JP4543309B2 - 光学装置、レンズ鏡筒および撮像装置 - Google Patents
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Description
ところで、光学系には、この光学系によって撮像素子に導かれる光の光量が前記光軸から周辺に向かうにつれて低下する、いわゆるシェーディング(Shading)とよばれる現象が生じることが知られている。このシェーディング現象により、撮像素子で撮像された画像は、その明るさが前記光軸と一致する中心から周辺に向かうほど暗くなる。
このようなシェーディング現象は、近年の撮像素子の高解像度化や高画素数化に伴ってより顕著になっており、シェーディング現象を解消することがますます要求されている。
一方、光学特性を変えることができる光学特性可変素子が提案されており、例えば、液晶分子の配向を変えることにより光学特性を可変するものが提案されている(例えば特許文献1参照)。このような光学特性可変素子を光学系の光軸に介在させることで光学特性としての焦点距離が可変な焦点距離可変レンズを構成することが可能である。
そして、シェーディング現象を解消するにあたりレンズ鏡筒や撮像装置の大型化を如何に抑え、また、高コスト化を如何に抑えるかは極めて重要な問題となる。
本発明はこのような事情に鑑みなされたものであり、その目的は、小型化および低コスト化を図りつつ、光学系のシェーディング現象を効果的に解消することができる光学装置、レンズ鏡筒および撮像装置を提供することにある。
また本発明のレンズ鏡筒は、被写体像を導く光学系と、前記光学系で導かれた被写体像を撮像する撮像素子と、前記光軸上で前記光学系と前記撮像素子との間に設けられた電気調光素子とを備え、前記電気調光素子は、互いに対向する2つの透明電極間に封入され、透明電極間方向に対して直交する平面に円形に広がる輪郭を有し、前記透明電極に印加される駆動電圧に応じて前記透明電極間方向に透過する光の光透過量が変化する調光層を備え、前記調光層の厚さは、前記光学系で生じるシェーディング現象により光軸から周辺に向かうにつれて減少する光量の変化と前記調光層による光透過量の変化が互いに相殺されるように、前記輪郭の中央部から周囲に向かうにつれて次第に小さくなる寸法で形成されていることを特徴とする。
また本発明の撮像装置は、レンズ鏡筒が組み込まれたケースを備え、前記レンズ鏡筒は、被写体像を導く光学系と、前記光学系で導かれた被写体像を撮像する撮像素子と、前記光軸上で前記光学系と前記撮像素子との間に設けられた電気調光素子とを備える撮像装置であって、前記電気調光素子は、互いに対向する2つの透明電極間に封入され、透明電極間方向に対して直交する平面に円形に広がる輪郭を有し、前記透明電極に印加される駆動電圧に応じて前記透明電極間方向に透過する光の光透過量が変化する調光層を備え、前記調光層の厚さは、前記光学系で生じるシェーディング現象により光軸から周辺に向かうにつれて減少する光量の変化と前記調光層による光透過量の変化が互いに相殺されるように、前記輪郭の中央部から周囲に向かうにつれて次第に小さくなる寸法で形成されていることを特徴とする。
本実施例では、本発明のレンズ鏡筒が撮像装置に組み込まれている場合について説明する。
図1は実施例1の撮像装置を前方から見た斜視図、図2は実施例1の撮像装置を後方から見た斜視図、図3は撮像装置の制御系を示すブロック図、図4はレンズ鏡筒の概略構成図、図5は液晶調光素子の構成を示す断面図、図6は液晶調光素子の平面図である。
図1に示すように、ケース102の前面の右寄り箇所にレンズ窓104が設けられ、レンズ窓104に臨むようにレンズ鏡筒10が設けられている。
レンズ窓104の上方箇所には、撮影補助光を出射するフラッシュ106が設けられている。
ケース12の上面の左寄り箇所には、シャッターボタン108などが設けられている。
ケース12の後面には静止画および動画などの画像や文字や記号などが表示されるディスプレイ110(液晶表示器)、各種操作を行なうための十字スイッチ112および複数の操作ボタン114などが設けられている。
ケース12の左側面には、静止画あるいは動画などの画像などを記録するためのメモリカード116(記憶媒体)を装脱可能に収容するメモリ収容部118が設けられている。
撮像素子18で撮像された像は撮像信号として画像処理部120に出力され、画像処理部120ではこの撮像信号に基づいて静止画あるいは動画の画像データが生成され、メモリカード116に記録される。また、前記画像データは表示処理部122によりディスプレイ110に表示される。
さらに、撮像装置100は、シャッタボタン116、十字スイッチ112、操作ボタン114の操作に応じて、画像処理部120、表示処理部122を制御するCPUなどを含む制御部124を備えている。
図4に示すように、光学系14は、前群レンズ1402および後群レンズ1404で構成され、これらレンズ1402、1404は鏡筒1406で保持されている。
図5、図6に示すように、液晶調光素子16は、全体として円形の板状を呈している。
液晶調光素子16は、互いに間隔をおいて延在する第1、第2透明基板1602、1604と、第1、第2透明基板1602、1604の互いに対面する面に形成された第1、第2透明電極1606、1608と、第1、第2透明電極1606、1608の向かい合う面のそれぞれに形成される第1、第2配向膜1610、1612と、第1、第2配向膜1610、1612の間に封入される液晶層1614(特許請求の範囲の調光層に相当)とを備えている。言い換えると、液晶調光素子16は、互いに対向する2つの第1、第2透明電極1606、1608間に封入されこれら第1、第2透明電極1606、1608に印加される駆動信号に応じてそれら第1、第2透明電極1606、1608間方向に透過する光の光透過量が変化する液晶層1614を有している。
本実施例では、第1透明電極1606に光が入射され、第2透明電極1608から光が出射されるように構成されている。
なお、図5および図8〜図10では、説明の都合上、液晶層1614の厚さを誇張して描いているが、第1、第2透明基板1602、1604の厚さは例えば260ミクロン程度、液晶層1614の厚さは例えば数十ミクロン程度であり、かつ、第1、第2透明基板1602、1604および液晶層1614はそれらを透過する光を屈折させるパワーを有しない形状となっている。
液晶層1614は、第1、第2透明電極1606、1608間の寸法である厚さを有している。
また、液晶層1614は、第1、第2透明電極1606、1608間方向に対して直交する方向に広がる輪郭を有し、言い換えると、前記液晶層1614の厚さ方向から見て該厚さ方向に対して直交する方向に広がる円形の面積を有している。
液晶層1614の厚さは、前記輪郭の中央部から周囲に向かうにつれて次第に小さくなる寸法で形成されている。言い換えると、第1、第2透明電極1606、1608間の寸法である液晶層1614の厚さは、第1、第2透明電極1606、1608に沿って部分的に異なるように構成されている。
また、液晶層1614が第2透明電極に臨む面1618は、前記輪郭の中央部分が最も前記第2透明電極寄りに位置した第2透明電極側に凸状の面で形成されている。本実施例では、この面1618は、前記面1616と同形同大で向きが異なる曲面で形成されている。
また、液晶調光素子16は、液晶層1614の前記輪郭の中央部分が光学系14の光軸と一致するように配設されている。
したがって、液晶層1614を透過する光の光透過量の調整は、以下に説明するように、第1、第2透明電極1606、1608の間に印加される駆動電圧E(特許請求の範囲の駆動信号に相当)により、液晶分子1615の長軸方向が第1、第2配向膜1610、1612で決定される配向方向に沿った状態で液晶層1614の厚さ方向に対する液晶分子1615の傾斜角が変化されることによりなされる。
液晶分子1615の傾斜と液晶調光素子16を透過する光Lとの関係は、ブラインド(日よけ用のよろい戸)を構成する各はねとこれらはねの間を透過する光との関係と類似している。
まず、第1、第2透明電極1606、1608の間に駆動電圧Eが印加されていない状態では、各液晶分子1615の長軸方向が液晶層1614の厚さ方向に対する傾斜角は0度である。このため、進行方向が液晶層1614の厚さ方向に沿った光Lが入射すると、液晶調光素子16の光透過量は光Lと液晶分子1615の長軸方向とがなす傾斜角に対応して最大値となる。
第1、第2透明電極1606、1608の間に中間の駆動電圧Eが印加されている状態では、各液晶分子1615の長軸方向が液晶層1614の厚さ方向に対する傾斜角は例えば45度となる。このため、進行方向が第1液晶層1614の厚さ方向に沿った光Lが入射すると、液晶調光素子16の光透過量は該光Lと液晶分子1615の長軸方向とがなす傾斜角45度に対応した中間値となる。
第1、第2透明電極1606、1608の間に最大の駆動電圧Eが印加されている状態では、各液晶分子1615の長軸方向が液晶層1614の厚さ方向に対する傾斜角は90度となる。このため、進行方向が液晶層1614の厚さ方向に沿った光Lが入射すると、液晶調光素子16の光透過量は該光Lと液晶分子1615の長軸方向とがなす傾斜角90度に対応して最小値となる。
このように第1、第2透明電極1606、1608の間に印加される駆動電圧Eの値に応じて液晶調光素子16の光透過量が増減されることにより、撮像素子18に導かれる光量を適切に調整して撮像を行うことが可能となる。
図7は液晶層1614の厚さgと光透過率pとの関係を示す線図である。
図7に示すように、駆動電圧Eが0Vの状態では液晶層1614の厚さに関わらず光透過率pが一定であるのに対して、駆動電圧Eが所定値E1(ただしE1>0V)の状態では液晶層1614の厚さが増加するに従って光透過率p(光透過量)が低下している。
本実施例では、液晶層1614の厚さが前記輪郭の中央部から周囲に向かうにつれて次第に小さくなる寸法で形成されているので、第1、第2透明電極1606、1608の間に駆動電圧Eを印加した状態では、光透過量は前記輪郭の中央部部分から周囲に向かうにつれて次第に増加することになる。
図6を参照して具体的に説明する。図6は、駆動電圧Eが所定値E1の状態における光透過量の分布を示しており、図中ハッチングの濃淡は液晶調光素子16の光透過量の大小を示しており、ハッチングが薄いが低いほど光透過量が大きいことを示し、ハッチングが濃いほど光透過量が小さいことを示している。また、図6において、実際には光透過量に境目があるわけではないが説明の都合上、濃淡が異なるハッチングの境目に境界線が表示されている。
したがって、液晶調光素子16により光透過量を部分的に変化させることで、光学系14で生じるシェーディング現象による光量の変化を調整でき、光学系14のシェーディング現象を効果的に解消することができる。
例えば、液晶調光素子16をレンズ鏡筒10の光学系14の光軸上に設ければ、光学系14によって撮像素子18に導かれる光の光量を光軸を中心に変化させることができ、撮像素子18によって撮像される画像における明暗の変化を必要に応じて任意に設定することが可能となる。
また、実施例のように、液晶層1614の厚さを前記輪郭の中央部から周囲に向かうにつれて次第に小さくなる寸法で形成すれば、光学系14で生じるシェーディング現象による光量の変化(光軸から周辺に向かうにつれて光量が次第に減少する)と、液晶調光素子16による光透過量の変化(液晶層1614の輪郭の中央部分から周囲に向かうにつれて光透過量が次第に増加する)とが互いに相殺され、光学系14のシェーディング現象を効果的に解消することができる。
また、液晶調光素子16が撮像素子18に導かれる光量を適切に調整するために設けられている場合には、液晶調光素子16以外に専用の部材を新たに設けることなく、光学系14のシェーディング現象を効果的に解消することができ、レンズ鏡筒10および撮像装置100の小型化および低コスト化を図る上で有利となる。
なお、液晶調光素子16に印加される駆動電圧Eが0Vの場合には、液晶調光素子16による光透過量の変化(液晶層1614の輪郭の中央部分から周囲に向かうにつれて光透過量が次第に増加する)が生じないため、液晶調光素子16によるシェーディング現象の解消ができない。
したがって、液晶調光素子16に対して常時駆動電圧Eを印加した状態で使用すれば、液晶調光素子16によるシェーディング現象の解消が可能となる。
あるいは、液晶調光素子16に印加される駆動電圧Eが0の場合には、画像処理部120によって画像データの中央部分の明るさと画像データの周辺部分の明るさとが同程度となるように画像データを補正することによってシェーディング現象を解消することができる。
また、液晶調光素子16と画像データの補正との双方を用いれば、シェーディング現象をより効果的に解消することが可能となる。
また、本実施例では、液晶層1614の厚さが前記輪郭の中央部から周囲に向かうにつれて次第に小さくなる寸法で形成されているが、例えば液晶層1614の厚さが前記輪郭の中央部から周囲に向かうにつれて次第に大きくなる寸法で形成されていれば、液晶調光素子16による光透過量の変化が液晶層1614の輪郭の中央部分から周囲に向かうにつれて光透過量が次第に減少することになり、中央部分から周辺部分に向かうにつれて暗くなる画像を得ることができ、いわゆる特殊撮影効果を実現することができる。
また、液晶調光素子16の液晶層1614の厚さを第1、第2透明基板1606、1608に沿ってどのように変えるかは任意である。
まず、実施例2から説明すると、図8(A)に示すように、実施例2では、液晶層1614が第1透明電極1606に臨む面1616が、前記輪郭の中央部分が最も前記第1透明電極1606寄りに位置した第1透明電極1606側に凸状の曲面で形成されている。また、液晶層1614が第2透明電極1606に臨む面1618が、前記輪郭の中央部分が最も前記第2透明電極1606寄りに位置した第2透明電極1606側に凸状の曲面で形成されている。
また、実施例1では第1透明基板1602が光の入射側に臨む面が平坦面で形成され、第2透明基板1604が光の出射側に臨む面が平坦面で形成されていたのに対し、実施例2では、第1透明基板1602が光の入射側に対して凸状の曲面で形成され、第2透明基板1604が光の出射側に対して凸状の曲面で形成されている。
このような実施例2によっても実施例1と同様な効果が奏される。
また、実施例1では第1透明基板1602が光の入射側に臨む面が平坦面で形成され、第2透明基板1604が光の出射側に臨む面が平坦面で形成されていたのに対し、実施例3では、第1透明基板1602が光の入射側に対して凸状の曲面で形成され、第2透明基板1604が光の出射側に対して凸状の円錐面で形成されている。
このような実施例3によっても実施例1と同様な効果が奏される。
また、実施例1では第1透明基板1602が光の入射側に臨む面が平坦面で形成され、第2透明基板1604が光の出射側に臨む面が平坦面で形成されていたのに対し、実施例4では、第1透明基板1602が光の入射側に対して凸状の円錐面で形成され、第2透明基板1604が光の出射側に対して凸状の円錐面で形成されている。
このような実施例4によっても実施例1と同様な効果が奏される。
また、実施例1と同様に、第1透明基板1602が光の入射側に臨む面が平坦面で形成され、第2透明基板1604が光の出射側に臨む面が平坦面で形成されている。
このような実施例5によっても実施例1と同様な効果が奏される。
また、実施例1と同様に、第1透明基板1602が光の入射側に臨む面が平坦面で形成され、第2透明基板1604が光の出射側に臨む面が平坦面で形成されている。
このような実施例6によっても実施例1と同様な効果が奏される。
また、実施例1では第1透明基板1602が光の入射側に臨む面が平坦面で形成され、第2透明基板1604が光の出射側に臨む面が平坦面で形成されていたのに対し、実施例4では、第1透明基板1602が光の入射側に対して凸状の曲面で形成され、第2透明基板1604が平坦面で形成されている。
このような実施例7によっても実施例1と同様な効果が奏される。
また、実施例1では第1透明基板1602が光の入射側に臨む面が平坦面で形成され、第2透明基板1604が光の出射側に臨む面が平坦面で形成されていたのに対し、実施例8では、第1透明基板1602が光の入射側に対して凸状の円錐面で形成され、第2透明基板1604が平坦面で形成されている。
このような実施例8によっても実施例1と同様な効果が奏される。
また、実施例1と同様に、第1透明基板1602が光の入射側に臨む面が平坦面で形成され、第2透明基板1604が光の出射側に臨む面が平坦面で形成されている。
このような実施例9によっても実施例1と同様な効果が奏される。
また、実施例1と同様に、第1透明基板1602が光の入射側に臨む面が平坦面で形成され、第2透明基板1604が光の出射側に臨む面が平坦面で形成されている。
このような実施例10によっても実施例1と同様な効果が奏される。
また、実施例1では第1透明基板1602が光の入射側に臨む面が平坦面で形成され、第2透明基板1604が光の出射側に臨む面が平坦面で形成されていたのに対し、実施例11では、第1透明基板1602が光の入射側に対して凸状の曲面で形成され、第2透明基板1604が光の入射側に対して凸状の円錐面で形成されている。
このような実施例11によっても実施例1と同様な効果が奏される。
また、実施例1では第1透明基板1602が光の入射側に臨む面が平坦面で形成され、第2透明基板1604が光の出射側に臨む面が平坦面で形成されていたのに対し、実施例12では、第1透明基板1602が光の入射側に対して凸状の円錐面で形成され、第2透明基板1604が光の入射側に対して凸状の曲面で形成されている。
このような実施例12によっても実施例1と同様な効果が奏される。
また、実施例1では第1透明基板1602が光の入射側に臨む面が平坦面で形成され、第2透明基板1604が光の出射側に臨む面が平坦面で形成されていたのに対し、実施例12では、第1透明基板1602が光の入射側に対して凸状の曲面で形成され、第2透明基板1604が光の入射側に対して凸状の曲面で形成されている。
このような実施例13によっても実施例1と同様な効果が奏される。
また、実施例1と同様に、第1透明基板1602が光の入射側に臨む面が平坦面で形成され、第2透明基板1604が光の出射側に臨む面が平坦面で形成されている。
このような実施例14によっても実施例1と同様な効果が奏される。
また、実施例1と同様に、第1透明基板1602が光の入射側に臨む面が平坦面で形成され、第2透明基板1604が光の出射側に臨む面が平坦面で形成されている。
このような実施例15によっても実施例1と同様な効果が奏される。
また、実施例1と同様に、第1透明基板1602が光の入射側に臨む面が平坦面で形成され、第2透明基板1604が光の出射側に臨む面が平坦面で形成されている。
このような実施例16によっても実施例1と同様な効果が奏される。
また、実施例1と同様に、第1透明基板1602が光の入射側に臨む面が平坦面で形成され、第2透明基板1604が光の出射側に臨む面が平坦面で形成されている。
このような実施例17によっても実施例1と同様な効果が奏される。
また、実施例1では第1透明基板1602が光の入射側に臨む面が平坦面で形成され、第2透明基板1604が光の出射側に臨む面が平坦面で形成されていたのに対し、実施例12では、第1透明基板1602が光の入射側に対して凸状の円錐面で形成され、第2透明基板1604が光の入射側に対して凸状の円錐面で形成されている。
このような実施例18によっても実施例1と同様な効果が奏される。
また、各実施例では、電気調光素子として液晶調光素子16を例示したが、電気調光素子としては、互いに対向する2つの透明電極間に封入されこれら透明電極に印加される駆動信号に応じてそれら透明電極間方向に透過する光の光透過量が変化する調光層を有するものを用いることができる。このような電気調光素子としては、例えば有機EL(Electronic Luminescent)などがある。
また、各実施例では、液晶調光素子16として、液晶層がホスト材料とゲスト材料を有するゲスト−ホスト型セルで構成され液晶分子の形状が棒状を呈しているものとして説明したが、液晶層はその厚さ方向に透過する光の透過量を調整する作用を有するものであればよく、液晶層を構成する材料や液晶分子の形状は限定されない。
また、各実施例においては、撮像装置としてデジタルスチルカメラを例示したが、本発明はビデオカメラやテレビカメラなど撮像装置やカメラ付携帯電話機、あるいはレンズ鏡筒を有する種々の電子機器に無論適用可能である。
Claims (6)
- 被写体像を導く光学系と、
前記光学系の光軸上に設けられた電気調光素子とを備え、
前記電気調光素子は、互いに対向する2つの透明電極間に封入され、透明電極間方向に対して直交する平面に円形に広がる輪郭を有し、前記透明電極に印加される駆動電圧に応じて前記透明電極間方向に透過する光の光透過量が変化する調光層を備え、
前記調光層の厚さは、前記光学系で生じるシェーディング現象により光軸から周辺に向かうにつれて減少する光量の変化と前記調光層による光透過量の変化が互いに相殺されるように、前記輪郭の中央部から周囲に向かうにつれて次第に小さくなる寸法で形成されている
光学装置。 - 前記調光層は前記透明電極間に駆動電圧が印加されていない場合に光透過量が最大値となる
請求項1に記載の光学装置。 - 前記調光層ならびに前記透明電極は互いに対向する2つの透明基板の間に構成され、
前記透明基板および前記調光層はそれらを透過する光を屈折させない
請求項1に記載の光学装置。 - 前記調光層ならびに前記透明電極は互いに対向する2つの透明基板の間に構成され、
前記透明基板のうち少なくとも一方がレンズとして構成される
請求項1に記載の光学装置。 - 被写体像を導く光学系と、
前記光学系で導かれた被写体像を撮像する撮像素子と、
前記光学系の光軸上で前記光学系と前記撮像素子との間に設けられた電気調光素子とを備え、
前記電気調光素子は、互いに対向する2つの透明電極間に封入され、透明電極間方向に対して直交する平面に円形に広がる輪郭を有し、前記透明電極に印加される駆動電圧に応じて前記透明電極間方向に透過する光の光透過量が変化する調光層を備え、
前記調光層の厚さは、前記光学系で生じるシェーディング現象により光軸から周辺に向かうにつれて減少する光量の変化と前記調光層による光透過量の変化が互いに相殺されるように、前記輪郭の中央部から周囲に向かうにつれて次第に小さくなる寸法で形成されている
レンズ鏡筒。 - レンズ鏡筒が組み込まれたケースを備え、
前記レンズ鏡筒は、被写体像を導く光学系と、前記光学系で導かれた被写体像を撮像する撮像素子と、前記光学系の光軸上で前記光学系と前記撮像素子との間に設けられた電気調光素子とを備える撮像装置であって、
前記電気調光素子は、互いに対向する2つの透明電極間に封入され、透明電極間方向に対して直交する平面に円形に広がる輪郭を有し、前記透明電極に印加される駆動電圧に応じて前記透明電極間方向に透過する光の光透過量が変化する調光層を備え、
前記調光層の厚さは、前記光学系で生じるシェーディング現象により光軸から周辺に向かうにつれて減少する光量の変化と前記調光層による光透過量の変化が互いに相殺されるように、前記輪郭の中央部から周囲に向かうにつれて次第に小さくなる寸法で形成されている
撮像装置。
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