JP4543610B2 - 超伝導素子の製造方法および超伝導素子 - Google Patents

超伝導素子の製造方法および超伝導素子 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信機装置用の誘電体フィルタに用いられる超伝導素子、およびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、超伝導体のマイクロ波帯域における表面抵抗が小さいことを利用した高周波用デバイスの開発が進められている。このような高周波用デバイスでは、誘電体基板上に超伝導層が形成された超伝導素子が用いられている。
【0003】
図13は、従来の超伝導素子を示す断面図である。図13に示すように、超伝導素子100は、Ba(Sn,Mg,Ta)O3系セラミックからなる誘電体基板101と、誘電体基板101の両主面上に形成されたBi系2223相酸化物からなる超伝導層102と、超伝導層102上に形成されたAg層103と、からなる。
【0004】
この超伝導素子100は、例えば、誘電体基板101の両主面上に、焼き付け後に超伝導層102、Ag層103となる超伝導ペースト、Agペーストを順に塗布し、焼き付けることにより作製される。この焼き付けの際に、Bi系2223相酸化物とAgとが反応し、Bi系2223相酸化物の粒成長およびc軸配向が促進され、超伝導素子100の高周波特性が向上する。(例えば、特許文献1参照。)
一方、超伝導体配線を形成する技術として、超伝導ペースト表面をセラミックや金属のカバーで覆って焼き付けることにより、超伝導ペーストに含有されている揮発成分の揮発を防止するものが知られている。(例えば、特許文献2参照。

【0005】
【特許文献1】
特開2000−196155号公報(図10、段落番号0027)
【特許文献2】
特開平3−246977号公報(全頁、全図)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1のように、超伝導ペースト上に金属ペーストを重ねて焼き付けると、超伝導ペーストに含有されているBi,Pb,Tlなどの揮発成分が、金属ペーストを通じて外部に揮発する。また、揮発成分と同様に、超伝導ペーストに含有され得るCuも金属ペーストに拡散する。この結果、超伝導素子の超伝導層において所望の組成が実現できず、高周波特性が劣化するという問題があった。
【0007】
なお、特許文献2のように、金属ペースト表面をセラミックや金属のカバーで覆って焼成することにより、揮発成分の揮発を防止することも考えられるが、このようなカバーを金属ペーストに密着させることは困難であり、カバーと金属ペーストの隙間を通じて揮発成分が揮発してしまう。
【0008】
本発明は、超伝導体の粒成長およびc軸配向を促進させると同時に、焼き付けなどの加熱時に、超伝導体からの揮発成分の揮発やCuの拡散を抑制できる、超伝導素子の製造方法を提供し、高周波特性に優れた超伝導素子を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る超伝導素子の製造方法は、あらかじめ外表面上に第1の揮発成分を含有する超伝導層が形成された誘電体基体を準備する工程と、前記超伝導層上に金属厚膜を形成する工程と、前記金属厚膜上に、第2の揮発成分を含有する化合物厚膜を形成する工程と、前記金属厚膜および前記化合物厚膜を加熱することにより、前記超伝導層上に金属層および化合物層を形成する工程と、を備えることを特徴とする。
【0010】
また、本発明に係る超伝導素子の製造方法は、誘電体基体の外表面上に、第1の揮発成分を含有する超伝導厚膜を形成する工程と、前記超伝導厚膜上に金属厚膜を形成する工程と、前記金属厚膜上に、第2の揮発成分を含有する化合物厚膜を形成する工程と、前記超伝導厚膜、前記金属厚膜、および前記化合物厚膜を加熱することにより、前記誘電体基体上に超伝導層、金属層、および化合物層を形成する工程と、を備えることを特徴とする。
前記第1の揮発成分または前記第2の揮発成分は、Bi,Pb,Tlのうちいずれか1種以上であることが好ましい。
【0011】
また、本発明に係る超伝導素子の製造方法は、あらかじめ外表面上にCuを含有する超伝導層が形成された誘電体基体を準備する工程と、前記超伝導層上に金属厚膜を形成する工程と、前記金属厚膜上に、Cuを含有する化合物厚膜を形成する工程と、前記金属厚膜および前記化合物厚膜を加熱することにより、前記超伝導層上に金属層および化合物層を形成する工程と、を備えることを特徴とする。
【0012】
また、本発明に係る超伝導素子の製造方法は、誘電体基体の外表面上に、Cuを含有する超伝導厚膜を形成する工程と、前記超伝導厚膜上に金属厚膜を形成する工程と、前記金属厚膜上に、Cuを含有する化合物厚膜を形成する工程と、前記超伝導厚膜、前記金属厚膜、および前記化合物厚膜を加熱することにより、前記誘電体基体上に超伝導層、金属層、および化合物層を形成する工程と、を備えることを特徴とする。
【0013】
上記超伝導素子の製造方法において、前記金属厚膜は、AgまたはAgを主体とする金属を含有することが好ましい。
また、上記超伝導素子の製造方法は、前記化合物層を除去する工程をさらに備えることが好ましい。
【0021】
【発明の実施の形態】
(実施形態1)
図1は、本発明に係る超伝導素子の製造方法の一実施形態を示す工程断面図である。以下、図1に基づいて各工程の説明を行う。
【0022】
まず、図1(a)に示すように、両主面上に超伝導層12が形成された誘電体基体となる誘電体基板11を準備する。誘電体基板11は、例えば、Ba(Sn,Mg,Ta)O3系セラミック、Ba(Sn,Zr,Mg,Ta)O3系セラミックなどの多結晶誘電体や、MgO系セラミックなどの誘電体で構成される。
【0023】
超伝導層12は、例えば、Bi系2223相酸化物、Bi系2212相酸化物、Tl系2223相酸化物などの超伝導体で構成される。また、超伝導層12は、第1の揮発成分またはCuを含有する。ここで、第1の揮発成分とは、有機系の揮発成分ではなく揮発性の金属元素を意味する。超伝導体に含有される揮発性の金属として代表的なものは、Bi,Pb,Tlである。
【0024】
超伝導層12を形成する方法としては、薄膜法や厚膜法を用いることができる。薄膜法を用いる場合は、例えば、スパッタリングなどにより誘電体基板11上に超伝導材料を堆積させることにより、超伝導層12を形成する。
【0025】
一方、厚膜法を用いる場合は、例えば、超伝導材料粉末に有機ビヒクルを混合した超伝導ペーストを誘電体基板11上に塗布し、焼き付けることにより、超伝導層12を形成する。
【0026】
なお、本願明細書において、「厚膜」とは、加熱により焼結する粉粒体を含有し、一定の保形性を有するもの全般を指す。したがって、「厚膜を形成する」とは、上記のようにペーストを対象物上に塗布することに限定されない。すなわち、セラミック粉末に有機ビヒクルを混合してなるスラリーをシート状に成形したグリーンシートを対象物上に配置することや、上記スラリーを対象物上に噴霧することなども含まれる。本願明細書において、「超伝導厚膜」、「金属厚膜」、「化合物厚膜」と記載する場合、「厚膜」の解釈は上記の定義に基づくものとする。
【0027】
また、超伝導厚膜において粉粒体を構成する超伝導材料は、例えば、Bi系2223相酸化物のような超伝導体そのものであってもよいし、超伝導体の前駆体であってもよい。
【0028】
超伝導厚膜に超伝導体の前駆体が含有される場合、超伝導厚膜を加熱する際に、超伝導体の合成が進められることになる。また、この超伝導体の合成には、後述する金属厚膜や化合物厚膜を加熱する際の熱を利用してもよい。すなわち、図1(b)に示す状態で、超伝導層12を構成する超伝導体の合成が完了していなくてもよい。
【0029】
次に、図1(b)に示すように、超伝導層12上に金属厚膜13aを形成する。金属厚膜13aにおいて粉粒体を構成する金属材料としては、例えば、Ag,Au,Ptなどを用いることができる。中でも、AgまたはAgを主体とした合金を用いることが好ましく、金属厚膜13aを加熱する際に、超伝導層12を構成する超伝導体の粒成長やc軸配向が促進される。
【0030】
次に、図1(c)に示すように、金属厚膜13a上に化合物厚膜14aを塗布する。化合物厚膜14aは、第2の揮発成分またはCuを含有する。第2の揮発成分としては、第1の揮発成分同様、例えば、Bi,Pb,Tlなどが挙げられる。なお、超伝導層12が第1の揮発成分を含有する場合は、化合物厚膜14aは第2の揮発成分を含有し、超伝導層12がCuを含有する場合は、化合物厚膜14aはCuを含有する。
【0031】
次に、金属厚膜13aおよび化合物厚膜14aを加熱することにより、図1(d)に示すように、超伝導層12上に金属層13および化合物層14を形成し、超伝導素子10を完成させる。
【0032】
超伝導層12および化合物厚膜14aが揮発成分を含有する場合、加熱により、超伝導層12に含有されている第1の揮発成分が、金属厚膜13aを介して外部に揮発しようとする。しかし、化合物厚膜14aにおいて第2の揮発成分が飽和している状態では、超伝導層12に含有される第1の揮発成分の揮発が抑制されるものと推測される。特に、超伝導層12および化合物厚膜14aが同種の揮発成分を含有する場合、異種の揮発成分を含有する場合に比べて、特定の揮発成分の飽和状態を形成しやすいためか、揮発抑制の作用が大きい。
【0033】
一方、超伝導層12および化合物厚膜14aがCuを含有する場合、加熱により、超伝導層12に含有されているCuが、金属厚膜13a中に拡散しようとする。しかし、化合物厚膜14aに含有されているCuも、金属厚膜13a中に拡散しようとする。このため、結果的に、超伝導層12からのCuの拡散量を低減することができると推測される。
【0034】
また、上記の揮発成分の揮発抑制、およびCuの拡散抑制の作用は、化合物厚膜14aが超伝導層12と同じ組成の超伝導材料を含有する場合、顕著に現れることが確認されている。
【0035】
なお、以上の工程を経ることにより、図1(d)に示す超伝導素子10aにおいて、金属層13には揮発成分やCuが混入すると推測される。しかし、本発明者らがWDX(波長分散分析)により金属層13を分析したところ、揮発成分についてはほとんど検出されなかった。揮発成分は、金属層13を通り抜けるだけで、金属層13中にほとんど残留しないものと推測される。一方、Cuについては微量であるが検出された。
【0036】
また、加熱の際には、一旦金属厚膜13aおよび化合物厚膜14aを厚み方向に加圧してから、加熱することが好ましい。加圧手段としては、静水圧プレスや一軸プレスなどを用いることができる。これにより、金属層13および化合物層14を緻密化させると同時に、超伝導層12における超伝導体のc軸配向を促進させることができる。この効果は、加圧および加熱の工程を繰り返すことによりさらに向上する。また、超伝導層12を厚膜法により形成する場合、超伝導厚膜を加熱する前に加圧を行うことにより、同様の効果を得ることができる。
【0037】
ところで、図1(d)に示す超伝導素子10においては、さらに化合物層14を除去してもよい。化合物層14を除去する手段としては、リューターやサンドペーパーなどを用いることができる。
【0038】
図2は、化合物層14が除去された超伝導素子10aを示す断面図である。例えば、化合物層14が導電率の低い化合物で構成されている場合、化合物層14を除去して金属層13を露出させることにより、超伝導素子10aと外部回路との電気的接続を良好にすることができる。また、Agなどの金属は熱伝導率が高いため、金属層13を露出させたほうが、超伝導素子10aの放熱性を高めることができる場合もある。
【0039】
(実施形態2)
図3は、本発明に係る超伝導素子の製造方法の一実施形態を示す工程断面図である。以下、図3に基づいて各工程の説明を行う。
【0040】
まず、図3(a)に示すように、誘電体基体となる誘電体基板21を準備する。次に、図3(b)に示すように、誘電体基板21の両主面上に、第1の揮発成分を含有する超伝導厚膜22aを塗布する。超伝導厚膜22aに含有される超伝導材料や第1の揮発成分としては、実施形態1と同様のものが挙げられる。
【0041】
次に、図3(c)に示すように、超伝導厚膜22a上に金属厚膜23aを塗布する。次に、図3(d)に示すように、金属厚膜23a上に、第2の揮発成分を含有する化合物厚膜24aを塗布する。
【0042】
次に、超伝導厚膜22a、金属厚膜23a、および化合物厚膜24aを加熱し、図3(e)に示すように、誘電体基板21上に超伝導層22、金属層23、および化合物層24を形成し、超伝導素子20を完成させる。なお、実施形態1と同様に、超伝導素子20において化合物層24を除去してもよい。
【0043】
本実施形態においては、実施形態1と同様に、金属厚膜23a上に化合物厚膜24aを重ねて同時に焼き付けることにより、超伝導厚膜22aからの揮発成分の揮発やCuの拡散を抑制することができる。さらに、本実施形態では、一度の焼き付けにより、誘電体基板21上に超伝導層22、金属層23、および化合物層24を形成することができるため、実施形態1に比べて手間が省ける。その他の構成や作用効果については、実施形態1と同様であるため説明を省略する。
【0044】
(実施形態3)
本発明に係る超伝導素子は、基本的には、図1(d)、図3(e)に示したような構成を備えている。本実施形態においては、本発明に係る超伝導素子の変形例について説明する。
【0045】
図4(a)は、本実施形態の超伝導素子に用いられる誘電体基体を示す斜視図である。図4(a)に示すように、誘電体基体となる誘電体ブロック31は、互いに対向する第1の端面31aおよび第2の端面31bと、第1の端面31aおよび第2の端面31bを結ぶ側面31cと、を有し、直方体形状をなしている。
【0046】
図4(b)は、本実施形態の超伝導素子を示す断面図である。図4(b)に示すように、超伝導素子30は、誘電体ブロック31と、誘電体ブロック31の側面31c上に形成された超伝導層32と、超伝導層32上に形成された金属層33と、金属層33上に形成された化合物層34と、からなる。
【0047】
超伝導素子30においては、誘電体ブロック31における側面31cに沿って、超伝導層32および金属層33が屈曲して形成されている。このような場合でも、実施形態1,2と同様にして、金属層33となる金属厚膜上に化合物層34となる化合物厚膜を重ねて加熱することにより、超伝導層32からの揮発成分の揮発やCuの拡散を確実に抑制することができる。
【0048】
図5(a)は、超伝導素子30の変形例を示す斜視図であり、図5(b)は、図5(a)中のA−A線に沿った断面図である。図5(a),(b)に示すように、超伝導素子30aは、誘電体ブロック31の第1の端面31aから第2の端面31b(図示せず)にかけて形成された円筒状の貫通孔31dと、貫通孔31dの内周面3に接するように貫通孔31d内部に配置された内導体35と、をさらに備える。
【0049】
超伝導素子30aは、少なくとも超伝導層32および金属層33を外導体とする同軸型の誘電体共振器として機能する。また、内導体35は、本実施形態のように貫通孔31d内部に充填される形ではなく、貫通孔31dの内周面に沿って層状に形成されていてもよい。
【0050】
なお、本実施形態においては、誘電体基体として直方体状の誘電体ブロックを用いているが、誘電体基体の形状はこれに限られず、例えば、円柱状の誘電体ブロックを用いてもよい。
【0051】
(実施形態4)
本実施形態においては、本発明に係る超伝導素子のその他の変形例について説明する。
図6(a)は、本実施形態の超伝導素子に用いられる誘電体基体を示す斜視図である。図6(a)に示すように、誘電体基体となる誘電体ブロック41は、互いに対向する第1の端面41aおよび第2の端面41bと、第1の端面41aおよび第2の端面41bを結ぶ側面41cと、を有し、直方体形状をなしている。
また、誘電体ブロック41の第1の端面41aから第2の端面41bにかけて、円筒状の貫通孔41dが形成されている。
【0052】
図6(b)は、本実施形態の超伝導素子を示す断面図である。図6(b)に示すように、超伝導素子40は、誘電体ブロック41と、誘電体ブロック41の貫通孔41dの内周面41e上に形成された超伝導層42と、超伝導層42上に形成された金属層43と、金属層43上に形成された化合物層44と、からなる。
【0053】
超伝導素子40においては、貫通孔41dの内周面41eに沿って、超伝導層42および金属層43が湾曲して形成されている。このような場合でも、実施形態1,2と同様にして、金属層43となる金属厚膜上に化合物層44となる化合物厚膜を重ねて加熱することにより、超伝導層42からの揮発成分の揮発やCuの拡散を確実に抑制することができる。
【0054】
なお、超伝導素子40において超伝導層42を形成する場合、例えば、超伝導ペーストを付着させたブラシを貫通孔41d内部に挿入し、貫通孔41dの内周面41eに超伝導ペーストを塗布し、これを加熱すればよい。同様にして、金属層43および化合物層44も形成することができる。
【0055】
図7(a)は、超伝導素子40の変形例を示す斜視図であり、図7(b)は、図7(a)中のB−B線に沿った断面図である。図7(a),(b)に示すように、超伝導素子40aは、誘電体ブロック41の側面41c上に形成された外導体46をさらに備える。
【0056】
超伝導素子40aは、少なくとも超伝導層42および金属層43を内導体とする同軸型の誘電体共振器として機能する。化合物層44が導体や超伝導体で構成される場合、化合物層44も内導体として機能する。
【0057】
また、図8に示すように、超伝導素子50において、誘電体ブロック51の側面上および貫通孔51dの内周面上に、超伝導層52、金属層53、および化合物層54を形成してもよい。
【0058】
(実施形態5)
図9は、本発明に係る誘電体フィルタを示す斜視図である。図9に示すように、誘電体フィルタ65は、長手方向に複数の貫通孔61a〜61cおよび複数の結合孔66a,66bが形成された誘電体ブロック61と、誘電体ブロック61の側面上に形成された超伝導層62aおよび金属層63aと、貫通孔61a〜61cの内周面上に形成された超伝導層62b〜62d、金属層63b〜63d、および化合物層64b〜64dと、を備える。また、超伝導層62aおよび金属層63aの一部を切り欠いて、入出力電極(外部結合手段)67a,67bが形成されている。
【0059】
誘電体フィルタ65は、複数の誘電体共振器が結合孔36a,36bにより電磁界結合し、超伝導層62bおよび金属層63bを含む共振器が入出力電極37aに結合し、超伝導層62dおよび金属層63dを含む共振器が入出力電極37bに結合することにより、フィルタとして機能する。
【0060】
また、超伝導層62aおよび金属層63aの一部をさらに切り欠いて、アンテナ接続手段としての電極を形成すれば、誘電体デュプレクサを作製することができる。
【0061】
(実施形態6)
図10は、本発明に係る通信機装置の一実施例を示す概要図である。図10に示すように、通信機装置(受信装置)70は、誘電体フィルタ71、LNA(低雑音増幅器)72、断熱高周波ケーブル73、冷凍機74、冷却ステージ75、真空断熱ケース76、およびハーメチックコネクタ(外部結合手段)77a,77bを備える。誘電体フィルタ71としては、例えば、図9に示した誘電体フィルタを用いることができる。
【0062】
誘電体フィルタ71およびLNA72は、互いに断熱高周波ケーブル73により接続された状態で、冷却ステージ75上に設置されている。冷凍機74は冷却ステージ75に接続され、冷却ステージ75を所定の温度に冷却する。また、誘電体フィルタ71、LNA72、および冷却ステージ75は、真空断熱ケース76内に設置されているため、誘電体フィルタ71およびLNA72を、一定の低温下で動作させることができる。
【0063】
また、誘電体フィルタ71はハーメチックコネクタ77aに、LNA72はハーメチックコネクタ77bに、それぞれ断熱高周波ケーブル73で接続され、ハーメチックコネクタ77a,77bを介して、外部回路に接続されている。
【0064】
ハーメチックコネクタ77aを介して外部回路から受信した信号は、断熱高周波ケーブル73を介して、誘電体フィルタ71に伝送される。誘電体フィルタ71を通過した特定帯域周波数の信号は、断熱高周波ケーブル73を介してLNA72に伝送される。LNA72で増幅された信号は、断熱高周波ケーブル73とハーメチックコネクタ77bを介して、次の外部回路に出力される。
【0065】
(実施形態7)
図11は、本発明に係る超伝導素子を用いた通信機装置の一例を示すブロック図である。図11に示すように、通信機装置80は、誘電体デュプレクサ81と、送信回路82と、受信回路83と、アンテナ84と、を備える。送信回路82は誘電体デュプレクサ81の入力手段81aに接続され、受信回路83は誘電体デュプレクサ81の出力手段81bに接続され、アンテナ84は誘電体デュプレクサ81のアンテナ接続手段81cに接続される。
【0066】
誘電体デュプレクサ81は、2つの誘電体フィルタ85a,85bを備える。
誘電体フィルタ85a,85bは、本発明に係る超伝導素子を用いた誘電体共振器86に、外部結合手段87を接続してなるものである。
【0067】
誘電体フィルタ85aは、入力手段81aとアンテナ接続手段81cとの間に接続される。一方、誘電体フィルタ85bは、出力手段81bとアンテナ接続手段81cとの間に接続される。
【0068】
【実施例】
以下のようにして、超伝導素子の試料1〜6を作製し、これらを誘電体共振器として高周波特性を評価した。
【0069】
(試料1)
まず、誘電体基体として、直径35mm、厚さ3mmのBa(Sn,Mg,Ta)O3系多結晶誘電体からなる円板状の誘電体基板を準備した。なお、この多結晶誘電体の比誘電率εrを、別途、両端短絡型誘電体共振器法(Hakki&Coleman法)により、共振周波数10GHzにて測定したところ、εr=24であった。
【0070】
次に、超伝導厚膜用の原料粉末として、Bi23,PbO,SrCO3,BaCO3,CaCO3,CuOの各粉末を準備した。次に、各原料粉末を、仮焼後の組成がBi1.85Pb0.35Sr1.90Ba0.20Ca1.00Cu2.008.225(Bi系2212相酸化物)となるように調合した。次に、得られた調合物を8%酸素雰囲気中において850℃で仮焼することにより、Pbの固溶したBi系2212相酸化物からなる単相粉末を得た。
【0071】
一方、CaCO3およびCuOを、仮焼後の組成がCa1.05Cu1.352.40となるように調合し、得られた調合物を大気中において900℃で仮焼することにより、Ca2CuO3およびCuOからなる混相粉末を得た。
【0072】
次に、上記単相粉末および混相粉末を、焼結後の組成がBi1.85Pb0.35Sr1.90Ba0.20Ca2.05Cu3.3510.625(Bi系2223相酸化物)となるように混合した。次に、得られた混合粉末にテルピネオールおよびアルキッド樹脂を混合して、超伝導ペーストを作製した。
【0073】
一方、金属厚膜用の原料粉末としてAg粉末を準備し、このAg粉末にテルピネオールおよびアルキッド樹脂を混合して、金属ペーストを作製した。
【0074】
次に、スクリーン印刷により、誘電体基板の両主面上に超伝導ペーストを塗布し、400℃で加熱して有機成分を揮発燃焼させた。次に、静水圧プレスにより200MPaの加圧処理を施した後、8%酸素雰囲気中において835℃で50時間焼き付けを行い、誘電体基板の両主面上にBi系2223相酸化物からなる超伝導層を形成した。
【0075】
次に、スクリーン印刷により、超伝導層上に金属ペーストを塗布し、さらに金属ペースト上に再び超伝導ペーストを塗布し、400℃で加熱して有機成分を揮発燃焼させた。次に、静水圧プレスによる200MPaの加圧処理、および8%酸素雰囲気中における835℃、50時間の焼き付けを、この順に2回繰り返して行った。
【0076】
このようにして、誘電体基板の両主面上に、1層目として厚さ10μmのBi系2223相酸化物からなる超伝導層、2層目として厚さ10μmのAgからなる金属層、3層目として厚さ5μmのBi系2223相酸化物からなる化合物層が形成された超伝導素子を作製した。
【0077】
(試料2)
まず、試料1と同様にして、Ba(Sn,Mg,Ta)O3系誘電体基板、Bi系2223相酸化物の前駆体を含有する超伝導ペースト、およびAgを含有する金属ペーストを準備した。
【0078】
次に、試料1で用いたのと同じ超伝導ペースト用の原料粉末を用いて、各原料粉末を、仮焼後の組成がBi2Sr2CaCu28(Bi系2212相酸化物)となるように調合した。
【0079】
次に、このようにして得られた調合物を、エタノールおよびイソプロピルアルコールの混合溶媒中でボールミル粉砕した後、780℃で12時間仮焼して仮焼物を得た。この仮焼物をボールミル粉砕し、得られた仮焼粉末にテルピネオールおよびアルキッド樹脂を混合して、超伝導ペーストを作製した。
【0080】
次に、試料1と同様にして、誘電体基板の両主面上にBi系2223相酸化物からなる超伝導層を形成した。次に、スクリーン印刷により、超伝導層上に金属ペーストを塗布し、さらに金属ペースト上にBi系2212相酸化物の前駆体を含有する超伝導ペーストを塗布し、400℃で加熱して有機成分を揮発燃焼させた。次に、静水圧プレスによる200MPaの加圧処理、および8%酸素雰囲気中における835℃、50時間の焼き付けを、この順に2回繰り返して行った。
【0081】
このようにして、誘電体基板の両主面上に、1層目として厚さ10μmのBi系2223相酸化物からなる超伝導層、2層目として厚さ10μmのAgからなる金属層、3層目として厚さ5μmのBi系2212相酸化物からなる超伝導層が形成された超伝導素子を作製した。
【0082】
(試料3)
まず、試料1と同様にして、Ba(Sn,Mg,Ta)O3系誘電体基板、Bi系2223相酸化物の前駆体を含有する超伝導ペースト、およびAgを含有する金属ペーストを準備した。
【0083】
次に、化合物厚膜用の原料粉末として、Bi23,SrCO3の各粉末を準備し、仮焼後の組成がBi1.85Sr1.904.675となるように調合した。次に、このようにして得られた調合物を、エタノールおよびイソプロピルアルコールの混合溶媒中でボールミル粉砕した後、780℃で12時間仮焼して仮焼物を得た。
この仮焼物をボールミル粉砕し、得られた仮焼粉末にテルピネオールおよびアルキッド樹脂を混合して、化合物ペーストを作製した。
【0084】
次に、試料1と同様にして、誘電体基板の両主面上にBi系2223相酸化物からなる超伝導層を形成した。次に、スクリーン印刷により、超伝導層上に金属ペーストを塗布し、さらに金属ペースト上にBi系酸化物を含有する化合物ペーストを塗布し、400℃で加熱して有機成分を揮発燃焼させた。次に、静水圧プレスによる200MPaの加圧処理、および8%酸素雰囲気中における835℃、50時間の焼き付けを、この順に2回繰り返して行った。
【0085】
このようにして、誘電体基板の両主面上に、1層目として厚さ10μmのBi系2223相酸化物からなる超伝導層、2層目として厚さ10μmのAgからなる金属層、3層目として厚さ5μmのBi系酸化物からなる化合物層が形成された超伝導素子を作製した。
【0086】
(試料4)
まず、試料1と同様にして、Ba(Sn,Mg,Ta)O3系誘電体基板、Bi系2223相酸化物の前駆体を含有する超伝導ペースト、およびAgを含有する金属ペーストを準備した。
【0087】
次に、スクリーン印刷により、誘電体基板の両主面上に超伝導ペーストを塗布し、さらに超伝導ペースト上に金属ペーストを塗布し、さらに金属ペースト上に再び超伝導ペーストを塗布し、400℃で加熱して有機成分を揮発燃焼させた。
次に、静水圧プレスによる200MPaの加圧処理、および8%酸素雰囲気中における835℃、50時間の焼き付けを、この順に3回繰り返して行った。
【0088】
このようにして、誘電体基板の両主面上に、1層目として10μmのBi系2223相酸化物からなる超伝導層、2層目として10μmのAgからなる金属層、3層目として5μmのBi系2223相酸化物からなる超伝導層が形成された超伝導素子を作製した。
【0089】
(試料5)
試料1の超伝導素子と同じものを作製し、3層目のBi系2223相酸化物からなる超伝導層をリューターにより除去した。このようにして、誘電体基板の両主面上に、1層目として10μmのBi系2223相酸化物からなる超伝導層、2層目として10μmのAgからなる金属層が形成された超伝導素子を作製した。
【0090】
(試料6)
まず、試料1と同様にして、Ba(Sn,Mg,Ta)O3系誘電体基板、Bi系2223相酸化物の前駆体を含有する超伝導ペースト、およびAgを含有する金属ペーストを準備した。
【0091】
次に、スクリーン印刷により、誘電体基板の両主面上に超伝導ペーストを塗布し、さらに超伝導ペースト上に金属ペーストを塗布し、400℃で加熱して有機成分を揮発燃焼させた。次に、静水圧プレスによる200MPaの加圧処理、および8%酸素雰囲気中における835℃、50時間の焼き付けを、この順に3回繰り返して行った。
【0092】
このようにして、誘電体基板の両主面上に、1層目として10μmのBi系2223相酸化物からなる超伝導層、2層目として10μmのAgからなる金属層が形成された超伝導素子を作製した。
【0093】
(高周波特性の評価)
以上のようにして作製された試料1〜6を、図12に示すような金属ケースに入れ、温度70K、共振周波数2.1GHzにおける各試料の無負荷Qを測定した。その結果を下記の表1に示す。この金属ケース91は、無酸素銅からなる金属キャビティ92と、その開口部を覆うように載置された無酸素銅からなる金属蓋93と、からなる。金属蓋93には励振ケーブル94a,94bが設けられており、励振ケーブル94a,94bは、ネットワークアナライザ(図示せず)に接続されている。誘電体共振器90(各試料)は、樹脂シート95を介して金属キャビティ92の底面に載置される。
【0094】
【表1】
Figure 0004543610
【0095】
表1からわかるように、試料1〜5は、試料6に比べてQが高くなっている。
これは、2層目の金属層となる金属ペーストと、3層目の化合物層となる化合物ペーストと、を同時に焼き付けることにより、1層目の超伝導層からのBiおよびPbの揮発が抑制されているためである。
【0096】
また、試料1は、試料2に比べてQが若干低くなっている。これは、3層目にPbが含有されている試料1のほうが、3層目にPbが含有されていない試料2に比べて、揮発抑制の作用が大きいためである。
【0097】
また、試料1,2,4,5は、試料3に比べてQが高くなっている。これは、3層目にCuが含有されている試料1,2,4,5のほうが、3層目にCuが含有されていない試料3に比べて、高周波特性が優れているためである。
【0098】
また、試料4は、試料1に比べてQが高くなっている。これは、試料1では、1層目の超伝導層が単独で形成される際に、1層目の揮発成分が若干揮発するのに対して、試料4では、1〜3層目が同時に焼き付けられており、そのような若干量の揮発すら抑制されるためである。
【0099】
【発明の効果】
本発明によれば、超伝導層上に金属厚膜を重ねて加熱する際に、金属厚膜上に揮発成分またはCuを含有する化合物厚膜を重ねて加熱するため、超伝導層に含有される揮発成分の外部への揮発や、Cuの金属厚膜への拡散を抑制することができる。これにより、揮発や拡散による特性劣化を防止しつつ、超伝導体の粒成長およびc軸配向を促進させることができるため、高周波特性に優れた超伝導素子を作製することができる。
【0100】
また、金属層上に形成された化合物層を除去することにより、超伝導素子と外部回路との電気的接触を良好にしたり、超伝導素子の放熱性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態1における超伝導素子の製造方法を示す工程断面図である。
【図2】実施形態1における超伝導素子の製造方法を示す工程断面図である。
【図3】実施形態2における超伝導素子の製造方法を示す工程断面図である。
【図4】(a)は実施形態3における超伝導素子の誘電体基体を示す斜視図、(b)は実施形態3における超伝導素子を示す斜視図である。
【図5】(a)は実施形態3における超伝導素子を示す斜視図、(b)は斜視図(a)のA−A線に沿った断面図である。
【図6】(a)は実施形態4における超伝導素子の誘電体基体を示す斜視図、(b)は実施形態4における超伝導素子を示す斜視図である。
【図7】(a)は実施形態4における超伝導素子を示す斜視図、(b)は斜視図(a)のB−B線に沿った断面図である。
【図8】実施形態4における超伝導素子を示す斜視図である。
【図9】実施形態5における誘電体フィルタを示す斜視図である。
【図10】実施形態6における通信機装置を示す概要図である。
【図11】実施形態7における通信機装置を示すブロック図である。
【図12】実施例における誘電体共振器を示す断面図である。
【図13】従来の超伝導素子を示す断面図である。
【符号の説明】
10,20 超伝導素子
11,21 誘電体基板(誘電体基体)
12,22 超伝導層
12a,22a 超伝導厚膜
13,23 金属層
13a,23a 金属厚膜
14,24 化合物層
14a,24a 化合物厚膜
30,40,50 超伝導素子
30a,40a 超伝導素子
31,41,51 誘電体ブロック(誘電体基体)
31a,41a 第1の端面
31b,41b 第2の端面
31c,41c 側面(外周面)
31d,41d,51d 貫通孔
32,42,52 超伝導層
33,43,53 金属層
34,44,54 化合物層
41e 内周面
35 内導体
46 外導体
65 誘電体フィルタ
67a,67b 入出力電極(外部結合手段)
70 通信機装置
71 誘電体フィルタ
72 LNA(増幅器)
74 冷凍機
77a,77b ハーメチックコネクタ(外部結合手段)
80 通信機装置
81 誘電体デュプレクサ
81a 入力手段
81b 出力手段
81c アンテナ接続手段
82 送信回路
83 受信回路
84 アンテナ
85a,85b 誘電体フィルタ
86 誘電体共振器
87 外部結合手段

Claims (7)

  1. あらかじめ外表面上に第1の揮発成分を含有する超伝導層が形成された誘電体基体を準備する工程と、
    前記超伝導層上に金属厚膜を形成する工程と、
    前記金属厚膜上に、第2の揮発成分を含有する化合物厚膜を形成する工程と、前記金属厚膜および前記化合物厚膜を加熱することにより、前記超伝導層上に金属層および化合物層を形成する工程と、
    を備えることを特徴とする超伝導素子の製造方法。
  2. 誘電体基体の外表面上に、第1の揮発成分を含有する超伝導厚膜を形成する工程と、
    前記超伝導厚膜上に金属厚膜を形成する工程と、
    前記金属厚膜上に、第2の揮発成分を含有する化合物厚膜を形成する工程と、前記超伝導厚膜、前記金属厚膜、および前記化合物厚膜を加熱することにより、前記誘電体基体上に超伝導層、金属層、および化合物層を形成する工程と、
    を備えることを特徴とする超伝導素子の製造方法。
  3. 前記第1の揮発成分または前記第2の揮発成分は、Bi,Pb,Tlのうちいずれか1種以上であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の超伝導素子の製造方法。
  4. あらかじめ外表面上にCuを含有する超伝導層が形成された誘電体基体を準備する工程と、
    前記超伝導層上に金属厚膜を形成する工程と、
    前記金属厚膜上に、Cuを含有する化合物厚膜を形成する工程と、
    前記金属厚膜および前記化合物厚膜を加熱することにより、前記超伝導層上に金属層および化合物層を形成する工程と、
    を備えることを特徴とする超伝導素子の製造方法。
  5. 誘電体基体の外表面上に、Cuを含有する超伝導厚膜を形成する工程と、
    前記超伝導厚膜上に金属厚膜を形成する工程と、
    前記金属厚膜上に、Cuを含有する化合物厚膜を形成する工程と、
    前記超伝導厚膜、前記金属厚膜、および前記化合物厚膜を加熱することにより、前記誘電体基体上に超伝導層、金属層、および化合物層を形成する工程と、
    を備えることを特徴とする超伝導素子の製造方法。
  6. 前記金属厚膜は、AgまたはAgを主体とする金属を含有することを特徴とする、請求項1から請求項5のいずれかに記載の超伝導素子の製造方法。
  7. 前記化合物層を除去する工程をさらに備えることを特徴とする、請求項1から請求項6のいずれかに記載の超伝導素子の製造方法。
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