JP4547991B2 - 熱交換器 - Google Patents

熱交換器 Download PDF

Info

Publication number
JP4547991B2
JP4547991B2 JP2004155157A JP2004155157A JP4547991B2 JP 4547991 B2 JP4547991 B2 JP 4547991B2 JP 2004155157 A JP2004155157 A JP 2004155157A JP 2004155157 A JP2004155157 A JP 2004155157A JP 4547991 B2 JP4547991 B2 JP 4547991B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
heat exchange
heat
heat exchanger
target fluid
thin
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004155157A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005337545A (ja
Inventor
康令 岡本
隆之 瀬戸口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Daikin Industries Ltd
Original Assignee
Daikin Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Daikin Industries Ltd filed Critical Daikin Industries Ltd
Priority to JP2004155157A priority Critical patent/JP4547991B2/ja
Publication of JP2005337545A publication Critical patent/JP2005337545A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4547991B2 publication Critical patent/JP4547991B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D1/00Heat-exchange apparatus having stationary conduit assemblies for one heat-exchange medium only, the media being in contact with different sides of the conduit wall, in which the other heat-exchange medium is a large body of fluid, e.g. domestic or motor car radiators
    • F28D1/02Heat-exchange apparatus having stationary conduit assemblies for one heat-exchange medium only, the media being in contact with different sides of the conduit wall, in which the other heat-exchange medium is a large body of fluid, e.g. domestic or motor car radiators with heat-exchange conduits immersed in the body of fluid
    • F28D1/04Heat-exchange apparatus having stationary conduit assemblies for one heat-exchange medium only, the media being in contact with different sides of the conduit wall, in which the other heat-exchange medium is a large body of fluid, e.g. domestic or motor car radiators with heat-exchange conduits immersed in the body of fluid with tubular conduits
    • F28D1/053Heat-exchange apparatus having stationary conduit assemblies for one heat-exchange medium only, the media being in contact with different sides of the conduit wall, in which the other heat-exchange medium is a large body of fluid, e.g. domestic or motor car radiators with heat-exchange conduits immersed in the body of fluid with tubular conduits the conduits being straight
    • F28D1/05316Assemblies of conduits connected to common headers, e.g. core type radiators
    • F28D1/05333Assemblies of conduits connected to common headers, e.g. core type radiators with multiple rows of conduits or with multi-channel conduits
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F1/00Tubular elements; Assemblies of tubular elements
    • F28F1/10Tubular elements and assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with projections, with recesses
    • F28F1/12Tubular elements and assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with projections, with recesses the means being only outside the tubular element
    • F28F1/122Tubular elements and assemblies thereof with means for increasing heat-transfer area, e.g. with fins, with projections, with recesses the means being only outside the tubular element and being formed of wires
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F9/00Casings; Header boxes; Auxiliary supports for elements; Auxiliary members within casings
    • F28F9/007Auxiliary supports for elements
    • F28F9/013Auxiliary supports for elements for tubes or tube-assemblies
    • F28F9/0137Auxiliary supports for elements for tubes or tube-assemblies formed by wires, e.g. helically coiled
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28DHEAT-EXCHANGE APPARATUS, NOT PROVIDED FOR IN ANOTHER SUBCLASS, IN WHICH THE HEAT-EXCHANGE MEDIA DO NOT COME INTO DIRECT CONTACT
    • F28D21/00Heat-exchange apparatus not covered by any of the groups F28D1/00 - F28D20/00
    • F28D2021/0019Other heat exchangers for particular applications; Heat exchange systems not otherwise provided for
    • F28D2021/0068Other heat exchangers for particular applications; Heat exchange systems not otherwise provided for for refrigerant cycles
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F28HEAT EXCHANGE IN GENERAL
    • F28FDETAILS OF HEAT-EXCHANGE AND HEAT-TRANSFER APPARATUS, OF GENERAL APPLICATION
    • F28F2255/00Heat exchanger elements made of materials having special features or resulting from particular manufacturing processes
    • F28F2255/02Flexible elements

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Thermal Sciences (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Geometry (AREA)
  • Heat-Exchange Devices With Radiators And Conduit Assemblies (AREA)

Description

本発明は、熱交換器、特に、シート状の熱交換部を備える熱交換器に関する。
従来、空気調和機においては、銅管、アルミのフィンなどを使ったフィンアンドチューブ型の金属製の熱交換器が広く利用されている。
このような熱交換器に代わるものとして、特許文献1に、複数の細径の中空糸を相互に織り込んで構成した編成体(熱交換部)を有する熱交換器が開示されている。ここでは、編成体の中空糸の中に冷媒を流通させる一方、編成体の編み目に空気を通すようにして、冷媒と空気との間で熱交換を行わせる。
特開平3−67994号公報
特許文献1の編成体を有する熱交換器においては、比較的自由に編成体を屈曲させることができるため、空気調和機において広く用いられているフィンアンドチューブ型などの熱交換器に較べて設計の自由度が向上するなどの有利な効果がある。
このような編成体から成る熱交換器を使うときに、伝熱面積を十分に確保しようと考えた場合、細管径を大きくして細管ピッチを小さくするという方法、あるいは複数の編成体を厚み方向に並べる(すなわち、空気の流れ方向に並べる)という方法を考えつく。
しかし、前者の方法を採った場合にも後者の方法を採った場合にも、熱交換器を通過する空気の流れにおいて圧力損失が大きくなり、空気の流れを生成する送風機などの能力を大きくしなければならないというデメリットが生じる。このため、空気流路の断面積をあまり大きくできないときには、熱交換器の伝熱面積を確保して必要な熱交換量を得ることがコスト的に難しくなる。
本発明の課題は、伝熱面積を大きくしつつ熱交換器を通る空気(対象流体)の流れの圧力損失を小さく抑えることができる熱交換器を提供することにある。
第1発明に係る熱交換器は、対象流体と熱媒体との間で熱交換を行わせる熱交換器であって、複数のシート状の熱交換部を備えている。各熱交換部は、熱媒体を中に通す複数の中空の細管同士が交差して一体化されているもの、あるいは、熱媒体を中に通す複数の中空の細管と複数の細線部材とが交差して一体化されているものである。そして、この熱交換器では、隣接する熱交換部が厚み方向に重なるように配置されており、複数の熱交換部は、対象流体の流れ方向に並ぶように重ねられて、それぞれ、複数の折り目がつくように折り目において20°以下に折り込まれておいる。また、この熱交換器では、複数の熱交換部が重なっている部分の厚み方向が対象流体の流れ方向に対して傾斜を有している。また、この熱交換器では、対象流体は、重ねられた熱交幹部の全てを通り抜ける。なお、隣接する熱交換部が厚み方向に重なるように配置されているとは、シート状の熱交換部同士の間に厚み方向の隙間ができるように各熱交換部が配置されている状態の他、熱交換部と熱交換部とが接触するように重ねられて配置されている状態も含む。
ここでは、細管を含むシート状の複数の熱交換部が、厚み方向に重なるように配置されており、且つ、複数の熱交換部が重なっている部分の厚み方向と対象流体の流れ方向とが傾斜を有するように配置されている。すなわち、シート状の熱交換部の表面が、対象流体の流れ方向に対して垂直な状態となっているのではなく、対象流体の流れ方向に垂直な面に対して傾いている。このため、対象流体の流れ方向に垂直な面に複数のシート状の熱交換部を平行に並べる場合に較べて、伝熱面積を大きく確保しつつ、対象流体が複数の熱交換部を通り抜ける際の圧力損失を小さく抑えることができるようになる。
また、ここでは、各熱交換部を折り込むことによって熱交換部が対象流体の流れ方向に対し傾斜を持つようにしており、対象流体の流路を完全に塞ぎつつ対象流体の流れ方向と複数の熱交換部が重なっている部分の熱交換部の厚み方向とが傾斜を持つようにすることが容易になっている。また、複数の折り目がつくように熱交換部が折り込まれているため、単に熱交換部を対象流体の流れ方向に垂直な面に対して少し傾けたような構造に較べ、伝熱面積を大幅に拡大させることが容易であり、熱交換器の熱交換量も飛躍的に大きくすることができる。
また、ここでは、かなり鋭角に熱交換部が折り込まれており、対象流体の流路の断面積よりもかなり大きな熱交換部の伝熱面積を確保することができるようになる。
第2発明に係る熱交換器は、第1発明の熱交換器であって、熱交換部の細管の外径が1mm以下である。
ここでは、細管の外径を1mm以下としているため、各熱交換部の高い屈曲性を維持することができ、熱交換器を適用する空気調和機などの装置における設計の自由度を向上させたり熱交換器の製作誤差を吸収したりすることが容易となる。
なお、細管の外径については、成形を考慮する必要はあるが、できるだけ小さいほうが望ましく、さらに0.5mm以下まで小さくすることが望ましい。
第3発明に係る熱交換器は、第1発明又は第2発明の熱交換器であって、熱交換部の隣接する細管同士の隙間が3mm以下である。
ここでは、熱交換部の隣接する細管同士の隙間を3mm以下としているため、殆ど熱交換を行わずに熱交換部を通り抜けていってしまう対象流体の量を小さく抑えることができる。
なお、細管の外径にもよるが、隣接する細管同士の隙間は、さらに2mm以下まで小さくしておくことが望ましい。
発明に係る熱交換器は、第発明から第発明のいずれかの熱交換器であって、各熱交換部は、対象流体が流れる流路の断面積よりも大きな表面積を有する。
ここでは、各熱交換部を折り込むことによって、シート状の各熱交換部の表面積を対象流体の流路の断面積よりも大きくしている。このため、熱交換器全体としての伝熱面積が非常に大きくなり、対象流体の流れの圧力損失を小さく抑えつつ、熱交換器の熱交換量を飛躍的に増やすことができる。
発明に係る熱交換器は、第発明から第発明のいずれかの熱交換器であって、熱交換部は、熱媒体を中に通す複数の中空の細管と複数の細線部材とが交差して一体化されているものであり、細管ではなく細線部材が折れ曲がるように折り込まれている。
ここでは、細管ではなく細線部材を折り曲げることで熱交換部を折り込んでいるため、細管には折り曲げ部分が存在せず、細管径が非常に小さい場合にも細管の中を通る熱媒体の流れが阻害される可能性が小さくなる。
発明に係る熱交換器は、第発明から第発明のいずれかの熱交換器であって、複数の熱交換部は、隙間を空けて、対象流体の流れ方向に交差する方向に並んでいる。
ここでは、熱交換部同士の間に隙間が存在するため、その隙間を通って何れの熱交換部の細管同士の間も通らずに熱交換器の上流側から下流側へと流れていってしまう対象流体が生じる恐れがある。しかし、熱交換部同士の間に隙間を設けることで対象流体の流れの圧力損失を小さくすることができるため、シート状の熱交換部を傾斜させて複数配置したり各熱交換部の表面積を大きくしたりすることによる伝熱面積の拡大と隙間の寸法とをバランスさせれば、所定の熱交換器の熱交換量を確保することが可能となる。
発明に係る熱交換器は、第発明の熱交換器であって、熱交換部の厚み方向が、対象流体の流れ方向に対して90°の傾斜を有している。
ここでは、シート状の熱交換部の表面が、対象流体の流れ方向に沿う形になる。したがって、熱交換部同士の間に隙間が存在する構成において、その隙間においては対象流体の流れを阻害するものがなくなり、熱交換器を通る対象流体の流れの圧力損失を小さく抑えやすくなる。一方、熱交換部において熱交換をしないまま熱交換器の下流側に流れていってしまう対象流体が生じやすくなるが、隙間寸法や熱交換部の面積を適度に調整することによって、熱交換器における対象流体の流れの圧力損失を小さく抑えつつ熱交換器における熱交換量を所定量だけ確保することができるようになる。
発明に係る熱交換器は、第発明の熱交換器であって、複数の熱交換部は、第1熱交換部群および第2熱交換部群に分かれている。また、第1熱交換部群および第2熱交換部群のそれぞれの群において、複数の熱交換部は隙間を空けて対象流体の流れ方向に交差する方向に並んでいる。第2熱交換部群は、第1熱交換部群に対して、対象流体の流れ方向の下流側に配置されている。そして、第1熱交換部群の熱交換器における熱交換部の厚み方向の対象流体の流れ方向に対する傾斜と、第2熱交換部群の熱交換器における熱交換部の厚み方向の対象流体の流れ方向に対する傾斜とは、異なる。
ここでは、対象流体の流れ方向に並ぶ第1熱交換部群および第2熱交換部群が、対象流体の流れ方向に対して、それぞれ異なる熱交換部の傾斜を有している。これら各群の熱交換部の傾斜を調整することにより、熱交換器の熱交換量や熱交換器における対象流体の圧力損失量を変更することができる。
発明に係る熱交換器は、第発明から第発明のいずれかの熱交換器であって、熱交換部は、交差する細管同士を織り込んだもの、あるいは、交差する細管と細線部材とを織り込んだものである。そして、熱交換部は、所定の厚みを持っている。
ここでは、熱交換部が所定の厚みを持つ織り込まれたものであって対象流体が通り抜ける際に大きな圧力損失が生じる傾向にあるが、厚み方向と対象流体の流れ方向とが傾斜を有するように熱交換部が配置されているため、熱交換器を通り抜ける対象流体の圧力損失を小さく抑えることができる。
10発明に係る熱交換器は、第発明の熱交換器であって、熱交換部の厚みは、他の熱交換部と重ね合わされたときにも対象流体が厚み方向に通り抜けられる程度の厚みとなっている。
織り込まれたシート状の熱交換部を隙間なく重ね合わせると、ある熱交換部の織り目を他の熱交換部の細管などが塞いでしまって熱交換器を通る対象流体の圧力損失が極めて大きくなってしまう恐れがある。これに鑑み、ここでは、織り込み方法を工夫したりスペーサーを熱交換部に設けたりすることによって、熱交換部の厚みを、他の熱交換部と重ね合わされたときにも対象流体が厚み方向に通り抜けられる程度の厚みにしている。これにより、複数の熱交換部が隙間なく重ね合わされたときにも、熱交換器を通る対象流体の圧力損失を比較的小さな値に抑えることができるようになる。
第1発明に係る熱交換器では、対象流体の流れ方向に垂直な面に複数のシート状の熱交換部を平行に並べる場合に較べて、伝熱面積を大きく確保しつつ、対象流体が複数の熱交換部を通り抜ける際の圧力損失を小さく抑えることができるようになる。
第2発明に係る熱交換器では、各熱交換部の高い屈曲性を維持することができ、熱交換器を適用する空気調和機などの装置における設計の自由度を向上させたり熱交換器の製作誤差を吸収したりすることが容易となる。
第3発明に係る熱交換器では、熱交換を殆ど行わずに熱交換部を通り抜けていってしまう対象流体の量を小さく抑えることができる。
発明に係る熱交換器では、熱交換器全体としての伝熱面積が非常に大きくなり、対象流体の流れの圧力損失を小さく抑えつつ、熱交換器の熱交換量を飛躍的に増やすことができる。
発明に係る熱交換器では、細管には折り曲げ部分が存在せず、細管径が非常に小さい場合にも細管の中を通る熱媒体の流れが阻害される可能性が小さくなる。
発明に係る熱交換器では、熱交換部同士の間に隙間を設けることで対象流体の流れの圧力損失を小さくすることができるため、シート状の熱交換部を傾斜させて複数配置したり各熱交換部の表面積を大きくしたりすることによる伝熱面積の拡大と隙間の寸法とをバランスさせれば、所定の熱交換器の熱交換量を確保することが可能となる。
発明に係る熱交換器では、熱交換部において熱交換をしないまま熱交換器の下流側に流れていってしまう対象流体が生じやすくなるが、熱交換部同士の隙間の寸法や熱交換部の面積を適度に調整することによって、熱交換器における対象流体の流れの圧力損失を小さく抑えつつ熱交換器における熱交換量を所定量だけ確保することができる。
発明に係る熱交換器では、各群の熱交換部の傾斜を調整することにより、熱交換器の熱交換量や熱交換器における対象流体の圧力損失を変更することができる。
発明に係る熱交換器では、熱交換部が所定の厚みを持つ織り込まれたものであって対象流体が通り抜ける際に大きな圧力損失が生じる傾向にあるが、厚み方向と対象流体の流れ方向とが傾斜を有するように熱交換部が配置されているため、熱交換器を通り抜ける対象流体の圧力損失を小さく抑えることができる。
10発明に係る熱交換器では、複数の熱交換部が隙間なく重ね合わされたときにも、熱交換器を通る対象流体の圧力損失を比較的小さな量に抑えることができる。
<熱交換器を含む熱交換システムの概要>
本発明の一実施形態に係る熱交換器は、空気(対象流体)の流路に配置され、その流路を流れる空気を冷やしたり暖めたりするために用いられるものである。図1に示すように、熱交換器10は、四方を壁91で囲まれた断面が長方形の流路90の中に配置されており、矢印A11で示すように上流側から流れてくる空気と熱交換を行う。熱交換器10と熱交換を行った空気は、矢印A19で示すように、下流側へと流れてゆき、空調対象空間などに供給される。矢印A11で示すように流れてくる空気は、建物の外部にある外気であってもよいし、建物の内部にある空気であってもよい。また、流路90内の空気の流れは、熱交換器10の下流側あるいは上流側に配置される送風機95などによって生成される。
また、熱交換器10は、流路90の外から冷媒入口管11によって冷媒(熱媒体)を取り入れ(図1の矢印A21参照)、冷媒出口管12によって流路90の外に冷媒を出す(図1の矢印A24参照)。空気を冷やすときには、低温・低圧の霧状の冷媒が冷媒入口管11から熱交換器10の中に入り、空気から熱を奪って気化したガス状の冷媒が冷媒出口管12から出ていく。一方、空気を暖めるときには、圧縮機などで高圧にされたガス状の冷媒が冷媒入口管11から熱交換器10の中に入り、空気に熱を放出して液化した液状の冷媒が冷媒出口管12から出ていく。
なお、熱交換器10は圧縮機、他の熱交換器、膨張機構、切替弁などとともに冷凍サイクルを構成しているが、このような冷凍サイクルについては公知のため説明を省略する。
<熱交換器の詳細構成>
次に、図2、図3、および図4(A)を参照して、熱交換器10の詳細構成について説明する。
熱交換器10は、主として、ヘッダー20と、中間部30と、6枚の熱交換シート(熱交換部)41〜46から成る熱交換シート群40とから構成されている。
ヘッダー20は、冷媒入口管11から入ってくる冷媒を熱交換シート41,42,43に分配する役割を果たす分配部21と、熱交換シート44,45,46から出てくる冷媒を集合させ冷媒出口管12へと流す役割を果たす集合部22とに分かれている。冷媒入口管11から分配部21に流れ込んだ冷媒は、熱交換シート41,42,43の後述する細管50の中を通り、中間部30に流れる。中間部30は、熱交換シート群40を挟んでヘッダー20と対向するように配置されており、各熱交換シート41〜46の細管50の下端と連通している。熱交換シート41,42,43の細管50から中間部30に流れ込んだ冷媒は、熱交換シート44,45,46の細管50の中を通ってヘッダー20の集合部22へと流れていき、集合部22から冷媒出口管12を通って冷凍サイクルの下流へと流れる。
熱交換シート群40の熱交換シート41〜46は、それぞれ同様の構造を有している。ここでは、熱交換シート46を例にとって説明を行う。
熱交換シート46は、ヘッダー20と中間部30とを結ぶ方向に延びる多数の細管50と、それらの細管50に略直交するように交差する多数の細線部材60とから構成されている。具体的には、多数の細管50と多数の細線部材60とが織り込まれ、屈曲性のある熱交換シート46が形成されている。図3(A)の部分拡大図および図3(B)の断面図に示すように、ここでは細管50と細線部材60とが交互に織り込まれている。
細管50は、外径0.5mm以下(ここでは0.3mm)の中空の管であり、長期耐熱性や耐食性に優れたスーパーエンプラ(スーパーエンジニアリングプラスチック)から成形されたものである。各細管50の上端がヘッダー20に下端が中間部30に連通している。また、隣り合う細管50同士の隙間は、平均して2mm以下(ここでは0.5〜1.0mm)にセットされる。
細線部材60は、細管50と同等の外径あるいはそれよりも小さな外径の中実の線状部材であり、伝熱特性の高い金属あるいは炭素繊維から形成されている。細線部材60の断面の最大幅は、0.5mm以下(ここでは、細管50の外径寸法である0.3mm以下)となっている。これらの細線部材60は、多数の細管50を縫うようにして、多数の細管50が所定のピッチで並ぶ状態を維持させる。すなわち、細線部材60は、多数の細管50を一体化させ、1つの熱交換シート46に仕上げている。また、隣り合う細線部材60同士の隙間は、0.5〜1.0mmにセットされている。
このような細管50および細線部材60が織り込まれることで、非常に薄い厚みを持つ熱交換シート41〜46が形成されている。また、熱交換シート41〜46は、細部において、図3(A)および図3(B)に示すように細管50と細線部材60とが交互に織り込まれるとともに、全体としては、図6に示すように、厚み方向に緩やかな凹凸ができるように織り込まれる。このような織り込みにより形成される凹凸があるため、熱交換シート41〜46を重ねたときにも隣り合うシート間に隙間が多く空くようになっており、重ねられた熱交換シート41〜46(熱交換シート群40)を空気が通り抜ける際に被る圧力損失が小さくなっている。具体的には、熱交換シート41〜46が重ねられて、ある熱交換シートの編み目を他の熱交換シートの細管50や細線部材60が平面的に塞ぐようになってしまった場合にも、シート間に厚み方向の隙間が存在するため、空気抵抗が少なくなっている。
このような各熱交換シート41〜46が、それぞれ複数回折り返されるとともに、空気の流れ方向に重ねられることによって、コンパクトな熱交換シート群40が形成される。図3(A)に示すように、各熱交換シート41〜46は、20°以下の鋭角に多数回折り返されており、それぞれ流路90の断面積の数倍の表面積を持つものになっている。
そして、熱交換シート41〜46の各部位は、空気の流れ方向(矢印A11,A19で示す向き)に対して傾斜を有するようになっている。このため、熱交換シート41を例にとって説明すると、図5に示すように、熱交換器10の上流側から矢印A11で示すように流れてきた空気は、その流れの向きを一旦熱交換シート41に直交する向きに変えて熱交換シート41の編み目を通過し、その後矢印A13で示すように下流側に流れていく。熱交換シート41の編み目を通過する際には、細かい編み目を通るため抵抗が大きいように感じるが、熱交換シート41の空気流れ方向(矢印A11等で示す向き)に対する傾斜があるため、熱交換シート41の単位面積当たりの通り抜け空気量はそれほど多くはなく、トータルとしての熱交換シート41による空気流れの圧力損失は小さくなっている。
また、各熱交換シート41〜46は、細管50ではなく細線部材60の部分で折り返されており、細管50の中を流れる冷媒は折り返しの影響を殆ど受けない。
このように多数折り返された熱交換シート41〜46は、隣接する熱交換シートが厚み方向に接し重なるように配置されている。具体的には、熱交換シート41〜46が、図3(A)および図4に示すように、自然と生じる隙間をあけて重ね合わされている。ここでいう自然と生じる隙間とは、上述の図6を使って説明した隙間である。図4においては、図6を使って説明した隙間を平均化して簡易的に隙間を図示している。
<熱交換器の特徴>
(1)
熱交換器10では、細管50を含む複数の熱交換シート41〜46が、厚み方向に重なるように配置されており、且つ、厚み方向と空気の流れ方向(矢印A11,A19で示す向き)とが傾斜を有するように折り曲げられて配置されている。すなわち、熱交換シート41〜46の表面が、図4(B)に示すように空気の流れ方向(矢印A11参照)に対して垂直な状態となっているのではなく、空気の流れ方向に垂直な面に対して傾いている。このため、図4(A)に示す6枚の熱交換シート41〜46から成る熱交換シート群40は、空気の流れ方向に垂直な面に複数の熱交換シートを平行に並べた熱交換シート群100(図4(B)参照)に較べ、伝熱面積を大きく確保しつつ、空気が熱交換シート群40を通り抜ける際の圧力損失を小さく抑えることができるようになっている。
熱交換シート41を例にとってもう少し詳細に説明する。上述したように、熱交換器10の上流側から矢印A11で示すように流れてきた空気は、図5に示すように、その流れの向きを一旦熱交換シート41に直交する向きに変えて熱交換シート41の編み目を通過し、その後矢印A13で示すように下流側に流れていく。熱交換シート41の編み目を通過する際には、細かい編み目を通るため抵抗が大きいように感じるが、熱交換シート41の空気流れ方向(矢印A11等で示す向き)に対する傾斜があるため、熱交換シート41の単位面積当たりの通り抜け空気量はそれほど多くはなく、トータルとして熱交換シート41による空気流れの圧力損失は小さくなる。具体的には、熱交換シートの面積を増やすために図4(B)に示すように空気流れの方向に垂直な面に複数枚の熱交換シートを並べる場合と、熱交換シートの折り曲げを利用して熱交換シートの面積を増やした図4(A)に示す構造を採る場合とを、同等の熱交換量を確保できるもので比較すると、図4(A)の構造の後者の場合の圧力損失が図4(B)の構造の前者の場合の圧力損失の約10分の1になる。この比較は、図4(A)の構造の場合には図5に示すように空気の流れの急激な減速と加速とが存在することによる圧力損失が生じることも考慮に入れたものである。
このように、ここでは、複数枚の熱交換シート41〜46を使って伝熱面積を大きく確保しつつ、空気が熱交換シート群40を通り抜ける際の圧力損失を小さく抑えることができる熱交換器10が実現されている。
(2)
熱交換器10では、各熱交換シート41〜46の細管50の外径を0.3mmと0.5mm以下まで小さくしているため、各熱交換シート41〜46の高い屈曲性を維持することができている。また、各熱交換シート41〜46において隣接する細管50同士の隙間を2mm以下まで小さくしているため、殆ど熱交換を行わずに熱交換シート41〜46を通り抜けていってしまう空気の量を小さく抑えることができている。
(3)
熱交換器10では、各熱交換シート41〜46を複数回折り返すことによって熱交換シート41〜46の各部位が空気の流れ方向に対して傾斜を持つようにしている。これにより、流路90全体を熱交換シート41〜46でカバーしつつ、空気の流れ方向と熱交換シート41〜46の厚み方向とが傾斜を持つようにすることが容易に実現できている。
また、複数の折り目がつくように熱交換シート41〜46が複数回折り込まれているため、単に熱交換シートを空気の流れ方向に垂直な面に対して少し傾けたような構造に較べ、伝熱面積を大幅に拡大させることができている。特に、ここでは、細線部材60の部分でかなり鋭角に熱交換シート41〜46を折り曲げているため、各熱交換シート41〜46の面積が流路90の断面積の十数倍に達しており、熱交換器10の熱交換量も飛躍的に大きくなっている。
(4)
熱交換器10の各熱交換シート41〜46では、細管50ではなく細線部材60を折り曲げているため、細管50には折り曲げ部分が存在せず、細管50の外径が0.3mmと非常に小さいにもかかわらず、細管50の中を通る冷媒の流れが阻害されることが殆どなくなっている。特に、熱交換シート41〜46は鋭角に折り曲げられているが、細管50が折り曲げられているわけではなく、細管50の中の冷媒の流れに悪影響は殆どない。
また、熱交換器10では、多数の細管50を一体化させる役割を担う細線部材60として、金属あるいは炭素繊維から成るものを採用している。すなわち、伝熱特性の高い材料を、多数の細管50を一体化させる細線部材60に使っている。このため、これらの細線部材60は、単に細管50を一体化させる役割だけでなく、細管50と空気との熱交換を補助する伝熱部材としての役割を果たすことになる。細管50と細管50との間を流れる空気は、それらの細管50を結ぶ伝熱特性に優れた細線部材60を介して、より多くの熱交換を細管50と行うことになる。このように、熱交換器10では、熱交換効率が非常に高くなっている。
(5)
熱交換器10の各熱交換シート41〜46は、細部において、図3(A)および図3(B)に示すように細管50と細線部材60とが交互に織り込まれるとともに、全体としては、図6に示すように、厚み方向に緩やかな凹凸ができるように織り込まれている。このような織り込みにより形成される全体としての凹凸があるため、熱交換シート41〜46は、それぞれ、その全体としての厚みが、他の熱交換シートと重ね合わされたときにも空気が厚み方向に通り抜けられるようなものになっている。
これにより、熱交換シート41〜46が重なったときに、ある熱交換シートの編み目を他の熱交換シートの細管50や細線部材60が平面的に塞ぐようになった場合にも、シート間の厚み方向の隙間を介して空気が通り抜ける。すなわち、重ね合わせる熱交換シート41〜46の間に自然と隙間ができるように各熱交換シート41〜46が織り込むことにより、熱交換器10による圧力損失が予想外に大きくなってしまうことを抑えている。
なお、熱交換器10では、細管50と細線部材60との織り込み方を工夫することで全体として凹凸のある波立った熱交換シート41〜46を成形して、重ね合わせたときの熱交換シート間の隙間を確保しているが、スペーサーを熱交換シートの間に挟んでより確実に隙間を形成させてもよい。また、波立たない平面状の熱交換シートにスペーサーを固着させることで熱交換シート間の隙間を確保するようにしてもよい。
(6)
熱交換器10では、細管50と細線部材60とを織り込むことで多数の細管50を一体化させており、単に交差する細管50と細線部材60とを接着させたような構造に較べ、一体化が崩れる恐れが少ない。
また、細管50と細線部材60とを図3(A)および図3(B)に示すように織り込んでいるため、空気を熱交換器10に通すときに空気の流れに適度な乱れが生じる。この乱れにより、空気と細管50との熱交換量が更に増大するようになっている。
<第1変形例>
上記実施形態では、各熱交換シート41〜46を複数回折り返して空気の流れ方向に重ね合わせることで熱交換シート群40を構成しているが、熱交換器10において、熱交換シート群40に変えて、図7に示す熱交換シート群110を採用することも可能である。
熱交換シート群110は、上述の熱交換シート41〜46と同様の構成であって折り返されていない複数の熱交換シートから構成される。これらの熱交換シートは、図7に示すように、その厚み方向が空気の流れ方向(矢印A11参照)に対して傾斜している、また、熱交換シート群110では、空気の流れ方向に直交する方向に複数の熱交換シートが互いに隙間を開けて並べられている。
熱交換シート群40に代えて熱交換シート群110を採用した熱交換器では、熱交換器の上流側と下流側とを熱交換シートを介さずに連通させる通路が熱交換シート間に存在するようになるため、その通路を通って何れの熱交換シートの細管50の間も通らずに熱交換器の上流側から下流側へと流れていってしまう空気が存在するようになる。しかし、熱交換シート間の隙間をある程度小さくするとともに熱交換シートに空気の流れ方向に対する傾斜を持たせているため、図7に示す熱交換シート群110を採用した熱交換器においても所定の熱交換量を確保することができている。
<第2変形例>
上記第1変形例をさらに発展させた熱交換器として、図8に示す第1熱交換シート群121および第2熱交換シート群122から成る熱交換シート群120を上述の熱交換シート群40に代えて採用するものが考えられる。
ここでは、上述の熱交換シート群110と同様の構成を持つ第1熱交換シート群121および第2熱交換シート群122を空気の流れ方向(矢印A11参照)に並べて少し隙間を空けて配置している。そして、第1熱交換シート群121における各熱交換シートの空気の流れ方向に対する傾斜と、第2熱交換シート群122における各熱交換シートの空気の流れ方向に対する傾斜とを、異なった傾斜に設定している。このように、第1熱交換シート群121と第2熱交換シート群122とで熱交換シートの傾斜が異なるため、これらの熱交換シート群121,122を通り抜ける空気が各所で複雑な乱れを起こし、細管50との熱交換量が増えるようになる。
なお、この熱交換器では、各熱交換シート群121,122における熱交換シートの傾斜を変えることによって、熱交換器における空気の圧力損失量を変更したり熱交換量を調整したりすることが可能である。
<第3変形例>
上記第1変形例の一形態として、複数の熱交換シートの厚み方向を空気の流れ方向(矢印A11参照)に対して90°傾斜させた熱交換シート群130を上述の熱交換シート群40に代えて採用する熱交換器が挙げられる。
ここでは、各熱交換シートの表面が、空気の流れ方向に沿う形になる。したがって、熱交換シート同士の間に隙間が存在する構成において、その隙間においては空気の流れを阻害するものがなくなり、熱交換器の上流側から下流側へと流れる空気の流れの圧力損失を小さくし易くなる。一方、熱交換シート群130において熱交換をしないまま下流側に流れていってしまう空気が多くなりやすくなるが、熱交換シート間の隙間の寸法や熱交換シートの面積を適当な値に調整してやることによって、熱交換器における空気の流れの圧力損失を小さく抑えつつ熱交換器における熱交換量を所定量だけ確保することが可能となっている。
<第4変形例>
上記実施形態では、金属あるいは炭素繊維から形成される中実の円柱状の細線部材60を細管50と織り込んで熱交換シート41〜46を作っているが、このような細線部材60に代えて、図10に示す細線部材62を用いてもよい。
細線部材60の断面が円形だったのに対し、細線部材62の断面は扁平形状になっており、楕円に近い形状である。そして、断面が扁平形状になっていることにより、細線部材62は、細管50との接触面積が大きくなっている。細線部材62の断面の最大幅Wは、細管50の外径寸法である0.3mm程度に設定されている。
このように、細線部材62の細管50との接触面積が大きくなっているため、細線部材62が空気との間で交換した熱が、細管50に伝わりやすくなる。このため、空気と細管50内の冷媒との間の熱交換量が多くなる。
<第5変形例>
上記実施形態では、金属あるいは炭素繊維から形成される中実の単線の細線部材60を細管50と織り込んで熱交換シート41〜46を作っているが、このような細線部材60に代えて、図11に示す撚り線の細線部材63を用いてもよい。
細線部材60が単線であったのに対し、細線部材63は、複数本の金属製の単線63aを撚り合わせたものである(図11(A)では詳細図示省略。図11(B)を参照)。このため、細線部材63は、強度的な安定性が向上していることに加え、空気流れの局所的な乱れを生じさせる役割を果たし、熱交換器の熱交換効率の向上に寄与する。
<第6変形例>
上記実施形態では、金属あるいは炭素繊維から形成される中実の細線部材60を細管50と織り込んで熱交換シート41〜46を作っているが、このような細線部材60に代えて、図12に示す細線部材64を用いてもよい。
細線部材64は、細線部材60のように断面が円形状であるときよりも外表面の面積が大きくなるように、断面が非円形状になっている。具体的には、図12に示すように、微粒物64aが細線部材64の周りに固着させられて一体化されており、断面を見たときに円形の周りに小さな突起が多数付着したように見える(図12(B)参照)。
このように、細線部材64では微粒物64aの固着により断面が非円形状となっており、細線部材64の外表面の面積が大きくなっているため、細管50と空気との熱交換を補助する伝熱部材としての細線部材64の作用が向上している。また、微粒物64aの存在により、空気流れの局所的な乱れが生じ、熱交換器の熱交換効率が向上する。
<第7変形例>
上記実施形態では、細線部材60を細管50と織り込んで熱交換シート41〜46を作っているが、細線部材60に代えて、細管50と接触するものの細管50に織り込まない細線部材65によって熱交換シートを形成することも可能である。
図13に示すように、細線部材65は、細管50と直交するとともに各細管50と接触しているが、細管50には織り込まれていない。これらの細線部材65は、金属あるいは炭素繊維から形成されるものであり、接着剤によって細管50に固着されるか、あるいは熱処理によって細管50に固着される。
熱処理によって細管50に細線部材65を固着する場合には、樹脂製の細管50の表面を一部溶解させて、その後の冷却により細管50と細線部材65とを固着させる。
<第8変形例>
上記実施形態では、細線部材60と細管50とを織り込むことで熱交換シート41〜46を作っているが、細管50の配設ピッチなどが崩れないように、さらに熱交換シート41〜46に熱処理を施してもよい。このように熱処理を施し、細管50と細線部材60との一体性を増せば、細管50同士や細管50と細線部材60との相対位置関係が変わって熱交換効率が低下してしまうという事態が回避できるようになる。
<第9変形例>
上記の熱交換器10は、空気の流路90に配置され、その流路90を流れる空気を冷やしたり暖めたりするために用いられているが、対象となる流体は空気だけに限られるものではない。また、流路についても、上記の流路90のようなものに限られない。例えば、本発明に係る熱交換器を空気調和装置の室内機や室外機における熱交換器として用いることも可能である。
<第10変形例>
上記実施形態では、細線部材60と細管50とを織り込むことで熱交換シート41〜46を作っているが、細線部材60を用いずに冷媒を中に通す細管50だけを用いて熱交換シートを作ることもできる。この場合には、細管50のサイズによっては熱交換シートの折り曲げ度合いに制限がかかることも想定されるが、細管50だけにより熱交換シートを構成することによる熱交換効率の向上も期待できるため、十分に高い熱交換効率を有する熱交換器を実現することが可能である。
<第11変形例>
上記実施形態では、金属あるいは炭素繊維から形成される細線部材60を細管50と織り込んで熱交換シート41〜46を作っているが、樹脂製の細線部材を用いるほうがよい場合もある。金属や炭素繊維から細線部材を作るほうが熱交換器の熱交換効率が向上するが、耐食性や耐熱性などを重視して樹脂製の細線部材を採用することも考えられる。
本発明に係る熱交換器は、伝熱面積を大きく確保しつつ、対象流体が複数の熱交換部を通り抜ける際の圧力損失を小さく抑えることができるため、熱交換効率が高くなり、また対象流体を流す動力も小さくすることができ、空調機器や冷凍機器において用いる熱交換器として有用である。
本発明の一実施形態に係る熱交換器を熱交換の対象流体である空気の流路内に配置した図。 熱交換器の概略斜視図。 熱交換器の熱交換シートの部分を抽出した図。(A)は、斜視図と一部拡大図。(B)は、図3(A)のB矢視の断面図。 (A)・・・図1のIV-IV矢視断面図。(B)・・・図4(A)に相当する比較構造の断面図。 熱交換シートを通過する際の空気の詳細な流れを示す図。 熱交換シートの詳細な重なり具合を示す図。 第1変形例に係る熱交換器の図4(A)に相当する断面図。 第2変形例に係る熱交換器の図4(A)に相当する断面図。 第3変形例に係る熱交換器の図4(A)に相当する断面図。 (A)・・・第4変形例の熱交換シートの一部拡大図。(B)・・・図10(A)のB−B矢視断面図。 (A)・・・第5変形例の熱交換シートの一部拡大図。(B)・・・図11(A)のB−B矢視断面図。 (A)・・・第6変形例の熱交換シートの一部拡大図。(B)・・・図12(A)のB−B矢視断面図。 (A)・・・第7変形例の熱交換シートの一部拡大図。(B)・・・図13(A)のB−B矢視断面図。
10 熱交換器
40 熱交換シート群
41〜46 熱交換シート(熱交換部)
50 細管
60 細線部材
90 流路
121 第1熱交換シート群
122 第2熱交換シート群

Claims (10)

  1. 対象流体と熱媒体との間で熱交換を行わせる熱交換器(10)であって、
    前記熱媒体を中に通す複数の中空の細管同士が交差して一体化されている、あるいは、前記熱媒体を中に通す複数の中空の細管(50)と複数の細線部材(60)とが交差して一体化されている、複数のシート状の熱交換部(41〜46)を備え、
    隣接する前記熱交換部が、厚み方向に重なるように配置されており、
    複数の前記熱交換部は、前記対象流体の流れ方向に並ぶように重ねられて、それぞれ、複数の折り目がつくように前記折り目において20°以下に折り込まれており、
    複数の熱交換部が重なっている部分の厚み方向が、前記対象流体の流れ方向に対して傾斜を有しており、
    前記対象流体は、重ねられた前記熱交換部の全てを通り抜ける、
    熱交換器。
  2. 前記細管(50)は、外径が1mm以下である、
    請求項1に記載の熱交換器。
  3. 隣接する前記細管(50)同士の隙間は、3mm以下である、
    請求項1又は2に記載の熱交換器。
  4. 前記複数の熱交換部(41〜46)は、それぞれ、前記対象流体が流れる流路(90)の断面積よりも大きな表面積を有する、
    請求項1から3のいずれかに記載の熱交換器。
  5. 前記熱交換部(41〜46)は、前記熱媒体を中に通す複数の中空の細管(50)と複数の細線部材(60)とが交差して一体化されているものであり、前記細管ではなく前記細線部材が折れ曲がるように折り込まれている、
    請求項1から4のいずれかに記載の熱交換器。
  6. 前記複数の熱交換部は、隙間を空けて、前記対象流体の流れ方向に交差する方向に並んでいる、
    請求項1から3のいずれかに記載の熱交換器。
  7. 前記熱交換部の厚み方向が、前記対象流体の流れ方向に対して90°の傾斜を有している、
    請求項に記載の熱交換器。
  8. 前記複数の熱交換部は、第1熱交換部群(121)および第2熱交換部群(122)に分かれ、それぞれの群において隙間を空けて前記対象流体の流れ方向に交差する方向に並んでおり、
    前記第2熱交換部群は、前記第1熱交換部群の前記対象流体の流れ方向の下流側に配置されており、
    前記第1熱交換部群の前記熱交換器の前記傾斜と前記第2熱交換部群の前記熱交換器の前記傾斜とが異なる、
    請求項に記載の熱交換器。
  9. 前記熱交換部は、交差する前記細管同士を織り込んだ、あるいは、交差する前記細管と前記細線部材とを織り込んだ、所定の厚みを持つ熱交換部である、
    請求項1からのいずれかに記載の熱交換器。
  10. 前記熱交換部の厚みは、他の熱交換部と重ね合わされたときにも前記対象流体が厚み方向に通り抜けられるような厚みとなっている、
    請求項に記載の熱交換器。
JP2004155157A 2004-05-25 2004-05-25 熱交換器 Expired - Fee Related JP4547991B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004155157A JP4547991B2 (ja) 2004-05-25 2004-05-25 熱交換器

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004155157A JP4547991B2 (ja) 2004-05-25 2004-05-25 熱交換器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005337545A JP2005337545A (ja) 2005-12-08
JP4547991B2 true JP4547991B2 (ja) 2010-09-22

Family

ID=35491313

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004155157A Expired - Fee Related JP4547991B2 (ja) 2004-05-25 2004-05-25 熱交換器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4547991B2 (ja)

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS602186U (ja) * 1983-06-20 1985-01-09 ダイキン工業株式会社 フイン付熱交換器
JPS60211286A (ja) * 1984-04-03 1985-10-23 Seta Kosan Kako Kk 毛細管などを用いた熱交換器
JPH01169294A (ja) * 1987-12-24 1989-07-04 Kawasaki Steel Corp 熱交換装置
JPH01169295A (ja) * 1987-12-24 1989-07-04 Kawasaki Steel Corp 熱交換器
JPH0370992A (ja) * 1989-08-08 1991-03-26 Daikin Ind Ltd 流動層熱交換器
JPH0338563U (ja) * 1989-08-05 1991-04-15
JPH0338583U (ja) * 1989-08-05 1991-04-15
JPH10160363A (ja) * 1996-11-26 1998-06-19 Aisin Seiki Co Ltd 熱交換器
JP2003130565A (ja) * 2001-08-16 2003-05-08 Gijutsu Kaihatsu Sogo Kenkyusho:Kk 熱交換器

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS602186U (ja) * 1983-06-20 1985-01-09 ダイキン工業株式会社 フイン付熱交換器
JPS60211286A (ja) * 1984-04-03 1985-10-23 Seta Kosan Kako Kk 毛細管などを用いた熱交換器
JPH01169294A (ja) * 1987-12-24 1989-07-04 Kawasaki Steel Corp 熱交換装置
JPH01169295A (ja) * 1987-12-24 1989-07-04 Kawasaki Steel Corp 熱交換器
JPH0338563U (ja) * 1989-08-05 1991-04-15
JPH0338583U (ja) * 1989-08-05 1991-04-15
JPH0370992A (ja) * 1989-08-08 1991-03-26 Daikin Ind Ltd 流動層熱交換器
JPH10160363A (ja) * 1996-11-26 1998-06-19 Aisin Seiki Co Ltd 熱交換器
JP2003130565A (ja) * 2001-08-16 2003-05-08 Gijutsu Kaihatsu Sogo Kenkyusho:Kk 熱交換器

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005337545A (ja) 2005-12-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6011009B2 (ja) 熱交換器および空気調和機
JP6336100B2 (ja) 熱交換器、及び、空気調和装置
JP2012163328A5 (ja)
JP5195733B2 (ja) 熱交換器及びこれを備えた冷凍サイクル装置
CN101490494A (zh) 螺旋扁平管式换热器
JP4254015B2 (ja) 熱交換器
WO2017135442A1 (ja) 熱交換器
CN110595111A (zh) 换热器和多制冷系统空调机组
JP2006084078A (ja) 細径多管式熱交換器の細径伝熱管ユニット
JP6719657B2 (ja) 熱交換器および冷凍サイクル装置
JP2001027484A (ja) サーペンタイン型熱交換器
JP4547991B2 (ja) 熱交換器
JP6952797B2 (ja) 熱交換器および冷凍サイクル装置
CN107923712A (zh) 微通道换热器
JPWO2019207838A1 (ja) 冷媒分配器、熱交換器および空気調和機
WO2021234961A1 (ja) 熱交換器、空気調和装置の室外機及び空気調和装置
JP2019128090A (ja) 熱交換器及び冷凍サイクル装置
WO2022085113A1 (ja) 分配器、熱交換器および空気調和装置
JP3423981B2 (ja) 熱交換器および冷凍空調装置
CN112424554B (zh) 板翅片层叠型热交换器和使用它的制冷系统
JP2005337547A (ja) 熱交換器
JP2005337546A (ja) 熱交換器
JPH08320192A (ja) 熱交換器及びその製造方法、冷凍システム、空調装置、熱交換器の製造装置及びその治具
JP7372777B2 (ja) 熱交換器および空気調和機
JP7372778B2 (ja) 熱交換器および空気調和機

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20070427

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20091215

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100212

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20100212

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20100615

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20100628

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130716

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees