの内部構造を示す断面図である。 第1実施形態に係る酸素センサの故障診断動作の制御手順を示すフローチャート図である。 第1実施形態における目標空燃比、実空燃比、酸素センサの出力値の変化をそれぞれ示すタイミングチャート図である。 従来例における目標空燃比、実空燃比、酸素センサの出力値の変化をそれぞれ示すタイミングチャート図である。 第2実施形態に係る酸素センサの故障診断動作の制御手順を示すフローチャート図である。
符号の説明
1 エンジン(内燃機関)
8 三元触媒
101 酸素センサ

Claims (7)

  1. 内燃機関の排気ガスを浄化する触媒の下流側に配設されて触媒下流側における排気ガスの酸素濃度に応じたリッチ信号またはリーン信号を出力する酸素センサに対し、上記内燃機関の目標空燃比を強制的にリッチ側またはリーン側に設定可能であってこの目標空燃比を強制的にリーン側に設定した際に、酸素センサの出力信号を監視して、上記目標空燃比を強制的にリーン側に設定したことに応じた酸素センサの信号出力がなされない場合に酸素センサが故障していると判断する故障診断動作を実行する酸素センサ故障診断装置において、
    上記内燃機関の目標空燃比をリッチ側に設定した後、酸素センサからリッチ信号が出力されると、上記目標空燃比をリーン側に切り換える目標空燃比切り換え手段と、
    上記目標空燃比をリーン側に切り換える際、現在の目標空燃比に対する乖離幅が制約された第1のリーン目標空燃比に設定する第1リーン目標空燃比設定手段と、
    この第1リーン目標空燃比設定手段によって実空燃比第1のリーン目標空燃比に変化した後、上記第1のリーン目標空燃比よりも更にリーン側である第2のリーン目標空燃比に向けて変化させていく第2リーン目標空燃比移行手段とを備え
    上記第1リーン目標空燃比設定手段は、上記第1のリーン目標空燃比を、理論空燃比よりもリーン側の値に設定するよう構成されており、
    上記第2リーン目標空燃比移行手段によって目標空燃比が第2のリーン目標空燃比に設定されて上記故障診断動作が実行される構成とされていることを特徴とする内燃機関の酸素センサ故障診断装置。
  2. 内燃機関の排気ガスを浄化する触媒の下流側に配設されて触媒下流側における排気ガスの酸素濃度に応じたリッチ信号またはリーン信号を出力する酸素センサに対し、上記内燃機関の目標空燃比を強制的にリッチ側またはリーン側に設定可能であってこの目標空燃比を強制的にリッチ側に設定した際に、酸素センサの出力信号を監視して、上記目標空燃比を強制的にリッチ側に設定したことに応じた酸素センサの信号出力がなされない場合に酸素センサが故障していると判断する故障診断動作を実行する酸素センサ故障診断装置において、
    上記内燃機関の目標空燃比をリーン側に設定した後、酸素センサからリーン信号が出力されると、上記目標空燃比をリッチ側に切り換える目標空燃比切り換え手段と、
    上記目標空燃比をリッチ側に切り換える際、現在の目標空燃比に対する乖離幅が制約された第1のリッチ目標空燃比に設定する第1リッチ目標空燃比設定手段と、
    この第1リッチ目標空燃比設定手段によって実空燃比第1のリッチ目標空燃比に変化した後、上記第1のリッチ目標空燃比よりも更にリッチ側である第2のリッチ目標空燃比に向けて変化させていく第2リッチ目標空燃比移行手段とを備え
    上記第1リッチ目標空燃比設定手段は、上記第1のリッチ目標空燃比を、理論空燃比よりもリッチ側の値に設定するよう構成されており、
    上記第2リッチ目標空燃比移行手段によって目標空燃比が第2のリッチ目標空燃比に設定されて上記故障診断動作が実行される構成とされていることを特徴とする内燃機関の酸素センサ故障診断装置。
  3. 内燃機関の排気ガスを浄化する触媒の下流側に配設されて触媒下流側における排気ガスの酸素濃度に応じたリッチ信号またはリーン信号を出力する酸素センサに対し、上記内燃機関の目標空燃比を強制的にリッチ側またはリーン側に設定可能であってこの目標空燃比を強制的にリーン側に設定した際に、酸素センサの出力信号を監視して、上記目標空燃比を強制的にリーン側に設定したことに応じた酸素センサの信号出力がなされない場合、及び、目標空燃比を強制的にリッチ側に設定した際に、酸素センサの出力信号を監視して、上記目標空燃比を強制的にリッチ側に設定したことに応じた酸素センサの信号出力がなされない場合の何れの場合にあっても酸素センサが故障していると判断する故障診断動作を実行する酸素センサ故障診断装置において、
    上記内燃機関の目標空燃比をリッチ側に設定した後、酸素センサからリッチ信号が出力されると、上記目標空燃比をリーン側に切り換え、その後、酸素センサからリーン信号が出力されると、上記目標空燃比をリッチ側に切り換える目標空燃比切り換え手段と、
    上記目標空燃比をリーン側に切り換える際、現在の目標空燃比に対する乖離幅が制約された第1のリーン目標空燃比に設定する第1リーン目標空燃比設定手段と、
    この第1リーン目標空燃比設定手段によって実空燃比第1のリーン目標空燃比に変化した後、上記第1のリーン目標空燃比よりも更にリーン側である第2のリーン目標空燃比に向けて変化させていく第2リーン目標空燃比移行手段と、
    上記目標空燃比をリッチ側に切り換える際、現在の目標空燃比に対する乖離幅が制約された第1のリッチ目標空燃比に設定する第1リッチ目標空燃比設定手段と、
    この第1リッチ目標空燃比設定手段によって実空燃比第1のリッチ目標空燃比に変化した後、上記第1のリッチ目標空燃比よりも更にリッチ側である第2のリッチ目標空燃比に向けて変化させていく第2リッチ目標空燃比移行手段とを備え
    上記第1リーン目標空燃比設定手段は、上記第1のリーン目標空燃比を、理論空燃比よりもリーン側の値に設定し、上記第1リッチ目標空燃比設定手段は、上記第1のリッチ目標空燃比を、理論空燃比よりもリッチ側の値に設定するようそれぞれ構成されており、
    上記第2リーン目標空燃比移行手段によって目標空燃比が第2のリーン目標空燃比に設定された場合、及び、上記第2リッチ目標空燃比移行手段によって目標空燃比が第2のリッチ目標空燃比に設定された場合のそれぞれにおいて上記故障診断動作が実行される構成とされていることを特徴とする内燃機関の酸素センサ故障診断装置。
  4. 上記請求項1または3記載の内燃機関の酸素センサ故障診断装置において、
    上記第1リーン目標空燃比設定手段によって設定される第1のリーン目標空燃比は、この第1のリーン目標空燃比が設定される直前の目標空燃比に対して、内燃機関の回転数に応じた空燃比変更許容量だけ変更された値として設定されるようになっており、
    上記空燃比変更許容量は、内燃機関の回転数が低いほど小さく設定されるものであることを特徴とする内燃機関の酸素センサ故障診断装置。
  5. 上記請求項1または3記載の内燃機関の酸素センサ故障診断装置において、
    上記第1リーン目標空燃比設定手段によって設定される第1のリーン目標空燃比は、この第1のリーン目標空燃比が設定される直前の目標空燃比に対して、内燃機関の負荷に応じた空燃比変更許容量だけ変更された値として設定されるようになっており、
    上記空燃比変更許容量は、内燃機関の負荷が低いほど小さく設定されるものであることを特徴とする内燃機関の酸素センサ故障診断装置。
  6. 上記請求項2または3記載の内燃機関の酸素センサ故障診断装置において、
    上記第1リッチ目標空燃比設定手段によって設定される第1のリッチ目標空燃比は、この第1のリッチ目標空燃比が設定される直前の目標空燃比に対して、内燃機関の回転数に応じた空燃比変更許容量だけ変更された値として設定されるようになっており、
    上記空燃比変更許容量は、内燃機関の回転数が低いほど小さく設定されるものであることを特徴とする内燃機関の酸素センサ故障診断装置。
  7. 上記請求項2または3記載の内燃機関の酸素センサ故障診断装置において、
    上記第1リッチ目標空燃比設定手段によって設定される第1のリッチ目標空燃比は、この第1のリッチ目標空燃比が設定される直前の目標空燃比に対して、内燃機関の負荷に応じた空燃比変更許容量だけ変更された値として設定されるようになっており、
    上記空燃比変更許容量は、内燃機関の負荷が低いほど小さく設定されるものであることを特徴とする内燃機関の酸素センサ故障診断装置。
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