JP4548098B2 - 自動適合装置 - Google Patents

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Description

本発明は、内燃機関の自動適合装置に関する。
内燃機関を開発する際には、内燃機関の排気エミッション、騒音、振動などの特性が各種の規制を満たすような内燃機関の制御則を特定することを目的として適合と呼ばれる作業が行われる。一般に適合作業は、内燃機関の回転数及び負荷(燃料噴射量、又はトルクで代替されることがある。)を特定の状態に固定し、その状態で排気エミッション等の規制対象が所定の目標値を満足するような内燃機関の複数の機関運転制御用パラメータ(燃料の噴射時期、噴射圧、EGR弁の開度、吸気スロットル弁の開度等)の組み合わせを見つけ出すことにより行われる。この内燃機関の適合作業を自動的に行うようにした自動適合装置が知られている(特許文献1参照)。その他、本発明に関連する先行技術文献として特許文献2〜6が存在する。
特開2004−124935号公報 特表平9−504346号公報 特開平10−274082号公報 特開平11−328144号公報 特開2002−138889号公報 特開2003−13794号公報
従来の装置では、自動適合作業中に内燃機関の失火が発生した場合、この失火への対応が何ら考慮されていない。
そこで、本発明は、自動適合作業中に内燃機関の失火が発生してもこの失火に対して処置を行うとともに処置完了後に自動適合作業を継続して行うことが可能な自動適合装置を提供することを目的とする。
本発明の自動適合装置は、適合を行う運転状態を決定する適合運転状態決定手段と、前記適合運転状態決定手段により決定された運転状態になるように内燃機関の運転状態を調整する運転状態調整手段と、前記内燃機関の適合させるべき出力値の適合目標値を決定する適合目標値決定手段と、前記出力値が前記適合目標値になるように前記運転状態調整手段により適合を行う運転状態に調整された前記内燃機関の複数の機関運転制御用パラメータを操作するパラメータ適合手段と、前記内燃機関の失火を検出する失火検出手段と、前記失火検出手段により失火が検出された場合に前記内燃機関に対して前記内燃機関を失火から回復させる失火処置を行う失火処置手段と、前記失火処置手段による失火処置完了後に前記運転状態調整手段による運転状態の調整及び前記パラメータ適合手段による前記複数の機関運転制御用パラメータの操作を継続させる適合作業継続手段と、を備え、前記失火処置手段は、前記運転状態調整手段による前記内燃機関の運転状態調整時に前記失火検出手段により失火が検出された場合と、前記パラメータ適合手段による前記複数の機関運転制御用パラメータ操作時に前記失火検出手段により失火が検出された場合とで、前記内燃機関に対して行う失火処置を変更し、前記パラメータ適合手段は、予め設定された優先順位に基づいて前記複数の機関運転制御用パラメータを操作する順番を決定する操作順決定手段を備え、前記失火処置手段は、前記パラメータ適合手段が前記操作順決定手段により決定された順番に機関運転制御用パラメータを一つずつ操作しているときに前記失火検出手段により失火が検出された場合、失火処置として失火検出時に操作した機関運転制御用パラメータを操作する前の状態に戻し、前記適合作業継続手段は、前記失火処置手段により操作前の状態に戻された機関運転制御用パラメータの前記パラメータ適合手段による操作を省略させ、この省略させた機関運転制御用パラメータの次の順番の機関運転制御用パラメータから前記パラメータ適合手段による操作を継続させることにより、上述した課題を解決する(請求項1)。
本発明の自動適合装置によれば、失火検出手段によって適合作業中の内燃機関の失火を検出し、失火が検出された場合は失火処置手段が行う失火処置によって内燃機関を失火状態から回復させることができる。また、失火処置完了後は適合作業継続手段によって適合作業が継続されるので、内燃機関の失火によって適合作業が中止されることがない。運転状態調整手段による運転状態の調整時とパラメータ適合手段による機関運転制御用パラメータの操作時とでは、内燃機関を失火状態から回復させるために行うべき失火処置が異なる。本発明の自動適合装置では、運転状態の調整時と機関運転制御用パラメータの操作時とで失火処置を変更するので、それぞれの場合に発生した失火に対して適切な失火処置を行うことができる。また、本発明の自動適合装置では、パラメータ適合手段が機関運転制御用パラメータを操作しているときに失火が検出された場合には失火原因となった機関運転制御用パラメータの操作を省略して適合作業を継続させるので、内燃機関の失火発生回数を抑制しつつ内燃機関の出力値を適合目標値に合わせることができる。
本発明の自動適合装置において、前記失火検出手段は、前記内燃機関への燃料供給量と前記内燃機関が発生する出力トルクとに基づいて前記内燃機関に失火が発生したか否か判定してもよいし(請求項2)、前記失火検出手段は、失火判定時における前記燃料供給量が予め設定された燃料供給量規定値以上であり、かつ前記出力トルクが失火判定時における前記内燃機関の運転状態に基づいて設定される出力トルク規定値以下であると判断した場合に前記内燃機関に失火が発生したと判定してもよい(請求項3)。内燃機関に失火が発生した場合、内燃機関において燃料が適切に燃焼しないため、内燃機関の出力トルクが低下する。一般に、この出力トルクの低下を回復させるためには内燃機関に供給する燃料量を増加させる。そのため、内燃機関の出力トルク及び燃料供給量を監視することで内燃機関の失火を検出することができる。また、上述したように内燃機関に失火が発生すると出力トルクが低下するとともに燃料供給量が増加するため、燃料供給量が予め設定された燃料供給量規定値以上であり、かつ内燃機関の出力トルクが失火判定時における前記内燃機関の運転状態に基づいて設定される出力トルク規定値以下である場合に、内燃機関に失火が発生していると判定することができる。
本発明の自動適合装置において、前記失火検出手段は、前記出力トルク規定値を前記内燃機関のフリクションを考慮して設定してもよい(請求項4)。内燃機関のフリクションは、内燃機関の運転状態に応じて変化する。そこで、内燃機関のフリクションを考慮して出力トルク規定値を設定することで、内燃機関のフリクションの変化による失火検出への影響を抑制することができる。
本発明の自動適合装置において、前記失火検出手段は、前記内燃機関のフリクションを前記内燃機関の潤滑油温度又は前記内燃機関の冷却水温度に応じて補正してもよい(請求項5)。内燃機関の各部を潤滑している潤滑油の粘度は温度によって変化し、温度が低いほど潤滑油の粘度は高くなる。そのため、内燃機関の温度が低いほど潤滑油の粘度が高くなり、この潤滑油に起因するフリクションが増加する。そこで、潤滑油温度又は冷却水温度に応じて内燃機関のフリクションを補正することで、潤滑油の粘度の変化に起因するフリクションの変化の影響を補正する。
本発明の自動適合装置において、前記失火処置手段は、前記運転状態調整手段による前記内燃機関の運転状態調整時に前記失火検出手段により失火が検出された場合、失火処置として前記内燃機関の運転状態を失火が発生する前の運転状態に戻してもよい(請求項6)。このように内燃機関の運転状態を失火が発生する前の運転状態に戻すことで、確実に内燃機関を失火状態から回復させることができる。
本発明の自動適合装置において、前記内燃機関は、吸入空気量を調整する吸気スロットル弁と、前記内燃機関の吸気通路と排気通路とを接続するEGR通路と、前記EGR通路を介して前記吸気通路に循環される排気の流量を調整するEGR弁と、を備え、前記失火処置手段は、失火処置として前記EGR弁を全閉の状態に制御するとともに前記吸気スロットル弁を全開の状態に制御してもよい(請求項7)。このようにEGR弁を全閉の状態に制御するとともに吸気スロットル弁を全開の状態に制御することで、吸入空気量を増加させることともに循環させる排気(EGRガス)量を減少させることができる。そのため、EGRガスを大量に循環したことによる内燃機関の失火を抑制することができる。
本発明の自動適合装置において、前記失火処置手段は、失火処置として前記内燃機関への燃料の供給時期を前記内燃機関の回転数と前記内燃機関への燃料供給量とに応じて補正してもよい(請求項8)。このように燃料の供給時期を補正することで、内燃機関の燃焼が安定する供給時期を設定することができる。
本発明の自動適合装置において、前記内燃機関は、吸入空気量を調整する吸気スロットル弁と、前記内燃機関の吸気通路と排気通路とを接続するEGR通路と、前記EGR通路を介して前記吸気通路に循環される排気の流量を調整するEGR弁と、を備え、前記失火処置手段は、前記運転状態調整手段による前記内燃機関の運転状態調整時に前記失火検出手段により失火が検出された場合、まず、前記内燃機関の運転状態を失火が発生する前の運転状態に戻し、次に、前記EGR弁を全閉の状態に制御するとともに前記吸気スロットル弁を全開の状態に制御し、その後再度前記失火検出手段により前記内燃機関の失火が検出された場合には、前記内燃機関への燃料の供給時期を前記内燃機関の回転数と前記内燃機関への燃料供給量とに応じて補正してもよい(請求項9)。このように内燃機関の失火を回復させる処置を優先して行い、また失火回復に対して効果的な処置から行うことで、内燃機関を失火状態から迅速かつ確実に回復させることができる。
本発明の自動適合装置において、前記失火処置手段は、前記パラメータ適合手段が機関運転制御用パラメータを複数組み合わせて操作したときに前記失火検出手段により失火が検出された場合、失火検出時に操作した複数の機関運転制御用パラメータを操作する前の状態に戻した後、これら複数の機関運転制御用パラメータを一つずつ操作することにより失火原因の機関運転制御用パラメータを特定し、前記適合作業継続手段は、特定された失火原因の機関運転制御用パラメータを操作前の状態に戻して前記パラメータ適合手段による操作を禁止させ、前記パラメータ適合手段による前記失火原因の機関運転制御用パラメータ以外の機関運転制御用パラメータの操作を継続させて前記適合させるべき出力値を前記適合目標値に合わせてもよい(請求項10)。このように失火原因となったパラメータの操作を禁止しつつ適合作業を継続させることで、内燃機関の失火回数を抑制しつつ適合作業を継続させることができる。また、機関運転制御用パラメータを複数組み合わせて同時に操作することで、パラメータを一つずつ操作する場合よりも効率的に適合作業を行うことができる。
本発明の自動適合装置において、前記失火処置手段は、失火原因の機関運転制御用パラメータを特定するときにおける機関運転制御用パラメータの操作量を前記内燃機関の失火が検出されたときの操作量よりも小さく設定してもよい(請求項11)。既に、失火検出時の状態まで機関運転制御用パラメータを変化させることで、内燃機関に失火が発生することが確認されているので、失火原因の機関運転制御用パラメータの特定時における操作量を小さく設定する、即ち操作量を小刻みにすることで、パラメータ特定時における内燃機関の失火の発生を抑制することができる。
本発明の自動適合装置において、前記失火検出手段は、前記内燃機関の出力トルクが失火判定時における前記内燃機関の運転状態に応じて設定される出力トルク規定値以下である場合に前記内燃機関に失火が発生したと判定し、前記失火処置手段は、失火原因の機関運転制御用パラメータの特定時における前記出力トルク規定値を低下させてもよい(請求項12)。既に、失火検出時の状態まで機関運転制御用パラメータを変化させることで、内燃機関に失火が発生することが確認されているので、内燃機関の失火を判定するために使用する出力トルク規定値を低下させる、即ち判定基準を緩くしても失火の検出精度を確保することができる。また、このように失火判定値を変化させることで、失火の発生を抑制しつつ失火原因のパラメータを特定することができる。
以上に説明したように、本発明によれば、自動適合作業中に内燃機関の失火が発生しても失火処置手段によって内燃機関を失火状態から回復させることができる。また、失火処理手段による失火処置完了後は、適合作業継続手段により適合作業が継続されるので、内燃機関の失火によって適合作業が中止されることがない。
図1は、車両に走行用動力源として搭載されるディーゼルエンジン1の適合作業を行う自動適合装置の一形態を示している。エンジン1は複数(図1では4つ)の気筒2を有し、各気筒2には吸気通路3及び排気通路4が接続されている。吸気通路3には、吸気濾過用のエアフィルタ5、ターボチャージャ6のコンプレッサ6a、吸入空気量調節用の吸気スロットル弁7が設けられている。排気通路4には、ターボチャージャ6のタービン6bが設けられている。排気通路4と吸気通路3とはEGR通路8で接続され、EGR通路8にはEGRクーラ9及びEGR弁10が設けられている。各気筒2には燃料噴射弁11がそれぞれ設けられ、各燃料噴射弁11はコモンレール12に接続されている。コモンレール12には、燃料タンク13から吐出量可変の燃料ポンプ14によって燃料が供給される。
内燃機関1の運転状態は、エンジンコントロールユニット(ECU)15により制御される。ECU15は、マイクロプロセッサ及びその動作に必要なROM、RAM等の周辺装置を備えている。ECU15には、エンジン1のクランク角に応じた信号を出力するクランク角センサ16、アクセルペダル17の開度に比例した信号を出力する負荷センサ18など種々のセンサが接続され、これら種々のセンサの出力信号が不図示のA/D変換器を介して入力される。また、ECU15には、吸気スロットル弁7のアクチュエータ7a、EGR弁10、燃料噴射弁11、及び燃料ポンプ14がドライバ19を介して接続されている。ECU15は、例えばエンジン1の回転数などに応じて燃料噴射弁11から噴射させるべき燃料量(噴射量指令値)を設定し、クランク角センサ16の出力信号などを参照して適正な時期に気筒2内に設定した燃料量が噴射されるように燃料噴射弁11の動作を制御する。このようにECU15は、上述した種々のセンサからの出力信号を参照してこれらの機器の動作を制御し、エンジン1の運転状態を制御している。
ECU15は、双方向性バス20を介して適合作業を行うための電子制御ユニット21と接続されている。電子制御ユニット21はマイクロプロセッサ及びその動作に必要なROM、RAM等の周辺装置を備えており、適合作業を行うための種々のルーチンを実行する。ECU15と電子制御ユニット21とは、双方向性バス20を介してそれぞれに接続されている機器の制御やセンサの出力信号に関する情報などを交換している。図1の自動適合装置において、電子制御ユニット21には、エンジン1が発生する騒音を検出する騒音計22と、エンジン1の出力軸と連結され、エンジン1のトルクなどを計測する動力計23と、エンジン1の排気を分析する排気分析計24と、エンジン1の燃費を検出する燃費計25とが接続されている。動力計23は、ダイナモ(不図示)を有しており、エンジン1の出力軸はこのダイナモの回転軸と連結されている。動力計23は、エンジン1の出力軸が発生するトルクをダイナモにより吸収することで、エンジン1の負荷を調整する。動力計23によって吸収されるトルクは、電子制御ユニット21がダイナモの回転数などを調整することによって制御される。排気分析計24は、排気中のNOx量、スモーク量、パティキュレート量、HC量及びCO量などを検出する。
次に図2〜図6を参照して、図1の自動適合装置における自動適合作業の手順について説明する。図2は、電子制御ユニット21が実行する自動適合ルーチンを示している。図2の自動適合ルーチンにおいては、まずステップS100で電子制御ユニット21にエンジン1やエンジン1が搭載される車両の諸元など適合を行うために必要な情報が入力される。諸元としては、例えばエンジン1の排気量、エンジン1に連結される変速機のギヤ比、及びディファレンシャルギヤのギヤ比などが入力される。この他、適合作業を行うために必要な情報としては、エンジン1の出力値の開発目標値や排気エミッションを評価するための走行モード(以下、走行モードと略称する。)、適合の種類などが入力される。適合の種類としては、例えばエンジン単体における定常運転時の適合、エンジン単体における過渡運転時の適合、車両に搭載されたエンジンの定常運転時の適合、及び車両に搭載されたエンジンの過渡運転時の適合などがある。
次にステップS200において電子制御ユニット21は、入力された情報に基づいて適合を行う運転状態(以下、適合運転状態と略称する。)を決定する。適合運転状態は、エンジン1の回転数と負荷(トルク又は燃料噴射量)とで定義される。電子制御ユニット21には、後述する適合させるべきパラメータとエンジン1の回転数及び負荷との関係を示したマップが記憶されている。エンジン1の回転数及び負荷はこのマップに基づいて決定される。このように適合運転状態を決定することで、電子制御ユニット21は本発明の適合運転状態決定手段として機能する。なお、この処理において、エンジン1の回転数と負荷との少なくとも一方が互いに異なる複数の適合運転状態が決定されてもよい。
続くステップS300において電子制御ユニット21は、決定した適合運転状態になるようにエンジン1の回転数及び負荷を調整する。なお、ステップS300において実行される処理の詳細な手順は図3に示されている。この処理を実行することにより電子制御ユニット21は、本発明の運転状態調整手段として機能する。
ステップS400において電子制御ユニット21は、適合させるべき出力値の適合目標値を決定する。適合させるべき出力値としては、例えば排気エミッション、騒音、及び燃費などが設定される。排気エミッションとしては、排気中のNOx量、スモーク濃度、パティキュレート量、HC量、CO量などが設定される。これらの出力値の適合目標値としてNOx量、パティキュレート量、HC量、CO量、及び燃費に関しては、排気エミッションを評価するための走行モードで走行したときの積算値である総量目標値が設定される。騒音、スモーク濃度の適合目標値は各適合運転状態における目標値が設定される。また、総量目標値が設定されているNOx量、パティキュレート量、HC量、CO量、及び燃費についても各適合運転状態における適合目標値が合わせて設定される。この処理を実行することにより電子制御ユニット21は、本発明の適合目標値決定手段として機能する。
次のステップS500において電子制御ユニット21は、エンジン1の適合させるべき出力値が決定した適合目標値になるように複数の機関運転制御用パラメータ(以下、パラメータと略称する。)を操作する。即ち、エンジン1のパラメータ適合作業を行う。ステップS500において実行される処理の詳細な手順は図4に示されている。なお、パラメータとしては、例えば燃料噴射時期、EGR弁10の開度、吸気スロットル弁7の開度などが操作される。この処理を実行することにより電子制御ユニット21は、本発明のパラメータ適合手段として機能する。
続くステップS600において電子制御ユニット21は、自動適合作業が終了したか否か判断する。自動適合作業が終了したと判断した場合は自動適合ルーチンを終了する。一方、自動適合作業が終了していないと判断した場合は、ステップS300に戻り、ステップS300〜S600の処理を繰り返す。自動適合作業が終了したか否かは、例えばステップS200で決定した複数の適合運転状態について全て適合作業が終了したか否かで判断し、決定した複数の適合運転状態における適合作業が全て終了したと判断した場合に自動適合作業が終了したと判断する。
次に、図3を参照して運転状態調整ルーチン(図2のステップS300)の処理手順について説明する。図3において電子制御ユニット21は、まずステップS301において運転状態を調整する前のエンジン1の回転数と各燃料噴射弁11の噴射量指令値とを記憶する。なお、ここで記憶させる値は、噴射量指令値に限定されない。アクセル開度、燃料噴射弁11から噴射された燃料噴射量を記憶させてもよい。その後、エンジン1の回転数及び負荷(トルク又は燃料噴射量)が図2のステップS200で決定した適合運転状態になるように、動力計23の回転数及び各燃料噴射弁11の噴射量指令値をフィードバック制御(F/B制御)する。噴射量指令値の代わりにアクセル開度が記憶されている場合は、アクセル開度をF/B制御する。なお、噴射量指令値はECU15により設定されるため、電子制御ユニット21は双方向性バス20を介してECU15に噴射量指令値の変更を指示する。このように電子制御ユニット21は、ECU15に接続されている機器に対し、ECU15を介して制御を行う。
次のステップS302において電子制御ユニット21は、エンジン1の回転数及び負荷の調整時、即ち動力計23の回転数及び噴射量指令値のF/B制御時におけるエンジン1の出力トルク(以下、トルクと略称する。)を計測する。なお、トルクは、エンジン1の回転数及び負荷を適合運転状態に合わせる過程の予め設定された所定のタイミングに計測される。
続くステップS303において電子制御ユニット21は、エンジン1に失火が発生しているか否か判断する。エンジン1に失火が発生しているか否かは、例えば噴射量指令値及びエンジン1のトルクに基づいて判断し、噴射量指令値が所定の燃料噴射量規定値(燃料供給量規定値)以上で、且つエンジン1のトルクが軸トルク規定値(出力トルク規定値)以下である場合にエンジン1に失火が発生していると判断する。燃料噴射量規定値には、例えばエンジン1が正常に運転されている場合にエンジン1に供給される燃料量の最大値が設定される。エンジン1のトルクと軸トルク規定値との比較は、例えば以下に示した式を使用して行う。なお、この式における軸トルク規定値は、エンジンフリクショントルク+判定基準値である。
トルク≦エンジンフリクショントルク+判定基準値
判定基準値=2次元マップ(エンジン回転数、噴射量指令値)
この式中のトルクは、ステップS302で計測した値が使用される。エンジンフリクショントルクは、エンジン1のフリクションに抗してエンジン1の出力軸を回転させるために必要なトルクで、エンジン1が発生するトルクの符号を正とした場合、負の符号を有する。なお、エンジン1の各部に供給される潤滑油(オイル)の粘度は温度が低いほど高くなるため、エンジンフリクショントルクを潤滑油温度又はエンジン1の冷却水温度で補正してもよい。エンジンフリクショントルクは潤滑油温度が低いほど増加する。そこで、潤滑油温度が低いほど、エンジンフリクショントルクの値を小さく(負の方向に増加)するように補正する。判定基準値としては、例えばエンジン1が正常に運転されているときのトルクが設定される。この正常運転時のトルクとエンジン1の回転数及び噴射量指令値との関係を予め実験などにより求めて電子制御ユニット21にマップとして記憶させておき、トルク計測時のエンジン1の回転数及び噴射量指令値に基づいて判定基準値を算出する。なお、判定基準値は、エンジン1が発生するトルクの符号を正とした場合、正の符号を有する。このようにエンジン1の失火を検出することで、電子制御ユニット21は本発明の失火検出手段として機能する。
エンジン1に失火が発生していない、即ちエンジン1が正常に運転されていると判断した場合はステップS304に進み、電子制御ユニット21はECU15を介して燃料の噴射時期を補正する。エンジン1における燃料の噴射時期は、以下に式で示したように予め設定された所定のベース噴射時期と噴射時期補正量(進角量)とに基づいて設定されている。そこで、噴射時期の補正は、進角量を変化させることによって行う。
噴射時期=ベース噴射時期+噴射時期補正量(進角量)
噴射時期補正量=前回の噴射時期補正量+2次元マップ(エンジン回転数、トルク変化率)
式に示したように、進角量は、エンジン1の回転数及び負荷の調整前後の噴射量指令値に対するエンジン1のトルク変化率とエンジン1の回転数とに基づいて算出される。なお、進角量とエンジン1の回転数及びトルク変化率との関係は、予め実験などによって求めておき、電子制御ユニット21にマップとして記憶させておく。トルク変化率と進角量との関係の一例を以下に示す。
例えば、図2のステップS200で決定された適合運転状態のトルク(以下、目標トルクと略称する。)が運転状態調整後のエンジン1のトルクよりも大きく、且つトルク変化率が正方向に大きい場合は、進角量を小さくする。目標トルクが運転状態調整後のトルクよりも大きく、且つトルク変化率が正方向に小さい場合は、進角量を大きくする。一方、目標トルクが運転状態調整後のエンジン1のトルクよりも小さく、且つトルク変化率が負方向に大きい場合は、進角量を大きくする。目標トルクが運転状態調整後のエンジン1のトルクよりも小さく、且つトルク変化率が負方向に小さい場合は、進角量を小さくする。
次のステップS306において電子制御ユニット21は、エンジン1の回転数及び負荷が、適合運転状態の回転数及び負荷に調整されたか否か判断する。適合運転状態に調整されたと判断した場合は、今回の運転状態調整ルーチンを終了する。一方、適合運転状態に調整されていないと判断した場合はステップS301に戻り、ステップS301〜S306の処理を繰り返す。
一方、ステップS303においてエンジン1に失火が発生していると判断した場合はステップS305に進み、電子制御ユニット21はエンジン1を失火状態から回復させる失火回復処理を行う。その後、ステップS301に処理を戻す。
図5は、ステップS305の失火回復処理ルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。図5において電子制御ユニット21は、まずステップS311で失火回復処理を実行するか否か判断する。失火回復処理を実行するか否かは、例えば失火回復処理が連続して実行された回数に基づいて判断され、この連続実行回数が予め設定された上限値に達した場合、エンジン1の失火状態からの回復は無理と判断し、失火回復処理を実行しないと判断する。また、燃料の噴射時期が進角側の上限値に達した場合に失火回復は無理と判断し、失火回復処理を実行しないと判断してもよい。失火回復処理を実行しないと判断した場合は図2のステップS600に進む。
一方、失火回復処理を実行すると判断した場合はステップS312に進み、電子制御ユニット21はエンジン1の回転数及び負荷を調整する前の、即ちエンジン1に失火が発生する前の状態に戻す。続くステップS313において電子制御ユニット21は、EGR弁10が全閉の状態であるか否か判断する。EGR弁10が全閉の状態ではないと判断した場合はステップS314に進み、電子制御ユニット21はEGR弁10を全閉の状態に制御する。続くステップS315において電子制御ユニット21は吸気スロットル弁7を全開の状態に制御する。その後、今回のルーチンを終了する。
一方、EGR弁10が全閉の状態であると判断した場合はステップS316に進み、電子制御ユニット21は燃料の噴射時期を補正する。その後、今回のルーチンを終了する。なお、噴射時期の補正は、上述した補正方法と同様に噴射時期補正量を変化させることにより行う。噴射時期補正量は、以下に示した式により算出される。
噴射時期補正量=前回の噴射時期補正量+2次元マップ(エンジン回転数、噴射量指令値)
この式から明らかなように、ステップS316における噴射時期補正量は、エンジン1の回転数及び噴射量指令値に基づいて算出される。なお、失火を回復させるための噴射時期補正量とエンジン回転数及び噴射量指令値との関係は、予め実験などにより求めておき、電子制御ユニット21にマップとして記憶させておく。
以上に説明したように、運転状態の調整時にエンジン1に失火が発生した場合は、図5の失火回復処理ルーチンが実行されてエンジン1を失火状態から回復させ、その後運転状態の調整が継続される。そのため、エンジン1の失火によって自動適合作業が中止されることがない。また、エンジン1に失火が発生した場合、エンジン1の運転状態を失火が発生する前の状態に戻すので、確実にエンジン1を失火状態から回復させることができる。エンジン1を失火から回復させるときに、EGR弁10を全閉にするとともに吸気スロットル弁7を全開にするので、EGRガスを過度の導入によるエンジン1の失火を抑制することができる。また、失火回復処置として燃料の噴射時期を補正することで、燃焼が安定する燃料の噴射時期を設定することができる。図5の失火回復処理ルーチンでは、まずエンジン1の運転状態を失火する前の状態に戻し、次にEGR弁10及び吸気スロットル弁7の開度を操作し、その後燃料の噴射時期を補正するので、エンジン1を失火状態から迅速に、かつ確実に回復させることができる。このようにエンジン1を失火状態から回復させるように失火処置を行い、失火処置完了後はエンジン1の運転状態の調整を継続させることで、電子制御ユニット21は、本発明の失火処置手段及び適合作業継続手段として機能する。
次に、図4を参照してパラメータ適合ルーチン(図2のステップS500)の処理手順について説明する。図4のパラメータ適合ルーチンにおいて電子制御ユニット21は、まずステップS501でパラメータ探索を行う。パラメータ探索は、予め設定した適合ルールに基づいて電子制御ユニット21が複数のパラメータを操作することにより行われる。なお、パラメータ探索方法は、周知のパラメータ探索方法と同様でよく、ここでは詳細を省略する。また、適合ルールも周知の適合ルールと同様でよく、ここでは詳細を省略する。パラメータ探索時には、エンジン1の出力値を適合目標値に合わせるために複数のパラメータを操作する。図4のルーチンにおいては、パラメータ探索時に複数のパラメータを組み合わせて同時に操作する。
続くステップS502において電子制御ユニット21は、エンジン1のトルク及び排気エミッションなどの適合させるべき出力値を計測する。次のステップS503において電子制御ユニット21は、エンジン1に失火が発生しているか否か判断する。エンジン1に失火が発生しているか否かは、図3のステップS303と同様の方法によって判断する。
エンジン1に失火が発生していない、即ちエンジン1が正常に運転されていると判断した場合はステップS505に進み、電子制御ユニット21は適合させるべき出力値が適合目標値を満足しているか否か判断する。適合させるべき出力値が適合目標値を満足していると判断した場合は、今回のルーチンを終了する。一方、適合させるべき出力値が適合目標値を満足していないと判断した場合はステップS501に戻り、ステップS501〜S505の処理を繰り返す。
一方、エンジン1に失火が発生していると判断した場合はステップS504に進み、電子制御ユニット21は適合時失火回復処理を行う。その後、ステップS501に処理を戻す。
図6は、適合時失火回復処理ルーチンの詳細な手順を示すフローチャートである。図6のルーチンにおいて電子制御ユニット21は、まずステップS511で適合ルールに基づいて操作した複数のパラメータを操作する前の状態、即ち失火が発生する前の状態に戻す。続くステップS512において電子制御ユニット21は、エンジン1の失火時に操作した複数のパラメータのなかからエンジン1を失火させたパラメータ(失火原因パラメータ)を特定する。失火原因パラメータの特定方法の一例を以下に示す。電子制御ユニット21は、エンジン1に失火が発生した際に操作した複数のパラメータを予め設定した順位に基づいて順に一つ一つ失火が発生した時の状態に操作する。その際、各パラメータを操作したときにエンジン1に失火が発生したか否か判定して失火原因パラメータを特定する。なお、失火原因パラメータを特定するときの各パラメータの操作量は、エンジン1に失火が発生したときのパラメータの操作量よりも小さくしてもよい。即ち、失火原因パラメータの特定時は、パラメータ探索時よりも各パラメータを小刻みに変化させて失火が発生した時の状態に近付けてもよい。また、失火原因パラメータの特定時に使用する軸トルク規定値を、パラメータ探索時の軸トルク規定値よりも低下させてもよい。
次のステップS513において電子制御ユニット21は、特定された失火原因パラメータを操作する前の値、即ち失火が発生する前の状態に戻して操作を禁止し、この失火原因パラメータ以外の複数のパラメータを失火が発生したときの状態に操作する。即ち、失火原因パラメータ以外の複数のパラメータを探索対象パラメータに決定する。その後、今回のルーチンを終了する。このように失火原因パラメータ以外の複数のパラメータを操作して適合作業を継続させる。
以上に説明したように、パラメータ適合時にエンジン1に失火が発生した場合は、図6に示した適合時失火回復処理ルーチンが実行されてエンジン1を失火状態から回復させ、その後適合作業が継続される。そのため、エンジン1の失火によって自動適合作業が中止されることがない。失火原因パラメータの特定時にはパラメータの操作量を小さく設定するので、失火原因パラメータの特定時におけるエンジン1の失火の発生を抑制することができる。また、失火原因パラメータの特定時には、軸トルク規定値を低下させるので、所定の失火検出精度を確保しつつ、エンジン1を失火させることなく失火原因パラメータを特定することができる。
電子制御ユニット21がパラメータ探索時に複数のパラメータを操作する方法は、上述したように複数のパラメータを組み合わせて同時に操作する方法に限定されない。図4のステップS501において電子制御ユニット21が予め設定された優先順位に基づいて複数のパラメータを操作する順番を決定し、この決定した操作順に複数のパラメータを一つ一つ操作して適合させるべき出力値を適合目標値に合わせてもよい。このように複数のパラメータを操作する順番を決定することで、電子制御ユニット21は本発明の操作順決定手段として機能する。この場合、図6の適合時失火回復処理ルーチンのステップS511〜S513においては、以下に示した処理が行われる。
電子制御ユニット21はまずステップS511で、失火検出時に操作したパラメータを操作する前の状態、即ちエンジン1が失火する前の状態に戻す。続くステップS512において電子制御ユニット21は、この失火検出時に操作したパラメータを失火原因パラメータとして特定する。次のステップS513において電子制御ユニット21は、適合作業を行うために操作するパラメータを失火原因パラメータの次に操作する順番のパラメータに移行させる。即ち、失火原因パラメータの次に操作する順番のパラメータを探索対象パラメータとして決定する。その後、今回のルーチンを終了する。
このように、パラメータ探索時に予め設定した優先順位に基づいて複数のパラメータを操作する場合は、失火原因パラメータの操作を省略して適合作業を継続させることで、エンジン1の失火発生回数を抑制しつつ適合作業を行うことができる。
本発明の自動適合ルーチンによれば、図5及び図6に示したようにエンジン1の運転状態調整時に発生した失火とパラメータ適合時に発生した失火とで、エンジン1を失火状態から回復させるために行う処置が異なる。そのため、それぞれの状態において発生したエンジン1の失火に対して適切な処置を行うことができる。
本発明は、上述した実施形態に限定されることなく、種々の形態にて実施してよい。例えば、本発明はディーゼルエンジンに限らず、ガソリンその他の燃料を利用する各種の内燃機関に適用してよい。エンジンの失火を判定する方法は、トルクを使用する方法に限定されない。エンジンに失火が発生することによってHC濃度、燃焼圧、エンジンの回転各加速度などにも変化が生じるため、これらの物理量を使用してエンジンの失火を判定してもよい。
本発明の自動適合装置の一実施形態を示す図。 電子制御ユニットが実行する自動適合ルーチンを示すフローチャート。 電子制御ユニットが実行する運転状態調整ルーチンを示すフローチャート。 電子制御ユニットが実行するパラメータ適合ルーチンを示すフローチャート。 電子制御ユニットが実行する失火回復処理ルーチンを示すフローチャート。 電子制御ユニットが実行する適合時失火回復処理ルーチンを示すフローチャート。
符号の説明
1 ディーゼルエンジン(内燃機関)
3 吸気通路
4 排気通路
7 吸気スロットル弁
8 EGR通路
10 EGR弁
21 電子制御ユニット(適合運転状態決定手段、運転状態調整手段、適合目標値決定手段、パラメータ適合手段、失火検出手段、失火処置手段、適合作業継続手段、操作順決定手段)

Claims (12)

  1. 適合を行う運転状態を決定する適合運転状態決定手段と、前記適合運転状態決定手段により決定された運転状態になるように内燃機関の運転状態を調整する運転状態調整手段と、前記内燃機関の適合させるべき出力値の適合目標値を決定する適合目標値決定手段と、前記出力値が前記適合目標値になるように前記運転状態調整手段により適合を行う運転状態に調整された前記内燃機関の複数の機関運転制御用パラメータを操作するパラメータ適合手段と、前記内燃機関の失火を検出する失火検出手段と、前記失火検出手段により失火が検出された場合に前記内燃機関に対して前記内燃機関を失火から回復させる失火処置を行う失火処置手段と、前記失火処置手段による失火処置完了後に前記運転状態調整手段による運転状態の調整及び前記パラメータ適合手段による前記複数の機関運転制御用パラメータの操作を継続させる適合作業継続手段と、を備え、
    前記失火処置手段は、前記運転状態調整手段による前記内燃機関の運転状態調整時に前記失火検出手段により失火が検出された場合と、前記パラメータ適合手段による前記複数の機関運転制御用パラメータ操作時に前記失火検出手段により失火が検出された場合とで、前記内燃機関に対して行う失火処置を変更し、
    前記パラメータ適合手段は、予め設定された優先順位に基づいて前記複数の機関運転制御用パラメータを操作する順番を決定する操作順決定手段を備え、
    前記失火処置手段は、前記パラメータ適合手段が前記操作順決定手段により決定された順番に機関運転制御用パラメータを一つずつ操作しているときに前記失火検出手段により失火が検出された場合、失火処置として失火検出時に操作した機関運転制御用パラメータを操作する前の状態に戻し、
    前記適合作業継続手段は、前記失火処置手段により操作前の状態に戻された機関運転制御用パラメータの前記パラメータ適合手段による操作を省略させ、この省略させた機関運転制御用パラメータの次の順番の機関運転制御用パラメータから前記パラメータ適合手段による操作を継続させることを特徴とする自動適合装置。
  2. 前記失火検出手段は、前記内燃機関への燃料供給量と前記内燃機関が発生する出力トルクとに基づいて前記内燃機関に失火が発生したか否か判定することを特徴とする請求項1に記載の自動適合装置。
  3. 前記失火検出手段は、失火判定時における前記燃料供給量が予め設定された燃料供給量規定値以上であり、かつ前記出力トルクが失火判定時における前記内燃機関の運転状態に基づいて設定される出力トルク規定値以下であると判断した場合に前記内燃機関に失火が発生したと判定することを特徴とする請求項2に記載の自動適合装置。
  4. 前記失火検出手段は、前記出力トルク規定値を前記内燃機関のフリクションを考慮して設定することを特徴とする請求項3に記載の自動適合装置。
  5. 前記失火検出手段は、前記内燃機関のフリクションを前記内燃機関の潤滑油温度又は前記内燃機関の冷却水温度に応じて補正することを特徴とする請求項4に記載の自動適合装置。
  6. 前記失火処置手段は、前記運転状態調整手段による前記内燃機関の運転状態調整時に前記失火検出手段により失火が検出された場合、失火処置として前記内燃機関の運転状態を失火が発生する前の運転状態に戻すことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の自動適合装置。
  7. 前記内燃機関は、吸入空気量を調整する吸気スロットル弁と、前記内燃機関の吸気通路と排気通路とを接続するEGR通路と、前記EGR通路を介して前記吸気通路に循環される排気の流量を調整するEGR弁と、を備え、
    前記失火処置手段は、失火処置として前記EGR弁を全閉の状態に制御するとともに前記吸気スロットル弁を全開の状態に制御することを特徴とする請求項6に記載の自動適合装置。
  8. 前記失火処置手段は、失火処置として前記内燃機関への燃料の供給時期を前記内燃機関の回転数と前記内燃機関への燃料供給量とに応じて補正することを特徴とする請求項7に記載の自動適合装置。
  9. 前記内燃機関は、吸入空気量を調整する吸気スロットル弁と、前記内燃機関の吸気通路と排気通路とを接続するEGR通路と、前記EGR通路を介して前記吸気通路に循環される排気の流量を調整するEGR弁と、を備え、
    前記失火処置手段は、前記運転状態調整手段による前記内燃機関の運転状態調整時に前記失火検出手段により失火が検出された場合、まず、前記内燃機関の運転状態を失火が発生する前の運転状態に戻し、次に、前記EGR弁を全閉の状態に制御するとともに前記吸気スロットル弁を全開の状態に制御し、その後再度前記失火検出手段により前記内燃機関の失火が検出された場合には、前記内燃機関への燃料の供給時期を前記内燃機関の回転数と前記内燃機関への燃料供給量とに応じて補正することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の自動適合装置。
  10. 前記失火処置手段は、前記パラメータ適合手段が機関運転制御用パラメータを複数組み合わせて操作したときに前記失火検出手段により失火が検出された場合、失火検出時に操作した複数の機関運転制御用パラメータを操作する前の状態に戻した後、これら複数の機関運転制御用パラメータを一つずつ操作することにより失火原因の機関運転制御用パラメータを特定し、
    前記適合作業継続手段は、特定された失火原因の機関運転制御用パラメータを操作前の状態に戻して前記パラメータ適合手段による操作を禁止させ、前記パラメータ適合手段による前記失火原因の機関運転制御用パラメータ以外の機関運転制御用パラメータの操作を継続させて前記適合させるべき出力値を前記適合目標値に合わせることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の自動適合装置。
  11. 前記失火処置手段は、失火原因の機関運転制御用パラメータを特定するときにおける機関運転制御用パラメータの操作量を前記内燃機関の失火が検出されたときの操作量よりも小さく設定することを特徴とする請求項10に記載の自動適合装置。
  12. 前記失火検出手段は、前記内燃機関の出力トルクが失火判定時における前記内燃機関の運転状態に応じて設定される出力トルク規定値以下である場合に前記内燃機関に失火が発生したと判定し、
    前記失火処置手段は、失火原因の機関運転制御用パラメータの特定時における前記出力トルク規定値を低下させることを特徴とする請求項10に記載の自動適合装置。
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