JP4540221B2 - 積層体、耐蝕性部材および耐ハロゲンガスプラズマ用部材 - Google Patents

積層体、耐蝕性部材および耐ハロゲンガスプラズマ用部材 Download PDF

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば半導体製造装置のチャンバー壁やドーム(屋根)に適した耐ハロゲンガスプラズマ用部材としても使用可能な積層体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
スーパークリーン状態を必要とする半導体製造装置では、デポジション用ガス、エッチング用ガス、及びクリーニング用ガスとして、塩素系ガス、及びフッ素系ガスなどのハロゲン系腐食性ガスが使用されている。
【0003】
例えば、熱CVD装置などの半導体製造装置においては、デポジション後にClF3 、NF3 、CF4 、HF、及びHClなどのハロゲン系腐食性ガスからなる半導体クリーニングガスを用いている。また、デポジションの段階でも、WF6 、SiH2 Cl2 などのハロゲン系腐食性ガスを成膜用ガスとして使用している。近年は、エッチング速度などを増加させる目的で、NF3 などの特に腐食性の高いガスを使用する傾向にある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このため、半導体製造装置用チャンバーの壁面が腐食され、パーティクルが発生し、このパーティクルがウエハー上に落下するという問題がある。こうなると、絶縁不良や導通不良の現象が生じて、半導体不良の原因となる。このため、チャンバーやドームの壁面からのウエハーへのパーティクルの移行を防止する技術が望まれている。
【0005】
チャンバーやドームをアルミナ等のセラミックスによって形成し、この表面に耐蝕膜を被覆する技術は知られている。この場合には、しかし、前記したパーティクルの発生や落下を防止するだけでなく、耐蝕膜が剥離しにくいことが必須であり、特に腐食物質に接触する環境下で熱サイクルを多数回加えた後においても耐蝕膜が剥離せず、チャンバーやドームの表面に強固に付着していることが必須である。
【0006】
本発明の課題は、アルミナからなる基体と、この基体上に形成されている膜との積層体であって、膜が基体から剥離しにくく、特には腐食物質に接触した後においても膜が剥離しにくいような積層体を提供することである。
【0007】
また、本発明の課題は、この積層体を用いて、高い耐蝕性を有し、長期間にわたって安定して使用可能な耐蝕性部材、特に耐ハロゲンガスプラズマ用部材を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、アルミナからなる基体と、この基体上にイットリウム化合物膜を溶射した溶射膜との積層体であって、基体とイットリウム化合物膜の溶射膜との界面に沿って、1300〜1800℃で熱処理したイットリアとアルミナとの複合酸化物からなる結晶相を含む中間層を備え、前記中間層の厚さが3〜30μmの範囲であり、前記中間層と前記基体との界面に沿って、前記中間層と同じ材質からなる微粒子と、この微粒子の間に形成された空隙とが配列された微構造を有し、前記イットリウム化合物がイットリアを含むことを特徴とする。
また、アルミナからなる基体と、この基体上にイットリウム化合物膜を溶射した溶射膜との積層体であって、前記基体とイットリウム化合物膜の溶射膜との界面に沿って、1300〜1800℃で熱処理したイットリアとアルミナとの複合酸化物からなる結晶相を含む中間層を備え、前記中間層の厚さが3〜30μmの範囲であり、前記中間層と前記基体との界面に沿って、前記中間層と同じ材質からなる微粒子と、この微粒子の間に形成された空隙とが配列された微構造を有し、前記イットリウム化合物がフッ化イットリウムを含むことを特徴とする。
そしてまた、アルミナからなる基体と、この基体上にイットリウム化合物膜を溶射した溶射膜との積層体であって、前記基体とイットリウム化合物膜の溶射膜との界面に沿って、1300〜1800℃で熱処理したイットリアとアルミナとの複合酸化物からなる結晶相を含む中間層を備え、前記中間層の厚さが3〜30μmの範囲であり、前記中間層と前記基体との界面に沿って、前記中間層と同じ材質からなる微粒子と、この微粒子の間に形成された空隙とが配列された微構造を有し、前記イットリウム化合物がイットリアおよびフッ化イットリウムを含むことを特徴とする
【0009】
本発明者は、後述するような特定の製造方法によってアルミナ基体上にイットリウム化合物膜を形成した場合に、条件によっては両者の界面に沿って、アルミナとイットリウム化合物との反応生成物が生成することを発見した。そして、こうした反応生成物が生成した場合には、例えば800℃と室温との間で熱サイクルを加えた後にも、イットリウム化合物膜が剥離しないことを見出し、本発明に到達した。
【0010】
この反応生成物は、通常は基体とイットリウム化合物との界面に沿って層状に生成し、中間層を構成している。ただし、この層状のイットリウム化合物は、基体とイットリウム化合物との界面の全面にわたって連続している場合もあるが、基体とイットリウム化合物との界面において、不連続的に生成しており、島状の層状物を複数形成している場合もある。この場合には、島状の層状物は互いに連続してはないが、全体として界面に沿って層状に存在し、中間層を構成している。また、本発明では、前記反応生成物が、基体とイットリウム化合物との界面に点在ないし散在している場合も含んでいる。このように面積の小さい反応生成物層が点在ないし散在している場合も、本発明に含まれる。更に、前記反応生成物がX線回折装置によって確認できる限りは、本発明の範囲内である。
【0011】
前記反応生成物は、好ましくはイットリアとアルミナとの複合酸化物からなる結晶相を含んでいる。この複合酸化物の種類は限定されないが、例えば以下のものである。
(1)Y3 Al512(YAG)。イットリアとアルミナとを3:5の割合で含有し、ガーネット結晶構造を有する。
(2)YAlO3 (YAP)。ペロブスカイト結晶構造。
(3)Y4 Al29 (YAM)。単斜晶系。
【0012】
特に好ましくは、中間層がイットリウム・アルミニウムガーネットからなる結晶層を含有しており、および/または、更にはY4 Al29 (2Y23 ・Al23 )からなる結晶構造を含有している。
【0013】
イットリウム化合物膜を構成するイットリウム化合物としては、イットリア、イットリアを含む固溶体(ジルコニア−イットリア固溶体、希土類酸化物−イットリア固溶体)、イットリアを含む複合酸化物(イットリウム・アルミニウムガーネット、Y4 Al29 (2Y23 ・Al23 )、YAlO3(Y23 ・Al23 )など)、三フッ化イットリウム、Y−Al−(O)−F、Y2 Zr27 等を例示できる。特に、イットリウム化合物膜が少なくともイットリアを含んでいることが好ましく、これにはイットリア、イットリアを含む固溶体、イットリアを含む複合酸化物が含まれる。特にイットリア単体またはフッ化イットリウムが好ましい。
【0014】
更に本発明者は、中間層と基体との界面に沿って、中間層と同じ材質からなる微粒子と、この微粒子の間に形成された空隙とが配列された微構造を有している場合があることを確認した。各空隙は、中間層を形成する微粒子と基体とによって囲まれている。こうした特有の微構造を有する場合には、イットリア膜の基体への密着性が一層向上する。この部分が、基体のヤング率とイットリウム化合物膜のヤング率との相違を緩和するためと思われる。
【0015】
中間層の厚さの下限は特に限定されず、中間層が非常に薄い場合でも、中間層が生成しない場合に比べて耐蝕膜の剥離強度が著しく増大する。中間層の厚さを3μm以上とすると、剥離強度向上させることができる
【0016】
また、中間層の厚さは上限も特にないが、実際的には30μm以下のものが製造し易い。中間層の厚さを20μm以下とすることによって、イットリウム化合物膜の剥離強度が特に大きくなり、この観点からは、中間層の厚さを15μm以下とする。
【0017】
イットリウム化合物膜を、高純度が要求される用途、特に半導体製造装置用途に適用する場合には、イットリウム化合物中には、アルカリ金属、アルカリ土類金属、遷移金属の含有量が少ないことが好ましく、合計値で100ppm以下とすることが好ましく、30ppm以下とすることが一層好ましい。なお、この含有量は、誘導結合プラズマ(ICP)による定量分析によって測定する。
【0018】
特に、イットリウム化合物膜中の鉄原子の濃度を30ppm以下(鉄原子単体での含有量)とすることが好ましい。
【0019】
イットリウム化合物膜中に鉄原子が僅かにでも混入すると、膜の表面に目立った微小斑点が生成することを発見した。こうした微小斑点を防止するためには、耐蝕膜中における鉄原子の濃度を20ppm以下とする必要がある。
【0020】
本発明の積層体を製造するためには、基体またはその前駆体の上にイットリウム化合物膜を溶射して溶射膜を形成し、この溶射膜を熱処理する。
【0021】
基体は、焼結後の緻密質アルミナからなっていてよいが、アルミナの多孔質焼結体であってもよい。また、別の基材の上にアルミナを含有するペースト層ないし塗布層を形成し、後の熱処理によってこのペースト層や塗布層を焼結させることによって、アルミナ基体を形成することができる。基体の形状も特に限定はなく、板状、膜状等であってよい。
【0022】
好ましくは、基体が多孔質である。また好ましくは、基体表面の中心線平均表面粗さRaが1μm以上(更に好ましくは1.2μm以上)である。これによって耐蝕膜の下地への接着性を高め、膜の剥離によるパーティクル発生を防止できる。
【0023】
基体として多孔質体を使用することによって、緻密体を使用する場合と比べて、相対的に基体のヤング率を低く抑えることができ、また、イットリウム化合物膜の基体への付着を一層強固にすることができる。特に、基体の表面に、開口部分が小さくかつ内部が広がった形状の開気孔を形成すれば、溶射時に溶融した粒子がこの開気孔中に入り込み、開気孔中で固化し、溶射膜を表面に固定する作用がある。
【0024】
イットリウム化合物膜を基体上に溶射する際には、低圧状態で溶射することが好ましく、この圧力は100Torr以下が好ましい。これによって、溶射膜の気孔を更に減少させ、最終的な膜の耐蝕性を一層向上させることができる。
【0025】
溶射膜を形成した後に、溶射膜と基体またはその前駆体を熱処理することによって、少なくとも溶射膜を更に焼結させ、溶射膜中の気孔を消滅または減少させる。中間層を生成させる上で、熱処理温度は1300℃以上が好ましい。熱処理温度の上限は、1800℃以下であることが好ましい。熱処理時間は、1時間以上が好ましい。
【0026】
熱処理時の昇温速度は、基体および膜温度を均一に加熱し、反応させるために、1200℃以上で200℃/時間以下とすることが好ましい。降温速度は、基体および膜の割れを防ぐために、200℃/時間以下とすることが好ましい。熱処理雰囲気は大気で良い。中間層の厚さおよびイットリウム化合物膜の結晶粒の大きさは、熱処理時間および熱処理温度によって制御可能である。熱処理時間を長くし、温度を高くするほど、中間層は厚くなり、結晶粒は大きくなる。
【0027】
なお、イットリアとアルミナとは熱膨張係数が近似しているので、両者の間の熱膨張差を緩和するために特別に熱処理を行うことは、これまで注目されてこなかったものと思われる。
【0028】
本発明者は、更に、溶射膜の熱処理温度を1400℃以上とすることによって、耐蝕膜の剥離強度が著しく増大することを発見した。熱処理温度が1400℃に達すると、本体の材質と耐蝕膜の材質との間で反応層が生成されやすく、この結果、耐蝕膜の剥離強度が向上するものと思われる。
【0029】
一方、溶射膜の熱処理温度が高くなり、1800℃に接近してくると、いったん生成した反応層の近辺におけるアルミニウム元素の移動、拡散が生じ、かえって耐蝕膜の剥離強度が低下することがあった。この観点からは、熱処理温度は1650℃以下が好ましく、1600℃以下が一層好ましく、1550℃以下が特に好ましい。
【0030】
好ましくは、イットリウム化合物膜の基体に対する剥離強度が、後述する試験に従って接着面の径を直径φ5.2mmとして測定したときに15MPa以上である。
【0031】
例えば前記のように熱処理された積層体においては、イットリウム化合物膜の基体に対する剥離強度が、15MPa以上に達し、例えば35MPa以上の剥離強度を実現できることが分かった。特に、1500℃−1600℃で熱処理すると、20MPa以上、更に35MPa以上の高い剥離強度が得られた。
【0032】
また、アルミナ粉末層、イットリウム化合物の粉末(例えばイットリア粉末)とアルミナ粉末との混合粉末の層、および、イットリウム化合物の粉末(例えばイットリア粉末)層を順次積層して積層成形体を得、この積層成形体を1500−1800℃で共焼結させることによって、本発明の積層体を製造可能である。
【0033】
耐蝕性部材が耐蝕性を発揮する対象としては、熱CVD装置などの半導体製造装置がある。こうした半導体製造装置では、ハロゲン系腐食性ガスからなる半導体クリーンガスを用いる。ハロゲンガスプラズマ中だけでなく、ハロゲンガスと酸素ガスを混合した気体のプラズマ雰囲気中においても、耐蝕性をもつ。半導体製造装置として適用が可能である。
【0034】
ハロゲンガスとしては、ClF3 、NF3 、CF4 、WF6 、Cl2 、BCl3 等を例示できる。
【0035】
イットリア化合物膜の中心線平均表面粗さRaを3μm以上とし、うねりWaを1μm以上とすることが好ましい。これによって、半導体製造装置内の各部材の腐食およびウエハー加工屑によるパーティクルが、容器内の空間に浮遊したり、容器内の他の部材上に落下、堆積しにくいようにできる。
【0036】
これは、イットリウム化合物膜がパーティクルを発生させにくいものとして作用するのと同時に、イットリウム化合物膜のRaを大きくする(表面凹凸を残す)ことによって、腐食やウエハー加工によって発生した少量のパーティクルが、イットリウム化合物膜の表面に保持され、空間への浮遊、落下、他部材への堆積を免れるものと思われる。
【0037】
ここで、耐蝕膜の表面のRaが大きい(粗れている)ことは、つまり表面に凹凸が残っていることを意味している。この表面を微視的に見ると、凹部と、この凹部に隣接する凸部とが存在しているわけであり、この凸部は凹部から突出する粒子からなる。従って、耐蝕膜の表面のRaを大きくすると、表面の凹部領域にハロゲンガスのプラズマが侵入し、凸部(粒子)の根元部分から粒界を腐食するので、パーティクルの発生はかえって促進されるように思われた。しかし、こうしたパーティクルの増加の寄与は少なく、容器内の空間へのパーティクルの浮遊、落下はかえって防止される。
【0038】
Raが大きくなり過ぎると、膜表面の腐食が促進されてパーティクルがかえって増加するので、この観点からはRaを6μm以下とすることが好ましく、膜のうねりWaは3μm以下であることが好ましい。
【0039】
【実施例】
(比較例1)
(製造方法)
純度99.6重量%、開気孔率0.1%以下のアルミナ基体(寸法10mm×10mm×厚さ2mm )をアセトンによって超音波洗浄し、純度99.9重量%のイットリアを溶射した。溶射条件は以下のとおりである。即ち、アルゴンを40リットル/分の流量で流し、水素を12リットル/分の流量で流し、溶射出力は40kWとし、溶射距離は120mmとした。以下の各実施例、比較例においても、溶射条件は同じにした。
【0040】
溶射膜厚は48μmであった。なお、溶射膜の厚さは、溶射前と溶射後の試料の厚さをマイクロメータにて測定し、溶射前後の試料の厚さの差を五点の測定平均値に基づいて算出した。なお、膜厚の測定値の最大値と最小値の差は9μmであった。溶射したものに対して、熱処理は一切実施していない。
【0041】
(評価結果)
膜の状態を、走査型電子顕微鏡、エネルギー分散型X線分光装置、X線回折装置によって観測した。
【0042】
(表面)
X線回折装置より、イットリア膜の結晶相を分析した。膜の上方からX線を入射させた。イットリアの結晶相は立方晶系(Cubic )の他に、単斜晶系(Monoclinic)があった。溶射膜の表面には、長さ5 〜10μm、幅0.1 〜0.5 μm程度のクラックが認められた。このクラックは100 μm2 あたり3 〜5 本あった(図2参照)。
【0043】
(断面)
イットリア膜内には層状構造が見られる(図3)。層状の構造を有していることから、剥離しやすい構造であることが予想された。約1〜5 μm の気孔が見られた。しかし、膜表面からアルミナ基材への貫通孔はなかった。
【0044】
(表面粗さ)
膜の表面の中心線平均表面粗さRaは3.5μm であった。
(うねり)
Wa(うねり平均)は2.5μm であった。ただし、Ra及びWaはテイラーホブソン社製の「Form Talysurf 2 S4」を使用して、スキャン長4.8mm で測定した。
【0045】
(Peel試験)
ニチバン製のテープである「ナイスタック」を膜上に貼りつけ、剥がす試験を行った。この結果、膜は全面で剥離し、テープ側に貼り付いた。
【0046】
(剥離強度)
1.成膜試料を10mm×10mm×2mm(イットリウム化合物膜の厚さを含む) の厚さに切断する。
2.切断した試料をアセトンにて5 分超音波洗浄する。
3.エポキシ系接着剤付きのAlスタッドピン(フォトテクニカ製)を用意する。この接着領域は、直径φ5.2mmの円形をなしている。
4.イットリウム化合物膜にスタッドピンを接触させ、150 ℃で1 時間加熱処理して、スタッドピンとイットリウム化合物膜とをエポキシ系接着剤で接着固定する。
5.引張試験装置の上部チャック部および及び下部チャック部にスタッドピン及び積層体を固定する。オートグラフにて、スタッドピンと積層体とを0.5mm/分の速度で引張り、イットリウム化合物膜が剥がれるまで引き上げる。膜がはがれたときの荷重および接着面積から接着強度を計算する(剥離強度=剥離荷重/ピンの接着面積)。この時、接着剤の部位ではがれた試料の値については、測定値としない。
【0047】
(研磨)
#140のダイヤモンド砥石で膜表面を粗研磨したところ、膜は剥離した。
【0048】
(耐蝕試験)
ClF 3 ダウンフロープラズマ中、735 ℃で本試料を2 時間保持した。ClF 3 ガスの流量は75sccmであり、キャリアガス(窒素ガス)の流量は100sccm であった。誘導結合プラズマ(13.56Hz 、出力800W)で励起し、ガス圧力を0.1Torr とした。この後に走査型電子顕微鏡で断面を観察すると、膜が基体から剥離していた。
【0049】
(熱サイクル試験)
10サイクルの加熱−冷却サイクルを実施した。1サイクルにおいて、試料を800℃/分で800℃まで昇温し、800℃で一時間加熱し、400℃/分で急速に室温に戻し、再び800℃で一時間加熱した。この後、試料の重量変化は、0.2mg/cm2 であった。この後、前記Peel試験を行ったところ、膜は全面にわたって剥離した。
【0050】
(実施例1)
(製造方法)
純度99.6重量%、開気孔率0.1%以下のアルミナ基材(寸法:10mm×10mm×厚さ2mm )の上に、純度99.9重量%のイットリアを溶射した。溶射膜の厚さは46μmであった。膜厚の測定値の最大値と最小値の差は15μmであった。この溶射後の試料を、1600℃で3 時間大気雰囲気中で熱処理した。昇温速度は、1200℃以上で200℃/時間とした。また、降温速度は150℃/時間とした。
【0051】
(表面)
1〜3μm径のイットリア粒子が焼結した構造をとっていた(図4)。X線回折装置より、イットリア膜の結晶相を分析した。膜の上方からX線を入射させた。立方晶系(cubic )のY23 が検出された。非加熱処理品(比較例1)の回折ピークの半値幅(FWHM)に比べ、熱処理をした膜表面のピークの半値幅は小さかった。これは1600℃で熱処理をすることにより、膜であるイットリアの結晶性が上がったことを示している。本実施例1と加熱処理をしていない試料(比較例1)の立方晶系イットリアの主な回折ピークの半値幅を表1に示す。
【0052】
【表1】
Figure 0004540221
【0053】
(断面)
膜の剥離はなかった。約1〜5μmの気孔が見られた。しかし、膜表面からアルミナ基材への貫通孔はなかった(図5)。熱処理前にイットリア膜内に見られた層状構造は消失した。
【0054】
(イットリア膜とアルミナ基材の界面)
イットリア膜とアルミナ基材の境界には約10μmの反応層が生成していた(図5)。この反応層は、アルミナとイットリアとが反応して生成したものであることを、エネルギー分散型X線分光装置の分析より確認した。また、X線回折の結果より、反応層の結晶相はY3 Al512(YAG)およびY4 Al29 (YAM)であることが分かった。アルミナ基体の緻密性(開気孔率0%)及び溶射イットリア膜の多孔性を考慮すると、アルミナ基体のアルミナ(Al23 )がイットリア膜(Y23 )の方に拡散したものと推定された。反応層とアルミナ基体の境界には1〜2μm の微粒子と空隙がある。この空隙は、反応層を形成する微粒子とアルミナ基材で囲まれている。アルミナ基材と反応層とは微粒子を介して接しているため、密着性が悪くなることが予想されるが、反応層とアルミナ基材のヤング率の違いを緩和し、剥離し難くなっているものと予想された。
【0055】
走査型電子顕微鏡、エネルギー分散型X線分光装置、X線回折装置による観測結果と整合する膜の断面の構造を図1(別紙)に示す。アルミナ基材の上にはアルミナとイットリアの反応層が約10μmあり、さらにその上にはイットリアの膜がある。
【0056】
(表面粗さ)
膜の表面の中心線平均表面粗さRaは4.3 μmであった。
(うねり)
膜の表面うねりはWaは、2.2 μmであった。
【0057】
(Peel試験)
ニチバン製のテープである「ナイスタック」を膜上に貼りつけ、剥がす試験を行った。この結果、膜は剥離しなかった。
【0058】
(研磨)
#140のダイヤモンド砥石で膜表面を粗研磨した。界面での膜の剥離はなかった。さらに#1000の砥石で研磨したが、界面での膜の剥離はなかった(膜の剥離がないことはPeel試験により確認した)。
【0059】
(耐蝕試験)
比較例1と同様にして、ClF 3 ダウンフロープラズマ中で耐蝕試験を行った。試験後に試料の重量を化学天秤で測定したが、重量変化は0.2mg/cm2 以下であった。また、走査型電子顕微鏡で断面を観察したとき、膜の剥離はなかった。さらに、前記Peel試験を実施したが、剥離はなかった。
【0060】
(熱サイクル試験)
比較例1と同じようにして熱サイクルを行った。この後、試料の重量変化は0.2mg/cm2 以下であった。また、前記Peel試験をしたが、膜の剥離はなかった。
【0061】
アルミナ、YAG及びイットリアの熱膨張係数(ppm/k)は、8.5 、8.4 及び8.1 である。本実施例で作製した試料は熱膨張係数が基材から膜にかけて徐々に傾斜している。これが熱サイクル試験に対して、膜の剥離がない原因の一つと推定された。
【0062】
(実施例2〜実施例10)
溶射膜厚が約50〜100 μmの各試料を、それぞれ1600℃で3 時間から10時間熱処理したものの評価結果を、表2−5に示す。なお、溶射前の基体表面をサンドブラスト処理することによって、各基体表面のRaを、表に示すように変更した。
【0063】
【表2】
Figure 0004540221
【0064】
【表3】
Figure 0004540221
【0065】
【表4】
Figure 0004540221
【0066】
【表5】
Figure 0004540221
【0067】
実施例2においては、1600℃で3時間の熱処理を行った(実施例1と同じ)。ただし溶射膜の厚さは88μmと大きい。この結果は実施例1と同様であった。実施例3においては、溶射膜を1700℃で3時間熱処理した。この結果は実施例1とほぼ同様であったが、反応層が若干厚くなった。実施例4では、実施例3と同じ熱処理条件で、若干厚い溶射膜を処理したが、この結果は実施例3と同様であった。実施例5、6では、溶射膜の熱処理温度は1600℃とし、処理時間を5時間と少し長くした。この結果、実施例1、2とほぼ同様の結果が得られたが、反応層の厚さは若干大きくなった。
【0068】
実施例7、8、9、10においては、実施例5、6に比べて更に処理時間を長くしている。この結果、処理時間が長くなると、中間層が厚くなる傾向が見られた。
【0069】
実施例3(1700℃で3時間熱処理)について、試料の表面の走査型電子顕微鏡写真を図6に示し、イットリア膜とアルミナ基材との界面付近の断面の走査型電子顕微鏡写真を図7に示す。イットリア膜内では、2−5μm系のイットリア粒子が焼結した構造をとっており、1600℃で熱処理した場合に比べて粒成長が進行していた。また、膜、中間層および基体の微構造は実施例1とほぼ同様であった。
【0070】
(実施例11〜12)
(製造方法)
市販のアルミナ粉末を成形、焼成し、密度3.56g/cm3 、気孔率約10%(実施例11)と密度3.76g/cm3 、気孔率約5%(実施例12)(実施例1〜10、比較例では密度3.96g/cm3 )のアルミナ基体を作成した。このアルミナ基体上に、純度99.9wt%のイットリアを溶射した。アルミナ基体の大きさは10×10×2mmのものである。溶射膜厚は91μmであった。溶射膜の厚さは、溶射前と溶射後の試料厚さをマイクロメータにて測定し、溶射前後の試料の厚さの差を5点の測定平均値に基づいて算出した。また、膜厚の測定値の最大値と最小値の差は19μmであった。この溶射後の試料を、1600℃で3時間大気雰囲気中で熱処理した。昇温速度は、1200℃以上で200℃/時間とした。また、降温速度は150℃/時間とした。
【0071】
得られた試料について、実施例1〜10と同様の試験を実施した。結果を表6,7に示す。表6,7の結果から以下のことがわかった。1600℃で加熱したとき、アルミナ基体の密度は3.9g/cm3 以上になった。熱処理によるアルミナ基体の収縮が起きても、イットリア膜の剥離はないことがわかった。また、実施例1〜12と同様にPeel試験を実施したが、剥離はなかった。反応層におけるYAG及びYAMからなる微粒子と空隙の構造がアルミナ基体とイットリア膜の熱処理による収縮の歪みを緩和することにより、密着性の高い膜ができたものと推定された。
【0072】
【表6】
Figure 0004540221
【0073】
【表7】
Figure 0004540221
【0074】
(実施例13−16)
実施例1と同じ溶射条件で作製した各試料に対し、下記熱処理を施して各試料を得、実施例1と同様に特性を評価した。アルミナの密度、熱処理前の溶射膜の膜厚は、いずれも実施例1と同じである。
【0075】
【表8】
Figure 0004540221
【0076】
熱処理後の膜は、実施例13から16のいずれにおいても、Peel試験で剥離しなかった。膜の表面は、粒径1−3μmのの焼結粒子より構成され、クラックは無い構造であった。膜の断面には、1−5μmの気孔があった。表面、断面構造とも実施例1と同様であった。
【0077】
膜の表面粗さ(Ra)、うねり(Wa)、反応層の厚さ、剥離強度は、表8中に示した。熱処理温度を1400から1550℃、保持時間を3時間にすることにより、40MPa以上の高い剥離強度が得られた。
【0078】
(イットリウム化合物膜中の不純物金属元素の定量)
グロー放電質量分析装置(GDMS)により、実施例1の材料の膜中不純物金属元素量を定量した。定量値を表9に示す。
【0079】
【表9】
Figure 0004540221
【0080】
アルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素とも、総含有量は各々10ppm 以下である。イットリウムを除く遷移金属元素の総含有量は、50ppm 以下である。
【0081】
(共焼結法による積層体の製造)
シリンダ内径φ60mmの金型内に、イットリア粉末を投入し、20MPa の荷重で成形した。金型内にイットリア成形体を残したまま、イットリア粉末とアルミナ粉末の混合粉末(モル比で3:5)を投入し、成形、積層した。更に、アルミナ粉末を投入し、成形、積層した。使用したイットリア粉末の平均粒径は2μmであり、アルミナ粉末の平均粒径は0.6μmである。イットリア層の厚さは1mmであり、混合粉末層の厚さは0.8mmであり、アルミナ層の厚さは5mmであった。このようにして作製した成形体を、更に200MPaの圧力下で静水圧プレス(CIP)成形処理した後、大気中で1700℃、3時間焼成し、焼結体を作製した。
【0082】
得られた焼結体に対し、微構造観察、結晶相の同定、Peel試験及び剥離強度測定を行った。表面及び断面観察の結果、イットリア層からアルミナ基材層への貫通クラックは観察されなかった。断面微構造観察及びX線回折装置による結晶相測定より、イットリア層とアルミナ層の間にはYAG(Y3Al5O12) 相の生成が認められた。ピール試験による剥離は認められなかった。剥離強度は40MPaであった。
【0083】
【発明の効果】
以上述べたことから、本発明によれば、アルミナからなる基体と、この基体上に形成されているイットリウム化合物膜との積層体であって、膜が基体から剥離しにくく、特には腐食物質に接触した後においても膜が剥離しにくい積層体を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】中間層の近辺の構造を模式的に示す図である。
【図2】比較例1の試料の表面を示す走査型電子顕微鏡によって撮影した写真である(倍率5000倍)。
【図3】比較例1の試料の断面を示す走査型電子顕微鏡によって撮影した写真である(倍率1000倍)。
【図4】実施例1(1600℃で3時間熱処理)の試料の表面を示す走査型電子顕微鏡によって撮影した写真である(倍率5000倍)。
【図5】実施例1(1600℃で3時間熱処理)の試料の断面を示す走査型電子顕微鏡によって撮影した写真である(倍率1000倍)。
【図6】実施例3(1700℃で3時間熱処理)の試料の表面を示す走査型電子顕微鏡によって撮影した写真である(倍率5000倍)。
【図7】実施例3(1700℃で3時間熱処理)の試料の断面を示す走査型電子顕微鏡によって撮影した写真である(倍率1000倍)。

Claims (12)

  1. アルミナからなる基体と、この基体上にイットリウム化合物膜を溶射した溶射膜との積層体であって、
    前記基体とイットリウム化合物膜の溶射膜との界面に沿って、1300〜1800℃で熱処理したイットリアとアルミナとの複合酸化物からなる結晶相を含む中間層を備え、
    前記中間層の厚さが3〜30μmの範囲であり、
    前記中間層と前記基体との界面に沿って、前記中間層と同じ材質からなる微粒子と、この微粒子の間に形成された空隙とが配列された微構造を有し
    前記イットリウム化合物がイットリアを含むことを特徴とする、積層体。
  2. アルミナからなる基体と、この基体上にイットリウム化合物膜を溶射した溶射膜との積層体であって、
    前記基体とイットリウム化合物膜の溶射膜との界面に沿って、1300〜1800℃で熱処理したイットリアとアルミナとの複合酸化物からなる結晶相を含む中間層を備え、
    前記中間層の厚さが3〜30μmの範囲であり、
    前記中間層と前記基体との界面に沿って、前記中間層と同じ材質からなる微粒子と、この微粒子の間に形成された空隙とが配列された微構造を有し
    前記イットリウム化合物がフッ化イットリウムを含むことを特徴とする、積層体。
  3. アルミナからなる基体と、この基体上にイットリウム化合物膜を溶射した溶射膜との積層体であって、
    前記基体とイットリウム化合物膜の溶射膜との界面に沿って、1300〜1800℃で熱処理したイットリアとアルミナとの複合酸化物からなる結晶相を含む中間層を備え、
    前記中間層の厚さが3〜30μmの範囲であり、
    前記中間層と前記基体との界面に沿って、前記中間層と同じ材質からなる微粒子と、この微粒子の間に形成された空隙とが配列された微構造を有し
    前記イットリウム化合物がイットリアおよびフッ化イットリウムを含むことを特徴とする、積層体。
  4. 前記空隙が1〜5μmの気孔であることを特徴とする、請求項1−3のいずれか一つの請求項に記載の積層体。
  5. 前記基体の、表面の中心線平均表面粗さが1μm以上であることを特徴とする、請求項1−4のいずれか一つの請求項に記載の積層体。
  6. 前記中間層がYAl12からなる結晶相を含むことを特徴とする、請求項1−5のいずれか一つの請求項に記載の積層体。
  7. 前記中間層がYAlからなる結晶相を含むことを特徴とする、請求項1−6のいずれか一つの請求項に記載の積層体。
  8. 前記イットリウム化合物膜の表面の中心線平均表面粗さRaが3−6μmであり、うねりWaが1−3μmであることを特徴とする、請求項1−7のいずれか一つの請求項に記載の積層体。
  9. 前記イットリウム化合物膜の前記基体に対する剥離強度が、セバスチャン試験に従って接着面の径を直径φ5.2mmとして測定したときに15MPa以上であることを特徴とする、請求項1−8のいずれか一つの請求項に記載の積層体。
  10. 前記イットリウム化合物膜中のアルカリ金属元素、アルカリ土類金属元素、イットリウムを除く遷移金属元素の総含有量が100ppm以下であることを特徴とする、請求項1−9のいずれか一つの請求項に記載の積層体。
  11. 請求項1−10のいずれか一つの請求項に記載の積層体を基材として備えていることを特徴とする、耐蝕性部材。
  12. ハロゲンガスのプラズマに曝露される耐ハロゲンガスプラズマ用部材であって、請求項1−11のいずれか一つの請求項に記載の積層体を基材として備えていることを特徴とする、耐ハロゲンガスプラズマ用部材。
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