JP4540951B2 - マトリックス光スイッチ - Google Patents

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Description

本発明は、光通信分野における光クロスコネクト装置などに利用されるマトリックス型光スイッチに関する。
従来より、1以上の光通信機器と1以上の光伝送路とを切り替え可能に接続する装置として、光クロスコネクト装置が利用されている。通常、光クロスコネクト装置は、マトリックス光スイッチと、このマトリックス光スイッチの光経路の切り替えを行う制御部とから構成されている。
前記マトリックス光スイッチとして、N×Mマトリックスの各格子点に設けられた可動ミラーと、マトリックスの各行と各列の延長線上に設けられた入出力ポートとを具備し、マトリックスの行又は列の延長線上に位置する入出力ポートから入射した信号光を可動ミラーによって直角方向に反射して、マトリックスの列又は行の延長線上に位置する入出力ポートから出射することにより光経路の切り替えを行うN×Mマトリックス光スイッチが知られている(特許文献1参照。)。
しかし、この種のマトリックス光スイッチにおいては、N×M型の構造では、N×M個のMEMSミラー(MEMS:Micro Electro Mechanical System)等の可動ミラーが必要となり、この可動ミラー自体の構造が複雑で高価であることから、このマトリックス光スイッチを用いた光クロスコネクト装置は、高価となり、また大型化するという欠点がある。
ところで、一般に光通信機器あるいは光伝送路では、送受信の2つの光経路が一対となって使用される用途が多い。このことを考慮に入れると、マトリックス光スイッチを備えた光クロスコネクト装置で、必要となる可動ミラーの個数を低減するために、入出力ポートの個数が必要個数の半分であるマトリックス光スイッチを2つ備えたものを提案することができる。
以下に、一例を挙げて説明する。
一対の送信部と受信部を備えた光通信機器をJ個と、送受信が一対となった双方向の光伝送路をJ本とを光クロスコネクト装置によって接続する場合、光クロスコネクト装置として、入出力ポートが(2J+2J)個設けられたものが必要となる。
このような光クロスコネクト装置として、従来の一般的な技術では、2J×2Jマトリックス光スイッチを1つ備えたものが適用される。この場合、2J×2Jマトリックス光スイッチには、2J×2J個の可動ミラーが必要となる。
これに対して、入出力ポートの個数が必要個数の半分のJ×Jマトリックス光スイッチが2つ備えられた構成とすることによって、入出力ポートが(2J+2J)個設けられた光クロスコネクト装置とすることもできる。
この場合、J×Jマトリックス光スイッチでは、必要となる可動ミラーがJ×J個であり、2J×2Jマトリックス光スイッチに比べて1/4でよいことになる。
このため、光クロスコネクト装置としてJ×Jマトリックス光スイッチが2つ備えられた構成とした場合、必要となる可動ミラーは、2J×2Jマトリックス光スイッチに比べて1/2でよいことになり、光クロスコネクト装置を安価で、小型化できる。
特開2000−258705号公報
しかしながら、マトリックス光スイッチを2つ備えた構成とする場合、2つのマトリックス光スイッチをそれぞれ独立して制御することとなり、光クロスコネクト装置の制御部が複雑化する。また、マトリックス光スイッチが2つ並べられた構成であるため、筐体などのマトリックス光スイッチの部品が2倍必要となり、必要となる可動ミラーが少ない利点を生かして、光クロスコネクト装置を十分に安価で、小型化することが難しい。
本発明は、上記した事情に鑑みなされたものである。すなわち、光ファイバ通信システムで主に利用される光クロスコネクト装置の更なる小型化、低価格化を可能とするマトリックス光スイッチを提供する。
かかる課題を解決するため、請求項1に係る発明は、N×Mマトリックス(N,Mは共に1以上の整数である。)の各格子点に設けられた可動ミラーと、マトリックスの各行の延長線上に設けられたN個の入出力ポートと、マトリックスの各列の延長線上に設けられたM個の入出力ポートとを具備し、所望の位置の可動ミラーによって、マトリックスの行又は列の延長線上に位置する入出力ポートから入射した信号光を直角方向に反射して、マトリックスの列又は行の延長線上に位置する入出力ポートから出射することにより光経路の切り替えを行うマトリックス光スイッチにおいて、前記入出力ポートの各々のポートが、位置決め部材と該位置決め部材に固定された2つのコリメータレンズを有し、各コリメータレンズに送信用及び受信用の光導波路が別々に接続され、該光導波路が、送受信が一対となった双方向の光経路として機能し、1つの可動ミラーによって、マトリックスの行の延長線上に位置する1つの入出力ポートと、マトリックスの列の延長線上に位置する1つの入出力ポートとの間で形成される、一対の双方向の光経路の切り替えを行うことを特徴とするマトリックス光スイッチである。
請求項2に係る発明は、前記2つのコリメータレンズは、その外周の間隔が5μm以下で並べられた状態で固定されていることを特徴とする請求項1に記載のマトリックス光スイッチである。
請求項3に係る発明は、前記2つのコリメータレンズは、その外周の間隔が2μmで並べられた状態で固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のマトリックス光スイッチである。
請求項4に係る発明は、前記光導波路が、通信用光ファイバであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のマトリックス光スイッチである。
請求項5に係る発明は、前記コリメータレンズの外径が、前記通信用光ファイバの外径と略同一であることを特徴とする請求項4に記載のマトリックス光スイッチである。
請求項6に係る発明は、2つのコリメータレンズは、マトリックス面に対して平行に並べられた状態で固定され、前記可動ミラーの反射面が、以下の式(1)及び式(2)
W≧(2P+Q)×√2 (1)
T≧P (2)
(但し、W,Tは、可動ミラーの反射面の横幅、可動ミラーの反射面の高さをそれぞれ示し、P,Qは、コリメータレンズ及び通信用光ファイバの外径,2つのコリメータレンズの外周の間隔をそれぞれ示す。)を満たすことを特徴とする請求項5に記載のマトリックス光スイッチである。
請求項7に係る発明は、2つのコリメータレンズは、マトリックス面に対して垂直方向に並べられた状態で固定され、前記可動ミラーの反射面が、以下の式(3)及び式(4)
W≧P×√2 (3)
T≧(2P+Q) (4)
(但し、W,Tは、可動ミラーの反射面の横幅、可動ミラーの反射面の高さをそれぞれ示し、P,Qは、コリメータレンズ及び通信用光ファイバの外径,2つのコリメータレンズの外周の間隔をそれぞれ示す。)を満たすことを特徴とする請求項5に記載のマトリックス光スイッチである。
請求項8に係る発明は、2つのコリメータレンズは、マトリックス面に対して45°傾いた方向に並べられた状態で固定され、前記可動ミラーの反射面が、以下の式(5)及び式(6)
W≧{P+(P+Q)/√2}×√2 (5)
T≧{P+(P+Q)/√2} (6)
(但し、W,Tは、可動ミラーの反射面の横幅、可動ミラーの反射面の高さをそれぞれ示し、P,Qは、コリメータレンズ及び通信用光ファイバの外径,2つのコリメータレンズの外周の間隔をそれぞれ示す。)を満たすことを特徴とする請求項5に記載のマトリックス光スイッチである。
請求項9に係る発明は、前記コリメータレンズ及び前記通信用光ファイバの外径が共に125μmであり、前記2つのコリメータレンズの外周の間隔が2μmであり、前記可動ミラーの反射面は、その横幅が356μm以上であり、その高さが125μm以上であることを特徴とする請求項6に記載のマトリックス光スイッチである。
請求項10に係る発明は、前記コリメータレンズ及び前記通信用光ファイバの外径が共に125μmであり、前記2つのコリメータレンズの外周の間隔が2μmであり、前記可動ミラーの反射面は、その横幅が177μm以上であり、その高さが252μm以上であることを特徴とする請求項7に記載のマトリックス光スイッチである。
請求項11に係る発明は、前記コリメータレンズ及び前記通信用光ファイバの外径が共に125μmであり、前記2つのコリメータレンズの外周の間隔が2μmであり、前記可動ミラーの反射面は、その横幅が303μm以上であり、その高さが215μm以上であることを特徴とする請求項8に記載のマトリックス光スイッチである。
請求項12に係る発明は、前記コリメータレンズ及び前記通信用光ファイバの外径が共に80μmであり、前記2つのコリメータレンズの外周の間隔が2μmであり、前記可動ミラーの反射面は、その横幅が228μm以上であり、その高さが80μm以上であることを特徴とする請求項6に記載のマトリックス光スイッチである。
請求項13に係る発明は、前記コリメータレンズ及び前記通信用光ファイバの外径が共に80μmであり、前記2つのコリメータレンズの外周の間隔が2μmであり、前記可動ミラーの反射面は、その横幅が113μm以上であり、その高さが162μm以上であることを特徴とする請求項7に記載のマトリックス光スイッチである。
請求項14に係る発明は、前記コリメータレンズ及び前記通信用光ファイバの外径が共に80μmであり、前記2つのコリメータレンズの外周の間隔が2μmであり、前記可動ミラーの反射面は、その横幅が140μm以上であり、その高さが138μm以上であることを特徴とする請求項8に記載のマトリックス光スイッチである。
請求項15に係る発明は、前記位置決め部材が、V溝基板であることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載のマトリックス光スイッチである。
本発明のマトリックス光スイッチでは、1つの可動ミラーによって、一対の双方向の光経路の切り替えを行う。このため、光クロスコネクト装置に適用した場合、従来のように1つの可動ミラーによって一方向の光経路の切り替えを行うマトリックス光スイッチが1つ設けられた構成のものに比べて、必要な可動ミラーの個数を1/4にすることができる。
また、可動ミラーの個数を低減することを目的とした、入出力ポートの個数が必要個数の半分の従来のマトリックス光スイッチが2つ設けられた構成のものと比較しても、必要な可動ミラーの個数を1/2にすることができる。
更に、1つのマトリックス光スイッチで光クロスコネクト装置を形成できるため、本体収容用筐体などのマトリックス光スイッチの部品が1つ分でよい。
以上により、本発明のマトリックス光スイッチを光クロスコネクト装置に適用した場合、マトリックス光スイッチが2つ設けられた構成のものに比べて、光クロスコネクト装置の更なる小型化、低価格化が実現できる。
また、本発明のマトリックス光スイッチでは、前記したように、1つの可動ミラーによって、一対の双方向の光経路の切り替えを行うため、従来の1つの可動ミラーによって1つの光経路の切り替えを行う場合に比べて、可動ミラーや部品点数を低減でき、マトリックス光スイッチの小型化、低価格化も実現できる。
以下に本発明の実施の形態について、図を参照して説明する。
図1は、本実施形態のマトリックス光スイッチ1の一例を示す図である。マトリックス光スイッチ1は、図示しない筐体に納められており、この筐体は、外部からの漏光が侵入しないような平方体状のものである。図中符号2は、可動ミラーを擁する基板状のMEMS素子を示す。MEMS素子2上には、多数の可動ミラーA11〜A44がマトリックス状に配置されている。この例では、1行に4個、1列に4個の可動ミラーA11〜A44が設けられて、4×4マトリックスを形成している。
また、これら可動ミラーA11〜A44は、MEMS素子2の基板等の基準面上に、その高さ方向を整えた状態で規則正しく設置されている。本発明では、この基準面をマトリックス面と言う。
マトリックス光スイッチ1は、前記可動ミラーA11〜A44を含むMEMS素子2と、マトリックスの各行の延長線上に位置決め固定された4個の入出力ポートB1〜B4と、マトリックスの各列の延長線上に位置決め固定された4個の入出力ポートC1〜C4と、可動ミラーA11〜A44の反射面3の状態を調整する回路(図示省略)と筐体(図示省略)とから構成されている。
前記可動ミラーA11〜A44は、反射面3と、この反射面3を動かすための可動機構とから構成されている。可動ミラーA11〜A44は、その反射面3がマトリックスの行及び列に対して45°の傾きをもつように配置されている。
入出力ポートB1〜B4,C1〜C4がマトリックスの行又は列の延長線上に位置しているため、可動ミラーA11〜A44は、マトリックスの行の延長線上に位置する入出力ポートB1〜B4から入射した信号光を直角方向に反射して、マトリックスの列の延長線上に位置する入出力ポートC1〜C4から出射させ、かつマトリックスの列の延長線上に位置する入出力ポートC1〜C4から入射した信号光を直角方向に反射して、マトリックスの行の延長線上に位置する入出力ポートB1〜B4から出射させるように機能する。
可動機構は、反射面3を直立した状態とし、入出力ポートB1〜B4,C1〜C4から入射した信号光を反射できるようにするか、又は反射面3を倒した状態とし、入出力ポートB1〜B4,C1〜C4から入射した信号光を反射しないようにするものである。
可動機構としては、例えば、反射面3に設けられた電極板から構成され、電極板に電圧を印加して電荷を発生させ、電荷の静電引力により反射面3を動かす機構のものや、反射面3に設けられたコイルと外部に設けられた磁石とから構成され、コイルに電流を流してフレミングの法則により力を発生させて反射面3を動かす機構のもの等が挙げられる。
前記反射面3と可動機構とが設けられた可動ミラーA11〜A44としては、例えば、半導体加工技術を用いて形成されたMEMSミラー等が挙げられる。
次に、入出力ポートB1〜B4,C1〜C4について説明する。
入出力ポートB1〜B4,C1〜C4は、位置決め部材4と、2つのコリメータレンズ5とから構成されている。2つのコリメータレンズ5は、所定の間隔で並列に配置された状態で位置決め部材4に固定されている。
各コリメータレンズ5に、光導波路6が接続されている。2つのコリメータレンズ5に接続された光導波路6の一方は送信用光経路であり、他方は受信用光経路である。このため、2つの光導波路6は、送受信が一対となった双方向の光経路として機能するようになっている。
前記位置決め部材4としては、2つのコリメータレンズ5を所望の間隔で並列に配置された状態で固定できるものであれば特に限定されず使用できる。
特に位置決め部材4としては、基板にV溝が設けられたV溝基板(以下、位置決め部材4と同様に符号4を付す。)が好ましく用いられる。V溝基板4は、各種光通信用光部品において、光ファイバ整列固定用途に量産、使用されており、一般にその配列精度は0.5μm以下である。このため、位置決め部材として、V溝基板4を用いることによって、0.5μm以下の配列精度でコリメータレンズ5を安価に精度良く並列の配置させることができる。
また、前記コリメータレンズ5は、レンズの外周部から中心点に向かって屈折率が高くなる形状の屈折率分布を有する円柱状のレンズ又は屈折率分布型光ファイバである。
特にコリメータレンズ5は、接続する光ファイバ6と同一の材質とすることが好ましく、これによりコリメータレンズ5と光ファイバ6との接続損失を低減できる。
また、コリメータレンズ5の端面にARコート等を行い、光の反射を防止することが好ましく、これにより信号光のクロストークノイズを低減できる。このようにコリメータレンズ5の端面や可動ミラーの反射面3に適切な処理を施すことによって、マトリックス光スイッチ1の反射減衰量を十分大きなものとすることができる。
2つのコリメータレンズ5の間隔は、特に限定されず、使用用途に応じて適宜決定されるが、本発明では、2つのコリメータレンズ5は、その外周の間隔が5μm以下で並べられた状態で固定されていることが好ましい。これにより、通常の実装技術で、精度良くコリメータレンズを配置でき、かつ小型のマトリックス光スイッチが実現できる。
また、前記光導波路6としては、通信用光ファイバ(以下、光ファイバとも言う。また、光導波路6と同様に符号6を付す。)や石英ガラス基板にコアが形成されたもの等が挙げられる。
通信用光ファイバ6は、通常、光通信分野にて使用されるものであり、シングルモード光ファイバ,マルチモード光ファイバ等が挙げられる。光ファイバ6の外径は特に限定されず、使用用途に応じて適宜決定される。
光導波路6としては、光ファイバが好ましく、これにより光伝送装置又は光伝送路との接続が簡便に行え、また低損失かつ高い信頼性を有するマトリックス光スイッチ1が実現できる。
また、光導波路6として光ファイバを用いる場合、コリメータレンズ5の外径が、光ファイバ6の外径と略同一であることが好ましい。これにより、コリメータレンズ5と光ファイバ6との接合部付近に応力が集中することを抑えることができ、確実にコリメータレンズ5と光ファイバ6とを接続でき、強固に固定できる。更に、位置決め部材4としてV溝基板を用いた場合、同一のV溝によって、コリメータレンズ5と共に光ファイバ6も収容、固定でき、コリメータレンズ5と光ファイバ6を精度良く所定の位置に配列でき、かつ強固に固定できる。
光ファイバ6を用いる場合、光ファイバ6に、ストレインリリーフとして機能する引止め部(図示省略)を設け、この引止め部によってマトリックス光スイッチ1の本体収容用筐体(図示省略)に光ファイバ6を固定するようにする。
次に、入出力ポートB1〜B4,C1〜C4の2つコリメータレンズ5の配置方法について、3つの代表例を示し、各例における可動ミラーA11〜A44の反射面3の好ましい大きさ等について以下に説明する。
可動ミラーA11〜A44の反射面3の大きさは、入出力ポートB1〜B4,C1〜C4のコリメータレンズ5から出射される光の大きさ等に応じて決定する必要がある。
入出力ポートB1〜B4,C1〜C4のコリメータレンズ5からの出射光は、若干広がって空間を伝播するが、コリメータレンズ5の外径に対して十分細い径の平行光である。
以下、コリメータレンズ5の外径が光ファイバ6の外径と略同一の場合について、その外径をPμmとし、2つのコリメータレンズの外周の間隔をQμmとして説明する。
一例として、2つのコリメータレンズ5が、マトリックス面に対して平行に並べられた状態で固定された場合の反射面3の大きさについて説明する。
図2は、2つのコリメータレンズ5が、マトリックス面に対して平行に並べられた状態で固定された入出力ポートB1〜B4,C1〜C4を有するマトリックス光スイッチの一例を示す図である。
2つのコリメータレンズ5に入出力する光は、その光軸に垂直な面において、横幅が(2P+Q)μm、高さがPμmの範囲内の空間を伝播することになる。
可動ミラーA11〜A44は、図1に示されたように、その反射面3が入出力ポートB1〜B4,C1〜C4の中心軸の延長線に対して45°の傾きをもって配置されている。
このため、可動ミラーA11〜A44の反射面3の横幅Wと高さTが、以下の式(1)及び式(2)を満たすようにすることによって、小型のマトリックス光スイッチ1でありながら、可動ミラーA11〜A44の大きさを十分なものとし、光の損失を最小とすると共に漏洩光に起因するクロストーク特性の劣化を抑制できる。
W≧(2P+Q)×√2 (1)
T≧P (2)
他の一例として、2つのコリメータレンズ5が、マトリックス面に対して垂直方向に並べられた状態で固定された場合の反射面3の大きさについて説明する。
図3は、2つのコリメータレンズ5が、マトリックス面に対して垂直方向に並べられた状態で固定された入出力ポートB1〜B4,C1〜C4を有するマトリックス光スイッチの一例を示す図である。
この例では、コリメータレンズ5が、マトリックス面に対して垂直方向に並べられた状態で固定されており、マトリックス面に対して平行に並べられた場合に比べて、位置決め部材4のうちマトリックス面の面内方向の大きさを小さくすることができ、これによりマトリックス光スイッチ101の底面を小さくすることができる。
このため、マトリックス光スイッチ101を設置するために必要となるスペースを低減できる。
この場合、2つのコリメータレンズ5に入出力する光は、その光軸に垂直な面において、横幅がPμm、高さが(2P+Q)μmの範囲内の空間を伝播することになる。
このため、可動ミラーA11〜A44の反射面3の横幅Wと高さTが、以下の式(3)及び式(4)を満たすようにすることによって、小型のマトリックス光スイッチでありながら、可動ミラーA11〜A44の大きさを十分なものとし、光の損失を最小とすると共に漏洩光に起因するクロストーク特性の劣化を抑制できる。
W≧P×√2 (3)
T≧(2P+Q) (4)
更に他の一例として、2つのコリメータレンズ5が、マトリックス面に対して45°傾いた方向に並べられた状態で固定された場合の反射面3の大きさについて説明する。
図4は、2つのコリメータレンズ5が、マトリックス面に対して45°傾いた方向に並べられた状態で固定された入出力ポートB1〜B4,C1〜C4を有するマトリックス光スイッチの一例を示す図である。
この例では、コリメータレンズ5が、マトリックス面に対して45°傾いた方向に並べられた状態で固定されており、マトリックス面に対して平行に並べられた場合に比べて、位置決め部材4のうちマトリックス面の面内方向の大きさを小さくすることができ、これによりマトリックス光スイッチ201の底面を小さくすることができる。
このため、マトリックス光スイッチ201を設置するために必要となるスペースを低減できる。
また、2つのコリメータレンズ5が、マトリックス面に対して垂直に並べられた場合に比べて、可動ミラーA11〜A44の形状バランスが良く実装が容易となる。
この場合、2つのコリメータレンズ5に入出力する光は、その光軸に垂直な面において、横幅が{P+(P+Q)/√2}μm、高さが{P+(P+Q)/√2}μmの範囲内の空間を伝播することになる。
このため、可動ミラーA11〜A44の反射面3の横幅Wと高さTが、以下の式(5)及び式(6)を満たすようにすることによって、小型のマトリックス光スイッチでありながら、可動ミラーA11〜A44の大きさを十分なものとし、光の損失を最小とすると共に漏洩光に起因するクロストーク特性の劣化を抑制できる。
W≧{P+(P+Q)/√2}×√2 (5)
T≧{P+(P+Q)/√2} (6)
次に、マトリックス光スイッチ1の光経路の切り替え動作について、マトリックス光スイッチ1が光クロスコネクト装置に用いられた場合を例示して説明する。
光クロスコネクト装置とは、マトリックス光スイッチ1と、このマトリックス光スイッチ1の光経路の切り替えを行う制御部とから構成されたものである。
制御部と各可動ミラーA11〜A44の可動機構とが接続されており、また、制御部には制御通信入出力回線が接続されている。
制御部は、この制御通信入出力回線を介して外部から切り替え指令を受信できるようになっており、この外部からの指令に基づいて各可動機構に作動信号を送るようになっている。
可動機構は、作動信号に応じて、可動ミラーA11〜A44の反射面3を直立した状態又は倒した状態とするように機能し、これにより、所定の入出力ポートB1〜B4と入出力ポートC1〜C4との間において光経路が形成されるようになっている。
次に、光経路の切り替え動作について説明する。
マトリックス光スイッチ1では、一対の双方向の光経路は、1つの入出力ポートと1つの入出力ポートとの間で形成され、1つの入出力ポートと2つ以上の複数の入出力ポートとの間で光経路が形成されることがない。このため、一対の双方向の光経路を形成するために反射面3が直立した状態となる可動ミラーが、他の一対の双方向の光経路上に位置し、光経路の妨げとなることが無く、複数の光経路を同時に形成することができ、同時に複数の光経路の切り替えを行うことができる。
通常、マトリックス光スイッチ1では、複数の光経路の切り替えを同時に行うが、まず一対の入出力ポート間で光経路を形成する場合を例示して光経路の切り替え動作について詳細に説明する。
一例として、入出力ポートB2と入出力ポートC2間で光経路を形成する場合を示す。
まず、制御部に、光経路を形成する入出力ポートB2,C2を指定するための指令が入力される。
制御部より、形成する光経路に応じて各可動ミラーA11〜A44の可動機構に作動信号を送り、光経路を形成する入出力ポートB2,C2の中心軸の延長線の交点に位置する可動ミラーA22の反射面3を直立した状態とし、かつ形成する光経路、すなわち入出力ポートB2と可動ミラーA22とを結んだ線上と、入出力ポートC2と可動ミラーA22とを結んだ線上とに位置する可動ミラーA23,A24,A32,A42の反射面3を倒れた状態とする。
入出力ポートB2の光導波路6を伝搬した信号光は、直立した状態の可動ミラーA22へ出射され、この可動ミラーA22にて直角方向に反射され、入出力ポートC2のコリメータレンズに結合し、外部に出射される。
同時に、入出力ポートC2の光導波路6を伝搬した信号光は、可動ミラーA22へ出射され、この可動ミラーA22にて直角方向に反射され入出力ポートB2のコリメータレンズに結合し、外部に出射される。
以上により、1つの可動ミラーA22によって、マトリックスの行の延長線上に設けられた入出力ポートB2と、マトリックスの列の延長線上に設けられた入出力ポートC2間において、一対の双方向の光経路が形成される。
入出力ポートB2,C2間以外の入出力ポート間においても、前記した方法と同様にして光経路を形成することができる。これによりマトリックス光スイッチ1の光経路の切り替えが行える。
次に、2以上の複数の光経路の切り替えを同時に行う動作について、一例として、入出力ポートB1と入出力ポートC4間と、入出力ポートB3と入出力ポートC1間とで同時に光経路を形成する場合をもとに詳細に説明する。
制御部より、形成する光経路に応じて各可動ミラーA11〜A44の可動機構に作動信号を送り、光経路を形成する入出力ポートB1,C4のそれぞれの中心軸の延長線の交点に位置する可動ミラーA14の反射面3を直立した状態とし、かつ形成する光経路に位置する可動ミラーA24,A34,A44の反射面3を倒れた状態とする。
同時に、光経路を形成する入出力ポートB3,C1のそれぞれの中心軸の延長線の交点に位置する可動ミラーA31の反射面3を直立した状態とし、かつ形成する光経路に位置する可動ミラーA32,A33,A34,A41の反射面3を倒れた状態とする。
入出力ポートB1,C4の各光導波路6を伝搬した信号光は、直立した状態の可動ミラーA14へ出射され、この可動ミラーA14にて直角方向に反射されて、入出力ポートC4,B1の各コリメータレンズ5に結合し、外部に出射される。
同時に、入出力ポートB3,C1の各光導波路6を伝搬した信号光は、直立した状態の可動ミラーA31へ出射され、この可動ミラーA31にて直角方向に反射されて、入出力ポートC1,B3の各コリメータレンズ5に結合し、外部に出射される。
以上により、入出力ポートB1と入出力ポートC4間と、入出力ポートB3と入出力ポートC1間とにそれぞれ一対の双方向の光経路が同時に形成される。
入出力ポートB1と入出力ポートC4間と、入出力ポートB3と入出力ポートC1間以外の入出力ポート間においても、前記した方法と同様にして光経路を形成することができる。
本発明のマトリックス光スイッチ1では、1つの可動ミラーによって一対の双方向の光経路の切り替えを行うため、従来のように、1つの可動ミラーによって一方向の光経路の切り替えを行うマトリックス光スイッチに比べて、必要な可動ミラーA11〜A44の個数を1/4にすることができる。
このため、光クロスコネクト装置に適用した場合、従来のように1つの可動ミラーによって一方向の光経路の切り替えを行うマトリックス光スイッチが1つ設けられた構成のものに比べて、必要な可動ミラーの個数を1/4にすることができる。
また、可動ミラーの個数を低減することを目的とした、入出力ポートの個数が必要個数の半分の従来のマトリックス光スイッチが2つ設けられた構成のものと比較しても、必要な可動ミラーの個数を1/2にすることができる。
更に、1つのマトリックス光スイッチ1で光クロスコネクト装置を形成できるため、本体収容用筐体などのマトリックス光スイッチ1の部品が1つ分でよい。
以上により、本実施形態のマトリックス光スイッチ1を光クロスコネクト装置に適用した場合、従来のマトリックス光スイッチが1つ又は2つ設けられた構成のものに比べて、光クロスコネクト装置の更なる小型化、低価格化が実現できる。
また、前記したように、1つの可動ミラーによって、一対の双方向の光経路の切り替えを行うため、従来の1つの可動ミラーによって1つの光経路の切り替えを行う場合に比べて、可動ミラーや部品点数を低減でき、マトリックス光スイッチ1の小型化、低価格化が実現できる。
なお、本実施形態では、1行に4個、1列に4個の可動ミラーA11〜A44が設けられて、4×4マトリックスを形成したマトリックス光モジュール1を例示したが、可動ミラーA11〜A44の個数は特に限定されず、同様の作用効果が得られることは言うまでも無い。
例えば、N×Mマトリックス(N,Mは共に1以上の整数である。)の各格子点に可動ミラーが設けられたマトリックス光モジュールの場合、マトリックスの各行の延長線上にN個の入出力ポートが位置決め固定され、更に、マトリックスの各列の延長線上にM個の入出力ポートが位置決め固定された構成とする。これにより本実施形態のマトリックス光モジュール1の場合と同様にして可動ミラーを動作することによって、光経路の切り替えを行うことができる。
[具体例1]
具体例1では、図2に示されたように、入出力ポートB1〜B4,C1〜C4において、2つのコリメータレンズ5が、マトリックス面に対して平行に並べられた状態で固定されている。
コリメータレンズ5として、外径が125μmの石英系の屈折率分布型光ファイバが用いられ、光導波路6として、外径がコリメータレンズ5と略同一の125μmの石英系シングルモード光ファイバが用いられている。
コリメータレンズ5の一方の端面と光ファイバ6の先端とが接続されている。
125μmの屈折率分布型光ファイバと125μmのシングルモード光ファイバとが接続されたものとしては、例えば特開2002−196181号公報にて開示されたもの等が使用できる。
また、位置決め部材4として、127μmのピッチで2つのV溝が設けられたV溝基板が用いられている。このV溝にそれぞれコリメータレンズ5が収容され、接着剤7等により固定されている。このため、2つのコリメータレンズ5は、その外周の間隔が2μmとなるように、マトリックス面に対して平行に並べられた状態で固定されたことになる。
コリメータレンズ及び通信用光ファイバ6の外径Pが125μm,2つのコリメータレンズ5の外周の間隔Qが2μmの場合、前述した式(1),(2)より、前記可動ミラーA11〜A44の反射面3として、その横幅が356μm以上であり、その高さが125μm以上のものを用いることによって、現在最も普及している外径が125μmの通信用光ファイバ6を用いて、小型のマトリックス光スイッチ1でありながら、可動ミラーA11〜A44の大きさを十分なものとし、光の損失を最小とすると共に漏洩光に起因するクロストーク特性の劣化を抑制できる。
また、外径が125μmの通信用光ファイバ6が備えられたことによって、既存の光通信システムに広く適用できる。
更に、2つのコリメータレンズ5を、その外周の間隔が2μmとなるように並列に配置したことによって、通常の実装技術によって簡便に、整列精度を低下させること無くコリメータレンズ5を配置させることができ、小型のマトリックス光スイッチ1が実現できる。
基板型光導波路部品において、外径が125μmの光ファイバ6を用いる場合、一般に位置決め部材4として、127μmのピッチで2つのV溝が設けられたV溝基板が広く用いられており、安価で容易に入手できる。
2つのコリメータレンズ5の外周の間隔が2μm未満の場合、コリメータレンズ5の外径やV溝基板4の溝間隔等それぞれの製造誤差を考慮すると、実際の間隔が狭くなってしまい、不十分な事例が発生すると考えられる。また、製造工程において接着剤7がコリメータレンズ5とV溝基板4との接触面に十分行き渡らず、気泡が残りやすくなる等組立作業が困難となる。また、コリメータレンズ5同士が接触してしまうような事例では軸ズレ等が生じて歩留まりが悪化するため、好ましくない。
[具体例2]
具体例2が具体例1と異なる点は、図3に示されたように、各入出力ポートB1〜B4,C1〜C4の2つのコリメータレンズ5が、マトリックス面に対して垂直方向に並べられた状態で固定されている点である。
具体例2のマトリックス光スイッチ101は、具体例1のマトリックス光スイッチ1において、入出力ポートB1〜B4,C1〜C4がその中心軸に対して90°回転された状態で位置決め固定されたものである。
コリメータレンズ5及び通信用光ファイバ6の外径Pが125μm,2つのコリメータレンズ5の外周の間隔Qが2μmの場合、前述した式(3),(4)より、前記可動ミラーA11〜A44の反射面3として、その横幅が177μm以上であり、その高さが252μm以上のものを用いることによって、現在最も普及している外径が125μmの通信用光ファイバ6を用いて、具体例1と同一の作用効果が得られる。
更に、具体例2では、具体例1に比べて、コリメータレンズ5が、マトリックス面に対して垂直方向に並べられた状態で固定されており、位置決め部材4のうちマトリックス面の面内方向の大きさを小さくすることができる。
このため、マトリックス光スイッチ101の底面を小さくすることができる。これにより、マトリックス光スイッチ101を設置するために必要となるスペースを低減できる。
[具体例3]
具体例3が具体例1と異なる点は、図4に示されたように、各入出力ポートB1〜B4,C1〜C4の2つのコリメータレンズ5が、マトリックス面に対して45°傾いた方向に並べられた状態で固定されている点である。
具体例3のマトリックス光スイッチ201は、具体例1のマトリックス光スイッチ1において、入出力ポートB1〜B4,C1〜C4がその中心軸に対して45°回転された状態で位置決め固定されたものである。
コリメータレンズ及び通信用光ファイバの外径Pが125μm,2つのコリメータレンズの外周の間隔Qが2μmの場合、前記式(5),(6)より、前記可動ミラーA11〜A44の反射面3として、その横幅が303μm以上であり、その高さが215μm以上のものを用いることによって、現在最も普及している外径が125μmの通信用光ファイバ6を用いて、具体例1と同様の作用効果が得られる。
更に、具体例3では、具体例1に比べて、コリメータレンズ5が、マトリックス面に対して垂直方向に並べられた状態で固定されており、位置決め部材4のうちマトリックス面の面内方向の大きさを小さくすることができる。
このため、マトリックス光スイッチ201の底面を小さくすることができる。これにより、マトリックス光スイッチ201を設置するために必要となるスペースを低減できる。
また、可動ミラーA11〜A44の形状バランスが良く実装が容易となる。
[具体例4]
具体例4が、具体例1と異なる点は、コリメータレンズ5の外径が80μmであり、かつこのコリメータレンズ5を収容、固定する位置決め部材となるV溝基板4のV溝のピッチが82μmである点である。このため、2つのコリメータレンズ5は、その外周の間隔が2μmで横方向、すなわちマトリックスに対して平行に並列に並べられた状態で固定されている。
外径が80μmのコリメータレンズ5としては、外径80μmの屈折率分布型光ファイバ等が適用できる。例えば、特願2002−199959にて外径が80μmの石英系シングルモード光ファイバが開示されている。この外径が80μmの光ファイバや、通常の外径が125μmの屈折率分布型光ファイバの製造方法を適用することによって、外径80μmの屈折率分布型光ファイバを製造することができる。
前述した式(1),(2)より、前記可動ミラーA11〜A44の反射面3として、その横幅が228μm以上であり、その高さが80μm以上のものを用いることによって、外径が80μmのコリメータレンズ5を用い、小型のマトリックス光スイッチ1でありながら、可動ミラーA11〜A44の大きさを十分なものとし、光の損失を最小とすると共に漏洩光に起因するクロストーク特性の劣化を抑制できる。
具体例4では、外径が80μmのコリメータレンズ5を用いたことによって、外径が125μmのコリメータレンズ5を用いた場合に比べて入出力ポートB1〜B4,C1〜C4を更に小型化できる。
また、外径が80μmの光ファイバ6は、外径が125μmの光ファイバ6に比べて、小さい曲げ半径で使用しても光学特性の劣化が少なく、長期安定性に優れる。
このため、外径が80μmのコリメータレンズ5と光ファイバ6を用いることによって、入出力ポートB1〜B4,C1〜C4を更に小型化でき、かつ光ファイバ6を小さい曲げ半径で収容することができ、マトリックス光スイッチ1の更なる小型化が可能となる。
また、外径が80μmの光ファイバ6は、外径125μmの光ファイバ6と融着接続した際、接続損失を十分に低い値とすることができる。このため、既存の外径125μmの光ファイバ6を用いた光通信システムに低損失で接続できる。
[具体例5]
具体例5が、具体例2と異なる点は、コリメータレンズ5の外径が80μmであり、かつこのコリメータレンズ5を収容、固定する位置決め部材となるV溝基板4のV溝のピッチが82μmである点である。このため、2つのコリメータレンズ5は、その外周の間隔が2μmでマトリックス面に対して垂直方向に並べられた状態で固定されている。
前述した式(3),(4)より、前記可動ミラーA11〜A44の反射面3として、その横幅が113μm以上であり、その高さが162μm以上のものを用いることによって、外径が80μmのコリメータレンズ5を用い、小型のマトリックス光スイッチ1でありながら、具体例2,4と同様の作用効果が得られる。
[具体例6]
具体例6が、具体例3と異なる点は、コリメータレンズ5の外径が80μmであり、かつこのコリメータレンズ5を収容、固定する位置決め部材となるV溝基板4のV溝のピッチが82μmである点である。このため、2つのコリメータレンズ5は、その外周の間隔が2μmでマトリックス面に対して45°傾いた方向に並べられた状態で固定されている。
前述した式(5),(6)より、前記可動ミラーA11〜A44の反射面3として、その横幅が140μm以上であり、その高さが138μm以上のものを用いることによって、外径が80μmのコリメータレンズ5を用い、小型のマトリックス光スイッチ1でありながら、具体例3,4と同様の効果が得られる。
本発明のマトリックス光スイッチを用いることによって、光クロスコネクト装置の更なる小型化、低価格化が実現できるため、高密度に入出力部が集積された光通信機器に適用できる。
本実施形態のマトリックス光スイッチの一例を示す概略上面図である。 コリメータレンズがマトリックス面に対して平行に並べられたマトリックス光スイッチの一例を示す概略平面図である。 コリメータレンズがマトリックス面に対して垂直方向に並べられたマトリックス光スイッチの一例を示す概略平面図である。 コリメータレンズがマトリックス面に対して45°傾いた方向に並べられたマトリックス光スイッチの一例を示す概略平面図である。
符号の説明
1,101,201‥‥マトリックス光スイッチ、3‥‥可動ミラーの反射面、4‥‥位置決め部材(V溝基板)、5‥‥コリメータレンズ、6‥‥光導波路(光ファイバ)、A11〜A44‥‥可動ミラー、B1〜B4‥‥マトリックスの各行の延長線上に設けられた入出力ポート、C1〜C4‥‥マトリックスの各列の延長線上に設けられた入出力ポート

Claims (15)

  1. N×Mマトリックス(N,Mは共に1以上の整数である。)の各格子点に設けられた可動ミラーと、マトリックスの各行の延長線上に設けられたN個の入出力ポートと、マトリックスの各列の延長線上に設けられたM個の入出力ポートとを具備し、
    所望の位置の可動ミラーによって、マトリックスの行又は列の延長線上に位置する入出力ポートから入射した信号光を直角方向に反射して、マトリックスの列又は行の延長線上に位置する入出力ポートから出射することにより光経路の切り替えを行うマトリックス光スイッチにおいて、
    前記入出力ポートの各々のポートが、位置決め部材と該位置決め部材に固定された2つのコリメータレンズを有し、各コリメータレンズに送信用及び受信用の光導波路が別々に接続され、該光導波路が、送受信が一対となった双方向の光経路として機能し、
    1つの可動ミラーによって、マトリックスの行の延長線上に位置する1つの入出力ポートと、マトリックスの列の延長線上に位置する1つの入出力ポートとの間で形成される、一対の双方向の光経路の切り替えを行うことを特徴とするマトリックス光スイッチ。
  2. 前記2つのコリメータレンズは、その外周の間隔が5μm以下で並べられた状態で固定されていることを特徴とする請求項1に記載のマトリックス光スイッチ。
  3. 前記2つのコリメータレンズは、その外周の間隔が2μmで並べられた状態で固定されていることを特徴とする請求項1又は2に記載のマトリックス光スイッチ。
  4. 前記光導波路が、通信用光ファイバであることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のマトリックス光スイッチ。
  5. 前記コリメータレンズの外径が、前記通信用光ファイバの外径と略同一であることを特徴とする請求項4に記載のマトリックス光スイッチ。
  6. 2つのコリメータレンズは、マトリックス面に対して平行に並べられた状態で固定され、
    前記可動ミラーの反射面が、以下の式(1)及び式(2)
    W≧(2P+Q)×√2 (1)
    T≧P (2)
    (但し、W,Tは、可動ミラーの反射面の横幅、可動ミラーの反射面の高さをそれぞれ示し、P,Qは、コリメータレンズ及び通信用光ファイバの外径,2つのコリメータレンズの外周の間隔をそれぞれ示す。)
    を満たすことを特徴とする請求項5に記載のマトリックス光スイッチ。
  7. 2つのコリメータレンズは、マトリックス面に対して垂直方向に並べられた状態で固定され、
    前記可動ミラーの反射面が、以下の式(3)及び式(4)
    W≧P×√2 (3)
    T≧(2P+Q) (4)
    (但し、W,Tは、可動ミラーの反射面の横幅、可動ミラーの反射面の高さをそれぞれ示し、P,Qは、コリメータレンズ及び通信用光ファイバの外径,2つのコリメータレンズの外周の間隔をそれぞれ示す。)
    を満たすことを特徴とする請求項5に記載のマトリックス光スイッチ。
  8. 2つのコリメータレンズは、マトリックス面に対して45°傾いた方向に並べられた状態で固定され、
    前記可動ミラーの反射面が、以下の式(5)及び式(6)
    W≧{P+(P+Q)/√2}×√2 (5)
    T≧{P+(P+Q)/√2} (6)
    (但し、W,Tは、可動ミラーの反射面の横幅、可動ミラーの反射面の高さをそれぞれ示し、P,Qは、コリメータレンズ及び通信用光ファイバの外径,2つのコリメータレンズの外周の間隔をそれぞれ示す。)
    を満たすことを特徴とする請求項5に記載のマトリックス光スイッチ。
  9. 前記コリメータレンズ及び前記通信用光ファイバの外径が共に125μmであり、前記2つのコリメータレンズの外周の間隔が2μmであり、
    前記可動ミラーの反射面は、その横幅が356μm以上であり、その高さが125μm以上であることを特徴とする請求項6に記載のマトリックス光スイッチ。
  10. 前記コリメータレンズ及び前記通信用光ファイバの外径が共に125μmであり、前記2つのコリメータレンズの外周の間隔が2μmであり、
    前記可動ミラーの反射面は、その横幅が177μm以上であり、その高さが252μm以上であることを特徴とする請求項7に記載のマトリックス光スイッチ。
  11. 前記コリメータレンズ及び前記通信用光ファイバの外径が共に125μmであり、前記2つのコリメータレンズの外周の間隔が2μmであり、
    前記可動ミラーの反射面は、その横幅が303μm以上であり、その高さが215μm以上であることを特徴とする請求項8に記載のマトリックス光スイッチ。
  12. 前記コリメータレンズ及び前記通信用光ファイバの外径が共に80μmであり、前記2つのコリメータレンズの外周の間隔が2μmであり、
    前記可動ミラーの反射面は、その横幅が228μm以上であり、その高さが80μm以上であることを特徴とする請求項6に記載のマトリックス光スイッチ。
  13. 前記コリメータレンズ及び前記通信用光ファイバの外径が共に80μmであり、前記2つのコリメータレンズの外周の間隔が2μmであり、
    前記可動ミラーの反射面は、その横幅が113μm以上であり、その高さが162μm以上であることを特徴とする請求項7に記載のマトリックス光スイッチ。
  14. 前記コリメータレンズ及び前記通信用光ファイバの外径が共に80μmであり、前記2つのコリメータレンズの外周の間隔が2μmであり、
    前記可動ミラーの反射面は、その横幅が140μm以上であり、その高さが138μm以上であることを特徴とする請求項8に記載のマトリックス光スイッチ。
  15. 前記位置決め部材が、V溝基板であることを特徴とする請求項1乃至14のいずれか一項に記載のマトリックス光スイッチ。
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