JP4547345B2 - 超純水用の炭化珪素質ベアリング - Google Patents

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Description

本発明は、超純水(これに類する純水又はこれらを原料とする水素水,オゾン水等の機能水等、比抵抗値が5MΩ・cm以上の水を含む)と接触する状態で使用される炭化珪素質ベアリングに関するものである。
半導体製造工場や原子力関連施設等においては、高度のクリーン性ないしコンタミネーション回避が要求されることから、洗浄水,冷却水等として超純水やこれに類する純水が使用され、また超純水等を原料とする機能水(超純水に類する水素水,オゾン水等)の製造,精製が行われるが、このような超純水等を扱うプロセスにおいて使用されるポンプ等の回転機器にあっては、超純水等と接触する状態で相手部材と相対運動しつつ接触するベアリングが設けられることが多く、かかるベアリングとしても高度のクリーン性やコンタミネーション回避が当然に要求される。したがって、超純水等を扱う回転機器に装備されるベアリングとしては、一般に、超純水に対する耐性を有し且つ耐摩耗性,耐食性,熱伝導性等に優れる炭化珪素焼結体からなる炭化珪素質ベアリングが使用されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2004−11566公報
しかし、超純水やこれに類する純水,水素水,オゾン水等のように比抵抗値が高い水(一般に、比抵抗値が5〜18.2MΩ・cmの水(例えば、超純水の比抵抗値は約18MΩ・cmである))を取り扱う回転機器にあっては、炭化珪素質ベアリングの摺動面が白色化する現象(白色粉の発生)が認められることがある。摺動面に生じる白色物質(白色粉)はX線回折等によればSiO2 であることが判明しており、このような白色化現象は炭化珪素の酸化腐蝕によるものであり、相手部材との接触摩擦により摺動面に静電気が発生,蓄積されることに起因する。すなわち、超純水のような比抵抗値が極めて高い絶縁流体中においては、摺動面で発生した静電気が放電されずに蓄積され、その結果、静電気と超純水等に含まれる酸素とによる電池作用によって、摺動面を構成する炭化珪素が腐蝕されるのである。
而して、このような白色化現象が生じると、つまり白色物質であるSiO2 が生じると、これが異物として超純水等を汚染することになり、摺動面の異常摩耗を招来することになる。さらに、摺動面の酸化腐蝕の程度によっては摺動部材の破壊に至る虞れがある。すなわち、かかる酸化腐食により炭化珪素の粒界が著しく侵蝕されることになり、この侵蝕が進行すると、炭化珪素粒子が剥れてエロージョン摩耗を引き起こして、ベアリングが破壊されることがある。また、ベアリングが破壊に至らない場合にも、超純水等中における汚染物(上記白色物質や摺動による摩耗粉等)が静電気作用により吸着されて蓄積することになり、重度のコンタミネーションを引き起こすことになる。
このような問題を解決するために、従来からも、ベアリング又はこれが摺接する相手部材にアース線を取り付けることにより、発生した静電気を放電させるようにすることが提案されている(例えば、特許文献1を参照)が、アース線の機器外へのルートを別途確保する必要がある等、回転機器の大幅な改造が必要となり、実用的ではない。
本発明は、超純水又はこれに類する純水,機能水等の高比抵抗値水(比抵抗値が5MΩ・cm以上のもの)と接触した状態で使用される場合にも上記したような問題を生じることのない超純水用の炭化珪素質ベアリングを提供することを目的とするものである。
発明は、比抵抗値が5〜18.2MΩ・cmである超純水と接触する状態で相手部材と摺接する炭化珪素質ベアリングにおいて、上記の目的を達成すべく、特に、少なくとも摺動面に比抵抗値が1Ω・cm以下となるようにミラー指数表示における(220)面に強配向させた炭化珪素化学蒸着膜(以下「CVD−SiC膜」という)をコーティングして、相手部材との接触摩擦による静電気の発生,蓄積を防止し、静電気と超純水に含まれる酸素とによる電池作用により当該摺動面にこれを構成する炭化珪素の腐蝕によるSiO 2 の白色粉が発生する摺動面の白色化現象を防止するように構成しておくことを提案するものである。なお、本発明における比抵抗値が5〜18.2MΩ・cmである超純水には、一般的な超純水(比抵抗値:約18MΩ・cm)の他、これに類する高比抵抗値水(比抵抗値が5MΩ・cm以上の水)が含まれる。このような高比抵抗値水としては、超純水(上記一般的な超純水)に類する純水やこれらを使用して製造,精製された水素水,オゾン水等の機能水等であって、比抵抗値が5〜18.2MΩ・cmのものを挙げることができる
かかる炭化珪素質ベアリングにあっては、摺動面以外の表面部分にもCVD−SiC膜を形成しておくことができる。すなわち、ベアリングの表面の一部又は全部であって、摺動面及び超純水と接触する表面部分に、比抵抗値が1Ω・cm以下であるCVD−SiC膜をコーティングしておくのである。
また、CVD−SiC膜は、その比抵抗値を1Ω・cm以下となすために、ミラー指数表示における(220)面に強配向させておくが、ここに、(220)面に強配向させるとは、X線回折装置によって測定される(220)面のX線回折ピーク強度がミラー指数表示における(111)面及びその他のすべての結晶面のX線回折ピーク強度より大きくなるようにすることであり、比抵抗値を1Ω・cm以下となすためには、(220)面の(111)面に対する配向比が10〜1000(好ましくは100〜1000)となるように当該(220)面に配向(強配向)させておくことが好ましい。(220)面の(111)面に対する配向比がδであるとは、(220)面のX線回折ピーク強度が(111)面のX線回折ピーク強度のδ倍となっていることを意味するものである(X線回折強度ピーク強度は、米国ASTM規格に基づく粉末X線回折値により補正したものである)。なお、結晶面の配向度は(111)面において最も高く(220)面がこれに続くものであることから、(220)面に強配向させた場合、X線回折強度のピークは(220)面及び(111)面以外の結晶面については殆ど現れない。
また、ベアリングの基体は、密度が3.00g/cm3 以上であり且つ炭化珪素純度が80%以上の緻密質炭化珪素焼結体であることが好ましい。なお、炭化珪素焼結体は、β型炭化珪素又はα型炭化珪素を原料として、無加圧焼結,ホットプレス焼結,ホットアイソスタティックプレス等により得られる。また、CVD−SiC膜の厚みは10μm〜2mmであることが好ましく、CVD−SiC膜の炭化珪素純度が99.99%以上であることが好ましい。
以上のように構成された炭化珪素質摺動部材にあっては、相手部材との接触摩擦による静電気が発生する部分(摺動面)が比抵抗値を1Ω・cm以下とする良電導体膜で構成されているために、静電気による摩耗粉等の異物吸着が生じず、摺動面の異常摩耗や水質汚染が可及的に防止される。しかも、静電気に起因する上記した白色化現象(炭化珪素の酸化腐蝕)、更に酸化腐蝕の進行による破壊も回避される。このような摺動面の酸化腐蝕,異常摩耗,破壊は、上記した如く、CVD−SiC膜を(220)面に強配向させた結晶構造としておくこと、更には膜厚を10μm以上としておくこと及び99.9%以上の高純度膜としておくことにより、より効果的に防止される。
本発明の炭化珪素質ベアリングは、少なくとも摺動面に比抵抗値が1Ω・cm以下となるCVD−SiC膜をコーティングしたものであり、摺動面が良導電体膜で構成されたものであるから、超純水のような比抵抗値が高い絶縁流体と接触する状態で使用される場合にも、相手部材との接触摩擦による静電気の発生,蓄積を効果的に防止して、静電気に起因する白色化現象を効果的に防止することができる。また、摺動面を構成するCVD−SiC膜が比抵抗値を1Ω・cm以下とする良導電性体であることから、摩耗粉等の汚染物質を吸着して蓄積するようなことがなく、高度のクリーン化やコンタミレス化を図ることができる。したがって、本発明によれば、白色物(SiO2 )の発生による超純水の水質汚染や当該ベアリングの破損を生じることなく、また静電気による摺動面での摩耗粉の吸着,蓄積が生じることもなく、長期に亘ってクリーン且つ良好で信頼性の高い摺動機能を発揮することができ、高度のクリーン性やコンタミレスが要求される半導体製造装置等に装備されるポンプ等の回転機器において好適に使用できる炭化珪素質ベアリングを提供することができる。
図1は、市販のマグネットポンプ(三和ハイドロテック株式会社製のステンレスマグネットポンプMP−222)の要部を示す縦断側面図である。
このマグネットポンプは、図1に示す如く、ポンプケーシング1の背面壁1aにキャン2を取付け、当該背面壁1a及びキャン2の背面壁(図示せず)にインペラ3aを有するインペラ軸3を回転自在に軸受支持し、インペラ軸3に従動マグネット4aを有する従動体4を取付け、キャン2を囲繞する円筒状の駆動体5に、キャン2の周壁2aを挟んで従動マグネット4aに近接対向する駆動マグネット5aを取付けて、駆動体5を適宜の駆動手段(図示せず)により回転駆動させることにより、インペラ軸3が回転されるように構成されたものであり、インペラ軸3のインペラ側部分は、ポンプケーシング1の背面壁1aに次のような軸受手段を介して回転自在に支持されている。すなわち、この軸受手段は、図1に示す如く、インペラ軸3に嵌合固定された円筒状のスラストベアリングP及びスリーブQと背面壁1aのインペラ軸貫通孔に嵌合固定された嵌着された円筒状のブッシュRとからなり、スラストベアリングP、スリーブQ及びブッシュRは、何れも炭化珪素質摺動部材である。スラストベアリングP及びスリーブQは、軸線方向端面PA,QRを衝合させた状態で、キー6を介してインペラ軸3に相対回転不能に嵌合固定されている。ブッシュRは、ポンプケーシング1の背面壁1aにドライブピン7を介して相対回転不能に固定されたもので、スリーブQに相対回転自在に外嵌されている。すなわち、ブッシュRは、スリーブQを介してインペラ軸3を回転自在に支持するベアリングとして機能するものである。スラストベアリングPは、その軸線方向端面PAがブッシュRの軸線方向端面RAに相対回転自在に衝合されていて、スラスト荷重を受けるようになっている。
実施例として、上記スラストベアリングPとして使用しうる本発明に係る炭化珪素質ベアリング(以下「実施例ベアリング」という)P1を製作した。
すなわち、実施例ベアリングP1は、図2に示すように、β型SiCの焼結体からなる円筒状の基体pb1を製作し、この基体pb1の軸線方向端面にβ型SiCを化学蒸着することによりCVD−SiC膜pa1をコーティングして得られたものであり、このCVD−SiC膜pa1を表面研磨して摺動面PAとなしたものである。なお、実施例ベアリングP1は5個製作した。
基体pb1は緻密質炭化珪素焼結であり、その密度は3.05g/cmであり、炭化珪素純度は97%であった。
CVD−SiC膜pa1は、減圧CVD法(反応ガス:SiCl4 (Si源)及びC3 8 (C源),キャリアガス:H2 ))により蒸着されたものであり、その蒸着条件(反応ガスの流量,モル比、キャリアガスとの還元比、蒸着温度及び蒸着速度等)を制御することにより、比抵抗値が1Ω・cm以下となるように(220)面に強配向させたものである。すなわち、CVD−SiC膜pa1における(220)面の(111)面に対する配向比は150であり、比抵抗値は0.2Ω・cmであった。また、表面研摩後(摺動面PAの形成後)におけるCVD−SiC膜pa1の膜厚は50μmであった。また、CVD−SiC膜pa1は炭化珪素純度が99.99%以上のものであり、これに含まれる不純物は、Na:7ppb,K:20ppb未満,Cr:40ppb未満,Mn:2ppb未満,Fe:5ppb,Co:2ppb未満,Cu:10ppb未満,Zn:20ppb未満,Mo:20ppb未満,W:7ppb未満であった。
また、比較例1として、上記スラストベアリングPとして使用しうる炭化珪素質ベアリング(以下「第1比較例ベアリング」という)P2を製作した。
すなわち、第1比較例ベアリングP2は、図3に示すように、β型SiCの焼結体からなる円筒状の基体pb2を製作し、この基体pb2の軸線方向端面にβ型SiCを化学蒸着することによりCVD−SiC膜pa2をコーティングして得られたものであり、このCVD−SiC膜pa2を表面研磨して摺動面PAとなしたものである。なお、第1比較例ベアリングP2は5個製作した。
基体pb2は、実施例と同一工程により得られたものであり、実施例ベアリングP1の基体pa1と同質,同一形状(密度:3.05g/cm3 ,炭化珪素純度:97%)の緻密質炭化珪素焼結体である。
CVD−SiC膜pa2は、蒸着条件を異にする点を除いて実施例と同一の減圧CVD法により蒸着されたものであり、特定結晶面に配向されない無配向の結晶構造をなすものであって、比抵抗値は1.2Ω・cmであった。また、表面研摩後(摺動面PAの形成後)におけるCVD−SiC膜pa1の膜厚は50μmであった。
また、比較例2として、上記スラストベアリングPとして使用しうる炭化珪素質ベアリング(以下「第2比較例ベアリング」という)P3を製作した。
すなわち、第2比較例ベアリングP3は、図4に示すように、円筒状の緻密質炭化珪素焼結体の軸線方向端面を表面研磨して摺動面PAとなしたものであり、前記基体pa1,pa2と同質(密度:3.05g/cm3 ,炭化珪素純度:97%)の緻密質炭化珪素焼結体である。第2比較例ベアリングP3における摺動面PAの比抵抗値は10MΩ・cmであった。なお、第2比較例ベアリングP3は5個製作した。
而して、実施例ベアリングP1を、5台の上記市販マグネットポンプのスラストベアリングPとして組み込み、これらのマグネットポンプを3ケ月間連続運転した。ポンプ運転は、超純水(比抵抗値:18MΩ・cm)を使用して、インペラ軸の回転数を3520rpmとして行った。
また、第1及び第2比較例ベアリングP2,P3についても、夫々、5台の上記市販マグネットポンプのスラストベアリングPとして組み込み、これらのマグネットポンプを、実施例ベアリングP1を組み込んだマグネットポンプと同一条件で、3ケ月間連続運転した。
そして、ポンプ運転開始から3ケ月経過した後、各ポンプを解体して、ベアリングP1,P2,P3の状態を目視観察した。なお、各市販マグネットポンプの構成は、スラストベアリングPに代えて上記摺動部材P1,P2,P3を使用した点を除いて変更されておらず、スリーブQ及びブッシュRは緻密質炭化珪素焼結体(摺動面は当該焼結体の表面で形成されている)からなるものである。
その結果、実施例ベアリングP1を使用した5台のマグネットポンプにおいては、その何れにおいても、スラストベアリングたる実施例ベアリングP1は破損しておらず、その実施例ベアリングP1の摺動面PAには全く白色化現象は全く認められなかった。一方、第1比較例ベアリングP2を使用した5台のマグネットポンプにおいては、その何れにおいても第1比較例ベアリングP2に破損は認められなかったが、1台のマグネットポンプにおいて第1比較例ベアリングP2の摺動面PAに極く微量ではあるが、白色粉が認められた。また、第2比較例ベアリングP3を使用した5台のマグネットポンプにおいては、その何れにおいても第1比較例ベアリングP2の摺動面PAに白色粉が発生しており、明瞭な白色化現象が認められた。しかも、第2比較例ベアリングP3を使用した5台のマグネットポンプのうち2台については、第2比較例ベアリングP3の破損が認められた。
また、実施例ベアリングP1を使用した5台のマグネットポンプについては、当該実施例ベアリングP1をそのままスラストベアリングとして組み立て、上記したと同一の条件で更に6ケ月間連続運転し、再度、実施例ベアリングP1の状態を目視確認した。その結果、何れのマグネットポンプにおいても、実施例ベアリングP1の破損及びその摺動面PAにおける白色化現象は全く認められなかった。
これらのことから、実施例ベアリングP1は、摺動面をCVD−SiC膜で構成しない第2比較例ベアリングP3に比しては勿論、同様にCVD−SiC膜をコーティングした第1比較例ベアリングP2に比しても、酸化腐蝕による白色化現象やベアリング破損を効果的に防止し得るものであり、長期に亘って良好なベアリング機能を発揮するものであることが確認された。
なお、本発明の炭化珪素質ベアリングにあっては、上記実施例ベアリングP1のように摺動面のみに比抵抗値が1Ω・cm以下のCVD−SiC膜を形成しておく他、必要に応じて、当該ベアリングの全表面又は摺動面以外の表面部分(例えば、超純水等に接触する表面部分))に当該CVD−SiC膜をコーティングするようにしてもよい
また、相互に接触する2個以上の炭化珪素質摺動部材からなる軸受手段等においては、少なくとも1個の炭化珪素質摺動部材に本発明を適用しておけば足りるが、かかる場合においては、全ての炭化珪素質摺動部材又は2個以上の炭化珪素質摺動部材に本発明を適用しておくことにより白色化現象の発生等をより効果的に防止することが可能である。例えば、上記したマグネットポンプにおいては、スラストベアリングPの摺動面PAに加えて、スリーブQの外周面(相手部材をブッシュRとする場合の摺動面)やブッシュRの内周面(相手部材をスリーブQとする場合の摺動面)及び軸線方向端面RA(相手部材をスラストベアリングPとする場合の摺動面)に、比抵抗値が1Ω・cm以下のCVD−SiC膜をコーティングするようにしてもよい。勿論、これらの炭化珪素質摺動部材P,Q,Rの全表面ないし超純水Wに接触する表面全体に当該CVD−SiC膜をコーティングしておいてもよい。
炭化珪素質ベアリングを使用した市販のマグネットポンプの要部を示す縦断側面図である。 実施例ベアリングを装填した状態を示す図1の要部拡大図である。 第1比較例ベアリングを装填した状態を示す図1の要部拡大図である。 第2比較例ベアリングを装填した状態を示す図1の要部拡大図である。
符号の説明
P スラストベアリング
P1 実施例ベアリング(スラストベアリング)
pa1 CVD−SiC膜
pb1 基体
PA 摺動面
Q スリーブ
R ブッシュ
W 超純水

Claims (4)

  1. 比抵抗値が5〜18.2MΩ・cmである超純水と接触する状態で相手部材と摺接する炭化珪素質ベアリングであって、少なくとも摺動面に比抵抗値が1Ω・cm以下となるようにミラー指数表示における(220)面に強配向させた炭化珪素化学蒸着膜をコーティングして、相手部材との接触摩擦による静電気の発生,蓄積を防止し、静電気と超純水に含まれる酸素とによる電池作用により当該摺動面にこれを構成する炭化珪素の腐蝕によるSiO 2 の白色粉が発生する摺動面の白色化現象を防止するように構成したことを特徴とする超純水用の炭化珪素質ベアリング
  2. 表面の一部又は全部であって、摺動面及び超純水と接触する表面部分に、比抵抗値が1Ω・cm以下である炭化珪素化学蒸着膜をコーティングしてあることを特徴とする、請求項1に記載する超純水用の炭化珪素質ベアリング
  3. 当該摺動部材の基体が、密度が3.00g/cm3 以上であり且つ炭化珪素純度が80%以上の炭化珪素焼結体であることを特徴とする、請求項1又は請求項2に記載する超純水用の炭化珪素質ベアリング
  4. 前記化学蒸着膜の厚みが10μm〜2mmであり且つ当該膜の炭化珪素純度が99.99%以上であることを特徴とする、請求項1〜請求項3の何れかに記載する超純水用の炭化珪素質ベアリング
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